JP2005019508A - プラズマ処理装置及び処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下部電極10にウエハ5を載置し上部電極20にプラズマ励起用の高周波電源30からの出力を印加しプラズマ3を生成し処理を行うプラズマ処理装置において、上部電極20のプラズマ3に対向する面を伝播するプラズマ励起高周波に対するインピーダンスを変える手段として、例えば2箇所以上の溝40を設け溝内部には誘電体部材41を有し、溝40の形状及び誘電体部材41の誘電率によってインピーダンス値を操作する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板等にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置及び処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、DRAMやCPU等の半導体デバイスの製造においては、デバイス構造の微細化及び構造の多様化に加えて、生産コスト低減を目的とした処理基板の大型化、すなわち12インチウエハ化の傾向にある。そのため、これら半導体製品の製造にとって、高精度な安定処理技術と大面積基板を均一処理する技術が重要課題となっている。
【0003】
半導体デバイスの製造過程の中でも、例えば層間絶縁膜を介した上下の回路を連絡するコンタクトホールを形成するための絶縁膜エッチング処理は困難であり、12インチウエハを用いた均一で安定した処理を可能にする製造装置の開発が国内外の各社で活発に行われている。
【0004】
従来の絶縁膜のエッチング処理装置の構成は、容量結合型平行平板方式プラズマ処理装置が主流であり、プラズマ励起高周波としては、当初、汎用の周波数13MHzが広く用いられていた。最近では、処理速度向上を狙ったプラズマの高密度化の観点からプラズマ励起周波数を高め、数10MHzから数100MHzの高周波を用いる傾向にある。
【0005】
均一処理を目的とした従来の方法として、例えば、平行平板電極のウエハを載置する下方電極にプラズマ励起高周波を印加し、接地側の上方の電極を分割し、分割された夫々の電極部分を違ったインピーダンス回路を介して接地することでプラズマ分布を制御することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかし、この方式ではウエハを載置する電極側にしかプラズマ励起高周波を印加できず、その場合に高電力の高周波がウエハに直接印加されることになるため現在のようにデバイス構造が微細でダメージに弱く、更にプラズマ励起周波数が高くプラズマ分布の現れやすい場合にはウエハへのダメージが問題となる。また、プラズマ励起周波数が数10MHzから数100MHzと高くなると、インピーダンス回路を構成する上で浮遊容量を抑える必要から回路構成が大型化になるため、実用上装置への複数のインピーダンス回路を組み込む事が困難となる。
【0007】
また、ウエハを載置する電極に対向する上部電極の中央部に設けた誘電体部材を有し、誘電体部材がプラズマ励起高周波の周波数に共振する寸法、形状とすることで励起高周波の電界分布を制御、均一化し処理の均一化を達成することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
しかし、このような解決手段では上部電極に比較的大型の円筒状誘電体部材を埋め込む構造となるため、上部電極中央部の電界強度を変化させることしかできず、多様なプロセスの均一性制御に対応することは困難である。
【0009】
また、容量結合型平行平板型プラズマ処理装置のプラズマ励起高周波を印加するカソード電極をチャンバから誘電体で電気絶縁し、そのカソード電極とチャンバとの距離dを規定することで電界分布の不均一を緩和することを図ることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0010】
しかし、この方式では周辺部の電界が変化するのみで高精度なプロセス分布の制御は難しい。また、近年の絶縁膜エッチング装置のように電極間隔が数cmの装置構成ではプロセス分布制御のためにはウエハ全面に渡って精度よく分布制御する手段が必須である。
【0011】
一般的なアンテナの電界分布を制御する手段としては、ホーンアンテナ表面に電磁波の伝播方向に直交する方向に溝を設ける方式が示されている(例えば、非特許文献1参照)。この場合、溝の深さdを伝播する電磁波の波長λに較べてd=0.25λのときにインピーダンスが最大となり、更にd=0.50λまで深くなるとインピーダンスがゼロ近くまで小さくなることが開示されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−61185号公報
【特許文献2】
特開2001−298015号公報
【特許文献3】
特開2002−25919号公報
【非特許文献1】
文献(C. A.BALANIS著、ANTENNA THEORY、JHON WILEY&SONS,INC.、p700、1996)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、プラズマ処理装置において処理分布を均一化するためにプラズマ分布を高精度に制御することである。
【0014】
近年、半導体デバイスが高性能化するに伴ってデバイス構造の微細化、複雑化、構成材料の多様化、更には生産性コスト低減のための8インチウエハから12インチウエハへの大口径化への急激な技術の変化がある。そのため、半導体デバイスを生産に用いられるプラズマ処理装置においても、多様なデバイス構造に対応した各種プロセス条件にて大口径均一処理の達成が重要になる。例えば絶縁膜エッチング処理の場合には、絶縁膜の材料としてSiO2、低誘電率膜(Low−k膜)、有機膜等があり、さらに、エッチングすべき形状もゲート構造や層間膜のコンタクトホールのように全く異なる。これらの様々な処理に対応するためには、プラズマ分布を必要に応じて制御する必要がある。
【0015】
更に、プラズマを高密度化し処理速度を速める手段としてプラズマ励起高周波の周波数を高めることが行われている。現在では、プラズマ励起周波数としては約20MHzから約500MHz程度の高周波が使われていることが一般に報告されいる。しかし、プラズマ励起高周波の周波数が高くなると、プラズマ密度が高くなる反面、高周波の波長が短くなるに伴って電界磁界分布を反映してプラズマ分布が構造を持つようになり均一処理が困難になる。
【0016】
本発明の目的は、プラズマ励起高周波の周波数が高い場合においても、プラズマ励起高周波の電界分布を制御することで多様な処理のニーズに対応して均一なプラズマ処理を可能とするプラズマ処理装置と処理方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るプラズマ処理装置は、被処理体を載置する第1の電極とプラズマ生成用の第2の電極を設け、前記第2の電極に高周波電源又はマイクロ波電源から出力された電磁波を給電してプラズマを生成し、前記被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、前記第2の電極の表面を伝播する前記電磁波による表面波に対してインピーダンスを高める構造とするために、電極の表面を前記表面波の電流と交差する方向に少なくとも2箇所以上に分割する溝構造を前記第2の電極の表面に設け、分割された電極表面を容量結合した。さらに、本発明は、前記溝内部に、誘電体部材を設けた。
【0018】
また、本発明は、前記第2の電極表面の溝の深さhが、前記電磁波の前記溝内部での実効的な波長λを用いて、λ/20<h<λ/4を満たすことが望ましい。
【0019】
また、本発明は、被処理体を載置する第1の電極とプラズマ生成用の第2の電極を設け、前記第2の電極に高周波電源又はマイクロ波電源から出力された電磁波を給電してプラズマを生成し、前記被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、前記第2の電極の表面を伝播する前記電磁波による表面波に対してインピーダンスを変える構造とするために、前記電磁波の波長λに比べてλ/5以下の間隔で複数個の導電性突起を前記第2の電極表面に配置し、前記導電性突起の幅dがd<λ/10を満たすようにした。
【0020】
さらに、本発明は、前記導電性突起の形状を、前記電磁波が伝播する前記導電性突起と電極母材に表面に導電性支持部材で接合する構造であり、前記導電性突起の上部面積が前記導電性支持部材の断面積に比較して狭くした。
【0021】
また、被処理体を載置する第1の電極とプラズマ生成用の第2の電極を設け、前記第2の電極に高周波電源又はマイクロ波電源から出力された電磁波を給電してプラズマを生成し、前記被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、前記第2の電極の表面を伝播する前記電磁波による表面波電流を遮る方向に前記第2の電極を少なくとも2個以上に分割し、各分割された電極の間には誘電体部材を設けて、前期誘電体部材において前記電磁波が容量的に前記分割された電極間を伝播することを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、前記第2の電極表面を伝播するプラズマ励起高周波の電磁界分布を必要な分布形状に制御可能となるので、多様なプロセス条件に対しても望むべきプラズマ分布が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を、図1により説明する。図1は、本発明の一実施例に係るプラズマ処理装置を模式的に示す断面図である。このプラズマ処理装置は、平行平板方式のプラズマ処理装置であり、ゲートバルブ4を通してターボ分子ポンプ等で真空排気された処理チャンバ1内の下部電極10に被処理物であるウエハ5を載置する。処理プラズマの発生は、処理ガスを上部電極20に設けたガス放出板24の放出穴25から一様に処理領域2に供給し、上部電極20に高周波電源30からの出力を整合回路31を介して給電することでプラズマ3を生成し処理を行う。前記下部電極10には、被処理物を静電吸着で保持し温度制御を確実にするために静電吸着膜11を介して直流電源17で直流電圧を加え、被処理物と前記下部電極10との間の熱伝達を高めるために被処理物と静電吸着膜11との間にはヘリウムガス等を充填している。また、被処理物にイオン照射し反応を促進するために、前記下部電極10にはウエハ印加用高周波電源15が整合回路16を介して接続されており、前記上部電極20には前記プラズマ3を通って伝播した前記ウエハ印加高周波電源15の出力だけが低インピーダンスでアースに流れるようフィルタ回路32が接続されている。
【0024】
同様に、前記下部電極10にも、プラズマ励起用の前記高周波電源30の出力が低インピーダンスでアースに流れるために前記高周波電源30の周波数帯を通過するフィルタ回路18が設けられている。
【0025】
発生する前記プラズマ3の均一性は、プラズマ励起高周波の前記上部20表面における電磁界分布に関係する。高周波伝播に影響する前記上部電極20は、電気的な構成として、前記上部電極20が、絶縁材22で電気絶縁して固定されて処理チャンバ1へ取り付けられており、前記プラズマ3と接触する部分の前記ガス放出板24は石英やSi等の誘電体で構成されている。
【0026】
この場合、プラズマ励起の高周波は、給電導体21から導体である前記上部電極20表面を伝播して前記プラズマ3まで供給される。前記プラズマ3の部分では、高周波は、前記上部電極20と前記プラズマ3との間を表面波として前記上部電極20中央部に向かって伝播する。このとき高周波が伝播する領域に誘電体があると、高周波の実効的な波長が誘電率により短くなるためプラズマ分布の均一性が悪化する原因となる。
【0027】
誘電体を石英とすると、誘電率εはε=3.78となり、実効的波長λは真空中の波長λ0=3×10−8(m)を用いて、λ=λ0/(ε)−0.5で表され、λ=0.51λ0、実効的波長λは真空中の波長λ0の約半分になる。誘電体がアルミナの場合には誘電率εがε=9.7であるので、実効的波長はλ=0.32λ0となる。
【0028】
前記上部電極20の形状は、一般的には被処理基板の形状に対応し、ディスク状のSiウエハの場合には円形状の電極形状をもちいる。この場合には、電極表面に流れる表面波電流は、円形電極の半径方向に向かって流れる。そこで、半径方向の表面波電流と交差する方向となる円周方向に電極表面に溝40a、40b、40cを設けることで表面波電流の伝播を制御し高周波の電磁界分布を制御する。この場合、表面電流に対するインピーダンスは、前記溝40の実効的波長λと深さhとの比に依存しており、深さhが(1/4)λのときにインピーダンスが最大となる。したがって、前記溝40内部に誘電体部材41a、41b、41cを充填することで実効的な波長を短くすることができるので、誘電率によってもインピーダンスを操作できると共に高誘電率材料を用いることで溝形状を小型にすることが可能となる。すなわち、溝40の深さhは実効的波長λとの間で、λ/20<h<λ/4の関係を満たせば良い。
【0029】
図2にて、前記上部電極20表面の表面波電流に対するインピーダンスを制御する別の手段を示す。図2では、上部電極20は、上面がプラズマに対向する面として示される。この例では、上部電極20のプラズマに対向した面に溝構造を設け、プラズマに対向する側である溝上部42a、42b、42cに較べて、プラズマから離れた側である溝底部43a、43b、43cの半径方向の幅が広くなっている。電極表面を伝播する表面波にとって、前記溝上部42は等価回路的にはコンデンサとして働き、前記溝底部43は等価回路的にはインダクタンスとして機能する。
【0030】
したがって、前記溝上部42の幅を広げると等価コンデンサの容量が小さくなり、前記溝底部43の幅を広げると等価インダクタンスが増大する。つまり、溝形状によって表面波に対するインピーダンスを変えることができる。
【0031】
さらに、前記溝上部42及び前記溝底部43内部に誘電体部材を設けてインピーダンスを変えることも可能である。
【0032】
図3にて、前記上部電極20表面の表面波電流に対するインピーダンスを制御する別の手段を示す。図3では、上部電極20は、60の符号が付され、上面がプラズマに対向する面として示される。この例では、前記上部電極60のプラズマに対向した面に上部導体61を多数配置し、各上部導体61は夫々支持導体62で上部電極60に固定され、上部導体61の上部電極60側(図示上部導体の下方)に下部空間63が形成されている。
【0033】
前記上部導体61の形状は、円盤状や多角形又は半球状でも良く、前記上部導体61の幅(直径)dがプラズマ励起高周波の伝播を大きく乱さないためには高周波の波長λに比較してd<λ/10関係を満たすものであり、配置された各前記上部導体61間の距離LもL<λ/5であることが望ましい。
【0034】
表面波に対するインピーダンスは、前記上部導体61の配置と下部空間63の形状によって制御可能であり、前記下部空間63に誘電体部材を設けることによってもインピーダンスを変えることが出来る。
【0035】
すなわち、図3の上部電極60は、電磁波が伝播する導電性突起61が電極母材60の表面に導電性支持部材62で接合する構造であり、導電性突起61の上部面積が導電性支持部材62の断面積に比較して広く構成してある。
【0036】
図4は、本発明の第2の実施例を示す構成図である。図4ではプラズマ処理装置の上部電極45とプラズマ励起用高周波電源30と整合回路31の部分だけの断面構造を示す。図4には省略し示してないが、その他の基本的な装置構成は第一の実施例図1と同じである。
【0037】
この上部電極は、表面を伝播する電磁波による表面波電流を遮る方向に少なくとも2個以上に分割し、各分割された電極の間を誘電体部材で保持して各分割された電極の間を容量的に分割し、各電極間を高周波が伝播するように構成している。
【0038】
すなわち、この上部電極45は、電極部分と絶縁材料部分とが、例えば、バウムクーヘン状に配置されて構成される。すなわち、上部電極45は、プラズマを発生させるための高周波が印加される上部電極45aが円筒状の絶縁部材46aを介して円筒状の上部電極45bに取り付けられ、上部電極45bが円筒状の絶縁部材46bを介して外側の円筒の上部電極45cに、上部電極45cが円筒状の絶縁部材46cを介して円筒状の上部電極45dに取り付けられ、さらに、最外部の上部電極45dが、処理チャンバに絶縁材47で取り付けられて構成される。上部電極45a,45b、45C、45dは、絶縁部材46a,46b,46cによって互いに容量的に結合され、上部電極45aに供給された高周波は上部電極45dへ向けて伝播する。
【0039】
前記絶縁部材46は、石英やシリコン化合物、セラミック等の誘電体や抵抗体部材でも良く、これらの誘電体や絶縁体は必ずしも前記上部電極45の間に設ける必要は無く、各上部電極45を保持する目的に用いても良い。前記上部電極45の形状は、被処理基板の形状に対応しており、一般的なSiウエハを処理する場合には前記上部電極45aは円筒形状であり前記上部電極45b、45c、45dは円形筒状となる。
【0040】
高周波が前記上部電極45aから外側の上部電極45bへ伝播するときのインピーダンスZは、絶縁膜(絶縁部材)46aの厚さtと側面の面積S及び誘電率εに依存し、高周波の周波数がfの場合、Z=d/(εS2πf)で表される。したがって、前記絶縁部材46の厚さ、面積、誘電率によって前記上部電極45表面の電磁界分布を制御可能となる。特に、周波数が比較的低く第1の実施例図1のような溝構造で優位なインピーダンス変化を生じ得ない場合には、図4に示す構造が有効である。
【0041】
図5はプラズマ生成用の前記第2の電極を分割した場合の効果を評価するために、(a)単一の電極構造50の場合と(b)外周部を4分割した構造51の場合のプラズマ密度分布をシミュレーションした結果である。シミュレーションの結果、単一構造の場合にはプラズマ密度が周辺部で低下していたが、電極外周部を4分割した場合には分割部の電磁界強度が強くなりプラズマ密度も周辺部で高まった。このように、電極部構造によって表面を伝播する高周波の電磁界分布を変えることが可能で、その結果プラズマ分布を制御できることがわかる。
【0042】
図6は、第3の実施例の構成を示す。図6の構成では、誘電体の真空窓75によって真空を封じることによって上部電極部を大気側に置くことで上部電極構造を簡略化、低コスト化、メンテナンスの容易性を狙っている。
【0043】
処理ガスは、前記真空窓75全面に設けた誘電体製のガス放射板24にガス導入口76より供給し前記ガス放出板24から一様に処理ガスを放出する。上部電極構造は、図4に示した上部電極45と絶縁部材46とによる構成と同じく、各上部電極70a、70b、70c、70d間に誘電体部材71a、71b、71cで容量結合させ高周波を伝播させる。上部電極の構成は、使用するプラズマ励起高周波の周波数によっては図1、図2、図3に示す上部電極部の構成でも良い。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、プラズマ励起高周波の周波数が高く電磁界が不均一分布に対して、簡単な構造でコンパクト更に安価に電磁界分布を制御してプラズマ分布を緩和し均一な処理を可能とする。
【0045】
また、電極表面の溝形状及び電極を分割する構造にすることで周波数の低いプラズマ励起高周波を用いる場合にも、簡単な構成で容易にインピーダンスを変化でき処理の均一化が可能となる。
【0046】
更に、電極表面にプラズマ励起高周波の実効波長に較べて小型の導電部材を複数配置することによっても高周波に対するインピーダンスを変化でき処理の均一化が可能となる。
誘電体の真空窓によって真空を封じることによってプラズマ発生に用いる上部電極部を大気側に置くことで、上部電極構造を簡略化、低コスト化でき、メンテナンスが容易性な構成で均一な処理を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すプラズマ処理装置の構成図。
【図2】本発明に係る電極部溝構造の一実施例を示す電極部縦断面図。
【図3】本発明に係る電極部表面構造の一実施例を示す電極部縦断面図。
【図4】本発明の第2の実施例を示すプラズマ処理装置の構成図。
【図5】電極構造とプラズマ密度分布との関係を示す解析結果のグラフ。
【図6】本発明の第3の実施例を示すプラズマ処理装置の構成図。
【符号の説明】
1 処理チャンバ
3 プラズマ
5 ウエハ
10 下部電極
15 ウエハ印加高周波電源
17 直流電源
18 フィルタ回路
20 上部電極
24 ガス放出板
30 高周波電源
32 フィルタ回路
40 溝
41 誘電体部材
Claims (7)
- 被処理体を載置する第1の電極とプラズマ生成用の第2の電極を設け、前記第2の電極に高周波電源又はマイクロ波電源から出力された電磁波を給電してプラズマを生成し、前記被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、
前記第2の電極の表面を伝播する前記電磁波による表面波に対してインピーダンスを変える構造とするために、電極の表面を前記表面波の電流と交差する方向に少なくとも2箇所以上に分割する溝構造を前記第2の電極の表面に設け、分割された電極表面を容量結合したことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記第2の電極表面に設けた溝内部に、誘電体部材を設けたことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 前記第2の電極表面に設けた溝の深さhが、前記電磁波の前記溝内部での実効的な波長λを用いて、λ/20<h<λ/4を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ処理装置。
- 被処理体を載置する第1の電極とプラズマ生成用の第2の電極を設け、前記第2の電極に高周波電源又はマイクロ波電源から出力された電磁波を給電してプラズマを生成し、前記被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、
前記第2の電極の表面を伝播する前記電磁波による表面波に対してインピーダンスを変える構造とするために、前記電磁波の波長λに比べてλ/5以下の間隔で複数個の導電性突起を前記第2の電極表面に配置し、前記導電性突起の幅dがd<λ/10を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記導電性突起の形状は、前記電磁波が伝播する前記導電性突起が電極母材の表面に導電性支持部材で接合する構造であり、前記導電性突起の上部面積が前記導電性支持部材の断面積に比較して広くしたことを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
- 被処理体を載置する第1の電極とプラズマ生成用の第2の電極を設け、前記第2の電極に高周波電源又はマイクロ波電源から出力された電磁波を給電してプラズマを生成し、前記被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、
前記第2の電極の表面を伝播する前記電磁波による表面波電流を遮る方向に前記第2の電極を少なくとも2個以上に分割し、各分割された電極の間には誘電体部材で保持し、各分割された電極の間を容量的に前記分割された電極間を高周波が伝播することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置を用いて、被処理物に対して薄膜形成又はエッチング処理を行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
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