JP2009507899A - 飽和o−複素環により置換されたアルカン酸アミド - Google Patents

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Abstract

一般式(式I)(式中、置換基:R〜Rの意味は、請求項1に示されたとおりである)で示される化合物は、レニン阻害性を有し、医薬として用いることができる。

Description

本発明は、医薬(詳細にはレニン阻害剤)としての特定のアルカンアミドの使用、その製造方法およびこの種の新規な化合物に関する。
医薬として使用されるアルカンアミドは、例えばEP678503に開示されている。しかし特にレニン阻害に関して、高い能力の活性成分が依然として求められている。これにおける優先事項は、薬物動態特性を改善することである。より良好な生物学的利用能につながるこれらの特性には、例えば吸収性、代謝安定性、溶解性または親油性がある。
それゆえ本発明は、一般式(I):
Figure 2009507899
(式中、
は、飽和ヘテロシクリルまたは飽和ヘテロシクリル−C1〜4アルキルであり、それぞれの場合の複素環は、酸素原子を1または2個有する含酸素複素環であり、C原子を介して結合しており、非置換であるか、あるいはC1〜6アルカノイル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキル、C0〜6アルキルカルボニルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、C1〜6アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8シクロアルコキシ、C3〜8シクロアルキル−C0〜6アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6アルコキシ、ハロ−C1〜6アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロまたはオキソにより1回以上置換されており;
およびRは、互いに独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルもしくはC2〜6アルキニルであるか、またはその2個の基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキルであり;
およびRは、互いに独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルもしくはC2〜6アルキニルであるか、またはその2個の基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキルであり;
は、基:−CH−R、−CH−CO−R、−CH−CH−R、−CH−NR−CO−R、−CH−CO−NR−CH−R、−CH−CH−NR−R、−CH−CO−NR−Rまたは−CO−NR−CH−Rであり;
は、場合により置換された環式基であり;
は、水素、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルカノイルである)で示される化合物およびその塩、特に薬学的に有用なその塩、ならびにそれらの使用を提供する。
用語「飽和含酸素複素環」は、酸素原子を1または2個有する3〜16員の単環式または二環式飽和複素環基を指す。好ましい基は、3〜8員、特に好ましくは5または6員を有し、単環式であり、そして場合により、炭素環または複素環であってもよい3〜8員環に縮合される。飽和含酸素複素環基の更に好ましい群は、スピロ環または架橋環を有する二環式飽和含酸素複素環である。好ましい含酸素複素環基は、各環内に酸素原子を1個または酸素原子を1〜2個有し、炭素原子の少なくとも2個、好ましくは2〜7個が、各環内に存在する。飽和含酸素ヘテロシクリル基の例は、ジオキサニル、[1,4]ジオキセパニル、ジオキソラニル、オキセパニル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロフラニルである。二環式飽和含酸素ヘテロシクリル基の例は、2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、1−オキサスピロ[2.5]オクタニル、6−オキサスピロ[2.5]オクタニルまたは3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナニルである。含酸素ヘテロシクリルは、非置換であるか、あるいはC1〜6アルカノイル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキル、C0〜6アルキルカルボニルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、C1〜6アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8シクロアルコキシ、C3〜8シクロアルキル−C0〜6アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6アルコキシ、ハロ−C1〜6アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシドまたはオキソにより1回以上、例えば1または2回置換されていてもよい。
用語「飽和ヘテロシクリル」は、窒素原子を1〜4個および/または硫黄もしくは酸素原子を1もしくは2個有する3〜16員単環式または二環式飽和複素環基を指す。好ましい基は、3〜8員、特に好ましくは5または6員を有し、単環式であり、そして場合により、炭素環式または複素環であってもよい3〜8員環に縮合される。飽和複素環基の更に好ましい群は、スピロ環または架橋環を有する二環式飽和複素環である。好ましい複素環基は、各環内に窒素、酸素もしくは硫黄原子を1個、または窒素原子を1〜2個および酸素原子を1〜2個、窒素原子を1〜2個および硫黄原子を1〜2個有し、炭素原子が、各環内に少なくとも1個、好ましくは1〜7個存在する。飽和複素環基の例は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、ジオキサニル、[1,4]ジオキセパニル、ジオキソラニル、ジチアニル、ジチオラニル、モルホリニル、オキサチアニル、オキセパニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、チエパニルまたはチオモルホリニルである。二環式飽和ヘテロシクリル基の例は、2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、1−オキサスピロ[2.5]オクタニル、6−オキサスピロ[2.5]オクタニルまたは3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナニルである。ヘテロシクリルは、非置換であるか、あるいはC1〜6アルカノイル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキル、C0〜6アルキルカルボニルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、C1〜6アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8シクロアルコキシ、C3〜8シクロアルキル−C0〜6アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6アルコキシ、ハロ−C1〜6アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシドまたはオキソにより1回以上、例えば1または2回置換されていてもよい。
用語「環式基」は、炭素環および複素環基を指す。これらの基は、飽和、部分飽和、不飽和または芳香族であってもよい。Rに関する置換基の例は、アセトアミジニル−C1〜6アルキル、3−アセトアミドメチルピロリジニル、アシル−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、(N−アシル)−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルカノイル、C3〜5アルケニルオキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、(N−C1〜6アルコキシ)−C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルコキシ、(N−C1〜6アルコキシ)−C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルカルバモイル、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルカルボニル、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルカルボニルアミノ、1−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルイミダゾール−2−イル、2−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル−4−オキソイミダゾール−1−イル、3−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルピロリジニル、1−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルテトラゾール−5−イル、5−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルテトラゾール−1−イル、C1〜6アルコキシアミノカルボニル−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシアミノカルボニル−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルコキシカルボニル−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキル、(N−C1〜6アルキル)−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルカルバモイル、(N−C1〜6アルキル)−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキルカルボニルアミノ、(N−C1〜6アルキル)−C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1〜6アルキル)−C0〜6アルキルカルボニルアミノ−C1〜6アルコキシ、(N−C1〜6アルキル)−C0〜6アルキルカルボニルアミノ−C1〜6アルキル、(N−C1〜6アルキル)−C1〜6アルキルスルホニルアミノ−C1〜6アルコキシ、(N−C1〜6アルキル)−C1〜6アルキルスルホニルアミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミジニル、C1〜6アルキルアミノ、ジ−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルアミノ−C2〜6アルコキシ、ジ−C1〜6アルキルアミノ−C2〜6アルコキシ、C1〜6アルキルアミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノカルボニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルコキシ、ジ−C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノカルボニルアミノ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルアミノカルボニルアミノ−C1〜6アルキル、ジ−C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルキル、ジ−C1〜6アルキルアミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルカルバモイル、ジ−C1〜6アルキルカルバモイル、C0〜6アルキルカルボニルアミノ、C0〜6アルキルカルボニルアミノ−C1〜6アルコキシ、C0〜6アルキルカルボニルアミノ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニルオキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルホニル−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル−C1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルスルホニルアミノ−C1〜6アルキル、アミノ−C2〜7アルコキシ、アミノ−C1〜6アルキル、カルバモイル、カルバモイル−C1〜6アルコキシ、カルバモイル−C1〜6アルキル、カルボキシ−C1〜6アルコキシ、カルボキシ−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、カルボキシ−C1〜6アルキル、シアノ、シアノ−C1〜6アルコキシ、シアノ−C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル−C0〜6アルコキシ、C3〜8シクロアルキル−C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルカルボニルアミノ、C3〜8シクロアルキルカルボニルアミノ−C1〜6アルコキシ、C3〜8シクロアルキルカルボニルアミノ−C1〜6アルキル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1〜6アルキル、2,6−ジメチルモルホリニル、3,5−ジメチルモルホリニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ハロゲン、ハロ−C1〜7アルコキシ、ハロ−C1〜6アルキル、ヒドロキシ−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、ヒドロキシ−C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、(N−ヒドロキシ)−C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルコキシ、(N−ヒドロキシ)−C1〜6アルキルアミノカルボニル−C1〜6アルキル、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1〜6アルコキシ、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1〜6アルキル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、イミダゾリル−C1〜4アルコキシ、イミダゾリル−C1〜4アルキル、2−メチルイミダゾリル−C1〜4アルコキシ、2−メチルイミダゾリル−C1〜4アルキル、3−メチル−[1,2,4]−オキサジアゾール−5−イル−C1〜4アルコキシ、5−メチル−[1,2,4]−オキサジアゾール−3−イル−C1〜4アルコキシ、3−メチル−[1,2,4]−オキサジアゾール−5−イル−C1〜4アルキル、5−メチル−[1,2,4]−オキサジアゾール−3−イル−C1〜4アルキル、O−メチルオキシミル−C1〜6アルキル、4−メチルピペラジニル、5−メチルテトラゾール−1−イル−C1〜4アルコキシ、5−メチルテトラゾール−1−イル−C1〜4アルキル、モルホリニル、[1,2,4]−オキサジアゾール−5−イル−C1〜4アルコキシ、[1,2,4]−オキサジアゾール−5−イル−C1〜4アルキル、オキサゾール−4−イル−C1〜4アルコキシ、オキサゾール−4−イル−C1〜4アルキル、オキシド、オキソ、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソ−[1,3]オキサジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル−C1〜4アルコキシ、2−オキソオキサゾリジニル−C1〜4アルキル、4−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピロリジニル−C1〜4アルコキシ、2−オキソピロリジニル−C1〜4アルキル、2−オキソテトラヒドロピリミジニル、4−オキソチオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピロリル、テトラゾール−1−イル−C1〜4アルコキシ、テトラゾール−2−イル−C1〜4アルコキシ、テトラゾール−5−イル−C1〜4アルコキシ、テトラゾール−1−イル−C1〜4アルキル、テトラゾール−2−イル−C1〜4アルキル、テトラゾール−5−イル−C1〜4アルキル、チアゾール−4−イル−C1〜4アルコキシ、チアゾール−4−イル−C1〜4アルキル、チオモルホリニル、[1,2,4]−トリアゾール−1−イル−C1〜4アルコキシ、[1,2,4]−トリアゾール−4−イル−C1〜4アルコキシ、[1,2,4]−トリアゾール−1−イル−C1〜4アルキルまたは[1,2,4]−トリアゾール−4−イル−C1〜4アルキルである。
炭素環式飽和基は、例えばC3〜8シクロアルキル基、その他に炭素原子を20個まで有する二環基(スピロ環など)および多環基である。
炭素環式部分飽和基は、上述の飽和基から誘導され、二重結合を少なくとも1個有する。
炭素環式芳香族基は、例えば、フェニルまたはナフチル、その他に炭素原子を20個まで有する単環基、二環基または多環基である。
複素環式部分飽和基は、上述の飽和または不飽和基から誘導され、二重結合を少なくとも1個有する。それらは、例えば2,3−ジヒドロベンゾイミダゾール−1−イル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン−4−イル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル、3,4−ジヒドロ−2H−1,3−ベンゾチアジン−1−イル、5,6−ジヒドロフェナントリジン−5−イル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン−4−イル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジン−4−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾ[6,7−b]アゼピン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,3−ベンゾジアジン−1−イルもしくは−3−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ベンゾジアジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロキノール−1−イルまたは1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イルである。
複素環式芳香族基は、例えばベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、フラニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、ナフチリジル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラニル、ピラジニル、ピリドオキサジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロロピリジル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアジニルまたはトリアゾロピリジニルである。
1〜6アルキルは、直鎖または分枝鎖および/または架橋であってもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、ペンチルまたはヘキシル基である。
1〜6アルキルアミノは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノまたはブチルアミノである。
ジ−C1〜6アルキルアミノは、例えば、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノまたはN−ブチル−N−メチルアミノである。
2〜6アルケニルは、直鎖または分枝鎖であってもよく、例えばアリルまたはビニルである。
2〜6アルキニルは、直鎖または分枝鎖であってもよく、例えばエチニルである。
1〜6アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、第二級ブチルオキシ、第三級ブチルオキシ、ペンチルオキシまたはヘキシルオキシである。
1〜6アルコキシカルボニルアミノは、好ましくはC2〜5アルコキシカルボニルアミノ、例えばエトキシカルボニルアミノ、プロピルオキシカルボニルアミノ、イソプロピルオキシカルボニルアミノ、ブチルオキシカルボニルアミノ、イソブチルオキシカルボニルアミノ、第二級ブチルオキシカルボニルアミノまたは第三級ブチルオキシカルボニルアミノである。
1〜6アルキルカルボニルオキシは、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、第二級ブチルカルボニルオキシ、第三級ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシまたはヘキシルカルボニルオキシである。
0〜6アルキルカルボニルアミノは、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、第二級ブチルカルボニルアミノ、第三級ブチルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノまたはヘキシルカルボニルアミノである。
ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、好ましくはフッ素または塩素である。
ハロ−C1〜6アルコキシは、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、およびその混合(例えばフッ素と塩素との混合)により1個以上置換されたアルコキシであり、ペルフルオロ基、例えばトリフルオロメトキシが好ましい。
ハロ−C1〜6アルキルは、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、およびその混合(例えばフッ素と塩素との混合)により1個以上置換されたアルキルであり、ペルフルオロ基、例えばトリフルオロメチルが好ましい。
1〜6アルキレンジオキシは、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、1,3−プロピレンジオキシまたは1,2−プロピレンジオキシである。
場合によりN−モノ−またはN,N−ジ−C1〜8アルキル化されたカルバモイルは、例えば、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイルまたはプロピルカルバモイルである。
場合によりエステル化されたカルボキシは、例えば、C0〜6アルキルでエステル化されたカルボキシ、例えばカルボキシまたはC1〜6アルコキシカルボニルである。
3〜8シクロアルコキシは、好ましくは3−、5−または6−員シクロアルコキシ、例えばシクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシおよびシクロヘキシルオキシである。
3〜8シクロアルキル−C0〜6アルキルは、好ましくは3−、5−または6−員シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
シアノ−C1〜4アルコキシは、例えば、シアノメトキシ、2−シアノエトキシ、2−もしくは3−シアノプロピルオキシまたは4−シアノブチルオキシ、特にシアノメトキシである。
シアノ−C1〜4アルキルは、例えば、シアノメチル、2−シアノエチル、2−もしくは3−シアノプロピル、2−シアノ−2−メチルプロピルまたは4−シアノブチル、特にシアノメチルである。
N,N−ジ−C1〜4アルキルアミノは、例えば、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノまたはN−ブチル−N−メチルアミノである。
N,N−ジ−C1〜4アルキルアミノ−C1〜4アルコキシは、2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロピルオキシ、4−ジメチルアミノブチルオキシ、2−ジエチルアミノエトキシ、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エトキシまたは2−(N−ブチル−N−メチルアミノ)エトキシである。
N,N−ジ−C1〜4アルキルアミノ−C1〜4アルキルは、例えば、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、2−ジエチルアミノエチル、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチルまたは2−(N−ブチル−N−メチルアミノ)エチルである。
N,N−ジ−C1〜4アルキルカルバモイル−C1〜4アルコキシは、例えば、メチル−もしくはジメチルカルバモイル−C1〜4アルコキシ、例えばN−メチル−、N−ブチル−もしくはN,N−ジメチルカルバモイルメトキシ、2−(N−メチルカルバモル)エトキシ、2−(N−ブチルカルバモイル)エトキシ、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エトキシ、3−(N−メチルカルバモイル)プロピルオキシ、3−(N−ブチルカルバモイル)プロピルオキシ、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)プロピルオキシ、4−(N−メチルカルバモイル)ブチルオキシ、4−(N−ブチルカルバモイル)ブチルオキシまたは4−(N,N−ジメチルカルバモイル)ブチルオキシ、特にN−メチル−、N−ブチル−またはN,N−ジメチルカルバモイルメトキシである。
N,N−ジ−C1〜4アルキルカルバモイル−C1〜4アルキルは、例えば、2−ジメチルカルバモイルエチル、3−ジメチルカルバモイルプロピル、2−ジメチルカルバモイルプロピル、2−(ジメチルカルバモイル)−2−メチルプロピルまたは2−(ジメチルカルバモイル)ブチルである。
場合により部分水素化されたピリジル−またはN−オキシドピリジル−C1〜4アルコキシは、例えば、ピリジル−もしくはN−オキシドピリジルメトキシ、2−ピリジルエトキシ、2−もしくは3−ピリジルプロピルオキシまたは4−ピリジルブチルオキシ、特に3−または4−ピリジルメトキシである。
場合により部分水素化されたピリジル−またはN−オキシドピリジル−C1〜4アルキルは、例えば、ピリジル−もしくはN−オキシドピリジルメチル、2−ピリジルエチル、2−もしくは3−ピリジルプロピルまたは4−ピリジルブチル、特に3−または4−ピリジルメチルである。
モルホリノ−C1〜4アルコキシは、N−酸化されていてもよく、例えば、1−モルホリノエトキシ、3−モルホリノプロピルオキシまたは1−(モルホリノ−2−メチル)プロピルオキシである。
モルホリノ−C1〜4アルキルは、N−酸化されていてもよく、例えば、モルホリノメチル、2−モルホリノエチル、3−モルホルノプロピルまたは1−もしくは2−(4−モルホリノ)ブチルである。
ピペラジノ−C1〜4アルキルは、例えば、ピペラジノメチル、2−ピペラジノエチルまたは3−ピペラジノプロピルである。
ピペリジノ−C1〜4アルコキシは、例えば、ピペリジノメトキシ、2−ピペリジノエトキシまたは3−ピペリジノプロピルオキシである。
ピペリジノ−C1〜4アルキルは、例えば、ピペリジノメチル、2−ピペリジノエチルまたは3−ピペリジノプロピルである。
ピロリジノ−C1〜4アルコキシは、例えば、2−ピロリジノエトキシまたは3−ピロリジノプロピルオキシである。
ピロリジノ−C1〜4アルキルは、例えば、ピロリジノメチル、2−ピロリジノエチルまたは3−ピロリジノプロピルである。
S−オキソチオモルホリノ−C1〜4アルキルは、例えば、S−オキソチオモルホリノメチルまたは2−(S−オキソチオモルホリノ)エチルである。
チアゾリル−C1〜4アルコキシは、例えば、チアゾリルメトキシ、2−チアゾリルエトキシまたは3−チアゾリルプロピルオキシである。
チオモルホリノ−C1〜4アルキルまたはS,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4アルキルは、例えば、チオモルホルノ−C1〜4アルキル(例えば−メチルまたは−エチル)、またはS,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4アルキル(例えば−メチルまたは−エチル)である。
不斉炭素原子の存在に応じて、本発明の化合物は、異性体の混合物の形態(特にラセミ体)で、または純粋な異性体(特に鏡像異性体)の形態であってもよい。本発明は、これらの形態の全てを包含する。ジアステレオマーの混合物、ジアステレオマーラセミ体、またはジアステレオマーラセミ体の混合物は、従来の方法(例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、HPLCなど)により分離することができる。
塩形成基を有する化合物の塩は、特に酸付加塩、塩基での塩、または複数の塩形成基が存在する場合は、場合により混合塩または内部塩(inner salts)である。
塩は、主として、式(I)で示される化合物の薬学的に許容され得る塩または非毒性塩である。そのような塩は、例えば、酸性基(例えばカルボキシ基またはスルホ基)を有する、式(I)で示される化合物により形成され、例えば、それと適切な塩基との塩、例えば、元素周期表のIa族、Ib族、IIa族およびIIb族の金属から誘導される非毒性金属塩、例えばアルカリ金属塩(特にリチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム塩、カルシウム塩、更に亜鉛塩)またはアンモニウム塩であり、有機アミン(例えば、場合によりヒドロキシ置換されたモノ−、ジ−またはトリ−アルキルアミン、特にモノ−、ジ−またはトリ−低級アルキルアミン)を用いて形成されたそれらの塩、または第四級アンモニウム塩基(例えば、メチル−、エチル−、ジエチル−もしくはトリエチルアミン、モノ−、ビス−もしくはトリス(2−ヒドロキシ低級アルキル)アミン、例えばエタノール−、ジエタノール−もしくはトリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンまたは2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン、N,N−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ−低級アルキル)アミン、例えばN,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン、またはN−メチル−D−グルカミン、あるいは第四級水酸化アンモニウム、例えば水酸化テトラブチルアンモニウム)を用いて形成されたそれらの塩である。低級アルキルは、炭素原子を1〜6個有するアルキル基と理解されたい。塩基性基(例えばアミノ基)を有する式Iで示される化合物が、例えば適切な無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸などのハロゲン化水素酸、一方もしくは両方のプロトンが置換された硫酸、1個以上のプロトンが置換されたリン酸、例えば、オルトリン酸もしくはメタリン酸、または1個以上のプロトンが置換されたピロリン酸)との酸付加塩、または有機カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、またはN−置換されたスルファミン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、更にアミノ酸(例えば先に述べたα−アミノ酸)、およびメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−もしくは3−ホスホグリセラート、6−リン酸グルコース、N−シクロヘキシルスルファミン酸(シクラマートを形成させる))との酸付加塩、または他の酸性有機化合物(例えばアスコルビン酸)との酸付加塩を形成してもよい。酸性および塩基性基を含む式(I)で示される化合物が、内部塩を形成してもよい。
分離および精製については、薬学的に不適切な塩を用いてもよい。
式(I)で示される化合物は、1種以上の原子をそれらの安定な非放射性同位体で置換した(例えば水素原子を重水素で置換した)化合物も包含する。
本明細書に記載された化合物のプロドラッグ誘導体は、インビボの使用で化学的または生理学的方法により原化合物(original compound)を放出するその誘導体である。プロドラッグは、例えば生理学的pHに達した時、または酵素的変換により、原化合物に変換されてもよい。プロドラッグ誘導体の可能な例は、自由に入手できるカルボン酸のエステル、チオール、アルコールまたはフェノールのS−およびO−アシル誘導体であってもよく、そのアシル基は、先に定義したとおりである。好ましい誘導体は、生理学的媒体中での加溶媒分解により原カルボン酸に変換される薬学的に許容され得るエステル誘導体であり、例えば低級アルキルエステル、シクロアルキルエステル、低級アルケニルエステル、ベンジルエステル、一置換もしくは二置換低級アルキルエステル(例えば、低級ω−(アミノ、モノ−またはジ−アルキルアミノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル)−アルキルエステル、または低級α−(アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、またはジアルキルアミノカルボニル)−アルキルエステル)であり、従来どおりピバロイルオキシメチルエステルおよび類似のエステルも用いられる。
遊離化合物とプロドラッグ誘導体と塩化合物とは密接に関連するため、本発明の特定の化合物は、可能な限り、そして適宜、そのプロドラッグ誘導体および塩形態も包含する。
以後に述べる化合物の群は、排他的とみなすべきではなく、逆にこれらの化合物群の一部は、上記定義により交換もしくは置換するか、または相当な手法で省略することができ、例えばより具体的な定義により置換することができる。
に関する好ましい飽和含酸素ヘテロシクリル基は、酸素原子を1または2個有する4〜16員単環式または二環式飽和含酸素複素環基である。好ましいのは、4〜8員、特に好ましいのは5または6員の単環基であり、場合により縮合された3〜8員環を有し、それが炭素環または複素環であってもよい。Rに関する含酸素複素環基の更に好ましい群は、例えばスピロ環または架橋環を有する二環式飽和含酸素複素環である。Rに関する好ましい複素環基は、各環内に酸素原子を1個または酸素原子を1〜2個有し、炭素原子が、環ごとに少なくとも1個、好ましくは2〜7個存在する。
は、特に好ましくは場合により置換されたテトラヒドロフラニル、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニルまたは場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチルである。
は、好ましくは基:−CH−R、−CH−CO−Rまたは−CH−NRCO−Rである。
は、好ましくは場合により置換された芳香族または部分飽和複素環基である。
は、特に好ましくは場合により置換されたフェニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジニルまたは1,2,3,4−テトラヒドロキノリルである。
フェニルの意味である、Rの好ましい置換基の例は、C1〜6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、C1〜6アルコキシおよびC1〜4アルコキシ−C1〜6アルコキシである。
部分飽和複素環の意味である、Rの好ましい置換基の例は、C1〜4アルコキシカルボニルアミノ、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、イソプロポキシカルボニルアミノまたはブトキシカルボニルアミノ、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、例えばメトキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、エトキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、プロポキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、イソプロポキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキルまたはブトキシ−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル(式中、C1〜4アルコキシは、例えば、メトキシ エトキシ、プロポキシまたはブトキシであり、C1〜4アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチルである)であり、特にメトキシメトキシメチル、2−メトキシエトキシメチルまたは3−メトキシプロポキシメチル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、例えばメトキシ−C1〜4アルキル、エトキシ−C1〜4アルキル、プロポキシ−C1〜4アルキル、イソプロポキシ−C1〜4アルキル、ブトキシ−C1〜4アルキル、イソブトキシ−C1〜4アルキル、sec−ブトキシ−C1〜4アルキルまたはtert−ブトキシ−C1〜4アルキル(ここでC1〜4アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチルである)であり、特にエトキシメチルもしくは2−メトキシエチル、またはN−C1〜4アルキルカルバモイル、例えばN−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイルもしくはN−ブチルカルバモイルである。
は、特に好ましくは基:−CH−Rであり、Rは、フェニルである。
好ましいのは、更に一般式:
Figure 2009507899
(式中、R、R、RおよびRは、式(I)で示される化合物で示された意味を有する)
で示される化合物である。
特に好ましいのは、それぞれの場合に、主鎖の不斉炭素原子の少なくとも1個、例えば1個、2個もしくは3個、または好ましくは全てが、式(I’A)中で示された絶対立体化学(それぞれの場合に「S」)を有する(ここでの置換基は、それぞれ先に示した意味を有する)式(I’)で示されるそれらの化合物、および薬学的に許容され得るその塩である。
Figure 2009507899
各置換基または置換基群の上述の好適性は、式(I’)および(I’A)で示される化合物にも同様に適用される。
式(I)、(I’)および式(I’A)で示される化合物は、文献に開示された製造方法と類似の手法で製造することができる(WO2002008172およびWO2002/002508、ならびにそれらの引用された文献を参照)。更なる製造方法は、例えばEP678503、EP702004、WO01/09079、WO01/09083、WO02/02487、EP716007、WO02/02500、WO02/092828およびHelvetica Chemica Acta 86 (2003), 2848-2870、ならびにそれらに引用された文献に記載されている。
具体的な製造法の変法の詳細は、実施例に見出すことができる。
式(I)で示される化合物を、光学的に純粋な形態で製造することもできる。それ自体が公知の方法により、好ましくは合成の早期段階で光学活性の酸(例えば(+)−または(−)−マンデル酸)で塩形成させ、分別結晶作用によりジアステレオマー塩に分離することにより、またはむしろ後期段階でキラル補助成分(例えば(+)−または(−)−塩化カンファノイル)で誘導体化し、ジアステレオマー生成物をクロマトグラフィーおよび/もしくは結晶化により分離し、次にキラル補助基に対する結合を開裂することにより、対掌体への分離を実行することができる。含まれるピペリジンの絶対配置を一般的な分光法で決定するために、純粋なジアステレオマー塩およびその誘導体を分析してもよく、単結晶でのX線分光法が、特に適した方法である。
式(I)および式(I’A)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るその塩は、天然酵素レニンへの阻害作用を有する。後者は、腎臓から血液を通過し、アンギオテンシノーゲンを開裂させて、デカペプチドアンギオテンシンIを形成し、その後、それが肺、腎臓および他の臓器で開裂して、オクタペプチドアンギオテンシンIIになる。アンギオテンシンIIは、直接的には動脈の収縮により、そして間接的には副腎からホルモン・アルドステロンを放出してナトリウムイオンを滞留させることにより、血圧を上昇させるが、それが細胞外液容量の上昇に関連する。この上昇は、アンギオテンシンIIそのもの、またはそれから開裂生成物として形成されるヘプタペプチドアンギオテンシンIIIの作用に起因する。レニンの酵素活性の阻害により、アンギオテンシンIの形成が減少し、その結果、より少量のアンギオテンシンIIのみが形成される。この活性ペプチドホルモンの濃度低下は、レニン阻害剤の血圧降下作用の直接原因である。
レニン阻害剤の作用は、中でも、様々な系でのインビトロテストで実験的に検出され、その場合、アンギオテンシンIの形成減少は、様々な系(ヒト血漿、合成または天然レニン基質と一緒に用いた精製ヒト・レニン)で測定される。中でも以下のNussberger et al. (1987) J. Cardiovascular Pharmacol., Vol. 9, p39-44によるインビトロテストが用いられる。このテストは、ヒト血漿中のアンギオテンシンIの形成を測定する。形成したアンギオテンシンIの量は、次のラジオイムノアッセイで測定される。この系では、異なる濃度のこれらの物質を添加することにより、阻害剤がアンギオテンシンIの形成に及ぼす作用をテストする。IC50は、アンギオテンシンIの形成を50%減少させる個々の阻害剤の濃度と定義される。本発明の化合物は、インビトロ系で、最小濃度約10-6〜約10-10モル/Lでの阻害作用を示す。
実施例1を有する化合物は、2.6×10−9モル/lのIC50を示す。
レニン阻害剤は、塩枯渇動物において血圧低下をもたらす。ヒト・レニンは、他の種のレニンとは異なる。ヒト・レニンと霊長類・レニンとは、酵素活性領域が実質的に相同であるため、ヒト・レニンの阻害剤をテストするのに霊長類(マーモセット、Callithrix jacchus)が用いられる。中でも以下のインビボテストが、用いられる:正常血圧で、意識があり、通常のケージ内を自由に運動できるマーモセット(性別は両方、体重約350g)について被験化合物をテストした。血圧および心拍数を下行大動脈内でカテーテルを用いて測定し、放射分析で記録した。1週間の低塩分食を、フロセミド(5−(アミノスルホニル)−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸)(5mg/kg)の単回筋肉注射と組合わせることにより、レニンの内因性放出を刺激した。フロセミド注射の16時間後に、被験物質を、皮下注射針を用いて大腿動脈に直接投与するか、または胃管強制法により懸濁液または溶液として胃に直接投与して、血圧および心拍数に対する影響を評価する。本発明の化合物は、記載したインビボテストでは、用量約0.003〜約0.3mg/kg静注および用量約0.3〜約30mg/kg経口で血圧低下作用を有する。
本明細書に記載された化合物の血圧低下作用を、以下のプロトコルを用いてインビボでテストすることができる。
ヒト・アンギオテンシノーゲンおよびヒト・レニンの両者を過剰発現し、その結果、高血圧を発症する5〜6週齢オス・ダブルトランスジェニックラット(dTGR)で研究を行う(Bohlender J. et al., J. Am. Soc. Nephrol. 2000; 11: 2056-2061)。このダブルトランスジェニック系ラットは、2種のトランスジェニック系(内在性プロモータによるヒト・アンギオテンシノーゲンについての1種、および内在性プロモータによるヒト・レニンについての1種)の交雑により作り出された。シングルトランスジェニック系は高血圧ではなかった。ダブルトランスジェニックラットは、オスおよびメスの両者とも重度の高血圧を発症し(平均収縮期血圧が約200mmHg)、未処置であれば平均55日後に死亡する。ヒト・レニンをラットにおいて研究できるという事実が、このモデル独特の特徴である。週齢を適合させたSprague-Dawleyラットは、非高血圧対照動物として用いられる。動物を処置群に分け、被験物質または担体(対照)を様々な処置期間で摂取させる。経口投与に適用された用量は、0.5〜100mg/kg体重の範囲内であってもよい。動物は、試験全体を通して、標準餌および水道水を自由に摂取する。収縮期および拡張期血圧、ならびに心拍数を、腹大動脈に移植した変換器を用いて遠隔操作で測定するため、動物は自由かつ無制限に運動できる。
腎臓障害(蛋白尿)に対する本明細書に記載された化合物の影響を、以下のプロトコルを用いてインビボでテストすることができる。
上記のとおり、4週齢のオス・ダブルトランスジェニックラット(dTGR)で研究を行う。動物を処置群に分け、被験物質または担体(対照)を7週間連日摂取させる。経口投与に適用された用量は、0.5〜100mg/kg体重の範囲内であってもよい。動物は、試験全体を通して、標準餌および水道水を自由に摂取する。24時間のアルブミンの尿排出、利尿、ナトリウム排泄増加、および尿浸透圧を測定するために、動物を周期的に代謝ケージに入れる。試験の終了時に動物を屠殺し、腎臓および心臓を取り出して重量測定および免疫組織学的研究(線維症、マクロファージ/T細胞浸潤など)を行ってもよい。
本明細書に記載された化合物の薬理学的性質を、以下のプロトコルを用いてインビボでテストすることができる。
試験全体を通して自由に運動できる、予めカテーテル挿入された(頸動脈)オスラット(300g±20%)で、研究を行う。該化合物を、別個の組の動物に静脈内および経口(胃管強制法)投与する。経口投与に適用された用量は、0.5〜50mg/kg体重の範囲内であってもよく、静脈内投与の用量は、0.5〜20mg/kg体重の範囲内であってもよい。化合物の投与前および後の24時間にわたり、自動採取装置(AccuSampler, DiLab Europe, Lund, Sweden)を用いカテーテルを通して血液試料を採取する。該化合物の血漿レベルは、検証済みのLC−MS分析法を用いて測定する。各投与経路ごとに時間ポイントでの全ての血漿濃度を平均した後、血漿濃度−時間曲線で薬物動態解析を実施する。計算される代表的な薬物動態パラメータとしては、最高濃度(Cmax)、最高濃度までの時間(tmax)、0時間から最後の定量可能な濃度の時間ポイントまでの曲線下面積(AUC0−t)、0時点から無限大までの曲線下面積(AUC0−inf)、消失速度定数(K)、消失半減期(t1/2)、絶対的経口生物学的利用度(absolute oral bioavailability)または吸収率(F)、クリアランス(CL)、および終末期の分配容積(Vd)が挙げられる。
式(I)、および好ましくは式(I’A)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るそれらの塩は、例えば医薬製剤の形態で、医薬として用いることができる。該医薬製剤は、経腸的に(例えば経口的に、例えば錠剤、ラッカー錠(lacquered tablets)、糖衣錠、ハードおよびソフトゼラチンカプセル、溶剤、乳剤、または懸濁剤の形態で)、経鼻的に(例えば点鼻スプレーの形態で)、経直腸的に(例えば坐剤の形態で)、または経皮的に(例えば軟膏またはパッチの形態で)投与することができる。しかし投与は、非経口的に(例えば筋肉内または静脈内に、例えば注射用溶剤の形態で)行うこともできる。
式(I)、または好ましくは式(I’A)で示される化合物、および薬学的に許容され得るそれらの塩を、薬学的に不活性の無機または有機賦形剤と共に加工することにより、錠剤、ラッカー錠、糖衣錠およびハードゼラチンカプセルを製造することができる。例えば錠剤、糖衣錠およびハードゼラチンカプセルに用いられ得るこの種の賦形剤は、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などである。
ソフトゼラチンカプセルに適した賦形剤は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固形ポリオールおよび液体ポリオールなどである。
溶剤およびシロップの製造に適した賦形剤は、例えば、水、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコースなどである。
注射用溶剤に適した賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン、植物油、胆汁酸、レシチンなどである。
坐剤用に適した賦形剤は、例えば、天然油、硬化油、ワックス、脂肪、半液体ポリオールまたは液体ポリオールなどである。
加えて、該医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、粘度上昇物質、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変動させる塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含んでいてもよい。それらは、他の治療上有用な物質を含んでいてもよい。
本発明は、高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全および再狭窄の治療または予防における、式(I)、または好ましくは式(I’A)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るその塩の使用を更に提供する。
式(I)、および好ましくは式(I’A)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るそれらの塩を、心臓血管作用を有する薬剤、例えばα−およびβ−ブロッカー(例えば、フェントラミン、フェノキシベンザミン、プラゾシン、テラゾシン、トラジン、アテノロール、メトプロロール、ナドロール、プロプラノロール、チモロール、カルテオロールなど)、血管弛緩剤(例えば、ヒドララジン、ミノキシジル、ジアゾキシド、ニトロプルシド、フロセキナンなど)、カルシウム拮抗剤(例えば、アムリノン、ベンシクラン、ジルチアゼム、フェンジリン、フルナリジン、ニカルジピン、ニモジピン、ペルヘキシリン、ベラパミル、ガロパミル、ニフェジピンなど)、ACE阻害剤(例えば、シラザプリル、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリルなど)、カリウム活性化剤(例えばピナシジル)、抗セロトニン作動薬(例えばケタンセリン)、トロンボキサン合成酵素阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤(NEP阻害剤)、アンギオテンシンII拮抗剤、利尿薬(例えば、ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、アセタゾラミド、アミロリド、ブメタニド、ベンズチアジド、エタクリン酸、フロセミド、インダクリノン、メトラゾン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドンなど)、交感神経遮断薬(例えば、メチルドパ、クロニジン、グアナベンズ、レセルピン)、ならびにヒトおよび動物における、糖尿病または腎臓疾患(例えば急性または慢性腎不全)に関連する高血圧、心不全または血管疾患の処置に適した他の薬剤を1種以上併用して投与することもできる。そのような併用は、別個に、または複数の成分を含む製剤として用いてもよい。
式(I)または(I’A)で示される化合物と併用し得る更なる物質は、WO02/40007の1頁の分類(i)〜(ix)の化合物(更にそれに列挙された好ましい例および実施例)、ならびにWO03/027091の20および21頁に列挙された物質である。
用量は、広い限界内で変動してもよく、もちろん、各例の各環境に適応させなければならない。一般に、経口投与では、成人(70kg)あたり、日用量 約3mg〜約3g、好ましくは日用量 約10mg〜約1g、例えば日用量 約300mgを、好ましくは1〜3回の分割用量に分けて(例えば等量であってもよい)行うべきであるが、適切であることが立証されているならば、明記した上限を超えてもよく、通常、小児は、年齢および体重にほぼ適応させてより低い用量を投与される。
実施例
以下の実施例で本発明を説明する。温度は全て摂氏で、気圧をmbarで表わす。特記のない限り、反応は室温で行う。略語「Rf=xx(A)」は、例えば、Rfが溶媒系A中でxxであると検出されることを意味する。各々の溶媒の量の比を、常に体積比で表す。最終生成物および中間体の化学名を、化学構造式に基づいてAutoNom2000(Automatic Nomenclature)プログラムを用いて生成する。特記のない限り、主鎖の4個の不斉C原子全ての絶対立体化学は、いずれの場合も「S」である。
Hypersil BDS C−18(5um);カラム:4×125mmでのHPLC勾配
I 90%水/10%アセトニトリル〜0%水/100%アセトニトリル5分間+2.5分間(1.5ml/min)
II 95%水/5%アセトニトリル〜0%水/100%アセトニトリル40分間(0.8ml/min)
0.1%トリフルオロ酢酸含有
以下の略語を使用する:
Rf 薄層クロマトグラフィーにおいて、開始点から溶媒先端の距離に対する物質が移動した距離の比
Rt 物質のHPLC中での保持時間(分)
M.p. 融点(温度)
一般法A:(アジド還元)
エタノール10〜20mlおよびエタノールアミン(1当量)中の「アジド誘導体」1mmolの溶液を、Pd/C 10%(湿潤)200〜400mgの存在下で0℃で1〜3時間水素化した。反応混合物を濾過により清澄にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法B:(ラクトンアミド化I)
「ラクトン」1mmol、「アミン」(10〜30当量)および2−ヒドロキシピリジン(1当量)の混合物を、65℃で2〜24時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、蒸発させ、1M重炭酸ナトリウム水溶液と混合し、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法C:(ラクトンアミド化II)
トルエン1〜2ml中の「アミン」1.2mmolの溶液を、トリメチルアルミニウム溶液(ヘプタン中2M)1.1mmolの溶液に−78℃で加えた。反応混合物を室温まで温め、さらに30〜60分間撹拌し、次に蒸発させた。トルエン2ml中の「ラクトン」1mmolの溶液を残渣に加え、混合物を80℃で2〜4時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、1N HCl 10mlを加えた後、30分間撹拌した。反応混合物をブラインで希釈し、トルエン(2×)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法D:(脱シリル化)
フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(テトラヒドロフラン中1M)1.5mmolを、テトラヒドロフラン10〜15ml中の「シリルエーテル」1mmolの溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温で2〜4時間撹拌し、1M重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法E:(クロロエナミンカップリング)
(1−クロロ−2−メチルプロペニル)ジメチルアミン(クロロエナミン)1.2〜1.8mmolを、ジクロロメタン10ml中の「酸」1mmolの溶液に0℃で加えた。2〜4時間後、反応混合物を蒸発させ、残渣をジクロロメタン6mlに溶解し、この溶液を、ジクロロメタン6ml中の「アミン」1.25mmolおよびトリエチルアミン1.1mmolの溶液に0℃で2〜10分間かけて滴下した。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、水に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法F:(ラクトン開裂/シリル化)
ジオキサン5ml中の「ラクトン」1mmolの溶液を、水5mlおよび水酸化リチウム一水和物1.1mmolと混合した。4〜6時間後、反応混合物を氷および1Mクエン酸水溶液と混合し、tert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出した。合わせた有機相を冷水および冷ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、室温で蒸発させた。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド8ml中に遅滞なく溶解し、次にtert−ブチルクロロジメチルシラン5mmolおよびイミダゾール8.8mmolを加えた。10〜20時間後、反応混合物を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルおよび水と混合し、1Mクエン酸水溶液でpH4に調整し、次に有機相を分離した。水相をジエチルエーテル(3×)で再度抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をテトラヒドロフラン3mlに溶解し、水3mlおよび酢酸9mlを順次加えた。3〜4時間後、反応混合物を氷水に注ぎ、ジエチルエーテル(2×)で抽出し、合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法G:(グリニャール反応)
テトラヒドロフラン2.70ml中の「臭化アリール」1.33mmolの溶液を−78℃まで冷却し、N−メチルモルホリン2mmolを加えた。次にブチルリチウム溶液(ヘキサン中1.6M)1.33mmolを−78℃で加えた。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、臭化マグネシウム溶液(0.3M、テトラヒドロフラン6.67ml中のMg削りくず2mmolおよび1,2−ジブロモエタン2mmolから60℃で新たに調製)2mmolを加えた。反応混合物を−78℃で撹拌し、5分後、テトラヒドロフラン1ml中の2−[2−アジド−2−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−3−メチルブチルアルデヒド[173154-02-4]1mmolの溶液を、−78℃で加えた。次に反応混合物を−78℃で15分間撹拌し、1M塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。それをtert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法H:(アルコールメトキシアセチル化)
ピリジン2.6mmol、塩化メトキシアセチル2.4mmolおよび4−ジメチルアミノ−ピリジン0.1mmolを、トルエン13.5ml中の「アルコール」1mmolの溶液に0℃で順次加えた。氷浴を除去し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を0.5M HClに注ぎ、次に有機相を分離した。水相をジエチルエーテル(3×)で再度抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法I:(アジドおよびメトキシアセトキシ還元)
エタノール25mlおよびエタノール−アミン(1mmol)中の「アジドメトキシアセトキシ誘導体」1mmolの溶液を、Pd/C 10%(乾燥)600mgの存在下で室温で2〜5時間水素化した。反応混合物を濾過により清澄にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発させた。残渣を1M重炭酸ナトリウム溶液で処理し、tert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法J:(アミンのBoc保護)
N,N−ジイソプロピルエチルアミン2mmolおよびジ−tert−ブチルジカルボナート2mmolを、ジクロロメタン22ml中の「アミン」1mmolの溶液に0℃で順次加えた。反応混合物を室温まで温め、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、次に有機相を分離した。水相をジクロロメタン(2×)で再度抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法K:(アミンのBoc脱保護)
トリフルオロ酢酸50mmolを、ジクロロメタン20ml中の「アミン」1mmolの溶液に0℃で加えた。反応混合物を0℃で1〜3時間撹拌した。反応混合物を1M重炭酸ナトリウム溶液で中和し、水相をtert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
一般法L:(フェノールアルキル化)
ジメチルホルムアミド2ml中の「フェノール」1mmolの溶液を、炭酸カリウム1.5mmolおよび1−クロロ−3−メトキシプロパン1.1mmolと混合した。反応混合物を100℃で11時間撹拌した。反応混合物を濾過し、蒸発させた。残渣を酢酸エチルと水/ブライン 9:1に分配した。相を分離し、水相を酢酸エチル(2×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得た。
実施例1:
Figure 2009507899
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(テトラヒドロフラン−2(R)−イルメチル)ノナミド
標記化合物を、黄色を帯びた油状物として一般法Aと同様に、5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(テトラヒドロフラン−2(R)−イルメチル)ノナミド0.36gから調製した。Rf=0.40(ジクロロメタン/メタノール/濃アンモニア25% 200:20:1)。Rt=3.78(勾配I)。
出発物質を以下のように調製した:
a)5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(テトラヒドロフラン−2(R)−イルメチル)ノナミド
5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(テトラヒドロフラン−2(R)−イルメチル)ノナミド0.46gを、一般法Dと同様に反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.29(EtOAc/ヘプタン 3:1);Rt=4.85(勾配I)。
b)5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(テトラヒドロフラン−2(R)−イルメチル)ノナミド
5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸0.40gおよびC−(テトラヒドロフラン−2(R)−イル)メチル−アミン0.10mlを一般法Eと同様に反応させた。粗標記化合物を黄色の油状物として得た。
c)5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸
5−{1−アジド−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン[324763-46-4]0.933gを一般法Fと同様に反応させた。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.40(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=6.54(勾配I)。
以下の化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法で調製した:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(テトラヒドロピラン−3(S)−イルメチル)ノナミド
Figure 2009507899
出発物質を以下のように調製した:
a)C−(テトラヒドロピラン−3S−イル)メチルアミン
エタノール5ml中のテトラヒドロピラン−3R−カルバルデヒド[143810-10-0]0.9mmolの溶液を、水0.5ml中のヒドロキシルアミン塩酸塩1.8mmolの溶液と混合し、一晩加熱還流した。反応混合物を濃縮し、飽和炭酸ナトリウム溶液とジエチルエーテルに分配した。相を分離し、水相をジエチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をエタノール5mlに2時間かけて溶解し、亜鉛末12.8mmolおよび氷酢酸0.8mlを交互に少量ずつ加えた。内部温度は添加中50℃を超えてはならない。反応混合物を室温で12時間撹拌し、Hyfloを通して濾過し、フィルターケーキを冷エタノールで洗浄した。溶液を蒸発させ、残渣を4M NaOHとジエチルエーテルに分配した。相を分離し、水相をジエチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を、残渣からそのRfに基づきフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により同定した。
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−(7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2(R,S)−イル)ノナミド
Figure 2009507899
出発物質を以下のように調製した:
a)7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2(R,S)−イルアミン
テトラヒドロフラン4ml中の7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2(R,S)−カルボン酸[19800-01-2]0.398mmolおよびトリエチルアミン0.995mmolの溶液を0℃に冷却し、クロロギ酸エチル0.796mmolを加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次に水2ml中のアジ化ナトリウム7.96mmolの溶液を0℃で加えた。反応溶液を0℃で45分間撹拌した。それを水および酢酸エチルで希釈し、有機相を水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をトルエン2mlに取り、115℃で2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、4N HClと混合し、室温で2時間激しく撹拌した。反応混合物を蒸発させた。粗標記化合物を残渣からそのRfに基づいて同定した。
出発物質は代替的に以下のように調製してもよい:
メタノール60mlおよびギ酸アンモニウム147mmol中の2(R,S)−ニトロ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン[89210-62-8]、[58564-86-6]29.4mmolの溶液をPd/C 10% 235mmolと混合し、室温で4時間撹拌した。それをHyfloを通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を水とジエチルエーテルと混合し、相を分離し、水相をジエチルエーテル(3×)で抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を、残渣からRfに基づきフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により同定した。
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−N−((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメチル)ノナミド
Figure 2009507899
出発物質を以下のように調製した:
a)C−((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)メチルアミン
メタノール150ml中の1−アジドメチル−((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン)2.62mmolの溶液を、変換が完了するまでPd/C 10%(湿潤)0.03mmolの存在下で水素化した。反応混合物を濾過により清澄にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発させた。粗標記化合物を、残渣からそのRfに基づいて同定した。
b)1−アジドメチル−((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン)
ジメチルスルホキシド50ml中の(Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメチルメタンスルホナート5mmolおよびアジ化ナトリウム55mmolの溶液を、室温で20時間撹拌した。次にそれを水およびtert−ブチルメチルエーテルで希釈し、ブラインで洗浄した。水相をtert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を、残渣からそのRfに基づいて同定した。
c)(Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメチルメタンスルホナート
トリエチルアミン50mmolおよび塩化メタンスルホニル20mmolを、ジクロロメタン100ml中の((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)メタノール10mmolの溶液に0℃で順次加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、M HClで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。粗標記化合物を残渣からそのRfに基づいて同定した。
d)((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)メタノール
tert−ブチルジメチル−((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメトキシ)シラン0.42mmolを一般法Dと同様に反応させた。標記化合物をそのRfに基づいて同定した。
e)tert−ブチルジメチル−((Z)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメトキシ)シラン
ジエチル亜鉛5.07mmolおよびクロロヨードメタン10.02mmolを、ジクロロエタン12.5ml中のtert−ブチル(2,5−ジヒドロフラン−3−イルメトキシ)ジメチルシラン[144186-63-0]2.52mmolの溶液に0℃で順次滴下した。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、次に飽和塩化アンモニウム溶液で0℃で注意深くクエンチした。混合物を室温まで温め、10分間激しく撹拌した。それをtert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。標記化合物を残渣からそのRfに基づいてフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により同定した。

Claims (8)

  1. 高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全または再狭窄の予防、進行遅延または治療用の医薬を製造するための、一般式(I):
    Figure 2009507899

    (式中、
    は、飽和ヘテロシクリルまたは飽和ヘテロシクリル−C1〜4アルキルであり、それぞれの場合の複素環は、酸素原子を1または2個有する含酸素複素環であり、C原子を介して結合しており、非置換であるか、あるいはC1〜6アルカノイル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキル、C0〜6アルキルカルボニルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、C1〜6アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8シクロアルコキシ、C3〜8シクロアルキル−C0〜6アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6アルコキシ、ハロ−C1〜6アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロまたはオキソにより1回以上置換されており;
    およびRは、互いに独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルもしくはC2〜6アルキニルであるか、またはその2個の基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキルであり;
    およびRは、互いに独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルもしくはC2〜6アルキニルであるか、またはその2個の基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキルであり;
    は、基:−CH−R、−CH−CO−R、−CH−CH−R、−CH−NR−CO−R、−CH−CO−NR−CH−R、−CH−CH−NR−R、−CH−CO−NR−Rまたは−CO−NR−CH−Rであり;
    は、場合により置換された環式基であり;
    は、水素、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルカノイルである)で示される化合物または薬学的に有用なその塩の使用。
  2. 治療上効果的な量の請求項1記載の一般式(I)で示される化合物または薬学的に有用なその塩が用いられる、高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全または再狭窄の予防、進行遅延または治療の方法。
  3. 式(I):
    Figure 2009507899

    (式中、
    は、飽和ヘテロシクリルまたは飽和ヘテロシクリル−C1〜4アルキルであり、それぞれの場合の複素環は、酸素原子を1または2個有する含酸素複素環であり、C原子を介して結合しており、非置換であるか、あるいはC1〜6アルカノイル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキル、C0〜6アルキルカルボニルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、C1〜6アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8シクロアルコキシ、C3〜8シクロアルキル−C0〜6アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6アルコキシ、ハロ−C1〜6アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロまたはオキソにより1回以上置換されており;
    およびRは、互いに独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルもしくはC2〜6アルキニルであるか、またはその2個の基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキルであり;
    およびRは、互いに独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルもしくはC2〜6アルキニルであるか、またはその2個の基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキルであり;
    は、基:−CH−R、−CH−CO−R、−CH−CH−R、−CH−NR−CO−R、−CH−CO−NR−CH−R、−CH−CH−NR−R、−CH−CO−NR−Rまたは−CO−NR−CH−Rであり;
    は、場合により置換された環式基であり;
    は、水素、C1〜6アルキルまたはC1〜6アルカノイルである)で示される化合物またはその塩、特に薬学的に有用なその塩。
  4. が、場合により置換された二環式含酸素複素環、場合により置換されたテトラヒドロフラニル、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニルまたは場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチルである、請求項3記載の化合物。
  5. が、場合により置換されたジオキサニル−、[1,4]ジオキセパニル−、ジオキソラニル−、オキセパニル−、テトラヒドロピラニル−、テトラヒドロフラニル−、2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル−、2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル−、2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル−、3−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル−、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル−、2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル−、3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル−、1−オキサスピロ[2.5]オクタニル−、6−オキサスピロ[2.5]オクタニル−または3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナニル−C0〜4アルキル−である、請求項3記載の化合物。
  6. 一般式(I’):
    Figure 2009507899

    (式中、R、R、RおよびRは、請求項3記載の式(I)で示される化合物に関して示された意味を有する)で示される請求項3記載の化合物またはその塩、特に薬学的に有用なその塩。
  7. 請求項3〜6のいずれか記載の、一般式(I)で示される化合物またはその塩、特に薬学的に有用なその塩、および慣用の賦形剤を含む医薬生成物。
  8. a)請求項3〜6のいずれか記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩、特に薬学的に有用なその塩、およびb)活性成分が心臓血管作用を有する少なくとも1種の医薬形態からなる各成分で構成された製品またはキットの形態の医薬混合物。
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