JP2009520669A - ガラスの精製方法およびその製品 - Google Patents

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Abstract

本発明の主題は、100ポアズ(10Pa.s)の粘度に相当する温度(Tlog2)が1480℃以上であるガラスの精製方法であって、硫化物が精製剤として使用されることを特徴とする。またこの方法によって得ることができるガラス製品にも関係する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス、特に高溶融粘度を有するガラス、の精製に関係する。
ガラスの品質は、ガラス製造者、特に平板ガラス製造者、の重大な最大関心事であり、そしてガラス製造の様々な工程において、精製は必須の工程である。この操作は、「ブリスター」、泡または「シード」として知られる、様々なサイズのガス状内包物をできるだけ除去することに在り、最終製品においてそれらが存在することは通常しっかりと管理され、そしてときには受け入れられない。したがって、精製という観点での品質要求は、自動車用途の場合(特にフロントガラス、これは完全な可視性を提供しなければならない)に非常に厳しく、そしてエレクトロニクス分野における平板ガラスの用途、特に液晶ディスプレイ(LCD)のような平板スクリーンのための基材、の場合さらに厳しく、ガス状内包物は電気的作用を阻害することがあり、および/または画像を構成する或るピクセル(画素)の形をくずす。
これらのガス状内包物はいくつかの起源を有する。それらは主に、粉状材料でできた粒子間にトラップされた空気、およびガラス溶融工程の間に起こる或る化学反応による脱ガスに起因する。このようにして、炭酸塩系のバッチ材料(例えば、炭酸ナトリウム、ライムストーン、またはドロマイト)は、大量の二酸化炭素をガス形態で放出する。またこのガス状内包物は、或る条件下で或るガスの溶解反応によることもあり、また溶解ガラスおよび炉(耐火性のセラミックスおよび/または材料)内に存在する或る材料の間の化学的または電気化学的反応によることもある。このガス状内包物は、溶融ガラスの塊の中にトラップされ、内包物の直径の二乗に比例する速度でガラス塊から抜けていく。したがって、小さい泡(ときに「シード」として知られる)は非常に遅い速度でのみ抜けることができる。ガラスの粘度によって、および泡を炉床に向けて引き込む対流の動きによって、泡の上昇速度はさらに遅くなることがある。
現存する様々な精製方法は全て、ガラス中の泡の動く速度を高めようとすること、および/または炉の雰囲気に向かう泡の経路を短くするためにガラスの高さを低減すること、という共通の性質を有する。
通常、化学精製操作が実施され、:
すなわち、精製剤として知られ且つ通常バッチ材料とともに導入される化学合成物が、溶融ガラス中での激しいガスの発生を生じ、そのようにして大きな泡が小さな泡と合体し、そしてそれらを表面により速く運ぶ。
ソーダ−ライム−シリカガラスの精製は、工業規模で生産されるガラスの大部分にあたり、通常硫酸塩の助剤を伴って実施される。硫酸塩源、一般に硫酸ナトリウム(NaSO)または石膏(CaSO)は、バッチ材料とともに導入され、これは高温で、精製の最初にSOのガス発生を生じる。ソーダ−ライム−シリカガラスは、質量百分率で以下の組成物を有する:
SiO 60〜75%;
0〜 5%;
Al 0〜10%;
MgO 0〜 8%;
CaO 6〜15%;
NaO 10〜20%;および
O 0〜 3%。
NaOおよびCaOの高含有率のために(したがって「ソーダ−ライム」と表現される)、このガラスは非常に低い溶融粘度を有する。
しかしながら、高溶解粘度を有するガラスを精製するという問題の場合、硫酸塩は効果的でないことが知られており:
すなわち、その分解温度が低いために、ガラスの粘性が高すぎるときに、SOのガス発生が起きる。「高い粘性を有するガラス」という表現は、本発明の意味において、100ポアズの粘性に相当する温度(「Tlog2温度」として知られる)が1480℃以上であるガラスを意味すると理解され、この粘度は妥当な速度で泡が上昇するのを確実なものにするために必要な粘度である。上述のソーダ−ライム−シリカ組成物のTlog2温度は、約1400℃にすぎない。
ヒ素酸化物またはアンチモン酸化物が、通常これらのタイプのガラスを精製するために使用される、しかしながらそれらは有毒であるという欠点を有する。また、これらの酸化物は、溶融スズ浴に溶融ガラスを注ぐ「フロート法」として知られる平板ガラスの成形のためのプロセスと両立しない。
より最近では、精製剤として酸化スズを使用することが提案されており、これはフロート法と両立する。
本発明の目的は、高い溶融粘度を有するガラスの改善された精製方法を提供することである。
この目的に関して、本発明の一つの主題は、100ポアズ(10Pa.s)の粘度に相当する温度(Tlog2)が1480℃以上であるガラスの精製方法であって、硫化物が精製剤として使用されることを特徴とする。
これは、本発明者が全く予期せずに、高い溶融粘度を有するガラスについて非常に満足のいく精製結果が硫化物によって得られることを発見したことによる。
これらの結果はなおさら驚くべきものである、なぜならば、特許文献、米国特許第5 069 826号および米国特許第3 589 885号によると、ソーダ−ライム−シリカガラスは硫化物を使用して精製可能であり、そしてそれらの精製メカニズムは、硫酸塩を使用する場合よりさらに低い温度でのSOの発生に関係するものだからである。したがって、当業者がこの文献を読むと、硫化物の使用は硫酸塩の使用よりもさらに効果が低いと予想するであろう。しかしながら、本明細書の以下で示されるとおり、決してそのようなことはない。
本方法を都合よく使用して精製したガラスは、1500℃、1550℃、さらには1600℃、またさらに1650℃以上の「Tlog2」温度を有する。
それは、特には以下のものである:
・液晶ディスプレイ用基材を製造するのに好適なガラス組成物であって、以下の酸化物を以下に規定される範囲内で変化する含有率で含む、ガラス組成物:
SiO 58〜76%;
2〜18%;
Al 4〜22%;
MgO 0〜 8%;
CaO 1〜12%;
SrO 0〜 5%;
BaO 0〜 6%;および
O 0〜 1%(ROはアルカリ金属酸化物を示す)、
および特に:
SiO 58〜70%;
3〜15%;
Al 12〜22%;
MgO 0〜 8%;
CaO 2〜12%;
SrO 0〜 3%;
BaO <0.5%;および
O 0〜 1%、
あるいは:
SiO 58〜72%;
TiO 0.8〜3%;
2〜15%;
Al 10〜25%;
CaO 2〜12%;
MgO 0〜 3%;
BaO 0〜 6%;
SrO 0〜 4%;
ZnO 0〜 3%;および
O 0〜 1%(ROはアルカリ金属酸化物を示す)、であり、
これらの組成物は、非常に低いアルカリ金属酸化物の含有率によってソーダ−ライム−シリカ組成物と区別され、35×10−7/℃未満の膨張係数を有し、および650℃超の歪み点を有する。Corning社から市販されるEAGLE2000(登録商標)ガラスは、このガラスの仲間(family)の一例である;

・耐火ガラスとしての用途に使用される低膨張係数を有するガラスであって:
SiO 78〜86%;
8〜15%;
Al 0.9〜5%;
MgO 0〜 2%;
CaO 0〜1.5%;
NaO 0〜 3%;および
O 0.7%、であり、
これらのタイプの組成物の一例は、低いNaOおよびCaOの含有率によってソーダ−ライム−シリカ組成物と区別され、Corning社から市販されるPYREX(登録商標)ガラスである;

・「プラズマ」スクリーンとして知られるディスプレイ用基材として使用可能なガラスであって、特に以下の組成物を有し、その組成物は低いNaOの含有率によってソーダ−ライム−シリカ組成物と区別されるガラスであって、:
SiO 40〜75%;
Al 0〜12%;
NaO 0〜 9%、
O 3.5〜10%、
MgO 0〜10%;
CaO 2〜11%;
SrO 0〜11%;
BaO 0〜17%;および
ZrO 2〜 8%である。
本発明の方法によって精製されたガラスは、一般にアルカリ金属酸化物の含有率(特にナトリウム酸化物)が12%、または10%、さらには8%以下であり、また或る場合にはほとんど含有率0である。
本発明との関係で使用される硫化物が、溶融工程の前にバッチ材料に、好ましくは最終ガラス質量に対して0.05%以上の量で、都合よく加えられる。この含有率自体は、最適な精製を確実なものにするために、都合のよいように0.1%、または0.3%、さらには0.4%以上である。しかしながら、含有率は高すぎると、最終的なガラスの品質には何ら利点をもたらさず、そしてときにはガラスの物理特性を変更することすらある。したがって、それらは2%、さらには1%、または0.8%未満であることが好ましい。
それらは、対応する酸化物がガラス組成物の一部を形成するが、その硫化物の使用によってガラスの特性を変更し得る元素を組成物に導入することのない、硫化物であることが好ましい。例えば、アルカリ金属酸化物を含有してはならないLCD基材用の組成物にアルカリ金属硫化物を導入することは避けなければならない。この使用される硫化物は、いくつかの異なる硫化物の混合物の形態で加えられてもよい。
アルカリ金属の硫化物(NaS、KS、LiS、等)、アルカリ土類金属の硫化物(CaS、MgS、BaS、SrS、等)または遷移元素の硫化物(ZnS、FeS、等)が、単独または混合物として、本発明による方法との関係で使用されてもよい。亜鉛硫化物(ZnS)は、この酸化物を含まないガラス組成物の場合でも、特に好適であり、特に0.4〜0.6質量%の含有率の場合に好適であると証明されている。
この硫化物は、高炉スラグまたは硫化物富化ガラスフリットの形態で提供されてもよい。
精製品質の劣化が観察されているので、硫化物と組み合わせたバッチ材料には硫酸塩を加えないことが有利である。
得られた精製品質をさらに改善するために、硫化物と組み合わせて、該硫化物を酸化することができる薬剤、特にいくつかの原子価を有する元素の酸化物、を加えることが特に有利である。これらの使用可能な酸化剤には、例えば、酸化セリウム(CeO形態)また酸化スズ(SnO形態)がある。ヒ素酸化物またはアンチモン酸化物も、この有利な特性を有するが、その毒性のために好ましくない。酸化セリウムの着色効果を考慮すると、酸化スズが好ましい。これらの薬剤は、最終的なガラス質量に対して、0.1質量%、または0.2質量%、特には0.3質量%、およびさらには0.4%以上の質量含有率で導入されるのが好ましい。酸化スズが使用される好ましい場合では(および特にそれが亜鉛硫化物と組み合わせて使用されるとき)、導入される酸化スズの含有率は0.4〜0.6%であることが好ましい。
本発明者は、本発明による精製法を実施する間に、溶融工程の最後にガラス中にトラップされたままで存在することのあるガス状内包物が、酸化スズ、ヒ素酸化物またはアンチモン酸化物が使用されるときの直径よりもかなり大きい直径を有することを発見した。したがって、ガラス中で急速に拡散するガスの高温発生を促進することによって、例えばヘリウムのようなガスを、溶融ガラスの塊の中にバブリングすることによって、導入することによって、および/または、溶融工程の前にバッチ材料に塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムのようなハロゲン化物を加えることによって、これらの内包物は簡単に除去される。
使用される精製温度は、好ましくは1750℃、または1700℃、さらには1680℃以下である。
本発明の別の主題は、ガラス、特に液晶ディスプレイ用基材、の製造方法であって、この方法は溶融工程、本発明による精製工程、および成形工程を含み、成形工程はおそらく、例えば、当業者に周知のフロート法による工程である。
本発明による方法は、様々な製品または物品を得るのに特に好適であり、それらもまた本発明の主題を構成する。
このような物品は、Tlog2温度が1480℃、特に1500℃または1550℃、さらには1600℃以上であるガラスから得ることができ、および、特にその化学組成物の硫黄含有率(ppm(100万分の一)単位のSOで表現される)が40ppm、さらには60ppm(すなわち、最終的なガラスに対して0.004または0.006質量%)以上であるという事実によって特徴づけられる。この硫黄含有率は通常0.5%、または0.2%およびさらには0.1%以下である。
本発明の知見に対して、高い溶融粘度を有するガラス、特に液晶ディスプレイ用基材を製造するために、硫黄を任意の形態で使用する精製方法は使用または記載はされておらず、結果としてその組成物中にそのような量の硫黄を含有する基材は記載されていない。
この硫化物と組み合わせて酸化スズが使用される好ましい実施態様は、他の新規且つ有利な物品を得るのに特に適切であることも明らかにされた。
Tlog2温度が1480℃、特には1500℃、さらには1600℃以上であるガラスから得た物品であって、その組成物が酸化スズを含む、これらの物品は、[Sn2+]/[全Sn]比が0.6以上であることを特徴とする。
スズはガラス中で二つの酸化状態で存在してもよい:すなわち、還元された型のSn2+(原子価2)および酸化された型のSn4+(原子価4)である。[Sn2+]/[全Sn]比(本明細書の以下では、R比と表す)は、ガラス中で存在する全てのスズに対する、原子価2の還元された型でガラス中に存在するスズのモル比と、定義される。したがって、高いR比は、還元された型でガラス中に存在する酸化スズの比率が高いことに相当する。
本発明の知見に対して、先行技術中に記載された酸化スズを使用する精製方法は、このような高いR比に達することはできない。
さらに、このように規定された物品は、それら自身が、そしてそれらを製造するために使用可能な方法とは独立に、一連の利点を有する。これは、還元された型のスズの割合が高いと、スズ石SnOに対する失透の危険性を限定することが可能になることが明らかにされたためである。特に、この耐火性の結晶(crystalline)形態は、スズを含むガラス中で形成されることが可能であり、そして結晶区域の生成のためにガラス成形操作を中断させる。また、主に還元された型でのスズの存在は、溶融ガラスがプラチナと接触する場合に、有利である。プラチナは、その高い融点と高い純度のために、ガラス産業でしばしば使用される。しかしながら、プラチナと接触する溶融ガラスの存在は、電気化学反応によって、ガラス中にガス状内包物を生成することが可能である。これは、プラチナの触媒作用によって、ガラス中に溶解した水が水素(H)および酸素(O)に分離されることがあるためである。この生成した水素はプラチナ内に拡散し、一方酸素はガラス内にとどまり、小さいサイズのガス状内包物の増加をもたらし、これは除去が特に困難である。したがって、本発明者は、主に還元された型であるスズの存在が、酸化還元反応を介してこれらの内包物を吸収し、そして結果としてプラチナと接触する酸素の泡の生成を広い範囲で回避することが可能であることを、実証した。
これらの様々な理由のために、R比は0.7、さらには0.75以上であり、および/または0.9さらには0.85以下であることが有利である。さらに、得られたガラスが最高の精製品質を有する(したがって、ガス状内包物は最小)ことは、これらの好ましいR比の範囲にあることのようである。この比は、SnOおよび硫化物(特にZnS)の量を好適に計測することによって、得ることができる。この計測が適当でなく、そしてR比がこの好ましい範囲の外側に達する場合、還元剤(例えばコークス)または酸化剤(例えば硝酸塩)を加えることによって、R比を調節することも可能である。
一つの好ましい物品は、特に、液晶ディスプレイ用基材であって、その組成物は以下の酸化物を以下に規定する範囲内で変化する質量含有率で含む物品であり:
SiO 58〜76%;
2〜18%;
Al 4〜22%;
MgO 0〜 8%;
CaO 1〜12%;
SrO 0〜 5%;
BaO 0〜 6%;および
O 0〜 1%である。
以下の例は、本発明を説明するものであるが、限定するものではない。
以下の酸化物を以下に規定する質量含有率で含むガラス組成物は、バッチ材料の混合物から始めて、溶解し、そして1650℃で1時間精製し:
SiO 63.8%;
Al 16.3%;
11.3%;および
CaO 8.5%であった。
この組成物を有するガラスは、1650℃超のTlog2温度を有していた。
比較例1について、精製剤は加えなかった。比較例C2、C3およびC4は、それぞれ石膏(CaSO)の形態での導入した、0.2質量%の硫酸塩、および0.5と1質量%の酸化スズ(SnO)を使用して、精製した。
本発明による例1は、最終的なガラス質量に対して0.5質量%の量で亜鉛硫化物(ZnS)を使用する精製工程を実施するプロセスによって得た。やはり本発明による、例2については、当量(0.5%)の酸化スズ(SnO)を、0.5質量%の亜鉛硫化物と組み合わせてバッチ材料混合物に加えた。例2〜6では、バッチ材料の混合物に加えた酸化スズの含有率は0.5質量%に設定し、そして亜鉛硫化物の含有率は0.3%(例3)から0.8%(例6)で変化させた。
以下の表1は、各試験について、使用した亜鉛硫化物および/または酸化スズの量、泡の程度(cmあたりの泡の数として表す)、およびR比を示す。R比はメスバウアー分光によって計測した。
Figure 2009520669
比較例C1およびC2は、硫酸塩がこのタイプのガラスに対して非常に粗悪な精製剤であり、泡の程度に関してはほとんど改善がみられず、概して不十分であることを示す。
例C3およびC4は、1%SnOで高品質の精製が得られることがあることを示す。
例1では、亜鉛硫化物(ZnS)の形態で0.5%の硫化物を加えることが、硫酸塩の使用に対して実質的な改善をもたらした。さらに、残留する泡が大きなサイズを有し、精製時間の最低限の延長によって簡単に除去できることが、観察された。比較例C3およびC4との比較は、同量が導入された場合、ZnSがSnOよりさらに効果的であることを示す。
0.5%ZnS(例2)と組み合わせて、0.5%酸化スズ(SnO)を加えることも、かなり精製品質を改善する、というのは、得られたガラスがほぼ完全にガス状内包物を有さない。
0.5%酸化スズについて、例2〜6の試験は、精製品質に関して、亜鉛硫化物0.4〜0.6%、より正確には亜鉛硫化物約0.5%が最適であることを示す。この最適範囲は、0.7〜0.9、特に0.8〜0.9、のR比と相互に関連し、亜鉛硫化物の効果はこの比を上昇させることである。スズだけでの精製(比較例C3およびC4)は、約0.25のR比を得ることを可能にするにすぎないことが、注目しうる。これらの低いR比は、スズ石に対する失透の危険性を高める効果、および溶融ガラス浴がプラチナと接触するときに酸素の泡を生じる効果を有する。
本発明が前述の例の形で記載されているので、特許請求の範囲で規定された特許の範囲を逸脱することなく、当業者が本発明の様々な改良を実施可能であると、理解される。

Claims (14)

  1. 100ポアズ(10Pa.s)の粘度に相当する温度(Tlog2)が1480℃以上であるガラスの精製方法であって、硫化物が精製剤として使用されることを特徴とする、方法。
  2. ガラスが1500℃、特に1600℃以上のTlog2を有する、請求項1に記載の方法。
  3. ガラスが、以下に規定される範囲内で変化する質量含有率で以下の酸化物を含む組成物を有する:
    SiO 58〜76%;
    2〜18%;
    Al 4〜22%;
    MgO 0〜 8%;
    CaO 1〜12%;
    SrO 0〜 5%;
    BaO 0〜 6%;および
    O 0〜 1%(ROはアルカリ金属酸化物を示す)、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 溶融工程の前にバッチ材料に硫化物が加えられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 最終的なガラス質量に対して0.1〜0.8質量%の量で硫化物が加えられる、請求項4に記載の方法。
  6. 硫化物が硫化亜鉛(ZnS)である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 硫化物を酸化することができる薬剤が加えられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 硫化物を酸化することができる薬剤が、いくつかの原子価を有する元素の酸化物である、請求項7に記載の方法。
  9. 硫化物を酸化することができる薬剤が、酸化スズ(SnOの形態)である、請求項8に記載の方法。
  10. ガラス、特に液晶ディスプレイ用基材、の製造方法であって、溶融工程、請求項1〜9の精製工程、および成形工程を含む、製造方法。
  11. バブリングによって溶融ガラスの塊にヘリウムが導入され、および/または、溶融工程の前にバッチ材料に塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムのようなハロゲン化物が加えられる、請求項10に記載の方法。
  12. Tlog2温度が1480℃以上であるガラスから得た物品であって、その化学組成物が、SOとして表される硫黄含有物を0.004%以上含むことを特徴とする、物品。
  13. Tlog2温度が1480℃以上であるガラスから得た物品であって、その組成物が酸化スズを含み、[Sn2+]/[全Sn]比が0.6以上、好ましくは0.7〜0.9であることを特徴とする、物品。
  14. その組成物が、以下に規定される範囲内で変化する質量含有率で以下の酸化物を含む:
    SiO 58〜76%;
    2〜18%;
    Al 4〜22%;
    MgO 0〜 8%;
    CaO 1〜12%;
    SrO 0〜 5%;
    BaO 0〜 6%;および
    O 0〜 1%、
    請求項12または13のいずれかに記載の物品。
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