JP2009544436A - 角膜と上皮の改造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、目の屈折異常、特に近視の進行を制御するための、目の前面を成形する方法に関する。本方法は、目の周辺領域を的確に成形するのに適合した正確に成形された後面を有するオルソケラトロジーレンズのフィッティングを用いる。本方法は、目の中心および周囲の屈折異常パラメーターを評価するステップと、該目の最適な前面輪郭を決定するステップであって、角膜の光学中心と角膜の有効光学周囲の両方での決定を含み、これにより屈折が望ましく補正されて該目の良好な視力が得られ、また近視の進行を制御するのに望ましい該目の周辺屈折(視野の曲率)となる、というステップを含む。治療前の目の形の正確な測定が重要であり、これにより、治療プロセスが、周辺光線の焦点を光学的に網膜手前に合わせ、これにより近視の進行を制御する治療後の周辺輪郭を達成するように、対応するレンズ輪郭を設計または選択することが可能になる。本発明は、目の周辺領域を最適に治療するように製造されたレンズも包含する。

Description

本発明は、目の屈折異常の進行を制御するための目前面の成形法に関する。本方法は、オルソケラトロジーレンズを用いてもよいが、他の成形技法もまた想定される。
視力低下の治療では、かなり多くの人々がメガネまたはコンタクトレンズによる矯正を利用している。そのような視力低下として、遠視すなわち遠くはよく見える患者、近視すなわち近くはよく見える患者、ならびに患者の目の非対称性による乱視が挙げられる。また最近では、メガネおよび/またはコンタクトレンズを着用する負担を減らすために、目の屈折異常を矯正しようと患者の角膜の形を改変する外科手法が開発されてきている。そのような外科手法として、レーザー屈折矯正角膜表層切除術(PRK)、LASIK(生体内レーザー屈折矯正術)、ならびに自動層板状角膜切除術(ALK)などの方法が挙げられる。これらの方法は、角膜の曲率を外科的に修飾して視覚の不具合を減少またはなくそうとするものである。こうした手法の人気は非常に高まってきているが、依然として手順そのものと術後の合併症の両方に危険を抱えている。
角膜の形を恒久的に改変する外科手術の代替法として、オルソケラトロジーが挙げられるが、これは、コンタクトレンズを目に着けて角膜表面をレンズの形で力学的に変形させることで角膜の形または曲率を一時的に変えるものである。オルソケラトロジーでの角膜の変形は長年実行されてきたが、典型的に角膜の変形に多大な期間を必要とするものであった。
オルソケラトロジーレンズ(オルソケラトロジーレンズ)は長年使用されてきているが、そうしたレンズが機能する様式、特に角膜変形のプロセスの生理機能の様式は、依然として完全にはわかっていない。こうしたレンズの最適な形には統一見解がなく、二つとして同じ目の形または屈折異常パラメーターがないため、ある特定の患者にとって最適なレンズの形を選択するということは、少なくともある程度は、規範的プロセスというよりも直感によるものである。
上記の技法など、角膜成形技法の他の技法も、目の最適な形の正確な把握を必要とする。目の場所が異なると厚みも数ミクロン異なることでどのような治療でも効果が大きく変わり得るため、個々のどの目でも最適の形をより良く把握することが重要になると考えられる。
代表的には、上記の技法を用いて目を治療し視力改善を達成することは、目の軸に沿って入射する光、すなわち空間の中の目が「見ている」点からの光の焦点を合わせることに注意が向けられてきた。しかしながら、屈折異常の進行を制御するためには、この中心光または軸方向の光を最適に収束させるだけでなく、角度をもって目に入射する光、すなわち目が「見ている」方向から外れた視界(周辺視野と呼ぶこともある)の各点からの光の収束を制御することも重要であることが、最近指摘されている。光工学用語では、目の見ている方向から外れた各点から出る光線は、軸外光線と呼び、空間の周辺視野をなす各点は、中間周辺視野および周辺視野とも呼び、様々な周辺視野角での周辺焦点の集積で記載される「表面」を視野の曲率と呼ぶ。米国特許出願第2005/0105047号(Smitth)は、近視または遠視の進行を遅らせるか和らげるための、中心、すなわち軸上焦点に対する周辺、すなわち軸外焦点の位置決めの重要性を述べている。
このように、目の相当広い領域が目の長期的屈折状態に影響していることが明らかである。目の変形で中心視野のみを矯正して鋭い視力(acute vision)を達成しながらも目に入射する周辺視野の軸外光の影響を考慮していないプロセスはどれでも、目の長期的屈折状態を損なう可能性がある。したがって、目の光学的表面全体の最適な形を作り出す治療レジュメまたはプロセスが重要であると考えられる。
最近の臨床研究は、子供における近視制御とオルソケラトロジーレンズの使用の関連を指摘している。本発明者らは、3件の文献を知っているがその成果を本明細書に記載する(以下にまとめるとおりである)。
1)Cho et al.(2005)
a.それまでの対照群と合わせて将来を見越した2年間の予備実験
b.7歳〜12歳
c.43人登録、実験完了は35人
d.OK群と対照群との間の眼軸長と硝子体腔深さの差異
i.OK治療した目で約52%の治療効果
e.まとめ:OK群では、児童期近視に矯正効果および制御効果の両方をみることができたが、眼長の変化は子供によって実質的に様々であり、個々の被検体について効果を予測する方法はない
f.限界:無作為化せず、マスキング(masking)なし、レンズフィッティングの標準プロトコルなし
2)Cheung et al(2004)
a.症例報告:13歳のアジア人男性で2年間の試験
b.単眼のOK治療
c.まとめ:OK装着した目は治療していない目ほど大きくならなかった
d.限界:患者は、非対称の屈折異常であったのでそのように始め、治療していない目は近視の目に「追いつこう」としていたのかもしれない
e.対照なし、症例報告
3)Reim(2003)
a.遡及例シリーズ
b.3ヶ月間一定したOK装着の1〜3年後の屈折変化のみを検査
c.1年後では253人の被検体、3年後では164人の被検体
d.まとめ:近視進行の割合は、Stone/Grosvenor/Kooの研究のGPと同様
e.限界:対照なし、軸成長測定なし
対照のある研究は、Cho et alが行った予備実験のみで、しかもこれはさらに大規模な実験での確認が必要である。しかしながら、彼らの知見は、オルソケラトロジーには目の成長を遅らせる可能性があるが全ての子供に効果があるわけではないことを示唆している。その研究で一部の子供にのみオルソケラトロジーが近視を制御する効果があったのがなぜかは、誰も完全にはわからない。
今日まで、本発明者らは、オルソケラトロジーに関する具体的な光学系についてのどのような研究も知らない。局所解剖学的分析を介して角膜の形を分析しようとする試みが数多くなされてきたが、近視制御は言うまでもなく良好な視力(例えば、視力6/6)について正確な角膜の形または輪郭を定量的に記載しようとする試みは少なかった。
米国特許出願第2005/0105047号(Smitth)は、近視の進行を制御する光学的介入を記載する。この文献は、近視の進行を止めるのに必要で、利用可能ないくつかの技法とデバイスにより同定される光学的輪郭を開示する。しかしながら、全ての患者が治療に対して同じように反応するわけではなく、例えば、オルソケラトロジー治療中、オルソケラトロジー治療を受けている間、近視の進行が遅くなったり止まったりする患者もいれば、オルソケラトロジー治療が近視の進行にほとんど効果がないことを示す患者もいる、ということが確定している。
広義において、本発明は、オルソケラトロジーレンズを用いて目に入射する周辺光線の焦点を制御された予測可能な様式で変化させて近視患者の近視の進行を、遅らせるか、止めるか、反転させる方法を提供する。具体的には、本明細書は、本方法を効果的に実行することを可能にするオルソケラトロジーレンズの設計および製造を促進および可能にする方法論および設計パラメーターを教示する。
本発明の好適な態様に従って、患者の目の前面領域の輪郭を改変して患者の視力を改善する方法が提供され、この方法は、
目の中心および周囲の屈折異常パラメーターを評価するステップと、
目の最適な前面輪郭を決定するステップであって、角膜の光学中心と角膜の有効光学周囲の両方での決定を含み、これにより反射が望ましく補正されて目の良好な視力が得られ、また屈折異常の進行を制御するのに望ましい目の周辺屈折(視野の曲率)となるステップと、
患者の目をオルソケラトロジーレンズで治療してこの最適な前面輪郭にするステップと、
を含む。
好ましくは、患者の目を治療するステップは、オルソケラトロジーレンズを目に着けることを含み、この方法は、目の前面を成形してこの最適な前面輪郭にする特徴を有するレンズを選択することを含む。レンズは、好ましくは、目の上皮体積が維持される特徴を有する。
望ましい周辺屈折(視野の曲率)は、近視の進行を制御するために周辺網膜像を網膜よりも手前に、随意にもってくる。
本発明のこれらおよびさらなる特徴は、以下に例として記載される様々な例および方法の記載から明らかになる。本明細書では、添付の図面が参照され、これらは略図であるが、本発明がどのように実行に移されるかを説明するのを助ける。
本発明のプロセスを実行する様式を示すフローチャートを示す。 目が最初にコンピュータを利用したレイトレーシングモデルを用いて分析される様式を略図で示す。 目の前表面にレンズを着けることで焦点が修飾される、図2と同様な図を示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 レンズの製造中にいったん設計パラメーターが決定されてから後に続くステップを示す。 本発明の方法により製造されたレンズの横断面図を示す。 本発明の方法により製造されたレンズの横断面図を示す。 本発明の方法により製造されたレンズの横断面図を示す。 本発明による治療前後の目の焦点の略図を示す。 本発明による治療前後の目の焦点の略図を示す。
オルソケラトロジーでは、一時的に目の屈折異常をなくすまたは減らすために、代表的には気体透過性硬質(RGP)コンタクトレンズを用いて一時的に角膜の形を変える。治療期間中、RGPを一晩またはそれより長期間(上限数日まで)のいずれかで目に置く。治療期間の終わりに、RGPレンズを外すと変形した角膜が残り目に必要な矯正がもたらされる。
オルソケラトロジーが働く正確な機構は依然として研究中であるが、治療法およびオルソケラトロジーレンズの設計に依存して、前角膜表面が角膜の様々な場所でサジタル高さおよび局所的曲率を上昇または低下させているらしいことが既知である。
したがって、この方法は、反射を矯正するのと同時に屈折異常の進行を減らすかなくすのに望ましい角膜輪郭を達成するのに非常に大きな柔軟性を提供する。
ソフトコンタクトレンズオルソケラトロジーでは、一時的に目の屈折異常をなくすまたは減らすために、ソフトコンタクトレンズ(RGPの代りに)を用いて一時的に角膜の形を変える。従来のオルソケラトロジーのように、代表的には、治療期間中レンズを一晩目に置く。治療期間の終わりに、レンズを外すと変形した角膜が残り目に必要な矯正がもたらされる。
本発明の目的は、患者の目の屈折異常(すなわち中心の反射状態)が矯正され得ると同時に、周辺像(視線の直進方向よりも広い視野角での対照物の像に関する)が少なくとも網膜上で再配置され得るような方法で、角膜変形が達成され得る方法および関連するオルソケラトロジーデバイスを提供することである。後者の像再配置は、患者の近視の進行を減らすかなくすのに治療的刺激を提供する。より良い近視治療のため、周辺像は網膜の手前(すなわち網膜から角膜に向かう方向で)に置かれてもよい。これにより、近視の治療効果をあげるのに適した相対的近視的焦点ズレがもたらされる。
本発明による角膜変形法は、図1に示すフローチャート100に概略を示したステップを含む。
はじめに、目の屈折異常(すなわち中心の反射状態)を測定する(102)。これは眼科医に周知の標準的な屈折計器および技法を用いて行うことができる。
次に、角膜の形を定量する(104)。これは、眼科医に既知の多数の角膜トポグラフィーシステム(例えばビデオケラトグラフ(videokeratograph))の中の任意のものを用いて行うことができる。
ここで目の周辺屈折状態を確立する必要がでてくる(106)。これは、追加のステップとして患者を測定器の方向の角度(視野角)で注視するよう指示して、中心屈折と同じ計器および技法で直接測定して得ることができる。あるいは、公のデータからある集団(またはサブ集団、例えば特定の度合いの近視の近視者)の代表値を用いてもよい。代表的には、目の屈折状態は目の中心軸に対して予め定められた角度で確立される。周辺角は好ましくは、約20°〜約45°の間、より好ましくは約25°〜35°の間から選択される。
治療レジメンをここで選択する(108)。以下に記載する様式で周辺光の焦点を患者の網膜の前方に合わせる患者特異的オルソケラトロジーレンズを患者にフィッティングして、それにより近視治療を開始することが好ましい。記載のとおり、目の形を正確に確立または見積もることが、治療後の角膜の形を決定する上で重要なステップである。網膜に中心の焦点が合った像を置いて中心視野の鮮明さを確実にすることが重要であるが、近視治療を促進する周辺像も注意深く制御される。
いったん所望の周辺屈折結果が決定されたら(110)、周辺角膜形の最適な矯正は、直接の測定により決定することができる(120)か、あるいは集団平均に基づいて確立してもよい(122)。
次いで、角膜変形用デバイスを、従来の角膜変形(オルソケラトロジー)のものと同様な手順で目に着ける(118)。
いったん目の治療前の形が確立されるか決定したら、以下に概略を述べるとおりのアルゴリズムでプログラミングされたプロセッサに形のデータを入力し(124)、目にフィットするレンズの目標形を計算する(126)。
角膜変形を達成する目的で、快適さ、レンズセントレーション、および角膜における力学的影響の最適化を含むさらなる要因を考慮して、これらの目標設計パラメーターから、最終的なレンズの設計を導きだす。
場合によっては、最終設計は、患者の角膜変形および回復の割合の履歴など既知の要因によって意図的に変更(改良)してもよい(116)。
最初の治療に続いて、患者の応答をモニタリングして角膜変形デバイスの設計を調整して治療効果を最適にしてもよい。
このように、本発明の重要な態様は、中心領域および周辺の治療範囲の両方で、目の形および屈折異常の正確な治療前評価を必要とする。このように得たまたは見積もったデータを用いて、中心の屈折異常を矯正して目の周辺部を治療できるようなレンズを設計することができる。こうした態様を以下により詳細に記載する。
重要な設計パラメーター値の計算
上記の項で記載したとおり、本発明の目的は、患者の目の屈折異常が矯正され得ると同時に周辺像が網膜上または網膜手前に再配置され得るような方法で角膜変形を達成し得る方法および関連したデバイスを提供することである。
光学設計の言葉で言えば、中心の屈折状態を矯正するには物点の軸上からの光が中心網膜に(すなわち目窩に向かって)焦点を結ぶことが必要である。これは、従来の角膜変形(またはオルソケラトロジー)のように、角膜変形デバイスの適用を通して角膜の曲率の(中心)半径を修飾することにより達成される。
周辺像点を再配置する目的で、変形した角膜は周辺視野角からの光の焦点を網膜上または網膜手前に結ぶような周辺の形を持つ必要がある。したがって、周辺角膜での曲率の半径、すなわち周辺の視界の対象物からの光を収束させるのに関与する領域は、改変されてこれを発揮しなければならない。これは、本発明では、角膜変形デバイスに非球面型背面を用いることにより達成される。場合によっては、これは、角膜変形が影響される異なる2つの区域の定義によりさらに促進される。この2つの区域とは、従来のオルソケラトロジーと同様な正確な中心視覚矯正をもたらすように中心角膜の正確な変形をもたらす「中心光学域」、および周辺網膜上または手前に周辺像を再配置するのに必要な周辺屈折の適切な変化をもたらす目的で周辺角膜を変形する「周辺治療域」である。中心光学域と周辺治療域との間の変わり目または境界(またはコンタクトレンズ設計者用語で「接続部」は、滑らかな表面の曲面で融和されて角膜にかかる力学的圧力の滑らかさおよび快適性を改善することができる。
非球面についての多数の幾何学的係数の任意のものを用いて本発明の近視の進行を止めるまたは遅らせるためのレンズ設計を記載することができるが、周辺像の再配置(すなわち周辺の焦点直し)に影響する重要な特徴は、標的となる周辺視野角に対応する領域にわたる曲率の適切な局所的半径の選択であることを強調することが重要である。
以下の2つの方法は、治療前の目の形を正確に確立し、それによりレンズの治療表面の形を正確に決定することを可能にするために用いることができる。
方法1−コンピュータを利用したレイトレーシングモデル
この方法では(図1、ボックス128)、レイトレーシングに適したコンピュータプログラム/ソフトウェア(例えば、光学レイトレーシングまたは光学レンズ設計専用の市販ソフトウェアなど)を用いることができる。図2[Zemaxダイアグラム1]では、目の角膜を表す非球面光学表面212および虹彩瞳孔を表す開口絞り214を含む光学モデル210が提示されている。光学技術者およびレンズ設計者になじみのある方法を用いて、中心(軸上)物点216からの光、および周辺(軸外)物点218からの光を表す線の束2組は目に向けられており、目の角膜212を通過し、そのまま瞳孔214を通っていくようになっている。
角膜前面を表す表面212には、その光学的挙動の適切なモデリング用に適切なパラメーター(例えば中心半径および形ファクターを含む円錐方程式)が与えられる。これらのパラメーターの値は、ビデオケラトグラフ(これは、眼科の病院で普通に入手可能な市販の計器である)など様々な計器および技法を用いて、角膜トポグラフィーを直接測定することにより得ることができる。あるいは、これらの値は、多数の学術文献から入手可能な公の集団平均から推定してもよい。
光学技術者およびレンズ設計者が理解するとおり、メリット関数系を定式化し(例えば光線の像表面との交点の二乗平均平方根分布の最小化に基づき)、反復最適化プロセスにより、中心(軸上)光線220および周辺(軸外)光線222について焦点位置を見つける。これら2つの焦点位置220と222から、中心角膜前面パワーFcおよび周辺角膜前面パワーFpを得ることができる。
次に、レンズ設計者および光学技術者になじみのある技法を用いて(例えば、屈折異常と同等でこれと反対の屈折力を有する追加表面の導入により)、光学モデルおよびメリット関数系を修飾する。図3では、図2の最初の光学系210が修飾されて、コンピュータ光学モデル330になっている。このモデル330では、追加表面332が導入されている。この表面332は、軸上/中心物からの光線316について中心屈折状態の逆を表すように、レイトレーシングプログラムに構成されている。すなわち、矯正される最初の中心屈折異常がA(例えば−6D)ならば、この表面334の屈折力は、中心光線316に対してA(例えば+6D)となる。また、表面334は、周辺屈折状態の逆と、近視の進行を遅らせる目的で患者に合わせて目標としたさらなる量の周辺焦点直しとの合計を表すように構成される。すなわち、最初の周辺屈折がB(例えば−5D)であり選択したさらなる周辺焦点直しがD(例えば+0.5D)ならば、表面332は、周辺光線318に対してBD(例えば+5D−0.5D=+4.5D)となる。次いで、この修飾された光学系330は、メリット関数系を用いて再度最適化されて、中心316および周辺318の光線の焦点を本来の角膜表面焦点位置322および320に合わせる。この第二の最適化の間、角膜表面332の形は自在である(例えば、その曲率半径、形状係数などを変えることによる)。この方法では、レイトレーシングソフトウェアは、最適化の間に、中心屈折の矯正ができるようにおよび周辺像点を網膜上または網膜手前に再配置できるように角膜表面334を変換する。再度の最適化の完了で、角膜表面332は以下のように目標の角膜形を表すようになる:
F’o=(目標の術後)中心角膜パワー(ディオプター単位)=Fo+A
F’p=(目標の術後)周辺角膜パワー(ディオプター単位)=Fp+B+D
式中、Aは目の中心屈折状態であり(ディオプター単位)、
Bは、目の周辺屈折状態であり(ディオプター単位)、そして
Dは、近視治療を向上させるために組み込む追加の近視的焦点ズレである。
注目されるのは、瞳孔の大きさおよび近視進行治療の計画に対して目標となる視野角に依存して、中心光線316および周辺光線318の両方の焦点合わせに関与する角膜332の変形範囲の目標が複数あってもよいことである。こうして、周辺焦点322は、再度の最適化に続いて、ある量の収差(周辺光線の中には最適な周辺像焦点をもたらすことができないものがあるように)を被る。図3では、収差には放射状非点収差(収差の一種)が含まれており、これは336に線焦点として示されている。しかしながら、提供されるメリット関数系は正確に構成されるので、修飾されたモデル330において「最も適した」周辺焦点が依然として322に備わっている。
なお、レイトレーシングモデルを用いる上記の方法は例示である。様々なレイトレーシング/光学設計プログラムを用いるアプローチが多数用いられて同様な仕様で目標の変形角膜332に到達してもよい。例えば、「理想」光学表面334を用いて中心および周辺焦点直しを表すかわりに、ソフトウェアによっては目標の変形角膜表面332の集光力に関する特定のメリット関数演算子を用いることが可能である。このように、厳密なアプローチは、用いるソフトウェアとメリット関数系を構築する厳密なアプローチとに従って異なり得る。上記は1つの方法を記載したもので、ここからの記載は、光学技術者およびレンズ設計者に、変形角膜の形932についての仕様を計算するための彼自身のレイトレーシングモデルを構築するのに十分なガイダンスを提供する。
近視進行治療のため選択する視野角
Smitth(米国特許第7、025、460号)は、良好な視力を提供する目的で任意の中心(軸上)屈折異常の適切な矯正を提供すると同時に、目の周辺屈折状態(すなわち視野の相対曲率)を変えることにより近視の進行を止めるか遅らせる方法を記載する。Smitthは、眼球の成長を方向付ける際に周辺網膜像が重要かつ十分であることを実証しているが、これは近視になる主ななり方である(眼球の延伸)。このことから、大きい周辺視野角で始めるよりも小さい周辺視野角で開始して周辺像点の焦点直しを導入することにより近視治療により大きな効果を得ることができると推定されるかもしれない。しかしながら、上記で説明したとおり、瞳孔の大きさおよび標的視野角に依存して、目標となる変形角膜の領域の中には中心光線および周辺光線の両方の焦点に関与するものがある。このことは、目標となる変形角膜の形の仕様の妥協をもたらす−良好な中心焦点を提供する必要性と周辺像の正確焦点直しの提供と−これら2つは相反する要求である。
実際には、変形角膜上に中心光線と周辺光線の重なりが確実にないようにする必要はない。上記の対照的な要求の良い妥協は、変形角膜上の瞳孔辺縁(すなわち虹彩瞳孔の縁)の投射に相当する周辺視野角の周辺焦点直しを導入するところから始めることである。代表的な瞳孔の大きさについて、この治療開始視野角は、20°〜40°の間である。この構成では、中心および開始視野角からの光線は約半分のみ(またはそれ以下)が重なりあっている。
−レイトレーシング法
図2では、上記の光学モデルが市販の光学設計用ソフトウェア(Zemax、Zemax Inc)で提示される。角膜を表す表面212は、ある患者についてのものであり、この患者の角膜の形は、中心半径7.70mmおよび形状係数0.80の角膜断面に等しいと測定された。中心および周辺視野角の両方で光線と像表面との交点の最小RMS分布を最適化することにより、中心角220および周辺視野角222に伴う焦点位置が見出された。これらは、計算により、中心角膜パワーF0=49.0Dおよび35°の周辺角膜パワーFp=54.1Dに等しいことがわかった。
この実施例について、患者の中心および周辺屈折状態がA=−6.00DおよびB=−5.00Dであることがわかったとする。さらに、周辺に0.50Dの近視的焦点ずれの量を追加で導入することにより近視治療の向上をもたらすことが望ましいと仮定した。中心および周辺像の両方に最良の矯正をもたらすと思われる目標変形角膜表面332を計算する目的で、理想屈折表面334(例えば近軸表面)を前角膜と同じ位置に置いた。この理想屈折表面334は、中心光線について+6.00D(=−A)および周辺光線について+4.50D(=−B−D)として振る舞うように構成されている。
焦点位置320および322を最初の最適化でわかったとおりに保ちながら、第二の最適化を開始する。この第二の最適化に続いて、この間目標変形角膜332は円錐曲線で記載される表面であると仮定して、目標変形角膜332の中心半径および形状係数を変化させて最良の矯正(すなわち光線の像表面との交点の最小RMS分布)を達成し、目標変形角膜332の形を見つける。
円錐曲線は、円、楕円、放物線、および双曲線を含む幾何学的形状のファミリーである。所定の円錐曲線を示す特有の記載に含まれるパラメーターが少ないことは、コンタクトレンズ設計で非球面を記載する幾何学的方法として特に好適である。これらのパラメーターとは、曲率の中心半径(ro)および形状係数(p、またはp値)である。(形状係数pの代りに、離心率e、または円錐定数kもしくはqを用いてもよいことが多い。しかしながら、こうした因子、p、e、k、またはqは正確な方法で互いに数学的に直接関連しており、そのためそれらの使用を通じて別個の表面がもたらされることはないことが注記される)。円錐曲線では、中心半径roは、表面のまさに頂上(すなわち「頂点」)での曲率の「瞬間」半径を示す。理想角膜では、これは角膜の中心「チップ」での半径である。形状係数pは、形がどのくらい円から離れているかを示す。p値が1だと円を表し、p=0は放物線であり、pが1を越えた場合と0〜1の間のpは楕円であり、負の値のpは双曲線を表す。本明細書の目的については、二種類の楕円を区別することが重要である。pが1未満の場合と1より大きい場合とである。先の場合(0<p<1)、楕円は「偏長である」すなわち長楕円であるという。長楕円では、表面の集光力は軸/チップから離れると減少する。後の場合(p>1)、楕円は「扁平である」すなわち急勾配の楕円であるという。そのような楕円では、集光力は軸/チップから離れると増加する(短い焦点距離、大きな屈折値)。
この実施例では、円錐曲線として記載される目標変形角膜表面の仕様は、r’o(目標中心半径)=8.774mmおよびp’(目標形状係数)=2.286であり、急勾配の楕円形を示す。
上記の方法に従って、前角膜の目標形が、中心屈折、周辺屈折、追加の周辺近視的焦点ズレおよび角膜形の任意の個別の値について求め得ることがここでわかる。
周辺光線に伴う領域で目標変形角膜表面の曲率の局所的半径を計算および選択することにより適切な量の周辺焦点直し(すなわち周辺像点の再配置)が達成されることをここで強調することが重要である。しかしながら、こうした曲率の中心および周辺局所的半径をレンズ設計に翻訳する目的で、これらの半径は、代表的には、表面のそれぞれの場所でこれらの半径を有する非球面にまとめられる。
便宜上、眼科医は従来から角膜を円錐曲線として記載してきた。したがって、本明細書全体を通じて、円錐曲線が用いられてきた。しかしながら、上記の方法が目標(術後、変形)角膜の形を円錐曲線として記載するに限らないことからわかるとおり、これは例示にすぎない。最初のおよび/または目標角膜形は、多項式系、スプライン系、フーリエ合成などを含むより一般的な非曲面の記述を用いて応用数学者、光学技術者、およびレンズ設計者に理解されるとおりに記載されてもよいが、これらに限定されない。
例えば、上記の実施例1では、基礎球面に加えて8次偶多項式(すなわち8乗までの偶乗数(even powers)のみを含む多項式)を用いて再度最適化した場合、目標角膜の記載は基礎球面は半径=8.774mmを有し、追加の表面標高または高さ多項式y=a2.x2+a4.x4+a6.x6+a8.x8という表面の仕様を返す。式中yは、軸から距離xの場所にある任意に与えられる表面点についての半径で定義される基礎球面に加えられる表面の表面高さ(ミリメートル単位)である;a2=3.813×10-3、a4=−1.354×10-3、a6=3.368×10-4、およびa8=−1.826×10-5
設計パラメーター値は、ここで角膜変形デバイスの最終設計を計算するのに用いることができる。これは後の節で記載される。
方法2−近似方程式
デバイスに必要とされる設計パラメーター値の計算は、上記のとおりレイトレーシングモデルを用いることでもっとも正確に達成されるが、レイトレーシング用コンピュータおよび/またはソフトウェアが利用できない状況もあり得る。そのような場合は、近似して見積もることが可能である(図1、ボックス130)が、有効であるために十分とされる精度に関わらず、連立方程式を用いることによるこれらの設計パラメーターの初期値をここで説明する。これらの方程式を用いることにより、例えば小型の電卓で、現在のデバイスの設計パラメーター用の良い初期値を得ることができる。
与えられる値は:
A=中心屈折状態(ディオプター単位)、
B=周辺屈折状態(ディオプター単位)、
D=近視治療の向上のため周辺に導入される追加の近視的焦点ズレの量(ディオプター単位)、
o=(初期、治療前)角膜の曲率の中心半径(ミリメートル単位)、
p=(初期、治療前)角膜の曲率の形状係数、および
θ=視野角(度数単位)、ここで周辺屈折(B)を測定し、近視治療焦点ズレ(D)が適用されることになる。
これらの値は、眼科医に既知の様々な臨床計器および技法を用いて直接測定してもよいし、集団の平均値(多数の科学文献から得られる)に従って推定してもよい。
初期(治療前)状態に関するパラメーターは以下のように計算することができる。
x=近似の光線高さ(ミリメートル単位)=θ.π/60
s=角膜の(初期)サジタル半径(ミリメートル単位)=ro 2+(1−p).x2
t=角膜の(初期)接線半径(ミリメートル単位)=rs 3/ro 2
c=(初期)中心角膜パワー(ディオプター単位)=1000.(n−1)/ro
p=(初期)周辺角膜パワー(ディオプター単位で)=2000.(n−1)/(rs+rt
ここで、nは角膜の屈折率であり、これは科学文献によれば、典型的には約1.375である。
設計パラメーター値に良い近似は、以下のとおり計算することができる:
F’o=(目標術後)中心角膜パワー(ディオプター単位)=Fo+A
F’p=(目標術後)周辺角膜パワー(ディオプター単位)=Fp+A+Z.(B−A+D)
F’s=(目標術後)サジタル角膜パワー(ディオプター単位)=F’o+(F’p−F’ o)/2
なお、Zは瞳孔区域補正因子である。研究により、実験上約3という値をこの因子に代入すると設計パラメーター値に良い近似が得られることが示された。しかしながら、この因子は患者の瞳孔および区域の大きさならびにデバイスそれぞれに関連する。瞳孔または区域の大きさが小さいほど、または大きいほど、(それぞれ)より小さな、またはより大きな値のZに変化させてより良い近似を得ることができる。
最終的に、デバイスの中心半径および形状係数は以下のとおり計算することができる:
r’o=デバイスの背面の曲率の中心半径の設計値(ミリメートル単位)=1000.(n−1)/F’o
r’s=デバイスの背面の曲率のサジタル半径の設計値(ミリメートル単位)=1000.(n−1)/F’s
p’=デバイスの背面の設計形状係数=1+(r’o 2 −(r’t.r’o 22/3)/x2
主要設計パラメーターから最終レンズ設計への翻訳
中心屈折異常の矯正を制御しながら同時に周辺網膜上またはその手前に周辺像を再配置する主要設計パラメーターを計算したら(上記の節に記載の方法に従って)、ここでこれらのパラメーターを二次設計特性とまとめてレンズの最終設計を完成させる。
最終設計に到達するのに考慮されることとして、角膜/目に関してデバイスのセントレーションを達成すること、もっとも効果的かつ効率的な様式で角膜を変形する目的で角膜に適切な力学的効果をかけること、ならびに装着/治療期間全体にわたり許容可能な快適さを提供することという方針が包含される。既知の背面形を持つレンズが随意に選択されてよい(図1、ボックス132)が、好ましくは、以下の様式で、患者特異的レンズが設計される(図1、ボックス134)。
まとめると、レンズ設計を始める前に以下の入力が必要である。
被検体のフラットkの読み込み
被検体のフラットkの離心率(eまたはp)(p=1−e2
被検体の屈折異常
MCについて計算した基礎曲線(BC)Ro&p
レンズ材料特性Rl、Dk
レンズ寸法設定(CT、Dia、ET、OZw、最小および最大厚さ制限)
x、z座標で経線入力を受け付けるように設計されたコンピュータ制御の旋盤。
続くステップは以下のとおりである。
ステップ1:図4aを参照。
基礎曲線(BC、R1)座標を計算する。円錐曲線でのMCモデルからのR0およびPを用いる。曲線(402)の軸を(座標)位置0、01に置き、そしてR0原点を+2軸に置く。
ステップ2:図4bを参照。
必要な基礎曲線のサジタル深さを、中心軸から光学域のセミコード(semi−chord)まで(典型的に被検体の通常の瞳孔直径の半分)狭い間隔(約5μ)で計算する。
ステップ3:図4cを参照。
サジタル基礎曲線の点を全て、レンズ中心厚さ(CT)の増加幅で増加させる。
ステップ4:図4dを参照。
アライメント曲線(alignment curve:AC)を計算する。
BCで用いたのと同じ位置づけと座標系を用いてレンズの直径全体にわたって利用できるならば、フラットk(半径に変換)および離心率を用いてモデルとなる被検体の角膜のサジタル深さを等間隔の狭い間隔で計算する。3本の角膜関係曲線を図4dに示す。角膜関係曲線AおよびBは、より平坦な中心域を必要とせず1つの扁平曲線でフィッティングできる。角膜関係曲線Cは、2つの区域の同心性OZで対処する。
ステップ5:図4eを参照。
角膜サジタル計算(緑の点線)の原点を調節(図上で視覚的に、または数学的に)して、角膜をBCと接線接触させ角膜のその他の角膜点は全てBCより上(Zがより大きい)場所にあるようにする。
ステップ6:図4fを参照。
調節した角膜の各点(ACP’s)は改善されたACパラメーターを選択する際に、ガイドとして用いることができ、フィッティングの最適化を達成する。
被検体のフラットkより1D平坦な半径から1D鋭い半径までの範囲の球面半径で開始してアライメント曲線(OZと同心性)のサジタル点を計算する。
アライメント曲線(AC)の原点を、OZのセミコードでのそのサジタル深さが同経度でのBCのものと等しくなるように調節する。
ステップ7:図4gを参照。
ACのサジタル深さと調節した被検体角膜(ACPs)をレンズの全直径で比較する。
OZ直径でACおよびBCのサジタル深さを同等に維持しながら(必要に合わせてAC原点を調節することにより)、ACの半径および/または形状係数を変えて、全直径でレンズと角膜が50μ以上離れないようにACのアライメントを近いものにする。
ステップ8:図4hを参照
接続部を融和させる。
任意の後接続部の場所で、1つまたは複数の代替曲率(相対的に狭い幅のもの)を後接続部で数学的に挿入、または製造後に機械的に挿入して、そうした接続部を滑らかにして小さい角膜領域にわたっての過剰な角膜圧縮を回避してもよい。
融和させた基礎曲線の図を図4iに示す。
ステップ9:図4jおよび図4kを参照。
次いで、レンズの縁を当業者に既知である技法により決定し、選択した基礎曲線弧のx、y座標を組み合わせてレンズの中心から縁まで連続した点のシリーズを作成して、最終複合基礎曲線仕様を作る。
ステップ10:図4lを参照
前曲線(FC)をここで設計する。
BC、R0、レンズCT、およびレンズ材料の性質を用いて、中心軸での弱い光学パワー(または「オーバーシュート」など他の所望のパワー)をもたらすように前曲線(FC)の半径を計算する。
前曲線の頂点を0、0に、その原点をz軸に置き、BCの各点との間の軸方向距離をひとつずつ比較する。
ステップ11:図4mを参照。
FC上と最終BC上のあらゆる点が近すぎるか遠すぎるか(当業者に理解されるとおりにして)していないかを求め、もし必要であれば、1つまたは複数の「レンズ状」曲率を複合FCに含める。
ステップ12:図4nを参照。
モデルがCのようなBC/角膜関連(曲線)をもたらす扁平曲率と予測される状況では、ブラック光学域(black optic zone)に第二の区域を含ませてOZセミコードでのBCのサジタル深さを減少させることが必要かもしれない。
ステップ13:図4oを参照。
中心OZの半径(R1a)を計算する。
このレンズのOZは、中心曲線R1aと、それとは異なる曲率R1bの同心円区域の2種の曲線を含む。被検体のフラットk読み取りから被検体の屈折異常(ディオプター単位)を差し引く。
上記の結果からさらに任意の所望の「オーバーシュート」を差し引く。
角膜のRlを用いてディオプターでの結果を半径に換算する。
中心基礎曲線(R1a)座標を計算する。
0として計算した中心OZ半径R1aを用いて、被検体で測定された離心率から示唆されるようにわずかに平坦にする(代表的にはp≦0.6)ことにより、この球面の曲率を非球面に調節することを選んでもよい。
区域の定義および多区域レンズ
注目すべきは、中心屈折異常を矯正すると同時に周辺像点を再配置することが目的であるので、レンズの領域は2つの区域に分かれていると考えることができることである。そのような設計定義では、中心に位置する区域は、中心屈折異常の矯正をもたらすのに適切な背面半径の曲率で構成される。この中心域を取り囲むのが、周辺像を網膜上またはその前に再配置するのに適切な背面半径の曲率で構成された周辺側治療域である。2つの区域の適切な半径は、上記のステップおよび方法に従って計算することができる。しかしながら、2つの重要な区域で設計を定義および捉えることの利点は、以下のように記載することができる。
レンズが角膜変形(すなわちオルソケラトロジー)用に設計される場合、中心の背面は代表的には非常に平坦(すなわち角膜自身の曲率の最初の半径よりも非常に大きい曲率の半径を有する)であるので、角膜がレンズと最初に接触する点はレンズの頂点である。たまに、周辺でのある光の接触が最初にまたは同時に起こる場合もあるが、一般的に、この周辺側接触領域下の角膜はすぐにまた十分に頂点接触に取って代わられて中心角膜の変形を進行させるという性質のものである。これが、中心屈折異常の矯正による中心/中央(foveal)焦点の改善の基礎である。
この現象が、上記の方法を用いて計算されるとおり、周辺像点の再配置の必要性と連動している場合、非球面性(例えば形状係数)の量は通常大きい。このように、頻度は様々だが、達成すべき矯正および周辺焦点直しの量に依存して、角膜とレンズの間の最初の接触は光学域とアライメント曲線(角膜に対するレンズの正確なアライメントおよびセントレーションを確保するためレンズに適用された外側曲線)の接続部である可能性があり、このため角膜頂点が中心屈折異常を矯正するのに十分な治療を受けないような度合いが生じる恐れがある。
この状況は、以下の試験を行うことによりすぐに同定することができる。レンズ設計者および光学技術者になじみのある標準サジタル高さ(または表面高度、「sag」と略すことが多い)公式を用いて、角膜および標的とする背面の非球面のsagを、目的とするレンズ区域の大きさで計算する。角膜のsag高さが標的とする非球面よりも低い場合は、上記の段落で記載した影響があるので対処しなければならない。
本発明では、中心矯正および周辺焦点直しの二つの目的を達成するためのレンズ設計のさらなる方法とは、2区域アプローチで設計を捉えることである。中心光学域は、周辺焦点直しにも影響を及ぼすのに必要な非球面性(例えば形状係数)を合計量で有さないように構成される。(実際、この光学域は、従来のオルソケラトロジーレンズと同様に非球面性をまったく有さないとしてもよく、または扁長であることさえも可能である。)
そして、背面の非球面性は、新規周辺治療域に対応する場所から始まる。この区域は、周辺焦点直しに影響を及ぼすのに適切な背面の局所半径を提供するのに適した非球面性で構成される。
中心光学域と周辺治療域との間の接合部および移行部を融和させることにより角膜にかかる力学的圧力の厳しい局所的変化を取り除いて快適性を増すことができる(すなわち力学的効果の「滑らかさ」を確実にする)。
2区域アプローチを上記のように考察したが、区域の数およびそれらの大きさ(直径)に関わらず、本発明の目的を達成するのに重要な特徴は、曲率の中心および局所的周辺半径であることが強調される。非球面表面の使用は、これらの半径の間で連続した表面を維持し、快適性を最大にして力学的圧力の不快さ(abruptness)を最小にするのに役立つ。
以下の実施例は、上記の方法における重要な設計パラメーターの計算およびこれらのパラメーターの最終設計への翻訳のステップが、個々の患者に特異的に本発明のデバイスをもたらす目的でどのように組み合わされるかを示す。
本発明のデバイスを用いることにより近視患者を治療しようとするものである。図1に記載の手順は、より正確なコンピュータを利用したレイトレーシング法の使用に従った。眼科医にわかる臨床屈折技法を用いて患者の中心距離屈折(central distance refraction)を測定した(結果は−4.00D)。次いで、眼科の病院で代表的に利用される角膜トポグラフィーシステム(例えばビデオケラトグラフ)を用いて、患者の角膜の形を測定した。この実施例では、角膜の形は、角膜トポグラフィーの出力によりまとめると、形状係数p=0.80で中心半径R0=7.70mmを有していた。次に、標準的な屈折装置および技法を用いて、ただし屈折機器を「横目で」凝視するように患者に指示するステップを追加して、患者の周辺屈折を測定した。この実施例では、周辺屈折は、視野角35°で測定して、−3.00Dであることがわかった(すなわち周辺屈折は中心屈折よりも+1.00D相対的に遠視寄りである)。
コンピュータを利用したレイトレーシングモデル(上記の節で記載するとおりのもの)を、患者で測定したパラメーター(すなわち中心および周辺屈折、周辺視野角、角膜形状パラメーター)を組み込むように設定した。この実施例では、最小の近視治療効果をもたらすことにした。したがって、追加の周辺近視的焦点ズレを導入することなく中心および周辺屈折状態の両方を矯正するように角膜の形を変えるように、デバイス設計パラメーターを計算した。レイトレーシングモデルの観点から、軸に沿って−4.00Dおよび35°視野角で−3.00D矯正しながら像ブレ円の大きさを最小にするようにメリット関数を設定した。このメリット関数によるモデル最適化は、中心半径r0が8.391mmおよび形状係数が2.537の背面(中心光学矯正域および周辺治療域を含む)の設計を返した。デバイスと目のセントレーションを促進し、角膜変形の目的で角膜に適切な力学的効果をかけ、そして快適さを改善する、これらの設計パラメーターならびに追加の周辺および縁設計パラメーターを組み込んだ背面設計を、上記の節で記載させるとおりに適用した。この実施例の角膜変形用に得られる最終設計を図5に示す。表1は、この実施例で要求されたレンズを作ることができるコンタクトレンズ処方で可能なものの1例を示す。
Figure 2009544436
オルソケラトロジー手順で患者の目にこのデバイスを用いる場合、デバイスは正確な遠視力をもたらすだけでなく近視を進行させる周辺刺激を取り除く。
患者の個々の応答に応じて、デバイスのパラメーターを調節または微調整することが必要かもしれない。したがって、上記の設計パラメーターのデバイスを用いた患者の経過は、図1に示すフローチャートで記載されるように中心および周辺屈折状態の定期的測定などでモニタリングされる。
患者は、近視(すなわち中心屈折状態)が−8.00Dであることがわかった。本発明のデバイスを用いたオルソケラトロジーによりこの患者の近視の進行を治療することにした。この実施例では、眼科医は角膜トポグラフィーシステム(例えばビデオケラトグラフ)を利用できなかったので、この患者の周辺屈折状態測定を行うことができなかった。角膜トポグラフィーが利用できない場合の角膜の形を見積もる出発点として、角膜曲率計を用いて角膜の曲率の中心半径を測定した。(角膜曲率計は、普通に入手可能な、中心角膜曲率を測定する眼科臨床計器である。実際のところ、角膜曲率計は中心角膜領域まわりの平均半径を測定するが、この値は、出発点としての角膜の近似形に到達するという現段階での目的に十分なぐらい角膜の中心半径R0に近い。)角膜曲率計により半径は7.80mmとわかった。集団平均(多くの科学文献記載値に基づく)の形状係数p=0.75をこの患者のものと仮定した。周辺屈折の直接測定がないので、この患者の周辺屈折状態は、文献で典型的な値の−8.00Dの近視であると仮定した。したがって、−7.00Dという値を周辺屈折状態に仮定した(すなわち、中心屈折に対して+1.00D遠視寄りである)。この実施例では、+1.00Dの近視的周辺焦点ズレを追加で導入することにより近視治療効果を向上させることにした。
この実施例の臨床医は、目のモデルのレイトレーシング用コンピュータプログラムが利用できなかった。そのため、初期設計パラメーターを計算する近似式を用いた。こうして、上記のパラメーター値から、上記の節の方程式用に、本発明者らは以下を得た。
A=中心屈折=−8.00D
B=周辺屈折=−7.00D
D=近視的周辺焦点ズレ=+1.00D
θ=周辺屈折の視野角=35°
0=7.80mm
p=0.75
これらの値を上記の方程式に入力すると、R0=9.357mmおよび形状係数p=4.157という背面の標的中心半径が返ってくる。
これらの設計パラメーター値はレイトレーシングモデルを用いて計算されるものほど正確ではないが、この患者の近視治療を開始するデバイスに良好な初期設計パラメーター値を提供するのに十分に近似している。
実施例2のように、上記のステップに従って、デバイスと目のセントレーションを促進し、角膜変形の目的で角膜に適切な力学的効果をかけ、そして快適さを改善する、これらの設計パラメーター、ならびに追加の周辺および縁設計パラメーターを組み込んだ背面設計を計算する。得られる最終レンズ設計を図6に示し、処方例を表2にまとめる。
Figure 2009544436
角膜変形手順でこのデバイスを患者の目に用いる場合、デバイスは正確な遠視力をもたらすだけでなく近視を進行させる周辺刺激を減らすか取り除く。
また実施例2のときのように、おそらくは実施例2よりも重要だと思われるが、近似の初期設計しか用いてないため、患者の最初の装着/治療期間に続いて、デバイスの設計パラメーターを調節または微調整することが必要かもしれない。したがって、上記の設計パラメーターのデバイスを用いた患者の経過は、図1に示すフローチャートで記載されるように中心および周辺屈折状態の定期的測定などでモニタリングされる。
患者は、近視が−6.00Dであることがわかった。上記の実施例のときのように、眼科医は角膜トポグラフィーシステムを利用できなかったので、この患者の周辺屈折状態測定を行うことができなかった。したがって、角膜曲率計を用いて角膜の曲率の中心半径を測定した。角膜曲率計により半径は7.80mmとわかった。文献による集団平均から、形状係数p=0.75をこの患者のものと仮定した。この患者の周辺屈折状態は、文献で典型的な値の−6.00Dの近視であると仮定した。したがって、−5.00Dという値を周辺屈折状態に仮定した。この実施例では、+0.50Dの近視的周辺焦点ズレを追加で導入することにより近視治療効果を向上させることにした。この場合、周辺視野角25°を治療開始視野角と計画した。
ここでも、上記の実施例のときのように、目のモデルを計算するレイトレーシングソフトウェアが利用できなかった。そのため、初期設計パラメーターを計算する近似式を用いた。
A=中心屈折=−6.00D
B=周辺屈折=−5.00D
D=近視的周辺焦点ズレ=+0.50D
θ=周辺屈折の視野角=25°
0=7.80mm
p=0.75
これらの値を上記の節の連立方程式に入力すると、R0=8.912mmおよび形状係数p=5.268という背面の標的中心半径が返ってくる。
これらの重要なパラメーターを、上記の節で記載したステップに従って最終レンズ設計に翻訳した。「区域の定義」の節で記載したとおり、この実施例では、この背面に必要とされる非球面性が大きいため、2区域アプローチが、周辺角膜と接触する周辺域に伴う問題(これは中心屈折異常を矯正するために必要な中心角膜全体で治療効果を減少させる)を排除できるということがわかった。
このため、上記のとおりの2区域設計アプローチを採用した。得られる、中心光学域と周辺治療域からなる最終レンズ設計を図7に示す。この最終レンズ設計用のレンズ処方の例を表3にまとめる。表3では、中心光学域(「第一」と付けた行)は形状係数p=0を有し、これが従来の球面の光学域であることを示しているということがわかる。しかしながら、周辺治療域である次の区域は、上記に従って計算される形状係数(すなわち5.268)を有する。
Figure 2009544436
重要な変数は本発明の方法で矯正される目の非球面性ではないことを強調することが重要である。本発明のレンズは、選択した視野角(これは代表的には約20°を越える)から目に入射する周辺光線の焦点を変えていく。したがって、重要な設計変数は、周辺視野角からの光線に相当する位置での、変形角膜(つまり、レンズ背面)の曲率の局所的半径である。したがって、治療後の角膜の最適な形、特に目の周辺領域での角膜の形を把握することにより、治療レンズの背面を正確にモデリングおよび成形することができる。
本質的には、本方法のステップは、中心および周辺で局所的半径を計算することにより、生来の角膜の現在の焦点距離(または屈折力)を計算する。これは、レイトレーシング(方法1)の場合は暗黙のうちに、方程式法(方法2)では明示して行われる。生来の目のこの中心および周辺屈折状態ならびに既知の状態(測定または推計のいずれかによる)から、中心および周辺でどのくらいのパワーを加えるまたは差し引く必要があるのかを計算することができる。これらの計算した形状変数から、中心および周辺での新たな/必要とされるパワーを計算することができる。こうした目標パワーから、標的中心半径(R’0)および目標周辺半径(R’sおよびR’t)それぞれを計算することができる。
注目すべきは、周辺について2つの半径があることである。これは、「斜乱視」または「放射状乱視(radial astigmatism)」と呼ばれる既知の光学収差によるものであり、これにより周辺像について単独の鋭い焦点があるのではなく、実際には、2つの異なる(点状ではなく線状の)焦点(互いに直交する)が存在する。これらの焦点は、乱視のサジタル焦点および接線焦点である。サジタル焦点および接線焦点のそれぞれについて、サジタルおよび接線屈折力ならびに曲率のサジタルおよび接線半径のそれぞれが存在する。2つの乱視パワーの平均が平均パワーである。この平均パワーは「平均周辺パワー」(上記方程式のFpおよびF’p)で、これは周辺視野角で目の平均焦点に最も近い。
実際のところ、角膜を変形する場合、代表的には、角膜用設計(およびそれに伴うオルソケラトロジーレンズ設計)は曲率の接線半径を定義するのみである。これは、サジタル半径が、多かれ少なかれ、旋盤で作られるレンズの回転対称に支配されているからである。こうして、レンズ表面の所定の場所での局所的半径が計算され、これは断面半径であり、計算されるのは接線半径である。方程式法(方法2)では、計算されるのは必要な平均パワーである。接線パワーおよびサジタルパワーは、次いで、最適に働く“区域補正係数(zonal compensation factor) の調査により検証されている「目安の(rule−of−thumb)」計算で見積もられる。これから、非球面性が計算される。レイトレーシング法(方法1)では、最初の仮定は、表面が非球面の形(円錐曲線、多項式など)の(数ある中の任意の)1種であるということである。いったん適切な仮定および近似がなされたら、ソフトウェアおよびプロセッサを用いて適切な平均パワーを与える最適化された非球面性を見つける。
図8は、周辺では相対的に遠視寄りに焦点ズレの近視者の像表面を示す視野プロットの相対曲率である。縦軸は、軸距離=0mmで網膜を示す。視野の曲率は、視野角の増加に合わせた網膜に対する像表面位置の変化としてわかる。例えば、この患者の中心屈折(下の黒四角印)を測定する場合、像点は網膜の手前(負の軸距離)にあり、約−0.50Dの近視と測定される。しかしながら、屈折が例えば32°の視野角(上の黒四角印)で起こる場合、ここの焦点位置は網膜の後ろにあり、約+0.50Dの遠視と測定される。Smithの教示によれば、近視の進行をもたらす眼球の成長を刺激するのがこの周辺での遠視的焦点ズレである。
図9は、図8と同様な視野プロットの相対曲率を示す。ここで、図8の目を本発明の方法およびレンズ設計を用いた前角膜表面の変形により治療している。下の黒四角印で表される中心像点がここでは網膜上にあり、中心屈折異常が有効に矯正されていることを示していることがわかる。さらに、本発明の周辺角膜形の操作のため、より多くの周辺像点(例えば32°の視野角での上の黒四角印)がここで網膜の手前にある。(例えば、この周辺視野角で起こる屈折は約+1.00D戻っている。)周辺像点を網膜上または手前に置くことにより、目の成長に対する刺激は減少または取り除かれ、それにより近視の進行が遅くなる。
本明細書で開示および定義される本発明が、文章または図面に記載されるかこれから明らかな個々の特徴の2つ以上の代替的な組合せの全てに及ぶことが理解される。こうした異なる組合せは全て、本発明の様々な代替的態様を構成する。
「含む(comprise)」(またはその文法上の変形)という用語は、本明細書で用いるとおり、「含む(include)」という用語と等価であり、他の要素または特徴の存在を排除すると受け取られないことも理解される。

Claims (18)

  1. 目の中心および周囲の屈折異常パラメーターを評価するステップと、
    前記目の最適な前面輪郭を決定するステップであって、角膜の光学中心と角膜の有効光学周囲の両方での決定を含み、これにより屈折が望ましく補正されて前記目の良好な視力が得られ、また近視の進行を制御するのに望ましい前記目の周辺屈折(視野の曲率)となるステップと、
    前記患者の前記目をオルソケラトロジーレンズを用いて治療して前記最適な前面輪郭にするステップと、
    を含む、患者の目の前面領域の輪郭を変更して前記患者の視力を改善する方法。
  2. 前記レンズは、前記目の上皮体積が維持されることになる特徴を有するように選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記望ましい周辺屈折(視野の曲率)は、周辺網膜像が網膜よりも手前に位置するように選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記目の前記治療前の形を測定により決定し、前記オルソケラトロジーレンズを、前記目の治療が、予定した状態まで前記目の光学中心を平坦にして前記目の周辺領域を鋭くするように選択する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記目の前記治療前の形はコンピュータを利用したレイトレーシングモデルを用いて決定される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記目の前記治療前の形は、前記目の特徴を定義する複数の形を測定し、前記特徴を用いて、治療される前記目の表面全体を見積もることにより見積もられる、請求項4に記載の方法。
  7. 前記目の特徴を定義する形が、
    中心屈折状態と、
    周辺屈折状態と、
    前記周辺に誘導する近視的焦点ズレの度合いと、
    角膜の曲率の初期治療前中心半径と、
    角膜の曲率の初期治療前形状係数と、
    周辺屈折および近視治療焦点ズレが適用される予定の視野角と、
    を含む、請求項4に記載の方法。
  8. 前記特徴が全て測定される、請求項7に記載の方法。
  9. 前面および後面を有するオルソケラトロジーコンタクトレンズであって、
    前記後面が装着者の目の角膜を変形する期間にわたって通常の装着で前記角膜と接触して置かれるように適合し、前記レンズの前記後面は、
    前記目の中心光学領域を覆うように適合した中心治療域であって、前記目の中心光学領域の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する中心治療域と、
    前記中心治療域と隣接しており、前記目の周辺光学領域を覆うように適合した輪状の周辺治療域であって、前記中心治療域の曲率半径よりも小さい曲率半径を有する周辺治療域と、
    前記周辺治療域と隣接しこれを取り囲む輪状のセントレーション域であって、前記目の周辺光学領域から放射状に外側の前記目の領域で前記目の構造を近似する形を有するセントレーション域と、
    を含み、
    前記中心治療域は、前記角膜の前記中心光学領域を、前記目に入射する軸方向の光が前記装着者の前記網膜上または網膜あたりに焦点を結ぶようになる構造に成形するように適合され、前記周辺治療域は、前記目の前記周辺光学領域を、前記目に入射する周辺光が前記装着者の前記網膜の手前の位置で焦点を結ぶようになる構造に成形するように適合されている、オルソケラトロジーコンタクトレンズ。
  10. 前記中心治療域および前記周辺治療域の前記構造は、使用において前記目の前記上皮体積が治療中維持されるように選択される、請求項8に記載のレンズ。
  11. 前面と後面を有するレンズ本体を含むオルソケラトロジーコンタクトレンズであって、
    前記後面は、装着者の角膜の形を改変して近視の進行を治療上逆行させると同時に近視的屈折異常を矯正するように構成され、前記後面は、
    前記角膜の中心領域を、目に入射する軸方向の光が前記装着者の網膜上で焦点を結ぶようになる構造に成形するように適合した凹形を有する光学活性な中心治療域と、
    前記中心治療域と隣接し、かつ、前記角膜の周辺領域で前記角膜を、目に入射する周辺光が前記網膜の手前の位置で焦点を結ぶようになる構造に成形するように適合した、光学活性な輪状の周辺治療域と、
    前記周辺治療域を取り囲み、前記目に対して機械的に位置づけるように適合した光学不活性な輪状のセントレーション域と、
    を含む、角膜コンタクトレンズ。
  12. 患者の角膜の形を改変することにより近視の進行を強制および減少させる方法であって、
    a)オルソケラトロジーレンズを患者の角膜に着け、それにより前記患者の中心角膜トポグラフィーに所望の特定の変化を誘導して前記患者の中心屈折状態の矯正をもたらすステップと、
    同時に、前記患者の周辺角膜トポグラフィーに所望の特定の変化を誘導して結果として得られる周辺屈折状態をもたらすステップであって、前記結果として得られる周辺屈折状態は前記矯正された中心屈折状態よりも相対的に近視寄りであるステップと、
    を含む方法。
  13. 前記患者の周辺角膜トポグラフィーに所望の特定の変化を誘導する前記ステップは、前記周辺角膜トポグラフィーは#.##mm〜#.##mmの間の周辺曲率半径をもたらす、前記患者の周辺角膜トポグラフィーに所望の特定の変化をもたらす追加のステップを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記患者の周辺角膜トポグラフィーに所望の特定の変化を誘導する前記ステップは、
    前記周辺角膜トポグラフィーは#.##mm〜#.##mmの間の周辺曲率半径をもたらす、前記患者の周辺角膜トポグラフィーに所望の特定の変化をもたらす追加のステップを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 結果として得られる周辺屈折状態をもたらす前記ステップは、前記結果として得られる周辺屈折状態が中心屈折状態よりも0.25ディオプター〜6ディオプターの間で近視寄りである、結果として周辺屈折状態をもたらす追加のステップを含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記患者の角膜の形を変えるための型であって、
    中心光学域、周辺光学域、および周辺力学域(mechanical zone)を含み、
    前記中心光学域は概して円形であり、概して凹型の背面を含み、前記中心光学域の前記凹型背面は、患者の角膜トポグラフィーおよび中心屈折状態に依存して前記患者の中心角膜トポグラフィーに所望の特定の変化を誘導するように選択されて前記患者の中心屈折状態の矯正をもたらし、
    前記周辺光学域は概して輪状で前記中心光学域を取り囲み、概して凹型の背面を含み、前記周辺光学域の前記凹型背面の曲率は、前記患者の角膜トポグラフィーに依存して前記患者の周辺角膜トポグラフィーに所望の特定の変化を誘導するように選択されて結果として得られる周辺屈折状態をもたらし、前記結果として得られる周辺屈折状態は前記中心屈折状態よりも相対的に近視寄りであり、
    前記周辺力学域は概して輪状で前記周辺光学域を取り囲み、前記周辺力学域の背面の曲率は、患者の角膜の形を変えるための型と前記患者の角膜とのアライメントおよびセントレーションを促進するように選択される、型。
  17. 約8.0〜13.0mmの間の縁から縁までの断面直径を有する、請求項16に記載の型。
  18. 前記中心光学域の直径が約3mm〜6mmの間である、請求項16または17に記載の型。
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