JP2009299543A - 動弁系の異常検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因してバルブ特性を変更する駆動部材がその機械的限界位置に到達したときに、動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避し、動弁系の駆動固着を正確に検出することのできる動弁系の異常検出方法を提供する。
【解決手段】今回の検出周期において吸気バルブ20の最大リフト量の変更が初めて不能となったときに、動弁系の駆動固着の検出を保留するとともに、コントロールシャフト54をLo端に向けて駆動し、該コントロールシャフト54が停止したときに同コントロールシャフト54がLo端に到達したと判断して該時点の最大リフト量の検出値をLo端に対応する初期値に設定するLo端学習を行い、該Lo端学習が完了した後に最大リフト量の変更が再度不能となったことを条件に動弁系の駆動固着が発生した旨判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、2つの機械的限界位置の間で駆動部材を往復動することにより機関バルブのバルブ特性を変更する動弁系に適用され、バルブ特性の変更不能が発生することに基づいて動弁系の駆動固着を検出する動弁系の異常検出方法に関する。
近年、内燃機関の燃費性能や出力の向上を図るため、内燃機関の運転状態に基づいて機関バルブの最大リフト量を変更する動弁系が広く採用されている(例えば特許文献1参照)。このような動弁系としては、以下の構成が一般的に採用される。
すなわち、この動弁系では、機関出力軸によって回転するカムに当接しその回転に基づいて揺動する入力部材と、同入力部材とともに揺動することにより機関バルブを往復駆動する出力部材とを備えている。また、これら入力部材及び出力部材には、2つの機械的限界位置の間で往復動可能な駆動部材が駆動連結されるとともに、この駆動部材には、同駆動部材を駆動するアクチュエータが連結されている。このアクチュエータが機械的に規制された作動範囲において駆動部材を往復駆動すると、上述の入力部材と出力部材との相対位相差が変更されて機関バルブの最大リフト量が変更される。
そして、こうした動弁系の制御装置にあっては、以下に示すような態様をもって機関バルブの最大リフト量を制御するようにしている。すなわち、この制御装置にあっては、アクチュエータの作動量、換言すれば機関バルブの最大リフト量を検出するセンサが設けられている。マイクロコンピュータは、そのセンサによって検出される最大リフト量の検出値と機関運転状態に基づいて設定された制御目標値との乖離が小さくなるようにアクチュエータに対する通電のデューティ比をフィードバック制御することにより、上述の駆動部材を駆動して機関バルブの最大リフト量を制御するようにしている。
ところで、上述の最大リフト量の制御中に、動弁系において異物の噛み込み等により駆動固着が発生し、最大リフト量の変更不能が発生することがある。そこで、こうした駆動固着を早期に検出するために、例えば特許文献2に記載の異常検出方法を採用することができる。具体的には、この特許文献2に記載の異常検出方法では、アクチュエータに対する通電のデューティ比及びアクチュエータを流れる電流が所定の閾値よりも大きいにも拘わらず、検出された最大リフト量の検出値が変化しないときに、最大リフト量が変更不能な状態であると判断し、これに基づいて動弁系の駆動固着が発生した旨判断するようにしている。
特開2005−201117号公報 特開2007−205296号公報
このように、最大リフト量の変更が不能となったことに基づいて動弁系の駆動固着を判断することができる。ただし、ノイズ等により上述のセンサによって検出される最大リフト量の検出値と最大リフト量の実際値との間に偏差が生じることがある。こうした偏差が生じた場合、センサによって検出された最大リフト量の検出値が設定された制御目標値に達していないものの、駆動部材がその制御目標値に対応する位置を通過して機械的限界位置に到達することがある。この場合、最大リフト量が制御目標値に達していない状態で同最大リフト量が変更不能となった旨の判断がなされることとなる。すなわち、最大リフト量の検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達したことにより最大リフト量が変更不能になっているにもかかわらず、動弁系において噛み込み等により駆動固着が発生したと誤判断されるおそれがある。
なお、機関バルブの最大リフト量を変更する動弁系の異常検出方法について説明したが、こうした不都合は同構成に限らず、機関バルブの開閉弁時期等、他のバルブ特性を変更する動弁系においても概ね共通して発生し得る。
本発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因してバルブ特性を変更する駆動部材がその機械的限界位置に到達したときに、動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避し、動弁系の駆動固着を正確に検出することのできる動弁系の異常検出方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、2つの機械的限界位置の間で往復動することにより機関バルブのバルブ特性を変更する駆動部材と、前記駆動部材に連結され、同駆動部材を駆動するアクチュエータと、バルブ特性を検出する検出手段と、機関運転状態に基づいてバルブ特性の制御目標値を設定し、前記検出手段によって検出されるバルブ特性の検出値と前記制御目標値との乖離が小さくなるように前記アクチュエータを通じて前記駆動部材を駆動制御する駆動制御手段とを備える動弁系に適用され、前記駆動制御手段による駆動制御の実行中にバルブ特性の変更が不能となったことに基づいて前記動弁系の駆動固着を検出する動弁系の異常検出方法において、所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、前記動弁系の駆動固着の検出を保留するとともに、前記駆動部材を前記機械的限界位置の一方に向けて駆動し、該駆動部材が停止したときに同駆動部材がその機械的限界位置に到達したと判断して該時点のバルブ特性の検出値を該機械的限界位置に対応する同バルブ特性の初期値に設定する初期値学習を行い、該初期値学習が完了した後にバルブ特性の変更が再度不能となったことを条件に前記動弁系の駆動固着が発生した旨判定することをその要旨とする。
同構成では、所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能になったときに動弁系の駆動固着の検出を保留するとともにバルブ特性の初期値学習を行い、該初期値学習が完了した後にバルブ特性の変更が再度不能になったときに動弁系の駆動固着が発生した旨判断するようにしている。これにより、例えば動弁系の駆動固着が発生しておらず、バルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が存在していることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達し、バルブ特性の変更が不能となった場合に、バルブ特性の初期値学習によりバルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が存在する状態が解消され、バルブ特性の制御が正確に再開されることができる。その結果、初期値学習が完了した後に駆動部材が機械的限界位置に再度到達することを回避することができ、バルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達したときに、動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避することができるようになる。一方、動弁系において噛み込み等により駆動固着が発生した場合には、初期値学習が行われて駆動部材の駆動制御が一旦再開されるものの、駆動部材の実際の可動範囲が駆動制御手段により認識される可動範囲よりも小さいため、初期値学習が完了した後にも、その駆動固着が発生した位置又は機械的限界位置に駆動部材が到達することがある。このように駆動固着が発生した位置又は機械的限界位置に駆動部材が到達すると、同バルブ特性の変更が再度不能となり、動弁系の駆動固着が発生した旨の判断がなされる。したがって、上記構成によれば、検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達したときに動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避し、動弁系の駆動固着を正確に検出することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動弁系の異常検出方法において、前記検出手段は、バルブ特性について所定の基準値からの変更履歴を検出し、前記変更履歴と前記基準値とに基づいてバルブ特性を検出することをその要旨とする。
バルブ特性を検出する検出手段の具体的な構成としては、例えば請求項2に記載されるように、バルブ特性について所定の基準値からの変更履歴を検出し、前記変更履歴と前記基準値とに基づいてバルブ特性を検出する、といった構成を採用することができる。こうした構成を採用した場合、変更履歴を検出するときにノイズ等によりバルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が一旦発生すると、その後の変更履歴を正確に検出したとしても、その偏差が解消されない。そのため、それら検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達したときに動弁系の駆動固着が発生した旨の誤判断がより発生しやすくなる。
この点、上記の構成によれば、所定の基準値からの変更履歴とその基準値とに基づいてバルブ特性を検出する構成を採用した場合であっても、バルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達したときに動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避し、動弁系の駆動固着を正確に検出することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の動弁系の異常検出方法において、前記所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、前記2つの機械的限界位置のうち、前記駆動部材の停止位置とより近い位置にある機械的限界位置において初期値学習を行うことをその要旨とする。
同構成によれば、バルブ特性の変更が不能になったときに、2つの機械的限界位置のうち、駆動部材の停止位置との距離が相対的に短いほうの機械的限界位置において初期値学習を行うことにより、例えば駆動部材の停止位置と離れた位置にある機械的限界位置において初期値学習を行う場合と比較して、初期値学習に要する時間を短縮するとともに、同学習においてバルブ特性の変動を抑制することができ、初期値学習による機関運転状態の変動を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁系の異常検出方法において、前記所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、該時点のバルブ特性の検出値とバルブ特性の変更が不能となる直前に前記駆動部材が変位していた方向に位置する前記機械的限界位置に対応するバルブ特性の初期値との差が所定量よりも大きい場合、前記初期値学習を禁止するとともに、前記動弁系の駆動固着が発生した旨判定することをその要旨とする。
ノイズ等によりバルブ特性の検出値と実際値との間に偏差の発生することはあるものの、その偏差が極端に大きくなる可能性が低い。そのため、バルブ特性の変更が不能となったときに、該時点のバルブ特性の検出値とバルブ特性の変更が不能となる直前に駆動部材が変位していた方向に位置する機械的限界位置に対応するバルブ特性の初期値との差が大きい場合、バルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達した可能性は低く、むしろ実際に動弁系において駆動固着が発生している可能性のほうが高い。
この点、上記構成によれば、所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、該時点のバルブ特性の検出値とバルブ特性の変更が不能となる直前に駆動部材が変位していた方向に位置する機械的限界位置に対応するバルブ特性の初期値との差が所定量よりも大きい場合、バルブ特性の検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因して駆動部材が機械的限界位置に到達した可能性は極めて低いとみなし、初期値学習を禁止するとともに、動弁系の駆動固着が発生した旨判定する。これにより、早期に、且つ正確に動弁系の駆動固着を検出することができるようになる。
以下、本発明を車両に搭載される内燃機関の動弁系の異常検出方法に適用した一実施形態について、図1〜図17を参照して説明する。ここで、図1は、車両に搭載される内燃機関の動弁系の一部断面構造を示す断面図であり、図2は、同内燃機関の動弁系の配設態様を示す平面図である。
図1及び図2に示されるように、内燃機関は4つの気筒(図1では1つのみを表示)を有しており、そのシリンダヘッド2にはこれら気筒に対応した一対の排気バルブ10と吸気バルブ20とが往復動可能にそれぞれ設けられている。また、シリンダヘッド2には、それら排気バルブ10と吸気バルブ20とに対応して排気弁開閉装置90と吸気弁開閉装置100とがそれぞれ設けられている。
排気弁開閉装置90には、各排気バルブ10に対応してラッシュアジャスタ12が設けられるとともに、このラッシュアジャスタ12と排気バルブ10との間にはロッカーアーム13が架設されている。ロッカーアーム13は、その基端がラッシュアジャスタ12に支持されるとともに先端が排気バルブ10の基端部に当接されている。また、シリンダヘッド2には、排気カムシャフト14が回転可能に支持されており、この排気カムシャフト14は、機関出力軸の回転に連動して回転される。排気カムシャフト14には複数のカム15が形成されるとともに、それらカム15の外周面にはロッカーアーム13の中間部分に設けられたローラ13aが当接されている。排気バルブ10にはリテーナ16が設けられるとともに、このリテーナ16とシリンダヘッド2との間にはバルブスプリング11が圧縮された状態で設けられている。なお、このバルブスプリング11の付勢力によって排気バルブ10は閉弁方向に付勢されている。そしてこれにより、ロッカーアーム13のローラ13aはカム15の外周面に押圧されている。機関運転時にカム15が回転すると、ロッカーアーム13はラッシュアジャスタ12により支持される部分を支点として揺動する。その結果、排気バルブ10はロッカーアーム13によって開閉駆動されるようになる。
一方、吸気弁開閉装置100には、排気側と同様に圧縮状態のバルブスプリング21、吸気バルブ20に設けられたリテーナ26、ロッカーアーム23及びラッシュアジャスタ22が設けられている。シリンダヘッド2には、複数のカム25が形成された吸気カムシャフト24が回転可能に支持されており、この吸気カムシャフト24も、機関出力軸の回転に連動して回転される。ここで、排気弁開閉装置90とは異なり、吸気弁開閉装置100には、カム25とロッカーアーム23との間に仲介駆動機構50が設けられている。この仲介駆動機構50は入力部51と一対の出力部52とを有しており、これら入力部51及び出力部52はシリンダヘッド2に固定された支持パイプ53に揺動可能に支持されている。ロッカーアーム23は、ラッシュアジャスタ22及びバルブスプリング21の付勢力によって出力部52側に付勢され、同ロッカーアーム23の中間部分に設けられたローラ23aが出力部52の外周面に当接されている。これにより、入力部51が出力部52とともに左回り方向W1に揺動付勢され、入力部51においてその径方向に延出した部分の先端に設けられたローラ51aがカム25の外周面に押圧される。すなわち、ラッシュアジャスタ22及びバルブスプリング21の付勢力により、それら入力部51と出力部52との相対位相差を減少させようとする荷重が常に発生する。
こうした吸気弁開閉装置100では、機関運転時にカム25が回転すると、同カム25はローラ51aに摺接しつつ入力部51を押圧し、これにより出力部52が支持パイプ53の周方向に揺動するようになる。そして出力部52が揺動すると、ロッカーアーム23はラッシュアジャスタ22により支持される部分を支点として揺動する。その結果、吸気バルブ20はロッカーアーム23によって開閉駆動されるようになる。
また、支持パイプ53には、その軸方向に沿って駆動可能なコントロールシャフト54が挿入されている。このコントロールシャフト54は、連結部材を介して入力部51及び出力部52に駆動連結されている。コントロールシャフト54がその軸方向に沿って駆動すると、それら入力部51及び出力部52が相対的に揺動するようになる。次に、図3を参照してコントロールシャフト54と入力部51,出力部52とを連結する仲介駆動機構50について詳述する。尚、図3は仲介駆動機構50の内部構造を示す一部破断斜視図である。
図3に示されるように、入力部51は一対の出力部52の間に設けられており、これら入力部51と出力部52との内部には略円筒状の連通空間が形成されている。また、入力部51の内周面にはヘリカルスプライン51hが形成されるとともに、出力部52の内周面には入力部51のヘリカルスプライン51hとその歯すじが逆向きに傾斜するヘリカルスプライン52hが形成されている。
入力部51と出力部52との内部に形成された空間には、略円筒状のスライダギア55が設けられている。このスライダギア55の外周面の中央部分には、入力部51のヘリカルスプライン51hに噛合するヘリカルスプライン55aが形成されるとともに、その外周面の両端部には出力部52のヘリカルスプライン52hに噛合するヘリカルスプライン55bが形成されている。
また、この略円筒状のスライダギア55の内壁には、その周方向に沿って延伸する溝55cが形成されており、この溝55cにはブッシュ56が嵌合されている。なお、このブッシュ56は、溝55cの伸びる方向に沿って同溝55cの内周面を摺動することができるが、スライダギア55に対するその軸方向の相対変位は溝55cによって規制されている。
そして、支持パイプ53はスライダギア55の内部に形成された貫通空間に挿入されるとともに、コントロールシャフト54はその支持パイプ53に挿入されている。また、支持パイプ53の管壁にはその軸方向に延伸する長孔53aが形成されている。スライダギア55とコントロールシャフト54との間には、長孔53aを通じてこれらスライダギア55とコントロールシャフト54とを連結する係止ピン57が設けられている。この係止ピン57の一端がコントロールシャフト54に形成された凹部(図示略)に挿入されるとともに、他端がブッシュ56に形成された貫通孔56aに挿入されている。
こうした仲介駆動機構50にあって、コントロールシャフト54がその軸方向に沿って変位すると、これに連動してスライダギア55が軸方向に変位する。スライダギア55の外周面に形成されたヘリカルスプライン55a,55bは、入力部51及び出力部52の内周面に形成されたヘリカルスプライン51h、52hとそれぞれ噛合されているため、スライダギア55がその軸方向に変位すると、入力部51と出力部52とは逆の方向に回転する。その結果、入力部51と出力部52との相対位相差が変更され、吸気バルブ20の最大リフト量、及び同吸気バルブ20の開弁期間に相当する作用角が変更される。図4は、これら入力部51と出力部52との相対位相差の変化に伴う吸気バルブ20の最大リフト量及び作用角の変化を示すグラフである。図4に示されるように、入力部51と出力部52との相対位相差が増大するほど、吸気バルブ20の最大リフト量及び作用角が増大する。なお、それら入力部51と出力部52との相対位相差が変化したときに、吸気バルブ20の最大リフト量と作用角とは互いに対応して変化するため、以下に吸気バルブ20の最大リフト量のみについて説明する。
ここで、先の図2に示されるように、コントロールシャフト54の基端部(図中右端部)には、電動式アクチュエータ60(以下、単に「アクチュエータ60」と称する)が設けられており、このアクチュエータ60は、マイクロコンピュータ70によりその駆動が制御される。以下、図5を参照してアクチュエータ60の構造について詳細に説明する。図5は、アクチュエータ60の構造を主に示す部分断面図である。
図5に示されるように、アクチュエータ60のハウジング60aは、シリンダヘッド2に取り付けられている。このハウジング60aの内部には、コイルCを有するステータ61a、及び永久磁石を有するロータ61bを備えたモータ61と、そのモータ61の回転を直線運動に変換してコントロールシャフト54に伝達する遊星ギヤ機構62とが設けられている。
この遊星ギヤ機構62は、外周に螺旋状のスプラインを設けた出力軸63、並びにそれとは逆回りのスプラインを、外周に設けた複数の遊星ギヤ64と内周に設けたローラナット65とを有して構成されている。
出力軸63は、軸方向へ変位可能に、かつ軸線Lを中心として回転不能にハウジング60aにより支持され、その先端部(図5の左端部)は、連結部材68によってコントロールシャフト54に連結されている。ローラナット65は、複列アンギュラ式のベアリング66を介してロータ61bと一体回転可能にハウジング60aにより支持されている。
また、遊星ギヤ64は、それら出力軸63及びローラナット65の間に等角度毎に配置されている。遊星ギヤ64のスプラインは、出力軸63のスプラインと同出力軸63に外嵌したローラナット65のスプラインとの双方に噛合し、出力軸63とローラナット65との間で遊星ギヤ64が出力軸63を中心に公転しながら自転するように形成されている。
こうしたアクチュエータ60により、ステータ61aのコイルCに通電すると、ロータ61b及びローラナット65が軸線Lを中心として回転され、各遊星ギヤ64がそれぞれ自身の軸線を中心として自転しつつ、軸線Lの周りを公転する。なお、そのコイルCに対する通電は、マイクロコンピュータ70により機関の運転状態に基づいてデューティ制御されている。また上述したように、出力軸63は、軸線Lを中心として回転不能であるが、軸方向へは変位可能であるため、各遊星ギヤ64の自転及び公転によりその出力軸63が軸方向に変位する。
そして、出力軸63の軸方向の変位に伴いコントロールシャフト54が軸方向に変位することにより、仲介駆動機構50の駆動状態が変更され、吸気バルブ20の最大リフト量が連続的に変化するようになる。具体的には、コントロールシャフト54が図5の方向Fへ駆動されると、最大リフト量が減少する一方、コントロールシャフト54が図5の方向Rへ駆動されると、最大リフト量が増大する。なお、出力軸63には、ハウジング60aに当接可能な2つのストッパ63a,63bが固定されており、出力軸63、換言すればコントロールシャフト54は、これらストッパ63a,63bによって規制される駆動区間において駆動可能になっている。ストッパ63aがハウジング60aに当接する機械的限界位置(以下「Hi端」と称する)に出力軸63が変位したときに、最大リフト量がその最大値になる一方、ストッパ63bがハウジング60aに当接する機械的限界位置(以下「Lo端」と称する)に出力軸63が変位したときに、最大リフト量がその最小値になる。
また、図5に示されるように、アクチュエータ60には、3つの電気角センサD1〜D3と、これら電気角センサD1〜D3に対応してローラナット65と一体回転する8極の多極マグネットとが設けられている。これら電気角センサD1〜D3は、8極の多極マグネットの磁気に応じて図6(a)〜(c)に示されるようなパルス状の信号、すなわち論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とを交互に出力する。なお、こうしたパルス信号の波形が得られるよう、3つの電気角センサD1〜D3は出力軸63の周方向において120°毎に配置されている。したがって、これら電気角センサD1〜D3のうちの1つから出力されるパルス信号のエッジは出力軸63の45°回転毎に発生している。また、これら電気角センサD1〜D3のうちの1つからのパルス信号は、他の電気角センサからのパルス信号に対し、出力軸63の30°回転分だけ進み側及び遅れ側に位相をずらした状態となっている。
また、アクチュエータ60には、ロータリーエンコーダとして機能する2つの位置センサS1,S2と、これら位置センサS1,S2に対応して出力軸63と一体回転する48極の多極マグネット(図示略)とが設けられている。これら位置センサS1,S2は、48極の多極マグネットの磁気に応じて図6(d)及び(e)に示されるようなパルス状の信号、すなわち論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とを交互に出力する。なお、こうしたパルス信号の波形が得られるよう、位置センサS1は出力軸63の周方向において位置センサS2から176.25°を隔てて配置されている。したがって、位置センサS1,S2のうちの1つから出力されるパルス信号のエッジは出力軸63の7.5°回転毎に発生している。また、位置センサS2からのパルス信号は、位置センサS1からのパルス信号に対し、出力軸63の3.75°回転分だけ進み側及び遅れ側に位相をずらした状態となっている。
ここで、電気角センサD1〜D3を合わせたパルス信号のエッジ間隔が15°であるのに対し、位置センサS1,S2を合わせたパルス信号のエッジ間隔は3.75°となっている。したがって、電気角センサD1〜D3を合わせたパルス信号のエッジ発生から次回のエッジ発生までには、位置センサS1,S2を合わせたパルス信号のエッジが4回発生するようになっている。
これら電気角センサD1〜D3及び位置センサS1,S2によって出力されたパルス信号はマイクロコンピュータ70に取り込まれる。このマイクロコンピュータ70は、プログラムによって数値計算や情報処理等を行う中央演算処理装置(CPU)71、各種の制御に必要なプログラムやデータを記憶する不揮発性メモリ(ROM)72a、入力データや演算結果を一時的に記憶する揮発性メモリ(DRAM)72b、学習制御により得られた基準位置等を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリ(EEPROM)72cを備えている。
また、マイクロコンピュータ70には、コイルCを流れる電流を検出する電流センサ73、車両のアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサ74等、機関の運転状態を検出するセンサが接続されている。マイクロコンピュータ70は、機関の運転状態に基づき吸気バルブ20の最大リフト量の制御目標値を設定するとともに、上述した電気角センサD1〜D3及び位置センサS1,S2によって出力されたパルス信号に基づいて吸気バルブ20の最大リフト量の実際値を検出する。以下、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値を検出する手順について、図6及び図7を参照して詳細に説明する。
ここで、図6(a)〜(e)は、上述したようにアクチュエータ60の出力軸63の回転時に電気角センサD1〜D3、及び位置センサS1,S2から出力するパルス信号の波形を示している。そして図6(f)〜(h)は、アクチュエータ60の回転時における回転角の変化に対し、それぞれ電気角カウント値E、位置カウント値P、及びストロークカウント値Sが推移するパターンを示している。また、図7(a)は、電気角センサD1〜D3の出力信号のパターンと電気角カウント値Eとの対応関係を示すとともに、図7(b)は、位置センサS1,S2の出力信号のエッジが発生するときに位置カウント値Pが増減する態様を示している。
まず、各カウント値について説明する。
[電気角カウント値E]
電気角カウント値Eは、電気角センサD1〜D3のパルス信号に基づいて設定され、モータ61の回転位相を表す。具体的には、図7(a)に示されるように、各電気角センサD1〜D3から各々論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とのいずれが出力されているかに応じて、電気角カウント値Eに「0」〜「5」範囲内の連続した整数値のうちのいずれかに設定されてDRAM72bに記憶される。マイクロコンピュータ70は、DRAM72bに記憶された電気角カウント値Eに基づきアクチュエータ60の回転位相を検出し、同コイルCの通電相を切り替えてモータを正・逆回転する。ここで、モータ61の正回転時には、電気角カウント値Eは「0」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「0」といった順序で順方向に変化する。一方、アクチュエータ60の逆回転時には、電気角カウント値E「5」→「4」→「3」→「2」→「1」→「0」→「5」といった順序で逆方向に変化する。
[位置カウント値P]
位置カウント値Pは、モータ61の作用角、換言すればアクチュエータ60の制御値について機関始動時における基準値からの変更履歴を表す。具体的には、位置センサS1,S2のうち、一方のセンサからパルス信号の立ち上がりエッジ及び立下りエッジのいずれが生じているか、及び他方のセンサから論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とのいずれが出力されているかに応じて、位置カウント値Pに対し「+1」と「−1」とのいずれかが加算される(図7(b)参照)。なお、同図7(b)において、「↑」はパルス信号の立ち上がりエッジを表し、「↓」はパルス信号の立下りエッジを表している。こうした処理を実行して得られる位置カウント値Pは、各位置センサS1,S2からのパルス信号のエッジを計数した値になる。
ここで、モータ61の正回転中であれば、位置カウント値Pは、図6(d)及び(e)に示される位置センサS1,S2からのパルス信号のエッジ毎に「1」ずつ加算され、図6(g)に示されるパターンに沿って矢印Aに示す方向に推移するようになる。一方、アクチュエータ60の逆回転中であれば、位置カウント値Pは、上記パルス信号のエッジ毎に「1」ずつ減算され、図6(g)に示されるパターンに沿って矢印Bに示す方向に推移するようになる。なお、この位置カウント値Pは、内燃機関の運転が停止すると、「0」にリセットされる。したがって、位置カウント値Pは、アクチュエータ60の制御値が機関始動時の基準値に対してどれだけ変化したか、言い換えれば吸気バルブ20の最大リフト量が機関始動時の基準値に対してどれだけ変化したかを表す。また、位置カウント値Pは、吸気弁開閉装置100の駆動に基づいて迅速に加減算する必要があるため、DRAM72bに記憶される。
[ストロークカウント値S]
ストロークカウント値Sは、アクチュエータ60の制御量の絶対値、換言すれば最大リフト量の実際値を表す。機関運転時に、マイクロコンピュータ70は、位置カウント値Pをストロークカウント値Sに加算し、ストロークカウント値Sをこの加算された値に更新される。なお、機関停止が完了し、吸気弁開閉装置100の駆動が停止されたときのストロークカウント値Sの最終値が次回機関運転の開始時の基準値Sgとして学習されてEEPROM72cに記憶される。
したがって、マイクロコンピュータ70は、EEPROM72cに記憶された基準値SgとDRAM72bに記憶された位置カウント値Pとに基づきストロークカウント値S、換言すれば最大リフト量の実際値を算出する。そして、マイクロコンピュータ70は、この実際値と機関運転状態に基づいて設定された制御目標値との乖離が小さくなるように、アクチュエータ60に対する通電のデューティ比DU、換言すればアクチュエータ60の駆動荷重をフィードバック制御する。以下、アクチュエータ60に対する通電のデューティ比の制御について詳細に説明する。
このデューティ比DUのフィードバック制御に係る処理では、吸気バルブ20の最大リフト量の制御目標値とその実際値との偏差ΔRVLに基づいてデューティ比DUが以下の各演算式(1)〜(4)を通じて設定される。

DU ← VLP+VLI+VLD・・・(1)

VLP←KP・ΔRVL ・・・(2)
KP:補正係数(比例ゲイン)

VLI←KI・ΣΔRVL(i) ・・・(3)
KI:補正係数(積分ゲイン)

VLD←KD・(ΣΔRVL(i)−ΣΔRVL(i−1))/Δt ・・・(4)
KD:補正係数(微分ゲイン)
Δt:制御周期

上式(2)において、「VLP」はフィードバック制御における比例項であり、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値とその制御目標値との間に乖離傾向が全く存在していない場合には、この比例項VLPはその基準値「0」に収束する。
一方、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値がその制御目標値よりも小さい場合には、比例項VLPは正の値に設定され、コントロールシャフト54を図5の方向Rに付勢する駆動荷重が発生する。
他方、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値がその制御目標値よりも大きい場合には、比例項VLPは負の値に設定され、コントロールシャフト54を図5の方向Rに付勢する駆動荷重が発生する。
このように最大リフト量の実際値と制御目標値との間の偏差ΔRVLに基づき、それに見合う大きさの比例項VLPが算出されることにより、最大リフト量の実際値と制御目標値との間の乖離が補償されるようにデューティ比DUが適切な量に設定されるようになる。
また、上式(3)において、「VLI」はフィードバック制御における積分項である。上式(3)において、「ΣΔRVL」は、予め定められた所定期間における上記偏差ΔRVLの積算値であり、添え字「i」はその所定期間中の各制御周期において算出される偏差ΔRVLの値をそれぞれ示している。同式(3)から明らかなように、最大リフト量の制御目標値と実際値との間に定常的な偏差が存在すると、積分項VLIは徐々に増大しあるいは減少するようになる。その結果、最大リフト量の制御目標値と実際値との間に比例項VLPによっては補償することのできないような定常的な偏差が存在する場合であっても、この積分項VLIにより、その偏差が打ち消されるようになる。
また、上式(4)において「VLD」は微分項である。同式(4)に示されるように、最大リフト量の実際値と制御目標値との間の偏差ΔRVLが急激に変化すると、微分項VLDはその変化を緩和するように変化する。
その結果、こうしたフィードバック制御により、アクチュエータ60の駆動に対する抵抗荷重が大きいほど、同アクチュエータ60に対する通電のデューティ比DUが大きく設定され、アクチュエータ60、正確にはコイルCを流れる電流が大きくなる。
上述のフィードバック制御により、吸気バルブ20の最大リフト量を機関運転状態に適した値に変更し、内燃機関の燃費や出力の向上を図ることができるようになる。
ところで、上述の最大リフト量の制御中に、例えば遊星ギヤ機構62において異物の噛み込み等により駆動固着が発生し、最大リフト量の変更不能が発生することがある。そこで、こうした駆動固着を早期に検出するために、例えばデューティ比DU及びアクチュエータ60を流れる電流が所定の閾値よりも大きいにも拘わらず、吸気バルブ20の最大リフト量、換言すればストロークカウント値Sが変化しないときに、最大リフト量の変更不能が発生したと判断し、これに基づいて動弁系の駆動固着が発生した旨判断することができる。
ただし、位置センサS1,S2の出力信号にノイズが生じることにより、吸気バルブの最大リフト量の検出値と同最大リフト量の実際値との間に、換言すればストロークカウント値Sの検出値Skと最大リフト量の実際値に対応するストロークカウント値S(以下、「ストロークカウントSの実際値Sj」と称する)との間に偏差が生じることがある。こうした偏差が生じた場合、最大リフト量の検出値が設定された制御目標値に達していないものの、コントロールシャフト54がその制御目標値に対応する位置を通過してHi端又はLo端に到達するおそれがある。この場合、最大リフト量が制御目標値に達していない状態で同最大リフト量の変更が不能となった旨の判断がなされる。すなわち、最大リフト量の検出値と実際値との偏差に起因してコントロールシャフト54がHi端又はLo端に到達したときに、動弁系において噛み込み等により駆動固着が発生したと誤判断されるおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に説明する処理を実行することにより、こうした不都合を好適に回避するようにしている。
以下、図8〜10のフローチャートを参照して本実施形態にかかる異常検出方法の処理手順について説明する。なお、図8〜10に示される一連の検出処理は、機関運転の開始時から次の停止時までの期間、すなわち1つの機関運転トリップを一検出周期としてマイクロコンピュータ70により実行される。
この処理ではまず、最大リフト量の変更が不能となったか否かを判断する(ステップS10)。具体的には、単位時間内にストロークカウント値Sの変化量が所定の変化量よりも大きいときに、最大リフト量の変更が可能である旨判断し、デューティ比DU及びアクチュエータ60を流れる電流が所定の閾値よりも大きいにも拘わらず、ストロークカウント値Sが変化しないときに、最大リフト量の変更が不能となった旨判断する。ここで、最大リフト量の変更が可能である旨判断された場合には(ステップS10:NO)、動弁系において駆動固着が発生していないと判断し、予め設定された時間間隔を隔ててステップ10による処理を繰り返して実行する。
一方、最大リフト量の変更が不能となった旨判断された場合には(ステップ10:YES)、ストロークカウント値Sの変化履歴に基づき、最大リフト量の変更が不能となる直前にコントロールシャフト54がHi端側に変位していたか否かを判断する(ステップS20)。コントロールシャフト54がHi端側に変位していた旨判断された場合には(ステップS20:YES)、最大リフト量の変更が不能となった際のストロークカウント値Sの検出値SkとHi端に対応するストロークカウント値Sの初期値Shiとの差ΔShi(=Shi−S)が予め設定された閾値Sth以下であるか否かを判断する(ステップS30)。
ここで、ノイズ等によりストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が発生したとしても、その偏差が極端に大きくなる可能性が低い。そのため、最大リフト量の変更が不能となったときに、該時点のストロークカウント値Sの検出値と実際値との差が大きい場合に、それら検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がHi端に到達した可能性は低く、むしろ実際に動弁系において駆動固着が発生している可能性のほうが高い。
したがって、差ΔShiが閾値Sthよりも大きい旨判断された場合には(ステップS30:NO)、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がHi端に到達した可能性は極めて低いとみなす。この場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断し、車両の操作パネル等に設けられた警告ランプを点灯する(ステップS32)。一方、差ΔShiが閾値Sth以下である旨判断された場合には(ステップS30:YES)、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がHi端に到達した可能性があると判断し、学習履歴フラグFgが「オン」であるか否かを判断する(ステップS31)。なお、この学習履歴フラグFgは、今回の機関運転が開始した後に、後述のLo端学習が実行されたか否かを表すフラグであり、機関始動時に「オフ」に設定されてDRAM72bに記憶される。
ここで、学習履歴フラグFgが「オフ」である旨判断された場合には(ステップS31:NO)、今回の機関運転が開始した後に、Lo端学習が実行されたことがなく、最大リフト量の変更が初めて不能となった旨判断する。この場合、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がHi端に到達した可能性があると判断し、Lo端学習を実行する。
図10のフローチャートに、このLo端学習の処理手順を示す。すなわち、このLo端学習の処理ではまず、最大リフト量の変更が不能となった際のストロークカウント値Sの検出値Skに基づき、以下の式(5)を通じてストロークカウント値Sの制御目標値Stを算出して前述のデューティ比DUのフィードバック制御を実行する(ステップS110)。

St←Sk−Bd …(5)
Bd:減量値

式(5)において、減量値Bdは予め設定された正の値である。そのため、制御目標値Stはストロークカウント値Sの検出値Skよりも小さい値に設定され、コントロールシャフト54がLo端側に変位するように駆動される。その結果、最大リフト量が減少するとともに、位置カウント値Pが減少するようになる。なお、この減量値Bdは、最大リフト量が急激に変化することを抑制すべく、その大きさが適宜設定されている。
次に、上述のステップS10と同様に、デューティ比DU、アクチュエータ60を流れる電流及びストロークカウント値Sの変化量に基づいて最大リフト量の変更が不能となったか否かを判断する(ステップS120)。ここで、最大リフト量の変更が可能である旨判断された場合には(ステップS120:NO)、コントロールシャフト54がLo端に到達していないと判断し、先のステップS110に戻り、コントロールシャフト54を継続してLo端側に駆動する。一方、最大リフト量の変更が不能となった旨判断された場合には(ステップS120:YES)、コントロールシャフト54がLo端に到達したとみなし、その時点のストロークカウント値Sの検出値SkをEEPROM72cに記憶されたLo端に対応するストロークカウント値の初期値Sloに更新するとともに(ステップS130)、位置カウント値Pを「0」にリセットする(ステップS140)。
そして、こうしたLo端学習が完了した後に、図8のステップS34に進み、学習履歴フラグFgを「オン」に設定し、ステップS10による処理を繰り返して実行する。
一方、上述のステップS31において、学習履歴フラグFgが「オン」である旨判断された場合には(ステップS21:YES)、すなわちLo端学習が完了した後に最大リフト量の変更が再度不能となったと判断された場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断し、車両の操作パネル等に設けられた警告ランプを点灯する(ステップS32)。
ところで、上述のステップS20において、最大リフト量の変更が不能となる直前にコントロールシャフト54がLo端に変位していた旨判断された場合には(ステップS20:NO)、最大リフト量の変更が不能となった際のストロークカウント値Sの検出値SkとLo端に対応するストロークカウント値Sの初期値Sloとの差ΔSlo(=Sk−Slo)が閾値Sth以下であるか否かを判断する(ステップS40)。
差ΔSloが閾値Sthよりも大きい旨判断された場合には(ステップS40:NO)、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値との間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端に到達した可能性は極めて低いとみなす。この場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断し、車両の操作パネル等に設けられた警告ランプを点灯する(ステップS42)。一方、差ΔSloが閾値Sth以下である旨判断された場合には(ステップS40:YES)、ストロークカウント値Sの検出値と実際値との間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端に到達した可能性があると判断し、学習履歴フラグFgが「オン」であるか否かを判断する(ステップS41)。
ここで、学習履歴フラグFgが「オフ」である旨判断された場合には(ステップS41:NO)、今回の機関運転が開始した後に最大リフト量の変更が初めて不能となったため、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端に到達した可能性があると判断し、上述のLo端学習を実行する(ステップS43)。
そして、こうしたLo端学習が完了した後に、学習履歴フラグFgを「オン」に設定し(ステップS44)、ステップS10による処理を繰り返して実行する。一方、ステップS41において、学習履歴フラグFgが「オン」である旨判断された場合には(ステップS41:YES)、すなわちLo端学習が完了した後に最大リフト量の変更が再度不能となったと判断された場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断し、車両の操作パネル等に設けられた警告ランプを点灯する(ステップS42)。
次に、図11〜図17を参照して最大リフト量の変更が不能になったときに上述の異常検出方法の処理が実行される態様の複数の具体例について説明する。ここで、図11〜図17は、上述の異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端、駆動固着が発生する位置(以下、「固着位置」と称する)及びコントロールシャフト54の駆動位置の相対的な関係を模式的に示す説明図である。なお、図11〜図17に示されるように、これら具体例において、Lo端に対応するストロークカウント値Sの初期値Sloは「100」に設定されるとともに、Hi端に対応するストロークカウント値Sの初期値Shiは「200」に設定され、閾値Sthは「15」に設定されている。
図11(a)に示されるように、コントロールシャフト54がHi端側に駆動され、動弁系の駆動固着により検出値Skが「140」になったときに今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:YES)、検出値Skと初期値Shiとの差ΔShiが閾値Sth以下である否かが判断される(ステップS30)。ここで、差ΔShi(「200」−「140」=「60」)が閾値Sth(「15」)よりも大きいため(ステップS30:NO)、Lo端学習が実行されず、動弁系の駆動固着が発生した旨判断される(ステップS32)。
また、図11(b)に示されるように、コントロールシャフト54がLo端側に駆動され、動弁系の駆動固着により検出値Skが「160」になったときに今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:NO)、検出値Skと初期値Sloとの差ΔSloが閾値Sth以下であるか否かが判断される(ステップS40)。ここで、差ΔSlo(「160」−「100」=「60」)が閾値Sth(「15」)よりも大きいため(ステップS40:NO)、Lo端学習が実行されず、動弁系の駆動固着が発生した旨判断される(ステップS42)。
図12(a)に示されるように、コントロールシャフト54がHi端側に駆動され、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間の偏差により、検出値Skが「190」になったときにコントロールシャフト54がHi端に到達し、今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:YES)、検出値Skと初期値Shiとの差ΔShiが閾値Sth以下である否かが判断される(ステップS30)。ここで、差ΔShi(「200」−「190」=「10」)が閾値Sth(「15」)以下であり(ステップS30:YES)、且つ最大リフト量の変更が初めて不能となったため(ステップS31:NO)、Lo端学習が実行される(ステップS33)。そして、図12(b)に示されるように、Lo端学習において、コントロールシャフト54がLo端にまで駆動され(ステップS110、S120)、その際のストロークカウント値Sの検出値Sk(「90」)が初期値Slo(「100」)に設定される。これにより、ストロークカウント値Sの検出値と実際値との間の偏差が解消され、最大リフト量の制御が正確に再開される。
図13(a)に示されるように、コントロールシャフト54がLo端側に駆動され、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差により、ストロークカウント値Sが「110」になったときにコントロールシャフト54がLo端に到達し、今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となった場合(ステップS10:YES、ステップS20:NO)、検出値Skと初期値Sloとの差ΔSloが閾値Sth以下であるか否かが判断される(ステップS40)。ここで、差ΔSlo(「110」−「100」=「10」)が閾値Sth(「15」)以下であり(ステップS40:YES)、且つ最大リフト量の変更が初めて不能となったため(ステップS41:NO)、Lo端学習が実行される(ステップS43)。そして、図13(b)に示されるように、Lo端学習において、コントロールシャフト54がLo端に到達した旨判断され(ステップS120:YES)、その際のストロークカウント値Sの検出値Sk(「110」)が初期値Slo(「100」)に設定される。これにより、ストロークカウント値Sの検出値と実際値との間の偏差が解消され、最大リフト量の制御が正確に再開される。
図14(a)に示されるように、コントロールシャフト54がHi端側に駆動され、動弁系の駆動固着によりストロークカウント値Sの検出値Skが「190」になったときに今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:YES)、検出値Skと初期値Shiとの差ΔShiが閾値Sth以下である下否かが判断される(ステップS30)。ここで、差ΔShi(「200」−「190」=「10」)が閾値Sth(「15」)以下であり(ステップS30:YES)、且つ最大リフト量の変更が初めて不能となったため(ステップS31:NO)、Lo端学習が実行される(ステップS33)。図14(b)に示されるように、Lo端学習において、コントロールシャフト54がLo端にまで駆動され(ステップS110、S120)、その際のストロークカウント値Sの検出値Sk(「100」)が初期値Slo(「100」)に設定される。ここで、Lo端学習が完了した後に、ストロークカウント値Sの検出値と実際値との間に偏差が存在しないが、コントロールシャフト54の実際の可動範囲、すなわちLo端(Sj=「100」)から固着位置(Sj=「190」)までの範囲がマイクロコンピュータ70により認識される可動範囲、すなわちLo(Sj=「100」)端からHi端(Sj=「200」)までの範囲よりも小さい。そのため、図14(c)に示されるように、Lo端学習が完了した後においても、コントロールシャフト54が固着位置に到達し、最大リフト量の変更が再度不能となることがある(ステップS31:YES)。この場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断される(ステップS32)。
図15(a)に示されるように、コントロールシャフト54がLo端側に駆動され、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間の偏差により、ストロークカウント値Sが「110」になったときにコントロールシャフト54がLo端に到達し、今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:NO)、検出値Skと初期値Sloとの差ΔSloが閾値Sth以下であるか否かが判断される(ステップS40)。ここで、差ΔSlo(「110」−「100」=「10」)が閾値Sth(「15」)以下であり(ステップS40:YES)、且つ最大リフト量の変更が初めて不能となったため(ステップS41:NO)、Lo端学習が実行される(ステップS43)。そして、図15(b)に示されるように、Lo端学習において、コントロールシャフト54がLo端に到達した旨判断され(ステップS120:YES)、その際のストロークカウント値Sの検出値Sk(「110」)が初期値Slo(「100」)に設定される。これにより、検出値Skと実際値Sjとの間の偏差が解消される。このようにLo端学習により検出値Skと実際値Sjとの間の偏差が解消されたが、コントロールシャフト54の実際の可動範囲、すなわちLo端(Sj=「100」)から固着位置(Sj=「190」)までの範囲がマイクロコンピュータ70により認識される可動範囲、すなわちLo(Sj=「100」)端からHi端(Sj=「200」)までの範囲よりも小さい。そのため、図15(c)に示されるように、Lo端学習が完了した後に、コントロールシャフト54がHi端側に駆動され、検出値Skが「190」になったときに動弁系の駆動固着により最大リフト量の変更が再度不能となることがある(ステップS31:YES)。この場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断される(ステップS32)。
図16(a)に示されるように、コントロールシャフト54がLo端側に駆動され、動弁系の駆動固着により、検出値Skが「110」になったときに今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:NO)、検出値Skと初期値Sloとの差ΔSloが閾値Sth以下である下否かが判断される(ステップS40)。ここで、差ΔShi(「110」−「100」=「10」)が閾値Sth(「15」)以下であり(ステップS40:YES)、且つ最大リフト量の変更が初めて不能となったため(ステップS41:NO)、Lo端学習が実行される(ステップS43)。図16(b)に示されるように、コントロールシャフト54が固着位置よりもLo端側に駆動できないため、コントロールシャフト54がLo端に到達した旨の判断がなされ(ステップS120:YES)、その時点の検出値Sk(「110」)が初期値Slo(「100」)に設定される。これにより、コントロールシャフト54の実際の可動範囲、すなわち固着位置(Sj=「110」)からHi端(Sj=「200」)までの範囲がマイクロコンピュータ70により認識される可動範囲、すなわち固着位置(Sj=「110」)からストロークカウント値Sが「210」である位置までの範囲よりも小さくなる。そのため、図16(c)に示されるように、Lo端学習が完了した後において、コントロールシャフト54がHi端に到達し、最大リフト量の変更が再度不能となることがある(ステップS31:YES)。この場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断される(ステップS32)。
図17(a)に示されるように、コントロールシャフト54がHi端側に駆動され、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間の偏差によりコントロールシャフト54がHi端に到達し、その検出値Skが「190」になったときに今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となると(ステップS10:YES、ステップS20:YES)、検出値Skと初期値Shiとの差ΔShiが閾値Sth以下である下否かが判断される(ステップS30)。ここで、差ΔShi(「200」−「190」=「10」)が閾値Sth(「15」)以下であり(ステップS30:YES)、且つ最大リフト量の変更が初めて不能となったため(ステップS31:NO)、Lo端学習が実行される(ステップS33)。ここで、Lo端学習において、コントロールシャフト54がLo端側に駆動されるときに、動弁系の駆動固着が発生することがある。例えば図17(b)に示されるように、Lo端学習において検出値Skが「100」になったときに駆動固着により最大リフト量の変更が不能となると、コントロールシャフト54がLo端に到達した旨の判断がなされ(ステップS120:YES)、その時点の検出値Sk(「100」)が初期値Slo(「100」)に設定される。すなわち、Lo端学習が実行されたが、検出値Skと実際値Sjとの間の偏差が解消されておらず、コントロールシャフト54の実際の可動範囲、すなわち固着位置(Sj=「110」)からHi端(Sj=「200」)までの範囲がマイクロコンピュータ70により認識される可動範囲、すなわち固着位置(Sj=「110」)からストロークカウント値Sが「210」である位置までの範囲よりも小さくなる。そのため、図17(c)に示されるように、Lo端学習が完了した後においても、コントロールシャフト54がHi端に到達し、最大リフト量の変更が再度不能となることがある(ステップS31:YES)。この場合には、動弁系の駆動固着が発生した旨判断される(ステップS32)。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)今回の検出周期において吸気バルブ20の最大リフト量の変更が初めて不能になったときに動弁系の駆動固着の検出を保留するとともに最大リフト量のLo端学習を行い、該Lo端学習が完了した後に最大リフト量の変更が再度不能になったときに動弁系の駆動固着が発生した旨判断するようにした。これにより、動弁系の駆動固着が発生しておらず、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が存在していることに起因してコントロールシャフト54がLo端又はHi端に到達し、最大リフト量の変更が不能となった場合に、Lo端学習によりストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が存在する状態が解消され、最大リフト量の制御が正確に再開されることができる。その結果、Lo端学習が完了した後にコントロールシャフト54がLo端及びHi端に再度到達することを回避することができ、それら検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端又はHi端に到達したときに、動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避することができるようになる。一方、動弁系において噛み込み等により駆動固着が発生した場合には、Lo端学習が行われて最大リフト量の制御が一旦再開されるものの、コントロールシャフト54の実際の可動範囲がマイクロコンピュータ70により認識される可動範囲よりも小さいため、Lo端学習が完了した後にも、その駆動固着が発生した位置又はLo端、Hi端にコントロールシャフト54が到達することがある。このように駆動固着が発生した位置又はLo端、Hi端にコントロールシャフト54が到達すると、最大リフト量の変更が再度不能となり、動弁系の駆動固着が発生した旨の判断がなされる。したがって、上記実施形態によれば、検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端又はHi端に到達したときに動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避し、動弁系の駆動固着を正確に検出することができるようになる。
(2)ストロークカウント値Sについて基準値Sgからの変更履歴、すなわち位置カウント値Pを検出し、基準値Sgと位置カウント値Pとに基づいてそのストロークカウント値S、換言すれば吸気バルブ20の最大リフト量を検出するようにした。こうした構成を採用した場合、位置カウント値Pを検出するときにノイズが発生することによりストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が一旦発生すると、その後の位置カウント値Pを正確に検出したとしても、その偏差が解消されない。そのため、それら検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端又はHi端に到達したときに動弁系の駆動固着が発生した旨の誤判断がより発生しやすくなる。
この点、上述の異常検出方法を採用することにより、本実施形態のように位置カウント値Pとその基準値Sgとに基づいてストロークカウント値Sを検出する構成を採用した場合であっても、それら検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端又はHi端に到達したときに動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することを回避し、動弁系の駆動固着を正確に検出することができるようになる。
(3)今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となったときに、該時点のストロークカウント値Sの検出値Skと最大リフト量の変更が不能となる直前にコントロールシャフト54が変位していた方向に位置する機械的限界位置に対応するストロークカウント値Sの初期値との差が閾値Sthよりも大きい場合、Lo端学習を禁止し、動弁系の駆動固着が発生した旨判断するようにした。これにより、今回の検出周期において最大リフト量の変更が初めて不能となったときに、該時点のストロークカウント値Sの検出値Skと最大リフト量の変更が不能となる直前にコントロールシャフト54が変位していた方向に位置する機械的限界位置に対応するストロークカウント値Sの初期値との差が閾値Sthよりも大きい場合、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54が機械的限界位置に到達した可能性は極めて低いとみなし、Lo端学習を禁止するとともに、動弁系の駆動固着が発生した旨判定する。これにより、早期に、且つ正確に動弁系の駆動固着を検出することができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施では、今回の検出周期において吸気バルブ20の最大リフト量の変更が初めて不能になったときに最大リフト量のLo端学習を実行するようにしている。これに限らず、吸気バルブ20の最大リフト量の変更が初めて不能になったときに、コントロールシャフト54をHi端に向けて駆動し、コントロールシャフト54が停止したときに同コントロールシャフト54がHi端に到達したと判断して該時点のストロークカウント値Sの検出値SkをHi端に対応する初期値Shiに設定するHi端学習を実行してもよい。また、吸気バルブ20の最大リフト量の変更が初めて不能になったときに、2つの機械的限界位置のうち、コントロールシャフト54の停止位置とより近い位置にある機械的限界位置において初期値学習を行う構成を採用することもできる。こうした構成を採用することにより、例えばコントロールシャフト54の停止位置と離れた位置にある機械的限界位置において初期値学習を行う場合と比較して、初期値学習に要する時間を短縮するとともに、同学習において最大リフト量の変動を抑制することができ、初期値学習による機関運転状態の変動を抑制することができる。
・上記実施形態では、1つの機関運転トリップを一検出周期とするようにしたが、これに限らず、2つ以上の運転トリップを一検出周期とする構成を採用することもできる。なお、こうした構成を採用した場合、一検出周期の開始から完了まで学習履歴フラグFgの値を記憶することが必要となるため、その学習履歴フラグFgをEEPROM72c等、不揮発性メモリに記憶することが望ましい。
・上記実施形態では、最大リフト量の変更が初めて不能となったときに、該時点の検出値Skと最大リフト量の変更が不能となる直前にコントロールシャフト54が変位していた方向に位置する機械的限界位置に対応するストロークカウント値Sの初期値との差が閾値Sthよりも大きい場合、ストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54が機械的限界位置に到達した可能性は極めて低いとみなし、Lo端学習を禁止するとともに、動弁系の駆動固着が発生した旨判断するようにしている(ステップS20、ステップS30、ステップS40)。これに限らず、例えばノイズ以外の要因によりストロークカウント値Sの検出値Skと実際値Sjとの間に大きなずれが発生する可能性が高い場合には、図18のフローチャートに示されるように、ステップS20,30の処理を省略し、最大リフト量の変更が初めて不能となったことを条件に(ステップS31:NO)、Lo端学習を実行する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、ストロークカウント値Sについて基準値Sgからの変更履歴、すなわち位置カウント値Pを検出し、基準値Sgと位置カウント値Pとに基づいてそのストロークカウント値S、換言すれば吸気バルブ20の最大リフト量を検出する動弁系の異常検出方法に本発明を適用した場合について例示した。これに限らず、例えばポテンショメータ等により最大リフト量を直接検出する構成を採用した場合においても、電気的なバラツキや経年変化等により最大リフト量の検出値とその実際値との間に偏差が生じていることに起因してコントロールシャフト54がLo端又はHi端に到達したときに、動弁系の駆動固着が発生したと誤判断することがある。したがって、このように最大リフト量を直接検出する動弁系の異常検出方法においても、基本的に同様の態様をもって本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、機関バルブの最大リフト量及び作用角を変更する動弁系の異常検出方法に本発明を適用した場合について例示したが、これに限らず、例えば機関バルブの開弁時間等、他のバルブ特性を変更する動弁系の異常検出方法においても、基本的に同様の態様をもって本発明を適用することができる。
この発明の一実施形態にかかる内燃機関の動弁系についてその一部断面構造を示す断面図。 同実施形態にかかる内燃機関の動弁系についてその配設態様を示す平面図。 同実施形態の仲介駆動機構についてその内部構造を示す破断斜視図。 同実施形態の入力部と出力部との相対位相差の変化に伴う吸気バルブの最大リフト量及び作用角の変化を示すグラフ。 同実施形態のアクチュエータの構造を主に示す部分断面図。 (a)〜(h)同実施形態の各センサの出力波形及び各カウントのカウント値が推移するパターン変化を示すタイミングチャート。 (a),(b)同実施形態の各センサの出力信号と電気角カウント及び位置カウントとの関係を示す図。 同実施形態にかかる異常検出方法の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる異常検出方法の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる異常検出方法の処理手順を示すフローチャート。 (a),(b)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端、固着位置及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 (a),(b)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 (a),(b)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 (a)〜(c)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端、固着位置及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 (a)〜(c)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端、固着位置及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 (a)〜(c)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端、固着位置及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 (a)〜(c)同実施形態にかかる異常検出方法の処理が実行されたときに、Lo端、Hi端、固着位置及びコントロールシャフトの駆動位置の相対的な関係の一具体例を模式的に示す説明図。 上記動弁系の異常検出方法の変形例についてその処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
C…コイル、S1,S2…位置センサ、D1〜D3…電気角センサ、2…シリンダヘッド、10…排気バルブ、11…バルブスプリング、12…ラッシュアジャスタ、13…ロッカーアーム、13a…ローラ、14…排気カムシャフト、15…カム、16…リテーナ、20…吸気バルブ、21…バルブスプリング、22…ラッシュアジャスタ、23…ロッカーアーム、23a…ローラ、24…吸気カムシャフト、25…カム、26…リテーナ、50…仲介駆動機構、51…入力部、51a…ローラ、51h…ヘリカルスプライン、52…出力部、52h…ヘリカルスプライン、53…支持パイプ、53a…長孔、54…コントロールシャフト、55…スライダギア、55a…ヘリカルスプライン、55b…ヘリカルスプライン、55c…溝、56…ブッシュ、56a…貫通孔、57…係止ピン、60…アクチュエータ、60a…ハウジング、61…モータ、61a…ステータ、61b…ロータ、62……遊星ギヤ機構、63…出力軸、63a,63b…ストッパ、64…遊星ギヤ、65…ローラナット、66…ベアリング、68…連結部材、70…マイクロコンピュータ(駆動制御手段)、71…中央演算処理装置(CPU)、72a…不揮発性メモリ(ROM)、72b…揮発性メモリ(DRAM)、72c…不揮発性メモリ(EEPROM)、73…電流センサ、74…アクセルセンサ、90…排気弁開閉機構、100…吸気弁開閉機構。

Claims (4)

  1. 2つの機械的限界位置の間で往復動することにより機関バルブのバルブ特性を変更する駆動部材と、前記駆動部材に連結され、同駆動部材を駆動するアクチュエータと、バルブ特性を検出する検出手段と、機関運転状態に基づいてバルブ特性の制御目標値を設定し、前記検出手段によって検出されるバルブ特性の検出値と前記制御目標値との乖離が小さくなるように前記アクチュエータを通じて前記駆動部材を駆動制御する駆動制御手段とを備える動弁系に適用され、前記駆動制御手段による駆動制御の実行中にバルブ特性の変更が不能となったことに基づいて前記動弁系の駆動固着を検出する動弁系の異常検出方法において、
    所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、前記動弁系の駆動固着の検出を保留するとともに、前記駆動部材を前記機械的限界位置の一方に向けて駆動し、該駆動部材が停止したときに同駆動部材がその機械的限界位置に到達したと判断して該時点のバルブ特性の検出値を該機械的限界位置に対応する同バルブ特性の初期値に設定する初期値学習を行い、該初期値学習が完了した後にバルブ特性の変更が再度不能となったことを条件に前記動弁系の駆動固着が発生した旨判定する
    ことを特徴とする動弁系の異常検出方法。
  2. 請求項1に記載の動弁系の異常検出方法において、
    前記検出手段は、バルブ特性について所定の基準値からの変更履歴を検出し、前記変更履歴と前記基準値とに基づいてバルブ特性を検出する
    ことを特徴とする動弁系の異常検出方法。
  3. 請求項1又は2に記載の動弁系の異常検出方法において、
    前記所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、前記2つの機械的限界位置のうち、前記駆動部材の停止位置とより近い位置にある機械的限界位置において初期値学習を行う
    ことを特徴とする動弁系の異常検出方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁系の異常検出方法において、
    前記所定の検出周期においてバルブ特性の変更が初めて不能となったときに、該時点のバルブ特性の検出値とバルブ特性の変更が不能となる直前に前記駆動部材が変位していた方向に位置する前記機械的限界位置に対応するバルブ特性の初期値との差が所定量よりも大きい場合、前記初期値学習を禁止するとともに、前記動弁系の駆動固着が発生した旨判定する
    ことを特徴とする動弁系の異常検出方法。
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