JP2009523400A - 同期電気機械の、少なくとも1つの励磁巻線を備えるロータの位置を決定する方法 - Google Patents

同期電気機械の、少なくとも1つの励磁巻線を備えるロータの位置を決定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気機械の、少なくとも1つの励磁巻線を有するロータの、静止時または低速時の位置を、位置センサを用いることなく決定する方法を提供する。
【解決手段】 ロータの励磁巻線に印加される電圧が時間的に変化するときにステータ巻線の端子に誘起される電圧に含まれる情報から、静止時または低速時のロータの位置を検出する。したがって、この方法によれば、磁気センサ、光学センサ、レゾルバ、機械的センサ、容量性センサなどの通常の位置センサを用いることなく、巻線形電気機械のロータの静止時または低速時の位置を検出することが可能できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、同期電気機械における少なくとも1つの励磁巻線を備えるロータの、静止時または低速時における位置を決定する方法に関する。本発明は、自動車産業分野、航空産業分野および工業分野に、特に優れた応用が可能なものであるが、それらの応用に限定されるものではない。
本発明は、さらに、同期電気機械の、少なくとも1つの励磁巻線を備えるロータの、静止時または低速時における位置を決定する方法を実行するデバイスにも関する。
通例、自動制御される同期電気機械は、同心の2つの部分、すなわち、ロータである回転部分と、ステータである固定部分とを備えている。このような電気機械は、例えば、オルタネータスタータのような可逆機械である。ロータとステータとは、エアギャップによって分離されている。ステータは、電気機械の相と呼ばれる複数のステータ巻線を備えている。これらのステータ巻線は、電気機械の中心軸のまわりに均等に分布していて、回転磁界を発生させる。
ロータは、永久磁石を備えている場合がある。またロータは、ステータ巻線との間の相互インダクタンスが、ロータの位置の関数となるように配置された、1つ以上の励磁巻線を備えている場合がある。
この種の電気機械で遭遇する1つの問題は、電気機械を最大トルクで始動させることができるように、ステータ巻線に対する、ロータの静止時の角度位置を決定する必要があるということである。これは、ステータ巻線に電圧を供給して、電気機械を駆動するデバイスを制御するためには、ステータ巻線に供給電圧が印加される瞬間のロータの角度位置を決定する必要があるためである。この位置が知れれば、ステータに発生する磁束が、常に、実質的に、ロータ磁束に対して電気的に直交状態を保つように、電気機械に電圧を供給することが可能になり、したがって、最大トルクを得ることが可能になる。さらに、この位置が知れれば、電気機械の始動方向を固定することが可能になる。
ロータの角度位置を決定するという、この問題に対する第1の従来の解決方法は、3個のホール効果磁気センサのような位置センサを、電気機械に備え付けることである。これらの3個のホール効果磁気センサは、120度の電気角度ずつずれるように、空間的にずらして配置される。電気角度と機械角度との間の比は、ロータの磁極数に依存する。1電気周期は、ロータの1つのN極から、次のN極までの間の周に対応する。この1電気周期は、360度の電気角度と等しい。
ホール効果磁気センサは、電気機械のロータに固定された磁気ターゲットの磁界中に配置される。この磁気ターゲットは、磁化操作を受けている(工場で行われている)。ホール効果磁気センサは、磁界反転の間にスイッチングするように、この磁気ターゲットと対向して、ステータに固定される。ホール効果磁気センサは、その近傍の磁界の変化を検出することができるように配置される。
各ホール効果磁気センサは、360度の1電気周期のうちの、180度の電気角度期間にわたって、二進信号0を送出し、残りの電気角度期間にわたって、二進信号1を送出する。3個のホール効果磁気センサから同時に送出される3つの二進信号を、論理的に組み合わせることによって、60度の電気的分解能で、ロータの角度位置を導出することが可能になる。
ホール効果磁気センサの数を増やすことによって、この分解能を改善することができる。この種のセンサは、ロータの静止時および回転時の両方において、ロータの位置を検出することを可能にする。
しかしながら、このような解決方法は、種々の欠点を有する。特に、ホール効果磁気センサは、比較的高価であり、また、電気機械に近接して、それらを据え付けるためには、電気機械の空間所要量を増やさなければならない。さらに、電気機械に給電するためのケーブルとは別に、ホール効果磁気センサに給電するための別のケーブル、および、ホール効果磁気センサから供給される情報を収集するための接続線を用いる必要がある。言うまでもなく、ホール効果磁気センサが組み込まれている場所に、アクセスすることが困難であるような状況において、そのようなケーブルおよび接続線を配置することは、操作性、重量、堅牢性、信頼性、およびコストに関する制約に関して矛盾する。さらに、磁気ターゲットに対して行なわれる磁化操作は、電気機械の総コストを増加させる。
ロータの角度位置を決定する問題に対する第2の従来の解決方法は、電気機械に光学センサを備え付けることである。これらの光学センサは、ロータに固定された反射バンドまたは遮光バンドの通過を検出する。これらの光学センサは、上述のホール効果磁気センサと同じ動作タイプである。ホール効果磁気センサと同様に、分解能は、60度の電気角度である。この種の光学センサは、ホール効果磁気センサと同じ欠点を有する。
ロータの位置を識別するために用いられている検出方法が、ある機械的な角度分解能を有するロータの位置を機械的に検出する方法であるから、従来技術によるこれらの位置センサは、少なからぬ欠点を有する。この方法では、ロータの磁極対の数を増やせば増やすほど、電気的分解能は、ますます低下する。
ロータの位置を決定する問題に対する第3の従来の解決方法は、ステータに対して相対的なロータのほぼ無制限な位置を与えるデータを供給するためのレゾルバを、電気機械に備え付けることである。そのような解決方法の1つの欠点は、レゾルバがもろくて、電気機械内に用いることが難しいという事実にある。この解決方法は、前述の解決方法よりも相当に優れた性能を有するが、それらよりも高価につく。
したがって、静止時のロータの位置を検出するという問題に対処するために、従来技術において提案されている解決方法は、特に、空間所要量、信頼性、重量、そして、とりわけコストに関する制約、および、自動車のような特定の応用分野に特有の事項に対処するのには十分でないということがわかると思う。
本発明は、上記した従来の技術の欠点を、的確に是正することを目的とするものである。この目的を達成するために、本発明は、静止時のロータの位置を検出するための既存の技術を、従来の位置センサおよび磁気ターゲットを排除するように変更することを提案するものである。本発明によると、このような素子を排除することによって、ケーブルおよび接続線を排除することが可能になり、したがって、特に、コスト、操作性、空間所要量、重量、および信頼性に関する制約に、適切に対処することが可能になる。
このように、本発明によれば、磁気センサ、光学センサ、レゾルバ、機械的センサ、容量性センサなどの通常の位置センサを排除した状態で、巻線型電気機械のロータの静止時の位置を検出することが可能になる。
センサ、およびその付属品を排除することによって、電気機械内の空間が節約され、その結果、その空間を利用して、電気機械の出力を増加させることが可能になる。
本発明は、ロータの励磁巻線に印加される電圧が変化を受けたときに、ステータ巻線の端子に発生する電圧に含まれている情報から、静止時またはごく低回転時のロータの位置を検出する技術を提案するものである。
本発明において、検出技術を実行するために必要な唯一の測定は、電圧測定である。したがって、この測定には、いかなるトランスデューサも必要とせず、そのため、コストは低減される。
本発明の技術では、位置センサを排除した状態で、ロータの位置に対する精度を向上させる電気的検出方法を用いる。この方法では、ロータの位置に対する精度をほとんど落とすことなく、ロータの磁極対の数を増やすことができる。この方法により、ステータ巻線の磁気軸とロータの磁気軸との間の角度である、ロータの電気的位置を決定することができる。
本発明による、ロータの静止時の位置を検出する技術により、電気機械は、正しい方向へ安定かつ迅速に始動させられる。さらに、本発明による技術によると、回転中のロータの位置を検出しうるように、回転を始動させることができる。
本発明においては、自動制御は、もはや、単にロータの位置に基づいてなされるのではなく、電磁現象に基づいてなされる。そのため、駆動デバイスの制御の性能が、顕著に改善される。
より具体的には、本発明は、電気機械のロータの位置を決定する方法であって、ロータは、少なくとも1つの励磁巻線を備えており、励磁巻線は、チョッパに接続されており、nを整数として、電気機械は、n個のステータ巻線を有しており、ロータは、電気機械のn個のステータ巻線の各々に磁気的に結合されており、電気機械は、全波モードまたはパルス幅変調モードで、電気機械を駆動することができる駆動デバイスに接続されている方法を提供するものである。
本発明による方法は、次のステップを含んでいる。
− 駆動デバイスを抑止する。
− チョッパを介して、ロータに、時間的に変化する励磁電圧を印加するステップ。
− ステータの各巻線に誘起される起電力(e1、e2、…、en)を測定する。
− 誘起された起電力同士を比較する少なくとも1回の操作、および誘起された起電力の1つと共通の基準値とを比較する少なくとも1回の操作から、静止時または低速時のロータの位置を決定する。
− 決定された、ロータの位置に応じて、駆動デバイスの制御を実行する。
限定することを目的とするものではない実施形態によれば、本発明による方法は、次の付加的特性を有する。
− 測定された起電力を同期復調する。
− 誘起された起電力の1つを、誘起された起電力の他の1つ、共通の基準値、および、誘起された起電力の他の1つに逆符合を付けたもののうちの少なくとも1つと比較する。
− 第1のステータ巻線の第1の起電力e1が、第2のステータ巻線の第2の起電力e2よりも大きい場合には、1に等しい第1の信号C1.2が生成され、そうでない場合には、該第1の信号C1.2は0に等しい。
− 第2のステータ巻線の第2の起電力e2が、第3のステータ巻線の第3の起電力e3よりも大きい場合には、1に等しい第2の信号C2.3が生成され、そうでない場合には、該第2の信号C2.3は0に等しい。
− 第(n−1)のステータ巻線の第(n−1)の起電力e(n-1)が、第nのステータ巻線の最後の起電力enよりも大きい場合には、1に等しい第(n−1)の信号C(n-1).nが生成され、そうでない場合には、該第(n−1)の信号C(n-1).nは0に等しい。
− 第nのステータ巻線の最後の起電力enが、第1のステータ巻線の第1の起電力e1よりも大きい場合には、1に等しい第nの信号Cn.1が生成され、そうでない場合には、該第nの信号Cn.1は0に等しい。
− あらかじめ定められたルールに基づいて、ロータの位置を表わすn個の信号C1.2、C2.3、…、C(n-1).n、Cn.1の値から、ロータの位置を決定する。
− nが奇数であり、かつ/または、n個のステータ巻線が不均等に分布している場合には、
− ロータの位置を、360/2n度の電気角度の精度で決定する。
− nが偶数であり、かつ、n個のステータ巻線が均等に分布している場合には、
− ロータの位置を、360/n度の電気角度の精度で決定する。
− nが偶数であり、かつ、n/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第1のグループを形成しており、残りのn/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第2のグループを形成しており、これら2つのグループが、互いに、360/2n度の電気角度だけ、位相シフトしている場合には、
− ロータの位置を、360/2n度の電気角度の精度で決定する。
− 各起電力と基準信号とを比較して、
− 第1のステータ巻線の第1の起電力e1が基準信号よりも大きい場合には、1に等しい第(n+1)の信号C10が生成され、そうでない場合には、第(n+1)の信号C10は0に等しく、
− 第2のステータ巻線の第2の起電力e2が基準信号よりも大きい場合には、1に等しい第(n+2)の信号C20が生成され、そうでない場合には、第(n+2)の信号C20は0に等しく、
− 第nのステータ巻線の最後の起電力enが基準信号よりも大きい場合には、1に等しい第(2n)の信号Cn0が生成され、そうでない場合には、第(2n)の信号Cn0は0に等しく、
− あらかじめ定められたルールに基づいて、ロータの位置を表わす2n個の信号C1.2、C2.3、…、C(n-1).n、Cn.1、C10、C20、…、Cn0の値から、ロータの位置を決定する。
− nが奇数であり、かつ/または、n個のステータ巻線が、均等に分布している場合には、
− ロータの位置を、360/4n度の電気角度の精度で決定する。
− nが偶数であり、かつ、n個のステータ巻線が均等に分布している場合には、
− ロータの位置を、360/2n度の電気角度の精度で決定する。
− nが偶数であり、かつ、n/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第1のグループを形成しており、残りのn/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第2のグループを形成しており、これら2つのグループが、互いに、360/2n度の電気角度だけ位相シフトしている場合には、
− ロータの位置を、360/4n度の電気角度の精度で決定する。
− 2n個の信号C1.2、C2.3、…、C(n-1).n、Cn.1、C10、C20、…、Cn0は、矩形信号であり、かつ、同一の周波数を有しており、
− それら2n個の信号は、同期復調によって得られる。
− 同期復調は、チョッパの制御信号の立ち上がりエッジに対する遅延によって定められる同期である。
− 測定された起電力を数値に変換し、
− チョッパの制御信号の電圧(UH)およびデューティサイクル比(a)を決定し、
− チョッパの制御信号の電圧およびデューティサイクル比に基づいて、第1の値(−1/(a・UH))および第2の値(1/((1−a)・UH))を決定し、そして、
− チョッパの制御信号の電圧が正である場合には、各起電力の数値に第1の値を乗算し、そうでない場合には、各起電力の数値に第2の値を乗算して、
− あらかじめ定められたルールに基づいて、該乗算の結果から、ロータの位置を決定する。
− 電気機械が停止しているときに、ロータの位置を決定する。
本発明は、さらに、上述の方法を実行して、ロータの位置のデータを供給する制御ロジックに接続されている駆動デバイスに接続されている電気機械を備えていることを特徴とするデバイスを提供するものである。
限定することを目的とするものではない実施形態によれば、本発明によるデバイスは、次の付加的特性を有する。
− 電気機械は、チョッパを介して、時間的に変化する電圧を供給される、少なくとも1つの励磁巻線を有するロータを備えている。
− チョッパの制御信号のデューティサイクル比は、0.01〜0.99の範囲にある。
以下の説明を読み、添付図面を検討することによって、本発明をよりよく理解しうると思う。なお、これらの説明および添付図面は、例示のためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
図1は、制御ロジック3によって制御される駆動デバイス2に接続された電気機械1を示している。これらの電気機械の分野において、種々のタイプの電気機械が公知であり、それらには、大略、次のものがある。
− 磁石を備えているか、または備えていない、爪型電気機械、
− 突出磁極を備える同期電気機械、
− 平板状のロータコイルを備える同期電気機械、
− 電流が流れる励磁巻線と永久磁石との組み合わせによって、空隙における磁束が得られるハイブリッド励磁型電気機械。
以下の説明において、電気機械1は、少なくとも1つの励磁巻線を備える同期電気機械である。この電気機械1は、単相であっても、多相であってもよい。
同期電気機械1は、同心の2つの部分、すなわち、ロータ4およびステータ5を備えている。ロータ4すなわち誘導子は、同期電気機械の回転部分であり、ステータ5すなわちアーマチュアは、固定部分である。ロータ4は、少なくとも1つの励磁巻線を備えている。ロータ4の励磁巻線には、好適な一例においては、チョッパ6を介して送出された励磁電流が流される。ロータの励磁巻線を流れる励磁電流は、磁界を発生させる。
チョッパ6は、直流電圧源6aから送出された直流電圧を、一連の周期的な矩形電圧にチョップすることができる。この直流電圧源6aは、バッテリーであってもよい。直流電圧のこの周期的なチョッピングは、静止スイッチ(図示せず)によって実現される。静止スイッチが閉じているとき、直流電圧が、ロータ4の励磁巻線の端子に印加される。その他の時間には、静止スイッチは開いており、ロータ4の励磁巻線の端子における電圧は0である。好適な一例において、直流電圧は12ボルトである。したがって、励磁巻線に印加される電圧は、時間的に変化する。
好適な一実施形態において、ロータ4の励磁巻線に、チョッパ6から送出された励磁電流が流れているときに、電気機械1は、静止状態または低速状態にある。この場合には、電気機械1は、一次側としてロータ4の励磁巻線、二次側としてステータ5のステータ巻線を有する回転変圧器として働く。したがって、起電力が、ステータ巻線に誘起される。この起電力は、第1に、チョッパ6から送出される交流電圧に、そして、第2に、ステータ5のステータ巻線とロータ4の励磁巻線の軸との間に作られる角度の余弦に比例する。
ステータ5は、いくつかのステータ巻線を備えている。これらのステータ巻線は、駆動デバイス2に接続されている。この駆動デバイス2は、具体的には、インバータであってもよい。図1の例においては、駆動デバイス2は、電圧インバータである(以下においては、駆動デバイス2をインバータ2と呼ぶ)。
インバータ2は、直流電圧を、いくつかの(1つのステータ巻線当たり1つの)正弦波電圧に変換するためのものである。インバータ2は、直流電圧源7から直流電圧を供給される。この直流電圧源7は、好適な一例においては、バッテリーまたは整流器ネットワークである。
インバータ2は、いくつかのブリッジアーム(図示せず)を有している。各ブリッジアームは、いくつかの電子的に制御可能なスイッチを備えている。インバータ2の同一のブリッジアーム上の各スイッチ対の中点が、ステータ5の1つのステータ巻線に接続されている。
インバータ2は、制御ロジック3によって、全波モードまたはパルス幅変調(通常、フランス語でMLI、英語でPWMと呼ばれる)モードで制御される。多相インバータを駆動するために、制御ロジック3は、インバータ2の全スイッチの開いている状態または閉じている状態を定める。
図1の例においては、インバータ2は、2レベル3相インバータである(しかしながら、他のタイプの既存のインバータに置き換えることもできる)。したがって、インバータ2は、3つのブリッジアームを有する。
制御ロジック3は、集積回路の形態で製造されることが多い。その一例においては、この制御ロジック3は、マイクロプロセッサ(μP)8と、プログラムメモリ9と、計算メモリMと、入出力インタフェース10とを含んでいる。マイクロプロセッサ8と、プログラムメモリ9と、計算メモリMと、入出力インタフェース10とは、通信バス11を介して相互に接続されている。計算メモリMは、ロータの位置を決定するための計算ルール、またはノモグラムを格納している。
実際には、1つのアクションが、あるデバイスに割り当てられると、そのアクションは、そのデバイスのプログラムメモリに記録されている命令コードによって制御される、そのデバイスのマイクロプロセッサによって実行される。制御ロジック3は、そのようなデバイスである。
プログラムメモリ9は、いくつかのエリアに分割されており、各エリアは、デバイスの機能を実行するための命令コードに対応している。プログラムメモリ9は、ステータ巻線数nを決定するための命令コードを格納しているエリア12を有する。この巻線数nは、整数である。
プログラムメモリ9は、インバータの制御の抑止を制御するための命令コードを格納しているエリア13を有する。プログラムメモリ9は、ステータ巻線に誘起される起電力の測定を行い、かつ、これらの測定結果の制御ロジック3への伝達を行うための命令コードを格納しているエリア14を有する。
プログラムメモリ9は、誘起された起電力の同期または非同期復調を実行するための命令コードを格納しているエリア15を有する。プログラムメモリ9は、ロータの位置の属する範囲を決定するために、起電力同士の比較または起電力と基準値との比較のいずれかを行うか、または、起電力と基準信号(例えば、0信号)との比較を行うための命令コードを格納しているエリア16を有する。変形例として、比較のエリア16を、復調のエリア15に先駆けて実行することができる。
プログラムメモリ9は、誘起された起電力の測定値のデジタル処理を行うための命令コードを格納しているエリア17を有する。プログラムメモリ9は、エリア16または17から供給された結果を、あらかじめ定められており、かつ、計算メモリMに記録されている計算ルールまたはノモグラムに関連付けて、ロータの位置を決定するための命令コードを格納しているエリア18を有する。
プログラムメモリ9は、ロータの位置の精度を計算するための命令コードを格納しているエリア19を有する。この精度は、ステータ巻線数nのパリティおよびステータ巻線の分布に依存する。プログラムメモリ9は、エリア18の命令コードによって決定された、ロータの位置に基づいて、インバータの制御信号を決定するための命令コードを格納しているエリア20を有する。
図2は、3相電気機械の場合のロータおよびステータの概略図である。この電気機械は、ロータとステータとの間にエアギャップ20を有している。ステータは、中性点のないデルタ結線、または中性点のあるスター結線のいずれかで、マウントすることができる。ステータは、複数の固定巻線を有することができる。同様に、ロータは、複数の磁極を有することができる。
図2の例においては、ステータは、第1のステータ巻線21、第2のステータ巻線22、および第3のステータ巻線23を有する。3つのステータ巻線21〜23は、空間的に均等に分布している。均等な分布とは、電気機械の各ステータ巻線間の角度が一定であるということを意味している。
ステータ巻線21〜23に供給される電流は、同一の実効値を有する。これらのステータ電流は、ステータ内に、ステータ回転磁界24を発生させる。このステータ回転磁界24は、ステータ電流の周波数に同期する。ステータ磁界は、ロータの電気振動によって回転する。ロータが停止しているときには、ステータ磁界は静止している。
図2の例においては、ロータは双極性である。ロータは、2極、すなわちN極およびS極を有する。ロータは、多極性であってもよい。ステータは、ロータと同じ磁極対数を有する。ロータは、固定されたステータ巻線21〜23の中心に位置する励磁巻線25を有する。ロータの励磁巻線25は、それを磁石として動作させる励磁電流を供給されて、ロータ磁界26を発生させる。このようにして発生したロータ磁界26は、常に、ステータ回転磁界に同調しようとする。このロータ磁界26は、ステータ回転磁界24と同じ速度で回転する。
アーマチュア、すなわちステータのステータ巻線は、エアギャップの回転磁界にさらされ、その結果、起電力を発生させる。誘起される起電力は、ステータを通る磁束の変化によって発生する電圧である。ステータ巻線は、起電力が正弦波になるように、ステータ中に配置されている。
3相電気機械の場合には、スター結線であれ、デルタ結線であれ、各ステータ巻線には、実効値が同じで、かつ、120度ずつ位相シフトしている起電力が誘起される。
多極ロータを有する電気機械は、角度上の変換を行えば、2極ロータを有する電気機械に帰着する。
図3は、図1に示されている手段の第1の動作モードの、本発明による一方法を示している。図3は、ステータ巻線を短絡させて、それによって、誘起される起電力の測定をゆがめるようなことのないように、インバータの制御を完全に抑止する予備ステップ30を示している。
インバータの制御の抑止の後、制御ロジックは、ロータ時定数よりもはるかに短いチョッピング周期での、ロータの励磁巻線の励磁を制御する。この励磁によって、全ステータ端子に、同一周波数の起電力が誘起される。これらの起電力の間の相対振幅は、ロータの位置に依存する。
ステップ31において、制御ロジックは、起電力の測定を行う。これらの測定中、ロータは、停止しているか、または、非常に低速で回転していることが好ましい。
各ステータ巻線に対して、制御ロジックは、例えば電圧センサを用いて、誘起された起電力を測定する。第1のステータ巻線に対して、制御ロジックは、第1の起電力e1を測定する。第2のステータ巻線に対して、制御ロジックは、第2の起電力e2を測定し、そして、同様の測定を繰り返して、最後に、最後のステータ巻線に対して、第nの起電力enを測定する。これらの表記法は、以下の説明においても維持される。
誘起された起電力e1〜enの測定が、中性点または任意の基準点を基準として行われる場合には、誘起された起電力のうちの1つだけを記述すればよい。誘起された起電力e1〜enの測定が、中性点または任意の基準点に頼らずに、完全に差動的である場合には、誘起された起電力の組み合わせが記述される。起電力が単一で記述されるか、組み合わせで記述されるかに関わらず、得られる結果は同じである。誘起される起電力は、次の式(数1)で表わされる。
Figure 2009523400
上式において、vf(t)は、励磁電圧の交流電圧成分であり、θは、与えられた基準点に対するロータの位置であり、θ1、θ2、…、θnは、同じ基準点に対するn個のステータ巻線のそれぞれの位置であり、kは、電気機械のパラメータに関連する定数である。これらの誘起された起電力の振幅は、ロータの位置の余弦によって変調されている。
ステップ32において、制御ロジックは、制御ロジックによって測定されて取得された起電力e1〜enの復調を実行する。
この復調は、同期復調であることが好ましい。これによって、ノイズに埋もれている有用な信号を抽出することが可能になる。この原理は、非常に低振幅の信号に一般的に適用可能である。同期復調は、信号に対するノイズの影響を最小にする手段である。
図3の例において、起電力は、交流電圧成分vf(t)を用いて復調される。この同期復調は、交流電圧成分vf(t)のスイッチングの瞬間に対して一定の遅延を有する瞬間において、起電力e1〜enをサンプリングすることによってなされる。この同期復調によって、ロータの位置に応じて変化する正弦波信号を得ることができる。
一変形例において、制御ロジックは、ピーク検出器を用いて、誘起された起電力のエンベロープからの抽出に基づいて、非同期復調を実行することができる。
ステップ33〜48は、ロータの角度位置の属する範囲を決定するために、誘起された起電力を比較する種々のステップである。これらの比較ステップは、次の要素によって形成されるセットのうちの少なくとも1つの要素を有することができる。
− 1つの起電力と別の1つの起電力との比較。
− 1つの起電力と共通の基準値との比較。
− 1つの起電力と別の1つの起電力に逆符号を付けたものとの比較。
図3の例においては、ステップ33〜48において、各起電力と別の1つの起電力との比較がなされる。起電力の測定が、チョッパの制御信号の立ち上がりエッジで同期させられるから、これらの比較の結果は、励磁信号と同期している。一変形例において、制御ロジックは、誘起された起電力と基準値とを比較することができる。
一変形例において、制御ロジックは、復調ステップ32を行う前に、まず、比較ステップ33〜48を行うこともできる。
これらの比較ステップ33〜48の動作が、図3に示されている。
ステップ33において、制御ロジックは、第1の起電力e1と第2の起電力e2とを比較する。第1の起電力e1が、第2の起電力e2よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ34を適用し、そうでない場合には、ステップ35を適用する。
ステップ34において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第1の信号C12を生成する。ステップ35においては、第1の信号C12の振幅は0である。
ステップ34または35で得られた第1の信号C12から、制御ロジックは、ステップ36において、ロータの位置を表わす第1の信号R1を決定する。
ステップ37において、制御ロジックは、第2の起電力e2と第3の起電力e3とを比較する。第2の起電力e2が、第3の起電力e3よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ38を適用し、そうでない場合には、ステップ39を適用する。
ステップ38において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第2の信号C23を生成する。ステップ39においては、第2の信号C23の振幅は0である。
ステップ38または39で得られた第2の信号C23から、制御ロジックは、ステップ40において、ロータの位置を表わす第2の信号R2を決定する。同様の比較が、第nの(最後の)起電力enまで繰り返される。
ステップ41において、制御ロジックは、第(n−1)の起電力en-1と第nの起電力enとを比較する。第(n−1)の起電力en-1が、第nの起電力enよりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ42を適用し、そうでない場合には、ステップ43を適用する。
ステップ42において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第(n−1)の信号C(n-1)(n)を生成する。ステップ43においては、第(n−1)の信号C(n-1)(n)の振幅は0である。
ステップ42または43で得られた第(n−1)の信号C(n-1)(n)から、制御ロジックは、ステップ44において、ロータの位置を表わす第(n−1)の信号Rn-1を決定する。
ステップ45において、制御ロジックは、第nの起電力enと第1の起電力e1とを比較する。第nの起電力enが、第1の起電力e1よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ46を適用し、そうでない場合には、ステップ47を適用する。
ステップ46において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第nの信号Cn1を生成する。ステップ47においては、第nの信号Cn1の振幅は0である。
ステップ46または47で得られた第nの信号Cn1から、制御ロジックは、ステップ48において、ロータの位置を表わす第nの信号Rnを決定する。
ロータの位置を表わすn個の信号R1、R2、…、Rn-1、Rnが、それぞれ、ステップ36、40、44、48等で得られるや否や、制御ロジックは、ステップ49を適用する。
このステップ49において、制御ロジックは、ロータの位置を表わすn個の2進信号R1、R2、…、Rn-1、Rnを、計算メモリに格納されている計算ルールまたはノモグラムに関連付けて、ロータの位置を決定する。制御ロジックは、1電気周期にわたって、n個の2進信号R1、R2、…、Rn-1、Rnを、R1が最下位ビット、Rnが最上位ビットになるように、10進コードにコード化する。したがって、制御ロジックは、ロータの位置を、nのパリティに応じて、1〜nまたは1〜2nにわたるレベルによって特性付ける。
ステップ50において、nが奇数のときに、制御ロジックは、決定されたロータの位置の精度を計算するために、ステップ51を適用する。ステップ52において、nが偶数のときに、制御ロジックは、決定されたロータの位置の精度を計算するために、ステップ53〜56を適用する。
ステップ51において、ロータの位置は、(360/(2n))度の電気角度に等しい精度を有すると決定される。
nが偶数であり、かつ、ステータ巻線が、空間的に均等に分布している場合(ステップ53)には、制御ロジックは、ステップ54において、ロータの位置の精度を計算する。この精度は、(360/n)度の電気角度に等しい。
nが偶数であり、かつ、ステータ巻線が、空間的に不均等に分布している場合(ステップ55)には、制御ロジックは、ステップ56において、ロータの位置の精度を計算する。この精度は、(360/(2n))度の電気角度に等しい。
上述の、本発明のこの第1の実施形態が、3相電気機械の場合に対して、図5〜図7に示されている。この第1の実施形態によれば、同じ3相電気機械に対して、従来技術のホール効果センサまたは光学位置センサで得られる結果と同じ結果を得ることができる。
図4は、図1に示されている手段の第2の動作モードの、本発明による一方法を示している。図4は、図3の30〜48と同じステップを有する。
ステップ60〜79は、誘起された各起電力と基準信号との比較における種々のステップである。好適な一例において、この基準信号は0信号である。これらの比較ステップ60〜79の動作が、図8に示されている。
ステップ60において、制御ロジックは、第1の起電力e1と0信号とを比較する。第1の起電力e1が、0信号よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ61を適用し、そうでない場合には、ステップ62を適用する。
ステップ61において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第(n+1)の信号C10を生成する。ステップ62においては、第(n+1)の信号C10の振幅は0である。
ステップ61または62で得られた第(n+1)の信号C10から、制御ロジックは、ステップ63において、ロータの位置を表わす第(n+1)の信号Rn+1を決定する。
ステップ64において、制御ロジックは、ロータの位置を表わす第1の信号R1と第(n+1)の信号Rn+1との第1の結合C1を作成する。加算または減算で、この結合を実行することができる。好適な一例においては、この結合は加算である。
ステップ65において、制御ロジックは、第2の起電力e2と0信号とを比較する。第2の起電力e2が、0信号よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ66を適用し、そうでない場合には、ステップ67を適用する。
ステップ66において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第(n+2)の信号C20を生成する。ステップ67においては、第(n+2)の信号C20の振幅は0である。
ステップ66または67で得られた第(n+2)の信号C20から、制御ロジックは、ステップ68において、ロータの位置を表わす第(n+2)の信号Rn+2を決定する。
ステップ69において、制御ロジックは、ロータの位置を表わす第2の信号R2と第(n+2)の信号Rn+2との第2の結合C2を作成する。
同様にして、第nの起電力enまで、同様のステップが繰り返される。
ステップ70において、制御ロジックは、第(n−1)の起電力en-1と0信号とを比較する。第(n−1)の起電力en-1が、0信号よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ71を適用し、そうでない場合には、ステップ72を適用する。
ステップ71において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第(2n−1)の信号C(n-1)0を生成する。ステップ72においては、第(2n−1)の信号C(n-1)0の振幅は0である。
ステップ71または72で得られた第(2n−1)の信号C(n-1)0から、制御ロジックは、ステップ73において、ロータの位置を表わす第(2n−1)の信号R2n-1を決定する。
ステップ74において、制御ロジックは、ロータの位置を表わす第(n−1)の信号Rn-1と、第(2n−1)の信号R2n-1との第(n−1)の結合Cn-1を作成する。
ステップ75において、制御ロジックは、第nの起電力enと0信号とを比較する。第nの起電力enが、0信号よりも大きい場合には、制御ロジックは、ステップ76を適用し、そうでない場合には、ステップ77を適用する。
ステップ76において、制御ロジックは、振幅が1に等しく、かつ、好ましくは2進信号である第(2n)の信号Cn0を生成する。ステップ77においては、第(2n)の信号Cn0の振幅は0である。
ステップ76または77で得られた第(2n)の信号Cn0から、制御ロジックは、ステップ78において、ロータの位置を表わす第(2n)の信号R2nを決定する。
ステップ79において、制御ロジックは、ロータの位置を表わす第nの信号Rnと第(2n)の信号R2nとの第nの結合Cnを作成する。
ロータの位置を表わす信号のn個の結合C1、C2、…、Cn-1、Cnが得られるや否や、制御ロジックは、ステップ80を適用する。このステップ80において、制御ロジックは、結合C1、C2、…、Cn-1、Cnを、あらかじめ定められていて、計算メモリMに格納されている計算ルールまたはノモグラムに関連付けて、ロータの位置を決定する。
したがって、制御ロジックは、ロータの位置を、nのパリティに応じて、1〜2nまたは1〜4nにわたるレベルによって特性付ける。
ステップ81において、nが奇数である場合には、制御ロジックは、ステップ82を適用し、そうでない場合には、ステップ83を適用する。ステップ82において、決定されたロータの位置の精度は、(360/(4n))度の電気角度に等しい。nが偶数であるステップ83において、制御ロジックは、n個のステータ巻線が空間的に均等に分布しているか否かを決定する。均等に分布している場合には、制御ロジックは、ステップ84において、決定されたロータの位置の精度を計算し、(360/(2n))度の電気角度に等しいと決定する。不均等に分布している場合には、制御ロジックは、ステップ85において、ロータの位置の精度を、(360/(4n))度の電気角度であると決定する。
上述した本発明の第2の実施形態は、図8〜図10に示されている。この第2の実施形態によれば、全くコストを増加させることなしに、ロータの位置の分解能を改善することができる。
本発明の第3の実施形態が、図11および図12に示されている。
図5は、図3の、本発明の第1の実施形態の方法を実行する手段を示している。図5の例において、nは3に等しい。この電気機械は、3相電気機械である。場合によっては増幅後に、誘起された3つの起電力が相互に比較されて、同一の周波数を有する3つの矩形信号が得られる。
この比較を行うために、起電力は、2つ1組にして、ヒステリシスコンパレータ200a〜200cに送られる。制御ロジックは、なされる比較の数と同数のヒステリシスコンパレータを備えている。これらのヒステリシスコンパレータは、スイッチングモードで動作する演算増幅器であることが好ましい。ヒステリシスコンパレータの出力状態によって、一方の起電力が他方の起電力よりも大きいか、それとも、小さいかが決定される。
第1のヒステリシスコンパレータ200aは、第1の起電力e1と第2の起電力e2とを比較する。第2のヒステリシスコンパレータ200bは、第2の起電力e2と第3の起電力e3とを比較する。第3のヒステリシスコンパレータ200cは、第3の起電力e3と第1の起電力e1とを比較する。
各ヒステリシスコンパレータ200a、200b、200cの出力信号は、それぞれ、整形回路201a、201b、201cに送られる。これらの整形回路201a、201b、201cによって、ヒステリシスコンパレータの出力信号を、フリップフロップの入力が正しく読み取ることができるように適合させることができる。
図5の例においては、整形回路201a、201b、201cは、各々、ヒステリシスコンパレータの出力信号から、ハイ状態およびロー状態を有する2進信号を生成する。したがって、整形回路201a、201b、201cは、その出力に、周波数の等しい3つの矩形信号を出力する。
各整形回路201a、201b、201cから送出された2進信号は、それぞれ、フリップフロップ202a、202b、202cに送られる。フリップフロップ202a、202b、202cは、1ビットを記憶するためのシーケンシャルゲートである。したがって、これらのフリップフロップの出力状態は、その入力に依存するが、出力状態(直前の)が有している値にも依存する。一実施形態において、これらのフリップフロップは、D型フリップフロップである。さらに、それらは、記憶機能を満たすことが可能な任意の他の回路であってもよい。
D型フリップフロップは、2つの入力DおよびHを有する。入力Dは、整形回路によって生成される信号に対応しており、入力Hは、ユニット203によって供給されるクロック信号に対応している。このクロック信号は、チョッパの制御信号の立ち上がりエッジに遅延を与えることによって生成される。D型フリップフロップは、ロータの位置を表わす信号を供給する出力を有する。
各クロックの立ち上がりエッジで、出力は、入力値Dをそのまま出力する。また、各クロックの立ち下がりエッジでは、出力されている入力値が記憶される。すなわち、立ち下がりエッジで、D型フリップフロップはラッチされる。したがって、チョッパの制御信号の立ち上がりエッジに遅延を同期させることによって、D型フリップフロップから、ロータの位置を表わす信号を得ることができる。
一変形例として、作動中に、フリップフロップの初期値を初期化するために、リセット信号を導入してもよい。
ユニット203は、フリップフロップ202a、202b、202cにクロック信号を供給する。それを行うために、ユニット203は、単安定回路204を備えている。単安定回路204は、1つの安定状態と1つの不安定状態を有するフリップフロップである。チョッパの制御信号205の作用を受けて、単安定回路204は、2つの状態のうちの一方から他方に移ることができる。単安定回路204は、時間遅れを作るために用いられる。
ヒステリシスコンパレータから出た信号は、クロック信号によって励磁信号と同期させられ、チョッピング周波数と同じ周波数の周期信号になる。ロータの位置に関する有用な情報を抽出するために、制御ロジックは、励磁信号の立ち上がりエッジに対してわずかに遅れた瞬間に、整形回路から出た信号の振幅をサンプルする。このサンプリングの結果、(360/(2×3))度の電気角度、すなわち、60度の電気角度の間隔で、ロータの位置を表わす3つの信号R1、R2、R3が生成される。
図6は、3つの復調された起電力の様子、および、それらの相互の比較結果の様子を示すグラフである。縦軸は、起電力の振幅を、ボルトで表わしている。横軸は、ロータの角度位置を表わしている。曲線e1は、第1の復調された起電力e1の様子を示している。曲線e2は、第2の復調された起電力e2を示しており、第1の復調された起電力e1の曲線に対して、2π/3だけ位相シフトしている。曲線e3は、第3の復調された起電力e3の様子を示しており、第2の復調された起電力e2の曲線に対して、2π/3だけ位相シフトしている。
図6は、さらに、2つの起電力の比較結果の2進表示を示している。グラフf1は、曲線e1とe3との比較結果の2進表示である。グラフf2は、曲線e2とe1との比較結果の2進表示である。グラフf3は、曲線e3とe2との比較結果の2進表示である。これらの2進表示は、1に等しいハイ状態、および0に等しいロー状態を有する。
−θ1〜θ0の区間において、曲線e1が曲線e3よりも高いということは、グラフf1がハイ状態にあるということを意味している。曲線e2が曲線e1より低いということは、グラフf2がロー状態にあるということを意味している。曲線e3が曲線e2より高いということは、グラフf3がハイ状態にあるということを意味している。この場合、第1の信号R1は、ハイ状態にあり、第2の信号R2ならびに第3の信号R3は、ロー状態にある。
θ0〜θ1の区間においては、曲線e3は、曲線e2よりも低くなっており、グラフf3の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf3は、ロー状態になっている。この場合には、第1の信号R1ならびに第2の信号R2は、ハイ状態にあり、第3の信号R3は、ロー状態にある。
θ1〜θ2の区間においては、曲線e2は、曲線e1よりも高くなっており、グラフf2の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf2は、ハイ状態になっている。この場合には、第1の信号R1ならびに第3の信号R3は、ロー状態にあり、第2の信号R2は、ハイ状態にある。
θ2〜θ3の区間においては、曲線e1は、曲線e3よりも低くなっており、グラフf1の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf1は、ロー状態になっている。この場合には、第1の信号R1は、ロー状態にあり、第2の信号R2ならびに第3の信号R3は、ハイ状態にある。
θ3〜θ4の区間においては、曲線e3は、曲線e2よりも高くなっており、グラフf3の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf3は、ハイ状態になっている。この場合には、第1の信号R1ならびに第2の信号R2は、ロー状態にあり、第3の信号R3は、ハイ状態にある。
θ4〜θ5の区間においては、曲線e2は、曲線e1よりも低くなっており、グラフf2の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf2は、ロー状態になっている。この場合には、第1の信号R1ならびに第3の信号R3は、ハイ状態にあり、第2の信号R2はロー状態にある。
θ5〜θ6の区間においては、曲線e1は、曲線e3よりも高くなっており、グラフf1の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf1は、ハイ状態になっている。この場合には、第1の信号R1は、ハイ状態にあり、第2の信号R2ならびに第3の信号R3は、ロー状態にある。
θ6〜θ7の区間においては、曲線e3が曲線e2よりも低くなっており、グラフf3の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf3は、ロー状態になっている。この場合には、第1の信号R1ならびに第2の信号R2は、ハイ状態にあり、第3の信号R3は、ロー状態にある。
これらの比較結果は、(360/(2×3))度の電気角度ずつ位相シフトしている。したがって、これらの結果は、60度の電気角度の精度で得られる。ハイ状態またはロー状態にある、ロータの位置を表わす3つの信号R1、R2、R3を同時に得ることは、物理的に不可能である。
図7は、ロータの位置を表わす3つの信号R1、R2、R3から生成される、ロータの位置ベクトルの位置を示している。この位置ベクトルは、次の式(数2)にしたがって得られる。
Figure 2009523400
ここで、aは、次のように与えられる。
Figure 2009523400
この位置ベクトルは、縦軸成分pyおよび横軸成分pxで表わされる。位置ベクトルは、60度の一定電気角度間隔を有する、六角形の6つの頂点を順次に占める。2極ロータを有する電気機械においては、各位置ベクトル(数4)〜(数5)は、ロータの励磁巻線の励磁によって誘起される起電力間の種々の可能な比較を表わす6つの角度セクタS1〜S6を形成する。
Figure 2009523400
Figure 2009523400
各角度セクタは、六角形の中心に、その1つの頂点を有し、その頂角は、60度の電気角度をなす。位置ベクトルの各々は、隣接し合う2つの位置ベクトルで、1つの角度セクタを形成する。第1の角度セクタS1は、位置ベクトル(数4)と(数6)とで形成される。第2〜第5の角度セクタS2〜S5は、同様にして形成され、第6の角度セクタS6は、位置ベクトル(数5)と(数4)とで形成される。
Figure 2009523400
図8は、図4の、本発明の第2の実施形態の方法を実行する手段を、図5〜図7の例と同じ3相電気機械に対して示している。図8は、起電力同士の比較、および起電力と0信号との比較を示すブロック図である。
制御ロジックは、第1の実施形態の場合と同様に、各起電力と他の1つの起電力との比較に対応する第1の比較を行う。この第1の比較は、コンパレータ301a、301b、301cによって行われる。
制御ロジックは、さらに、各起電力と0信号との比較に対応する第2の比較を行う。この第2の比較は、コンパレータ300a、300b、300cによって行われる。
コンパレータ300aは、第1の起電力e1と0信号とを比較する。コンパレータ300bは、第2の起電力e2と0信号とを比較する。コンパレータ300cは、第3の起電力e3と0信号とを比較する。コンパレータ301aは、第1の起電力e1と第2の起電力e2とを比較する。コンパレータ301bは、第2の起電力e2と第3の起電力e3とを比較する。コンパレータ301cは、第3の起電力e3と第1の起電力e1とを比較する。
各コンパレータの出力は、好ましくはD型フリップフロップであるフリップフロップに送られる。そのフリップフロップのクロック信号は、ユニット303から供給される。フリップフロップ302aは、コンパレータ300aからの比較結果を受け取って、ロータの位置を表わす第4の信号R4を供給する。フリップフロップ302bは、コンパレータ301aからの比較結果を受け取って、ロータの位置を表わす第1の信号R1を供給する。
フリップフロップ302cは、コンパレータ300bからの比較結果を受け取って、ロータの位置を表わす第5の信号R5を供給する。フリップフロップ302dは、コンパレータ301bからの比較結果を受け取って、ロータの位置を表わす第2の信号R2を供給する。
フリップフロップ302eは、コンパレータ300cからの比較結果を受け取って、ロータの位置を表わす第6の信号R6を供給する。フリップフロップ302fは、コンパレータ301cからの比較結果を受け取って、ロータの位置を表わす第3の信号R3を供給する。
言い換えると、入力として、起電力同士の比較結果を有するフリップフロップは、ロータの位置を表わす3つの信号R1、R2、R3を供給する。入力として、各起電力と0信号との比較結果を有するフリップフロップは、ロータの位置を表わす別の3つの信号R4、R5、R6を供給する。
信号R1、R2、R3とR4、R5、R6との間の位相差を利用するために、制御ロジックは、これらの信号を結合する。この結合は、加算器を用いて行うのが好ましい。加算器304aは、ロータの位置を表わす第1の信号R1および第4の信号R4を受け取って、出力として、第1の結合C1を供給する。加算器304bは、ロータの位置を表わす第2の信号R2および第5の信号R5を受け取って、出力として、第2の結合C2を供給する。加算器304cは、ロータの位置を表わす第3の信号R3および第6の信号R6を受け取って、出力として、第3の結合C3を供給する。
これら3つの結合C1、C2、C3は、コンピュータ305に伝達される。このコンピュータ305は、計算メモリMに格納されているノモグラムまたは計算ルールを用いて、ロータの位置ベクトルを決定する。コンピュータ305は、出力として、ロータの位置ベクトルの成分pyおよびpxを供給する。
図9は、3つの復調された起電力の曲線、2つの曲線の比較結果、および、各曲線と0信号との比較結果の様子を示すグラフである。
3つの起電力e1、e2、e3の3つの曲線e1、e2、e3は、図6に示されている曲線と同じである。同様に、3つのグラフf1、f2、f3は、図6に示されている比較結果と同じ比較結果を表わしている。グラフf4は、曲線e1と0信号との比較結果の2進表示である。グラフf5は、曲線e2と0信号との比較結果の2進表示である。グラフf6は、曲線e3と0信号との比較結果の2進表示である。
区間−θ3〜−θ2において、曲線e1が曲線e3より低いということは、グラフf1がロー状態にあることを意味している。曲線e2が曲線e3より低いということは、グラフf2がロー状態にあることを意味している。曲線e3が曲線e2より高いということは、グラフf3がハイ状態にあることを意味している。曲線e1が正であるということは、グラフf4がハイ状態にあることを意味している。曲線e2が負であるということは、グラフf5がロー状態にあることを意味している。曲線e3が正であるということは、グラフf6がハイ状態にあることを意味している。
区間−θ2〜−θ1においては、曲線e1は、曲線e3より高くなっており、グラフf1の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf1は、ハイ状態となっている。
区間−θ1〜−θ0においては、曲線e3は、負になっており、グラフf6の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf6は、ロー状態となっている。
区間θ0〜θ1においては、曲線e3は、曲線e2より低くなっており、グラフf3の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf3は、ロー状態となっている。
区間θ1〜θ2においては、曲線e2は、正になっており、グラフf5の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf5は、ハイ状態となっている。
区間θ2〜θ3においては、曲線e2は、曲線e1より高くなっており、グラフf2の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf2は、ハイ状態となっている。
区間θ3〜θ4においては、曲線e1は、負になっており、グラフf4の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf4は、ロー状態となっている。
区間θ4〜θ5においては、曲線e1は、曲線e3より低くなっており、グラフf1の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf1は、ロー状態となっている。
区間θ5〜θ6においては、曲線e3は、正となっており、グラフf6の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf6は、ハイ状態となっている。
区間θ6〜θ7においては、曲線e3は、曲線e2より高くなっており、グラフf3の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf3は、ハイ状態となっている。
区間θ7〜θ8においては、曲線e2は、負になっており、グラフf5の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf5は、ロー状態となっている。
区間θ8〜θ9においては、曲線e2は、曲線e1より低くなっており、グラフf2の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf2は、ロー状態となっている。
区間θ9〜θ10においては、曲線e1は、正になっており、グラフf4の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf4は、ハイ状態となっている。
区間θ10〜θ11においては、曲線e1は、曲線e3より高くなっており、グラフf1の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf1は、ハイ状態となっている。
区間θ11〜θ12においては、曲線e3は、負になっており、グラフf6の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf6は、ロー状態となっている。
区間θ12〜θ13においては、曲線e3は、曲線e2より低くなっており、グラフf3の状態に変化が生じている。すなわち、グラフf3は、ロー状態となっている。
これらの比較結果は、30度の電気角度〔(360/(4×3))度の電気角度に等しい〕ずつ、位相シフトしている。
図10は、ロータの位置を表わす6つの信号の3つの結合C1、C2、C3(すなわち、R1+R4、R2+R5、R3+R6)から生成される、ロータの位置ベクトルの位置を示している。位置ベクトルは、次の式(数7)にしたがって得られる。
Figure 2009523400
ここで、aは、次のように与えられる。
Figure 2009523400
位置ベクトルの成分pxおよびpyは、次の式(数8)によって与えられる。
Figure 2009523400
図10は、30度ずつの電気角度をなして隔たっていて、順次に位置ベクトルによって占められている12の角度位置を示している。ロータの各位置ベクトル(数4)〜(数9)は、ロータの励磁巻線の励磁によって誘起される起電力間の種々の可能な比較、および、各起電力と0信号との比較を表わす12の角度セクタS1〜S12を形成する。
Figure 2009523400
第1の角度セクタS1は、位置ベクトル(数4)と(数6)とで形成される。第2〜第11の角度セクタS2〜S11は、同様にして形成され、第12の角度セクタS12は、位置ベクトル(数9)と(数4)とで形成される。一例において、ロータの位置は、次のときに、第1のセクタS1内にある。
− 第1の起電力e1が、第3の起電力e3よりも大きく、
− 第2の起電力e2が、第1の起電力e1よりも大きく、そして
− 第1の起電力e1が正であり、第2の起電力e2が負であり、第3の起電力e3が正である。
したがって、誘起される起電力の符号の変化に関する情報が用いられると、ロータの位置検出は、2倍正確になる。ロータの位置測定は、その実際の位置から、±15度の電気角度まででなされる。これによって、2極電気機械において、位置ベクトルから12の角度セクタを画定することができる。
本発明の方法を用いる上述の手段の例は、偶数の相を有する電気機械に適用することができる。偶数のステータ巻線を有する電気機械の場合、制御ロジックは、空間的な相分布に基づいて、ロータの位置の精度を計算する。
図11aは、不規則な間隔で配置された6つのステータ巻線の起電力の曲線の様子を示している。6つのステータ巻線を、2つのグループに振り分けることができる。この場合には、それらは、3相の2つのグループに振り分けられる。
この場合、第1のグループの3つのステータ巻線は、互いに、(360/(n/2))度の電気角度(この場合には、120度の電気角度に等しい)をなして、均等に分布している。そして、第2のグループの3つのステータ巻線は、第1のグループの3つのステータ巻線から、(360/(2n))度の電気角度(この場合には、30度の電気角度に等しい)をなして分布している。言い換えると、第2のグループの第1のステータ巻線は、第1のグループの第1のステータ巻線に対して、30度の電気角度だけ位相シフトしている。第2および第3のステータ巻線においても同様である。
図11bは、本発明の第1の実施形態の比較ステップを、6つの不規則に分布した相を有する電気機械の場合に対して示している。図11bの例における、この比較ステップは、起電力と別の起電力との比較、および、起電力と別の起電力に逆符号を付けたものとの比較を用いている。ロータの位置の精度は、本発明の第1の実施形態では、30度の電気角度と等しい。
図11cは、本発明の第2の実施形態による、起電力と0信号との比較ステップを示している。
本発明の第2の実施形態は、図11bで得られる結果と、図11cで得られる結果とを結合したものである。この結合で得られる精度は、15度の電気角度である。このタイプの分布においては、nが奇数のときと同じ精度が得られる。
6つのステータ巻線が、空間的に均等に分布している場合には、本発明の第1の実施形態の方法では、ロータの位置の精度は、60度の電気角度に等しい。この精度は、本発明の第2の実施形態の方法では、30度の電気角度と等しい。このタイプのステータ巻線の分布においては、ロータの位置の精度は、nが偶数であって、かつ、不規則に分布している場合の半分である。
図12は、本発明の第3の実施形態を実行する手段を示している。この第3の実施形態においては、制御ロジックは、極めて精細な分解能でロータの瞬間的な位置を決定するために、起電力の瞬間的な測定を用いる。
これをなすために、制御ロジックは、英語でDigital Signal ProcessorすなわちDSPと呼ばれるデジタル・シグナル・プロセッサ400を備えている。このデジタル・シグナル・プロセッサ400は、1クロックパルス内に複雑な計算を行うとともに、多数のデジタル入力やアナログ入力に非常に容易にアクセスするように最適化されたコンピュータである。デジタル・シグナル・プロセッサ400は、アナログ信号変換装置から出たデジタル信号を容易に操作して処理することができる。
静止時、すなわち、速度がほとんど0であるときのロータの位置を算定するために、制御ロジックは、インバータの制御を抑止することから始めて、次に、励磁電流のリップルを小さくするために、ロータの励磁巻線を、チョッパを用いて十分に高い周波数で励磁する。
デジタル・シグナル・プロセッサ400は、アナログ・デジタルコンバータ(A/D)401の入力において、n個の起電力e1、e2、e3、…、enを受け取る。これらのn個のアナログ信号である起電力e1、e2、e3、…、enは、デジタル信号に変換される。これらのn個のデジタル信号は、各々、異なる乗算器に送られる。乗算器501は、第1の変換された起電力e1を受け取る第1の入力501aを有する。乗算器502は、第2の変換された起電力e2を受け取る第1の入力502aを有する。乗算器503は、第3の変換された起電力e3を受け取る第1の入力503aを有する。
以下、同様の乗算器が存在し、乗算器50nは、第nの変換された起電力enを受け取る第1の入力50naを有する。
乗算器501、502、503、…、50nは、〔−1/(a・UH)〕に等しい第1の値、または、〔1/((1−a)・UH)〕に等しい第2の値を受け取る第2の入力504を有する。ここで、UHおよびaは、それぞれ、チョッパの制御信号の電圧およびデューティサイクル比である。第1の値と第2の値とは、本発明の要件に応じて変更することができる。
これらの2つの値のどちらを用いるかを決めるために、プロセッサは、コンパレータ402を備えている。チョッパの制御信号が正であるときには、第1の値がコンパレータ402から送出されて、各乗算器の第2の入力504に送られる。そうでないときには、各乗算器の第2の入力504は、第2の値を受け取る。
乗算器から供給されたデータは、フィルタリング手段に伝達される。フィルタリング手段601、602、603、…、60nは、それぞれ、乗算器501、502、503、…、50nから受け取ったデータをフィルタリングする。データのフィルタリングは、位相変化ができるだけ小さくなるように行われる。フィルタリングされたデータは、コンピュータ403に送られる。あらかじめ定められた計算ルールまたはノモグラムを用いて、コンピュータは、瞬間的なロータの位置を計算する。コンピュータは、ロータの位置ベクトルの成分pxおよびpyを決定する。これらの成分は、デジタル・アナログコンバータ(D/A)404に送られる。
成分pxおよびpyは、常に、ロータの角度位置の余弦および正弦によって与えられるが、ロータが回転していると、いくらかの位相前進を伴う。回転が非常に低速であるときには、この位相前進は、極めて小さくなる。
本発明の前述の2つの実施形態における成分を、対応する成分で置き換えることができる。同様に、2つの実施形態で説明されている成分の間に,他の成分を挿入することができる。
図13は、ステータに対して相対的に、ロータによって占められる、第3の実施形態による種々の位置を示している。図13に示されているように、ロータの位置ベクトルの集合は、ロータの瞬間的な位置を表わす円形状になる。
ロータの瞬間的な位置ベクトルは、次の式(数10)によって与えられる。
Figure 2009523400
図13の実軸および虚軸上への、ロータの瞬間的な位置ベクトル(数11)の投影は、それぞれ,cos(θ)およびsin(θ)に比例する。この場合、ロータの位置は,次の式(数12)によって定められる。
Figure 2009523400
Figure 2009523400
本発明による方法を実行する手段を示す図である。 3相電気機械のロータおよびステータを示す略図である。 本発明による方法の第1の実施形態のステップを示す図である。 本発明による方法の第2の実施形態のステップを示す図である。 3相電気機械の場合の、本発明の第1の実施形態を実行する手段を示す図である。 3相電気機械の場合の、本発明の第1の実施形態のグラフ表示である。 3相電気機械の場合の、本発明による第1の実施形態の、静止時または低速時のロータのベクトル位置を示す図である。 3相電気機械の場合の、本発明の第2の実施形態を実行する手段を示す図である。 3相電気機械の場合の、本発明の第2の実施形態のグラフ表示である。 3相電気機械の場合の、本発明による第2の実施形態の、静止時または低速時のロータのベクトル位置を示す図である。 6相を有する電気機械の場合の、本発明の第1および第2の実施形態のグラフ表示である。 6相を有する電気機械の場合の、本発明の第1の実施形態のグラフ表示である。 6相を有する電気機械の場合の、本発明の第2の実施形態のグラフ表示である。 本発明の第3の実施形態を実行する手段を示す図である。 本発明による第3の実施形態の、静止時または低速時のロータの準全位置を示す図である。
符号の説明
1 電気機械
2 駆動デバイス(インバータ)
3 制御ロジック
4 ロータ
5 ステータ
6 チョッパ
6a、7 直流電圧源
8 マイクロプロセッサ
9 プログラムメモリ
10 入出力インタフェース
11 通信バス
12〜20 エリア
20 エアギャップ
21〜23 ステータ巻線
24 ステータ回転磁界
25 励磁巻線
26 ロータ磁界
200a〜200c ヒステリシスコンパレータ
201a〜201c 整形回路
202a〜202c、302a〜302f フリップフロップ
203、303 ユニット
204 単安定回路
205 チョッパの制御信号
300a〜300c、301a〜301c、402 コンパレータ
304a〜304c 加算器
305、403 コンピュータ
400 デジタル・シグナル・プロセッサ
401 アナログ・デジタルコンバータ
404 デジタル・アナログコンバータ
501、502、503、50n 乗算器
501a、502a、503a、50na 第1の入力
504 第2の入力
601、602、603、60n フィルタリング手段
M 計算メモリ

Claims (18)

  1. 電気機械(1)のロータ(4)の位置を決定する方法であって、このロータは、少なくとも1つの励磁巻線(25)を備えており、この励磁巻線は、チョッパ(6)に接続されており、前記電気機械は、整数であるn個のステータ巻線を有しており、前記ロータは、前記電気機械のn個のステータ巻線の各々に磁気的に結合されており、前記電気機械は、全波モードまたはパルス幅変調モードで、前記電気機械を駆動することができる駆動デバイス(2)に接続されており、
    − 前記駆動デバイスを抑止するステップと、
    − 前記チョッパを介して、前記ロータに、時間的に変化する励磁電圧を印加するステップと、
    − 前記ステータ巻線の各々に誘起される起電力(e1、e2、…、en)を測定するステップと、
    − 前記誘起された起電力同士を比較する少なくとも1回の操作、および/または、前記誘起された起電力の1つと共通の基準値とを比較する少なくとも1回の操作から、静止時または低速時の前記ロータの位置を決定するステップと、
    − 前記決定された、ロータの位置に応じて、前記駆動デバイスの制御を実行するステップとを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記ロータの位置を決定するステップは、
    − 前記測定された起電力を同期復調するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記誘起された起電力の1つと、前記誘起された起電力の他の1つに逆符合を付けたものとを比較するステップを、さらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. − 第1のステータ巻線の第1の起電力(e1)が、第2のステータ巻線の第2の起電力(e2)よりも大きい場合には、1に等しい第1の信号(C1.2)が生成され、そうでない場合には、この第1の信号(C1.2)は0に等しく、
    − 前記第2のステータ巻線の第2の起電力(e2)が、第3のステータ巻線の第3の起電力(e3)よりも大きい場合には、1に等しい第2の信号(C2.3)が生成され、そうでない場合には、この第2の信号(C2.3)は0に等しく、
    − 第(n−1)のステータ巻線の第(n−1)の起電力(e(n-1))が、第nのステータ巻線の最後の起電力(en)よりも大きい場合には、1に等しい第(n−1)の信号(C(n-1).n)が生成され、そうでない場合には、この第(n−1)の信号(C(n-1).n)は0に等しく、
    − 前記第nのステータ巻線の最後の起電力(en)が、前記第1のステータ巻線の第1の起電力(e1)よりも大きい場合には、1に等しい第nの信号(Cn.1)が生成され、そうでない場合には、この第nの信号(Cn.1)は0に等しく、そして、
    − あらかじめ定められたルールに基づいて、前記ロータの位置を表わすn個の信号(C1.2、C2.3、…、C(n-1).n、Cn.1)の値から、ロータの位置を決定することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. nが奇数であり、かつ/または、前記n個のステータ巻線が不均等に分布している場合には、
    − 前記ロータの位置を、360/2n度の電気角度の精度で決定するステップを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. nが偶数であり、かつ、前記n個のステータ巻線が均等に分布している場合には、
    − 前記ロータの位置を、360/n度の電気角度の精度で決定するステップを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  7. nが偶数であり、かつ、n/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第1のグループを形成しており、残りのn/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第2のグループを形成しており、この2つのグループが、互いに、360/2n度の電気角度だけ位相シフトしている場合には、
    − 前記ロータの位置を、360/2n度の電気角度の精度で決定するステップを含んでいることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  8. − 各起電力と基準信号とを比較するステップと、
    − 前記第1のステータ巻線の第1の起電力(e1)が前記基準信号よりも大きい場合には、1に等しい第(n+1)の信号(C10)が生成され、そうでない場合には、この第(n+1)の信号(C10)は0に等しいステップと、
    − 前記第2のステータ巻線の第2の起電力(e2)が前記基準信号よりも大きい場合には、1に等しい第(n+2)の信号(C20)が生成され、そうでない場合には、この第(n+2)の信号(C20)は0に等しいステップと、
    − 前記第nのステータ巻線の最後の起電力(en)が前記基準信号よりも大きい場合には、1に等しい第(2n)の信号(Cn0)が生成され、そうでない場合には、この第(2n)の信号(Cn0)は0に等しいステップと、
    − あらかじめ定められたルールに基づいて、前記ロータの位置を表わす2n個の信号(C1.2、C2.3、…、C(n-1).n、Cn.1、C10、C20、…、Cn0)の値から、ロータの位置が決定されるステップとをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  9. nは奇数であり、かつ/または、前記n個のステータ巻線が、不均等に分布されている場合には、
    − 前記ロータの位置を、360/4n度の電気角度の精度で決定するステップを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. nが偶数であり、かつ、前記n個のステータ巻線が均等に分布している場合には、
    − 前記ロータの位置を、360/2n度の電気角度の精度で決定するステップを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. nが偶数であり、かつ、n/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第1のグループを形成しており、残りのn/2個のステータ巻線が、均等に分布した巻線の第2のグループを形成しており、該2つのグループが、互いに、360/2n度の電気角度だけ位相シフトしている場合には、
    − 前記ロータの位置を、360/4n度の電気角度の精度で決定するステップを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  12. − 前記2n個の信号(C1.2、C2.3、…、C(n-1).n、Cn.1、C10、C20、…、Cn0)は矩形信号であり、かつ、同一の周波数を有しており、
    − それら2n個の信号は、同期復調によって得られることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 前記同期復調は、チョッパの制御信号の立ち上がりエッジに対する遅延によって定められる同期であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. − 前記測定された起電力を数値に変換するステップと、
    − 前記チョッパの制御信号の電圧(UH)およびデューティサイクル比(a)を決定するステップと、
    − 前記チョッパの制御信号の電圧、およびデューティサイクル比に基づいて、第1の値(−1/(a・UH))および第2の値(1/((1−a)・UH))を決定するステップと、
    − 前記チョッパの制御信号の電圧が正である場合には、各起電力の数値に前記第1の値を乗算し、そうでない場合には、各起電力の数値に前記第2の値を乗算するステップと、
    − あらかじめ定められたルールに基づいて、前記乗算の結果から前記ロータの位置を決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1つに記載の方法。
  15. 前記電気機械が静止しているときに、前記ロータの位置を決定するステップを含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1つに記載の方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つに記載の方法を実行して、ロータの位置のデータを供給する制御ロジック(3)に接続されている駆動デバイス(2)に接続されている電気機械(1)を備えていることを特徴とするデバイス。
  17. 前記電気機械は、チョッパ(6)を介して、時間的に変化する電圧を供給される少なくとも1つの励磁巻線(25)を有するロータ(4)を備えることを特徴とする、請求項16に記載のデバイス。
  18. 前記チョッパの制御信号のデューティサイクル比は、0.01〜0.99の範囲にあることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
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