JP2009531924A - 遅延不整合補償を備えた送信機 - Google Patents

遅延不整合補償を備えた送信機 Download PDF

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Abstract

ディジタル部(DP)及びアナログ部(AP)を有する送信機装置が提供される。送信機装置は、ディジタル部(DP)に設けられていて、ビット(MB)を受け取り、この受け取ったビット(MB)をディジタル変調するディジタル変調器(DM)を更に有する。第1のディジタル−アナログ変換器(IDAC;RDAC)及び第2のディジタル−アナログ変換器(QDAC;ODAC)が提供される。送信機装置は、ディジタル部(DP)に設けられていて、第1及び(又は)第2のディジタル−アナログ変換器(IDAC;QDAC)とディジタル変調器(DM)との間に結合された少なくとも1つのフィルタユニット(H;H;H1)を更に有する。テーブルユニット(TU)が、少なくとも1つのフィルタユニット(H,H)に結合され、このテーブルユニット(TU)は、少なくとも1つのフィルタユニット(HHI,H)に関する既定の補償フィルタ値を記憶するために用いられ、既定の補償フィルタ値は、送信機装置のアナログ部(AP)の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要である。少なくとも1つのフィルタユニット(H,H)のフィルタ値は、テーブルユニット(TU)に記憶されていて、決定された遅延不整合に対応する補償フィルタ値に合わせて設定される。

Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本発明は、送信機装置、送信機装置を制御する方法及び電子信号装置に関する。
〔発明の背景〕
送信機、特にワイヤレス送信機が、ベースバンド信号をディジタル変調器からアナログ区分及びRF区分を介してアンテナに伝送する場合、例えば振幅及び遅延の不整合のような障害が起こる場合があり、これが原因となって、信号ひずみが生じる場合がある。伝送信号の同相成分と直角位相成分との間の遅延不整合は、ディジタル−アナログ変換器(DAC)の系統的サンプリング時間誤差又はプロセスドリフト又は設計上の非対称性に起因する低域後置フィルタ中の位相ミスアラインメントに起因して生じる場合がある。同様に、有極ループ変調器を備えたシステムでは、振幅と位相との間の遅延不整合は、アナログコンポーネントのミスアラインメントに起因して存在する場合がある。
GSM/EDGEシステムの信号頻出の尺度となるイメージリジェクションを用いると、振幅及び位相ひずみを正確に包摂することができる。GSM/EDGEベースバンド送信機の場合、67kHzの周波数で通常約40dBであるイメージリジェクションの下限は、3GPP TS 45.05,無線送信および受信(Radio transmission and reception),V4.3.0,リリース4 ,3GPP,4月−2001に記載されているように、とりわけ、GMSK位相誤差の限度、EDGE誤差ベクトルの大きさ及び信号振幅リップルから推定できる。
欧州特許第1,376,567号明細書は、直角位相変調信号に関して受信器のベースバンド部中の振幅及び位相の不整合の補償に関する。これら信号のひずみの推定は、RFフロント中への較正信号の注入に起因して得られるベースバンド信号中の電力及び相関を測定することによって導き出される。米国特許第6,670,900号明細書は、OFDM(直交周波数分割多重)信号に関し送信機のベースバンド部中の振幅及び位相不整合の補償に関する。振幅及び位相不整合の推定は、単一の副搬送波の各々について較正信号によって導き出される。しかしながら、これら特許文献は、遅延不整合な補償に関するものではない。
遅延不整合の問題を解決する一対策は、設計の限度に適うように、即ち、全ての成分が互いに対して非常に僅かなばらつきを有していて、不整合が或る特定のしきい値を超えることがないようにアナログ信号経路を設計することである。かかる対策は、移動通信システムにおけるベースバンド区分の伝送経路に関して標準的なやり方である。しかしながら、これら要件を満足することは、大量生産の範囲では通常極めて困難なので、他の対策が必要とされる。
〔発明の目的及び概要〕
したがって、本発明の目的は、電子装置が大量生産装置であっても、遅延不整合を減少させた電子装置を提供することにある。
この目的は、請求項1記載の送信機装置、請求項8記載の送信機装置の制御方法及び請求項10記載の電子信号装置によって達成される。
したがって、ディジタル部及びアナログ部を有する送信機装置が提供される。送信機装置は、ディジタル部に設けられていて、ビットを受け取り、この受け取ったビットをディジタル変調するディジタル変調器を更に有する。第1のディジタル−アナログ変換器及び第2のディジタル−アナログ変換器が提供される。送信機装置は、ディジタル部に設けられていて、第1及び(又は)第2のディジタル−アナログ変換器とディジタル変調器との間に結合された少なくとも1つのフィルタユニットを更に有する。テーブルユニットが、少なくとも1つのフィルタユニットに結合され、このテーブルユニットは、少なくとも1つのフィルタユニットに関する既定の補償フィルタ値を記憶するために用いられ、既定の補償フィルタ値は、送信機装置のアナログ部の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要である。少なくとも1つのフィルタユニットのフィルタ値は、テーブルユニットに記憶されていて、決定された遅延不整合に対応する補償フィルタ値に合わせて設定される。
したがって、フィルタユニットのフィルタ値を調節することにより送信機装置のあらゆる部分の互いに異なる遅延不整合を補償することができる送信機装置が提供される。したがって、かかる装置は、アナログ部の不整合をそれに応じて補償できるので大量生産が可能である。
本発明の一観点によれば、ディジタル変調器は、少なくともディジタル信号を受け取り、少なくともディジタル同相信号及び少なくともディジタル直角位相信号を出力する。第1の変換器は、ディジタル同相信号をアナログ同相信号に変換し、第2の変換器は、ディジタル直角位相信号をアナログ直角位相信号に変換する。
本発明の好ましい観点によれば、少なくとも1つのフィルタユニットは、極及びゼロ配置を有する一次全帯域通過フィルタを備え、一次全帯域通過フィルタは、テーブルユニットに記憶されている補償フィルタ値に従って同調可能である。したがって、テーブルユニットに記憶されている値に従ってフィルタユニットの極及びゼロ配置を選択することにより送信機装置のアナログ部の遅延不整合を補償することができる送信機装置が提供され、それにより、フレキシブル送信機装置が提供される。
本発明の別の観点によれば、ディジタル変調器は、ディジタル信号を受け取り、ディジタル振幅信号及びディジタル位相信号を出力する。第1の変換器は、ディジタル振幅信号をアナログ振幅信号に変換し、第2の変換器は、ディジタル位相信号をアナログ位相信号に変換する。フィルタユニットは、ディジタル位相出力と第2の変換器との間に結合されている。したがって、有極ループ変調器を利用した送信機装置が提供される。
本発明は又、送信機装置を制御する方法を提供する。送信機装置は、ディジタル部及びアナログ部と、ディジタル変調器と、第1のディジタル−アナログ変換器及び第2のディジタル−アナログ変換器と、第1及び(又は)第2のディジタル−アナログ変換器とディジタル変調器との間に結合された少なくともフィルタユニットとを有する。受け取ったビットをディジタル変調する。送信機装置のアナログ部の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要な既定の補償フィルタ値を記憶する。少なくとも1つのフィルタユニットのフィルタ値を決定された遅延不整合に対応した記憶されている補償フィルタ値に合わせて設定する。
本発明は更に、ディジタル部及びアナログ部を有する電子信号装置に関する。電子信号装置は、第1のディジタル−アナログ変換器及び第2のディジタル−アナログ変換器を更に有する。電子信号装置は、ディジタル部に設けられていて、第1及び(又は)第2の端子と第1及び(又は)第2のディジタル−アナログ変換器との間に結合された少なくとも1つのフィルタユニットを更に備える。テーブルユニットが、少なくとも1つのフィルタユニットに結合され、このテーブルユニットは、送信機装置のアナログ部の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要な少なくとも1つのフィルタユニットに関する既定の補償フィルタ値を記憶するために用いられる。少なくとも1つのフィルタユニットのフィルタ値は、テーブルユニットに記憶されていて、決定された遅延不整合に対応する補償フィルタ値に合わせて設定される。
本発明は、ディジタル位相シフトを導入して遅延不整合を補償する予備ひずみ(予歪)をディジタル部に与えることにより、装置のアナログ部中の遅延不整合を補償するという技術的思想に関する。アナログ信号I(t)、\I(t)、Q(t)、\Q(t)の振幅及び遅延不整合を最大の度合いに制限し又は均等例として、最小IRを保証するため、実際の振幅及び遅延不整合を以下に説明するように又は他の手段、例えば、生産中、オフラインで測定し、測定した遅延値を動作中、後でアクセス可能なテーブルに記憶する。振幅不整合を以下に説明するように補償するのが良く、遅延不整合は、後で提案されるように補償される。
装置のアナログ部中の遅延不整合を求めるため、伝送経路に付きものの変調器で発生させることができる試験信号を用いる。測定に基づいて、伝送信号経路のアナログ部中のひずみを伝送経路のディジタル部中の信号に導入された予備ひずみによって補償する。具体的に言えば、伝送信号の同相及び直角位相成分の信号遅延をディジタル信号処理によって互いに対して変化させる。これと同様に、これは、同相及び直角位相に代えて、振幅及び位相信号を用いる変調器、即ち、いわゆる有極ループ変調器にも利用できる。
次に、図面を参照して本発明の実施形態及び本発明の利点を詳細に説明する。
〔実施形態の説明〕
図1は、ディジタル及びアナログベースバンド送信機のブロック図である。送信機TXは、ディジタル部DP及びアナログ部APを有している。ディジタル部は、入力として変調ビットMBを受け取り、アナログ部は、同相信号I(t)、\I(t)及び直角位相信号Q(t)、\Q(t)を出力する。送信機は、基本構成要素として、変調ビットMBを受け取り、変調したディジタル同相信号I[k]及び直角位相信号Q[k]を出力するディジタルI/Q変調器DMを有する。変調されたディジタル同相信号I[k]は、同相ディジタル−アナログ変換器IDACに転送され、直角位相信号Q[k]は、直角位相ディジタル−アナログ変換器QDACに転送される。同相ディジタル−アナログ変換器IDACは、差信号としてのアナログ同相信号I′(t)及び\I′(t)を出力する。直角位相ディジタル−アナログ変換器QDACは、差信号としての直角位相信号Q′(t)及び\Q′(t)を出力する。差信号としてのアナログ信号は、低域フィルタLPFにそれぞれ入力され、その結果、ディジタルサンプリング周波数の倍数の信号レプリカが取り除かれるようになる。したがって、所望のアナログ差信号I(t),\I(t)及びQ(t),\Q(t)が、アナログ部の出力のところに達成される。
遅延及び振幅の不整合の効果を説明するため、ディジタルI/Q変調器DMが複合正弦波を次のように発生させると仮定する。
Figure 2009531924
上式において、fI/Q、f及びkは、それぞれ、正弦波周波数、サンプリング周波数(即ち、ディジタルマスタークロックの周波数)及び離散時間係数に相当している。この場合、避けることができない量子化誤差を無視した場合に理想的な送信機の差信号としてのアナログ同相及び直角位相信号は、次の通りである。
Figure 2009531924
上式において、CM及びAは、それぞれ、差信号の共通ノード電圧及び変調された正弦波の振幅に相当している。上記方程式を減算すると、次のことが理想的な送信機について成り立つ。
Figure 2009531924
それ故、共通ノード電圧は、これがI(t)及び\I(t)並びにQ(t)及び\Q(t)について等しい場合ゼロになる。その結果、アナログI/Q信号I(t)−\I(t)+j((Q(t)−\Q(t))は、複合平面内において振幅2Aの円を描く。
現実の送信機では、アナログI/Q信号をひずませる障害が起こる。一般に、これら障害は、ディジタル部DPが十分に設計者の制御下にある状態では、アナログ成分のばらつきに起因して送信機のアナログ部APで生じる。
第1の問題は、アナログ差I/Q信号の振幅がDAC又は低域フィルタ中の不整合に起因して互いに異なる場合があるということにある。差信号I(t),\I(t),Q(t),\Q(t)のそれぞれの振幅A,A\I,A,A\Qは、公称振幅を次のように記載することができるように互いに異なっている場合がある。
Figure 2009531924
上式において、Dは、公称値Aからの正又は負の偏差を示し、下付きの文字Xは、可能性のある下付きの文字I,\I,Q,\Qを表す。I及びQ経路の差信号をそれぞれ減算した場合、次式が得られる。
Figure 2009531924
I及びQ経路の有効振幅のAI,eff=2A+D+D\IとAQ,eff=2A+D+D\Qは、互いに異なる。その結果、信号のフェーザは、今や、主軸が実軸および虚軸上に位置する複合平面内の楕円体(円ではなく)に相当する。そのひずみの深刻さの尺度は、次のように定義できるいわゆる振幅整合Gである。
Figure 2009531924
これ又楕円体のひずみを招く第2の問題によれば、差信号経路の遅延は、互いに等しくない場合がある。差信号I(t),\I(t),Q(t),\Q(t)の絶対遅延をτ,τ\I,τ,τ\Qとして表すと、これらを次のように書き表すことができる。
Figure 2009531924
なお、上式において、τが他の全ての遅延に関する基準として用いられている。以下の考察に関する一般性が失われない状態でτ=0と仮定すると、I経路及びQ経路における差信号の和が次のようにして得られる(G=1)。
Figure 2009531924
注目されるべきこととして、I(t)と\I(t)との間の遅延並びにQ(t)と\Q(t)との間の遅延の差は、一般に、I(t)とQ(t)との差と比較して小さく、即ち、次の通りである。
Figure 2009531924
ただし、同じ変換器DAC及びフィルタが1対の差信号の生成のために用いられる場合、その結果、方程式8の表現は、次のように簡単になる。
Figure 2009531924
したがって、直角位相信号の位相は、同相信号位相に対し、次式の位相オフセットだけシフトされる。
Figure 2009531924
位相オフセットの特定の値は、考察対象の信号周波数fI/Qに依存することに注目されたい。
I経路及びQ経路におけるこの位相シフトが時間遅延により引き起こされる結果として、信号のフェーザは、今や、主軸が実軸および虚軸に対して角度ΔΦだけ回転した楕円体を(円ではなく)を複合平面内に描く。
振幅及び遅延の不整合が起こった場合(実際には通常の場合である)、結果的に得られる信号を次のように書き表すことができる(同相信号の有効振幅は、分かりやすくするために、又、一般性を失わないで、Aに対して正規化されている)。
Figure 2009531924
したがって、結果的に得られるフェーザは、主軸が実軸および虚軸に対して角度ΔΦだけ回転した楕円体を(円ではなく)複合平面内に描く。
結果的に生じる複合信号I(t)−\I(t)+j(Q(t)−\Q(t))を詳細に検討すると、これを次のように書き表すことができる((x)は、xの共役複素数を示している)。
Figure 2009531924
また、次の通りである。
Figure 2009531924
それ故、結果的に得られる複合信号は、Bだけ重み付けされた理想信号とCだけ重み付けされた理想信号の共役複素数の重ね合わせである。理想信号に対する共役複素数信号(いわゆる、画像信号の相対的強度は、これらのひずみの両方に直接的に関連しているので、これらを次のように定義されるイメージリジェクションによって定量化することができる。
Figure 2009531924
遅延及び振幅の不整合の効果を説明したが、次に、遅延不整合補償について説明する。
図2は、第1の実施形態としてのベースバンド送信機のブロック図である。図1に示すような要素に加えて、送信機は、同相フィルタユニットH(z)を更に有し、この同相フィルタユニットは、ディジタル変調器DMと同相ディジタル−アナログ変換器IDACとの間に結合されている。直角位相フィルタユニットH(z)が、ディジタル変調器DMと直角位相ディジタル−アナログ変換器QDACとの間に結合されている。テーブルユニットTUが、2つのフィルタユニットH,Hに結合され、他方、テーブルユニットTUは、I/Q遅延ユニットIQD及びXセレクタユニットXSに結合されている。I/Q遅延ユニットIQDは、入力としてマスタークロックFを受け取り、Xセレクタユニットは、入力として遅延Xセレクタを受け取る。
これらフィルタH,Hは、I[k]信号経路とQ[k]信号経路の両方にそれぞれ導入された推定遅延不整合を補償するために用いられる。これらフィルタのフィルタ要件は、振幅及び位相応答がフラットである必要があるが、群遅延が直線的に同調可能であり、それにより、遅延不整合の調整が可能になる。
A.V.Oppenheimの「Discrete-Time Signal Processing」(R.W.Shaefer Pretice Hall、ニュージャージー州、1999年)に記載されているように、次の形態、即ち、
Figure 2009531924
の安定関数は、次式で表される大きさの応答を有する。
Figure 2009531924
それ故、大きさに関する応答は、角振動数ω=2π(fI/Q/f)とは独立しており、したがって、I/Q信号の全ての周波数について同一である。この一次フィルタは、文献に十分に説明されており、全帯域通過フィルタと呼ばれている。というのは、このフィルタは、等しい利得で、例えば、利得無しのシステムの場合0dBで全ての周波数成分を通すからである。極形式a=rexp(jθ)で表した場合、一次全帯域通過区分(方程式16)の位相応答∠[.]を次式で求めることができる。
Figure 2009531924
さらに、伝達関数の群遅延grd[.]は、次式、即ち、
Figure 2009531924
として定義され、そして、方程式16で与えられる一次全帯域通過区分に関して次式として示すことができる。
Figure 2009531924
I/Q≪f、即ち、ω≒0且つθ=π、即ち、a=−rの場合、方程式20は、近似的に次式となる。
Figure 2009531924
それ故、低周波数信号及びθのこの特定の選択に関し、群遅延は、信号周波数とは独立しているが、全帯域通過区分の極/ゼロ配置(pole and zero constellation )に依存し、それ故、同調可能である。方程式21は、低周波数入力信号付近での全帯域通過区分を説明する定性的手段に過ぎず、定量的尺度ではない。当然のことながら、結果は、ωの値が小さい場合により正確である。
特に、補償は、次のように働く。同調可能極/ゼロ配置を有する一次全帯域通過フィルタ区分、即ち、
Figure 2009531924
を周波数fのマスタークロック信号によってクロック制御する(例えば、PCF5213 GSM/EDGE BBチップの場合、FM=4.333MHzである)。全帯域通過区分は、既定の遅延不整合パラメータを備えたROMテーブルTUに取り付けられ、遅延セレクタは、以下に説明するのと同様に行われる較正測定に従って又はオフチップ較正手段を用いることにより設定される。変形例として、RAMテーブルを用いて生産較正中に達成されるフィルタ値を直接記憶しても良い。
このように導入可能な遅延の細分性及びそれ故に補償後における残存する全経路遅延不整合は、極/ゼロ配置の選択により調節可能である。この改良は、マスタークロック周波数を増大させないで行われることに注目されたい。
ステップサイズΔr=0.05、r∈[0.5,0.95]を選択すると、インタバル[0.026...1/3]サンプル中の遅延τ又は[0.026...1/3]/f=[6...77]nsを補償することができる。この補償の細分性Δτは、0.027サンプルよりも小さく、即ち、0.027/f=6.24nsである。
したがって、それ故、方程式23で与えられるこの特定の極/ゼロ配置を用いると、補償後の最大残存遅延不整合が、せいぜい6nsである。しかしながら、労力を払わないで正確さをピコ秒範囲まで改善することができる。
全帯域通過区分を取り込む1つの可能性は、A.V.Oppenheimの「Discrete-Time Signal Processing」(R.W.Shaefer Pretice Hall、ニュージャージー州、1999年)に記載されているように、直接形式I又はIIかのいずれかであるIIR型具体化例を用いることである。しかしながら、量子化ノイズ、リミットサイクル、アーキテクチャ上の理由で、IIRプロトタイプフィルタに近似したFIR型のものを更に考察するのが良い。
一次全帯域通過区分を具体化する最も簡単な解決策は、図3に示されており、即ち、
Figure 2009531924
を実行するために、同相信号経路と直角位相信号経路の両方についてIIR型トポロジーを用いることである。
それにより、r,rの値は、同相経路と直角位相経路との間の測定された遅延を補償するようRAM/ROMテーブルTUから選択されるべきである。
図3は、第2の実施形態としてのベースバンド送信機のブロック図である。ベースバンド送信機は、変調ビットMBを受け取るディジタルI/Q変調器DMを有している。同相出力I[k]及び直角位相出力Q[k]は、それぞれ、フィルタユニットH(z)及びH(z)を介して同相ディジタル−アナログ変換器IDAC及びQDACに結合されている。送信機は、テーブルユニットTUと、I/Q遅延ユニットIQDと、XセレクタユニットXSとを更に有している。フィルタユニットH(z)及びH(z)は、方程式23に従って具体化される。この場合、フィルタユニットは、時間領域で具体化され、Tは、1つのサンプリング瞬間の遅延に関する。フィルタ係数r,rは、RAM/ROMとして具体化できるテーブルユニットTUに記憶される。所望の極/ゼロ配置を選択することにより、アナログ部中の遅延不整合を補償することができる。
図4は、第3の実施形態としてのベースバンド送信機のブロック図である。この第3の実施形態によるベースバンド送信機は、フィルタユニットH(z)及びH(z)がFIRトポロジーを用いて具体化される第2の実施形態としてのベースバンド送信機に実質的に一致している。
この第3の実施形態としての送信機は、選択された正確さに応じた長さLのFIRセクションされたプロトタイプフィルタのステップ応答に近似するために、一次全帯域通過区分の取り込みに基づいて具体化される。
未知の長さLのFIR型トポロジーにより既知のIIRフィルタに近似する1つの可能性は、同相経路及び直角位相経路中のFIRフィルタについて係数ai0...ain及びaq0...aqnのインパルス応答の二乗差を最小限に抑える一方で、誤差基準を満たすまでFIRフィルタ長さLを増大させることである。この場合、誤差基準は、ステップサイズが0.05でr∈[0.5,0.95]について満たされなければならない。MATLABルーチンでは、G=1.002の場合IR=50.8dBのイメージリジェクションを達成するにはオーダL=80のフィルタが必要であり、IIRの場合と同一の性能を達成するにはL=160のフィルタが必要であることが分かる。
IIRの具体化例よりもFIR具体化例を選択した場合の利点は、安定性に関する問題もリミットサイクルに関する問題も起こらないということにある。しかしながら、支払うべきペナルティとして、チップ領域が幾分広いということにある。
注目されるべきこととして、GMSK/8PSK変調器のC,CFIRフィルタを簡単な畳み込み演算により補償のためにFIRフィルタと組み合わせることができる。
図5は、第4の実施形態としてのベースバンド送信機のブロック図である。この場合、ディジタル変調器DMは、有極ループ変調可能に具体化されている。I/Q領域とr/ψ領域との間に1対1の対応があるので、変調器及び補償回路を一方の領域又は他方の領域に組み込むことができる。
この変換は、次のようにディジタル信号について標準の三角関数の公式及び読み出しを介して実施できる。
Figure 2009531924
ディジタル振幅r[k]及び位相ψ[k]は、適当な解像度を備えた標準型DACを用いることにより対応のアナログ信号r(t)及びψ(t)に変換される。
アナログI/Q信号の場合(即ち、アナログ部APでは)、アナログ振幅と位相信号経路との間の遅延不整合が生じる場合がある。一般性を失うことなく、追加の誤差遅延Δτψが位相信号経路中に導入されたと仮定すると、大きさがΔτψに正比例する位相不整合ΔΦ(t)が次のように生じる。
Figure 2009531924
EDGE変調の場合、伝送信号のスペクトル広がり及び理想伝送信号と現実の伝送信号との間の誤差ベクトルが、生じる場合がある。これらのひずみを小さく保ってこれらのひずみに起因する性能の劣化が生じないようにするため、遅延不整合Δτψは、記号インタバルの1パーセントよりも小さくなければならず、即ち、約37ns以下でなければならない。
これは、遅延不整合手順を上述したように適当に適用することにより達成できる。変調は、追加r/ψ変換方式のI/Q型のものか直接的にr/ψ型のものであるかのいずれかであって良い。この場合も又、補償値は、RAM/ROMテーブルTUに記憶されて上述したように計算される。
図6は、パラメータr∈[0.5,0.95]及びステップサイズ0.05の一次IIR全帯域通過区分のシミュレートされた群遅延を示している。図示のシミュレーションの結果は、本発明の原理の機能発揮を示している。全てのシミュレーションは、r∈[0.5,0.95]、θ=π及びステップサイズ0.05のMATLABを用いて行われた。水平軸は、ラディアン周波数radfに関しており、ナイキスト周波数f/2まで延び、垂直軸はサンプルnsd中の遅延に関して等分目盛である。具体的に説明すると、1つのサンプル遅延は、1・(1/f)=1/(4.33MHz)=231nsの遅延を示している。垂直の破線は、用いられた信号帯域幅、即ち、f/16=270kHzを区切っている。
図7は、図6のグラフの拡大図である。特に、信号帯域幅までの群遅延の平坦度が明らかに示されている。したがって、方程式22が、実証されている。
図8は、FIR/IIR近似のための図7のグラフ図である。FIR/IIR近似は、L=80の長さを有する。実線は、基準として与えられ、IIRフィルタを指しており、FIR近似の結果も又、示されている。最後に、最下部のところに見える十字マークは、近似が提案されたフィルタ長さについて役に立たない単位円に近い結果を示している。これは又、先の区分で計算されたイメージリジェクションがIIRの場合になぜ優れていたかという理由である。しかしながら、上述したように、状況は、フィルタ長さをL=160タップに増大させることにより改善できる。
IIRフィルタの群遅延は、最高f/8までの正規化された周波数及びステップサイズ0.05の場合におけるパラメータr∈[0.5,0.95](ただし、θ=π)である。考察中の信号帯域幅は、270kHz、即ち、最高f/16である。
以下において、実際の増幅及び遅延不整合を測定する方法を詳細に説明する。測定された遅延不整合の結果に従って遅延不整合を上述したように補償する。図9は、本発明の第5の実施形態としての送信機装置1の概略的な構造を示している。送信機装置1は、広域自動車通信システム(GSM)又はGSM進化型高速データ伝送(EDGE)のようなワイヤレス通信システムに利用できる。
送信機装置1は、ディジタル変調器2と、遅延ユニット3と、第1のディジタル−アナログ変換器4と、第2のディジタル−アナログ変換器5とを有している。
変調器2は、ライン6を介してディジタル信号を受け取り、受け取った信号をディジタル同相信号の状態に変換してライン7によりDAC4に送ると共にディジタル直角位相信号の状態に変換してライン8によりDAC5に送るようになっている。変換器4は、ディジタル同相信号を第1のアナログ同相信号及び第2のアナログ同相信号に変換し、かかる第1及び第2のアナログ同相信号は、ライン9により低域フィルタ11に出力される。それにより、2つの互いに結合された低域フィルタ11は、アナログ同相信号を濾波するために用いられる。変換器5は、ディジタル直角位相信号を第1のアナログ直角位相信号及び第2のアナログ直角位相信号に変換し、かかる第1及び第2のアナログ直角位相信号は、ライン17,18により低域フィルタ12に出力される。それにより、2つの互いに結合された低域フィルタ12は、アナログ直角同相信号を濾波するために用いられる。共通モード電圧を考慮してディジタル同相信号及びディジタル直角位相信号を第1及び第2のアナログ信号にそれぞれ変換するのが有利である。それにより、第1の信号と第2の信号の差の半分がアナログ信号の値を生じさせるのが有利である。しかしながら、変換器4は、単一のラインを介して信号を1つだけ出力し、変換器5は、単一のラインを介して信号を1つだけ出力するようになっていることも可能である。低域フィルタ11,12は、ディジタルサンプリング周波数の倍数の信号レプリカを除去するようになっており、その結果、所望のアナログ差信号がライン13〜16を介して出力されるようになっている。ライン13〜16を介して出力されるこれら信号は、ベースバンド信号である。
上述したように、ベースバンド信号を送信機装置1で生じさせる場合、幾つかの障害が起こる場合があり、かかる障害により、信号のひずみが生じる場合がある。特に、信号の同相成分及び直角位相成分の振幅相互間及び遅延相互間の不整合の結果として、信号のイメージが生じる。この問題は、ディジタル−アナログ変換器4,5の後で必要な低域フィルタ11,12のようなアナログコンポーネントのばらつきに起因して生じることがある。或る特定の信号品質を保証するため、上述の障害は、或る特定の限度を超えてはならない。
送信機装置1は、マルチプレクサ20を更に有している。マルチプレクサ20は、第1の同相信号及び第2の同相信号から成る同相信号を受け取るようライン21,22を介してライン13,14に接続されている。マルチプレクサ20は、第1の直角位相信号及び第2の直角位相信号から成る直角位相信号を受け取るようライン23,24を介してライン15,16に接続されている。マルチプレクサ20は、アナログ同相信号かアナログ直角位相信号かのいずれかを別のアナログ−ディジタル変換器25に送るようになっており、1つの切り換え位置では、ライン21は、マルチプレクサ20を介してライン26に接続されると共にライン22はライン27に接続され、別の切り換え位置では、ライン23はライン26に接続されると共にライン24は、ライン27に接続される。マルチプレクサ20の切り換えは、両方向を指し示す矢印28によって示されている。それ故マルチプレクサ20は、アナログ同相信号かアナログ直角位相信号かのいずれかを第3の変換器25に送る。
アナログ−ディジタル変換器25は、アナログ同相信号をディジタル同相測定信号に変換し、このディジタル同相測定信号をライン33経由で計算ユニット29に出力するように構成されている。さらに、マルチプレクサ20の他方の切り換え位置では、変換器25は、アナログ直角位相信号をディジタル直角位相測定信号に変換し、このディジタル直角位相測定信号を計算ユニット29に出力する。
送信機装置1は、ディジタル試験信号を発生させる試験信号発生ユニット30を更に有している。発生した試験信号は、ライン6を介してディジタル変調器2に送られる。第1の時点で第1の試験信号を発生させ、これを変換器4,5によりアナログ同相信号及びアナログ直角位相信号に変換する。マルチプレクサ20は、切り換え位置のうちの1つ28の状態にあり、したがって、例えば、アナログ同相信号は、変換器25に送られるようになっている。それ故、第1の試験信号は、計算ユニット29によって受け取られ、記憶され、ディジタル同相測定信号は、同相経路31、特に、同相経路31のアナログ部32の固有の特徴で決まる。
次に、第2の時点で、上述の試験信号と同一のビットストリームを有する別の試験信号を試験信号発生ユニット30によって発生させる。この場合、マルチプレクサ20は、他方の切り換え位置にあり、したがって、この別の試験信号から引き出される直角位相信号は、変換器25に送られ、計算ユニット29によりディジタル直角測定信号として受け取られて記憶されるようになっている。ディジタル直角位相測定信号の形式は、直角位相経路34、特に、直角位相経路34のアナログ部32の影響を受ける。試験信号発生ユニット30は、試験信号を発生させるときその度毎に、トリガ信号をライン35を介して計算ユニット29に送り、測定信号のタイミングを計算ユニット29によって比較することができるようになっている。
計算ユニット29は、同相及び直角位相信号中の遅延不整合及び振幅不整合を計算する。それにより、変換器25は、アナログ差信号を、必ずしも変換器4,5のクロック周波数に等しくはないサンプリングクロック周波数のディジタルシングルエンデッド信号に変換することができる。また、変換器25は、ディジタル差信号を送り出すことが可能である。
少なくとも遅延値及び振幅整合ファクタを得るために、変調器2には周期的入力ビットストリームの試験信号が送られ、その結果、周期的アナログ同相及び直角位相信号が発生するようになっている。GMSK/EDGE変調器2を用いる場合、13/768MHz、39/768MHz、13/192MHz、65/708MHz等の絶対値を持つ基本周波数を有する周期的信号を作ることができる。上述したように、かかる既定のビットストリームを有する少なくとも2つの試験信号をディジタル変調器2に送る。まず最初に、アナログ同相信号を変換器25に送り、変調器クロックに同期されたサンプリングクロックでサンプリングし、サンプルSI(k)を生じさせる。第2に、アナログ直角位相信号を変換器25に送り、ライン35により受け取ったトリガ信号によって定められた時点でサンプリングしてサンプルSQ(k)を生じさせる。それにより、kは、サンプルをカウントする正の整数である。変換器25のサンプリング周波数を周期的試験信号の基本周波数の倍数として、例えば、試験信号周波数の絶対値が13/192MHz又は13/768MHzの場合に例えば13/24MHzとして設定すると、同相信号サンプリングSIサンプル(k)と、直角位相信号サンプルSQ(k)は、互いにシフトしたバージョンである。例えば、シフトがM個のサンプルに等しいと仮定すると、次に記載する方程式は、信号を適当に選択された低域フィルタを介して送って必要ならば高い高調波を除去した場合、少なくとも近似的に満たされる。
〔数26〕
SI(k)=2AGmcos(2πFk+2πfτi+2πfτm)+ni(k),
SQ(k)=2GAGmcos(2πF(k−N)+2πfτi+ΔΦ+2πfτm)+nq(k)
それにより、Aは、振幅の公称値であり、Gm及びimは、それぞれ、測定経路の利得及び遅延であり、Fは、第3の変換器25の信号周波数とディジタルサンプリングクロック周波数の比として定義され、fは、周期的試験信号周波数であり、更に、測定の関心が、同相経路31の遅延τiと直角位相経路34の遅延τqとの間の相対的な遅延差τq−τi=ΔΦ/(2πf)に寄せられているので、同相経路τiの遅延をゼロとして選択することができ、これにより、本発明が制限されることはない。さらに、mi(k)及びmq(k)は、それぞれ、同相信号及び直角位相信号の測定を妨害するノイズを表している。
これらの方程式から、サンプルSI(k)とSQ(k)を計算ユニット29によって比較した場合、信号の直角位相部分に関する有効振幅と信号の同相部分の有効振幅の比として定義される振幅整合ファクタG及び測定された試験信号相互間の遅延(時間シフト)を導き出すことができる。
サンプルSI(k)及びSQ(k)を妨害するノイズがホワイトガウスノイズである場合、同相信号の遅延及び振幅に関する最大尤度の推定値を計算してΔψ=2πfτm及びAm=2AGmを導き出すことができる。Δψ及びAmに関する最大尤度の推定は、最適化問題に対する解決策として解決され、即ち、(Δψ,Am)=Δψ及びk=1からサンプル数Mまでの和を(SI(k)−Amcos(2πFk+Δψ))2で除算して得られたAmに関するargminである。
Δψ及びAmに関するこの推定により、ΔΦ及びGに関する最大尤度の推定値が、次の最適化問題を解決することにより計算ユニット29から得られる。
〔数27〕
(ΔΦ,G)=ΔΦ及びk=1からMまでの和を(SQ(k)−GAmcos(2πFk+Δψ+ΔΦ))2で除算して得られたGに関するargmin
それ故、振幅整合ファクタGに関する推定値が得られる。さらに、経路遅延に関する最大尤度推定値は、ゼロに関する推定値である分子と、2と周波数fの積である分母とから成る分数値として得られる。
SI(k−N)が全てのk以上についてSQ(k)にほぼ等しく又はM以下に等しく又はMに等しい場合、振幅整合ファクタG(平均振幅比)を別の計算法により計算ユニット29によって計算することができる。この場合、振幅整合ファクタGを全てのSI(k−N)で除算した和である分子及び全てのSQ(k)で除算した和である分母から成る分数値として得ることができ、この場合、両方の和において、添え字kは、N〜Mの範囲内の整数であり、これらに関して、SI(k)の絶対値及びSQ(k)の絶対値は、十分に大きな大きさの単なるサンプルを加え合わせて遅延不整合が振幅不整合推定値に影響を及ぼさないように選択されなければならないしきい値以上である。
同相経路31と直角位相経路34との間の遅延を次のように見出すことができる。最初に、サンプルSI(k)及びSQ(k)をスライスし、カットオフ周波数が周期的試験信号の周波数以上であるが、この周波数の2倍以下である低域フィルタにより濾波する。これにより、同相信号が低域フィルタのところで適当な次の正規化後に出力される。
〔数28〕
LI(k)=cos(2πFk+2πfτm)、そして直角位相信号については次の通りであり、即ち、
LQ(k)=sin(2πFk+ΔΦ+2πfτm)
それにより、LI(k)は、同相信号に関する低域フィルタ出力のサンプルであり、LQ(k)は、直角位相信号に関するサンプルである。計算ユニット29は、M個のサンプルの中からm個のサンプルについてLI(k)及びLQ(k)の積の平均を計算して同相経路31に対する直角位相経路34の遅延に関する推定値をLI(k)及びLQ(k)の積の和である分子及びmとfの積である分母から成る分数値として計算することができ、この場合、かかる和は、全ての整数kについてカウントされ、かかる全ての整数は、例えば、低域フィルタの群遅延を計算に入れている適当に選択されたオフセットよりも最大mとこのオフセットの和まで大きい。
試験信号発生ユニット30は、種々の周波数、特に、種々の基本周波数の試験信号を発生させるよう構成されている。したがって、試験信号発生ユニット30は、発生した試験信号の周波数を選択する入力40を有している。それ故、遅延及び振幅の不整合を種々の周波数について測定したり計算したりすることができる。計算した遅延及び振幅の不整合に基づき、遅延値及び振幅整合ファクタを種々の周波数について独立に得られた最大尤度推定値の重み付け幾何平均として導き出すことができ、この場合、重みを全て1として選択することができ、又は、例えば、これらのそれぞれの信号周波数で伝送された平均信号出力に従って選択することができる。幾何平均の巾を所望のノルムに従って、例えば1又は2として選択することができる。また、上述の最適化を拡張してこれを種々の周波数についてまとめて実施することにより、遅延及び振幅の不整合を共有最大尤度推定値として導き出すことができる。
さらに、直流信号である消滅周波数の試験信号を同相経路31及び直角位相経路34上に同じ大きさで発生させることができる。それにより、振幅不整合に関する最大尤度推定値を計算ユニット29によって容易に計算することができる。
同相経路と直角位相経路との間の遅延不整合の上述の判定結果を第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態及び第4の実施形態で用いることができ、かかる結果をテーブルユニットTUに記憶することができ又はかかる結果を用いて実際の遅延不整合を求めてフィルタユニットをそれに応じて設定することができる。同相信号と直角位相信号との間の遅延不整合を求めるうえでは、遅延ユニット3、決定ユニット48及び振幅修正ユニット43は、不要である。したがって、第5の実施形態のディジタル変調器2、ディジタル−アナログ変換器4,5及び低域フィルタ11,12は、実質的に、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態のディジタル変調器DM、ディジタル−アナログ変換器IDAC,QDAC及び低域フィルタLPFに一致している。したがって、第1、第2、第3及び第4の実施形態のアナログ部の遅延不整合を求めようとする場合、第5の実施形態のマルチプレクサ20、アナログ−ディジタル変換器25、計算ユニット29及び試験信号発生ユニット30を第1、第2、第3又は第4の実施形態の回路に追加するのが良く、すると、第5の実施形態に関して説明したように、同相経路と直角位相経路との間の遅延不整合を求めることができる。
送信機装置1は、計算ユニット29により計算された量子化振幅整合ファクタGを記憶するメモリ41を有する。この振幅整合ファクタは、計算ユニット29からライン42を介してメモリ41に入力される。振幅整合ファクタGは、ライン44を介して振幅修正ユニット43に出力される。振幅修正ユニット43は、ミキサ45を有し、このミキサは、送信機装置1の振幅不整合を補償するため、変調器2から出力されたディジタル同相信号に振幅整合ファクタGを乗算するよう構成されている。また、振幅修正ユニット43は、ライン8により変調器2から出力されたディジタル直角位相信号に振幅整合ファクタの逆数値を乗算するミキサ(図示せず)を有することも可能である。さらに、振幅修正ユニット43は、ライン7を介して変調器2から出力された同相信号とライン8を介して出力された直角位相信号の両方に第1の振幅整合ファクタ及び第2の振幅整合ファクタを乗算する2つのミキサ45を有しても良く、この場合、第1の振幅整合ファクタ及び第2の振幅整合ファクタの分数値は、計算ユニット29により計算された振幅整合ファクタGである。
送信機装置1は、アナログ同相信号に関する経路31のアナログ部32とアナログ直角位相信号に関する経路34のアナログ部32との間で測定された時間シフト値を記憶する別のメモリ要素46を有する。計算ユニット29からライン47を介してメモリ要素46に入力される時間シフト値は、正、負又はゼロである場合がある。
時間シフトの値は、メモリ要素46からライン49を介して決定ユニット48に入力される。決定ユニット48は、第1の遅延値をライン50を介して遅延ユニット3の第1の遅延要素51に出力するようになっており、この決定ユニットは、第2の遅延値をライン53により第2の遅延要素52に出力するよう構成されている。第1の遅延要素51は、ディジタル変調器2と第1の変換器4との間に配置されていて、変調器2から出力されたディジタル同相信号を第1の遅延値により定められた遅延だけ遅延するようになっている。したがって、第2の遅延要素52は、このディジタル変調器2と第2の変換器5との間に配置されていて、ライン8を介して変調器2から出力されたディジタル直角位相信号を第2の遅延値によって定められた遅延だけ遅延するようになっている。それにより、第1及び第2の遅延値の各々は、大きく又はゼロに等しい。
周波数が一般にディジタル変調器2の出力信号クロック周波数の倍数、例えば、52/12MHzの12倍である52MHzのマスタークロック信号が、入力ライン54により決定ユニット48に送られる。決定ユニット48につき図10を参照して詳細に説明する。
図10は、図9の送信機装置1の決定ユニット48を示している。決定ユニット48は、マスタークロック信号周波数及びディジタル変調器2の出力信号クロック周波数2の分数値によって定められた値を法としてマスタークロック周波数をカウントするカウンタ60を有している。例えば、ディジタル変調器2の出力信号クロック周波数が52/12MHzであり、マスタークロック信号周波数が52/12MHzの12倍、即ち、52MHzである場合、カウンタ60は、12を法としてカウントする。
決定ユニット48は、−1とメモリ要素46に記憶されている時間シフト値の積である分子及びライン54から入力されたマスタークロック信号の周波数の逆数である分母から成る分数値を計算する第1の計算要素61を有している。すると、第1の計算要素61は、この分数値がゼロよりも大きい場合この分数値を出力し、もしそうでなければ、ライン62によりゼロ値を出力する。第2の計算要素63が、メモリ要素46に記憶されている時間シフト値である分子及び入力ライン54を介して入力されたマスタークロック信号の周波数の逆数である分母から成る分数値を計算する。すると、第2の計算要素63は、この分数値がゼロよりも大きい場合、この分数値を出力し、もしそうでなければ、ライン64を介してゼロ値を出力する。カウンタ60の出力信号は、ライン65を介して第1の比較器66及び第2の比較器67に印加される。第1の比較器66は、カウンタ60からのカウンタ信号値を第1の計算要素61からの出力値と比較する。カウンタ60の出力信号が第1の計算要素61からの出力よりも大きく又はこれに等しい場合、第1の遅延要素51について遅延が設定され、もしそうでない場合、第1の遅延要素51には遅延が設定されない。カウンタ60からの出力信号が第2の計算要素63の出力よりも大きく又はこれに等しい場合、第2の比較器67は、第2の遅延要素52について遅延値を設定し、もしそうでなければ、遅延を設定しない。
それにより、正の遅延(時間シフト値)の場合、直角位相信号が補償無く同相信号に対して進むと、ディジタル同相信号のビットは、カウンタ60のゼロ値出力についてリリースされ、ディジタル直角位相信号のビットは、時間シフト値である分子及びマスタークロック信号周波数の逆数である分母から成る分数値よりも小さく又はこれに等しい最も大きい整数に等しいカウンタ60の出力についてリリースされ、その結果、この分数器とマスタークロック信号周波数の逆数の積である量の遅延が同相信号ではなく直角位相信号に加えられるようになる。
また、負の遅延の場合、同相信号が補償無く直角位相信号に対して進むと、ディジタル直角位相信号のビットは、ゼロに等しいカウンタ60の出力信号についてリリースされ、ディジタル同相信号のビットは、−1と時間シフト値の積である分子及びマスタークロック信号周波数の逆数である分母から成る分数値よりも小さく又はこれに等しい最も大きな整数に等しいカウンタ信号についてリリースされ、その結果、この分数値とマスタークロック信号周波数の逆数の積である量の遅延が、直角位相信号ではなく同相信号に加えられるようになる。
好ましい実施形態に従って導入可能な遅延の細分性、かくして補償後の残存する全体的な経路遅延不整合は、マスタークロック周波数の選択によって調節可能である。
以下において補償後における達成可能な性能の一例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。マスタークロック信号周波数を52MHzに設定した場合、遅延補償の細分性は、19.2nsに等しい。10ビットディジタル−アナログ変換器を用いた状態で、アナログ差信号に関する振幅スイングが2mVppであると仮定すると、伝送経路のディジタル部中の1つの最下位のビットは、2mVppを表す。それ故、補償後の同相経路31と直角位相経路34との間の最大振幅差は、乗算器が8ビットの有効解像度を持つと仮定すると、約8mVpp/2=4mVppに等しい。これは、補償後における1.002の最大振幅不整合に相当している。
これらの値の場合、また、67kHzのモジュレータ2の周波数について達成可能な最小イメージリジェクションを計算すると、補償後におけるイメージリジェクションは、50dBよりも遙かに良好である。
注目されるべきこととして、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態又は第4の実施形態の送信機装置を第5の実施形態の送信機装置と組み合わせることができる。上述したように、第1〜第4の実施形態の送信機の基本要素は、第5の実施形態の送信機の基本要素に一致している。具体的にいえば、送信機装置は、ディジタル変調器DM,2と、同相経路については、ディジタル−アナログ変換器IDAC,4及び低域フィルタLPF,11と、直角位相経路についてはディジタル−アナログ変換器QDAC,5及び低域フィルタLPFとを有している。振幅修正を同相経路ではディジタル変調器DM,2とディジタル−アナログ変換器IDAC,4との間に結合された振幅修正ユニット43により実施することができる。遅延不整合をフィルタユニットH,H,51,52によって補償することができる。第5の実施形態による不整合補償につき図10を参照して説明した一方で、第1、第2、第3又は第4の実施形態の遅延不整合補償については図2、図3又は図4を参照して説明した。したがって、実施形態の全てにおいて、同相経路と直角位相経路との間の遅延不整合は、ディジタル同相信号をディジタル直角位相信号に対して遅延させることにより又はこれとは逆の関係にすることにより補償される。この補償は、遅延不整合推定に基づいている。第1、第2、第3又は第4の実施形態によれば、補償は、一次全帯域通過フィルタに基づいて行われ、他方、第5の実施形態によれば、同相信号又は直角位相信号をディジタル−アナログ変換器中にラッチするために2つの適当に遅延された別々のイネーブル信号が用いられる。実施形態の全てにおいて、図9による遅延不整合を測定する方法を用いると、遅延不整合推定値を導き出すことができる。
第1の実施形態によれば、同相伝送信号と直角位相伝送信号のベースバンド経路相互間の遅延不整合は、遅延不整合推定値及び特にその量子化バージョンに従ってディジタル同相(直角位相)信号をディジタル直角位相(同相)信号に対して遅延させることにより補償される。第2の実施形態によれば、遅延不整合は、同調可能な一次全帯域通過IIRフィルタ部分によって補償され、所定のフィルタ係数を選択するためにROMテーブルが提供される。変形例として、オフチップ(off chip)で計算されたフィルタ係数を記憶するRAMテーブルが提供される。第3の実施形態によれば、遅延不整合の補償は、IIR全帯域通過フィルタのインパルス応答近似に相当する長さLの同調可能な第1のFIRフィルタ部分に基づく。第2の実施形態の場合のように、ROMテーブル又はRAMテーブルが提供される。第4の実施形態によれば、有極ループ変調器が具体化され、この場合、遅延不整合は、遅延不整合推定値及び特にその量子化バージョンに従ってディジタル位相信号をディジタル振幅信号に対して遅延させることにより補償される。
第1〜第5の実施形態において送信機装置を説明したが、本発明の基本的な原理は、かかる装置に限定される訳ではない。例えば、フィルタユニット及びテーブルユニットによる2つの信号相互間の遅延不整合の上述の補償は、アナログ部及びディジタル部を有する任意の電子信号装置又は電子通信装置にも適用でき、この場合、アナログ部の回路は、遅延不整合を導入する場合があり、この遅延不整合は、第1、第2、第3又は第4の実施形態に関して説明したような決定された遅延不整合に従ってフィルタのフィルタ値を調節することによりディジタル部で補償される。したがって、かかる装置では変調器は不要である。
注目されるべきこととして、上述の実施形態は、本発明を制限するものではなく、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、多くの変形実施形態を想到できよう。原文特許請求の範囲において、括弧の中に入れた参照符号は、請求項に記載された発明を限定するものと解されてはならない。原文明細書及び特許請求の範囲に記載されている“comprising”という用語(翻訳文では「〜を有する」又は「〜を含む」と記載されている場合が多い)は、各請求項に記載された要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素の前に記載された“a”又は“an”という用語は、かかる要素が複数存在することを排除するものではない。幾つかの手段を別記した装置クレームでは、ハードウェアの同一のアイテムによって具体化できる。或る特定の手段が、相互に異なる独立形式の請求項に記載されているという単なる事実によっては、これら手段の組み合わせを有利に使用することはできないということが示されているわけではない。
さらに、特許請求の範囲に記載された参照符号は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものと解されてはならない。
ディジタル及びアナログベースバンド送信機のブロック図である。 第1の実施形態としての遅延不整合補償方式のディジタル及びアナログベースバンド送信機のブロック図である。 第2の実施形態としての遅延不整合補償方式のディジタル及びアナログベースバンド送信機のブロック図である。 第3の実施形態としての遅延不整合補償方式のディジタル及びアナログベースバンド送信機のブロック図である。 第4の実施形態としての遅延不整合補償方式のディジタル及びアナログベースバンド送信機のブロック図である。 IIRフィルタの遅延のグラフ図である。 図6のグラフの拡大部分を示す図である。 図6のグラフの拡大部分を示す図である。 第5の実施形態としての送信機装置を示す図である。 図9の送信機装置の決定ユニットを示す図である。

Claims (10)

  1. 送信機装置であって、
    ディジタル部及びアナログ部と、
    前記ディジタル部に設けられていて、ビットを受け取り、この受け取ったビットをディジタル変調するディジタル変調器と
    第1のディジタル−アナログ変換器及び第2のディジタル−アナログ変換器と、
    前記ディジタル部に設けられていて、前記第1及び(又は)前記第2のディジタル−アナログ変換器と前記ディジタル変調器との間に結合された少なくとも1つのフィルタユニットと、
    前記少なくとも1つのフィルタユニットに結合されていて、前記少なくとも1つのフィルタユニットに関する既定の補償フィルタ値を記憶するために用いられるテーブルユニットとを有し、前記既定の補償フィルタ値は、前記送信機装置の前記アナログ部の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要であり、
    前記少なくとも1つのフィルタユニットの前記フィルタ値は、前記テーブルユニットに記憶されていて、決定された遅延不整合に対応する補償フィルタ値に合わせて設定される、送信機装置。
  2. 前記ディジタル変調器は、少なくともディジタル信号を受け取り、少なくともディジタル同相信号及び少なくともディジタル直角位相信号を出力するようになっており、前記第1の変換器は、前記ディジタル同相信号を少なくともアナログ同相信号に変換するようになっており、前記第2の変換器は、前記ディジタル直角位相信号を少なくともアナログ直角位相信号に変換するようになっている、請求項1記載の送信機装置。
  3. 前記少なくとも1つのフィルタユニットは、極及びゼロ配置を有する一次全帯域通過フィルタを備え、前記一次全帯域通過フィルタは、前記テーブルユニットに記憶されている前記補償フィルタ値に従って同調可能である、請求項2記載の送信機装置。
  4. 前記テーブルユニットに結合されていて、較正測定により又は外部較正手段によって決定された、前記送信機装置の前記アナログ部の前記遅延不整合をもたらす遅延セレクタユニットを更に有する、請求項3記載の送信機装置。
  5. 前記ディジタル変調器は、ディジタル信号を受け取り、ディジタル振幅信号及びディジタル位相信号を出力し、前記第1の変換器は、前記ディジタル振幅信号を少なくともアナログ振幅信号に変換するようになっており、前記第2の変換器は、前記ディジタル位相信号を少なくともアナログ位相信号に変換するようになっており、前記フィルタユニットは、前記ディジタル位相出力と第2の変換器との間に結合されている、請求項1記載の送信機装置。
  6. 前記フィルタユニットは、極及びゼロ配置を有していて、前記テーブルユニットに記憶されている前記補償フィルタ値に従って同調可能な一次全帯域通過フィルタを有する、請求項5記載の送信機装置。
  7. 前記テーブルユニットに結合されていて、較正測定により又は外部較正手段によって決定された、前記送信機装置の前記アナログ部の前記遅延不整合をもたらす遅延セレクタユニットを更に有する、請求項6記載の送信機装置。
  8. 送信機装置を制御する方法であって、前記送信機装置が、ディジタル部及びアナログ部と、ディジタル変調器と、第1のディジタル−アナログ変換器及び第2のディジタル−アナログ変換器と、前記第1及び(又は)前記第2のディジタル−アナログ変換器と前記ディジタル変調器との間に結合された少なくともフィルタユニットとを有する、方法において、
    受け取ったビットをディジタル変調するステップと、
    前記送信機装置の前記アナログ部の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要な既定の補償フィルタ値を記憶するステップと、
    前記少なくとも1つのフィルタユニットの前記フィルタ値を決定された遅延不整合に対応した記憶されている補償フィルタ値に合わせて設定するステップとを有する、方法。
  9. 前記送信機装置の前記アナログ部の前記遅延不整合は、
    第1の所定のディジタル試験信号をディジタル同相及び直角位相変調器に送り、
    前記第1のディジタル試験信号に基づいて前記送信機装置から出力されたアナログ同相試験信号をディジタル同相試験信号に変換し、
    前記第1のディジタル試験信号と同一のビットストリームを含む第2の所定のディジタル試験信号を前記変調器に送り、
    前記第2のディジタル試験信号に基づいて前記送信機装置から出力されたアナログ直角位相試験信号をディジタル直角位相試験信号に変換し、
    前記ディジタル同相試験信号と前記ディジタル直角位相信号との間の時間シフトを測定し、
    同相信号に関する前記送信機装置の経路のアナログ部と前記直角位相信号に関する前記送信機装置の経路との間の時間シフトを前記測定した時間シフトに基づいて訂正する遅延値を求めることによって決定される、請求項8記載の方法。
  10. 電子信号装置であって、
    ディジタル部及びアナログ部と、
    第1のディジタル−アナログ変換器及び第2のディジタル−アナログ変換器と、
    前記ディジタル部に設けられていて、第1及び(又は)第2の端子と前記第1及び(又は)前記第2のディジタル−アナログ変換器との間に結合された少なくとも1つのフィルタユニットと、
    前記少なくとも1つのフィルタユニットに結合されていて、前記送信機装置の前記アナログ部の互いに異なる遅延不整合を補償するのに必要な前記少なくとも1つのフィルタユニットに関する既定の補償フィルタ値を記憶するテーブルユニットとを有し、
    前記少なくとも1つのフィルタユニットの前記フィルタ値は、前記テーブルユニットに記憶されていて、決定された遅延不整合に対応する補償フィルタ値に合わせて設定される、電子信号装置。
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