JP2009515167A - がんの予測及び予後の検査方法、並びにがん治療のモニタリング - Google Patents

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Abstract

本発明は、バイオマーカー、及び、がんの予測及び予後のためのバイオマーカーの利用、並びにバイオマーカーを利用したがんの治療効果のモニタリングに関する。具体的には、本発明はマルチキナーゼ阻害剤用のバイオマーカーとしてのVEGF−R2の利用に関する。

Description

本発明は、バイオマーカー、及び、がんの予測及び予後の検査のためのバイオマーカーの利用、ならびにバイオマーカーを利用したがん治療の効果のモニタリングに関する。具体的には、本発明はマルチキナーゼ阻害剤用のバイオマーカーとしての可溶性VEGF−R2の利用に関する。
血管内皮増殖因子受容体(VEGFRs)及びそのリガンドである血管内皮増殖因子(VEGFs)は、内皮細胞の転移及び増殖において重要な役割を担っている。VEGFR/VEGF系として、3種類の受容体(VEGFR−1、VEGFR−2、及びVEGFR−3)と、6種類のリガンド(VEGF−A、B、C、D及びE、ならびに胎盤成長因子)が挙げられる。VEGF−Aはさらに、VEGF−A遺伝子の選択的転写に由来する、4種類のアイソフォーム、VEGF−121、VEGF−165、VEGF−185、及びVEGF−204で構成される。その受容体は、細胞内チロシンキナーゼドメインを有する原形質膜貫通タンパク質である。他のプロテイン・キナーゼと同様に、VEGFRsの活性化は内皮細胞の増殖の信号を調節するキーメカニズムであり、VEGFR/VEGFの異常性が、乾癬及び悪性腫瘍といった人間の多くの病気における異常な血管形成の一因であると考えられている。
胚形成では、VEGFR/VEGF系が、脈管系の正しい発達にとって不可欠である。成人では、VEGFR/VEGFは創傷治癒、炎症、及び血管形成において重要である。
薬物治療前に行なう、患者の可溶性VEGF−R2血中濃度の無侵襲試験は、治療上の意思決定での潜在的に重要な補助役を担う。総VEGF−Aの測定は、疾患の転帰の予後指標として人間に用いられているが、本開示に至るまで、化学療法及び治療の転帰の前に、患者の可溶性VEGF−R2濃度間の相関関係についての報告はされていない。したがって、可溶性VEGF−R2は、貴重な予後指標として、また、バイオマーカーとしての機能を果たし、マルチキナーゼ阻害剤を用いた治療の効果をモニタリングすることができる。
本発明は、バイオマーカー、及び、がんの予測及び予後のためのバイオマーカーの利用、ならびにバイオマーカーを利用したがんの治療効果のモニタリングに関する。具体的には、本発明はマルチキナーゼ阻害剤(例えばソラフェニブ)用のバイオマーカーとしての可溶性VEGF−R2の利用に関する。
1つの実施の形態では、本発明は、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ)を用いた治療に先駆けてヒトの体液中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度を測定するための定量的免疫測定法の利用に関する。その濃度は、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ)を用いた治療の恩恵を受けるために治療されるがん患者の可能性の指標として、特に有用である。
可溶性VEGF−R2の治療後の濃度の測定及び治療中の可溶性VEGF−R2濃度の変化を、患者の治療選択における治療上の補助として臨床的に利用し、患者の前癌/腫瘍性疾患の状態をモニタリングする、及び/または、前癌/腫瘍性疾患の患者が、治療にどのように応答しているかをモニタリングすることができる。1つの実施形態では、可溶性VEGF−R2の濃度を、患者の治療の選択の補助、及び患者の治療に最適な方法についての意思決定に利用して差し支えない。
可溶性VEGF−R2の濃度は、限定はしないが、血液、血清、血漿、尿、唾液、精液、胸部滲出液、脳脊髄液、涙液、痰、粘液、リンパ液、細胞質ゾル、腹水、胸水、羊水、膀胱洗浄液、及び気管支肺胞洗浄液などの患者試料において測定して差し支えない。
別の実施形態では、本発明は、患者試料中の可溶性VEGF−R2の治療前の濃度を測定し、起こりうる患者の転帰についての可溶性VEGF−R2濃度に対するノモグラフをもとに、起こりうる転帰を評価することにより、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ)を用いた治療の恩恵を受ける患者を選択する方法としての免疫測定法の利用に関する。
患者における活性化VEGF経路と関連する病気の状態をモニタリングする方法は、病気の予後の検査であってもよく、ここで、患者試料中の総VEGFタンパク質濃度は、患者にとって治療転帰の良好または不良の指標である。予後は、反応速度(RR)、完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、安定疾患(SD)、臨床的有効性(完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、及び安定疾患(SD)を含む)、増殖抑制期間(TTP)、無増悪生存率(PFS)、及び全生存(OS)からなる群より選択される臨床転帰であって差し支えない。
これらの方法は、例えば、サンドイッチ酵素免疫測定法(サンドイッチELISA法)または同等の試験などのサンドイッチ免疫測定法の形式の免疫測定法のような標準的な形式で構わない。これらの免疫測定法には抗可溶性VEGF−R2モノクローナル抗体などのモノクローナル抗体を利用してもよい。さらには、モノクローナル抗体はビオチニル化されていて差し支えない。
本発明の別の実施の形態は、例えば前癌/腫瘍性疾患を有する患者の治療選択方法として、患者試料中の総可溶性VEGF−R2タンパク質濃度の逐次変化を測定するための定量的免疫測定法に関する。
例として、こういった治療の選択方法の1つには、
(a)対照群に由来する試料中の総可溶性VEGF−R2タンパク質濃度を免疫学的に検出及び定量し、
(b)経時的に患者から採取した試料中の総可溶性VEGF−R2タンパク質濃度を免疫学的に検出及び定量し、
(c)従来の治療及び/またはマルチキナーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ)による治療によって患者を治療するか否かを、患者の試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度に基づいて決定する、
各工程を有してなる。
例えば、患者の試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度が70pg/mlよりも高いと認められる場合、患者が可溶性VEGF−R2作用性(driven)疾患を有するという結論を出すことができ、その決定により、マルチキナーゼ阻害剤(例えばソラフェニブ)による治療を、単独で、または他の治療と併用して、患者に施してもよい。
可溶性VEGF−R2経路を標的とした治療は、マルチキナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、ビスアリール尿素(bis-aryl ureas)、VEGFR−2のアンチセンス阻害剤、またはモノクローナル抗体による治療などであって差し支えない。例えば、VEGF経路を標的とした治療は、チロシンキナーゼ阻害剤であると同時に血管形成阻害薬でもある、ビスアリール尿素ソラフェニブであって差し支えなく、あるいはチロシンキナーゼ阻害剤STI571(メシル酸イマチニブまたはグリベック(登録商標)としても知られている)であってもよい。
本発明の別の実施形態は、定量的免疫測定法を利用した、1種類以上の他のタンパク質の濃度と一緒に行なう可溶性VEGF−R2濃度変化の検出である。こういった追加のタンパク質としては、例えば、阻害剤(例えば、メタロプロテアーゼ−1(TIMP−1)の組織阻害剤)、癌タンパク(例えば、HER−2/neu、ras p21)、成長因子受容体(例えば、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)、血小板由来増殖因子受容体α(PDGFR−α)、転移タンパク質(例えば、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA))、腫瘍マーカー(例えば、癌胎児性抗原(CEA))、及び腫瘍抑制タンパク質(例えば、p53)が挙げられる。これらの方法は、次に、例えば診断における検査/予後の検査ツール、病気にかかった患者のための治療の選択、患者における病状のモニタリング、及びVEGF経路を標的とする治療または別の治療に、疾患を有する患者がどのように応答しているかのモニタリングなどに利用して差し支えない。臨床的展望、治療手段(therapeutic resource)、及び診断における検査/予後の検査のパラメーターを拡大する手段として、患者(例えば、がん患者)における総可溶性VEGF−R2、及び、VEGF経路を活性化させるタンパク質などの追加のタンパク質の両方の逐次的変化を患者に試験することは、最も有望な治療成果を上げるための最適な治療の組合せを選択するのに有利であろう。
別の実施形態では、本発明は、あるタンパク質に特異的な抗体を含めた、患者の試料における治療の有効性をモニタリングするための検査キットを提供する。ある実施の形態では、該キットには、さらにキットの使用説明書も含まれる。ある実施の形態では、該キットに、さらに、細胞を懸濁または固定するための溶液、検出可能なタグまたは標識、ポリペプチドが抗体の結合を受け入れやすくするための溶液、細胞溶解用の溶液、またはポリペプチドを生成するための溶液を含めて差し支えない。さらなる実施の形態では、該抗体は可溶性VEGF−R2に特異的である。
当然のことながら、本発明は、記載される特定の方法、手順、細胞系、動物の種属、構成、及び試薬に限定されず、これらは変化させて構わない。当然、本発明に用いられる専門用語は、特定の実施例のみを説明する目的であって、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲を限定することは意図していないことも理解されるべきである。
他に定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野における当業者に一般に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書に記載されるものと同様または同等の方法、装置、及び材料のいずれも、本発明の実施または試験に用いることができるが、好ましい方法、装置及び材料について、以下に述べる。
例えば今述べている発明に関連して利用する可能性のある刊行物に記載される構成物及び方法などを説明し開示する目的で、本明細書に記載されるすべての刊行物及び特許を、参照することにより本明細書に援用する。上で論じられ、また文章全般にわたる刊行物は、単に本願の出願日に先行する開示について提供されるものである。本明細書の何ものも、先発明に基づいて、本発明者がこのような開示に先立つ権利がないものと認められるような解釈がされるべきではない。
定義
便宜上、本明細書、実施例及び添付の特許請求の範囲で用いられる特定の用語及び語句の意味を以下に提供する。
「患者試料」という用語は、本明細書では、患者から得られた試料のことをいう。試料は、いかなる生物組織または流体であっても差し支えない。試料は、患者に由来する試料であって構わない。こういった試料としては、限定はしないが、血液、血清、血漿、尿、唾液、精液、胸部滲出物、脳脊髄液、涙液、痰、粘液、リンパ液、細胞質ゾル、腹水、胸水、羊水、膀胱洗浄液、及び気管支肺胞洗浄液、血液細胞(例えば白血球)、組織または生検試料(例えば腫瘍生検)、またはそれらに由来する細胞が挙げられる。生体試料には、組織学用に採取される、凍結切片などの組織片も含まれる。
「バイオマーカー」という用語には、様々な細胞内外の事象、及び有機体そのものの生理学的変化が含まれる。バイオマーカーは、例えば、限定はしないが、シグナリング分子、転写調節因子、代謝産物、遺伝子転写物の生成濃度または速度、及び翻訳後のタンパク質の修飾といった、細胞機能のいずれかの態様を実質的に表している。バイオマーカーには、転写レベルでの全ゲノム解析またはタンパク質レベル及び/または修飾での全プロテオーム解析を含めてもよい。
バイオマーカーは、また、化合物で処理された、未処理の疾病細胞と比較して疾患を有する被験者の疾病細胞中の上方もしくは下方制御された遺伝子または遺伝子産物のことを称してもよい。すなわち、遺伝子または遺伝子産物は、それが用いられるであろう治療される細胞に対して十分特異的であり、随意的に他の遺伝子または遺伝子産物と共に、小分子の有効性を確認し、予測し、検出する。したがって、バイオマーカーは、疾病細胞における化合物の有効性、または、その化合物による治療に対する疾病細胞の応答の有効性によって特徴付けられる、遺伝子または遺伝子産物である。
「がん(癌)」という用語は、限定はしないが、乳、呼吸器、脳、生殖器、消化器、尿路、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺の癌などの充実性腫瘍、及びそれらの遠隔転移が挙げられる。この用語には、また、リンパ腫、肉腫、及び白血病も含まれる。
乳癌の例としては、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、腺管上皮内癌、及び上皮内小葉癌が挙げられるが、それらに限定されない。
呼吸器癌の例としては、小細胞及び非小細胞肺癌、並びに、気管支腺腫及び胸膜肺芽腫が挙げられるが、それらに限定されない。
脳腫瘍の例としては、脳幹、視床下部グリオーマ、小脳及び大脳星状細胞腫、髄芽腫、上衣細胞腫、並びに下垂体、神経外胚葉及び松果体の腫瘍が挙げられるが、それらに限定されない。
男性生殖器の腫瘍としては、前立腺及び睾丸の癌が挙げられるが、それらに限定されない。女性生殖器の腫瘍としては、子宮内膜、子宮頸部、卵巣、膣及び外陰部の癌、並びに子宮の肉腫が挙げられるが、それらに限定されない。
消化管の腫瘍としては、肛門、大腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸及び唾液腺の癌が挙げられるが、それらに限定されない。
尿路の腫瘍としては、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管及び尿道の癌が挙げられるが、それらに限定されない。
眼の癌としては、眼内メラノーマ及び網膜芽腫が挙げられるが、それらに限定されない。
肝臓癌の例としては、肝細胞癌(繊維化変異種を伴うか又は伴わない肝細胞癌)、胆管癌(肝内胆管癌)、及び混合肝細胞性胆管癌が挙げられるが、それらに限定されない。
皮膚癌としては、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、及び非黒色腫皮膚癌が挙げられるが、それらに限定されない。
頭部及び頸部癌としては、咽喉/下咽喉/鼻咽喉/口腔咽喉の癌、及び唇及び口腔の癌が挙げられるが、それらに限定されない。
リンパ腫としては、AIDS関連のリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、及び中枢神経系のリンパ腫が挙げられるが、それらに限定されない。
肉腫としては、軟組織、骨肉腫、悪性線維組織球腫、リンパ肉腫、及び横紋筋肉腫が挙げられるが、それらに限定されない。
白血病としては、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、及び有毛細胞白血病が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書で用いられる「患者」または「被験者」という用語には、哺乳動物(例えば、ヒト及び動物)が含まれる。
本発明は、患者の試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の濃度を測定する定量的免疫測定法に関する。これらの測定法は、活性化された可溶性VEGF−R2経路に関連する疾患を有する患者の治療を選択するのに有用であろう。本明細書では、「活性化されたVEGF経路」は、可溶性VEGF−R2タンパク質の過剰発現または突然変異のいずれかによって活性化されたVEGF経路として定義され、それには、情報制御された及び/または突然変異によって刺激されたVEGF経路が含まれる。
活性化されたVEGF経路に関連する腫瘍性疾患並びに腫瘍性疾患を引き起こす前癌の例としては、以下のものが挙げられる:転移性髄芽腫、消化管間質腫瘍(GIST)、隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)、慢性骨髄増殖性疾患(CMPD)、結腸直腸癌、大腸癌、肺癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、甲状腺癌、すい臓癌、膀胱癌、腎臓癌、黒色腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頸癌、頭頚部癌、脳腫瘍、肝細胞癌、及び血液悪性腫瘍。よって、可溶性VEGF−R2タンパク質の濃度を、単独で、または他のタンパク質(例えば、他の癌タンパク質)の濃度と組み合わせて、臨床転帰を予測し、及び/または治療選択の補助として利用して差し支えない。
したがって、本発明は、がんを患っている患者にマルチキナーゼ阻害剤(例えばソラフェニブ)を用いた治療が有効であろうという可能性を見極めることを目的として、患者の試料中の可溶性VEGF−R2濃度(例えば、可溶性VEGF−R2の血中濃度)を定量的に測定するための免疫測定法の用途について開示し、権利を主張するものである。
本発明の1つの実施の形態では、可溶性VEGF−R2タンパク質は、検査の際(例えば、腎細胞癌)、または治療後(治療の第1周期の21日目、治療の第3周期1日目)に採取した患者の試料について、定量される。こういった患者の試料は、例えば、体液試料の中でも特に、血液、血清、血漿、尿、唾液、精液、胸部滲出液、脳脊髄液、涙液、痰、粘液、リンパ液、細胞質ゾル、腹水、胸水、羊水、膀胱洗浄液、及び気管支肺胞洗浄液などであって差し支えない。患者試料は、生または冷凍であってよく、ヘパリン、クエン酸、またはEDTAで処理しても構わない。
本発明の方法に用いてもよい免疫測定法の例として、サンドイッチELISA法が挙げられる。しかし、当然のことではあるが、本明細書で開示する方法に加えて他の方法も患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の定量に利用して差し支えない。さらには、発光標識などの多くの検出方法を、可溶性VEGF−R2を視覚化するのに利用して差し支えない。
本発明にかかる方法と共に用いるために、多くの形式を適合させてもよい。例えば、患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の検出及び定量は、当分野で一般的に知られている測定法の中でも特に、酵素免疫測定法、放射免疫測定法、二重抗体サンドイッチ法、凝集反応法、蛍光免疫測定法、免疫電子顕微鏡法及び走査顕微鏡法によって行なって差し支えない。こういった測定法での可溶性VEGF−R2タンパク質の定量を、当分野で知られている従来法に適応させてもよい。1つの実施形態では、可溶性VEGF−R2タンパク質の血中濃度の逐次変化を、従来技術を用いて担体の表面に捕捉抗体を固定するサンドイッチ測定法によって検出及び定量してもよい。
適切な担体としては、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、置換ポリスチレン、ポリアクリルアミド(ポリアミド及びポリ塩化ビニルなど)、ガラスビーズ、アガロース、及びニトロセルロースなどの合成高分子担体が挙げられる。
本発明にかかる方法に利用されるELISAサンドイッチ免疫測定法の例では、捕捉抗体として精製マウス抗ヒト可溶性VEGF−R2モノクローナル抗体が、また、検出抗体としてビオチニル化ヤギ抗ヒト可溶性VEGF−R2ポリクローナル抗体が用いられる。捕捉モノクローナル抗体は、マイクロタイター・プレートウェル上に固定される。希釈されたヒト血清/血漿試料または可溶性VEGF−R2標準(組換え野生型可溶性VEGF−R2タンパク質)をウェル内で培養し、捕捉モノクローナル抗体によって可溶性VEGF−R2抗原を結合させる。ウェルを洗浄後、固定化された可溶性VEGF−R2抗原をビオチニル化された検出抗体に曝露し、その後、再びウェルを洗浄する。次に、ストレプトアビジン−ホースラディシュ・ペルオキシダーゼ複合体を加える。最終的な洗浄の後、TMBブルー基質剤(TMB Blue Substrate)をウェルに加え、結合したペルオキシダーゼ活性を検出する。2.5N硫酸を加えて反応を停止し、450nmで吸収を測定する。可溶性VEGF−R2標準を用いた試料の吸収値の相関性により、血清または血漿のpg/mlでの可溶性VEGF−R2の定量値が決定できる。
当然ながら、他のタンパク質(例えば、阻害剤、癌タンパク質、成長因子受容体、血管新生因子、転移タンパク質、腫瘍マーカー、腫瘍抑制タンパク質、VEGF経路に関連するタンパク質など)も、可溶性VEGF−R2と組み合わせた検出及び定量に適しているであろう。例えば、可溶性VEGF−R2と共に検査するのに適している他のタンパク質としては、メタロプロテアーゼ−1(TIMP−1)、HER−2/neu、ras P21、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)、血小板由来増殖因子受容体α、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)、癌胎児性抗原(CEA)、及びp53が挙げられる。これらの他のタンパク質は、当業者に既知の測定法を利用して検出されて差し支えない。例えば、HER−2/neu及びTIMP−1の定量を目的とした免疫測定法として、TIMP‐1 ELISA(Oncogene Science社(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)製)などが市販されており、ヒト血清または血漿中のTIMP−1の濃度をng/mlの値で検出可能である。
可溶性VEGF−R2の治療前濃度のモニタリングによって、マルチキナーゼ阻害剤(例えばソラフェニブ)を用いた治療後の臨床転帰を示してもよい。臨床転帰の評価方法の1つは、反応速度(RR)、完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、安定疾患(SD)、臨床的有効性(完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、及び安定疾患(SD)を含む)、増殖抑制期間(TTP)、無増悪生存率(PFS)、及び全生存(OS)の評価であって差し支えない。
本明細書において「抗体」という用語は最も広義に用いられ、具体的には、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、および抗体断片が含まれる。本発明の方法に従った有用な抗体は、従来手法及び/または遺伝子工学によって調製してもよい。例えば、本発明に従った抗体として、可溶性VEGF−R2に結合する抗体が挙げられる。
「抗体断片」は、全長抗体の一部、一般には抗原結合領域または抗原可変領域を含む。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’)、及びFv断片;ダイアボディ;線状抗体;単鎖抗体分子;二重特異性抗体;および抗体断片から形成される多重特異性抗体が挙げられる。
本明細書中の「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体、すなわち、微量に存在するであろう天然に起こりうる突然変異を除いては同一である個々の抗体で構成される集団から得られる抗体を指す。モノクローナル抗体は高度に特異的であり、言い換えれば、単一の抗原部位を対象とする。さらには、典型的には異なる抗原決定基(エピトープ)を対象とする異なる抗体を含む従来の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体はその抗原上の単一の決定基を対象とする。「モノクローナル」という修飾語は、抗体が実質的に均一な集団から得られる抗体であるという特徴を示すのであって、抗体が何らかの特定の方法による製造を要するように解釈されてはならない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohlerらによって初めて記述されたハイブリドーマ法(Nature 256:495, 1975)で調製してもよいし、組替えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号明細書を参照)によって調製してもよい。モノクローナル抗体は、例えば、Clacksonら (Nature 352:624-628,1991) 及び Marksら(J. Mol. Biol. 222:581-597, 1991) によって記述されている技術を用いて、ファージ抗体ライブラリーから単離してもよい。
本明細書におけるモノクローナル抗体には、「キメラ」抗体(免疫グロブリン)(重鎖及び/または軽鎖の一部が、特定の種に由来する抗体、もしくは特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同であり、一方、その鎖の残りの部分は、別の種に由来する抗体もしくは別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である)も含まれ、さらに、それらが所望の生物活性を示す限り、こういった抗体の断片も含まれる(例えば、米国特許第4,816,567号明細書、MorrisonらのProc. Natl. Acad. Sci. USA 81 :6851-6855, 1984を参照のこと)。
非ヒト(例えばネズミ)抗体の「ヒト化」型は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小の配列を含むキメラ抗体である。ヒト化抗体の大部分が、ヒト免疫グロブリン(受容抗体)であり、ここで、受容抗体の超可変領域の残基が、所望の特異性、親和性、及び容量を持つマウス、ラット、ウサギ、またはヒト以外の霊長類などのヒト以外の種に由来する超可変領域(供与抗体)の残基で置換されている。ある場合には、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)の残基が対応する非ヒト残基で置換されてもよい。さらには、ヒト化抗体は、受容抗体または供与抗体には見られない残基を含んでいてもよい。これらの修飾は、抗体の性能をさらに精密にする。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインのすべてを実質的に含んでいて差し支えなく、ここで、すべてまたは実質的にすべての超可変領域は非ヒト免疫グロブリンの超可変領域に対応し、すべてまたは実質的にすべてのFRはヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体もまた随意的に、典型的にはヒト免疫グロブリンのものである、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部を含んでいて差し支えない。詳細には、Jonesら(Nature 321:522-525 (1986))、Reichmannら(Nature 332:323-329 (1988))、及びPresta(Curr.Op.Struct.Biol. 2:593-596 (1992))を参照のこと。
「一本鎖Fv」もしくは「sFv」抗体断片には、抗体のV及びVドメインが含まれ、これらのドメインは単一のポリペプチド鎖中に存在する。一般に、Fvポリペプチドはさらに、V及びVドメインの間にポリペプチドリンカーを含み、それによってsFvは、抗原と結合するのに必要な構造を形成することができる。詳細には、PluckthunのThe Pharmacology of Monoclonal Antibodies, Vol.113, Rosenburg and Moore eds. Springer-Verlag, New York, pp.269-315, 1994を参照のこと。
「ダイアボディ」という用語は、同一のポリペプチド鎖(V−V)内で軽鎖可変ドメイン(V)と結合している重鎖可変ドメイン(V)からなる断片である、2つの抗原結合部位を持つ小さい抗体断片を意味する。同じ鎖上の2つのドメインが互いに対を形成するには短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインが別の鎖の相補ドメインと対をなし、2つの抗原結合部位を生成することを余儀なくされる。ダイアボディについては、例えば欧州特許第0404097号明細書、国際公開第93/11161号パンフレット、及びHollingerら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448, 1993)などに、詳述されている。
「線状抗体」という表現は、Zapataら(Protein Eng. 8(10): 1057-1062, 1995)に記載される抗体のことをいう。簡単に言えば、こういった抗体は、対をなす抗原結合部位を形成する、対をなす直列のFdセグメント(V−C1−V−C1)を含む。線状抗体は、二重特異的または単一特異的でありうる。
本発明に従った有用な代表的なモノクローナル抗体としては、ヒト可溶性VEGF−R2の測定用に設計されたマウスの抗ヒト総可溶性VEGF−R2モノクローナル抗体が挙げられる(例えば、VEGFR−165用のOncogene Science社製サンドイッチELISAキットなど)。本発明に従った有用なモノクローナル抗体は、例えば臨床試料など、様々な臨床予後試験における可溶性VEGF−R2タンパク質の同定に役立てられる。
抗体の調製を含めた、本発明に有用なさらなる分子生物学的手法について説明する一般的な試験としては、Berger及びKimmel (Guide to Molecular Cloning Techniques, Methods in Enzymoloqv, Vol. 152, Academic Press, Inc.)、Sambrookら (Molecular Cloning: A Laboratory Manual. (Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press; Cold Spring Harbor, N.Y.; 1989) Vol. 1-3)、Current Protocols in Molecular Biology, (F. M. Ausabel et al. [Eds.], Current Protocols, a joint venture between Green Publishing Associates, Inc. and John Wiley & Sons, Inc. (supplemented through 2000))、Harlowら(Monoclonal Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1988), Paul [Ed.])、Fundamental Immunology. (Lippincott Williams & Wilkins (1998))、及びHarlowら (Using Antibodies: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Laboratory Press (1998))が挙げられる。
可溶性VEGF−R2タンパク質を同定するための本発明に従った有用な抗体は、いずれの従来的手法で標識されてもよい。標識の例として、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼが挙げられ、抗体を標識する方法の例として、ビオチン−ストレプトアビジン複合体の利用が挙げられる。
必要に応じて、トレーサーとして本発明の免疫測定法に用いられる抗体を、結果的に信号が可視的になる、または可視的に変化しうる、直接的または非直接的のいずれの方法で標識してもよい。検出可能なマーカー物質としては、H、125Iおよび131Iなどの放射性核種、フルオレセイン・イソチオシアネート及び他の蛍光色素、フィコビリタンパク質、フィコエリシン、希少土類キレート、テキサスレッド、ダンシル及びローダミンなどの蛍光剤、比色試薬(色原体)、コロイド金などの電子的に不透明な材料、バイオ発光物質、化学発光物質、染料、数ある中でもとりわけホースラディシュ・ペルオキシダーゼ、アルカリ・ホスファターゼ、ブドウ糖酸化酵素、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、α-、β-ガラクトシダーゼなどの酵素、補酵素、酵素基質、酵素補助因子、酵素阻害剤、酵素サブユニット、金属イオン、フリーラジカル、または、免疫複合体が存在するか否かを検出または測定する手段を提供する他の免疫活性もしくは不活性物質のいずれかが挙げられる。典型的な酵素基質の組合せは、ホースラディシュ・ペルオキシダーゼとテトラメチルベンチジン(TMB)、及び、アルカリ・ホスファターゼとパラニトロフェニルホスフェート(pNPP)である。
本発明に従った別の検出及び定量系は、発光性の信号である生物発光(BL)または化学発光(CL)を生成する。化学発光(CL)または生物発光(BL)測定では、強度または総発光量を測定し、未知の検体濃度と関連させる。光は、照度計(検出器として光電子増倍管を使用)または電荷結合素子を用いて定量的に、もしくは、写真またはX線フィルムを用いて定量的に測定することができる。こういった測定法を利用することの主な利点は、非常に少量の検体の検出及び定量を可能にする、それらの単純さと分析感度である。
典型的な発光標識は、アクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホニルカルボキサミド(acridinium sulfonyl carboxamides)、ルミノール、ウンベリフェロン、イソルミノール誘導体、エクオリンなどの発光タンパク質、及び、ホタル、海洋細菌、Vargulla及びウミシイタケ(Renilla)に由来する発光酵素である。ルミノールは随意的に4−ヨードフェノールまたは4−ヒドロキシケイヒ酸などの促進分子と共に用いることができる。典型的には、CL信号は基本条件下、酸化剤で処理することにより生じる。
さらなる発光検出系は、基質上に酵素反応によって生じる信号(検出可能なマーカー)である。CL及びBL検出のスキームは、とりわけ、アルカリ・ホスファターゼ(AP)、ブドウ糖酸化酵素、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、ホースラディシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)、及びキサンチンオキシダーゼの標識の測定法について開発されている。AP及びHRPの2つは、CL及びBLの反応範囲によって定量可能な酵素標識である。例えば、APは、1−(トリオクチルホスホニウムメチル)−4−(トリブチルホスホニウムメチル)ベンゼンジクロリドなどの促進分子の有無にかかわらず、アダマンチル−1,2−ジオキセタンアリールホスフェート(adamantyl 1 ,2-dioxetane aryl phosphate)(例えば、AMPPDまたはCSPD; Kricka, LJ., "Chemiluminescence and Bioluminescence, Analysis by," Molecular Biology and Biotechnology: A Comprehensive Desk Reference (ed. R.A. Meyers) (VCH Publishers; N.Y., N.Y.; 1995))などの基質;例えば、4−メトキシ−4−(3−ホスフェートフェニル)スピロ[1,2−ジオキセタン−3,2’−アダマンタン]のジナトリウム塩を、利用することができる。HRPを2’,3’,6’−トリフルオロフェニル−メトキシ−10−メチルアクリダン−9−カルボキシレートなどの基質と共に使用してもよい。
CL及びBLの反応を、酵素はもちろんのこと、他の基質、補助因子、阻害剤、金属イオンなどの分析に適合させてもよい。例えば、ルミノール、ホタル発光酵素、及び海洋細菌の発光酵素の反応は、それぞれ過酸化物、ATP、及びNADPHの生成もしくは消費についての指示反応である。それらを、オキシダーゼ、キナーゼ、及びデヒドロゲナーゼを含む他の反応と組み合わせても差し支えなく、組み合わせた反応の構成要素(酵素、基質、補助因子)のいずれかの測定に使用して構わない。
検出可能なマーカーを、直接または間接的に本発明の測定法に使用する抗体に結合させてもよい。検出可能な標識の典型的な間接的結合として、抗体とマーカーの結合対の使用、もしくは、信号増幅系の使用が挙げられる。
抗体を検出可能なマーカーに結合させるのに使用してよい結合対の例としては、ビオチン/アビジン、ストレプトアビジン、または抗ビオチン;アビジン/抗アビジン;チロキシン/チロキシン−結合グロブリン;抗原/抗体;抗体/抗抗体;炭水化物/レクチン;ハプテン/抗ハプテン抗体;染料及び疎水性分子/疎水性タンパク質結合部位;酵素阻害剤、補酵素または補助因子/酵素;ポリ核酸/相同ポリ核酸配列;蛍光色素/抗蛍光色素;ジニトロフェノール/抗ジニトロフェノール;ビタミンB12/内性因子;コルチゾン、コルチゾール/コルチゾール結合タンパク質;及び特異受容体タンパク質のリガンド/膜結合特異受容体タンパク質が挙げられる。
標識を直接または非直接的に抗体に結合させる様々な手法が、当技術分野で知られている。例えば、標識を共役的に結合させてもよいし、または非共役的に結合させてもよい。典型的な抗体の共役法は、Avarmeasらの Scan. J. Immunol. 8(Suppl. 7): 7, 1978; BayerらのMeth. Enzymol. 62:308, 1979; ChandlerらのJ. Immunol. Meth. 53:187, 1982; Ekeke 及び AbukneshaのJ. Steroid Biochem. 11 :1579, 1979; Engvall及びPerlmann, J. Immunol. 109:129, 1972; GeogheganらのImmunol. Comm. 7:1 , 1978;ならびにWilson及びNakaneのImmunofluorescence and Related Techniques, Elsevier/North Holland Biomedical Press; Amsterdam (1978)に記載されている。
標識の性質に応じて、様々な技術を標識の検出及び定量に使用して差し支えない。蛍光物質用に、多くの蛍光光度計が市販されている。化学発光物質用には照度計またはフィルムが市販されている。酵素と共に、蛍光性、化学発光性、または着色された生成物を、蛍光分析法、発光分析法、分光光度法で、または視覚的に決定または測定して構わない。
アクリジニウム、ベンズアクリジニウム、またはアクリダンの種類の複素環系を有する様々な種類の化学発光化合物は、標識の他の例である。アクリジニウムエステルの例として、複素環、または、アクリジニウム、ベンズ[a]アクリジニウム、ベンズ[b]アクリジニウム、ベンズ[c]アクリジニウム、ベンズイミダゾール陽イオン、キノリニウム、イソキノリニウム、キノリジニウム、環状置換キノリニウム、フェナントリジニウム、及びキノキサリニウムなどの環系を含めた、正の酸化状態にあるヘテロ原子を含む環系を有する化合物が挙げられる。
当業者に周知のように、アクリジニウムまたはベンズアクリジニウムのエステル上に存在する反応性の官能基を、直接または間接のいずれかで選択された抗体に付着させることによって、トレーサーを調製して差し支えない(例えば、Weeks らのClin. Chem. 29(8): 1474-1479, 1983を参照のこと)。化合物の例として、アリール環の離脱基を有するアクリジニウム及びベンズアクリジニウム・エステル、及び、アリール環のパラまたはメタ位のいずれかに存在する反応性官能基が挙げられる(例えば、米国特許第4,745,181号明細書、及び国際公開第94/21823号パンフレットを参照のこと)。
本明細書では、「VEGF経路を標的とする治療」には、VEGFタンパク質の発現の阻害(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド)、VEGFRの活性化に必須である膜局在化の予防、もしくはVEGFRの下流エフェクターの阻害(例えば、Rafセリン/スレオニンキナーゼ)を含めたVEGF経路を標的とするいずれかの治療が含まれる。VEGF経路を標的とする治療としては、マルチキナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、及びビスアリール尿素が挙げられる。
キナーゼ阻害剤の例としては、ビスアリール尿素であるソラフェニブ、小分子及び、新規な二重活性阻害剤のRaf(タンパク質−セリン/スレオニンキナーゼ)およびVEGFR(血管内皮増殖因子受容体、受容体チロシンキナーゼ)の両方が挙げられ、その結果、腫瘍細胞の増殖および血管形成の両方が阻害される(Onyx Pharmaceuticals社(米国カリフォルニア州リッチモンド)及びBayer Pharmaceuticals社(米国コネチカット州ウエストヘブン); Lyonsら, Endocrine-Related Cancer 8:219-225, 2001を参照)。さらには、ソラフェニブが、PDGFR−β、Flt−3、およびc−KITを含めた、腫瘍進行及び新血管形成に関与する他の数種の受容体チロシンキナーゼを阻害することが認められている。一般的なチロシンキナーゼであるPD166285(ファイザー社(米国コネチカット州グロトン)製)は、PDGFおよびFGF−2−が介在する応答の両方を拮抗することができる (Bansaiら, J. Neuroscience Res. 74(4):486-493, 2003)。
VEGF経路を標的とする他の典型的な治療としては、Sutent/SU11248、PTK787、MLN518、PKC−412、CDP860、及びXL9999が挙げられる。Sutent/SU11248(リンゴ酸スニチニブ(sunitinib malate); インドリン−2−オン)(ファイザー社(米国コネチカット州グロトン)製)は、抗血管形成および抗腫瘍効果を有するPDGFRを含めた受容体チロシンキナーゼ(RTKs)を標的とする。PDGFRは、周皮細胞、血管を支える細胞の増殖および転移を制御することによって、血管形成の促進における重要な役割を果たし、Sutent/SU11248はPDGFRの血管に由来する作用を阻害すると見られている。
PTK787(Novartis社(スイス国、バーゼル)製、及びSchering AG社(ドイツ国ベルリン)製)は、PDGFR及びVEGFR、c−KITチロシンキナーゼ受容体に対して活性を有する、経口の小分子抗血管形成剤(アニリノフタラジン)である(例えば、Garcia-Echevera及びFabbro, Mini Reviews in Medicinal Chemistry 4(3):273-283, 2004を参照のこと)。
MLN518(以前はCT53518として知られる;Mil lenium Pharmaceuticals社製(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ))は、PDGFR、FLT3、及びc−KITを含めた、III型受容体チロシンキナーゼ(RTKs)を阻害するように設計された経口の小分子である。
PKC−412[ミドスタウリン;N−ベンゾイル−スタウロスポリン(スタウロスポリン誘導体、ストレプトミセス細菌の産生物);ノバルティス社(スイス国、バーゼル)製]は、PDGFR、VEGFRおよび多種タンパク質キナーゼ(multiple protein kinase)Csを阻害し、「それが、PDGFRの突然変異を伴う野生型KITを有する患者にとって、特に魅力あるものにしている」(PKC 412-An Interview with Charles Blanke, MD, FACP (www.gistsupport.org/pkc412.html); eichardt, et al., J. Clin. Oncol. 23(16S):3016, 2005も参照のこと)。
XL999[Exelixis社(米国カリフォルニア州南サンフランシスコ)製の数種のスペクトル選択的キナーゼ阻害剤(Spectrum Selective Kinase Inhibitors)(商標)(SSKIs)の1種]は、VDGFR、及び、PDGFR−β、FGFR1及びFLT3などの他のRTKsを阻害する。
本明細書に記載される構造、材料、組成物、及び方法は本発明の典型的な例を意図するものであり、本発明の範囲が実施例の範囲によって限定されるものではないことは理解されよう。本発明が開示される構造、材料、組成物、及び方法に変化を持たせて実施して差し支えなく、こういった変化が本発明の範囲内とみなされることは、当業者に理解されよう。
実施例1.ヒト血清及び血漿試料調製のための固相サンドイッチ・マイクロタイターELISA法
可溶性VEGF−R2 ELISA法による分析のための適切な試料として、ヘパリン、クエン酸塩、またはEDTAで処理されたヒト血漿、およびヒト血清が挙げられる。可能性のある干渉因子の理由から、ヒトの血清と血漿の調製と測定には特別の配慮をしなければならない。いずれの凝集剤材料も、希釈前にマイクロ遠心分離して試料から除去しなければならない。検査されるべき血清または血漿試料の最初の濃度は、約12〜13%(試料希釈剤中の試料の1:8希釈)であるべきである。例えば、40μlの試料を、280μlの試料希釈剤で希釈し、100μlをマイクロプレート・ウェルに加えて差し支えない。
アッセイ法
以下のELISAの手順をサンドイッチELISA法(Oncogene Science社(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)製)に使用し、ヒト血漿または血清中のヒト可溶性VEGF−R2を測定する。
1.プレートウォッシュ(Platewash)の使用溶液(working solution)(1×)を調製する(測定キットの一部として提供される)。
2.予備を含めて2セット分について、あらかじめ希釈した試料と対照、及び6つの可溶性VEGF−R2標準(0〜8000pg/ml)のそれぞれを、試料と標準のそれぞれに清潔なピペットチップを用いて、適切なウェルに100μlをピペットで移すことにより、加える。基質ブランクの検出に用いるさらなるウェル1つに、標準0を加える。
3.ウェルを清潔なプラスチックのラップまたはプレートシーラーで覆う。マイクロタイタープレートを37℃で1.5時間、培養する。
4.プラスチックのラップまたはプレートシーラーを注意深く除去する。300μl/ウェルのプレートウォッシュ緩衝液を用いて6回、ウェルを洗浄する(3回洗浄後、プレートを180度回転させ、さらに3回洗浄)。
5.空のままにしておく基質ブランクウェル以外のすべてのウェルに100μlの検出抗体(Detector Antibody)をピペットで移す。ウェルを新しいプラスチックラップで覆う。マイクロタイタープレートを37℃で1時間、培養する。
6.適量の複合体濃度(1:50希釈)を複合体の希釈剤(Conjugate Diluent)で希釈して、作用性の複合体(Working Conjugate)を調製する。
7.工程4と同様にウェルを洗浄する。すぐに工程8へ進む。
8.空のままにしておく基質ブランクウェル以外のすべてのウェルに100μlの作用性複合体をピペットで移す。ウェルを新しいプラスチックラップで覆う。マイクロタイタープレートを室温(20〜27℃)で1時間、培養する。
9.等量の溶液Aと溶液Bを併せて、作用性の基質(Working Substrate)を調製する。6mlの各基質溶液で、1枚のマイクロタイタープレートを作成するのに十分な12mlの作用性の基質が提供されよう。混合ウェル(Mix well )に用いられるストリップの数に基づいて、作用性の基質の量を調節する。
10.作用性の基質を清潔な試薬容器(reagent trough)に分注し、室温にする。
11.工程5と同様にウェルを洗浄する。注意:プレートを乾燥させないこと。すぐに工程12へ進む。
12.すべてのウェルに100μlの作用性の基質をピペットで移し、プレートをプラスチックのラップまたはプレートシーラーで覆う。マイクロタイタープレートを室温(20〜27℃)で45分間、培養する。
13.100μlの停止液(Stop Solution)をすべてのウェルにピペットで移す。
14.650nmの波長の分光学的プレートリーダーを用いて各ウェルの吸光度を測定する。ウェルは停止液を加えて30分以内に読み取られるべきである。
標準曲線
0、150、1000、3000、5000、及び8000pg/mlの6種類の濃度の可溶性VEGF−R2標準(組換えヒト可溶性VEGF−R2)を用いて標準曲線を作成することにより、定量分析を行った。
ヒト血清及び血漿試料
ソラフェニブを用いて治療する前に、腎細胞癌が確認された患者から凍結した血漿試料を得た。
実施例2.腎細胞癌患者からの血漿
予備の試料を用いて、製造業者の指示に従い、可溶性VEGF−R2 ELISA(R&D Systems社 (米国ミネソタ州ミネアポリス) 製)を利用して可溶性VEGF−R2を測定した。繰り返し測定の平均値を、患者ごとに決定した。ソラフェニブで治療した患者群とプラセボで治療した患者群の両方について、3つの時点、すなわち、基準(治療前)、第1周期21日目、及び第3周期1日目における可溶性VEGF−R2の平均濃度を、表1に報告する。同一のデータを図1にも示す。ソラフェニブで治療された患者群の可溶性VEGF−R2濃度は、両時点において基準から非常に減少している(対応のある t-検定を用いてp<<0.01)が、プラセボで治療された患者群ではそれが起こっていない(p>0.05)ことを示している。
Figure 2009515167
本発明の前述の実施形態の記載は、図示及び説明の目的で提示されたものであり、網羅的であること、もしくは、本発明を開示された正確な形式に限定することは意図されておらず、上記教示に照らして、明らかに多くの修正及び変化が可能である。実施形態は本発明の原理、及びそれによって当業者が様々な実施形態に本発明を使用することを可能にし、また、意図される特定の利用に適合させるような様々な修正を伴う実際の適用を説明する目的で選択及び説明されている。本明細書で引かれたすべての参考文献は、参照することにより本願に援用される。
基準(治療前)及び治療中の各患者群における可溶性VEGF−R2の平均濃度。

Claims (19)

  1. 患者の可溶性VEGF−R2経路に関連する疾患の状態をモニタリングし、及び/または、前記疾患を有する患者が治療にどのように応答しているかをモニタリングする方法であって、
    経時的に採取された患者試料におけるVEGF−R2タンパク質濃度の逐次変化を免疫学的に検出及び定量する工程を含み、
    経時的なVEGF−R2タンパク質濃度の上昇が疾患の進行もしくは前記治療に対する否定応答の指標となり、経時的な可溶性VEGF−R2タンパク質濃度の低下が疾患の寛解もしくは前記治療に対する肯定応答の指標となることを特徴とする方法。
  2. 前記治療が、マルチキナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、及びビスアリール尿素から選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記治療がVEGF経路を標的とする治療であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記VEGF経路を標的とする治療が、チロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブメシレートを用いた治療、またはビスアリール尿素であるソラフェニブを用いた治療であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 前記患者試料が、血液、血清、血漿、尿、唾液、精液、胸部滲出液、脳脊髄液、涙液、痰、粘液、リンパ液、細胞質ゾル、腹水、胸水、羊水、膀胱洗浄液、及び気管支肺胞洗浄液からなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記患者試料が血清または血漿であることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 前記免疫学的検出及び定量が、サンドイッチELISA法または同等の測定法の形式の免疫測定法によることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 前記サンドイッチELISA法または同等の測定法が、可溶性VEGF−R2タンパク質と選択的に結合する、1つ以上の抗体の使用を含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 疾患を有する人間の患者のための治療選択方法であって、
    (a)対照群のそれぞれから採取された対照試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の平均濃度を免疫学的に検出及び定量し、
    (b)経時的に患者から採取した同等の患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度における逐次変化を免疫学的に検出及び定量し、
    (c)患者試料中のVEGFタンパク質濃度を対照試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の平均濃度と比較する、
    各工程を含み、
    患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度と対照試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の平均濃度との差異及び患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度の逐次変化に基づいて、従来の治療及び/またはVEGF経路を標的とする治療を患者に用いるか否かが決定されることを特徴とする方法。
  10. 前記患者試料が治療に応答しないがん患者のものであることを特徴とする請求項9記載の方法。
  11. 患者のVEGF経路に関連する疾患を検出するための検査方法であって、
    (a)対照群のそれぞれから採取した対照試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の平均濃度を免疫学的に検出及び定量し、
    (b)経時的に患者から採取した患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の逐次変化を免疫学的に検出及び定量し、
    (c)患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度を対照試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の平均濃度と比較する、
    各工程を含み、
    対照試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質の平均濃度よりも患者試料中の可溶性VEGF−R2タンパク質濃度が高い場合、VEGF経路の活性化、及び患者における疾患の存在の指標となることを特徴とする方法。
  12. 前記免疫学的検出及び定量の工程(a)及び(b)が、サンドイッチELISA法または同等の測定法の形式の免疫測定法によることを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 前記疾患の予後の検査法であって、前記患者試料中の前記可溶性VEGF−R2タンパク質濃度が前記患者の予後の良好または不良の指標となることを特徴とする請求項1、9、または11記載の方法。
  14. 前記予後が、反応速度(RR)、完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、安定疾患(SD)、増殖抑制期間(TTP)、無増悪生存率(PFS)、全生存(OS)、及び、完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、及び安定疾患(SD)からなる群より選択される臨床転帰であることを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 前記疾患が、前癌/腫瘍性疾患であることを特徴とする請求項1、9、または11記載の方法。
  16. 活性化されたPDGF経路に関連する前記前癌/腫瘍性疾患が、転移性髄芽腫、消化管間質腫瘍、隆起性皮膚線維肉腫、結腸直腸癌、大腸癌、肺癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、慢性骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病、甲状腺癌、すい臓癌、膀胱癌、腎臓癌、黒色腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頸癌、頭頚部癌、脳腫瘍、肝細胞癌、血液悪性腫瘍、及び前述の癌を引き起こす前癌からなる群より選択されることを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 患者試料中の1つ以上の他のタンパク質の濃度を検出する、もしくは検出及び定量するための免疫測定法の利用をさらに含むことを特徴とする請求項1、9、または11記載の方法。
  18. 前記他のタンパク質が、阻害剤、癌タンパク質、成長因子受容体、血管新生因子、転移タンパク質、腫瘍マーカー、及び腫瘍抑制物質からなる群より選択されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 前記阻害剤が、メタロプロテアーゼ−1(TIMP−1)の組織阻害剤であり、前記癌タンパクがHER−2/neu及びras p21からなる群より選択され、前記成長因子受容体が上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)及び血小板由来増殖因子受容体α(PDGFR−α)からなる群より選択され、前記血管新生因子が血管内皮増殖因子(VEGF)であり、前記転移タンパク質がウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)であり、前記腫瘍マーカーが癌胎児性抗原(CEA)であり、前記腫瘍抑制タンパク質がp53であることを特徴とする請求項18記載の方法。
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