JP5350402B2 - ホマリン及びエリスリトールの組み合わせを含む保湿用化粧品組成物 - Google Patents

ホマリン及びエリスリトールの組み合わせを含む保湿用化粧品組成物 Download PDF

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Description

本発明は、化粧品又は皮膚用組成物の分野に関する。本発明は、生理的に許容可能な媒体に、ホマリンとエリスリトールの組み合わせを含む新しい化粧品又は皮膚用医薬組成物を対象にする。この組成物は、皮膚バリア機能を強化するために、より好ましくは、皮膚の保湿及び/又は脱水症及び皮膚の乾燥の兆候を予防するために、紫外線によって誘発される浸透圧ショックから頭皮細胞及び/又は皮膚細胞の浸透圧平衡を保護及び/又は回復させるためのものである。
皮膚は、表層から身体内部に向かって、表皮、真皮、及び、下皮の3つの重なった層から構成される。表皮は、形態学及び組織学的基準に従って、4層に分けることができ、この4層は、最深部から最も外側に向かって、基底層、有棘層(深部の表皮を形成する)、及び、顆粒層(表面表皮)、及び、角膜層(又は、角質層)である。表皮は、主にメルケル細胞及びランゲルハンス細胞から構成される、ケラチン性層扁平(pavimentous)上皮である。表皮は、外部環境と接している。その1つの法則は、脱水症、及び、化学的、機械的、又は伝染性の外部攻撃から有機体を保護することである。真皮は、繊維芽細胞及び細胞外マトリックスから主に構成される、保湿(irrigated)結合組織である。細胞外マトリックスは、ムコ多糖及び高分子(例えば、コラーゲン、エラスチン、及び、フィブロネクチン繊維等)で構成される。真皮は、表皮に関して栄養分を与えるとともに支持する機能を負うものである。
皮膚は、環境、心理的要因、及び、ホルモン因子によって乾燥する傾向を有することが知られている。ここで、皮膚が十分に保湿され、皮膚の衰えと乾燥とをもたらすことになる水分損失に苦しまないことが重要である。皮膚の脱水症は、堅固化、柔軟性、及び弾力性の損失を示す。皮膚は荒くなり、かさぶた状にすらなる。皮膚の乾燥を治療することは、本質的には困難なことである。つまり、角膜層がその柔軟性とバリア機能を保つよう可能にすることも、同様に、下層の真皮を保護するとともに皮膚の老化を予防するための、より世界的規模の取り組みの1つである。
様々な保湿製品が、現在、化粧品市場に存在している。例えば、水分の蒸発を遅らせる閉塞性物質が使用可能であり、大気水分を獲得する湿潤剤が使用可能であり、又は、ゲル化ポリマーが使用可能である。化粧品市場は、年齢とは無関係に、滑らかで、柔軟で、柔らかな皮膚を保つための新しい代替的な解決法を依然として必要としている。
しばしば用いられる水和有効成分(hydration actives)において、ベタイン(トリメチルグリシン)が見られる。この点に関して、特開平09−095411は、ベタインとエリスリトールとの組み合わせを含む皮膚の手入れのための組成物を開示している。しかしながら、驚くべきことに、発明者らは、ホマリン/エリスリトールの組み合わせが、ベタイン/エリスリトールとの組み合わせと比較して、予想されなかった相乗的な(浸透圧保護)効果を有することを発見した。
ホマリンは環状双性イオンである。ホマリンが、細胞の浸透圧と体積とを維持又は調節するために、細胞によって著しく動員されることも、浸透圧調節物質の意味するところである。多様な生物(藻、植物、細菌...)が様々なストレスにさらされると、これらの生物の自然な状態において見られるこのような浸透圧調節物質が合成される。すなわち、浸透圧調節物質は、細胞恒常性制御因子(cellular homeostasy regulators)である。
エリスリトールは、いくつかのヒドロキシル基を有する水溶性の多価アルコールである。この糖は、真核生物に存在する。つまり、多くの酵母菌種アスペルギルス、プラチモナスなどである。
発明者らの知る限り、いかなる先行技術文献も、ホマリン/エリスリトールの組み合わせの浸透圧保護及び/又は水和活性の相乗効果を開示していない。
したがって、本発明の主たる目的は、生理的に許容可能な媒体内に、活性成分として、(a)少なくとも、ホマリン、ホマリンの塩の1つ、及び/又は、好ましくはN−エチル、N−プロピル、N−ブチルタイプの誘導体である、C2−C6のN−アルキルタイプのホマリンの類似体の1つ、並びに(b)少なくともエリスリトール、を含む、局所使用用の化粧品又は皮膚用医薬組成物で構成される。
本発明の1つの利点は、本発明が皮膚細胞のイオン流出を制御するのに役立ち、浸透圧ショック又は環境ストレスに対する保護を細胞に与え、及び、皮膚の保水能力を高めるということである。
本発明は、同様に、皮膚及び頭皮の一般的な状態を改善させるための化粧品、より具体的には、皮膚の脱水症を予防又は治療するための、皮膚の水和を改善させるための、皮膚のバリア機能を強化するための化粧品を対象としており、本発明は、生理的に許容可能な媒体で、ホマリンとエリスリトールとの組み合わせを含む健康的かつ効果的な量の組成物を皮膚及び/又は頭皮に局所的に塗布することを含む。
本発明に従って、「生理的に許容可能な媒体」とは、水溶液又は含水アルコール溶液、油中水滴型エマルション、水中油型エマルション、マイクロエマルション、水性ゲル、無水ゲル、セラム、又は、小胞分散液(vesicle dispersion)を意味するが、これらに限定されない。「生理的に許容可能な」とは、上記の組成物又は化合物が、過度な毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを発生させることなく、哺乳類、特にヒトの粘膜、爪、頭皮、毛髪、毛髪及び皮膚に接触して使用するのに適することを意味している。
本発明に関連して、ホマリン及びエリスリトールは、任意の供給源、特に、半化学合成(semi-chemical synthese)手法、化学合成手法、酵素手法、産業上の適用に関して、妥当な費用で最終生成物においてホマリンとエリスリトールとを獲得するのに使用可能な他の任意の手段によって、獲得することができる。
本発明に関連して使用可能なホマリンの量は、大幅に変動し得るものであり、組成物の総重量に対して、好ましくは0.00001重量%から50重量%、好ましくは0.0001重量%から30重量%、さらに好ましくは、0.001重量%から10重量%である。
本発明に関連して使用可能なエリスリトールの量は、大幅に変動し得るものであり、組成物の総重量に対して、好ましくは0.00001重量%から80重量%、好ましくは0.001重量%から50重量%、さらに好ましくは、0.01重量%から30重量%である。
本発明によれば、ホマリン/エリスリトールの重量比は、好ましくは、1:1000から10:1、好ましくは1:1000から1:1、さらに好ましくは1:100から1:10であり得る。本明細書で用いられるすべての割合及び比率は、組成物の総重量によってであり、すべての測定は、他に特に規定されない限り、25℃でなされたものである。
皮膚の水和を促進、改善、又は回復させる活性を有する既知の化合物を、本発明の化合物に組み込むことが可能である。したがって、特定の実施形態によって、本発明の組成物は、以下からなる群から選択される少なくとも1つの追加的な活性成分をさらに含むことが可能である。この追加的な活性成分とは、保湿剤、湿潤剤、閉塞剤、剥離剤、皮膚のバリア機能に作用する薬剤、紫外線フィルタ、細胞恒常性を調節する薬剤、膜形成剤、アクアポリンの発現を調節する薬剤、老化防止剤、皺防止剤、酸化防止剤、抗炎症薬、脱色剤又はプロピグメント剤、セルフタンニング剤、抗グリケーション剤、非シンターゼ阻害剤、真皮又は表皮の高分子の合成を刺激する及び/又はそれらの分解を妨げる薬剤、繊維芽細胞及び/又はケラチノサイトの増殖を刺激する、又は、ケラチノサイトの分化を刺激する薬剤、汚染防止剤及び/又は抗ラジカル剤、微小循環に作用する薬剤、抗皮膚線条薬(anti-vergeture agents)、細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤、抗ニキビ剤、リンパ液排出を促進する薬剤、抗発毛剤、及び、これらの混合物である。
このような薬物の非限定的な例は、ベタイン、グリセロール、Actimoist Bio 2(登録商標)(Active Organics)、AquaCacteen(登録商標)(Mibelle AG Cosmetics)、Aquaphyline(登録商標)(Silab)、AquaregulK(登録商標)(Solabia)、Carciline(登録商標)(Greentech)、 Codiavelane(登録商標)(Biotech Marine)、Dermaflux(登録商標)(Arch Chemicals Inc.)、Hydra’Flow(登録商標)(Sochibo)、Hydromoist L(登録商標)(Symrise)、RenovHyal(登録商標)(Soliance)、Seamoss(登録商標)(Biotech Marine)、Essenskin(登録商標)(Sederma)、及び、Moist 24(登録商標)(Sederma)である。
I.添加剤
本発明の組成物は、他の種々の追加成分をさらに含んでもよく、それらは、従来のものであってもそうでなくても構わない。もちろん、追加成分を含むという決定及び特定の活性成分と追加成分の選択は、特定の用途及び製品の配合によって異なる。また、「有効」成分と「追加」成分との間の境界線は人為的なものであり、特定の用途及び製品の種類によって異なる。ある用途もしくは製品において「有効」成分である物質でも、他の製品では「機能性」成分になる可能性があり、またその逆もあり得る。
本発明の組成物は、本組成物の目的に利益をもたらす一種以上の追加成分を含んでもよく、それらは様々であり、従来のものであってもそうでなくても構わない。このような追加成分は、洗浄剤、毛髪コンディショニング剤、皮膚コンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、ふけ防止剤、育毛剤、香料、日焼け止め及び/又は日焼け防止化合物、色素、保湿剤、皮膜形成剤、毛染め剤、化粧剤、洗剤、薬剤、増粘剤、乳化剤、湿潤剤、皮膚軟化薬、防腐剤、防臭剤、界面活性剤、及び、噴霧剤の一種以上の物質を含むが、これらに限定されない。
好ましい実施形態では、組成物がヒト角質組織と接触するものである場合、追加成分は、角質組織への塗布に好適なものであるべきである。即ち、組成物に配合される場合、これらは、健全な医療判断の範囲内で、過度の毒性、配合禁忌、不安定性、アレルギー反応等がなく、ヒト角質組織(毛、爪、皮膚、口唇)と接触する使用に適したものである。
CTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)第10版(米国化粧品工業会、ワシントンD.C.出版)(2004年)には、本発明の組成物において追加成分として使用可能な、スキンケア産業で一般的に用いられる数々の非制限的な化粧品及び医薬成分が記載されている。このような成分クラスの例は、以下のものを含むが、これらに制限されない。治癒剤、皮膚老化防止剤、皮膚保湿剤、皺防止剤、萎縮防止剤、皮膚平滑剤、抗菌剤、抗真菌剤、殺虫薬、駆虫薬、抗微生物剤、抗炎症剤、止痒薬、外用麻酔薬、抗ウイルス剤、角質溶解剤、遊離基捕捉剤、抗脂漏剤、フケ防止剤、皮膚の分化、増殖もしくは色素沈着を調節する薬剤及び浸透促進剤、剥離剤(desquamating agent)、脱色剤もしくはプロピグメント剤、抗グリケーション剤、引き締め剤、真皮もしくは表皮の高分子の合成を刺激する及び/又はそれらの分解を妨げる薬剤;線維芽細胞及び/もしくはケラチノサイトの増殖を刺激する又はケラチノサイトの分化を刺激する薬剤;筋弛緩剤;汚染防止剤及び/又はフリーラジカル処理薬剤;スリミング剤、抗セルライト剤、微小循環に作用する薬剤;細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;洗浄剤、毛髪コンディショニング剤、毛髪スタイリング剤、育毛促進剤、日焼け止め及び/又は日焼け防止化合物、化粧剤、洗剤、医療用薬剤、乳化剤、皮膚軟化薬、防腐剤、防臭剤、皮膚科学的に許容される担体、界面活性剤、研磨剤、吸収剤、香料等の美容成分、着色剤(colorings/colorants)、精油、皮膚感覚剤、化粧用収斂薬、抗ざ瘡剤、固化防止剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、生化学的添加剤、酵素、酵素阻害剤、酵素誘導剤、補酵素、植物抽出物、植物誘導体、植物組織抽出物、植物種子抽出物、植物油、植物、植物学的抽出物、セラミド、ペプチド、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤、着色剤(colorants)、化粧品殺生物剤、変性剤、薬物収斂薬、外用鎮痛剤、皮膜形成剤もしくは皮膜形成材(例えば組成物の皮膜形成性及び持続性を補助するポリマー、四級誘導体)、持続性を向上させる薬剤、不透明剤、pH調整剤、噴霧剤、還元剤、捕捉剤、皮膚漂白剤及び美白剤、皮膚日焼け剤、皮膚コンディショニング剤(例えば混合型及び閉塞性の湿潤剤を含む)、皮膚鎮静剤及び/又は治癒剤及び誘導体、皮膚トリートメント剤、濃厚剤、ビタミン及びその誘導体、ピーリング剤、保湿剤、硬化剤、リグナン、防腐剤、紫外線吸収剤、細胞毒性剤、抗悪性腫瘍薬、脂溶性剤、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒、希釈剤、真珠光沢助剤、発泡増幅剤、ワクチン、及び、これらの混合物が挙げられる。
上記追加原料は、以下のものからなる群より選択される。
糖アミン、グルコサミン、D−グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、ビタミンB3及びその誘導体、ナイアシンアミド、デヒドロ酢酸ナトリウム、デヒドロ酢酸及びその塩、植物ステロール、サリチル酸化合物、ヘキサミジン、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物、ダイズ抽出物及び誘導体、エクオール、イソフラボン、フラボノイド、フィタントリオール、ファルネソール、ゲラニオール、ペプチド及びそれらの誘導体、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘキサペプチド及びそれらの誘導体、lys−thr−thr−lys−ser、パルミトイル−lys−thr−thr−lys−ser、カルノシン、N−アシルアミノ酸化合物、レチノイド、プロピオン酸レチニル、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチナール、レチノイン酸、水溶性ビタミン、アスコルベート、ビタミンC、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、パルミチン酸アスコルビル、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、ビタミンそれらの塩及び誘導体、プロビタミン及びそれらの塩及び誘導体、エチルパンテノール、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンK、ビタミンK誘導体、パントテン酸及びその誘導体、パントテニルエチルエーテル、パンテノール及びその誘導体、デクスパンテノール、ビオチン、アミノ酸及びそれらの塩及び誘導体、水溶性アミノ酸、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸、非水溶性ビタミン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンD、モノ−、ジ−、及びトリ−テルペノイド、ベータ−イオノール、セドロール及びそれらの誘導体、非水溶性アミノ酸、チロシン、トリプタミン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アラントイン、ニコチン酸トコフェロール、トコフェロール、トコフェロールエステル、パルミトイル−gly−his−lys、植物ステロール、ヒドロキシ酸、グリコール酸、乳酸、ラクトビオン酸、ケト酸、ピルビン酸、フィチン酸、リソホスファチジン酸、スチルベン、桂皮酸エステル、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然ペプチド、ダイズペプチド、糖酸の塩、グルコン酸Mn、グルコン酸Zn、粒子状材料、色素材料、天然色素、ピロクトンオラミン、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバン、ジンクピリチオン、ヒドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルグルコシド、ピリドキシン、アロエベラ、テルペンアルコール、アラントイン、ビサボロール、グリチルリチン酸二カリウム、グリセロール酸、ソルビトール酸、ペンタエリトリット酸、ピロリドン酸及びその塩、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、グリセルアルデヒド、タルタルアルデヒド、チョウジ油、メントール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、乳酸メンチル、ハマメリス水(witch hazel distillate)、エイコセン及びビニルピロリドンコポリマー、イオドプロピルブチルカーバメート、多糖、必須脂肪酸、サリチル酸塩、グリシルレチン酸、カロテノイド、セラミド及び擬似セラミド、脂質複合体、そして、シアバター、杏仁油、マツヨイグサ油(onagre)、プルナス油、パーム油、モノイ油等の一般的に自然由来の油、HEPES;プロシステイン;O−オクタノイル−6−D−マルトース;メチルグリシンジ酢酸の2ナトリウム塩、ジオスゲニン及びDHEAの誘導体等のステロイド;DHEA又はデヒドロエピアンドロステロン及び/又は前駆体又は化学的もしくは生物学的誘導体、N−エチルオキシカルボニル−4−パラ−アミノフェノール、ビルベリー(コケモモ)抽出物;植物ホルモン;酵母(Saccharomyces cerevisiae)の抽出物;藻類の抽出物;ダイズ、ルピナス、トウモロコシ及び/又はエンドウの抽出物;アルベリン及びその塩、特にクエン酸アルベリン、ナギイカダ(butcher's bloom)の抽出物及びセイヨウトチノキ(horse chestnut)の抽出物、及びそれらの混合物、メタロプロテアーゼ阻害剤。このリストによって制限されるものではない。
さらに、トリ/テトラペプチド混合物と組み合わせることにより特に有用となるスキンケア及びヘアケア有効成分は、SEDERMA社の商業上の印刷物、及び、ウェブサイト(www.sederma.fr)において閲覧することができる(ここに記載することによりその全体を本発明に組み込むものとする)。
尚、本発明の任意の実施形態では、本明細書に記載の有用な追加成分は、得られる利益、又は推定される作用機序によって分類可能である。しかしながら、本明細書に記載される有用な有効成分は、場合によっては、1つ以上の利益を提供する、又は1つ以上の作用機序を介して作用することを理解されたい。したがって、本明細書に記載される分類は、利便性を目的としたものであり、有効成分を特定用途又は列記された用途に限定することを目的としたものではない。
1.糖アミン(アミノ糖)
本発明の組成物は、糖アミンを含んでもよく、糖アミンはアミノ糖としても知られている。本発明において有用な糖アミン化合物は、PCT公報WO02/076423及び米国特許第6,159,485号に記載されているものを含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物に対して、約0.01重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の糖アミンを含む。
糖アミンは、合成されたものであっても天然由来のものであってもよく、純粋な化合物もしくは化合物の混合物(例えば天然由来の抽出物もしくは合成物質の混合物)として使用することができる。例えば、グルコサミンは一般的に甲殻類に多く見られ、また真菌を元にして得ることも可能である。本明細書で使用される「糖アミン」は、このようなものの異性体及び互変異性体及びその塩(例えばHCl塩)を含み、Sigma Chemical Co.Ltdから市販されている。
本明細書で有用な糖アミンの例は、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、それらの異性体(例えば立体異性体)、及びそれらの塩(例えばHCl塩)を含む。本明細書での使用に好ましいものは、グルコサミン、特にD−グルコサミン及びN−アセチルグルコサミン、特にN−アセチル−D−グルコサミンである。
2.DHEA
本発明の組成物は、DHEA又はデヒドロエピアンドロステロン及び/又は前駆体又は生物学的又は化学的誘導体を含んでもよい。「DHEA前駆体」という用語は、代謝の間、DHEAに変化しやすい前記DHEAの生物学的前駆体だけでなく、外因性の化学反応によってDHEAに変化しやすいその化学的前駆体に関連する。生物学的前駆体の非限定的な例としては、A5−プレグネノロン、17αヒドロキシプレグネノロン、及び、17αヒドロキシプレグネノロンサルフェートが挙げられる。同様に、化学的前駆体の非限定的な例としては、サポゲニン又はその誘導体、例えば、ジオスゲニン(又は、spriost−5−エン−3−β−オール)、 ヘコゲニン、酢酸ヘコゲニン(hecogenin acetate)、スミラゲニン、及び、サルササポゲニンだけでなく、これらを含有する自然抽出物、特に、フェヌグレック及び野生のヤムイモの根、又は野生のヤムイモなどのDisocorees抽出物が挙げられる。
「DHEA誘導体」という用語は、その化学的誘導体だけでなく、生物学的誘導体も含む。生物学的誘導体としては、A5−アンドロステン−3,7−ジオール及びA4−アンドロステン−3,17−ジオンが挙げられる。DHEA塩、特に、DHEA硫酸のような水溶性塩が、化学的誘導体の非限定的な例として挙げられる。エステル、例えば、米国特許第5,736,537号で開示されているヒドロキシカルボン酸又はDHEAエステル、又は、サリチル酸DHEA(DHEA salicilate)、酢酸、吉草酸(又はnヘプタン酸)及び、エナント酸などの他のエステルも同様に挙げられる。本出願人の名でFR00/03846において開示されたDHEAの誘導体(カルバミン酸DHEA、DHEA2−ヒドロキシマロン酸、DHEAアミノ酸エステル)も同様に挙げられる。このリストは明らかに完全なものではない。
3.メタロプロテイナーゼ阻害剤
「メタロプロテイナーゼ阻害剤」との用語は、皮膚によって又は皮膚において発現又は合成されるメタロプロテイナーゼの少なくとも1つに対する阻害活性を有する全ての分子及び/又は植物又は細菌抽出物に関連する。Y. HEROUY and al., European Journal of Dermatology, n 3, vol. 10, Avril-Mai 2000の論文記事は、メタロプロテイナーゼを開示している(173ページ〜180ページ)。メタロプロテイナーゼのファミリーは、構造及び選択性に関して、その類似性に基づいて複数の明確な基の形状をしている(Woessner J. F., Faseb Journal, vol. 5,1991, 2145)。これらの基の中には、線維状コラーゲン(MMP−1又は間質性コラゲナーゼ、MMP−8又は好中球コラゲナーゼ、MMP−13又はコラゲナーゼ3、MMP−18又はコラゲナーゼ4)、IV型コラーゲン又は他の変性コラーゲン形状(MMP−2又はAゼラチナーゼ(72kDa)、MMP−9又はBゼラチナーゼ(92kDa))を分解するゼラチナーゼ、その抗菌スペクトルが糖タンパク質(フィブロネクチン、ラミニン)、プロテオグリカンなどの細胞外マトリックスのタンパク質を標的とする
ストロメライシン(MMP−3又はストロメライシン1、MMP−10又はストロメライシン2、MMP−11又はストロメライシン3)、マトリライシン(MMP−7)、メタロエラスターゼ(MMP−12)、又は、細胞メタロプロテイナーゼ(MMP−14、MMP−15、MMP−16、及び、MMP−17)を分解可能なコラゲナーゼが存在する。メタロプロテイナーゼ(MMPs)はプロテアーゼであり、このプロテアーゼは、金属、主に、活性部位の3システイン残基及びメチオニンに対して適合した亜鉛を用いるとともに、中性pHで細胞外マトリックス及び基底層の高分子成分を分解する。この酵素群は金属キレート剤によって不活性化される。
MMPsの主要な活性調節因子は、メタロプロテイナーゼ、又は、TIMP−1、TIMP−2、TIMP−3及びTIMP−4などのTIMPの組織阻害剤である(Woessner J. F., Faseb Journal, 1991)。さらに、MMPの発現は、成長因子、サイトカイン、癌遺伝子産物(ras、jun)、又は、同様に、マトリックス成分によっても調節される。
本発明によれば、「メタロプロテイナーゼ阻害剤」という用語は、遺伝子発現(転写及び翻訳)に関し、又はMMPのチモーゲン形態の活性化に関し、又は、活性化形態の局所制御に関し、MMPの活性を低下させることができるすべての分子を意味する。
さらに、本発明によるメタロプロテイナーゼ阻害剤は、天然由来又は合成由来のMMP−1阻害剤であってもよい。「天然由来」又は「合成由来」との用語は、純粋な状態の、又は、異なる濃度の溶液中のメタロプロテイナーゼ阻害剤の両方を意味するが、天然阻害剤は、天然由来の最終要素(term element)(例えば、リコピン)の様々な抽出方法から得られるが、合成由来阻害剤はすべて化学合成を介して得られる。
4.ビタミンB3化合物
本発明の組成物は、ビタミンB3化合物を含んでもよい。ビタミンB3化合物は、米国特許第5,939,082号に記載されているように、皮膚の状態を調節するために特に有用である。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より一層好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約7重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%のビタミンB3化合物を含む。
本明細書で使用される「ビタミンB3化合物」は、次式(化1)を有する化合物を意味する。
Figure 0005350402
式中、Rは−CONH(すなわちナイアシンアミド)であり、−COOH(すなわちニコチン酸)又は−CHOH(すなわちニコチニルアルコール);その誘導体;及び前記したものの塩である。
前記したビタミンB3化合物誘導体の例は、ニコチン酸エステルを含み、このニコチン酸エステルは、ニコチン酸の血管非拡張性エステル(例えばニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ミリスチル)、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド及びナイアシンアミドN−オキシドを含む。
好適なニコチン酸のエステルは、C1−C22、好ましくはC1−C16、より好ましくはC1−C6アルコールのニコチン酸エステルを含む。血管非拡張性のニコチン酸のエステルは、ニコチン酸トコフェロール及びヘキサニコチン酸イノシトールを含むが、ニコチン酸トコフェロールが好ましい。
ビタミンB3化合物の他の誘導体は、アミド基の一つ以上の水素の置換により生じるナイアシンアミド誘導体である。そのような誘導体の特定の例としては、ニコチン尿酸(C)及びニコチニルヒドロキサム酸(C)を含む。
ニコチニルアルコールエステルの例としては、カルボン酸、サリチル酸、酢酸、グリコール酸、パルミチン酸等のニコチニルアルコールエステルが含まれる。本明細書で有用なビタミンB3化合物の他の非限定的な例は、2−クロロニコチンアミド、6−アミノニコチンアミド、6−メチルニコチンアミド、n−メチル−ニコチンアミド、n,n−ジエチルニコチンアミド、n−(ヒドロキシメチル)−ニコチンアミド、キノリン酸イミド、ニコチンアニリド、n−ベンジルニコチンアミド、n−エチルニコチンアミド、ニフェナゾン、ニコチンアルデヒド、イソニコチン酸、メチルイソニコチン酸、チオニコチンアミド、ニアラミド、1−(3−ピリジルメチル)尿素、2−メルカプトニコチン酸、ニコモール、及びニアプラジンである。
上記ビタミンB3化合物の例は、本技術分野において周知であり、多数の販売元、例えばSigma Chemical Company;ICN Biomedicals,Inc.及びAldrich Chemical Companyから市販されている。
本明細書では、一種以上のビタミンB3化合物を使用してもよい。好ましいビタミンB3化合物は、ナイアシンアミド及びニコチン酸トコフェロールである。ナイアシンアミドがより好ましい。
ナイアシンアミドの塩、誘導体、及び塩誘導体を使用する場合、ナイアシンアミドと実質的に同じ効力を有するものが好ましい。
本明細書では、ビタミンB3化合物の塩もまた有用である。本明細書で有用なビタミンB3化合物の塩の非限定的な例には、アニオン無機種を含んだ無機塩(例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸塩、好ましくは塩化物)、及び有機カルボン酸塩(モノ−、ジ−及びトリ−C1−C18のカルボン酸塩、例えば酢酸塩、サリチル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩を含み、好ましくは酢酸塩などのモノカルボン酸塩)等の有機塩又は無機塩が含まれる。これら及び他のビタミンB3化合物の塩は、当業者によれば容易に調整することができる(The Reaction of L-Acorbic and D-Iosascorbic Acid with Nicotinic Acid and Its Amide, J. Organic Chemistry, Vol.14, 22-26(1949)参照)。
ビタミンB3化合物は、実質的に純粋な材料として、もしくは天然物(例えば植物)を元に適切な物理的及び/もしくは化学的単離によって得られた抽出物として含められてもよい。ビタミンB3化合物は、好ましくは略純粋であり、より好ましくは完全に純粋である。
5.デヒドロ酢酸(DHA)
本発明の組成物は、次の構造(化2)を有するデヒドロ酢酸を含んでもよく、又はその医薬的に許容可能な塩、誘導体もしくはそれらの互変異性体を含んでもよい。デヒドロ酢酸の学術名は3−アセチル−6−メチル−2H−ピラン−2,4(3H)−ジオンであり、ロンザ社(Lonza)より購入可能である。
Figure 0005350402
医薬的に許容可能な塩は、ナトリウム及びカリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム及びマグネシウム等のアルカリ土類金属塩;無毒性の重金属塩;アンモニウム塩;及びトリメチルアンモニウム及びトリエチルアンモニウム等のトリアルキルアンモニウム塩を含む。デヒドロ酢酸のナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩が好ましい。とりわけ好ましいのはデヒドロ酢酸ナトリウムであり、Tri-K社からTristat SDHAとして購入可能である。デヒドロ酢酸の誘導体としては、CH基がアミド、エステル、アミノ基、アルキル、及びアルコールエステルによって個別に又は組み合わせて置換されている任意の化合物が含まれるが、これらに限定されない。デヒドロ酢酸の互変異性体は、化学式Cを有し、概して上記の構造を持つものとして記載可能である。
ある実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.001重量%〜約25重量%、好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約1重量%のデヒドロ酢酸又はその医薬的に許容可能な塩、誘導体もしくはそれらの互変異性体を含んでもよい。
6.植物ステロール
本発明の組成物は、植物ステロールを含んでもよい。例えば、β−シトステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、Δ5−アベナステロール、ルペノール、α−スピナステロール、スチグマステロール、それらの誘導体、類似体、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される一種以上の植物ステロールを含んでもよい。より好ましくは、植物ステロールは、β−シトステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、スチグマステロール、それらの誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。より好ましくは、植物ステロールはスチグマステロールである。
植物ステロールは合成されたものであってもよくまた天然由来のものであってもよく、本質的に純粋な化合物として又は化合物の混合物(例えば自然由来の抽出物)として使用することができる。植物ステロールは、一般的に植物油及び脂肪の不鹸化部分に存在し、遊離ステロール、アセチル化誘導体、ステロールエステル、エトキシル化もしくはグリコシド誘導体として利用可能である。より好ましくは、植物ステロールは遊離ステロールである。本明細書で使用される「植物ステロール」は、そのようなものの異性体及び互変異性体を含み、Aldrich Chemical Company、Sigma Chemical Company、及びCognis社から市販されている。
ある実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.2重量%〜約2重量%の植物ステロールを含む。
7.サリチル酸化合物
本発明の組成物は、サリチル酸化合物、そのエステル、その塩、またはその組み合わせを含んでもよい。本発明の組成物のある実施形態では、サリチル酸化合物は、好ましくは、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.2重量%〜約2重量%のサリチル酸化合物を含む。
8.ヘキサミジン
本発明の組成物は、ヘキサミジン化合物、その塩、及び誘導体を含んでもよい。
ある実施形態では、組成物は、約0.0001重量%〜約25重量%、好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.02重量%〜約2.5重量%のヘキサミジンを含む。
本明細書で使用されるヘキサミジン誘導体は、有機酸及び鉱酸(例えばスルホン酸、カルボン酸等)を含むヘキサミジン化合物の任意の異性体及び互変異性体を含むが、これらに限定されるものではない。好ましくは、ヘキサミジン化合物は、Eleastab(登録商標)HP100としてLaboratoires Serobiologiques社から市販されているヘキサミジンジイセチオネートを含む。
9.ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物
本発明の組成物は、一種以上のジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物及びそれらの塩及び誘導体を含んでもよい。
ある実施形態では、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物は、好ましくは組成物に対し、約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、組成物に添加される。
好適な誘導体は、例えば脂肪酸エステルなどのエステルを含むが、これに限定されるものではない。脂肪酸エステルは、トリパルミトイルヒドロキシプロリン及びジパルミチルアセチルヒドロキシプロリンを含むが、これらに限定されるものではない。特に有用な化合物は、ジパルミトイルヒドロキシプロリンである。本明細書で使用されるジパルミトイルヒドロキシプロリンは、そのようなものの任意の異性体及び互変異性体を含み、SepiliftDPHP(登録商標)の商品名でSeppic.Incから市販されている。ジパルミトイルヒドロキシプロリンのさらなる記述は、PCT公報WO93/23028に見られる。好ましくは、ジパルミトイルヒドロキシプロリンは、ジパルミトイルヒドロキシプロリンのトリエタノールアミン塩である。
10.フラボノイド
本発明の組成物は、フラボノイド化合物を含んでもよい。フラボノイドは、米国特許第5,686,082号、及び、第5,686,367号に広範囲に開示されている。本明細書で使用される「フラボノイド」は、置換されていないフラボノイド又は置換されているフラボノイド(すなわちモノ置換フラボノイド、又は/及びジ置換フラボノイド、又は/及びトリ置換フラボノイド)を意味する。特に本発明での使用に好適なフラボノイドの例は、一種以上のフラボン、一種以上のフラバノン、一種以上のイソフラボン、一種以上のクマリン、一種以上のクロモン、一種以上のジクマロール、一種以上のクロマノン、一種以上のクロマノール、その異性体(例えばシス/トランス異性体)、及びそれらの混合物である。
本明細書での使用に好ましいものは、フラボン及びイソフラボン、特にダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、ゲニステイン(5,7,4’−トリヒドロキシイソフラボン)、エクオール(7,4’−ジヒドロキシイソフラバン)、5、7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、ダイズイソフラボン(ダイズから抽出される混合物)及びそのような混合物の他の植物起源のもの(例えばムラサキツメクサ)、及びそれらの混合物である。ヘスペリチン、ヘスペリジン及びそれらの混合物等のフラバノンもまた好適に使用される。
本明細書で有用なフラボノイド化合物は多数の販売元、例えばIndofine Chemical Company,Inc.、Steraloids,Inc.、及びAldrich Chemical Company,Incから市販されている。好適なフラボノイドとしては、Sterocare(登録商標)という製品がSEDERMA社より提供されており、WO99/18927に記載されている。
ある実施形態では、本明細書に記載されているフラボノイド化合物は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%を含む。
11.N−アシルアミノ酸化合物
本発明の局所用組成物は、一種以上のN−アシルアミノ酸化合物を含んでもよい。アミノ酸は、本技術分野において公知のアミノ酸の何れであってもよい。本発明のN−アシルアミノ酸化合物は、次式(化3)に対応し得る。
Figure 0005350402
式中、Rは水素、アルキル(置換されている又は置換されていない、分枝鎖又は直鎖)、又はアルキルと芳香族基の組み合わせであってもよい。
好ましくは、N−アシルアミノ酸化合物は、N−アシルフェニルアラニン、N−アシルチロシン、それらの異性体、それらの塩、及びその誘導体よりなる群から選択される。アミノ酸は、DもしくはL異性体又はその混合物であってもよい。
N−アシルフェニルアラニン誘導体の広いクラスのうち、特に有用なものは、Sepiwhite(登録商標)の商品名でSEPPIC社から市販されているN−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニンである。
本発明のある実施形態では、本発明は、好ましくは組成物中、約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.02重量%〜約2.5重量%のN−アシルアミノ酸を含む。
12.レチノイド
本発明の組成物は、得られる組成物が角質組織状態の調節、好ましくは角質組織における視覚的及び/又は触覚的な不連続性(例えば皮膚の老化の兆候の調節)を安全かつ効果的に調節できるように、好ましくは安全かつ効果的な量のレチノイドを含んでもよい。組成物は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.005重量%〜約2重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約1重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%のレチノイドを含んでもよい。組成物に用いられる最適な濃度は、選択された特定のレチノイドによって異なるが、それはそれらの有効性が大幅に異なるためである。
本明細書で使用される「レチノイド」は、ビタミンAの天然及び/もしくは合成類似体の全て、又は皮膚においてビタミンAの生物活性を持つレチノール様化合物及びこれらの化合物の幾何的異性体及び立体異性体を含む。レチノイドは、好ましくはレチノール、レチノールエステル(例えば、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチニルプロピオン酸エステルを含むレチノールのC2−C22アルキルエステル)、レチナール、及び/又はレチノイン酸(全ての−トランスレチノイン酸及び/もしくは13−シス−レチノイン酸の全てを含む)、又はそれらの混合物から選択される。より好ましくは、レチノイドはレチノイン酸以外のレチノイドである。これらの化合物は、本技術分野においてよく知られており、多数の販売元、例えばSigma Chemical Company、及びBoerhinger Mannheim社から市販されている。本明細書で有用な他のレチノイドは、米国特許第4,677,120号、米国特許第4,885,311号、米国特許第5,049,584号、米国特許第5,124,356号、及び再発行34,075号に記載されている。他の好適なレチノイドは、レチノイン酸トコフェリル[レチノイン酸のトコフェロールエステル(トランス−又はシス−)、アダパレン{6−[3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル]−2−ナフトエ酸}、及びタザロテン(エチル6−[2−(4,4−ジメチルチオクロマン−6−イル)−エチニル]ニコチネート)を含んでもよい。好ましいレチノイドには、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチニルプロピオネート、レチナール及びその組み合わせが含まれる。より好ましいものは、レチニルプロピオネートであり、約0.1%〜約0.3%で使用されるのが最も好ましい。
レチノイドは、略純粋な材料として、もしくは天然(例えば植物)由来のものから適切な物理的及び/又は化学的単離によって得られた抽出物として含まれてもよい。レチノイドは、略純粋であるのが好ましく、完全に純粋であるのがより好ましい。
13.任意のペプチド
本発明の組成物は、追加ペプチドを含んでもよい。好適なペプチドは、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、及びヘキサ−ペプチド並びにその誘導体を含み得るが、これらに限定されるものではない。ある実施形態では、組成物は、追加ペプチドを、約1×10−7重量%〜約20重量%、より好ましくは約1×10−6重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約1×10−5重量%〜約5重量%含む。
本明細書で使用される「追加ペプチド」は、10種以下のアミノ酸及びそれらの誘導体、異性体、及び金属イオン(例えば、銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム等)等の他の種との錯体を含むペプチドを指す。本明細書で使用されるペプチドは、天然に発生するペプチド及び合成されたペプチドの両方を指す。また、本明細書では、天然に発生するペプチドを含む組成物、及びペプチドを含む市販の組成物も有用である。
本明細書での使用に好適な追加ジペプチドは、カルノシン(Carnosine)(ベータ−Ala−His)、Tyr−Arg、Val−Trp(WO01/64178)、Asn−Phe、Asp−Pheを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書での使用に好適な追加トリペプチドは、Arg−Lys−Arg(ペプチドCK)、His−Gly−Gly、Gly−His−Lys、Gly−Gly−His、Gly−His−Gly、Lys−Phe−Lysを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書での使用に好適な追加テトラペプチドは、ペプチドE、Arg−Ser−Arg−Lys、Gly−Gln−Pro−Argを含むが、これらに限定されるものではない。好適な追加ペンタペプチドは、Lys−Thr−Thr−Lys−Serを含むが、これに制限されるものではない。好適なヘキサペプチドは、Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly、及びFr2854897及びUs2004/0120918に開示されているものを含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書での使用に好適な他の追加ペプチドは、ペプチドの脂溶性誘導体、好ましくはパルミトイル誘導体、及び前述のものの金属錯体(例えばトリペプチドHis−Gly−Glyの銅錯体)を含むが、これらに限定されるものではない。好ましい追加ジペプチド誘導体は、N−パルミトイル−ベータ−Ala−His、N−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステル(CALMOSENSINE(登録商標)、SEDERMA社、フランス、WO98/07744、Us6,372,717)を含む。好ましい追加トリペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Gly−Lys−His、(Pal-GKH、SEDERMA社、フランス、WO00/40611)、laminとしてSigma社から市販されているHis−Gly−Glyの銅誘導体、リポスポンディン(lipospondin)(N−エライドイル−Lys−Phe−Lys)及びその保存的置換の類似体、N−アセチル−Arg−Lys−Arg−NH(ペプチドCK+)、N−Biot−Gly−His−Lys(N−Biot−GHK、SEDERMA社、WO00/58347)及びその誘導体を含む。本明細書での使用に好適な追加テトラペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Gly−Gln−Pro−Arg(SEDERMA社、フランス)を含むが、これに限定されるものではない。また本明細書での使用に好適な追加ペンタペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Lys−Thr−Thr−Lys−Ser(MATRIXYL(登録商標)としてフランス、SEDERMA社から入手可能、WO00/15188及びUs6,620,419)、N−パルミトイル−Tyr−Gly−Gly−Phe−X(XはMetもしくはLeu又はそれらの混合物である)を含むが、これらに限定されるものではない。本明細書での使用に好適な追加ヘキサペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly及びその誘導体を含むが、これに限定されるものではない。
追加トリペプチド又はその誘導体を含む市販されている好ましい組成物には、SEDERMA社のBiopeptide−CL(登録商標)(WO01/43701)、SEDERMA社のMaxilip(登録商標)(WO01/43701)、SEDERMA社のBiobustyl(登録商標)を含む。組成物の市販されている好ましい追加テトラペプチド源には、フランスのSEDERMA社が提案するRIGIN(登録商標)(WO00/43417)、EYELISS(登録商標)(WO03/068141)、MATRIXYL(登録商標)RELOADED、及びMATRIXYL 3000(登録商標)が含まれる(US 2004/0132667)。これらは、50〜500ppmのパルミトイル−Gly−Gln−Pro−Arg、及び担体を含む。
14.アスコルベート(Ascorbate)及び他のビタミン
本発明の組成物は、アスコルベート(例えばビタミンC、ビタミンC誘導体、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、アスコルビン酸パルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト)等の一種以上のビタミンを含んでもよい。そのようなビタミンには、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1〜ビタミンB12及びそれらの誘導体、ビタミンK、ビタミンK誘導体、ビタミンH、ビタミンD、ビタミンD誘導体、ビタミンE、ビタミンE誘導体、及びそれらのプロビタミン(パンテノール及びそれらの混合物等)が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。ビタミン化合物は、略純粋な材料として、又は適切な物理的及び/もしくは化学的単離によって天然(例えば植物)由来のものから得られた抽出物として含まれてもよい。ある実施形態では、ビタミン化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%のビタミン化合物を含む。
15.粒子状材料
本発明の組成物は、一種以上の粒子状材料を含んでもよい。本発明において有用な粒子状材料の非限定的な例は、着色及び無着色色素、干渉顔料、無機パウダー、有機パウダー、複合粉、蛍光増白剤粒子、及びそれらの組み合わせを含む。これらの粒子は、例えば、血小板状形、球形、細長い形もしくは針状、又は不規則形であってもよく、表面コーティング又は非コーティングであってもよく、多孔質又は非多孔質であってもよく、荷電又は非荷電であってもよく、また現在の組成物に粉末として又は予備分散体として加えてもよい。ある実施形態では、粒子状材料は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の濃度で組成物に存在する。組成物に用いられる色素、着色剤もしくは充填剤パウダーに関して、特に制限はない。
本明細書で有用な粒子状材料としては、オキシ塩化ビスマス、セリサイト、マイカ、硫酸バリウムもしくは他の材料で処理したマイカ、ゼオライト、カオリン、シリカ、窒化ホウ素、ラウロイルリジン、ナイロン、ポリエチレン、タルク、スチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン/アクリル酸コポリマー、アルミニウム酸化物、シリコーン樹脂、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酢酸セルロース、PTFE、ポリメチルメタクリレート、デンプン、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム等の変性デンプン、絹、ガラス、及びそれらの混合物を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。好ましい有機パウダー/充填剤は、例えば、Tospearl 145Aの名称で東芝シリコーンより販売のもの等のメチルシルセスキオキサン樹脂ミクロスフェア、Seppic社よりMicropearlM100の名称で販売されているもののようなポリメチルメタクリレートのミクロスフィア、特にDow Corning Toray Silicone社よりTrefil E506CもしくはTrefil E505Cの名称で販売されているもののような架橋ポリジメチルシロキサンの球形粒子、ポリアミドの球状粒子及びより特異的には、特にOrgasol2002D Nat C05の名称でAtochem社より販売されているもの等のナイロン12、例えば、Dynospheresの名称でDyno Particles社より販売されているもののようなポリスチレンミクロスフィア、FloBead EA209の名称でKobo社より販売されているもののようなエチレンアクリレートコポリマー、PTFE、ポリプロピレン、Dry Floの名称でNational Starch社より販売されているもののようなオクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、Microthene FN510-00の名称でEquistar社より販売されているもののようなポリエチレンのミクロスフィア、シリコーン樹脂、ポリメチルシルセスキオキサンシリコーンポリマー、L−ラウロイルリジンからなる血小板形状のパウダー、及びそれらの混合物より選択される高分子粒子を含むが、これらに限定されるものではない。
また本明細書では、干渉顔料も有用である。最も一般的な干渉顔料の例は、TiO、Fe、シリカ、酸化スズ、及び/もしくはCrOの約50〜300nmのフィルムで層状にしたマイカである。有用な干渉顔料は、数々の供給元、例えば、Rona社(Timiron(登録商標)及びDichrona(登録商標))、Presperse社 (Flonac(登録商標))、Englehard社(Duochrome(登録商標))、Kobo 社(SK-45-R及びSK-45-G)、BASF社(Sicopearls)及びEckart 社(例えばPrestige Silk Red)から市販されている。
本発明において有用な他の色素は、主に可視光線の特定の波長の選択吸収を通して色を供給することができ、無機色素、有機色素及びその組み合わせを含む。そのような有用な無機色素の例は、酸化鉄、コンジョウ、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、及び酸化クロムを含む。有機色素は、天然着色剤及び合成のモノマー及びポリマー着色剤を含んでもよい。例としては、フタロシアニンブルー及び緑色素である。レーキ、プライマリー FD&C又はD&Cレーキ及びそれらの配合物もまた有用である。カプセル化された可溶性又は不溶性の染料及び他の着色剤もまた有用である。本発明において有用な無機の白色の色素又は無着色の色素、例えばTiO、ZnO、もしくはZrOは、多数の販売元から市販されている。好適な粒子状材料の一例は、U.S. Cosmetics(TRONOX TiOシリーズ、SAT-T CR837、ルチルTiO)を含む。
本発明の色素/パウダーは、色の安定性をさらに供給するため及び/もしくは配合しやすくするため、表面処理されてもよい。好適なコーティング材料の非限定的な例は、シリコーン、レシチン、アミノ酸、金属石鹸、ポリエチレン及びコラーゲンを含む。これらの表面処理は、疎水性もしくは親水性のいずれであってもよいが、疎水性処理が好ましい。
16.日焼け止め有効成分
対象発明の組成物は、日焼け止め有効成分を任意で含んでもよい。本明細書において「日焼け止め有効成分」とは、日焼け止め剤及び物理的日焼け防止剤の両方を包含する。好適な日焼け止め有効成分は、有機又は無機のいずれであってもよい。
数々の従来の有機又は無機日焼け止め有効成分が、本明細書で好適に使用される。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より典型的には約0.5重量%〜約10重量%の日焼け止め有効成分を含む。正確な量は、選択される日焼け止め剤及び所望の太陽光線保護指数(SPF)によって変わる。
UV−A及び/又はUV−Bにおいて活性である有機スクリーニング剤の例として、特にCTFA名称で以下に示すものが挙げられる。
− パラ−アミノ安息香酸誘導体:PABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、特に「ESCALOL 507」の名称でISP社より販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、グリセリルPABA、「UVINUL P25」の名称でBASF社より販売されているPEG−25PABA、
− サリチル酸誘導体:「EUSOLEX HMS」の名称でRONA/EM INDUSTRIES社より販売されているホモサラート、「NEO HELIOPAN OS」の名称でHAARMANN REIMER社より販売されているエチルヘキシルサリチレート、「DIPSAL」の名称でSCHER社より販売されているジプロピレングリコールサリチレート、「NEO HELIOPAN TS」の名称でハーマン・ライマー (HAARMANN and REIMER社)より販売されているTEAサリチレート
− ジベンゾイルメタン誘導体:特に「PARSOL 1789」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、イソプロピルジベンゾイルメタン、
− 桂皮酸誘導体:特に「PARSOL MCX」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているメトキシ桂皮酸エチルヘキシル、メトキシ桂皮酸イソプロピル、「NEO HELIOPAN E 1000」の商標でHAARMANN REIMER社より販売されているメトキシ桂皮酸イソアミル、シノキセート、DEAメトキシ桂皮酸、ジイソプロピル桂皮酸メチル、グリセリル エチルヘキサノアート ジメトキシシンナマート
− ββ’−ジフェニルアクリレート誘導体:特に「UVINULN539」の商標でBASF社より販売されているオクトクリレン、特に「UVINULN35」の商標でBASF社より販売されているエトクリレン
− ベンゾフェノン誘導体:「UVINUL400」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−1、「UVINULD50」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−2、「UVINUL M40」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−3又はオキシベンゾン、「UVINUL MS40」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−4、「HELISORB 11」の商標でNORQUAY社より販売されているベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、「SPECTRA-SORB UV-24」の商標でAMERICAN CYANAMID社より販売されているベンゾフェノン−8、「UVINULDS−49」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−12
− ベンジリデンカンファー誘導体:3−ベンジリデンカンファー、「EUSOLEX6300」の名称でMERCK社より販売されている4−メチルベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、カンファーメト硫酸ベンザルコニウム、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー
− フェニルベンズイミダゾール誘導体:特に「EUSOLEX 232」の商標でMERCK社より販売されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、「NEOHELIOPAN AP」の商標でHAARMANN and REIMER社より販売されているベンズイミダゾレート
− トリアジン誘導体:「TINOSORB S」の商標でCIBA GEIGY社より販売されているアニソトリアジン、特に「UVINUL T150」の商標でBASF社より販売されているエチルヘキシルトリアゾン、「UVASORB HEB」の商標でSIGMA 3V社より販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン
− フェニルベンゾトリアゾール誘導体:「SILATRIZOLE」の名称でRHODIA CHIMIE社より販売されているドロメトリゾールトリシロキサン
− アントラニル酸誘導体:「NEO HELIOPAN MA」の商標でHAARMANN REIMER社より販売されているメンチルアントラニレート
− イミダゾリン誘導体:エチルヘキシルジメトキシベンジリデン ジオキソイミダゾリン プロピオネート
− ベンザルマロネート誘導体:「PARSOL SLX」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているベンザルマロネート官能基を有するポリオルガノシロキサン、及びそれらの混合物
その他:ジヒドロキシ桂皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセト−ウンベリフェロン);トリヒドロキシ−桂皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチン、及びグルコシド、エスクリン及びダフニン);炭化水素(ジフェニルブタジエン、スチルベン);ジベンザルアセトン及びベンザルアセトフェノン;ナフトールスルホン酸塩(2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸のナトリウム塩及び2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸のナトリウム塩);ジ−ヒドロキシナフトエ酸及びその塩;o−及びp−ヒドロキシビフェニルジスルホネート;クマリン誘導体(7−ヒドロキシ,7−メチル,3−フェニル);ジアゾール(2−アセチル−3−ブロモインダゾール、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトオキサゾール、種々のアリールベンゾチアゾール);キニーネ塩(重硫酸塩、硫酸塩、塩化物、オレイン酸塩、及びタンニン酸塩);キノリン誘導体(8−ヒドロキシキノリン塩、2−フェニルキノリン);尿酸及びビオルル酸;タンニン酸及びその誘導体(例えばヘキサエチルエーテル);(ブチルカルボトール)(6−プロピルピペロニル)エーテル;ヒドロキノン;
より特に好ましい有機UVスクリーニング剤は、次の化合物から選択される。エチルヘキシルサリチル酸塩、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、メトキシ桂皮酸エチルヘキシル、オクトクリレン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、4−メチルベンジリデンカンファー、ベンズイミダジレート、アニソトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン・ビス−ベンゾトリアゾイル、テトラメチルブチルフェノール、ドロメトリゾールトリシロキサン、及びそれらの混合物である。
米国特許第6,190,645号に記載された組成物、特にINCROQUAT-UV-283の商標で販売されているCroda,Inc社製造の日焼け止め剤もまた好ましく使用される。
本発明に係る組成物に用いられ得る無機スクリーニング剤は、コーティングされた又はコーティングされていない金属酸化物のナノ顔料である(一次粒子の平均径:一般的に5nm〜100nm、好ましくは10nm〜50nm)。ナノ顔料としては、特に、酸化チタン(非昌質なもしくは結晶の形のルチル及び/又はアナターゼ)、鉄、亜鉛、ジルコニウム又は酸化セリウム及びそれらの混合物等が挙げられる。コ−ト剤は、さらにアルミナ及び/又はステアリン酸アルミニウムである。このようなコーティング又は非コーティング金属酸化物のナノ顔料は、特にEP−A−0−518,772及びEP−A−0−518,773に記載されている。
本明細書において使用する場合、無機日焼け止めは、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の量で存在する。
17.抗セルライト剤
また本発明の組成物は、抗セルライト剤も含んでよい。適した薬剤は、キサンチン化合物(例えばカフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。ある実施形態では、抗セルライト化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の抗セルライト化合物を含む。
特に有用であるのは、Vexel(登録商標)(FR 2 654 619)、Coaxel (FR 2 694 195)、Cyclolipase(登録商標)(FR 2 733 149)、Pleurimincyl(登録商標)及びLipocare(登録商標)(WO98/43607)、Redulite(登録商標)及びUnislim(登録商標)(FR 0306063)というセルライト/スリミング剤との組み合わせであり、全てSEDERMA社より提供されている。
18.スリミング有効成分、トーニング有効成分又は排水有効成分
組成物は、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばキサンチン誘導体)、アルファ−2受容体を脂肪細胞表面で遮断可能なアルファ−2遮断剤化合物、ベータ−アドレナリン作用性の作用薬及び拮抗薬(例えばアルベリン及びその有機塩もしくは無機塩(クエン酸アルベリン等))、LDL及びVLDL受容体合成の抑制剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ等の脂肪酸合成酵素の阻害剤、又は脂肪酸合成酵素もしくはセルレニン、ベータ受容体及び/又はGタンパク質を刺激する化合物、セルチン(serutine)又はルチン(rutine)等のグルコース輸送遮断剤、NPY受容体を脂肪細胞表面で遮断可能な神経ペプチドY(NPY)遮断薬、cAMP及びその化粧品として許容可能な誘導体、フォルスコリン等のアデニル酸シクラーゼ酵素活性剤、脂肪酸輸送を変更する薬剤、脂肪分解ペプチド及び脂肪分解タンパク質、特に特許FR2788058及びFR2781231に記載の副甲状腺ホルモンから生成されたペプチド等の様ペプチドもしくはタンパク質から選択される一種以上の脂肪分解剤を含んでもよい。
使用できる脂肪分解剤の他の例は、植物抽出物及び海洋抽出物を含む。
− 植物抽出物のうち、特に次のものが挙げられる。セイヨウキヅタ(Hedera Helix)、マンシュウミシマサイコ(Bupleurum chinensis)、アルニカ(Arnica Montana L)、ローズマリー(Rosmarinus officinalis N)、マリゴールド(Calendula officinalis)、セージ(Salvia officinalis L)、オタネニンジン(Panax ginseng)、イチョウ(ginko biloba)、オトギリソウ(Hyperycum Perforatum)、ナギイカダ(Ruscus aculeatus L)、セイヨウナツユキソウ(Filipendula ulmaria L)、ビッグフラワー・ジャワティー(big-flowered Jarva tea : Orthosiphon Stamineus Benth)、藻類(ヒバマタ属Vesiculosus)、シラカバ(Betula alba)、緑茶、コーラナッツ(Cola Nipida)、セイヨウトチノキ、竹、ツボクサ(Centella Asiatica)、ヒース、ヒバマタ、ヤナギ、ミミナグサ(mouse-year)の抽出物、エスシン(escine)の抽出物、ソウジュツの抽出物、クリサンテルムインジクム(chrysanthellum indicum)の抽出物、アルメニアセア(Armeniacea)属の植物の抽出物、アトラクチロディスプラチコドン(Atractylodis Platicodon)、シノメニウム(Sinnomenum)、ファルビチジス(Pharbitidis)、また、フレミンギア(Flemingia)、C.フォルスコリイ(C. Forskohlii)、C.ブルメイ(C. blumei)、C.エスキロリイ(C. esquirolii)、C.スクテラリオイデス(C. scutellaroides)、C.キサンタンタス(C. xanthantus)及びC.バルバタス(C. Barbatus)(コリウス・バルバタス(Cleus barbatus)の根の抽出物等)等のコリウスの抽出物、バロタ(Ballote)の抽出物、グイオア(Guioa)の抽出物、シノブ(Davallia)、テルミナリア(Terminalia)、バリングトニア(Barringtonia)、トレマ(Trema)、アンチロビア(antirobia)、セクロピア(cecropia)、アルガニア(argania)、ディオスコレア・オッポシタ(Dioscorea opposita)もしくはメキシカン(Mexican)等のジオスコレア(dioscoreae)の抽出物、
− 海洋由来の抽出物:ラミナリア・ディジタータ(Laminaria digitata)、珪藻類、ロディステロールの抽出物等の藻類又は植物プランクトンの抽出物。これらの抽出物は、もちろん全て混合して使用できる。
また発明に係る組成物は、加えて以下のものから選択される一種以上の追加有効成分を含んでもよい。天然フラボノイド、ルスコゲニン、エスクロシド、エスシン、ニコチネート、ヘペリジンメチルカルコン、ナギイカダ、ラベンダー又はローズマリーの精油、アンミビスナガ(Ammi visnaga)の抽出物等の微小循環に作用する薬剤(血管保護剤もしくは血管拡張剤);センテラアジアチカ(Centella Asiatica)及びメナモミ(Siegesbeckia)の抽出物、ケイ素、アマドリン、エルゴチオネイン及びその誘導体等の抗グリケーション剤、ヒドロキシスチルベン及びそれらの誘導体(例えばレスベラトロール)、ツツジ科の野菜の抽出物、特にビルベリー(コケモモ)抽出物(Vaccinium angustifollium)、ビタミンC及びその誘導体、レチノール及びその誘導体が挙げられる。
19.ブチルヒドロキシトルエン(BHT)及びブチルヒドロキシアニソール(BHA)
本発明の局所用組成物は、BHT又はBHAを含んでもよい。
ある実施形態では、BHT及び/又はBHAは、組成物の約0.0001重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約0.5重量%が添加される。
20.局所的な麻酔剤
本発明の組成物は、安全かつ効果的な量の局所用麻酔剤を含んでもよい。
局所用麻酔薬剤の例は、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、及びそれらの医薬的に許容可能な塩を含む。
21.剥離/角質溶解有効成分
剥離/角質溶解有効成分は、本発明の組成物に加えられてもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の剥離/角質溶解有効成分を含む。
有用な角質溶解剤及び/又は剥離剤の例には、尿素、サリチル酸及びそのアルキル誘導体、飽和及び不飽和モノカルボン酸、飽和及び不飽和ジカルボン酸、トリカルボン酸、モノカルボン酸のアルファヒドロキシ酸及びベータヒドロキシ酸、ジカルボン酸のアルファヒドロキシ酸及びベータヒドロキシ酸、トリカルボン酸のアルファヒドロキシ酸及びベータヒドロキシ酸、またポリカルボン酸、ポリヒドロキシモノカルボン酸、ポリヒドロキシジカルボン酸、ポリヒドロキシトリカルボン酸のケト酸、アルファケト酸、ベータケト酸が含まれる。
この群の材料を以下に例示する。
2−ヒドロキシエタン酸(グリコール酸);2−ヒドロキシプロパン酸(乳酸);2−メチル2−ヒドロキシプロパン酸(メチル乳酸);2−ヒドロキシブタン酸;2−ヒドロキシペンタン酸;2−ヒドロキシヘキサン酸;2−ヒドロキシヘプタン酸;2−ヒドロキシオクタン酸;2ヒドロキシノナン酸;2−ヒドロキシデカン酸;2−ヒドロキシウンデカン酸;2−ヒドロキシドデカン酸(アルファ−ヒドロキシラウリン酸);2−ヒドロキシテトラデカン酸(アルファ−ヒドロキシミリスチン酸);2−ヒドロキシヘキサデカン酸(アルファ−ヒドロキシパルミチン酸);2−ヒドロキシオクタデカン酸(アルファ−ヒドロキシステアリン酸);2−ヒドロキシエイコサン酸(アルファ−ヒドロキシアラキドン酸);2−フェニル2−ヒドロキシエタン酸(マンデル酸);2,2−ジフェニル2−ヒドロキシエタン酸(ベンジル酸);3−フェニル2−ヒドロキシプロパン酸(フェニル乳酸);2−フェニル2−メチル2−ヒドロキシエタン酸(アトロラクチン酸);2−(4’−ヒドロキシフェニル)2−ヒドロキシエタン酸;2−(4’−クロロフェニル2−ヒドロキシエタン酸;2−(3’−ヒドロキシ−4’−メトキシフェニル)2−ヒドロキシエタン酸;2−(4’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)2−ヒドロキシエタン酸;3’−(2−ヒドロキシフェニル)2−ヒドロキシプロパン酸;3−(4’−ヒドロキシフェニル)2−ヒドロキシプロパン酸;及び2−(3’,4’ジヒドロキシフェニル)、及び2−ヒドロキシエタン酸、5−n−オクタノイルサリチル酸、5−n−ドデカノイルサリチル酸、5−n−デカノイルサリチル酸、5−n−オクチルサリチル酸、5−n−ヘプチルオキシサリチル酸、4−n−ヘプチルオキシサリチル酸及び2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、又はこれらのアルコキシ誘導体(2−ヒドロキシ−3−メチルオキシ安息香酸等)。
好ましい角質溶解剤は、グリコール酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、グルコン酸、グルクロン酸、リンゴ酸、マンデル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酢酸、フェノール、レゾルシン、レチノイン酸、アダパレン、トリクロロ酢酸、5−フルオロウラシル、アゼライン酸からなる群より選択される。また角質溶解剤は、上に列記した化合物の塩、エステル、取り得るシス形もしくはトランス形、ラセミ混合物及び/又は相対的な右旋性もしくは左旋性形状のものである。そのような物質は、単独でもしくは一緒に使用可能である。
本明細書での使用に好適な他の角質溶解剤は、Keratoline(登録商標)というSEDERMA社より提供されるプロテアーゼをベースとした酵素のエクスフォリアント(exfoliant)を含んでもよい。
本明細書での使用に好適なある剥離系は、サリチル酸及び双性イオンの界面活性剤を含み、米国特許第5,652,228号に記載されている。本明細書での使用に好適な他の剥離系は、スルフヒドリル化合物及び双性イオン界面活性剤を含み、米国特許第5,681,852号に記載されている。またこの文献に記載されているような双性イオン界面活性剤は、本明細書での剥離剤としても有用であり、セチルベタインが特に好適に使用される。
22.抗ざ瘡有効成分
本発明の組成物は一種以上の抗ざ瘡有効成分を含有してもよい。
有用な抗ざ瘡有効成分の例としては、レゾルシノール、イオウ、エリスロマイシン、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、デヒドロ酢酸及び亜鉛が挙げられる。更なる好適な抗ざ瘡有効成分の例は、米国特許第5,607,980号に記載されている。特に有用であるものは、SEDERMA社より提供されるAc.net(登録商標)という抗ざ瘡原料との組み合わせである(WO 03/028692 A2)。
ある実施形態では、抗ざ瘡化合物が本発明の組成物中に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の抗ざ瘡化合物を含む。
23.皺防止有効成分/萎縮防止有効成分
本発明の組成物は、一種以上の皺防止有効成分又は萎縮防止有効成分を含んでもよい。本発明の組成物における使用に好適な皺防止有効成分/萎縮防止有効成分の例は、以下のものを含む。硫黄含有D及びLアミノ酸、並びにそれらの誘導体並びに塩、特にN−アセチル誘導体、その好ましい例であるN−アセチル−L−システイン;チオール(例えばエタンチオール)、ヒドロキシ酸(例えば乳酸等のアルファ−ヒドロキシ酸、及びグリコール酸、又はサリチル酸等及びサリチル酸誘導体(オクタノイル誘導体等)等のベータ−ヒドロキシ酸、ラクトビオン酸)、ケト酸(例えばピルビン酸)、フィチン酸、アスコルビン酸(ビタミン)、スチルベン、桂皮酸塩、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然由来のペプチド(例えばダイズペプチド)、及び糖酸の塩(例えばグルコン酸Mn、グルコン酸Zn)、リポ酸;リソホスファチジン酸、皮膚ピーリング剤(例えばフェノール等)、ビタミンB3化合物及びレチノイド及び他のビタミンB化合物(例えばチアミン(ビタミンB1)、パントテン酸(ビタミンB5)、リボフラビン(ビタミンB2))、及びそれらの誘導体及び塩(例えばHCL塩もしくはカルシウム塩)。特に有用であるのは、SEDERMA社より提供されるDermolectine(登録商標)及びSterocare(登録商標)いう皺用薬剤との組み合わせである(WO99/18927)。
ある実施形態では、皺防止/萎縮防止化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の皺防止/萎縮防止化合物を含む。
24.抗酸化剤/遊離基捕捉剤
本発明の組成物は、抗酸化剤/遊離基捕捉剤を含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、約0.01%〜約10%、より好ましくは約0.1%〜約5%の抗酸化剤/遊離基捕捉剤を含む。
抗酸化剤/遊離基捕捉剤としては、アスコルビン酸(ビタミンC)及びその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アスコルビン酸誘導体(例えばマグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルソルベート)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トロフェロール、トコフェロールの他のエステル、ブチルヒドロキシ安息香酸及びそれらの塩、過酸化水素を含む過酸化物、過ホウ酸塩、チオグリコール酸塩、過硫酸塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(商標Trolox(登録商標)で市販)、没食子酸及びそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸及びその塩及びアルキルエステル、アミン(例えばN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ−グアニジン)、ノルジヒドログアイアレチン酸、ビオフラボノイド、スルフヒドリル化合物(例えばグルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸及びその塩、リシンピドレート、アルギニンピロレート、アミノ酸、シリマリン、リジン、1−メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジスムターゼ、ソルビン酸及びその塩、リポ酸、オリーブ抽出物、茶抽出物、マツ樹皮からのプロアントシアニジン等のポリフェノール、カロテノイド、テトラヒドロクルクミン等のクルクミン化合物、OCTA(L−2−オキソ−4−チアゾリジンカルボン酸)、グルタチオン、メラニン、ローズマリー抽出物及びブドウの皮/種子抽出物等が使用されてもよい。好ましい抗酸化剤/遊離基捕捉剤は、トコフェロールのエステルから選択され、より好ましくは酢酸トロフェロール及びソルビン酸トコフェロールである(米国特許第4,847,071号)。
25.湿潤剤、保湿剤及びコンディショニング剤
本発明の組成物は、例えば、湿潤剤、保湿剤、及び皮膚コンディショナーから選択される安全かつ効果的な量のコンディショニング剤を含んでもよい。様々な種類のこれら材料を用いてもよく、ある実施形態では、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.5重量%〜約7重量%の濃度で存在してもよい。これらの材料は、グアニジン、尿素、グリコール酸、グリコール酸塩(例えばアンモニウム及び第4級アルキルアンモニウム)、サリチル酸、乳酸、乳酸塩(例えばアンモニウム及び第4級アルキルアンモニウム)、多様な形態のうちの任意形態のアロエベラ(例えばアロエベラゲル)、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオール、ブタントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のポリヒドロキシアルコール、ポリエチレングリコール、糖類(例えばメリビオース)、デンプン、糖及びデンプン誘導体(例えば、アルコキシ化グルコース、フルクトース、グルコサミン)、ヒアルロン酸、モノエタノールアミンラクタミド、モノエタノールアミンアセトアミド、パンテノール、アラントイン、石油及びそれらの混合物を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。また本明細書では、米国特許第4,976,953号に記載のプロポキシル化グリセロールも有用である。
種々の糖類及び関連材料のC1−C30モノエステル及びポリエステルもまた有用である。これらのエステルは、糖又はポリオール部分及び一種以上のカルボン酸部分から誘導される。
好ましくは、コンディショニング剤は、尿素、グアニジン、スクロースポリエステル、パンテノール、デクスパンテノール、アラントイン、グリセロール、及びその組み合わせから選択される。
湿潤剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びそれらの混合物よりなる群から選択される。本明細書で有用な多価アルコールは、上述のポリヒドロキシアルコール及びグリセリン、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トレハロース、ジグリセリン、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ナトリウムアデノシンホスフェイト、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びそれらの混合物を含む。本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーは、CTFA名称がPEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000、及びそれらの混合物等の、分子量が約1000以下のポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールを含む。
26.活性酸素生成阻害剤
本発明の組成物は、ケルセチン、ルチン、タキシフォリン、ケンペロール、ミリセチン、クルクミン、レスベラトロール、アレコリン、アピゲニン、オウゴニン、ルテオリン、テクトリゲニン及びこれらの混合物から選択される活性酸素生成阻害剤を含んでもよい。
この活性酸素阻害剤は、組成物中、約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約3重量%含まれていてもよい。
27.キレーター
また本発明の組成物は、キレーター又はキレート剤も含んでよい。
本明細書で使用される「キレーター」又は「キレート剤」とは、金属イオンが容易に酸素ラジカル形成に関与する又は酸素ラジカル形成を触媒することがないように錯体を形成することによって、系から金属イオンを除去可能な有効成分を意味する。ある実施形態では、キレート剤は、組成物の好ましくは約0.00001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約5重量%、本発明の組成物に加えられる。本明細書で有用なキレーターの例は、米国特許第5,487,884号、WO91/16035及びWO91/16034号に開示されているものを含む。キレート剤の例は、N−ヒドロキシサクシンイミド、EDTA、NTA、デフェロキサミン、ヒドロキサム酸及びそれらの塩、フィチン酸、フィチン酸塩、グルコン酸及びその塩、トランスフェリン、ラクトフェリン;フリルジオキシム及びその誘導体を含む。
28.抗炎症剤
抗炎症剤が本発明の組成物に加えられてもよい。ある実施形態では、抗炎症剤は、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で加えられる。組成物に用いられる抗炎症剤の厳密な量は、特定の抗炎症剤によって異なり、この理由は、これら薬剤の有効性には大きな幅があるためである。
ステロイド性抗炎症剤は、ヒドロコルチゾン等の副腎皮質ステロイドを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。また非ステロイド性抗炎症剤も、本明細書で有用であり得る。この群に包含される化合物の多様性は、当業者にはよく知られている。本発明の組成物において有用であり得る特定の非ステロイド性抗炎症剤は、ピロキシカム等のオキシカム、アスピリン等のサリチル酸塩;フェルビナク等の酢酸誘導体、エトフェナメート等のフェナメート、フルフェナム酸、メフェナム酸、メクロフェナム酸;イブプロフェン等のプロピオン酸誘導体、ナプロキセン、ピラゾール、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。これらの非ステロイド性抗炎症剤の混合物も使用でき、また、これらの剤の皮膚科学的に許容可能な塩及びエステルも同様に使用できる。
最後に、いわゆる「天然の」抗炎症剤は、本発明の方法に有用である。かかる抗炎症剤は、天然原料(例えば、植物、真菌、微生物の副生成物)から、適した物理的及び/又は化学的単離によって抽出物として適宜得ることができ、又は合成的に調製できる。例えば、キャンデリラワックス、ビサボロール(例えば、α−ビサボロール)、アロエベラ、植物ステロール(例えば、フィトステロール)、マンジスタ(Manjistha)(アカネ科アカネ属(Rubia)の植物、特にルビア・コルディフォリア(Rubia Cordifolia)から抽出)、及びグッガル(Guggal)(コミフォラ(Commiphora)属の植物、特にコミフォラ・ムクル(Commiphora Mukul)から抽出)、コラ抽出物、カモミール、クローバ抽出物、カワ(Piper methysticum)抽出物(SEDERMA社によるカバカバ(Kava Kava)、(FR2 771 002及びWO 99/25369)、バコパモニエリ(Bacopa monieri)抽出物(SEDERMA社によるBacocalmine(登録商標)、WO99/40897)及びムチサンゴ抽出物を使用してもよい。本発明において有用な抗炎症剤には、アラントイン、及びグリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びそれらの誘導体(即ち、塩類及びエステル類)を含むカンゾウの化合物(植物属/種名グリチルリチア グラブラ(Glycyrrhiza glabra))族が挙げられる。上述した化合物の適した塩類としては金属及びアンモニウム塩類が挙げられる。適したエステル類としては、C2〜C24、好ましくはC10〜C24、より好ましくはC16〜C24の酸の飽和又は不飽和エステル類が挙げられる。前述の特定の例には、油溶性カンゾウ抽出物、グリチルリチン酸及びグリチルレチン酸そのもの、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸モノカリウム、グリチルリチン酸ニカリウム、1−β−グリチルレチン酸、ステアリルグリチルレチネート、及び3−ステアリルオキシグリチルレチン酸、及び3−スクシニルオキシ−β−グリチルレチン酸ニナトリウムが挙げられる。ステアリルグリチルレチネートが好ましく使用される。追加の抗炎症剤は、ディオスゲノール(diosgenol)、サポニン、サポゲニン、リグナン、トリテルペン、サポノシド及びゲニン(genine)を含む。
29.日焼け有効成分
本発明の組成物は、日焼け有効成分を含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約2重量%〜約7重量%、より一層好ましくは約3重量%〜約6重量%の日焼け有効成分を含む。好ましい日焼け有効成分は、ジヒドロキシアセトンであり、これは、DHA又は1、3−ジヒドロキシ−2−プロパノンとしても知られている。特に有用なのは、SEDERMA社より提供され、Fr 2 702 766及びWO03/017966に夫々記載されているTyr-ol(登録商標)及びTyr-excel(登録商標)という日焼け剤との組み合わせである。
30.スキンホワイトニング剤(skin withening)又は皮膚美白剤
本発明の組成物は、皮膚美白剤をさらに含んでもよい。皮膚美白剤を使用する場合、組成物は、組成物の好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.02重量%〜約5重量%、さらに好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の皮膚美白剤を含む。好適な皮膚美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、トラネキサム酸、アスコルビン酸及びその誘導体(例えばアスコルビルリン酸マグネシウムもしくはアスコルビルリン酸ナトリウム、アスコルビルグルコシド等)、及び抽出物(例えば、桑抽出物、胎盤抽出物)を含む、本技術分野において公知のものが挙げられる。
また本明細書での使用に好適な皮膚美白剤は、WO95/34280、PCT/US95/07432、同時係属出願に記載されているもの、US08/390,152及びPCT/US95/23780を含む。特に有用なのは、SEDERMA社より提供され、FR 2 732 215、WO98/05299、WO02/15871及びPCT/FR 03/02400に各々記載されているMelaclear(登録商標)、Etioline(登録商標)、Melaslow(登録商標)及びLumiskin(登録商標)という皮膚美白剤との組み合わせである。本明細書での使用に好適な他の美白原料としては、Actiwhite(登録商標)(Cognis社)、Emblica(登録商標)(Rona社)、Azeloglicina(Sinerga社)及びSepiwhite(登録商標)(Seppic社)を挙げることが出来る。好ましい皮膚美白剤は、アスコルビルグルコシドである。
31.抗微生物剤、抗菌剤及び抗真菌有効成分
本発明の組成物は、一種以上の抗真菌又は抗微生物有効成分を含んでもよい。安全かつ効果的な量の抗微生物又は抗真菌有効成分を本組成物に加えてもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、及びより好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の抗微生物又は抗真菌有効成分を含む。
好適な抗菌有効成分には、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)の軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロカルバン、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、シナモン油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノン等のイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい抗菌剤には、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。ある実施形態では、一種以上の抗真菌又は抗微生物有効成分が、ピリチオンの多価金属塩から選択されるふけ防止有効成分と併用される。
a.アゾール
アゾール抗菌剤には、ベンズイミダゾール等のイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブトコナゾール、クリムバゾール(climbazole)、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾール等のトリアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
本組成物中に存在する時、アゾール抗菌有効成分は、組成物の約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の量で含まれる。本明細書においては、ケトコナゾール及びクリムバゾールが特に好ましい。
b.硫化セレン
硫化セレンは本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状フケ防止剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。
c.硫黄
また本発明の抗微生物組成物における粒子状抗微生物/フケ防止剤として硫黄も使用されてよい。効果的な粒子状硫黄の濃度は、通常、組成物の約1重量%〜約4重量%、好ましくは約2重量%〜約4重量%である。
d.追加抗微生物有効成分
本発明の追加の抗菌有効成分は、サリチル酸、メラレウカ(ティーツリー)(melaleuca(tea tree))の抽出物及び炭等の角質溶解剤を一種以上含んでもよい。また、本発明は、抗菌有効成分の組み合わせを含んでもよい。このような組み合わせは、オクトピロックスとジンクピリチオンの組み合わせ、パインタールとイオウの組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスの組み合わせ、並びにこれらの混合物を含んでもよい。
本明細書で有用な有効成分の好ましい例には、過酸化ベンゾイル、3−ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、フィチン酸、リポ酸、アゼライン酸、アラキドン酸、過酸化ベンゾイル、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ヒドロコルチゾン、アセトミノフェン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、オクトピロックス、シクロピロックス、塩酸リドカイン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、硫酸ネオマイシン、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
特に有用なのは、SEDERMA社(WO97/05856)が提供するOSMOCIDE(登録商標)という成分範囲との組み合わせである。
32.増粘剤(濃厚剤及びゲル化剤を含む)
本発明の組成物は、一種以上の増粘剤を含んでもよい。ある実施形態では、増粘剤は、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.25重量%〜約4重量%の濃度で存在する。増粘剤の非限定的なクラスは、以下から選択されるものを含む。
a.カルボン酸ポリマー
これらのポリマー類は、アクリル酸、置換型アクリル酸、並びにこのようなアクリル酸類及び置換型アクリル酸類の塩類及びエステル類に由来する1つ以上のモノマーを含有する架橋化合物である。ここで、架橋剤は2つ以上の炭素間二重結合を含み、かつ多価アルコールに由来する。本発明に有用なポリマーは、米国特許第5,087,445号、米国特許第4,509,949号、米国特許第2,798,053号、及びCTFA国際化粧品構成成分辞書、第10刷、2004年により完全に記載されている。
本明細書において有用な、市販されているカルボン酸ポリマーの例には、スクロース又はペンタエリトリトールのアリルエーテルと架橋したアクリル酸のホモポリマーであるカルボマーが挙げられる。カルボマーは、B.F.Goodrich社からCarbopol(登録商標)900シリーズ(例えば、Carbopol(登録商標)954)として入手可能である。それに加えて、その他の適したカルボン酸重合剤には、Ultrez(登録商標)(B.F.Goodrich社)と、及び1つ以上のアクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、又はそれらの短鎖の1つ(即ちC1〜C4アルコール)のエステルを有するC10〜30アルキルアクリレートのコポリマーとが含まれる。その際、その架橋剤はスクロースのアリルエーテル又はペンタエリトリトールのアリルエーテルである。これらのコポリマーは、アクリレート/C10〜30アルキルアクリレート架橋ポリマーとして知られ、通常、Carbopol(登録商標)1342、Carbopol(登録商標)1382、PemulenTR−1、及びPemulenTR−2としてB.F.Goodrich社より市販されている。すなわち、本明細書中で有用なカルボン酸ポリマー濃厚剤の例は、カルボマー、アクリレート類/C10〜C30アルキルアクリレート架橋ポリマー及びそれらの混合物から選択されるものである。
b.架橋ポリアクリレートポリマー
本発明の組成物は、カチオン性及び非イオン性ポリマーを両方含む濃厚剤又はゲル化剤として有用な架橋ポリアクリレートポリマーを含んでもよいが、カチオン性の方が一般的に好ましい。有用な、架橋した非イオン性ポリアクリレートポリマー及び架橋カチオン性ポリアクリレートポリマーの例は、米国特許第5,100,660号、米国特許第4,849,484号、米国特許第4,835,206号、米国特許第4,628,078号、米国特許第4,599,379号及びEP228,868に記載されているものである。
c.ポリアクリルアミドポリマー
本発明の組成物は、必要に応じて、ポリアクリルアミドポリマー、特に置換分岐又は非分岐ポリマーを含む非イオン性ポリアクリルアミドポリマーを任意で含んでもよい。これらのポリアクリルアミドポリマーの中でも、CTFA表記ポリアクリルアミド及びイソパラフィン及びラウレス−7の非イオン性ポリマーが好ましく、商品名Sepigel305としてSeppic Corporationより市販されている。
本明細書で有用なもうひとつのポリアクリルアミドポリマーには、アクリルアミド類及び置換アクリルアミド類とアクリル酸類及び置換アクリル酸類との多重ブロックコポリマーが挙げられる。このような多重ブロックコポリマーの市販商品の例としては、Lipo Chemicals、Inc.のHypanSR150H、SS500V、SS500W、SSSA100Hが挙げられる。
また組成物は、United Guardian社のLubrajel(登録商標)という商品範囲を例とするタイプの増粘ゲル及びテクスチャーゲルを含んでもよい。これらのゲルは、保湿特性、増粘特性、安定化特性を有し、1〜99%の濃度範囲で用いることができるが、5〜15%が最も有利である。
d.多糖類
本明細書では、多種多様な多糖類が有用である。
「多糖類」とは、繰り返しの糖(即ち炭水化物)単位の骨格を含有するゲル化剤をいう。
多糖類ゲル化剤の非限定的な例としては、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、プロピオン酸カルボン酸セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル・エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
また本明細書では、アルキルで置換されたセルロースも有用である。アルキルヒドロキシアルキルセルロースエーテルのうち好ましいのは、CTFA名称がセチルヒドロキシエチルセルロースである材料であって、これはセチルアルコール及びヒドロキシエチルセルロースのエーテルである。この材料は、Natrosol(登録商標)CS Plusの商品名でAqualon Corporationから販売されている。
その他の有用な多糖類には、3単位毎に(1〜6)連結グルコースを有する(1〜3)連結グルコース単位の直鎖であるスクレログルカンが含まれ、その市販例が、Michel Mercier Products Inc.のClearogel(商標)CS11である。
e.ガム
本明細書において有用なその他の増粘剤及びゲル化剤には、主として自然の供給源由来の物質が含まれる。このようなゲル化剤の非限定的な例としては、アカシア、寒天、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カラゲナンカルシウム、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水酸化珪素、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤガム、ケルプ、イナゴマメガム、納豆ガム(Natto gum)、アルギン酸カリウム、カラゲナンカリウム、アルギン酸プロピレングリコール、スクレロチンガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラゲナンナトリウム、トラガカントガム、キサンタンガム、及びその混合物から選択される物質が挙げられる。
33.制汗剤有効成分
また、本発明の組成物は、制汗剤有効成分を含んでもよい。好適な制汗剤有効成分は、収斂薬金属塩、特にアルミニウムジルコニウム及び亜鉛の無機酸塩及び有機酸塩、及びそれらの混合物を含む。特に好ましいのは、アルミニウム含有及び/もしくはジルコニウム含有材料、又は、ハロゲン化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アルミニウムヒドロキシハロゲン化物、ジルコニルオキシハロゲン化物、ジルコニルヒドロキシハロゲン化物等の塩、及びそれらの混合物である。ある実施形態では、制汗剤有効成分が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.01重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約40重量%、さらに一層好ましくは約1重量%〜約30重量%の制汗剤化合物を含む。
34.洗浄性界面活性剤
本発明の組成物は、洗浄性界面活性剤を約1%〜約90%、より好ましくは 約5%〜約10%含んでもよい。洗浄性界面活性剤構成成分は、組成物に洗浄性能を与えるために含まれる。洗浄性界面活性剤構成成分は、同様に、アニオン性の洗浄性界面活性剤、双性又は両性の洗浄性界面活性剤、又はこれらの組み合わせを含む。本明細書の組成物に使用される好適なアニオン性の洗浄性界面活性剤構成成分には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄組成物への使用が公知であるものが挙げられる。組成物中にアニオン性界面活性剤構成成分を含む場合、その濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するのに十分であることが好ましく、一般に、約5%〜約50%、好ましくは約8%〜約30%、より好ましくは約10%〜約25%、更により好ましくは約12%〜約22%の範囲であり得る。
組成物への使用に好適な好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、有機及び硫酸反応生成物の水溶性塩、アルコイルイセチオネート、メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩、オレフィンスルホン酸塩、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。
本組成物に用いられるのに好ましいアニオン性洗浄性界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書の組成物に用いられる好適な両性又は双性イオン性の洗浄性界面活性剤には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄における使用で公知の界面活性剤が挙げられる。こうした両性の洗浄性界面活性剤の濃度は、好ましくは、約0.5%〜約20%、好ましくは約1%〜約10%の範囲である。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定的な例は、米国特許第5,104,646号、及び、第5,106,609号に記載されている。
両性洗浄性界面活性剤は、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体を含む。
本発明の組成物は、前述したアニオン性の洗浄性界面活性剤成分と組み合わせて使用される追加的な界面活性剤を更に含んでもよい。好適な任意の界面活性剤には、非イオン性及びカチオン性の界面活性剤が挙げられる。ヘアケア製品又はパーソナルケア製品に用いられる本技術分野において公知のいずれの界面活性剤を使用してもよいが、その任意の追加的な界面活性剤が、組成物の必須構成成分と化学的及び物理的に適合性があるか、そうでなければ製品性能、外観美又は安定性を過度に損なわない場合に限る。
組成物中の任意の追加的な界面活性剤の濃度は、所望の洗浄又は起泡性能、選択される任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の構成成分の存在、及び本技術分野において周知の他の要因に応じて変更してもよい。
この組成物に用いるのに好適なその他のアニオン性、双性イオン性、両性、又は任意の追加的な界面活性剤の非限定的な例は、「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(1989年年鑑、M.C.Publishing Co.より出版)、及び米国特許第3,929,678号、第2,658,072号、第2,438,091号、第2,528,378号に記載されている。
35.カチオン性、アニオン性及び両性ポリマー
本発明の組成物は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー等のポリマーを含有し得る。本明細書でのポリマーを説明する便宜上、ポリマー中に存在するモノマー単位をモノマーと呼び、これらモノマーからポリマーを誘導可能である。モノマーはイオン性(例えばアニオン性、カチオン性、両性、双性イオン性)でも非イオン性でもよい。
組成物中にカチオン性ポリマーを含む場合、その濃度は、典型的には、約0.05%〜約3%、好ましくは約0.075%〜約2.0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%の範囲であり得る。
a.カチオン性ポリマー
本発明の組成物に用いるのに好適なカチオン性ポリマーは、第四級アンモニウムのようなカチオン性窒素含有部分又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有する。ポリマーが、水に、組成物に、又は組成物のコアセルベート相に可溶なままである限り、また対イオンが組成物の必須構成成分に物理的及び化学的に適合性があるか、そうでなければ過度に製品性能、安定性又は審美性を損なわない限り、任意のアニオン性対イオンは、カチオン性ポリマーとともに使用することができる。そのような対イオンの非限定的な例には、ハロゲン化物(例、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、硫酸塩及び硫酸メチルが挙げられる。こうしたポリマーの非限定的な例は、CTFAに記載されている。
好適なカチオン性ポリマーの非限定的な例としては、カチオン性プロトン化アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン又はビニルピロリドンのような水溶性スペーサーモノマーとのコポリマーが挙げられる。
カチオン性モノマーの例としては、アクリル酸又はメタクリル酸と、アルキル中に1〜5個の炭素原子を有するトリアルキルアミンの第4級化エピハロヒドリン生成物とから誘導されるモノマー、例えば(メタ)アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド及び(メタ)アクリルオキシプロピルトリエチルアンモニウムブロミド;メタクリル酸又はメタクリルアミドと、C1〜C6アルキル基を有するジアルキルアルカノールアミンとから誘導されるメタクリル酸のアミン誘導体又はメタクリルアミドのアミン誘導体、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、又はジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
本明細書の組成物のカチオン性ポリマーに含まれるのに好適なカチオン性プロトン化アミノ及び第四級アンモニウムモノマーには、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換されたビニル化合物、並びに、ピリジニウム、イミダゾリウム、及び四級化ピロリドン、例えばアルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩のような環状カチオン性窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマーで置換されたビニル化合物が挙げられる。
組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーには、1−ビニル−2−ピロリドン及び1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩(例えば、塩化物)のコポリマー(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Associationの「CTFA」により、産業界で、ポリクオタニウム−16と称される);1−ビニル−2−ピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(産業界で、CTFAによりポリクオタニウム−11と称される);例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー、及びアクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマーを含むカチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー(産業界で、CTFAにより、それぞれポリクオタニウム6及びポリクオタニウム7と称される);アクリル酸及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマーを含むアクリル酸の両性コポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム22と称される)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びアクリルアミドとのターポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム39と称される)、並びに、アクリル酸とメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド及びメチルアクリレートとのターポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム47と称される)が挙げられる。好ましいカチオン性置換モノマーは、カチオン性置換ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの組み合わせである。非限定例はポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドであり、Rhone-Poulenc社より、Polycare133の商品名で入手可能である。
組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーには、カチオン性セルロース誘導体及びカチオン性デンプン誘導体等の多糖類ポリマーが挙げられる。
好ましいカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と称され、Amerchol Corp.よりポリマーLR、JR、及びKGシリーズのポリマーとして入手可能である。カチオン性セルロースのその他の好適な種類には、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマーの第四級アンモニウム塩が挙げられ、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と称される。これらの物質は、Amerchol Corp.より、ポリマーLM−200の商品名で入手可能である。
その他の好適なカチオン性ポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウム等のカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、その具体例として、Rhone-Poulenc Incorporatedより市販されているJaguarシリーズ、及びHercules,Inc.のアクアロン部門(Aqualon Division)より市販されているN-Hanceシリーズが挙げられる。
その他の好適なカチオン性ポリマーには、第四級窒素含有セルロースエーテルが挙げられ、その幾つかの例は米国特許第3,962,418号に記載されている。その他の好適なカチオン性ポリマーには、エーテル化セルロース、グアー及びデンプンのコポリマーが挙げられ、その幾つかの例は米国特許第3,958,581号に記載されている。カチオン性ポリマーが用いられる場合、本明細書のカチオン性ポリマーは、組成物に可溶性であるか、又は、カチオン性ポリマーと上述したアニオン性、両性及び/もしくは双性イオン性の洗浄性界面活性剤構成成分とによって形成された組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるかのいずれかである。また、カチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、組成物中の他の荷電物質で形成することもできる。
b.アニオン性ポリマー
アニオン性ポリマーの例は、酢酸ビニルとクロトン酸コポリマーのコポリマー、酢酸ビニル、クロトン酸とネオデカン酸ビニル等のアルファ−分枝鎖飽和脂肪族モノカルボン酸ビニルエステルのターポリマー;並びにメチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー、アクリル酸もしくはメタクリル酸を含むアクリルコポリマー及びターポリマーである。
アニオン性モノマーの例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル、イタコン酸、フマル酸及びクロトン酸等の不飽和カルボン酸モノマー;不飽和多塩基酸無水物(例えば無水コハク酸、無水フタル酸等)と、ヒドロキシル基含有アクリレート及び/又はメタクリレート(例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等)とのハーフエステル;スルホン酸基を有するモノマー、例えばスチレンスルホン酸、スルホエチルアクリレート及びメタクリレート等;リン酸基を有するモノマー、例えば、酸性ホスホオキシエチルアクリレート及びメタクリレート、3−クロロ−2−酸ホスホオキシプロピルアクリレート及びメタクリレートなどが含まれる。
c.両性モノマー
両性モノマーの例としては、前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体の双性イオン性誘導体又は(メタ)アクリルアミドのアミン誘導体(例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド)が挙げられ、これら誘導体は、モノクロロ酢酸カリウム、モノブロモプロピオン酸ナトリウム、モノクロロ酢酸のアミノメチルプロパノール塩、モノクロロ酢酸のトリエタノールアミン塩等のハロゲン化脂肪酸塩によるものである。さらに、両性モノマーの例として、プロパンスルトンで改質した前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体又は(メタ)アクリルアミドのアミン誘導体も挙げられる。
36.非イオン性ポリマー
本発明の組成物は、非イオン性ポリマーを含んでもよい。例えば、分子量が約1000を超えるポリアルキレングリコールを使用することができる。好適なポリエチレングリコールポリマーとしては、PEG−2M(Polyox WSR(登録商標)N−10としても知られ、Union Carbideから入手可能であり、PEG−2,000としても知られる);PEG−5M(Polyox WSR(登録商標)N−35及びPolyox WSR(登録商標)N−80としても知られ、Union Carbideから入手可能であり、PEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000としても知られる);PEG−7M(Polyox WSR(登録商標)N−750としても知られ、Union Carbideから入手可能である);PEG−9M(Polyox WSR(登録商標)N−3333としても知られ、Union Carbideから入手可能である);及び、PEG−14M(Polyox WSR(登録商標)N−3000としても知られ、Union Carbideから入手可能である)が挙げられる。
非イオン性モノマーの例は、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノール、2−エチル−1−ブタノール、3−ヘプタノール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、6−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール等のC1〜C24アルコールのアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、スチレン、クロロスチレン、ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ブタジエン、シクロヘキサジエン、エチレン、プロピレン、ビニルトルエン、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート;アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びメタクリレート、オレイルアクリレート及びメタクリレート、ベンジルアクリレート及びメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート及びメタクリレート、エチレングリコールジ−アクリレート及びメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジ−アクリレート及びメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、及びそれらの混合物である。
37.毛髪コンディショニング剤
コンディショニング剤は、角質組織に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される任意の物質を含む。例えば、毛髪用トリートメント組成物において好適なコンディショニング剤には、光沢、柔軟性、櫛通りの良さ、静電気防止特性、濡れている時の取扱性、損傷、扱いやすさ、髪のボリューム、及び油脂潤滑性に関連した一以上の効果を提供するものを含む。本発明の組成物に有用なコンディショニング剤は、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含み得る。本組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般に、シリコーン(例えばシリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば炭化水素油、ポリオレフィン及び脂肪酸エステル)又はこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤であるか、本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散粒子を形成するコンディショニング剤である。
組成物中にコンディショニング剤を用いる場合には、その濃度は、所望のコンディショニング効果を提供するのに十分な濃度であればよく、これは当業者にとって明らかなものである。このような濃度は、コンディショニング剤、所望のコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均の大きさ、その他の構成成分の種類及び濃度、並びにその他の要因によって変更可能である。
a.シリコーン
本発明の組成物のコンディショニング剤は、好ましくは不溶性シリコーンコンディショニング剤である。シリコーンコンディショニング剤粒子は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。不揮発性シリコーンコンディショニング剤が好ましく使用される。揮発性シリコーンが存在する場合、それは、典型的には、不揮発性シリコーン物質成分(シリコーンゴム及び樹脂等)を市販形態にするために溶媒又は担体として使用するのに付随して生じる。シリコーンコンディショニング剤粒子は、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、シリコーン流体の付着効率を改善し又は毛髪の光沢度を高めるためのシリコーン樹脂等の他の構成成分を含んでもよい。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、約0.01%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約8%、より好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.2%〜約3%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤及びシリコーンのための任意の懸濁剤の非限定的な例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号及び米国特許第5,106,609号に記載されている。
シリコーン流体、ゴム及び樹脂、並びにシリコーンの製造を論じる項を含むシリコーンに関する背景資料は、「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」(15巻、第2版、204〜308ページ、John Wiley&Sons, Inc.、1989年)に見ることができる。
b.シリコーンオイル
シリコーン流体としてはシリコーンオイルが挙げられ、これは25℃にて測定して、粘度が1,000,000csk未満、好ましくは約5csk〜約1,000,000csk、より好ましくは約100csk〜約600,000cskである流動性を有するシリコーン物質である。本発明の組成物に用いられる好適なシリコーンオイルには、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ヘアコンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体を使用してもよい。
c.アミノ及びカチオン性シリコーン
本発明の組成物における使用に好適なカチオン性シリコーン流動体は、「トリメチルシリルアモジメチコン」として知られるポリマーを含むが、これに限定されるものではない。本発明の組成物に用い得る他のシリコーンカチオン性ポリマーは、シリコーン ALE 56(登録商標)であり、Union Carbide社より入手可能である。
d.シリコーンゴム
本発明の組成物に用いるのに好適なその他のシリコーン流体は、不溶性のシリコーンゴムである。これらのゴムは、25℃で測定したときに、1,000,000csk以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号; Noll and Walterの「Chemistry and Technology of Silicones」(ニューヨーク、Academic Press、1968年);General Electric社のシリコーンゴム製品データシートSE30、SE33、SE54、及びSE76に記載されている。本発明の組成物に用いられるシリコーンゴムの具体的な非限定的な例には、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
e.高屈折率シリコーン
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の不揮発性の不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、少なくとも約1.46、好ましくは少なくとも約1.48、より好ましくは少なくとも約1.52、より好ましくは少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満である。この状況では、ポリシロキサン「流体」には、油と同様にガム類が含まれる。
高屈折率シリコーンが本発明の組成物に用いられる場合、好ましくは、高屈折率シリコーンは、シリコーン樹脂又は界面活性剤等の展着剤とともに溶液中で用いられる。これにより、十分な量で表面張力を減少させ、展着を高め、この結果、本組成物で処理される毛髪の光沢(乾燥後)を高めることが可能となる。
本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーン流体は、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許第849,433号、及び「Silicon Compound」(Petrarch Systems, Inc.、1984年)に開示されている。
f.シリコーン樹脂
シリコーン樹脂は、本発明の組成物のシリコーンコンディショニング剤に含まれてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋した高分子シロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造時に、三官能性及び四官能性のシランを一官能性もしくは二官能性、又はその両方のシランとともに取り込むことによって導入される。
38.有機コンディショニングオイル
本発明の組成物はまた、有機コンディショニングオイルを含んでもよい。ある実施形態では、組成物の約0.05重量%〜約20重量%、好ましくは約0.08重量%〜約1.5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルをコンディショニング剤として、単独で含んでもよく、シリコーン(上述)のような他のコンディショニング剤と組み合わせて含んでもよい。
a.炭化水素油
本発明の組成物におけるコンディショニング剤として用いるのに好適な有機コンディショニングオイルには、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えば、ポリマー及びその混合物を含む、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)等の炭化水素油が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖状炭化水素油は、好ましくは、炭素数が約12〜約19である。分枝鎖炭化水素油は、炭化水素ポリマーを含み、典型的には、19個より多くの炭素原子を含有する。
これら炭化水素油の具体的な非限定的な例としては、パラフィン油、鉱物油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、これらの化合物の分枝鎖異性体と同様に長鎖炭化水素も使用することができ、その例としては、パーメチル置換異性体等の高度に分枝、飽和又は不飽和化されたアルカン(例えば、2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(Permethyl Corportionから入手可能)等)のヘキサデカン及びエイコサンのパーメチル置換異性体、ポリブテン及びポリデセン等の炭化水素ポリマーが挙げられる。好ましい炭化水素ポリマーは、イソブチレンとブテンのコポリマーのようなポリブテンである。この種類の市販の物質は、Amoco Chemical CorportionのL−14ポリブテンである。
b.ポリオレフィン
本発明の組成物に用いられる有機コンディショニングオイルはまた、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体ポリ−α−オレフィン、より好ましくは水素添加液体ポリ−α−オレフィンを含む。本明細書で使用されるポリオレフィンは、C4−約C14、好ましくはC6−約C12のオレフィン系モノマーの重合によって調製される。
本明細書のポリオレフィン液を調製する際に使用されるオレフィンモノマーの好適な非限定例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンから1−ヘキサデセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、4−メチル−1−ペンテン等の分枝鎖異性体及びこれらの混合物が挙げられる。また、ポリオレフィン液の調製に好適なものは、オレフィン含有精製供給材料又は廃液である。
c.脂肪酸エステル
本発明の組成物におけるコンディショニング剤として用いられる好適な他の有機コンディショニングオイルには、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これに限定されない。これらの脂肪酸エステルには、脂肪酸又はアルコールから誘導されるヒドロカルビル鎖を有するエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。本明細書の脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシ又はエーテル結合等)のような他の適合性のある官能基を含んでもよく、又はそれら官能基と共有結合してもよい。
好ましい脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、及びアジピン酸オレイルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いられる好適なその他の脂肪酸エステルは、一般式、R'COORのモノカルボン酸エステルであり、式中、R'及びRは、アルキル又はアルケニルラジカルであり、R'及びRの炭素原子の合計は、少なくとも10個であり、好ましくは少なくとも22個である。
本発明の組成物に用いられる好適なさらなる他の脂肪酸エステルは、カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステル、例えばC−Cのジカルボン酸のエステル(C−C22のエステル、好ましくはC−Cのエステル、例えば、コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸)である。カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステルの具体的な非限定的な例としては、ステアリン酸イソセチルステアリル、アジピン酸ジイソプロピル、及びクエン酸トリステアリルが挙げられる。
本発明の組成物に用いられる好適なその他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして既知のものである。このような多価アルコールエステルには、エチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化モノステアリン酸グリセリル、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のアルキレングリコールエステルが挙げられる。
本発明の組成物に用いられる好適なさらなる他の脂肪酸エステルはグリセリドであり、モノ−、ジ−及びトリグリセリド、好ましくはジ−及びトリグリセリド、より好ましくはトリグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の組成物に用いられるには、グリセリドは、好ましくは、グリセロールのモノ−、ジ−及びトリエステル、並びにC10〜C22のカルボン酸等の長鎖カルボン酸である。これらの種類の様々な物質は、植物及び動物の油脂、例えば、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、胡麻油、ラノリン、及びダイズ油から得ることができる。合成油には、トリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウレートが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いられる好適なその他の脂肪酸エステルは、水不溶性の合成脂肪酸エステルである。
本発明の組成物に用いられる好適な合成脂肪酸エステルの具体的な非限定的な例には、P−43(トリメチロールプロパンのC8〜C10トリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8〜C10ジエステル)が挙げられ、これらのすべてはMobile Chemical Companyより入手可能である。
39.フケ防止有効成分
また本発明の組成物は、フケ防止剤を含んでもよい。フケ防止粒子状物質の好適な非限定例としては、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状イオウ、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくはピリジンチオン塩、特に好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩である。ピリジンチオンフケ防止粒子状物質の濃度は、典型的には、組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の範囲である。好ましいピリジンチオン塩には、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、及びジルコニウム等の重金属から形成されるものが挙げられ、好ましくは亜鉛、より好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」又は「ZPT」として既知である)が挙げられる。ピリジンチオンフケ防止剤は、例えば、米国特許第2,809,971号、米国特許第3,236,733号、米国特許第3,753,196号、米国特許第3,761,418号、米国特許4,345,080号、米国特許第4,323,683号、米国特許第4,379,753号、及び米国特許第4,470,982号に記載されている。
40.保湿剤
本発明の組成物は保湿剤を含有してもよい。保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選択され得る。本明細書で使用される場合、保湿剤は、好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で使用される。
本明細書で有用な多価アルコールには、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシ化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーには、約1,000までの分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、例えば、PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000(CTFA名称)のもの、及びこれらの混合物が挙げられる。
41.懸濁剤
本発明の組成物は、さらに懸濁剤を含んでもよく、好ましくは、組成物中で非水溶性物質を分散させた形態で懸濁するために、又は組成物の粘度を調節するために、有効な濃度の懸濁剤が含まれる。このような濃度は、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約5.0重量%の範囲であり得る。
本明細書で有用な懸濁剤には、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーが挙げられる。本明細書において有用であるのは、CTFA名カルボマー(Carbomer)を有する架橋アクリル酸ポリマー等のビニルポリマー、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、アラビアガム、ガラクタン、カロブガム、ペクチン、寒天、マルメロ種子(Cydonia oblonga Mill)、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えば、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン(pulleran)、デンプン系ポリマー、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えば、ベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケート、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸である。また増粘剤として上述した有効成分も、本発明において懸濁剤としてとして使用できる。
本明細書で極めて有用な市販の粘度変性剤には、B.F.Goodrich Companyより全て入手可能な商品名Carbopol934、Carbopol940、Carbopol950、Carbopol980、及びCarbopol981を有するカルボマー、Rohm and Hass社より入手可能な商品名ACRYSOL22を有するアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー、Amerchol社より入手可能な商品名AMERCELL POLYMER HM−1500を有するノンオキシニルヒドロキシエチルセルロース、Hercules社より全て供給される商品名BENECELを有するメチルセルロース、商品名NATROSOLを有するヒドロキシエチルセルロース、商品名KLUCELを有するヒドロキシプロピルセルロース、商品名POLYSURF67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース、そして、Amerchol社より全て供給される商品名CARBOWAX PEG、POLYOX WASR、及びUCONFLUIDを有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマーが挙げられる。
他の任意の懸濁剤は、結晶性懸濁剤を含み、この結晶性懸濁剤は、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、長鎖アシル誘導体及びこれらの混合物として分類されるものである。これらの懸濁剤は、米国特許第4,741,855号に記載されている。これらの好ましい懸濁剤には、脂肪酸のエチレングリコールエステル、脂肪酸のアルカノールアミド、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテート等);長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート);及びグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)が挙げられ、その市販例はRheox,Inc. 社より入手可能なチキシン(Thixin)Rである。
他の好適な懸濁剤は、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する第一級アミンを含み、その例としては、パルミタミン又はステアラミンが挙げられ、またそれぞれが少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する第二級アミンを含み、その例としてはジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる。更に他の好適な懸濁剤には、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
42.テルペン アルコール
本発明の組成物は、テルペンアルコール又はテルペンアルコール類の組み合わせを含んでもよい。本明細書で使用する時、「テルペンアルコール」とは、2つ以上の5−炭素イソプレン単位[CH2=C(CH3)−CH=CH2]から構成され、末端ヒドロキシル基を有する有機化合物を指す。当該組成物は、組成物の約0.001重量%〜約50重量%、好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、一層より好ましくは約1重量%〜約5重量%のテルペンアルコールを含んでもよい。
本明細書で有用となり得るテルペンアルコール類の例としては、ファルネソール、ファルネソールの誘導体、ファルネソールの異性体、ゲラニオール、ゲラニオールの誘導体、ゲラニオールの異性体、フィタントリオール、フィタントリオールの誘導体、フィタントリオールの異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書で用いるのに好ましいテルペンアルコールは、ファルネソールである。
a.ファルネソール及びその誘導体
ファルネソールは、天然に存在する物質で、スクアラン及びステロール類、とりわけコレステロールの生合成において、前駆体及び/又は中間体の役割を果たすと考えられている。ファルネソールはまた、タンパク質の修飾及び制御(例えば、たんぱく質のファルネシル化)に関わる。そしてファルネソールに応答する細胞核受容体が存在している。
ファルネソールは、化学的には[2E,6E]−3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オールであり、本明細書で使用する時、「ファルネソール」には、その異性体及び互変異性体が包含される。ファルネソールは、例えばファルネソール(Dragoco社からの異性体の混合物)、及びトランス−トランス−ファルネソール(Sigma Chemical Company)の製品名で、市販されている。ファルネソールの適切な誘導体は、Aldrich Chemical Companyから市販されているファルネシルアセテートである。
b.ゲラニオール及びその誘導体
ゲラニオールは、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オールとして知られる化学物質に対する一般名である。本明細書で使用する時、「ゲラニオール」には、その異性体及び互変異性体が包含される。ゲラニオールは、Aldrich Chemical Companyから市販されている。好適なゲラニオールの誘導体としては、ゲラニルアセテート、ゲラニルゲラニオール、ピロリン酸ゲラニル、ピロリン酸ゲラニルゲラニルが挙げられ、それらはすべてSigma Chemical Companyから市販されている。例えば、ゲラニオールは、クモ状脈管/赤斑治療剤、目の周りのくま/腫れた目の治療剤、血色の悪さの治療剤、たるみ治療剤、かゆみ止め剤、皮膚濃厚剤、毛穴低減剤、油分/光沢低減剤、炎症後色素沈着治療剤、創傷処置剤、抗セルライト剤として、並びに、皺及び小皺を含む皮膚の肌目の調整に有用である。
c.フィタントリオール及びその誘導体
フィタントリオールは、3,7,11,15,テトラメチルヘキサデカン−1,2,3,−トリオールとして知られる化学物質に対する一般名である。フィタントリオールはBASFから市販されている。例えば、フィタントリオールは、クモ状脈管/赤斑治療剤、目の周りのくま/腫れた目の治療剤、血色の悪さの治療剤、たるみ治療剤、かゆみ止め剤、皮膚濃厚剤、毛穴低減剤、油分/光沢低減剤、炎症後色素沈着治療剤、創傷処置剤、抗セルライト剤として、並びに、皺及び小皺を含む皮膚の肌目の調整に有用である。
II.担体
本発明の組成物は、所望の製品形態によって、経口的にもしくは皮膚科学的に許容可能な担体を含んでもよく、又は注射液を含んでもよい。
A.皮膚科学的に許容可能な担体
本発明の局所用組成物はまた、組成物に皮膚科学的に許容可能な担体も含有してよい。ある実施形態では、担体は、約50%〜約99.99%、好ましくは約60%〜約99.9%、より好ましくは約70%〜約98%、及びより一層好ましくは約80%〜約95%の濃度で存在する。
担体は、多種多様な形態をとることが可能である。非限定的な例には、単純な液剤(水系又は油系)、エマルション、及び固形(ゲル、スティック)が含まれる。例えば、水中油型、油中水型、シリコーン中水型、水中油中水型及びシリコーン中水中油型エマルション等のエマルション担体が含まれるが、これらに限定されない。
所望の製品形態によって、好ましい担体は、水中油型エマルション(例えば水中シリコーン)及び油中水エマルション、(例えばシリコーン中水エマルション)等のエマルションを含んでもよい。当業者であれば理解できることであるが、任意の構成成分は、組成物における上記構成成分の水に対する溶解性/分散性に依存して、主に水又は油相のいずれかに分配されていく。ある実施形態では、水中油エマルションが最も好適に使用される。
本発明に係るエマルションは、水相及び脂質又は油を含有し得る。脂質及び油は、動物、植物又は石油由来のものであってもよく、天然でも合成(人工的)でもよい。好ましいエマルションは、グリセリン等の湿潤剤も含有してよい。エマルションは、さらに組成物に対して、約0.1重量%から約10重量%、より好ましくは約0.2重量%から約5重量%の乳化剤を含有してもよい。乳化剤は、非イオン性、アニオン性又はカチオン性であってよい。適した乳化剤は、例えば、米国特許第3,755,560号、米国特許第4,421,769号、及び「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、317〜324頁、1986年)に開示されている。適したエマルションは、所望の製品形態によって、幅広い粘度を有していてもよい。
本発明の組成物は、流れを備える液体(周囲条件下で)の形態であってもよい。そのため組成物は水性担体を含んでもよく、これは典型的には約20%〜約95%、好ましくは約60%〜約85%の濃度で存在する。水性担体は、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、好ましくは、他の必須構成成分又は任意構成成分の微量成分として組成物中に付随的に組み込まれてしまう場合を除き、有機溶媒の濃度が最小限である水、又は有機溶媒の濃度が有意ではない水を含む。
エマルションは更に消泡剤を含んでもよく、これにより角質組織へ塗布する際に泡の発生を最小にすることが可能である。消泡剤としては、高分子量のシリコーン及びそのような利用について公知である他の物質が挙げられる。
好ましいシリコーン中水型エマルション及び水中油型エマルションを以下に詳説する。
1.シリコーン中水型エマルション
シリコーン中水型エマルションは、連続的なシリコーン相及び分散した水性相を含むことが可能である。
a.連続的なシリコーン相
本発明の好ましいシリコーン中水型エマルションは、約1重量%〜約60重量%、好ましくは約5重量%〜約40重量%、より好ましくは約10重量%〜約20重量%の連続的なシリコーン相を含むことが可能である。連続的なシリコーン相は、以下に説明する不連続な水性相を含む又は取り囲む外部相として存在する。
連続的なシリコーン相はポリオルガノシロキサンオイルを含む。好ましいシリコーン中水エマルション系を調製することによって、本発明の活性材料に酸化的に安定した媒体が提供される。これら好ましいエマルションにおける連続的なシリコーン相は、約50重量%〜約99.9重量%のオルガノポリシロキサンオイル、及び約50重量%より少ない非シリコーンオイルを含む。特に好ましい実施形態において、連続的なシリコーン相は、連続的なシリコーン相の少なくとも約50重量%、好ましくは約60重量%〜約99.9重量%、より好ましくは約70重量%〜約99.9重量%、より一層好ましくは約80重量%〜約99.9重量%のポリオルガノシロキサンオイルを含み、及び連続的なシリコーン相の約50重量%まで、好ましくは約40重量%より少なく、より好ましくは約30重量%より少なく、より一層好ましくは約10重量%より少なく、及びより一層好ましくは約2重量%より少ない非シリコーンオイルを含む。
組成物に使用するオルガノポリシロキサンオイルは、揮発性、不揮発性、又は揮発性及び不揮発性シリコーンの混合物であってもよい。この状況で使用される「不揮発性」という用語は、周囲条件下では液体であり、引火点が(1気圧で)約100℃を超えるシリコーンのことをいう。ここで用いられる「揮発性」という用語は、他のすべてのシリコーン油のことをいう。好適なオルガノポリシロキサンは、揮発性及び粘性が広範囲にわたる多種多様なシリコーンから選択できる。適したオルガノポリシロキサンオイルの例には、ポリアルキルシロキサン類、環式ポリアルキルシロキサン類及びポリアルキルアリールシロキサン類が挙げられる。
本明細書の組成物に有用なポリアルキルシロキサン類には、25℃で粘度が約0.5〜約1,000,000センチストークのポリアルキルシロキサン類が挙げられる。市販のポリアルキルシロキサン類には、ジメチコンとしても知られるポリジメチルシロキサン類が挙げられ、その例としては、General Electric Companyより販売されるVicasil(登録商標)シリーズ、及びDow Corning Corporationより販売されるDow Corning(登録商標)200シリーズが挙げられる。好適なポリジメチルシロキサン類の具体例としては、Dow Corning(登録商標)200 fluid 、Dow Corning(登録商標)225 fluid、及びDow Corning(登録商標)200 fluidsが挙げられる。アルキル置換型ジメチコン類の好適な例には、セチルジメチコン及びラウリルジメチコンが挙げられる。
組成物における使用に好適な環状ポリアルキルシロキサン類には、Dow Corning(登録商標)244fluid、Dow Corning(登録商標)344 fluid、Dow Corning(登録商標)245 fluid及びDow Corning(登録商標)345 fluid等の市販されているシクロメチコーン類が含まれる。
トリメチルシロキシシリケート等の材料もまた有用である。市販されているトリメチルシロキシシリケートは、ジメチコンとの混合物として、Dow Corning(登録商標)593 fluidとして販売されている。
ジメチコノール類もまた組成物への使用に適している。市販のジメチコノール類は、通常、ジメチコン又はシクロメチコーンとの混合物として販売されている(例えば、Dow Corning(登録商標)1401、1402、1403 fluid)。
ポリアルキルアリールシロキサン類も組成物で使用するのに適している。25℃で粘度が約15〜約65センチストークのポリメチルフェニルシロキサン類が、とりわけ有用である。
本明細書での使用で好ましいものは、ポリアルキルシロキサン類、アルキル基で置換したジメチコン類、シクロメチコーン類、トリメチルシロキシシリケート類、ジメチコノール類、ポリアルキルアリールシロキサン類、及びそれらの混合物から選択されるオルガノポリシロキサン類である。本明細書でより好ましく用いられるものは、ポリアルキルシロキサン類及びシクロメチコーン類である。ポリアルキルシロキサン類の中で好ましいのはジメチコン類である。
前述したように、連続的なシリコーン相は1つ以上の非シリコーンオイルを含んでもよい。適した非シリコーン油は、融点が約1気圧下で約25℃以下である。連続的なシリコーン相での使用に適した非シリコーンオイルの例には、油中水型エマルションの形態の局所用パーソナルケア製品において化学分野では周知の、例えば、鉱油、植物油、合成油、半合成油等が挙げられる。
b.分散水性相
本発明の局所用組成物は、約30%〜約90%、より好ましくは約50%〜約85%、及び更により好ましくは約70%〜約80%の分散水性相を含むことが可能である。エマルション技術では、「分散相」という用語は、当業者には周知であり、相が、連続相中に懸濁した及び連続相に囲まれた小粒子又は液滴として存在することを意味する。分散相は、内部相又は不連続相としても知られている。この分散水性相は、前述の連続的なシリコーン相中に懸濁し同相に囲まれた小さな水性粒子又は液滴の分散系である。
水性相は水であるか、又は水と一種以上の水溶性又は水分散性の成分の組み合わせであり得る。このような成分の非限定的な例には、増粘剤、酸、塩基、塩、キレート成分、ガム、水溶性又は分散性アルコール及びポリオール、緩衝液、防腐剤、日焼け止め剤及び着色剤等が挙げられる。
本発明の局所用組成物は、通常、組成物に対し、約25重量%〜約90重量%、好ましくは約40重量%〜約80重量%、更に好ましくは約60重量%〜約80重量%の分散水性相中の水を含む。
c.水性相分散用の乳化剤
本発明のシリコーン中水型エマルションは、好ましくは乳化剤を含む。好ましい実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約7.5重量%、一層より好ましくは約1重量%〜約5重量%の乳化剤を含む。乳化剤は、連続的なシリコーン相に水性相を分散し、懸濁することを促進する。
本明細書では、多種多様な乳化剤が、好ましいシリコーン中水型エマルションを形成するために使用されてもよい。選択された乳化剤が、化学的及び物理的に本発明の組成物の成分と適合性を有する及び望ましい分散特性を提供する場合、公知の又は従来の乳化剤を組成物中に使用してもよい。適した乳化剤として、局所用パーソナルケア製品への使用が当業者に公知であるシリコーン乳化剤、非シリコーン含有乳化剤、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、これらの乳化剤は、HLB値が約14未満、更に好ましくは約2〜約14、及び更に一層好ましくは約4〜約14である。これらの範囲外のHLB値を有する乳化剤は、その他の乳化剤と組み合わせて使用することにより、これらの範囲内に収まる有効な加重平均HLB値を得るようにしてもよい。
シリコーン乳化剤が好ましく使用される。本明細書では、多種多様なシリコーン乳化剤が有用である。これらのシリコーン乳化剤は、通常、有機的に変性されたオルガノポリシロキサン類であり、当業者にはシリコーン界面活性剤としても知られている。有用なシリコーン乳化剤としては、ジメチコンコポリオール類が挙げられる。これらの材料は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方に由来する部分を含有する、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、これら鎖の混合物、及びポリエーテル鎖等のポリエーテル側鎖を含むように変性したポリジメチルシロキサン類である。その他の例には、アルキル変性ジメチコンコポリオール類、即ち、C2〜C30ペンダント側鎖を含む化合物が挙げられる。更に他の有用なジメチコンコポリオール類としては、様々なカチオン性、アニオン性、両性、及び双性のペンダント部分を有する材料が挙げられる。
本明細書において乳化剤として有用なジメチコンコポリオール及びその他のシリコーン界面活性剤の非限定的な例には、ペンダントポリエチレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントポリプロピレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント混合ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント混合ポリ(エチレン)(プロピレン)オキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントオルガノベタイン側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントカルボン酸側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント四級アンモニウム側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー;及び前記のコポリマーをさらに変性させたものでペンダントC2〜C30直鎖、分岐鎖、又は環式アルキル部分を含むものが挙げられる。本明細書で有用な市販のジメチコンコポリオールの例は、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)から販売される、Dow Corning(登録商標)190、193、Q2−5220、2501ワックス、2−5324 fluid、及び3225C(この後者の材料は、シクロメチコーンとの混合物として販売される)である。セチルジメチコンコポリオールは、ポリグリセリル−4−イソステアレート(及び)ヘキシルラウレートとの混合物として市販されており、商品名ABIL(登録商標)WE−09(Gold schmidt社から入手可能)で販売されている。セチルジメチコンコポリオールは、ヘキシルラウレート(及び)ポリグリセリル−3オレエート(及び)セチルジメチコンの混合物としても市販されており、商品名ABIL(登録商標)WS−08(Gold schmidt社から市販)で販売されている。ジメチコンコポリオール類の他の非限定的な例には、ラウリルジメチコンコポリオール、ジメチコンコポリオールアセテート、ジメチコンコポリオールアジパート、ジメチコンコポリオールアミン、ジメチコンコポリオールベヘネート、ジメチコンコポリオールブチルエーテル、ジメチコンコポリオールヒドロキシステアレート、ジメチコンコポリオールイソステアレート、ジメチコンコポリオールラウレート、ジメチコンコポリオールメチルエーテル、ジメチコンコポリオールホスフェート、及びジメチコンコポリオールステアレートも挙げられる。
本明細書で有用なジメチコンコポリオール乳化剤は、例えば、米国特許第4,960,764号、欧州特許第EP330,369号に記載されている。本発明に有用な非シリコーン含有乳化剤は、糖エステル類及びポリエステル類、アルコキシル化糖エステル類及びポリエステル類、C1〜C30脂肪族アルコール類のC1〜C30脂肪酸エステル類、C1〜C30脂肪族アルコール類のC1〜C30脂肪酸エステル類のアルコキシ化誘導体、C1〜C30脂肪族アルコール類のアルコキシル化エーテル類、C1〜C30脂肪酸のポリグリセリルエステル類、ポリオールのC1〜C30エステル類、ポリオールのC1〜C30エーテル類、アルキルホスフェート類、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルホスフェート類、脂肪酸アミド類、アシルラクチレート類、石鹸、及びそれらの混合物等の様々な非イオン性及びアニオン性乳化剤である。その他の適した乳化剤は、例えば「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1986年、Allured Publishing Corporation)、米国特許第5,011,681号、米国特許第4,421,769号、及び米国特許第3,755,560号に記載されている。
これらの非シリコーン含有乳化剤の非限定的な例には、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5ダイズステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、カリウムセチルホスフェート、ジエタノールアミンセチルホスフェート、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルナトリウムステアレート、ポリグリセリル−4−イソステアレート、ヘキシルラウレート、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ジエタノールアミンセチルホスフェート、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
d.シリコーンエラストマー
また本発明の組成物は、組成物の約0.1重量%〜約30重量%のシリコーンエラストマー成分を含んでもよい。好ましくは、組成物は、組成物の約1重量%〜約30重量%、より好ましくは約2重量%〜約20重量%のシリコーンエラストマー成分を含む。
本明細書ではシリコーンエラストマーが好適に使用され、それは乳化型もしくは非乳化型の架橋シロキサンエラストマー、又はそれらの混合物であってもよい。架橋オルガノポリシロキサンエラストマーの出発物質としての役目を果たすことが可能な硬化性オルガノポリシロキサン組成物の種類に関して、具体的な制約はない。この点における例としては、SiH含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素結合ビニル基を有するオルガノポリシロキサン間の付加反応による白金金属触媒作用下で硬化する付加反応硬化オルガノポリシロキサン組成物;ヒドロキシル基末端ジオルガノポリシロキサンとSiH含有ジオルガノポリシロキサン間の脱水素反応によって、有機スズ化合物の存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物、及び有機スズ化合物もしくはチタネートエステルの存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物が挙げられる。
付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、迅速な硬化速度及び優れた硬化均一性の点から好ましい。特に好ましい付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、a)各分子中に少なくとも2つの低級アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、b)各分子中に少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン、及びc)白金型の触媒から調製される。
本発明の組成物は、乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、非乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、又はその混合物を含んでもよい。本明細書で使用される「非乳化型」という用語は、ポリオキシアルキレン単位が存在しない架橋オルガノポリシロキサンエラストマーと定義する。本明細書で使用される「乳化型」という用語は、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)単位を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。本発明の好ましい乳化型エラストマーは、ジビニル化合物から形成されるポリオキシアルキレン変形エラストマー、特に、ポリシロキサンの主鎖上のSi−H結合に反応する少なくとも2つの遊離ビニル基を含むシロキサンポリマーを含む。好ましくは、エラストマーは、分子が球形のMQ樹脂上のSi−H部位によって架橋されるジメチルポリシロキサンである。乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、特に、米国特許第5,412,004号;米国特許第5,837,793号;及び米国特許第5,811,487号に記載されている架橋ポリマーから選択できる。さらに、ジメチコンコポリオールクロスポリマー(及び)ジメチコンからなる乳化型エラストマーは、商品名KSG−21として信越化学工業株式会社から入手可能である。
有利な非乳化型エラストマーは、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーである。そのようなジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーは、Dow Corning社(DC9040及びDC9041)、General Electric社(SFE839)、信越化学工業株式会社(KSG−15、16、18[ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー])、及びGrant Industries社(Gransil(商標)シリーズのエラストマー)などの様々な供給元から供給されている。本発明で有用な架橋オルガノポリシロキサンエラストマー及びその製造方法は、米国特許第4,970,252号;米国特許第5,760,116号;米国特許第5,654,362号に更に記載されている。
本明細書での使用に好ましい市販のエラストマーは、Dow Corning社の9040シリコーンエラストマー混合物、信越化学工業株式会社のKSG−21、及びこれらの混合物である。
e.シリコーンエラストマー用担体
本発明の局所用組成物は、前述の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー成分に好適な担体を、組成物の約1重量%〜約80重量%含んでもよい。この担体は、本発明の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー粒子と組み合わせると、エラストマー粒子を懸濁し、膨潤させ、弾性のゲル様網状構造又はマトリックスを提供する役目を果たす。架橋シロキサンエラストマー用の担体は周囲条件下では液体であり、好ましくは低い粘度を有し、皮膚に対する拡散力を向上させる。
本発明の化粧品組成物の担体の濃度は、主に用いられる担体及び架橋シロキサンエラストマーの種類及び量によって変化する。担体の好ましい濃度は、組成物の約5重量%〜約50重量%、より好ましくは約5重量%〜約40重量%である。
架橋シロキサンエラストマー用の担体には、ヒトの皮膚に局所塗布するのに好適な1つ以上の液状担体が含まれている。これらの液状担体が、約28〜約250℃、好ましくは約28〜約100℃、好ましくは約28〜約78℃の温度において、選択されたシロキサンエラストマーの濃度にて、選択された架橋シロキサンエラストマーとの間で溶液又はその他の均質な液体もしくは液体分散液を形成する場合において、液状担体は、有機、シリコーン含有又はフッ素含有、揮発性又は不揮発性、極性又は非極性であってもよい。本明細書で使用される「揮発性」という用語は、上記で定義した「不揮発性」に当てはまらない全ての物質を意味する。本明細書で使用される「比較的極性の高い」という用語は、溶解度パラメータの点で極性が別の物質よりも高いことを意味する。つまり、溶解度パラメータが高いほど、液体の極性は高くなる。「非極性」という用語は、通常、物質の溶解度パラメータが約6.5より下(cal/cm3>)05であることを意味する。
f.非極性で揮発性の油
本発明の組成物は、非極性で揮発性の油を含んでもよい。非極性で揮発性の油は、本発明の組成物に極めて望ましい審美的特性を付与する傾向がある。従って、非極性で揮発性の油をかなり高い濃度で使用することが好ましい。本発明で特に有用な非極性で揮発性の油は、シリコーン油、炭化水素、及びこれらの組み合わせである。このような非極性で揮発性の油は、例えば、Balsam and Sagarin編の「Cosmetics, Science andTechnology」(1972年、第1巻、27〜104ページ)に開示されている。好ましい非極性で揮発性の炭化水素の例には、イソドデカン及びイソデカン(例えば、Presperse Inc.から入手可能なPermethyl−99A)などのポリデカン類、及びC7〜C8からC12〜C15までのイソパラフィン類(例えば、Exxon Chemicals社から入手可能なIsoparシリーズ)が挙げられる。直鎖状揮発性シリコーンは、一般的には25℃で約5センチストークス未満の粘度を有するが、環状シリコーンは25℃で約10センチストークス未満の粘度を有する。非常に好ましい揮発性シリコーン油の例としては、様々な粘度のシクロメチコン、例えば、Dow Corning200、Dow Corning244、Dow Corning245、Dow Corning344及びDow Corning345(Dow Corning Corp.より市販)、SF−1204及びSF−1202 Silicone Fluid(G.E. Silicones社より市販)、GE7207及び7158(General Electric Co.より市販)、及びSWS−03314(SWS Silicones Corpより市販)が挙げられる。
g.比較的極性の高い不揮発性油
本発明の組成物は、比較的極性の高い不揮発性油を含んでもよい。この不揮発性油は、上記に示した非極性で揮発性の油に比べて「比較的極性が高い」。従って、不揮発性共担体は、非極性で揮発性の油の少なくとも1つよりも極性が大きい(即ち、高い溶解度パラメータを有する)。本発明で潜在的に有用性のある比較的極性の高い不揮発性油は、例えば、Balsam and Sagarin編の「Cosmetics, Science andTechnology」(1972年、第1巻、27〜104ページ);米国特許第4,202,879号;米国特許第4,816,261号に開示されている。好ましくは、本発明で有用な比較的極性の高い不揮発性油は、シリコーン油;炭化水素油;脂肪アルコール;脂肪酸;モノ及びジ塩基カルボン酸とモノ及び多価アルコールのエステル;ポリオキシエチレン;ポリオキシプロピレン;脂肪アルコールのポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンエーテルの混合物;及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
h.非極性で不揮発性の油
架橋シロキサンエラストマーの担体は、上記の液体に加え、任意選択的に不揮発性で非極性の油を含んでもよい。典型的な不揮発性で非極性の皮膚軟化剤は、例えば、Balsam and Sagarin編の「Cosmetics, Science andTechnology」(1972年、第1巻、27〜104ページ)、米国特許第4,202,879号、米国特許第4,816,261号に開示されている。本発明で有用な不揮発性の油は、本質的に不揮発性のポリシロキサン、パラフィン状の炭化水素油、及びこれらの組み合わせである。
2.水中油型エマルション
その他の好ましい局所用担体は、連続的な水性相及びそこに分散している疎水性、水不溶性の相(「油相」)を有する水中油型エマルションを含む。「油相」は、油、シリコーン又はそれらの混合物を含んでもよく、また、上述の油中水エマルションの欄に記載の油及びシリコーンを含むがこれらに限定されない。エマルションが水中油と水中シリコーンエマルションのどちらの特徴を有するのかの識別は、油相が主に油又はシリコーンのどちらから構成されているかという機能による。これらのエマルションの水相は主に水からなるが、上述の油中水エマルションの欄に列記された水相原料等の種々の他の原料を含んでもよい。好ましい水中油型エマルションは、組成物全体の約25重量%〜約98重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%の水を含む。
連続的な水相及び分散した油もしくはシリコーン相に加えて、これらの水中油組成物は、エマルションを安定させる乳化剤も含む。本明細書で有用な乳化剤は、本技術分野において公知のものであり、非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性乳化剤を含む。本発明の水中油型エマルションにおいて有用な乳化剤の非限定的な例は、「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1986年)、米国特許第5,011,681号;米国特許第4,421,769号;及び米国特許第3,755,560号に挙げられている。好適な水中油型エマルション担体の例は、米国特許第5,073,371号及び米国特許第5,073,372号に記載されている。構造剤、親水性界面活性剤及び水を含む特に好ましい水中油型エマルションを、以下に詳細に記載する。
a.構造剤
好ましい水中油型エマルションは、液状結晶ゲル網状構造の形成を支えるための構造剤を含有する。理論によって限定されるものではないが、構造剤は、組成物の安定性に貢献するレオロジー特性を組成物に供給するのに役立つと考えられている。構造剤はまた、乳化剤又は界面活性剤としても機能し得る。本発明の好ましい組成物は、組成物の約0.5重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%、更により好ましくは約1重量%〜約5重量%の構造剤を含む。
本発明の好ましい構造剤としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約1〜約21のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、平均約1〜約5のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明の更に好ましい構造剤は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約2のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−2)、平均約21のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−21)、平均約2のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びそれらの混合物から選択される。より一層好ましい構造材は、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアレス−2、ステアレス−21、及びそれらの混合物から選択される。
b.親水性界面活性剤
好ましい水中油型エマルションは、約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約6重量%、より好ましくは約1重量%〜約3重量%の少なくとも1つの親水性界面活性剤を含み、この親水性界面活性剤は、疎水性の物質を水相に分散できる(比率は局所用担体の重量に対する比率)。界面活性剤は少なくとも、水に分散するのに充分な程度に親水性でなければならない。
好ましい親水性界面活性剤は、非イオン系界面活性剤から選択される。本明細書で有用な非イオン系界面活性剤は、長鎖アルコール(例えばC8〜30のアルコール)と糖類もしくはデンプンポリマー(即ちグリコシド)の縮合生成物として広く定義されるものである。これらの化合物は、式(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース及びガラクトース等の糖部分であり、nは約1から約1000までの整数であり、RはC8〜30アルキル基である。アルキル基が誘導され得る長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。このような界面活性剤の好ましい例には、Sがグルコース部分、RがC8〜20のアルキル基、及びnが約1から約9までの整数であるものが挙げられる。市販されているこれらの界面活性剤の例には、デシルポリグルコシド(Henkel社からAPG325CSとして市販)及びラウリルポリグルコシド(Henkel社からAPG600CS及び625CSとして市販)が含まれる。
その他の有用な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシド類と脂肪酸の縮合生成物(即ち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル類)、アルキレンオキシド類と2モルの脂肪酸との縮合生成物(即ち、脂肪酸類のアルキレンオキシドジエステル類)、アルキレンオキシド類と脂肪族アルコール類の縮合生成物(即ち、脂肪族アルコール類のアルキレンオキシドエーテル類)、アルキレンオキシド類と脂肪酸類及び脂肪族アルコール類両方との縮合生成物[即ち、ポリアルキレンオキシド部分は、一方の末端が脂肪酸でエステル化され、そしてもう一方の末端が脂肪族アルコールでエーテル化される(即ち、エーテル結合を介して結合される)]が挙げられる。
これらのアルキレンオキシドが誘導する非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、セテス−6、セテス−10、セテス−12、セテアレス−6、セテアレス−10、セテアレス−12、ステアレス−6、ステアレス−10、ステアレス−12、ステアレス−21、PEG−6−ステアレート、PEG−10−ステアレート、PEG−100−ステアレート、PEG−12−ステアレート、PEG−20−グリセリルステアレート、PEG−80牛脂脂肪酸グリセリル、PEG−10−グリセリルステアレート、PEG−30−グリセリルココエート、PEG−80−グリセリルココエート、PEG−200−牛脂脂肪酸グリセリル、PEG−8−ジラウレート、PEG−10−ジステアレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
更にその他の有効な非イオン性界面活性剤としては、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられる。上記の構造に合致するとりわけ好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含む組成物の製造方法は、例えば、米国特許第2,965,576号; 米国特許第2,703,798号、及び米国特許第1,985,424号に開示されている。
非イオン界面活性剤の中で好ましいのは、ステアレス−21、セテアレス−20、セテアレス−12、スクロースココエート、ステアレス−100、PEG−100ステアレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。
本明細書で使用するのに適したその他の非イオン系界面活性剤としては、糖エステル類及びポリエステル類、アルコキシル化糖エステル類及びポリエステル類、C1〜C30の脂肪族アルコール類のC1〜C30の脂肪酸エステル類、C1〜C30の脂肪族アルコール類のC1〜C30の脂肪酸エステル類のアルコキシル化誘導体、C1〜C30の脂肪アルコール類のアルコキシル化エーテル類、C1〜C30の脂肪酸類のポリグリセリルエステル類、ポリオール類のC1〜C30エステル類、ポリオール類のC1〜C30エーテル類、アルキルリン酸類、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルリン酸類、脂肪酸アミド類、アシルラクチレート類、及びそれらの混合物が挙げられる。
これらの乳化剤の非限定的な例としては、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5ダイズステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェ−ト、セチルホスフェ−トカリウム、ジエタノールアミンセチルホスフェ−ト、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルステアレートナトリウム、ポリグリセリル−4イソステアレート、ヘキシルラウレート、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、PEG−100ステアレート及びそれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な非イオン性界面活性剤のもう1つの群は、ソルビタンもしくはソルビトール脂肪酸エステル及びスクロース脂肪酸エステルとの混合物に基づく脂肪酸エステル混合物であり、その脂肪酸はいずれの場合も好ましくはC8〜C24、より好ましくはC10〜C20である。好ましい脂肪酸エステル乳化剤は、ソルビタンもしくはソルビトールC16〜C20脂肪酸エステルと、スクロースC10〜C16脂肪酸エステル、とりわけソルビタンステアレート及びスクロースココエートの混合物である。これは、ICIから商品名Arlatone2121として市販されている。
本明細書で有用なその他の適した界面活性剤には、当該分野で周知の、及び下記に詳述するような多種多様なカチオン性、アニオン性、双性、及び両性界面活性剤が挙げられる。本明細書で使用される有用な親水性界面活性剤は、単一の界面活性剤、又は複数の適した界面活性剤を組み合わせて含有できる。的確な界面活性剤(又は界面活性剤混合物)の選択は、組成物及びその他の存在する構成成分のpHによって変わる。
本明細書では、カチオン性界面活性剤、特にジアルキル第四級アンモニウム化合物も有用であるが、それらの例は、米国特許第5,151,209号、米国特許第5,151,210号、米国特許第5,120,532号、米国特許第4,387,090号、米国特許第3,155,591号、米国特許第3,929,678号、米国特許第3,959,461号、「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1979年、M.C.Publishing Co.)、及びSchwartzら著、「Surface Active Agents」、「Their Chemistry and Technology」(ニューヨーク、Interscience Publishers、1949年)に記載されている。
これらのカチオン性乳化剤の非限定的な例には、ステアロアミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ベヘナミドプロピルPG塩化ジモニウム、ステアロアミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルセテアリルアンモニウムトシレート、ステアロアミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルアンモニウム乳酸塩、及びそれらの混合物が挙げられる。とりわけ好ましいのは、ベヘナミドプロピルPG塩化ジモニウムである。
四級アンモニウム塩のカチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、セチル塩化アンモニウム、セチル臭化アンモニウム、ラウリル塩化アンモニウム、ラウリル臭化アンモニウム、ステアリル塩化アンモニウム、ステアリル臭化アンモニウム、セチルジメチル塩化アンモニウム、セチルジメチル臭化アンモニウム、ラウリルジメチル塩化アンモニウム、ラウリルジメチル臭化アンモニウム、ステアリルジメチル塩化アンモニウム、ステアリルジメチル臭化アンモニウム、セチルトリメチル塩化アンモニウム、セチルトリメチル臭化アンモニウム、ラウリルトリメチル塩化アンモニウム、ラウリルトリメチル臭化アンモニウム、ステアリルトリメチル塩化アンモニウム、ステアリルトリメチル臭化アンモニウム、ラウリルジメチル塩化アンモニウム、ステアリルジメチルセチルジタロージメチル塩化アンモニウム、ジセチル塩化アンモニウム、ジセチル臭化アンモニウム、ジラウリル塩化アンモニウム、ジラウリル臭化アンモニウム、ジステアリル塩化アンモニウム、ジステアリル臭化アンモニウム、ジセチルメチル塩化アンモニウム、ジセチルメチル臭化アンモニウム、ジラウリルメチル塩化アンモニウム、ジラウリルメチル臭化アンモニウム、ジステアリルメチル塩化アンモニウム、ジステアリルメチル臭化アンモニウム及びそれらの混合物から選択されたものが挙げられる。
追加的な四級アンモニウム塩は、C12〜C30のアルキル炭素鎖が獣脂脂肪酸又はココナッツ脂肪酸に由来するものを含む。「獣脂」という用語は、一般にC16〜C18の範囲のアルキル鎖の混合物を有する獣脂脂肪酸類(通常水素付加された獣脂脂肪酸)に由来するアルキル基のことをいう。「ココナッツ」という用語は、一般にC12〜C14の範囲のアルキル鎖の混合物を有するココナッツ脂肪酸に由来するアルキル基のことをいう。これらの獣脂及びココナッツ原料に由来する四級アンモニウム塩の例としては、ジタロージメチル塩化アンモニウム、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素添加タロー)ジメチル塩化アンモニウム、ジ(水素添加タロー)ジメチル酢酸アンモニウム、ジタロージプロピルリン酸アンモニウム、ジタロージメチル硝酸アンモニウム、ジ(ココナッツアルキル)ジメチル塩化アンモニウム、ジ(ココナッツアルキル)ジメチル臭化アンモニウム、タロー塩化アンモニウム、ココナッツ塩化アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。エステル結合を伴ったアルキル基を持つ第四級アンモニウム化合物の例は、ジタローオキシエチルジメチル塩化アンモニウムである。
より好ましいカチオン性界面活性剤は、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジミリスチルジメチル塩化アンモニウム、ジパルミチルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピル塩化PG−ジモニウムホスフェート、ステアロアミドプロピルエチルジアンモニウムエソサルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルセテアリルアンモニウムトシラート、ステアロアミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチル乳酸アンモニウム、及びそれらの混合物から選択されたものである。
より一層好ましいカチオン性界面活性剤は、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジミリスチルジメチル塩化アンモニウム、ジパルミチルジメチル塩化アンモニウム、及びそれらの混合物から選択されたものである。
カチオン性界面活性剤と構造剤の好ましい組み合わせは、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム及び/又はベヘニルアルコールであり、特にそのような組み合わせがイオン性及び/又は極性の高い溶媒を含有する場合、物理的及び化学的安定性を高めるように、その比率は好ましく最適化される。
本明細書では、多種多様なアニオン性界面活性剤も有用である。アニオン性界面活性剤の非限定的な例には、アルコイルイセチオン酸類、並びにアルキル及びアルキルエーテルサルフェート類が挙げられる。イセチオン酸でエステル化され中和された脂肪酸の反応生成物、すなわちアルコイルイセチオン酸類は、典型的にはRCO−OCHCHSOMの式を有し、式中、Rは炭素原子数約10〜約30のアルキル又はアルケニルであり、Mはアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びトリエタノールアミン等の水溶性のカチオンである。例えば、脂肪酸は、ココヤシ油又はパーム核油由来のものである。これらのイセチオン酸類の非限定的な例としては、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ステアロイルイセチオン酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択されるアルコイルイセチオネート類が挙げられる。脂肪酸の塩、メチルタウリドのアミド類もまた好適に使用される。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号;米国特許第2,486,922号及び米国特許第2,396,278号に記載されている。
アルキル及びアルキルエーテルサルフェートは、通常各々化学式ROSOM及びRO(CO)xSOMを有し、式中Rは炭素数が約10〜30のアルキルもしくはアルケニルであり、xは約1〜10であり、Mはアンモニウム等の水溶性カチオン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、ナトリウム及びカリウムのような一価金属、並びにマグネシウム及びカルシウム等の多価金属カチオンである。好ましくは、Rは、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートの両方において、約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、更により好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的には、エチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として製造される。アルコールは合成することができ、又は脂肪、例えばココヤシ油、パーム核油、タローに由来する。ココヤシ油又はパーム核油から得られるラウリルアルコール及び直鎖アルコールが好ましく用いられる。そのようなアルコールを、約0〜約10モル、好ましくは約2〜約5モル、より好ましくは約3モルのエチレンオキシドと反応させ、例えば、アルコール1モルにつき平均3モルのエチレンオキシドを有する分子種の得られた混合物を硫酸化し、中和する。
他の適切なアニオン性洗浄性界面活性剤のクラスは、一般式:R1--SO‐Mの有機の硫酸反応生成物の水溶性塩である。式中、R1は約8〜約24、望ましくは約10〜16個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルを含む群から選択され、Mは先に記載したカチオンである。
更にその他の陰イオン合成界面活性剤には、約12〜約24個の炭素原子を有するスクシナメート類及びオレフィンスルホネート類、並びにβ−アルキルオキシアルカンスルホネート類として示される種類が含まれる。このような物質の例はラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸アンモニウムである。
本組成物に用いられる好適な他のアニオン性界面活性剤はコハク酸塩であり、その例としては、N−オクタデシルスルホコハク酸ニナトリウム;ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム;ラウリルスルホコハク酸ジアンモニウム;N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム;スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル;スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル;及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。他の好適なアニオン性の界面活性剤には、約10〜約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホネートが挙げられる。
真のアルケンスルホネート及び一部のヒドロキシ−アルカンスルホネートに加えて、オレフィンスルホネートは、反応条件、反応物の比率、オレフィンストックにおける出発オレフィン及び不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応に依存して、アルケンジスルホネートのような少量の他の材料を含むことができる。このようなα−オレフィンスルホネート混合物の非限定的な例は、米国特許第3,332,880号に記載されている。
本組成物に使用される好適なアニオン性の界面活性剤の別の部のクラスは、β−アルキルオキシアルカンスルホネートクラスである。これらの界面活性剤は次の一般式(化4)に従う。
Figure 0005350402
式中、Rは約6〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、Rは約1〜約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは前述されたような水溶性カチオンである。
本発明において有用なその他の陰イオン物質は、脂肪酸の石鹸(即ち、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム又はカリウム塩)であり、一般に約8個〜約24個の炭素原子を有し、好ましくは約10〜約20個の炭素原子を有する。石鹸を作るのに用いられる脂肪酸は、天然資源、例えば、植物又は動物由来のグリセリド(例えば、パーム油、ヤシ油、ダイズ油、ヒマシ油、獣脂、豚脂(ラード)等)から得ることができる。脂肪酸は合成して作製することもできる。石鹸については、米国特許第4,557,853号に更に詳細が記載されている。
本発明では、両性及び双性界面活性剤も有用である。本発明の組成物で使用できる両性及び双性界面活性剤の例は、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体と広く記載されるものであり、この誘導体は、脂肪族基が直鎖であっても分岐鎖であってよく、脂肪族置換基の1つが約8〜約22個の炭素原子を有し(好ましくはC8〜C18)及び1つが陰イオン水溶化基(例えば、カルボキシ、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩又はホスホン酸塩)を含む。例としては、式RN[(CH)mCOM]及びRNH(CH)mCOMで表されるアルキルイミノアセテート類、及びイミノジアルカノエート類及びアミノアルカノエート類が挙げられ、式中、mは1から4、RはC8〜C22のアルキル基又はアルケニル基であり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属アンモニウム、又はアルカノールアンモニウムである。
本発明における使用に好ましい両性界面活性剤には、ココアンホ酢酸塩、ココアンホ二酢酸塩、ラウロアンホ酢酸塩、ラウロアンホ二酢酸塩、及びこれらの混合物が挙げられる。更に、イミダゾリニウム及びアンモニウム誘導体も含まれる。適した両性界面活性剤の具体例としては、3−ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、米国特許第2,658,072号の教示に従ってドデシルアミンをイセチオン酸ナトリウムと反応させることによって生成されるもの等のN−アルキルタウリン類、米国特許第2,438,091号の教示に従って生成されるもの等のN−高級アルキルアスパラギン酸、米国特許第2,528,378号に記載され、「ミラノール(Miranol)」の商品名で販売されている製品が挙げられる。有用な両性イオンのその他の例には、コアミドプロピル塩化PG−ジモニウムリン酸(Mona CorpからMonaquatPTCとして市販されている)等のリン酸塩類が含まれる。
本組成物に用いるのに好適な双性イオン性界面活性剤は、本技術分野において周知であり、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記載されている界面活性剤が挙げられる。この界面活性剤は、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分枝鎖であってもよく、脂肪族置換基の内の一つは約8〜約18個の炭素原子を含み、一つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート等のアニオン性基を含む。ベタイン類のような双性イオン性のものが好ましい。
ベタイン類の例には、例えば、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン(ロンザ社(Lonza Corp.)からロンザイン(Lonzaine)16SPの名で市販されている)、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)アルファ−カルボキシエチルベタイン、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、並びに、アミドベタイン及びアミドスルホベタイン類(ここでは、RCONH(CHラジカルは、ベタインの窒素原子と結合している)、オレイルベタイン(Henkel社から両性VelvetexOLB50として市販)、並びに、コカミドプロピルベタイン(Henkel社からVelvetexBK−35及びBA−35として市販)が挙げられる。
その他の有用な両性及び双性界面活性剤には、スルタイン類及びコカミドプロピルヒドロキシスルタイン(Rhone-PoulencからMirataineCBSとして市販)等のヒドロキシスルタイン、及び式RCON(CH3)CH2CH2CO2Mに対応するアルカノイルサルコシン酸が含まれる。式中、Rは約10から約20の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基であり、Mはアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びトリアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)等の水溶性陽イオンである。これらの中で好ましいのは、ラウロイルサルコシン酸ナトリウムである。
c.水性皮膚軟化薬
好ましい水中油型エマルションは、局所用担体の約25重量%〜約98重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%の水を含む。
疎水性相は連続的な水性相に分散している。疎水性相は、当該分野で既知の水不溶性又は部分的水溶性の物質を含有してよく、また、水中シリコーン型エマルションに関連して本明細書に記載されるシリコーン、及びエマルションに関連して前述したようなその他のオイル及び脂質を含んでもよいが、これらに限定されない。
発明の対象の局所用組成物は、限定されるものではないが、ローションやクリームを含み、また、皮膚科学的に許容可能な皮膚軟化剤を含有してもよい。かかる組成物は好ましくは約1%〜約50%の皮膚軟化剤を含む。本明細書で使用する時、「皮膚軟化剤」は、皮膚を保護すると同様に、乾燥から守るもしくは乾燥を軽減するのに有用な原料をいう。多種多様の適した皮膚軟化剤が既知であり、本明細書で使用される。Sagarinの「Cosmetics, Science and Technology」(第2版、第1巻32〜43頁、1972年))は皮膚軟化剤として適した物質の多数の例を含む。好ましい皮膚軟化剤はグリセリンである。グリセリンは、好ましくは約0.001〜約30%、より好ましくは約0.01〜約20%、一層より好ましくは約0.1〜約10%、例えば5%の量で使用される。
本発明に係るローション及びクリームは、一般に、溶液担体システム及び1つ以上の皮膚軟化剤を含む。ローション及びクリームは、通常約1〜約50%、好ましくは約1〜約20%の皮膚軟化剤;約50〜約90%、好ましくは約60〜約80%の水、及び追加のスキンケア有効成分(active)(一種又は数種)を上記の量含む。クリームは一般的に、皮膚軟化剤又は増粘剤の濃度が高いので、ローションより粘性が高くなる。
本発明の軟膏は、動物もしくは植物油もしくは半固形炭化水素(油性)の単純な担体ベース、エマルションを形成するために水を吸収する吸収性軟膏べース、又は水溶性担体、例えば、水溶性溶液担体を含んでもよい。軟膏は、更に、Sagarinの「Cosmetics,Science and Technology」(第2版、第1巻72〜73頁、1972年)に記載されている濃厚剤、及び/又は皮膚軟化剤を含んでもよい。例えば軟膏は、約2%〜約10%の皮膚軟化剤;約0.1%〜約2%の増粘剤;並びに、ポリペプチド及び追加のスキンケア有効成分(一種又は数種)を上記の量で含有してもよい。
清浄(「清浄剤」)に有用な本発明の組成物は、例えば、上述したように、適した担体によって調製可能であり、好ましくは、約1%〜約90%、より好ましくは約5%〜約10%の皮膚科学的に許容可能な界面活性剤を含有する。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、双性、両性イオン系及び両性電解質系界面活性剤、並びにこれらの界面活性剤の混合物から適したものが選択される。かかる界面活性剤は、洗浄技術分野の当業者にはよく知られている。使用可能な界面活性剤の非限定的な例としては、イソセテス−20、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、及びラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。本明細書で有用な代表的な界面活性剤については、米国特許第4,800,197号を参照されたい。本明細書で有用な広範囲の種類の追加界面活性剤の例は「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1986年、Allured Publishing Corporationより発行)に記載されている。洗浄組成物は任意に、洗浄組成物中で従来から用いられるその他の材料を、技術的に確立した濃度で含むことができる。
本明細書で使用する時、「ファンデーション」という用語は、限定的ではないが、ローション、クリーム、ジェル、ペースト及び固形物等を含む、液状、半液状、半固形、又は固形の皮膚用化粧品のことをいう。一般にファンデーションは、特定の外観を得るために、顔上等の皮膚の広い範囲に用いられる。ファンデーションは一般に、口紅、ほお紅、粉等の着色化粧品の付着性ベースとなり、皮膚の欠点を隠し、皮膚に滑らかで均一な外観をもたらす傾向がある。本発明のファンデーションは、皮膚科学的に許容可能な担体を含むが、油、着色剤、色素、皮膚軟化薬、香料、ワックス、安定化剤等の従来の原料を含んでもよい。本明細書での使用に好適な担体及びかかる他の原料の例は、例えば、WO96/33689、及びGB2274585に記載されている。
B.経口的に許容可能な担体
また本発明の組成物は、それらが摂取されるものである場合、経口的に許容可能な担体を含んでもよい。本明細書では、本技術分野において公知のもしくは公知ではない任意の好適な経口的に摂取可能な担体もしくは担体の形態が、使用できる。経口パーソナルケア組成物の非限定的な例には、錠剤、丸剤、カプセル剤、飲料(drinks、beverages)、シロップ剤、顆粒剤、パウダー、ビタミン、栄養補給剤、ヘルスバー、キャンディー、チューズ、及びドロップ剤が含まれ得るが、これらに制限されない。
C.注射可能な液
また本発明の組成物は、組成物が注射されるものである場合、皮膚内及び/もしくは皮下への注射剤として許容可能な液を含んでもよい。本技術分野において公知のもしくは公知ではない任意の好適な許容可能な液を使用可能である。
III .組成物の調製
本発明の方法に有用な組成物は、一般に、局所用及び経口用組成物、並びに注射用組成物を調製する場合に当業界において公知である従来の方法によって調製される。かかる方法は一般的に、加熱、冷却等を含む又は含まざると、1以上の段階で行うことができる。
本発明に係る組成物の物理的な形態は、重要なものではない。クリーム、ローション、軟膏、ミルク又はクリーム軟膏、ゲル、エマルション、分散系、液剤、懸濁剤、清浄剤、ファンデーション、無水製剤(スティック、特に口紅、ボディーオイル及びバスオイル)、シャワージェル及びバスジェル、シャンプー及び頭皮トリートメントローション、皮膚もしくは毛髪ケア用クリーム又はローション、化粧落とし用ローション又はクリーム、サンスクリーンローション、ミルク又はクリーム、人工日焼けローション、クリーム又はミルク、プリシェービング、シェービングもしくはアフターシェービング用クリーム、ジェル、もしくはフォーム、化粧剤、口紅、マスカラ又はマニキュア、皮膚「エッセンス」、セラム、絆創膏もしくは吸収剤材料、経皮性パッチ、パウダー、保湿ローション、ミルク又はクリーム、スプレー、身体及び浴用オイル、ファンデーション薄色ベース、ポマード、コロイド、コンパクト又は固形の懸濁剤、ペンシル、スプレー可能な又はブロース(brossable)可能な調合物、ブラシ(brossable)、ほお紅、アイライナー、リップライナー、リップグロス、顔用又は体用パウダー、泡状整髪剤又は整髪用ジェル、爪用コンディショナー、リップバーム、皮膚用コンディショナー、保湿剤、整髪スプレー、石鹸、ボディーエクスフォリアン、収斂剤、脱毛剤及びパーマネントウェービング用の溶液、ふけ防止製剤、抗汗剤及び制汗剤、鼻用スプレー等である。またこれらの組成物は、色を付けることもしくは口唇をひび割れから保護することを目的とした口紅の形で、又は目用もしくは薄色付用化粧品及び顔用薄色ベースとして提供できる。本発明の組成物は、化粧品、パーソナルケア製品及び薬学的調製物を含む。本発明は、動物の皮膚にも塗布可能である。加圧された噴霧剤を含む泡又はエアロゾル用組成物の形態の組成物も考えられる。
本発明に従った化粧品組成物は、例えば、歯磨き粉等、口腔歯科的に用いられてもよい。その場合、組成物は、経口使用用組成物に通常用いられる補助剤及び添加剤、並びに、特に、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、シリカ等の研磨剤、フッ化物、特にフッ化ナトリウム等の種々な有効成分、並びに、場合によってはサッカリンナトリウム等の甘味剤を含んでもよい。
ホマリン及びエリスリトールは、液剤、分散系、エマルション、ペースト又はパウダーの形態で使用される。それらは、単独であってもよく、マクロ−、マイクロ−もしくはナノカプセル、マクロ−、マイクロ−もしくはナノスフィア、リポソーム、オレオソームもしくはカイロミクロン、マクロ−、マイクロ−もしくはナノ粒子、マクロ−、マイクロもしくはナノスポンジ、又はマイクロもしくはナノエマルション等の賦形剤中又はベクター中にプレミックスとしてであってもよい。それらは有機ポリマーパウダー、タルク、ベントナイト、又は他の無機もしくは有機支持体上に吸着されてもよい。
本発明のホマリン及びエリスリトール、及び、化粧品組成物は、あらゆる形態で、もしくはマクロ−、マイクロ−、及びナノ粒子、もしくはマクロ−、マイクロ−、及びナノカプセルに、結合した形態、もしくは導入された形態、もしくは吸収された形態、もしくは吸着された形態で、布地、天然もしくは合成繊維、羊毛、及び、タイツ、肌着、ハンカチ、もしくは布等の皮膚と接触する用途の昼用もしくは夜用の被服もしくは下着に使用される任意の材料の処理に用いることにより、この皮膚/布地接触を介してそれらの化粧品効果を発揮し、連続的に局所的送達を行うことが出来る。
IV.化粧品治療のための方法
任意の理論に縛られることなく、本出願人は、ホマリンとエリスリトールの送達がイオンの不均衡を平衡化するとともに皮膚の保水能力を高めることができるものとみている。加えて、本出願人は、ホマリン/エリスリトールとの関係が浸透圧を平衡にさせる実体を形成し、これが水和効果を著しく強化するとみている。
したがって、別の態様に従って、本発明は、皮膚及び/又は頭皮の一般的な状態を改善させるため、より具体的には、皮膚の脱水症を予防又は治療するため、皮膚の水和を改善させるため、皮膚のバリア機能を強化するための化粧品によるケア方法を対象としており、本発明は、上記の組成物を効果的な量、皮膚に局所的に塗布する段階を含む。より具体的な有用な実施形態に従って、化粧品によるケア方法は、皮膚の張り、及び/又は、堅さ、及び/又は、弾力性、及び/又は、柔軟性を改善することを対象としており、先に定義された組成物を効果的な量、皮膚に塗布する段階を含む。
本発明は、同様に、皮膚又は頭皮細胞における浸透圧の平衡を回復及び/又は促進するための、紫外線に誘発された浸透圧ショックから皮膚又は頭皮細胞を保護するための、化粧品を用いた方法も提供するものであり、先に定義された組成物を効果的な量、皮膚及び/又は頭皮に局所的に塗布する段階を含む。
本発明は、同様に、皮膚の乾燥の兆候を予防又は再吸収するため、老化に関連する皮膚の脱水症を予防又は治療するために、敏感肌の治療のための、化粧品を用いた方法を提供するものであり、先に挙げた組成物を効果的な量、皮膚及び/又は頭皮に局所的に塗布する段階を含む。
本発明は、皮膚及び/又は頭皮の通常の水和を回復させるための、即時の及び長時間続く水和を提供するための、水分の流出を調節するための、及び/又は、鎮静効果を発揮するための、化粧品を用いた方法を提供するものであり、先に挙げた組成物を効果的な量、皮膚及び/又は頭皮に局所的に塗布する段階を含む。
本発明の組成物は、顔、首、襟足、手、又は、身体領域に局所的に塗布可能である。本発明の1つの大きな利点は、必要であろうと所望であろうと、この局所的な塗布方法によって、非常に局所的かつ選択的な「穏やかな」治療を進めることができるということである。
本発明の他の態様に従って、上記の方法を行うための複数の小室又はキットを備える装置を提案することも可能であり、この装置は、第1小室にホマリンを、第2小室にエリスリトールを含み、前記第1及び第2小室に含まれる組成物は、本明細書において、皮膚及び/又は頭皮の一般的な状態を改善させるため、より具体的には、皮膚の脱水症を予防及び/又は治療するための治療の際に、同時に、別々に、又は、交互に使用するための組み合わせとして考慮される。
本発明は、同様に、皮膚の脱水症の兆候を治療する薬物を調製するために、エリスリトールと併用してホマリンを使用することを提供している。
本発明は、化学、医療、化粧品、スキンケア産業を対象としている。複数の剤形(formulations)が本発明を例示するために引用される。これらは本発明の代表的なものであるが、本発明を限定するものではない。
V 実施例
A.インビトロ試験
1−高浸透圧ショック後の組み合わせ(ホマリン+エリスリトール)の浸透圧保護効果の実証
高浸透圧ショックの場合、水の流出は、細胞の体積及び形状の変化をもたらし、細胞は収縮し、ストレスが続けばアポトーシスが始まる。
濃度を上昇させたエリスリトール(0.06%及び1%)とホマリン(0.006%及び0.06%)の存在下でインキュベートされた正常な浸透圧培地(FCSを含まないがBSAを含む)で、ヒトのケラチノサイトが培養された。24時間後、細胞は、NaClで+300mOsmolの高塩水による浸透圧ショックに5時間さらされた。このストレスの後、細胞は正常な通常の浸透圧培地(BSAを有する)に戻された。細胞の形態学がビデオ顕微鏡法によって観察され、細胞質染色及び核染色によって、細胞の数を数えることが可能になるとともに、細胞領域の定量化が可能になる。
Figure 0005350402
関連(ホマリン+エリスリトール)によって試験された細胞は、ショック後の高い回復と未処理細胞の高い生存率を示した。未処理細胞に関しては、過塩性ショックはアポトーシスをもたらした。
これらの結果は、高浸透圧ショックに関して(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの用量依存性の保護効果を実証した。(ホマリン0.006%+エリスリトール0.6%)の組み合わせで、この保護は多くの細胞(+36%)で明らかで、全細胞領域は5%増加した。保護された細胞は低収縮を示し、これは(ホマリン0.01%+エリスリトール0.1%)の組み合わせでより顕著であり、細胞数は91%増加し、平均的な細胞表面は+10%増加した。この組み合わせにおけるホマリンの果たす役割は、ホマリンが豊富な組み合わせ(ホマリン+エリスリトール)の結果によって実証され、この組み合わせは、非常に有意な細胞の数に関して+9%の有意な平均領域をもたらす。
2−浸透圧の保護効果の比較
本試験の目的は、等価用量における、ホマリン+エリスリトールの組み合わせと、ベタイン+エリスリトールの組み合わせの浸透圧保護の効果を比較することである。化合物の浸透圧活性は、NaClによって誘発された高浸透圧ショック後に評価された。化合物の浸透圧保護効果は、反応物(Resazurine)が細胞代謝活性(細胞の呼吸)に基づく成長因子として機能するUPTIBLUE方法を用いて、細胞の生存を数値で表すことによって評価された。
ヒトのケラチノサイトは培地(DMEMc+FCS)で24時間培養され、その後、コンフルエンスに達するまでインキュベートされた。この段階において、細胞は、化合物と24時間事前接触するよう設置された。翌日、化合物の存在下でNaClによる5時間のストレスが、150mMのNaClを含有するDMEMc培地(FCSを含まないが、BSAを含む)の細胞に適用された。このストレス後、細胞をリンスし、前述と(T0)同じ培地で試験された化合物を有して又は化合物を有さずに回復させた。回復は、ストレス開始(T0)後T5日の生存を測定することによって、長期間評価された。分散分析は得られたデータによって実現化された。分散恒等式(variance identity)は、一致する級数に対するスチューデントt−検定がさらにその平均で実現化された。
検定は49mMのエリスリトールと、ベタイン及びホマリン間の2つの等しいモル濃度、1Xに相当する346μMと10Xに相当する3460μMとで実現された。高浸透圧ショック後5日間のホマリン+エリスリトールの組み合わせと、ベタイン+エリスリトールの組み合わせに関する浸透圧の保護効果の比較が、表2で行われる。
Figure 0005350402
高浸透圧ショック後の高い浸透圧保護効果は、2つの試験された濃度において(1X及び10X)、(ベタイン+エリスリトール)の組み合わせで観察されたよりも、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせで観察された。
3−浸透圧保護活性におけるホマリンとエリスリトールのヒトのケラチノサイトに対する相乗的な効果の実証
ヒトのケラチノサイトが、培地(DMEMc+FCS)で24時間培養され、その後、コンフルエンスが得られるまでインキュベートされた。この段階において、細胞は、化合物と24時間、事前接触するよう設置された。翌日、化合物の存在下でNaClによる5時間のストレスが、150mMのNaClを含有するDMEMc培地(FCSを含まないが、BSAを含む)の細胞に適用された。このストレス後、細胞をリンスし、前述(T0)と同じ培地で試験された化合物を有して又は化合物を有さずに回復させた。回復は、ストレス開始(T0)後T5日とT7日の生存を測定することによって、長期間評価された。化合物は以下の濃度、エリスリトール(0.6%)、ホマリン(0.006%)(1Xに相当)、及び、ホマリン(0.06%)(10Xに相当)で試験された。
化合物の高浸透圧ショックと浸透圧保護効果とが評価された後、UPTIBLUEを用いて細胞の数を視覚化するとともに定量化した。
Figure 0005350402
ヒトのケラチノサイトに対する浸透圧保護効果は、高浸透圧ショック後5及び6日後のエリスリトールとホマリンの両方で観察された。ホマリンの浸透圧保護効果は、用量依存性である。エリスリトールとホマリンの組み合わせは、用量依存性の浸透圧保護効果を有するだけでなく、高浸透圧ストレスに関して相乗的な効果も有する。
4−低浸透圧ショック後の(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの浸透圧保護効果の実証
低浸透圧ショックの場合、流入する水の浸入は細胞体積の膨潤を誘発し、ストレスが長引けば、その後アポトーシスを誘発する。
ヒトのケラチノサイトは、濃度を上昇させたエリスリトール(0.06%及び1%)とホマリン(0.006%及び0.06%)の存在下で正常な浸透圧培地(FCSを含まないがBSAを含む)で24時間培養された。24時間後、その培地を蒸留水で2倍に希釈した培地と置き換えることによって、細胞は、低浸透圧ショックにさらされた。細胞はその後、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの存在又は不在下で、この新しい培地で6日間培養された。
Figure 0005350402
細胞の明確な保護は、(ホマリン0.006%+エリスリトール0.6%)の組み合わせで観察され、細胞の数は増加し、ストレスを受けた細胞に関しては平均的な細胞体積が−14%減少した。保護された細胞はさほど膨潤しておらず、このことは、(ホマリン0.06%+エリスリトール0.6%)の組み合わせで一層顕著となり、平均的な細胞領域は−26%の減少を示す。顕微鏡観察により、低浸透圧下で24時間後、(ホマリン0.06%+エリスリトール0.6%)の組み合わせの存在下での細胞の数は増えており、その形態は、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせを伴わないストレス細胞に対して、正常であることが確認された。
これらの結果は、低浸透圧ショックに対して、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの保護効果を実証するものである。
5−乾燥に対する、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの保護効果の実証
研究モデルは極端な方法に基づいた。プレコンフルエント単層のヒトのケラチノサイトが、異なる濃度の(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの存在又は不在下で培養された。その後、細胞は、全培地の吸引によって乾燥にさらされた。細胞はすぐに顕微鏡下に置かれ、数分にわたって観察された。
乾燥は急速に起こり、経過観察は外部膜の目立った屈折に関連する細胞退縮であった。細胞の75%の乾燥に要した期間が測定された。すなわち、半定量測定である。
Figure 0005350402
(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせによる前処理によって、エリスリトール(1%)+ホマリン(0.01%)の関連性について顕著に見られる細胞の乾燥耐性の上昇が比較された。この耐性は、細胞内水分の保持(保水能力)という細胞の能力の増大に由来すると思われる。
6−(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの紫外線保護効果の実証
ケラチノサイトは、正常の浸透圧が完全な培地において、半コンフルエンスで培養され、その後、移され、濃度を上昇させたエリスリトール(0.06%及び1%)とホマリン(0.006%及び0.06%)の存在下において、培地(FCSを含まないがBSAを含む)で、24時間培養された。24時間後、細胞は、30mJのUVBにさらされた。照射後、細胞は、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの存在又は不在下における正常な浸透圧培地に再度移された。48時間後、細胞層の状態が観察され、ヘシュット反応(the Hoescht reactant)による細胞の数が完了した。
Figure 0005350402
これらの結果はUVBに対して明らかな保護効果を示し、(ホマリン0.01%+エリスリトール1%)の関連性に関して非常に顕著な保護を有し、この有効性におけるホマリンの決定的な役割を示すものである。
UVB照射は、(ホマリン+エリスリトール)の組み合わせの浸透圧調節物質の取り込みを刺激し、これによって、ケラチノサイトが、UV照射により誘発される酸化ストレス及びアポトーシスから自らを保護することが可能となる。
B.処方例
P1※は、2000ppmから20000ppmのホマリンと、20%エリスリトールとを含む溶液である。P1の調製物は本発明の好適な実施形態である。化粧品組成物中のこのような調製物の量は、大幅に変更可能であり、好ましくは、化粧品組成物の総重量に対して、0.1重量%から50重量%の範囲である。
Figure 0005350402
方法:水は40度で加熱された。エリスリトールが加えられ、混合物は、全体的に可溶するまで攪拌される。混合物は冷却され、ホマリンが加えられる。混合物が攪拌される。pHが調節され、ろ過が行われる。
Figure 0005350402
方法:Ultrez 10を攪拌することなく水に膨潤させる。要素Bを混合し、それを要素Aに加える。ホモジナイズする。要素Cを要素A+Bに注ぐ。ホモジナイズし、その後、30分間攪拌し置いておく。インペラー攪拌(impeller stirring)で要素Aを分散させる。Ultrez 10を水に振り入れ、15分間膨潤させる。要素Dを加え、ホモジナイズする。30分間攪拌して置いておく。
Figure 0005350402
方法:要素A:Ultrez 10を20分間膨潤させるために水に分散させ、その後、要素B及び要素Cを加え、75℃まで加熱する。要素Dを75℃で別途加熱し、よく混合させる。要素Dを攪拌しながら要素(A+B+C)に注ぐ。ホモジナイズし、その後、要素Eで中和し、35℃に達するまで冷却する。その後、要素F、G、Hを加える。Dermosome(登録商標)は、SEDERMA社のリポゾームの水性懸濁液である。
Figure 0005350402
方法:要素A:Ultrez 10を20分間膨潤させるために水中に分散させる。色素を事前に混合し、その後、色素の分散まで要素Bを要素Aに加え、加熱し始める。要素Cを別途加熱し、よく混合する。要素Cを攪拌して要素(A+B)に注ぐ。段階Dを別途準備し、よく混合する。要素Cを攪拌しながら段階(A+B)に注ぐ。要素Dを別途準備し、よく混合する。要素Dを攪拌しながら要素(A+B+C)に注ぎ、ホモジナイズする。要素Eを別途準備し、よく混合する。要素Eを約45℃で攪拌しながら要素(A+B+C+D)に注ぎ、要素F、G、Hをその後加える。pHを7.5に調節し、ホモジナイズする。Moist24(登録商標)は、SEDERMA社のインペラータ・シリンドリーカの根の抽出物である(WO01/62218)。
Figure 0005350402
方法:Ultrez 10を水に振り入れる。30分間膨潤させ、要素Bを加え、第1要素及び要素Cを水槽で75℃で加熱する。攪拌下でよく混合し、要素A+Bに要素Cを加え、よくホモジナイズする。即座に要素Dを加え、要素Eを約50℃で加え、その後、約35℃で要素Fを加え、要素G、その後、要素Hを加え、よく混合する。pHは5.80である。マトリキシル(商標)3000は、SEDERMA社が提案した2つのmatrikineの組み合わせである(WO05/048968)。
Figure 0005350402
方法:要素Aを85℃で加熱する。要素Bを混合し、85℃で加熱する。混合する。要素Aを攪拌しながら(開始時はs=3000、その後、s=1200)要素Bにゆっくりと注ぐ。事前に80℃で加熱した要素Cを加え、混合する。要素Dを35℃で加える。流す。
Figure 0005350402
方法:要素A:重さを計って、75℃で加熱する。要素Bを混合し、75℃で加熱する。要素Bを攪拌しながら要素Aに加える。ホモジナイズする。要素Cを約35℃で加え、その後、要素Dを加える。
Figure 0005350402
方法:要素Aを混合し、20分間膨潤させるために置いておく。要素をホモジナイズし、要素Aに注ぐ。要素(A+B)を水槽で75℃で加熱する。要素Cを75℃で加熱し、要素(A+B)に注ぐ。要素Dを即座に注ぐ。ホモジナイズする。50℃で要素Eを注ぐ。その後、要素Fを加え、それから要素G及びHを加える。ホモジナイズする。Hydraprotectol SM (登録商標)は、SEDERMA社が提案した、皮膚バリアの保湿及び再構成を行う成分である。(FR2678830)
Figure 0005350402
要素A:重さを計って、水槽で95℃で加熱する。ホモジナイズする。水槽で要素Bを95℃で加熱する。ホモジナイズする。高温下で攪拌しながら(s=30%)、要素Bを要素Aに取り込む。粘度を増加させる際に、攪拌スピードを上げながら混合する。70℃で要素Cを要素(A+B)に加える。要素Dを加え、ホモジナイズする。
Figure 0005350402
方法:要素Aの重さを計って、プロペラ攪拌(300rd/分)下で混合する。要素Bを加え、ホモジナイズし、その後、要素Cを加える。要素DでpHを5〜5.5に調節する。HELIOGENOL(登録商標)は、SEDERMA社が提案したヒマワリの種の抽出物である(EP0512040)。
Figure 0005350402
方法:要素A:キサンタンガムを水中に分散させ、攪拌下で1時間膨潤させるために置いておく。水槽で要素Aを65℃で加熱する。水槽で要素Bを65℃で加熱し、攪拌下で要素Aを加える。即座に要素C及び要素Dを加える。ホモジナイズする。45℃で要素Eを加える。約35℃で要素Fを加え、その後、要素G、それから、要素Hを加える。OLIGOCEANE(登録商標)は、SEDERMA社が提案した海産物由来の微量元素抽出物である。
Figure 0005350402
Chronodyn(登録商標)(ユーグレナ・グラシリス抽出物(及び)グリセリン)は、SEDERMA社が市販する製品であり(FR0500431)、特にその細胞刺激特性ゆえに用いられる。Calmosensine(登録商標)(ブチレングリコール(及び)水溶液(水)(及び)Laureth-3(及び)ヒドロキシエチルセルロース(及び)アセチルジペプチド−1セチルエステル)は、SEDERMA社が市販する製品であり(WO98/07744)であり、不快感、刺痛、温覚を減少させためのものである。Birch Sap(登録商標)<<Seve de Bouleau(登録商標)>>(ベチュラ・アルバ樹液(及び)グリセリン)))は、SEDERMA社が市販する製品であり(WO03/024418)、治療(curating)、調色、及び、保湿特性を有する。Depiline(登録商標)(トリカプリルグリセリル/トリカプリン酸グリセリル(及び)トリベヘニン(及び)ラウリン酸ソルビタン(及び)ナイロン−12(及び)パルマチン)は、SEDERMA社が提案した(WO07/029187)毛髪用成長減速剤である。
方法:要素Aを混合して、20分間膨潤させるために置いておく。要素Bを混合して、溶解するまで60℃で加熱する。攪拌下で要素Bを要素Aに加える。要素A+Bを75℃まで加熱する。水槽で75℃で要素Cを加熱し(開始時v=300t/分)、その後撹拌する。その後、要素A+Bに加える。ホモジナイズする。即座に、要素Dを適切な攪拌下で加え、要素Eを加える。65℃に加熱した要素Fをその後、要素A+B+C+D+Eに加える。ホモジナイズする。約50℃で要素Gで中和する。ホモジナイズする。約45℃で要素Hを加え、ホモジナイズする。要素Iを加える。最後に、要素Jを加え、その後、約35℃で要素Kを加える。
Figure 0005350402
方法:要素Aの重さを計って、20分間膨潤させるために置いておく。V=300Tr/分攪拌下でケルコゲルAFTを水に分散させる。その後、要素Cを要素A+Bに加える。その後、要素Dを攪拌しながら、要素A+B+Cに加える。攪拌下で要素Eを加える。少なくとも、要素Fを加え、その後、攪拌下で要素Gを加える。要素Hを加える。よく混合する。KOMBUCHKA(登録商標)は、SEDERMA社が市販する製品であり(FR2843023)、皮膚を滑らかにするとともに回復させる。
Figure 0005350402
方法:保存物が溶解するまで70℃で要素Aを加熱する。要素B:プロペラ下でJaguar HP 105を振り入れて、60分間の攪拌下に置いておく。要素Aを要素Bに注ぎ、その後、水槽で75℃で加熱する。要素Cを混合し、よくホモジナイズする。要素Dの重さを計る。要素Cを要素Dに注ぐ。要素C+Dを溶解するまで水槽で75℃で加熱し、よく混合する。要素C+Dをプロペラ下で要素A+Bに注ぐ。要素Eの重さを計って、60℃で加熱する。即座に要素Eをエマルションに加える。約55℃で要素Fを加え、その後、約35℃で要素G及びHを加える。LUMISKIN(登録商標)は、SEDERMAが市販する製品であり(FR0210810)、肌の艶を際立たせるためのものである。
Figure 0005350402
方法:Ultrez 10を水に振り入れ、30分間膨潤させるために置いておく。要素Bを溶解するまで加熱し、要素Aに加える。要素Cの重さを計って混合する。要素Dを混合して、よくホモジナイズする。要素C+Dを要素A+Bに加える。その後、要素E及びFを設置する。1時間膨潤させるために置いておく。よくホモジナイズする。要素Gで、その後、要素H、その後、要素Iで中和する。必要に応じて、要素GでpHを約6.00に調節する。TYR-EXCEL(登録商標)は、SEDERMA社が提案する製品であり(FR2702766)、見た目の日焼けを促進するとともに皮膚のバリアを回復させる。OSMOCIDE 2(登録商標)は、SEDERMA社が提案する製品であり(WO97058856)、抗菌特性とともに保湿特性を有する。
Figure 0005350402
方法:要素Aの重さを計って混合する。要素Bの重さを計って、プロペラ(V=500rd/min)を用いて要素Bを要素A中に分散させる。要素Bを1時間攪拌下で膨潤させるために置いておく。要素Cの重さを計って、混合する。攪拌下で要素CをA+Bに加える。要素D、その後、要素Eを混合物に加え、よくホモジナイズする。要素F、その後、要素Gを混合物に加え、よくホモジナイズする。Birch Sap(登録商標)、又は、<<Seve de Bouleau(登録商標)>>(ベチュラ・アルバの樹液 (及び)グリセリン)は、SEDERMA社が市販する製品であり(WO03/024418)、治療(curating)、調色、及び、保湿特性を有する。
C.インビボ研究
これらの臨床研究は、処方例1の保湿ジェル製剤と、8日間、一日に2度塗布された、対応するプラシーボ製剤とを用いて、実現化された。
試験対象患者基準:目視検査の際に鉛白を脚につけた(保湿剤の測定のための標準的な部位)、乾燥又は超乾燥皮膚を除く特定の基準に含まれない、様々な年齢層の成人女性。臨床試験の一般的な条件はそれぞれであり、研究の5日前に使用する化粧品又は皮膚用医薬品の洗い出しを行う。最初の測定日には保湿シャワージェルは用いない。評価可能なマクロ撮影を行うために、T0以前にシェービング(2日)又は脱毛(3日)を実施する。研究期間中に提供される化粧品を独占的に使用する。
研究用の特別除外基準:外観の美的ケア、温泉、マッサージ、水治療法、研究の3日前及び研究期間中のプールでの遊泳、紫外線 に晒される時間、又は、日光暴露。
研究タイプ及び期間:単純盲検のプラシーボ対照臨床試験が、平均年齢52歳(23歳から67歳)の20人の志願女性に対して行われた。この研究は無作為の半身設計(half-body design)を有するため、各被検体は自身の対照群としての機能を果たす。
水和の分析は、皮膚の異なる深さ(最適条件下の信号によって達成された最大距離によって、貫通力の検討がつけられる)における情報をもたらす3つのシステムを用いて行われた。
−主に角質層及び表面表皮を調べるためのコルネオメーターCM825(COURAGE+KHAZAKA社)
−主に表面表皮+表皮内部を調べるための水分計変換器(MOISTURE METER transducer)XS5、及び、
−真皮を調べるための近赤外線分光法又はNIRシステム6500(FOSS NIR Systems Inc社)
1)インビボ研究:定量的画像解析による角質層の水和の研究
脚部をマクロ撮影し、事前及び事後製品が適用される部位で、このようなマクロ撮影の黒色及び白色デジタル化がなされることによって、皮膚の表面上に見られる分離した薄片縁を示す白色の骨折線が黒色の背景に鮮明に表れることが可能となる。白色網の密度は、薄片の密度を反映する。「乾燥領域の割合」は、その後、処理される領域を、処方例1のジェルとそのプラシーボでt0及びt6時間比較することによって決定された。
Figure 0005350402
角質層の表面乾燥は、2つのゲルを塗布することによって著しく減少することが顕著であったが、6時間の時点では、処方例1のジェルは、プラシーボよりも1.4倍有意なほどに効果的であった。
2)インビボ研究:コルネオメトリーによる角質層及び表皮の水和の研究
キャパシタンス測定は、表皮中に存在する水に直接的に関連している。1Mhzのコルネオメトリー変換器(corneometer CM 825)は、100μmの深さの解析範囲まで水分含量を測定するものであり、その信号は主にその層及び表面表皮から得られると報告されている。
Figure 0005350402
処方例1のジェルに関して、水和動力学は、重要な水和が即座に行われたこと、及び、約30%は研究期間中にわたって一定のままだったことを示した。プラシーボを適用して得られた水和は、研究期間中、無視できるほど少量のままであった。処方例1のジェルとプラシーボとの違いは、全ての時点で有意であった。その動力学が、24時間、8日間モニタされることによって、長期的な水和の効能を測定した。その結果が以下の表25に示される。
Figure 0005350402
24時間の時点における水和(測定日の午前中には塗布せず)が、前日の終了時における水和と非常によく似ていたことは注目すべきことである。長時間の水和は、それゆえ存在している。塗布して7日後、8日目の午前中の測定値は、初日(約34%)に対してわずかな増加(約38%)があったことを示し、これは、プラシーボとの差をさらに有意なものとするものである。すなわち、+38%の効果的な長期水和が得られた。
3)インビボ研究:水分計変換器を用いる内部表皮及び表面表皮の水和研究
測定はインピーダンス測定法に基づき、分析された組織の水分含量に直接的に関する。測定変換器(Measurement transducer)(300MHzの電磁波)は、表面表皮及び基底表皮の間で主に獲得された信号を用いて、500μMの深さまで分析すると報告されている。
Figure 0005350402
処方例1のジェルに関して、水和が2時間後をピークに徐々に行われたこと、その後、40%程度で安定したままであることが、水和速度によって示されている。プラシーボに関しては、水和は、1−5時間の間隔で+20%程度と弱かった。処方例1のジェルとプラシーボとの差は、全時点で有意であった。
動力学が24時間、8日間にわたってモニタされることによって、長期的な水和の効能を測定した。その結果は以下の表27に示される。
Figure 0005350402
処方例1のジェルとプラシーボとの全ての差は有意であった。24時間時点で、水和は前日の終了時よりも36%少なかった(測定日の午前中には塗布せず)。この長期間の詳細な水和に関して、プラシーボとの差は常に非常に有意なものであり、その差は処方例1のジェルとプラシーボとの間で長期間にわたって増加した。
4)インビボ研究:NIR法による真皮に関する水和の研究
NIR法によって測定された吸光度スペクトルは、H2Oについて1450および1940nmに2つの特徴的な吸光度ピークを示した。1つ目の吸光度ピークを目的とするピークとみなした。最大値をより容易に定めることができたためである。深さ方向の水分の変化は、ゆっくりと効果が出るため、24時間時点前に得られた値は有意でない。
Figure 0005350402
プラシーボに対する有意差は、24時間の10%閾値に常に存在する。8日目には、11.5%の水分増加の割合が測定され、これはプラシーボとは著しく有意なほどに異なった(p<0.01)。これは処方例1のジェルの徹底した保湿効果によるものである。
異なる技術を用いて、様々な深さにおける測定から、以下のことが示唆される。すなわち、水和は急速に達成され、上部表皮では(わずか1時間後に)+30%で安定する。角質層の表面上の外見は、著しく改善され、薄片はより一層見えにくくなった(−44%)。この保湿は、基底表皮の深さに少しずつ達し、2時間の時点で+42%とピークを迎え、その後安定を保った。24時間後、水和は全身に行き渡り、表皮全体で安定した(上部層で+33%、(コルネオメーター)、下部層で+36%(水分計))。この状況は既に表面上を安定させ、真皮の水分調節を可能とし、その後、水分含量が次第に増加して8日後に11%の定常状態に達した。

Claims (13)

  1. (a)少なくとも、ホマリン、ホマリンの塩の1つ、及び/又は、好ましくはN−エチル、N−プロピル、N−ブチルタイプの誘導体から選択される、C2−C6のN−アルキルタイプのホマリンの類似体の1つ、
    並びに
    (b)少なくともエリスリトール、
    を生理的に許容可能な媒体内に活性成分として含む、ことを特徴とする局所使用用の化粧品又は皮膚用医薬組成物。
  2. 前記ホマリンが、前記組成物の総重量に対して、0.00001重量%から50重量%、好ましくは0.0001重量%から30重量%、さらに好ましくは0.001重量%から10重量%の量含有する、ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ホマリンが、前記組成物の総重量に対して、0.00001重量%から50重量%の量含有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記エリスリトールが、前記組成物の総重量に対して、0.00001重量%から80重量%の量含有する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の組成物。
  5. 前記ホマリンと前記エリスリトールが、1:1000から10:1の重量比で含有する、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物。
  6. 保湿剤、湿潤剤、閉塞剤、剥離剤、皮膚のバリア機能に作用する薬剤、紫外線フィルタ、細胞恒常性を調節する薬剤、膜形成剤、アクアポリンの発現を調節する薬剤、老化防止剤、皺防止剤、酸化防止剤、抗炎症薬、脱色剤又はプロピグメント剤、セルフタンニング剤、抗グリケーション剤、非シンターゼ阻害剤、真皮又は表皮の高分子の合成を刺激する及び/又はそれらの分解を妨げる薬剤、繊維芽細胞及び/又はケラチノサイトの増殖を刺激する、又は、ケラチノサイトの分化を刺激する薬剤、汚染防止剤及び/又は抗ラジカル剤、微小循環に作用する薬剤、抗皮膚線条薬(anti-vergeture agents)、細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤、抗ざ瘡剤、リンパ液排出を促進する薬剤、抗発毛剤、及び、これらの混合物からなる群から選択される活性成分をさらに含む、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物。
  7. 前記活性成分の少なくとも1つが、溶液、分散系、エマルション、ペースト、又は、パウダーの形態であり、単独で含有されるか、又はマクロカプセル、マイクロカプセル、もしくはナノカプセル、マクロスフィア、マイクロスフィア、もしくはナノスフィア、リポソーム、オレオソームもしくはカイロミクロン、マクロ粒子、マイクロ粒子、もしくはナノ粒子、マクロスポンジ、マイクロスポンジ、もしくはナノスポンジ、マイクロエマルションもしくはナノエマルション等の賦形剤中にプレミックスとして含有されるか、又は、有機ポリマーパウダー、タルク、ベントナイト、及び他の無機もしくは有機支持体上に吸着される、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物。
  8. 前記組成物が、クリーム、ローション、軟膏、ミルク又はクリーム、ゲル、エマルション、分散系、液剤、懸濁剤、清浄剤、ファンデーション、無水製剤(スティック、特に口紅、ボディーオイル及びバスオイル)、シャワージェル及びバスジェル、シャンプー及び頭皮トリートメントローション、皮膚もしくは毛髪ケア用クリーム又はローション、サンスクリーンローション、ミルク又はクリーム、人工日焼けローション、クリーム又はミルク、シェービングクリームもしくはフォーム、アフターシェーブローション、口紅、マスカラ又はマニキュア、皮膚「エッセンス」、セラム、絆創膏もしくは吸収剤材料、経皮性パッチ、又は、パウダーの形態で製剤される、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物。
  9. 皮膚の張り、及び/又は、堅さ、及び/又は、弾力性、及び/又は、柔軟性を改善させるための、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の組成物の使用。
  10. 皮膚の張り、及び/又は、堅さ、及び/又は、弾力性、及び/又は、柔軟性を改善させるための、請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物の化粧品としての使用。
  11. 敏感肌の治療のための、皮膚の乾燥の兆候を予防又は再吸収するための、老化に関連する皮膚の脱水症を予防及び/又は治療するための、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の組成物の使用。
  12. 膚の乾燥の兆候を予防又は再吸収するための、老化に関連する皮膚の脱水症を予防するための、請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物の化粧品としての使用。
  13. 皮膚及び/又は頭皮の通常の水和を回復させるための、即時の及び長時間続く水和を提供するための、水分の流出を調節するための、及び/又は、鎮静効果を発揮するための、請求項1乃至のいずれか1つに記載の組成物の化粧品としての使用。
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