JP2009505395A - コンデンサ用の鉛フリー及びカドミウムフリーガラスを含む銅端子インク - Google Patents

コンデンサ用の鉛フリー及びカドミウムフリーガラスを含む銅端子インク Download PDF

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Abstract

導電性インクの塗布への使用に特に適した還元抵抗性鉛フリー及びカドミウムフリーガラス組成物。本発明は、導電性銅端子を備えるコンデンサを含むものであり、該銅端子はガラス成分を含むインクを焼成することにより製造され、該ガラス成分が、約65モル%を超えない量のZnO、約61モル%を超えない量のB、約63モル%を超えない量のSiOを含み、SiOに対するBのモル比は約0.05〜約3である。

Description

関連出願
本出願は、2004年6月9日に出願された、同一出願人による米国同時係属出願10/864,309号「コンデンサ用の鉛フリー及びカドミウムフリーガラスを含む銅端子インク」の一部継続出願である。
本発明は、電子コンデンサの製造に使用するための、還元抵抗性の鉛フリー及びカドミウムフリーガラスを含む鉛フリー及びカドミウムフリー銅端子インクに関する。
コンデンサは、電気エネルギーを蓄電する能力を有する電気部品である。導電板は電位と交差するように設置され、さらにセラミックス(例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸マグネシウム(MgTiO))等の絶縁材料で分離される。そして、この導電板上に蓄積した電荷により生成された静電場において、エネルギーが蓄えられる。これらのセラミックコンデンサは、温度補正、半導体、及び各種の誘電定数が要求される用途、例えば、低誘電率(Low K)第一類セラミックス及び高誘電率(Higher K)第二類セラミックスといった様々な用途に使用される。
従来のセラミックコンデンサの構造は、セラミック誘電体層が導電性の電極と交互に配置した多層構造である。交互の導電性電極は電気的に接続されており、その結果、相対的に極めて小さい体積に詰め込まれた、単一誘電体層の場合の何倍もの電気容量を有する2つの有効電極を備えたデバイスが形成される。これらの積層セラミックコンデンサ(MLCC)は、高エネルギー密度貯蔵バンク用の最も信頼性の高い部品である。このタイプのコンデンサは、高密度セラミックコンデンサとしての要求を満たすため、開発が進められてきた。
MLCCは、厚膜ペースト又はインクの(通常、スクリーン印刷等による)付着により形成された(電極として公知の)金属性の電気導電性フイルムを交互に互い違いに並べた層と、誘電性キャスティングテープの積層あるいは乾燥電極上への誘電性スラリーのキャストにより形成される誘電性セラミック酸化物の電気絶縁体層との複数層からなっている。このようなコンデンサは、当該分野において公知であり、例えば、特許文献1には、誘電性のグリーン(非焼成)キャスティングテープを用いて形成されるモノリシック積層セラミックコンデンサの構成、製法及び特性が記載されている。
典型的なMLCCにおいて、末端端子電極は、内部電極とコンデンサの外側の部品との間の不可欠な電気的経路を与える。典型的な末端端子は、予備焼成されたMLCC構造上で、末端端子インクを後焼成することによって形成される。典型的な末端端子インクは、有機媒体中に分散された金属粒子とガラス粒子とを含んでいる。ガラスは、端子インク中に占める割合が比較的小さいにもかかわらず、コンデンサ本体への接着性を付与し、金属とコンデンサ本体との間の熱膨張性を適合させて界面での亀裂を回避し、良好な金属の緻密化を確保し、焼成ウィンドウをより広くすることを可能にし、引き続く加工処理の間にめっき用溶液が端子に浸透することを防ぐ、といった大きな役割を果たしている。
積層セラミックコンデンサには、薄いセラミックシート(例えば、厚さ10〜20μm)から作られた電極板の印刷層が複数組み込まれている。これらのコンデンサは、単一層のセラミックコンデンサよりも小型で、より良好な温度特性を備えている。しかし、空気焼成される従来の多層化セラミックコンデンサにおいては、電極板に銀、金、プラチナ、パラジウムおよびそれらの合金などの貴金属が使用されるため、非常に高価である。このため、卑金属電極を有するMLCCが開発されてきたが、これらは、Oをほとんど含まない雰囲気(酸素が10ppmよりも少ないN雰囲気等)で焼成されなければならない。新規な還元抵抗性の末端端子インクの開発、特に端子インクに使用するための還元抵抗性の鉛フリー及びカドミウムフリーガラスの開発が、本発明の課題である。
米国特許2,389,420号
本発明は、積層コンデンサを製造するために使用される鉛フリー及びカドミウムフリーの銅を含有する端子インクを提供するものである。インクにはガラス成分が含まれる。ガラス成分には少なくとも一つのガラスフリットが含まれる。高い粘度を維持し、適切なはんだ濡れ性及び接着性を妨げるガラス化と呼ばれる欠陥を防ぐため、少なくとも一つのガラスフリットは部分的に結晶化されている。本発明は、金属成分とガラス成分とを有する端子インクを含むものである。金属成分には銅が含まれる。ガラス成分には、約65モル%を越えない量のZnO、約61モル%を超えない量のB、及び約63モル%を超えない量のSiOが含まれる。SiOに対するBのモル比は約0.05〜約3である。
端子インクを含む新規な導電性材料、すなわち、改善された基板への接着性、改善されためっき用溶液に対する化学的耐性、より広いプロセシングウィンドウ、及びより良好な金属焼結を提供する導電性材料が、MLCC産業において継続的に探求されている。本発明の端子インクは、このような望ましい特性を示すものである。本発明は、さらに本発明の端子インクを使用して製造される新規なコンデンサ、及びこのような末端端子インクを融着する方法を提供するものである。
焼成後の本発明の銅端子インクは、BaTiOへの優れた接着性を示し、卑金属電極との良好な適合性を示す。本発明の前記及びその他の特徴は、以下においてより十分に記載され、特に特許請求の範囲に指摘されている。下記に、本発明の実例となる複数の実施態様を詳細に示すが、これらは本発明の原理が使用される様々な方法のいくつかを示しているにすぎない。
本発明にかかる積層セラミックチップコンデンサの立断面図である。
本発明は、金属成分、ガラス成分及びバインダ成分を含有する端子インクを提供するものである。本発明は、さらに本明細書で開示される端子インクを使用して製造されるコンデンサを提供するものである。
本記載及び添付の特許請求の範囲において、ガラス成分に関する全ての組成パーセンテージはモル%であり、比はモル比である。反対に、端子インクの組成に関する全ての組成パーセンテージは重量%(wt%)である。例えば、「BaO+CaOを約15〜約35モル%」含む組成物という記載は、組成物中のBaO及びCaOのみに関し、BaO及びCaOの合計が、モル基準で、全組成物中の約15〜約35モル%であることを意味する。全ての重量値、モル値、温度値は、「約」という言葉が先行して付くと見なされる。粘度は、約22℃の室温下で計測される。
本発明にかかるガラス成分は鉛フリー及びカドミウムフリーである。本明細書及び添付の特許請求の範囲全体を通じて使用される「鉛フリー」及び「カドミウムフリー」という語句は、組成物中に鉛、PbO、又は鉛含有ガラス、カドミウム、CdO又はカドミウム含有ガラスが意図的に全く添加されていないことを意味する。原料の混入物質からPbやCdを含む微量の元素が存在することはあるが、インクの無機部分全量に対して、Pbの含有量は200ppm未満であり、同様にCdの含有量も200ppm未満である。本発明の一つ又は複数のガラスフリットは、ZnO、SiO、B、Al、BaO、CaO、MgO、CuO、SnO、CeO、及びLiO、NaO、KO、RbO、CsOとFrOなどのアルカリ酸化物を含んでいてもよい。アルカリ酸化物及びSrOを含まないガラス成分を用いて本発明を実施することも可能であり、また、好ましい場合もある。したがって、ある好適な実施態様では、アルカリ酸化物あるいはSrO、もしくはその両方が意図的に含まれない。
本発明にかかるガラス成分には、所望のガラス組成物を得るため、一つのガラスフリット、あるいは非結晶化ガラスフリットを含む複数のガラスフリットの混合物、もしくはガラスフリットとSiO、ZnO、B及びその他の無機酸化物の混合物を含むことができる。ガラス成分の一又は複数のガラスフリットは、従来のガラス溶融技術を使用して調製することができる。従来のセラミック耐火材、石英又は白金るつぼを、ガラスフリットの調製に使用することができる。典型的には、所望のガラス組成物を得るために選択された原料の混合物を、約1000℃〜約1550℃の温度で約60分間溶解する。るつぼで形成された溶融ガラスは、その後、水冷却スチールローラの使用又は水タンク内での急冷によって、ガラスフレーク又はカレットに転化される。冷たいスチールロール上に注ぐことによって、製粉に適した薄いフレークが生成する。つづいて、これらのフレーク又はカレットを適切な粒径分布になるように製粉する(例えば、平均粒径約2〜約6ミクロン)。より粗い粒径40〜50ミクロンの場合、浸漬塗膜又は噴霧塗布に使用することができる。また、ガラスフリットの作成はそれ自体重要ではなく、当業者に周知の様々な技術を使用することもできる。
一般的に、端子インクは予備焼成されたMLCC部品上に塗布され、焼成される(すなわち、後焼成される前提で使用される)。本発明のインクとガラスの典型的な焼成温度は約750℃〜約900℃、好適には約780℃〜約880℃であり、より好適には約810℃〜約850℃である。
金属成分は銅金属を含んでいる。銅金属は、通常、少なくとも一つの粉末又はフレークの形状で提供される。銅粉末の粒径は約0.1ミクロン〜約40ミクロンの範囲である。特に、2以上のサイズ範囲の銅粒子を使用してもよい。例えば、第一のより微細な銅粉末の粒径分布は、D10=0.1〜0.3ミクロン、D50=0.6〜1.1ミクロン、及びD90=1.5〜3.5ミクロンである。第二のより粗い銅粉末の粒径分布は、D10=2〜5ミクロン、D50=3〜8ミクロン、及びD90=10〜15ミクロンである。中間サイズの銅粉末の粒径分布は、D10=1.5〜2.5ミクロン、D50=2.5〜3.5ミクロン、及びD90=5〜9ミクロンである。商業的に入手可能な適切な銅粉末として、オハイオ州クリーブランドのフエロ社製(Ferro Corporation)のCu 10K−1、Cu8ED、及びP300、及び日本、東京の三井金属鉱業株式会社製の(Mitsui Mining and Smelting Co,Ltd)のCu1050Y、及びCu MA−CF−Eが挙げられる。
有機バインダは、通常、適切なビヒクルと混合された有機樹脂である。ビヒクルは、一般的に一つ又は複数の溶媒を含んでいる。ビヒクルは、好適には溶媒と樹脂を含んでいる。状況に応じて、コンデンサへのインクの塗布を容易にするため、ビヒクルはチキソトロープ剤及び湿潤剤を含んでいてもよい。増粘剤及び/又は分解防止剤及び/又はその他の一般的な添加剤を含むかどうかにかかわらず、実質的に不活性なバインダ(様々な有機液体を含む)であればいずれも本発明の実施に使用できる。使用可能な有機液体の例としては、脂肪族アルコール、これらのアルコールのエステル、例えば、酢酸エステル及びプロピオン酸エステルが挙げられる。松根油、α−テルピネオール及びβ−テルピネオールなどのテルペンを使用することもできる。適切なテルペンは、デラウェア州ウィルミントンのヘラクレス社(Hercules Corporation)からテルピネオールTM(Terpineol)の名で入手可能であり、例えば、テルペン水和物の脱水によって得られるテルピネオール異性体の混合物であって、約60〜65重量%のα−テルピネオールと約15〜20重量%のβ−テルピネオールと、18〜20重量%のその他の第3級テルペンアルコールとを含有するテルピネオール プライム(Terpineol Prime)318TMがある。また、低級アルコールのポリメタクリル酸エステルなどのアクリル樹脂溶液、又は松根油、エチレングリコールモノアセテートのモノブチルエーテル、及びカルビノールケロシンなどの溶媒中のエチルセルロース溶液、フタル酸ジブチル、へキシレングリコール、2,4,4‐トリメチル‐1,3‐モノイソブチル酸ペンタンジオールエステル、N‐メチル‐2‐ピロリドン、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、エチルセルロースとフェノール樹脂との混合物及びエチレングリコールモノアセテートのモノブチルエーテル又はその混合物が適している。さらに、ミシガン州ミッドランドのダウ ケミカル社(Dow Chemical Ccmpany)からダワノールTM(Dowanol)又はカルビトールTM(Carbitol)の名で市販されている溶媒も使用できる。この本発明の実施に適したダワノールTM(Dowanol)溶媒は、プロピレングリコール、メチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル等を含んでいる。本発明に適したCarbitolTMの名で市販されている溶媒は、ブチルカルビトール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ブチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)等を含んでいる。各種用途に応じた所望の粘度及び揮発性を得るため、これら及びその他の溶媒の様々な組み合わせを処方することができる。
潜在的に好ましいチキソトロープ剤の例としては、有機系のチキソトロープ、例えば、エチルセルロース、水素添加ヒマシ油、ケイ酸塩及びそれらの誘導体がある。
潜在的に好ましい湿潤剤(すなわち、界面活性剤)の例としては、脂肪酸エステル、例えば、N‐タロー‐1,3‐ジアミノプロパンジ‐オレエート、N‐タロートリメチレンジアミンジアセテート、N‐ココトリメチレンジアミン、ベータジアミン、N‐オレイルトリメチレンジアミン、N‐タロートリメチレンジアミン、及び/又はN‐タロートリメチレンジアミンジオレエートがある。
本発明のガラス組成物は、BaTiO、NdTi、MgTiO及びその他を含む一般的なコンデンサ基板への優れた接着性、及び良好な銅緻密化をもたらす。さらに、これによって、気泡の発生あるいはガラス化を生じることなく、焼成ウィンドウをより広くすることができる。ZnOの存在は、界面でのチタン酸亜鉛の生成により、BaTiO基板への端子インクの接着性を促進すると考えられる。
SiOに対するBのモル比は、異なるサイズの粉末の効果的な銅緻密化に関与していると考えられている。本発明者らは、ガラス組成物中のSiOに対するBのモル比が、銅緻密化に影響を与えることを見出した。0.7以上、好適には1.0以上の比では、より微細な銅粉末に対する適切な銅緻密化を生じる。しかし、SiOに対するBのモル比が低い場合、比較的粗い銅粉末に対する適切な又は優れた銅緻密化を生じる。このようなSiOに対するBの低いモル比とは、約0.05〜約3、好適には約0.1〜約2、より好適には約0.2〜約1、さらにより好適には約0.2〜約0.8である。
端子の望ましい特性には、ワイドプロセシングィンドウ(焼成温度)、BaTiO(及び他の一般的な誘電部品)への良好な接着性、めっき用溶液に対する良好な化学的耐性、良好なはんだ濡れ性、及び良好な銅緻密化がある。当該分野において公知であるように、端子はしばしば外部電極として知られている。
界面での良好な接着性を付与する方法に、反応接合がある。反応接合では、液体ガラスがBaTiO基板上に広がって反応し、界面で熱力学的に安定した結晶が形成される。これらの結晶は、例えば、チタン酸塩、ケイ酸塩又はアルミン酸塩である。このような有益な反応相を形成する基板と結晶間の反応は、系の総自由エネルギーを全体的に低下させると考えられ、これによって接着性を増大することが可能になる。当然、端子ガラスと基板との間の機械的な連結も関係しているかもしれない。
ガラス成分、金属成分及びバインダに加えて、インクには、様々な従来の充填剤又は膨張調整剤が含まれていてもよい。このような充填剤又は膨張調整剤の例としては、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウムアルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸バリウムマグネシウム、ジルコニア、アルミナ、シリカ、チタニア及びそれらの混合物がある。
端子インクを製造するためには、銅粉末(一つ又は複数)及びガラス成分(一つ又は複数のガラスフリット及び/又は結晶性添加剤)を、バインダ、溶媒及び湿潤剤と一緒にミキサ内で一括処理し、均質化する。通常、ホバートミキサ(Hobart mixer)が使用される。均質化後、インクを3−ロールミルで製粉する。複数回のパスの後、インクの均質性は分散度測定(Fineness Of Grind測定)によって調べられる。
本発明の第一の実施態様は、ガラス成分を含むインクであって、そのガラス成分は、約65モル%を越えない量のZnO、約61モル%を超えない量のB、約63モル%を超えない量のSiOを含み、SiOに対するBのモル比は約0.1〜約3である。この実施態様は、適度な量のZnO、B及びSiOを含んでいる。本発明のさらなる実施例は表1に記載され、これとともに追加の酸化成分が表2及び表3に示される。
Figure 2009505395
Figure 2009505395
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表1において、A、B、C、D等の欄は、本発明の様々な実施態様を表す。例えば、一つの実施態様(C)は、25−55モル%のZnO、15〜25モル%のB、10〜30モル%のSiOを含んでいる。反対に、表2及び表3は、酸化物及びフリット成分の様々な範囲を表し、表1のA〜F欄のうちのいずれかの処方と組み合わせることができる。例えば、本発明の一実施態様においては、15〜20モル%のZnO、15〜20モル%のB、33〜49モル%のSiO、0.1〜5モル%のAl、5〜15モル%のアルカリ酸化物(LiO+NaO+KO+RbO+CsO+FrO)、5〜15モル%のTiO+ZrO及び1〜20モル%のFを含んでいる。「〜以下」とは、特定の原料の測定可能な量が、示された数値までの量で存在していることを意図している。この語句は、クレーム中の「〜を超えない量」という語句に相当する。
本発明のその他の実施態様は、導電性銅経路を形成するための鉛フリー及びカドミウムフリーインクであって、該インクは金属成分及びガラス成分を含み、該ガラス成分は、約65モル%を越えない量のZnO、約61モル%を越えない量のB、約63モル%を越えない量のSiOを含んでいる。好適には、SiOに対するBのモル比は、約0.05〜3である。好適には、インクは約1〜約22重量%のガラス成分を含んでおり、より好適には約5〜約9重量%である。
グリーン(非焼成状態)の端子インクの粘度は、Brookfield HAT型SC4 14/5R粘度計及びスピンドルアセンブリを使用して測定した場合、約15000〜35000センチポイズである。この粘度は、約22℃の室温で測定した場合、好適には約20000〜約30000センチポイズであり、より好適には、この粘度は約22000〜約28000センチポイズである。
二つのガラスを含む組成物が使用される場合、第一のガラスはガラス化することの無い接着性のために使用され、第二のガラスはガラス成分の耐久性及び/又は熱膨張適合性を向上させるために使用される。このような第二のガラスは、好適には亜鉛の含有量が低いか、又はより好適には亜鉛を全く含まない。本発明のインク組成物は、一つ又は複数の銅粉末、少なくとも1つのガラスフリット、バインダ、有機添加剤及び溶媒を含んでいる。インクは、銅粉末を約55〜85重量%、一つ又は複数のガラスフリットを約1〜22重量%、バインダを約1〜10重量%、添加剤を約0.1〜3重量%及び溶媒を約5〜25重量%含んでいる。好適には、インクは、一つ又は複数の銅粉末を約70〜80重量%、一つ又は複数のガラスフリットを約2〜15重量%、バインダを約2〜6重量%、添加剤を約0.5〜2重量%、及び溶媒を約5〜20重量%含んでいる。
本発明のさらなる実施態様は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ(MLCC)を含む)であり、これは上記した本発明の端子インクを用いて作成された端子を含むものである。また、末端端子を有する積層セラミックチップコンデンサの製造方法(誘電材料と導電体電極材料の交互の層を積層させることによってグリーンチップを形成し、そのグリーンチップを焼成して、積層セラミックチップコンデンサを形成し、銅とガラス成分を含むインクとからなる導電性ペースト中にコンデンサの末端を浸漬させ、チップを後焼成して、末端端子を焼結する工程を含む)も、本発明の実施の範囲内に想定される。多層チップコンデンサの製造方法においては、ここに記載したガラス成分のいずれも使用することができる。
積層セラミックコンデンサの形態は、当該技術分野において周知である。図1には、典型的な積層セラミックチップコンデンサ1の構造が図示されている。コンデンサ1の導電性末端端子4は、コンデンサチップもしくは本体10の側面に配置され、内部の導電性電極層3と電気的に接続されている。コンデンサチップ10は交互に積層された誘電体層2を複数備えている。コンデンサチップ10は長方形に成形されることが多いが、その形状は重要ではない。また、サイズも重要ではなく、チップは個々の用途に合わせて適切なサイズを有していてよく、一般的には1.0〜7.0mm×0.5〜5.0mm×0.5〜2.0mmの範囲である。内部電極層3は両方の末端において積層され、それらはチップ10の表面の両側に交互に露出される。すなわち、一つのグループの内部電極層3はチップ10の一方の側面に露出され、もう一つのグループの内部電極層3はチップ10の反対側の側面に露出される。一方の末端端子4はコンデンサチップ10の一方の側面チップに塗布され、一つのグループの内部電極層3と電気接触し、もう一方の末端端子4はコンデンサチップ10の反対側の側面チップに塗布され、もう一つのグループの内部電極層3と電気接触する。誘電体層は、1つ又は複数の誘電材料から形成され、主成分としてチタン酸バリウム(BaTiO)、及びチタン酸ネオジム(NdTi)、チタン酸マグネシウム(MgTiO)などの他の酸化物を含んでいてもよく、一方、少数成分として、酸化マンガン、酸化イットリウム、酸化ホルミウム、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムが存在していてもよい。その他の化合物は、誘電特性に悪影響を及ぼさないのであれば、誘電体に含まれていてもよい。
各誘電体層の厚さは好適には約50μm以下であり、より好適には約20μm以下である。厚さの下限は約0.5μmであり、好適には約2μmである。このような薄い誘電体層を備える積層セラミックチップコンデンサにおいて、その容量の経時変化を最小化するため、本発明が効果的に適用され得る。積層される誘電体層の数は、一般的には約2〜約600であるが、600を超える層を有する実施態様も可能である。
内部電極層3を形成する導電体は重要ではないが、誘電体層2の誘電材料は反還元特性を有しているため、卑金属が好ましく使用される。典型的な卑金属はニッケル又はニッケル合金である。内部電極層の厚さは、特定の目的と用途に応じて適宜決定することができるが、その上限は通常約5μm、より好適には約2.5μmであり、またその下限は通常約0.5μm、より好適には約1μmである。
誘電体層を形成するインクは、未処理誘電材料を有機ビヒクルと混合することによって得られる。未処理誘電材料は、酸化物及び複合酸化物の混合物であってよい。有機ビヒクルは、有機溶媒中のバインダである。ここで使用されるバインダは重要ではないが、本発明のインクに関して上記したような従来のバインダの中から適切に選択することができる。
図において、端子4は、予備焼成されたMLCCの末端全体に亘って本発明の端子インクを塗布することによって形成される。端子インクは、当該分野において公知なように、浸漬又ははけ塗りによって塗布される。端子の厚さは、特定の目的と用途に応じて適宜決定することができるが、一般的には約1μm〜約100μmの範囲である。ある特定の用途においては、端子インクの厚さが約10μm〜約50μm、又は約20μm〜約40μmであることが要求される。
本発明にかかる積層セラミックチップコンデンサは、一般的に、従来のテープキャスティング、スラリー又はペーストを使用する印刷及びシート化方法によってグリーンチップを形成し、チップを焼成し、そこに端子を印刷又は転写し、続いて第二の焼成を行うことによって製造される。端子インクは、通常、コンデンサを全体として焼結する初期焼成よりも低い温度で焼成される。コンデンサ本体の初期焼成は一般的に約650℃〜約1200℃の温度で行われ、端子インクを塗布した本体の焼成は一般的に約700℃〜900℃の温度で行われる。MLCCの製造に用いられる工程のさらなる詳細は、パークら(Park et al.)の米国特許第6185087号に記載されており、同記載は参照として本明細書中に折り込まれる。
以下の実施例は、本発明を例示することのみを目的とするものであり、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
ガラスフリットJ〜Nは、各々従来のガラス溶融技術を使用して製造されたものであり、表4に示されるモルパーセントの組成を有する。ガラス転移温度(Tg)、熱膨張係数(CTE)及び組成比(Bのモル/SiOのモル)は、表4に示される。
表5に列記された端子インクJJ〜NNは、標準的なインク製造工程によって製造されたものである。インクの粘度は、約15000センチポイズ〜約35000センチポイズである。ここで使用される銅粉末はフエロ社(Ferro Corporation)から市販されているものである。銅粉末CuIのD50粒径は約0.8ミクロンであり、銅粉末CuIIのD50粒径は約4〜6ミクロンであり、銅粉末CuIIIのD50粒径は約2.5〜3.5ミクロンであり、銅粉末CuIVはD50粒径約4〜6ミクロンのフレーク状粉末である。ケースサイズ1206のBaTiOコンデンサは、これらのペーストによって端子化され、異なる焼成温度で焼成された。
銅緻密化、ニッケル深さ、接着性、非ガラス化についての許容可能な特性が達成されるように、各焼成インクの最適な焼成範囲(すなわち、プロセシングウインドウ)は決定された。コンデンサの焼成後、末端端子をニッケルでめっきする。ニッケル量を決定するために、コンデンサは断面化され、磨かれる。ニッケル深さを測定し、その深さは末端端子の厚さの10%を超えてはいけない。また、1206コンデンサでは、末端端子の剥離強度は1.5ポンドより大きくなければならない。ガラス化に関しては、ガラス玉や気泡が発生してはならない。最適焼成温度は、ガラス玉や気泡の発生(ガラス化欠陥)が確実に生じる温度よりも10℃低い温度である。ガラス化が820℃で確実に生じ、810℃では起こらないならば、この場合、810℃がプロセシングウィンドウの上限である。このウィンドウの下限は、断面顕微鏡で測定される銅緻密化と、少なくとも1.5ポンドの剥離強度によって測定される接着性が十分に達成される最低温度よりも10℃高い温度である。銅緻密化は少なくとも約90%又はそれ以上でなければならない。また、ニッケル量は、下限温度において10%より大きくてはいけない。
以上のようにして得られた最適な焼成温度は、表5に列記されており、本発明の銅端子インクにおける約10℃〜約30℃の焼成ウィンドウが示されている。
Figure 2009505395
Figure 2009505395
当然のことながら、本発明によって製造されたインクは、様々な電子デバイスにおける導電性経路を形成するために使用され得る。したがって、本発明のインクの使用は、コンデンサデバイスのみに限定されるものではない。現状の本発明の最も好適な実施例は、20.9モル%のZnO、18.7モル%のB、34.6モル%のSiO、1.5モル%のAl、0.8モル%のKO、8.4モル%のNaO、2.5モル%のTiO、2.1モル%のZrO及び10.6モル%のFを含むガラスN(表4)である。現状の本発明の最も好適な端子インクは、ガラス組成物Nを含む、インクNN(表5)である。
付加的な利点及び変更は、当業者には容易に理解されるであろう。このため、本発明は、その広範な態様において、ここに図示し、記載した具体的な詳細や例示的な実施例に限定されるものではない。したがって、添付の請求の範囲およびそれらの均等物によって定義される本発明の一般的概念の精神又はその範囲から逸脱しない限り、様々な変更を実施することができる。

Claims (20)

  1. 銅端子を備えるコンデンサであって、該銅端子は、ガラス成分を含む鉛フリー及びカドミウムフリーインクを焼成することにより形成され、該ガラス成分が、
    (a)約65モル%を超えない量のZnO、
    (b)約61モル%を超えない量のB、及び
    (c)約63モル%を超えない量のSiOを含み、
    SiOに対するBのモル比が約0.05〜約3である
    ことを特徴とするコンデンサ。
  2. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約17モル%を超えない量のAl
    (b)約40モル%を超えない量のBaO+CaO、及び
    (c)約20モル%を超えない量のMgOを含み、
    該ガラス成分がアルカリ酸化物を含まない
    ことを特徴とするコンデンサ。
  3. 請求項2に記載のコンデンサにおいて、さらに
    2〜25モル%のLiO+NaO+KO+RbO+CsO+FrO、及び1〜10モル%のTiO+ZrOからなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  4. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、SiOに対するBのモル比が約0.1〜約3であり、前記ガラス成分が、
    (a)約10〜約65モル%のZnO、
    (b)約1〜約40モル%のB、及び
    (c)約1〜約55モル%のSiOを含み、さらに
    (d)約0.1〜約17モル%のAl
    (e)合計量が約30モル%を超えない量のBaO+CaO、及び
    (f)約20モル%を超えない量のMgOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  5. 請求項4に記載のコンデンサにおいて、さらに
    (a)約0.1〜約20モル%のCo
    (b)約0.1〜約20モル%のMnO、及び
    (c)約0.1〜約20モル%のCuOからなる群から選択される成分を含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  6. 請求項4に記載のコンデンサにおいて、さらに
    約5〜約18モル%のLiO+NaO+KO+RbO+CsO+FrOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  7. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が
    (a)約25〜約55モル%のZnO、
    (b)約15〜約25モル%のB、及び
    (c)約10〜約30モル%のSiOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  8. 請求項7に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が
    (a)約1〜約7モル%のAl
    (b)約5〜約15モル%のBaO+CaOを含み、
    (c)該ガラス成分がアルカリ酸化物を含まない
    ことを特徴とするコンデンサ。
  9. 請求項8に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約5〜約10モル%のTiO+ZrO
    (b)約1〜約10モル%のMgO、及び
    (c)約1〜約20モル%のFからなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  10. 請求項9に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    約5〜約15モル%のLiO+NaO+KO+RbO+CsO+FrOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  11. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、
    (a)約20〜約30モル%のZnO、
    (b)約15〜約25モル%のB、及び
    (c)約35〜約50モル%のSiOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  12. 請求項11に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約0.1〜約5モル%のAl
    (b)約1〜約13モル%のLiO+NaO+KO+RbO+CsO+FrO、及び
    (c)約5〜約15モル%のTiO+ZrOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  13. 請求項12に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約1〜約20モル%のF、及び
    (b)約1〜約5モル%の、In、SnO、CuO、NiO、及びMnOからなる群から選択される少なくとも1つの成分
    からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  14. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、
    (a)約15〜約25モル%のZnO、
    (b)約15〜約20モル%のB、及び
    (c)約33〜約49モル%のSiOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  15. 請求項14に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約0.1〜約5モル%のAl、及び
    (b)約5〜約10モル%のLiO+NaO+KO+RbO+CsO+FrOを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  16. 請求項15に記載のコンデンサにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約5〜約15モル%のTiO+ZrO、及び
    (b)約1〜約20モル%のFを含む
    ことを特徴とするコンデンサ。
  17. 銅端子を含むコンデンサであって、該銅端子は、ガラス成分を含む鉛フリー及びカドミウムフリーインクを焼成することにより形成され、該ガラス成分が、第一ガラスフリット及び第二ガラスフリットを含み、
    第一ガラスフリットが、
    (a)約5〜約20モル%のB、及び約70〜約90モル%のSiOを含み、
    第二ガラスフリットが、
    (b)約25〜約55モル%のZnO、約15〜約25モル%のB、及び約10〜約30モル%のSiOを含み、
    第一ガラスフリットの第二ガラスフリットに対する重量比が、約1:20〜約20:1であり、
    SiOに対するBの総モル比が、約0.05〜約1である
    ことを特徴とするコンデンサ。
  18. 導電性銅経路を形成するための鉛フリー及びカドミウムフリーインクであって、該インクは、金属成分及び約1〜約22重量%のガラス成分を含み、該ガラス成分が、
    (a)約65モル%を越えない量のZnO、
    (b)約61モル%を越えない量のB、及び
    (c)約63モル%を越えない量のSiOを含み、
    (d)SiOに対するBのモル比が、約0.05〜約3である
    ことを特徴とするインク。
  19. 請求項18に記載のインクにおいて、前記ガラス成分が、さらに
    (a)約0.1〜約20モル%のMgO、
    (b)約0.1〜約40モル%のBaO+CaO、及び
    (c)約0.1〜約17モル%のAlからなる群から選択される少なくとも1種の成分を含む
    ことを特徴とするインク。
  20. 導電性末端端子を備える積層セラミックチップコンデンサの製造方法であって、
    (a)誘電材料と導電性電極材料を交互に積層させることによってグリーンチップを形成し、
    (b)該グリーンチップを焼成して、積層セラミックチップコンデンサ本体を形成し、
    (c)該セラミックチップコンデンサ本体に導電性鉛フリー及びカドミウムフリーインクを塗布し、該インクはガラス成分を含み、該ガラス成分が、
    (i)約65モル%を超えない量のZnO、
    (ii)約61モル%を超えない量のB、及び
    (iii)約63モル%を超えない量のSiOを含み、
    (iv)SiOに対するBのモル比は約0.05〜約3であり、
    (d)該チップを後焼成して、導電性末端端子を形成する
    ことを特徴とする積層セラミックチップコンデンサの製造方法。
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