JP2020191724A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる技術を提供する。【解決手段】制御部は、複数個のオンパルスのうちの第1のオンパルスが通電相のコイルに入力されている第1の期間に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングし、複数個のオンパルスのうちの第1のオンパルスと異なる第2のオンパルスが通電相のコイルに入力されている第2の期間に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングし、第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値とに基づいてゼロクロスタイミングを特定する。【選択図】図1

Description

本明細書に開示する技術は、3相モータを制御する制御装置に関する。
特許文献1には、U相とV相とW相の間で複数個のオンパルスが入力される通電相とオンパルスが入力されない非通電相とが順に切り替わる3相モータを制御するシステムが開示されている。特許文献1のシステムは、非通電相の交流端子電圧のゼロクロスを検出する非通電相ゼロクロスタイミング検出器を備えている。
特開2016−005321号公報
通電相と非通電相とが順に切り替わる3相モータでは、通電相と非通電相の切り替えタイミングを特定するためにゼロクロスタイミングを特定する必要がある。しかしながら、特許文献1のシステムでは、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することが難しい。ゼロクロスタイミングを精度良く特定するためには、非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングし、サンプリングした複数個の電圧値に基づいてゼロクロスタイミングを特定する構成が考えられる。しかしながら、単にサンプリング数を増やすだけでは精度が向上しないことも考えられる。そこで本明細書は、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる技術を提供する。
本明細書に開示する制御装置は、U相とV相とW相の間で複数個のオンパルスが入力される通電相とオンパルスが入力されない非通電相とが順に切り替わる3相モータを制御してもよい。制御装置は、制御部を備えていてもよい。前記制御部は、複数個のオンパルスのうちの第1のオンパルスが通電相のコイルに入力されている第1の期間に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングしてもよい。前記制御部は、複数個のオンパルスのうちの第1のオンパルスと異なる第2のオンパルスが通電相のコイルに入力されている第2の期間に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングしてもよい。前記制御部は、第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値とに基づいてゼロクロスタイミングを特定してもよい。
この構成によれば、通電相のコイルに入力される1個のオンパルスに対応する誘起電圧の電圧値だけでなく、通電相のコイルに入力される2個以上のオンパルスに対応する誘起電圧の電圧値に基づいてゼロクロスタイミングを特定することができる。更に、上記の構成によれば、通電相のコイルに入力される2個以上のオンパルスのそれぞれについて、2個以上の電圧値をサンプリングする。すなわち、第1の期間と第2の期間のそれぞれにおいて、2個以上の電圧値をサンプリングする。そして、サンプリングした複数個の電圧値に基づいてゼロクロスタイミングを特定するので、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる。
前記制御部は、第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの1個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの1個の電圧値とに基づいて第1のゼロクロスタイミングを特定してもよい。また、前記制御部は、第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの他の1個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの他の1個の電圧値とに基づいて第2のゼロクロスタイミングを特定してもよい。前記制御部は、第1のゼロクロスタイミングと第2のゼロクロスタイミングに基づいてゼロクロスタイミングを特定してもよい。
この構成によれば、異なる期間(第1の期間と第2の期間)においてサンプリングした複数個の電圧値に基づいて第1のゼロクロスタイミングを特定することができる。更に、異なる期間(第1の期間と第2の期間)においてサンプリングした他の複数個の電圧値に基づいて第2のゼロクロスタイミングを特定することができる。そして、第1のゼロクロスタイミングと第2のゼロクロスタイミングに基づいてゼロクロスタイミングを特定するので、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる。
前記制御部は、前記3相モータの回転数が所定の回転数未満である場合に、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスを第1のオンパルスとし、かつ、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスを第2のオンパルスとしてもよい。
この構成によれば、第1の期間と第2の期間が長くなるので、各期間において複数個の電圧値を容易にサンプリングすることができる。
前記制御部は、前記3相モータの回転数に基づいてサンプリングする電圧値の個数を決定してもよい。この構成によれば、3相モータの回転数に応じてサンプリングする電圧値の個数を変えることができる。
前記制御部は、第1のオンパルスのデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、第1のオンパルスのデューティ比を所定のデューティ比以上のデューティ比に変更する、及び/又は、第2のオンパルスのデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、第2のオンパルスのデューティ比を所定のデューティ比以上のデューティ比に変更してもよい。この構成によれば、第1の期間及び/又は第2の期間が長くなるので、各期間において複数個の電圧値を容易にサンプリングすることができる。
前記制御部は、複数個のオンパルスのうち第1のオンパルス及び第2のオンパルスと異なる少なくとも1個のオンパルスのデューティ比を小さくしてもよい。この構成によれば、第1のオンパルスのデューティ比、及び/又は、第2のオンパルスのデューティ比を大きくしたとしても、複数個のオンパルスの全体のデューティ比が変わることを抑制でき、3相モータの回転特性が変わることを抑制できる。
実施例に係るモータシステムの模式図である。 実施例に係るPWM信号のタイミングチャートである。 実施例に係る電圧パルスと誘起電圧のタイミングチャートである。 第1実施例に係るゼロクロスタイミング特定処理のフローチャートである。 第1実施例に係るサンプリング期間における誘起電圧のグラフである。 第2実施例に係るサンプリング期間における誘起電圧のグラフである。 第3実施例に係るサンプリング期間における誘起電圧のグラフである。 第4実施例に係る選択処理のフローチャートである。 サンプリング対象の範囲の一例を示すマップである。 第5実施例に係る電圧パルスと誘起電圧のタイミングチャートである。 第5実施例に係るゼロクロスタイミング特定処理のフローチャートである。 第5実施例に係るサンプリング期間における誘起電圧のグラフである。 3相モータの回転数とサンプリング期間の個数との対応を示すテーブルである。 第7実施例に係るデューティ比変更処理のフローチャートである。 第7実施例に係る電圧パルスのタイミングチャートである。 第8実施例に係るデューティ比変更処理のフローチャートである。 第8実施例に係る電圧パルスのタイミングチャートである。 第9実施例に係る電圧パルスのタイミングチャートである。 他の実施例に係る電圧パルスのタイミングチャートである。
実施例に係るモータシステムについて図面を参照して説明する。図1は、実施例に係るモータシステム1の模式図である。図1に示すように、モータシステム1は、3相モータ10と、バッテリ20と、インバータ21と、電圧検出回路30と、制御装置40とを備えている。図1に示すモータシステム1は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等の車両(図示省略)に搭載される。
モータシステム1の3相モータ10は、ロータ18とステータ19とを備えているブラシレスモータである。3相モータ10のロータ18は、永久磁石(図示省略)を備えている。3相モータ10のステータ19は、U相コイル11とV相コイル12とW相コイル13とを備えている。U相コイル11とV相コイル12とW相コイル13とは、中性点15で接続されている。3相モータ10は、センサレスモータである。したがって3相モータ10は、ロータ18の回転位置を検出するためのホールセンサを備えていない。ロータ18の回転位置は、後述する誘起電圧の電圧値に基づいて特定される。
モータシステム1のバッテリ20は、インバータ21を介して3相モータ10に接続されており、3相モータ10に電力を供給する。バッテリ20は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池である。バッテリ20の正極と負極がインバータ21に接続されている。
インバータ21は、複数個のスイッチング素子22(22a、22b、22c、22d、22e、22f)を備えている。各スイッチング素子22は、トランジスタ23とダイオード24とを備えている。トランジスタ23は、例えばIGBTやMOSFETである。複数個のスイッチング素子22のうちのスイッチング素子22aは、U相のハイサイドのスイッチング素子であり、スイッチング素子22bは、U相のローサイドのスイッチング素子である。また、スイッチング素子22cは、V相のハイサイドのスイッチング素子であり、スイッチング素子22dは、V相のローサイドのスイッチング素子である。また、スイッチング素子22eは、W相のハイサイドのスイッチング素子であり、スイッチング素子22fは、W相のローサイドのスイッチング素子である。
インバータ21は、U相電線25uとV相電線25vとW相電線25wとを介して3相モータ10に接続されている。U相電線25uが3相モータ10のU相コイル11に接続されており、V相電線25vがV相コイル12に接続されており、W相電線25wがW相コイル13に接続されている。インバータ21は、複数個のスイッチング素子22がオン/オフすることによってバッテリ20の直流電力を3相交流電力に変換する。インバータ21で生成された3相交流電力がU相電線25uとV相電線25vとW相電線25wとを介して3相モータ10に供給される。3相モータ10は、3相交流電力が供給されることによって回転する。
電圧検出回路30は、U相検出部31とV相検出部32とW相検出部33とを備えている。U相検出部31は、一端部がU相電線25uに接続されており、他端部がグランドGに接続されている。U相検出部31は、2個の抵抗36a、36bを備えている。U相検出部31の抵抗36aと抵抗36bの間にはU相信号線35uの一端部が接続されている。U相信号線35uの他端部はA/D変換回路37に接続されている。U相検出部31は、U相信号線35uとA/D変換回路37を介して制御装置40に接続されている。
U相検出部31は、U相電線25uの電位(U相電線25uとグランドGの間の電圧)を検出することができる。U相検出部31は、U相電線25uの電位に応じた信号を出力する。U相検出部31が出力した信号はA/D変換回路37に入力される。A/D変換回路37は、U相検出部31から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換回路37で生成されたデジタル信号が制御装置40に入力される。
電圧検出回路30のV相検出部32の構成は、UがVになること以外は上記のU相検出部31の構成と同様である。また、W相検出部33の構成は、UがWになること以外は上記のU相検出部31の構成と同様である。よって、V相検出部32の構成とW相検出部33の構成については詳細な説明を省略する。
制御装置40は、制御部41と記憶部42とを備えている。制御装置40は、例えば車両に搭載されるECU(Engine Control Unit)である。制御装置40の制御部41は、例えばCPUを備えている。制御部41は、記憶部42に記憶されているプログラムに基づいて様々な制御や処理を実行する。例えば、制御部41は、上記のインバータ21の各スイッチング素子22をオン/オフするためのPWM(Pulse Width Modulation)信号をインバータ21に入力する。また、制御部41は、例えば後述するゼロクロスタイミング特定処理を実行する。制御部41が実行する制御や処理については後述する。
記憶部42は、例えばROMとRAMとを備えている。記憶部42は、様々な情報を記憶する。例えば、記憶部42は、後述するゼロクロスタイミング特定処理のプログラムを記憶している。
次に、モータシステム1の動作について説明する。上記のモータシステム1では、制御装置40の制御部41が、インバータ21の各スイッチング素子22(22a、22b、22c、22d、22e、22f)にPWM信号を入力する。PWM信号は、各スイッチング素子22をオン/オフするための信号である。PWM信号は、例えば図2に示すような矩形波の信号である。制御部41は、例えば120°通電方式でPWM信号を各スイッチング素子22に入力する。PWM信号のデューティ比は、3相モータ10の目標回転速度に基づいて設定される。PWM信号が各スイッチング素子22に入力されると、3相モータ10のロータ18が回転する(図1参照)。
上記の3相モータ10では、各スイッチング素子22にPWM信号が入力されると、U相とV相とW相の間で通電相と非通電相とが順に切り替わる。より詳細には、PWM信号が入力されると、3相のうちの1個の相のハイサイドのスイッチング素子22と、ローサイドのスイッチング素子22とが共にオフになる期間が発生する。例えば、図2に示すように、U相のハイサイドのスイッチング素子22aと、ローサイドのスイッチング素子22bとが共にオフになる期間T1が発生する。この期間T1では、バッテリ20の電圧がU相コイル11に印加されない。この期間T1ではU相が非通電相になる。
U相が非通電相になる期間T1では、V相のハイサイドのスイッチング素子22cと、ローサイドのスイッチング素子22dとのいずれか一方がオンになる。また、この期間T1では、W相のハイサイドのスイッチング素子22eと、ローサイドのスイッチング素子22fとのいずれか一方がオンになる。したがって、U相が非通電相になる期間T1では、バッテリ20の電圧がV相コイル12とW相コイル13とに印加される。U相が非通電相になる期間T1では、V相とW相とが通電相になる。
同様に、図2に示す期間T2では、W相が非通電相になり、U相とV相とが通電相になる。期間T2ではバッテリ20の電圧がU相コイル11とV相コイル12に印加され、W相コイル13に印加されない。また、期間T3では、V相が非通電相になり、U相とW相とが通電相になる。期間T3ではバッテリ20の電圧がU相コイル11とW相コイル13に印加され、V相コイル12に印加されない。
3相モータ10の通電相では、インバータ21の各スイッチング素子22がオン/オフすることによって、各相のコイル11、12、13に電圧パルスが入力される。例えば、図2に示す期間T1では、V相とW相とが通電相になり、U相が非通電相になる。期間T1では、V相のスイッチング素子22c、22dがオン/オフすることによって、図3に示すように、通電相のコイル(V相コイル12とW相コイル13)に電圧パルスPが入力される。電圧パルスPは、複数個のオンパルスP1と、複数個のオフパルスP2とを含んでいる。電圧パルスPのデューティ比は、各スイッチング素子22に入力されるPWM信号のデューティ比に対応している。非通電相のコイル(U相コイル11)には電圧パルスPが入力されない。
同様に、期間T2では、U相とV相が通電相になり、W相が非通電相になる。期間T2では、通電相のU相コイル11とV相コイル12とに電圧パルスPが入力され、非通電相のW相コイル13には電圧パルスPが入力されない。また、期間T3では、U相とW相が通電相になり、V相が非通電相になる。期間T3では、通電相のU相コイル11とW相コイル13とに電圧パルスPが入力され、非通電相のV相コイル12には電圧パルスPが入力されない。
図3に示すように、3相モータ10の非通電相のコイル(例えば期間T1ではU相コイル11)では、通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に入力されるオンパルスP1に応じた誘起電圧が発生する。より詳細には、3相モータ10のロータ18が回転することによって非通電相のコイル(例えばU相コイル11)がロータ18の永久磁石による磁界を通過すると、非通電相のコイル(例えばU相コイル11)に誘起電圧が発生する。図2に示す期間T1ではU相コイル11に誘起電圧が発生し、期間T2ではW相コイル13に誘起電圧が発生し、期間T3ではV相コイル12に誘起電圧が発生する。
次に、ゼロクロスタイミング特定処理について説明する。上記のモータシステム1の制御装置40が3相モータ10を制御するためには、3相モータ10のロータ18が回転しているときに、そのロータ18の回転位置を特定するためにゼロクロスタイミングを特定する必要がある。図4は、ゼロクロスタイミング特定処理のフローチャートである。ゼロクロスタイミング特定処理は、例えば、3相モータ10のロータ18が回転すると開始される。
図4に示すように、ゼロクロスタイミング特定処理のS10では、制御装置40の制御部41が、通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に電圧パルスPが入力されている期間(例えばT1)に非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値を特定する。制御部41は、電圧検出回路30からA/D変換回路37を介して制御装置40に入力される信号に基づいて(図1参照)、非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値を特定する。非通電相のコイルで発生する誘起電圧は、例えば、図3に示す誘起電圧のタイミングチャートのようになる。非通電相のコイルで発生する誘起電圧は、通電相のコイルに入力される電圧パルスPに対応している。
続いて、図4に示すS11では、制御部41が、サンプリング期間を決定する。例えば、制御部41は、図3に示すように、電圧パルスPの複数個のオンパルスP1のうちの第1のオンパルスP11が通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に入力されている第1の期間S1をサンプリング期間として決定する。また、制御部41は、複数個のオンパルスP1のうちの第2のオンパルスP12が通電相のコイルに入力されている第2の期間S2をサンプリング期間として決定する。第2のオンパルスP12は、第1のオンパルスP11とは異なるオンパルスP1である。第2のオンパルスP12は、第1のオンパルスP11よりも後に通電相のコイルに入力されるオンパルスP1である。
制御部41は、複数個のオンパルスP1のうちの任意のオンパルスP1を第1のオンパルスP11とすることができる。また、制御部41は、複数個のオンパルスP1のうちの、第1のオンパルスP11とは異なる任意のオンパルスP1を第2のオンパルスP12とすることができる。なお、制御部41は、複数個のオンパルスP1のうちの1番目のオンパルスP101が通電相のコイルに入力されている期間S101をサンプリング期間から除外する。また、制御部41は、複数個のオンパルスP1のうちの2番目のオンパルスP102が通電相のコイルに入力されている期間S102をサンプリング期間から除外してもよい。
続いて、図4に示すS12では、制御部41が、上記のS11で決定したサンプリング期間(例えば第1の期間S1と第2の期間S2)における誘起電圧の電圧値を特定する。より詳細には、制御部41が、図3に示すように、通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に第1のオンパルスP11が入力されている第1の期間S1に非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値R1を特定する。通電相のコイルに入力される第1のオンパルスP11に対応する誘起電圧の電圧値R1が特定される。また、制御部41は、通電相のコイルに第2のオンパルスP12が入力されている第2の期間S2に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値R2を特定する。通電相のコイルに入力される第2のオンパルスP12に対応する誘起電圧の電圧値R2が特定される。なお、図3では、第1の期間S1における誘起電圧の電圧値R1と、第2の期間S2における誘起電圧の電圧値R2とが直線的に変化しているように示されているが、便宜的表現であり、実際の3相モータ10では、誘起電圧の電圧値R1とR2は直線的に変化しないと考えられる。
続いて、図4に示すS13では、制御部41が、上記のS12で特定した第1の期間S1における誘起電圧の電圧値R1から任意の複数の時刻における複数個の電圧値をサンプリングする。本実施例では、図5に示すように、制御部41が、第1の期間S1における誘起電圧の電圧値R1から時刻t1、t2における2個の電圧値D1、D2をサンプリングする。
続いて、図4に示すS14では、制御部41が、上記のS12で特定した第2の期間S2における誘起電圧の電圧値R2から任意の複数の時刻における複数個の電圧値をサンプリングする。本実施例では、図5に示すように、制御部41が第2の期間S2における誘起電圧の電圧値R2から時刻t3、t4における2個の電圧値D3、D4をサンプリングする。
続いて、図4に示すS15では、制御部41が、第1の期間S1における複数個のサンプリング値と、第2の期間S2における複数個のサンプリング値とに基づいてゼロクロスタイミングを特定する。すなわち、制御部41が、上記のS13でサンプリングした電圧値D1、D2と、上記のS14でサンプリングした電圧値D3、D4と、に基づいてゼロクロスタイミングを特定する。ゼロクロスタイミングは、3相モータ10の非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値がバッテリ20の電圧の1/2(半分)の値と一致する時刻である。あるいは、ゼロクロスタイミングは、3相モータ10の非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値が中性点15の電位に相当する値と一致する時刻である。
次に、ゼロクロスタイミングを特定する方法について説明する。ゼロクロスタイミングを特定するためには、まず制御部41が、上記のS13でサンプリングした電圧値D1と、上記のS14でサンプリングした電圧値D3とに基づいて一次関数F1を規定する。より詳細には、図5に示すように、制御部41が、電圧値D1と、電圧値D1に対応する時刻t1と、電圧値D3と、電圧値D3に対応する時刻t3とに基づいて一次関数F1を規定する。一次関数F1は、下記の式(1)で表される。
Figure 2020191724
続いて、制御部41は、上記の式(1)の一次関数F1がバッテリ20の電圧DBの1/2(半分)の値と一致する時刻tx1を算出する。具体的には、下記の式(2)に基づいて時刻tx1を算出する。制御部41は、算出した時刻tx1を第1のゼロクロスタイミングとする。
Figure 2020191724
続いて、制御部41は、上記のS13でサンプリングした電圧値D2と、上記のS14でサンプリングした電圧値D4とに基づいて一次関数F2を規定する。より詳細には、図5に示すように、制御部41が、電圧値D2と、電圧値D2に対応する時刻t2と、電圧値D4と、電圧値D4に対応する時刻t4とに基づいて一次関数F2を規定する。一次関数F2は、下記の式(3)で表される。
Figure 2020191724
続いて、制御部41は、上記の式(3)の一次関数F2がバッテリ20の電圧DBの1/2(半分)の値と一致する時刻tx2を算出する。具体的には、下記の式(4)に基づいて時刻tx2を算出する。制御部41は、算出した時刻tx2を第2のゼロクロスタイミングとする。
Figure 2020191724
続いて、制御部41は、上記で算出した時刻tx1(第1のゼロクロスタイミング)と時刻tx2(第2のゼロクロスタイミング)とから、それらの平均値txaを算出する。具体的には、下記の式(5)に基づいて平均値txaを算出する。制御部41は、算出した平均値txaをゼロクロスタイミングとする。
Figure 2020191724
制御部41は、3相モータ10における通電相と非通電相とが切り替わる毎に上記のゼロクロスタイミング特定処理を実行する。
以上、実施例に係るモータシステム1について説明した。上記の説明から明らかなように、上記のモータシステム1では、制御部41が、複数個のオンパルスP1のうちの第1のオンパルスP11が通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に入力されている第1の期間S1に非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値R1から複数個の電圧値D1、D2をサンプリングする(図3、図4のS13、図5参照)。また、制御部41が、複数個のオンパルスP1のうちの第1のオンパルスP11と異なる第2のオンパルスP12が通電相のコイルに入力されている第2の期間S2に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値R2から複数個の電圧値D3、D4をサンプリングする(図3、図4のS14、図5参照)。また、制御部41が、第1の期間S1においてサンプリングした複数個の電圧値D1、D2と、第2の期間S2においてサンプリングした複数個の電圧値D3、D4と、に基づいてゼロクロスタイミングを特定する(図4のS15、式(1)−(5)参照)。
この構成によれば、ゼロクロスタイミングを特定するために、通電相のコイルに入力される2個のオンパルスP11、P12に対応する2個の期間S1、S2を用いることができる。更に、第1の期間S1と第2の期間S2のそれぞれにおいて、2個の電圧値D1、D2又はD3、D4をサンプリングする。そして、サンプリングした4個の電圧値D1、D2、D3、D4に基づいてゼロクロスタイミングを特定するので、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる。
また、上記のモータシステム1では、制御部41が、第1の期間S1においてサンプリングした電圧値D1と、第2の期間S2においてサンプリングした電圧値D3とに基づいて第1のゼロクロスタイミングtx1を特定する。また、制御部41が、第1の期間S1においてサンプリングした電圧値D2と、第2の期間S2においてサンプリングした電圧値D4とに基づいて第2のゼロクロスタイミングtx2を特定する。そして、制御部41が、第1のゼロクロスタイミングtx1と第2のゼロクロスタイミングtx2に基づいてゼロクロスタイミングを特定する。この構成によれば、第1のゼロクロスタイミングtx1と第2のゼロクロスタイミングtx2に基づいてゼロクロスタイミングを特定するので、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる。
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上記の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
(第2実施例)
上記の実施例では、制御部41が一次関数F1、F2に基づいてゼロクロスタイミングを特定したが(図5、式(1)−(5)参照)、この構成に限定されるものではない。第2実施例では、図6に示すように、制御部41が、電圧値D1と、電圧値D1に対応する時刻t1と、電圧値D2と、電圧値D2に対応する時刻t2とに基づいて一次関数F3を規定する。続いて、制御部41は、一次関数F3がバッテリ20の電圧の1/2の値と一致する時刻を算出する。制御部41は、算出した時刻を第1のゼロクロスタイミングtx1とする。
続いて、制御部41が、電圧値D3と、電圧値D3に対応する時刻t3と、電圧値D4と、電圧値D4に対応する時刻t4とに基づいて一次関数F4を規定する。続いて、制御部41は、一次関数F4がバッテリ20の電圧の1/2の値と一致する時刻を算出する。制御部41は、算出した時刻を第2のゼロクロスタイミングtx2とする。
続いて、制御部41は、第1のゼロクロスタイミングtx1と第2のゼロクロスタイミングtx2の平均値txaを算出する。制御部41は、算出した平均値txaをゼロクロスタイミングとする。この構成によっても、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる。なお、第2実施例における数式については、上記の実施例における式(1)−(5)におけるD2とD3が入れ替わり、t2とt3が入れ替わるだけなので詳細な説明を省略する。
(第3実施例)
第3実施例では、制御部41が、最小二乗法に基づいてゼロクロスタイミングを特定する。より詳細には、図7に示すように、制御部41が、一次関数Fxと、第1の期間S1と第2の期間S2においてサンプリングした電圧値D1、D2、D3、D4との誤差の二乗和が最小となるような一次関数Fxを求める。
続いて、制御部41は、求めた一次関数Fxがバッテリ20の電圧の1/2の値と一致する時刻を算出する。制御部41は、算出した時刻をゼロクロスタイミングとする。この構成によっても、ゼロクロスタイミングを精度良く特定することができる。なお、第3実施例における数式については、最小二乗法の数式はよく知られているので詳細な説明を省略する。
(第4実施例)
次に、第4実施例について説明する。第4実施例に係るモータシステム1では、図8に示す選択処理が実行される。この選択処理は、例えば、3相モータ10のロータ18が回転すると開始される。図8に示すように、選択処理のS20では、制御部41が、3相モータ10のロータ18の回転数を特定する。例えば、制御部41は、上記のゼロクロスタイミング特定処理とは異なる他の方法でゼロクロスタイミングを特定し、特定したゼロクロスタイミングに基づいて3相モータ10のロータ18の回転数を特定する。例えば、他の方法では、制御部41が、上記の第1の期間S1における誘起電圧の電圧値R1(図5参照)から1個のみの電圧値をサンプリングする。また、制御部41が、上記の第2の期間S2における誘起電圧の電圧値R2(図5参照)から1個のみの電圧値をサンプリングする。制御部41は、第1の期間S1においてサンプリングした1個のみの電圧値と、第2の期間S2においてサンプリングした1個のみの電圧値と、に基づいてゼロクロスタイミングを特定する。ゼロクロスタイミングを特定するための他の方法については詳細な説明を省略する。
続いて、図8に示すS21では、制御部41が、上記のS20で特定した3相モータ10のロータ18の回転数が所定の回転数未満であるか否かを判断する。所定の回転数は、例えば25000rpmである。ロータ18の回転数が所定の回転数未満である場合は、制御部41がYESと判断してS22に進む。そうでない場合は、制御部41がNOと判断してS23に進む。
続いて、S22では、制御部41が、上記のゼロクロスタイミング特定処理(図4参照)を実行する。第4実施例では、ゼロクロスタイミング特定処理(図4参照)のS11において、制御部41がサンプリング期間を決定するときに、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスP1が通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に入力されている期間をサンプリング期間として決定する。オンパルスP1のデューティ比は、図3に示すオンパルスP1と、その次のオフパルスP2とを含む1個のパルスに対するオンパルスP1の比である。制御部41は、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスP1を第1のオンパルスP11とする。また、制御部41は、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスP1を第2のオンパルスP12とする。制御部41は、所定のデューティ比未満のデューティ比を有するオンパルスP1は第1のオンパルスP11及び第2のオンパルスP12としない。
所定のデューティ比は、例えば、図9に示すマップに基づいて決定される。所定のデューティ比は、上記のS20で特定した3相モータ10の回転数に応じて決定される。所定のデューティ比は、例えば、3相モータ10の回転数が25000rpmである場合は20%である。制御部41は、図9に示すマップの領域Aの範囲をサンプリング対象とする。
続いて、図8に示すS21でNOの後のS23では、制御部41が、上記のゼロクロスタイミング特定処理(図4参照)とは異なる他の方法でゼロクロスタイミングを特定する。他の方法については詳細な説明を省略する。制御部41は、S22及びS23の処理が終了すると上記のS20に戻る。
以上、第4実施例について説明した。第4実施例に係るモータシステム1では、制御部41が、3相モータ10の回転数が所定の回転数未満である場合に(図8のS20でYES)、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスを第1のオンパルスとし、かつ、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスを第2のオンパルスとする(図9参照)。
(第5実施例)
上記の各実施例では、制御部41が、第1の期間S1と第2の期間S2の2個の期間をサンプリング期間としていたが、サンプリング期間の個数は特に限定されるものではない。第5実施例では、制御部41が、図11に示すように、第1の期間S1と第2の期間S2に加えて、複数個のオンパルスP1のうちの第3のオンパルスP13が通電相のコイルに入力されている第3の期間S3をサンプリング期間として決定する。第3のオンパルスP13は、第1のオンパルスP11及び第2のオンパルスP12とは異なるオンパルスP1である。
また、第5実施例では、制御部41が、第3の期間S3に非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値R3を特定する。制御部41は、第1の期間S1における誘起電圧の電圧値R1と、第2の期間S2における誘起電圧の電圧値R2とに加えて、第3の期間S3における誘起電圧の電圧値R3を特定する。
また、第5実施例では、図11に示すように、ゼロクロスタイミング特定処理におけるS14の処理の後にS50の処理が実行される。S50では、制御部41が、サンプリング期間である第3の期間S3における誘起電圧の電圧値R3から任意の複数個の電圧値をサンプリングする。第5実施例では、図12に示すように、制御部41が、第3の期間S3における誘起電圧の電圧値R3から2個の電圧値D5、D6をサンプリングする。
続いて、図11に示すS51では、制御部41が、第1の期間S1における複数個のサンプリング値と、第2の期間S2における複数個のサンプリング値と、第3の期間S3における複数個のサンプリング値と、に基づいてゼロクロスタイミングを特定する。すなわち、制御部41が、上記のS13でサンプリングした電圧値D1、D2と、上記のS14でサンプリングした電圧値D3、D4と、上記のS50でサンプリングした電圧値D5、D6と、に基づいてゼロクロスタイミングを特定する。
ゼロクロスタイミングを特定する方法は特に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、制御部41が、電圧値D1と、電圧値D1に対応する時刻t1と、電圧値D5と、電圧値D5に対応する時刻t5とに基づいて一次関数F5を規定してもよい。また、制御部41が、電圧値D2と、電圧値D2に対応する時刻t2と、電圧値D6と、電圧値D6に対応する時刻t6とに基づいて一次関数F6を規定してもよい。制御部41は、複数個の一次関数F1、F2、F5、F6に基づいてゼロクロスタイミングを特定してもよい。制御部41は、上記の各実施例と同様の方法でゼロクロスタイミングを特定することができる。
(第6実施例)
次に、第6実施例について説明する。第6実施例では、図13に示すテーブルが制御装置40の記憶部42に記憶されている。図13に示すテーブルは、3相モータ10の回転数とサンプリング期間の個数との対応を示している。第6実施例では、制御部41が、図13に示すテーブルに基づいてサンプリング期間の個数を決定する。制御部41は、3相モータ10の回転数に基づいてサンプリング期間の個数を決定する。例えば、3相モータ10の回転数が24000rpm以上かつ32000rpm未満である場合は、制御部41が、2個のサンプリング期間を決定する。また、3相モータ10の回転数が19000rpm以上かつ24000rpm未満である場合は、制御部41が、3個のサンプリング期間を決定する。図13に示すテーブルでは、3相モータ10の回転数が少なくなるほど、サンプリング期間の個数が多くなるように設定されている。3相モータ10の回転数は、例えば通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)に入力される電圧パルスPのデューティ比に基づいて特定されてもよい。また、3相モータ10の回転数は、例えばゼロクロスタイミングに基づいて特定されてもよい。
(第7実施例)
次に、第7実施例について説明する。第7実施例に係るモータシステム1では、図14に示すデューティ比変更処理が実行される。デューティ比変更処理は、例えば、3相モータ10のロータ18が回転すると開始される。図14に示すように、デューティ比変更処理のS30では、制御部41が、第1のオンパルスP11のデューティ比が所定のデューティ比未満であるか否かを判断する。所定のデューティ比は、例えば60%である。オンパルスP1のデューティ比は、図15に示すように、1個のオンパルスP1と、その次の1個のオフパルスP2とを含む1個のパルスに対する1個のオンパルスP1の比である。制御部41は、インバータ21の各スイッチング素子22(図1参照)に入力するPWM信号に基づいて第1のオンパルスP11のデューティ比を特定する。第1のオンパルスP11のデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、S30で制御部41がYESと判断してS31に進む。そうでない場合は、制御部41がYESと判断してS33に進む。
続いて、図14に示すS31では、制御部41が、第1のオンパルスP11のデューティ比を、所定のデューティ比(例えば60%)以上のデューティ比に変更する。例えば、制御部41が、第1のオンパルスP11のデューティ比を50%から70%に変更する。制御部41が、図15に示すように、第1のオンパルスP11のデューティ比を大きくする。制御部41は、第1のオンパルスP11のデューティ比を変更するために、インバータ21の各スイッチング素子22に入力するPWM信号のデューティ比を変更する。
続いて、図14に示すS32では、制御部41が、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を小さくする(図15参照)。例えば、制御部41が、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を50%から30%に変更する。制御部41は、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を変更するために、インバータ21の各スイッチング素子22に入力するPWM信号のデューティ比を変更する。
制御部41は、上記のS31とS32でデューティ比を変更する際に、変更後における第1のオンパルスP11のデューティ比と、その次のオンパルスP151のデューティ比との平均値が、変更前における第1のオンパルスP11のデューティ比と、その次のオンパルスP151のデューティ比との平均値と同一になるようにデューティ比を変更する。例えば、制御部41は、変更前の両者のデューティ比が共に50%である場合であって、S31で第1のオンパルスP11のデューティ比を50%から70%に変更する場合は、S32で第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を50%から30%に変更する。
続いて、制御部41は、第2のオンパルスP12についてS33からS35の処理を実行する。S33からS35の処理は、第1のオンパルスP11が第2のオンパルスP12に置き換わる以外は、上記のS30からS32の処理と同様である。よって、S33からS35の処理については詳細な説明を省略する。制御部41は、3相モータ10の通電相と非通電相とが切り替わる毎に上記のデューティ比変更処理を実行する。
以上、第7実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第7実施例では、制御部41が、第1のオンパルスP11のデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、第1のオンパルスP11のデューティ比を所定のデューティ比以上のデューティ比に変更する(図14のS30、S31参照)。及び/又は、制御部41は、第2のオンパルスP12のデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、第2のオンパルスP12のデューティ比を所定のデューティ比以上のデューティ比に変更する(図14のS33、S34参照)。この構成によれば、第1の期間S1及び/又は第2の期間S2を長くすることができる。そのため、第1の期間S1と第2の期間S2において複数個の電圧値をサンプリングする際に容易にサンプリングすることができる。また、3相モータ10の回転数が低い場合であっても、第1の期間S1及び/又は第2の期間S2が長くなるので、各期間において複数個の電圧値を容易にサンプリングすることができる。
また、第7実施例では、制御部41が、第1のオンパルスP11のデューティ比を大きくする際に、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を小さくする(図14のS32参照)。また、制御部41が、第2のオンパルスP12のデューティ比を大きくする際に、第2のオンパルスP12の次のオンパルスのデューティ比を小さくする(図14のS35参照)。この構成によれば、第1のオンパルスP11のデューティ比と第2のオンパルスP12のデューティ比を大きくしたとしても、複数個のオンパルスP1の全体のデューティ比が変動することを抑制できる。そのため、3相モータ10の回転特性が変動することを抑制できる。
(第8実施例)
次に、第8実施例について説明する。上記の第7実施例では、制御部41が、第1のオンパルスP11のデューティ比を大きくする際に、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を小さくしていた(図14のS32参照)。同様に、制御部41が、第2のオンパルスP12のデューティ比を大きくする際に、第2のオンパルスP12の次のオンパルスのデューティ比を小さくしていた(図14のS35参照)。しかしながら、この構成に限定されるものではない。
第8実施例では、図16に示すように、上記のS32とS35の処理に代えて、S42とS45の処理が実行される。S42とS45では、制御部41が、複数個のオンパルスP1のうちの1番目のオンパルスP101のデューティ比を小さくする(図17参照)。1番目のオンパルスP101は、3相モータ10の通電相と非通電相とが切り替わった後の最初のオンパルスP1である。制御部41は、1番目のオンパルスP101のデューティ比を変更するために、インバータ21の各スイッチング素子22(図1参照)に入力するPWM信号のデューティ比を変更する。
以上、第8実施例について説明した。第8実施例では、制御部41が、複数個のオンパルスP1のうちの1番目のオンパルスP101のデューティ比を小さくする。この構成によれば、上記の第7実施例と同様に、複数個のオンパルスP1の全体のデューティ比の変動を抑制することができ、3相モータ10の回転特性の変動を抑制することができる。また、第8実施例では、制御部41が第1のオンパルスP11のデューティ比を大きくする際に、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を小さくしないので、3相モータ10におけるトルクの変動を抑制できる。第2のオンパルスP12についても同様である。
なお、制御部41は、第1のオンパルスP11のデューティ比を大きくするか否かにかかわらず、予め1番目のオンパルスP101のデューティ比を小さくしてもよい。そして、制御部41は、予め1番目のオンパルスP101のデューティ比を小さくた場合のみ、第1のオンパルスP11のデューティ比を大きくしてもよい。第2のオンパルスP12についても同様である。
(第9実施例)
次に、第9実施例について説明する。第9実施例では、図18に示すように、制御部41が、120°通電方式の前半60°における複数個のオンパルスP1のデューティ比を変更する場合は、それと線対称に、後半60°における複数個のオンパルスP1のデューティ比を変更する。前半60°における複数個のオンパルスP1と、後半60°における複数個のオンパルスP1は、対称時刻tpを介して線対称の信号になる。制御部41は、複数個のオンパルスP1のデューティ比を変更するために、インバータ21の各スイッチング素子22に入力するPWM信号のデューティ比を変更する。この構成によれば、3相モータ10の回転を滑らかにすることができる。
(他の実施例)
(1)上記の実施例では、第1の期間S1、第2の期間S2、及び、第3の期間S3において複数個の電圧値をサンプリングする構成について説明したが、この構成に限定されるものではない。電圧値をサンプリングするための期間の個数は更に多くてもよい。例えば、第4の期間及び第5の期間等において複数個の電圧値をサンプリングしてもよい。少なくとも第1の期間S1と第2の期間S2において電圧値をサンプリングする構成であれば特に限定されるものではない。すなわち、2個以上の期間において電圧値をサンプリングする構成であれば特に限定されるものではない。
(2)上記の実施例では、第1の期間S1において2個の電圧値D1、D2をサンプリングする構成であったが、この構成に限定されるものではない。第1の期間S1にサンプリングする電圧値の個数は3個以上であってもよい。複数個の電圧値をサンプリングする構成であれば電圧値の個数は特に限定されるものではない。第2の期間S2及び第3の期間S3等についても同様である。
(3)他の実施例では、図19に示すように、3相モータ10の通電相と非通電相とが切り替わる時刻tzを跨いで通電相のコイル(例えばV相コイル12とW相コイル13)にオンパルスP1が入力されている期間Szにおいて複数個の電圧値をサンプリングしてもよい。すなわち、期間Szがサンプリング期間であってもよい。サンプリング期間Szは、複数個のオンパルスP1のうちの最後のオンパルスP1zが通電相のコイルに入力されている期間である。
(4)上記の第7実施例では、制御部41が、第1のオンパルスP11の次のオンパルスP151のデューティ比を小さくしていた(図14のS32参照)。また、制御部41が、第2のオンパルスP12の次のオンパルスのデューティ比を小さくしていた(図14のS35参照)。また、第8実施例では、制御部41が、1番目のオンパルスP101のデューティ比を小さくしていた(図16のS42、S45参照)。しかしながら、この構成に限定されるものではない。制御部41が、第1のオンパルスP11及び第2のオンパルスP12と異なるオンパルスのデューティ比を小さくする構成であればよい。
(5)上記の各実施例では、3相モータ10のステータ19がU相コイル11とV相コイル12とW相コイル13とを備えていた。他の実施例では、3相モータ10のロータ18がU相コイル11とV相コイル12とW相コイル13とを備えていてもよい。3相モータ10のステータ19が永久磁石(図示省略)を備えていてもよい。
(6)他の実施例では、制御部41が、3相モータ10の回転数に基づいてサンプリングする電圧値の個数を決定してもよい。例えば、3相モータ10の回転数が相対的に大きい場合は、非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値R1からサンプリングする電圧値の個数を相対的に多くしてもよい。また、3相モータ10の回転数が相対的に小さい場合は、非通電相のコイル(例えばU相コイル11)で発生する誘起電圧の電圧値R1からサンプリングする電圧値の個数を相対的に少なくしてもよい。例えば、3相モータ10の回転数が24000rpm以上かつ32000rpm未満である場合は、サンプリングする電圧値の個数を5個にしてもよい。また、3相モータ10の回転数が19000rpm以上かつ24000rpm未満である場合は、サンプリングする電圧値の個数を4個にしてもよい。この構成によれば、3相モータ10の回転数に応じて適切な個数の電圧値をサンプリングすることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:モータシステム、11:U相コイル、12:V相コイル、13:W相コイル、15:中性点、18:ロータ、19:ステータ、20:バッテリ、21:インバータ、22:スイッチング素子、30:電圧検出回路、37:A/D変換回路、40:制御装置、41:制御部、42:記憶部

Claims (6)

  1. U相とV相とW相の間で複数個のオンパルスが入力される通電相とオンパルスが入力されない非通電相とが順に切り替わる3相モータを制御する制御装置であって、
    制御部を備えており、
    前記制御部は、
    複数個のオンパルスのうちの第1のオンパルスが通電相のコイルに入力されている第1の期間に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングし、
    複数個のオンパルスのうちの第1のオンパルスと異なる第2のオンパルスが通電相のコイルに入力されている第2の期間に非通電相のコイルで発生する誘起電圧の電圧値から複数個の電圧値をサンプリングし、
    第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値とに基づいてゼロクロスタイミングを特定する、制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記制御部は、
    第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの1個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの1個の電圧値とに基づいて第1のゼロクロスタイミングを特定し、
    第1の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの他の1個の電圧値と、第2の期間においてサンプリングした複数個の電圧値のうちの他の1個の電圧値とに基づいて第2のゼロクロスタイミングを特定し、
    第1のゼロクロスタイミングと第2のゼロクロスタイミングに基づいてゼロクロスタイミングを特定する、制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の制御装置であって、
    前記制御部は、前記3相モータの回転数が所定の回転数未満である場合に、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスを第1のオンパルスとし、かつ、所定のデューティ比以上のデューティ比を有するオンパルスを第2のオンパルスとする、制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置であって、
    前記制御部は、前記3相モータの回転数に基づいてサンプリングする電圧値の個数を決定する、制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置であって、
    前記制御部は、第1のオンパルスのデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、第1のオンパルスのデューティ比を所定のデューティ比以上のデューティ比に変更する、及び/又は、第2のオンパルスのデューティ比が所定のデューティ比未満である場合は、第2のオンパルスのデューティ比を所定のデューティ比以上のデューティ比に変更する、制御装置。
  6. 請求項5に記載の制御装置であって、
    前記制御部は、複数個のオンパルスのうち第1のオンパルス及び第2のオンパルスと異なる少なくとも1個のオンパルスのデューティ比を小さくする、制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2618358A (en) * 2022-05-05 2023-11-08 Dyson Technology Ltd A method of determining a position of a rotor of a brushless permanent magnet motor

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GB2618358A (en) * 2022-05-05 2023-11-08 Dyson Technology Ltd A method of determining a position of a rotor of a brushless permanent magnet motor

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