JP2009512648A - テトラゾール誘導体および心血管疾患の処置のためのそれらの使用 - Google Patents

テトラゾール誘導体および心血管疾患の処置のためのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本願は、新規テトラゾール誘導体、それらの製造方法、疾患の処置および/または予防のためのそれらの使用、並びに、疾患の処置および/または予防のための医薬を製造するためのそれらの使用(特に、心血管障害の処置および/または予防のための)に関する。

Description

本願は、新規テトラゾール誘導体、それらの製造方法、疾患の処置および/または予防のためのそれらの使用、並びに、疾患の処置および/または予防のための医薬を製造するためのそれらの使用(特に、心血管障害の処置および/または予防のための)に関する。
哺乳動物細胞における最も重要な細胞の伝達システムの1つは、環状グアノシン一リン酸(cGMP)である。内皮から放出され、ホルモン的および機械的シグナルを伝達する一酸化窒素(NO)と共同して、それは、NO/cGMPシステムを形成する。グアニル酸シクラーゼは、グアノシン三リン酸(GTP)からのcGMPの生合成を触媒する。今日までに開示されたこのファミリーの代表例は、構造的特徴およびリガンドのタイプの両方に従って、2つのグループに分類できる:ナトリウム利尿ペプチドにより刺激され得る粒子性グアニル酸シクラーゼ、および、NOにより刺激され得る可溶性グアニル酸シクラーゼ。可溶性グアニル酸シクラーゼは2個のサブユニットからなり、恐らくヘテロ二量体毎に1個のヘムを含有し、それは調節部位の一部である。後者は、活性化メカニズムにとって中心的に重要なものである。NOは、ヘムの鉄原子に結合でき、かくして、この酵素の活性を顕著に増加させる。一方、ヘムを含まない調製物は、NOにより刺激され得ない。一酸化炭素(CO)もヘムの中心鉄原子に結合できるが、COによる刺激は、NOによるものよりも顕著に少ない。
cGMPの産生、および、それに起因するホスホジエステラーゼ、イオンチャネルおよびタンパク質キナーゼの調節を介して、グアニル酸シクラーゼは、様々な生理的過程において、特に、平滑筋細胞の弛緩および増殖において、血小板の凝集および接着において、神経のシグナル伝達において、上述の過程の欠陥に起因する障害において、重要な役割を果たす。病的条件下では、NO/cGMP系は抑制されることがあり、例えば、高血圧、血小板活性化、細胞増殖の増加、内皮の機能不全、アテローム性動脈硬化、狭心症、心不全、血栓症、卒中および心筋梗塞を導き得る。
NOから独立した、生物におけるcGMPシグナル伝達経路に影響を与えることを目的とするそのような障害の可能な処置方法は、予測される高い有効性および少ない副作用のために、有望なアプローチである。
有機硝酸塩などの、それらの効果がNOをベースとする化合物は、今日まで、可溶性グアニル酸シクラーゼの治療的刺激に専ら使用されてきた。NOは、生物変換により産生され、ヘムの中心鉄原子に結合することにより、可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化する。副作用の他に、耐性の発生がこの処置様式の重大な欠点の1つである。
可溶性グアニル酸シクラーゼを直接(即ち、事前のNO放出を伴わずに)刺激するいくつかの物質が、近年記載された。例えば、3−(5'−ヒドロキシメチル−2'−フリル)−1−ベンジルインダゾール [YC-1, Wu et al., Blood 84 (1994), 4226; Muelsch et al., Brit. J. Pharmacol. 120 (1997), 681]、脂肪酸 [Goldberg et al., J. Biol. Chem. 252 (1977), 1279]、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート [Pettibone et al., Eur. J. Pharmacol. 116 (1985), 307]、イソリキリチゲニン(isoliquiritigenin)[Yu et al., Brit. J. Pharmacol. 114 (1995), 1587] および様々な置換ピラゾール誘導体(WO98/16223、WO98/16507およびWO98/23619)などである。
上記の可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤は、ヘム基の鉄中心と相互作用すること、および、それにより起こり酵素活性の増大を導く立体構造の変化により、ヘム基を介して直接(一酸化炭素、一酸化窒素またはジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート)[Gerzer et al., FEBS Lett. 132 (1981), 71]、または、NOと無関係であるが、NOまたはCOの刺激効果の増強を導くヘム依存的メカニズム[例えば、YC-1, Hoenicka et al., J. Mol. Med. 77 (1999) 14; または、WO98/16223、WO98/16507およびWO98/23619に記載のピラゾール誘導体]により、酵素を刺激する。
イソリキリチゲニン、並びに脂肪酸、例えばアラキドン酸など、プロスタグランジンエンドペルオキシドおよび脂肪酸ヒドロペルオキシドの、可溶性グアニル酸シクラーゼに対する、文献で断言された刺激効果を確認することは可能ではなかった[例えば、Hoenicka et al., J. Mol. Med. 77 (1999), 14参照]。
ヘム基を可溶性グアニル酸シクラーゼから除去しても、酵素は依然として検出可能な基底触媒活性を示す。即ち、cGMPが依然として産生される。ヘムを含まない酵素の残存基底触媒活性は、上記の既知の刺激因子のいずれによっても刺激され得ない。
プロトポルフィリンIXによるヘムを含まない可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激が記載された[Ignarro et al., Adv. Pharmacol. 26 (1994), 35]。しかしながら、プロトポルフィリンIXは、NO−ヘム付加物の模倣物(mimic)とみなすことができるので、可溶性グアニル酸シクラーゼへのプロトポルフィリンIXの添加は、NOにより刺激されるヘム含有可溶性グアニル酸シクラーゼに相当する酵素の構造の産生を当然導くはずである。これは、また、プロトポルフィリンIXの刺激効果は、上記のNO−非依存的であるがヘム依存的な刺激剤YC−1により高められるという事実によっても証明される[Muelsch et al., Naunyn Schmiedebergs Arch. Pharmacol. 355, R47]。
上記の可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤と対照的に、本発明の化合物は、可溶性グアニル酸シクラーゼのヘム含有およびヘム不含形態の両方を活性化できる。従って、これらの新規活性化剤により、酵素はヘムに依存しない経路を介して刺激され、これは、第1に、新規活性化剤がヘム含有酵素に対してNOと相乗効果を示さず、第2に、これらの新規活性化剤の効果が、可溶性グアニル酸シクラーゼのヘム依存的阻害剤である1H−1,2,4−オキサジアゾール−(4,3−a)−キノキサリン−1−オン(ODQ)により遮断され得ないという事実によっても証明される。
EP0341551−A1は、循環器および呼吸器系の障害の処置用のロイコトリエンアンタゴニストとして、アルケン酸誘導体を開示している。WO01/19355、WO01/19776、WO01/19778、WO01/19780、WO02/070462およびWO02/070510は、ジカルボン酸およびアミノジカルボン酸誘導体を、心血管障害の処置用の可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤として記載している。しかしながら、これらの化合物は、それらの薬物動態学的特性、例えば、特に、低いバイオアベイラビリティーおよび/または経口投与後の短時間のみの作用期間などに関して欠点を有することがわかってきた。
従って、本発明の目的は、可溶性グアニル酸シクラーゼの活性化剤として作用するが、先行技術の化合物の上記の欠点を持たない、新規化合物を提供することであった。
この目的は、本発明で説明される化合物により達成される。これらの化合物は、1,4−ジフェニルブト−1−エン−3−イルまたは1,5−ジフェニルペント−1−エン−3−イルのコア構造に結合しているテトラゾール基により、先行技術の化合物と比較して構造的に異なる。
本発明は、特に、一般式(I)
Figure 2009512648
[式中、
Aは、OまたはCHであり、
Dは、結合であるか、または、(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルもしくは(C−C)−アルキンジイルであり、
Eは、水素、トリフルオロメチルまたは式
Figure 2009512648
{式中、*は、基Dへの結合点を意味し、そして、
Gは、結合、CH、−CH−CH−または−CH=CH−である}
の基であり、
Xは、−CH−CH−または式
Figure 2009512648
{式中、**は、基Yへの結合点を意味する}
の基であり、
Yはカルボキシルであり、
かつ、
Zは、式
Figure 2009512648
の基であるか、
または、
Yは、式
Figure 2009512648
{式中、#は、各々の結合点を意味する}
の基であり、
かつ、
Zはカルボキシルであり、
nは、数1または2であり、
、R、R、R、RおよびRは、相互に独立して、ハロゲン、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロの群から選択される置換基であり、
そして、
o、p、q、r、sおよびtは、相互に独立して、各々数0、1、2、3または4であり、
ここで、R、R、R、R、RまたはRが1個より多く存在する場合、それらの意味は各場合で同一であっても異なっていてもよい]
の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物に関する。
本発明による化合物は、式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、式(I)に包含される後述の式の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、および、式(I)に包含される例示的実施態様として後述する化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物(式(I)に包含される後述の化合物が、まだ塩、溶媒和物および塩の溶媒和物ではない場合に)である。
本発明による化合物は、それらの構造次第で、立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)で存在し得る。従って、本発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマーおよびそれらの各々の混合物に関する。立体異性的に純粋な構成分は、そのようなエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物から、既知方法で単離できる。
式(I)中の基
Figure 2009512648
は、このCC二重結合がシスまたはトランス配置で存在し得ることを意味する。両異性体は本発明に包含される。好ましいのは、この二重結合のトランス配置を有する式(I)の化合物である。
本発明による化合物が互変異性体で存在できるならば、本発明は、全ての互変異性体を含む。
本発明の目的上、好ましいは、本発明による化合物の生理的に許容し得る塩である。しかしながら、それら自体は医薬適用に適さないが、例えば本発明による化合物の単離または精製に使用できる塩も包含される。
本発明による化合物の生理的に許容し得る塩には、無機酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
本発明による化合物の生理的に許容し得る塩には、また、常套の塩基の塩、例えば、そして、好ましくは、アルカリ金属塩(例えばナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムおよびマグネシウム塩)およびアンモニアまたは1個ないし16個のC原子を有する有機アミン(例えば、そして、好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジン)から誘導されるアンモニウム塩が含まれる。
溶媒和物は、本発明の目的上、固体または液体状態で溶媒分子との配位により錯体を形成している本発明による化合物の形態を表す。水和物は、配位が水と起こる、溶媒和物の特別な形態である。本発明に関して好ましい溶媒和物は水和物である。
本発明は、また、本発明による化合物のプロドラッグも包含する。用語「プロドラッグ」は、それら自体は生物学的に活性であっても不活性であってもよいが、それらの体内残存時間中に(例えば代謝的または加水分解的に)本発明による化合物に変換される化合物を包含する。
本発明に関して、置換基は、断りの無い限り以下の意味を有する:
(C −C )−アルキルおよび(C −C )−アルキルは、本発明に関して、1個ないし6個および1個ないし4個の炭素原子を各々有する直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルを表す。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルが好ましい。好ましく言及し得る例は:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、1−エチルプロピル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルである。
(C −C )−アルカンジイルは、本発明に関して、1個ないし7個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の二価アルキルラジカルである。1個ないし6個の炭素原子を有する直鎖のアルカンジイルラジカルが好ましい。好ましく言及し得る例は:メチレン、1,2−エチレン、エタン−1,1−ジイル、1,3−プロピレン、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、1,4−ブチレン、ブタン−1,2−ジイル、ブタン−1,3−ジイル、ブタン−2,3−ジイル、ペンタン−1,5−ジイル、ペンタン−2,4−ジイル、3−メチルペンタン−2,4−ジイルおよびヘキサン−1,6−ジイルである。
(C −C )アルケンジイルは、本発明に関して、2個ないし7個の炭素原子および3個までの二重結合を有する直鎖または分枝鎖の二価アルケニルラジカルである。2個ないし6個の炭素原子および2個までの二重結合を有する直鎖のアルケンジイルラジカルが好ましい。好ましく言及し得る例は:エテン−1,1−ジイル、エテン−1,2−ジイル、プロペン−1,1−ジイル、プロペン−1,2−ジイル、プロペン−1,3−ジイル、ブト−1−エン−1,4−ジイル、ブト−1−エン−1,3−ジイル、ブト−2−エン−1,4−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル、ペント−2−エン−1,5−ジイル、ヘキサ−3−エン−1,6−ジイルおよびヘキサ−2,4−ジエン−1,6−ジイルである。
(C −C )アルキンジイルは、本発明に関して、2個ないし7個の炭素原子および3個までの三重結合を有する直鎖または分枝鎖の二価アルキニルラジカルである。2個ないし6個の炭素原子および2個までの三重結合を有する直鎖のアルキンジイルラジカルが好ましい。好ましく言及し得る例は:エチン−1,2−ジイル、プロピン−1,3−ジイル、ブト−1−イン−1,4−ジイル、ブト−1−イン−1,3−ジイル、ブト−2−イン−1,4−ジイル、ペント−2−イン−1,5−ジイル、ペント−2−イン−1,4−ジイルおよびヘキサ−3−イン−1,6−ジイルである。
(C −C )−アルコキシおよび(C −C )−アルコキシは、本発明に関して、各々1個ないし6個および1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルコキシラジカルである。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルコキシラジカルが好ましい。好ましく言及し得る例は:メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシである。
ハロゲンは、本発明に関して、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。塩素またはフッ素が好ましい。
本発明による化合物中のラジカルが置換されているならば、断りの無い限り、そのラジカルは、一置換または多置換されていてよい。本発明に関して、1個より多く存在する全てのラジカルは、相互に独立した意味を有する。1個、2個または3個の同一または異なる置換基による置換が好ましい。1個の置換基による置換がことさら特に好ましい。
本発明に関して、好ましいのは、式中、
Aが、Oであり、
Dが、(C−C)−アルカンジイルであり、
Eが、水素、トリフルオロメチルであるか、または、式
Figure 2009512648
{式中、*は、基Dへの結合点を意味する}
の基であり、
Xが−CH−CH−または式
Figure 2009512648
の基であり、
Yがカルボキシルであり、
かつ、
Zが、式
Figure 2009512648
の基であるか、
または、
Yが、式
Figure 2009512648
{式中、#は各々の結合点を意味する}
の基であり、
かつ、
Zがカルボキシルであり、
nが、数1または2であり、
、R、RおよびRが、相互に独立して、フッ素、塩素、臭素、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシおよびトリフルオロメトキシの群から選択される置換基であり、
o、q、rおよびsが、相互に独立して、各々数0、1または2であり、
、R、RまたはRが1個より多く存在する場合、それらの意味は各場合で同一であっても異なっていてもよく、
およびRが各々フッ素であり、
そして、
pおよびtが、相互に独立して、各々数0または1である、
式(I)の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物である。
本発明に関して、特に好ましいのは、式(I−A)
Figure 2009512648
[式中、
Dは、(C−C)−アルカンジイルであり、
Eは、水素または式
Figure 2009512648
{式中、*は基Dへの結合点を意味し、そして、
3Aは、水素、フッ素、塩素、メチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシまたはトリフルオロメトキシである}
の基であり、
そして、
nは、数1または2である]
の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物である。
ラジカルの各々の組合せまたは好ましい組合せにおいて特別に示されるラジカルの定義は、また、それらのラジカルについて示される特定の組合せに拘わらず、所望により他の組合せのラジカルの定義によっても置き換えられる。
2個またはそれ以上の上述の好ましい範囲の組合せがことさら特に好ましい。
本発明はさらに、本発明の式(I)の化合物の製造方法に関し、それは、
[A]式(II−1)
Figure 2009512648
{式中、R、R、A、D、E、X、n、oおよびpは、各々上記の意味を有し、そして、
Tは、(C−C)−アルキルである}
の化合物を、アルカリ金属アジドと、塩化アンモニウムの存在下で、または、トリメチルシリルアジドと、必要に応じて触媒の存在下で、不活性溶媒中で反応させ、式(III−1)
Figure 2009512648
{式中、R、R、A、D、E、X、n、o、pおよびTは、各々上記の意味を有する}
の化合物を得るか、
または、
[B]式(II−2)
Figure 2009512648
{式中、R、R、A、D、E、X、n、o、pおよびTは、各々上記の意味を有する}
の化合物を、アルカリ金属アジドと、塩化アンモニウムの存在下、または、トリメチルシリルアジドと、必要に応じて触媒の存在下、不活性溶媒中で反応させ、式(III−2)
Figure 2009512648
{式中、R、R、A、D、E、X、n、o、pおよびTは、各々上記の意味を有する}
の化合物を得、
そして、得られる式(III−1)または(III−2)の化合物を、エステル基−C(O)OTの加水分解により、対応する式(I)のカルボン酸に変換し、
そして、式(I)の化合物を、必要に応じて、当業者に知られている方法によりそれらのエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーに分離し、かつ/または、必要に応じて、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸と反応させることにより、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物を得ることを特徴とする。
工程(II−1)→(III−1)または(II−2)→(III−2)のための不活性溶媒の例は、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは鉱油留分などの炭化水素類、または、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N,N'−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)もしくはN−メチルピロリドン(NMP)などの他の溶媒である。該溶媒の混合物を用いることも同様に可能である。トルエンを好ましくは使用する。
この工程に特に適するアジド物質は、塩化アンモニウムの存在下のナトリウムアジドまたはトリメチルシリルアジドである。後者の反応は、触媒の存在下で有利に実施できる。この目的で適する化合物は、特に、ジ−n−ブチルスズオキシド、トリメチルアルミニウムまたは臭化亜鉛である。ジ−n−ブチルスズオキシドと組み合わせたトリメチルシリルアジドを好ましくは使用する。
工程(II−1)→(III−1)または(II−2)→(III−2)は、一般的に、+50℃ないし+150℃の温度範囲、好ましくは+60℃ないし+110℃で実施する。この反応は、大気圧、加圧または減圧下(例えば0.5ないし5bar)で実施できる。それは、一般的に各場合で大気圧下にて実施する。
工程(II−1)→(III−1)または(II−2)→(III−2)中のカルボン酸エステルの加水分解は、常套の方法により、エステルを不活性溶媒中で酸または塩基で処理し、後者の場合、先ず産生される塩を酸処理で遊離カルボン酸に変換することにより行う。tert−ブチルエステルの場合のエステル開裂は、好ましくは酸で行う。
カルボン酸エステルの加水分解に適する不活性溶媒は、水またはエステル開裂に通常の有機溶媒である。これらには、好ましくは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノールなどのアルコール類、または、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンもしくはグリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、または、アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシドなどの他の溶媒が含まれる。上述の溶媒の混合物を用いることも同様に可能である。塩基性エステル加水分解の場合、水のジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノールおよび/またはエタノールとの混合物を好ましくは用いる。トリフルオロ酢酸との反応の場合、好ましくは、ジクロロメタンを使用し、塩化水素との反応の場合、好ましくはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンまたは水を使用する。
エステル加水分解に適する塩基は、通常の無機塩基である。これらには、好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、リチウム、カリウムもしくはバリウム、または、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはカルシウムが含まれる。特に好ましくは、水酸化ナトリウムまたはリチウムを使用する。
エステル開裂に適する酸は、一般的に、硫酸、塩化水素/塩酸、臭化水素/臭化水素酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸またはこれらの混合物であり、必要に応じて水を添加する。塩化水素またはトリフルオロ酢酸がtert−ブチルエステルの場合に、塩酸がメチルエステルの場合に好ましい。
エステル開裂は、一般的に、0℃ないし+100℃、好ましくは+20℃ないし+60℃の温度範囲で行う。これらの反応は、大気圧、加圧または減圧下(例えば0.5ないし5bar)で実施できる。それらは、一般的に大気圧下で実施する。
式(II−1)および(II−2)の化合物は、EP0341551−A1、WO01/19355、WO01/19776およびWO01/19778に記載の方法により製造できる(後述の反応スキーム1−14も対照せよ);これらの刊行物中のこれに関する内容は、明示的に本開示の一部として包含される。
本発明の化合物の対応するエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーへの分離は、必要に応じて、かつまた便宜上、化合物(II−1)、(II−2)、(III−1)、(III−2)またはスキーム9および11−14に記載のこれらのフェノール性前駆物質の段階であっても行うことができ、それを、次いで、分離した形態で、上記の工程順序に従いさらに反応させる。そのような立体異性体の分割は、当業者に知られている常套の方法により実施できる;クロマトグラフィー方法またはジアステレオマー塩を介する分離を好ましくは使用する。
本発明の化合物の製造は、以下の合成スキームにより例示説明できる:
スキーム1
Figure 2009512648
スキーム2
Figure 2009512648
スキーム3
Figure 2009512648
スキーム4
Figure 2009512648
スキーム5
Figure 2009512648
スキーム6
Figure 2009512648
スキーム7
Figure 2009512648
スキーム8
Figure 2009512648
スキーム9
Figure 2009512648
スキーム10
Figure 2009512648
スキーム11
Figure 2009512648
スキーム12
Figure 2009512648
スキーム13
Figure 2009512648
スキーム14
Figure 2009512648
[略号:Ac=アセチル;ACN=アセトニトリル;(Boc)O=ジ−tert−ブチルピロカーボネート;Bu=ブチル;DME=1,2−ジメトキシエタン;DMF=ジメチルホルムアミド;DMSO=ジメチルスルホキシド;Et=エチル;cat.=触媒;Me=メチル;PCC=ピリジニウムクロロクロメート;Ph=フェニル;Q=脱離基、例えばハロゲン;THF=テトラヒドロフラン;TMS=トリメチルシリル]
本発明による化合物は、価値ある薬理特性を有し、ヒトおよび動物における障害の予防および処置に使用できる。
本発明の化合物は、特別かつ驚異的な特徴として、例えば、バイオアベイラビリティーの増加および/または経口投与後の作用期間の延長などの有利な薬物動態学的特性を示す。
本発明による化合物は、血管弛緩、血小板凝集の阻害、血圧の低下および冠血流の増加を導く。これらの効果は、可溶性グアニル酸シクラーゼの直接的活性化およびcGMPの細胞内増加により媒介される。
従って、本発明による化合物は、心血管障害の処置用、例えば、高血圧および心不全、安定および不安定狭心症、肺高血圧、末梢および心臓の血管障害、不整脈の処置用、血栓塞栓性障害および虚血、例えば心筋梗塞、卒中、一過性および虚血性の発作、末梢血流の障害の処置用、血栓溶解治療、経皮経管的血管形成術(PTA)、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)、バイパス術後の再狭窄の予防用、動脈硬化症、喘息性障害、並びに、前立腺肥大、勃起不全、女性の性機能不全および失禁などの泌尿器系の疾患、骨粗鬆症、緑内障並びに胃不全麻痺の処置用の医薬において用いることができる。
本発明による化合物は、さらに、一次および二次レイノー現象、微小循環の障害、跛行、末梢および自律神経ニューロパシー、糖尿病性微小血管障害、糖尿病性網膜症、四肢の糖尿病性潰瘍、CREST症候群、エリテマトーデス、爪真菌症およびリウマチ性障害の処置に使用できる。
本発明による化合物は、さらに、呼吸促迫症候群および慢性閉塞性気道疾患(COPD)の、急性および慢性腎不全の処置、および創傷治癒の促進に適する。
本発明で説明する化合物は、また、NO/cGMP系の撹乱を特徴とする中枢神経系の疾患を制御するための有効成分でもある。それらは、特に軽度認知障害、加齢関連学習および記憶障害、加齢関連記憶喪失、血管性認知症、頭蓋大脳外傷、卒中、卒中後に生じる認知症(「卒中後認知症」)、外傷後の頭蓋大脳外傷、一般的な集中障害、学習記憶に問題のある小児の集中障害、アルツハイマー病、レビー小体型認知症、ピック症候群を含む前頭葉の変性を伴う認知症、パーキンソン病、進行性核麻痺、大脳皮質基底核変性症を伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、多発性硬化症、視床変性、クロイツフェルト−ヤコブ型認知症、HIV認知症、認知症を伴う統合失調症またはコルサコフ精神病などの症状/疾患/症候群に関連して生じるもののような、認知障害後の知覚力、集中力、学習力または記憶力の改善に特に適する。それらは、また、不安、緊張および抑鬱状態などの中枢神経系の障害、CNS関連性機能不全および睡眠障害の処置、および、食物、刺激物および嗜癖性物質の摂取の病的撹乱の制御にも適する。
本発明による化合物は、さらに、脳血流の制御にも適し、従って、偏頭痛の制御に有効な物質である。それらは、また、卒中などの脳梗塞、脳虚血および頭蓋脳外傷の後遺症の予防および制御にも適する。本発明による化合物は、同様に、疼痛状態の制御にも用いることができる。
加えて、本発明による化合物は、抗炎症効果を有し、従って、抗炎症剤として用いることができる。
本発明は、さらに、障害、特に上述の障害の処置および/または予防のための、本発明による化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、障害、特に上述の障害の処置および/または予防用の医薬を製造するための、本発明による化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1種の本発明による化合物の有効量を使用することによる、障害、特に上述の障害の処置および/または予防方法に関する。
本発明による化合物は、単独で、または、必要であれば、他の有効成分の組み合わせて用いることができる。本発明は、さらに、特に上述の障害の処置および/または予防のための、少なくとも1種の本発明による化合物および1種またはそれ以上のさらなる有効成分を含む医薬に関する。好ましく言及し得る、適する組合せの有効成分の例は、以下のものである:
・有機硝酸塩およびNO供給源、例えば、ニトロプルシドナトリウム、ニトログリセリン、一硝酸イソソルビド、二硝酸イソソルビド、モルシドミンまたはSIN−1および吸入NO;
・環状グアノシン一リン酸(cGMP)の分解を阻害する化合物、例えば、ホスホジエステラーゼ(PDE)1、2および/または5の阻害剤、特にシルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルなどのPDE5阻害剤;
・NO非依存性であるがヘム依存性であるグアニル酸シクラーゼの刺激剤、例えば、特に、WO00/06568、WO00/06569、WO02/42301およびWO03/095451に記載の化合物;
・例えば、そして好ましくは、血小板凝集阻害剤、抗凝血剤または線維素溶解促進性物質の群からの、抗血栓活性を有する物質;
・例えば、そして好ましくは、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシンAIIアンタゴニスト、ACE阻害剤、エンドセリンアンタゴニスト、レニン阻害剤、アルファ−受容体遮断薬、ベータ−受容体遮断薬、鉱質コルチコイド受容体アンタゴニストおよび利尿剤の群からの、血圧を下げる有効成分;および/または、
・例えば、そして好ましくは、甲状腺受容体アゴニスト、コレステロール合成阻害剤、例えば、そして好ましくは、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤またはスクアレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、MTP阻害剤、PPAR−アルファ、PPAR−ガンマおよび/またはPPAR−デルタアゴニスト、コレステロール吸収阻害剤、リパーゼ阻害剤、ポリマー性胆汁酸吸着剤、胆汁酸再吸収阻害剤およびリポタンパク質(a)アンタゴニストの群からの、脂質代謝を改変する有効成分。
抗血栓活性を有する物質は、好ましくは、血小板凝集阻害剤、抗凝血剤または線維素溶解促進性物質の群からの化合物を意味する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、血小板凝集阻害剤、例えば、そして好ましくは、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジンまたはジピリダモールと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、トロンビン阻害剤、例えば、そして好ましくは、キシメラガトラン、メラガトラン、ビバリルジンまたはクレキサン(clexane)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、GPIIb/IIIaアンタゴニスト、例えば、そして好ましくは、チロフィバンまたはアブシキシマブと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、Xa因子阻害剤、例えば、そして好ましくは、BAY59−7939、DU−176b、フィデキサバン(fidexaban)、ラザキサバン(razaxaban)、フォンダパリナックス、イドラパリナックス、PMD−3112、YM−150、KFA−1982、EMD−503982、MCM−17、MLN−1021、DX9065a、DPC906、JTV803、SSR−126512またはSSR−128428と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、ビタミンKアンタゴニスト、例えば、そして好ましくは、クマリンと組み合わせて投与する。
血圧を下げる物質は、好ましくは、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシンAIIアンタゴニスト、ACE阻害剤、エンドセリンアンタゴニスト、レニン阻害剤、アルファ−受容体遮断薬、ベータ−受容体遮断薬、鉱質コルチコイド受容体アンタゴニストおよび利尿剤の群からの化合物を意味する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、カルシウム拮抗薬、例えば、そして好ましくは、ニフェジピン、アムロジピン、ベラパミルまたはジルチアゼムと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、アルファ−1−受容体遮断薬、例えば、そして好ましくは、プラゾシンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、ベータ−受容体遮断薬、例えば、そして好ましくは、プロプラノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、アルプレノロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ブプラノロール、メチプラノロール、ナドロール、メピンドロール、カラザロール(carazalol)、ソタロール、メトプロロール、ベタキソロール、セリプロロール、ビソプロロール、カルテオロール、エスモロール、ラベタロール、カルベジロール、アダプロロール(adaprolol)、ランジオロール、ネビボロール、エパノロールまたはブシンドロールと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、アンジオテンシンAIIアンタゴニスト、例えば、そして好ましくは、ロサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタンまたはエンブサルタン(embusartan)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、ACE阻害剤、例えば、そして好ましくは、エナラプリル、カプトプリル、リシノプリル、ラミプリル、デラプリル、ホシノプリル、キノプリル(quinopril)、ペリンドプリルまたはトランドラプリルと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、エンドセリンアンタゴニスト、例えば、そして好ましくは、ボセンタン、ダルセンタン(darusentan)、アンブリセンタンまたはシタキセンタン(sitaxsentan)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、レニン阻害剤、例えば、そして好ましくは、アリスキレン、SPP−600またはSPP−800と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、鉱質コルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、そして好ましくは、スピロノラクトンまたはエプレレノンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、利尿剤、例えば、そして好ましくは、フロセミドと組み合わせて投与する。
脂質代謝を改変する物質は、好ましくは、CETP阻害剤、甲状腺受容体アゴニスト、コレステロール合成阻害剤、例えばHMG−CoAレダクターゼ阻害剤またはスクアレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、MTP阻害剤、PPAR−アルファ、PPAR−ガンマおよび/またはPPAR−デルタアゴニスト、コレステロール吸収阻害剤、ポリマー性胆汁酸吸着剤、胆汁酸再吸収阻害剤、リパーゼ阻害剤およびリポタンパク質(a)アンタゴニストの群からの化合物を意味する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、CETP阻害剤、例えば、そして好ましくは、トルセトラピブ(CP529414)、JJT−705またはCETPワクチン(Avant)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、甲状腺受容体アゴニスト、例えば、そして好ましくは、D−チロキシン、3,5,3'−トリヨードサイロニン(T3)、CGS23425またはアキシチロム(axitirome)(CGS26214)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、スタチン類のクラスからのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、例えば、そして好ましくは、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチンまたはピタバスタチンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、スクアレン合成阻害剤、例えば、そして好ましくは、BMS−188494またはTAK−475と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、ACAT阻害剤、例えば、そして好ましくは、アバシミブ(avasimibe)、メリナミド、パクチミブ(pactimibe)、エフルシミブ(eflucimibe)またはSMP−797と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、MTP阻害剤、例えば、そして好ましくは、インプリタピド(implitapide)、BMS−201038、R−103757またはJTT−130と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、PPAR−ガンマアゴニスト、例えば、そして好ましくは、ピオグリタゾンまたはロシグリタゾンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、PPAR−デルタアゴニスト、例えば、そして好ましくは、GW501516またはBAY68−5042と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、コレステロール吸収阻害剤、例えば、そして好ましくは、エゼチミブ、チクエシド(tiqueside)またはパマクエシドと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、リパーゼ阻害剤、例えば、そして好ましくは、オーリスタットと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、ポリマー性胆汁酸吸着剤、例えば、そして好ましくは、コレスチラミン、コレスチポール、コレソルバム(colesolvam)、コレスタゲル(CholestaGel)またはコレスチミドと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、胆汁酸再吸収阻害剤、例えば、そして好ましくは、ASBT(=IBAT)阻害剤、例えば、AZD−7806、S−8921、AK−105、BARI−1741、SC−435またはSC−635と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施態様では、本発明による化合物を、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、例えば、そして好ましくは、ゲンカベン(gemcabene)カルシウム(CI−1027)またはニコチン酸と組み合わせて投与する。
本発明は、さらに、少なくとも1種の本発明による化合物を、通常は1種またはそれ以上の、不活性、非毒性の医薬的に適する補助剤と共に含む医薬、および上述の目的でのそれらの使用に関する。
本発明による化合物は、全身的および/または局所的に作用できる。この目的で、それらを、例えば、経口で、非経腸で、肺に、鼻腔に、舌下に、舌に、頬側に、直腸に、皮膚に、経皮で、結膜に、耳経路に、またはインプラントもしくはステントとしてなど、適する方法で投与できる。
本発明による化合物は、これらの投与経路に適する投与形で投与できる。
経口投与に適するのは、先行技術に準じて機能し、本発明による化合物を迅速におよび/または改変された様式で送達し、本発明による化合物を結晶形および/または不定形および/または溶解形で含有する投与形、例えば、錠剤(非被覆または被覆錠剤、例えば、腸溶性被覆、または、不溶であるか、もしくは遅れて溶解し、本発明による化合物の放出を制御する被覆を有するもの)、口中で迅速に崩壊する錠剤、またはフィルム/オブラート、フィルム/凍結乾燥剤、カプセル剤(例えば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル剤)、糖衣錠、顆粒剤、ペレット剤、粉末剤、乳剤、懸濁剤、エアゾル剤または液剤である。
非経腸投与は、吸収段階を回避して(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内に)、または吸収を含めて(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)、行うことができる。非経腸投与に適する投与形は、なかんずく、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤または滅菌粉末剤形態の注射および点滴用製剤である。
他の投与経路に適するのは、例えば、吸入用医薬形態(なかんずく、粉末吸入器、噴霧器)、点鼻薬、液またはスプレー;舌に、舌下にまたは頬側に投与するための錠剤、フィルム/オブラートまたはカプセル剤、坐剤、眼または耳用製剤、膣用カプセル剤、水性懸濁剤(ローション、振盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、経皮治療システム(例えば、パッチ)、ミルク、ペースト、フォーム、散布用粉末剤(dusting powder)、インプラントまたはステントである。
経口または非経腸投与、特に経口投与が好ましい。
本発明による化合物は、上述の投与形に変換できる。これは、不活性、非毒性、医薬的に適する補助剤と混合することにより、それ自体既知の方法で行うことができる。これらの補助剤には、とりわけ、担体(例えば微結晶セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば液体ポリエチレングリコール類)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えばドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレエート)、結合剤(例えばポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えばアルブミン)、安定化剤(例えば抗酸化剤、例えばアスコルビン酸など)、着色料(例えば無機色素、例えば酸化鉄など)および味および/または臭気の矯正剤が含まれる。
非経腸投与で、約0.001ないし1mg/体重kg、好ましくは約0.01ないし0.5mg/体重kgの量を投与するのが、有効な結果を得るために有利であると一般的に証明された。経口投与では、投与量は、約0.01ないし100mg/体重kg、好ましくは約0.01ないし20mg/体重kg、ことさら特に好ましくは約0.1ないし10mg/体重kgである。
それにも拘わらず、必要に応じて、特に、体重、投与経路、有効成分に対する個体の応答、製剤の性質および投与を行う時間または間隔に応じて、上述の量から逸脱することが必要であり得る。従って、上述の最小量より少なくても十分な場合があり得、一方上述の上限を超えなければならない場合もある。大量に投与する場合、これらを1日に亘る複数の個別投与量に分割するのが望ましいことがある。
以下の例示的実施態様は、本発明を例示説明する。本発明は、これらの実施例に限定されない。
下記の試験および実施例における百分率のデータは、断りの無い限り、重量パーセントである;部は、重量部である。液体/液体溶液の溶媒比、希釈比および濃度のデータは、各場合で体積を基準とする。
A. 実施例
略号:
Figure 2009512648
LC/MS方法:
方法1(LC−MS)
MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:HP 1100 シリーズ; UV DAD;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%ギ酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法2(LC−MS)
MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%ギ酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法3(LC−MS)
装置:HPLC Agilent Series 1100 を備えた Micromass Platform LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%ギ酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法4(LC−MS)
装置:HPLC Agilent Series 1100 を備えた Micromass Quattro LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%ギ酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:208−400nm。
方法5(LC−MS)
装置:HPLC Agilent Series 1100 を備えた Micromass Platform LCZ;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%ギ酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分100%A→0.2分100%A→2.9分30%A→3.1分10%A→5.5分10%A;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
方法6(LC−MS)
MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP-18e 100 mm x 4.6 mm;溶離剤A:水+50%ギ酸500μl/l、溶離剤B:アセトニトリル+50%ギ酸500μl/l;グラジエント:0.0分10%B→7.0分95%B→9.0分95%B;流速:0.0分1.0ml/分→7.0分2.0ml/分→9.0分2.0ml/分;オーブン:35℃;UV検出:210nm。
GC/MS方法:
方法1(GC−MS)
装置:Micromass GCT, GC6890;カラム:Restek RTX-35MS, 30 m x 250 μm x 0.25 μm;一定のヘリウム流:0.88ml/分;オーブン:60℃;入口:250℃;グラジエント:60℃(0.30分間保持)、50℃/分→120℃、16℃/分→250℃、30℃/分→300℃(1.7分間保持)。
方法2(GC−MS)
装置:Micromass GCT, GC6890;カラム:Restek RTX-35MS, 30 m x 250 μm x 0.25 μm;一定のヘリウム流:0.88ml/分;オーブン:60℃;入口:250℃;グラジエント:60℃(0.30分間保持)、50℃/分→120℃、16℃/分→250℃、30℃/分→300℃(8.7分間保持)。
HPLC方法:
方法1(HPLC)
装置:DAD 検出を備えたHP 1100;カラム:Kromasil 100 RP-18, 60 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;溶離剤A:HClO(70%)5ml/水1l、溶離剤B:アセトニトリル;グラジエント:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→9分90%B→9.2分2%B→10分2%B;流速:0.75ml/分;カラム温度:30℃;UV検出:210nm。
方法2(HPLC)
装置:DAD 検出を備えたHP 1100;カラム:Kromasil 100 RP-18, 60 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;溶離剤A:HClO(70%)5ml/水1l、溶離剤B:アセトニトリル;グラジエント:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→15分90%B→15.2分2%B→16分2%B;流速:0.75ml/分;カラム温度:30℃;UV検出:210nm。
出発化合物および中間体:
実施例1A
(5−ブロモペンチル)ベンゼン
Figure 2009512648
48%強度臭化水素酸の溶液416.7ml(1.83mol)を、5−フェニルペンタン−1−オール50g(0.304mol)と0℃で30分間撹拌する。続いて、反応溶液を100℃で12時間撹拌する。反応が完了した後、混合物を室温に冷却し、酢酸エチル200mlを添加する。抽出後、有機相を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン)により精製する。無色液体59.4g(0.26mol、理論値の86%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.32-7.22 (2H, m), 7.21-7.11 (3H, m), 3.40 (2H, t), 2.61 (2H, t), 1.97-1.81 (2H, m), 1.72-1.58 (2H, m), 1.56-1.39 (2H, m).
MS(CI):226(M
実施例2A
[4−(2−ブロモエチル)フェニル]メタノール
Figure 2009512648
1Mボラン−THF錯体13.1ml(13.1mmol)を、乾燥THF50ml中の4−(2−ブロモエチル)安息香酸2g(8.73mmol)の溶液に−10℃で滴下して添加する。室温に温めた後、混合物を1時間撹拌する。反応が完了した後、混合物を飽和塩化アンモニウム溶液と混合し、酢酸エチルに取り、有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で除去する。無色油状物1.67g(7.76mmol、理論値の79%)を得、さらに精製せずに次の段階で用いる。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.33-7.28 (4H, m), 5.14 (1H, t), 4.48 (2H, d), 3.77 (2H, t), 3.11 (2H, t).
MS(DCI,NH):232(M+NH
実施例3A
4−(2−ブロモエチル)ベンズアルデヒド
Figure 2009512648
工程1:
ジクロロメタン20ml中の[4−(2−ブロモエチル)フェニル]メタノール200mg(0.93mmol)の溶液を、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)240.5mg(1.12mmol)と混合し、室温で3時間撹拌する。次いで、反応溶液を約2gのシリカゲルと混合し、濃縮乾固する。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1)により精製する。無色固体183mg(0.85mmol、理論値の82%)を得る。
工程2:
四塩化チタン42.26mlを、ジクロロメタン230ml中のジクロロメチルメチルエーテル44.4g(0.38mol)の溶液に、冷却(4−5℃)しながら10分間かけて添加し、混合物を1時間撹拌する。次いで、ジクロロメタン24mlに溶解した2−ブロモエチルベンゼン64.89g(0.34mol)を反応溶液に5−7℃で50分間かけて量り入れる。次いで、反応溶液をゆっくりと室温に温め、混合物を終夜撹拌する。反応が完了した後、水140mlを、1時間かけて非常に注意深く滴下して添加する(注意:ガスの放出により、先ず吸熱反応、次いで、30℃まで発熱反応、冷却が必要)。次いで、反応溶液をジクロロメタンで3回抽出し、合わせた有機相を水170mlで洗浄し、重炭酸ナトリウム溶液115mlで中和し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で除去する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/石油エーテル1:2→1:1)により精製する。無色固体29.3g(0.14mol、理論値の37%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.99 (1H, s), 7.88 (2H, d), 7.52 (2H, d), 3.80 (2H, t), 3.24 (2H, t).
MS(EI):212(M
実施例4A
4−(2−ブロモエチル)ベンゾニトリル
Figure 2009512648
ギ酸112.4ml中の4−(2−ブロモエチル)ベンズアルデヒド29.3g(0.14mol)の溶液を、ヒドロキシルアミン塩酸塩12.42g(0.18mol)と混合し、還流下で2時間加熱する。ゆっくりと室温に冷却した後、水670mlを添加し、反応混合物を、冷却しながら6N水酸化ナトリウム溶液でゆっくりと中和する。次いで、混合物をメチルtert−ブチルエーテルで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン)により精製する。黄色がかった固体21.3g(0.10mol、理論値の74%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.80 (2H, d), 7.51 (2H, d), 3.77 (2H, t), 3.22 (2H, t).
MS(DCI,NH):227(M+NH
実施例5A
ジアリル2−(4−メトキシカルボニルベンジル)マロネート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム14.42g(0.36mol)を、ジオキサン375mlおよびTHF75ml中のジアリルマロネート56.7g(0.3mol)の溶液に0℃で少しずつ添加する(注意:水素の放出)。室温に温めた後、混合物を40℃で1時間撹拌する。続いて、ジオキサン375mlに溶解したメチル4−クロロメチルベンゾエート111.88g(0.6mol)を、40℃でゆっくりと滴下して添加し、反応溶液を110℃で終夜撹拌する。室温に冷却後、反応混合物を水1200mlに添加する。この間にpHが<7であるように注意しなければならない(必要に応じて、約pH2まで数mlの1M塩酸を量り入れる)。次いで、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル10:1;シリカゲル3kg)により精製する。無色固体85.4g(0.26mol、理論値の85%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.96 (2H, d), 7.29 (2H, d), 5.91-5.74 (2H, m), 5.32-5.17 (4H, m), 4.59 (4H, d), 3.93 (3H, s), 3.74 (1H, t), 3.31 (2H, d).
MS(DCI):349(M+NH
実施例6A
ジアリル2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−2−(4−メトキシカルボニルベンジル)マロネート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム6.70g(0.17mol)を、DMF34ml中のジアリル2−(4−メトキシカルボニルベンジル)マロネート55.71g(0.17mol)の溶液に0℃で少しずつ添加する。次いで、反応溶液を室温に到達させ、1時間撹拌する。次いで、反応溶液を再度0℃に冷却し、DMF21ml中の4−(2−ブロモエチル)ベンゾニトリル42.98g(0.20mol)を添加し、混合物をこの温度で30分間撹拌する。次いで、混合物を室温で終夜撹拌する。反応混合物に水を滴下して添加し、次いでそれを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル3:1;シリカゲル3kg)により精製する。無色固体36g(78mmol、理論値の46%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.95 (2H, d), 7.55 (2H, d), 7.21 (4H, t), 5.97-5.69 (2H, m), 5.40-5.23 (4H, m), 4.62 (4H, d), 3.92 (3H, s), 3.40 (2H, s), 2.72-2.61 (2H, m), 2.13-2.01 (2H, m).
MS(DCI):479(M+NH
実施例7A
メチル4−[2−カルボキシ−4−(4−シアノフェニル)ブチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
ジオキサン500ml中のトリエチルアミン41.8ml(0.3mol)およびギ酸8.6ml(0.23mol)の溶液を、ジオキサン505ml中のジアリル2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−2−(4−メトキシカルボニルベンジル)マロネート43.5g(0.09mol)、トリフェニルホスフィン1.67g(0.01mol)およびパラジウムアセテート410mgの溶液に室温で添加する。次いで、反応混合物を100℃で2時間撹拌する。変換が完了した後、反応溶液を冷却し、溶媒を真空で除去する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール50:1)により精製する。無色固体25g(74mmol、理論値の82%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.55-12.24 (1H, broad), 7.86 (2H, d), 7.72 (2H, d), 7.38 (2H, d), 7.32 (2H, d), 3.84 (3H, s), 2.99-2.81 (2H, m), 2.78-2.55 (3H, m), 1.90-1.67 (2H, m).
MS(ESI):338(M+H
実施例8A
メチル4−[4−(4−シアノフェニル)−2−ヒドロキシメチルブチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
1Mボラン−THF錯体溶液26ml(26mmol)を、THF40ml中のメチル4−[2−カルボキシ−4−(4−シアノフェニル)ブチル]ベンゾエート4.2g(12.98mmol)の溶液に−15℃で滴下して添加し、混合物をこの温度で3時間撹拌する。次いで、さらに13ml(13mmol)の1Mボラン−THF錯体溶液を滴下して添加し、撹拌を−15℃でさらに30分間継続する。反応が完了した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液を反応混合物に添加し、溶媒を濃縮乾固する。残渣をジクロロメタンに取り、硫酸ナトリウムで乾燥し、再度溶媒を除去する。得られる粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル1:1、シリカゲル150g)により精製する。無色固体3.1g(純度90%、理論値の83%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.88 (2H, d), 7.71 (2H, d), 7.46 (4H, t), 4.54 (1H, t), 3.83 (3H, s), 3.41 (2H, t), 2.80-2.55 (4H, m), 1.79-1.39 (3H, m).
MS(ESI):324(M+H
実施例9A
メチル4−[4−(4−シアノフェニル)−2−ホルミルブチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
ジクロロメタン250ml中のメチル4−[4−(4−シアノフェニル)−2−ヒドロキシメチルブチル]ベンゾエート5.7g(17.63mmol)の溶液を、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)4.56g(21.15mmol)と混合し、室温で5時間撹拌する。変換が完了した後、約10gのシリカゲルを添加し、溶媒を真空で乾燥するまで除去する。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1)により精製する。無色固体4.16g(12.94mmol、理論値の73%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.68 (1H, s), 7.88 (2H, d), 7.73 (2H, d), 7.47 (4H, dd), 3.86 (3H, s), 3.14-3.02 (1H, m), 2.92-2.80 (1H, m), 2.78-2.54 (3H, m), 1.98-1.81 (1H, m), 1.76-1.60 (1H, m).
MS(DCI):339(M+NH
実施例10A
メチルE−4−[2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−ヒドロキシフェニル)ブト−3−エニル]ベンゾエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液5.9ml(9.45mmol)を、無水THF50ml中の(2−ヒドロキシベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド1820mg(4.05mmol)の溶液に、0℃でゆっくりと添加する。次いで、この温度で、THF40mlに溶解したメチル4−[4−(4−シアノフェニル)−2−ホルミルブチル]ベンゾエート1085mg(3.38mmol)を、ゆっくりと添加する。室温に温めた後、反応溶液を12時間撹拌し、次いで、いくらかの水の添加後、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→2:1)により精製する。無色固体1150mg(2.79mmol、理論値の83%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.39 (1H, s), 7.82 (2H, d), 7.60 (2H, d), 7.41-7.27 (5H, m), 7.01 (1H, t), 6.81-6.68 (2H, m), 6.45 (1H, d), 6.13-5.99 (1H, m), 3.81 (3H, s), 2.92-2.58 (5H, m), 1.86-1.56 (2H, m).
MS(DCI):429(M+NH
実施例11A
4−tert−ブチル−2−クロロ−1−メチルベンゼン
Figure 2009512648
4−tert−ブチルトルエン2g(13.49mmol)の溶液を、ベンジルトリメチルアンモニウムテトラクロロヨウ素酸塩5.65g(13.49mmol)と混合し、70℃で24時間撹拌する。冷却後、沈殿を吸引濾過し、濾液を濃縮する。得られる残渣をシリカゲル(移動相:シクロヘキサン)で精製する。表題化合物1.53g(8.4mmol)を得る。
GC−MS(方法1):R=5.27分
MS(ESI):m/z=182(M)
実施例12A
2−クロロ−4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド
Figure 2009512648
N−ブロモスクシンイミド1.75g(9.85mmol)および2,2'−アゾビス−2−メチルプロパンニトリル10.8mg(0.006mmol)を、テトラクロロメタン10ml中の4−tert−ブチル−2−クロロ−1−メチルベンゼン2g(10.95mmol)の溶液に添加し、混合物を還流下で4時間撹拌する。冷却後、混合物を濃縮する。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相、シクロヘキサン)により精製する。表題化合物2.1g(理論値の38%)を、純度52%で得る。
GC−MS(方法1):R=8.13分
MS(EI):m/z=262(M+H)
実施例13A
メチル4−{(3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ブト−3−エン−1−イル}ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル10ml中のメチル4−[(3E)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−ヒドロキシフェニル)ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート450mg(1.09mmol)の溶液を、2−クロロ−4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド825.2mg(1.64mmol)および無水炭酸カリウム453.4mg(3.28mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物を分取HPLCにより精製する。無色泡状物518mg(0.87mmol、理論値の73.9%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.91 (2H, d), 7.47 (2H, d), 7.43-7.34 (3H, m), 7.29-7.23 (1H, m), 7.23-7.14 (5H, m), 7.0-6.9 (2H, m), 6.67 (1H, d), 5.99 (1H, dd), 5.18-5.08 (2H, m), 3.88 (3H, s), 2.85-2.71 (3H, m), 2.66-2.54 (1H, m), 2.54-2.42 (1H, m), 1.85-1.75 (1H, m), 1.71-1.59 (1H, m), 1.31 (9H, s).
LC−MS(方法2):R=3.46分
MS(ESIpos):m/z=592(M+H)
実施例14A
メチル4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン10ml中のメチル4−{(3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ブト−3−エン−1−イル}ベンゾエート478mg(0.81mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド1116mg(9.69mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド351mg(1.21mmol)と混合し、次いで80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物を、シリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1→1:2)により精製する。白色泡状物144mg(0.23mmol、理論値の28%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.9 (2H, d), 7.81 (2H, d), 7.48-7.24 (8H, m), 7.24-7.14 (1H, m), 7.06 (1H, m), 6.92 (1H, t), 6.48 (1H, d), 6.11 (1H, dd), 5.1 (2H, s), 3.79 (3H, s), 2.93-2.82 (1H, m), 2.80-2.57 (3H, m), 1.88-1.74 (1H, m), 1.74-1.57 (2H, m).
LC−MS(方法2):R=3.28分
MS(ESIpos):m/z=635(M+H)
実施例15A
メチル4−{(3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ブト−3−エン−1−イル}ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル8ml中のメチルE−4−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−ヒドロキシフェニル)ブト−3−エニル]ベンゾエート(実施例17A)2g(3.6mmol)の溶液を、4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド2.20g(9.71mmol)および無水炭酸カリウム2.02g(14.59mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)により精製する。油状物1.9g(3.30mmol、97%純度、理論値の92%)を単離する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.94-7.89 (2H, m), 7.49-7.30 (7H, m), 7.21-7.12 (5H, m), 6.97-6.90 (2H, m), 6.68-7.62 (1H, m), 5.06-5.02 (2H, m), 3.89 (3H, s), 2.83-2.69 (3H, m), 2.65-2.39 (2H, m), 1.86-1.59 (2H, m), 1.33 (9H, s).
LC−MS(方法2):R3.37分;m/z575(M+NH ),557(M
実施例16A
メチル4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン10ml中のメチル4−{(3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ブト−3−エン−1−イル}ベンゾエート1000mg(1.79mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド2851mg(24.7mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド618mg(2.47mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1→1:2)により精製する。無色油状物648mg(1.08mmol、理論値の60%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.75 (1H, broad), 7.92 (2H, d), 7.83 (2H, d), 7.42-7.25 (9H, m), 7.18 (1H, t), 7.04 (1H, d), 6.9 (1H, t), 6.5 (1H, d), 6.12 (1H, dd), 5.05 (2H, s), 3.8 (3H, s), 2.93-2.86 (1H, m), 2.8-2.7 (2H, m), 2.69-2.59 (1H, m), 1.89-1.78 (1H, m), 1.75-1.58 (2H, m), 1.22 (9H, s).
実施例17A
メチル4−{(3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ブト−3−エン−1−イル}ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル10ml中のメチル4−[(3E)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−ヒドロキシフェニル)ブト−3−エン−1−イル]ベンゾエート200mg(0.49mmol)の溶液を、2−クロロベンジルブロミド149.8mg(0.73mmol)および無水炭酸カリウム201mg(1.46mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物を分取HPLCにより精製する。無色泡状物94mg(0.17mmol、理論値の36%)を得る。
LC−MS(方法2):R=3.28分
MS(ESIpos):m/z=536[M+H
実施例18A
メチル4−((3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン2ml中のメチル4−{(3E)−4−{2−[2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ブト−3−エン−1−イル}ベンゾエート94mg(0.18mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド303mg(2.63mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド65.7mg(0.26mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル1:1)により精製する。無色泡状物95mg(0.16mmol、理論値の78.4%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.83 (2H, d), 7.79 (2H, d), 7.52-7.38 (4H, m), 7.24-7.1 (6H, m), 7.0-6.9 (2H, m), 6.71 (1H, d), 5.06 (1H, dd), 5.18 (2H, s), 3.92 (3H, s), 2.87-2.51 (5H, m), 2.5-2.35 (1H, m).
実施例19A
メチル4−[(3E)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル]ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル20ml中のメチル4−[(3E)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−ヒドロキシフェニル)ブト−3−エン−1−イル]ベンゾエート438mg(1.02mmol)の溶液を、2−トリフルオロメチルベンジルブロミド382mg(1.6mmol)および無水炭酸カリウム441.3mg(3.19mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物を分取HPLCにより精製する。無色泡状物181mg(0.32mmol、理論値の31.3%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.91 (2H, d), 7.71 (1H, d), 7.62 (1H, d), 7.53 (1H, t), 7.47 (3H, d), 7.4 (1H, d), 7.22-7.15 (5H, m), 6.98 (1H, t), 6.88 (1H, d), 6.66 (1H, d), 6.0 (1H, dd), 5.28 (2H, s), 3.88 (3H, s), 2.82-2.71 (3H, m), 2.68-2.42 (2H, m), 1.89-1.72 (1H, m), 1.72-1.62 (1H, m).
実施例20A
メチル4−[(3E)−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}−4−(2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン3ml中のメチル4−[(3E)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−(2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート212mg(0.26mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド450mg(3.91mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド97.3mg(0.39mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル1:1)により精製する。無色泡状物120mg(0.19mmol、理論値の75%)を得る。
LC−MS(方法1):R=3.23分
MS(ESIpos):m/z=613(M+H)
実施例21A
[2−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]メタノール
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル200ml中の2−ヒドロキシベンジルアルコール10g(80.56mmol)の溶液を、(5−ブロモペンチル)ベンゼン27.45g(120.83mmol)および無水炭酸カリウム12.25g(88.61mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)により精製する。無色固体18.7g(理論値の81%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.38 (1H, d), 7.31-7.10 (6H, m), 6.91 (2H, t), 4.92 (1H, t), 4.50 (2H, d), 3.95 (2H, t), 2.59 (2H, t), 1.81-1.68 (2H, m), 1.67-1.55 (2H, m), 1.52-1.36 (2H, m).
MS(CI):288(M+NH )、270(M
実施例22A
トリフェニル[2−(5−フェニルペンチルオキシ)ベンジル]ホスホニウムブロミド
Figure 2009512648
アセトニトリル120ml中の[2−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル]メタノール18.7g(69.16mmol)の溶液を、トリフェニルホスホニウムブロミド22.55g(65.71mmol)と混合し、還流下で3時間加熱する。次いで、反応溶液を濃縮乾固する。結晶性生成物36.6g(61.45mmol、理論値の83%)を得、さらに精製せずに反応させる。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.89 (3H, t), 7.78-7.66 (6H, m), 7.64-7.52 (6H, m), 7.32-7.24 (3H, m), 7.21-7.12 (3H, m), 7.01 (1H, d), 6.89-6.77 (2H, m), 4.90 (2H, d), 3.44 (2H, t), 2.56 (2H, t), 1.59-1.46 (2H, m), 1.38-1.25 (2H, m), 1.23-1.12 (2H, m).
MS(ESI):515(M−Br)
実施例23A
メチル4−((3E/Z)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液2.36ml(3.78mmol)を、THF30ml中のトリフェニル{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]ベンジル}ホスホニウムブロミド1.8g(3.02mmol)の溶液に0℃でゆっくりと添加する。次いで、この温度で、THF10ml中のメチル4−[4−(4−シアノフェニル)−2−ホルミルブチル]ベンゾエート810mg(2.52mmol)を迅速に量り入れ、混合物を0℃で1時間撹拌する。室温に温めた後、反応溶液をさらに3時間撹拌し、次いで塩化アンモニウム溶液と混合し、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)により精製する。表題化合物1.27g(2.28mmol、理論値の90%)を固体泡状物の形態で得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): (E/Z = 3.6:1) 7.9 (1.6H, d), 7.8 (0.36H, d), 7.52 (1.6H, d), 7.44 (0.36H, d), 7.37-7.31 (1H, m), 7.31-7.02 (9H, m), 6.99-6.62 (3H, m), 6.54 (1H, d), 6.01-5.89 (1.6H, m), 5.45-5.36 (0.36H, m), 4.0-3.91 (2H, t), 3.9 (3H, s), 2.88-2.7 (3H, m), 2.7-2.55 (4H, m), 2.54-3.39 (1H, m), 1.9-1.6 (7H, m), 1.59-1.45 (2H, m).
MS(DCI):m/z=575(M+NH
実施例24A
メチル4−((3E/Z)−4−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン5ml中のメチル4−((3E/Z)−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−4−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート160mg(0.287mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド0.57ml(4.3mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド107mg(0.43mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン→ジクロロメタン/メタノール10:1)により精製する。無色油状物138mg(0.23mmol、理論値の73.6%)を得る。
LC−MS(方法4):R=3.37分
MS(ESIpos):m/z=601(M+H)
実施例25A
ジアリル2−(4−シアノベンジル)マロネート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム19.79g(494mmol)を、ジオキサン1.5l中のジアリルマロネート121.5g(659mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加する(注意:水素の放出)。混合物を室温に温め、次いで、40℃で1時間撹拌する。続いて、ジオキサン500mlに溶解した4−クロロメチルベンゾニトリル50g(0.329mol)を、40℃でゆっくりと滴下して添加し、次いで、反応溶液を110℃で終夜撹拌する。室温に冷却後、反応混合物を水1200mlに添加する。この間にpHが<7であるように注意しなければならない(必要に応じて、約pH2まで数mlの1M塩酸を量り入れる)。次いで、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で濃縮乾固する。次いで、過剰のジアリルマロネートを高真空蒸留(沸点:57℃;0.074mbar)により除去する。蒸留残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル20:1)により精製する。無色固体67g(0.22mol、理論値の67%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.77 (2H, d), 7.48 (2H, d), 5.90-5.73 (2H, m), 5.29-5.13 (4H, m), 4.64-4.50 (4H, m), 4.09 (1H, t), 3.21 (2H, d).
MS(DCI):317(M+NH
実施例26A
ジアリル2−(4−シアノベンジル)−2−[2−(4−メトキシカルボニルフェニル)エチル]マロネート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム7.13g(178.36mmol)を、DMF180ml中のジアリル2−(4−シアノベンジル)マロネート48.53g(162.14mmol)の溶液に、0℃で少しずつ添加する。次いで、反応溶液を室温に到達させ、30分撹拌する。次いで、反応溶液を再度0℃に冷却し、DMF195ml中のメチル4−(2−ブロモエチル)ベンゾエート[CAS登録136333−97−6]55g(194.6mmol)の添加後、この温度で30分間撹拌する。次いで、混合物を室温で終夜撹拌する。反応混合物に水を滴下して添加し、それを次いで酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル10:1)により精製する。無色固体33.4g(72.37mol、理論値の44%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.89 (2H, d), 7.79 (2H, d), 7.38 (2H, d), 7.32 (2H, d), 5.97-5.81 (2H, m), 5.38-5.20 (4H, m), 4.61 (4H, d), 3.82 (3H, s), 3.39 (2H, s), 2.77-2.61 (2H, m), 1.99-1.84 (2H, m).
MS(DCI):479(M+NH
実施例27A
メチル4−[3−カルボキシ−4−(4−シアノフェニル)ブチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
ジオキサン170ml中のトリエチルアミン7.5ml(53.6mmol)およびギ酸1.5ml(40.6mmol)の溶液を、室温で、ジオキサン170ml中のジアリル2−(4−シアノベンジル)−2−[2−(4−メトキシカルボニルフェニル)エチル]マロネート7.5g(16.25mmol)、トリフェニルホスフィン0.3g(1.14mmol)およびパラジウムアセテート70mgの溶液に添加する。次いで、反応混合物を100℃で2時間撹拌する。変換が完了した後、反応溶液を冷却し、溶媒を真空で除去する。残渣を酢酸エチルおよび水に取り、1N塩酸で酸性化し、有機相を分離する。水相を酢酸エチルでもう3回抽出し、次いで有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶液を真空で濃縮し、無色固体5.48g(理論値の89%、純度90%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.46-12.29 (1H, broad), 7.88 (2H, d), 7.74 (2H, d), 7.39 (2H, d), 7.31 (2H, d), 3.83 (3H, s), 2.99-2.83 (2H, m), 2.79-2.56 (3H, m), 1.93-1.67 (2H, m).
MS(DCI):355(M+NH
実施例28A
メチル4−[3−(4−シアノベンジル)−4−ヒドロキシブチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
1Mボラン−THF錯体溶液47.43ml(47.73mmol)を、THF200ml中のメチル4−[3−カルボキシ−4−(4−シアノフェニル)ブチル]ベンゾエート8g(23.71mmol)の溶液に、−10℃で滴下して添加する。−5℃に温めた後、混合物をこの温度でさらに4時間撹拌する。反応が完了した後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液と混合し、溶媒を濃縮乾固する。残渣をジクロロメタンに取り、硫酸ナトリウムで乾燥し、再度溶媒を除去する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:10)により精製する。無色固体5.8g(純度98%、理論値の74%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.86 (2H, d), 7.73 (2H, d), 7.38 (2H, d), 7.30 (2H, d), 4.60 (1H, t), 3.83 (3H, s), 3.32 (2H, t), 2.81-2.57 (4H, m), 1.79-1.56 (2H, m), 1.54-1.39 (1H, m).
MS(DCI):341(M+NH
実施例29A
メチル4−[3−(4−シアノベンジル)−4−オキソブチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
ジクロロメタン7ml中のメチル4−[3−(4−シアノベンジル)−4−ヒドロキシブチル]ベンゾエート400mg(1.24mmol)の溶液を、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)320mg(1.48mmol)と混合し、室温で5時間撹拌する。変換が完了した後、約1gのシリカゲルを添加し、溶媒を真空で乾燥するまで除去する。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1)により精製する。無色固体302mg(純度90%、理論値の69%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.68 (1H, s), 7.87 (2H, d), 7.77 (2H, d), 7.43 (2H, d), 7.31 (2H, d), 3.86 (3H, s), 3.16-3.03 (1H, m), 2.94-2.81 (1H, m), 2.80-2.55 (3H, m), 1.99-1.81 (1H, m), 1.78-1.61 (1H, m).
MS(DCI):339(M+NH
実施例30A
メチル(4E)−4−[3−(4−シアノベンジル)−5−(2−ヒドロキシフェニル)ペント−4−エニル]ベンゾエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液5.91ml(9.45mmol)を、無水THF10ml中の(2−ヒドロキシベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド1820mg(4.05mmol)の溶液に、0℃でゆっくりと添加する。次いで、この温度で、THF10mlに溶解したメチル4−[3−(4−シアノベンジル)−4−オキソブチル]ベンゾエート1085mg(3.38mmol)を、ゆっくりと量り入れる。室温に温めた後、反応溶液を12時間撹拌し、次いでいくらかの水を添加し、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→2:1)により精製する。無色固体1150mg(2.79mmol、理論値の83%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.47 (1H, s), 7.88 (2H, d), 7.71 (2H, d), 7.42-7.27 (5H, m), 7.01 (1H, t), 6.81-6.68 (2H, m), 6.45 (1H, d), 6.12-6.00 (1H, m), 3.84 (3H, s), 3.42 (2H, m), 2.95-2.56 (3H, m), 1.88-1.56 (2H, m).
MS(DCI):429(M+NH
実施例31A
メチル4−((4E)−3−(4−シアノベンジル)−5−{2−[フェニルペンチル)オキシ]フェニル}ペント−4−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル30ml中のメチル4−[(4E)−3−(4−シアノベンジル)−5−(2−ヒドロキシフェニル)ペント−4−エン−1−イル)ベンゾエート300mg(0.73mmol)の溶液を、(5−ブロモペンチル)ベンゼン198.72mg(0.87mmol)および無水炭酸カリウム151mg(1.09mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)により精製する。油状物295mg(0.53mmol、理論値の72.6%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.83 (2H, d), 7.71 (2H, d), 7.4-7.33 (2H, m), 7.29 (2H, d), 7.27-7.21 (2H, m), 7.2-7.1 (5H, m), 6.95-6.83 (2H, m), 6.44-6.35 (1H, m), 6.11-6.03 (1H, m), 3.95-3.83 (2H, m), 3.79 (3H, s), 2.91-2.79 (1H, m), 2.79-2.57 (3H, m), 2.57-2.39 (4H, m), 1.84-1.73 (1H, m), 1.72-1.5 (6H, m).
LC−MS(方法1):R=3.57分
MS(ESIpos):m/z=558(M+H)
実施例32A
メチル4−{(4E)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン20ml中のメチル4−((4E)−3−(4−シアノベンジル)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}ペント−4−エン−1−イル)ベンゾエート295mg(0.53mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド1.05ml(7.93mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド198mg(0.79mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン→ジクロロメタン/メタノール10:1)により精製する。白色泡状物284mg(0.47mmol、理論値の89%)を得る。
LC−MS(方法1):R=3.40分
MS(ESIpos):m/z=601(M+H)
実施例33A
E−5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)ビニル]ベンズアルデヒド
Figure 2009512648
乾燥DMF200ml中の2−ブロモ−5−フルオロベンズアルデヒド10g(49.26mmol)の溶液を、4−メトキシスチレン7.27g(54.18mmol)、トリ−2−トリルホスフィン1.5g(4.93mmol)、パラジウム(II)アセテート330mg(1.48mmol)およびトリエチルアミン10.3ml(73.89mmol)とアルゴン下で混合し、100℃で12時間撹拌する。反応が完了した後、反応溶液を室温に冷却し、濃縮乾固する。残渣を水100mlに取り、各回50mlのジエチルエーテルで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶液を濃縮乾固し、残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)により精製する。無色固体7.79g(理論値の55%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 10.40 (1H, s), 8.01-7.89 (2H, m), 7.68-7.49 (4H, m), 7.22 (1H, d), 6.99 (2H, d), 3.80 (3H, s).
MS(DCI):274(M+NH
実施例34A
E−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)ビニル]フェニル}メタノール
Figure 2009512648
水素化ホウ素ナトリウム1.73g(45.60mmol)を、メタノール500ml中のE−5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)ビニル]ベンズアルデヒド7.79g(30.40mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加し、混合物を室温で2時間撹拌する。反応が完了した後、混合物を濃縮乾固し、残渣を水およびジクロロメタンに取る。水相をジクロロメタンでもう2回抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)により精製する。無色固体6.8g(理論値の85%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.71 (1H, m), 7.54 (2H, d), 7.27-7.12 (2H, m), 7.11-6.99 (2H, m), 6.97 (2H, d), 5.47 (1H, t), 4.67 (2H, d), 3.79 (3H, s).
LC−MS(方法1):R2.49分;m/z259(M+H
実施例35A
{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}メタノール
Figure 2009512648
メタノール50mlおよびエタノール250ml中のE−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)ビニル]フェニル}メタノール6.8g(26.33mmol)および10%パラジウム/炭素0.5gの混合物を、大気圧下、室温で1時間水素化する。反応が停止した後、珪藻土を通して混合物を濾過し、次いで、濾液を濃縮乾固する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1→1:1)により精製する。無色固体5.95g(理論値の87%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.21-7.09 (4H, m), 6.97 (1H, t), 6.83 (2H, d), 5.24 (1H, t), 4.51 (2H, d), 3.72 (3H, s), 2.81-2.68 (4H, m).
LC−MS(方法1):R2.49分;m/z278(M+NH
実施例36A
{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]ベンジル}トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2009512648
アセトニトリル130ml中の{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}メタノール5.95g(22.86mmol)の溶液を、トリフェニルホスホニウムブロミド7.45g(21.71mmol)と混合し、還流下で3時間加熱する。次いで、反応溶液を濃縮乾固し、得られる油状物をジエチルエーテル中でトリチュレートする。この間に、生成物が白色固体として結晶化する。濾過後、固体を乾燥オーブン中、50℃で終夜乾燥する。表題化合物11.5g(理論値の77%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.92 (3H, t), 7.81-7.69 (6H, m), 7.68-7.57 (6H, m), 7.30-7.21 (1H, m), 7.19-7.08 (1H, m), 6.94 (2H, d), 6.81 (2H, d), 6.70-6.58 (1H, m), 4.94 (2H, d), 3.71 (3H, s), 2.57-2.46 (2H, t), 2.18 (2H, t).
実施例37A
メチル4−((4E/Z)−3−(4−シアノベンジル)−5−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}ペント−4−エン−1−イル)ベンゾエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液4.38ml(7mmol)を、{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]ベンジル}(トリフェニル)ホスホニウムブロミド1.5g(4.67mmol)の溶液にゆっくりと0℃で添加する。次いで、この温度で、メチル4−[3−(4−シアノベンジル)−4−オキソブチル]ベンゾエート3.280g(5.6mmol)をゆっくりと量り入れる。室温に温めた後、反応溶液を12時間撹拌し、次いで少量の水と混合し、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル50:1→20:1)により精製する。白色泡状物2.17g(3.9mmol、理論値の84%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=548(M+H)
実施例38A
メチル4−{(4E/Z)−5−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン30ml中のメチル4−((4E/Z)−3−(4−シアノベンジル)−5−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}ペント−4−エン−1−イル)ベンゾエート600mg(1.1mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド2.18ml(16.43mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド409mg(1.64mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。白色泡状物642mg(1.01mmol、理論値の99%)を得る。
LC−MS(方法1):R=3.19分
MS(ESIpos):m/z=591(M+H)
実施例39A
エチル4'−トリフルオロメチルビフェニル−4−カルボキシレート
Figure 2009512648
エチル4−ブロモベンゾエート7g(30.56mmol)を、1,2−ジメトキシエタン60mlに溶解し、アルゴン下、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸6.96g(36.67mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド271mgおよび2M炭酸ナトリウム水溶液40.7mlを添加する。次いで、反応混合物を還流下で12時間撹拌する。続いて、混合物を冷却し、Extrelute 1gを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/ジクロロメタン2:1)により精製する。無色固体6.31g(21.4mmol、理論値の70%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 8.17 (2H, d), 7.72 (4H, s), 7.67 (2H, d), 4.41 (2H, q), 1.43 (3H, t).
MS(EI):294(M
実施例40A
(4'−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル)メタノール
Figure 2009512648
水素化リチウムアルミニウムの1M THF溶液12.73ml(12.73mmol)を、乾燥THF60ml中のエチル4'−トリフルオロメチルビフェニル−4−カルボキシレート6.24g(21.21mmol)の溶液に、0℃で滴下して添加する。反応が完了した後、混合物を飽和塩化アンモニウム溶液と混合し、酢酸エチルに取り、有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で除去する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1)により精製する。無色固体5.1g(20.21mmol、理論値の95%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.88 (2H, d), 7.82 (2H, d), 7.71 (2H, d), 7.46 (2H, d), 5.23 (1H, t), 4.58 (2H, d).
MS(EI):252(M
実施例41A
4−クロロメチル−4'−トリフルオロメチルビフェニル
Figure 2009512648
クロロホルム40ml中の(4'−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル)メタノール5.0g(19.82mmol)の溶液を、塩化チオニル2.89ml(39.65mmol)と混合し、クロロホルム10mlに溶解し、混合物を室温で12時間撹拌する。反応が完了した後、反応混合物を濃縮乾固し、残渣を酢酸エチルに取り、飽和炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。続いて、有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)により精製する。無色固体5.26g(19.43mmol、理論値の98%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.91 (2H, d), 7.82 (2H, d), 7.78 (2H, d), 7.58 (2H, d), 4.83 (2H, s).
MS(EI):270(M
実施例42A
メチル4−[(4E)−3−(4−シアノベンジル)−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル30ml中のメチル4−[(4E)−3−(4−シアノベンジル)−5−(2−ヒドロキシフェニル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート300mg(0.73mmol)の溶液を、4−(クロロメチル)−4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル236.8mg(0.87mmol)および無水炭酸カリウム151mg(1.09mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)により精製する。固体331mg(0.51mmol、理論値の70%)を得る。
LC−MS(方法1):R=3.57分
MS(ESIpos):m/z=646(M+H
実施例43A
メチル4−[(4E)−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン20ml中のメチル4−[(4E)−3−(4−シアノベンジル)−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート295mg(0.53mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド1.33ml(9.99mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド249mg(1mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン→ジクロロメタン/メタノール10:1)により精製する。白色泡状物387mg(0.56mmol、理論値の64%)を得る。
LC−MS(方法1):R=3.42分
MS(ESIpos):m/z=689(M+H)
実施例44A
メチル4−[(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−(4−シアノベンジル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル7ml中のメチルE−4−[3−(4−シアノベンジル)−5−(2−ヒドロキシフェニル)ペント−4−エニル]ベンゾエート1.4g(3.13mmol、純度92%)の溶液を、4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド1.42g(6.26mmol)および無水炭酸カリウム1.30g(9.39mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濾過し、濃縮乾固する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1、次いで1:5)により直接精製する。油状物1.85g(3.32mmol、純度93%、理論値の98%)を単離する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.94-7.88 (2H, m), 7.52-7.14 (12H, m), 6.97-6.89 (2H, m), 6.67-6.57 (1H, m), 6.02-5.92 (1H, m), 5.05-5.02 (2H, m), 3.90 (3H, s), 2.85-2.67 (3H, m), 2.67-2.55 (1H, m), 2.54-2.42 (1H, m), 1.88-1.61 (2H, m), 1.33 (9H, s).
LC−MS(方法4):R3.53分;m/z557(M
実施例45A
メチル4−{(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン10ml中のメチル4−[(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−(4−シアノベンジル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート180mg(0.32mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド557.3mg(4.84mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド120.51mg(0.48mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルカラムで精製する(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1→1:2)。白色泡状物88mg(0.14mmol、理論値の43%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 13.15 (1H, broad), 7.87-7.73 (4H, m), 7.49-7.31 (6H, m), 7.18 (2H, d), 7.09 (2H, d), 6.99-6.9 (2H, m), 6.7 (1H, d), 6.05 (1H, dd), 5.03 (2H, s), 3.94 (3H, s), 2.86-2.66 (3H, m), 2.66-2.51 (1H, m), 2.49-2.34 (1H, m), 1.85-1.62 (2H, m), 1.32 (9H, s).
実施例46A
ジアリル2−(4−シアノブチル)マロネート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム21.71g(542.9mmol;純度60%)を、乾燥ジオキサン700ml中のジアリルマロネート100g(542.9mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加する。ガスの放出が止まった後、反応混合物を40℃に温め、1時間撹拌する。次いで、乾燥ジオキサン350ml中の5−ブロモバレロニトリル43.98g(271.5mmol)を滴下して添加し、混合物を110℃で12時間撹拌する。反応が完了した後、混合物を室温に冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液400mlと混合し、酢酸エチルで抽出する。相分離後、水相を各回250mlの酢酸エチルでさらに3回抽出する。有機相を合わせた後、それらを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を真空で除去する。続いて、過剰のジアリルマロネートを高真空蒸留(沸点:57℃;0.074mbar)により除去する。得られる蒸留残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)により精製する。表題化合物105g(233mmol、純度約60%、理論値の43%)を得、この化合物をさらに精製せずに後続の段階で反応させる。分析的特徴解析のために、少量を分取HPLCにより精製する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 5.96-5.83 (2H, m), 5.35-5.19 (4H, m), 4.64-4.59 (4H, m), 3.66-3.61 (1H, t), 2.54-2.47 (2H, t), 1.86-1.75 (2H, m), 1.62-1.50 (2H, m), 1.42-1.29 (2H, m).
LC−MS(方法1):R2.44分,m/z266(M+H)
実施例47A
ジアリル2−(4−シアノブチル)−2−[2−(4−メトキシカルボニルフェニル)エチル]マロネート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム5.62g(140mmol;純度60%)を、乾燥DMF160ml中のジアリル2−(4−シアノブチル)マロネート48.64g(127.73mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加する。次いで、反応溶液を室温に到達させ、90分間撹拌する。次いで、反応溶液を0℃に再度冷却し、乾燥DMF80ml中のメチル4−(2−ブロモエチル)ベンゾエート45.72g(153.3mmol)の添加後、この温度で45分間撹拌する。次いで、混合物を室温で終夜撹拌する。反応混合物を水と混合し、酢酸エチルで抽出する。相分離後、水相を各回200mlの酢酸エチルでもう3回抽出する。有機相を合わせた後、混合物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を真空で除去する。得られる粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→100%酢酸エチル)により精製する。無色液体18.53g(43.3mmol、理論値の34%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.90-7.88 (2H, d), 7.36-7.34 (2H, d), 5.97-5.83 (2H, m), 5.35-5.21 (4H, m), 4.64-4.59 (4H, m), 3.84 (3H, s), 2.57-2.48 (4H, t), 2.15-2.09 (2H, m), 1.98-1.89 (2H, m), 1.63-1.52 (2H, m), 1.34-1.21 (2H, m).
LC−MS(方法2):R2.59分;m/z428(M+H)
実施例48A
メチル4−(3−カルボキシ−7−シアノヘプチル)ベンゾエート
Figure 2009512648
ジオキサン67ml中のトリエチルアミン7.45ml(53.42mmol)およびギ酸1.53ml(40.47mmol)の溶液を、ジオキサン67ml中のジアリル2−(4−シアノブチル)−2−[2−(4−メトキシカルボニルフェニル)エチル]マロネート6.92g(16.19mmol)、トリフェニルホスフィン594mg(2.26mmol)およびパラジウムアセテート145mg(0.64mmol)の溶液に、室温で添加する。次いで、反応混合物を100℃で12時間撹拌する。変換が完了した後、反応溶液を冷却し、溶媒を真空で除去する。残渣を酢酸エチルおよび水に取り、1N塩酸で酸性化し、有機相を分離する。水相を酢酸エチルでもう3回抽出し、次いで、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶液を真空で濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー[移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル(1%ギ酸を含む)2:1→1:3]により精製する。無色固体2.1g(理論値の43%)を得る。
LC−MS(方法2):R1.88分;m/z303(M
実施例49A
メチル4−(7−シアノ−3−ヒドロキシメチルヘプチル)ベンゾエート
Figure 2009512648
1Mボラン−THF錯体溶液33ml(33mmol)を、THF62ml中のメチル4−(3−カルボキシ−7−シアノヘプチル)ベンゾエート5g(16.48mmol)の溶液に−15℃で滴下して添加し、溶液をこの温度で2時間撹拌する。次いで、さらに16ml(16mmol)の1Mボラン−THF錯体溶液を−15℃で滴下して添加し、撹拌を45分間継続する。次いで、反応混合物を0℃に温め、この温度で1時間撹拌する。反応が完了した後、飽和重炭酸塩溶液100mlを反応混合物に添加し、溶媒を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルおよび水に取り、水相を酢酸エチルで再度抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、再度溶媒を除去する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1→1:3→100%酢酸エチル)により精製する。無色固体2.4g(純度93%、理論値の47%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.88-7.86 (2H, d), 7.36-7.34 (2H, d), 4.43-4.40 (1H, t), 3.83 (3H, s), 3.37-3.34 (2H, t), 2.68-2.64 (2H, t), 2.49-2.46 (2H, t), 1.67-1.57 (1H, m), 1.56-1.45 (3H, m), 1.42-1.25 (5H, m).
LC−MS(方法2):R1.93分;m/z290(M+H)
実施例50A
メチル4−(7−シアノ−3−ホルミルヘプチル)ベンゾエート
Figure 2009512648
ジクロロメタン100ml中のメチル4−(7−シアノ−3−ヒドロキシメチルヘプチル)ベンゾエート2.23g(7.71mmol)の溶液を、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)1.99g(9.26mmol)と混合し、室温で6時間撹拌する。変換が完了した後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1)により精製する。油状物1.50g(9.09mmol、理論値の68%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3, δ/ppm): 9.62 (1H, d), 7.98-7.96 (2H, d), 7.25-7.23 (2H, d), 3.91 (3H, s), 2.77-2.62 (2H, m), 2.35 (2H, t), 2.38-2.29 (1H, m), 2.07-1.98 (1H, m), 1.82-1.63 (4H, m), 1.55-1.47 (3H, m).
MS (ESI): 310 (M+Na)+.
実施例51A
メチルE−4−{7−シアノ−3−[2−(2−ヒドロキシフェニル)ビニル]ヘプチル}ベンゾエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液9.07ml(14.52mmol)を、乾燥THF40ml中の2−ヒドロキシフェニルトリフェニルホスホニウムブロミド3.26g(7.26mmol)の懸濁液に、0℃でゆっくりと滴下して添加し、混合物を5分間撹拌する。次いで、この温度で、乾燥THF10ml中のメチル4−(7−シアノ−3−ホルミルヘプチル)ベンゾエート1.49g(5.19mmol)の溶液を、ゆっくりと滴下して添加する。反応混合物を0℃で10分間撹拌する。次いで、冷却を取り除き、反応溶液を室温で10分間撹拌し、次いでシリカゲルと混合し、濃縮乾固する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル1:2→1:5)により直接精製する。油状物1.71g(純度75%、3.40mmol、理論値の65%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.50 (1H, s), 7.88-7.86 (2H, d), 7.40-7.34 (3H, m), 7.05-7.00 (1H, m), 6.84-6.68 (2H, m), 6.62-6.56 (1H, m), 6.05-5.97 (1H, dd), 3.83 (3H, s), 2.75-2.56 (2H, m), 2.52-2.44 (3H, m), 2.18-2.06 (1H, m), 1.81-1.28 (7H, m).
LC−MS(方法2):R2.60分;m/z377(M
実施例52A
メチルE−4−(3−{2−[2−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)フェニル]ビニル}−7−シアノヘプチル)ベンゾエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル20ml中のメチル4−{7−シアノ−3−[2−(2−ヒドロキシフェニル)ビニル]ヘプチル}ベンゾエート1.70g(3.38mmol、純度75%)の溶液を、4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド1.53g(7.76mmol)および無水炭酸カリウム1.4g(10.13mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルに取り、フラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)により精製する。油状物1700mg(3.12mmol、純度96%、理論値の92%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.93-7.71 (2H, d), 7.46-7.35 (5H, m), 7.24-7.18 (3H, m), 6.97-6.93 (2H, m), 6.77-6.73 (1H, d), 5.98-5.92 (1H, dd), 5.11-5.05 (2H, m), 3.90 (3H, s), 2.79-2.70 (1H, m), 2.66-2.57 (1H, m), 3.36 (2H, t), 2.20-2.11 (1H, m), 1.82-1.73 (1H, m), 1.70-1.56 (3H, m), 1.56-1.35 (9H, s).
LC−MS(方法4):R3.36分;m/z523(M
実施例53A
メチル4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル]ベンゾエート
Figure 2009512648
トルエン3ml中のメチル4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−シアノヘプチル)ベンゾエート200mg(0.38mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド660mg(5.73mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド142.6mg(0.57mmol)と混合し、80℃に12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物を、シリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル1:1)により精製する。白色泡状物103mg(0.18mmol、理論値の46%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): 12.34 (1H, broad), 7.93 (2H, d), 7.47-7.33 (6H, m), 7.22 (3H, d), 7.06-6.93 (2H, m), 6.74 (1H, d), 5.91 (1H, dd), 5.18-5.02 (2H, m), 3.90 (3H, s), 2.89-2.54 (4H, m), 2.22-2.06 (1H, m), 1.83-1.53 (4H, m), 1.52-1.19 (13H, m).
実施例54A
1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニルヘプタンジオエート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム16.29g(407.19mmol)を、乾燥ジオキサン900ml中のジアリルマロネート100g(542.92mmol)の溶液に5℃で少しずつ添加する。ガスの放出が止まった後、反応混合物を40℃に温め、30分間撹拌する。次いで、乾燥ジオキサン100ml中のエチル5−ブロモバレレート56.76g(271.46mmol)を滴下して添加し、混合物を110℃で12時間撹拌する。反応が完了した後、混合物を室温に冷却し、氷水約400mlに添加する。1N塩酸で中和した後、有機相を分離し、水相を各回250mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機相を合わせた後、それらを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶液を真空で濃縮する。続いて過剰のジアリルマロネートを高真空蒸留(沸点:57℃、0.074mbar)により除去する。得られる蒸留残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)により精製する。無色液体73.92g(236.65mmol、理論値の44%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 5.99-5.81 (2H, m), 5.38-5.16 (4H, m), 4.68-4.51 (4H, m), 4.04 (2H, q), 3.59 (1H, t), 2.28 (2H, t), 1.86-1.71 (2H, m), 1.61-1.45 (2H, m), 1.35-1.20 (2H, m), 1.17 (3H, t).
MS(DCI):330(M+NH
実施例55A
1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニル−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ヘプタンジオエート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム6.37g(159.27mmol;純度60%)を、DMF250ml中の1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニルヘプタンジオエートの溶液に0℃で少しずつ添加する。次いで、反応溶液を室温に到達させ、30分間撹拌する。次いで、反応溶液を0℃に冷却し、DMF250ml中の4−(2−ブロモエチル)ベンゾニトリル36.50g(173.75mmol)の添加後、この温度で30分間撹拌する。次いで、混合物を室温で終夜撹拌する。反応混合物に水を滴下して添加し、酢酸エチルで3回抽出した後、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1→1:1)により精製する。無色固体17.85g(40.43mol、理論値の28%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.77 (2H, d), 7.42 (2H, d), 5.97-5.82 (2H, m), 5.37-5.18 (4H, m), 4.60 (4H, d), 4.04 (2H, q), 2.59-2.45 (2H, m), 2.30 (2H, t), 2.14-2.02 (2H, m), 1.96-1.83 (2H, m), 1.60-1.47 (2H, m), 1.24-1.07 (5H, m).
MS(DCI):459(M+NH
実施例56A
2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ヘプタン二酸7−エチルエステル
Figure 2009512648
ジオキサン175ml中のトリエチルアミン18.6ml(133.4mmol)およびギ酸3.81ml(101.1mmol)の溶液を、ジオキサン175ml中の1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニル−2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ヘプタンジオエート21g(40.43mmol)、トリフェニルホスフィン742mg(2.83mmol)およびパラジウムアセテート181mg(0.81mmol)の溶液に室温で添加する。次いで、反応混合物を100℃で12時間撹拌する。変換が完了した後、反応溶液を冷却し、溶媒を真空で除去する。残渣を酢酸エチルおよび水に取り、1N塩酸で酸性化し、有機相を分離する。水相を酢酸エチルでもう3回抽出し、次いで、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶液を真空で濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)により精製する。無色固体8.6g(理論値の64%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.25-12.09 (1H, broad), 7.76 (2H, d), 7.40 (2H, d), 4.04 (2H, q), 2.71-2.57 (2H, m), 2.30-2.14 (4H, m), 1.87-1.74 (1H, m), 1.73 (1H, m), 1.58-1.38 (3H, m), 1.31-1.19 (2H, m), 1.18 (3H, t).
MS(EI):316(M−H
実施例57A
エチル8−(4−シアノフェニル)−6−ヒドロキシメチルオクタノエート
Figure 2009512648
1Mボラン−THF錯体溶液54.19ml(54.19mmol)を、THF200ml中の2−[2−(4−シアノフェニル)エチル]ヘプタン二酸7−エチルエステル8.6g(27.1mmol)の溶液に−10℃で滴下して添加する。0℃に温めた後、混合物をこの温度で2時間撹拌する。反応が完了した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液を反応混合物に添加し、溶媒を濃縮乾固する。残渣をジクロロメタンに取り、硫酸ナトリウムで乾燥し、再度溶媒を除去する。得られる粗生成物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:10→1:4)により精製する。無色固体5.1g(97%、理論値の60%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.74 (2H, d), 7.41 (2H, d), 4.41 (1H, t), 4.03 (2H, q), 3.41-3.29 (2H, m), 2.67 (2H, t), 2.28 (2H, t), 1.69-1.11 (9H, m), 1.18 (3H, t).
MS(DCI):321(M+NH
実施例58A
エチル8−(4−シアノフェニル)−6−ホルミルオクタノエート
Figure 2009512648
ジクロロメタン100ml中のエチル8−(4−シアノフェニル)−6−ヒドロキシメチルオクタノエート4g(13.18mmol)の溶液を、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)3.41g(15.82mmol)と混合し、室温で12時間撹拌する。変換が完了した後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1)により精製する。無色固体2.74g(9.09mmol、理論値の69%)を得る。
LC−MS(方法2):R2.38分;m/z302(M+H
実施例59A
エチルE−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−8−(2−ヒドロキシフェニル)オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液5.91ml(9.45mmol)を、無水THF15ml中の(2−ヒドロキシベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド1820mg(4.05mmol)の溶液に、0℃でゆっくりと添加する。次いで、この温度で、THF15ml中のエチル8−(4−シアノフェニル)−6−ホルミルオクタノエート1085mg(3.38mmol)の溶液を、ゆっくりと量り入れる。反応溶液を室温に温めた後、それを12時間撹拌し、いくらかの水の添加後、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→2:1)により精製する。無色固体1150mg(2.79mmol、理論値の83%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.48 (1H, s), 7.73 (2H, d), 7.42 (2H, d), 7.38 (1H, d), 7.03 (1H, t), 6.80 (1H, d), 6.74 (1H, t), 6.57 (1H, d), 6.06-5.93 (1H, m), 4.03 (2H, q), 2.76-2.57 (2H, m), 2.26 (2H, t), 2.17-2.02 (1H, m), 1.80-1.68 (1H, m), 1.67-1.56 (1H, m), 1.56-1.39 (3H, m), 1.38-1.19 (3H, m), 1.13 (3H, t).
MS(DCI):409(M+NH
実施例60A
エチルE−8−[2−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)フェニル]−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル160ml中のエチルE−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−8−(2−ヒドロキシフェニル)−オクト−7−エノエート2300mg(5.87mmol)の溶液を、4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド1600mg(7.05mmol)および無水炭酸カリウム1220mg(8.81mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、有機相を濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)により精製する。固体2800mg(5.21mmol、理論値の88%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.68 (2H, d), 7.45 (1H, d), 7.41-7.32 (6H, m), 7.20 (1H, t), 7.09 (1H, d), 6.91 (1H, t), 6.61 (1H, d), 6.08-5.95 (1H, m), 5.10 (2H, s), 4.00 (2H, q), 2.77-2.45 (3H, m), 2.23 (2H, t), 2.12-1.98 (1H, m), 1.78-1.37 (5H, m), 1.32-1.19 (2H, m), 1.28 (9H, s), 1.13 (3H, t).
MS(DCI):555(M+NH
実施例61A
エチル(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
トルエン70ml中のエチル(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−オクト−7−エノエート1g(1.86mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド3.7ml(27.9mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド694mg(2.79mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)により精製する。白色泡状物622mg(1.1mmol、理論値の34%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.90 (2H, d), 7.48 (1H, d), 7.40-7.30 (6H, m), 7.22-7.10 (1H, m), 7.09 (1H, d), 6.90 (1H, t), 6.55 (1H, d), 6.06 (1H, dd), 5.10 (2H, s), 4.00 (2H, q), 2.77-2.52 (2H, m), 2.30-2.00 (2H, m), 1.80-1.38 (9H, m), 1.20 (9H, s), 1.10 (3H, t).
実施例62A
エチル(7E)−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
アセトニトリル10ml中のエチル(7E)−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−8−(2−ヒドロキシフェニル)−オクト−7−エノエート127mg(0.32mmol)の溶液を、(5−ブロモペンチル)ベンゼン88.42mg(0.39mmol)および炭酸カリウム67.25mg(0.49mmol)と混合し、還流下で12時間撹拌する。冷却後、混合物を濃縮する。残渣を酢酸エチルに取り、水で抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られる残渣を分取HPLCにより精製する。表題化合物128mg(0.24mmol、理論値の73.4%)を得る。
LC−MS(方法2):R=3.42分
MS(ESIpos):m/z=538(M+H)
実施例63A
エチル(7E)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
トルエン10ml中のエチル(7E)−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}オクト−7−エノエート128mg(0.24mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド0.47ml(3.57mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド88.9mg(0.36mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物を分取HPLCにより精製する。無色泡状物62mg(0.11mmol、理論値の44.8%)を得る。
LC−MS(方法2):R=3.23分
MS(ESIpos):m/z=581(M+H)
実施例64A
1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニル−2−(4−シアノベンジル)ヘプタンジオエート
Figure 2009512648
水素化ナトリウム1.69g(70.43mmol)を、DMF140ml中の1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニルヘプタンジオエート20g(64.03mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加する。次いで、反応混合物を室温に到達させ、30分間撹拌する。反応溶液を0℃に再度冷却し、DMF140ml中の4−ブロモメチルベンゾニトリル16.32g(83.24mmol)の添加後、この温度で30分間撹拌する。次いで、混合物を室温で終夜撹拌する。水を反応混合物に滴下して添加し、酢酸エチルで3回抽出した後、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を真空で濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→4:1→1:1)により精製する。無色固体20.08g(46.97mmol、理論値の73%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3, δ/ppm): 7.56 (2H, d), 7.22 (2H, d), 5.91-5.78 (2H, m), 5.37-5.18 (4H, m), 4.66-4.54 (4H, m), 4.13 (2H, q), 3.29 (2H, s), 2.31 (2H, t), 1.87-1.77 (2H, m), 1.69-1.57 (2H, m), 1.39-1.28 (2H, m), 1.26 (3H, t).
MS(DCI):445(M+NH
実施例65A
2−(4−シアノベンジル)−ヘプタン二酸7−エチルエステル
Figure 2009512648
ジオキサン500ml中のトリエチルアミン24.21ml(173.69mmol)およびギ酸4.96ml(131.58mmol)の溶液を、ジオキサン500ml中の1−アリル7−エチル2−アリルオキシカルボニル−2−(4−シアノベンジル)−ヘプタンジオエート22.5g(52.63mmol)、トリフェニルホスフィン970mg(3.68mmol)およびパラジウムアセテート240mg(1.05mmol)の溶液に室温で添加する。次いで、反応混合物を100℃で2時間撹拌する。変換が完了した後、反応溶液を冷却し、溶媒を真空で除去する。残渣を酢酸エチルおよび水に取り、1N塩酸で酸性化し、有機相を分離する。水相を酢酸エチルでもう3回抽出し、次いで、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶液を真空で濃縮する。無色固体17.5g(理論値の87%、純度80%)を得る。
LC−MS(方法2):R=1.97分;m/z=304(M+H
実施例66A
エチル6−(4−シアノベンジル)−7−ヒドロキシヘプタノエート
Figure 2009512648
1Mボラン−THF錯体溶液34.42ml(34.42mmol)を、THF260ml中の2−(4−シアノベンジル)ヘプタン二酸7−エチルエステル6.64g(22.94mmol)の溶液に−10℃で滴下して添加する。0℃に温めた後、混合物をこの温度で2時間撹拌する。反応完了後、飽和重炭酸ナトリウム溶液を反応混合物に添加し、溶媒を濃縮乾固する。残渣をジクロロメタンに取り、硫酸ナトリウムで乾燥し、再度溶媒を除去する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:8→1:2)により精製する。無色固体5.84g(理論値の88%、20.19mmol)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 8.14 (2H, d), 7.80 (2H, d), 4.91 (1H, t), 4.44 (2H, q), 3.69-3.58 (2H, m), 3.16-3.06 (1H, m), 3.01-2.92 (1H, m), 2.62 (2H, t), 2.14-2.01 (1H, m), 1.92-1.78 (2H, m), 1.77-1.60 (3H, m), 1.59-1.48 (1H, m), 1.57 (3H, t).
MS(DCI):307(M+NH
実施例67A
エチル6−(4−シアノベンジル)−7−オキソヘプタノエート
Figure 2009512648
ジクロロメタン250ml中のエチル6−(4−シアノベンジル)−7−ヒドロキシヘプタノエート4.6g(15.90mmol)の溶液を、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)4.11g(19.08mmol)と混合し、室温で12時間撹拌する。変換が完了した後、シリカゲル10gを添加し、溶媒を注意深く真空で濃縮乾固する。得られる残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル1:1)により精製する。無色固体4.09g(14.23mmol、理論値の89%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.60 (1H, s), 7.75 (2H, d), 7.41 (2H, d), 4.03 (2H, q), 3.08-2.97 (1H, m), 2.82-2.64 (2H, m), 2.24 (2H, t), 1.63-1.19 (6H, m), 1.17 (3H, t).
MS(DCI):305(M+NH
実施例68A
エチルE−6−(4−シアノベンジル)−8−(2−ヒドロキシフェニル)オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの2.5Mヘキサン溶液15.98ml(39.95mmol)を、無水THF300ml中の(2−ヒドロキシベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド6.411g(14.27mmol)の溶液に0℃でゆっくりと添加する。次いで、この温度で、エチル6−(4−シアノベンジル)−7−オキソヘプタノエート4.1g(14.27mmol)をゆっくりと量り入れる。室温に温めた後、反応溶液を12時間撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム溶液と混合し、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1)により精製する。無色固体1.75g(4.64mmol、理論値の32%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 9.42 (1H, s), 7.72 (2H, d), 7.40 (2H, d), 7.29 (1H, d), 7.00 (1H, t), 6.79-6.67 (2H, m), 6.39 (1H, d), 6.04-5.94 (1H, m), 4.01 (2H, q), 2.87-2.77 (1H, m), 2.76-2.66 (1H, m), 2.48-2.38 (1H, m), 2.25 (2H, t), 1.57-1.39 (3H, m), 1.38-1.19 (3H, m), 1.13 (3H, t).
MS(DCI):395(M+NH
実施例69A
エチルE−8−[2−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)フェニル]−6−(4−シアノベンジル)オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
乾燥アセトニトリル50ml中のエチルE−6−(4−シアノベンジル)−8−(2−ヒドロキシフェニル)オクト−7−エノエート1.75g(4.64mmol)の溶液を、4−(tert−ブチル)ベンジルブロミド1579mg(6.95mmol)および無水炭酸カリウム961mg(6.95mmol)と混合し、還流下で12時間加熱する。次いで、混合物を濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機相を濃縮する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル8:1→4:1)により精製する。固体2.24g(4.28mmol、理論値の92%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 7.68 (2H, d), 7.44-7.32 (5H, m), 7.28 (2H, d), 7.14 (1H, t), 7.01 (1H, d), 6.88 (1H, t), 6.42 (1H, d), 6.08-5,95 (1H, m), 5.04 (2H, s), 4.00 (2H, q), 2.89-2.78 (1H, m), 2.75-2.60 (2H, m), 2.54-2.40 (1H, m), 2.23 (2H, t), 1.60-1.21 (5H, m), 1.28 (9H, s), 1.13 (3H, t).
MS(DCI):541(M+NH
実施例70A
エチル(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
トルエン70ml中のエチル(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−(4−シアノベンジル)オクト−7−エノエート1000mg(1.91mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド3.8ml(28.6mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド713mg(2.86mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン→ジクロロメタン/メタノール10:1)により精製する。白色泡状物800mg(1.4mmol、理論値の74%)を得る。
MS(DCI):m/z=541(M+NH
実施例71A
エチル(7E/Z)−6−(4−シアノベンジル)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液2.13ml(3.42mmol)を、THF15ml中のトリフェニル−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]ベンジル}ホスホニウムブロミド1695mg(2.85mmol)の溶液に0℃でゆっくりと添加する。次いで、この温度で、THF15ml中のエチル6−(4−シアノベンジル)−7オキソヘプタノエート818mg(2.85mmol)を、ゆっくりと量り入れる。室温に温めた後、反応溶液を12時間撹拌し、次いでいくらかの水と混合し、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチルに取り、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、溶媒を濃縮乾固する。得られる粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル50:1→20:1)により精製する。白色泡状物730mg(1.4mmol、理論値の48%)を得る。
MS(DCI):m/z=541(M+NH
実施例72A
エチル(7E/Z)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エノエート
Figure 2009512648
トルエン10ml中のエチル(7E/Z)−6−(4−シアノベンジル)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}オクト−7−エノエート100mg(0.19mmol)の溶液を、トリメチルシリルアジド0.05ml(0.38mmol)およびジ−n−ブチルスズオキシド4.75mg(0.02mmol)と混合し、80℃で12時間加熱する。室温に冷却後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過後、濾液を濃縮乾固する。得られる粗生成物を分取HPLCにより精製する。無色泡状物19mg(0.03mmol、理論値の16.9%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=584(M+NH
例示的実施態様:
実施例1
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸
Figure 2009512648
THF3mlおよび水1.5ml中のメチル4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート500mg(0.79mmol)の溶液を、水酸化リチウム75.4mg(3.15mmol)と混合し、60℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH2に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を、シリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)により精製する。白色泡状物372mg(0.6mmol、理論値の76%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.76 (1H, broad), 7.9 (2H, d), 7.79 (2H, d), 7.48-7.15 (9H, m), 7.06 (1H, d), 6.93 (1H, t), 6.49 (1H, d), 6.12 (1H, dd), 5.11 (2H, s), 2.91-2.8 (1H, m), 2.79-2.57 (3H, m), 2.57-2.42 (1H, m), 1.88-1.58 (2H, m), 1.38 (9H, s).
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸350mg(0.56mmol)を、さらにキラル相の分取HPLCにより分割する。各々156mgおよび132mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を、無色固体として得る(実施例2および3参照)。
実施例2
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール70:30(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:27℃
6.73分;純度99%;>99%ee
収量:156mg
実施例3
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチル−2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例2参照
7.4分;純度99%;>99%ee
収量:132mg
実施例4
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸
Figure 2009512648
THF1.5mlおよび水0.75ml中の4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート150mg(0.25mmol)の溶液を、水酸化リチウム24mg(1mmol)と混合し、60℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH2に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を、シリカゲルカラムのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2.5:1)により精製する。白色泡状物108mg(0.18mmol、理論値の68.6%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.75 (1H, broad), 7.91 (2H, d), 7.81 (2H, d), 7.45-7.25 (9H, m), 7.21-7.13 (1H, m), 7.02 (1H, d), 6.89 (1H, t), 6.5 (1H, d), 6.13 (1H, dd), 5.05 (2H, s), 2.92-2.83 (1H, m), 2.8-2.53 (4H, m), 1.9-1.76 (1H, m), 1.76-1.62 (1H, m), 1.23 (9H, s).
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸880mg(1.5mmol)を、さらにキラル相の分取HPLCにより分割する。各々208mgおよび236mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例5および6参照)。
実施例5
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸1%を含む)/イソプロパノール70:30(v/v);流速:15ml/分;UV検出:215nm;温度:25℃
8.27分;純度99%;>99%ee
収量:208mg
実施例6
4−((3E)−4−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例5参照
9.16分;純度99%;>98%ee
収量:236mg
LC−MS(方法1):R=3.11分
MS(ESIneg):m/z=585(M−H)
実施例7
4−((3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸
Figure 2009512648
THF1mlおよび水0.5ml中のメチル4−((3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート95mg(0.16mmol)の溶液を、水酸化リチウム15.7mg(0.66mmol)と混合し、60℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH2に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を、シリカゲルカラムでクロマトグラフィー的に精製する(移動相:ジクロロメタン/メタノール10:1)。白色泡状物42.6g(0.08mmol、理論値の41.4%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.75 (1H, broad), 7.9 (2H, d), 7.8 (2H, d), 7.55-7.48 (2H, m), 7.44 (1H, d), 7.4-7.3 (5H, m), 7.29-7.17 (2H, m), 7.06 (1H, d), 6.94 (1H, t), 6.5 (1H, d), 6.12 (1H, dd), 5.16 (2H, s), 2.9-2.8 (1H, m), 2.82-2.58 (3H, m), 2.58-2.42 (1H, m), 1.88-1.59 (2H, m).
4−((3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸85mg(0.15mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々39.1mgおよび38.4mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例8および9参照)。
実施例8
4−((3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%およびトリフルオロ酢酸0.2%を含む)/エタノール85:15(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:30℃
20.47分
収量:39.1mg
LC−MS(方法3):R=2.97分
MS(ESIpos):m/z=565(M+H)
実施例9
4−((3E)−4−{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}ブト−3−エン−1−イル)安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例8参照
23.38分
収量:38.4mg
実施例10
4−[(3E)−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}−4−(2{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル)安息香酸
Figure 2009512648
THF1mlおよび水0.5ml中のメチル4−[(3E)−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}−4−(2{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル)ベンゾエート120mg(0.2mmol)の溶液を、水酸化リチウム18.8mg(0.78mmol)と混合し、60℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH2に調節する。次いでそれを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフィー的に精製する(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル3:1→100%酢酸エチル)。白色泡状物109mg(0.18mmol、理論値の91.5%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.72 (1H, broad), 12.72 (1H, broad), 7.88 (2H, d), 7.8 (3H, d), 7.69-7.62 (2H, m), 7.59-7.52 (1H, m), 7.45 (1H, d), 7.35 (2H, d), 7.26 (1H, d), 7.22-7.16 (1H, m), 6.95 (1H, t), 6.49 (1H, d), 6.1 (1H, dd), 5.22 (2H, s), 2.9-2.8 (1H, m), 2.76-2.65 (2H, m), 2.65-2.55 (1H, m), 1.87-1.72 (1H, m), 1.72-1.58 (1H, m), 1.37-1.2 (1H, m).
4−[(3E)−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}−4−(2{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル)安息香酸90mg(0.15mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々44.3mgおよび41.8mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例11および12参照)。
実施例11
4−[(3E)−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}−4−(2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル]安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%およびトリフルオロ酢酸0.2%を含む)/エタノール85:15(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:30℃
13.14分
収量:44.3mg
LC−MS(方法3):R=2.98分
MS(ESIpos):m/z=599(M+H)
実施例12
4−[(3E)−2−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}−4−(2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)ブト−3−エン−1−イル]安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例11参照
14.63分
収量:41.8mg
実施例13
4−{(4E)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸
Figure 2009512648
THF10mlおよび水10ml中のメチル4−{(4E)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}ベンゾエート284mg(0.47mmol)の溶液を、水酸化リチウム22.6mg(0.95mmol)と混合し、50℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH3に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。白色泡状物78mg(0.13mmol、理論値の26%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=587(M+H)
4−{(4E)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸70mg(0.12mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々26mgおよび17mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例14および15参照)。
実施例14
4−{(4E)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%およびトリフルオロ酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール70:30(v/v);流速:15ml/分;UV検出:215nm;温度:25℃
6.27分;純度98.5%;>99%ee
収量:26mg
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.77 (1H, broad), 7.91 (2H, d), 7.85 (2H, d), 7.42-7.33 (4H, m), 7.3 (2H, d), 7.26-7.17 (2H, m), 7.17-7.1 (4H, m), 6.95-6.83 (2H, m), 6.44 (1H, d), 6.17-6.05 (1H, m), 3.96-3.82 (2H, m), 2.93-2.82 (1H, m), 2.81-2.69 (2H, m), 2.68-2.56 (2H, m), 1.90-1.76 (1H, m), 1.76-1.62 (3H, m), 1.62-1.48 (2H, m), 1.46-1.28 (2H, m), 1.27-1.19 (1H, s).
LC−MS(方法1):R=3.20分.
MS(ESIpos):m/z=587(M+H)
実施例15
4−{(4E)−5−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例14参照
6.60分;純度99%;>98%ee
収量:17mg
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.77 (1H, broad), 7.91 (2H, d), 7.85 (2H, d), 7.42-7.33 (4H, m), 7.3 (2H, d), 7.26-7.17 (2H, m), 7.17-7.1 (4H, m), 6.95-6.83 (2H, m), 6.44 (1H, d), 6.17-6.06 (1H, m), 3.96-3.82 (2H, m), 2.93-2.82 (1H, m), 2.81-2.69 (2H, m), 2.68-2.56 (2H, m), 1.90-1.76 (1H, m), 1.76-1.62 (3H, m), 1.62-1.48 (2H, m), 1.46-1.28 (2H, m), 1.27-1.19 (1H, s).
LC−MS(方法1):R=3.20分
MS(ESIpos):m/z=587(M+H)
実施例16
4−{(4E/Z)−5−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸
Figure 2009512648
THF5mlおよび水5ml中のメチル4−{(4E/Z)−5−{5−フルオロ−2−[2−(メトキシフェニル)エチル]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}ベンゾエート92mg(0.16mmol)の溶液を、水酸化リチウム7.5mg(0.31mmol)と混合し、50℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH3に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後、白色泡状物79mg(0.14mmol、理論値の88%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=577(M+H
4−{(4E/Z)−5{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸70mg(0.12mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々23mgおよび44mgのZおよびE異性体を無色固体として得る(実施例17および18参照)。
実施例17
4−{(4Z)−5−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸
Figure 2009512648
E/Z異性体分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%およびトリフルオロ酢酸0.2%を含む)/エタノール60:40(v/v);流速:15ml/分;UV検出:215nm;温度:25℃
5.276分;純度98.5%
分離後の収量:23mg
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.9-16.5 (1H, broad), 13-12.5 (1H, broad), 7.87 (2H, d), 7.77 (2H, d), 7.26 (2H, d), 7.16 (2H, d), 7.14-7.07 (1H, m), 6.97-6.89 (3H, m), 6.73 (2H, d), 6.47 (1H, d), 6.22 (1H, d), 5.74-5.64 (1H, m), 3.68 (3H, s), 2.94-2.85 (1H, m), 2.76-2.61 (4H, m), 1.85-1.61 (2H, m).
実施例18
4−{(4E)−5−{5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸
Figure 2009512648
E/Z異性体分離方法:実施例17参照
5.286分;純度99%
収量:44mg
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.65 (1H, broad), 12.75 (1H, broad), 7.88 (2H, d), 7.84 (2H, d), 7.39 (2H, d), 7.31 (2H, d), 7.25-7.19 (1H, m), 7.12-7.06 (1H, m), 6.97-6.9 (1H, m), 6.88 (2H, d), 6.69 (2H, d), 6.37 (1H, d), 6.15-6.06 (1H, m), 3.67 (3H, s), 2.97-2.9 (1H, m), 2.8-2.6 (4H, m), 1.9-1.71 (2H, m).
実施例19
4−[(4E)−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル}安息香酸
Figure 2009512648
THF10mlおよび水10ml中のメチル4−[(4E)−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]ベンゾエート384mg(0.42mmol)の溶液を、水酸化リチウム20.3mg(0.85mmol)と混合し、50℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH3に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。白色泡状物141mg(0.21mmol、理論値の46%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=675(M+H
4−[(4E)−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]安息香酸120mg(0.12mmol)を、さらにキラル相の分取HPLCにより分割する。各々50mgおよび35mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例20および21参照)。
実施例20
4−[(4E)−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%およびトリフルオロ酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール60:40(v/v);流速:15ml/分;UV検出:215nm;温度:25℃
6.65分;純度89%;>97.5%ee
収量:50mg
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.7 (1H, broad), 12.8 (1H, s), 7.91 (2H, d), 7.86-7.77 (6H, m), 7.66 (2H, d), 7.52-7.43 (3H, m), 7.39 (2H, d), 7.27 (2H, d), 7.23-7.16 (1H, m), 7.06 (1H, d), 6.95-6.89 (1H, m), 6.54 (1H, d), 6.21-6.12 (1H, m), 5.2-5.1 (2H, m), 2.92-2.85 (1H, m), 2.8-2.7 (2H, m), 2.69 (1H, m), 2.58 (1H, m), 1.88-1.77 (1H, m), 1.77-1.64 (1H, m).
実施例21
4−[(4E)−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]−5−(2−{[4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メトキシ}フェニル)ペント−4−エン−1−イル]安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例20参照
7.37分;純度99%;>98%ee
収量:35mg
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.7 (1H, broad), 12.8 (1H, s), 7.91 (2H, d), 7.86-7.77 (6H, m), 7.66 (2H, d), 7.52-7.43 (3H, m), 7.39 (2H, d), 7.27 (2H, d), 7.23-7.16 (1H, m), 7.06 (1H, d), 6.95-6.89 (1H, m), 6.54 (1H, d), 6.21-6.12 (1H, m), 5.2-5.1 (2H, m), 2.92-2.85 (1H, m), 2.8-2.7 (2H, m), 2.69 (1H, m), 2.69-2.6 (1H, m), 1.88-1.77 (1H, m), 1.77-1.64 (1H, m).
実施例22
4−{(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸
Figure 2009512648
THF0.5mlおよび水0.25ml中のメチル4−{(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}ベンゾエート70mg(0.12mmol)の溶液を、水酸化リチウム11.16mg(0.47mmol)と混合し、60℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH2に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。白色泡状物45mg(0.0761mmol、理論値の66%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 16.72 (1H, broad), 12.77 (1H, broad), 7.89 (2H, d), 7.82 (2H, d), 7.42 (1H, d), 7.37-7.23 (8H, m), 7.17 (1H, t), 7.04 (1H, d), 6.9 (1H, t), 6.52 (1H, d), 6.14 (1H, dd), 5.09-4.99 (2H, m), 2.90-2.81 (1H, m), 2.79-2.69 (2H, m), 2.69-2.57 (2H, m), 1.87-1.76 (2H, m), 1.74-1.61 (1H, m), 1.23 (9H, s).
4−{(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸45mg(0.076mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。16mgおよび18mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例23および24参照)。
実施例23
4−{(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸1%を含む)/イソプロパノール50:50(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:25℃
5.92分;純度99%;>99%ee
収量:16mg
実施例24
4−{(4E)−5−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−3−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]ペント−4−エン−1−イル}安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例23参照
6.58分;純度99%;>96%ee
収量:18mg
実施例25
4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル]安息香酸
Figure 2009512648
THF5mlおよび水5ml中のメチル4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル]ベンゾエート181mg(0.32mmol)の溶液を、水酸化リチウム61.18mg(2.55mmol)と混合し、60℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH2に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。白色泡状物65mg(0.12mmol、理論値の36.8%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 15.89 (1H, broad), 12.77 (1H, broad), 7.83 (2H, d), 7.46 (1H, d), 7.42-7.32 (4H, m), 7.28 (2H, d), 7.24-7.16 (1H, m), 7.16-7.0 (1H, m), 6.92 (1H, t), 6.64 (1H, d), 6.05 (1H, dd), 5.11 (2H, s), 2.84 (2H, t), 2.73-2.64 (1H, m), 2.63-2.56 (1H, m), 2.17-2.05 (1H, m), 1.79-1.54 (4H, m), 1.53-1.42 (1H, m), 1.42-1.14 (12H, m).
LC−MS(方法2):R=2.83分
MS(ESIpos):m/z=553(M+H)
4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル]安息香酸73mg(0.13mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々31mgの2種のE異性体(エナンチオピュア)を無色固体として得る(実施例26および27参照)。
実施例26
4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル]安息香酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール50:50(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:35℃
4.19分;純度99%;>99.5%ee
収量:31mg
LC−MS(方法2):R=2.85分
MS(ESIpos):m/z=553(M+H)
実施例27
4−[3−((E)−2−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}ビニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル]安息香酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例26参照
4.92分;純度99%;>98.8%ee
収量:31mg
実施例28
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸
Figure 2009512648
THF20mlおよび水20ml中のエチル(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エノエート600mg(0.61mmol)の溶液を、水酸化リチウム29.2mg(1.22mmol)と混合し、50℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH3に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。白色泡状物205mg(0.37mmol、理論値の59.6%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=553(M+H)
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸200mg(0.36mmol)を、キラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各69mgの2種のE異性体(エナンチオピュア)を無色固体として得る(実施例29および30参照)。
実施例29
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール80:20(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:35℃
7.03分;純度99.5%;>97.5%ee
収量:69mg
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 11.96 (1H, broad), 7.92 (2H, d), 7.47 (1H, d), 7.44-7.33 (6H, m), 7.2 (1H, t), 7.09 (1H, d), 6.91 (1H, t), 6.64 (1H, d), 6.13-6.01 (1H, m), 5.11 (2H, s), 2.78-2.54 (2H, m), 2.22-2.05 (2H, m), 1.84-1.69 (1H, m), 1.69-1.56 (1H, m), 1.54-1.38 (4H, m), 1.38-1.16 (3H, m).
LC−MS(方法2):R=2.92分
MS(ESIpos):m/z=553(M+H)
実施例30
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例29参照
7.89分;純度99.5%;>98.5%ee
収量:69mg
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 11.95 (1H, broad), 7.91 (2H, d), 7.48 (1H, d), 7.44-7.33 (6H, m), 7.2 (1H, t), 7.09 (1H, d), 6.91 (1H, t), 6.64 (1H, d), 6.13-6.01 (1H, m), 5.11 (2H, s), 2.78-2.54 (2H, m), 2.22-2.05 (2H, m), 1.84-1.69 (1H, m), 1.69-1.56 (1H, m), 1.54-1.38 (4H, m), 1.38-1.16 (3H, m).
LC−MS(方法2):R=2.93分
MS(ESIpos):m/z=553(M+H)
実施例31
(7E)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸
Figure 2009512648
THF5mlおよび水5ml中のエチル(7E)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エノエート62mg(0.11mmol)の溶液を、水酸化リチウム5.11mg(0.21mmol)と混合し、50℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH3に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後、白色泡状物34mg(0.06mmol、理論値の57.6%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 11.95 (1H, broad), 7.93 (2H, d), 7.43 (1H, d), 7.4 (2H, d), 7.3-7.1 (6H, m), 6.97 (1H, d), 6.38 (1H, t), 6.58 (1H, d), 6.05 (1H, dd), 4.0 (2H, t), 2.75-2.65 (1H, m), 2.22-2.05 (3H, m), 1.83-1.7 (3H, m), 1.7-1.57 (3H, m), 1.57-1.4 (6H, m), 1.4-1.15 (5H, m).
(7E)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸30mg(0.054mmol)をキラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々10mgの2種のE異性体(エナンチオピュア)を、無色固体として得る(実施例32および33参照)。
実施例32
(7E)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール80:20(v/v);流速:15ml/分;UV検出:215nm;温度:25℃
6.07分;純度99%;>99%ee
収量:10mg
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 11.95 (1H, broad), 8.96 (2H, d), 7.45 (3H, d), 7.27-7.07 (6H, m), 6.97 (1H, d), 6.39 (1H, t), 6.57 (1H, d), 6.07 (1H, dd), 4.0 (2H, t), 2.78-2.5 (3H, m), 2.22-2.01 (3H, m), 1.85-1.16 (16H, m).
実施例33
(7E)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−{2−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]エチル}オクト−7−エン酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例32参照
7.05分;純度99%;>98.5%ee
収量:10mg
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 11.95 (1H, broad), 8.96 (2H, d), 7.45 (3H, d), 7.27-7.07 (6H, m), 6.97 (1H, d), 6.39 (1H, t), 6.57 (1H, d), 6.07 (1H, dd), 4.0 (2H, t), 2.78-2.5 (3H, m), 2.22-2.01 (3H, m), 1.85-1.16 (16H, m).
実施例34
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エン酸
Figure 2009512648
THF10mlおよび水10ml中のエチル(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エノエート800mg(1.41mmol)の溶液を、水酸化リチウム67.6mg(2.82mmol)と混合し、50℃で12時間撹拌する。冷却後、THFを除去し、水相を1M塩酸でpH3に調節する。次いで、それを酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。白色泡状物660mg(1.2mmol、理論値の87%)を得る。
LC−MS(方法4):R=2.51分
MS(ESIpos):m/z=539(M+H)
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エン酸700mg(1.3mmol)をキラル相の分取HPLCによりさらに分割する。各々318mgおよび257mgの2種のE異性体(各々エナンチオピュアである)を無色固体として得る(実施例35および36参照)。
実施例35
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エン酸(エナンチオマー1)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:
カラム:Daicel Chiralpak AD-H 250 x 20 mm;溶離剤:イソヘキサン(水1%および酢酸0.2%を含む)/イソプロパノール65:35(v/v);流速:15ml/分;UV検出:220nm;温度:35℃
4.18分;純度99%;>99.5%ee
収量:318mg
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 12.85 (1H, broad), 11.98 (1H, broad), 7.7 (2H, d), 7.38 (5H, d), 7.25 (2H, d), 7.15 (1H, t), 7.0 (1H, d), 6.88 (1H, t), 6.43 (1H, d), 6.07 (1H, dd), 5.03 (2H, s), 2.88 (1H, m), 2.69 (1H, t), 1.54-1.3 (6H, m), 1.28 (10H, m).
実施例36
(7E)−8−{2−[(4−tert−ブチルベンジル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エン酸(エナンチオマー2)
Figure 2009512648
エナンチオマー分離方法:実施例35参照
5.00分;純度99%;>99.4%ee
収量:257mg
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6, δ/ppm): 11.98 (1H, broad), 7.9 (2H, d), 7.4 (3H, d), 7.32 (2H, d), 7.26 (2H, d), 7.16 (1H, t), 7.0 (1H, d), 6.89 (1H, t), 6.46 (1H, d), 6.08 (1H, dd), 2.88-2.8 (1H, m), 2.72-2.63 (1H, m), 2.18 (2H, t), 1.56-1.3 (6H, m), 1.3-1.22 (10H, m).
実施例37
(7E/Z)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エン酸
Figure 2009512648
メタノール5ml中のエチル(7E/Z)−8−{2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェニル}−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンジル]オクト−7−エノエート36mg(0.06mmol)の溶液を、45%水酸化ナトリウム溶液0.5mlと混合し、室温で2時間撹拌する。次いで、メタノールを除去し、残渣を水/酢酸エチルに取る。混合物を1M塩酸でpH3に調節する。相を分離し、水相を酢酸エチルでもう2回抽出する。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過および濃縮後に得られる残渣を分取HPLCにより精製する。無色泡状物14.7mg(0.03mmol、理論値の43%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3, δ/ppm): (E/Z = 2:1) 7.92 (1.06H, d), 7.87 (0.53H, d), 7.38-7.21 (4H, m), 7.21-7.09 (4H, m), 6.93-6.72 (3H, m), 6.59 (0.53H, d), 6.49 (0.26H, d), 6.07-5.95 (0.53H, m), 5.44-5.36 (0.26H, t), 3.99-3.89 (1.06H, t), 3.89-3.79 (0.53H, m), 2.86-2.73 (2H, m), 2.65-2.57 (2H, t), 2.54-2.43 (1H, m), 2.34-2.26 (1.06H, t), 2.26-2.18 (0.53H, m), 1.85-1.73 (2H, m), 1.73-1.55 (2H, m), 1.55-1.23 (6H, m).
以下の表に示す実施例を、同様の方法で得る:
Figure 2009512648
B. 薬理活性の評価
本発明による化合物の薬理効果を、以下のアッセイで示すことができる:
B−1. インビトロの血管弛緩効果:
ウサギを麻酔し、チオペンタールナトリウム(約50mg/kg)の静脈内注射により殺し、失血させる。伏在動脈を取り出し、3mm幅の輪に分ける。端の開いた、厚さ0.3mmの特別なワイヤー(Remanium(登録商標))からなる各々一対の三角形のフックに、輪を1つずつ載せる。各輪を、Krebs-Henseleit 溶液(37℃であり、95%O/5%COでガス処理され、以下の組成を有する:NaCl 119mM;KCl 4.8mM;CaClx2HO 1mM;MgSOx7HO 1.4mM;KHPO 1.2mM;NaHCO 25mM;グルコース10mM;ウシ血清アルブミン0.001%)を有する5mlの器官浴中で、当初張力下に置く。Statham UC2 セルで収縮力を検出し、A/D変換器 (DAS-1802 HC、Keithley Instruments, Munich)で増幅およびデジタル化し、チャートレコーダーで平行して記録する。フェニレフリンの添加により収縮を誘導する。
数回(一般的に4回)の対照試行の後、被験物質を各々の実施毎に増大する用量で添加し、試験物質の影響下で達成される収縮の高さを、最後の先行する実施で達した収縮の高さと比較する。先行する対照で達した収縮を50%まで低減するのに必要な濃度をこれから算出する(IC50)。標準的適用量は、5μlである。浴溶液中のDMSOの割合は、0.1%に相当する。
本発明による化合物の代表的な結果を表1に列挙する:
表1:インビトロの血管弛緩効果
Figure 2009512648
B−2. インビトロの組換え可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激:
ニトロプルシドナトリウムを用いて、または用いずに、およびヘム依存性sGC阻害剤1H−1,2,4−オキサジアゾール−(4,3a)−キノキサリン−1−オン(ODQ)を用いて、または用いずに、本発明の化合物による組換え可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激に関する調査を、以下の参考文献中で詳細に説明された方法により実施する:M. Hoenicka, E.M. Becker, H. Apeler, T. Sirichoke, H. Schroeder, R. Gerzer and J.-P. Stasch, "Purified soluble guanylyl cyclase expressed in a baculovirus/Sf9 system: Stimulation by YC-1, nitric oxide, and carbon oxide", J. Mol. Med. 77 (1999), 14-23。ヘム不含グアニル酸シクラーゼを、Tween20をサンプルバッファーに添加することにより得る(最終濃度0.5%)。
試験物質によるsGCの活性化は、基底活性のn倍の刺激として報告される。実施例6の結果を表2に示す:
表2:実施例5によるインビトロの組換え可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激(n倍)
Figure 2009512648
[DEA/NO=2−(N,N−ジエチルアミノ)ジアゼノレート2−オキシド;ODQ=1H−1,2,4−オキサジアゾール−(4,3a)−キノキサリン−1−オン]
ヘム含有およびヘム不含酵素の両方の刺激が達成されることが、表2から明らかである。さらに、実施例6と2−(N,N−ジエチルアミノ)ジアゼノレート2−オキシド(DEA/NO)(NO供給源)の組合せは、相乗効果を示さない。即ち、DEA/NOの効果は、ヘム依存性メカニズムを介して作用するsGC活性化剤に予測される通りには増強されない。加えて、本発明によるsGC活性化剤の効果は、可溶性グアニル酸シクラーゼのヘム依存性阻害剤であるODQにより遮断されないが、実際には増加する。従って、表2の結果は、本発明による化合物の可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化剤としての作用メカニズムを裏付ける。
B−3. 覚醒SHラットの血圧および心拍数のラジオテレメトリー(radiotelemetric)測定
購入できる Data Sciences International DSI, USAの遠隔測定システムを、下記の覚醒SHラットの測定に用いる。
そのシステムは、3つの主要部からなる:(1)埋込式伝達装置、(2)マルチプレクサを介して(3)に連結している受信装置、(3)データ取得コンピューター。遠隔測定システムは、覚醒している動物の血圧および心拍数を、それらの通常の生息環境で連続的に記録することを可能にする。
体重>200gの成体の雌の自然発症的に高血圧のラット(SHラット)で調査を実施する。伝達装置の埋込後、タイプ3の Makrolon ケージで実験動物を一匹ずつ飼育する。それらは、標準的な飼料および水に自由に接近できる。実験室の昼/夜リズムは、室内照明により朝の6.00および晩の19.00に切り替える。
用いる遠隔測定の伝達装置 (TAM PA C40、DSI) を、最初の実験的使用の少なくとも14日前に、外科的に無菌条件下で実験動物に埋め込む。かくして装置を備えた動物を、創傷が治癒し、埋込が確立した後、繰り返し用いることができる。
埋込のために、絶食動物をペントバルビタール(Nembutal, Sanofi, 50 mg/kg i.p.)で麻酔し、腹部側面の大領域にわたり除毛および消毒する。白線(linea alba)に沿って腹腔を開き、液体で満たされたシステムの測定カテーテルを、下行大動脈に頭蓋方向に二分岐の上で挿入し、組織接着剤(VetBonD(商標), 3M)で固定する。伝達装置の収納箱を腹腔内で腹壁筋に固定し、創傷の重層閉鎖を実施する。感染予防のために、抗生物質(Tardomyocel COMP, Bayer, 1 ml/kg s.c.)を術後に投与する。
実験の概要:
被験物質を、各場合で動物の群(n=6)に胃管栄養により経口投与する。試験物質を、5ml/体重kgの投与量に適するように、適する溶媒混合物に溶解するか、または、0.5%強度 Tylose に懸濁する。動物の溶媒処置群を対照として用いる。
24匹の動物に遠隔測定ユニットを設定する。各実験を実験番号で記録する。
システム中で生きている装置を備えたラットの各々に、別々の受診アンテナを割り当てる (1010 Receiver, DSI)。埋め込まれた伝達装置は、組み込まれた磁気スイッチを利用して、外側から起動でき、実験前に伝達に切り替えられる。発信されたシグナルを、データ取得システムによりオンラインで検出でき (Dataquest(商標) A.R.T. for Windows, DSI)、適切に処理できる。各場合で実験番号のついたファイルにデータを保存し、それをこの目的で開く。
標準的な方法で、以下のものを各場合で10秒間測定する:(1)収縮期血圧(SBP)、(2)拡張期血圧(DBP)、(3)平均動脈圧(MAP)および(4)心拍数(HR)。
コンピューター制御下で測定値の取得を5分間隔で繰り返す。絶対値として得られる原始データを、図中で現在の測定された気圧により補正し、個々のデータに保存した。さらなる技術的詳細は、製造会社(DSI)の資料に記載されている。
実験日の9.00時に試験物質を投与する。投与後、上記のパラメーターを24時間にわたり測定する。実験終了後、分析ソフトウエアを使用して、取得した個々のデータを分類する(Dataquest(商標)A.R.T. Analysis)。選択されたデータのセットが実験日の7.00時から翌日の9.00時までの期間を含むように、無効値を物質投与の2時間前の時間であると仮定する。
事前に設定できる時間にわたって、平均(15分平均、30分平均)を決定することによりデータをならし、テキストファイルとして記録媒体に移す。かくして予め分類および圧縮した測定値を、Excel テンプレートに移し、表を作成する。
実施例6の化合物は、この試験で、10mg/kgの経口投与後、11時間にわたり顕著な血圧の低下を示す。
C. 医薬組成物の例示的実施態様
本発明による化合物は、以下の方法で医薬製剤に変換できる:
錠剤:
組成:
本発明による化合物100mg、ラクトース(一水和物)50mg、トウモロコシデンプン(天然)50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)10mg(BASFより、Ludwigshafen, Germany)およびステアリン酸マグネシウム2mg。
錠剤重量212mg、直径8mm、曲率半径12mm。
製造:
本発明による化合物、ラクトースおよびスターチの混合物を、5%強度PVP水溶液(m/m)で造粒する。顆粒を乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を常套の打錠機で打錠する(錠剤の形状について、上記参照)。打錠のためのガイドラインの打錠力は、15kNである。
経口投与できる懸濁剤:
組成:
本発明による化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、Rhodigel(登録商標) (FMCのキサンタンガム、Pennsylvania, USA) 400mgおよび水99g。
経口懸濁剤10mlは、本発明による化合物100mgの単回用量に相当する。
製造:
Rhodigel をエタノールに懸濁し、本発明による化合物を懸濁液に添加する。撹拌しながら水を添加する。Rhodigel の膨潤が完了するまで、混合物を約6時間撹拌する。
経口投与できる液剤:
組成:
本発明による化合物500mg、ポリソルベート2.5gおよびポリエチレングリコール400 97g。経口液剤20gは、本発明による化合物100mgの単回用量に相当する。
製造:
本発明による化合物を、ポリエチレングリコールおよびポリソルベートの混合物に撹拌しながら懸濁する。本発明による化合物が完全に溶解するまで、混合過程を継続する。
i.v.溶液:
本発明による化合物を、生理的に耐容される溶媒(例えば、等張塩水、5%グルコース溶液および/または30%PEG400溶液)に飽和溶解度より低い濃度で溶解する。溶液を濾過滅菌し、無菌のパイロジェンを含まない注射容器に満たすのに使用する。

Claims (10)

  1. 式(I)
    Figure 2009512648
    [式中、
    Aは、OまたはCHであり、
    Dは、結合であるか、または、(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルもしくは(C−C)−アルキンジイルであり、
    Eは、水素、トリフルオロメチルまたは式
    Figure 2009512648
    {式中、*は、基Dへの結合点を意味し、そして、
    Gは、結合、CH、−CH−CH−または−CH=CH−である}
    の基であり、
    Xは、−CH−CH−または式
    Figure 2009512648
    {式中、**は、基Yへの結合点を意味する}
    の基であり、
    Yはカルボキシルであり、
    かつ、
    Zは、式
    Figure 2009512648
    の基であるか、
    または、
    Yは、式
    Figure 2009512648
    {式中、#は、各々の結合点を意味する}
    の基であり、
    かつ、
    Zはカルボキシルであり、
    nは、数1または2であり、
    、R、R、R、RおよびRは、相互に独立して、ハロゲン、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロの群から選択される置換基であり、
    そして、
    o、p、q、r、sおよびtは、相互に独立して、各々数0、1、2、3または4であり、
    ここで、R、R、R、R、RまたはRが1個より多く存在する場合、それらの意味は各場合で同一であっても異なっていてもよい]
    の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
  2. 式中、
    AがOであり、
    Dが(C−C)−アルカンジイルであり、
    Eが、水素、トリフルオロメチルであるか、または、式
    Figure 2009512648
    {式中、*は、基Dへの結合点を意味する}
    の基であり、
    Xが−CH−CH−または式
    Figure 2009512648
    の基であり、
    Yがカルボキシルであり、
    かつ、
    Zが、式
    Figure 2009512648
    の基であるか、
    または、
    Yが、式
    Figure 2009512648
    {式中、#は各々の結合点を意味する}
    の基であり、
    かつ、
    Zがカルボキシルであり、
    nが、数1または2であり、
    、R、RおよびRが、相互に独立して、フッ素、塩素、臭素、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシおよびトリフルオロメトキシの群から選択される置換基であり、
    o、q、rおよびsが、相互に独立して、各々数0、1または2であり、
    、R、RまたはRが1個より多く存在する場合、それらの意味は各場合で同一であっても異なっていてもよく、
    およびRが各々フッ素であり、
    そして、
    pおよびtが、相互に独立して、各々数0または1である、
    請求項1に記載の式(I)の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
  3. 式(I−A)
    Figure 2009512648
    [式中、
    Dは(C−C)−アルカンジイルであり、
    Eは、水素または式
    Figure 2009512648
    {式中、*は基Dへの結合点を意味し、そして、
    3Aは、水素、フッ素、塩素、メチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシまたはトリフルオロメトキシである}
    の基であり、
    そして、
    nは、数1または2である]
    の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
  4. 請求項1ないし請求項3の記載の式(I)または(I−A)の化合物の製造方法であって、
    [A]式(II−1)
    Figure 2009512648
    {式中、R、R、A、D、E、X、n、oおよびpは、各々請求項1ないし請求項3に記載の意味を有し、そして、
    Tは、(C−C)−アルキルである}
    の化合物を、アルカリ金属アジドと、または、トリメチルシリルアジドと、不活性溶媒中で反応させ、式(III−1)
    Figure 2009512648
    {式中、R、R、A、D、E、X、n、o、pおよびTは、各々上記の意味を有する}
    の化合物を得るか、
    または、
    [B]式(II−2)
    Figure 2009512648
    {式中、R、R、A、D、E、X、n、o、pおよびTは、各々上記の意味を有する}
    の化合物を、アルカリ金属アジドと、または、トリメチルシリルアジドと、不活性溶媒中で反応させ、式(III−2)
    Figure 2009512648
    {式中、R、R、A、D、E、X、n、o、pおよびTは、各々上記の意味を有する}
    の化合物を得、
    そして、得られる式(III−1)または(III−2)の化合物を、エステル基−C(O)OTの加水分解により、対応する式(I)のカルボン酸に変換し、
    そして、式(I)の化合物を、必要に応じて、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸と反応させ、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物を得ることを特徴とする、方法。
  5. 疾患の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物。
  6. 心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、血栓塞栓性障害および動脈硬化症の処置および/または予防用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物の使用。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物を、不活性、非毒性の医薬的に適する補助剤と組み合わせて含む医薬。
  8. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物を、有機硝酸塩、NO供給源、cGMP−PDE阻害剤、グアニル酸シクラーゼの刺激剤、抗血栓活性を有する物質、血圧を下げる物質および脂質代謝を改変する物質からなる群から選択されるさらなる有効成分と組み合わせて含む医薬。
  9. 心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、血栓塞栓性障害および動脈硬化症の処置および/または予防のための、請求項7または請求項8に記載の医薬。
  10. 少なくとも1種の請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物または請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の医薬の有効量の投与による、ヒトおよび動物の心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、血栓塞栓性障害および動脈硬化症の処置および/または予防方法。
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