JP2009524523A - 基板を精密加工するための方法および装置ならびにその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
種々の固体レーザ、特に、商業的に使用される頻度の多い波長1064nm、532nm、355nm、266nmおよび213nmを有するNd:YAGレーザ;波長<1000nmを有するダイオードレーザ;波長514〜458nmを有するアルゴンイオンレーザ;および、エクシマーレーザ(波長:157〜351nm)。
(1) 液体ジェット誘導レーザ法は、マスクがなく、すなわち、マスキング層の塗被および除去を必要としない。
・ 表面層からの材料の除去は、ここで、乾式の純粋な加熱アブレーションにおける場合よりもさらに清浄に行われる。何故ならば、蒸発されるかまたは溶融される材料が、そこで、非常に高い融点または沸点を有し、加工された領域のより冷たい縁上にある程度再析出されるからである。エッチング薬品の使用は、除去された材料を、例えば、ガス状または容易に溶解しうる生成物の形に変換し、除去中心から容易に運び去ることができるので、所望されない再析出を軽減するかまたは完全に防止する。
・ “乾式”レーザ光線が基板上に位置し基板を覆う液体層を介して集束される場合、有意な量のレーザ光が液体層中で散乱され、このことは、一方において、出力の有意なロスを示し、他方において、レーザスポットの収束性を有意に制限する。このような散乱は、液体ジェット誘導レーザにより回避される。事実、液体による放射後、(エッチング中心から液体を放出する結果として)基板表面上に、ここで、液体フィルムもまた形成されるが、この液体フィルムは、液体ジェットの高度の衝撃により事実上全て排除され、したがって、レーザ光のための散乱媒体としての役割を果たさない。
(1) 特許請求する方法は、ここで、例えば、基板表面のリンガラスによる先行する塗布により、実際のドーピング工程の前にドープされる表面上にリン源の塗被を必要としない。リン源の供給および拡散は、1工程プロセスにて同時に始める。
(1) 新規な方法により、窒化物層の開口、ドーピングおよび核形成の両方または高度にドープされた領域の塗布は、1つの単一プロセス工程で同時に実施することができる。とりわけ、1つおよび同一のテクニカル装置による窒化物の構造形成と同時に生ずるドーピングは、従来のBC太陽電池接触プロセスと比較して有益な成果を示す。
次亜リン酸塩、リン酸および金属塩を含む溶液による窒化物の構造形成/ドーピングおよび核形成
本発明の実施態様にて、3つの全ての薬品システムは、3つの個々の工程から組み合わされ、それらの濃度は、新しいシステムに適合される。この概念に反して、個々のプロセス工程からの非リン含有試薬の互いの相互作用は小さいという事実がある。かくして、金属イオン類は、例えば、リンガラス形成を決して妨げず、また窒化ケイ素に及ぼすリン酸のエッチング効果も妨げない。リン酸水素塩および次亜リン酸塩イオンは、一緒になって、金属イオンを還元しうる有効なレドックス対を形成する。溶液の低いpH値とリン酸水素塩イオンの存在は、次亜リン酸塩の還元電位を低下させ、これは、ニッケルの無電流析出のための浴中で生ずるにつれて反応浴の自然に生ずる分解の危険性があるために、最初は所望されないが、結果として有意に低下される。
[NiCl2・6H2O]=0.1〜1mol/l
[NaH2PO2・H2O]=0.1〜5mol/l
[H3PO4]=0.5〜5mol/l
Ni2+イオン類についての錯形成剤および緩衝液、例えば、[HOCH2COOH]=0.5〜2mol/lを有するヒドロキシ酢酸。
亜リン酸、リン酸および金属塩を含む溶液による窒化物の構造形成/ドーピングおよび核形成
金属源として水溶性ニッケル塩、例えば、塩化ニッケルNiCl2・xH2O、硫酸ニッケルNiSO4・xH2Oまたは硝酸ニッケルNi(NO3)2・xH2Oを有するリン酸と亜リン酸とを含むシステムは、自然に生ずる分解に対してさらに安定である。このようなシステムのpH値は、水酸化カリウム溶液またはなお良好には水酸化アンモニウム溶液の助けを借りて調節される。通例、それは、幾分か酸性領域に位置している。
(1) それは、次亜リン酸よりも著しく高い沸点を有し、したがって、はるかに遅い速度で蒸発する。
HPO3 2-イオン含有溶液の還元容量(HPO3 2-/HPO4 2-システムの起電力)は、溶液中での記載したイオンの活量におよび溶液のpH値に、さらに正確には、ヒドロキシドイオン濃度に依存する。これは、システムHPO3 2-/HPO4 3についてのNernstの式から明らかである:
のEMFから明らかとなる。
ここでの考察の下それにレドックス反応も含め化学反応の反応速度の加速は、温度の関数として反応の速度定数kを記載するArrheniusの関係:
(1) 最初に、溶融物の一部が液体ジェットの高度の機械的衝撃により溶融物から除去され、それが溶融物から濯ぎ去られる。このようにして除去される溶融物は、大きい活性表面の上、エッチング剤、リン酸/亜リン酸にさらされ、それがレーザによる乾式窒化ケイ素除去の場合におけるように、カットノッチの縁上で凝集しないように、リン酸/亜リン酸によって溶解される。その結果、非常に清浄な切り口溝が生み出される。
1. 高ドーピングおよびすでに存在する溝壁の核形成であり、したがって、触媒のように作用する因子;および、
2. レーザによる析出プロセスの加熱または光化学的活性化因子。
KOH溶液、リン酸水素塩および金属塩を含む薬品システムによる窒化物構造形成/ドーピング/核形成および損傷エッチング
レーザ波長の選択に従い、結晶構造の損傷は、接点溝の加工の間に、異なる浸透深さで製造することができるが、これは、太陽電池の電気的特性のためのそれらの品質低下因子により所望されない。BC太陽電池の場合、この損傷は、追加の損傷エッチング工程により溝が製造された後、金属化工程が実施される前に、再度、除去される。
KOH溶液の含有率:2〜20重量%
[Li2HPO4]=0.1〜5mol/l
[Ni2+]=1mol/l
ほぼ20mlの濃NH3溶液/1溶液
実施例4
リン酸/硝酸/フッ化水素酸を含む薬品システムにより金属核形成することなしでの窒化物構造形成/ドーピングおよび損傷エッチング
金属核形成が窒化物構造形成および同時ドーピングの進行過程にて実施され、これが続く工程でのみ実施される場合、HF/HNO3の混合物をリン酸に添加する損傷エッチング試薬として使用することができる。HF/HNO3は、KOHと比較して、はるかに速いエッチング速度と等方性エッチング特性を有する損傷エッチング試薬としての長所を有する。
リン酸溶液の含有率:80〜87重量%
HF(49%):35ml/l溶液
HNO3(70%):15ml/1溶液
実施例のここに記載する完全なプロセスは、全て、それらの部分的プロセスに対して単純化した液体ジェット組成物により、確かに還元することができる。かくして、例えば、窒化ケイ素構造形成は、金属塩が溶液に添加されない場合、同時ドーピングによりまた金属化することなく達成することができる。
・ 既に示したように、本発明に従う方法は、液体ジェット/レーザ光線3,6の組み合わせの助けを借りるかまたはレーザ光のカップリングなしで単に層流液体ジェット6を使用して、シリコンの不動態化層9を除去する。したがって、レーザが上記した薬品エッチング反応のためのその加熱効果により開始剤として役割を果たすかまたは液体ジェット6がその先行する加熱によりそれ自体開始剤としての役割を達成してから、液体ジェト6は、加工さるべき試料に送られる。
Claims (57)
- 基板を精密加工するための方法であり、基板表面に向けられかつ処理試薬を含む液体ジェットが、加工される基板の領域の上に誘導され、レーザ光線が、前記液体ジェットにカップリングされる方法。
- 基板が、シリコン、ガラス、金属、セラミック、プラスチック材料およびそれらの複合材料からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 処理される表面上の基板が、特に、SiNx、SiO2、SiOx、MgF2、TiO2またはSiCxを含む1つ以上の塗膜を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 液体ジェットが、層流であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- レーザ光線が、液体ジェット中での全反射によって誘導されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 液体ジェットが、高々500μmしかない径を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 液体が、噴射方向に関して半径方向に供給されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- レーザ光線が、時間および/または空間的パルス形、特に、フラットトップ形、M-断面もしくは矩形パルスにて有効に調節されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工の間に、基板としてのシリコンウエハへのドーピング剤のエミッタ拡散が実施されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- ドーピング剤が、リン、ホウ素、インジウム、ガリウムおよびこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- エミッタ拡散が、H3PO4、H3PO3および/またはPOCl3を含みかつそれにレーザ光線がカップリングされる液体ジェットで実施されることを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
- 寄生付着されたドーピング剤が、続いて、特に基板の縁で、再度除去されることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 基板のドーピングが、エミッタ拡散の間の領域内にのみ行われることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工の前に、少なくとも1つの誘電層が、不動態化のために基板上に析出されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 誘電層が、SiNx、SiO2、SiOx、MgF2、TiO2またはSiCxからなる群より選択されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 誘電層の微細構造の形成が、精密加工の間に行われることを特徴とする、請求項14または15に記載の方法。
- 誘電層が、乾式レーザによるか、もしくは、ウォータージェット誘導レーザによるか、または、エッチング剤を含有する液体ジェット誘導レーザによる処理によって開口されることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載の方法。
- 誘電層が、処理試薬を含む液体誘導レーザによる処理の間に開口され、その処理試薬が、基板上よりも誘電層上により強い作用効果を有するエッチング剤であることを特徴とする、請求項14〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 誘電層が、処理試薬を含む液体ジェット誘導レーザによる処理によって開口され、その処理試薬が、基板内の損傷を再エッチングするエッチング剤であることを特徴とする、請求項14〜18のいずれか1項に記載の方法。
- エッチング剤が、H3PO4、H3PO3、PCl3、PCl5、POCl3、KOH、HF/HNO3、塩素化合物および硫酸からなる群より選択されることを特徴とする、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
- 微細構造の形成およびドーピングが、同時に実施されることを特徴とする、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工の間、微細構造の形成されたシリコンウエハのドーピングが、微細構造の形成に続いて行われ、その処理試薬が、ドーピング剤を含むことを特徴とする、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工の間、ドーピングが、基板内の領域中でのみ生じ;続いて、基板表面上に位置する液体が、完全に乾燥され;基板が弱い表面ドーピングと限られた高局所ドーピングとを有するように、基板が、熱処理されることを特徴とする、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
- ドーピング剤が、リン酸、亜リン酸、リン酸塩とリン酸水素塩との溶液類、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類および過ホウ酸塩類、ホウ素化合物、ガリウム化合物およびこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
- ドーピングが、処理試薬を含有する液体ジェット誘導レーザによって実施されることを特徴とする、請求項21〜24のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工の間、金属含有核形成層のシリコンウエハ上への塗被が、少なくとも全域にて行われることを特徴とする、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 塗被が、ニッケル電気めっき、ニッケルレーザ法、インクジェット法、エアロゾル法、蒸着、レーザ焼結法、スクリーン印刷および/またはタンポン印刷によって行われることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
- 核形成層の塗被が、処理試薬を含有する液体ジェット誘導レーザによって実施され、その処理試薬が、少なくとも1種の金属化合物を含有することを特徴とする、請求項26または27に記載の方法。
- 少なくとも1種の金属化合物が、銀、アルミニウム、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステンおよびクロムの化合物群より選択されることを特徴とする、請求項28に記載の方法。
- 金属化合物が、シアン化銀または酢酸銀であることを特徴とする、請求項29に記載の方法。
- 核形成層の塗被の間、金属化が、レーザ光線によって触媒されることを特徴とする、請求項26〜30のいずれか1項に記載の方法。
- 核形成層が、シリコンウエハのドープされた領域上に塗被される、請求項26〜31のいずれか1項に記載の方法。
- 微細構造の形成、ドーピングおよび核形成層の塗被が、連続してまたは平行して実施されることを特徴とする、請求項26〜32のいずれか1項に記載の方法。
- 核形成層の塗被後、裏側接点が、特に蒸着またはスパッタリングによって、貼り付けられることを特徴とする、請求項26〜33に記載のいずれか1項に記載の方法。
- 核形成層の塗被後、追加の裏側接点が、レーザ焼成裏側接触(LFC)によって貼り付けられることを特徴とする、請求項26〜34のいずれか1項に記載の方法。
- 核形成層の塗被後、熱処理、特に100℃〜900℃での熱処理が、0.5〜30分間で行われることを特徴とする、請求項26〜35のいずれか1項に記載の方法。
- 熱処理が、点または線フォーカスによるレーザアニールによって行われることを特徴とする、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工後、核形成層の増厚化が、核形成層の塗被に続いて行われることを特徴とする、請求項26〜37のいずれか1項に記載の方法。
- 核形成層の増厚化が、Agのような電気的析出かまたはCuのような無電流析出により行われることを特徴とする、請求項38に記載の方法。
- 第1の材料とは異なる第2の材料からなる基板上に析出されかつ第1の材料からなる表面層の構造を形成するための請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法において、表面層に向けられた液体ジェットが、除去されるべき表面層の領域の上に誘導され、その液体ジェットが、第2の材料についてよりも第1の材料についてさらに強力なエッチング効果を有するエッチング液を含み;表面層が、除去されるべき全域で予めまたは同時に局所的に加熱されることを特徴とする方法。
- 液体ジェットが、また、還元剤を含むことを特徴とする、請求項40に記載の方法。
- エッチング剤および還元剤が、1つおよび同一の化学元素を異なる酸化状態で含むことを特徴とする、請求項40または41に記載の方法。
- エッチング剤がH3PO4とその還元剤H3PO3を含むか、もしくは、エッチング剤がH2SO4とその還元剤H2SO3を含むか、または、エッチング剤がHNO3とその還元剤HNO2を含むことを特徴とする、請求項1〜42のいずれか1項に記載の方法。
- 液体ジェットが、リン含有液体、特に、塩化ホスホリルおよび/または三塩化リンを含むことを特徴とする、請求項40〜43のいずれか1項に記載の方法。
- 還元剤が、アルデヒドであることを特徴とする、請求項41〜44のいずれか1項に記載の方法。
- 液体ジェットが、エッチング液および還元剤以外に、金属塩、特に、銀、ニッケル、アルミニウムまたはクロムの塩を含むことを特徴とする、請求項41〜45のいずれか1項に記載の方法。
- ニッケル塩が、塩化ニッケルNiCl2、硫酸ニッケルNiSO4または硝酸ニッケルNi(NO3)2であることを特徴とする、請求項1〜46のいずれか1項に記載の方法。
- 固体を局所ドーピングするための請求項21〜25のいずれか1項に記載の方法であり、固体の表面に向けられかつ少なくとも1種のドーピング剤を含む少なくとも1種の液体ジェットがドープされるべき表面領域の上に誘導され、その表面が、レーザ光線によってあらかじめまたは同時に局所的に加熱される方法。
- 精密加工の間に、先に記載した方法の複数の工程が、連続してまたは平行して実施されることを特徴とする、請求項1〜48のいずれか1項に記載の方法。
- 精密加工が、微細構造の形成、ドーピング、核形成層の析出および核形成層の増厚化を含むことを特徴とする、請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜50のいずれか1項に記載の方法を実施するための装置であって、レーザ光線をカップリングさせるためのウインドーを有するノズルユニット;レーザ光線光源;ドーピング剤含有液体のための液体供給源;および、固体の表面に向けられたノズルの開口を含む装置。
- ノズルユニットおよびレーザ光線光源が、ドープされるべき表面の上でノズルユニットをコントロールしつつ誘導するための誘導装置に結合されていることを特徴とする、請求項51に記載の装置。
- ノズルユニットおよびレーザ光線光源が、固定され、その固定した本体が、ノズルユニットおよびレーザ光線光源に対して固定した本体をコントロールしつつ誘導するための誘導装置に結合されていることを特徴とする、請求項51に記載の装置。
- シリコンウエハをエミッタ拡散するための、請求項1〜50のいずれか1項に記載の方法の使用。
- 基板の微細構造を形成するための、請求項1〜50のいずれか1項に記載の方法の使用。
- 基板をドーピングするための、請求項1〜50のいずれか1項に記載の方法の使用。
- シリコンウエハ上に核形成層を塗被するための、請求項1〜50のいずれか1項に記載の方法の使用。
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