JP2009518696A - フォトクロミックプラスチック体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、透明重合体状プラスチック材料から構成され、一種以上の有機フォトクロミック着色剤分子を挿入した少なくとも一つの実質的にメソ多孔性無機ホスト構造が中に導入またはそこに適用されて、フォトクロミックナノ複合材料を形成する、フォトクロミックプラスチック体に関する。フォトクロミック有機着色剤が分子形態でプラスチックガラスのモノマー混合物/プレポリマーに添加される先行技術の手法と対照的に、本発明では、フォトクロミックナノ複合材料粒子および/またはフォトクロミックナノ複合材料構造を使用して発色させる。

Description

本発明は、フォトクロミックプラスチック体に関し、該フォトクロミックプラスチック体は、透明重合体プラスチック材料から構成され、一種以上の有機フォトクロミック着色剤分子を挿入した少なくとも一つの実質的にメソ多孔性無機ホスト構造が中に導入またはそこに付着されて、フォトクロミックナノ複合材料を形成する。フォトクロミック有機着色剤を分子形態でプラスチックガラスのモノマー混合物/プレポリマーに添加する先行技術の手法と対照的に、本発明では、フォトクロミックナノ複合材料粒子および/またはフォトクロミックナノ複合材料構造を使用して発色させる。
フォトクロミックプラスチック体全般、および特にプラスチック製のホトトロピック眼鏡レンズは、フォトクロミック有機着色剤を使用して製造することができる。ホトトロピック眼鏡レンズ用の着色剤は、様々な必要条件、即ち(i)高消光係数、(ii)耐光性/長耐用寿命、(iii)暗色化および明色化する際の制御可能な色曲線、(iv)異なった温度での暗色化および明色化における良好な速度論的特性、および(v)重合体基材との相容性、を満たす必要がある。これらの必要条件は、特に、ピランの物質群、特にナフトピランおよびそこから誘導されるより大きな環系、から形成される化合物により満たされる。90年代後半まで現状技術水準であったスピロオキサジンおよびスピロピランも、眼科用レンズに使用するのに好適である。
眼鏡レンズに使用するための透明プラスチックの染色は、工業的には様々な方法、即ち(i)着色剤をモノマー混合物に添加してから重合させるコンパウンド染色により、(ii)方法(i)により製造可能な官能性層を有するフィルムを、スピンコーティング、ディップコーティング、等、または接着剤を使用して基材に張り合わせ、フォトクロミック薄膜を施すことにより、あるいは(iii)フォトクロミック着色剤をプラスチック体中に熱拡散させることにより染色する、表面染色により、行われる。
こうして、着色剤分子は、新しい環境-マトリックス-中で化学的および物理的に影響を受け、そこに適合しなければならない。眼鏡レンズの製造には、製品に対する必要条件およびその意図する用途のために、様々なプラスチックおよび重合体組成物が使用される。硬化した重合体は、屈折率、硬度、耐衝撃性、重量、等が異なっている。
重合体マトリックスの変化は、有機着色剤のフォトクロミック挙動に悪影響を及ぼすことがあり、そのために、研究および開発に膨大な努力がなされ、これらの着色剤群の商業的使用が抑えられてさえいる。従って、独国特許第19852680号では、着色剤の比較研究は同等のマトリックスでのみ行えることが記載されている。
着色剤および周囲のマトリックスは、フォトクロミック系の一部であり、従って、互いに独立して観察することはできない。フォトクロミック特性は、一方で、着色剤群の選択およびその基本的骨格の置換により、他方、周囲のマトリックスにより制御される。着色剤を眼科用レンズのプラスチック材料の、マトリックスの影響から独立させることができれば、上記の制限は最早存在しない。これらの既存の制限を取り除く手法が、ヨーロッパ特許第1099743A1号に記載されている。そこでは、開環着色剤の異性体中心に対する、分子寸法に適応する「保護外皮」が記載されている。
そこで、本発明の目的は、フォトクロミック特性を、使用する基材プラスチックから独立して制御できる、フォトクロミックプラスチック体を提供することである。この点に関して、複雑な方法(ii)によってのみ得られるプラスチック(例えばポリカーボネート)も、使用することができる。
この目的は、請求項に特徴付けられている実施態様を提供することにより、達成される
特に、本発明により、フォトクロミックプラスチック体を提供するが、該フォトクロミックプラスチック体は、少なくとも一種の透明重合体状プラスチック材料から構成され、一種以上の有機フォトクロミック着色剤分子を挿入した少なくとも一つの実質的にメソ多孔性無機ホスト構造が中に導入またはそこに適用されて、フォトクロミックナノ複合材料を形成する。
本発明により、対応するフォトクロミック着色剤を、内部形状および秩序を有する材料中で固定し、この材料を、先行技術に開示されているように着色剤分子の代わりに、小粒子または薄膜の形態で使用すると、そのフォトクロミック特性は分子のホスト材料の影響だけを受け、重合体の影響を最早受けなくなる。
本発明が提供するフォトクロミックナノ複合材料は、粒子形態で、または構造化された層として提供する。
粒子を重合体基材中に挿入すると、そのプラスチック体は、好ましくは1重量%を超えるナノ複合材料を含む。
フォトクロミックナノ複合材料を構造化された層として提供する場合、層の厚さは数マイクロメートルにまでなるのが典型的である。
本発明の範囲内では、ホスト構造の、一種以上の有機フォトクロミック着色剤分子が中に挿入されている細孔は、好ましくは直径が1.5〜100 nmである。細孔構造は、より好ましくは実質的にメソ細孔質であり、そのメソ細孔のサイズは1.5〜5 nmである。
ホスト-ゲスト材料の技術的用語は、この分野で一般的に良く知られており、いわゆるホストマトリックスは、細孔、キャビティ、またはチャンバーの形態にある構造を有し、二次元的または三次元的に架橋されていてもよい(D. Woehrle, G. Schulz-Ekloff, Adv. Mater. 1994, 6, 875)。挿入された分子ゲストの寸法、および周囲のホストマトリックスの寸法も、共にナノ尺度である。これらの系は、ナノ複合材料の分野における当業者には公知であり(Chem. Mater. 2001, 13(10))、無機ホスト材料は、分子篩とも呼ばれる(D. Breck, Zeolite Molecular Sieves 1994, Wiley, London)。
無機ホスト構造は、好ましくは、SiO、Al、[m{Al}・n{SiO}]、TiO、ZnO、ZrOまたは他の金属酸化物およびそれらの混合酸化物を基材とする、またはアルミノリン酸塩を基材とする、秩序付けられた無機材料である。金属酸化物構造は、典型的には両親媒性構造形成剤の存在下で重縮合により製造される。ホスト構造は、結晶性でも、無定形細孔壁を含む長距離にわたる秩序付性を有していてもよい。細孔系は、自由にアクセスでき、様々な幾何学的秩序を有することができる。使用するホスト材料のキャビティ構造は、力をかけずにゲスト分子を受け容れられる必要がある。ミクロ細孔(<2 nm)、メソ細孔(≧2 nm、<5 nm)、およびマクロ細孔(≧5 nm)を区別する(IUPAC命名法)。
ミクロ細孔質ゼオライト−結晶性アルミノケイ酸塩[m{Al}・n{SiO}]−は、有機陽イオンを使用するゾル-ゲル合成により製造される。ゼオライトケージのサイズは、陽イオンのテンプレート作用により影響を受ける。ゼオライトY(ホージャサイト、FAU)のいわゆるスーパーケージ(直径1.3 nm)におけるスピロピラン着色剤のその場における合成により、様々なフォトクロミックホスト-ゲスト材料を製造することができる。しかし、これらの実験は、ほとんど等しいキャビティおよびゲストサイズを示し、60年代にすでに開示されているケージ効果により、着色剤および着色異性体が安定化している。暗色化したナノ複合材料は、可視光による強力な照射の下で初めて明色化し、従って、本発明では使用できない。
例えば国際特許出願第WO2006/045495A1号に開示されているh-アネレーションされたベンゾ[f]クロメンの群から選択されたナフトピラン着色剤、またはスピロフルオレノピラン(米国特許第6,225,466号または第6,331,625号参照)は、典型的にはサイズ15〜20Åに達する。着色剤の立体障害を回避するために、ホストのキャビティ構造は、ゲストの構造より大きい必要がある。本発明のナノ複合材料および/または粒子は、着色剤を実質的にメソ細孔質構造の中に挿入することにより、製造され、次いで、これをガラスの重合体中に導入するか、またはそこに付ける。
1992年以降、自由に到達できる細孔を有するメソ細孔質構造化された材料を人工的に製造することが可能になっている(J. Beck et al., J.Am. Chem. Soc. 1992, 114, 10834)。これは、大きなテンプレートを形成することができる、自己組織化する構造形成剤の使用により達成される。これらの形成剤としては、陰イオン系および陽イオン系界面活性剤、親水性および親油性部分を有するオリゴマー状化合物、および他の自己組織化する両親媒性化合物がある。調整された製法で、無定形壁構造が、重縮合によりテンプレートの周囲に合成される(LCT機構、液晶テンプレート形成機構)。この新しい物質群を記載する無数の文献が現在発表されている。公知の代表例は、例えばMCM材料およびSBA材料である。当業者は、粒子の組織パラメータおよび形態を制御することができる。
従って、本発明の範囲内で、フォトクロミックh-アネレーションされたベンゾ[f]クロメンを、六方晶秩序(p6mm)を有するメソ構造化されたシリケートの、30〜35Å大の細孔中に挿入し、続いてこれらのナノ粒子を重合体ガラス中に導入することを、本明細書の一例として挙げることができる。例えば、関連する材料を、h-アネレーションされたベンゾ[f]クロメンを含む、体心立方(1m3m)細孔系を有するシリケート構造として、対応する重合体基材上に製造することができる。
さらに、眼鏡レンズの光透明性を確保しなければならない。サイズが>50 nmである粒子またはキャビティでも、可視光の散乱を引き起こし、曇りを生じることがある。ナノ粒子および重合体基材の屈折率が適合(指数適合)すれば、より大きな粒子または層状構造も使用できる。本発明のプラスチック体は、マクロ細孔を含まず、細孔径分布が狭いナノ粒子を含む。使用する粒子は、透明性に必要なサイズで製造するか、または場合により、処理する(例えば粉砕機、等を使用して)。
上記のように、光互変性は、着色剤の化学的環境により強く影響される。従って、細孔質ナノ粒子の内部表面の化学的変性も本発明の範囲内で行う、即ち、本発明の一実施態様では、細孔質ホスト構造が、化学的に官能化された表面を有する。細孔質金属酸化物の内側における化学的環境は、典型的には、遊離して存在し、水素原子を経由してブリッジされた、または水分子が付加したヒドロキシ基により決定される。適切な官能化により、フォトクロミックゲスト異性体の安定化を制御することができる。不動態化するための官能基は、例えばアルキル、ポリハロゲン化されたアルキル、および分岐したアルキル残基でよい。極性官能基は、例えばアミノ、第2級および第3級アミノ、アンモニウムハロゲン化物、メルカプト、シアノ、およびハロゲン基でよい。官能化は、典型的には、(i)n=2〜18である(CH)スペーサーおよび官能基を固定するためのアルコキシシラン基、(ii)官能化されたハロゲンシラン、(iii)官能化されたジシラザン、(iv)官能化されたジシロキサンまたは他の、縮合可能な試薬から選択されたシリル化試薬(前駆物質)を介して行うことができる。前駆物質は、理想的には架橋された単層を金属酸化物表面上に形成(SAM、自己集合単層)し、該単層は、酸素ブリッジを経由して表面に接続される。この官能化手順は、90年代初期以来の先行技術である。
拡散を制御するために有機着色剤の好適な置換基で官能化することにより、ゲストの共有またはイオン結合を生じることができる(Rohlfing et al., Stud. Surf. Sci. Catal. 2000, 129, 295)。本発明の他の実施態様では、これに従って、フォトクロミック有機着色剤を、ホスト構造の化学的に官能化された表面に、共有またはイオン結合を使用して結合する。本明細書では、ペプチド結合またはスルホンアミド結合を経由する結合が好ましい。
凝集を回避する、および/または本発明のプラスチック体の材料特性を改良するために、ナノ複合材料粒子の架橋を、プラスチック基材中で行うことができる。従って、本発明の別の実施態様では、重縮合可能なシリル化試薬を使用して、ナノ複合材料粒子を重合体プラスチック材料と架橋させる。この目的には、ナノ粒子の外側表面に、重合可能な官能基を与える。この官能化は、上記のように、シリル化試薬を使用して行う。このようにして変性したナノ粒子を、コモノマーとして、プラスチックガラスの重合に配合することができる。対応するシランの取り扱いは、当業者には公知である。金属酸化物粒子をポリアクリレート中に架橋させる典型的な系は、例えば(a)アクリルオキシシラン、(b)グリシドオキシシラン、および(c)架橋用ペンタエリトリトールである。
フォトクロミックプラスチック体中に含まれる有機フォトクロミック着色剤は、どのような特定の制約も受けない。着色剤は、(i)3H-ナフトピランおよび2H-ナフトピラン、そこから誘導される大環系を含む、(ii)スピロオキサジン着色剤、(iii)スピロピラン着色剤、または(iv)それらの混合物の化合物群から選択するのが好ましい。
本発明のプラスチック体は、特にフォトクロミックナノ複合材料粒子用のキャリヤーまたはマトリックスとして使用する透明プラスチック材料として、一種以上のプラスチック材料を含む。使用可能なプラスチック材料は、典型的には先行技術で、特に眼科目的に使用可能なプラスチックでよい。例えば、プラスチック材料は、ポリ(C〜C12−アルキル)メタクリレート、ポリオキシアルキレンメタクリレート、ポリアルコキシフェノールメタクリレート、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ-α-メチルスチレン、ポリビニルブチラール、コポリ(スチレン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレンアクリロニトリル)およびポリオール(アリル-カーボネート)モノマー、多官能性アクリレート、メタクリレート、またはジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシル化ビスフェノール-A-ジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、アルコキシル化ポリアルコールアクリレートモノマー、およびジアリリデンペンタエリトリットモノマーまたはそれらの混合物を含んでなる群の成分から形成された重合体から選択することができる。
プラスチック材料は、特にポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(エトキシル化ビス-フェノール-A-ジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリウレタンまたはジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、エトキシル化ジイソプロペニルベンゼンモノマー、およびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーを含んでなる群の成分から選択された重合体を含んでなる群から選択された固体の透明単独重合体または共重合体でよい。
本発明のフォトクロミックプラスチック体は、耐引掻き性を改良する一つ以上の硬質層も有することができる。さらに、一つ以上の典型的な反射防止層も、好ましくはプラスチック体の光と反対側に施すことができる。
本発明の別の目的は、そのようなフォトクロミックプラスチック体を光学系に、特に眼科目的に、あらゆる種類の眼鏡レンズとして、例えばサングラス、保護眼鏡、ヘルメット用バイザー、等として使用することである。
本発明を下記の非限定的な例により、さらに説明する。
本発明のフォトクロミックプラスチック体の製造は、多工程で行う。
例1
(i)一次元的細孔秩序を有するメソ細孔質ナノ粒子の製造
5 Lの二回蒸留した水を60℃に加熱する。メタケイ酸ナトリウム(ALDRICH、番号30、781-5)14グラムを攪拌しながら加える。この溶液を透明になるまで60℃で攪拌する(約1時間)。次いで、セチルトリメチルアンモニウムブロミド15.8 gを加える。この溶液を、60℃で、透明になるまでさらに攪拌する。攪拌を2時間続行する。この混合物に塩化ナトリウム17.8 gを攪拌しながら加える。塩が完全に溶解するまで待った後、イソプロピルアセテート12 mLを加える。加えた後、温度を維持し、溶液を30分間強く攪拌する。
攪拌終了後、この温度を3日間維持する。反応溶液中に、完全に浮遊しているナノ粒子が形成される。粒子径が小さいために、典型的な方法を使用する濾過は不可能である。粒子径は、複数回の15,000 Gにおける遠心分離により分離する。得られたペースト状の材料を二回蒸留した水中に複数回スラリー化し、懸濁液を再度遠心分離する。
ナノ粒子を1℃/分で600℃に加熱する。純粋な白色の均質な粉末が得られる。
この例により製造されるメソ細孔質材料は、メソ細孔容積Vmesが0.695 cm/gであり、総表面積Stotが1067 m/gであり、内部表面積Smesが812 m/gである。細孔直径Dmesは約3.4 nmであり、個々の粒子径の直径Dparticleは約35〜40 nmである。
(ii)アルコキシル化を使用する細孔質ナノ粒子の変性
工程(i)から得た細孔質ナノ粒子を真空中で乾燥させ、除湿したジクロロメタン中に不活性ガス雰囲気中で分散させる。5 mmolの3−アミノプロピルトリエトキシシラン/gナノ粒子を加えた後、懸濁液を数時間攪拌し、工程(i)に従って遠心分離する。純粋な白色の均質な粉末が得られる。
変性されたメソ細孔質材料は、メソ細孔容積Vmesが0.360 cm/gであり、内部表面積Smesが541 m/gである。減少した細孔直径Dmesは約2.7 nmである。
(iii)細孔質ナノ粒子中のナフトピラン着色剤の収着
工程(ii)から得た細孔質ナノ粒子を真空中で乾燥させ、不活性ガス雰囲気中で除湿したジクロロメタン中に分散させる。ヨーロッパ特許第0987260B1号に開示されているように下記の構造1
Figure 2009518696
を有するホトクロミックスピロフルオレノピランを加えた後、その溶液を、不活性ガス下で、着色剤が完全に溶解するまで攪拌する。ホスト材料による着色剤の収着は、混合物の脱色により明らかになる。このようにして製造されたフォトクロミックナノ複合材料を、工程(i)に従って遠心分離する。青−灰色の均質な粉末が得られる。
(iv)ポリアクリレートからフォトクロミックプラスチック体の製造
工程(iii)から得た本発明のナノ複合材料を、アクリル樹脂のモノマー溶液中に攪拌しながら分散させる。過酸化物触媒を加えた後、この混合物をキャスティング型の中で、高温で重合させる。重合は、離型の後、100℃で終了させる。
例2
構造の変性(工程(ii))を省略した以外は、例1と同様に行った。
例3
塩化ナトリウムの代わりに、等モル量の塩化アンモニウムを加え(工程(i))、ホスト構造の変性(工程(ii))を省略した以外は、例1と同様に行った。
工程(i)から得たメソ細孔質材料は、メソ細孔容積Vmesが0.478 cm/gであり、総表面積Stotが808 m/gであり、内部表面積Smesが637 m/gである。細孔直径Dmesは約3.0 nmであり、個々の粒子径の直径Dparticleは約35〜40 nmである。
例4
最終工程でポリカーボネート製のフォトクロミックプラスチック体を製造する以外は、例2と同様に行う。工程(i)は例1、(i)と同様に行い、工程(ii)は例1、(iii)と同様に行う。
(iii)ポリカーボネート顆粒をジクロロメタンに溶解させる。この溶液に、工程(ii)から得たナノ複合材料を加え、攪拌しながら均質に分散させる。この混合物を型の中に流し込み、試料本体に硬化させる。
構造データは、窒素収着等温線から確認する(装置MICROMERITICS ASAP 2010、80測定点)。測定したデータを、t-プロット法およびBET法を使用して解析した。粒子径は、透過電子顕微鏡(装置JEOL JSM-6700F)を使用して測定した。
図1は、マトリックス(上記の例参照)として使用するメソ細孔質材料の変化の影響下におけるスピロフルオレノピラン化合物の変色を示す。それぞれの場合に、ナノ複合材料粒子を同等のプラスチック基材中に導入する。
図2は、マトリックスとして使用するメソ細孔質材料の変化の影響下におけるスピロフルオレノピラン化合物の速度論的特性変化を、速度論的グラフの形態で示す。図2に示す明色化百分率に関する値は、キセノンアークランプを使用し、50 kluxで15分間露光した後の、特定の暗色化に相関する。
分かり易くするために、スペクトルおよび速度論的プロットは、座標上で互いにシフトしている。
例に示すように、細孔質ナノ粒子を調整しながら製造し、場合により、表面変性方法と組み合わせることにより、特定のプラスチック基材中に埋め込むための、目的に合わせて調製された構造が得られる。
マトリックスとして使用するメソ細孔質材料の変化の影響下におけるスピロフルオレノピラン化合物の変色を示す。 マトリックスとして使用するメソ細孔質材料の変化の影響下におけるスピロフルオレノピラン化合物の速度論的特性変化を、速度論的グラフの形態で示す。

Claims (11)

  1. 重合体プラスチック材料から構成されたフォトクロミックプラスチック体であって、一種以上の有機フォトクロミック着色剤分子を挿入した少なくとも一つの実質的にメソ多孔性無機ホスト構造が前記フォトクロミックプラスチック体中に導入されるか、または前記フォトクロミックプラスチック体に適用されて、フォトクロミックナノ複合材料を形成する、フォトクロミックプラスチック体。
  2. 前記ホスト構造の、一種以上の有機フォトクロミック着色剤分子が中に挿入されている細孔の直径が1.5〜100 nmである、請求項1に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  3. 前記細孔のサイズが1.5〜5 nmである、請求項2に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  4. 前記ナノ複合材料が、粒子形態で、または構造化された層として与えられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  5. 前記細孔質ホスト構造が、SiO、Al、[m{Al}・n{SiO}]、TiO、ZnO、ZrOまたはそれらの混合酸化物またはアルミノリン酸塩を基材とする、秩序付けられた無機材料である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  6. 前記細孔質ホスト構造が、化学的に官能化された表面を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  7. 前記官能基が、直鎖状および/または分岐鎖状アルキル基、ポリハロゲン化アルキル基、第1級、第2級、または第3級アミノ基、ハロゲン化アンモニウム基、メルカプト、シアノ、またはハロゲン基から選択される、請求項6に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  8. 前記無機フォトクロミック着色剤が、(i)3H-ナフトピランおよび2H-ナフトピラン、ただしそこから誘導される大環系を含む、(ii)スピロオキサジン着色剤、(iii)スピロピラン着色剤、または(iv)それらの混合物の化合物群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  9. 前記フォトクロミック有機着色剤が、前記ホスト構造の前記化学的に官能化された表面に、共有またはイオン結合を用いて結合される、請求項6〜8のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  10. 前記ナノ複合材料粒子が、前記重合体プラスチック材料と、重縮合可能なシリル化試薬を使用して架橋される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のフォトクロミックプラスチック体の、光学系における、特に眼科目的の、あらゆる種類の眼鏡レンズとしての、例えばサングラス、保護眼鏡、ヘルメット用バイザー、等としての、使用。
JP2008544832A 2005-12-12 2006-12-08 フォトクロミックプラスチック体 Withdrawn JP2009518696A (ja)

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