JP2009301163A - 生産管理装置、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】製品の生産に関し、部品調達のリードタイムを短縮させる。
【解決手段】文書を登録する文書登録部12と、製品の設計に係る複数の文書のうち少なくとも一部が文書登録部12に登録された時点で、当該登録された文書に基づいて製品の製造に必要な部品の使用予測率を算出する使用予測率算出部16と、を含む生産管理装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、生産管理装置、及びプログラムに関する。
製造業において、市場の変化に柔軟に対応するために、受注生産型の設計・生産プロセスを採用することがある。このような設計・生産プロセスでは計画的な部品発注が行いにくいため、全体の工程を電子化して管理することで効率を向上させて、コストを抑えることが行われている。生産プロセスを電子化して管理する従来技術としては、例えば下記の特許文献1に記載されているような、設計工程や生産工程等からなる製造に係る全工程を一括して管理する生産管理システムがある。
特許第2995482号公報
しかしながら、従来の生産管理システムにおいては、設計工程において製品の図面が確定した後に必要な部品の引き当てや不足部品の発注を行っていたため、不足部品の納入が必要な場合には、その部品が納入されるまでのリードタイムが発生し全体としての効率が悪くなってしまうことがあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的の一つは、部品調達のリードタイムを短縮することのできる生産管理装置、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の生産管理装置の発明は、文書を登録する文書登録手段と、製品の設計に係る複数の文書のうち少なくとも一部が前記文書登録手段に登録された時点で、当該登録された文書に基づいて前記製品に使用される部品を予測する予測手段と、を含むことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の生産管理装置において、前記製品に係る属性情報の組み合わせ毎に部品の使用率を記憶する記憶手段をさらに含み、前記予測手段は、前記登録された各文書について付与された属性情報を取得するとともに、当該取得された属性情報の組み合わせと前記記憶手段に記憶される属性情報の組み合わせ毎の部品の使用率とに基づいて部品毎の使用予測率を算出する算出手段を含むことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の生産管理装置において、前記算出手段により部品毎に算出された使用予測率と、各部品について予め定められた閾値とを比較して各部品の発注の要否を判断する手段をさらに含むことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の生産管理装置において、前記各部品についての閾値を、当該部品のリードタイムと、当該部品が所定の期間内に使用される個数とに基づいて設定する手段をさらに含むことを特徴とする。
また、請求項5に記載のプログラムの発明は、文書を登録する文書登録手段と、製品の設計に係る複数の文書のうち少なくとも一部が前記文書登録手段に登録された時点で、当該登録された文書に基づいて前記製品の製造に使用される部品を予測する予測手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、製品の設計段階で順次作成された文書に基づいて当該製品で使用される見込みの高い部品を予測しておくことにより必要とされる部品についての事前発注の判断ができる。こうして部品調達のリードタイムを短縮させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、製品の設計段階で順次作成された文書の各々により製品の属性情報の組み合わせを得て、予め記憶された属性情報の組み合わせ毎の部品の使用率に基づいて、登録された文書から予測される部品毎の使用予測率を算出することにより、製品の製造に必要とされる部品についての事前発注の判断ができる。
請求項3に記載の発明によれば、各部品について算出された使用予測率と、各部品について定められた閾値との比較結果に基づいて、各部品の発注の要否を判断することにより、部品調達のリードタイムを短縮させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、各部品についての閾値を、その部品のリードタイムと所定の期間内における使用数と基づいて算出することで実態に即した値に設定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、コンピュータが、製品の設計段階で順次作成された文書に基づいて当該製品で使用される見込みの高い部品を予測しておくことにより、必要とされる部品についての事前発注の判断ができる。こうして部品調達のリードタイムを短縮させることができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には本実施形態に係る生産管理装置10の機能ブロック図を示す。図1に示されるように、生産管理装置10は、文書登録部12、使用率記憶部14、使用予測率算出部16、部品属性記憶部18、閾値設定部20、在庫情報記憶部22、発注要否判断部24、及び管理画面表示部26を含む。各部の機能は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されたプログラムが、図示しない媒体読取装置を用いてコンピュータシステムたる生産管理装置10に読み込まれ、生産管理装置10により実行されることで実現されるものとしてよい。なお、ここでは情報記憶媒体によってプログラムが生産管理装置10に供給されることとしたが、インターネット等のデータ通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムが生産管理装置10にダウンロードされてもよい。
文書登録部12は、製品の設計に係る各種文書を登録する文書登録データベースを含み、文書を管理する機能を有する。本実施形態では、文書登録部12は製品の設計に係る仕様書や図面等を案件毎に管理する。図2には、文書登録部12により登録される文書に基づいて生成される、管理用の登録文書テーブルの一例を示す。
図2に示されるように、登録文書テーブルは、案件ID及び案件名と、その案件について関連づけられた文書ID及び文書名と、文書について関連づけられた属性名、及び属性値の各データを格納したレコードを1又は複数含み構成される。ここで、属性名及び属性値とは、登録された文書の内容から得られる情報又は利用者により付与される情報である。例えば、図示された例においては、文書IDが“1”の「要求確認書」の文書には「設置国=“日本”」及び「設置形態=“縦置き”」という属性情報が付与され、また、文書IDが“2”の「概略図」の文書には「使用電圧=“100V”」及び「電源の位置=“底面左中央”」という属性情報が付与される。
図2に示された例においては、案件A001,A002,A003毎にそれぞれ進捗状況が異なる。すなわち、案件A001については詳細図面まで作成が終了し登録されており、設計がほぼ終了した状態となっているのに対して、案件A002は外形図までの登録に留まり設計は途中の段階である。そして、案件A003に至っては要求確認書が登録されたばかりであり設計は初期段階にある。本実施形態に係る生産管理装置10は、それぞれの案件について登録された文書から得られる情報に基づいて必要となる部品を予測し、当該予測に基づいて部品の発注の要否を確認するものである。
使用率記憶部14は、製品に係る属性情報の組み合わせ毎に部品の使用率を記憶する。なお、部品の製品での使用とは、当該製品の生産に用いられることを表す。そして、図3には、使用率記憶部14に記憶される使用率定義テーブルの一例を示す。使用率定義テーブルは、上位及び下位の関係にある属性情報の組み合わせ毎の使用率を格納して構成される。ここで、属性情報とは属性名とその属性値とからなる情報である。上記の使用率定義テーブルの内容は、図4に示されるツリー構造として表すことができる。図4に示したように、使用率定義テーブルでは部品がツリー構造の最下層に位置するようにデータが構成され、各種属性情報の組み合わせから各部品の使用率が導出される。
この使用率定義テーブルは、実際の案件に基づいた統計情報に従って設定することとしてよい。例えば、過去に設計した「設置国=“日本”」が1000例あり、そのうち「使用電圧=“100V”」が700例を占めていれば、ある製品について「設置国=“日本”」という情報が得られた場合にその製品の使用電圧が“100V”である確率は70%となる。もちろん、各使用率は統計データに基づくものに限られず、人手により設定されることとしても構わない。
使用予測率算出部16は、案件毎に登録された文書の属性情報の組み合わせを取得するとともに、当該取得した組み合わせに基づいて当該案件についての各部品の使用予測率を算出する。部品の使用予測率とは、その部品が案件に係る製品において使用される確率を表す。使用予測率算出部16は、各属性情報の組み合わせに該当する使用率を使用率記憶部14に記憶された使用率定義テーブルから算出して、当該算出された値(割合)をその案件についての各部品の使用予測率とする。以下、使用予測率算出部16による使用予測率算出処理を具体的に説明する。
使用予測率算出部16は、登録文書テーブルを参照して、登録された文書について付与された属性情報を取得し、取得した属性情報の下位属性が部品であるか否かを判断する。ここで、下位属性が部品でないと判断された場合には、その下位属性のさらに下位属性を取得し、下位属性が部品となるまで下位属性の取得処理を繰り返す。そして最終的に下位属性が部品となったところで、それまでに辿った属性の組み合わせについて使用率テーブルに記憶された使用率を掛け合わせて、最終的な下位属性たる部品の使用予測率を算出する。使用予測率算出部16は、上記の使用予測率の算出処理を予め定められた期間が経過する毎に行うこととしてもよいし、文書が新たに登録される毎に行うこととしてもよい。そして、使用予測率算出部16は算出した各部品についての使用予測率を後述する使用予測率テーブルに格納する。
図5には、使用予測率算出部16により算出された使用予測率を格納した使用予測率テーブルの一例を示す。使用予測率テーブルは、特定の製品、例えば電圧変換器の生産案件に関し、電圧変換器の生産に要する部品ごとの使用予測率をまとめたものである。たとえば、案件ID“A001”では、「詳細図1」が出図されており部品番号“X001V”が属性情報として取得され、また、案件ID“A003”では、未だ図面が出図されていないため、現在登録されている「要求確認書」から「設置国=“日本”」のみが属性情報として取得される。これをもとに、案件ID“A003”の部品“X001V”では設置国が日本であるときに使用電圧が100Vになる使用率70%と、使用電圧が“100V”のときに部品番号が“X001V”になる使用率80%をかけあわせて、設置国が“日本”であるときに部品“X001V”を使用する確率(使用予測率)は、70%×80%=56%と算出される。X002V,X003V,X004V等の他の部品も同様に、属性情報の組み合わせに応じた使用率を掛け合わせて使用予測率を算出している。
部品属性記憶部18は、部品毎の発注や使用に関する特性を記憶する。図6には、本実施形態において部品属性記憶部18に記憶される部品属性テーブルの一例を示す。図6に示されるように本実施形態では、部品の特性として、「回転指数」と「リードタイム」の各属性情報を定義しておく。「回転指数」は、その部品がどれくらい使用されているかを表す情報であり、例えば汎用性の高い部品ほど回転指数が高くなる特性を有する。ここでは、一月に使用される個数をその部品の回転指数とする。この回転指数の値は、ある時点の使用頻度を元に固定の値としても良いし、毎月の部品の使用頻度を元に、逐次更新されても良い。「リードタイム」は、その部品を発注してから納品されるまでの標準的な期間とする。「発注判断閾値」とは、後述する閾値設定部20により部品毎の属性情報に基づいて設定される情報である。
閾値設定部20は、部品属性記憶部18に記憶された部品の属性情報に基づいて、各部品についての発注の要否の判断閾値を設定する。回転指数が高ければ、早い段階で発注しても早期に使用される可能性が高く、また、リードタイムが長いものが必要となった場合にそのリードタイムがボトルネックとなる可能性があるため早めに発注する必要がある。そのため、回転指数が高く、リードタイムが長い部品には、発注判断閾値を低く設定することがふさわしい。そこで本実施形態では、各部品の閾値を、「閾値=所定係数/リードタイム・回転指数」として設定することとする。例えば、図6に示された例において、上記の所定係数を50とした場合に、“X001V”についての発注判断閾値=50/(10×7)=0.71すなわち71%であり、“X002V”についての発注判断閾値=50/(20×10)=0.25すなわち25%となる。
在庫情報記憶部22は、各部品の在庫状況を記憶する。図7には、在庫情報記憶部22に記憶される在庫テーブルの一例を示す。図7に示されるように、在庫テーブルは、各部品についての在庫量を関連づけて格納したテーブル情報である。
発注要否判断部24は、各部品の使用予測率、発注判断閾値、及び在庫数とに基づいて部品の発注の要否を判断する。例えば発注要否判断部24は、使用予測率が算出された部品の数と在庫数とを比較して在庫数が不足している場合であって、使用予測率が発注判断閾値よりも大きい場合には、その不足している分の発注を必要と判断することとしてよい。また、それ以外にも発注要否判断部24は、使用予測率が発注判断閾値よりも大きな部品数を特定し、その特定された部品数が在庫数よりも不足している部分についての発注を必要と判断することとしてよい。以下、発注要否判断部24による処理の具体例を図8及び図9に示されたテーブルを参照しつつ説明する。
図8には、使用予測率テーブルから部品「X001V」についての箇所を抜き出したテーブルを示した。部品の現在の在庫状況が図7の在庫テーブルに示す状況であったとすると、「X001V」の在庫が1であるため、100%の使用が見込まれる案件A001で確保される在庫を除くと残りは0となり、案件A002とA003の両方の需要を満たすことができないと判断される。ここで、先に設定した「X001V」の発注判断閾値は71%であり、案件A002及びA003に関して算出された部品「X001V」の使用予測率はともに発注判断閾値(71%)未満であるため、この段階では発注の対象にはならない。しかしながら、この後各案件について設計が進み、部品「X001V」についての使用予測率が例えば図9に示すような状態に変化した場合には、案件A003についてのX001Vの使用予測率は発注判断閾値(71%)を超えるため案件A003については部品の発注が必要と判断される。
管理画面表示部26は、在庫情報記憶部22に記憶される在庫状況を示した管理画面を表示するとともに、当該管理画面上に発注要否判断部24における判断結果を併せて表示するものである。図10には、本実施形態に係る管理画面の一例を示した。図10に示されるように、管理画面では、指定した部品についての基本的な属性情報とともに、当該部品が使用される案件およびその案件における使用数、使用予測率、関連する文書、更新日時、そして発注要否が表示される。発注要否では、引き当てができていない部品については発注ボタンが表示され、さらに発注要否判断部24により発注が必要とされた案件の部品についてはアラームを表示して利用者に対して発注処理を促すこととしている。こうすることで、予め必要となる部品を早期に発見し、先行発注することを可能としている。
ここで、図11に示されたフロー図を参照しながら、生産管理装置10により行われる発注管理処理の一連の流れを説明する。生産管理装置10は、登録文書テーブルを参照して(S101)、登録された各文書についての属性情報を取得する(S102)。ここで、生産管理装置10は取得された属性情報をキーにして使用率定義テーブルを参照して、その属性情報の下位に設定された属性情報を特定するとともに、特定された下位の属性情報が部品であるか否かを判断する(S103)。生産管理装置10は、特定された下位の属性情報が部品でない場合には、さらに下位の属性情報を取得し(S104)、下位属性に部品が現れるまで上記処理を繰り返す。下位の属性情報に部品が現れた場合には、それまでに取得された使用率を掛け合わせて、特定された部品の使用予測率を算出するとともに、当該算出した使用予測率を使用予測率テーブルに格納する(S105)。生産管理装置10は、各部品について算出された使用予測率に基づいて、在庫から引き当てが可能か否かを判断し(S106)、引き当てが可能でないと判断された場合には(S106:N)さらに、その部品について算出された使用予測率が部品について設定された発注判断閾値以上か否かを判断し(S107)、閾値以上であると判断された場合には生産管理画面において発注アラームを表示する(S108)。また、在庫から引き当てが可能であると判断された場合(S106:Y)、並びに算出された使用予測率が発注判断閾値に満たないと判断された場合(S107:N)には、発注アラームの表示は行わずに処理を終了する。生産管理装置10は上記の処理を所定の期間が経過する毎に行うこととしてよい。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この分野の通常の知識を有する当業者によって多様な変更、変形又は置換が可能であることはもちろんである。
本実施形態に係る生産管理装置の機能ブロック図である。 登録文書テーブルの一例を示す図である。 使用率定義テーブルの一例を示す図である。 使用率定義テーブルの内容をツリー構造として表した図である。 使用予測率テーブルの一例を示す図である。 部品属性テーブルの一例を示す図である。 在庫テーブルの一例を示す。 特定の部品について算出された使用予測率を抽出したテーブルの一例である。 特定の部品について算出された使用予測率を抽出したテーブルの一例である。 管理画面の一例を示した図である。 発注管理処理のフロー図である。
符号の説明
10 生産管理装置、12 文書登録部、14 使用率記憶部、16 使用予測率算出部、18 部品属性記憶部、20 閾値設定部、22 在庫情報記憶部、24 発注要否判断部、26 管理画面表示部。

Claims (5)

  1. 文書を登録する文書登録手段と、
    製品の設計に係る複数の文書のうち少なくとも一部が前記文書登録手段に登録された時点で、当該登録された文書に基づいて前記製品に使用される部品を予測する予測手段と、
    を含むことを特徴とする生産管理装置。
  2. 前記製品に係る属性情報の組み合わせ毎に部品の使用率を記憶する記憶手段をさらに含み、
    前記予測手段は、前記登録された各文書に関連づけられた属性情報を取得するとともに、当該取得された属性情報の組み合わせと前記記憶手段に記憶される属性情報の組み合わせ毎の部品の使用率とに基づいて部品毎の使用予測率を算出する算出手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
  3. 前記算出手段により部品毎に算出された使用予測率と、各部品について予め定められた閾値とを比較して各部品の発注の要否を判断する手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の生産管理装置。
  4. 前記各部品についての閾値を、当該部品のリードタイムと、当該部品が所定の期間内に使用される個数とに基づいて設定する手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生産管理装置。
  5. 文書を登録する文書登録手段と、
    製品の設計に係る複数の文書のうち少なくとも一部が前記文書登録手段に登録された時点で、当該登録された文書に基づいて前記製品に使用される部品を予測する予測手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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