JP2009301802A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に対する処理の均一性をより向上させることを目的としている。
【解決手段】プラズマ処理される基板Gを収納する金属製の処理容器4と、処理容器4内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源85とを備え、電磁波源85から供給される電磁波を処理容器85の内部に透過させる、処理容器4の内部に一部を露出させた複数の誘電体25を、処理容器4の蓋体3下面に備えたプラズマ処理装置であって、誘電体25の下面に、蓋体3と電気的に接続された金属電極27が設けられ、金属電極27と蓋体3下面の間に露出する誘電体25の部分が、処理容器4の内部から見て実質的に多角形の輪郭をなし、複数の誘電体25は、多角形の輪郭の頂角同士を隣接させて配置され、処理容器4の内部に露出した蓋体3下面と金属電極27下面に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマを励起させて基板に対して成膜などの処理を施すプラズマ処理装置に関する。
例えば半導体装置やLCD装置などの製造工程においては、マイクロ波を利用して処理容器内にプラズマを励起させ、基板に対してCVD処理やエッチング処理等を施すプラズマ処理装置が用いられている。かかるプラズマ処理装置として、処理容器の内面に配置した誘電体にマイクロ波源から同軸管や導波管によってマイクロ波を供給し、処理容器内に供給された所定のガスをマイクロ波のエネルギによってプラズマ化させるものが知られている。
近年、基板などの大型化に伴ってプラズマ処理装置も大きくなってきているが、処理容器の内面に配置され誘電体を単一の板とした場合、大型化した誘電体の製造が困難で製造コストを高騰させる要因となっていた。そこで、かかる不具合を解消すべく、本出願人は、処理容器の蓋体下面に複数の誘電体を取り付けることにより、誘電体板を複数に分割する技術を提案した(特許文献1)。
特開2006−310794号公報
ところで、以上のようなマイクロ波を利用した従来のプラズマ処理装置では、マイクロ波源で出力した例えば2.45GHzのマイクロ波を、処理容器の蓋体下面に配置された誘電体に透過させて、処理容器の内部に供給する構成である。この場合、誘電体は処理容器に収納された基板の処理面(上面)のほぼ全体を覆うように配置されており、処理容器の内部に露出する誘電体の露出面の面積は、基板の処理面の面積とほぼ同程度の大きさであった。これにより、誘電体の下面全体で発生させたプラズマを用いて、基板の処理面全体に均一な処理を行っていた。
しかしながら、従来のプラズマ処理装置のように誘電体の露出面積を基板の処理面の面積とほぼ同程度とした場合、誘電体の使用量が多く必要であり、経済的でないという難点がある。特に最近では基板が大型化しており、誘電体の使用量が更に多く必要になってきており、コストアップの要因となっている。
また、処理容器の蓋体下面全体に誘電体を配置した場合、基板の処理面全体に処理ガスを均一に供給することが難しくなるという問題も生ずる。即ち、誘電体として例えばAlなどが用いられるが、金属製の蓋体に比べて、誘電体にガス供給孔を加工することが困難であり、通常は、ガス供給孔は蓋体の露出箇所のみに設けられる。このため、基板の処理面全体にシャワープレートのような状態で処理ガスを均一に供給することが難しくなってしまう。
エッチングやCVD(chemical vapor deposition)などのプラズマ処理において、プラズマから基板表面に入射するイオンのエネルギを制御するために、基板に高周波バイアスを印加して基板に自己バイアス電圧(負の直流電圧)を発生させることがある。このとき、基板に印加した高周波バイアスが基板周辺のシースのみにかかることが望ましいが、処理容器内面の多くが誘電体に覆われてプラズマからグランド面(処理容器内面)があまり見えない状況では、グランド面周辺のシースにもかかってしまう。このため、基板に過剰に大きな高周波電力を印加する必要があるばかりでなく、グランド面に入射するイオンのエネルギが増加してグランド面がエッチングされ、金属汚染を引き起こす問題があった。
さらに、処理速度を早くするために大電力のマイクロ波を投入すると、プラズマからのイオンや電子の入射により誘電体の温度が上昇し、熱応力により誘電体が破損したり、誘電体表面のエッチング反応が促進されて不純物汚染を引き起こす問題があった。
上記のように、マイクロ波を利用したプラズマ処理装置では、入手の容易さ、経済性などの理由により、2.45GHzのマイクロ波を出力するマイクロ波源が一般的に用いられてきた。一方最近では、2GHz以下といった周波数の低いマイクロ波を利用したプラズマ処理が提案されており、例えば、896MHz、915MHz、922MHzといった比較的低い周波数のマイクロ波を利用したプラズマ処理が検討されている。安定で電子温度が低いプラズマを得るための下限の電子密度が周波数の二乗に比例するため、周波数を下げるとより広範囲な条件でプラズマ処理に適したプラズマが得られるためである。
本発明者は、かかる2GHz以下といった周波数の低いマイクロ波を用いたプラズマ処理について種々の検討を行った。その結果、2GHz以下の周波数のマイクロ波を処理容器内面の誘電体に透過させた場合、誘電体の周囲から処理容器内面などの金属表面に沿ってマイクロ波を有効に伝搬させることができ、この金属表面に沿って伝搬するマイクロ波によって処理容器内にプラズマを励起させることができるといった新規な知見を得た。なお、このように金属表面とプラズマとの間を金属表面に沿って伝搬するマイクロ波を、本明細書において「導体表面波」と呼ぶ。
一方、かかる導体表面波を金属表面に沿って伝搬させて、処理容器内にプラズマを励起させる場合、誘電体の周囲においてマイクロ波を伝搬させる表面波伝搬部の形状や大きさが不均一であると、導体表面波によって処理容器内に励起されるプラズマも不均一となってしまう。その結果、基板の処理面全体に均一な処理ができなくなる恐れがある。
そこで本発明は、導体表面波を利用して処理容器内にプラズマを励起させるプラズマ処理装置において、基板に対する処理の均一性を更に向上させるべく創出されたものである。
本発明によれば、プラズマ処理される基板を収納する金属製の処理容器と、前記処理容器内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源とを備え、前記電磁波源から供給される電磁波を前記処理容器の内部に透過させる、前記処理容器の内部に一部を露出させた複数の誘電体を、前記処理容器の蓋体下面に備えたプラズマ処理装置であって、前記誘電体の下面に金属電極が設けられ、前記金属電極と前記蓋体下面の間に露出する前記誘電体の部分の異なる二つの側に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部分が設けられ、前記二つの側の表面波伝搬部分が互いに実質的に相似形状または実質的に対称形状である、プラズマ処理装置が提供される。
また、本発明によれば、プラズマ処理される基板を収納する金属製の処理容器と、前記処理容器内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源とを備え、前記電磁波源から供給される電磁波を前記処理容器の内部に透過させる、前記処理容器の内部に一部を露出させた複数の誘電体を、前記処理容器の蓋体下面に備えたプラズマ処理装置であって、前記誘電体の下面に金属電極が設けられ、前記金属電極と前記蓋体下面の間に露出する前記誘電体の部分の少なくとも一部に隣接して電磁波を伝搬させる表面波伝搬部分が設けられ、前記隣接する表面波伝搬部分は前記誘電体の形状と実質的に相似をなす形状を有するか、または前記誘電体の形状と実質的に対称となる形状を有する、プラズマ処理装置が提供される。
また、本発明によれば、プラズマ処理される基板を収納する金属製の処理容器と、前記処理容器内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源とを備え、前記電磁波源から供給される電磁波を前記処理容器の内部に透過させる、前記処理容器の内部に一部を露出させた複数の誘電体を、前記処理容器の蓋体下面に備えたプラズマ処理装置であって、前記誘電体の下面に金属電極が設けられ、前記金属電極と前記蓋体下面の間に露出する前記誘電体の部分が、前記処理容器の内部から見て実質的に多角形の輪郭をなし、前記複数の誘電体は、前記多角形の輪郭の頂角同士を隣接させて配置され、前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部が設けられている、プラズマ処理装置が提供される。
本発明のプラズマ処理装置にあっては、誘電体から表面波伝搬部に沿って伝搬させたマイクロ波(導体表面波)により、処理容器内にプラズマを励起させることができる。更に、このプラズマ処理装置によれば、誘電体の周囲に形成される表面波伝搬部(表面波伝搬部分)の形状や大きさがほぼ均一となり、導体表面波によって処理容器内に励起されるプラズマが均一となる。その結果、基板の処理面全体に均一な処理ができるようになる。
本発明のプラズマ処理装置において、前記誘電体は、例えば、実質的に四角形の板状である。その場合、前記四角形は、例えば、正方形、菱形、角の取れた正方形または角の取れた菱形である。あるいは、前記誘電体は、例えば、実質的に三角形の板状である。その場合、前記三角形は、例えば、正三角形または角の取れた正三角形である。前記処理容器の内部から見て、前記複数の誘電体で囲まれている前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面の形状と、前記金属電極下面の形状が実質的に同じであることが望ましい。
前記処理容器の内部から見て、前記誘電体の外縁が、前記金属電極の外縁より外側にあっても良い。あるいは、前記処理容器の内部から見て、前記誘電体の外縁が、前記金属電極の外縁と同じか、もしくは内側にあっても良い。
前記誘電体の厚さは、例えば、隣り合う前記誘電体の中心間の距離の1/29以下であり、好ましくは、前記誘電体の厚さが、隣り合う前記誘電体の中心間の距離の1/40以下である。
前記誘電体は、例えば、前記蓋体下面に形成された凹部に挿入されている。その場合、前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と、前記金属電極下面が同一面に配置されていても良い。なお、前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面は、不働態保護膜で覆われていても良い。また、前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、例えば、2.4μm以下であり、好ましくは、前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、0.6μm以下である。
前記蓋体下面において、前記誘電体に隣接する領域に、前記蓋体と電気的に接続された金属カバーが取り付けられ、前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部が設けられていても良い。その場合、前記誘電体の側面が、前記金属カバーの側面と隣接していても良い。また、前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面と、前記金属電極下面が同一面に配置されていても良い。また、前記処理容器の内部から見て、前記金属カバー下面の形状と、前記金属電極下面の形状が実質的に同じであっても良い。また、前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、例えば、2.4μm以下であり、好ましくは、前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、0.6μm以下である。
前記誘電体に形成された穴を貫通し、前記金属電極を前記蓋体に固定する複数の接続部材を備えていても良い。その場合、前記誘電体に形成された穴の少なくとも一部には、前記蓋体と前記金属電極とを電気的に接続させる弾性部材が設けられていても良い。また、前記接続部材は、例えば、金属からなる。また、前記処理容器の内部に露出する前記接続部材の下面が、前記金属電極の下面と同一面に配置されていても良い。また、前記誘電体は、例えば、実質的に四角形の板状であり、前記接続部材は、前記四角形の対角線上に配置されている。また、前記接続部材は、1つの前記誘電体あたり4つ設けられていても良い。
前記誘電体および前記金属電極を、前記蓋体に向けて付勢する弾性部材を有しても良い。
前記蓋体下面には、例えば、連続する溝が設けられており、前記複数の誘電体は、溝で囲まれた領域内に配置されても良い。この場合、前記溝により、前記表面波伝搬部が区画されていても良い。あるいは、前記処理容器の内面には、例えば、連続する凸部が設けられており、前記複数の誘電体は、凸部で囲まれた領域内に配置されても良い。この場合、前記凸部により、前記表面波伝搬部が区画されていても良い。
前記誘電体の上部には、前記誘電体を貫通せずに、前記誘電体の上面に下端が隣接または近接した、電磁波を前記誘電体に伝える1または複数の金属棒を備えても良い。その場合、前記金属棒は、前記誘電体の中央部に配置されていても良い。また、前記誘電体と前記蓋体との間に、前記処理容器の内部と外部との雰囲気を隔てる封止部材を備えていても良い。
なお、前記誘電体の露出部分の面積が、例えば、前記表面波伝搬部の面積の1/2以下であり、好ましくは、前記誘電体の露出部分の面積が、前記表面波伝搬部の面積の1/5以下である。なお、前記表面波伝搬部に、処理容器に所定のガスを放出させるガス放出部を有しても良い。また、前記誘電体の露出部分の面積が、例えば、基板上面の面積の1/5以下である。また、前記電磁波源から供給される電磁波の周波数が、例えば、2GHz以下である。
本発明によれば、処理容器の内部に露出している誘電体の周囲に形成される表面波伝搬部の形状や大きさがほぼ同一となり、導体表面波によって処理容器内に励起されるプラズマが均一となる。その結果、基板の処理面全体に均一な処理ができるようになる。また、誘電体周囲に配置させた表面波伝搬部に沿って伝搬させた電磁波(導体表面波)でプラズマを励起させることができるので、誘電体の使用量を大幅に少なくすることが可能となる。また、処理容器の内部に露出する誘電体の露出面積を小さくすることにより、誘電体の過熱による誘電体の破損やエッチング等が抑制されるとともに、処理容器内面からの金属汚染の発生がなくなる。特に、2GHz以下の周波数の電磁波を利用した場合、2.45GHzの周波数のマイクロ波を利用した場合と比べて、安定で電子温度が低いプラズマを得るための下限の電子密度を約1/7とすることができ、これまで使えなかったより広範囲な条件でプラズマ処理に適したプラズマが得られるようになり、処理装置の汎用性を著しく向上させることができる。この結果、一台の処理装置で処理条件が異なる複数の連続した処理を行うことが可能になり、高品質な製品を短時間に低コストで製造することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、電磁波の一例としてマイクロ波を用いたプラズマ処理装置1に基づいて説明する。
(プラズマ処理装置1の基本構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示した縦断面図(図2〜4中のD−O’−O−E断面)である。図2は、図1中のA−A断面図である。図3は、図1中のB−B断面図である。図4は、図1中のC−C断面図である。図5は、図1中のF部分の拡大図である。図6は、図1中のG部分の拡大図である。図7は、この実施の形態で使用される誘電体20の平面図である。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
このプラズマ処理装置1は、中空の容器本体2と、この容器本体2の上方に取り付けられた蓋体3で構成される処理容器4を備えている。処理容器4の内部には密閉空間が形成されている。処理容器4全体(処理容器2および蓋体3)は導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなり、電気的に接地された状態になっている。
処理容器4の内部には、基板として半導体基板やガラス基板(以下「基板」という)Gを載置するための載置台としてのサセプタ10が設けられている。このサセプタ10は例えば窒化アルミニウムからなり、その内部には、基板Gを静電吸着すると共に処理容器4の内部に所定のバイアス電圧を印加させるための給電部11と、基板Gを所定の温度に加熱するヒータ12が設けられている。給電部11には、処理容器4の外部に設けられたバイアス印加用の高周波電源13がコンデンサなどを備えた整合器14を介して接続されると共に、静電吸着用の高圧直流電源15がコイル16を介して接続されている。ヒータ12には、同様に処理容器2の外部に設けられた交流電源17が接続されている。
処理容器4の底部には、処理容器4の外部に設けられた真空ポンプなどの排気装置(図示せず)によって処理容器4内の雰囲気を排気するための排気口20が設けられている。また、サセプタ10の周囲には、処理容器4の内部において、ガスの流れを好ましい状態に制御するためのバッフル板21が設けられている。
蓋体3の下面には、例えばAlからなる4つの誘電体25が取付けられている。誘電体25として、例えばフッ素樹脂、石英などの誘電材料を用いることもできる。図7に示すように、誘電体25は正方形の板状に構成されている。誘電体25の四隅には、対角線に対して直角に切り落とされた平坦部26が形成されているので、厳密には、誘電体25は8角形である。しかしながら、誘電体25の幅Lに比べて、誘電体25の平坦部26の長さMは十分に短く、誘電体25は実質的に正方形と見なすことができる。
図2に示すように、これら4つの誘電体25は、互いの頂角同士(平坦部26同士)を隣接させるように配置されている。また、隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線L’上に、各誘電体25の頂角が隣接して配置される。このように4つの誘電体25を、互いの頂角同士を隣接させ、かつ、互いに隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線上に、各誘電体25の頂角が隣接するように配置することにより、4つの誘電体25に囲まれた蓋体3の下面中央に、正方形の領域Sが形成される。
各誘電体25の下面には、金属電極27が取り付けられている。金属電極27は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなる。誘電体25と同様に、金属電極27も正方形の板状に構成されている。なお、本願明細書では、このように各誘電体25の下面に取り付けられた板状の金属部材を、「金属電極」と呼ぶ。但し、金属電極27の幅Nは、誘電体25の幅Lに比べて僅かに短い。このため、処理容器の内部から見ると、金属電極27の周囲には、誘電体25の周辺部が正方形の輪郭を現す状態で露出している。そして、処理容器4の内部から見ると、誘電体25の周辺部によって形成された正方形の輪郭の頂角同士が隣接させて配置されている。
誘電体25および金属電極27は、ネジ等の接続部材30によって、蓋体3の下面に取り付けられている。処理容器の内部に露出している接続部材30の下面31は、金属電極27の下面と同一面になっている。なお、接続部材30の下面31は、必ずしも金属電極27の下面と同一面でなくても良い。誘電体25に対する接続部材30の貫通箇所には、リング状のスペーサー29が配置されている。このスペーサー29の上にはウェーブワッシャー等の弾性部材29’が配置され、誘電体25の上下面に隙間のない状態になっている。誘電体25の上下面に制御されない隙間があると、誘電体25を伝搬するマイクロ波の波長が不安定になり、全体としてプラズマの均一性が悪くなったり、マイクロ波入力側から見た負荷インピーダンスが不安定になってしまう。また、隙間が大きいと、放電したりもする。誘電体25および金属電極27を蓋体3の下面に密着させて且つ接続部で確実に電気的、熱的に接触させるために、接続部に弾性のある部材を用いる必要がある。弾性部材29’は、例えば、ウェーブワッシャー、バネワッシャー、皿バネ、シールドスパイラル等でも良い。材質は、ステンレススチール、アルミ合金等である。接続部材30は導電性の金属などで構成され、金属電極27は、接続部材30を介して蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。接続部材30は、例えば、四角形に構成された金属電極27の対角線上に4箇所に配置されている。
接続部材30の上端は、蓋体3の内部に形成された空間部32に突出している。このように空間部32に突出した接続部材30の上端には、バネワッシャー、ウェーブワッシャー等の弾性部材35を介してナット36が取り付けられている。この弾性部材35の弾性により、誘電体25および金属電極27は、蓋体3の下面に密着するように付勢されている。この場合、蓋体3の下面に対する誘電体25および金属電極27の密着力の調整は、ナット36の調整によって容易に行われる。
蓋体3下面と誘電体25上面との間には、封止部材としてのOリング37が配置されている。Oリング37は、例えばメタルOリングである。後述するように、このOリング37によって、処理容器4の内部雰囲気が、同軸管87の内部雰囲気と遮断され、処理容器4の内部と外部との雰囲気が隔てられている。
接続部材30の中心部には、縦方向のガス流路40が設けられており、誘電体25と金属電極27との間には、横方向のガス流路41が設けられている。金属電極27の下面には、複数のガス放出孔42が分散して開口されている。後述するように、蓋体3内の空間部32に供給された所定のガスが、ガス流路40、41およびガス放出孔42を通って、処理容器4の内部に向けて分散して供給されるようになっている。
4つの誘電体25に囲まれた蓋体3の下面中央の領域Sには、金属カバー45が取り付けられている。この金属カバー45は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなり、蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。金属カバー45は、金属電極27と同様に、幅Nの正方形の板状に構成されている。
金属カバー45は、誘電体25と金属電極27の合計程度の厚さを有する。このため、金属カバー45下面と金属電極27下面は、同一面になっている。
金属カバー45は、ネジ等の接続部材46によって、蓋体3の下面に取り付けられている。処理容器の内部に露出している接続部材46の下面47は、金属カバー45の下面と同一面になっている。なお、接続部材46の下面47は、必ずしも金属カバー45の下面と同一面でなくても良い。接続部材46は、例えば、四角形に構成された金属カバー45の対角線上に4箇所に配置されている。ガス放出孔52を均等に配置するために、誘電体25の中心と接続部材46の中心間の距離は、隣り合う誘電体25の中心間の距離L'の1/4に設定されている。
接続部材46の上端は、蓋体3の内部に形成された空間部32に突出している。このように空間部32に突出した接続部材46の上端には、バネワッシャー、ウェーブワッシャー等の弾性部材48を介してナット49が取り付けられている。この弾性部材48の弾性により、金属カバー45は、蓋体3の下面に密着するように付勢されている。
接続部材46の中心部には、縦方向のガス流路50が設けられており、蓋体3下面と金属カバー45との間には、横方向のガス流路51が設けられている。金属カバー45の下面には、複数のガス放出孔52が分散して開口されている。後述するように、蓋体3内の空間部32に供給された所定のガスが、ガス流路50、51およびガス放出孔52を通って、処理容器4の内部に向けて分散して供給されるようになっている。
蓋体3の下面において、4つの誘電体25の外側の領域には、サイドカバー55が取り付けられている。このサイドカバー55は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなり、蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。サイドカバー55も、誘電体25と金属電極27の合計程度の厚さを有する。このため、サイドカバー55下面は、金属カバー45下面および金属電極27下面と同一面になっている。
サイドカバー55の下面には、4つの誘電体25を取り囲むように配置された2重の溝56、57が設けられており、これら2重の溝56、57で仕切られた内側の領域において、サイドカバー55には、4つのサイドカバー内側部分58が形成されている。これらサイドカバー内側部分58は、処理容器4の内部から見た状態において、金属カバー45を対角線で2等分した直角二等辺三角形とほぼ同様の形状を有している。ただし、サイドカバー内側部分58の二等辺三角形の高さは、金属カバー45を対角線で2等分した二等辺三角形の高さよりも、僅かに(導体表面波の波長の1/4程度)長くなっている。これは、導体表面波から見た二等辺三角形の底辺部における電気的な境界条件が、両者で異なるためである。
また、本実施形態においては、溝56、57は処理容器内部から見ると8角形の形状になっているが、4角形の形状になっていてもよい。こうすれば、4角形の溝56、57の角と誘電体25との間にも、同様の直角二等辺三角形の領域が形成される。また溝56、57で仕切られた外側の領域において、サイドカバー55には、蓋体3下面の周辺部を覆うサイドカバー外側部分59が形成されている。
後述するように、プラズマ処理中、マイクロ波供給装置85から各誘電体25に伝搬されられたマイクロ波は、蓋体3の下面に露出している誘電体25の周囲から金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面に沿って伝搬させられる。その際、溝56、57は、サイドカバー内側部分58下面に沿って伝搬させられたマイクロ波(導体表面波)が、溝56、57を超えて外側(サイドカバー外側部分59)に伝搬させないようにするための、伝搬障害部として機能する。このため、本実施の形態では、蓋体3の下面において溝56、57で囲まれた領域である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面が表面波伝搬部となる。
サイドカバー55は、ネジ等の接続部材65によって、蓋体3の下面に取り付けられている。処理容器の内部に露出している接続部材65の下面66は、サイドカバー55の下面と同一面になっている。なお、接続部材65の下面66は、必ずしもサイドカバー55の下面と同一面でなくても良い。
接続部材65の上端は、蓋体3の内部に形成された空間部32に突出している。このように空間部32に突出した接続部材65の上端には、バネワッシャー、ウェーブワッシャー等の弾性部材67を介してナット68が取り付けられている。この弾性部材67の弾性により、サイドカバー55は、蓋体3の下面に密着するように付勢されている。
接続部材65の中心部には、縦方向のガス流路70が設けられており、蓋体3下面とサイドカバー55との間には、横方向のガス流路71が設けられている。サイドカバー55の下面には、複数のガス放出孔72が分散して開口されている。後述するように、蓋体3内の空間部32に供給された所定のガスが、ガス流路70、71およびガス放出孔72を通って、処理容器4の内部に向けて分散して供給されるようになっている。
蓋体3の上面中央には、処理容器4の外部に配置されたマイクロ波源85から供給されるマイクロ波を伝送させる同軸管86が接続されている。同軸管86は、内部導体87と外部導体88とによって構成されている。内側導体87は、蓋体3の内部に配置された分岐板90に接続されている。
図4に示すように、分岐板90は、内部導体87との連結位置を中心とする4本の枝導体91を十字状に配置した構成である。各枝導体91の先端下面には、金属棒92が取付けてある。これら同軸管86、分岐板90、金属棒92は、Cuなどの導電性部材により形成される。
金属棒92の上端には、蓋体3の上部に設けられたバネ93の押圧力が、支柱94を介して加えられている。金属棒92の下端は、蓋体3の下面に取り付けられた誘電体25の上面中央に当接している。誘電体25の上面中央には、金属棒92の下端を受ける凹部95が形成されている。バネ93の押圧力によって、金属棒92は、下端を誘電体25上面中央の凹部95に挿入させた状態で、誘電体25を貫通せずに上から押し付けられている。支柱94は、テフロン(登録商標)等の絶縁体からなる。なお、凹部95を設けるとマイクロ波入力側から見た反射を抑制することができるが、なくてもよい。
マイクロ波供給装置85からは、周波数が2GHz以下のマイクロ波として例えば915MHzの周波数をもったマイクロ波が、同軸管86に対して導入されるようになっている。これにより、915MHzのマイクロ波が、分岐板90で分岐されて、金属棒92を介して各誘電体25に伝送される。
蓋体3の上面には、プラズマ処理に必要な所定のガスの供給用のガス配管100が接続されている。また、蓋体3の内部には、冷媒供給用の冷媒配管101が設けられている。処理容器4の外部に配置されたガス供給源102からガス配管100を通じて供給された所定のガスは、蓋体3内の空間部32に供給された後、ガス流路40、41、50、51、70、71およびガス放出孔42、52、72を通って、処理容器4の内部に向けて分散して供給されるようになっている。
冷媒配管101には、処理容器4の外部に配置された冷媒供給源103が配管104によって接続されている。配管104を通じて冷媒供給源103から冷媒配管101に冷媒が供給されることにより、蓋体3は所定の温度に保たれている。
(プラズマ処理装置1におけるプラズマ処理)
以上のように構成された本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置1において、例えば基板Gの上面にアモルファスシリコンが成膜される場合について説明する。先ず、基板Gが処理容器4の内部に搬入され、サセプタ10上に基板Gが載置される。その後、密閉された処理容器4内において所定のプラズマ処理が行われる。
プラズマ処理中は、ガス供給源102からガス配管100、空間部32、ガス流路40、41、50、51、70、71およびガス放出孔42、52、72を経て、プラズマ処理に必要な例えばアルゴンガス/シランガス/水素の混合ガスが処理容器4内に供給される。また、排気口20から排気され、処理容器4内が所定の圧力に設定される。この実施の形態にかかるプラズマ処理装置1にあっては、上述したように、処理容器4の内部に露出している金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー55下面の全体にガス放出孔42、52、72が細かく分布して設けられている。これにより、プラズマ処理中は、蓋体3下面全体に配置させた各ガス放出孔42、52、72から、基板Gの処理面全体にシャワープレートのような状態で所定のガスを均一に供給することができ、サセプタ10上に載置された基板Gの表面全体に所定のガスを満遍なく供給することが可能となる。
そして、このように所定のガスが処理容器2内に供給される一方で、ヒータ12によって基板Gが所定の温度に加熱される。また、マイクロ波供給装置85で発生させられた例えば915MHzのマイクロ波が、同軸管86、分岐板90および電極棒92を通じて、各誘電体25中に伝送させられる。そして、各誘電体25を透過したマイクロ波が、導体表面波の状態で、表面波伝搬部である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面に沿って伝搬させられていく。
ここで、図8は、表面波伝搬部である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面において、導体表面波が伝搬していく状態の説明図である。プラズマ処理中、導体表面波(マイクロ波)Wは、蓋体3の下面において格子状に露出している誘電体25を透過し、金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面に沿って伝搬させられる。この場合、金属カバー45と金属電極27は、いずれも面積がほぼ同一の正方形であり、また、金属カバー45と金属電極27は、いずれも、処理容器内に露出している誘電体25の部分(周辺部)で四辺を囲まれた状態になっている。このため、金属カバー45と金属電極27に対しては、誘電体25を透過した導体表面波Wがほとんど等しい状態で伝搬させられる。その結果、金属カバー45下面と金属電極27下面においては、全体的に均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることができる。
一方、金属カバー45と金属電極27が、処理容器内に露出している誘電体25の部分(周辺部)で四辺を囲まれた状態になっているのに対して、サイドカバー内側部分58は、処理容器内に露出している誘電体25の部分(周辺部)で2辺のみが囲まれた状態になっている。このため、サイドカバー内側部分58下面に対しては、金属カバー45および金属電極27に比べて、約半分程度のパワーで導体表面波Wが伝播させられる。しかしながら、サイドカバー内側部分58は、サイドカバー55を対角線で2等分した直角二等辺三角形とほぼ同様の形状であり、サイドカバー内側部分58の面積は、金属カバー45と金属電極27の面積のほぼ半分である。このため、サイドカバー内側部分58下面においても、金属カバー45下面および金属電極27下面と等しい条件でプラズマを生成させることができる。
また、処理容器内に露出している誘電体25の部分(周辺部)を中心に考えると、一部を除けば、図8に示すように、処理容器内に露出している誘電体25の部分の両側には、同様の直角二等辺三角形で示される表面波伝搬部部分aが左右対称に形成されている。このため、表面波伝搬部部分aに対しては、いずれも等しい条件で、処理容器内に露出している誘電体25の部分から導体表面波Wが伝搬させられる。その結果、表面波伝搬部全体(即ち、金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面全体)において、均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることができる。
加えて、このプラズマ処理装置1では、上述したように、処理容器4の内部に露出している金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー55下面の全体にガス放出孔42、52、72が細かく分布して設けられていることにより、サセプタ10上に載置された基板Gの表面全体に所定のガスを満遍なく供給することができる。このため、表面波伝搬部である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面全体において、均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることにより、基板Gの処理面全体に更に均一なプラズマ処理を施すことが可能となる。
(導体表面波の伝搬と周波数との関係)
処理容器4内に生成されるプラズマPの誘電率は、ε′−jε″で表わされる。プラズマPの誘電率には損失成分もあるため複素数で表現される。プラズマPの誘電率の実部ε′は通常−1よりも小さい。プラズマPの誘電率は、次式(1)で表される。
また、プラズマPにマイクロ波を入射したときの伝搬特性は、次式(2)にて表される。
ここで、kは波数、kは真空中の波数、ωはマイクロ波角周波数、νは電子衝突周波数、ωpeは次式(3)で表される電子プラズマ周波数である。
ここで、eは素電荷、nはプラズマPの電子密度、εは真空中の誘電率、mは、電子の質量である。
進入長δは、マイクロ波を入射したとき、マイクロ波がどれだけプラズマ内部に入射可能であるかを示す。具体的には、マイクロ波の電界強度EがプラズマPの境界面での電界強度Eの1/eに減衰するまでに進入した距離が進入長δである。進入長δは、次式(4)で表される。
δ=−1/Im(k)・・・(4)
kは、前述したように波数である。
電子密度nが次式(5)で表されるカットオフ密度nより大きい場合、マイクロ波はプラズマ中を伝搬することができず、プラズマPに入射されたマイクロ波は急速に減衰する。
nc = ε0 me ω2/e2・・・(5)
式(4)によれば、進入長δは、数mm〜数10mmとなり、電子密度が高いほど短くなる。また、電子密度nが、カットオフ密度nより充分大きい場合、進入長δは、周波数にあまり依存しない。
一方、プラズマPのシース厚さtは、次式(6)で表される。

ここで、Vはプラズマ電位、kはボルツマン定数、Tは電子温度、λは次式(7)で表されるデバイ長(Debye length)である。デバイ長λは、プラズマ中の電位の乱れがいかに迅速に減衰するかを示す。
式(6)によれば、シース厚さtは、数10μm〜数100μmとなる。また、シース厚さtはデバイ長λに比例することがわかる。また、式(6)では、電子密度nが高いほどデバイ長λは短くなることが理解できる。
「導体表面波の波長、減衰量」
導体表面波の伝搬モデルとして、図7に示すように、導体である表面波伝搬部(金属カバー45、金属電極27またはサイドカバー内側部分58)の下面とプラズマPとの間に形成された無限に広い厚さtのシースgをz方向に導体表面波Wが伝搬する場合について説明する。シースgの誘電率をεr=1、プラズマPの誘電率をεr’−jεr’'とする。マクスウェルの方程式から、図9のy方向の磁界Hyが満たす方程式を導くと、次のようになる。
ただし、hは固有値であり、シースの内外で次のように表される。
ここで、γは伝搬定数、hiはシースg中における固有値、heはプラズマP中における固有値である。固有値hiおよびheは、一般には複素数となる。
導体である蓋体3の下面においてz方向の電界強度が0になるという境界条件から、式(8)の一般解は、次のようになる。
ここで、AおよびBは任意定数である。
シースgとプラズマPとの境界において、磁界及び電界の接線成分が連続になることから任意定数を消去すると、以下の特性方程式が導かれる。
特性方程式(13)のうち、シース厚さtは式(6)より、プラズマPの誘電率εr’−jεr’'は式(1)より求められる。従って、連立方程式(13)を解くことにより、固有値hiおよびheがそれぞれ求められる。複数の解が存在する場合には、シース内の磁界分布が双曲線関数になる解を選べばよい。さらに、式(9)より伝搬定数γが求められる。
伝搬定数γは、減衰定数αと位相定数βから、γ=α+jβと表される。伝搬定数の定義から、プラズマの電界強度Eは、次式(14)にて示される。
E=E×e−jγz=E−αzjβz・・・(14)
ここで、zは導体表面波TMの伝搬距離、Eは伝搬距離zが0のときの電界強度を示す。e−αzは導体表面波TMが伝搬とともに指数関数的に減衰する効果を表し、ejβzは導体表面波TMの位相の回転を表す。また、β=2π/λcであるから、位相定数βから導体表面波TMの波長λcが求められる。よって、伝搬定数γがわかると、導体表面波TMの減衰量と導体表面波TMの波長λcとを算出できる。なお、減衰定数αの単位は、Np(ネーパ)/mであり、後程示す各グラフの単位dB/mとは、以下の関係がある。
1Np/m=20/ln(10)dB/m=8.686dB/m
これらの式を用いて、マイクロ波周波数が915MHz、電子温度Teが2eV、プラズマ電位Vpが24V、電子密度nが1×1011cm−3、4×1011cm−3、1×1012cm−3のときの進入長δ、シース厚さt、導体表面波TMの波長λcをそれぞれ計算した。その結果を次表に示す。
導体表面波は、ある電子密度以下ではカットオフになり伝搬できない。この電子密度を導体表面波共鳴密度nrといい、式(5)で表されるカットオフ密度の2倍の値となる。カットオフ密度は周波数の二乗に比例するから、導体表面波は周波数が低いほど低い電子密度でも伝搬する。
導体表面波共鳴密度nrの値を計算すると、2.45GHzのとき1.5×1011cm−3となる。実際のプラズマ処理条件では、表面付近の電子密度が1×1011cm−3以下になることがあるが、このような条件では導体表面波が伝搬しない。一方、915MHzのときには2.1×1010cm−3となり、2.45GHzの場合の約1/7となる。915MHzでは、表面付近の電子密度が1×1011cm−3以下となっても導体表面波が伝搬する。このように、表面付近の電子密度が1×1011cm−3程度の低密度プラズマにおいても表面波を伝搬させるには、2GHz以下の周波数を選択する必要がある。
また、導体表面波の減衰量は、周波数を下げると減小する。これは、次のように説明される。式(1)によれば、周波数を下げるとプラズマPの誘電率の実部ε′が負に大きくなり、プラズマインピーダンスが小さくなることが分かる。従って、プラズマにかかるマイクロ波電界がシースにかかるマイクロ波電界と比較して弱くなり、プラズマ中におけるマイクロ波の損失が小さくなるため、導体表面波TMの減衰量が減小する。
導体表面波をプラズマの生成に利用しようとした場合、マイクロ波の周波数としてあまり高い周波数を選択すると、導体表面波が必要な箇所まで伝搬しないために均一なプラズマを生成することができない。導体表面波を用いて均一なプラズマを励起するには、2GHz以下程度の周波数を選択する必要がある。
一方、図1に示したプラズマ処理装置1において、誘電体25から放出された導体表面波が処理容器4の内壁(容器本体2の内面)に沿って基板Gの周辺まで伝搬してしまうと、処理容器4内に生成されるプラズマPが不均一になりプロセスの均一性が悪化する。即ち、この実施の形態にかかるプラズマ処理装置1によれば、2GHz以下のマイクロ波を使用することにより、誘電体25の周囲から表面波伝搬部(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)全体に伝搬させた導体表面波により均一なプラズマPを生成させることができる。しかし一方で、導体表面波が不適切な位置まで伝搬すると、処理容器4内に生成されるプラズマPが不均一になる要因となるおそれがある。また、導体表面波がゲートバルブやビューポートにまで伝搬すると、導体表面波TMがもつエネルギにより、これらの機器の近傍に設けられたOリングが焼損したり、これらの機器の直近にてプラズマが生成され、機器表面に反応生成物が付着して不具合を生じさせるおそれがある。そこで、この実施の形態のプラズマ処理装置1では、2重の溝56、57で仕切られた内側の領域に4つの誘電体25を配置し、表面波伝搬部が2重の溝56、57で囲まれた領域内に形成されている。これにより、溝56、57で囲まれた表面波伝搬部のみに導体表面波を有効に伝搬させることができる。
図10に示したように、断面が略矩形状の溝56、57を選択した場合、溝56、57の幅をW、深さをDとすれば、溝56、57のアスペクト比D/Wは、導体表面波の伝搬を抑制するためは、溝56、57のアスペクト比D/Wを、0.26≦D/W≦5を満たすように定める必要がある。また、溝56、57の幅Wは、シース厚さtの2倍より大きく(2t<W)、進入長δの2倍より小さい(2δ>W)必要がある。また、溝56、57のコーナ部(図10のコーナCa、Cb)やエッジ部(図10のエッジE)では、インピーダンスが不連続になるため伝搬する導体表面波の一部が反射する。コーナ部やエッジ部の角が丸くなるとインピーダンスの不連続性が緩和されるため、透過量が増加する。特に、コーナ部やエッジ部の曲率半径Rが導体表面波の波長に対して無視できない程度に大きくなると、透過量が大きく増加する。溝56、57のコーナ部、エッジ部の曲率半径は、導体表面波の波長λの1/40よりも小さい必要がある。なお、二重の溝56、57を形成する例を示したが、単一の溝56または溝57の一方のみでも、導体表面波の伝搬を抑制することが可能である。
なお、溝の代わりに凸部を連続状に形成し、凸部で囲まれた領域内に導体表面波を形成しても良い。その場合、凸部の高さはシース厚さtよりも高く導体表面波の波長λの1/2より小さくする。また、凸部は一重でも良いし、二重以上でもよい。
(誘電体25の露出面積と基板Gの表面積の関係(1/5))
処理容器4の内部において行われるプラズマ処理においては、サセプタ10上に載置された基板Gの表面へのイオン入射が重要な役割を担っている。例えば、プラズマ成膜処理では、基板Gの表面にプラズマ中のイオンを入射させながら成膜を行うことにより、基板Gの温度が低温でも高品質な薄膜を短時間で形成することができる。また、プラズマエッチング処理では、基板Gの表面へのイオンの垂直入射による異方性エッチングにより、微細なパターンを正確に形成することが可能になる。このように、何れのプラズマ処理においても、良好なプロセスを行うには基板Gの表面へのイオン入射エネルギをプロセス毎に最適な値に制御することが不可欠となる。基板Gの表面へのイオン入射エネルギは、高周波電源13からサセプタ10を通して基板Gに印加される高周波バイアス電圧によって制御することができる。
図11に、サセプタ10(高周波印加電極)と蓋体3(対向電極=グランド電極3’)との間に高周波電圧を印加したプラズマ処理中の処理容器4内の状態を模式的に示す。なお、図1等に示した実施の形態では、蓋体3下面において処理容器4内に露出している金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面がグランド電極3’となる。プラズマ処理装置1の処理容器4内では、基板Gの上方において、基板サイズを超えた外側の範囲まで、高密度のプラズマPが生成される。このように、基板サイズを超えた範囲までプラズマPを生成させることにより、基板Gの上面(処理面)全体に均一なプラズマ処理を行うことができる。例えば、2.4m×2.1mのガラス基板を処理する場合を例にすると、プラズマPの生成範囲は、基板サイズより片側で15%程度、両側で30%程度大きな領域である。このため、蓋体3の下面においては、基板サイズよりも片側で15%程度(両側で30%程度)の範囲が、グランド電極3’(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)となる。
一方、高周波電源13から基板Gに高周波バイアス電圧が印加されることにより、プラズマ処理中の処理容器4内では、プラズマPと基板Gの上面(処理面)との間およびプラズマPと蓋体3下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)のグランド電極3’の部分との間にはプラズマシースg、sが形成される。高周波電源13から印加された高周波バイアス電圧は、これらプラズマシースg、sに分圧されてかかることになる。
ここで、基板Gの処理面(上面)の表面積をAs、プラズマPと対向している蓋体3下面のグランド電極3’となっている部分の面積をAgとし、基板Gの処理面とプラズマPとの間のプラズマシースsにかかる高周波電圧をVs、蓋体3の下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)とプラズマPとの間のプラズマシースgにかかる高周波電圧をVgとする。これら高周波電圧Vs、Vgと、面積As、Agとには、次の式(15)の関係がある。
(Vs/Vg)=(Ag/As) (15)
Brian Chapman、
"Glow Discharge Processes、" A Wiley Interscience Publication、 1980.
プラズマシースs、gを流れる電子電流の影響により、プラズマシースs、gにかかる高周波電圧Vs、Vgが大きくなると、プラズマシースs、gにかかる直流電圧が大きくなる。プラズマシースs、gにかかる直流電圧の増加分は、高周波電圧Vs、Vgの振幅(0 to peak値)とほぼ等しい。プラズマP中のイオンはプラズマシースs、gにかかる直流電圧により加速されて電極面である基板Gの処理面および蓋体3の下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)に入射するが、このイオン入射エネルギは、高周波電圧Vs、Vgによって制御することができる。
この実施の形態で示したプラズマ装置1の場合、高周波電源13によって基板Gの処理面と蓋体3下面との間に印加された高周波電圧(=Vs+Vg)は、基板G表面および蓋体3下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)の近傍に形成されるプラズマシースs、gに分圧してかかることとなる。このとき、蓋体3下面近傍のプラズマシースgにかかる高周波電圧Vgを可能な限り小さくし、高周波電源13から印加された高周波電圧の大半が、基板G表面近傍のプラズマシースsにかかるようにすることが望ましい。なぜならば、蓋体3下面近傍のプラズマシースgにかかる高周波電圧Vgが大きくなると、電力効率が悪化するばかりでなく、蓋体3(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面=グランド電極3’)に入射するイオンのエネルギが増加し、蓋体3下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)がスパッタされて金属汚染が引き起こされるからである。実際のプラズマ処理装置では、蓋体3下面近傍のプラズマシースgにかかる高周波電圧Vgが、基板G表面近傍のプラズマシースsにかかる高周波電圧Vsの1/5以下でないと実用にならない。即ち(15)式より、プラズマPと対向している蓋体3下面のグランド電極3’となっている部分の面積(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面の合計面積、即ち、表面波伝搬部の面積)は、最低でも基板G表面の面積の1.5倍以上でなければならないことが分かる。
従来のマイクロ波プラズマ処理装置では、基板Gと対向する蓋体3の下面の大部分がマイクロ波を伝えるための誘電体25で覆われているため、特に大型基板用のプラズマ処理装置では高密度プラズマが接するグランド電極の面積が小さかった。上述のように、例えば2.4m×2.1mのガラス基板を処理するプラズマ処理装置1においては、高密度のプラズマPが基板サイズより片端15%程度、両端で30%程度大きな領域に生成され、このプラズマPと対向する蓋体3の下面部分(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)がグランド電極3’となる。仮に、このグランド電極3’の部分において、誘電体25が処理容器4の内部の露出しておらず全て接地部であれば、プラズマPと対向するグランド電極3’の面積は基板面積の1.7倍((1+0.3))となる。ところが、従来のマイクロ波プラズマ処理装置では、グランド電極3’のうちの大部分が誘電体25で覆われているため十分な面積が得られなかった。このため、従来の大型基板用のマイクロ波プラズマ処理装置では、高周波バイアスを印加すると金属汚染を生じる危惧があった。
そこで、この実施の形態にかかるプラズマ処理装置1では、処理容器4の内部に露出する誘電体25の露出面の面積をなるべく小さくし、誘電体25の露出面の面積を基板Gの上面の面積の1/5以下に抑える構成とした。なお、先に説明したように、本発明では蓋体3の下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)の表面波伝搬部に沿って伝搬する導体表面波を用いて処理容器4内にプラズマPを発生させることができるので、誘電体25の露出面積を小さくしても、グランド電極3’の下面全体において有効にプラズマPを発生させることができる。このように、プラズマPと接する誘電体25の露出面の面積を基板Gの上面の面積の1/5以下とすれば、必然的に、プラズマPと対向するグランド電極3’の面積は、最低でも基板G表面の面積の1.5(1.7−1/5)倍以上確保される。これにより、蓋体3下面がスパッタされることによる金属汚染を引き起こすことなく、高周波電源13から印加された高周波電圧を、基板G表面近傍のプラズマシースsに効率よく印加させることが可能となる。
(処理容器4内における誘電体25の露出部分の面積)
誘電体25の端部まで誘電体25中を伝搬したマイクロ波は、誘電体25に隣接した金属表面上(即ち、金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)を導体表面波として伝搬していく。このとき、図8に示したように、処理容器4内に露出している誘電体25の部分の両側に形成される2つの表面波伝搬部部分aを対称な形状にするとともに、これら2つの表面波伝搬部部分aにマイクロ波のエネルギが等分に分配されるようにすれば、2つの表面波伝搬部部分aには密度および分布が等しいプラズマが励起され、表面波伝搬部全体として均一なプラズマが得られやすい。
一方、誘電体25が処理容器4内に露出している部分でも、誘電体表面波によりプラズマが励起される。誘電体表面波は、誘電体25とプラズマとの両方にマイクロ波電界がかかるのに対し、導体表面波は、プラズマのみにマイクロ波電界がかかるので、一般に導体表面波の方がプラズマにかかるマイクロ波電界が強くなる。このため、金属表面である表面波伝搬部(即ち、金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)には誘電体25表面よりも密度が高いプラズマが励起される。
誘電体25の露出部分の面積が表面波伝搬部部分aの面積よりも十分小さければ、プラズマの拡散により基板Gの周辺では均一なプラズマが得られる。しかし、誘電体25の露出部分の面積が片方の表面波伝搬部部分aの面積よりも大きければ、すなわち、表面波伝搬部全体で見ると、誘電体25の露出部分の合計面積が、表面波伝搬部の面積の1/2よりも大きければ、不均一なプラズマになるばかりでなく、面積の小さな表面波伝搬部に電力が集中して異常放電が発生したりスパッタリングが起こる可能性が高くなる。従って、誘電体25の露出部分の合計面積の面積を、表面波伝搬部の面積の1/2以下、より好ましくは1/5以下にすることが望ましい。
(誘電体25の厚さ)
この実施の形態では、誘電体25および金属電極27が、接続部材30によって蓋体3の下面に取り付けられているが、金属電極27を蓋体3に電気的に接続させている接続部材30の周辺では、誘電体25中をマイクロ波が伝搬することができない。接続部材30の周辺を抜けたマイクロ波は、誘電体25の角部まで回折の効果である程度は回り込むが、誘電体25の角部のマイクロ波電界強度は、他の部分より弱くなる傾向がある。あまり弱くなると、プラズマの均一性が悪化してしまう。
図12に、電磁界シミュレーションにより求めたシース中のマイクロ波電界の定在波分布を示す。誘電体25の材質はアルミナである。プラズマ中の電子密度は3×1011cm-3、圧力は13.3Paである。なお、図11に示すように、一枚の金属電極27を中心として、隣接する金属カバー45の中心点を頂点に持つ領域(もしくは、この隣接する金属カバー45の中心点を頂点に持つ領域と同様の機能を果たす、サイドカバー内側部分58を二等分した領域)を含むユニットを、セルと呼ぶ。想定したセルは、一辺の長さが164mmの正方形である。セルの中央に、セルに対して45°回転した状態で誘電体25が存在している。電界が強い部分が明るく表示されている。金属電極27下面、金属カバー45、サイドカバー内側部分58下面には、規則的で対称な2次元的な定在波が生じていることがわかる。これはシミュレーションにより求めた結果であるが、実際にプラズマを立ててプラズマを観察すると、全く同じ分布が得られることが分かっている。
誘電体25の厚さを3mmから6mmまで変えたときの、図12の直線A−Bにおけるシース中のマイクロ波電界強度分布を図13に示す。縦軸は、直線A−Bにおける最大電界強度で規格化してある。中央と端部(金属カバー角部)が定在波の腹の位置になっており、その間に節の位置があることが分かる。中央と端部で電界強度が概ね等しいことが望ましいが、端部の方が弱いことが分かる。
こうして求められた金属カバー角部の規格化電界強度を、図14に示す。誘電体25の厚さが3mmのときは93%であるが、誘電体25の厚さが厚くなると減少し、6mmでは66%になることが分かる。プラズマの均一性を考慮すれば、金属電極27下面の角部と金属カバー45の角部の規格化電界強度は70%以上、より好ましくは80%以上であることが望ましい。図12から、規格化電界強度を70%以上にするためには誘電体25の厚さを4.1mm以下、80%以上にするためには5.1mm以下にする必要があることが分かる。
誘電体25中を伝搬するマイクロ波の回折により誘電体25に達するマイクロ波の強度は、誘電体25の厚さだけでなく、伝搬障害物である接続部材30と誘電体25までの距離に依存する。この距離が長いほど、誘電体25の角部に達するマイクロ波の強度は強くなる。接続部材30と誘電体25角部までの距離は、誘電体25の中心間の距離(セルのピッチ)に概ね比例する。従って、誘電体25の中心間の距離に対し、誘電体25の厚さを一定以下に設定すればよいことになる。図12においてセルのピッチは164mmであるから、規格化電界強度を70%以上にするためには誘電体25の厚さを誘電体25の中心間の距離の1/29以下に、80%以上にするためには1/40以下にすればよい。
(表面波伝搬部の平坦性)
電子密度が高くなるとシースに印加されるマイクロ波電界強度が大きくなる。表面波伝搬部である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面に微小な角部があると、角部に電界が集中して過熱され、異常放電(アーク放電)が発生することがある。一度異常放電が発生すると、金属表面を溶かしながら放電部が動き回り、金属表面に大きな損傷を与えてしまう。表面波伝搬部である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面の中心線平均粗さがシースの厚さよりも十分小さければ、微小な角部があっても金属表面に平均的に電界がかかるから、電界が集中することはなく、異常放電も起こらない。
先にシース厚さtについて説明したが、シース厚さtは電子密度の平方根に逆比例する。最大の電子密度として、1×1013cm-3を仮定すれば十分である。このときのデバイ長は3.3μmであり、Arプラズマの場合、シースの厚さはその3.5倍の12μmとなる。金属表面の中心線平均荒さがシースの厚さの1/5以下、より好ましくは1/20以下になっていれば、微小な角部での電界集中は無視できる。従って、2.4μm、より好ましくは0.6μm以下になっていればよい。
(変形例)
以下、プラズマ処理装置1の他の実施の形態を説明する。なお、先に図1等で説明したプラズマ処理装置1と共通の構成要素については、同一の符号を付することにより、重複説明を省略する。
(変形例1)
図15は、変形例1にかかるプラズマ処理装置1の蓋体3の下面図である。この変形例1にかかるプラズマ処理装置1は、蓋体3の下面に例えばAlからなる8つの誘電体25が取付けられている。先と同様、図7に示すように、各誘電体25は実質的に正方形と見なすことができる板状である。各誘電体25は、互いの頂角同士を隣接させるように配置されている。また、隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線L’上に、各誘電体25の頂角が隣接して配置される。このように8つの誘電体25を、互いの頂角同士を隣接させ、かつ、互いに隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線上に、各誘電体25の頂角が隣接するように配置することにより、蓋体3の下面には、4つの誘電体25に囲まれた正方形の領域Sが3箇所に形成される。
各誘電体25の下面には、金属電極27が取り付けられている。金属電極27は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなる。誘電体25と同様に、金属電極27も正方形の板状に構成されている。但し、金属電極27の幅Nは、誘電体25の幅Lに比べて僅かに短い。このため、処理容器の内部から見ると、金属電極27の周囲には、誘電体25の周辺部が正方形の輪郭を現す状態で露出している。そして、処理容器4の内部から見ると、誘電体25の周辺部によって形成された正方形の輪郭の頂角同士が隣接させて配置されている。
誘電体25および金属電極27は、ネジ等の接続部材30によって、蓋体3の下面に取り付けられている。金属電極27は、接続部材30を介して蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。金属電極27の下面には、複数のガス放出孔42が分散して開口されている。
蓋体3の下面の各領域Sには、金属カバー45が取り付けられている。各金属カバー45は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなり、蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。金属カバー45は、金属電極27と同様に、幅Nの正方形の板状に構成されている。
金属カバー45は、誘電体25と金属電極27の合計程度の厚さを有する。このため、金属カバー45下面と金属電極27下面は、同一面になっている。
金属カバー45は、ネジ等の接続部材46によって、蓋体3の下面に取り付けられている。金属カバー45の下面には、複数のガス放出孔52が分散して開口されている。
蓋体3の下面において、8つの誘電体25の外側の領域には、サイドカバー55が取り付けられている。このサイドカバー55は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなり、蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。サイドカバー55も、誘電体25と金属電極27の合計程度の厚さを有する。このため、サイドカバー55下面は、金属カバー45下面および金属電極27下面と同一面になっている。
サイドカバー55の下面には、8つの誘電体25を取り囲むように配置された溝56が連続して設けられており、この溝56で仕切られた内側の領域において、サイドカバー55には、8つのサイドカバー内側部分58が形成されている。これらサイドカバー内側部分58は、処理容器4の内部から見た状態において、サイドカバー55を対角線で2等分した直角二等辺三角形とほぼ同様の形状を有している。ただし、サイドカバー内側部分58の二等辺三角形の高さは、金属カバー45を対角線で2等分した二等辺三角形の高さよりも、僅かに(導体表面波の波長の1/4程度)長くなっている。これは、導体表面波から見た二等辺三角形の底辺部における電気的な境界条件が、両者で異なるためである。
また、本実施形態においては、溝56は処理容器内部から見ると8角形の形状になっているが、4角形の形状になっていてもよい。こうすれば、4角形の溝56の角と誘電体25との間にも、同様の直角二等辺三角形の領域が形成される。また溝56で仕切られた外側の領域において、サイドカバー55には、蓋体3下面の周辺部を覆うサイドカバー外側部分59が形成されている。
プラズマ処理中、マイクロ波供給装置85から各誘電体25に伝搬されられたマイクロ波は、蓋体3の下面に露出している誘電体25の周囲から金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面に沿って伝搬させられ、蓋体3の下面において、溝56で囲まれた領域である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面が表面波伝搬部となる。
サイドカバー55は、ネジ等の接続部材65によって、蓋体3の下面に取り付けられている。サイドカバー55の下面には、複数のガス放出孔72が分散して開口されている。
図15に示した変形例1にかかるプラズマ処理装置1によっても、表面波伝搬部である金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面全体において、均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることにより、基板Gの処理面全体に更に均一なプラズマ処理を施すことが可能となる。蓋体3の下面に取り付けられる誘電体25の枚数および配置は任意に変更できる。
(変形例2)
図16は、変形例2にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示した縦断面図(図17中のD−O’−O−E断面)である。図17は、図16中のA−A断面図である。この変形例2にかかるプラズマ処理装置1は、蓋体3の下面に例えばAlからなる8つの誘電体25が取付けられている。先と同様、図7に示すように、各誘電体25は実質的に正方形と見なすことができる板状である。各誘電体25は、互いの頂角同士を隣接させるように配置されている。また、隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線L’上に、各誘電体25の頂角が隣接して配置される。このように8つの誘電体25を、互いの頂角同士を隣接させ、かつ、互いに隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線上に、各誘電体25の頂角が隣接するように配置することにより、蓋体3の下面には、4つの誘電体25に囲まれた正方形の領域Sが3箇所に形成される。
各誘電体25の下面には、金属電極27が取り付けられている。金属電極27は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなる。誘電体25と同様に、金属電極27も正方形の板状に構成されている。但し、金属電極27の幅Nは、誘電体25の幅Lに比べて僅かに短い。このため、処理容器の内部から見ると、金属電極27の周囲には、誘電体25の周辺部が正方形の輪郭を現す状態で露出している。そして、処理容器4の内部から見ると、誘電体25の周辺部によって形成された正方形の輪郭の頂角同士が隣接させて配置されている。
誘電体25および金属電極27は、ネジ等の接続部材30によって、蓋体3の下面に取り付けられている。この実施の形態では、金属棒92の下端が誘電体25を貫通し、金属棒92の下端が金属電極27の上面に接触した状態になっている。また、金属棒92下端と金属電極27上面との接続部を囲むように、誘電体25下面と金属電極27上面との間に封止部材としてのOリング37’が配置されている。金属電極27は、接続部材30を介して蓋体3の下面に接続されて、電気的に接地された状態になっている。
この実施の形態では、蓋体3の下面の各領域S、および、8つの誘電体25の外側の領域において、蓋体3の下面が処理容器4内に露出した状態になっている。また、蓋体3の下面には、誘電体25および金属電極27が挿入される凹部3aが設けられている。各凹部3aに誘電体25および金属電極27が挿入されることにより、処理容器4内に露出している蓋体3の下面と金属電極27下面が同一面になっている。
蓋体3の下面には、8つの誘電体25を取り囲むように配置された溝56が連続して設けられており、この溝56で仕切られた内側の領域において、蓋体3の下面には、8つの蓋体下面内側部分3bが形成されている。これら蓋体下面内側部分3bは、処理容器4の内部から見た状態において、金属電極27を対角線で2等分した直角二等辺三角形とほぼ同様の形状を有している。
この変形例2にかかるプラズマ処理装置1においては、プラズマ処理中、マイクロ波供給装置85から各誘電体25に伝搬されられたマイクロ波は、蓋体3の下面に露出している誘電体25の周囲から金属電極27下面および蓋体3の各領域Sと各蓋体下面内側部分3bの下面に沿って伝搬させられる。この変形例2にかかるプラズマ処理装置1によっても、表面波伝搬部である金属電極27下面および蓋体3の各領域Sと各蓋体下面内側部分3bの下面の全体において、均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることにより、基板Gの処理面全体に更に均一なプラズマ処理を施すことが可能となる。
(変形例3)
図18は、変形例3にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示した縦断面図(図19中のD−O’−O−E断面)である。図19は、図18中のA−A断面図である。この変形例3にかかるプラズマ処理装置1は、蓋体3の下面に例えばAlからなる4つの誘電体25が取付けられている。先と同様、図7に示すように、各誘電体25は実質的に正方形と見なすことができる板状である。各誘電体25は、互いの頂角同士を隣接させるように配置されている。また、隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線L’上に、各誘電体25の頂角が隣接して配置される。このように8つの誘電体25を、互いの頂角同士を隣接させ、かつ、互いに隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線L’上に、各誘電体25の頂角が隣接するように配置することにより、蓋体3の下面中央には、誘電体25に囲まれた正方形の領域Sが形成される。
変形例3にかかるプラズマ処理装置1では、各誘電体25の下面に取り付けられる金属電極27と、領域Sに取り付けられる金属カバー45と、誘電体25の外側の領域に取り付けられるサイドカバー55が一体に構成されている。また、サイドカバー55下面の周縁部に溝56が連続して設けられており、この溝56で仕切られた内側の領域(即ち、金属電極27下面、金属カバー45下面およびサイドカバー55下面)全体が表面波伝搬部となっている。
この変形例3にかかるプラズマ処理装置1によっても、表面波伝搬部である金属電極27下面、金属カバー45下面およびサイドカバー55下面全体において、均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることにより、基板Gの処理面全体に更に均一なプラズマ処理を施すことが可能となる。
(変形例4)
図20は、変形例4にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示した縦断面図(図21中のD−O’−O−E断面)である。図21は、図20中のA−A断面図である。この変形例4にかかるプラズマ処理装置1は、蓋体3の下面に例えばAlからなる8つの誘電体25が取付けられている。先と同様、図7に示すように、各誘電体25は実質的に正方形と見なすことができる板状である。各誘電体25は、互いの頂角同士を隣接させるように配置されている。また、隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線L’上に、各誘電体25の頂角が隣接して配置される。このように8つの誘電体25を、互いの頂角同士を隣接させ、かつ、互いに隣り合う誘電体25同士において、中心点O’を結ぶ線上に、各誘電体25の頂角が隣接するように配置することにより、蓋体3の下面には、4つの誘電体25に囲まれた正方形の領域Sが3箇所に形成される。
各誘電体25の下面には、金属電極27が取り付けられている。金属電極27は、導電性を有する材料、例えばアルミニウム合金からなる。誘電体25と同様に、金属電極27も正方形の板状に構成されている。但し、金属電極27の幅Nは、誘電体25の幅Lに比べて僅かに短い。このため、処理容器4の内部から見ると、金属電極27の周囲には、誘電体25の周辺部が正方形の輪郭を現す状態で露出している。そして、処理容器4の内部から見ると、誘電体25の周辺部によって形成された正方形の輪郭の頂角同士が隣接させて配置されている。
誘電体25および金属電極27は、ネジ等の接続部材30によって、蓋体3の下面に取り付けられている。金属電極27は、接続部材30を介して蓋体3の下面に電気的に接続されて、電気的に接地された状態になっている。
この実施の形態では、蓋体3の下面の各領域S、および、8つの誘電体25の外側の領域において、蓋体3の下面が処理容器4内に露出した状態になっている。また、蓋体3の下面は、全体的に平面形状に構成されている。このため、金属電極27下面は、蓋体3の下面よりも下方に位置している。
蓋体3の下面には、8つの誘電体25を取り囲むように配置された溝56が連続して設けられており、この溝56で仕切られた内側の領域において、蓋体3の下面には、8つの蓋体下面内側部分3bが形成されている。これら蓋体下面内側部分3bは、処理容器4の内部から見た状態において、金属電極27を対角線で2等分した直角二等辺三角形とほぼ同様の形状を有している。また、蓋体3の下面の各領域Sには、複数のガス放出孔52が分散して開口され、各蓋体下面内側部分3bには、複数のガス放出孔72が分散して開口されている。
この変形例4にかかるプラズマ処理装置1においては、プラズマ処理中、マイクロ波供給装置85から各誘電体25に伝搬されられたマイクロ波は、蓋体3の下面に露出している誘電体25の周囲から金属電極27下面および蓋体3の各領域Sと各蓋体下面内側部分3bの下面に沿って伝搬させられる。この変形例2にかかるプラズマ処理装置1によっても、表面波伝搬部である金属電極27下面および蓋体3の各領域Sと各蓋体下面内側部分3bの下面の全体において、均一な条件でマイクロ波のパワーによりプラズマを生成させることにより、基板Gの処理面全体に更に均一なプラズマ処理を施すことが可能となる。
(誘電体の外縁の位置)
図1等では、誘電体25の外縁が金属電極27の外縁より外側にあり、金属カバー45の側面と隣接している例を示した。ここで、図22〜28は、誘電体25、金属電極27、金属カバー45(金属カバー45a)の外縁部分の形状を示す断面図(断面の位置は、図2中の断面Fに相当する。)である。図22に示すように、誘電体25の外縁25’が、処理容器4の内部から見て、金属電極27の外縁27’よりも内側にあり、誘電体25の側面(外縁25’)のみが処理容器4の内部に露出していても良い。また、誘電体25の外縁25’が、処理容器4の内部から見て、金属電極27の外縁27’と同じ位置でも良い。
また、図23に示すように、誘電体25の外縁25’が金属電極27の外縁27’より外側にある場合、金属カバー45の側面に、誘電体25の外縁25’を受容する凹部45’を設けても良い。
(蓋体下面の形状)
図1等では、平面形状の蓋体3、金属カバー45を取り付けた例を示した。図24、25に示すように、蓋体3に、金属カバー45と同様の形状の金属カバー45aを一体的に形成し、蓋体3下面において、金属カバー45aに隣接して設けられた凹部45bに誘電体25を挿入しても良い。この場合、金属カバー45a下面の中心線平均粗さを、2.4μm以下、さらには0.6μm以下とすることが望ましい。
また、図24に示すように、誘電体25の外縁が金属カバー45aの側面と隣接しても良いし、図25に示すように、誘電体25の外縁が金属カバー45aの側面から離れていても良い。
また、金属カバー45及びサイドカバー55を省略し、図26〜28に示すように、誘電体25の周囲において、平面形状の蓋体3下面を露出させても良い。この場合、処理容器4の内部から見て、複数の誘電体25で囲まれている蓋体3下面の形状と、誘電体25に取り付けられている金属電極27下面の形状が実質的に同じであることが望ましい。また、蓋体3下面の中心線平均粗さを、2.4μm以下、さらには0.6μm以下とすることが望ましい。
また、図26に示すように、誘電体25の外縁25’が、処理容器4の内部から見て、金属電極27の外縁27’よりも外側にあっても良い。また、図27に示すように、誘電体25の外縁25’が、処理容器4の内部から見て、金属電極27の外縁27’と同じ位置でも良い。また、図28に示すように、誘電体25の外縁25’が、処理容器4の内部から見て、金属電極27の外縁27’よりも内側にあっても良い。その他、図22、23、24、25、26、27に示すように、金属電極27の外縁27’にテーパー部110を形成しても良い。また、図22、23に示すように、金属カバー45の外縁にテーパー部111を形成しても良い。また、図24、25に示すように、蓋体3と一体の金属カバー45aの外縁にテーパー部112を形成しても良い。また、図25、26に示すように、誘電体25の外縁にテーパー部113を形成しても良い。また、図26、28に示すように、金属電極27の外縁27’に逆テーパー部114を形成しても良い。
(誘電体と金属電極の形状)
図1等では、正方形の誘電体25を例示した。図29に示すように、菱形の誘電体25を用いても良い。この場合、誘電体25の下面に取り付けられる金属電極27は、誘電体25の相似の僅かに小さい菱形とすれば、金属電極27の周囲において、誘電体25の周辺部が菱形の輪郭を現す状態で処理容器4の内部に露出することとなる。誘電体25の中心と接続部材46の中心間の距離は、隣り合う誘電体25の中心間の距離L'の1/4よりも短く設定されているが、等しくても良い。
また、図30に示すように、正三角形の誘電体25を用いても良い。この場合、誘電体25の下面に取り付けられる金属電極27は、誘電体25の相似の僅かに小さい正三角形とすれば、金属電極27の周囲において、誘電体25の周辺部が正三角形の輪郭を現す状態で露出することとなる。また、このように正三角形の誘電体25を用いる場合、3つの誘電体25の頂角同士を隣接させて、中心角が同じとなるように配置させれば、各誘電体25同士の間に、金属電極27と同様の形状の表面波伝搬部115を形成させることができる。
(接続部材の構造)
なお、上述したように、誘電体25および金属電極27は蓋体3の下面に対して接続部材30によって取り付けられている。この場合、図31に示すように、弾性部材35の下部に配置される下部ワッシャー35aと螺子(接続部材30)の隙間を小さくする必要がある。なお、弾性部材35には、ウェーブワッシャ、皿バネ、バネワッシャ、金属バネ等が用いられる。また、弾性部材35を省略しても良い。
図32は、弾性部材35として皿バネを用いたタイプである。皿バネは、バネ力が強いためOリング37を潰すのに十分な力を発生することができる。皿バネの上下の角がナット36及び蓋体3に密着するので、ガスの漏れを抑えることができる。皿バネの材質は、NiメッキしたSUS等である。
図33は、Oリング35bを用いてシールするタイプである。ガスの漏れを無くすことができる。Oリング35bは、穴上の角に配置されていてもよい。Oリング35bと共に、ウェーブワッシャー、皿バネ等の弾性部材を用いてもよい。シールするために、Oリング35bの代わりにシールワッシャーを用いてもよい。
図34は、テーパーワッシャー35cを用いたタイプである。ナット36を締めこんだとき、テーパーワッシャー35cと蓋体3、及び螺子(接続部材30)が密着して隙間がなくなり、確実にシールすることができる。さらに、螺子(接続部材30)がテーパーワッシャー35cにより蓋体3に固定されるため、ナット36を締めているときにナット36と共に螺子(接続部材30)が回転することがない。このため、螺子(接続部材30)と金属電極27等が摺れて表面に傷がついたり、表面に形成された保護膜がはがれてしまう恐れがない。テーパーワッシャー35cの材質は、金属または樹脂が良い。
なお、誘電体25および金属電極27を固定する接続部材30について説明したが、金属カバー45を固定する接続部材46およびサイドカバー55を固定する接続部材65についても同様に適用できる。また、図28〜30のタイプにおいては、螺子(接続部材30)の回転防止機能が描かれていないが、螺子(接続部材30)を金属電極27等に圧入、焼嵌、溶接、接着等により固定してもよいし、螺子(接続部材30)を金属電極27等と一体に形成してもよい。また、螺子(接続部材30)と蓋体3との間にキー溝を形成し、キーを挿入して回転を防止してもよい。さらに、螺子(接続部材30)の末端(上端)部に6角部等を設けて、レンチ等でおさえながら螺子(接続部材30)を締めるようにしてもよい。
(プラズマドーピング処理)
なお、本発明のプラズマ処理装置を用いてプラズマドーピング処理(イオン注入処理)を行うこともできる。ここで、RLASプラズマ処理装置では、蓋体下面が上部誘電体に覆われているため、サセプターに対する対抗電極が基板上方に無く、グランドはチャンバーウォールとなる。そのため、RLASプラズマ処理装置では、基板上方に対抗電極となるグランドプレートを設けることで、イオンを基板に真直ぐ引き込む必要がある。しかしながら、プラズマ中にグランドプレートを設けると、基板に打ち込まれるイオンがグランドプレートに衝突し、グランドプレートにダメージを与え熱を生じさせる。つまり、プラズマドーピングによるイオンの効率が失われると事と、衝突によるスパッタリングと熱に変換される為コンタミの問題が生じる。
これに対して、本願発明のプラズマ処理装置によれば、処理容器4の内部に露出する誘電体25の露出面積が小さく、処理容器4内の上方に露出する蓋体3下面のほとんどが金属面となる。このため、蓋体3下面のほとんど全部がグランド電極として機能し、グランド電極を省略しても、基板Gの上面に対して垂直にプラズマドーピング(イオン注入)させることが容易にできると考えられる。
なお、グランドプレートを設けると負のDCを掛けられる為、電位をコントロールでき、プラズマドーピングの深さをコントロール出来る。このため、本発明のプラズマ処理装置において、グランドプレートを設けることにより、プラズマドーピング処理を行う際に、プラズマドーピングの深さをコントロールすることも考えられる。
例えば図1で説明したプラズマ処理装置1において基板Gに対するプラズマドーピングを行う場合、ガス供給源102からAsF3、BF3が、プラズマ励起用ガス兼ドーピング用ガスとして、金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー55下面の各ガス放出孔42、52、72から、シャワープレートのような状態で処理容器4の内部に向けて分散して供給される。(プラズマ励起用の所定のガスとしてAr等の希ガスと、ドーピング用の所定のガスとしてAsF3、またはBF3ガスを混合して供給しても良い)そして、マイクロ波源85から例えば915MHzのマイクロ波を供給し、表面波伝搬部全体(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー内側部分58下面)において、プラズマを励起させる。これにより、AsF3(→AsF2 + F)、BF3(→BF2 +F)となり、ドーピングイオンである、AsF 、BF イオンが生成される。そして、1×1015cm−2程度の高ドーズ量を10万回程度に分割して注入し、注入時に発生する表面正電荷をプラズマ中の電子で完全に打ち消しながら、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域形成に必須の高ドーズ注入することで、ダメージの発生を完全に抑制する。
また、基板Gへ到達するイオンにエネルギーを与えることが必要であるから、サセプタ10内部に設置された給電部11に、高周波電源13からRF電力を印加することで自己バイアス電圧を基板G上に発生させる。この時、処理容器4内の上方に露出する蓋体3下面(サイドカバー55下面、金属カバー45下面、金属電極27下面)は、基板GにRF電力を印加した際のグランド面となるため、時間平均のプラズマ電位を殆ど上昇させることなく、基板G表面に負のセルフバイアスを発生させることが可能となる。
この場合、図35に示すように、サセプタ10上の基板G表面に、-5kV〜-10kV程度の負バイアスを10μsec程度の間発生させ、イオン注入を行い、次いで、90μsec程度の間は表面に発生した正電荷をプラズマからの電子注入で完全に打ち消す。これを10万回繰り返すことで(10秒)、1×1015cm−2程度の高ドーズ量になる。

総ドーズ量は1×1015cm−2となる。10万回に分けると1回のドーズ量は、1×1010cm−2となる。このとき、図36に示すように、イオン注入により2次電子が発生するが、1個のイオン注入が10個の2次電子を発生させるとすると、表面発生正電荷密度1.1×1011個/cmとなる。この正電荷量は1×1017cm−3の濃度のn領域の電子が11nmの厚さ分、すべて再結合して消滅する量である。この正電荷を90μsecの間のプラズマ中からの電子注入で打ち消していく。なお、サセプタ10上の基板G表面に発生させる負バイアスの周期(イオン注入/電子注入の期間)は、10μsec /90μsecの代わりに、もちろん20μsec / 80μsecでもよい。また、-5kV〜-10kVの基板バイアスは、1MHz程度の高周波のパルスを給電部11に印加することで発生させることができる。

プラズマドーピングを行う場合、17kV/cm程度の電界ならダメージはまったく入らない。高ドーズ量注入を10万回程度に分けて注入し、その都度正電荷を打消す新しいイオン注入はダメージフリーイオン注入を実現することができる。
1×1015cm-2のドーズ量を連続注入すると、蓄積される正電荷は1.1×1016コ/cm2となり、発生する電界は
E=1.7×109V/cm
=1.7×106kV/cm
となり、Siの絶縁破壊電界強度300kV/cmをはるかに越えており、強烈なダメージが入る。このため、イオン注入は細かく分けて注入し、発生する正電荷を打消さなければならない。
(変形例5)
図37は、変形例5にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示した縦断面図である。この変形例5にかかるプラズマ処理装置1は、蓋体3下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー55下面)に設けられたガス放出孔42、52、72に加えて、下段ガスノズル120が設けられている。下段ガスノズル120は、蓋体3の下面(金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー55下面)と基板Gとの空間に設けられている。下段ガスノズル120の下面には、複数のガス放出孔121が分散して開口されている。
この変形例5にかかるプラズマ処理装置1では、ガス供給源102は、成膜やエッチングなどに用いられる処理用の所定のガス(例えばBF)を供給する第1ガス供給源102aと、希ガス等のプラズマ励起用の所定のガス(例えばAr)を供給する第1ガス供給源102bを備えている。第1ガス供給源102aから第1流路125を経て供給された成膜やエッチング用の所定のガスは、下段ガスノズル120下面の各ガス放出孔121から、処理容器4内の下段において、処理容器4の内部に向けて分散して供給される。一方、第2ガス供給源102bから第2流路126を経て供給されたプラズマ励起用の所定のガスは、金属カバー45下面、金属電極27下面およびサイドカバー55下面の各ガス放出孔42、52、72から、処理容器4内の上段において、処理容器4の内部に向けて分散して供給される。
このように、変形例5にかかるプラズマ処理装置1によれば、上段からプラズマ励起用のガスを、下段の電子温度が低下した部分から処理用のガスを供給することにより、ガスの過剰解離を抑制して、基板Gに良質なプラズマ処理を施すことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明にかかるプラズマ処理装置は、処理容器4の内表面は電界複合研磨、電界研磨の表面平坦化の後、非水溶液の陽極酸化によるAl2O3保護膜等を行うことが望ましい。但し、プラズマドーピングを行うプラズマ処理装置については、AsF3、PF3、BFといったフッ素ガス100%で注入を行うから、Al2O3保護膜よりMgF2保護膜が望ましい。MgF2保護膜は、例えばAlMg(4.5%〜5%)Zr(0.1%) / F2処理(200℃) / 350℃アニールの処理条件で形成させることができる。
例えば、誘電体25の表面には、処理容器4の内部に露出する部分及び誘電体25の凹部の外周部を除いて、導体膜として、例えば厚さ10μm程度のNi膜、Al膜を設けても良い。このように誘電体25の表面に導体膜を設けることにより、処理容器4の内部に露出する部分以外の箇所においてマイクロ波が伝播しなくなり、Oリング37等に対する悪影響を回避できる。この導体膜の形成箇所は、Oリング37との接触箇所の他、誘電体25の上面中央に設けられた凹部95、接続部材30との隣接部分、金属電極27との接触面の少なくとも一部、などが考えられる。
また、蓋体3の下面や容器本体2の内面には、保護膜としてアルミナ膜、イットリア膜、テフロン(登録商標)膜などを設けても良い。また、本発明にかかるプラズマ処理装置は、大面積のガラス基板、円形のシリコンウエハや角型のSOI(Silicon On Insulator)を処理することもできる。また、本発明にかかるプラズマ処理装置では、成膜処理、拡散処理、エッチング処理、アッシング処理などのあらゆるプラズマ処理を実行することができる。また、以上では、周波数が2GHz以下のマイクロ波として915MHzのマイクロ波を例にして説明したが、この周波数に限定されない。例えば896MHz、922MHzのマイクロ波も適用できる。また、マイクロ波以外の電磁波にも適用できる。また、蓋体3、容器本体3、金属電極27、金属カバー45、サイドカバー55、接続部材30、46、65等の表面には、アルミナ膜を形成しても良い。以上では、ガスは処理容器4の上面に開けたガス放出孔42、52、72から放出される例を示したが、その代わりに容器側壁から蓋体3の下部空間に向けて放出する構成でもよい。また、本願では誘電体下面に設けられた金属体を「金属電極」と定義しており、実施例の金属電極27は金属板で構成され蓋体に電気的に接続しているが、金属板の代わりに誘電体25下面に被着させた金属膜で構成してもよいし、蓋体に電気的に接続させずフローティングとしてもよい。
本発明は、例えばCVD処理、エッチング処理に適用できる。
本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置の概略的な構成を示した縦断面図(図2〜4中のD−O’−O−E断面)である。 図1中のA−A断面図である。 図1中のB−B断面図である。 図1中のC−C断面図である。 図1中のF部分の拡大図である。 図1中のG部分の拡大図である。 誘電体20の平面図である。 表面波伝搬部において、導体表面波が伝搬していく状態の説明図である。 導体表面波の伝搬モデルの説明図である。 溝の説明図である。 プラズマ処理中の処理容器内のプラズマの状態を模式的に示した説明図である。 電磁界シミュレーションにより求めたシース中のマイクロ波電界の定在波分布の説明図である。 図12の直線A−Bにおけるシース中のマイクロ波電界強度分布を示すグラフである。 金属カバー角部の規格化電界強度を示すグラフである。 変形例1にかかるプラズマ処理装置の蓋体の下面図である。 変形例2にかかるプラズマ処理装置の概略的な構成を示した縦断面図(図17中のD−O’−O−E断面)である。 図16中のA−A断面図である。 変形例3にかかるプラズマ処理装置の概略的な構成を示した縦断面図(図19中のD−O’−O−E断面)である。 図18中のA−A断面図である。 変形例4にかかるプラズマ処理装置の概略的な構成を示した縦断面図(図21中のD−O’−O−E断面)である。 図20中のA−A断面図である。 誘電体の外縁が、処理容器の内部から見て、金属電極の外縁よりも内側にある変形例の説明図である。 金属カバーの側面に、誘電体の外縁を受容する凹部を設けた変形例の説明図である。 蓋体下面の凹部に誘電体を挿入した変形例の説明図である。 蓋体下面の凹部に誘電体を挿入した別の変形例の説明図である。 誘電体の周囲において、平面形状の蓋体を露出させた変形例の説明図である。 誘電体の周囲において、平面形状の蓋体を露出させた別の変形例の説明図である。 誘電体の周囲において、平面形状の蓋体を露出させた更に別の変形例の説明図である。 菱形の誘電体の説明図である。 正三角形の誘電体を用いた変形例にかかるプラズマ処理装置の蓋体の下面図である。 弾性部材を用いた接続部材の構造の説明図である。 皿バネを用いた接続部材の構造の説明図である。 Oリングを用いてシールした接続部材の構造の説明図である。 テーパーワッシャーを用いた接続部材の構造の説明図である。 プラズマドーピングを行う場合の、基板上に発生させる自己バイアス電圧の周期を説明するためのグラフである。 プラズマドーピングにより2次電子が発生する状態の説明図である。 変形例5にかかるプラズマ処理装置の概略的な構成を示した縦断面図である。
符号の説明
G 基板
1 プラズマ処理装置
2 容器本体
3 蓋体
4 処理容器
10 サセプタ
11 給電部
12 ヒータ
20 排気口
25 誘電体
27 金属電極
30、46、65 接続部材
32 空間部
37 Oリング
42、52、72 ガス放出孔
45 金属カバー
55 サイドカバー
56、57 溝
58 サイドカバー内側部分
59 サイドカバー外側部分
85 マイクロ波源
86 同軸管
90 分岐板
92 金属棒
102 ガス供給源
103 冷媒供給源

Claims (42)

  1. プラズマ処理される基板を収納する金属製の処理容器と、前記処理容器内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源とを備え、
    前記電磁波源から供給される電磁波を前記処理容器の内部に透過させる、前記処理容器の内部に一部を露出させた複数の誘電体を、前記処理容器の蓋体下面に備えたプラズマ処理装置であって、
    前記誘電体の下面に金属電極が設けられ、
    前記金属電極と前記蓋体下面の間に露出する前記誘電体の部分の異なる二つの側に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部分が設けられ、前記二つの側の表面波伝搬部分が互いに実質的に相似形状または実質的に対称形状である、プラズマ処理装置。
  2. プラズマ処理される基板を収納する金属製の処理容器と、前記処理容器内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源とを備え、
    前記電磁波源から供給される電磁波を前記処理容器の内部に透過させる、前記処理容器の内部に一部を露出させた複数の誘電体を、前記処理容器の蓋体下面に備えたプラズマ処理装置であって、
    前記誘電体の下面に金属電極が設けられ、
    前記金属電極と前記蓋体下面の間に露出する前記誘電体の部分の少なくとも一部に隣接して電磁波を伝搬させる表面波伝搬部分が設けられ、前記隣接する表面波伝搬部分は前記誘電体の形状と実質的に相似をなす形状を有するか、または前記誘電体の形状と実質的に対称となる形状を有する、プラズマ処理装置。
  3. プラズマ処理される基板を収納する金属製の処理容器と、前記処理容器内にプラズマを励起させるために必要な電磁波を供給する電磁波源とを備え、
    前記電磁波源から供給される電磁波を前記処理容器の内部に透過させる、前記処理容器の内部に一部を露出させた複数の誘電体を、前記処理容器の蓋体下面に備えたプラズマ処理装置であって、
    前記誘電体の下面に金属電極が設けられ、
    前記金属電極と前記蓋体下面の間に露出する前記誘電体の部分が、前記処理容器の内部から見て実質的に多角形の輪郭をなし、
    前記複数の誘電体は、前記多角形の輪郭の頂角同士を隣接させて配置され、
    前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部が設けられている、プラズマ処理装置。
  4. 前記誘電体は、実質的に四角形の板状である、請求項1〜3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記四角形は、正方形、菱形、角の取れた正方形または角の取れた菱形である、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記誘電体は、実質的に三角形の板状である、請求項1〜3に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記三角形は、正三角形または角の取れた正三角形である、請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記処理容器の内部から見て、前記複数の誘電体で囲まれている前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面の形状と、前記金属電極下面の形状が実質的に同じである、請求項1〜7のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記処理容器の内部から見て、前記誘電体の外縁が、前記金属電極の外縁より外側にある、請求項1〜8のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記処理容器の内部から見て、前記誘電体の外縁が、前記金属電極の外縁と同じか、もしくは内側にある、請求項1〜8のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記誘電体の厚さが、隣り合う前記誘電体の中心間の距離の1/29以下である、請求項1〜10のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記誘電体の厚さが、隣り合う前記誘電体の中心間の距離の1/40以下である、請求項1〜10のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記誘電体は、前記蓋体下面に形成された凹部に挿入されている、請求項1〜12のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  14. 前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と、前記金属電極下面が同一面に配置されている、請求項13に記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面は、不働態保護膜で覆われている、請求項13に記載のプラズマ処理装置。
  16. 前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、2.4μm以下である、請求項1〜15のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  17. 前記処理容器の内部に露出した前記蓋体下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、0.6μm以下である、請求項1〜15のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  18. 前記蓋体下面において、前記誘電体に隣接する領域に、前記蓋体と電気的に接続された金属カバーが取り付けられ、
    前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面に、電磁波を伝搬させる表面波伝搬部が設けられている、請求項1〜12のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  19. 前記誘電体の側面が、前記金属カバーの側面と隣接している、請求項18に記載のプラズマ処理装置。
  20. 前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面と、前記金属電極下面が同一面に配置されている、請求項18または19に記載のプラズマ処理装置。
  21. 前記処理容器の内部から見て、前記金属カバー下面の形状と、前記金属電極下面の形状が実質的に同じである、請求項18〜20のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  22. 前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、2.4μm以下である、請求項18〜21のいずれか記載のプラズマ処理装置。
  23. 前記処理容器の内部に露出した前記金属カバー下面と前記金属電極下面の中心線平均粗さが、0.6μm以下である、請求項18〜21のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  24. 前記誘電体に形成された穴を貫通し、前記金属電極を前記蓋体に固定する複数の接続部材を備える、請求項1〜23のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  25. 前記誘電体に形成された穴の少なくとも一部には、前記蓋体と前記金属電極とを電気的に接続させる弾性部材が設けられている、請求項24に記載のプラズマ処理装置。
  26. 前記接続部材は、金属からなる、請求項24または25に記載のプラズマ処理装置。
  27. 前記処理容器の内部に露出する前記接続部材の下面が、前記金属電極の下面と同一面に配置されている、請求項24〜26のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  28. 前記誘電体は、実質的に四角形の板状であり、
    前記接続部材は、前記四角形の対角線上に配置されている、請求項24〜27のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  29. 前記接続部材は、1つの前記誘電体あたり4つ設けられている、請求項28に記載のプラズマ処理装置。
  30. 前記誘電体および前記金属電極を、前記蓋体に向けて付勢する弾性部材を有する、請求項1〜29のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  31. 前記蓋体下面には、連続する溝が設けられており、
    前記表面波伝搬部および前記複数の誘電体は、溝で囲まれた領域内に配置される、請求項1〜30のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  32. 前記溝により、前記表面波伝搬部が区画されている、請求項31に記載のプラズマ処理装置。
  33. 前記処理容器の内面には、連続する凸部が設けられており、
    前記表面波伝搬部および前記複数の誘電体は、凸部で囲まれた領域内に配置される、請求項1〜30のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  34. 前記凸部により、前記表面波伝搬部が区画されている、請求項33に記載のプラズマ処理装置。
  35. 前記誘電体の上部には、前記誘電体を貫通せずに、前記誘電体の上面に下端が隣接または近接した、電磁波を前記誘電体に伝える1または複数の金属棒を備えている、請求項1〜34のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  36. 前記金属棒は、前記誘電体の中央部に配置されている、請求項35に記載のプラズマ処理装置。
  37. 前記誘電体と前記蓋体との間に、前記処理容器の内部と外部との雰囲気を隔てる封止部材を備えている、請求項35または36に記載のプラズマ処理装置。
  38. 前記誘電体の露出部分の面積が、前記表面波伝搬部の面積の1/2以下である、請求項1〜37のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  39. 前記誘電体の露出部分の面積が、前記表面波伝搬部の面積の1/5以下である、請求項1〜37のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  40. 前記表面波伝搬部に、処理容器に所定のガスを放出させるガス放出部を有する請求項1〜39のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  41. 前記誘電体の露出部分の面積が、基板上面の面積の1/5以下である、請求項1〜40のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  42. 前記電磁波源から供給される電磁波の周波数が2GHz以下である、請求項1〜41のいずれかに記載のプラズマ処理装置。

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