JP2001122871A - エストロゲン様作用薬剤 - Google Patents
エストロゲン様作用薬剤Info
- Publication number
- JP2001122871A JP2001122871A JP30359299A JP30359299A JP2001122871A JP 2001122871 A JP2001122871 A JP 2001122871A JP 30359299 A JP30359299 A JP 30359299A JP 30359299 A JP30359299 A JP 30359299A JP 2001122871 A JP2001122871 A JP 2001122871A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- estrogen
- therapeutic agent
- pharmaceutically acceptable
- acceptable salt
- compound according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pyrane Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】エストロゲン欠乏に起因する疾患の治療薬とし
て、エストロゲン活性を有しエストロゲン依存性の種々
の疾患に対して組織選択的なアゴニスト作用を示す、治
療上有用で副作用の少ない薬剤が望まれている。 【解決手段】Puraria mirificaからの
抽出により得られた、式(1) 【化1】 で表される新規なデオキシミロエステロ−ルが、強いエ
ストロゲン活性を有し、エストロゲン欠乏に起因する疾
患の治療薬として有用であることを見いだした。
て、エストロゲン活性を有しエストロゲン依存性の種々
の疾患に対して組織選択的なアゴニスト作用を示す、治
療上有用で副作用の少ない薬剤が望まれている。 【解決手段】Puraria mirificaからの
抽出により得られた、式(1) 【化1】 で表される新規なデオキシミロエステロ−ルが、強いエ
ストロゲン活性を有し、エストロゲン欠乏に起因する疾
患の治療薬として有用であることを見いだした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エストロゲン活性
を有する新規なデオキシミロエステロ−ルおよびその薬
学的に許容される塩に関する。
を有する新規なデオキシミロエステロ−ルおよびその薬
学的に許容される塩に関する。
【0002】
【従来の技術】エストロゲンは、ステロイド性の発情ホ
ルモンであり、天然のみならず合成的にも多数の物質が
知られている(Environmental Heal
th Perceptives、第61巻、97−11
0頁(1985))。ヒトに存在するエストロゲンは、
主として卵巣によって生成される17β−エストラジオ
−ルであり、このものは女性の二次性徴の発達、子宮内
膜の増殖、性機能の調節、骨代謝の調節、脂質代謝の調
節などにおいて重要な役割を果たしている。従って、女
性の加齢や卵巣機能の低下に伴って、体内のエストロゲ
ンが欠乏すると、特定の医学症状、たとえば、閉経に関
連する自律神経失調症状、脂質代謝異常および血管運動
障害、更年期障害、萎縮性膣炎、性機能低下、骨粗鬆症
などが惹起されるが、これらに対してはエストロゲンの
補充療法が実施される。最近では、閉経後の女性におい
て、冠動脈性心臓疾患や骨粗鬆症による骨折に対するエ
ストロゲンの予防効果が明らかにされている(Anna
ls of InternalMedicine、第1
17巻、1038−1041頁(1992))。
ルモンであり、天然のみならず合成的にも多数の物質が
知られている(Environmental Heal
th Perceptives、第61巻、97−11
0頁(1985))。ヒトに存在するエストロゲンは、
主として卵巣によって生成される17β−エストラジオ
−ルであり、このものは女性の二次性徴の発達、子宮内
膜の増殖、性機能の調節、骨代謝の調節、脂質代謝の調
節などにおいて重要な役割を果たしている。従って、女
性の加齢や卵巣機能の低下に伴って、体内のエストロゲ
ンが欠乏すると、特定の医学症状、たとえば、閉経に関
連する自律神経失調症状、脂質代謝異常および血管運動
障害、更年期障害、萎縮性膣炎、性機能低下、骨粗鬆症
などが惹起されるが、これらに対してはエストロゲンの
補充療法が実施される。最近では、閉経後の女性におい
て、冠動脈性心臓疾患や骨粗鬆症による骨折に対するエ
ストロゲンの予防効果が明らかにされている(Anna
ls of InternalMedicine、第1
17巻、1038−1041頁(1992))。
【0003】Puoraria mirificaは豆
科クヅ属植物に属し、ミャンマ−やタイ北部等で回春効
果を有する秘薬として珍重されている。その活性本体と
して1960年にミロエステロ−ルが単離されエストロ
ゲン欠乏に起因する疾患の治療薬につながる可能性が示
唆された。(Nature、第188巻、774−77
7頁(1960))
科クヅ属植物に属し、ミャンマ−やタイ北部等で回春効
果を有する秘薬として珍重されている。その活性本体と
して1960年にミロエステロ−ルが単離されエストロ
ゲン欠乏に起因する疾患の治療薬につながる可能性が示
唆された。(Nature、第188巻、774−77
7頁(1960))
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エストロゲンを長期投
与すると、乳房痛、不正性器出血、肥満、子宮内膜の過
形成、子宮内膜癌や乳癌、心筋梗塞、血栓塞栓症および
脳血管疾患などの副作用が発現することから、治療薬と
して新規なエストロゲン様作用を示す薬剤が望まれてい
る。
与すると、乳房痛、不正性器出血、肥満、子宮内膜の過
形成、子宮内膜癌や乳癌、心筋梗塞、血栓塞栓症および
脳血管疾患などの副作用が発現することから、治療薬と
して新規なエストロゲン様作用を示す薬剤が望まれてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エストロゲン
活性を有し、エストロゲン依存症の種々の疾患に対して
組織選択的なアゴニスト作用を示す治療上有用で新規な
エストロゲン様薬剤を提供することを目的とする。本発
明者らは、上記課題を解決するために、エストロゲン様
活性を有する新規化合物を探索すべく、鋭意研究を重ね
た結果、式(1)で表される新規な化合物(デオキシミ
ロエステロ−ルと命名)が、強いエストロゲン活性を有
することを見出し、本発明を完成するに至った。
活性を有し、エストロゲン依存症の種々の疾患に対して
組織選択的なアゴニスト作用を示す治療上有用で新規な
エストロゲン様薬剤を提供することを目的とする。本発
明者らは、上記課題を解決するために、エストロゲン様
活性を有する新規化合物を探索すべく、鋭意研究を重ね
た結果、式(1)で表される新規な化合物(デオキシミ
ロエステロ−ルと命名)が、強いエストロゲン活性を有
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は 1.式(1)
【0007】
【化2】 で表されるデオキシミロエステロ−ルもしくはその薬学
的に許容される塩。
的に許容される塩。
【0008】2.前記1項記載の化合物もしくはその薬
学的に許容される塩を含有する薬剤。 3.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とするエストロゲン欠乏に起因する疾患の
治療剤。 4.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の治療剤。 5.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後の脂質代謝異常の治療剤。 6.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後の更年期障害の治療剤。 7.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後の性機能低下の治療剤。
学的に許容される塩を含有する薬剤。 3.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とするエストロゲン欠乏に起因する疾患の
治療剤。 4.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の治療剤。 5.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後の脂質代謝異常の治療剤。 6.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後の更年期障害の治療剤。 7.1項記載の化合物もしくはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする閉経後の性機能低下の治療剤。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明化合物は、Puerari
a mirificaの塊状根部を砕いて粉末状としこ
れを有機溶媒を用いて抽出し、次いで、例えばカラムク
ロマトグラフィ−により分画することにより、製造され
る。例えば有機溶媒として、順次ヘキサン、酢酸エチ
ル、エタノ−ルを用いて抽出した場合には、本発明化合
物は、酢酸エチル抽出物に含まれる。次いで、抽出物を
シリカゲル、アルミナ、あるいはODS等を用いたカラ
ムクロマトグラフィ−に付して、順次分画・精製するこ
とにより本発明化合物を得ることができる。
a mirificaの塊状根部を砕いて粉末状としこ
れを有機溶媒を用いて抽出し、次いで、例えばカラムク
ロマトグラフィ−により分画することにより、製造され
る。例えば有機溶媒として、順次ヘキサン、酢酸エチ
ル、エタノ−ルを用いて抽出した場合には、本発明化合
物は、酢酸エチル抽出物に含まれる。次いで、抽出物を
シリカゲル、アルミナ、あるいはODS等を用いたカラ
ムクロマトグラフィ−に付して、順次分画・精製するこ
とにより本発明化合物を得ることができる。
【0010】本発明の化合物又はその塩をエストロゲン
欠乏に起因する疾患等の治療剤として使用するには、単
独又は賦形剤あるいは担体と混合して注射剤、経口剤又
は坐剤などとして投与される。賦形剤及び担体としては
薬剤学的には許容されるものが選ばれ、その種類及び組
成は投与経路や投与方法により、適宜決めることができ
る。なお、本発明化合物は塩の形態として投与してもよ
く、薬学的に許容される塩としてはナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属塩などが挙げられる。
欠乏に起因する疾患等の治療剤として使用するには、単
独又は賦形剤あるいは担体と混合して注射剤、経口剤又
は坐剤などとして投与される。賦形剤及び担体としては
薬剤学的には許容されるものが選ばれ、その種類及び組
成は投与経路や投与方法により、適宜決めることができ
る。なお、本発明化合物は塩の形態として投与してもよ
く、薬学的に許容される塩としてはナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属塩などが挙げられる。
【0011】賦形剤もしくは担体としては、例えば液状
担体として水、アルコ−ルもしくは大豆油、ピ−ナツ
油、ゴム油、ミネラル油等の動植物油、又は合成油が用
いられる。固体担体としてマルト−ス、シュクロ−スな
どの糖類、アミノ酸類ヒドロキシプロピルセルロ−スな
どセルロ−ス誘導体、バレイショ澱粉などの澱粉類、ス
テアリン酸マグネシウムなどの有機酸塩などが使用され
る。注射剤の場合一般に生理食塩水、各種緩衝液、グル
コ−ス、イノシト−ル、マンニト−ル等の糖類溶液、エ
チレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル等のグリコ
−ル類が望ましい。また、イノシト−ル、マンニト−
ル、グルコ−ス、マンノ−ス、マルト−ス、シュクロ−
ス等の糖類、フェニルアラニン等のアミノ酸類の賦形剤
と共に凍結乾燥剤とし、それを投与時に注射用の適当な
溶剤、例えば滅菌水、生理食塩水、ブドウ糖液、電解質
溶液、アミノ酸等の静脈投与用液体に溶解して投与する
こともできる。
担体として水、アルコ−ルもしくは大豆油、ピ−ナツ
油、ゴム油、ミネラル油等の動植物油、又は合成油が用
いられる。固体担体としてマルト−ス、シュクロ−スな
どの糖類、アミノ酸類ヒドロキシプロピルセルロ−スな
どセルロ−ス誘導体、バレイショ澱粉などの澱粉類、ス
テアリン酸マグネシウムなどの有機酸塩などが使用され
る。注射剤の場合一般に生理食塩水、各種緩衝液、グル
コ−ス、イノシト−ル、マンニト−ル等の糖類溶液、エ
チレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル等のグリコ
−ル類が望ましい。また、イノシト−ル、マンニト−
ル、グルコ−ス、マンノ−ス、マルト−ス、シュクロ−
ス等の糖類、フェニルアラニン等のアミノ酸類の賦形剤
と共に凍結乾燥剤とし、それを投与時に注射用の適当な
溶剤、例えば滅菌水、生理食塩水、ブドウ糖液、電解質
溶液、アミノ酸等の静脈投与用液体に溶解して投与する
こともできる。
【0012】製剤中におけるデオキシミロエステロ−ル
又はその塩の含量は製剤により種々異なるが、通常0.
01〜100重量%好ましくは0.02〜90重量%で
ある。経口投与する場合には、前記固体担体もしくは液
状担体とともに錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、液
剤、ドライシロップ剤等の形態で用いられる。カプセ
ル、錠剤、顆粒、粉剤の場合は一般に本発明化合物又は
その塩の含量は約0.02〜90重量%好ましくは0.
3〜20重量%であり、残部は担体である。投与量は、
患者の年齢、体重、症状、治療目的等により決定される
が、治療量は一般に非経口投与で1〜300mg/成人
・日、経口投与で5〜500mg/成人・日である。
又はその塩の含量は製剤により種々異なるが、通常0.
01〜100重量%好ましくは0.02〜90重量%で
ある。経口投与する場合には、前記固体担体もしくは液
状担体とともに錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、液
剤、ドライシロップ剤等の形態で用いられる。カプセ
ル、錠剤、顆粒、粉剤の場合は一般に本発明化合物又は
その塩の含量は約0.02〜90重量%好ましくは0.
3〜20重量%であり、残部は担体である。投与量は、
患者の年齢、体重、症状、治療目的等により決定される
が、治療量は一般に非経口投与で1〜300mg/成人
・日、経口投与で5〜500mg/成人・日である。
【0013】
【実施例】以下に本発明化合物の製造例について、実施
例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこの実施例に
よって何ら限定されるものではない。また更に、本発明
化合物の薬理試験結果を試験例に示す。
例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこの実施例に
よって何ら限定されるものではない。また更に、本発明
化合物の薬理試験結果を試験例に示す。
【0014】実施例1 本発明化合物デオキシミロエステロ−ルの単離 Pueraria mirifica(1.31kg)
の塊状根部を粉末とした後、Soxhlet抽出装置を
用い、順次ヘキサン(5L、2回)、酢酸エチル(5
L、2回)、エタノ−ル(5L、2回)を用いて10時
間ずつ抽出した。酢酸エチル抽出物(23.37g)を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン−クロ
ロホルム=1:1、クロロホルム、クロロホルム−酢酸
エチル=1:1、酢酸エチル、酢酸エチル−メタノ−ル
=1:1)により分画した。クロロホルム−酢酸エチル
=1:1の分画(1.2g)をメタノ−ル(30mL、
2回)で洗浄し、不溶物を除いた後、洗液濃縮残渣を中
圧ODSカラムクロマトグラフィ−(30%、40%、
50%、60%、70%メタノ−ル水溶液)で分画し
た。60%メタノ−ル分画からデオキシミロエステロ−
ル(0.0284g、根部よりの収率0.002%)、
mp 213−216℃(エ−テルより再結晶)、を無
色プリズム晶として得た。
の塊状根部を粉末とした後、Soxhlet抽出装置を
用い、順次ヘキサン(5L、2回)、酢酸エチル(5
L、2回)、エタノ−ル(5L、2回)を用いて10時
間ずつ抽出した。酢酸エチル抽出物(23.37g)を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン−クロ
ロホルム=1:1、クロロホルム、クロロホルム−酢酸
エチル=1:1、酢酸エチル、酢酸エチル−メタノ−ル
=1:1)により分画した。クロロホルム−酢酸エチル
=1:1の分画(1.2g)をメタノ−ル(30mL、
2回)で洗浄し、不溶物を除いた後、洗液濃縮残渣を中
圧ODSカラムクロマトグラフィ−(30%、40%、
50%、60%、70%メタノ−ル水溶液)で分画し
た。60%メタノ−ル分画からデオキシミロエステロ−
ル(0.0284g、根部よりの収率0.002%)、
mp 213−216℃(エ−テルより再結晶)、を無
色プリズム晶として得た。
【0015】HRMS m/z:342,1457(3
42,1468 calcd, for C20H22
05); IR(KBr) cm−1: 3410(OH),17
18(CO);UV(MeOH) nm: 202(l
og ε 4.20),218(4.14),267
(3.39),287(3.51);[α]D(25
℃) +216.5(c=0.935mmol/L,M
eOH); 1H−NMR(600MHz,CD3OD) δ:0.
55(s,20−H3),1.15(s,21−H
3),1.85(dd,J=14,8.1Hz,19−
Ha),2.05(br t,J=13Hz,19−H
b),2.58(m,16−H),2.61(d,J=
7.7Hz,13−H),2.75(dd,J=12,
5.8Hz,12−H),2.81(d,J=18.4
Hz,16−Hb),3.23(s,9−H),3.2
7(s,14−H),3.79(s,18−H),6.
27(d,J=2.6Hz,4−H),6.44(d
d,J=8.4,2.6Hz,2−H),6.45
(s,7−H),6.96(d,J=8.4Hz,1−
H);
42,1468 calcd, for C20H22
05); IR(KBr) cm−1: 3410(OH),17
18(CO);UV(MeOH) nm: 202(l
og ε 4.20),218(4.14),267
(3.39),287(3.51);[α]D(25
℃) +216.5(c=0.935mmol/L,M
eOH); 1H−NMR(600MHz,CD3OD) δ:0.
55(s,20−H3),1.15(s,21−H
3),1.85(dd,J=14,8.1Hz,19−
Ha),2.05(br t,J=13Hz,19−H
b),2.58(m,16−H),2.61(d,J=
7.7Hz,13−H),2.75(dd,J=12,
5.8Hz,12−H),2.81(d,J=18.4
Hz,16−Hb),3.23(s,9−H),3.2
7(s,14−H),3.79(s,18−H),6.
27(d,J=2.6Hz,4−H),6.44(d
d,J=8.4,2.6Hz,2−H),6.45
(s,7−H),6.96(d,J=8.4Hz,1−
H);
【0016】13C−NMR(150 MHz,CD3
OD) δ:22.0(CH3),32.7(CH
3),38.0(C),38.9(CH2),42.4
(CH),43.2(CH),47.1(CH),5
1.3(CH),56.2(CH2),77.8
(C),80.4(CH),103.3(CH),11
1.1(C),111.2(CH),112.5
(C),131.6(CH),138.2(CH),1
54.0(C),158.1(C),210.8(C
O).
OD) δ:22.0(CH3),32.7(CH
3),38.0(C),38.9(CH2),42.4
(CH),43.2(CH),47.1(CH),5
1.3(CH),56.2(CH2),77.8
(C),80.4(CH),103.3(CH),11
1.1(C),111.2(CH),112.5
(C),131.6(CH),138.2(CH),1
54.0(C),158.1(C),210.8(C
O).
【0017】試験例1 デオキシミロエステロ−ル(本発明化合物)、ミロエス
テロ−ル及びエストラジオ−ルの抗エストロゲン剤(ク
エン酸トレミフェン)存在下におけるMCF−7に対す
る増殖促進作用の比較 実験方法 MCF−7細胞(ヒト乳癌細胞;ATCC HTB−2
2)をGIT培地(日本製薬)に5000/mリットル
で調整し、96穴プレ−トに200μリットル播いた。
37℃で一晩培養した後に培地で希釈したクエン酸トレ
ミフェンを最終濃度5μMになるように添加し、さらに
被験化合物(ミロエステロ−ル、デオキシミロエステロ
−ル、エストラジオ−ル)を添加し、更に7日間培養し
た。培養終了後に細胞をメチレンブル−で染色し、66
0nmの吸光度を測定し、各濃度の細胞増殖率を求め
た。薬剤を添加しないウェルをコントロ−ルとし、増殖
率(%)は次式より求めた。 %=薬剤添加後細胞数/コントロ−ル細胞数×100 実験はn=3で行った。
テロ−ル及びエストラジオ−ルの抗エストロゲン剤(ク
エン酸トレミフェン)存在下におけるMCF−7に対す
る増殖促進作用の比較 実験方法 MCF−7細胞(ヒト乳癌細胞;ATCC HTB−2
2)をGIT培地(日本製薬)に5000/mリットル
で調整し、96穴プレ−トに200μリットル播いた。
37℃で一晩培養した後に培地で希釈したクエン酸トレ
ミフェンを最終濃度5μMになるように添加し、さらに
被験化合物(ミロエステロ−ル、デオキシミロエステロ
−ル、エストラジオ−ル)を添加し、更に7日間培養し
た。培養終了後に細胞をメチレンブル−で染色し、66
0nmの吸光度を測定し、各濃度の細胞増殖率を求め
た。薬剤を添加しないウェルをコントロ−ルとし、増殖
率(%)は次式より求めた。 %=薬剤添加後細胞数/コントロ−ル細胞数×100 実験はn=3で行った。
【0018】結果を図1に示した。トレミフェン無添加
(コントロール)でのMCF−7の増殖が100%に対
し、トレミフェン5μM添加により、MCF−7の増殖
は25%に抑制された。トレミフェン5μM存在下に、
デオキシミロエステロ−ル、ミロエステロ−ルならびに
エストラジオ−ルの併用により増殖抑制の回復が認めら
れ、トレミフェンを加えないコントロ−ルの増殖まで回
復した。エストラジオ−ルが10-12M以下でも活性を
有するのに対して、デオキシミロエステロ−ルは10-8
M以上でエストラジオールよりも高い増殖促進活性が認
められた。その最大活性はエストラジオールよりも強か
った(エストラジオールが110%に対し、デオキシミ
ロエステロールは150%)。また、本発明化合物であ
るデオキシミロエステロ−ルはミロエステロ−ルよりも
約10倍低い濃度でもミロエステロ−ルと同等の活性を
示した。
(コントロール)でのMCF−7の増殖が100%に対
し、トレミフェン5μM添加により、MCF−7の増殖
は25%に抑制された。トレミフェン5μM存在下に、
デオキシミロエステロ−ル、ミロエステロ−ルならびに
エストラジオ−ルの併用により増殖抑制の回復が認めら
れ、トレミフェンを加えないコントロ−ルの増殖まで回
復した。エストラジオ−ルが10-12M以下でも活性を
有するのに対して、デオキシミロエステロ−ルは10-8
M以上でエストラジオールよりも高い増殖促進活性が認
められた。その最大活性はエストラジオールよりも強か
った(エストラジオールが110%に対し、デオキシミ
ロエステロールは150%)。また、本発明化合物であ
るデオキシミロエステロ−ルはミロエステロ−ルよりも
約10倍低い濃度でもミロエステロ−ルと同等の活性を
示した。
【0019】
【発明の効果】本発明により、デオキシミロエステロ−
ルが強いエストロゲン様活性を有し、エストロゲン欠乏
に起因する疾患の治療剤として有用であることが判明し
た。さらには、デオキシミロエステロールは閉経後骨粗
鬆症の治療剤、閉経後の脂質代謝異常の治療剤、閉経後
の更年期障害の治療剤及び閉経後の性機能低下の治療剤
として有用であることが明らかとなった。
ルが強いエストロゲン様活性を有し、エストロゲン欠乏
に起因する疾患の治療剤として有用であることが判明し
た。さらには、デオキシミロエステロールは閉経後骨粗
鬆症の治療剤、閉経後の脂質代謝異常の治療剤、閉経後
の更年期障害の治療剤及び閉経後の性機能低下の治療剤
として有用であることが明らかとなった。
【図1】クエン酸トレミフェン(5μM)存在下に、デ
オキシミロエステロ−ル、ミロエステロ−ルならびにエ
ストラジオ−ルを10-12〜10-6Mで添加してのMC
F−7に対する増殖促進作用の比較を図1に示した。
オキシミロエステロ−ル、ミロエステロ−ルならびにエ
ストラジオ−ルを10-12〜10-6Mで添加してのMC
F−7に対する増殖促進作用の比較を図1に示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 15/12 A61P 15/12 19/10 19/10 43/00 111 43/00 111
Claims (7)
- 【請求項1】式(1) 【化1】 で表されるデオキシミロエステロ−ルもしくはその薬学
的に許容される塩。 - 【請求項2】請求項1記載の化合物もしくはその薬学的
に許容される塩を含有する薬剤。 - 【請求項3】請求項1記載の化合物もしくはその薬学的
に許容される塩を有効成分とするエストロゲン欠乏に起
因する疾患の治療剤。 - 【請求項4】請求項1記載の化合物もしくはその薬学的
に許容される塩を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の治療
剤。 - 【請求項5】請求項1記載の化合物もしくはその薬学的
に許容される塩を有効成分とする閉経後の脂質代謝異常
の治療剤。 - 【請求項6】請求項1記載の化合物もしくはその薬学的
に許容される塩を有効成分とする閉経後の更年期障害の
治療剤。 - 【請求項7】請求項1記載の化合物もしくはその薬学的
に許容される塩を有効成分とする閉経後の性機能低下の
治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30359299A JP2001122871A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | エストロゲン様作用薬剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30359299A JP2001122871A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | エストロゲン様作用薬剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001122871A true JP2001122871A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17922865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30359299A Pending JP2001122871A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | エストロゲン様作用薬剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001122871A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004277414A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-10-07 | Chisso Corp | 食用キノコ由来のエストロゲン様活性物質 |
WO2006107745A3 (en) * | 2005-04-01 | 2008-12-31 | Bionovo Inc | Composition for treatment of menopause |
US7700136B2 (en) | 2005-11-14 | 2010-04-20 | Bionovo, Inc. | Scutellaria barbata extract for the treatment of cancer |
US8092841B2 (en) | 2007-08-08 | 2012-01-10 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Ligustrum lucidum ait. of the oleaceae family and uses thereof |
US8197868B2 (en) | 2007-11-19 | 2012-06-12 | Bionovo, Inc. | Process of making purified extract of Scutellaria barbata D. Don |
US8512961B2 (en) | 2007-11-19 | 2013-08-20 | Bionovo, Inc. | Methods of detecting and treatment of cancers using Scutellaria barbata extract |
US9155770B2 (en) | 2007-09-07 | 2015-10-13 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Scuttelaria barbata D. don of the labiatae family and uses thereof |
US9220740B2 (en) | 2007-09-07 | 2015-12-29 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Astragalus membranaceus fisch. bge. var. mongolicus bge. of the Leguminosae family and uses thereof |
US9339523B2 (en) | 2007-09-07 | 2016-05-17 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Asparagus conchinchinensis (Lour.) Merr of the Liliaceae family and uses thereof |
-
1999
- 1999-10-26 JP JP30359299A patent/JP2001122871A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004277414A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-10-07 | Chisso Corp | 食用キノコ由来のエストロゲン様活性物質 |
US20120107344A1 (en) * | 2005-04-01 | 2012-05-03 | Bionovo, Inc. | Composition for treatment of menopause |
WO2006107745A3 (en) * | 2005-04-01 | 2008-12-31 | Bionovo Inc | Composition for treatment of menopause |
US7482029B2 (en) * | 2005-04-01 | 2009-01-27 | Bionovo, Inc. | Composition for treatment of menopause |
US9446086B2 (en) * | 2005-04-01 | 2016-09-20 | Bionovo, Inc. | Composition for treatment of menopause |
US8110228B2 (en) | 2005-04-01 | 2012-02-07 | Bionovo, Inc. | Composition for treatment of menopause |
US7700136B2 (en) | 2005-11-14 | 2010-04-20 | Bionovo, Inc. | Scutellaria barbata extract for the treatment of cancer |
US8092841B2 (en) | 2007-08-08 | 2012-01-10 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Ligustrum lucidum ait. of the oleaceae family and uses thereof |
US9155770B2 (en) | 2007-09-07 | 2015-10-13 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Scuttelaria barbata D. don of the labiatae family and uses thereof |
US9220740B2 (en) | 2007-09-07 | 2015-12-29 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Astragalus membranaceus fisch. bge. var. mongolicus bge. of the Leguminosae family and uses thereof |
US9339523B2 (en) | 2007-09-07 | 2016-05-17 | Bionovo, Inc. | Estrogenic extracts of Asparagus conchinchinensis (Lour.) Merr of the Liliaceae family and uses thereof |
US8197868B2 (en) | 2007-11-19 | 2012-06-12 | Bionovo, Inc. | Process of making purified extract of Scutellaria barbata D. Don |
US8512961B2 (en) | 2007-11-19 | 2013-08-20 | Bionovo, Inc. | Methods of detecting and treatment of cancers using Scutellaria barbata extract |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW539551B (en) | Steroidal glycosides having appetite suppressant activity and the pharmaceutical compositions thereof | |
US8075923B2 (en) | Use of hederagenin 3-O-α-L-rhamnopyranosyl(1→2)-(β-D-glucopyranosyl(1→4)-α-L-arabinopyranoside or an extract from pulsatillae radix containing the same as a therapeutic agent for solid tumors | |
JP3430322B2 (ja) | スポンギスタチン5、7、8及び9 | |
TWI648257B (zh) | 牛樟芝化合物、製備方法及其用途 | |
JP2004537565A (ja) | 新規なダンマランサポゲニン、抗癌剤としてのその使用方法及びその製造方法 | |
JP6302102B2 (ja) | ベニコウジカビ(monascus purpureus)から単離された化合物、その調製方法及び使用 | |
JP2001122871A (ja) | エストロゲン様作用薬剤 | |
WO2022134657A1 (zh) | 一类抗前列腺癌的瑞香烷型二萜及其制备方法 | |
TWI580689B (zh) | 甾醇類衍生物及其製備方法與應用 | |
JP2004506608A (ja) | 半夏生抽出物を含有する抗癌剤用薬学組成物およびその製造方法 | |
CN102516344A (zh) | 一种具有抗肿瘤活性的化合物及其制备方法和应用 | |
CN111471080B (zh) | ocotillol型人参皂苷元A环并氨基噻唑环衍生物及制备方法 | |
WO2021080129A1 (ko) | 하이드란제놀 또는 필로둘신을 유효성분으로 하는 피부장벽 강화 및 아토피 피부염 개선용 조성물 | |
JPH1121284A (ja) | フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬 | |
WO1998024795A1 (en) | Novel triterpene glycoside compound, process for preparation thereof and anti-cancer composition containing the same | |
KR100564383B1 (ko) | 진세노사이드 유도체의 제조방법 | |
KR100547253B1 (ko) | 암 예방 및 치료에 유효한 진세노사이드 유도체 | |
CN114315930A (zh) | 化合物或其可药用盐、药物组合物及用途 | |
CN103239459B (zh) | 一种甾醇类衍生物在制备预防和/或治疗和/或辅助治疗癌症的药物中的用途 | |
JPH09188671A (ja) | キサンタチン含有抗腫瘍医薬組成物 | |
KR100763620B1 (ko) | 산조인 추출물 또는 베툴린산을 유효성분으로 함유하는성장호르몬 분비촉진용 조성물 | |
JP7393457B2 (ja) | フランアスピドスペルミン二量体又はその薬学的に許容される塩及びその製造方法と適用、ならびに医薬組成物 | |
KR100979921B1 (ko) | 갈색꽃구름 버섯추출물과 이로부터 분리된 락톤계 화합물 및 이를 포함하는 항 비만제 조성물 | |
CN108997473A (zh) | 一种非海参烷型海参皂苷及其制备方法与应用 | |
CN103709227B (zh) | 双键取代雷公藤内酯衍生物及其制备方法和应用 |