JP5643769B2 - 新規化合物、特にペプチド、及びそれらを含む組成物、並びに、化粧料用及び皮膚薬用使用 - Google Patents

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Description

本発明は、新規化合物、特にペプチド化合物、及びそれらを含む組成物、並びに、化粧料、衛生用品及びパーソナルケア用品の分野及び皮膚薬学分野における使用に関する。
本発明は、動物またはヒトを対象とする、哺乳類の皮膚及び皮膚付属器(体毛、睫毛、眉毛、爪、毛髪等)のケアに係わる化学産業、医療産業または化粧品産業に関する。
天然ペプチドはシグナルとして重要な役割を果たし、多数の生化学的プロセスを調整する。このため、特に皮膚及び皮膚付属器をより美しくする、すなわち、それらの総合的な状態の向上を可能とする化合物を常に求め続けている化粧品業界において、ペプチドは欠かせない有望な有効成分となっている。
化粧料が皮膚及び皮膚付属器の総合的な状態を向上する方法は多数存在し、それは特に、輝きを与えるまたは取り戻す、保湿する、色を濃くするまたは薄くする、UV光線または寒さ等有害な外的要素から保護する、かぶれや赤み及びにきびを鎮める、腫れ(目袋のたるみ等)を抑える、目の隈やしわ・小じわ等の老化の兆候を抑える、しみ・そばかすを解消する、しなやかさ及び弾力を取り戻す、抜け毛を解消する、脂肪組織に作用する、ボリュームと密度を与える、肌理を整える、回復を促進する、そして皮膚付属器の発達を促し質を改善する等数多い。
ペプチドの作用メカニズムは必ずしも解明されていない。成果は、例えば皮膚の細胞外マトリックスに作用するペプチドについて、特に分子の合成を促す、それら分子の分解を防ぐ、または受容体に作用する等知ることができる。同一のペプチドが複数の美容効果を同時に発揮することも時にはある。
KXKペプチド(リジン-AA-リジン)がトランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-beta)の増殖因子活性化因子として提供され、それによって皮膚の細胞外マトリックスにおけるコラーゲン合成の促進が可能となった。フランス特許第2810323号(資生堂)の資料にて提案されているペプチドは、アミノ酸AAをフェニルアラニンとしたエライジル-KFKである。
欧州特許第1625150号(Pentapharm、ペンタファーム社)の資料では、発明者はエライジル-KFKの効力がコラーゲン合成促進には不十分であるとして、リジンの側鎖の変更を提案している。例えばアミノアルキル鎖の長さの変更、または特定の側鎖(官能基化)の挿入、または中央アミノ酸AAとして炭化水素鎖の使用で、これはヒドロキシル基に置換されていても良い。実施例として、Pal-KVK(Palは親油性パルミトイル鎖)、Pal-KAKまたはPal-KSKがその出願で挙げられている。
実際には、これらペプチドは、特に化粧料において通常使用される数ppmの濃度では効果が比較的不十分であることが判明している。
国際特許公開第99/12968号及び国際特許公開第00/42071号は、ペプチド、変異体、誘導体及び類似体、並びに炎症反応を抑制または促進する治療方法におけるそれら物質の使用について開示している。Xが20の天然アミノ酸のうちの1つとするトリペプチドKXKのリストが作成され、そのうちのいくつかのトリペプチドは試験にてトランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)の活性化因子及び/またはケモカイン拮抗物質であることが認められた。
本発明の目的は、皮膚及び皮膚付属器の総合的な状態の向上を可能とする、特にKXKタイプのものをはじめとする他のペプチド性化合物を化粧料及び皮膚薬の分野にて提供することである。加えて、本発明は、数ppmの低濃度での使用においても十分な効果を発揮するペプチド性化合物を提供することも目的とする。
これを目標として、第1の目的に従って、本発明は下の式Iにて表されるペプチドを提供する。
− Rは、硫黄、窒素及び酸素からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子をカルボニル基(C=O)の形で含む側鎖であり、
− R1はHまたは親油性鎖であり、そして
− R2はOHまたは親油性鎖である。
本発明において、「ペプチド」との用語は、次の物質を指す。
○ コード化されたアミノ酸から合成されたペプチド
○ コード化されていない構成アミノ酸から得られた類似体で、これら類似体はコード化されたアミノ酸の誘導体であってもよいしまたは合成アミノ酸であってもよい
○ これらペプチドの塩(例えば、塩酸塩または酢酸塩)。
本発明の第1の目的に基づくペプチドの特徴の1つは、これらペプチドが、2つのリジンの間にある中央アミノ酸の側鎖Rのα位置に、ヘテロ原子、硫黄、窒素または酸素をカルボニル基の形で有することである。これらヘテロ原子は、適用箇所において、他の原子、ペプチド及び/またはタンパク質と水素結合を形成することが可能で、これによって生化学的反応を誘発することができる。
式Iでは、本発明に基づく側鎖は炭素含有鎖で、直鎖状または分枝鎖状、飽和または不飽和であってもよい。
第1の態様に基づくと、式Iでは、側鎖Rは、ヘテロ原子として硫黄原子を有する。この場合、R基は-(CH2)n-SR3であるのが好ましく、n=0乃至5でR3=Hまたは炭素数1乃至5の直鎖状若しくは分枝鎖状、飽和若しくは不飽和のアルキル鎖とする。
水素結合の可能性をさらに高めることができる他の特徴に基づくと、
−硫黄原子は酸化(SO/スルホキシド)された形、好ましくは二酸化された形(SO2/スルホン)で、
−R基は、例えばジスルフィド結合またはアミド基等の別の化学基を形成するために、他のヘテロ原子を少なくともさらに1つ有する。
これによって本発明は、コード化された構成アミノ酸から得られたペプチド、すなわち次のペプチドを範囲に含む。
○ R1-KMK-R2(Mはメチオニン)、この中で、Rは-CH2-CH2-S-CH3であり、そして、
○ R1-KCK-R2(Cはシステイン)、この中で、Rは-CH2-S-Hである。
本発明は、例えば次の基を含むペプチド類似体も範囲に含む。
○ Rは、ホモシステインから得られた-CH2-CH2-S-Hであり、
○ Rは-CH2-S-S-tbutyl、Rは-S-SO2-ONa、または
○ Rはシステインから誘導して得ることが可能な-CH2-S-CH2-NH-CO-CH3である。
第2の態様に基づくと、式Iのヘテロ原子は窒素原子である。この場合、R基は-(CH2)n-NR4R5であるのが好ましく、nは0乃至5でR4とR5はHまたは炭素数1乃至5の直鎖状若しくは分枝鎖状、及び、飽和若しくは不飽和のアルキル鎖である。
水素結合の可能性をさらに高めることができる他の特徴に基づくと、R基は、例えば尿素基等の別の化学基を形成するために、他のヘテロ原子を少なくとも1つ有する。
これによって、本発明は、コード化された構成アミノ酸から得られたペプチド、すなわち次のペプチドを範囲に含む。
○ R1-KKK-R2(Kはリジン)、この中で、Rは-(CH2)4-NH2であり、そして、
○ R1-KRK-R2(Rはアルギニン)、この中で、Rは-(CH2)3-NH-C(N=H)NH2である。
本発明は、例えばRが-(CH2)3-NH-CO-NH2であるペプチド等ペプチド類似体も範囲に含む。
第3の態様に基づくと、式Iのヘテロ原子はカルボニル基(C=O)の酸素原子である。この場合、R基は好ましくは-(CH2)n-COR6であり、nは0乃至5でR6は-COR6がカルボン酸、アミドまたはエステルを形成する、または、R6はRが尿素を形成するための基である。
水素結合の可能性をさらに高めることができる他の特徴に従って、R基は、例えば尿素基等別の化学基を形成するために、他のヘテロ原子を1つ有する。
これによって、本発明は、それぞれ次の式の順に従って、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン及びアスパラギン等コード化された構成アミノ酸から得られたペプチドも範囲に含む。
○ ペプチドR1-KDK-R2、この中で、Rは-(CH2)-COOHであり、
○ ペプチドR1-KEK-R2、この中で、Rは-(CH2)2-COOHであり、
○ ペプチドR1-KQK-R2、この中で、Rは-(CH2)2-CONH2であり、
○ ペプチドR1-KNK-R2、うち、Rは-(CH2)-CONH2である。
本発明は、ペプチド類似体にも及び、例えば、
○ Rは-CH2-COOCH3
○ Rは-(CH2)3-NH-CO-NH2で、尿素基を含む。
第2の目的に基づいて、本発明は次の式IIの化合物を提供する。
R1-(AA)n-R2
この中で、
AAはアミノ酸、アミノ酸誘導体及びアミノ酸類似体の中から選ばれ、
− nは1乃至10で、n≧2の時、それぞれ異なるアミノ酸であってもよく、ペプチド結合またはペプトイド結合であってもよく、
− R1はHまたは親油性鎖であり、
− R2はOHまたは親油性鎖であり、
特徴として、AAは、またはn>1の場合少なくともアミノ酸の1つは、酸化硫黄原子を少なくとも1つ含む(n≧4の場合、配列番号1乃至7に相当する)。
これによって、本発明は、次の化合物も範囲に含む。
− 酸素化硫黄原子を少なくとも1つ有する単一アミノ酸、アミノ酸誘導体またはアミノ酸類似体を含有する化合物
− 2乃至10のアミノ酸、誘導体またはアミノ酸類似体で構成され、そのうちの少なくとも1つが酸素化硫黄原子を少なくとも1つ含むペプチドまたはペプトイドで、ペプトイドはいくつかのAAユニットの間にエステル結合等ペプチド結合に類似するペプトイド結合を有する化合物
簡潔な記述にするため、「ペプチド性化合物」の用語は以後、上に定義されている本発明の第2の態様に基づく可能性を有する全ての化合物に対して使われる。酸素化または酸化の用語は同じ意味を有する。
本発明に基づいて、ペプチドまたはペプチド性化合物はイオン性塩の形を取ることができる。
10以上のアミノ酸、アミノ酸誘導体または類似体で構成される場合、ペプチドまたはペプトイドは化粧品用使用には通常大きすぎ、また、製造経費もより高くなる。これらの理由により、本発明に基づくペプチド化合物において、便利を図って、アミノ酸AAユニットを6つに限定することができる。
本発明に基づいて、アミノ酸誘導体の用語は、特にコード化されたアミノ酸等現存するアミノ酸を化学修飾して得られた化合物を指す。酸化によって特に有用となるアミノ酸誘導体の例として、メチオニンの誘導体、システインから誘導したアルキル化システイン、ホモシステインのアルキル化誘導体、または、アルコール官能基が-S-アルキル官能基、好ましくは-S-CH3に置換されたトレオニン及びセリンの誘導体が挙げられる。
本発明に基づいて、アミノ酸類似体との用語は、コード化されたアミノ酸と化学的類似性を有する化合物を指し、例えばアミン基の代わりにアルコール基を有するヒドロキシ酸、または、カルボン酸基に関してβ側鎖を有するβアミノ酸、または、より広範に、アミン基及びカルボン酸基を同時に有する小分子等である。例としては、特にメチオニンのNH2アミン基の代わりにOHアルコール基を有する「ヒドロキシメチオニン」、NH2-(CH2)4-COOHの式の5-アミノ吉草酸(Ava)が挙げられる。
下に説明するIn vitro試験では、このようなペプチド化合物は、アミノ酸、アミノ酸誘導体またはアミノ酸類似体AAユニットをいくつか含む含まないに拘わらず、これらの酸化硫黄原子を含むAAユニットのうち少なくとも1つは、美容効果、特に皮膚細胞外マトリックスにおけるI型コラーゲンの合成を促進する効果を発揮する。本発明に基づいて、アミン官能基とカルボキシル官能基の間の炭化水素鎖上または別の炭化水素側鎖にSO2官能基が位置する、Ava等分子の酸化硫黄誘導体を使用することができる(例を下に挙げる)。
さらに、本発明は、ペプチド性化合物について、それを構成するアミノ酸の1つに酸化硫黄原子を少なくとも1つ導入する過程によって特徴づけられる、同ペプチド性化合物の効力を増幅する方法にも関するものである。酸化硫黄原子を導入する過程として、同ペプチド性化合物のアミノ酸の1つに含まれる硫黄原子の少なくとも1つを酸化する、酸化硫黄原子を少なくとも1つ含むアミノ酸を1つ導入する、及び/または、アミノ酸の1つを酸化硫黄原子を少なくとも1つ含むアミノ酸と置換することが挙げられる。
このように、本発明に基づいて、アミノ酸、アミノ酸誘導体またはアミノ酸類似体を少なくとも1つ有する化合物に、硫黄原子を少なくとも1つ有益に導入することができる。
既知ペプチド化合物を基に、発明者は酸化硫黄を導入することによって美容効果が増幅されることを証明した。この導入は、AAユニットの1つに含まれる、1つまたは複数の硫黄原子を酸化することによって実現できる。これは例えば、メチオニンを含む既知ペプチドのケースに適用でき、この場合、メチオニンは本発明に基づいて酸化メチオニンに有益に変換される。1つ乃至複数の酸化硫黄原子を含む別の1つ乃至複数のアミノ酸、アミノ酸誘導体またはアミノ酸類似体を既知ペプチドに導入することもできる。
また、ペプチド化合物にすでに含まれている硫黄原子を酸化することによって、同化合物の硫黄臭が有益に低減される。
加えて、本発明によって、これらの化合物の美容効果が酸化硫黄の存在に起因する、より単純なペプチド化合物(AAがより少なく、従って経費がより少ない)の設計が可能となる。
AAユニット間の結合は、分子に従って、ペプチド結合、ペプトイド結合または混合結合である。
分子によっては、AAを含む酸化硫黄化合物の中の1つ乃至複数の硫黄原子は二酸化されている方が好ましく、これによって最終化合物のより大きい安定性が確保できる(n≧4の場合、配列番号8乃至14に相当する)。
同じく、本発明に係る酸化硫黄原子はAAユニットの炭化水素側鎖上に位置するのが好ましく、また、COOH基に関してαまたはβ部位の側鎖が好ましい。
よって、本発明の特に有用な特徴に基づいて、酸化した硫黄原子1つを含む少なくとも1つのアミノ酸を、メチオニン、メチオニンの誘導体、システインの誘導体、ホモシステインの誘導体、トレオニンの誘導体、セリンの誘導体及びそれらのヒドロキシ酸類似体の中から選ぶ。
より好ましくは、AAは酸化メチオニン(n≧4の場合、配列番号15乃至21に相当する)及び好ましくは二酸化メチオニン(n≧4の場合、配列番号22乃至28)である。メチオニンは天然のコード化されたアミノ酸で、安価で容易にスルホンに酸化できるのが利点である。
これによって、美容並びに皮膚及び皮膚付属器の総合的な状態に関して、本発明に基づくペプチドまたはペプチド性化合物による成果が認められた。特に、
− 肌理:皮膚の保湿能力が向上し、肌理の粗さが減りよりソフトになり、皮膚の水分蒸散が抑えられる。皮膚を外的刺激からより効果的に保護する。
− 力学特性:密度が高まり、ふっくらとした、より引き締って、より張りのある、従ってより弾力のある皮膚となる。ペプチドにはボリュームを与えて、ふっくらと張りを出す効果がある。
加えて、発明者は次の効果も発見した。
− スリミング作用、特に脂肪組織の拡大の抑制及び/または増加の防止
− 抗酸化作用
− 皮膚の外観に関する効果:皮膚の輝きが増す、顔色のムラが減る、色素斑や赤みが目立たなくなる、隈が薄くなる
− 毛髪の総合的な状態に関する効果:毛髪の厚みや滑らかさが増し、よりつややかになり、抜け毛が減り、育毛が促進され、頭皮の保湿が向上し、ふけの発生が抑制される
− 睫毛の総合的な状態に関する効果:厚みが増し、睫毛の抜け毛が減り、睫毛の育毛が改善される。
結果として、特に、保湿、メイクアップ除去、アンチエイジング、抗酸化、保護、スリミング、リペアリング(手、足、唇)、輪郭(顔、目、首、唇)、皮膚及び皮膚付属器両方を対象とするトリートメントメイクアップ、特に睫毛関連製品、リップ関連製品、サンケア製品、リモデリング製品、張りを与える製品、ボリュームを与える製品(例えば手、バスト、乳房)及びヘアケア製品等の範囲での適用を勧めることができる。
さらに特定して、発明者は、本発明に基づくペプチドまたはペプチド性化合物を数ppmの濃度で使用することによって、真皮中のI型コラーゲン合成の結果が向上することを、in vitro試験を通して証明した。
真皮表皮接合部に関連する分子も含めて、真皮及び表皮の他の分子が刺激される。
− 真皮においては、特にIII型コラーゲン、IV型コラーゲン、フィブロネクチン及びヒアルロン酸、
− 表皮においては、特にラミニン、フィブロネクチン及びヒアルロン酸。
III型コラーゲンは、I型コラーゲンと同様の線維を形成し、これによって、牽引に対する極めて高い抵抗力と結合組織における非拡張性が得られる。
IV型コラーゲンは2次元網を形成し、真皮表皮接合部の主要構成要素の1つである。
ラミニンは基底層内にも存在し、細胞表面の基底層への定着を助ける。
本発明に基づくIV型コラーゲン及びラミニンの増加は、真皮表皮接合部の修復に有益に貢献する。
フィブロネクチンは「接着性」弾性線維を形成し、その特別な役割は、細胞外マトリックスに細胞を接着することである。これは、皮膚の力学特性、特にしなやかさと弾性を強化する。
ヒアルロン酸は真皮及び表皮の主要構成要素の1つである。水分と結合して保水する能力が極めて大きい。
発明者は、表皮におけるCD44タンパク質の刺激を証明した。このタンパク質は、特に、ヒアルロン酸を細胞外マトリックス内に定着させる作用を持っている。これによって、ヒアルロン酸と結合した補給水分は、皮膚内でよりよく保持される。
発明者は、保湿調整において重要な役割を有するアクアポリンの合成の促進も証明した。
さらに、本発明に基づいて、皮膚を保護して皮膚水分の蒸散を抑えることも助ける脂質のバリア効果の代謝に関連する遺伝子の生成が増加することを、「DNAアレイ」試験を通して証明した。
本発明に係わるペプチドまたはペプチド性化合物は、従って、化粧品及び皮膚薬分野において多大な潜在的効力を有益に有する。
皮膚の老化兆候の予防及び/またはトリートメント、皮膚の状態の保護及び/または改善、並びに皮膚の異常の予防及び/またはトリートメントは、美容トリートメントの専門家に知られている多数の技術を使って分析、測定及び定量評価できる機能特性である。
○ 小じわやしわの減少及び肌荒れの低下は、直接、対象者に縞投影を行って皮膚に接触せずに立体測定装置(FOITS=Fast Optical In vivo Topometry System、高速光学的in vivoトポメトリー、dermatop(商標)またはprimos(商標)システム)を使用するか、シリコン製レプリカを作成して「ドロップシャドウ」法またはVisia (登録商標)の装置を利用して高速光学的in vivoトポメトリー(FOITS)装置によって分析することによって、定量評価できる。
○ 皮膚の皮紋(NMD)の改善及び皮膚の等方性の改善を、シリコン製レプリカで定量評価し、その後同レプリカを「ドロップシャドウ」法またはFOITS装置によって分析する。
○ 顔のボリューム及び輪郭の変化は、縞投影FOITS方法を使用した非接触立体測定装置によって定量評価できる。
○ 皮膚の乾燥度または保湿度は、電気技術による水分計コルネオメーターCorneometer(商標)、モイスチャーメーターMoisturemetre(商標)、Dermalab(商標)の装置を使って直接測定できる。または光学技術による近赤外線分光法(Near Infrared Spectroscopy、NIR)を使って測定できる。または間接的に、D-Squames(登録商標)の技術若しくは写真の画像解析技術を用いる。
○ 皮膚のバリア機能の変化は、テヴァメーター(Tewameter(商標))、ヴァポメーター(Vapometer(商標))、Dermalab(商標)またはAquaflux(商標)の装置で経表皮水分蒸散量(TEWL)を測定して定量評価できる。
○ pHも皮膚のバリア機能の変化を定量評価するためには重要な要素で、皮膚専用のpH計を使って測定できる。
○ 脂漏の減少はセブテープ(Sebutape(商標))で直接観察するか、セブメーター(Sebumeter(商標))若しくはDermalab(商標)の装置等の光学装置を使うか、または、間接的に、紫外光線下のポルフィリンをVISIA(商標)の装置で見て分析するか、または同じく間接的に、皮膚の光沢を極小面光沢計スキングロスメーター(Skinglossmeter(商標))等装置若しくは写真(交差偏光と平衡偏光を照射して撮影する技術によって使用可能)を使って観察する。
○ 皮膚の引き締り及び/または弾性及び/または張りの低下と皮膚の疲労度は、皮膚粘弾性測定装置キュートメーター(Cutometer(商標))、衝撃波伝播時間測定装置リビスコメーター(Reviscometer(商標))、エアロフレックスメーター(Aeroflexmeter(商標))、ダイナスキン(Dynaskin(商標))、硬度・弾力測定装置バリストメーター(Ballistometer(商標))、ツイストメーター(Twistometer(商標))及び/またはDermalab(商標)の装置を使って定量評価できる。
○ くすんだ顔色、皮膚の色のムラ、色素の変化(低色素沈着、色素沈着過度)、局所の赤み、顔色の透明感と輝きの低下、しみ・雀斑等色素斑、酒さ、隈は、メラニン・紅斑測定装置メグザメーター(Mexameter(商標))、クロマメーター(Chromameter(商標))、カラーメーター(Colormeter(商標))、VISIA(商標)、SIAscope(商標)、Goniolux(商標)または共焦点レーザー顕微鏡の使用によって直接測定でき、または、写真の特定色素の分析(交差偏光と平衡偏光を照射して撮影する技術によって使用可能)によって評価できる。
○ 紫外線の下で見える雀斑は、VISIA(商標)の装置で定量評価できる。
○ 顔の毛穴の数及び大きさは、シリコン製レプリカを作成して「ドロップシャドウ」法またはFOITS装置で分析する、またはCanfield Visia(登録商標)の装置を使用する、または写真の特定分析(ビデオ顕微鏡またはマクロ撮影装置の使用によって可能)をすることによって定量評価できる。
○ 皮膚、真皮または下皮の菲薄化(スリミング成分の研究)は超音波エコー装置によって測定できる。
○ 角質層の厚さはテラヘルツ分光法で定量評価できる。
○ 皮膚の線維の密度は、超音波による評価の後、画像解析によって定量評価できる。
○ セルライトは、直接的には縞投影を使用する非接触立体測定装置(FOITS)によって、または、間接的には真皮下皮接合部の長さを超音波エコー装置で測ることによって定量評価できる。
○ 皮膚線条は、直接的には縞投影を使用する非接触立体測定装置(FOITS)を使って、または、シリコン製レプリカを作成して「ドロップシャドウ」法若しくはFOITS装置で解析する、またはVISIA(登録商標)の装置を使用して定量評価できる。
○ 水分貯留(セルライトに伴う)は、モイスチャメーター(Moisturemeter-D(商標))で定量評価できる。
○ 皮膚微小循環の増減は、沈静または刺激のいずれの場合も、レーザードップラー装置、「毛細血管顕微鏡検査」(ビデオ顕微鏡を使用)または赤外線カメラを使って分析できる。
○ 毛の成長速度(ひげ、スネ毛、腋毛)は、「ビデオ・トリコグラム」法を応用して定量評価できる。
○ 皮膚温度調節は、皮膚の温度の変化を、温度センサーにて直接測定してまたは赤外線カメラで間接的に測定して分析して定量評価できる。
○ 皮膚の湿潤性(疎水性または親水性)は、皮膚に置いた水滴の直径または接触角を測定する方法で測ることができる。
○ 角質層の新陳代謝(または皮むけ)は、皮膚を着色マークした後(塩化ダンシルまたはジヒドロキシアセトンを用いる)皮膚のその色が消失する時間を測ることによって定量評価できる。
○ 皮膚感作性は、スティンギングテスト方法またはニューロメーターの装置で定量評価できる。
○ コラーゲン及び/または結合組織線維の変化は、紫外線分光法、SIAscopie、多光子分光法、または、共焦点レーザー顕微鏡で定量評価できる。
○ 角質層の構成及び特定分子のモニタリング(水、NMFすなわち天然保湿因子)は、ラマン分光法で評価できる。
○ 皮膚の細胞レベルの可視化は、共焦点レーザー顕微鏡、多光子顕微鏡、核磁気共鳴装置、または、より低い程度であれば光コヒーレンストモグラフィー(OCT)を用いて実施できる。
○ 水分及び脂質の含有量の変化は、in vivoでフーリエ変換in vivo赤外線分光法(FTIR HATR=フーリエ変換赤外線水平型全反射法)によって評価できる。
○ 皮膚の柔らかさは、摩擦力測定装置の使用等摩擦の研究の技術を使って直接測定するか、または、シリコン製レプリカを作成して「ドロップシャドウ」法若しくはFOITS装置によって間接的に分析して測定することができる。
肉眼にて確認できる全ての変化(凹凸、色)は、評価担当者が訓練されているかなしかに拘わらず、また、採点システムの有無に拘わらず、直接または写真にて定量評価できる。
本発明のペプチドまたはペプチド性化合物は、光学的に純粋な化合物であっても良いし、または、LまたはD異性体から構成されてもよいし、またはこれら異性体の混合物であってもよい。コード化されたアミノ酸から生成したペプチドまたはペプチド性化合物の場合、天然に存在するL異性体の方がより安価なため好ましいとされる。
加えて、本発明の第1の目的に基づくペプチド、または、本発明の第2の目的に関わるペプチド化合物は、より大きいペプチド化合物のフラグメントであってもよい。
本来知られているように、本発明の第1の目的に基づく一般式Iのペプチド及び同第2の目的に基づく一般式IIのペプチド化合物において、親油性鎖またはR1鎖及びR2鎖は、化合物の生物学的利用能と皮膚浸透率を向上する役割を有する。
特に式Iに認められるが、従来及び本来知られているとおり、R1はペプチド性化合物のN末端に位置する基で、「最初の」アミノ酸(慣習に従って、式の左端に置かれる)のアミン末端官能基の水素原子1つを置換し、R2はペプチド性化合物のC末端に位置する基で、「最後の」アミノ酸(慣習に従って、式の右端に置かれる)のカルボニル官能基に結合している。
親油性鎖R1は、通常アシル基またはスルホニル基で、例えば、ビオチノイル基、または、炭素数1乃至24のアルキル鎖、アリール鎖、アラルキル鎖、糖鎖またはアルコキシ鎖を含む基であり、これら炭素鎖は、特に、直鎖状、分枝鎖状または環状、飽和または不飽和、ヒドロキシまたは非ヒドロキシ、含硫または非含硫であってもよい。
R1は、例えばアセチル基(CO-CH3)、パルミトイル基(pal=CO-(CH2)14 CH3)、エライドイル基、ミリストイル基(CO-(CH2)12-CH3)、ビオチノイル基、オクタノイル基、ステアロイル基、オレオイル基及びリポイル基の中から選択できる。
親油性鎖R2は、通常-O-R7基、または-NR8R9、であり、R7、R8及びR9はそれぞれ独立した基で、水素、または、炭素数1乃至24のアルキル鎖、アリール鎖、アラルキル鎖、アシル鎖、スルホニル鎖、糖鎖またはアルコキシ鎖で、これら炭素鎖は、直鎖状、分枝鎖状または環状、置換または非置換、飽和または不飽和、ヒドロキシまたは非ヒドロキシ、含硫または非含硫であってもよい。
R1は親油性鎖、R2はヒドロキシル鎖であるのが好ましい。さらにR1がパルミトイル基(以後「Pal」と記載)、アセチル基またはエラドイル基であるのがより好ましい。
従って、本発明に基づいて好ましいとされるペプチドは、メチオニンが二酸化された硫黄原子を含むPal-KMO2K-OHで、同ペプチドは特に化粧品及び皮膚薬分野での使用において極めて有効な成果と特性を有する。
本発明の第2の目的の式IIで表される化合物の実施例は、次のとおりである。
1)AAユニット1つを有し、それが硫化及び酸化された化合物の実施例
● R1-MO2-R2:AAはMO2で、二酸化された硫黄原子を含むメチオニンである。
R1=Pal及びR2=NH2とすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-HAO2-R2:AAは二酸化硫黄を含むヒドロキシ酸(HAO2)で、アミン官能基がアルコール官能基に置換されたメチオニン類似体である。
R1=H及びR2=OHとすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-MetCO-R2:AAはシステインのメチル化誘導体(MetC)で、一酸化された硫黄原子を含む。
R1=Pal鎖及びR2=OHとすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-EtHCO2-R2:AAはホモシステインのエチル化誘導体で(EtHC)、本発明に基づいて硫黄原子は二酸化されている。
R1=Pal鎖及びR2=NH2とすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-CH3SOT-R2:AAはトレオニン誘導体で、アルコール官能基がSO-CH3官能基に置換されている。
R1=Pal鎖及びR2=OHとすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-AvaSO2-R2:Ava02は、5-アミノ吉草酸(NH2-(CH2)4-COOH)で、炭化水素鎖の好ましくは位置番号3番または4番の炭素原子がSO2に置換されている。
R1=Pal鎖及びR2=OHとすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-AvaSO2CH3-R2:Ava02は5-アミノ吉草酸(NH2-(CH2)4-COOH)で、炭化水素鎖の好ましくは位置番号3番または4番の位置にSO2アルキル側基(ここではCH3)を有する。
R1= Pal鎖及びR2= OHとすると、同化合物は次の構造を有する。
2)AAユニットを2つ有する化合物(酸化硫黄を含むAAを1つのみまたは2つ有する)の実施例
● R1-MO2-K-R2
R1=Pal鎖及びR2=OHとすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-K-MO2-R2
R1=Pal鎖及びR2=NH2とすると、同化合物は次の構造を有する。
● R1-MO2-Ava-R2
R1=Pal鎖及びR2=NH2とすると、同化合物は次の構造を有する。
● R−Ava−MO2−R
=Pal鎖及びR=NHとすると、同化合物は次の構造を有する。
3)AAを3つ有する化合物の実施例
● R1-K-MO2-K-R2
既知ペプチドR1-K-Ava-K-R2の酸化(AAアミノ酸ユニットの1つを、二酸化された硫黄原子を含むメチオニンMO2に置き換える):
● R1-MO2-Ava-K-R2
● R1-K-Ava-MO2-R2
4)AAを4つ有する化合物の実施例
● R1-K-MO2-MO2-K-R2(配列番号29)
既知ペプチドR1-K-Ava-K-R2の酸化(二酸化された硫黄原子を含むメチオニンをペプチドに付加する):
● R1-K-MO2-Ava-K-R2(配列番号30)
● R1-K-Ava-MO2-K-R2(配列番号31)
● R1-MO2-K-Ava-K-R2(配列番号32)
既知ペプチドR1-K-T-F-K-R2の酸化
AAアミノ酸ユニットの1つを、二酸化された硫黄原子を含むメチオニンMO2に置き換える。
● R1-K-MO2-F-K-R2(配列番号33)
● R1-K-T-MO2-K-R2(配列番号34)
● R1-K-T-F-MO2-R2(配列番号35)
● R1-MO2-T-F-K-R2(配列番号36)
他に可能な酸化ペプチドで、AAはK、T、Fの中から選ばれ、及び、MO2は二酸化されたAAである。
● R1-K-MO2-T-K-R2(配列番号37)
● R1-K-F-MO2-K-R2(配列番号38)
● R1-K-T-MO2-F-R2(配列番号39)
既知テトラペプチドR1-G-Q-P-R-R2の酸化
AAアミノ酸ユニットの1つを、一酸化された硫黄原子を含むメチオニンMOに置き換える。
● R1-G-MO-P-R-R2(配列番号40)
二酸化された硫黄原子を含むメチオニンMO2の挿入、及び、Rアミノ酸の除去
● R1-G-MO2-Q-P-R2(配列番号41)
既知トリペプチドR1-G-H-K-R2の酸化(MO2二酸化された硫黄原子を含むメチオニンMO2の付加)
● R1-MO2-G-H-K-R2(配列番号42)
5)AAを5つ有する化合物の実施例
既知ペプチドR1-G-Q-P-R-R2の酸化(一酸化された硫黄原子を含むメチオニンをペプチドに付加)
● R1-MO-G-Q-P-R-R2(配列番号43)
既知ペプチドR1-K-T-T-K-S-R2の酸化(トレオニンTの1つを上に記載されているようにCH3SOTに置き換える)
● R1-K-CH3SOT-T-K-S-R2(配列番号44)
既知ペプチドR1-K-T-T-K-S-R2の酸化
トレオニンの1つを二酸化された硫黄原子を含むメチオニンに置き換える。
● R1-K-MO2-T-K-S-R2(配列番号45)
リジンの1つを二酸化された硫黄原子を含むメチオニンに置き換える。
● R1-MO2-T-T-K-S-R2(配列番号46)
セリンSを二酸化された硫黄原子を含むメチル化されたセリンに置き換えて、セリンを酸化
● R1-K-T-T-K-CH3O2S-R2(配列番号47)
6)Aを6つ有する化合物の実施例
既知ペプチドR1-K-T-T-K-S-R2の酸化(二酸化された硫黄原子を含むメチオニンをペプチドに付加)
● R1-MO2-K-T-T-K-S-R2(配列番号48)
本発明は、明らかにこれら実施例に制限されることはなく、特にAAアミノ酸ユニットのタイプ、酸化度(SOまたはSO2)、酸化AAユニットの数、ペプチド化合物における順序等に関連して多数の変異体を範囲に含む。
本発明は、本発明の第1及び第2の目的に基づく化合物を含む化粧料及び皮膚薬の組成物、並びに、上に記載されたその応用/利用を範囲に含む。
本発明の第1の目的に基づくペプチド及び第2の目的に基づくペプチド性化合物は、本来知られているように、従来の化学合成(不均一相または均一相)またはアミノ酸若しくはその構成類似体を原料とする酵素合成によって生成され、場合によっては、関連する末端アミン酸に親油性鎖を結合することも伴う。同化合物は、天然タンパク質の加水分解またはバイオテクノロジーのプロセスによって得ることができる。
本発明に基づいて、有効成分として本発明の第1の目的に係わるペプチドまたは本発明の第2の目的に係わるペプチド性化合物を、適切な賦形剤、すなわち、生理学的にも皮膚科学的にも許容できる媒体との組み合わせで化粧料の組成物を提供する。
本発明に従って、「皮膚科学的または生理学的媒体」の用語は、次の物質に限られることなく、水溶液または水アルコール溶液、油中水滴型エマルジョン、水中油滴型エマルジョン、マイクロエマルジョン、水性ゲル、無水ゲル、セラム美容液、小胞分散体等を指す。「皮膚科学的に許容できる」または「生理学的に許容できる」とは、組成物または誘導される化合物が、哺乳類、特にヒトの粘膜、爪、頭皮、毛髪、体毛及び皮膚に対して、毒性、禁忌性、不安定性、アレルギー反応等の危険を伴うことなく使用に適していることを指す。
第1の目的に係わるペプチドまたは第2の目的に係わるペプチド性化合物は、組成物内の濃度として組成物の総重量に対して0.000001%乃至15%の範囲の比率で使用され、より好ましくは、組成物の用途と期待される効果の程度に従って0.0001%乃至5%の範囲とする。
本出願内の全てのパーセンテージ及び比率は、組成物全体に対する重量比で、特に記載がない場合、全て25℃の温度にて測定された。
概して、本発明に係わるペプチドまたはペプチド性化合物、及び、それを溶かす賦形剤によって単純に調製された本発明に基づく化粧料用組成物は、例えば他の化粧料用組成物を将来調製する際の「有効素材」となり、その際のペプチドまたはペプチド性化合物の量は0.00005%乃至0.005%とする。
組成物用の賦形剤の選択は、ペプチドまたはペプチド性化合物に関する制約(安定性、可溶化等)及び、場合によってはその後構想する剤形に関係する。
ペプチドまたはペプチド性化合物は、例えば、個別にまたは予混合されてまたは個別に媒介されて、または、キャリア媒介物による予混合物として、溶液、分散体、エマルジョン、ペーストまたはパウダー等の形状を有することができ、または、有機ポリマー粉体、タルク、ベントナイト、及び他の無機または有機担体に吸着した形であってもよい。キャリア媒介物としては、マクロカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、マクロスフェア、マイクロスフェアまたはナノスフェア、リポゾ―ム、オレオソームまたはカイロミクロン、マクロ粒子、マイクロ粒子またはナノ粒子、マクロスポンジ、マイクロスポンジまたはナノスポンジ、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョン等が挙げられる。
他の有益な特性に基づいて、本発明に基づく化粧料用または皮膚薬用組成物に1つ乃至複数の有効素材を添加することが可能で、これによってより広範囲の効力を有する化粧料を有益に得ることができる。添加する有効素材は、美白剤、赤み抑制剤、日焼け止め及び有機質または無機質のUVフィルター、水分補給剤、保湿効果剤、湿潤効果剤、角質除去剤、抗しわ剤、アンチエイジング、スリミング剤、にきび用剤、抗炎症剤、抗酸化剤、ラジカル捕捉剤、セルフタンニング、脱毛剤または剃毛用剤、発毛抑制剤、肌引き締め剤、ペプチド及びビタミンの群から選ぶことができる。これら有効素材は、植物材料から得ることができる。
使用可能な有効素材は、下の詳細な説明にて紹介されている。
さらに特定すると、本発明のペプチドまたはペプチド性化合物は、化粧料分野における従来の有効素材である、ナイアシンアミドまたはトコフェロール、レチノール、ヘキサミジン、α-リポ酸、レスベラトロル及びDHEA等ビタミンB3の化合物の中から選んだ少なくとも1つの化合物と組み合わせることができる。
加えて、組成物には、ベタイン、グリセリン、Actimoist Bio 2(商標)(Active organics社)、AquaCacteen(商標)(Mibelle AG Cosmetics社)、Aquaphyline(商標)(Silab社)、AquaregulK(商標)(Solabia社)、Carciline(商標)(Greentech社)、Codiavelane(商標)(Biotech Marine社)、Dermaflux(商標)(Arch Chemicals, Inc)、Hydra'Flow(商標)(Sochibo社)、Hydromoist L(商標)(Symrise社)、RenovHyal(商標)(Soliance社)、Seamoss(商標)(Biotech Marine社)、Essenskin(商標)(Sederma社)、Moist 24(商標)(Sederma社)、アセチルヘキサペプチド-3の商品名Argireline(商標)(Lipotec社)、Gatuline Expression(商標)(フランス特許第1722864号)の名で知られているスピラントールまたはキバナオランダセンニチ(Acmella oleracea)のエキス、ボスウェリアセラータ(Boswellia serrata)のエキスでBoswellin(商標)、Deepaline PVB(商標)(Seppic社)、Syn-AKE(商標)(Pentapharm社)、Ameliox(商標)、Bioxilift(商標)(Silab社)、及びそれらの混合物を配合することができる。
本発明の化合物と組み合わせられる他の植物の抽出物として、さらに次のものが特に挙げられる。ツタ、特にセイヨウキヅタ(Hedera Helix)の抽出物、マンシュウミシマサイコ別名北柴胡(Bupleurum chinensis)の抽出物、ミシマサイコ(Bupleurum Falcatum)の抽出物、アルニカ(Arnica Montana L)の抽出物、ローズマリー(Rosmarinus officinalis N)の抽出物、マリーゴールド(Calendula officinalis)の抽出物、セージ(Salvia officinalis L)の抽出物、高麗人参(Panax ginseng)の抽出物、イチョウの抽出物、セント・ジョーンズ・ワート別名オトギリソウ(Hyperycum Perforatum)の抽出物、ナギイカダ(Ruscus aculeatus L)の抽出物、セイヨウナツユキソウ別名メドウスイート(Filipendula ulmaria L)の抽出物、オルトシフォン(Orthosiphon Stamincus Benth)の抽出物、コンブ(Fucus Vesiculosus)の抽出物、シラカバ(Betula alba)の抽出物、緑茶の抽出物、コーラ・ナッツ(Cola Nipida)の抽出物、セイヨウトチノキの抽出物、竹の抽出物、ツボクサ(Centella Asiatica)の抽出物、ヒースの抽出物、ヒバマタの抽出物、ヤナギの抽出物、ミミナグサ(mouse-ear)の抽出物、エスシン(escine)の抽出物、ソウジュツの抽出物、クリサンテルムインジクム(chrysanthellum indicum)の抽出物、アルメニアセア属(Armeniacea)の植物の抽出物、同属のアトラクチロディスプラチコドン(Atractylodis Platicodon)、同じくシノメニウム(Sinnomenum)、同じくファルビチジス(Pharbitidis)、同じくフレミンギア(Flemingia)、また、コリウス属(Coleus)の植物の抽出物、例えばC.フォルスコリイ(C. Forskohlii)、C.ブルメイ(C. blumei)、C.エスキロリイ(C. esquirolii)、C.スクテラリオイデス(C. scutellaroides)、C.キサンタンタス(C. xanthantus)及びC.バルバタス(C. Barbatus)、例えばコリウス・バルバタス(Coleus barbatus)の根の抽出物、バロタ(Ballote)の抽出物、グイオア(Guioa)の抽出物、シノブ(Davallia)の抽出物、テルミナリア(Terminalia)の抽出物、バリングトニア(Barringtonia)の抽出物、トレマ(Trema)の抽出物、アンチロビア(antirobia)の抽出物、セクロピア(cecropia)、アルガン(argania)、ディオスコレア・オッポシタ(Dioscorea opposita)若しくはメキシコヤマイモ等のヤム(dioscoreae)、アンミビスナガ(Ammi visnaga)の抽出物、センテラアジアチカ(Centella asiatica)及びメナモミ(Siegesbeckia)の抽出物、特にツクシメナモミ(Siegesbeckia orientalis)、ツツジ科(Ericaceae)の植物の野菜エキス、特にローブッシュ・ブルーベリー(Vaccinium angustifollium)の抽出物、または、クマコケモモ(Arctostaphylos uva ursi)、アロエベラ(aloe vera)、植物ステロール(例えばフィトステロール)、マンジスチャ(Manjistha)(アカネ属の植物、特にルビア・コルディフォリア(Rubia Cordifolia)から抽出)、及び、グッカル(Guggal)(コミフォラ(Commiphora)属の植物、特にコミフォラ・ムクル(Commiphora Mukul)から抽出)、コラノキ・エキス、カモミール、アカツメクサ・エキス、ピペル・メチスティクム(Piper methysticum)エキス(カバカバ(Kava Kava)、セダーマ社(フランス特許第2771002号及び国際特許公開第99/25369号))、オトメアゼナ(Bacopa monieri)エキス(Bacocalmine(登録商標)、セダーマ社、国際特許公開第99/40897号)、及び、ムチヤギ(sea whip)エキス、カンゾウ(Glycyrrhiza glabra)の抽出物、クワの抽出物、ティーツリー(melaleuca)の抽出物、ラレア・ディバリカタ(Larrea divaricata)の抽出物、ラブドシア・ルベッセンス(Rabdosia rubescens)の抽出物、ミドリムシ(euglena gracilis)の抽出物、フィブラウレア・レシサ・ヒルディネア(Fibraurea recisa Hirudinea)の抽出物、チャパラル・ソルガム(Chaparral Sorghum)の抽出物、ヒマワリ・エキス、エナンチア・クロランタ(Enantia chlorantha)の抽出物、Spermacocea属のミトラカ−パの抽出物、ブッコノキ(Buchu barosma)の抽出物、シコウカ別名ヘンナ(Lawsonia inermis L)の抽出物、ホウライシダ(Adiantium Capillus-Veneris L)の抽出物、クサノオウ(Chelidonium majus)の抽出物、ヘチマ(Luffa cylindrical)の抽出物、温州みかん(Citrus reticulata Blanco var. unshiu)の抽出物、茶の木(Camelia sinensis)の抽出物、チガヤ(Imperata cylindrical)の抽出物、ツノゲシ(Glaucium Flavum)の抽出物、ホソイトスギ(Cupressus Sempervirens)の抽出物、ソロモンズシール(Polygonatum multiflorum)の抽出物、雪胆(loveyly hemsleya)の抽出物、セイヨウニワトコ(Sambucus Nigra)の抽出物、アオイマメ(Phaseolus lunatus)の抽出物、シマセンブリ(Centaurium)属の抽出物、オオウキモ(Macrocystis Pyrifera)の抽出物、ダミアナ(Turnera Diffusa)の抽出物、ハナスゲ(Anemarrhena asphodeloides)の抽出物、ヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)の抽出物、ホップ(Humulus lupulus)の抽出物、アラビカ・コーヒーの抽出物、及びグリーンマテ(Ilex Paraguariensis)の抽出物。
特別な例として、しかし、これに制限されることなく、本発明のペプチドまたはペプチド性化合物は、ヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)の抽出物と組み合わせることができる。この植物は、「Kiss me quick」または「Amor Crescido」とも呼ばれ、スベリヒユ科に属する。食用に適する小さな多肉質植物で、オメガ3、ビタミンA、B1、B2及びCと粘液に富んでいる。抗炎症、鎮静、柔軟、美白の効果があるため美容とヘアートリートメント(ボリュームを与え育毛を促進する)に使用される。本発明に基づくペプチドまたはペプチド性化合物に混合されると、相乗効果を発揮し、下のin vitro試験の結果にも見られるように、効力が増強した有効成分となる。
植物からの抽出は、フェノール抽出法等従来の技術を用いての実施が可能で、花、種子、実、根、球根、葉、果皮等植物のどの部分からでも抽出できるが、根茎の使用が好ましい。抽出溶液は、水、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、PEG-6カプリル/カプリン酸グリセリル、ポリエチレングリコール、メチル及び/またはエチルエステル、ジグリコール、環状ポリオール、エトキシジグリコールまたはプロポキシジグリコール、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノール)、または、これら溶液のあらゆる混合物の中から選択できる。本発明に係わる植物エキスの抽出には、浸漬マセレーション、デコクション、浸出溶解、還流抽出、超臨界二酸化炭素抽出、超音波抽出またはマイクロ波抽出または向流抽出等の方法を使うことができる。また、このリストに制限されるものではない。
植物エキスの賦形剤は、ペプチド及びペプチド性化合物と適合するもの、必要であれば後に調合されるペプチドまたはペプチド性化合物の賦形剤と適合するもので、目的とする最終混合物の物理的形態または剤形に適合しているものが選ばれる。
本発明は以下の説明によってより明確に理解される。
本発明に基づく「化粧料用組成物」またはより簡潔に「組成物」の用語は、美容または衛生目的に使用できる処方または1つ乃至複数の薬品成分の基礎として使用できる処方を指す。これには化粧料、パーソナルケア用品及び医薬製剤も含まれる。また、これら処方が同時に2つ以上の目的に使われることも可能である。ふけ防止医薬シャンプーは、例えば、薬学的特性を有するが、健康な毛髪を得るためのパーソナルケア用品として使用される。
本発明に基づく組成物のいくつかは、安定性、皮膚に目立つようなかぶれが発生しない(消費者にとって許容できない)、抗炎症効果及び見た目の良さ等の別の効果も提供できる。
I.添加剤
本発明の組成物は、他の種々の成分をさらに含んでもよく、それらは、従来成分であってもなくてもよい。もちろん、添加成分を加える決定及び特定の有効成分と添加成分の選択は、特定の用途及び製品の処方によって異なる。また、「有効」成分と「添加」成分の間の境界線は人為的なものであり、特定の用途及び製品の種類によって変わる。ある用途若しくは製品において「有効」成分である物質でも、他の製品では「機能性」成分に成り得、またその逆もあり得る。
本発明の組成物は、1種またはそれ以上の従来成分であってもなくてもよい種々の添加成分を含んでもよく、それら添加成分は組成物の用途に有益となる。そのような添加成分として、これらに制限することなく、洗浄剤、ヘアコンディショニング剤、スキンコンディショニング剤、整髪剤、フケ防止剤、育毛促進剤、香料、サンスクリーン及び/またはサンブロック化合物、色素、保湿剤、塗膜形成剤、毛染め剤、化粧成分、洗剤、薬剤、増粘剤、乳化剤、湿潤剤、皮膚軟化剤、防腐剤、防臭剤、界面活性剤及び噴射剤等の1種もしくはそれ以上の物質を含むことができる。
好ましい実施形態においては、組成物はヒト角質組織と接触するものである場合、添加成分は角質組織への塗布に好適なものであるべきである。すなわち、組成物に配合される場合、それらは健全な医療判断の範囲内で、過度の毒性、配合禁忌、不安定性、アレルギー反応等がなく、ヒト角質組織(毛、爪、皮膚、口唇)と接触しての使用に適している。
CTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)第10版(米国化粧品工業会出版、ワシントンD.C.)(2004年)には、スキンケア産業にて従来使われている多数の化粧料成分及び医薬品成分が非制限的に記載されており、これらは、本発明の組成物への添加成分として使用することができる。これらの成分クラスの例には、以下のものを含むが、これらに制限されるものではない。治癒剤、皮膚老化防止剤、皮膚モイスチャー剤、しわ防止剤、萎縮防止剤、皮膚平滑化剤、抗菌剤、抗真菌剤、駆虫薬、抗微生物剤、抗炎症剤、止痒薬、外用麻酔薬、抗ウイルス剤、角質溶解剤、遊離基捕捉剤、抗脂漏剤、フケ防止剤、皮膚の分化、増殖若しくは色素沈着を調節する薬剤及び浸透促進剤、剥離剤、脱色剤若しくはプロピグメント剤、抗グリケーション剤、引き締め剤、真皮若しくは表皮の高分子の合成を促す及び/若しくはそれらの分解を妨げる薬剤;線維芽細胞及び/若しくはケラチノサイトの増殖を促す若しくはケラチノサイトの分化を促す薬剤;筋弛緩剤;汚染またはフリーラジカルを処理する薬剤;スリミング剤、抗セルライト剤、微小循環に作用する薬剤;細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;洗浄剤、毛髪コンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、育毛剤、日焼け止め及び/若しくは日焼け防止化合物、化粧剤、洗剤、医療用薬品、乳化剤、皮膚軟化薬、防腐剤、防臭剤、皮膚科学的に許容される担体、界面活性剤、研磨剤、吸収剤、香料等の美容成分、着色剤(colorings/colorants)、精油、皮膚感覚剤、化粧用収斂薬、抗ざ瘡剤、固化防止剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、生化学的添加剤、酵素、酵素阻害剤、酵素誘導剤、補酵素、植物抽出物、植物誘導体、植物組織抽出物、植物種子抽出物、植物油、植物、植物学的抽出物、セラミド、ペプチド、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤、着色剤(colorants)、化粧品殺生物剤、変性剤、薬物収斂薬、外用鎮痛剤、皮膜形成剤若しくは皮膜形成材(film formers or materials)、例えば組成物の皮膜形成性及び直接性を助けるポリマー、四級誘導体、直接性を向上させる薬剤、不透明剤、pH調整剤、噴霧剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白剤及び美白剤、皮膚日焼け剤、皮膚コンディショニング剤(例えば、様々なもの及び閉塞性の湿潤剤を含む)、皮膚鎮静剤及び/若しくは治癒剤及び誘導体、皮膚トリートメント剤、濃厚剤、ビタミン及びその誘導体、ピーリング剤、モイスチャー剤、硬化剤、リグナン、防腐剤、紫外線吸収剤、細胞毒性剤、抗悪性腫瘍薬、脂溶性剤、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒、希釈剤、真珠光沢助剤、発泡増幅剤、ワクチン、及びそれらの混合物。
該添加成分は、以下のものから成る群より選択される。糖アミン、グルコサミン、D−グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、ビタミンB3及びその誘導体、ナイアシンアミド、デヒドロ酢酸ナトリウム、デヒドロ酢酸及びその塩、植物ステロール、サリチル酸化合物、ヘキサミジン、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物、ダイズ抽出物及び誘導体、エクオール、イソフラボン、フラボノイド、フィタントリオール、ファルネソール、ゲラニオール、ペプチド及びそれらの誘導体、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘキサペプチド及びそれらの誘導体、lys−thr−thr−lys−ser、パルミトイル−lys−thr−thr−lys−ser、カルノシン、N−アシルアミノ酸化合物、レチノイド、レチニルプロピオン酸エステル、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチナール、レチノイン酸、水溶性ビタミン、アスコルベート、ビタミンC、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、パルミチン酸アスコルビル、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、ビタミンそれらの塩及び誘導体、プロビタミン及びそれらの塩及び誘導体、エチルパンテノール、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンK、ビタミンK誘導体、パントテン酸及びその誘導体、パントテニルエチルエーテル、パンテノール及びその誘導体、デクスパンテノール、ビオチン、アミノ酸及びそれらの塩及び誘導体、水溶性アミノ酸、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸、非水溶性ビタミン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンD、モノ−、ジ−、及びトリ−テルペノイド、ベータ−イオノール、セドロール、及びそれらの誘導体、非水溶性アミノ酸、チロシン、トリプタミン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アラントイン、ニコチン酸トコフェロール、トコフェロール、トコフェロールエステル、パルミトイル−Gly−his−lys、植物ステロール、ヒドロキシ酸、グリコール酸、乳酸、ラクトビオン酸、ケト酸、ピルビン酸、フィチン酸、リソホスファチジン酸、スチルベン、桂皮酸エステル、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然ペプチド、ダイズペプチド、糖酸の塩、グルコン酸Mn、グルコン酸Zn、粒子状材料、色素材料、天然色素、ピロクトンオラミン、3、4、4’−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバン、ジンクピリチオン、ヒドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルグルコシド、ピリドキシン、アロエベラ、テルペンアルコール、アラントイン、ビサボロール、グリチルリチン酸二カリウム、グリセロール酸、ソルビトール酸、ペンタエリスリット酸、ピロリドン酸及びその塩、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、グリセルアルデヒド、タルタルアルデヒド、チョウジ油、メントール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、乳酸メンチル、ハマメリス水、エイコセン及びビニルピロリドンコポリマー、イオドプロピルブチルカーバメート、多糖、必須脂肪酸、サリチル酸塩/エステル、グリシルレチン酸、カロテノイド、セラミド及び偽性セラミド、脂質錯体、シア脂、杏仁油、月見草油、プルナス油、パーム油、モノイ油、HEPES等の一般に自然由来の油;プロシステイン;O−オクタノイル−6−D−マルトース;メチルグリシンジ酢酸の2ナトリウム塩、ジオスゲニン及びDHEAの誘導体等のステロイド;DHEAすなわちデヒドロエピアンドロステロン、及び/または、前駆体または化学的若しくは生物学的誘導体N−エチルオキシカルボニル−4−パラ−アミノフェノール、ビルベリー(ヨーロッパブルーベリー)抽出物;植物ホルモン;酵母Saccharomyces cerevisiae(サッカロミケス・ケレウィシエ)の抽出物;藻類の抽出物;ダイズ、ルピナス、トウモロコシ及び/若しくはエンドウの抽出物;アルベリン及びその塩、特にクエン酸アルベリン、ナギイカダの抽出物及びセイヨウトチノキの抽出物、及びそれらの混合物、メタロプロテイナーゼ阻害剤。
さらにトリ/テトラペプチド混合物との組み合わせで特に有用なスキンケア及びヘアケア有効成分は、セダーマ社の商業的文献及びウェブサイトwww.sederma.fr.(ここにその全体が本明細書に組み込まれる)に見ることができる。
しかしながら、本発明の任意の実施形態では、本明細書で有用な添加成分は、それらがもたらす利益若しくはそれらの仮定される作用機序によって分類することができる。しかしながら、本明細書で有用な添加成分は、場合によっては二種以上の利益を供給することができること、若しくは二種以上の作用機序を介して動作することを理解されたい。従って、本明細書での分類は、便宜を図るために成され、添加成分をその一定の用途若しくは列記された用途に制限することを意図するものではない。
1)糖アミン(アミノ糖)
本発明の組成物は、糖アミンを含んでもよく、それはアミノ糖としても知られている。本発明において有用な糖アミン化合物は、国際特許公開(PCT公報)第02/076423号及び米国特許第6159485号に記載されているものを含んでもよい。
ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.01重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の糖アミンから成る。
糖アミンは合成されたものであっても天然起源のものであってもよく、純粋な化合物若しくは化合物の混合物(例えば天然由来の抽出物若しくは合成物質の混合物)として使用することができる。例えば、グルコサミンは一般的に甲殻類に多く見られ、また真菌を元に誘導することができる。本明細書で使用される、「糖アミン」は、そのようなものの異性体及び互変異性体及びその塩(例えばHCl塩)を含み、シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Co.)から市販されている。
本明細書で有用な糖アミンの例は、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、それらの異性体(例えば立体異性体)、及びそれらの塩(例えばHCl塩)を含む。本明細書での使用に好ましいものは、グルコサミン、特にD−グルコサミン及びN−アセチルグルコサミン、特にN−アセチル−D−グルコサミンである。
2)DHEA
本発明の組成物はDHEA、すなわちデヒドロエピアンドロステロン、及び/または、生物学的若しくは化学的前駆体または誘導体を含むことができる。
「DHEA前駆体」の用語は、代謝の際にDHEAに変換し得る同DHEAの生物学的前駆体、同様に、外因性の化学反応によってDHEAに変換し得る同DHEAの化学的前駆体を指す。生物学的前駆体の例として、これらに限定されることなく、A5−プレグネノロン、17a−ヒドロキシプレグネノロン及び17a−ヒドロキシプレグネノロンサルフェートが挙げらる。また、化学的前駆体の非限定的な例として、サポゲニンまたはその誘導体のジオスゲニン(またはスピロスタ−5−エン−3β−オール)、ヘコゲニン、酢酸ヘコゲニン、スミラゲニン及びサルササポゲニン等、同様にこれらの物質を含む天然エキス、特にフェヌグリーク及びワイルドヤム(メキシコヤマイモ)の根等ヤマノイモ属の植物の抽出物が挙げられる。
「DHEA誘導体」の用語は、DHEAの化学的誘導体及び生物学的誘導体の双方を指す。生物学的誘導体として、A5−アンドロステン−3,7−ジオール及び、A4−アンドロステン−3,17−ジオンが挙げることができる。DHEAの塩、特に硫酸DHEAのような水溶性塩を、化学的誘導体の非限定的な例として挙げることができる。エステル、例えば米国特許第5736537号にて開示されているヒドロキシカルボン酸のエステル若しくはDHEAエステル、または、サリチル酸DHEA、酢酸DHEA、吉草酸(若しくはnヘプタン酸)DHEA及びエナント酸DHEAなどの他のエステルも同様に挙げることができる。本出願人の名において出願されているフランス特許出願第00/03846号にて開示されているDHEAの誘導体(カルバミン酸DHEA、DHEAの2−ヒドロキシマロン酸エステル、DHEAのアミノ酸エステル)も挙げることができる。例のリストとしては、当然のことながら徹底的なものではない。
3)メタロプロテイナーゼ阻害剤
「メタロプロテイナーゼ阻害剤」の用語は、皮膚によってまたは皮膚において発現または合成されるメタロプロテイナーゼの少なくとも1つに対して阻害活性を有する全ての分子及び/または植物若しくは細菌の抽出物を指す。2000年4−5月発行European Journal of Dermatology 10巻3号のY. HEROUY and al.による論文で、メタロプロテイナーゼが詳しく説明されている(173〜180ページ)。メタロプロテイナーゼの類は、その構造及び基質特異性に関する類似性により、いくつかの明確に定義された群に分類される(Woessner J. F., Faseb Journal, vol. 5,1991, 2145)。これらの群には、線維性コラーゲンを分解するコラゲナーゼ(MMP−1すなわち間質コラゲナーゼ、MMP−8すなわち好中球コラゲナーゼ、MMP−13すなわちコラゲナーゼ3、MMP−18すなわちコラゲナーゼ4)、IV型コラーゲンまたはその他の形態の変性コラーゲンを分解するゼラチナーゼ(MMP−2すなわちゼラチナーゼA(72kDa)、MMP−9すなわちゼラチナーゼB(92kDa))、幅広い活性スペクトルが糖タンパク質(フィブロネクチン、ラミニン)やプロテオグリカン等細胞外マトリックスのタンパク質を対象とするストロメライシン(MMP−3すなわちストロメライシン1、MMP−10すなわちストロメライシン2、MMP−11すなわちストロメライシン3)、マトリライシン(MMP−7)、メタロエラスターゼ (MMP−12)、または、同じく膜型メタロプロテイナーゼ(MMP−14、MMP−15、MMP−16及びMMP−17)も含まれる。メタロプロテイナーゼ(MMPs)は、金属、主に活性部位において3つのシステイン残基及び1つのメチオニンと配位結合した亜鉛を用いるプロテアーゼであり、中性のpHで基底層及び細胞外マトリックスの高分子成分(コラーゲン、エラスチン等)を分解するプロテアーゼである。この酵素の群は、金属キレート剤によって不活性化される。
MMPsの主要な活性調節剤は、メタロプロテイナーゼ組織阻害剤、すなわち、TIMP−1、TIMP−2、TIMP−3及びTIMP−4等のTIMPである(Woessner J. F., Faseb Journal, 1991)。さらに、MMPsの発現は、成長因子、サイトカイン、癌遺伝子産物(ras、jun)、または、同様にマトリックス構成成分によっても調節される。
本発明における「メタロプロテイナーゼ阻害剤」の用語は、遺伝子発現(転写及び翻訳)、MMPのチモーゲン形態の活性化、または活性形態の局所制御のいずれかにおいて、MMP活性を低下させることができるあらゆる分子を意味する。
さらに、本発明におけるメタロプロテイナーゼ阻害剤は、天然または合成由来のMMP−1阻害剤であってもよい。「天然由来」または「合成由来」の用語は、いずれも純粋な状態または様々な濃度の溶液中のメタロプロテイナーゼ阻害剤を指すが、天然阻害剤は天然由来の要素の様々な抽出方法によって得られ(例えばリコピン)、合成由来の阻害剤は全て化学合成反応によって得られる。
4)ビタミンB3化合物
本発明の組成物は、ビタミンB3化合物を含んでもよい。ビタミンB3化合物は、米国特許第5939082号に記載されているように、皮膚の状態を調節することに特に有用である。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より一層好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約7重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%のビタミンB3化合物を含む。
本明細書で使用される「ビタミンB3化合物」は、次式を有する化合物を意味する。
式中、Rは−CONH2(すなわちナイアシンアミド)であり、−COOH(すなわちニコチン酸)もしくは−CH2OH(すなわちニコチニルアルコール);その誘導体;及び前記したものの塩である。
前記したビタミンB3化合物誘導体の例はニコチン酸エステルを含み、それはニコチン酸の血管非拡張性エステル(例えばニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ミリスチル)、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド及びナイアシンアミドN−オキシドを含む。
好適なニコチン酸のエステルは、C1−C22、好ましくはC1−C16、より好ましくはC1−C6アルコールのニコチン酸エステルを含む。血管非拡張性のニコチン酸のエステルは、ニコチン酸トコフェロール及びヘキサニコチン酸イノシトールを含むが、ニコチン酸トコフェロールが好ましい。
ビタミンB3化合物の他の誘導体は、一つ若しくはそれ以上のアミド基水素の置換により生じるナイアシンアミド誘導体である。そのような誘導体の特定の例としては、ニコチン尿酸(C8H8N2O3)及びニコチニルヒドロキサム酸(C6H6N2O2)を含む。
ニコチニルアルコールエステルの例としては、カルボン酸、サリチル酸、酢酸、グリコール酸、パルミチン酸等のニコチニルアルコールエステルが含まれる。本明細書で有用なビタミンB3化合物の他の非限定的な例には、2−クロロニコチンアミド、6−アミノニコチンアミド、6−メチルニコチンアミド、n−メチル−ニコチンアミド、n,n−ジエチルニコチンアミド、n−(ヒドロキシメチル)−ニコチンアミド、キノリン酸イミド、ニコチンアニリド、n−ベンジルニコチンアミド、n−エチルニコチンアミド、ニフェナゾン、ニコチンアルデヒド、イソニコチン酸、メチルイソニコチン酸、チオニコチンアミド、ニアラミド、1−(3−ピリジルメチル)尿素、2−メルカプトニコチン酸、ニコモール、及びニアプラジンである。
上記ビタミンB3化合物の例は、当該技術分野においてよく知られており多数の販売元、例えばシグマケミカル社(Sigma Chemical Company)(ミズーリ州セントルイス);CICNバイオメディカルズ社(ICN Biomedicals, Inc.)(カリフォルニア州アーヴァイン)及びアルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から市販されている。
一種若しくはそれ以上のビタミンB3化合物が、本明細書では使用できる。好ましいビタミンB3化合物は、ナイアシンアミド及びニコチン酸トコフェロールである。ナイアシンアミドがより好ましい。
ナイアシンアミドの塩、誘導体、及び塩誘導体を使用する場合、ナイアシンアミドと実質的に同じ効力を有するものが好ましい。
ビタミンB3化合物の塩は、ここでもまた有用である。本明細書で有用なビタミンB3化合物の塩の非限定的な例には、アニオン無機種を含んだ無機塩(例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸塩、好ましくは塩化物)、及び有機カルボン酸塩(モノ−、ジ−及びトリ−C1−C18のカルボン酸塩、例えば酢酸塩、サリチル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩を含み、好ましくは酢酸塩などのモノカルボン酸塩)等の有機塩若しくは無機塩が含まれる。これら及び他のビタミンB3化合物の塩は、当業者によれば容易に調整することができる("The Reaction of L-Ascorbic and D-Iosascorbic Acid with Nicotinic Acid and Its Amide", J. Organic Chemistry, Vol. 14, 22-26 (1949))。
ビタミンB3化合物は、実質的に純粋な材料として、若しくは天然(例えば植物)の起源から適切な物理的及び/若しくは化学的単離によって得られた抽出物として含めてもよい。ビタミンB3化合物は、好ましくは実質的に純粋であり、より好ましくは本質的に純粋である。
5)デヒドロ酢酸(DHA)
本発明の組成物は、次の構造を有するデヒドロ酢酸を含んでもよく、
若しくはその医薬的に許容される塩、誘導体若しくは互変異性体を含んでもよい。デヒドロ酢酸の学術名は3−アセチル−6−メチル−2H−ピラン−2,4(3H)−ジオンであり、ロンザ社(Lonza)より購入可能である。
医薬的に許容され得る塩には、ナトリウム及びカリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム及びマグネシウム等のアルカリ土類金属塩;無毒性の重金属塩;アンモニウム塩;及びトリメチルアンモニウム及びトリエチルアンモニウム等のトリアルキルアンモニウム塩を含む。デヒドロ酢酸のナトリウム、カリウム、及びアンモニウム塩が好ましい。とりわけ好ましいのはデヒドロ酢酸ナトリウムであり、Tri-K社からTristat SDHAとして購入可能である。デヒドロ酢酸の誘導体としては、CH3基がアミド、エステル、アミノ基、アルキル、およびアルコールエステルによって個別にもしくは組み合わせて置換されている任意の化合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。デヒドロ酢酸の互変異性体は化学式C8H8O4を有し、概して上記の構造を持つものとして記載することができる。
ある実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.001重量%〜約25重量%、好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約1重量%のデヒドロ酢酸若しくはその医薬的に許容され得る塩、誘導体若しくは互変異性体を含んでもよい。
6)植物ステロール
本発明の組成物は、植物ステロールを含んでもよい。例えば、β−シトステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、Δ5−アベナステロール、ルペノール、α−スピナステロール、スチグマステロール、それらの誘導体、類似体、及びその組み合わせからなる群より一種若しくはそれ以上の植物ステロールを選択することができる。より好ましくは、植物ステロールは、β−シトステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、スチグマステロール、それらの誘導体、およびその組み合わせから成る群より選択される。より好ましい植物ステロールは、スチグマステロールである。
植物ステロールは合成されたものであってもよくまた天然起源のものであってもよく、本質的に純粋な化合物として若しくは化合物の混合物(例えば自然由来の抽出物)として使用することができる。植物ステロールは、一般的に植物油及び脂肪の不鹸化部分に存在し、遊離ステロール、アセチル化誘導体、ステロールエステル、エトキシル化若しくはグリコシド誘導体として利用可能である。より好ましくは、植物ステロールは遊離ステロールである。本明細書で使用される「植物ステロール」は、そのようなものの異性体及び互変異性体を含み、アルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Company)、シグマケミカル社(Sigma Chemical Company)、及びコグニス社(Cognis)から市販されている。
ある実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.2重量%〜約2重量%の植物ステロールを含む。
7)サリチル酸化合物
本発明の組成物は、サリチル酸化合物、そのエステル、その塩、若しくはその組み合わせを含んでもよい。本発明の組成物のある実施形態では、サリチル酸化合物は、好ましくは、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.2重量%〜約2重量%のサリチル酸を含む。
8)ヘキサミジン
本発明の組成物は、ヘキサミジン化合物、その塩、及び誘導体を含んでもよい。
ある実施形態では、ヘキサミジンは、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.02重量%〜約2.5重量%を含む。
本明細書で使用されるヘキサミジン誘導体は、有機酸及び鉱酸、例えばスルホン酸、カルボン酸等を含むヘキサミジン化合物の任意の異性体及び互変異性体を含むが、これらに限定されるものではない。好ましくは、ヘキサミジン化合物は、Eleastab(登録商標)HP100としてLaboratoires Serobiologiquesから市販されているヘキサミジンジイセチオネートを含む。
9)ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物
本発明の組成物は、一種若しくはそれ以上のジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物及びそれらの塩及び誘導体を含んでもよい。
ある実施形態では、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物は、好ましくは組成物の約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約2重量%を含む。
好適な誘導体は、エステル、例えば脂肪酸エステルを含むが、これらに限定されるものではない。脂肪酸エステルには、トリパルミトイルヒドロキシプロリン及びジパルミチルアセチルヒドロキシプロリンが含まれるが、これらに限定されるものではない。特に有用な化合物は、ジパルミトイルヒドロキシプロリンである。本明細書で使用されるジパルミトイルヒドロキシプロリンは、そのようなものの任意の異性体及び互変異性体を含み、セピリフト(Sepilift)DPHP(登録商標)の商品名でセピック社(Seppic,Inc)から市販されている。ジパルミトイルヒドロキシプロリンのさらなる記述は、国際特許公開(PCT公報)第93/23028号に見られる。好ましくは、ジパルミトイルヒドロキシプロリンはジパルミトイルヒドロキシプロリンのトリエタノールアミン塩である。
10)フラボノイド
本発明の組成物は、フラボノイド化合物を含んでもよい。フラボノイドは、米国特許第5,686,082号及び第5,686,367号に広く開示されている。本明細書で使用される「フラボノイド」は、置換されていないフラボノイド若しくは置換されているフラボノイド(すなわちモノ置換フラボノイド、若しくは/及びジ置換フラボノイド、若しくは/及びトリ置換フラボノイド)を意味する。特に本発明での使用に好適なフラボノイドの例は、一種若しくはそれ以上のフラボン、一種若しくはそれ以上のフラバノン、一種若しくはそれ以上のイソフラボン、一種若しくはそれ以上のクマリン、一種若しくはそれ以上のクロモン、一種若しくはそれ以上のジクマロール、一種若しくはそれ以上のクロマノン、一種若しくはそれ以上のクロマノール、その異性体(例えばシス/トランス異性体)、及びそれらの混合物である。
本明細書での使用に好ましいものは、フラボン及びイソフラボン、特にダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、ゲニステイン(5,7,4’−トリヒドロキシイソフラボン)、エクオール(7,4’−ジヒドロキシイソフラバン)、5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、ダイズイソフラボン(ダイズから抽出される混合物)及びそのような混合物の他の植物起源(例えばムラサキツメクサ)、及びそれらの混合物である。ヘスペリチン、ヘスペリジン、及びそれらの混合物等のフラバノンもまた好ましい。
本明細書で有用なフラボノイド化合物は多数の販売元、例えばインドファインケミカル社(Indofine Chemical Company,Inc.)、ステラロイズ社(Steraloids,Inc.)、及びアルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Company,Inc)から市販されている。好適なフラボノイドとしては、ステロケア(Sterocare(登録商標))という製品がセダーマ社より提供されており、国際特許公開第99/18927号に記載されている。
ある実施形態では、ここに記載されているフラボノイド化合物は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%を含む。
11)N−アシルアミノ酸化合物
本発明の局所用組成物は、一種若しくはそれ以上のN−アシルアミノ酸化合物を含んでもよい。アミノ酸は、当該技術分野において公知のアミノ酸のいずれであってもよい。本発明のN−アシルアミノ酸化合物は、次の式に対応し得る。
式中、Rは水素、アルキル(置換されている若しくは置換されていない、分枝鎖若しくは直鎖)、若しくはアルキルと芳香族基の組み合わせであってもよい。
好ましくは、N−アシルアミノ酸化合物は、N−アシルフェニルアラニン、N−アシルチロシン、それらの異性体、それらの塩、及びその誘導体より成る群から選択される。アミノ酸はそのD若しくはL異性体若しくは混合物であってもよい。
N−アシルフェニルアラニン誘導体の広いクラスのうち、特に有用なのは、セピホワイト(Sepiwhite(登録商標))の商品名でセピック社(SEPPIC)から市販されているN−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニンである。
本発明のある実施形態では、N−アシルアミノ酸は、好ましくは組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.02重量%〜約2.5重量%から成る。
12)レチノイド
本発明の組成物は、得られる組成物が角質組織の状態の調節、好ましくは角質組織における視覚的及び/若しくは触覚的な不連続性(例えば皮膚の老化の兆候の調節)を安全かつ効果的に調節できるよう、好ましくは安全かつ効果的な量のレチノイドを含んでもよい。組成物は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.005重量%〜約2重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約1重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%のレチノイドを含んでもよい。組成物に用いられる最適な濃度は、選択された特定のレチノイドによって異なるが、それはそれらの有効性が大幅に異なるためである。
本明細書で使用される「レチノイド」は、ビタミンAの天然及び/若しくは合成類似体の全て若しくは皮膚においてビタミンAの生物活性を持つレチノール様化合物及びこれらの化合物の幾何的異性体及び立体異性体含む。レチノイドは、好ましくはレチノール、レチノールエステル(例えばパルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチニルプロピオン酸エステルを含むレチノールのC2〜C22アルキルエステル)、レチナール、及び/若しくはレチノイン酸(−トランスレチノイン酸及び/若しくは13−シス−レチノイン酸の全てを含む)、若しくはそれらの混合物から選択される。より好ましくは、レチノイドはレチノイン酸以外のレチノイドである。これらの化合物は、当該技術分野においてよく知られており多数の販売元、例えばシグマケミカル社(Sigma Chemical Company)、及びベーリンガーマンハイム社(Boerhinger Mannheim)から市販されている。本明細書で有用な他のレチノイドは、米国特許第4677120号、同第4,885,311号、同第5,049,584号、同第5,124,356号、及び再発行34,075に記載されている。他の好適なレチノイドは、レチノイン酸トコフェリル[レチノイン酸のトコフェロールエステル(トランス−若しくはシス−)、アダパレン{6−[3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル]−2−ナフトエ酸}、及びタザロテン(エチル6−[2−(4,4−ジメチルチオクロマン−6−イル)−エチニル]ニコチネート)を含んでもよい。好ましいレチノイドには、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチニルプロピオネート、レチナール及びその組み合わせが含まれる。より好ましいものは、レチニルプロピオネートであり、約0.1%〜約0.3%で使用されるのが最も好ましい。
レチノイドは、実質的に純粋な材料として、若しくは天然(例えば植物)の起源から適切な物理的及び/若しくは化学的単離によって得られた抽出物として含めてもよい。レチノイドは、実質的に純粋であるのが好ましく、本質的に純粋であるのがより好ましい。
13)任意に選択し得るペプチド
本発明の組成物は、ペプチドを追加で含んでもよい。好適なペプチドは、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、及びヘキサペプチド及びその誘導体を含み得るが、これらに制限されるものではない。ある実施形態では、組成物は、追加ペプチドの約1x10−7重量%〜約20重量%、より好ましくは約1x10−6重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約1x10−5重量%〜約5重量%から成る。
本明細書で使用される「ペプチド」は、10種若しくはそれ以下のアミノ酸及びそれらの誘導体、異性体、及び金属イオン(例えば銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム、等)等の他の種との錯体を含むペプチドを指す。本明細書で使用されるペプチドは、天然に発生するペプチド及び合成されたペプチドの両方を指す。またここでは、天然に発生するペプチドを含む組成物及びペプチドを含む市販されている組成物も有用である。
本明細書での使用に好適なジペプチドは、カルノシン(Carnosine)(ベータ−Ala−His)、Tyr−Arg、Val−Trp(国際特許公開第0164178号)、Asn−Phe、Asp−Pheを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書での使用に好適なトリペプチドは、Arg−Lys−Arg(ペプチドCK)、His−Gly−Gly、Gly−His−Lys、Gly−Gly−His、Gly−His−Gy、Lys−Phe−Lysを含むが、これらに制限されるものではない。本明細書での使用に好適なテトラペプチドは、ペプチドE、Arg−Ser−Arg−Lys、Gly−Gln−Pro−Argを含むが、これらに限定されるものではない。好適なペンタペプチドは、Lys−Thr−Thr−Lys−Serを含むが、これに制限されるものではない。好適なヘキサペプチドは、Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly及びフランス特許第2854897号及び米国特許第2004/0120918号に開示されているものを含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書での使用に好適な他のペプチドは、ペプチドの親油性誘導体、好ましくはパルミトイル誘導体、及び前述のものの金属錯体(例えばトリペプチドHis−Gly−Gly銅錯体)を含むが、これらに制限されるものではない。好ましいジペプチド誘導体は、N−パルミトイル−ベータ−Ala−His、N−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステル(カルモセンシン(CALMOSENSINE(商標))、セダーマ社、フランス、国際特許公開第9807744号、US6,372,717)を含む。好ましいトリペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Gly−Lys−His、(Pal-GKH、セダーマ社、フランス、国際特許公開第0040611号)、laminとしてシグマ社(Sigma)から市販されているHis−Gly−Glyの銅誘導体、リポスポンディン(lipospondin)(N−エライドイル−Lys−Phe−Lys)及びその保存的置換の類似体、N−アセチル−Arg−Lys−Arg−NH2(ペプチドCK+)、N−Biot−Gly−His−Lys(N−Biot−GHK、セダーマ社、国際特許公開第0058347号)及びその誘導体を含む。本明細書での使用に好適なテトラペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Gly−Gln−Pro−Arg(セダーマ社、フランス)を含むが、これに制限されるものではなく、また本明細書での使用に好適なペンタペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Lys−Thr−Thr−Lys−Ser(マトリキシル(MATRIXYL(商標))としてフランス、セダーマ社から入手可能、国際特許公開第0015188号及びUs6、620、419)N−パルミトイル−Tyr−Gly−Gly−Phe−X(XはMet若しくはLeu若しくはそれらの混合物である)を含むが、これらに制限されるものではない。本明細書での使用に好適なヘキサペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly及びその誘導体を含むが、これに制限されるものではない。
トリペプチド若しくはその誘導体を含む市販されている好ましい組成物には、セダーマ社のバイオペプチド−CL(Biopeptide−CL(商標))(国際特許公開第0143701号)、セダーマ社のマキシリップ(Maxilip(商標))(国際特許公開第0143701号)、セダーマ社のバイオブスチル(Biobustyl(商標))を含む。組成物の市販されている好ましいテトラペプチド源には、フランスのセダーマ社が提案する50〜500ppmのパルミトイル−Gly−Gln−Pro−Arg、及び担体を含む、リジン(RIGIN(商標))(国際特許公開第0043417号)、アイリス(EYELISS(商標))(国際特許公開第03068141号)、マトリキシル・リローデッド(MATRIXYL(商標) RELOADED)、及びマトリキシル3000(MATRIXYL 3000(商標))が含まれる(米国特許第2004/0132667号)。
14)アスコルビン酸塩/エステル及び他のビタミン
本発明の組成物は、アスコルビン酸塩/エステル(例えばビタミンC、ビタミンC誘導体、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、アスコルビン酸パルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト)等の一種若しくはそれ以上のビタミンを含んでもよい。そのようなビタミンには、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1〜ビタミンB12及びそれらの誘導体、ビタミンK、ビタミンK誘導体、ビタミンH、ビタミンD、ビタミンD誘導体、ビタミンE、ビタミンE誘導体、及びパンテノール及びそれらの混合物等のそれらのプロビタミンが含まれ得るが、これらに制限されるものではない。ビタミン化合物が、実質的に純粋な材料として、若しくは適切な物理的及び/若しくは化学的単離によって天然の(例えば植物)起源から得られた抽出物として含まれてもよい。ある実施形態では、ビタミン化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%のビタミン化合物を含む。
15)粒子状材料
本発明の組成物は、一種若しくはそれ以上の粒子状材料を含んでもよい。本発明において有用な粒子状材料の非制限的な例は、着色及び無着色色素、干渉顔料、無機パウダー、有機パウダー、複合粉、蛍光増白剤粒子、及びそれらの組み合わせを含む。これらの粒子は、例えば、血小板状形、球形、細長い形若しくは針状、若しくは不規則形であってもよく、表面がコーティングされていてもいなくてもよく、多孔質であっても非多孔質であってもよく、荷電でもよく無荷電でもよく、また現在の組成物に粉末として若しくは予備分散体として加えてもよい。ある実施形態では、粒子状材料は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%のレベルで組成物に存在する。組成物に用いられる色素、着色剤(colorant)もしくは充填剤パウダーに関して、特に制限はない。
本明細書で有用な粒子状材料としては、オキシ塩化ビスマス、セリサイト、マイカ、硫酸バリウム若しくは他の材料で処理したマイカ、ゼオライト、カオリン、シリカ、窒化硼素、ラウロイルリジン、ナイロン、ポリエチレン、タルク、スチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン/アクリル酸コポリマー、アルミニウム酸化物、シリコーン樹脂、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酢酸セルロース、PTFE、ポリメチルメタクリレート、デンプン、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム等の変性デンプン、絹、ガラス、及びそれらの混合物を含んでもよいが、これらに制限されるものではない。好ましい有機パウダー/充填剤は、例えば、トスパール(Tospearl )145Aの名称で東芝シリコーンより販売のもの等のメチルシルセスキオキサン樹脂ミクロスフェア、セピック社(Seppic)よりマイクロパール(Micropearl)M 100の名称で販売されているもののようなポリメチルメタクリレートのミクロスフェア、特にダウコーニング・東レシリコーン社(Dow Corning Toray Silicone)よりトレフィル(Trefil)E 506C若しくはトレフィル(Trefil)E 505Cの名称で販売のもののような架橋ポリジメチルシロキサンの球形粒子、ポリアミドの球状粒子及びより特異的には特にオルガソル(Orgasol)2002D Nat C05の名称でアトケム社(Atochem)より販売のもの等のナイロン12、例えばダイノスフィアズ(Dynospheres)の名称でダイノ・パーティクルズ社(Dyno Particles)より販売されているもののようなのポリスチレンミクロスフェア、フロービード(FloBead)EA209の名称でKobo社より販売されているもののようなエチレンアクリレートコポリマー、PTFE、ポリプロピレン、ドライフロー(Dry Flo)の名称でナショナルスターチ社(National Starch)より販売のもののようなオクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、Microthene FN510-00の名称でEquistar社より販売されているもののようなポリエチレンのミクロスフェア、シリコーン樹脂、ポリメチルシルセスキオキサンシリコーンポリマー、L−ラウロイルリジンからなる血小板状形のパウダー、及びそれらの混合物より選択される高分子粒子を含むが、これらに限定されるものではない。
また本明細書では、干渉顔料も有用である。最も一般的な干渉顔料の例は、TiO2、Fe2O3、シリカ、酸化スズ、及び/若しくはCR2O3の約50〜300nmのフィルムで層状にしたマイカである。有用な干渉顔料は、数々の供給元、例えば、Rona社(Timiron(商標) 及びDichrona(商標) )、Presperse社 (Flonac(商標))、Englehard 社(Duochrome(商標) )、Kobo 社(SK-45-RおよびSK-45-G)、BASF社(Sicopearls)及びEckart 社(例えばPrestige Silk Red)から市販されている。
本発明において有用な他の色素は、主に可視光線の特定の波長の選択吸収を通して色を供給することができ、無機色素、有機色素及びその組み合わせを含む。そのような有用な無機色素の例は、酸化鉄、コンジョウ、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、及び酸化クロムを含む。有機色素は、天然着色剤(colorant)及び合成モノマー着色剤(colorant)の及びポリマー着色剤(colorant)を含んでもよい。例としては、フタロシアニンブルー及び緑色素である。レーキ、プライマリーFD&C若しくはD&Cレーキ及びそれらの配合物もまた有用である。封入可溶性もしくは不溶性の染料および他の着色剤(colorant)もまた有用である。本発明において有用な無機の白色の色素若しくは無着色の色素、例えばTiO2、ZnO、若しくはZrO2は、多数の販売元から市販されている。好適な粒子状材料の一例は、U.S. Cosmetics(TRONOXTiO2シリーズ、SAT-T CR837、ルチルTiO2)を含む。
本発明の色素/パウダーは、色の安定性をさらに供給するため及び/若しくは配合しやすくするため、表面処理されてもよい。好適なコーティング材料の非限定的な例は、シリコーン、レシチン、アミノ酸、金属石鹸、ポリエチレン及びコラーゲンを含む。これらの表面処理は、疎水性若しくは親水性のいずれであってもよいが、疎水性処理が好ましい。
16)日焼け止め活性物質
主題発明の組成物は、日焼け止め活性物質を含有し得る。本明細書で使用する時、「日焼け止め活性物質」とは、日焼け止め剤及び物理的日焼け防止剤の両方を包含する。好適な日焼け止め活性物質は、有機若しくは無機のいずれであってもよい。
数々の従来の有機若しくは無機日焼け止め活性物質が、本明細書での使用に適している。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より典型的には約0.5重量%〜約10重量%の日焼け止め活性物質から成る。正確な量は、選択される日焼け止め剤及び所望の太陽光線保護指数(SPF)によって変わる。
UV−A及び/若しくはUV−Bにおいて活性である有機スクリーニング剤の例として、特にCTFA名称で以下に示されたものが挙げられる。
−パラ−アミノ安息香酸誘導体:PABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、特に「ESCALOL 507」の名称でISP社より販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、グリセリルPABA、「UVINUL P25」の名称でBASF社より販売されるPEG−25PABA、
−サリチル酸誘導体:「EUSOLEX HMS」の名称でRONA社/EM INDUSTRIES社より販売されているホモサラート、「NEO HELIOPAN OS」の名称でハーマン・ライマー社(HAARMANN REIMER)より販売されているエチルヘキシルサリチレート、「DIPSAL」の名称でSCHER社より販売されているジプロピレングリコールサリチレート、「NEO HELIOPAN TS」の名称でハーマン・ライマー社(HAARMANN REIMER)より販売されているTEAサリチレート、
−ジベンゾイルメタン誘導体:特に「PARSOL 1789」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、イソプロピルジベンゾイルメタン、
−桂皮酸誘導体:特に「PARSOL MCX」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているメトキシ桂皮酸エチルヘキシル、メトキシ桂皮酸イソプロピル、「NEO HELIOPAN E 1000」の商標でハーマン・ライマー社(HAARMANN REIMER)より販売されているメトキシ桂皮酸イソアミル、シノキセート、DEA メトキシ桂皮酸、ジイソプロピル桂皮酸メチル、グリセリル-エチルヘキサノアート-ジメトキシシンナマート、
−ββ’−ジフェニルアクリレート誘導体:特に「UVINULN539」の商標でBASF社より販売されているオクトクリレン、特に「UVINULN35」の商標でBASF社より販売されているエトクリレン、
−ベンゾフェノン誘導体:「UVINUL400」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−1、「UVINULD50」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−2、「UVINUL M40」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−3若しくはオキシベンゾン、「UVINUL MS40」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、「HELISORB 11」の商標でNORQUAY社より販売されているベンゾフェノン−6、「SPECTRA-SORB UV-24」の商標でAMERICAN CYANAMID社より販売されているベンゾフェノン−8、「UVINULDS−49」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−12、
−ベンジリデンカンファー誘導体:3−ベンジリデンカンファー、「EUSOLEX6300」の名称でMERCK社より販売されている4−メチルベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、カンファーメト硫酸ベンザルコニウム、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、
−フェニルベンズイミダゾール誘導体:特に「EUSOLEX 232」の商標でMERCK社より販売されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、「NEOHELIOPAN AP」の商標でハーマン・ライマー社(HAARMANN REIMER)より販売されているベンズイミダゾレート、
−トリアジン誘導体:「TINOSORB S」の商標でCIBA GEIGY社より販売されているアニソトリアジン、特に「UVINUL T150」の商標でBASF社より販売されているエチルヘキシルトリアゾン、「UVASORB HEB」の商標でSIGMA 3V社より販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
−フェニルベンゾトリアゾール誘導体:「SILATRIZOLE」の名称でRHODIA CHIMIE社より販売されているドロメトリゾールトリシロキサン、
−アントラニル酸誘導体:「NEO HELIOPAN MA」の商標でハーマン・ライマー社(HAARMANN REIMER)より販売されているメンチルアントラニレート、
−イミダゾリン誘導体:エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート、
−ベンザルマロネート誘導体:「PARSOL SLX」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているベンザルマロネート官能基を有するポリオルガノシロキサン、及びそれらの混合物。
−その他:ジヒドロキシケイ皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセト−ウンベリフェロン);トリヒドロキシ−ケイ皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチン、及びグルコシド、エスクリン及びダフニン);炭化水素(ジフェニルブタジエン、スチルベン);ジベンザルアセトン及びベンザルアセトフェノン;ナフトールスルホン酸塩(2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸のナトリウム塩及び2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸のナトリウム塩);ジ−ヒドロキシナフトエ酸及びその塩;o−及びp−ヒドロキシビフェニルジスルホネート;クマリン誘導体(7−ヒドロキシ、7−メチル、3−フェニル);ジアゾール(2−アセチル−3−ブロモインダアゾール、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトオキサゾール、種々のアリールベンゾチアゾール);キニーネ塩(重硫酸塩、硫酸塩、塩化物、オレイン酸塩、及びタンニン酸塩);キノリン誘導体(8−ヒドロキシキノリン塩、2−フェニルキノリン);尿酸及びビオルル酸;タンニン酸及びその誘導体(例えばヘキサエチルエーテル);(ブチルカルボトール)(6−プロピルピペロニル)エーテル;ヒドロキノン;
より特に好ましい有機UVスクリーニング剤は、次の化合物から選択される。エチルヘキシルサリチル酸エステル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、桂皮酸エチルヘキシルメトキシ、オクトクリレン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、4−メチルベンジリデンカンファー、ベンズイミダジレート、アニソトリアジン、オクチルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレンビス−ベンゾトリアゾイルテトラメチルブチルフェノール、ドロメトリゾールトリシロキサン、及びそれらの混合物。
米国特許第6,190,645号に記載された組成物、及び特にINCROQUAT-UV-283の商標で販売されているCroda,Inc社製造の日焼け止め剤もまた好ましい。
本発明に係る組成物に用いられ得る無機スクリーニング剤は、特に、例えば酸化チタン(無定形なもしくは結晶の形のルチルおよび/若しくはアナターゼ)、鉄、亜鉛、ジルコニウムもしくは酸化セリウムおよびそれらの混合物ナノ顔料等のコーティングされた若しくはコーティングされていない金属酸化物のナノ顔料である(一次粒子の平均径:全般的に5nm〜100nm、好ましくは10nm〜50nm)。コ−ト剤は、さらにアルミナ及び/若しくはアルミニウムステアリン酸塩/エステルである。コーティングされた若しくはコーティングされていない金属酸化物のそのようなナノ顔料は、特に欧州特許第A-0-518,772号及び欧州特許第A-0-518,773号に記載されている。
ここで使用する場合は、無機日焼け止めは、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の量で存在する。
17)抗セルライト剤
また本発明の組成物は、抗セルライト剤をも含んでもよい。適した薬剤は、キサンチン化合物(例えばカフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。ある実施形態では、抗セルライト化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の抗セルライト化合物を含む。
特に有用なのは、Vexel(商標)(フランス特許第2654619号)、Coaxel (フランス特許第2694195号)、Cyclolipase(商標) (フランス特許第第2733149号)、Pleurimincyl(商標)及びLipocare(商標) (国際特許公開第98/43607号)及びUnislim(商標) (フランス特許第0306063号)というセルライト/スリミング剤との組み合わせであり、全てセダーマ社より提供されている。
18)スリミング活性物質、トーニング活性物質若しくは排水活性物質
組成物は、次のものから選択される一種若しくはそれ以上の脂肪分解剤を含んでもよい。ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばキサンチン誘導体)、アルファ−2受容体を脂肪細胞表面で遮断可能なアルファ−2遮断剤化合物、ベータ−アドレナリン作用性の作用薬及び拮抗薬(例えばアルベリン及びクエン酸アルベリン等のその有機塩若しくは無機塩)、LDL及びVLDL受容体合成の抑制剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ等の脂肪酸合成酵素の阻害剤、若しくは脂肪酸合成酵素若しくはセルレニン、ベータ受容体及び/若しくはG蛋白質を促す化合物、セルチン(serutine)もしくはルチン(rutine)等のグルコース輸送遮断剤、NPY受容体を脂肪細胞表面で遮断可能な神経ペプチドY(NPY) 遮断薬、cAMP及びその化粧品として許容され得る誘導体、フォルスコリン等のアデニル酸シクラーゼ酵素活性剤、脂肪の酸輸送を変更する薬剤、脂肪分解ペプチド及び脂肪分解蛋白質、特にフランス特許第2788058号及びフランス特許第2781231号に記載の副甲状腺ホルモンから誘導されたペプチド等の同様のペプチド若しくは蛋白質。
使用できる脂肪分解剤の他の例は、植物抽出物及び海洋抽出物を含む。
−植物抽出物のうち、より特に以下のものが挙げられる。セイヨウキヅタ(Hedera Helix)、マンシュウミシマサイコ(Bupleurum chinensis)、アルニカ(Arnica Montana L)、マンネンロウ(Rosmarinus officinalis N)、マリゴールド(Calendula officinalis)、セージ(Salvia officinalis L)、オタネニンジン(Panax ginseng)、イチョウ(ginkgo biloba)、セント・ジョーンズ・ワート(オトギリソウ(Hyperycum Perforatum))、ナギイカダ(Ruscus aculeatus L)、セイヨウナツユキソウ(Filipendula ulmaria L)、クミスクチン(Orthosiphon Stamineus Benth)、藻類(ヒバマタ Vesiculosus)、シラカバ(Betula alba)、緑茶、コーラナッツs(Cola Nipida)、セイヨウトチノキ、竹、ツボクサ(Centella Asiatica)、ヒース、ヒバマタ、ヤナギ、マウス・イヤーの抽出物、エスシン(escine)の抽出物、ソウジュツの抽出物、chrysanthellum indicumの抽出物s、Armeniacea属の植物の抽出物、Atractylodis Platicodon、Sinnomenum、Pharbitidis、Flemingia、Cleus barbatusの根の抽出物等のC. Forskohlii、C. blumei、C. esquirolii、C. scutellaroides、C. xanthantusおよびC. Barbatus等のコリウスの抽出物、Balloteの抽出物、Guioaの抽出物、シノブ、Terminalia、Barringtonia、Trema、antirobia、cecropia、argania、Dioscorea oppositaもしくはMexican等のdioscoreaeの抽出物、
−海洋由来の抽出物:Laminaria digitata、珪藻類、ロディステロールの抽出物等の藻類若しくは植物プランクトンの抽出物。これらの抽出物は、もちろん全て混合物に混ぜることが出来る。
また発明に係る組成物は、加えて以下のものから選択される一種若しくはそれ以上の追加活性物質を含んでもよい。天然フラボノイド、ルスコゲニン、エスクロシド、エスシン、ニコチン酸エステル、ヘペリジンメチルカルコン、ナギイカダ、ラベンダー若しくはローズマリーの精油、Ammi visnagaの抽出物等の微小循環に作用する薬剤(血管保護剤もしくは血管拡張剤);Centella Asiatica及びSiegesbeckiaの抽出物、ケイ素、アマドリン、エルゴチオネイン及びその誘導体等の抗グリケーション剤、ヒドロキシスチルベン及びそれらの誘導体(例えばレスベラトロール)、Ericaceae科の野菜の抽出物、特にビルベリー(コケモモ)抽出物(Vaccinium angustifollium)、ビタミンC及びその誘導体、レチオノール及びその誘導体。
19)ブチルヒドロキシトルエン(BHT)及びブチルヒドロキシアニソール(BHA)
本発明の局所用組成物は、BHT若しくはBHAを含んでもよい。
ある実施形態では、BHT及び/若しくはBHAは、組成物の約0.0001重量%〜約20重量%より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約0.5重量%を含む。
20)局所的な麻酔剤
本発明の組成物は、安全かつ効果的な量の局所用麻酔剤を含んでもよい。局所用麻酔薬剤の例は、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、及びそれらの医薬的に許容される塩を含む。
21)角質剥離剤/角質溶解剤
角質剥離/角質溶解剤を、本発明の組成物に加えてもよい。ある実施形態では、組成物は、その総重量に対して約0.01%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.5%〜約2%の角質剥離/角質溶解剤を含む。
有用な角質溶解成分及び/または角質剥離成分の例として、尿素、サリチル酸及びそのアルキル誘導体、飽和及び不飽和モノカルボン酸、飽和及び不飽和ジカルボン酸、トリ カルボン酸、モノカルボン酸のα−ヒドロキシ酸及びβ−ヒドロキシ酸、ジカルボン酸のα−ヒドロキシ酸及びβ−ヒドロキシ酸、トリカルボン酸 のα−ヒドロキシ酸及びβ−ヒドロキシ酸、また、ポリカルボン酸、ポリヒドロキシモノカルボン酸、ポリヒドロキシジカルボン酸、ポリヒドロキシトリカ ルボン酸のケト酸、α−ケト酸、β−ケト酸が挙げられる。
この群の物質の例として、2−ヒドロキシエタン酸(グリコール酸);2−ヒドロキシプロパン酸(乳酸);2−メチル−2−ヒドロキシプロパン酸(メチル乳酸);2−ヒドロキシブタン 酸;2−ヒドロキシペンタン酸;2−ヒドロキシヘキサン酸;2−ヒドロキシヘプタン酸;2−ヒドロキシオクタン酸;2−ヒドロキシノナン酸;2−ヒドロキシデカン酸;2−ヒドロキシウンデカン酸;2−ヒドロキシドデカン酸(アルファ−ヒドロキシラウリン酸);2−ヒドロキシテトラデカン酸(アルファ−ヒドロキシミリスチン酸);2−ヒドロキシヘキサデカン酸(アルファ−ヒドロキシパルミチン酸);2−ヒドロキシオクタデカン酸(アルファ−ヒドロキシステアリン酸);2−ヒドロキシエイコサン酸(アルファ−ヒドロキシアラキドン酸);2−フェニル−2−ヒドロキシエタン酸(マンデル酸);2,2−ジフェニル−2− ヒドロキシエタン酸(ベンジル酸);3−フェニル−2−ヒドロキシプロパン酸(フェニル乳酸);2−フェニル−2−メチル−2−ヒドロキシエタン酸(アトロラクチン酸);2−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエタン酸;2−(4’−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタン酸;2−(3’−ヒドロキシ −4’−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエタン酸;2−(4’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエタン酸;3’−(2−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシプロパン酸;3−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシプロパン酸;及び2−(3’,4’ジヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエタン酸、5−n−オクタノイルサリチル酸、5−n−ドデカノイルサリチル酸、5−n−デカノイルサリチル酸、5−n−オクチルサリチル 酸、5−n−ヘプチルオキシサリチル酸、4−n−ヘプチルオキシサリチル酸、及び、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、または、2− ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸等これらのアルコキシ誘導体が挙げられる。
好ましい角質溶解剤は、グリコール酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、グルコン酸、グルクロン酸、リンゴ酸、マンデル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酢酸、フェノール、レゾルシン、レチノイン酸、アダパレン、トリクロロ酢酸、5−フルオロウラシル、アゼライン酸からなる群より選択される。また、上記の化合物の塩、エステル、存在すればそのシス体若しくはトランス体、ラセミ混合物及び/またはそれぞれの右旋性若しくは左旋性異性体も角質溶解剤である。このような物質は、単独、または、いくつかの物質を組み合わせての使用が可能である。
本発明において使用に適した他の角質溶解剤として、セダーマ社が提供するKeratoline(商標))という名のプロテアーゼを基礎とした酵素系角質除去剤も挙げることができる。
本明細書での使用に好適なある剥離システムは、サリチル酸及び双性イオンの界面活性剤から成り、米国特許第5,652,228号に記載されている。本明細書での使用に好適な他の剥離システムは、スルフヒドリル化合物及び双性イオン界面活性剤を含み、米国特許第5,681,852号に記載されている。またこの引用特許に記載されているもののような双性イオン界面活性剤は、本明細書での剥離剤としても有用であり、セチルベタインが特に好ましい。
22)抗ざ瘡活性物質
本発明の組成物は一種または複数種の抗ざ瘡活性物質を含有してもよい。有用な抗ざ瘡活性物質の例としては、レゾルシノール、イオウ、エリスロマイシン、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、デヒドロ酢酸及び亜鉛が挙げられる。さらなる好適な抗ざ瘡活性物質の例は、米国特許第5,607,980号に記載されている。特に有用なのは、セダーマ社より提供されるAc.net(商標)という抗ざ瘡原料との組み合わせである(国際特許公開第03/028692号A2)。
ある実施形態では、抗ざ瘡化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の抗ざ瘡化合物を含む。
23)しわ防止活性物質/萎縮防止活性物質
本発明の組成物は、一種若しくはそれ以上のしわ防止活性物質若しくは萎縮防止活性物質を含んでもよい。本発明の組成物における使用に好適なしわ防止活性物質/萎縮防止活性物質の例は、以下のものを含む。硫黄含有D及びLアミノ酸及びそれらの誘導体及び塩、特にN−アセチル誘導体、その好ましい例はN−アセチル−L−システインである;チオール、例えばエタンチオール、ヒドロキシ酸(例えば乳酸等のアルファ−ヒドロキシ酸およびサリチル酸等のグリコール酸もしくはベータ−ヒドロキシ酸及びオクタノイル誘導体等のサリチル酸誘導体、ラクトビオン酸)、ケト酸(例えばピルビン酸)、フィチン酸、アスコルビン酸(ビタミン)、スチルベン、桂皮酸塩/エステル、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然由来のペプチド(例えばダイズペプチド)、及び糖酸の塩(例えばグルコン酸Mn、グルコン酸Zn)、リポ酸;リソホスファチジン酸、皮膚ピーリング剤(例えばフェノール等)、ビタミンB3化合物及びレチノイド及び他のビタミンB化合物(例えばチアミン(ビタミンB1)、パントテン酸(ビタミンB5)、リボフラビン(ビタミンB2)、及びそれらの誘導体及び塩(例えばHCL塩もしくはカルシウム塩)。特に有用なのは、セダーマ社より提供されるDermolectine(商標)及びSterocare(商標)というしわ用薬剤との組み合わせである(国際特許公開第99/18927号)。
ある実施形態では、しわ防止/萎縮防止化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%のしわ防止/萎縮防止化合物を含む。
24)抗酸化剤/ラジカルスカベンジャー
本発明の組成物は、抗酸化剤/ラジカルスカベンジャーを含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、約0.01%〜約10%、より好ましくは約0.1%〜約5%の抗酸化剤/ラジカルスカベンジャーから成る。
アスコルビン酸(ビタミンC)及びその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アスコルビン酸誘導体(例えばマグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルソルベート)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トロフェロール、トコフェロールの他のエステル、ブチルヒドロキシ安息香酸及びそれらの塩、過酸化水素を含む過酸化物、過ホウ酸塩、チオグリコール酸エステル{塩}、過硫酸塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(商品名Trolox(登録商標)で市販)、没食子酸及びそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸及びその塩及びアルキルエステル、アミン(例えばN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ−グアニジン)、ノルジヒドログアイアレチン酸、ビオフラボノイド、スルフヒドリル化合物(例えばグルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸及びその塩、リシンピドレート、アルギニンピロレート、アミノ酸、シリマリン、リジン、1−メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジスムターゼ、ソルビン酸及びその塩、リポ酸、オリーブ抽出物、茶抽出物、マツ樹皮からのプロアントシアニジン等のポリフェノール、カロテノイド、テトラヒドロクルクミン等のクルクミン化合物、OCTA(L−2−オキソ−4−チアゾリジンカルボン酸)、グルタチオン、メラニン、ローズマリー抽出物及びブドウの皮/種子抽出物等の抗酸化剤/ラジカルスカベンジャーが使用され得る。好ましい抗酸化剤/ラジカルスカベンジャーは、トコフェロールのエステルから選択され、より好ましくは酢酸トロフェロール及びソルビン酸トコフェロールである(米国特許第4,847,071号)。
25)湿潤財、保湿剤及びコンディショニング剤
本発明の組成物は、例えば、湿潤財、保湿剤、及び皮膚コンディショナーから選択される安全かつ効果的な量のコンディショニング剤を含んでもよい。多様なこれらの材料を用いてもよく、ある実施形態では、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.5重量%〜約7重量%のレベルで存在してもよい。これらの材料は、グアニジン、尿素、グリコール酸、グリコール酸塩(例えばアンモニウム及び第4級アルキルアンモニウム)、サリチル酸、乳酸、乳酸塩(例えばアンモニウム及び第4級アルキルアンモニウム)、多様な形態のうちいずれかの形態のアロエベラ(例えばアロエベラゲル)、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオール、ブタントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、その他等のポリヒドロキシアルコール、ポリエチレングリコール、糖類(例えばメリビオース)、デンプン、糖及びデンプン誘導体(例えばアルコキシ化グルコース、フルクトース、グルコサミン)、ヒアルロン酸、モノエタノールアミンラクタミド、モノエタノールアミンアセトアミド、パンテノール、アラントイン、石油及びそれらの混合物を含んでもよいが、これらに制限されるものではない。またここでは、米国特許第4,976,953号に記載のプロポキシル化グリセロールも有用である。
種々の糖類及び関連材料のC1〜C30モノエステル及びポリエステルもまた有用である。これらのエステルは、糖もしくはポリオール部分および一種もしくはそれ以上のカルボン酸部分から誘導される。
好ましくは、コンディショニング剤は、尿素、グアニジン、スクロースポリエステル、パンテノール、デクスパンテノール、アラントイン、グリセロール、及びその組み合わせから選択される。
湿潤財は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びそれらの混合物より成る群から選択される。本明細書で有用な多価アルコールは、前記のポリヒドロキシアルコール及びグリセリン、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トレハロース、ジグリセリン、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ナトリウムアデノシンホスフェイト、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びそれらの混合物を含む。本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーは、CTFA名称がPEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000であるもの及びそれらの混合物等の、分子量が約1000以下のポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールを含む。
26)活性酸素生成阻害剤
本発明の組成物は、ケルセチン、ルチン、タキシフォリン、ケンフェロール、ミリセチン、クルクミン、レスベラトロール、アレコリン、アピゲニン、オウゴニン、ルテオリン、テクトリゲニン、及びこれらの混合物からなる群より選択される活性酸素生成阻害剤を含んでもよい。
この活性酸素生成阻害剤は、組成物の総重量に対して約0.001%〜約5%、好ましくは約0.01%〜約3%の量で含まれてもよい。
27)キレーター
また本発明の組成物は、キレーター若しくはキレート剤を含んでもよい。本明細書で使用される「キレーター」若しくは「キレート剤」とは、金属イオンが容易に化学反応に加わったり、酸素ラジカルの形成を触媒したりしないように、錯体を形成することによって系から金属イオンを除くことができる活性物質を意味する。ある実施形態では、キレート剤は、組成物の好ましくは約0.00001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約5重量%、本発明の組成物に加えられる。本明細書で有用なキレーターの例は、米国特許第5,487,884号、国際特許公開第91/16035号及び国際特許公開第91/16034号に開示されているものを含む。キレート剤の例は、N−ヒドロキシサクシンイミド、EDTA、NTA、デフェロキサミン、ヒドロキサム酸及びそれらの塩、フィチン酸、フィチン酸塩{エステル}、グルコン酸及びその塩、トランスフェリン、ラクトフェリン;フリルジオキシム及びその誘導体を含む。
28)抗炎症剤
抗炎症剤を、本発明の組成物に加えてもよい。ある実施形態では、抗炎症剤は、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%のレベルで加えられる。組成物に用いられる抗炎症剤の厳密な量は、そのような薬剤は有効性が大きく異なるため、利用される特定の抗炎症剤によって異なる。
ステロイド性抗炎症剤は、ヒドロコルチゾン等の副腎皮質ステロイドを含んでもよいが、これらに制限されるものではない。また非ステロイド性抗炎症剤も、本明細書で有用であり得る。この群に包含される化合物の多様性は、当業者にはよく知られている。本発明の組成物において有用であり得る特定の非ステロイド性抗炎症剤は、ピロキシカム等のオキシカム、アスピリン等のサリチル酸エステル/塩;フェルビナク等の酢酸誘導体、エトフェナメート等のフェナメート、フルフェナム酸、メフェナム酸、メクロフェナム酸;イブプロフェン等のプロピオン酸誘導体、ナプロキセン、ピラゾール、及びそれらの混合物を含むが、これらに制限されるものではない。これらの非ステロイド性抗炎症剤の混合物は、これらの剤の皮膚科学的に許容される塩及びエステルと同様に用いられてもよい。
最終的に、いわゆる「天然の」抗炎症剤は本発明の方法に有用である。かかる抗炎症剤は、天然原料(例えば、植物、真菌、微生物の副生成物)から適した物理的及び/または化学的単離による抽出物として適宜得ることができ、あるいは合成的に調製できる。例えば、キャンデリラワックス、ビサボロール(例えば、α−ビサボロール)、アロエベラ、植物ステロール(例えば、フィトステロール)、マンジスタ(Manjistha)(アカネ科アカネ属(Rubia)の植物、特にRubia Cordifolia(ルビア・コルディフォリア)から抽出)、及びググル(Guggal)(コミフォラ(Commiphora)属の植物、特にCommiphora Mukul(コミフォラ・ムクル)から抽出)、コラ抽出物、カモミール、ムラサキツメクサ抽出物、Piper methysticum抽出物(Kava Kava、セダーマ社(フランス特許第2771002号及び国際特許公開第99/25369号)、Bacopa monieri抽出物(Bacocalmine(商標)、セダーマ社、国際特許公開第99/40897号)及びムチサンゴ抽出物を使用してよい。本発明において有用な抗炎症剤には、アラントイン及びグリチルレチン酸、グリチルリチン酸、及びそれらの誘導体(即ち、塩類およびエステル類)を含めて、カンゾウの化合物(植物属/種名グリチルリチア・グラブラ(Glycyrrhiza glabra))族が挙げられる。前記化合物の適した塩類としては金属及びアンモニウム塩類が挙げられる。適したエステル類としては、C2〜C24、好ましくはC10〜C24、より好ましくはC16〜C24の酸の飽和または不飽和エステル類が挙げられる。前述の特定の例には、油溶性カンゾウ抽出物、グリチルリチン酸及びグリチルレチン酸そのもの、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸モノカリウム、グリチルリチン酸ニカリウム、1−β−グリチルレチン酸、ステアリルグリチルレチネート、及び3−ステアリルオキシグリチルレチン酸、及び3−スクシニルオキシ−β−グリチルレチン酸ニナトリウムが挙げられる。ステアリルグリチルレチネートが好ましい。追加の抗炎症剤は、ジオスゲニンの誘導体のdiosgenol、サポニン、サポゲニン、リグナン、トリテルペン、サポノシド及びゲニン(genine)を含む。
29)日焼け活性物質
本発明の組成物は、日焼け活性物質を含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約2重量%〜約7重量%、より一層好ましくは約3重量%〜約6重量%の日焼け活性物質から成る。好ましい日焼け活性物質は、ジヒドロキシアセトン、またはDHAもしくは1,3−ジヒドロキシ−2−プロパノンである。特に有用なのは、セダーマ社より提供され、フランス特許第2702766号及び国際特許公開第03/017966号の各々に記載されているTyr-ol(商標)及びTyr-excel(商標) という日焼け剤との組み合わせである。
30)皮膚美白剤
本発明の組成物は、皮膚美白剤を含んでもよい。皮膚美白剤を使用する場合、組成物は、その総重量に対して、好ましくは約0.01%〜約10%、より好ましくは約0.02%〜約5%、さらに好ましくは約0.05%〜約2%の皮膚美白剤を含有する。好適な皮膚美白剤として、コウジ酸、アルブチン、トラネキサム酸、アスコルビン酸及びその誘導体(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウムまたはアスコルビルリン酸ナトリウム、アスコルビルグルコシド等)及び抽出物(例えば、桑の実のエキス、胎盤エキス)を含む技術分野において既知の物質が挙げられる。本発明における使用に適している皮膚美白剤として、国際特許公開第95/34280号、国際特許出願第PCT/US95/07432号、並びに、同時係属中の米国特許出願第08/390152号及び国際特許出願第PCT/US95/23780号に記載されている成分も挙げられる。特に、フランス特許第2732215号、国際特許公開第98/05299号、国際特許公開第02/15871号及び国際特許出願第PCT/FR03/02400号にそれぞれ記載されているセダーマ社提供のMelaclear(商標)、Etioline(商標)、Melaslow(商標)及びLumiskin(商標)の名の皮膚美白剤との組み合わせが有用である。他にも、本発明における使用に適している皮膚美白剤として、Actiwhite (登録商標)(Cognis社)、Emblica (登録商標)(Rona化粧品)、Azeloglicina(Sinerga社)及びSepiwhite(登録商標)(Seppic社)を挙げることができる。好ましい皮膚美白剤は、アスコルビルグルコシドである。
31)抗微生物剤、抗菌剤及び抗真菌活性物質
本発明の組成物は、一種若しくはそれ以上の抗真菌若しくは抗微生物活性物質を含んでもよい。安全かつ効果的な量の抗微生物若しくは抗真菌活性物質を、本組成物に加えてもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、及びより好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の抗微生物若しくは抗真菌活性物質から成る。
好適な抗菌活性物質には、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)の軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロカルバン、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、シナモン油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンのようなイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい抗菌剤には、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。ある実施形態では、一種若しくはそれ以上の抗真菌若しくは抗微生物活性物質が、ピリチオンの多価金属塩から選択されるふけ防止活性物質と併用される。
a.アゾール
アゾール抗菌剤には、ベンズイミダゾールのようなイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブトコナゾール、クリムバゾール(climbazole)、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾールのようなトリアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。該組成物中に存在する時、アゾール抗菌活性物質は、組成物の約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の量で含まれる。本明細書においては、ケトコナゾール及びクリムバゾールが特に好ましい。
b.硫化セレン
硫化セレンは本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状フケ防止剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。
c.硫黄
また本発明の抗微生物組成物における粒子状抗微生物/フケ防止剤として硫黄も使用されてもよい。効果的な粒子状硫黄の濃度は、通常、組成物の約1重量%〜約4重量%、好ましくは約2重量%〜約4重量%である。
d.追加抗微生物活性物質
本発明の追加の抗菌活性物質は、サリチル酸、メラレウカ(ティーツリー)(melaleuca(tea tree))の抽出物および炭等の角質溶解剤を一種もしくはそれ以上含んでもよい。また、本発明は、抗菌活性物質の組み合わせを含んでもよい。このような組み合わせは、オクトピロックスとジンクピリチオンの組み合わせ、パインタールと硫黄の組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスの組み合わせ、並びにこれらの混合物を含んでもよい。
本明細書で有用な活性物質の好ましい例には、過酸化ベンゾイル、3−ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、フィチン酸、リポイック酸、アゼライン酸、アラキドン酸、過酸化ベンゾイル、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ヒドロコルチゾン、アセトミノフェン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、オクトピロックス、シクロピロックス、塩酸リドカイン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、硫酸ネオマイシン、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
特に有用なのは、セダーマ社(国際特許公開第97/05856号)が提供するOSMOCIDE(商標)という原料範囲との組み合わせである。
32)増粘剤(濃厚剤およびゲル化剤を含む)
本発明の組成物は、一種若しくはそれ以上の増粘剤を含んでもよい。ある実施形態では、増粘剤は、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、及びより好ましくは約0.25重量%〜約4重量%のレベルで存在する。増粘剤の非限定的なクラスは、以下から選択されるものを含む。
a.カルボン酸ポリマー
これらのポリマー類は、アクリル酸、置換型アクリル酸、及びこのようなアクリル酸類及び置換型アクリル酸類の塩類及びエステル類に由来する1つ以上のモノマーを含有する架橋した化合物であるが、ここで架橋剤は2つ以上の炭素間二重結合を含み、かつ多価アルコールに由来する。本発明に有用なポリマーはより完全に米国特許第5087445号、米国特許第4509949号、米国特許第2798053号、及びCTFA国際化粧品構成成分辞書、第10刷、2004年に記載されている。
本明細書において有用な市販されているカルボン酸ポリマーの例には、スクロースまたはペンタエリトリトールのアリルエーテルと架橋したアクリル酸のホモポリマーであるカルボマーが挙げられる。カルボマーは、B.F.グッドリッチ(B.F.Goodrich)からカルボポール(Carbopol)(登録商標)900シリーズ(例えば、カルボポール(Carbopol)(登録商標)954)として入手可能である。それに加えて、その他の適したカルボン酸重合剤には、C10〜30アルキルアクリレートと1つ以上のアクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、またはそれらの短鎖の1つ(即ちC1〜C4アルコール)のエステルとのコポリマーUltrez(R)(B.F.グッドリッチ)が含まれ、その際その架橋剤はスクロースのアリルエーテルまたはペンタエリトリトールのアリルエーテルである。これらのコポリマーは、アクリレート/C10〜30アルキルアクリレート架橋ポリマーとして知られ、通常、カルボポール(Carbopol)(登録商標)1342、カルボポール(登録商標)1382、ペムレン(Pemulen)TR−1、及びペムレン(Pemulen)TR−2としてB.F.グッドリッチ社(B.F.Goodrich)より市販されている。すなわち、本明細書中で有用なカルボン酸ポリマー濃厚剤の例は、カルボマー、アクリレート類/C10〜C30アルキルアクリレート架橋ポリマー及びそれらの混合物から選択されるものである。
b.架橋ポリアクリレートポリマー
本発明の組成物は、必要に応じてカチオン性及び非イオン性ポリマーを両方含む濃厚剤若しくはゲル化剤として有用な架橋ポリアクリレートポリマーを含んでもよいが、カチオン性が一般的に好ましい。有用な架橋した非イオン性ポリアクリレートポリマー及び架橋カチオン性ポリアクリレートポリマーの例は、米国特許第5100660号、米国特許第4849484号、米国特許第4835206号、米国特許第4628078号、米国特許第4599379号及び欧州特許第228868号に記載されているものである。
c.ポリアクリルアミドポリマー
本発明の組成物は、必要に応じて、ポリアクリルアミドポリマー、特に置換分枝または非分枝ポリマーを含めた非イオン性ポリアクリルアミドポリマーを含んでもよい。これらのポリアクリルアミドポリマーの中でも、CTFA表記ポリアクリルアミド及びイソパラフィン及びラウレス−7の非イオン性ポリマーが好ましく、商品名セピゲル(Sepigel)305としてセピックコーポレーション(Seppic Corporation)より市販されている。
本明細書で有用なもう一つのポリアクリルアミドポリマーには、アクリルアミド類及び置換アクリルアミド類とアクリル酸類及び置換アクリル酸類との多重ブロックコポリマーが挙げられる。このような多重ブロックコポリマーの市販商品の例としては、リポケミカルズ社(Lipo Chemicals、Inc.)のハイパン(Hypan)SR150H、SS500V、SS500W、SSSA100Hが挙げられる。
また組成物は、ユナイテッドガーディアン社(United Guardian)のルブラジェル(Lubrajel(登録商標))という商品範囲を例とするタイプの増粘ゲル及びテクスチャーゲルを含んでもよい。これらのゲルは、保湿特性、増粘特性、安定化特性を有し、1〜99%の濃度範囲で用いることができるが、5〜15%が最も有利である。
d.多糖類
多種多様な多糖類が本明細書で有用である。「多糖類」とは、反復する糖(即ち炭水化物)単位の骨格を含有するゲル化剤をいう。多糖類ゲル化剤の非限定的な例としては、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、プロピオン酸カルボン酸セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。また本明細書では、アルキルで置換されたセルロースも有用である。アルキルヒドロキシアルキルセルロースエーテルのうち好ましいのは、CTFA名称がセチルヒドロキシエチルセルロースである材料であって、これはセチルアルコール及びヒドロキシエチルセルロースのエーテルである。この材料は、ナトロゾル(Natrosol(登録商標))CS Plusの商品名でアクアロン社(Aqualon Corporation)から販売されている。
その他の有用な多糖類には、3単位毎に(1〜6)連結グルコースを有する(1〜3)連結グルコース単位の直鎖であるスクレログルカンが含まれ、その市販の例が、マイケル・メルシエ・プロダクツ社(Michel Mercier Products Inc.)のクレアロゲル(Clearogel)(商標)CS11である。
e.ガム
本明細書において有用なその他の増粘剤及びゲル化剤には、主として自然の供給源から誘導される物質が含まれる。このようなゲル化剤の非限定的な例としては、アカシア、アガー、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カラゲナンカルシウム、カルニチン、カラゲナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルトリモニウム塩化グアー、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水酸化珪素、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤガム、ケルプ、イナゴマメガム、納豆ガム、アルギン酸カリウム、カラゲナンカリウム、アルギン酸プロピレングリコール、スクレロチンガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラゲナンナトリウム、トラガカントガム、キサンタンガム、及びその混合物から選択される物質が挙げられる。
33)制汗剤活性物質
また、本発明の組成物には制汗剤活性物質が含まれてもよい。好適な制汗剤活性物質は、収斂薬金属塩、特にアルミニウムジルコニウム及び亜鉛の無機酸塩及び有機酸塩、及びそれらの混合物を含む。特に好ましいのは、アルミニウム含有及び/若しくはジルコニウム含有材料若しくはハロゲン化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アルミニウムヒドロキシハロゲン化物、オキシハロゲン化ジルコニル、ヒドロキシハロゲン化ジルコニル等の塩、及びそれらの混合物である。ある実施形態では、制汗剤活性物質が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.01重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約40重量%、さらに一層好ましくは約1重量%〜約30重量%の制汗剤化合物を含む。
34)洗浄性界面活性剤
本発明の組成物は、洗浄性界面活性剤を約1%〜約90%、より好ましくは 約5%〜約10%含んでもよい。洗浄性界面活性剤構成成分は、組成物に洗浄性能を与えるために含まれる。洗浄性界面活性剤構成成分は、同様に、アニオン性の洗浄性界面活性剤、双極イオン性若しくは両性の洗浄性界面活性剤、またはこれらの組み合わせを含む。本明細書の組成物に使用される好適なアニオン性の洗浄性界面活性剤構成成分には、ヘアケアまたは他のパーソナルケア洗浄組成物への使用が知られているものが挙げられる。組成物中にアニオン性界面活性剤構成成分を使用する場合、その濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するのに十分であるのが好ましく、一般に、約5%〜約50%、好ましくは約8%〜約30%、より好ましくは約10%〜約25%、更により好ましくは約12%〜約22%の範囲であり得る。
組成物に使用するのに好適な好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、有機、硫酸反応生成物の水溶性塩、アルコイルイセチオネート、メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウムまたはカリウム塩、オレフィンスルホン酸塩、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。
本組成物に用いられるのに好ましいアニオン性洗浄性界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書の組成物に用いるのに好適な両性または双性イオン性の洗浄性界面活性剤には、ヘアケアまたは他のパーソナルケア洗浄における使用で知られている界面活性剤が挙げられる。こうした両性の洗浄性界面活性剤の濃度は、好ましくは、約0.5%〜約20%、好ましくは約1%〜約10%の範囲である。好適な双性イオン性または両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5104646号、米国特許第5106609号に記載されている。
両性洗浄性界面活性剤は、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体を含む。
本発明の組成物は、前述したアニオン性の洗浄性界面活性剤成分と組み合わせて使用される追加的な界面活性剤をさらに含んでもよい。好適な任意の界面活性剤には、非イオン性及びカチオン性の界面活性剤が挙げられる。ヘアケア製品またはパーソナルケア製品に用いられる、当該技術分野において既知のこのようないずれの界面活性剤を使用してもよいが、その任意の追加的な界面活性剤が、やはり組成物の必須構成成分と化学的及び物理的に適合性があるか、そうでなければ製品性能、審美性、または安定性を過度に損なわない場合に限る。組成物中の任意の追加的な界面活性剤の濃度は、所望の洗浄または起泡性能、選択される任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の構成成分の存在、及び当該技術分野において周知の他の要因に応じて変更してもよい。
この組成物に用いるのに好適なその他のアニオン性、双性イオン性、両性、または任意の追加の界面活性剤の非限定例は、マカッチャン(McCutcheon)の乳化剤と洗剤(Emulsifiers and Detergents)、1989年年鑑、M.C.出版社(M.C.Publishing Co.)より出版、及び米国特許第3929678号、米国特許第2658072号、米国特許第2438091号、米国特許第2528378号に記載されている。
35)カチオン性、アニオン性及び両性ポリマー
本発明の組成物は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーなどであってよいポリマーを含有し得る。本明細書でのポリマーの説明の便宜上、ポリマー中に存在するモノマー単位をモノマーと呼び、これらモノマーからポリマーを誘導することができる。モノマーはイオン性(例えばアニオン性、カチオン性、両性、双性イオン性)でも非イオン性でもよい。
組成物中にカチオン性ポリマーを含む場合、その濃度は、典型的には、約0.05%〜約3%、好ましくは約0.075%〜約2.0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%の範囲であり得る。
a.カチオン性ポリマー
本発明の組成物に用いるのに好適なカチオン性ポリマーは、第四級アンモニウムのようなカチオン性窒素含有部分またはカチオン性プロトン化アミノ部分を含有する。ポリマーが水に、組成物に、または組成物のコアセルベート相に可溶なままである限り、また対イオンが組成物の必須構成成分に物理的及び化学的に適合性があるか、そうでなければ過度に製品性能、安定性または審美性を損なわない限り、任意のアニオン性対イオンは、カチオン性ポリマーと共同して使用することができる。そのような対イオンの非限定例には、ハロゲン化物(例、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、サルフェート及びメチルサルフェートが挙げられる。こうしたポリマーの非限定例は、CTFAに記載されている。
好適なカチオン性ポリマーの非限定例としては、カチオン性プロトン化アミンまたは第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、またはビニルピロリドンのような水溶性スペーサーモノマーとのコポリマーが挙げられる。
カチオン性モノマーの例としては、アクリル酸またはメタクリル酸と、アルキル中に1〜5個の炭素原子を有するトリアルキルアミンの第4級化エピハロヒドリン生成物とから誘導されるモノマー、例えば(メタ)アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド及び(メタ)アクリルオキシプロピルトリエチルアンモニウムブロミド;メタクリル酸またはメタクリルアミドと、C1〜C6アルキル基を有するジアルキルアルカノールアミンとから誘導されるメタクリル酸のアミン誘導体またはメタクリルアミドのアミン誘導体、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、またはジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
本明細書の組成物のカチオン性ポリマーに含まれるのに好適なカチオン性プロトン化アミノ及び第四級アンモニウムモノマーには、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換されたビニル化合物、並びに、ピリジニウム、イミダゾリウム、及び四級化ピロリドン、例えばアルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩のような環状カチオン性窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマーで置換されたビニル化合物が挙げられる。
組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーには、1−ビニル−2−ピロリドン及び1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩のコポリマー(例えば、塩化物)(トイレ化粧品香料工業協会(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association)「CTFA」により、産業界で、ポリクオタニウム−16と称される);1−ビニル−2−ピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(産業界で、CTFAによりポリクオタニウム−11と称される);例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー、アクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマーを含む、カチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー(産業界で、CTFAにより、それぞれポリクオタニウム6及びポリクオタニウム7と称される);アクリル酸及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマーを含むアクリル酸の両性コポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム22と称される)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びアクリルアミドとのターポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム39と称される)、並びにアクリル酸とメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド及びメチルアクリレートとのターポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム47と称される)が挙げられる。好ましいカチオン性置換モノマーは、カチオン性置換ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの組み合わせである。非限定例はポリメタクリルアミドプロピル(polymethyacrylamidopropyl)トリモニウムクロライドであり、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)より、ポリケア(Polycare)133の商品名で入手可能である。
組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーには、カチオン性セルロース誘導体及びカチオン性デンプン誘導体のような多糖類ポリマーが挙げられる。
好ましいカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と呼ばれ、アマコール社(Amerchol Corp.)(米国ニュージャージー州エジソン)よりポリマーLR、JR、及びKGシリーズのポリマーとして入手可能である。カチオン性セルロースのその他の好適な種類には、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマーの第四級アンモニウム塩が挙げられる。これらの物質は、アマコール社(Amerchol Corp.)より、ポリマーLM−200の商品名で入手可能である。
その他の好適なカチオン性ポリマーには、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウムのようなカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、その具体例としては、ローヌ・プーラン社(Rhone-Poulenc Incorporated)より市販されているジャガー(Jaguar)シリーズ、及びハーキュレス社(Hercules,Inc.)のアクアロン部門(Aqualon Division)より市販されているN−ハンス(N-Hance)シリーズが挙げられる。その他の好適なカチオン性ポリマーには、第四級窒素含有セルロースエーテルが挙げられ、その幾つかの例は米国特許第3962418号に記載されている。その他の好適なカチオン性ポリマーには、エーテル化セルロース、グアー及びデンプンのコポリマーが挙げられ、その幾つかの例は、米国特許第3958581号に記載されている。用いられる場合、本明細書のカチオン性ポリマーは、組成物に可溶性であるか、またはカチオン性ポリマーと先に記載したアニオン性、両性及び/または双性イオン性の洗浄性界面活性剤構成成分とによって形成された組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるかのいずれかである。また、カチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、組成物中の他の荷電物質で形成することもできる。
b.アニオン性ポリマー
アニオン性ポリマーの例は、酢酸ビニルとクロトン酸コポリマーのコポリマー、酢酸ビニル、クロトン酸とネオデカン酸ビニル等のアルファ−分枝鎖飽和脂肪族モノカルボン酸ビニルエステルのターポリマー;及びメチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー、アクリル酸若しくはメタクリル酸を含むアクリルコポリマー及びターポリマーである。
アニオン性モノマーの例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸半エステル、イタコン酸、フマル酸、及びクロトン酸等の不飽和カルボン酸モノマー;不飽和多塩基酸無水物、例えば無水コハク酸、無水フタル酸などと、ヒドロキシル基含有アクリレート及び/またはメタクリレート、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレートなどとの半エステル;スルホン酸基を有するモノマー、例えばスチレンスルホン酸、スルホエチルアクリレート及びメタクリレートなど;リン酸基を有するモノマー、例えば酸性ホスホオキシエチルアクリレート及びメタクリレート、3−クロロ−2−酸ホスホオキシプロピルアクリレート及びメタクリレートなどが含まれる。
c.両性モノマー
両性モノマーの例としては、前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体の双性イオン性誘導体または(メタ)アクリルアミドのアミン誘導体、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの、モノクロロ酢酸カリウム、モノブロモプロピオン酸ナトリウム、モノクロロ酢酸のアミノメチルプロパノール塩、モノクロロ酢酸のトリエタノールアミン塩などのハロゲン化脂肪酸塩による、双性イオン性誘導体;並びにプロパンスルトンで改質した前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体または(メタ)アクリルアミドのアミン誘導体が挙げられる。
36)非イオン性ポリマー
本発明の組成物は、非イオン性ポリマーを含んでもよい。例えば、分子量が約1000を超えるポリアルキレングリコールを使用することができる。好適なポリエチレングリコールポリマーとしては、PEG−2M(ポリオックスWSR(Polyox WSR)(登録商標)N−10としても知られ、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)から入手可能であり、PEG−2,000としても知られる);PEG−5M(ポリオックスWSR(登録商標)N−35及びポリオックスWSR(登録商標)N−80としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能であり、PEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000としても知られる);PEG−7M(ポリオックスWSR(登録商標)N−750としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である);PEG−9M(ポリオックスWSR(登録商標)N−3333としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である);及び、PEG−14M(ポリオックスWSR(登録商標)N−3000としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である)が挙げられる。
非イオン性モノマーの例は、C1〜C24アルコール、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノール、2−エチル−1−ブタノール、3−ヘプタノール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、6−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール、のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、スチレン;クロロスチレン;ビニルエステル、例えば酢酸ビニル;塩化ビニル;塩化ビニリデン;アクリロニトリル;α−メチルスチレン;t−ブチルスチレン;ブタジエン;シクロヘキサジエン;エチレン;プロピレン;ビニルトルエン;アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート;アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びメタクリレート、オレイルアクリレート及びメタクリレート、ベンジルアクリレート及びメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート及びメタクリレート、エチレングリコールジ−アクリレート及び−メタクリレート、1,3−ブチレングリコールジ−アクリレート及び−メタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、及びそれらの混合物である。
37)毛髪コンディショニング剤
コンディショニング剤には、角質組織に特定のコンディショニング効果を与えるのに使用されるいかなる物質も含まれる。例えば、毛髪用トリートメント組成物において好適なコンディショニング剤には、光沢、柔軟性、櫛通りの良さ、静電気防止特性、濡れている時の取扱性、損傷、扱いやすさ、髪のボリューム、及び脂っぽさに関連した一以上の効果を提供するものが含まれる。本発明の組成物に有用なコンディショニング剤は、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含み得る。本組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般にシリコーン(例えばシリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば炭化水素油、ポリオレフィン及び脂肪酸エステル)またはこれらの組み合わせとして特徴づけられるコンディショニング剤、またはそうでなければ本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散した粒子を形成するコンディショニング剤である。
組成物中にコンディショニング剤を用いる場合には、その濃度は、所望のコンディショニング効果を提供するのに十分な濃度であってもよく、これは当業者には明白になるであろう。このような濃度は、コンディショニング剤、所望されるコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均の大きさ、その他の構成成分の種類及び濃度、並びにその他の要因によって変更することができる。
a.シリコーン
本発明の組成物のコンディショニング剤は、好ましくは不溶性シリコーンコンディショニング剤である。シリコーンコンディショニング剤粒子は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。不揮発性シリコーンコンディショニング剤が好ましい。揮発性シリコーンが存在する場合、それは典型的には、シリコーンゴム及び樹脂のような不揮発性シリコーン物質成分の市販形態のための、溶媒または担体としての使用に付随したものである。シリコーンコンディショニング剤粒子はシリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、シリコーン流体の付着効率を改善しまたは毛髪の光沢度を増大させるためのシリコーン樹脂のような他の構成成分も含んでもよい。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、約0.01%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約8%、より好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.2%〜約3%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤及びシリコーンのための任意の懸濁剤の非限定例は、米国再発行特許第34584号、米国特許第5104646号、及び米国特許第5106609号に記載されている。
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造を論じる項を含むシリコーンの背景資料は、「ポリマーの科学と技術の百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)」、15巻、第2版、204〜308ページ、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley&Sons, Inc.)(1989年)に見出される。
b.シリコーンオイル
シリコーン流体としてはシリコーンオイルが挙げられ、これは25℃にて測定して粘度が1,000,000csk未満、好ましくは約5csk〜約1,000,000csk、より好ましくは約100csk〜約600,000cskである、流動性のあるシリコーン物質である。本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーンオイルには、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ヘアコンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体も、使用してもよい。
c.アミノ及びカチオン性シリコーン
本発明の組成物における使用に好適なカチオン性シリコーン流動体は、「トリメチルシリルアモジメチコーン」として知られるポリマーを含むが、これらに制限されるものではない。
本発明の組成物に用い得る他のシリコーンカチオン性ポリマーは、UCARE SILICONE ALE 56(商標)であり、Union Carbide社より入手可能である。
d.シリコーンゴム
本発明の組成物に用いるのに好適なその他のシリコーン流体は、不溶性のシリコーンゴムである。これらのゴムは、25℃で測定した時に、1,000,000csk以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号;ノル及びウォルター(Noll and Walter)の「シリコーンの化学及び技術(Chemistry and Technology of Silicones)」、ニューヨーク、アカデミック・プレス(Academic Press)(1968年);ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)シリコーンゴム製品データシート(シリコーン Rubber Product Data Sheets)SE30、SE33、SE54、及びSE76に記載されている。本発明の組成物に用いられるシリコーンゴムの具体的な非限定例には、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
e.高屈折率シリコーン
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の不揮発性の不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、少なくとも約1.46、好ましくは少なくとも約1.48、より好ましくは少なくとも約1.52、より好ましくは少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満である。この状況では、ポリシロキサン「流体」には、油と同様にゴム類が含まれる。
高屈折率シリコーンが本発明の組成物に用いられる場合、それらは好ましくは、展着を高め、それにより本組成物で処理される毛髪の光沢(乾燥後の)を高めるのに十分な量によって表面張力を減少させるために、シリコーン樹脂または界面活性剤のような展着剤と共に溶液中で用いられる。
本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーン流体は、米国特許第2826551号、米国特許第3964500号、米国特許第4364837号、英国特許第849433号、及び「シリコン化合物(Silicon Compound)」(ペトラルカ・システムズ社(Petrarch Systems, Inc.)、1984年)に開示されている。
f.シリコーン樹脂
シリコーン樹脂は、本発明の組成物のシリコーンコンディショニング剤に含まれてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造時に、三官能性および四官能性のシランを一官能性もしくは二官能性、またはその両方のシランと共に取り込むことによって導入される。
38)有機コンディショニングオイル
本発明の組成物はまた、有機コンディショニングオイルを含んでもよい。ある実施形態では、組成物の約0.05重量%〜約20重量%、好ましくは約0.08重量%〜約1.5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルをコンディショニング剤として、単独またはシリコーン(上述)のような他のコンディショニング剤との組み合わせのいずれで、含んでもよい。
a.炭化水素油
本発明の組成物におけるコンディショニング剤として用いるのに好適な有機コンディショニングオイルには、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えばポリマー及びその混合物を含む、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和または不飽和)、及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和または不飽和)などの炭化水素油が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖状炭化水素油は、好ましくは、炭素数が約12〜約19である。分枝鎖炭化水素油は、炭化水素ポリマーを含み、典型的には、19個より多くの炭素原子を含有する。
これら炭化水素油の具体的な非限定例としては、パラフィン油、鉱物油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、これらの化合物の分枝鎖異性体と同様に長鎖炭化水素も使用することができ、その例としては、パーメチル置換異性体のような高度に分枝、飽和または不飽和化されたアルカン、例えば、2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(パーメチル社(Permethyl Corportion)から入手可能)のようなヘキサデカン及びエイコサンのパーメチル置換異性体、ポリブテン及びポリデセンのような炭化水素ポリマーが挙げられる。好ましい炭化水素ポリマーは、イソブチレンとブテンのコポリマーのようなポリブテンである。この種類の市販の物質は、アモコ・ケミカル社(Amoco Chemical Corportion)のL−14ポリブテンである。
b.ポリオレフィン
本発明の組成物に用いられる有機コンディショニングオイルにはまた、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体ポリ−α−オレフィン、より好ましくは水素添加液体ポリ−α−オレフィンを挙げることができる。本明細書で使用するためのポリオレフィンは、C4〜約C14、好ましくは約C6〜約C12のオレフィン系モノマーの重合によって調製される。
本明細書のポリオレフィン液を調製する際に使用されるオレフィンモノマーの好適な非限定例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンから1−ヘキサデセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、4−メチル−1−ペンテンのような分枝鎖異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ポリオレフィン液の調製に好適なものは、オレフィン含有精製供給材料または廃液である。
c.脂肪酸エステル
本発明の組成物におけるコンディショニング剤として用いるのに好適な他の有機コンディショニングオイルには、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これに限定されない。これらの脂肪酸エステルには、脂肪酸またはアルコールから誘導されるヒドロカルビル鎖を有するエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。本明細書の脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシまたはエーテル結合など)のような他の適合性のある官能基を含んでもよく、またはそれら官能基と共有結合してもよい。
好ましい脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、およびアジピン酸オレイルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の脂肪酸エステルは、一般式、R’COORのモノカルボン酸エステルであり、式中、R’およびRはアルキルまたはアルケニルラジカルであり、R’およびRの炭素原子の合計は少なくとも10個であり、好ましくは少なくとも22個である。
本発明の組成物に用いるのに好適な更にその他の脂肪酸エステルは、カルボン酸のジ−およびトリ−アルキル並びにアルケニルエステル、例えばC4〜C8のジカルボン酸のエステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸のC1〜C22のエステル、好ましくはC1〜C6のエステル)である。カルボン酸のジ−およびトリ−アルキル並びにアルケニルエステルの具体的な非限定例としては、ステアリン酸イソセチルステアリル、アジピン酸ジイソプロピル、およびクエン酸トリステアリルが挙げられる。
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして既知のものである。そのような多価アルコールエステルには、エチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化モノステアリン酸グリセリル、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのような、アルキレングリコールエステルが挙げられる。
本発明の組成物に用いるのに好適な更にその他の脂肪酸エステルはグリセリドであり、モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリド、好ましくはジ−およびトリ−グリセリド、より好ましくはトリ−グリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の組成物に用いられるには、グリセリドは好ましくはC10〜C22のカルボン酸のような長鎖カルボン酸とグリセロールのモノ−、ジ−、およびトリ−エステルである。これらの種類の様々な物質は、植物および動物の油脂、例えば、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、胡麻油、ラノリン、および大豆油から得ることができる。合成油には、トリオレインおよびトリステアリングリセリルジラウレートが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の脂肪酸エステルは、水不溶性の合成脂肪酸エステルである。
本発明の組成物に用いるのに好適な合成脂肪酸エステルの具体的な非限定例には、P−43(トリメチロールプロパンのC8〜C10トリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8〜C10ジエステル)が挙げられ、これらのすべてはモービル化学(Mobile Chemical Company)より入手可能である。
39)フケ防止活性物質
また本発明の組成物は、フケ防止剤を含んでもよい。フケ防止粒子状物質の好適な非限定例としては、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状イオウ、およびこれらの混合物が挙げられる。好ましいのはピリジンチオン塩、特に1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩である。ピリジンチオンフケ防止粒子状物質の濃度は、典型的には、組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の範囲である。好ましいピリジンチオン塩には、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、およびジルコニウムのような重金属から形成されるものが挙げられ、好ましくは亜鉛、より好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」または「ZPT」として既知である)である。ピリジンチオンフケ防止剤は、例えば、米国特許第2809971号、米国特許第3236733号、米国特許第3753196号、米国特許第3,761,418号、米国特許第4,345,080号、米国特許第4,323,683号、米国特許第4,379,753号、および米国特許第4,470,982号に記載されている。
40)保湿剤
本発明の組成物は保湿剤を含有してもよい。保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、およびこれらの混合物からなる群より選択され得る。本明細書で使用される場合、保湿剤は、好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で使用される。
本明細書で有用な多価アルコールには、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、およびこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーには、約1,000までの分子量を有するポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール、例えば、CTFA名称PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000のもの、およびこれらの混合物が挙げられる。
41)懸濁剤
本発明の組成物は更に、非水溶性物質を組成物中に分散された形態において懸濁するために、または組成物の粘度を調節するために、有効な濃度で懸濁剤を含んでもよい。このような濃度は、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約5.0重量%の範囲であり得る。
本明細書で有用な懸濁剤には、アニオン性ポリマーおよび非イオン性ポリマーが挙げられる。本明細書において有用なのは、CTFA名カルボマー(Carbomer)を有する架橋アクリル酸ポリマーのような、ビニルポリマー、セルロース誘導体および変性セルロースポリマー、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、アラビアガム、ガラクタン、カロブガム、ペクチン、寒天、マルメロ種子(Cydonia oblonga Mill)、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えばデキストラン、サクシノグルカン、プルラン(pulleran)、デンプン系ポリマー、例えばカルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えばベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケート、ラポナイト、ヘクトナイト、および無水ケイ酸である。また増粘剤として上述した活性物質も、本発明において懸濁剤としてとして使用できる。
本明細書で極めて有用な市販の粘度変性剤には、すべてB.F.グッドリッチ社(B.F.Goodrich Company)より入手可能な商品名カーボポール(Carbopol)934、カーボポール940、カーボポール950、カーボポール980、およびカーボポール981を有するカルボマー、ローム・アンド・ハース(Rohm and Hass)より入手可能な商品名アクリゾル(ACRYSOL)22を有するアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー、アマコール(Amerchol)より入手可能な商品名アマーセルポリマー(AMERCELL POLYMER)HM−1500を有するノンオキシニルヒドロキシエチルセルロース、すべてハーキュレス(Hercules)より供給される商品名ベネセル(BENECEL)を有するメチルセルロース、商品名ナトロゾル(NATROSOL)を有するヒドロキシエチルセルロース、商品名クルーセル(KLUCEL)を有するヒドロキシプロピルセルロース、商品名ポリサーフ(POLYSURF)67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース、すべてアマコール(Amerchol)より供給される商品名カーボワックス(CARBOWAX)PEG、ポリオックス(POLYOX)WASR、およびUCON液(UCON FLUID)を有するエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド系ポリマーが挙げられる。
他の任意の懸濁剤には、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、長鎖アシル誘導体およびそれらの混合物として分類される結晶性懸濁剤が挙げられる。これらの懸濁剤は、米国特許第4741855号に記載されている。これらの好ましい懸濁剤には、脂肪酸のエチレングリコールエステル、脂肪酸のアルカノールアミド、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテートなど);長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート);およびグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)が挙げられ、その市販例はレオックス社(Rheox,Inc.)より入手可能なチキシン(Thixin)Rである。
他の好適な懸濁剤には、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する第一級アミンが挙げられ、その例としては、パルミタミン(palmitamine)またはステアラミンが挙げられ、またそれぞれ少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する第二級アミンが挙げられ、その例としてはジパルミトイルアミンまたはジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる。更に他の好適な懸濁剤には、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、および架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
42)テルペンアルコール
本発明の組成物は、テルペンアルコールまたはテルペンアルコール類の組合せを含有してよい。本明細書で使用する時、「テルペンアルコール」とは、2つ以上の5−炭素イソプレン単位[CH2=C(CH3)−CH=CH2]から構成され、末端ヒドロキシル基を有する有機化合物を指す。好ましくは、当該組成物は、組成物の約0.001重量%〜約50重量%、好ましくは約0.01重量%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、一層より好ましくは約1重量%〜約5重量%のテルペンアルコールを含有してもよい。
本明細書で有用であり得るテルペンアルコール類の例としては、ファルネソール、ファルネソールの誘導体、ファルネソールの異性体、ゲラニオール、ゲラニオールの誘導体、ゲラニオールの異性体、フィタントリオール、フィタントリオールの誘導体、フィタントリオールの異性体、およびこれらの混合物が挙げられる。本明細書に用いるのに好ましいテルペンアルコールは、ファルネソールである。
a.ファルネソールおよびその誘導体
ファルネソールは、天然に存在する物質で、スクアランおよびステロール類、とりわけコレステロールの生合成において、前駆体および/または中間体の役割を果たすと考えられている。ファルネソールはまた、たんぱく質の修飾および調整(例えばたんぱく質のファルネシル化)に関わり、そしてファルネソールに対して感受性を有する細胞核受容体が存在する。
ファルネソールは、化学的には[2E, 6E]−3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オールであり、本明細書で使用する時、「ファルネソール」には、その異性体および互変異性体が包含される。ファルネソールは、例えばファルネソールの製品名で(ドラゴコ(Dragoco)、から異性体の混合物)およびトランス−トランス−ファルネソールの製品名で(シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Company))から市販されている。ファルネソールの適切な誘導体は、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)から市販されているファルネシルアセテートである。
b.ゲラニオールおよびその誘導体
ゲラニオールは、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オールとして知られる化学物質に対する一般名である。本明細書で使用する時、「ゲラニオール」には、その異性体および互変異性体が包含される。ゲラニオールは、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)から市販されている。好適なゲラニオールの誘導体としては、ゲラニルアセテート、ゲラニルゲラニオール、ピロリン酸ゲラニル、ピロリン酸ゲラニルゲラニルが挙げられ、それらはすべてシグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Company)から市販されている。例えば、ゲラニオールは、クモ状脈管/赤斑治療剤、目の周りのくま/腫れた目の治療剤、血色の悪さの治療剤、たるみ治療剤、かゆみ止め剤、皮膚濃厚剤、孔低減剤、油分/光沢低減剤、炎症後色素沈着治療剤、創傷処置剤、抗セルライト剤として、ならびに、皺および小皺を含めた皮膚の肌目の調整に有用である。
c.フィタントリオールおよびその誘導体
フィタントリオールは、3,7,11,15,テトラメチルヘキサデカン−1,2,3,−トリオールとして知られる化学物質に対する一般名である。フィタントリオールはBASFから市販されている。例えば、フィタントリオールはクモ状脈管/赤色のしみの治療剤、目の周りのくま/腫れた目の治療剤、血色の悪さの治療剤、たるみ治療剤、かゆみ止め剤、皮膚濃厚剤、孔低減剤、油分/光沢低減剤、炎症後色素沈着治療剤、創傷処置剤、抗セルライト剤として、ならびに、皺および小皺を含めた皮膚の肌目の調整に有用である。
43)酵素、酵素阻害剤及び酵素活性剤(補酵素)
本発明の組成物は、1つ以上の酵素、酵素阻害剤または酵素活性剤(補酵素)を、安全且つ効果的な量で含んでもよい。酵素の例として、リパーゼ、プロテアーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、アミラーゼ、グルクロニダーゼ、ペルオキシダーゼ、特に、グルタチオンペルオキシダーゼまたはラクトペルオキシダーゼ、セラミダーゼ、ヒアルロニダーゼが挙げられる。これらの酵素は全て、抽出、または、発酵バイオテクノロジーの方法によって得ることができる。酵素阻害剤の例として、トリプシン阻害剤、ボーマン−バーク(Bowman-Birk)阻害剤、キモトリプシン阻害剤、タンニンを含むまたは含まない植物抽出物、フラボノイド、ケルセチンが挙げられ、いずれも酵素活性を阻害する。酵素製剤としては、例えば、フランス、セダーマ社が提供するVENUCEANEという名の製品が使用できる(国際特許公開第02/066668号)。酵素活性剤及び補酵素として、補酵素A、補酵素Q10(コエンザイムQ10、ユビキノン)、グリチルリチン、ベルベリン、クリシンが挙げられる。
II.担体
本発明の組成物は、所望の製品形態によって、経口的にもしくは皮膚科学的に許容される担体、もしくは注射液を含んでもよい。
A.皮膚科学的に許容される担体
本発明の局所用組成物はまた、組成物に皮膚科学的に許容可能な担体も含有してもよい。ある実施形態では、担体は、組成物の約50重量%〜約99.99重量%、好ましくは約60重量%〜約99.9重量%、より好ましくは約70重量%〜約98重量%、および更により好ましくは約80重量%〜約95重量%のレベルで存在する。
担体は、多種多様な形態をとることができる。非限定的な例には、単純な液剤(水系または油系)、エマルション、および固形(ゲル、スティック)が含まれる。例えば、水中油型、油中水型、シリコン中水型、水中油中水型およびシリコーン中水中油型の、エマルションなどのエマルション担体が含まれるが、これらに限定されない。
所望の製品形態によって、好ましい担体は、水中油型エマルション(例えば水中シリコーン)および油中水型エマルション、(例えばシリコーン中水型エマルション)等のエマルションを含んでもよい。当業者は理解するように、所与の構成成分は、組成物における上記構成成分の水に対する溶解性/分散性に依存して、主に水、または油相のいずれかに分配されていく。ある実施形態では、水中油型エマルションが特に好ましい。
本発明に基づいたエマルションは、水相および脂質または油を含有し得る。脂質および油は、動物、植物または石油に由来してもよく、天然でも合成(人工的)でもよい。好ましいエマルションはグリセリンのような湿潤剤も含有してもよい。エマルションは、さらに組成物対して、約0.1重量%から約10重量%、より好ましくは約0.2重量%から約5重量%の乳化剤を含有してもよい。乳化剤は、非イオン性、アニオン性またはカチオン性であってよい。適した乳化剤は、例えば、米国特許3,755,560号、米国特許4,421,769号、およびマカッチャンの「洗剤および乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)」、北アメリカ版、317〜324頁(1986年)に開示されている。適したエマルションは、所望の製品形状によって、幅広い粘度を有してよい。
本発明の組成物は、注入可能な液体(周囲条件下で)の形態であってもよい。そのため組成物は水性担体を含み得、これは典型的には約20%〜約95%、好ましくは約60%〜約85%の濃度で存在する。水性担体は、水または水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、好ましくは、他の必須構成成分または任意構成成分の微量成分として組成物中に付随的に組み込まれてしまう場合を除き、有機溶媒の濃度が最小限であるかまたは有意でない水を含む。
エマルションは更に、ケラチン組織へ適用する際に泡の発生を最小にするために消泡剤を含有してもよい。消泡剤としては、高分子量のシリコーン、およびそのような利用について周知のその他の物質が挙げられる。
好ましいシリコーン中水型エマルションおよび水中油型エマルションを以下に詳しく説明する。
1)シリコーン中水型エマルション
シリコーン中水型エマルションは、連続的なシリコーン相と分散した水性相を含有する。
a.連続的なシリコーン相
本発明の好ましいシリコーン中水型エマルションは、約1重量%〜約60重量%、好ましくは約5重量%〜約40重量%、より好ましくは約10重量%〜約20重量%の連続的なシリコーン相を含有する。連続的なシリコーン相は、以下に説明するような不連続な水性相を含有するような、または取り囲むような外部相として存在する。
連続的なシリコーン相はポリオルガノシロキサンオイルを含有する。本発明の活性材料に酸化的に安定した媒体を与えるために、好ましいシリコーン中水型エマルション系を処方する。これらの好ましいエマルションにおける連続的なシリコーン相は、約50重量%〜約99.9重量%の間のオルガノポリシロキサンオイルおよび約50重量%より少ない非シリコーンオイルを含有する。とりわけ好ましい実施形態において、連続的なシリコーン相は、連続的なシリコーン相の少なくとも約50重量%、好ましくは約60重量%〜約99.9重量%、より好ましくは約70重量%〜約99.9重量%、より一層好ましくは約80重量%〜約99.9重量%のポリオルガノシロキサンオイルを含有し、および連続的なシリコーン相の、約50重量%まで、好ましくは約40重量%より少なく、より好ましくは約30重量%より少なく、更により好ましくは約10重量%より少なく、および更により好ましくは約2重量%より少ない非シリコーンオイルを含有する。
組成物に使用するオルガノポリシロキサンオイルは揮発性、不揮発性、または揮発性および不揮発性シリコーンの混合物であってもよい。この状況で使用される「不揮発性」という用語は、周囲条件下では液体であり、引火点が(1大気圧で)約100℃を超えるシリコーンのことをいう。ここで用いられている「揮発性」という用語は他のすべてのシリコーンオイルのことをいう。好適なオルガノポリシロキサンは、揮発性や粘度が広範囲にわたる多種多様なシリコーンから選択できる。適したオルガノポリシロキサンオイルの例には、ポリアルキルシロキサン類、環式ポリアルキルシロキサン類およびポリアルキルアリールシロキサン類が挙げられる。
本明細書の組成物に有用なポリアルキルシロキサン類には、25℃で粘度が約0.5〜約1,000,000センチストークのポリアルキルシロキサン類が挙げられる。市販のポリアルキルシロキサン類には、ジメチコーンとしても知られるポリジメチルシロキサン類が挙げられ、その例としては、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より販売されるビカシル(Vicasil)(登録商標)シリーズ、およびダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)より販売されるダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200シリーズが挙げられる。適したポリジメチルシロキサン類の具体例としては、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)225流体、及びダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200流体が挙げられる。アルキル置換型ジメチコーン類の好適な例には、セチルジメチコーンおよびラウリルジメチコーンが挙げられる。
組成物における使用に好適な環状ポリアルキルシロキサン類には、Dow Corning(登録商標)244流体、Dow Corning(登録商標)344流体、Dow Corning(登録商標)245流体およびDow Corning(登録商標)345流体等の市販されているシクロメチコーン類が含まれる。
トリメチルシロキシシリケート等の材料もまた有用である。市販されているトリメチルシロキシシリケートは、ジメチコーンとの混合物として、Dow Corning(登録商標)593流体として販売されている。
ジメチコノール類もまた組成物への使用に適している。市販のジメチコノール類は、通常、ジメチコーンまたはシクロメチコーンとの混合物として販売されている(例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)1401、1402、1403流体)。
ポリアルキルアリールシロキサン類も組成物で使用するのに適している。25℃で粘度が約15〜約65センチストークのポリメチルフェニルシロキサン類が、とりわけ有用である。
本明細書での使用で好ましいものは、ポリアルキルシロキサン類、アルキル基で置換したジメチコーン類、シクロメチコーン類、トリメチルシロキシシリケート類、ジメチコノール類、ポリアルキルアリールシロキサン類、およびそれらの混合物から選択されたオルガノポリシロキサン類である。本明細書で用いるのにより好ましいのはポリアルキルシロキサン類およびシクロメチコーン類である。ポリアルキルシロキサン類の中で好ましいのはジメチコーン類である。
前述したように、連続的なシリコーン相は1つかそれより多くの非シリコーンオイルを含有しても良い。適した非シリコーンオイルは、融点が約1気圧で約25℃以下である。連続的なシリコーン相での使用に適した非シリコーンオイルの例には、油中水型エマルションの形態の局所用パーソナルケア製品において、化学分野では周知の、例えば、鉱油、植物油、合成油、半合成油などが挙げられる。
b.分散した水性相
本発明の局所用組成物は、約30%〜約90%、より好ましくは約50%〜約85%、および更により好ましくは約70%〜約80%の分散した水性相を含有する。エマルション技術では、「分散相」という用語は、当業者には周知であり、相が、連続相中に懸濁し、連続相に囲まれた小粒子または液滴として存在することを意味する。分散相は、内部相または不連続相としても知られている。この分散した水性相は、前述の連続的なシリコーン相中に懸濁し同相に囲まれた小さな水性粒子もしくは液滴の分散系である。
水性相は水であるか、もしくは水と一種以上の水溶性または水に分散性の構成成分の組み合わせであり得る。かかる成分の非限定的な例には、増粘剤、酸、塩基、塩、キレート剤、ガム、水溶性または分散性アルコールおよびポリオール、緩衝液、防腐剤、日焼け止め剤、着色剤およびその他同様のものが挙げられる。
本発明の局所用組成物は、通常組成物の約25重量%〜約90重量%、好ましくは約40重量%〜約80重量%、更に好ましくは約60重量%〜約80重量%の分散した水性相における水を含有する。
c.水性相を分散させるための乳化剤
本発明のシリコーン中水型エマルションは、好ましくは乳化剤を含有する。好ましい実施形態において、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約7.5重量%、一層より好ましくは約1重量%〜約5重量%の乳化剤を含有する。乳化剤は、連続的なシリコーン相に水性相を分散し、懸濁するのを助ける。
多種多様な乳化剤を好ましいシリコーン中水型エマルションを形成するために本明細書に使用できる。選択された乳化剤が化学的および物理的に本発明の組成物の成分と適合性を有し、および望ましい分散特性を提供するのであれば、公知のもしくは従来の乳化剤を組成物中に使用してもよい。適した乳化剤には、局所用パーソナルケア製品への使用が当業者に既知である、シリコーン乳化剤、非シリコーン含有乳化剤、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましくはこれらの乳化剤は、HLB値が約14以下、更に好ましくは約2〜約14、および更に一層好ましくは約4〜約14である。これらの範囲外のHLB値を有する乳化剤は、これらの範囲内に収まる有効な加重平均HLB値を得るように、その他の乳化剤と組み合わせて使用し得る。
シリコーン乳化剤が好ましい。多種多様なシリコーン乳化剤が、本明細書で有用である。これらのシリコーン乳化剤は、通常、有機的に修飾したオルガノポリシロキサン類であり、当業者にはシリコーン界面活性剤としても知られている。有用なシリコーン乳化剤としては、ジメチコーンコポリオール類が挙げられる。これらの材料は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの両方に由来する部分を含有する、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、これらの混合物、およびポリエーテル鎖など、ポリエーテル側鎖を含むように修飾されたポリジメチルシロキサン類である。その他の例には、アルキル変性ジメチコーンコポリオール類、即ち、C2〜C30ペンダント側鎖を含有する化合物が挙げられる。更に他の有用なジメチコーンコポリオール類としては、様々なカチオン性、アニオン性、両性、および双極性のペンダント部分を有する材料が挙げられる。
本明細書において乳化剤として有用なジメチコーンコポリオールおよびその他のシリコーン界面活性剤の非限定的な例には、ペンダントポリエチレンオキシド側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントポリプロピレンオキシド側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント混合物ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシド側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント混合物ポリ(エチレン)(プロピレン)オキシド側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントオルガノベタイン側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントカルボン酸側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント四級アンモニウム側鎖を伴ったポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー;および前記のコポリマーを修飾したものでペンダントC2〜C30直鎖、分枝鎖、または環式アルキル部分を含有するものが挙げられる。ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)から販売される、本明細書で有用な市販のジメチコーンコポリオールの例は、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)190、193、Q2−5220、2501ワックス、2−5324液、および3225C(この後者の材料は、シクロメチコーンとの混合物として販売される)である。セチルジメチコーンコポリオールは、ポリグリセリル−4−イソステアレート(および)ヘキシルラウレートとの混合物として市販されており、商品名ABIL(登録商標)WE−09(ゴールドシュミット(Gold schmidt)から入手可能)で販売されている。セチルジメチコーンコポリオールは、ヘキシルラウレート(および)ポリグリセリル−3オレエート(および)セチルジメチコーンの混合物としても市販されており、商品名ABIL(登録商標)WS−08(ゴールドシュミット(Gold schmidt)から市販)で販売されている。ジメチコーンコポリオール類の他の非限定的な例には、ラウリルジメチコーンコポリオール、ジメチコーンコポリオールアセテート、ジエメチコーンコポリオールアジパート、ジメチコーンコポリオールアミン、ジメチコーンコポリオールベヘネート、ジメチコーンコポリオールブチルエーテル、ジメチコーンコポリオールヒドロキシステアレート、ジメチコーンコポリオールイソステアレート、ジメチコーンコポリオールラウレート、ジメチコーンコポリオールメチルエーテル、ジメチコーンコポリオールホスフェート、およびジメチコーンコポリオールステアレートも挙げられる。
本明細書で有用なジメチコーンコポリオール乳化剤は、例えば、米国特許第4,960,764号、欧州特許第330,369号に記載されている。本発明で有用な非シリコーン含有乳化剤の中には、糖エステル類およびポリエステル類、アルコキシル化糖エステル類およびポリエステル類、C1〜C30脂肪族アルコール類のC1〜C30脂肪酸エステル類、C1〜C30脂肪族アルコール類のC1〜C30脂肪酸エステル類のアルコキシ化誘導体、C1〜C30脂肪族アルコール類のアルコキシル化エーテル類、C1〜C30脂肪酸のポリグリセリルエステル類、ポリオールのC1〜C30エステル類、ポリオールのC1〜C30エーテル類、アルキルホスフェート類、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルホスフェート類、脂肪酸アミド類、アシルラクチレート類、石鹸、およびそれらの混合物のような様々な非イオン性およびアニオン性乳化剤がある。その他の適した乳化剤は、例えばマカッチャンの「洗剤および乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)」、北米版(1986年)、アルレッド出版社(Allured Publishing Corporation)、米国特許第5,011,681号、米国特許第4,421,769号、および米国特許第3,755,560号に記載されている。
これらの非シリコーン含有乳化剤の非限定的な例には、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5大豆ステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、カリウムセチルホスフェート、ジエタノールアミンセチルホスフェート、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルナトリウムステアレート、ポリグリセリル−4−イソステアレート、ヘキシルラウレート、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ジエタノールアミンセチルホスフェート、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
d.シリコーンエラストマー
また本発明の組成物は、組成物の約0.1重量%〜約30重量%のシリコーンエラストマー成分を含む。好ましくは、組成物は、組成物の約1重量%〜約30重量%、より好ましくは約2重量%〜約20重量%のシリコーンエラストマー成分を含む。
シリコーンエラストマーが本明細書での使用に好適であり、それは乳化型もしくは非乳化型の架橋シロキサンエラストマーもしくはそれらの混合物であってもよい。架橋オルガノポリシロキサンエラストマーの出発物質として役立ち得る硬化可能なオルガノポリシロキサン組成物の種類に関しては、具体的な制約はない。この点における例としては、SiH含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素結合ビニル基を有するオルガノポリシロキサンとの付加反応による白金金属触媒作用下で硬化する付加反応硬化オルガノポリシロキサン組成物;有機錫化合物の存在下でヒドロキシル基末端ジオルガノポリシロキサンとSiH含有ジオルガノポリシロキサンとの脱水素反応によって硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物および有機錫化合物もしくはチタネートエステルの存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物である。
迅速な硬化速度および優れた硬化均一性を得るために、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物が好ましい。特に好ましい付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、a)各分子中に少なくとも2つの低級アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、b)各分子中に少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン、およびc)白金型の触媒から調製する。
本発明の組成物は、乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、非乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、またはその混合物を包含することもできる。本明細書で使用する時、「非乳化型」という用語は、ポリオキシアルキレン単位が存在しない架橋オルガノポリシロキサンエラストマーと定義する。本明細書で使用する時、用語「乳化型」とは、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレン)単位を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。本明細書の好適なエラストマーは、ジビニル化合物から形成されたポリオキシアルキレン修飾エラストマー、特に、少なくとも2つの遊離ビニル基を備えたシロキサンポリマーを含み、ポリシロキサン主鎖上でSi-H結合と反応する。好ましくは、エラストマーは、分子が球形のMQ樹脂上でSi−H部位によって架橋されるジメチルポリシロキサンである。乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは特に、米国特許第5,412,004号、米国特許第5,837,793号、および米国特許第5,811,487号に記載されている架橋ポリマーから選択されることができる。さらに、ジメチコーンコポリオールクロスポリマー(および)ジメチコーンから成る乳化型エラストマーは、商品名KSG−21として信越(Shin Etsu)から入手可能である。
有利な非乳化型エラストマーは、ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーである。そのようなジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーは、Dow Corning(DC9040およびDC9041)、General Electric(SFE839)、信越化学工業(KSG−15、16、18[ジメチコーン/フェニルビニルジメチコーンクロスポリマー])、およびGrant Industries(Gransil(商標)シリーズのエラストマー)などの様々な供給元から供給されている。本発明で有用な架橋オルガノポリシロキサンエラストマーおよびその製造方法は、米国特許第4,970,252号、米国特許第5,760,116号、米国特許第5,654,362号に更に記載されている。
本明細書での使用に好ましい市販のエラストマーは、ダウ・コーニング(Dow Corning)の9040シリコーンエラストマー混合物、信越(Shin Etsu)のKSG−21、およびこれらの混合物である。
e.シリコーンエラストマー用担体
本発明の局所用組成物は、前述の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー成分に好適な担体を、組成物の約1重量%〜約80重量%含んでもよい。この担体は、本発明の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー粒子と組み合わせると、エラストマー粒子を懸濁し、膨潤して、弾性のゲル様網状構造またはマトリックスを提供する働きをする。架橋シロキサンエラストマーの担体は周囲条件下では液体であり、好ましくは低い粘度を有して、皮膚に対する拡散力を向上させる。
本発明の化粧品組成物の担体の濃度は、主に用いられる担体および架橋シロキサンエラストマーの種類および量によって変化する。担体の好ましい濃度は、組成物の約5重量%〜約50重量%、より好ましくは約5重量%〜約40重量%である。
架橋シロキサンエラストマーの担体には、ヒトの皮膚に局所適用するのに好適な1つ以上の液状担体が含まれている。これらの液状担体が、約28〜約250℃、好ましくは約28〜約100℃、好ましくは約28〜約78℃の温度における、選択されたシロキサンエラストマーの濃度にて、選択された架橋シロキサンエラストマーとの間で溶液またはその他の均質な液体または液体分散液を形成する場合、液状担体は、有機、シリコーン含有またはフッ素含有、揮発性または不揮発性、極性または非極性であってもよい。本明細書で使用する場合、「揮発性」という用語は、上記で定義した「不揮発性」に当てはまらない全ての物質を意味する。本明細書で使用する場合、「比較的極性の高い」という用語は、溶解度パラメータの点で極性が別の物質よりも高いことを意味する。つまり、溶解度パラメータが高いほど、液体の極性は高くなる。「非極性」という用語は、通常、物質の溶解度パラメータが約6.5(cl/cm3)0.5未満であることを意味する。
f.非極性で揮発性の油
本発明の組成物は、非極性で揮発性の油を含んでもよい。非極性で揮発性の油は、本発明の組成物に極めて望ましい審美的特性を付与する傾向がある。従って、非極性で揮発性の油をかなり高い濃度で使用するのが好ましい。本発明で特に有用な非極性で揮発性の油は、シリコーン油、炭化水素、およびこれらの組み合わせである。このような非極性で揮発性の油は、例えば、BalsamおよびSagarin編『Cosmetics, Science, and Technology』(1972年)第1巻、27〜104ページに開示されている。好ましい非極性で揮発性の炭化水素の例には、イソドデカンおよびイソデカン(例えば、Presperse Inc.から入手可能なPermethyl−99A)などのポリデカン類、およびC7〜C8からC12〜C15までのイソパラフィン類(例えば、Exxon Chemicalsから入手可能なIsopar Series)が挙げられる。直鎖状揮発性シリコーンは、一般的には25℃で約5センチストークス未満の粘度を有するが、環状シリコーンは25℃で約10センチストークス未満の粘度を有する。非常に好ましい揮発性シリコーン油の例としては、様々な粘度のシクロメチコン、例えば、Dow Corning200、Dow Corning244、Dow Corning245、Dow Corning344、およびDow Corning345、(Dow Corning Corp.より市販されている)、SF−1204およびSF−1202 シリコーン Fluid(G.E.シリコーンより市販されている)、GE7207および7158(General Electric Co.より市販されている)、およびSWS−03314(SWS シリコーン Corp.より市販されている)が挙げられる。
g.比較的極性の高い不揮発性油
本発明の組成物は、比較的極性の高い不揮発性油を含んでもよい。この不揮発性油は、上記に示した非極性で揮発性の油に比べて「比較的極性が高い」。従って、不揮発性共担体は、非極性で揮発性の油の少なくとも1つよりも極性が大きい(即ち、高い溶解度パラメータを有する)。本発明で潜在的に有用性のある比較的極性の高い不揮発性油は、例えば、BalsamおよびSagarin編『Cosmetics, Science, and Technology』(1972年)第1巻、27〜104ページ;米国特許第4,202,879号、米国特許第4,816,261号に開示されている。好ましくは、本発明で有用な比較的極性の高い不揮発性油は、シリコーン油;炭化水素油;脂肪アルコール;脂肪酸;モノおよび二塩基カルボン酸とモノおよび多価アルコールのエステル;ポリオキシエチレン;ポリオキシプロピレン;脂肪アルコールのポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンエーテルの混合物;およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
h.非極性で不揮発性の油
架橋シロキサンエラストマーの担体には、上記の液体に加え、任意選択的に不揮発性で非極性の油が含まれてもよい。典型的な不揮発性で非極性の皮膚軟化剤は、例えば、BalsamおよびSagarin編『Cosmetics, Science, and Technology』(1972年)第1巻、27〜104ページ、米国特許第4,202,879号、米国特許第4,816,261号に開示されている。本発明で有用な不揮発性の油は、本質的に不揮発性のポリシロキサン、パラフィン状の炭化水素油、およびこれらの組み合わせである。
2)水中油型エマルジョン
その他の好ましい局所用担体には、連続的な水性相およびそこに分散している疎水性、水不溶性の相(「油相」)をもつ水中油型エマルションが包含される。「油相」は、油、シリコーンもしくはそれらの混合物を含んでもよく、また上の油中水型エマルションの欄に記載の油およびシリコーンを含むがこれらに制限されない。エマルションが水中油型と水中シリコーン型エマルションのどちらの特徴を有するのかの識別は、油相が主に油もしくはシリコーンのどちらから成るかという機能による。これらのエマルションの水相は主に水で構成されるが、上の油中水型エマルションの欄に列記された水相原料等の種々の他の原料を含んでもよい。好ましい水中油型エマルションは、組成物全体の約25重量%〜約98重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%の水から成る。
連続的な水相および分散した油もしくはシリコーン相に加えて、これらの水中油型組成物は、エマルションを安定させる乳化剤も含む。本明細書で有用な乳化剤は、当該技術分野においてよく知られており、非イオン性、アニオン性、カチオン性、および両性乳化剤を含む。本発明の水中油型エマルションにおいて有用な乳化剤の非限定的な例は、マカッチャンの「洗剤および乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)」、北米版(1986年)、米国特許第5,011,681号、米国特許第4,421,769号、および米国特許第3,755,560号に挙げられている。好適な水中油型エマルション担体の例は、米国特許第5,073,371号、および米国特許第5,073,372号に記載されている。構造剤、親水性界面活性剤および水を含む特に好ましい水中油型エマルションは、以下に詳細に記載されている。
a.構造剤
好ましい水中油型エマルションは、液状結晶ジェルネットワーク構造の形成を支えるための構造剤を含有する。理論によって限定されるものではないが、構造剤は、組成物の安定性を与える組成物に流動学的特性を供給する助けをすると考えられている。構造剤はまた乳化剤または界面活性剤としても機能し得る。本発明の好ましい組成物は、組成物の約0.5重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%、更により好ましくは約1重量%〜約5重量%の構造剤を含有する。
本発明の好ましい構造剤としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約1〜約21のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、平均約1〜約5のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、およびこれらの混合物が挙げられる。本発明の更に好ましい構造剤は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約2のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−2)、平均約21のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−21)、平均約2のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、およびそれらの混合物から選択される。より一層好ましい構造材は、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアレス−2、ステアレス−21、およびそれらの混合物から選択される。
b.親水性界面活性剤
好ましい水中油型エマルションは、約0.05%〜約10%、好ましくは約1%〜約6%、およびより好ましくは約1%〜約3%で少なくとも1つの親水性界面活性剤を含有し、疎水性の物質を水相に分散できる(比率は局所用担体の重量による)。界面活性剤は少なくとも、水に分散するのに充分な程度に親水性でなければならない。
好ましい親水性界面活性剤は、非イオン系界面活性剤から選択される。本明細書で有用な非イオン系界面活性剤の中で、長鎖アルコール、例えばC8〜30のアルコールと糖類またはデンプンポリマー、即ちグリコシドとして広く定義されるものの縮合生成物がある。これらの化合物は式(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース、およびガラクトース等の糖部分であり、nは約1から約1000までの整数であり、RはC8〜30アルキル基である。アルキル基が誘導され得る長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコールおよびその他同様のものが挙げられる。このような界面活性剤の好ましい例には、Sがグルコース部分、RがC8〜20アルキル基、およびnが約1から約9までの整数であるものが挙げられる。このような界面活性剤で市販されている例には、デシルポリグルコシド(ヘンケルからAPG325CSとして市販)およびラウリルポリグルコシド(ヘンケルからAPG600CSおよび625CSとして市販)が挙げられる。
その他の有用な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシド類と脂肪酸の縮合生成物(即ち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル類)、アルキレンオキシド類と2モルの脂肪酸との縮合生成物(即ち、脂肪酸類のアルキレンオキシドジエステル類)、アルキレンオキシド類と脂肪族アルコール類の縮合生成物(即ち、脂肪族アルコール類のアルキレンオキシドエーテル類)、アルキレンオキシド類と脂肪酸類および脂肪族アルコール類の縮合生成物[即ち、ポリアルキレンオキシド部分は一方の末端が脂肪酸でエステル化され、そしてもう一方の末端が脂肪族アルコールでエーテル化(即ち、エーテル結合を介して結合される)される]が挙げられる。これらのアルキレンオキシドが誘導する非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、セテス−6、セテス−10、セテス−12、セテアレス−6、セテアレス−10、セテアレス−12、ステアレス−6、ステアレス−10、ステアレス−12、ステアレス−21、PEG−6−ステアレート、PEG−10−ステアレート、PEG−100−ステアレート、PEG−12−ステアレート、PEG−20−グリセリルステアレート、PEG−80グリセリル獣脂、PEG−10−グリセリルステアレート、PEG−30−グリセリルココエート、PEG−80−グリセリルココエート、PEG−200−グリセリル獣脂、PEG−8−ジラウレート、PEG−10−ジステアレート、およびそれらの混合物が挙げられる。
更にその他の有効な非イオン性界面活性剤には、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられる。上記の構造に相当するとりわけ好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミドである。ポリヒドロキシ 脂肪酸アミドを含む組成物の製造方法は、例えば、米国特許第2,965,576号、米国特許第2,703,798号、および米国特許第1,985,424号に開示されている。
非イオン系界面活性剤の中で好ましいは、ステアレス−21、セテアレス−20、セテアレス−12、スクロースココエート、ステアレス−100、PEG−100ステアレート、およびこれらの混合物から成る群から選択されるものである。
本明細書で使用するのに適したその他の非イオン系界面活性剤としては、糖エステル類およびポリエステル類、アルコキシル化糖エステル類およびポリエステル類、C1〜C30の脂肪族アルコール類のC1〜C30の脂肪酸エステル類、C1〜C30の脂肪族アルコール類のC1〜C30の脂肪酸エステル類のアルコキシル化誘導体、C1〜C30の脂肪族アルコール類のアルコキシル化エーテル類、C1〜C30の脂肪酸類のポリグリセリルエステル類、ポリオール類のC1〜C30エステル類、ポリオール類のC1〜C30エーテル類、アルキルリン酸類、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルリン酸類、脂肪酸アミド類、アシルラクチレート類、およびそれらの混合物が挙げられる。これらの乳化剤の非限定的な例としては、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5大豆ステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェ−ト、セチルホスフェ−トカリウム、ジエタノールアミンセチルホスフェ−ト、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルステアレートナトリウム、ポリグリセリル−4イソステアレート、ヘキシルラウレート、PPG−2メチルグルコースジステアレートエーテル、PEG−100ステアレートおよびそれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な非イオン性界面活性剤のもう1つの群は、ソルビタンまたはソルビトール脂肪酸エステルおよびスクロース脂肪酸エステルとの混合物に基づく脂肪酸エステル混合物であり、その脂肪酸はいずれの場合も好ましくはC8〜C24、より好ましくはC10〜C20である。好ましい脂肪酸エステル乳化剤は、ソルビタンまたはソルビトールC16〜C20脂肪酸エステルと、スクロースC10〜C16脂肪酸エステル、とりわけソルビタンステアレートおよびスクロースココエートの混合物である。これは、ICIから商品名アーラトン(Arlatone)2121として市販されている。
本明細書で有用なその他の適した界面活性剤には、当該分野で周知の、および下記に詳述するような多種多様なカチオン性、アニオン性、双極性、および両性界面活性剤が挙げられる。本明細書で使用される有用な親水性界面活性剤は単一の界面活性剤、または複数の適した界面活性剤を組み合わせて含有できる。選択される正確な界面活性剤(または界面活性剤混合物)は、組成物およびその他の存在する構成成分のpHによって異なることになる。
本明細書では、カチオン性界面活性剤、特にジアルキル第四級アンモニウム化合物も有用であるが、それらの例は、米国特許第5,151,209号、米国特許第5,151,210号、米国特許第5,120,532号、米国特許第4,387,090号、米国特許第3,155,591号、米国特許第3,929,678号、米国特許第3,959,461号、マカッチャンの「洗浄剤と乳化剤(McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers)」、(北米版、1979年)、M.C.出版社(M.C.Publishing Co.)、およびシュワルツ(Schwartz)ら著、「界面活性剤」、「それらの科学と技術(Surface Active Agents,Their Chemistry and Technology)」、ニューヨーク、インターサイエンス出版(Interscience Publishers)、1949年に記載されている。
これらのカチオン性乳化剤の非限定的な例には、ステアロアミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ベヘナミドプロピルPG塩化ジモニウム、ステアロアミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルセテアリルアンモニウムトシレート、ステアロアミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルアンモニウム乳酸塩、およびそれらの混合物が挙げられる。とりわけ好ましいのは、ベヘナミドプロピルPG塩化ジモニウムである。
四級アンモニウム塩のカチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、セチル塩化アンモニウム、セチル臭化アンモニウム、ラウリル塩化アンモニウム、ラウリル臭化アンモニウム、ステアリル塩化アンモニウム、ステアリル臭化アンモニウム、セチルジメチル塩化アンモニウム、セチルジメチル臭化アンモニウム、ラウリルジメチル塩化アンモニウム、ラウリルジメチル臭化アンモニウム、ステアリルジメチル塩化アンモニウム、ステアリルジメチル臭化アンモニウム、セチルトリメチル塩化アンモニウム、セチルトリメチル臭化アンモニウム、ラウリルトリメチル塩化アンモニウム、ラウリルトリメチル臭化アンモニウム、ステアリルトリメチル塩化アンモニウム、ステアリルトリメチル臭化アンモニウム、ラウリルジメチル塩化アンモニウム、ステアリルジメチルセチルジタロージメチル塩化アンモニウム、ジセチル塩化アンモニウム、ジセチル臭化アンモニウム、ジラウリル塩化アンモニウム、ジラウリル臭化アンモニウム、ジステアリル塩化アンモニウム、ジステアリル臭化アンモニウム、ジセチルメチル塩化アンモニウム、ジセチルメチル臭化アンモニウム、ジラウリルメチル塩化アンモニウム、ジラウリルメチル臭化アンモニウム、ジステアリルメチル塩化アンモニウム、ジステアリルメチル臭化アンモニウムおよびそれらの混合物から選択されたものが挙げられる。追加的な四級アンモニウム塩には、C12〜C30のアルキル炭素鎖がタロー脂肪酸またはココナッツ脂肪酸に由来するようなものが包含される。「タロー」という用語は、一般にC16〜C18の範囲でアルキル鎖の混合物を持つような、タロー脂肪酸類(通常水素付加されたタロー脂肪酸)に由来するアルキル基のことをいう。「ココナッツ」という用語は、一般にC12〜C14の範囲でアルキル鎖の混合物を持つような、ココナッツ脂肪酸に由来するアルキル基のことをいう。これらのタローおよびココナッツ原料に由来するような四級アンモニウム塩の例としては、ジタロージメチル塩化アンモニウム、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素添加タロー)ジメチル塩化アンモニウム、ジ(水素添加タロー)ジメチル酢酸アンモニウム、ジタロージプロピルリン酸アンモニウム、ジタロージメチル硝酸アンモニウム、ジ(ココナッツアルキル)ジメチル塩化アンモニウム、ジ(ココナッツアルキル)ジメチル臭化アンモニウム、タロー塩化アンモニウム、ココナッツ塩化アンモニウム、およびこれらの混合物が挙げられる。エステル結合を伴ったアルキル基を持つ第四級アンモニウム化合物の例は、ジタローオキシエチルジメチル塩化アンモニウムである。
より好ましいカチオン性界面活性剤は、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジミリスチルジメチル塩化アンモニウム、ジパルミチルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピル塩化PG−ジモニウムホスフェート、ステアロアミドプロピルエチルジアンモニウムエソサルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルセテアリルアンモニウムトシラート、ステアロアミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチル乳酸アンモニウム、およびそれらの混合物から選択されたものが挙げられる。
より一層好ましいカチオン性界面活性剤は、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジミリスチルジメチル塩化アンモニウム、ジパルミチルジメチル塩化アンモニウム、およびそれらの混合物から選択されたものが挙げられる。
カチオン性界面活性剤と構造剤の好ましい組合せは、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウムおよび/またはベヘニルアルコールであり、特にそのような組合せがイオン性および/または極性の高い溶媒を含有する場合、物理的、化学的安定性を高めるように、その比率を好ましく最適化する。
多種多様なアニオン性界面活性剤も、本明細書に有用である。アニオン性界面活性剤の例には、アルコイルイセチオン酸類、およびアルキルおよびアルキルエーテルサルフェート類が挙げられる。イセチオン酸でエステル化され中和された脂肪酸の反応生成物、すなわちアルコイルイセチオン酸類は、典型的にはRCO-OCH2CH2SO3Mの式を有し、式中Rは炭素数約10〜約30のアルキルまたはアルケニルであり、Mはアンモニウム、ナトリウム、カリウムおよびトリエタノールアミン等の水溶性のカチオンである。例えば、脂肪酸は、ココヤシ油またはパーム核油から誘導される。これらのイセチオン酸類の非限定的な例としては、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ステアロイルイセチオン酸ナトリウムおよびそれらの混合物から選択されるアルコイルイセチオネート類が挙げられる。脂肪酸の塩、メチルタウリドのアミド類もまた好適である。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、米国特許第2,486,922号および米国特許第2,396,278号に記載されている。
アルキルおよびアルキルエーテルサルフェートは、通常各々式ROSO3MおよびRO(C2H4O)xSO3Mを有し、式中Rは炭素数が約 10〜約 30 のアルキルもしくはアルケニルであり、xは約 1〜約 10であり、Mはアンモニウム等の水溶性 カチオン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、ナトリウムおよびカリウムのような一価金属、並びにマグネシウムおよびカルシウムのような多価金属カチオンである。好ましくは、Rは、アルキルサルフェートおよびアルキルエーテルサルフェートの両方において、約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、更により好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的には、エチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として製造される。アルコールは合成することができ、または脂肪、例えばココヤシ油、パーム核油、タローから誘導することができる。ココヤシ油またはパーム核油から誘導されるラウリルアルコールおよび直鎖アルコールが好ましい。そのようなアルコールを、約0〜約10モル、好ましくは約2〜約5モル、より好ましくは約3モルのエチレンオキシドと反応させ、例えばアルコール1モルにつき平均3モルのエチレンオキシドを有する分子種の得られた混合物を硫酸化し、中和する。
他の適切なアニオン性洗浄性界面活性剤のクラスは、次の式に従う有機の硫酸反応生成物の水溶性塩である。
式中、R1は約8〜約24、望ましくは約10〜16個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルを含む群から選択され、Mは先に記載されたカチオンである。更にその他の陰イオン合成界面活性剤には、約12〜約24個の炭素原子を有するスクシナメート類、オレフィンスルホネート類、およびβ−アルキルオキシアルカンスルホネート類として示される種類が含まれる。このような物質の例はラウリル硫酸ナトリウムおよびラウリル硫酸アンモニウムである。組成物に用いるのに好適な他のアニオン性界面活性剤はコハク酸塩であり、その例としては、N−オクタデシルスルホコハク酸ニナトリウム;ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム;ラウリルスルホコハク酸ジアンモニウム;N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム;スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル;スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル;およびスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。他の好適なアニオン性の界面活性剤には、約10〜約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホネートが挙げられる。真正のアルケンスルホネートおよび一部のヒドロキシ−アルカンスルホネートに加えて、オレフィンスルホネートは、反応条件、反応物の比率、オレフィンストックにおける出発オレフィンおよび不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応に依存して、アルケンジスルホネートのような少量の他材料を含むことができる。このようなα−オレフィンスルホネート混合物の非限定例は、米国特許第3,332,880号に記載されている。
組成物に用いるのに好適なアニオン性界面活性剤の別の部類は、β−アルキルオキシアルカンスルホネート類である。これらの界面活性剤は、次の式に従う。
式中、R1は約6〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は約1〜約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは前述されたような水溶性カチオンである。本発明において有用なその他の陰イオン物質は、脂肪酸の石鹸(即ち、例えば、ナトリウムまたはカリウム塩のようなアルカリ金属塩)であり、一般に約8個〜約24個の炭素原子を有し、好ましくは約10〜約20個の炭素原子を有する。石鹸を作るのに用いられる脂肪酸は天然資源、例えば、植物または動物由来のグリセリド(例えば、パーム油、ココナッツ油、大豆油、ヒマシ油、獣脂、豚脂、など)から得ることができる。脂肪酸は合成して作成することもできる。石鹸については、米国特許第4557853号に更に詳細に記載されている。
両性および双極性界面活性剤も、本発明で有用である。本発明の組成物で使用できる両性および双極性界面活性剤の例は、脂肪族基が直鎖または分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1つが約8〜約22個の炭素原子を有し(好ましくはC8〜C18)および1つが陰イオン水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含有する脂肪族第二級および第三級アミンの誘導体と広く記載されるものである。例としては、式RN[(CH2)mCO2M]2およびRNH(CH2)mCO2Mのようなアルキルイミノアセテート類、およびイミノジアルカノエート類およびアミノアルカノエート類があり、ここでmは1から4、RはC8〜C22のアルキル基またはアルケニル基であり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属アンモニウム、またはアルカノールアンモニウムが挙げられる。本発明における使用に好ましい両性界面活性剤には、ココアンホ酢酸塩、ココアンホ二酢酸塩、ラウロアンホ酢酸塩、ラウロアンホ二酢酸塩、およびこれらの混合物が挙げられる。更に、イミダゾリニウムおよびアンモニウム誘導体も含まれる。適した両性界面活性剤の具体例としては、3−ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、その全てを参考として本明細書に組み込む米国特許第2,658,072号の教示に従ってドデシルアミンをイセチオン酸ナトリウムと反応させることによって生成されるもののようなN−アルキルタウリン類、その全てを参考として本明細書に組み込む米国特許第2,438,091号の教示に従って生成されるもののようなN−高級アルキルアスパラギン酸、「ミラノール(Miranol)」の商品名で販売されている製品でありおよび米国特許第2,528,378号に記載されているものが挙げらる。有用な両性イオンのその他の例には、コアミドプロピル塩化PG−ジモニウムリン酸(モナコープからモナクエート(Monaquat)PTCとして市販されている)のようなリン酸塩類が包含される。
組成物に用いるのに好適な双性イオン性界面活性剤は当該技術分野において周知であり、脂肪族ラジカルが直鎖または分枝鎖であることができる脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体として広く記載されている界面活性剤が挙げられ、その際、脂肪族置換基の内の一つは約8〜約18個の炭素原子を含有し、一つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェートまたはホスホネートのようなアニオン性基を含有する。ベタインのような双性イオン性のものが好ましい。ベタイン類の例には、例えば、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン(ロンザ社(Lonza Corp.)からロンザイン(Lonzaine)16SPの名で市販されている)、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)アルファ−カルボキシエチルベタイン、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、およびアミドベタインのような高級アルカリベタインおよびアミドスルホベタイン類(ここではRCONH(CH2)3基は、ベタインの窒素原子と結合している。)、オレイルベタイン(ヘンケル(Henkel)から両性ベルベテック(Velvetex)OLB50として市販)およびコカミドプロピルベタイン(ヘンケルからベルベテックスBK−35およびBA−35として市販)が挙げられる。
その他の有用な両性および双極性界面活性剤には、スルタイン類およびコカミドプロピルヒドロキシスルタイン(ローヌプーランからミラテインCBSとして市販)のようなヒドロキシスルタインおよび式RCON(CH3)CH2CH2CO2Mに相当するアルカノイルサルコシン酸で、ここではRは約10から約20炭素原子を有するアルキル基またはアルケニル基、およびMは、アンモニウム、ナトリウム、カリウムおよびトリアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)のような水溶性陽イオンであり、例の中で好ましいのは、ラウロイルサルコシン酸ナトリウムである。
c.水皮膚軟化薬
好ましい水中油型エマルジョンは、局所用担体の約25重量%〜約98重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%の水を含む。
疎水性相は連続的な水性相に分散している。疎水性相は、水中シリコーン型エマルションに関連して本明細書に記載されるシリコーン、およびエマルションに関連して前述したようなその他のオイルおよび脂質を含めて、当該分野で既知の水不溶性または部分的に水溶性の物質を含有してよいが、これらに限定されない。
限定されるものではないが、ローションやクリームを包含する発明の主題の局所用組成物は、皮膚科学的に許容可能な皮膚軟化剤を含有してもよい。かかる組成物は好ましくは約1%〜約50%の皮膚軟化剤を含有している。本明細書で使用する時、「皮膚軟化剤」は、皮膚を保護するのと同様に乾燥から守り、乾燥から助けるのに有用な素材についていう。多種多様の適した皮膚軟化剤が既知であり、本明細書で使用することができる。サガリン(Sagarin)の「化粧品、科学と技術(Cosmetics, Science andTechnology)」、第2版、第1巻32〜43頁(1972年)は皮膚軟化剤として適した物質の多数の例を含む。好ましい皮膚軟化剤はグリセリンである。グリセリンは、好ましくは約0.001〜約30%、より好ましくは約0.01〜約20%、一層より好ましくは約0.1〜約10%、例えば5%の量で使用される。
本発明に基づいたローションおよびクリームは一般に、溶液担体システムおよび1つまたは複数の皮膚軟化剤を含有する。ローションおよびクリームは、通常、皮膚軟化剤を約1%〜約50%、好ましくは約1%〜約20%、水を約50%〜約90%、好ましくは約60%〜約80%、本発明の対象の有効成分及び添加するスキンケア有効成分(1種または数種)を上記の量含有する。クリームは一般的に、皮膚軟化剤および/または増粘剤の濃度が高いので、ローションより粘性が高くなる。
本発明の軟膏は、動物または植物油または半固形炭化水素(油性)の単純な担体ベース、エマルションを形成するために水を吸収するような吸収性軟膏べース、または水溶性担体、例えば、水溶性溶液担体を含有してもよい。軟膏は、更に、サガリン(Sagarin)の「化粧品、科学および技術(Cosmetics,Science and Technology)」、第2版、第1巻72〜73頁(1972年)に記載されている濃厚剤、および/または皮膚軟化剤を含有してもよい。例えば軟膏は、約2%〜約10%の皮膚軟化剤、約0.1%〜約2%の増粘剤、及び本発明の有効成分及び添加剤(いずれも1種または数種)を上記の量含有してもよい。
清浄(「清浄剤」)に有用な本発明の組成物は、例えば、上述したように、適した担体によって処方され得、および好ましくは、約1%〜約90%、より好ましくは約5%〜約10%の皮膚科学的に許容可能な界面活性剤を含有する。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、双極性、両性および両性電解質性系界面活性剤、およびこのような界面活性剤の混合物から適したものを選択する。かかる界面活性剤は、洗浄技術分野の当業者にはよく知られている。可能性のある界面活性剤の非限定的な例としては、イソセテス−20、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、およびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。本明細書で有用な代表的な界面活性剤については、米国特許第4,800,197号を参照されたい。本明細書で有用な広範囲の種類の追加界面活性剤の例は、「マッカーチェオンの洗浄剤および乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)」(北米版)、(1986年)(アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)より発行)に記載されている。洗浄組成物は任意に、従来洗浄組成物で用いられているその他の材料を、技術的に確立したレベルで含有することができる。
本明細書で使用する時、「ファンデーション」という用語は、限定的ではないが、ローション、クリーム、ジェル、ペースト、固形ファンデーションなどを包含する液状、半液状、半固形、または固形の皮膚の化粧品のことをいう。一般にファンデーションは、特定の容貌を得るために、顔の上のような皮膚の広い範囲に用いられる。ファンデーションは一般に、口紅、ほお紅、粉等のような着色化粧品の付着性ベースとなり、皮膚の不完全さを隠し、皮膚に滑らかで均一な外観をもたらす傾向がある。本発明 のファンデーションは、皮膚科学的に 許容される 担体を含むが、油、着色剤(colorant)、色素、皮膚軟化薬、香料、ワックス、安定化剤等のような従来の原料を含んでもよい。本明細書での使用に好適な担体およびかかる他の原料の例は、例えば、国際特許公開(PCT出願)第96/33689号、および英国特許第2274585号に記載されている。
B.経口的に許容される担体
また本発明の組成物は、それらが摂取されるものである場合、経口的に許容される担体を含んでもよい。当該技術分野において公知のもしくはそうではない任意の好適な経口的に摂取可能な担体もしくは担体の形態が、使用できる。経口パーソナルケア組成物の非限定的な例には、錠剤、丸剤、カプセル剤、飲料(drinks、beverages)、シロップ剤、顆粒剤、パウダー、ビタミン、栄養補給剤、ヘルスバー、キャンディー、チューズ、およびドロップ剤が含まれ得るが、これらに制限されるものではない。
C.注射可能な液
また本発明の組成物は、組成物が注射されるものである場合、皮膚内および/もしくは皮下への注射剤として許容される液を含んでもよい。当該技術分野において公知のもしくはそうではないあらゆる好適な許容される液を使用することができる。
III.組成物の調製
本発明の組成物は一般に、局所用組成物及び経口用組成物及び注射用組成物を調製する技術分野において既知の従来の方法によって調製される。かかる方法は一般的に、加熱、冷却等の工程があってもなくても、1段階またはより多くの段階で実行することができる。
本発明に係る組成物の物理的な形態は、重要ではない。クリーム、ローション、乳液または軟膏、ゲル、エマルション、分散体、溶液、懸濁液、クレンジング、ファンデーション、無水製剤(スティック、特にリップバーム、ボディーオイル及びバスオイル)、シャワージェル及びバスジェル、シャンプー及び頭皮トリートメントローション、皮膚若しくは毛髪ケア用のクリームまたはローション、メイク落としローションまたはクリーム、サンスクリーンローション、乳液またはクリーム、人工日焼けローション、クリームまたは乳液、プレシェーブ、シェービング若しくはアフターシェーブ用クリーム、フォーム、ジェルまたはローション、メイクアップ化粧料、口紅、マスカラまたはマニキュア、肌用「エッセンス」、セラム、粘着性または吸収性材料、経皮パッチ、またはパウダー、皮膚軟化剤ローション、乳液またはクリーム、スプレー、ボディ用及びバス用オイル、ファンデーションベース、ポマード、エマルション、コロイド、質の密なサスペンション若しくは固体サスペンション、ペンシル、スプレーできるまたはブラシで塗布できる製剤、チーク、口紅、アイライナー、リップライナー、リップグロス、フェイシャルまたはボディパウダー、スタイリングムースまたはジェル、ネイルコンディショナー、リップバーム、スキンコンディショナー、保湿剤、ヘアスプレー、石鹸、ボディ用角質除去剤、収斂剤、脱毛剤及びパーマネントウェーブ溶液、フケ防止製剤、吸汗及び発汗抑制組成物、鼻用スプレー等の剤形をとることができる。またこれらの組成物は、色を付けることもしくは口唇をひび割れから保護することを目的とした口紅の形、もしくは目用の化粧品もしくはティントおよび顔用薄色ベースとして提供できる。本発明に基づく組成物は、化粧料、パーソナルケア用品、及び、医薬品を含む。本発明は、動物の皮膚及び/または皮膚付属器に適用してもよい。加圧された噴霧剤も含む泡もしくはエアロゾル用組成物の形態の組成物も考慮できる。
本発明に基づく化粧料組成物は、例えば、歯磨剤に用いられてもよい。その場合、組成物は、経口使用用組成物に通常用いられる補助剤および添加剤、および、特に、界面活性剤、増粘剤、モイスチャー剤、シリカ等の研磨剤、フッ化物、特にナトリウムフッ化物等の種々の活性物質、および、可能性があるものとして、サッカリンナトリウム等の甘味剤を含んでもよい。
本発明に係る組成物は、個別にまたはプレミックスされてまたは個別に媒介されて、あるいは、キャリア媒介物によるプレミックスとして、溶液、分散体、エマルジョン、ペーストまたはパウダー等の形状を有することができ、また、有機ポリマー粉体、タルク、ベントナイト、及び他の無機または有機担体に吸着した形であってもよい。キャリア媒介物としては、マクロカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、マクロスフェア、マイクロスフェアまたはナノスフェア、リポソ―ム、オレオソームまたはカイロミクロン、マクロ粒子、マイクロ粒子またはナノ粒子、マクロスポンジ、マイクロスポンジまたはナノスポンジ、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョン等が挙げられる。
本発明に係るペプチド、ペプチド性化合物及びそれらに関連する化粧料組成物は、あらゆる形態、マクロ粒子、マイクロ粒子及びナノ粒子、またはマクロカプセル、マイクロカプセル及びナノカプセルに結合または配合または吸収または吸着された形で使用することができ、これを用いて、繊維製品、天然または合成繊維、羊毛、及び、皮膚との接触を用途とする衣服または昼用若しくは夜用の肌着、ハンカチまたは布地となるあらゆる材料を加工処理することにより、皮膚/繊維製品の接触面を介しての美容効果の発揮と局所における持続的到達を可能とする。
IV.美容処理方法
本発明に基づく組成物は、顔、首、ネックライン、手または身体の領域に局所的に塗布することができる。本発明の主な利点の1つは、必要なまたは望ましい時にいつでも、局所用塗布方法を用いて対象箇所をはっきり限定しつつ選択的に「やさしく」処置できる可能性である。
本発明は、ペプチド及びペプチド性化合物の医薬品としての使用、及び、特にしわ及び小じわの処置と皮膚の弾力と真皮表皮の性質の改善を目的とする医薬品の調合にも関する。
本発明は化学、医学、化粧品及びスキンケア産業に関するものである。
本発明の実例として、化粧料処方を以下のとおり記述する。これら処方は、本発明を代表するもであるが、それを制限するものではない。
IV.美容処理または皮膚薬学的処理方法
本発明は、上に定義したとおり、効果的な量の組成物を皮膚に局所塗布して皮膚の総合的な状態を改善する美容処理方法にも関するものである。これをさらに特定すると:
− 内因性及び外因性の皮膚老化の兆候を予防及び/または処置する。
− 皮膚の弛みの予防及び/または処置、及び/または、皮膚の張り及び/または引き締まり及び/または弾力を改善する。
− 皮膚萎縮の予防及び/または処置、及び/または、真皮と表皮の密度を改善する。
− 真皮と表皮にボリュームを与えるまたは取り戻す。
− 皮膚の乾燥を予防/処置する。
− 皮膚の荒れを予防及び/または処置する。
− 抜け毛を予防及び/または処置する。
− セルライトを予防及び/または処置し、下皮内での脂質組織の拡大を抑えて及び/または増加を予防する。
− 皮膚に明るさを与え、及び/または、美白する。
− 皮膚内の分子の糖化を予防及び/または処置する。
− にきびを予防及び/または処置する。
− 酸化の影響による皮膚の劣化を予防及び/または処置する。
− 炎症状態を予防及び/または処置する。
本発明に基づく組成物は、顔、唇、首、ネックライン、手、足及び身体の領域に局所的に塗布することができる。本発明の主な利点の1つは、必要なまたは望ましい時にいつでも、非侵襲的な外用塗布方法を用いて局所選択的「やさしい」処置ができる可能性である。例えば、しわ対策で使用する場合、注射器またはマイクロカニューレを用いて極めて局所的に適用することもできる。
また、皮下注射を用途とする、本発明に基づくペプチドまたはペプチド性化合物を有する組成物を構想することも可能である。
他の特性に基づいて、本発明に基づく処置方法は、光療法またはアロマセラピー等皮膚を対象とする他の1つ乃至複数の処置方法と組み合わせることができる。
本発明に基づいて、上記のプロセスを適用するために、幾つかのコンパートメントを有する装置またはキットを提案することが可能で、例えば、この例に制限されることはないが、第1のコンパートメントにはペプチドまたはペプチド性化合物を含む組成物を、第2のコンパートメントには別の有効成分及び/または賦形剤からなる組成物を充填し、この場合の第1と第2のコンパートメントの中にある組成物は、特に上に定義した処置の中の1つにおいて、同時に、別々に、または時間を置いて使用する組み合わせを構成するとされる。
V.実施例
次の実施例は、本発明の範囲内の多様な態様を記述し示すものである。これらの実施例は、説明を目的としたものであり、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。加えて、説明を目的として、幾つかの化粧料の処方を記述する。これらの処方は、本発明を代表するものであるが、それを制限するものではない。
実施例1:ペプチドPal-KMO2K-OH.2HClを含む組成物の調製例
ペプチド合成
ペプチドPal-KMO2K-OH.2HClがペプチド固相合成法にて生成された。第1のリジンKが、N末端の部分ではFmoc保護基によって、側鎖ではBoc保護基によって保護される。保護リジン(Fmoc-Lys(Boc)-OH)は、固体担体(Wang樹脂)に固定される。Fmoc保護基をピペリジンで脱保護した後、第2の予保護アミノ酸(Fmoc-メチオニン-スルホン-OH)をカップリング剤(例えば、HBTU、 HOBt)の下、カップリングする。カップリングが完了した後、さらにピペリジンで脱保護を行い、第3の保護アミノ酸(Fmoc-Lys(Boc)-OH)をカップリングする。脱保護の段階を再度実行し、パルミチン酸との最終的なカップリングを実施する。最後に、側基を脱保護して、「捕獲」剤(TIS-H2O)の下、トリフルオロ酢酸(TFA)でペプチドを樹脂から切り離す。
組成物の調整
開始材料:
− 上記の合成法にて合成した純粋なペプチドPal KMO2K-OH.2HCl
− 賦形剤:油性マトリックスを調製するために選ばれた脂肪酸エステル混合物、例えば、後に無水の化粧料組成物を処方するための無水組成物の調製を目的とする。
実施工程:ペプチドPal KMO2K-OH.2HClを賦形剤に混ぜて穏やかに撹拌し、全て溶解して透き通るまで加熱する。
実施例2:ペプチドPal-KMO2K-OH.2HClとヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)のエキスを含む組成物の調製例
エキスの調製
開始材料:
− 有効植物:ヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)、植物全体をすり潰したもの
− 賦形剤:脂肪酸エステル
抽出方法:すり潰した植物を脂肪酸エステルに加えて、混合物を30分間撹拌する。それを濾過してエキスを回収する。
組成物の調製
実施例1で調製した組成物を植物エキスに加えて、室温の下、マイクロエマルション(透明な混合物)が得られるまで勢いよく撹拌する。濾過した後、油性の液体混合物が得られる。一般に、この組成物は、組成物全体に対する重量濃度で、ペプチドを0.05%及び植物を2%含む。
実施例3:本発明に基づく実施例に対するin vitro試験の結果
試験の説明
<正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)のELISA試験>
この試験は、真皮の分子を調べる。
正常ヒト皮膚線維芽細胞をマルチウェルプレートで培養する。細胞は、被験物質に3日間接触したものと、そうでないものを用意する。培養上清を採取し、存在する高分子(I型コラーゲン、フィブロネクチン、IV型コラーゲン及びヒアルロン酸)の量をELISA法で調べる。
<ヒトケラチノサイト(HK)のELISA試験>
この試験では、表皮の分子を調べる。
ヒトケラチノサイトをマルチウェルプレートで培養する。細胞は、被験物質に3日間接触したものと、そうでないものを用意する。培養上清を採取し、存在する高分子(フィブロネクチン、ラミニン及びヒアルロン酸)の量をELISA法で調べる。
<正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)の免疫蛍光検査>
この試験では、真皮の分子を調べる。
正常ヒト皮膚線維芽細胞をプレートで培養する。細胞は、被験物質に35日間接触したものと、そうでないものを用意する。その後、III型コラーゲンを特定して認識する抗体を使って細胞層を標識化する。写真によってIII型コラーゲンの合成を明らかにし定量評価した。
結果は下にまとめた。統計学的に有意な結果である(被験物質とプラセボ(または対照)の差異が統計学的に有意である(スチューデントのt検定))。
表1に、真皮中のI型コラーゲンを対照と比較して、その差をパーセンテージ(%)でまとめた−真皮の正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)のELISA試験
本発明に基づくペプチドは、僅か数ppmの濃度で、真皮中におけるI型コラーゲンの合成を著しく増加させる:Pal-KMK-OHが 6 ppmで+63%、Pal-KMO2K-OHが僅か4 ppmで+188%、Pal-KCK-OHが同じく僅か4 ppmで+145%、Pal-KQK-OHが5 ppmで + 82%、そしてPal-KNK-OHが同じく5 ppmで +55%。
これは、先行技術による2つのペプチドを用いての試験より優れた結果である。例えば、濃度4 ppmで、真皮中におけるI型コラーゲンの生成がPal-KMO2K-OHについては+188%、Pal-KCK-OHについては+145%増加しているのに対し、先行技術による2つのペプチドは濃度4 ppmで、Pal-KSK-OH については46%、Pal-KAK-OHについては42%しか増加していない。
硫黄の酸化は、真皮中におけるI型コラーゲンの合成の増加を高める:酸化していないPal-KMK-OHの63%に対して、ペプチドPal-KMO2K-OHは濃度4 ppmで+188%の大幅な増加を示した。
表2に、真皮中の他の分子を対照と比較し、その差をパーセンテージ(%)でまとめた−真皮の正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)のELISA試験
表2の結果は、本発明に基づくペプチドがI型コラーゲン以外の分子も著しく刺激することができることを示す:濃度4 ppmでPal-KMO2K-OHはI型コラーゲン、フィブロネクチン及びIV型コラーゲンの合成を促し、濃度6 ppmでPal-KMO2K-OHも同様にヒアルロン酸の合成を促進する;Pal-KCK-OH もI型コラーゲン及びフィブロネクチンの合成を促進する。
それに対して、先行技術による2つのペプチドの試験では、フィブロネクチン及びIV型コラーゲンの合成は増加したものの、その程度はより低かった。
表3に、真皮中のIII型コラーゲンを対照と比較して、その差をパーセンテージ(%)でまとめた−真皮の正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)の免疫蛍光検査(IMF)
この検査は、ペプチド濃度5 ppm でPal-KMO2K-OHが真皮におけるIII型コラーゲンの合成を促すことを示す。
表4に、表皮中の他の分子を対照と比較し、その差をパーセンテージ(%)でまとめた−ヒトケラチノサイト(HK)のELISA試験及び免疫蛍光検査(IMF)
表皮において、Pal-KMO2K-OHが、フィブロネクチン、ヒアルロン酸及びラミニンの合成を大幅に促進することが認められた。6 ppmで得られた結果は特に注目するに値する。
Pal-KMO2K-OH / Pal-KMO2K-OH + ヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)のエキスの比較例
表5に、真皮中の他の分子を対照と比較し、その差をパーセンテージ(%)でまとめた−真皮の正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)のELISA試験及び免疫蛍光検査(IMF)
この結果は、真皮の中で、Pal-KMO2K-OH/ヒメマツバボタンの混合物がI、III、IV型コラーゲン、フィブロネクチン及びヒアルロン酸を刺激することを示す。ペプチドPal-KMO2K-OHのみを濃度5 ppmで使用した場合と比較して、混合物の場合は、フィブロネクチン、III及びIV型コラーゲン、並びに、ヒアルロン酸に対する刺激効果がより高い。ヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)の植物エキスの配合によって、真皮中における相乗効果が得られる。
表6に、表皮中のヒアルロン酸と対照を比較して、その差をパーセンテージ(%)でまとめた−ヒトケラチノサイト(HK)のELISA試験及び免疫蛍光検査(IMF)
ペプチドPal-KMO2K-OHのみを使用した場合と比較して、Pal-KMO2K-OH/ヒメマツバボタン(portulaca pilosa)の混合物の場合は、ヒアルロン酸に対する刺激効果がより高い。ヒメマツバボタン(Portulaca pilosa)の植物エキスの配合によって、表皮における相乗効果が得られる。
これら結果は、Pal-KMO2K-OHによって、真皮及び表皮の多数の細胞外マトリックス分子の合成を同時に促進できることを示す。
-真皮の細胞外マトリックスにおいて:I、III及びIV型コラーゲン、フィブロネクチン及びヒアルロン酸
- 表皮の細胞外マトリックスにおいて:フィブロネクチン、ヒアルロン酸及びラミニン
表7に、真皮中のI型コラーゲンを、真皮の正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHF)の免疫染色法またはELISA試験に基づいて二酸化ペプチド化合物に関する対照と比較し、その差をパーセンテージ(%)でまとめた
本発明に基づく酸化した形の硫黄原子を含むペプチド化合物は、真皮中のI型コラーゲン合成において、プラスの結果をもたらす。
本発明に基づく酸化硫黄を含まない現存ペプチドとの比較例も上の表に記載されている:Pal-KMO2K-OHの効力が大幅に増強されている(4ppmで+21 から+188に、6 ppm で+63から+187に増強)。Pal-MO2-T-F-K-OHの効力はPal-K-T-F-K-OHに比べて強くなっている(4 ppmで+82から+111に、6 ppmで+103から+148に増強)。Pal-K-T-MO2-K-OHの効力は Pal-K-T-F-K-OHに比べて強くなっている(6 ppmで+103から+161に増強)。Pal-K-T-F-MO2-NH2の効力はPal-K-T-F-K-OH に比べて強くなっている(4 ppmで+82から+106に、6 ppmで+103から+121に増強)。Pal-K-Ava-MO2-K-OHの効力はPal-K-Ava-K-OH に比べて強くなっている(4 ppmで+116から+167に増強)。
実施例3:剤形の例
実施例3.1.リップバームの処方
手順:A相の重量を測り、約75℃の温度で溶かして混ぜる。B相の重量を測り、A相が約65℃の時、B相を加えて均一に混ぜ合わせる。混合物を適切な容器に注ぐ。
効能:皮膚の引き締まり具合と保湿力が著しく向上し、唇の荒れ(唇とその周辺が乾燥してひび割れたような外観)が減り、唇のボリューム、特に下唇のボリュームが顕著に増え、表皮の表面(老化プロセスの中で最もダメージを受ける部分)の密度が著しく向上する。唇がふっくらと張りを取り戻し、より引き締まってソフトになる。よりくっきりした輪郭の唇になる。
実施例3.2.リップスティックの処方
手順:A相の重量を測り、約90℃で溶かし、順番にB、C及びD相を混ぜながら加えた後、できあがった混合物を型に注ぐ。室温まで冷まし、冷却する。
効能:このリップスティックは、保湿、保湿の維持、及び、保湿を保つための保護バリアの形成に優れた効果を有する。さらに、引き締まったふっくりと張りのあるソフトな唇になる。
実施例3.3.ボディーオイル(シリコーン系の連続油相)の処方
手順:A相の重量を測り、85℃まで熱して混ぜる。A相をB相にゆっくりと混ぜながら注ぐ。C相を加えて均質にする。約35℃でD相を加え、冷めるまで混ぜる。
効能:このオイルは皮膚の保湿 、手及び足等特に乾燥している部分の保湿に極めて有効である。皮膚を引き締めるとともにふくらみを与え、ソフトでシルキーにする。
実施例3.4.アンチエイジング・クリームの処方
手順:Ultrez 10を粘りが出るまで水に分散する。その後、B相を加えて混合物を75℃まで熱する。別にC相を75℃まで熱する。2つの相を混ぜ合わせた後、均質にして、D相を加える。E相を加えて混合物を中和して30℃まで冷ます。最後に、F相とG相を加えて、水酸化ナトリウムでpH が約6になるように調整する。
効能:この様に得られたエマルジョンは、老化した及び/または敏感な皮膚の総合的な状態の改善、特に、しわ及び小じわや目の下の弛みと隈を改善し、乾燥した皮膚を処置し、赤みとかぶれを抑え、皮膚のしなやかさと弾力を向上し、顔色の輝きを改善するのに適している。
実施例3.5.アンチエイジング・クリームの処方
実施例3.6.ふけ防止抗ふけシャンプーの処方
手順:B相の重量を測り、溶かして冷ます。A相を撹拌しながら加える。C相を混ぜてA+Bの混合物に加えた後、D相を加える。
効能:毛髪の総合的な状態が改善され、より強くソフトで滑らかでつやのある毛髪となる。このシャンプーを定期的に使用することによって、特に頭皮の保湿がなされ、それによってふけ対策の効力が発揮される。
実施例3.7.抜け毛対策ローション
手順:A相を85℃まで熱する。B相を85℃まで熱する。撹拌しながらA相をB相に注いで、十分に均質にして35℃まで冷ます。C相とD相を加える。E相を使ってpHを約5.5に調整する。
効能:このローションは抜け毛を遅くし、育毛を促進して毛包の総合的な状態を改善する。
実施例3.8.顔の美白クリーム
手順:A相のUltrez 10を膨張するまで水に分散する。B相とC相を加えて75℃まで熱する。別にD相を75℃まで熱し混ぜる。そして、D相を(A+B+C)相に撹拌しながら注ぐ。混合物を均質してからE相を使って中和する。処方剤を35℃まで冷ました後、F相を加える。
効能:このクリームは、皮膚に潤いを与え、よりしなやかで弾力のある皮膚にし、顔色に輝きを加えて色のムラをなくし、顔の皮膚を美白する。
実施例3.9.スリミング・クリーム
手順:A相のUltrez10を膨張するまで水に分散する。B相を混ぜて60℃まで熱して全てを溶かす。B相をA相に混ぜながら加える。(A+B)相を熱する。C相の重量を測って75℃まで熱する。C相を混ぜながら(A+B)相に加える。混合物が均質になるよう慎重に混ぜてから、D相を加える。E相を約50℃で加える。F相を使って混合物を中和する。G相を約35℃で加えてpHを約6.3に調整する。
効能:このエマルジョンは、特にセルライトに対してスリミング効果を有する。シルエットを細くし、皮膚を引き締めてよりソフトな張りのある皮膚にする。
上に記載した実施例は、本発明の説明のみを目的としていることは明らかであり、本発明を制限するものではない。特に、剤形については、他の実施例が多数、美容分野の専門家によって構想されることが可能であることは明らかである。

Claims (14)

  1. 以下の式Iのペプチドであって、
    Rは、−(CH2n−SR3の側鎖であって、n=0乃至5及びR3=Hまたは炭素数1乃至5のアルキル鎖であり、かつ該側鎖Rの硫黄原子は酸化されており、
    1はH、アシル基、またはスルホニル基であって、前記アシル基またはスルホニル基は、ビオチノイル基、または、炭素原子数1乃至24のアルキル鎖、アリール鎖、アラルキル鎖、糖鎖若しくはアルコキシ鎖を含み、前記鎖は、直鎖状、分枝鎖状または環状であり、飽和または不飽和であり、ヒドロキシまたは非ヒドロキシであり、含硫または非含硫であり、
    2はOH、−O−R7基、または−NR89基であって、R7、R8及びR9は互いに独立して、水素、または、炭素原子数1乃至24のアルキル鎖、アリール鎖、アラルキル鎖、アシル鎖、スルホニル鎖、糖鎖またはアルコキシ鎖であり、前記鎖は、直鎖状、分枝鎖状または環状であり、飽和または不飽和であり、ヒドロキシまたは非ヒドロキシであり、含硫または非含硫であるペプチド。
  2. 側鎖Rの硫黄原子が二酸化されている(SO2)請求項1に記載のペプチド。
  3. 1−KMO2K−R2の式を有し、MO2が二酸化したメチオニンである請求項1または2に記載のペプチド。
  4. Pal−KMO2K−OHの式を有し、メチオニンに二酸化硫黄(スルホン)が含まれ、R1がパルミトイルで、R2がOHである請求項3に記載のペプチド。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のペプチドと、生理学的に許容できる媒体とを含む組成物。
  6. ヒメマツバボタンの植物エキスをさらに含む請求項5に記載の組成物。
  7. 組成物全体の重量に対するペプチドの濃度が0.00001%乃至15%である請求項5または6に記載の組成物。
  8. 組成物全体の重量に対するペプチドの濃度が0.001%乃至5%である請求項7に記載の組成物。
  9. 美白剤、赤み抑制剤、日焼け止め及び有機質または無機質のUVフィルター、水分補給剤、保湿効果剤、湿潤効果剤、角質除去剤、抗しわ剤、アンチエイジング、スリミング剤、にきび用剤、抗炎症剤、抗酸化剤、ラジカル捕捉剤、セルフタンニング、脱毛剤または剃毛用剤、発毛抑制剤、肌引き締め剤、ペプチド及びビタミンから選ばれた少なくとも1つのさらなる補足的な有効成分がさらに配合された請求項5乃至8のいずれか1つに記載の組成物。
  10. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のペプチドまたは請求項5乃至8のいずれか1つに記載の組成物の使用方法であって、皮膚及び皮膚付属器の総合的な状態を改善するための美容処置に前記ペプチドまたは前記組成物を用いる使用方法。
  11. 内因性及び外因性の皮膚老化兆候の、しわ、小じわ、肌理の不均質さ及び肌荒れ、皮膚の弛み、色素斑及び/または顔色のくすみを予防及び/または処置する請求項10に記載の使用方法。
  12. 皮膚の力学特性である、皮膚の張り及び/または引き締まり及び/または弾力を改善する請求項10または11に記載の使用方法。
  13. 真皮及び表皮の密度を向上し、真皮及び表皮にボリュームを与えるまたは取り戻す請求項10乃至12のいずれか1つに記載の使用方法。
  14. 皮膚の乾燥を予防及び/または処置する請求項10乃至13のいずれか1つに記載の使用方法。
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