JP2009515977A - 癌の治療のためのScutellariabarbata抽出物 - Google Patents

癌の治療のためのScutellariabarbata抽出物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009515977A
JP2009515977A JP2008541285A JP2008541285A JP2009515977A JP 2009515977 A JP2009515977 A JP 2009515977A JP 2008541285 A JP2008541285 A JP 2008541285A JP 2008541285 A JP2008541285 A JP 2008541285A JP 2009515977 A JP2009515977 A JP 2009515977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
cancer
extract
mammal
pharmaceutical composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008541285A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009515977A5 (ja
Inventor
コーエン,アイザック
Original Assignee
バイオノボ・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイオノボ・インコーポレーテッド filed Critical バイオノボ・インコーポレーテッド
Publication of JP2009515977A publication Critical patent/JP2009515977A/ja
Publication of JP2009515977A5 publication Critical patent/JP2009515977A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • A61K36/18Magnoliophyta (angiosperms)
    • A61K36/185Magnoliopsida (dicotyledons)
    • A61K36/53Lamiaceae or Labiatae (Mint family), e.g. thyme, rosemary or lavender
    • A61K36/539Scutellaria (skullcap)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Alternative & Traditional Medicine (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

Scutellaria barbata D. Donの抽出物は、G1期での癌細胞増殖の停止、癌細胞におけるアポトーシスの誘導、そして固形癌の収縮において有効である。この抽出物を、哺乳動物に対して固形癌、例えば上皮性癌、の治療のために投与するための、医薬組成物として調製することができる。そのような上皮性癌には、乳癌および卵巣癌が含まれる。この抽出物は、Scutellaria barbata D. Don種由来の植物の空中部分を、水性溶媒またはアルコール性溶媒と接触させることにより、Scutellaria barbata D. Donから得られる。

Description

発明の詳細な説明
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、米国特許仮出願60/736,620(2005年11月14日に出願)および米国特許出願11/559,324(2006年11月13日に出願)に基づく優先権を主張し、両方ともそれらの全体を本明細書中に援用する。
発明の背景
[0002] 乳癌のための初期の検出およびアジュバント療法の進歩により、一般に患者の生存に対する好ましい影響が示されたが、一方で進行性の転移性乳癌を発症する患者は一般に、あまり好ましくない予後に直面する可能性がある。一般的に使用されているホルモン剤および化学療法剤は、腫瘍の一過性の退行を引き起こすことができ、そして同様に癌に関連する症候を緩和することができる。しかしながら、これらの治療はしばしば、毒性や容認し得ない副作用を伴うものであり、そして結局は進行性状況の乳癌やその症候をコントロールする際に有効性のないものになる。より新しい標的化生物学的薬剤を使用したとしても、生存の改善はささやかなものである。さらに、ほとんどの転移性癌において、究極的には、利用可能な従来からの治療に対する耐性が生じ、または過度の副作用が従来の治療法によって見いだされる。
[0003] 乳癌の治療において使用される化学療法剤の60%以上は、天然物質に由来するものであることは注目すべき興味深いことである(Newman 2003)。かなり最近の事例は、太平洋イチイ、Taxus brevifoliaからのタキサン類の開発である。全世界を通じて、世界人口の約80%が未だに、治療の最初の供給源として、植物性医薬に依存していると推定されている。西側諸国においては、植物性医薬は、癌と診断された患者のあいだでは、補足的な代替医薬の一般的な形態であると考えられている。しかしながら、治療のために植物性医薬にのみ依存してきた女性での治癒および臨床的有効性のケーススタディの報告があったにもかかわらず、乳癌の治療のために、植物性薬物の安全性および有効性を十分に評価するために行われた臨床試験はほとんど存在しなかった。Scutellaria Barbataの水溶性抽出物が乳癌細胞株の増殖阻害をin vitroで引き起こすことができることが、以前に報告された(“Antiproliferative activity of Chinese medicinal herbs on breast cancer cells in vitro,” Anticancer Res., 22(6C):3843-52 (2002))。BZL101、Scutellaria Barbataの濃縮水溶性抽出物、を、5種の乳癌細胞株(SK-BR-3、MCF7、MDA-MB-231、BT-474、およびMCNeuA)に対する抗増殖性の活性に関して評価した。これらの細胞株は、ある範囲のエストロゲン受容体とHER2受容体を発現する乳癌の重要な予後的表現型を示す。1:10希釈(15μg/ml)で試験されたBZL101は、5種の細胞株の内の4種で、>50%の増殖阻害を示した(Campbell, 2002)。BZL101は、肺癌細胞株、前立腺癌細胞株、および膵臓癌細胞株のパネルに関して、>50%の増殖阻害を示した。同一用量において、BZL101は、正常ヒト乳腺細胞(HuMEC)に対して、>25%の増殖阻害を引き起こさなかった。このことは、癌細胞への選択性を示している(表1)。さらに、BZL101は、正常ヒトリンパ球に対して、穏やかなマイトジェン作用を有していた。細胞周期解析において、BZL101は、S期バーストおよびG1期停止を引き起こした。BZL101はまた、カスパーゼ-非依存性高分子グレード(HMG)アポトーシスを引き起こすミトコンドリア膜電位を減衰した。
[0004] 転移性癌を有する患者の治療のための治療法の必要性が存在している。転移性癌を有する患者に対する毒性を減少させた、そしてより具体的には毒性を最小化した治療法の必要性も存在している。特に、転移性固形腫瘍(例えば、上皮腫瘍、そしてより具体的には乳癌および卵巣癌)の治療のための比較的低毒性である新規治療法の必要性が存在する。
[0005] これらのそしてその他の必要性が、本明細書の態様により満たされる。
発明の概要
[0006] 前述の必要性そしてさらなる必要性は、癌の治療のための医薬組成物を提供する本発明の態様により満たされる。本発明に従う医薬組成物は、治療的有効量の薬草Scutellaria Barbata D. Donの抽出物を含む。医薬組成物はまた、1またはそれ以上の選択的な賦形剤を含んでもよい。
[0007] これらの必要性およびその他の必要性は、癌を患う患者を治療する方法を提供する本発明の態様によりさらに満たされる。その方法は、癌を患う患者に対して、治療的有効量の薬草Scutellaria Barbata D. Donの抽出物を投与することを含む。
[0008] 本発明のその他の用途および利点は、図面および請求の範囲を含む明細書の記載を考慮した後、当業者にとって明らかである。
参照による援用
[0009] 本明細書中で言及したすべての文献および特許出願は、各文献または特許出願が具体的にそして非依存的に参考文献として援用される範囲で、参考文献として本明細書中に援用される。
発明の詳細な説明
[0019] 本発明は、固形腫瘍の癌細胞と接触させる様に静置した場合に、抽出物が細胞の活性、すなわち細胞の生長および/または増殖を阻害する、Scutellaria barbata(半枝蓮)の抽出物に関するものである。この薬草は、シソ(Labiatae)科の種Scutellaria barbata D. Donから選択される。シソ科の薬草のScutellaria Barbata D. Don(Lamiaceae) - Ban Zhi Lian(BZL)は、四川省、江蘇省、江西省、福建省、広東省、広西自治区、および陝西省の黄河(Huang Po)の南東部領域で主として生長しているが、そこだけには限定されない。この植物は、開花した後(5月〜6月)晩夏および初秋に収穫される。地上部を根部から切り離す。地上部(葉および茎)のみを、BZL101のために使用する。この薬草を日光の下で乾燥させ、そして全植物体をパッケージングする。この薬草葉、葉と茎との間を分けることなく、受け取られる。
[0020] 以下の発明の詳細な説明の部分で記載するように、この薬草は、様々なタイプの癌細胞の活性を阻害する際に、実質的により活性である。したがって、本発明の現在好ましい側面は、種Scutellaria barbataから得られた薬草抽出物である。本発明の特に現在好ましい側面は、薬草抽出物をScutellaria barbata D. Donから得ることである。
[0021] 本発明の側面は、本発明の薬草抽出物によりその活性を阻害される固形腫瘍癌細胞は、SKBR3細胞、MCF7細胞、MDA-MB231細胞、BT474細胞またはMCNeuA細胞(乳癌細胞)、A549細胞、LLC細胞(肺癌細胞)、Panc1細胞、Panc02細胞(膵臓癌細胞)、PC-3細胞、LNCaP細胞(前立腺癌細胞)、OVCAR細胞、SKOV3細胞(卵巣癌細胞)である。本発明のいくつかの態様において、細胞株はin vivoのものであり、すなわち、腫瘍株の異種移植片が、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、またはその他の哺乳動物などの哺乳動物モデル動物中に存在する。したがって、Scutellaria barbataの抽出物を、可能性のある抗癌剤の評価のためのスタンダードとして使用することができる。
[0022] 本発明のさらなる側面は、患者に対して治療的有効量のScutellaria barbataの抽出物を含む組成物を投与することを含む、固形腫瘍癌を治療するための方法である。本発明の現在好ましい側面は、患者を治療するために使用される医薬組成物は、Scutellaria barbataの抽出物を含むことである。本発明の特に現在好ましいさらなる側面は、患者を治療するために使用される抽出物を薬草種Scutellaria barbata D. Donから得ることである。
[0023] 本発明の別の側面において、治療される固形腫瘍癌は、上皮細胞癌である。
[0024] 本発明のさらなる側面において、上皮細胞癌は、乳癌または卵巣癌である。
[0025] 本発明の側面は、薬剤的に許容可能な賦形剤の担体および抽出物Scutellaria barbataを含む組成物である。
[0026] 本発明の側面において、医薬組成物は、上述の薬草種の水溶性抽出物を含む。
[0027] 本発明のさらなる側面において、医薬組成物は、上述の種のアルコール抽出物を含む。本発明の現在好ましい態様において、薬草を抽出するために使用されるアルコールは、エチルアルコールである。
[0028] 本発明のさらに別の側面において、医薬組成物は、上述の薬草種の水溶性抽出物とアルコール抽出物との混合物を含む。
[0029] 表1は、科、属、種、および伝統的中国名により列挙される、本発明の抽出物を得る本発明の薬草を示す。
Figure 2009515977
[0030] 表2Aは、本発明の抽出物による、いくつかのin vitro固形乳癌腫瘍細胞株の活性の阻害の程度を示す。
Figure 2009515977
[0031] 表2Bは、本発明の抽出物による、いくつかのin vitro固形癌腫瘍細胞株の活性の阻害の程度を示す。
Figure 2009515977
[0032] BZL101中の活性成分は、知られていない。抽出物は、乾燥後に再構成された場合に、そして抽出物が物理的手段および化学的手段を介して分離される場合、活性を失う。植物中の既知の化学的成分は、スクテラリン(scutellarin)、スクテラレイン(scutelarein)、カルタミジン(carthamidin)、イソカルタミジン(isocarthamidin)、およびワゴニン(wagonin)である。
定義
[0033] 本明細書中で使用される場合、用語“方法”は、化学的分野、薬理学的分野、生物学的分野、生化学的分野、医学的分野、およびホメオパシー分野の専門家に既知であるか、または既知のやり方、手段、技術、および手順から容易に開発されるか、のいずれかであるやり方、手段、技術、および手順を含む(しかし、それらには限定されない)所定の課題を遂行するためのやり方、手段、技術、および手順のことをいう。
[0034] 本明細書中で使用される場合、“阻害活性”とは、その場での(すなわち腫瘍形成の初期部位での生長および増殖)癌性細胞の生長および/または増殖、および転移による癌性細胞の生長および/または増殖の両方を遅くすること、好ましくは停止させること、を言う。活性を阻害することにはまた、癌性細胞を殺すことも含まれ、実際にこれが本発明の最も好ましい態様である。
[0035] 本明細書中で使用される場合、用語“癌”とは、様々なタイプの悪性新生物のことを言い、Stedman’s Medical Dictionary 25thedition(Hensyl ed. 1990)により定義される様に、そのほとんどが周囲の組織に進入することができ、そして別の部位に転移することができる。本発明により治療することができる癌の例には、脳の癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、腎臓癌、膀胱癌、乳腺癌、肺癌、口腔癌および皮膚癌が含まれるが、これらには限定されない。本発明の現在好ましい態様において、治療される癌は、乳癌または卵巣癌である。
[0036] 本明細書中で使用される場合、用語“接触”は、固形腫瘍癌細胞を本発明の抽出物と接触させて、抽出物が直接的または間接的かのいずれかで細胞の活性に対して影響を与えることができる様式で、本発明の抽出物および標的癌細胞を一緒にする、という文脈で使用される。本明細書中で使用される場合、接触は、in vitroで行われる手順のこと、すなわち、本発明の対象である癌性細胞を患者の体外で研究すること、をいう。患者の体外に存在する細胞は、細胞培養ディッシュ中で維持しまたは増殖させることができる。生体外の細胞に関して、様々な周知の経膜キャリア技術および直接的細胞マイクロインジェクションを使用して、または使用することなく、本発明の抽出物と接触するための複数の方法が存在し、そして当業者に対して周知である。
[00387] 用語“in vivo”は、生体内で、例えば、生きているヒトまたはその他の哺乳動物(例えばマウスまたはラット)の内部で、接触させることまたは処置すること、をいう。
[0038] 本明細書中で使用される場合、“抽出物”は、薬草またはその選択された部分を、(1)例えば(これらには限定されないが)、みじん切りにし、破砕し、粉砕し、細切れにし、またはそれ以外でも最大の表面積を曝露する様に処理したのち、そして(2)通常は(しかし必ずというわけではない)攪拌しそして温度を上昇させた条件下で、液体と十分に接触させて静置したのち、得られた可溶性固形物の残留物のことを言う。その後、上述の条件下で一定時間経過後、混合物を濾過して固形物を除去し、そして液体を例えば、蒸発または凍結乾燥により(しかしこれらには限定されない)取り出す。抽出物を得るために使用される液体は、水または有機溶媒、例えば、メチル、エチル、またはイソプロピルアルコールなどのアルコール、アセトンまたはメチルエチルケトン(MEK)などのケトン、エチルアセテートなどのエステル、塩化メチレン、クロロホルム、または四塩化炭素などの有機塩素化合物、ペンタン、ヘキサン、またはベンゼンなどの炭化水素(しかしこれらには限定されない)、であってもよい。抽出物を、これらの溶媒を、水とともにまたは水を伴わずに、得ることもできる。
[0039] 本明細書中で使用される場合、“薬草”は、Traditional Chinese Medicine(TCM)において、医学的価値があると評価されているいずれかの植物のことをいう。すなわち、これらの植物の様々な部分の抽出物を使用することは、様々な病気を治療するための手段として、古代から現代までの中国の生薬(herbal medicine)の専門家に受け継がれてきたものである。いくつかの事例において、標準的な西洋医学的研究プロトコルを使用した臨床上の証拠により、抽出物のいくつかの有用性が確証されてきた。本発明の医薬組成物を構成する薬草またはそれらの部分のいずれかが、TCMにおいて以前から知られている一方で、固形腫瘍癌の治療、特に乳癌および子宮癌の場合において本明細書中で開示される場合に、抽出物または組成物中での抽出物の組み合わせは、以前は開示されていなかった。本発明の特定の態様において、薬草は、Scutellaria barbataであり、特にScutellaria barbata D. Donである。
[0040] 本明細書中で使用される場合、用語“治療する”、“治療すること”そして“治療”は、固形腫瘍癌および/またはその付随する症状を軽減しまたは阻害する方法のことを言う。特に、この用語は、癌になった個体の寿命がが長くなるか、または1またはそれ以上の疾患症状を減少させることを単純に意味する。
[0041] 本明細書中で使用される場合、“投与する”、“投与すること”または“投与”は、指向された特定の癌の治療のために適切なやり方で、本発明の1または複数の抽出物または本発明の1または複数の抽出物を含有する医薬組成物を、患者に対して送達する。
[0040] 本明細書中で使用される場合、用語“哺乳動物”は、その癌が自己由来のもの(すなわち、その哺乳動物体内で自然に発生したもの)であるかまたは外来性のもの(すなわち、異種)由来のものであるかにかかわらず、癌に罹患するいずれかの哺乳動物のことをいう。用語“哺乳動物”には、ヒト、並びに齧歯類、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、およびその他の哺乳動物種が含まれる。
[0043] “患者”は、固形腫瘍癌に罹患するいずれかの高等生物のことをいう。そのような高等生物の例には、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、魚、およびは虫類が含まれる(しかしながらそれらには限定されない)。具体的な例においては、“患者”は、ヒトのことをいう。
[0044] 本明細書中で使用される場合、用語“治療的有効量”は、(1)腫瘍のサイズを減少させる効果;(2)腫瘍転移を阻害すること(すなわち、ある程度、ゆっくりさせること、好ましくは停止させること);(3)腫瘍増殖をある程度阻害すること(すなわち、ある程度ゆっくりさせること、好ましくは停止させること);および/または,(4)癌に関連する1またはそれ以上の症候をある程度低下させる(または、好ましくは除去する)(5)腫瘍増殖を安定化すること、(6)疾患進行までの時間を延長すること、(7)全体の生存率を向上させること、という効果を有する、本発明の抽出物または抽出物の組み合わせの量をいう。
[0045] 本明細書中で使用される場合、“医薬組成物”とは、本明細書中にて記載される1またはそれ以上の抽出物の混合物と、のことをいう。その他の化学的構成成分(たとえば、生理学的に許容可能な担体および賦形剤)との混合物のことをいう。薬理学的組成物の目的は、本発明の1または複数の抽出物を、患者に対して投与することを容易にする。
[0046] 本明細書中で使用される場合、用語“薬剤的に許容可能な”修飾された薬剤または賦形剤が、一般的に医薬組成物中で使用するために許容されていると考えられること、を意味している。
[0047] 本明細書中で使用される場合、“生理学的に許容可能な担体”は、生物に対して顕著な刺激を引き起こさず、そして生物学的活性および投与された組成物の性質を阻害しない、担体または希釈剤のことをいう。
[0048] 本明細書中で使用される場合、“賦形剤”は、本発明の一または複数の抽出物の投与をさらに容易にするための、医薬組成物に対して添加される不活性物質のことをいう。賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖類やスターチ型、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油類、およびポリエチレングリコール類が含まれるが、これらには限定されない。
[0049] ある時期において、植物性薬物は、患者を治療するために治療者により使用された最も大きな物質群であった。WHOのサーベイによれば、世界人口の約80%が、今でも治療の最初の供給源として、生薬(herbal medicine)にかなり依存している。西側諸国においては、現在処方されている薬の活性成分の1/4が、はじめは植物中で特定されたものであり、そして現在最も一般的な50種の薬のうちの半数以上が、植物材料に由来している。さらに、癌の治療において使用される化学療法剤の60%以上が、天然物質に由来する。
[0050] 植物から生物活性化合物を見いだすための有用な戦略は、植物の伝統的医薬用途についての情報を使用する、民間伝承薬理学(ethno-pharmacological)的アプローチである。症状を治療する際の植物の使用の長い歴史は、症状が十分に特徴づけられているかどうかに関わらず、例えば、皮膚発疹(skin rash)、あるいはもっと不明瞭なものでいえば、例えば、短気(hot blood)は、植物中のあるものが症状に対してある種の有益な作用を有していることの明確な指標であり、さもなければ植物の使用は時間の経過と共に消滅したはずである。さらに、ホメオパシーの開業医が数世紀にわたって植物またはその抽出物をヒト患者に対して投与してきたという事実は、ヒトにおける植物またはその抽出物の安全性についての説得力のある主張をもたらす。
[0051] そのような薬に代わるアプローチは、ますます幅広く受け入れられつつあるものであり、そして幅広い症状を治療するため、そして健康状態を維持するために、米国においても使用されている。現在、米国人2人のうち1人が、代替療法を現在または過去に使用していると推定される。特に、患者によるその癌の治療に対する最も一般的な補足的代替アプローチまたは完全な代替アプローチは、植物性薬剤/漢方薬である。
[0052] Traditional Chinese medicine(TCM)はしばしば、その病気に対処するための代替的アプローチを選択する癌患者により選択される治療様式である。患者は、抗癌剤として、そして標準的な化学療法の副作用を軽減するため、TCMを使用する。しかしながら、TCMは、西側諸国の薬理学で必要とされる科学的に信用される方法論を伴わず、そしてTCMの使用は、しばしば、その効果において運を天に任せる部分がある。具体的な用途を有し、そしてその用途においてなぜそれらが機能するのかについての科学的証拠が存在する、具体的な薬草抽出物およびそれらの組み合わせを見いだすことの必要性が依然として存在している。本発明は、そのような抽出物および組成物生薬を提供する。
医薬組成物および投与様式
[0053] 本発明の抽出物を、他のいずれの物質またはさらなる操作と組み合わせることなく“お茶”として患者に投与することができ、または抽出物を適切な担体や容器と混合した医薬組成物として投与することもできる。目的とする症状を示す患者を治療する際、治療的有効量の抽出物を投与する。治療的有効量は、患者における症状の軽減または生存期間の長期化を結果としてもたらす抽出物の量のことをいい、そして微生物感染の悪性腫瘍を破壊することが含まれていてもよい。
[0054] 他の物質とは組み合わせることなく、Scutellaria Barbata(特にScutellaria Barbata D. Don)の抽出物を含む組成物を、適切なカプセル、例えばゼラチンカプセル中にケーシングすることができる。その他の賦形剤、アジュバント、結合剤、希釈剤、崩壊剤などと一緒に投与される場合、Scutellaria Barbataの乾燥抽出物を、当該技術分野において周知の従来法にて、カプセルまたはカプレット中に圧縮することができる。
[0055] 抽出物の毒性および治療効果、すなわち、LD50(個体群の50%に対して致命的な用量)およびED50(個体群の50%に対して治療的に有効な用量)を決定することは、細胞培養または実験動物における標準的な医薬的手順により決定することができる。毒性効果と治療効果との間の用量比は治療インデックスであり、そして比LD50/ED50として表すことができる。大きな治療インデックスを示す抽出物が好ましい。これらの細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトにおいて使用するための、特に体内で使用するための、毒性をほとんど伴わないかまたは全く伴わないED50を含む用量範囲を策定する際に使用することができる。用量は、採用される投与剤形および利用される投与経路に依存して、この範囲内で変化することができる。一般的には、本発明の方法において使用される抽出物は、TCMにおいて使用されてきたものであるため、それらは、ヒトに対して比較的無毒性であることが知られており、そしてしたがって、それらは、大きな治療インデックスを示すことが期待される。
[0056] 本発明の方法において使用されるいずれかの抽出物に関して、治療的有効用量は、初めは細胞培養アッセイから推定することができる。例えば、用量を動物モデルにおいて策定し、細胞培養において決定されるIC50が含まれる循環血漿濃度範囲を達成することができる。そのような情報を使用して、より正確にヒトにおいて有用な用量を決定することができる。血漿中レベルは、例えば、HPLCにより測定することができる。
[0057] 的確な製剤、投与経路、そして用量は、患者の状態を考慮して、そしてTCMの知識に基づいて、個々の医師が選択することができる(例えば、Fingl et al., in THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS, 1975, Ch. 1, p. 1を参照)。担当医は、毒性または臓器機能不全のために、いつそしてどのようにして投与を終了し、中断し、または調整するか、について理解していることに注目しなければならない。逆に、担当医は、臨床的反応が適切ではない場合には、より高いレベルで治療を調整することを理解しているだろう。症状の重症度は、例えば、標準的な予後評価方法により部分的には評価することができる。さらに、用量およびおそらくは投薬頻度は、年齢、体重、そして個々の患者の反応にしたがって変化させることもできる。上記で検討されたプログラムに相当するプログラムを、獣医学において使用することができる。
[0058] 必要であれば、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing Co., Easton, PA (1990)中に見いだされるものなど、製剤化および投与についての標準的な西洋医学的技術を使用することができる。適切な経路には(ごく一部ではあるが):経口投与、直腸投与、経皮投与、膣投与、経粘膜投与、または腸管投与;筋肉内注射、皮下注射、髄内注射を含む非経口送達;並びに鞘内注射、直接脳室内注射、静脈内注射、腹腔内注射、鼻腔内注射、または眼球内注射が含まれていてもよい。具体的な態様において、本発明の抽出物は経口的に投与される。
[0059] 注射のため、本発明の抽出物を、水溶液中にて、好ましくはHanksの溶液、Ringerの溶液、または生理学的塩類バッファーなどの、生理学的に適合性のバッファー中にて、製剤化することができる。そのような経粘膜投与のため、浸透させるべきバリアに対して適切な浸透剤を、製剤中で使用する。そのような浸透剤は、一般的に当該技術分野において既知である。
[0060] 本発明の実施のために開示された方法において、全身性投与のために適した剤形中で、薬剤的に許容可能な担体を使用して本明細書中の抽出物を製剤化することは、本発明の範囲内である。担体の適切な選択および適切な製造実務により、本発明の抽出物、特に液体として製剤化される抽出物を、非経口的に、例えば静脈注射により、投与することができる。同様に、抽出物を、当該技術分野において周知の薬剤的に許容可能な担体を使用して、経口投与のために適した剤形に、製剤化することができる。そのような担体は、抽出物を治療すべき患者による経口摂取のための、錠剤、ピル、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化することができる。
[0061] 本発明において使用するために適した医薬組成物は、抽出物が意図する目的を達成するために有効な量で含有される組成物である。有効量の決定は、特に本明細書中で提供された詳細な開示に照らして、当業者の能力の十分に範囲内のものである。医薬組成物は、医薬的に使用することができる調製物中への抽出物のプロセッシングを促進する賦形剤および助剤を含む、適切な薬剤的に許容可能な担体を含有していてもよい。経口投与のために製剤化される調製物は、錠剤、糖衣錠、カプセル、または溶液の形状であってもよい。本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で、例えば、糖衣錠、カプセル、または溶液の従来型の混合、溶解、粒状化によって、製剤化することができる。本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で、例えば、従来型の混合プロセス、溶解プロセス、粒状化プロセス、糖衣錠作製プロセス、空中浮遊プロセス、乳化プロセス、カプセル化プロセス、封入プロセス、または凍結乾燥プロセス、によって製造することができる。
[0062] 非経口投与用の医薬製剤には、水溶性形態の抽出物の水溶液が含まれる。さらに、抽出物の懸濁物を、適切な油状注射として調整することができ、懸濁物は、懸濁物の粘度を上昇させる物質、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランを含んでもよい。懸濁物は、適切な安定化剤、または抽出物の溶解性を上昇して、高度に濃縮された溶液の調製物とすることを可能にする薬剤、を含有していてもよい。
[0063] 経口用途のための医薬調製物は、必要であれば、錠剤または糖衣錠のコアを得るために適切な助剤を添加した後、抽出物を固形賦形剤と組み合わせることにより、必要ならば得られた混合物を破砕し、そして顆粒の混合物をプロセッシングすることにより、得ることができる。適切な賦形剤は、具体的には、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含む糖類などの充填剤;例えば、トウモロコシでんぷん、小麦でんぷん、コメでんぷん、イモでんぷん、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン(PVP)等のセルロース調製物;である。必要であれば、架橋ポリビニルピロリドン、アガー、またはアルギン酸、またはその塩(例えばアルギン酸ナトリウム)等の、崩壊剤を添加してもよい。
[0064] 糖衣錠のコアは、適切なコーティングと共に提供される。この目的のため、濃縮糖溶液を使用することができ、これには、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カープールゲル(carpool gel)、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、および適切な有機溶媒、または溶媒混合物を含有していてもよい。染料または色素を、抽出物および/または用量の異なる組み合わせを特定するためまたは特徴づけるため、錠剤または糖衣錠コーティングに対して添加することができる。
[0065] 経口的に使用することができる医薬調製物には、ゼラチンで形成された押し込み型のカプセル、並びにゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトール等の可塑剤で形成された軟密閉カプセルが含まれる。押し込み型のカプセルは、ラクトースなどの充填剤、スターチなどの結合剤、および/またはタルクまたはマグネシウムなどの潤滑剤を別個に混合した抽出物、そして場合により安定化剤を混合した抽出物を含有する。軟カプセル中には、抽出物を、油脂、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコール類等の適切な液体中に溶解しまたは懸濁することができる。
[0066] BZL101の用量は、腫瘍のタイプ、疾患の段階、患者の腫、そして個々の患者に依存して変化する。一般的には、ヒト患者に対して投与されるBZL101の量は、約0.1 g〜約1000 gのBZLの乾燥固形植物部分の可溶性残留物に対応する。いくつかの態様において、有効用量は、約1〜約100 gのBZLの乾燥固形植物地上部、特に約5〜約50 gの乾燥固形植物地上部に相当する。
[0067] 本発明の抽出物を得た薬草は、Shen Nong Herbs(Berkeley, California)から購入した。それらの正体は、伝統的医学的文献を参考にして確認した。
調製実施例1 - In Vitro実験およびマウス実験のためのBZL101の調製
[0068] 薬草抽出物を“煎茶”として調製し、それは伝統的治療計画において使用するために調製された。7.5 gの乾燥粉末薬草を125 ml蒸留水に対して添加し、混合物を煮沸し、そしてついで、45分間沸騰させることにより、水性抽出物を調製した。混合物を冷却し、その間にほとんどの固形物が容器の底に沈んだ。水相を注意深くデカントして、残留固形物を除去し、1500 rpmで5分間遠心分離し、0.45μmフィルターを通して濾過して滅菌し、そして使用するまで4℃で保存した。活性抽出物のほとんどが4℃でさらに数週間保存した後でも活性を維持することが見いだされたが、一般的には、抽出物を調製してから1〜2週間以内に試験した。各抽出物の一部を減圧下で乾燥させ、そして各薬草から抽出した水溶性物質の乾燥重量を測定した。
調製実施例2 - ヒトのIn Vivo実験用のBZL101の調製
[0069] BZL101は、Lamiaceae科のScutellaria Barbata D. Donの地上部の水溶性抽出物である。Herba Scutellaria Barbata D. Don(中国語のピンイン(pin yin)音訳では- Ban Zhi Lian(BZL))は、四川省、江蘇省、江西省、福建省、広東省、広西自治区および陝西省の黄河(Huang Po)の南東部領域で主として成育される。植物は、開花した後、晩夏および初秋に収穫される。地上部(葉および茎)を根部から切り離しそして開始物質として使用する(BZL)。薬草の地上部を日光の下で乾燥させ、全植物体としてパッケージした。その薬草を同定し、そして植物学的特徴、形態学的と口調、そして化学的特徴を通じて確認して、純度を保証した。
単一用量のBZL101を、以下の手順を通じて作製し、そしてそれをBZL101(Bionovo, Inc., Emeryville, CA)と名付ける。
・180グラムの生薬草を挽いて微粉末にする(25メッシュ)
・その粉末を1800 mlの蒸留水と混合して、スラリーを形成する
・そのスラリーを次に、70〜72℃にて60分間沸騰させる
・その抽出物をデカントし、そして22μmフィルターを通して濾過する
・抽出後の上清の重量は168グラムである。
・その溶液の体積は、1750 mlである
・その抽出物を減圧蒸発装置を用いて濃縮し、水の体積を350 mlにまで減少させたところ、これは5:1濃度のもとの溶液を構成する
・その抽出物中の可溶性物質の乾燥重量は12グラムである
・それは滅菌された減圧シール容器中にパッケージングされる
・細菌、酵母および重金属についての試験は、基準品質保証された研究施設により行われる。
比較実施例1 --癌細胞活性のIn vitro阻害
細胞株および培養
[0070] 上述の調製実施例1で得られた抽出物を、4種のヒト乳癌細胞株、SKBR3、MFC-7、MDA-MB231、およびBT474、そして1種のマウス乳癌細胞株MCNeuA、について試験した。すべての細胞株は、2.0 mom L-グルタミン、100 IU/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび10%加熱-非働化ウシ胎児血清を添加した90%DME中で維持される。70〜80%コンフルエントの細胞を、増殖阻害アッセイ用にプレーティングするために使用した。
[0071] 細胞を、96ウェル平底プレートへ、5,000〜10,000細胞/ウェルでプレーティングした。プレーティングされた細胞数の差異は、これらの細胞株の増殖速度の差異に関して調整した。細胞を、ウェル壁に対して一晩付着させた;次いで、初期スクリーニング用の培養液中で1:10最終希釈で、3つに分けたウェルに対して、抽出物を添加した。用量反応曲線を作成するため、1:10希釈で開始するウェル6列にわたる3倍階段希釈を使用した。水を、培養液中1:10希釈で対照ウェルに対して添加した。プレートを37℃、5%CO2、3日間インキュベートし、次いでクリスタルバイオレットアッセイを使用して、増殖阻害についてアッセイした(Bernhardt, G., et al., Standardized Kinetic Microassay to Quantify Differential Chemosensitivity on the Basis of Proliferative Activity, 1992, J. Cancer Res. Clin. Oncol., 118:35-43)。ウェル壁に接着し続ける細胞を、PBSですすぎ、固定された細胞を0.02%クリスタルバイオレット水溶液(50μl/ウェル)を用いて30分間染色し、その後ウェルを蒸留水を用いて十分に洗浄した。細胞により結合されたクリスタルバイオレット染色液は、79%エタノール中で可溶化され(100μl/ウェル)、そしてプレートをマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)で595 nmで解析した。%阻害を、(対照ウェルの平均光学密度−抽出物ウェルの平均光学密度)/対照ウェルの平均光学密度として計算した。いくつかの抽出物についてのSKBR3、MCF7およびMCNeuA細胞に対する用量-応答曲線を、図1〜3に示す。見られるように、抽出物が細胞の活性を50%阻害する濃度(IC50)は、1 mg/ml以上から約10μg/mlまでの範囲であった。
アポトーシスの誘導
[0072] アポトーシスのマーカーとしてのDNA断片化についてアッセイするため、アポトーシスのあいだの高分子量DNA断片および低分子量DNA断片の両方の解析を可能にする、ゲノムDNAの単離のための手順を使用した。MCNeuA細胞を、5×105細胞/ウェルで、6プレート中にプレーティングし、そして一晩接着させた。水性薬草抽出物を、各ウェルに1:10希釈および1:50希釈で添加した。培養液で1:10に希釈した滅菌水を、対照ウェルに添加した。24時間後、細胞を顕微鏡下で視覚的に調べ、形態学的変化が注目された。接着細胞および浮遊細胞を回収し、冷PBSで洗浄し、そして溶解バッファー(50 mM NaCl、20 mM Tris HCl、pH 8.0、20 mM EDTA、0.5%サルコシルナトリウム、50μg/ml Rnase A、および100μg/mlプロテイナーゼK)中に、37℃にて1時間、包埋された。次いで、細胞を、PBSおよび蒸留水により洗浄し、そして従来の1%アガロースゲルのウェル中に静置し、そして約1 V/cmで一晩電気泳動した。次いで、ゲルはエチジウムブロマイドを用いて染色し、そしてUV透光の下で写真撮影を行い、濃い画像を得た。得た画像を図4に示す。
[0073] BZL101を、5種の乳癌細胞株(SK-BR-3、MCF7、MDA-MB-231、BT-474、およびMCNeuA)に対する抗増殖性の活性について評価した。これらの細胞株は、乳癌の重要な予後的表現型を示し、ある範囲のエストロゲンおよびHER2受容体を発現する。BZL101は、1:10希釈(15μg/ml)で試験されたが、5種の細胞株のうち4種に対して、>50%増殖阻害を示した(Campbell, 2002)。BZL101は、肺癌細胞株、前立腺癌細胞株、および膵臓癌細胞株のパネルに対して、>50%増殖阻害を示した。同用量のBZL101は、正常のヒト乳腺細胞(HuMEC)に対して>25%の増殖阻害を引き起こさず、癌細胞に対する選択性を示す(表3)。さらに、BZL101は、正常なヒトリンパ球に対して、穏やかなマイトジェン作用を有した。細胞周期解析において、BZL101は、S期バーストおよびG1期停止を引き起こした(図8参照)。BZL101はまた、ミトコンドリア膜電位を弱め、カスパーゼ-非依存的高分子グレード(HMG)アポトーシスを引き起こす(図7を参照)。
[0074] このin vitro実験の結果を、以下の表3にまとめる。
Figure 2009515977
[0075] 表3:Scutellaria Barbataの水溶性抽出物BZL101のIn vitro増殖阻害効果は、1:10希釈- < 50%阻害、+ 51-75%阻害、++ >75%阻害。BZLは、すべての癌細胞株に対して活性であるが、HuMECに対しては活性ではない。
実施例1 - マウス異種移植モデルにおけるBZL101のIn vivo(IP)効率
[0076] 癌のin vivo治療におけるBZL101の効率を示すため、BZL101をマウス異種移植片モデルにおいて評価した。
[0077] BZL101を、マウス異種移植片モデルにおいて腫瘍形成を阻害する際に、腹腔内(IP)投与を介して活性であった(図5)。BZL101を、上述の調製実施例1に記載されるように調製した。MCNeuA細胞の細胞(105)を、day 0にマウスの皮下に注射した。BZL101(0.5 mlまたは1.0 ml)または対照を、各マウスに対してIPで2日に1回投与した。腫瘍サイズ(mm3)は、投与後17日目、21日目、23日目、25日目、および28日目に評価した。この研究の結果は、図5に示されるが、BZL101が異種移植片を阻害したことが示され、このことからBZL101が固形腫瘍に対してin vivoで効果的な治療である可能性があることが示唆される。
実施例2 - マウス異種移植モデルにおけるBZL101のIn vivo(経口)効率
[0078] 薬草抽出物のin vivoでの効果をさらに評価するため、BZL101単独、BZL101+シクロフォスファミド、およびシクロフォスファミド単独を、皮下癌異種移植片を有するマウスに対して、経口的に投与した。
[0079] 上述の実施例1の場合と同様に、105細胞を、Day 0に、各動物に皮下的に投与した。動物を4つの群に分けた。対照群には、通常の飲料水のみ与えた。シクロフォスファミドのみの群には、飲料水中で25 mg/Kg/日のシクロフォスファミドを与えた。BZL101のみの群には、0.5 mlのBZL101を経口強制投与により、Day 0に与え、そしてその後は3日に1回与えた。組み合わせの群には、0.5 ml/日のBZL101をDay 0に経口強制投与により与え、そしてその後は3日に1回与え、それに加えて飲料水中で25 mg/Kg/日のシクロフォスファミドを与えた。この実験の結果を、図6に示す。
[0080] 図6の結果から、予想されたように、対照と比較して、シクロフォスファミド単独は腫瘍増殖を阻害することを見いだすことができる。BZL101単独もまた、腫瘍増殖阻害を示した。そして、BZL101とシクロフォスファミドとの組み合わせは、BZL101単独またはシクロフォスファミド単独のいずれかで得られた阻害の程度よりもかなりの程度で、腫瘍増殖を阻害した。これらの結果は、固形腫瘍の治療におけるBZL101のin vivo効率を示し、そしてBZL101がおそらくは一般的に固形腫瘍の治療において有効であることを示唆する。
実施例3 - ヒトにおけるBZL101の効率
[0081] 経口BZL101の安全性および臨床的活性を示すため、Scutellaria Barbata D. Don由来の水溶性抽出物を、進行性の乳癌を有するヒト患者において研究した。
[0082] ふさわしい患者は、組織学的に確認された転移性乳癌を有し、そして無視できないほどの疾患を有した。患者は、試験のあいだ、何かその他の化学療法、ホルモン治療、または生薬(herbal medicine)を受けなかった。疾患の進行、毒性、または個人的好みにより中止されるまで、患者は、1日あたり350 ml(12グラムの乾燥可溶分BZLに相当)のBZL101抽出物を与えられた。主要な目的は、安全性、毒性および腫瘍応答であった。
[0083] 21人の患者が登録を行い、そしてBZL101を与えられた。平均年齢は54歳であり(30 - 77)、そしてそれ以前の治療の平均回数は3.9である(0-10)。血液学的な有害事象、グレードIIIまたはIVの非-血液学的な有害事象は何も存在しなかった(AEs)。数名の患者が、吐き気、下痢、頭痛、鼓腸、嘔吐、便秘、および疲労などの、グレードIおよびIIの有害事象を報告した。16人の患者が、応答について評価可能であった。16人の患者のうち4人が、安定型疾患(SD)を>90日にわたり有しており(25%)、そして3/16がSDを>180日にわたり有していた(19%)。5人の患者が、僅かな目的とする腫瘍退行を有し、その中の1人は、RECIST分類に基づいて、PRが1 mm小さかった。
[0084] 患者を、the University of California, San Francisco Carol Franc Buck Breast Care Centerおよびthe Cancer Research Network in Plantation, Floridaにて2001年8月から2004年11月のあいだに登録し、地域機関審査委員会により承認されたインフォームドコンセントにサインした。すべての患者は、≧18歳であり、組織学的に乳癌の確定診断を受け、そして転移性が関与する臨床的証拠を有した。孤立性転移を有する患者は、転移性疾患のバイオプシーでの確認を必要とした。すべての患者は、事前の治療を完了し、そして事前の抗癌治療に関連する毒性から十分に回復するために適切な時間を与えられた。6ヶ月の平均余命および80%またはそれ以上のカルノフスキー状態が必要とされた。栄養サプリメントまたは1日あたりの推奨摂取量(RDA)の5倍までのビタミンサプリメントが許容された;しかしながら、研究用以外の薬草剤を同時に使用することは禁止された。患者は、以下の場合には研究から除外された:広範囲の肝臓障害(肝臓実質の>50%)、リンパ管性肺障害、中枢神経系障害、または>3ヶ月の間の治療により安定化した脊髄圧迫、複数のまたは重症の食品アレルギーまたは薬アレルギーの履歴、およびクレアチニンにより規定される臓器機能不全または骨髄機能不全>2.0 mg/dl、全ビリルビン>1.7 mg/dl、白血球細胞カウント<2,500細胞/μL、および血小板カウント<75,000 mm3
[0085] 安全性モニタリングは継続的に行われ、そして患者は、Y週間毎にベースラインでの診断のために医師により確認を受けた。有害事象をCommon Toxicity Criteriaバージョン2を用いて分類し、臓器系によるカテゴリーを割り振り、そして研究用薬剤に関して、関連性が遠いもの、関連性の可能性があるもの、関連性の確実性が高いもの、または明らかに関連性があるもの、として分類した。ベースライン腫瘍評価を、研究用薬剤の開始から14日以内に行い、そして3ヶ月に1回行った。反応を、RECIST分類を使用して評価した。研究用薬剤は、訪問毎に投与され、そしてこの訪問の際、行われた投薬の順守および評価を行った。BZL101抽出物は、1日用量全量を含有する、シールしそして表示をしたアルミニウムの小さな包みの中で液体として提供され、それを1日2回に分割用量で投与した。腫瘍進行の測定または用量を制限する毒性に直面するまで、または被検体が自発的に中止することを決断するまで(この場合、中止の理由は提供してもらった)、毎日のBZL抽出物を投与した。
結果
患者の特徴
[0086] 全体で進行性の乳癌を有する22人の患者が研究を了解し、そして21人の患者が少なくとも1回の経口BZL101投与により治療を受け、そして安全性解析に含まれた。California Breast Cancer Research Programからの研究用の資金援助が終了し、そして研究投薬の終了日が近づいていたため、研究に組み込まれた最後の患者は、BZL101での治療を受けられなかった。患者のうち16人が、28日間またはそれ以上にわたり治療を受け、そしてResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST)にしたがって、評価可能であった。患者の希望により、9人の被検体は研究投薬を中止し、そして12人の患者は、RECIST分類に基づいた場合に進行したため、研究から離脱した。National Cancer Institute(NCI)のCommon Toxicity Criteria(CTC)バージョン2により分類されたグレードIIIまたはIVの有害事象のいずれかのために研究から離脱した患者は誰もいなかった。研究参加者の概要については表4を参照。そして選択された患者の特徴の概要については表5を参照。
Figure 2009515977
Figure 2009515977
安全性データ
[0087] BZL101の研究投薬に起因する死亡例、重篤有害事象、または血液学的有害事象は存在しなかった。BZL101に関連性の可能性があるもの、関連性の確実性が高いもの、または明らかに関連性があるものとして分類されたグレードIIIまたはIV毒性は存在しなかった。
効率
[0088] 研究投薬により治療を受けた21人の患者のうち、16人の患者が、28日間またはそれ以上の試験をうけ、そして反応性について評価可能であった。16人の患者のうち4人(25%)が、>90日の安定型疾患を有しており、そして3/16(19%)が>180日間の安定型疾患を有していた。5人の患者は、目的とするある程度の腫瘍退行を有し、最小応答(<10%、しかし直径は<30減少)として分類した。これらの応答の一つはRECIST分類では部分的寛解である1 mm小さい状態であった。少なくとも1回のBZL101の投薬を受けた患者について、研究投薬による治療を受ける前の転移性疾患についての以前の治療の平均数は、3.9であった(表6を参照)。
Figure 2009515977
Figure 2009515977
Figure 2009515977
Figure 2009515977
[0089] すべての測定可能な病変は評価可能として含まれた、改変されたRECIST評価において、1人の患者は部分的応答を有したか、または7週間の治療後にはすべての測定可能な病変の腫瘍最長径の合計において、31%の減少を示し、そして11週間の治療後には33%の減少を示した(表7)。
Figure 2009515977
結論
[0090] 薬草抽出物BZL101、固形腫瘍癌細胞の阻害のためのその使用、そして患者におけるそのような癌の治療が、本明細書中に記載される。特定の態様および事例を使用して本発明を記載したが、態様の変更および事例の変更を本発明の範囲および思想から離れることなく行うことができることは、当業者には明らかであろう。
[0091] 本発明の好ましい態様が本明細書中で示されそして記載されたが、一方でそのような態様が例示としてのみ提示されたことは、当業者にはあきらかであろう。多数のバリエーション、変更、そして置換が、本発明から離れることなく、当業者には思い浮かぶことだろう。本明細書中で記載される本発明の態様に対する様々な選択肢が、本発明を実施する際に利用可能であることが理解されるはずである。以下の請求の範囲は、本発明の範囲を定義するものであり、そしてこれらの請求項の範囲内およびその均等物の範囲内の方法および構造がそれによりカバーされることが、企図される。
[0010] 本発明の新規な特徴は、添付の請求の範囲に具体的に記載される。本発明の特徴および利点をよりよく理解することは、本発明の原理を利用する実例となる態様を記載する以下の詳細な説明を参照することにより得られる。そして添付の図面は以下の通りである。
[0011] 図1は、いくつかの固形癌腫瘍細胞の、本発明の薬草の水溶性抽出物に対する反応を示す、用量-応答曲線を示す。 [0012] 図2は、いくつかの乳腺固形癌腫瘍細胞の、本発明の薬草の水溶性抽出物に対する反応を示す、用量-応答曲線を示す。 [0013] 図3は、乳腺固形癌腫瘍細胞および正常乳房上皮の、本発明の薬草の水溶性抽出物に対する反応を含む、用量-応答曲線を示す。 [0014] 図4は、本発明の薬草の水溶性抽出物と接触した場合に、固形腫瘍癌細胞のアポトーシスの間に核DNA分解が生じることを示す、ゲル電気泳動プレートを示す。 [0015] 図5は、腹腔内(IP)に投与された本発明の薬草抽出物の、異種移植片モデルにおけるマウスの腫瘍に対する作用を示す。 [0016] 図6は、異種移植片モデルにおけるマウスの腫瘍に対する、経口強制投与により投与された薬草抽出物の作用、および飲水中低用量で投与されたシクロホスファミドと相互作用する薬草抽出物の作用を示す。 [0017] 図7は、カスパーゼを活性化することなく、薬草抽出物がアポトーシスを誘導することを示す。 [0018] 図8は、細胞周期解析における薬草抽出物が、細胞をG1期で停止させることを示す。

Claims (33)

  1. 治療的有効量のScutellaria barbataの水溶性抽出物および薬剤的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  2. Scutellaria barbataの抽出物が、少なくとも一つの癌細胞株のin vitroでの活性を低下させる、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 抽出物により阻害される癌細胞株が、SKBR3細胞、MCF7細胞、MDA-MB231細胞、BT474細胞、またはMCNeuA細胞(乳癌細胞)、A549細胞、LLC細胞(肺癌細胞)、Panc1細胞、Panc02細胞(膵臓癌細胞)、PC-3細胞、LNCaP細胞(前立腺癌細胞)、OVCAR細胞、およびSKOV3細胞(卵巣癌細胞)から選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. Scutellaria barbataの抽出物が、少なくとも一つの癌細胞株中でアポトーシスを誘導する、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 抽出物によりアポトーシスが誘導される癌細胞株は、SKBR3細胞、MCF7細胞、MDA-MB231細胞、BT474細胞、MCNeuA細胞(乳癌細胞)、A549細胞、LLC細胞(肺癌細胞)、Panc1細胞、Panc02細胞(膵臓癌細胞)、PC-3細胞 LNCaP細胞(前立腺癌細胞)、OVCAR細胞、およびSKOV3細胞(卵巣癌細胞)から選択される、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. Scutellaria barbataの抽出物が、in vitroでG1期における細胞増殖停止を誘導する、請求項1に記載の医薬組成物。
  7. G1期において細胞増殖が停止される癌細胞株が、SKBR3細胞、MCF7細胞、MDA-MB231細胞、BT474細胞、またはMCNeuA細胞(乳癌細胞)、A549細胞、LLC細胞(肺癌細胞)、Panc1細胞、Panc02細胞(膵臓癌細胞)、PC-3細胞、LNCaP細胞(前立腺癌細胞)、OVCAR細胞、およびSKOV3細胞(卵巣癌細胞)からなる群から選択される、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 哺乳動物に対して治療的有効量のScutellaria barbataの抽出物を投与することを含む、哺乳動物において癌を阻害する方法。
  9. 癌が、SKBR3、MCF7、MDA-MB231、BT474、MCNeuA、A549細胞、LLC、Panc1、Panc02、PC-3、LNCaP、OVCARおよびSKOV3から選択される異種移植片である、請求項8に記載の方法。
  10. 哺乳動物がマウスである、請求項9に記載の方法。
  11. 癌が上皮性癌である、請求項8に記載の方法。
  12. 上皮性癌が、乳癌または卵巣癌である、請求項11に記載の方法。
  13. 哺乳動物がヒトである、請求項8または12に記載の方法。
  14. 哺乳動物に対して治療的有効量のScutellaria barbataの抽出物を投与することを含む、哺乳動物中の癌におけるアポトーシスを誘導する方法。
  15. 癌が、SKBR3、MCF7、MDA-MB231、BT474、MCNeuA、A549細胞、LLC、Panc1、Panc02、PC-3、LNCaP、OVCARおよびSKOV3から選択される異種移植片である、請求項14に記載の方法。
  16. 哺乳動物がマウスである、請求項15に記載の方法。
  17. 癌が上皮性癌である、請求項16に記載の方法。
  18. 上皮性癌が乳癌または卵巣癌である、請求項17に記載の方法。
  19. 哺乳動物がヒトである、請求項14または18に記載の方法。
  20. 哺乳動物に対して、治療的有効量のScutellaria barbataの抽出物を投与することを含む、哺乳動物中の癌のG1期において増殖を停止させる方法。
  21. 癌が、SKBR3、MCF7、MDA-MB231、BT474、MCNeuA、A549細胞、LLC、Panc1、Panc02、PC-3、LNCaP、OVCARおよびSKOV3から選択される異種移植片である、請求項20に記載の方法。
  22. 哺乳動物がマウスである、請求項21に記載の方法。
  23. 癌が上皮性癌である、請求項20に記載の方法。
  24. 上皮性癌が乳癌または卵巣癌である、請求項23に記載の方法。
  25. 哺乳動物がヒトである、請求項20または24に記載の方法。
  26. Scutellaria barbata D. Donの抽出物を含む癌を治療するために有効な量の医薬組成物を、患者に対して投与することを含む、癌を治療する方法。
  27. 癌が固形癌である、請求項26に記載の方法。
  28. 固形癌が上皮細胞癌である、請求項27に記載の方法。
  29. 上皮細胞癌が乳癌または卵巣癌である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記治療が、癌の増殖速度を低下させる、請求項26に記載の方法。
  31. 前記治療が、癌のサイズを低下させる、請求項26に記載の方法。
  32. 前記治療が、癌の寛解を誘導する、請求項26に記載の方法。
  33. 医薬組成物が経口組成物である、請求項26に記載の方法。
JP2008541285A 2005-11-14 2006-11-14 癌の治療のためのScutellariabarbata抽出物 Pending JP2009515977A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US73662005P 2005-11-14 2005-11-14
US11/559,324 US7700136B2 (en) 2005-11-14 2006-11-13 Scutellaria barbata extract for the treatment of cancer
PCT/US2006/044224 WO2007059149A2 (en) 2005-11-14 2006-11-14 Scutellaria barbata extract for the treatment of cancer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009515977A true JP2009515977A (ja) 2009-04-16
JP2009515977A5 JP2009515977A5 (ja) 2010-01-14

Family

ID=38041130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008541285A Pending JP2009515977A (ja) 2005-11-14 2006-11-14 癌の治療のためのScutellariabarbata抽出物

Country Status (7)

Country Link
US (2) US7700136B2 (ja)
EP (1) EP1965819A4 (ja)
JP (1) JP2009515977A (ja)
AU (1) AU2006315459A1 (ja)
CA (1) CA2629638A1 (ja)
GB (2) GB2448249A (ja)
WO (1) WO2007059149A2 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2588180A1 (en) * 2004-12-17 2006-06-22 Bionovo, Inc. Method of using extracts of epimedium species
US7482029B2 (en) 2005-04-01 2009-01-27 Bionovo, Inc. Composition for treatment of menopause
US7700136B2 (en) * 2005-11-14 2010-04-20 Bionovo, Inc. Scutellaria barbata extract for the treatment of cancer
US20080319051A1 (en) * 2007-06-22 2008-12-25 Bionovo, Inc. Liquiritigenin and derivatives as selective estrogen receptor beta agonists
US20090042818A1 (en) * 2007-06-22 2009-02-12 Bionovo, Inc. Liquiritigenin and Derivatives as Selective Estrogen Receptor Beta Agonists
US8092841B2 (en) * 2007-08-08 2012-01-10 Bionovo, Inc. Estrogenic extracts of Ligustrum lucidum ait. of the oleaceae family and uses thereof
JP2010538090A (ja) * 2007-09-07 2010-12-09 バイオノボ・インコーポレーテッド ユリ科ファミリーのクサスギカズラのエストロゲン性抽出物およびその使用
WO2009033075A1 (en) * 2007-09-07 2009-03-12 Bionovo. Inc. ESTROGENIC EXTRACTS OF Scuttelaria barbata D. DON OF THE LABIATAE FAMILY AND USES THEREOF
EP2203178A4 (en) * 2007-09-07 2012-03-21 Bionovo Inc ESTROGENEXTRACTS FROM PUERARIA LOBATA WILLD, OHWI FROM THE FAMILY OF LEGUMINOSAE AND APPLICATIONS THEREOF
WO2009033099A1 (en) * 2007-09-07 2009-03-12 Bionovo, Inc. Estrogenic extracts of astragalus membranaceus fisch.bge.var.mongolicus bge. of the leguminosae family and uses thereof
CA2706315A1 (en) * 2007-11-19 2009-05-28 Bionovo, Inc. Anti-cancer therapy with an extract of scutellaria barbata
EP2222323A4 (en) * 2007-11-19 2012-07-25 Bionovo Inc PROCESS FOR PREPARING A CLEANED EXTRACT OF SCUTELLARIA BARBATA D. DON
EP2219659A4 (en) * 2007-11-19 2010-11-17 Bionovo Inc METHODS OF DETECTION AND TREATMENT OF CANCERS USING BARBATA SCUTTELARIA EXTRACT
WO2009067555A1 (en) * 2007-11-19 2009-05-28 Bionovo, Inc. Scutellaria barbata extract and combinations for the treatment of cancer
AU2009236339A1 (en) * 2008-04-14 2009-10-22 Bionovo, Inc. Calycosin and analogs thereof for the treatment of estrogen receptor beta-mediated diseases
WO2009137534A2 (en) * 2008-05-06 2009-11-12 Bionovo, Inc. Estrogenic extracts for use in treating vaginal and vulvar atrophy
AU2009256028A1 (en) * 2008-06-05 2009-12-10 Bionovo, Inc. Method of quantification of multiple bioactives from botanical compositons
JP2011522822A (ja) * 2008-06-06 2011-08-04 バイオノボ・インコーポレーテッド エストロゲン受容体β媒介性病状の治療のためのダイオウ(Rheumpalmatum)由来のアントラキノンおよび類似体
AU2009311601A1 (en) * 2008-06-13 2010-05-14 Bionovo, Inc. Nyasol and analogs thereof for the treatment of estrogen receptor beta-mediated diseases
CA2734523A1 (en) * 2008-09-03 2010-03-11 Bionovo, Inc. Methods and compositions for the treatment of cancer
AU2010229167A1 (en) * 2009-03-24 2011-10-20 Bionovo, Inc. Methods and compositions for the treatment of cancer
WO2010129343A2 (en) * 2009-04-28 2010-11-11 Bionovo, Inc. Method of reducing fat accumulation and inducing weight loss
US8858953B2 (en) 2011-05-09 2014-10-14 Yu-Hwa Peter Sheng Herbal composition for treating cancer
CN103599237B (zh) * 2013-11-28 2015-06-03 姜永华 一种治疗瘀阻胃络型胃癌的中药及其制备方法
US9789153B2 (en) 2014-07-02 2017-10-17 Hsiu-Hsien Tsai Composition for preventing cancer and treating cancer and intensifying the effects of other anticancer drugs

Family Cites Families (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SU1175485A1 (ru) * 1983-12-21 1985-08-30 Киевский Ордена Трудового Красного Знамени Медицинский Институт Им.Акад.А.А.Богомольца Способ лечени гипертонической болезни (его варианты)
FR2616328B1 (fr) 1987-06-12 1990-03-02 Moet Hennessy Rech Composition a base de phases lamellaires lipidiques hydratees ou de liposomes contenant un extrait de murier, ou au moins une flavone, en particulier une kuwanone et composition pharmaceutique, notamment dermatologique, a activite depigmentante, ou anti-inflammatoire, ou cosmetique, l'incorporant
JPH01175942A (ja) 1987-12-28 1989-07-12 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd 抗ウイルス性医薬用組成物
ES2099099T3 (es) * 1989-11-03 1997-05-16 Alexander S Sun Tratamiento herbaceo de enfermedades malignas.
JPH0725761A (ja) 1993-07-09 1995-01-27 Kureha Chem Ind Co Ltd 軟骨保護剤
US5874084A (en) 1996-07-19 1999-02-23 Yng-Wong; Quing Non Using complex herbal formulations to treat hot flashes
EP0923938A4 (en) 1997-03-21 2004-01-02 Shiseido Co Ltd IMMUNOSTIMULANTS
MC2441A1 (fr) 1997-07-31 1998-03-11 Exsymol Sa Composition cosmétique utile notamment pour le blanchiment de la peau et agent inhibiteur de la mélanogénèse comprenant une telle composition cosmétique
US6576660B1 (en) * 1997-10-31 2003-06-10 Arch Development Corporation Methods and compositions for regulation of 5-α-reductase activity
US6294526B1 (en) * 1998-02-06 2001-09-25 Alps Pharmaceutical Ind. Co., Ltd. Use of flavone derivatives for induction of β-lactam-sensitivity of MRSA
FR2784294B1 (fr) 1998-10-12 2000-11-17 Oreal Composition cosmetique et/ou dermatologique renfermant au moins un extrait de murier, au moins un extrait de scutellaire et au moins un derive d'acide salicylique
US6304825B1 (en) 1999-01-19 2001-10-16 Xerox Corporation Rotary encoder error compensation system and method for photoreceptor surface motion sensing and control
FR2791573B1 (fr) 1999-03-30 2003-04-11 Pf Medicament Utilisation d'un extrait de serenoa repens pour la fabrication d'un medicament destine au traitement du cancer de la prostate
JP2001122871A (ja) 1999-10-26 2001-05-08 Nippon Kayaku Co Ltd エストロゲン様作用薬剤
CN1294009A (zh) * 1999-10-28 2001-05-09 马金发 抗癌中药制剂及其置备方法
DE10031650A1 (de) 2000-06-29 2002-01-17 Schwabe Willmar Gmbh & Co Verwendung von Extrakten aus Sophora flavescens oder Sophora subprostrata zur Prophylaxe und Therapie von Krankheitszuständen, die durch einen Mangel an Östrogenen oder durch andere hormonelle Dysregulationen verursacht werden
JP4693963B2 (ja) 2000-07-12 2011-06-01 丸善製薬株式会社 エストロゲン様作用剤、コラーゲン産生促進剤、及び線維芽細胞増殖剤
US6238707B1 (en) 2000-10-11 2001-05-29 Zhang Chun Herbal hormone balance composition
JP2005501816A (ja) * 2000-12-12 2005-01-20 ワックヴォム リミテッド Scutellariaebarbataeから単離された活性な画分を含む組成物および使用方法
US6551627B1 (en) 2001-05-03 2003-04-22 Holomed Pharmaceuticals, Ltd. Medicinal herbal compounds for the prevention and treatment of diabetes
US6855344B2 (en) 2001-07-17 2005-02-15 Integrated Chinese Medicine Holdings, Ltd. Compositions and methods for prostate and kidney health and disorders, an herbal preparation
US6750248B2 (en) 2001-11-09 2004-06-15 National University Of Singapore Methods for preparing an estrogenic preparation and isolated estrogenic compounds from a plant and uses thereof
US20030165588A1 (en) * 2002-03-01 2003-09-04 Unigen Pharmaceuticals, Inc. Identification of free-B-ring flavonoids as potent COX-2 inhibitors
US20050032882A1 (en) 2002-03-06 2005-02-10 Sophie Chen Botanical extract compositions and methods of use
JP2004155779A (ja) 2002-10-16 2004-06-03 Taisho Pharmaceut Co Ltd 更年期症の予防・治療用経口組成物
AU2002952453A0 (en) 2002-11-01 2002-11-21 Novogen Research Pty Ltd Aminated isoflavonoid derivatives and uses thereof
CA2520532A1 (en) 2003-03-28 2004-10-14 Nihon University Polynucleotide encoding 2-hydroxyisoflavanone dehydratase and use thereof
US20070122501A1 (en) 2003-06-27 2007-05-31 Hong Kong University Of Science And Technology Formulations containing astragalus extracts and uses thereof
AU2004287358A1 (en) 2003-09-08 2005-05-19 Genyous Biomed International Inc. Compositions of botanical extracts for cancer therapy
US20050196409A1 (en) * 2003-09-24 2005-09-08 James Dao Compositions of botanical extracts for treating malignancy-associated changes
US20050208159A1 (en) 2004-03-16 2005-09-22 Kang Kyung S Phytoestrogenic composition comprising an extract of chinese licorice root, liquiritin or isoliquiritin
US8080577B2 (en) 2004-05-06 2011-12-20 Bioresponse, L.L.C. Diindolylmethane formulations for the treatment of leiomyomas
US20050260285A1 (en) * 2004-05-21 2005-11-24 Dimateeo-Leggio Giovina Healthy prostate formula
AU2005304878B2 (en) 2004-11-05 2010-07-08 Genomic Health, Inc. Molecular indicators of breast cancer prognosis and prediction of treatment response
CA2629529A1 (en) 2004-11-18 2006-05-26 Biopharmacopae Design International Inc. Plant extracts and dermatological uses thereof
WO2006062876A2 (en) 2004-12-09 2006-06-15 Merck & Co., Inc. Estrogen receptor modulators
WO2006065608A2 (en) 2004-12-17 2006-06-22 Bionovo, Inc. Estrogenic extracts of morus alba and uses thereof
CA2588180A1 (en) 2004-12-17 2006-06-22 Bionovo, Inc. Method of using extracts of epimedium species
US7482029B2 (en) 2005-04-01 2009-01-27 Bionovo, Inc. Composition for treatment of menopause
CN100488524C (zh) 2005-06-06 2009-05-20 广东医学院 一种由黄芪和司坦唑醇组成的治疗骨质疏松症的药物制剂
EP1907858A4 (en) 2005-06-13 2009-04-08 Univ Michigan COMPOSITIONS AND METHODS OF TREATMENT AND DIAGNOSIS OF CANCER
CN1723989A (zh) 2005-07-08 2006-01-25 山东省中医药研究院 葛藤提取物、制备方法及用途
US7700136B2 (en) 2005-11-14 2010-04-20 Bionovo, Inc. Scutellaria barbata extract for the treatment of cancer
BRPI0620292B1 (pt) 2005-12-21 2021-08-24 Janssen Pharmaceutica N. V. Compostos de triazolopiridazinas como moduladores da cinase, composição, uso, combinação e processo de preparo do referido composto
CN1840134A (zh) 2006-01-21 2006-10-04 端智 舒更颗粒

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6012027667; YU H-C et al: '半枝蓮と白花蛇舌草の癌細胞増殖抑制効果と自然発症肝腫ようマウスの延命効果' J Tradit Med Vol.17 No.4, 2000, Page.165-169 *
JPN6012027669; YIN X, ZHOU J et al: 'Anticancer activity and mechanism of Scutellaria barbata extract on human lung cancer cell line A549' Life Sci Vol.75,No.18, 2004, Page.2233-2244 *
JPN6012027672; WONG B Y Y et al: 'Oldenlandia diffusa and Scutellaria barbata Augment Macrophage Oxidative Burst and Inhibit Tumor Gro' Cancer Biother Radiopharm Vol.11,No.1, 1996, Page.51-56 *
JPN6012027674; GOH David et al: 'Inhibitory Effects of a Chemically Standardized Extract from Scutellaria barbata in Human Colon Canc' J Agric Food Chem Vol.53,No.21, 200510, Page.8197-8204 *

Also Published As

Publication number Publication date
GB2448249A (en) 2008-10-08
US20070110832A1 (en) 2007-05-17
EP1965819A2 (en) 2008-09-10
US7700136B2 (en) 2010-04-20
EP1965819A4 (en) 2011-03-23
GB0810224D0 (en) 2008-07-09
AU2006315459A1 (en) 2007-05-24
GB0808665D0 (en) 2008-06-18
US20100143511A1 (en) 2010-06-10
WO2007059149A2 (en) 2007-05-24
CA2629638A1 (en) 2007-05-24
WO2007059149A3 (en) 2008-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009515977A (ja) 癌の治療のためのScutellariabarbata抽出物
JP5300195B2 (ja) 癌治療のための植物性薬品抽出物の組成物
WO2002080951A1 (en) Herbal extracts for the treatment of cancer
US8197868B2 (en) Process of making purified extract of Scutellaria barbata D. Don
US20050196409A1 (en) Compositions of botanical extracts for treating malignancy-associated changes
US20090130118A1 (en) Scutellaria barbata extract and combinations for the treatment of cancer
TWI300352B (en) Water soluble extract from plant of solanum genus and the preparation process thereof, and pharmaceutical composition containing the water soluble extract
US20090130101A1 (en) Anti-cancer therapy with an extract of scutellaria barbata
CN115337356A (zh) 一种治疗类风湿关节炎的药物组合物及其制备方法
Iljazović et al. Efficacy in treatment of cervical HRHPV infection by combination of beta interferon, and herbal therapy in woman with different cervical lesions
KR100310979B1 (ko) 간질환 예방 및 치료용 생약조성물
CN106668041A (zh) 重楼皂苷vi在制备抗肺癌药物中的应用
US20130171263A1 (en) Snake Powder Extract For Treatment Of Cancer
CN113893301A (zh) 治疗肾虚血瘀证型骨质疏松的中药制剂及其制备方法
US20040101584A1 (en) Control of cancer with annonaceous extracts
US10758581B2 (en) Treatment of cancer
CN104042682A (zh) 一种治疗糖尿病并发肺炎的中药组合物
TWI399211B (zh) 增進胰島素敏感性與治療糖尿病之醫藥組合物
TWI448297B (zh) 一種人工合成胜肽用於製備具抗肝癌活性之藥物的用途
PT1508334E (pt) Extracto solúvel em água a partir de planta do género solanum e o seu processo de preparação, e composição farmacêutica contendo o extracto solúvel em água
CN116999533A (zh) 一种养心生脉颗粒及其制法和在抗抑郁的产品中的应用
KR20140147463A (ko) 황련 추출물을 유효성분으로 함유하는 췌장암을 예방, 개선 또는 치료하는 조성물
CN106606501A (zh) 连翘苷元在制备预防或治疗系统性红斑狼疮药物中的应用

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120530

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121106