JP2009297214A - 遊技役物、及び遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】一定の流入口から流入した遊技媒体を抽選部材に向かって移動させる過程で、抽選部材に向かって移動する遊技媒体の抽選部材への到達時間、到達速度等遊技媒体の態様を変化させることができる遊技役物及び遊技機を提供すること。
【解決手段】この遊技役物7は、遊技領域を流下する遊技媒体23が流入可能な流入口8aと、流入口8aから流入した遊技媒体23が通過可能な複数の領域を有し、遊技媒体23が複数の領域のうちいずれの領域を通過するかによる抽選を行う抽選部材8nと、流入口8aから流入した遊技媒体を抽選部材8nに向けて移動させる案内部材8gと、を有し、案内部材8gが、遊技媒体を載置可能な面部8hと、面部8hを揺動可能に支える軸部と、を有しており、面部が揺動することによって、抽選部材8nに向かって遊技媒体23が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体23が抽選部材8nに向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現可能に構成される。
【選択図】図3
【解決手段】この遊技役物7は、遊技領域を流下する遊技媒体23が流入可能な流入口8aと、流入口8aから流入した遊技媒体23が通過可能な複数の領域を有し、遊技媒体23が複数の領域のうちいずれの領域を通過するかによる抽選を行う抽選部材8nと、流入口8aから流入した遊技媒体を抽選部材8nに向けて移動させる案内部材8gと、を有し、案内部材8gが、遊技媒体を載置可能な面部8hと、面部8hを揺動可能に支える軸部と、を有しており、面部が揺動することによって、抽選部材8nに向かって遊技媒体23が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体23が抽選部材8nに向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現可能に構成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、遊技役物及び遊技機に係り、特に抽選部材への遊技媒体の到達時間を変化させる機能を有する遊技役物等に関する。
パチンコ機においては、弾球された球が遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で球が遊技領域内の遊技釘(ゲージともいう。)や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に球が入賞すれば所定の景品球払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に球が流入すれば景品球払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は球の流下における偶然性を利用しつつ球の入賞及び景品球払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
遊技者は、パチンコ機において大当りに入賞すると、多くの遊技媒体の払出しを得ることができるため、大当りとなることを期待して遊技を行う。この大当りの態様として、一般的に第1の特別遊技(1種大当り又は図柄変動大当りともいう。)と第2の特別遊技(2種大当り又は役物大当りともいう。)とが存在しており、各大当りを個別に実現可能な1種タイプ及び2種タイプのパチンコ機や、いずれの大当り態様も実現可能な1種2種タイプのパチンコ機が概念できる。
第2の特別遊技は、所定の入賞口への遊技媒体の入賞に基づいて2種大入賞口が所定時間開放することで発生し(第2の特別遊技の第一段階)、2種大入賞口が所定時間開放した際に、2種大入賞口内に流入した遊技媒体が特定の領域を通過するか否かによって第2の特別遊技が継続するか否かを抽選する。遊技媒体が特定の領域を通過すると、第2の特別遊技の継続が確定して、遊技者は多くの遊技媒体の払出しを得ることができる。
第2の特別遊技が継続するか否かの抽選は、例えば2種大入賞口内に配置された抽選部材によって行われる。この抽選部材は、遊技媒体が通過可能な複数の領域を有しており、そのうちいずれの領域を遊技媒体が通過するかによって当否を決定する。この抽選は、2種大入賞口に入賞した遊技媒体の物理的な動きによって当否が決まる。そのため遊技者は、遊技媒体の移動速度、転動方向等遊技媒体の移動態様を注視する。そのような遊技者の期待感を高めるために、2種大入賞口に入賞した遊技媒体を直ちに抽選部材に導かずに種々のルートを通過させて抽選部材に導くように構成したり、遊技媒体が種々のルートを通過する過程において当否抽選を行うように構成したりする遊技機が提案されている。
例えば、特許文献1に記載のパチンコ機は、2種大入賞口内に配置された揺動可能な振分け部材によって、2種大入賞口内に流入された遊技媒体を抽選部材に導く抽選ルートと、抽選部材に導かない外れルートと、に振り分ける。この抽選ルートと外れルートの振り分けは、振分け部材が揺動することによって行う。振分け部材によって抽選ルートに振り分けられた遊技媒体は、抽選部材によって抽選される。一方、振分け部材によって外れルートに振り分けられた球は外れとなる。
また、特許文献2に記載のパチンコ機は、遊技領域において左右に離間して配置された第一入賞口及び第二入賞口と、遊技領域を流下する遊技媒体を第一入賞口又は第二入賞口に向かうように振り分け可能な振分け部材と、を有している。このパチンコ機は、振分け部材がシーソー状に揺動可能であり、振分け部材の揺動態様によって遊技媒体をいずれかの入賞口に向けて振り分けることが可能である。
特許文献1のパチンコ機は、抽選部材に導く前段階で振分け部材によって当否を抽選するため、抽選部材に遊技媒体を導く過程においても遊技者の注意を惹きつけるきつけることができる。しかし、遊技媒体が振分け部材に到達するタイミングによって、遊技媒体が振り分けられるルートが決まることがあり、当否抽選の結果が直ちに決まることがあった。また、振分け部材は、遊技媒体をいずれかのルートに振り分けるのみであり、例えば振分け部材によって抽選部材に導く遊技媒体の速度等を調整することができなかった。
また、特許文献2に記載のパチンコ機は、遊技媒体が遊技者の意図する方向に向かうか否かは、振分け部材の揺動態様によって定まるため、振分け部材の揺動態様に遊技者の注意を惹きつけることができる。しかし、遊技媒体が振分け部材に導かれるタイミングによって、直ちに遊技媒体が振り分けられる方向が決まり、遊技者の注意を継続して惹きつけることが困難であった。更に、この振分け部材についても、遊技媒体をいずれかの方向に振り分けるのみであり、例えば振分け部材によって抽選部材に導く遊技媒体の速度等を調整することができなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、一定の流入口から流入した遊技媒体を抽選部材に向かって移動させる過程で、抽選部材に向かって移動する遊技媒体の抽選部材への到達時間、到達速度等遊技媒体の移動態様を変化させることができる、遊技役物及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての遊技役物は、遊技領域を流下する遊技媒体が流入可能な流入口と、流入口への遊技媒体の流入が困難な状態と流入が容易な状態とを繰り返し実現可能な動作部材と、流入口から流入した遊技媒体が通過可能な複数の領域を有し、遊技媒体が複数の領域のうちいずれの領域を通過するかによる抽選を行う抽選部材と、流入口から流入した遊技媒体を抽選部材に向けて移動させる案内部材と、を有する遊技役物であって、案内部材が、遊技媒体を載置可能な面部と、面部を揺動可能に支える軸部と、を有しており、面部が揺動することによって、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現可能に構成される。
案内部材は、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現する。案内部材が抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態を実現している際には、遊技媒体が、抽選部材に向けて移動し難くなり、抽選部材に向けての移動速度が低減したり、抽選部材に向かって移動しなくなったりする。一方、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態を案内部材が実現している際には、案内部材によって移動し難くされた後の遊技媒体が、抽選部材に向けて移動し易くなり、抽選部材に向けての移動速度が増大したり、一定の速度で抽選部材に向けて移動したりする。すなわち、遊技媒体が流入口から流入して抽選部材に到達するまでの過程で、案内部材が実現する状態によって、遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び抽選部材に向かって移動する遊技媒体の速度を変化させることができる。
ここで遊技媒体としては、典型的には遊技機としてのパチンコ機に使用される球(パチンコ球)が概念されるが、もちろん、遊技領域をコインが流下するコインゲーム等においては、そのコインが遊技媒体に該当する。
案内部材が抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態は、遊技媒体が抽選部材に向けて移動し難くなる状態である。例えば抽選部材に向かって移動する遊技媒体の移動速度が低減する状態、抽選部材に向かって移動する遊技媒体の移動量がゼロとなる(遊技媒体が抽選部材に向かって移動しない)状態、及び抽選部材と異なる方向に遊技媒体が移動して実質的に抽選部材に向かって遊技媒体が移動しない状態、を例示できる。
案内部材が、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態は、抽選部材に向かって移動し難かった遊技媒体が抽選部材に向かって移動し易くなる状態である。例えば移動速度が低減された遊技媒体が抽選部材に向かって移動速度を増大する状態、移動量がゼロであった(抽選部材に向かって移動しなかった)遊技媒体が抽選部材に向かって移動量を増大する(遊技媒体が抽選部材に向けて移動する)状態、及び抽選部材と異なる方向に移動した遊技媒体が実質的に抽選部材に向かって移動する状態、を例示できる。
なお、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態は、抽選部材に向かって移動するのを困難とされた遊技媒体が移動するのを容易とする状態を実現できるものであればよく、抽選部材に向かって移動するのを困難とされていない遊技媒体についても抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態を実現できるものであってもよい。
また、抽選部材に向かって移動するのを困難とする遊技媒体は、単数であってもよいし複数であってもよい。更に、移動するのを困難とされた後に容易とされる遊技媒体は、移動するのを困難とされた遊技媒体を一度に全部移動させるように構成してもよいし、移動するのを困難とされた遊技媒体のうち一部の遊技媒体を移動させて、複数回に分けて抽選部材に向けて移動させるように構成してもよい。
案内部材は、遊技媒体を載置可能な面部と、面部を揺動可能に支える軸部と、を有しており、面部が揺動することによって、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返しを実現する。
案内部材の面部を揺動させることによって、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と容易とする状態を繰り返し実現することができる。面部を揺動させるのみの簡易な構造によって、遊技媒体が抽選部材に到達する到達時間及び到達速度を調整することが可能である。
面部は、遊技媒体が載置可能な面を有する部材である。面部が揺動することにより、面部が傾斜状態となり、載置された遊技媒体の移動が困難な状態と容易な状態とを実現する。具体的な構成としては、例えば、左右方向において揺動可能な面部では、右側に抽選部材を配置して、左側に壁を配置する。面部が左下方に傾斜するように揺動すると、遊技媒体は、面部に沿って左下方に流下し、壁と接触して面部に留まる。すなわち、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態である。一方、面部が右下方に傾斜するように揺動すると、遊技媒体は、面部に沿って右下方に移動し、抽選部材に向けて移動する。すなわち、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態である。
本発明に係る遊技役物は、遊技領域を流下する遊技媒体が流入可能に配置された流入口と、流入口への遊技媒体の流入が困難な状態と流入が容易な状態とを繰り返し実現可能な動作部材と、を備えている。動作部材が流入口への流入を容易な状態を実現しているときには、遊技媒体は流入口から流入する。しかし、動作部材が流入口への流入を困難な状態を実現しているときには、遊技媒体は流入口に到達しても流入しない。このような流入口及び動作部材を有する遊技役物としては、例えば遊技媒体の流入が特別遊技の抽選の契機となるとともに、一定数の遊技媒体の払出しの契機となる始動入賞口、始動入賞口への流入による特別遊技の抽選結果が当たりとなった際に大当り遊技を実行する大入賞口、遊技媒体の流入が一定数の遊技媒体の払出しの契機となる一般入賞口、を例示することができる。
動作部材は、流入口への遊技媒体の流入を容易な状態と困難な状態とを実現できる部材であり、より具体的には、流入口を閉める状態と開ける状態とを開閉動作により実現する開閉扉、流入口の開口寸法を遊技媒体が流入容易な寸法と流入し難い寸法とに変化させるように流入口近傍で移動する移動部材、を例示できる。
遊技媒体の流入が容易な状態と困難な状態とに状態を変化させる構成は、ソレノイド等の駆動源を用いて動作部材を一定周期で駆動させるように構成して実現してもよいし、他の流入口への遊技媒体の流入や遊技状態に基づいて駆動させるように構成して実現もよく、更には、流入口に流入した遊技媒体が内部の機構を駆動させることにより状態を変化させるように構成して実現してもよく、種々の構成によって実現することができる。
抽選部材は、流入口から流入した遊技媒体が通過可能な複数の領域を有し、複数の領域のうちいずれの領域を遊技媒体が通過するかによる抽選を行う。この抽選部材は、例えば抽選部材の複数の領域のうちいずれかの領域を当りとなる特定領域として構成することができる。流入口から流入した遊技媒体は、抽選部材に到達したタイミング及び抽選部材に到達した際の速度に応じて、複数の領域のうちいずれかの領域を通過する。そして、遊技媒体が特定領域を通過すると当りとなり、遊技者は利益を得ることができる。一方、遊技媒体が特定領域以外の領域を通過すると外れとなり、遊技者は利益を得ることができない。
このように遊技媒体がいずれかの領域を通過するかによって抽選を行う抽選部材は、遊技媒体の物理的な動きによって当否を抽選するため、遊技媒体の挙動に遊技者の関心を惹きつけることができる。更に、案内部材が実現する態様によって遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び遊技媒体の速度が変化するため、案内部材の動きについても遊技者の関心を惹きつけることが可能となる。
なお、抽選部材の当否結果に基づく遊技者への利益付与は、遊技媒体の払出し、遊技に関して有利な情報等の遊技に影響を与える利益付与に限られず、映像、音楽等の演出の提供、及びホールにおける飲食の提供等、遊技に影響を与えない利益付与も含む概念である。
また、案内部材を設けずに、遊技媒体を略一定の時間で抽選部材に到達するように構成したり、遊技媒体を略一定の速度で抽選部材に到達するように構成したりすると、遊技媒体が流入口から流入したタイミングで抽選部材の当否の結果が決まってしまい、遊技者の期待感を十分に高めることができないことがある。更に、流入口から抽選部材までの遊技媒体の到達時間及び到達速度が一定であると、特定のタイミングで流入させると当選し易くなる等、遊技媒体が流入口から流入するタイミングによって抽選部材の当否確率が変化して、公平な遊技が実現されないおそれがある。
そのため、案内部材によって、流入口から流入した遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び遊技媒体の速度を変化させて、上記問題を解決することが望ましい。流入口から流入した遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び遊技媒体の速度が変化することにより、遊技媒体が流入口から流入した時点では当否の抽選結果が判明し難く、遊技者の期待を継続して高めることが可能となる。また、当選し易い特定のタイミングを狙って遊技媒体が流入されても、遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び速度が変化するため、抽選部材に到達するタイミングが遊技媒体毎にばらつき、特定のタイミングを狙って抽選確率を高めようとする行為を抑制することが可能となる。
また、案内部材は、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態を実現した際に、遊技媒体を貯留可能に構成されていることが望ましい。案内部材が抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態は、抽選部材に向かって移動する遊技媒体の移動速度を低減する状態、及び抽選部材に向かって移動する遊技媒体の移動量をゼロとする状態を含む。遊技媒体の移動量をゼロとする構成は、案内部材によって遊技媒体の通過方向を遮るように構成してもよいし、案内部材によって遊技媒体を一時的に貯留するように構成してもよいが、案内部材によって遊技媒体を一時的に貯留するように構成することにより、案内部材が遊技媒体の貯留機能を兼ねることが可能である。貯留機能を有する部材を案内部材と別個に設ける場合と比べて、限られた遊技領域を有効活用することが可能となる。
また、本発明に係る遊技役物は、抽選部材を予め定められた第一周期で駆動させる第一駆動手段と、第一周期と異なる第二周期で、困難とする状態と容易とする状態とを繰り返し実現するように案内部材を駆動させる第二駆動手段と、を更に備えることが望ましい。
第一駆動手段は、抽選部材を第一周期で駆動させており、抽選部材は、第一周期で繰り返し一定の動きを実現する。一定の動きとは、例えば抽選部材として回転体を用いた場合は、第一周期毎に回転体が1回転する動きである。回転体からなる抽選部材は、第一周期毎に同じ位置、角度等同じ態様を繰り返し実現する。
第二駆動手段が、第一周期と異なる第二周期で案内部材を駆動させており、抽選部材が、第二周期毎に困難とする状態と容易とする状態と、を繰り返し実現する。案内部材は、第二周期毎に同じ位置、角度等同じ態様を繰り返し実現する。
案内部材と抽選部材が同一周期であると、案内部材に対する抽選部材の駆動態様が常に同じになる。そのため、案内部材が任意の状態である際に遊技媒体を抽選部材に移動させると、常に抽選部材は同じ状態であるため、同じ抽選結果となるおそれがある。抽選部材は、遊技媒体の物理的な動きによって抽選するものであり、遊技媒体が案内部材に導かれたタイミングによって当否結果が定まるおそれがある。タイミングによって当否が決まると、タイミングによって当否確率が変化して、公平な遊技が実現されないこととなる。そのため、案内部材と抽選部材を異なる周期で駆動させることが好ましく、第一周期及び第二周期で駆動させることにより上記弊害を解消することが可能である。
本発明においては、第一周期と第二周期が異なるため、抽選部材の動きが繰り返される周期と、案内部材の動きが繰り返される周期が異なる。そのため、抽選部材と案内部材は、相対的に異なる周期で動作する。例えば、抽選部材としての回転体が第一周期で1回転し、案内部材としての揺動部材が第二周期で揺動して元の位置に戻るように構成すると、回転体が1回転する毎に、案内部材の揺動状態(傾斜角度)が異なることとなる。そのため、案内部材が特定の同状態である際に遊技媒体を抽選部材に向けて移動させても、抽選部材の状態は必ずしも同じ状態ではない。そのため、遊技媒体は一定の動きではなく、種々のパターンの動きになる。よって、遊技者は、種々のパターンの遊技媒体の動きによって、抽選部材による抽選を楽しむことができる。
なお、第一駆動手段及び第二駆動手段は、予め定められた所定の周期で抽選部材及び案内部材を駆動させるものであればよく、例えば、ソレノイド、モータ等の駆動源を用いることができる。また、第一駆動手段と第二駆動手段は、別個に設けてもよいし一の駆動手段によって実現してもよい。
案内部材の面部は、動作部材によって流入口への流入が容易な状態が実現された際に流入可能である数以上の遊技媒体を載置可能に構成されることが望ましい。
遊技役物の流入口は、動作部材によって遊技媒体の流入が容易な状態と困難な状態が繰り返し実現されている。そのため、遊技領域を流下する遊技媒体は、流入口への流入が容易な状態を動作部材が実現している際に流入口から流入する。この流入口への流入が容易な状態を動作部材が実現している際に、複数の遊技媒体が連続して流入口に到達すると、複数の遊技媒体が流入口から流入する。流入口から流入した遊技媒体は、案内部材の面部に導かれ、案内部材によって抽選部材に向けて移動される。複数の遊技媒体が流入した場合には、複数の遊技媒体が面部に導かれる。このとき、面部の載置可能数より多い数の遊技媒体が面部に導かれると、面部に遊技媒体が載置されず、遊技媒体が詰まる等の不具合により遊技媒体の円滑な移動が阻止されることがある。
そのため、案内部材の面部が、動作部材によって流入口への流入が容易な状態が実現された際に流入可能である数以上の遊技媒体を載置可能とすることが望ましい。この動作部材によって流入口への流入が容易な状態が実現された際に流入可能である数とは、動作部材によって流入が困難な状態から容易な状態となった時点から再び流入が困難な状態が実現される間に、流入可能な最大の遊技媒体数である。
例えば、遊技媒体として遊技球を用いる場合にあっては、遊技球は発射装置により1個ずつ遊技領域に発射され、その発射数は通常1分間に100発以下となっている。したがって、遊技領域に打ち出される遊技球の間隔は少なくとも0.6秒である。動作部材によって流入が困難な状態から容易な状態となった時点から再び流入が困難な状態が実現される間が3秒間の場合は、3秒間に発射される5個を所定数とすることができる。
このように、動作部材によって流入が困難な状態から容易な状態となった時点から再び流入が困難な状態が実現される間に、流入可能な最大の遊技媒体数が載置できるように面部を構成することにより、流入が容易な状態が一旦実現された際に流入する遊技媒体を面部に載置して、遊技媒体の詰まり等を防ぎつつ抽選部材に向けて移動させることが可能となる。
本発明の更に他の例示的側面としての遊技機は、遊技領域が形成される遊技盤と、上記の遊技役物と、を有する遊技盤ユニットと、遊技領域が視認可能となるように遊技盤ユニットを保持する枠体と、遊技盤ユニットに対してその前方に一定距離以上離間して配置された前面透明板と、遊技媒体を遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、を備える。
この遊技機によれば、案内部材が、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現することによって、遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び抽選部材に向かって移動する遊技媒体の速度を変化させることができる。流入口から抽選部材までの遊技媒体の移動時間及び遊技媒体の速度が変化するため、遊技媒体が流入口から流入した時点では当否の抽選結果が判明し難く、遊技者の期待を高めることが可能となる。更に、当選し易い一定のタイミングで遊技媒体が流入されても、遊技媒体の移動時間及び速度が変化されるため、抽選部材に到達するタイミングが遊技媒体毎に異なり、特定のタイミングを狙って抽選確率を高める行為を抑制することが可能となる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、案内部材が、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現することによって、流入口から流入した遊技媒体が抽選部材に到達する時間及び遊技媒体の速度等遊技媒体の移動態様を変化させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図である。なお、図1においては、後述する2種大入賞口が透明なプレート部材21に覆われているため、プレート部材21内側の2種大入賞口を省略している。このパチンコ機2は、枠体3、遊技盤ユニット5、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(不図示)、貯留皿14を有し、遊技盤ユニットには、遊技媒体としての球の流下による遊技を実現するための遊技領域が形成されている。
パチンコ機2は、遊技者が後述する発射ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて球が発射ユニットによって発射され、球の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)とハネモノ遊技(2種遊技、役物遊技ともいう。)の両方の遊技を実現するいわゆる1種2種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技及び役物遊技については後述する。
パチンコ機2の枠体3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。枠体3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも各種電子基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、枠体3によって周囲側面及び前面又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む筐体枠4、その内側にヒンジ部(揺動支持部)22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する機枠9、機枠9の前方にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持されて前面ガラス10とその周囲を装飾する装飾部材32とを保持する装飾枠12とを有して枠体3が構成される。なお、前面ガラス10は、枠体3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材であるが、詳細は後述する。
貯留皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上皿14aと下皿14bとを有している。上皿14aは、球排出ボタン14cを有して遊技盤6の下方、すなわち装飾枠12の下方部分に配置され、下皿14bは、その上皿14aの更に下方に配置されている。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面(表面)6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物(遊技役物)7が配置された遊技盤6と、そのセンター役物7の一部に配置された2種大入賞口(第2の大入賞口)8とを有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。
遊技盤6は、その遊技盤面6a側に球(遊技媒体)23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤面6aを前方から遊技者にとって視認可能となるように枠体3(本実施の形態においては、枠体3の一部としての機枠9。)に保持されている。その遊技盤面6aには略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の内周面(内側面)26aが遊技盤面6aに対して立設するように配置されている。そして、その内周面26aによって画定され、内周面26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する球23と衝突してその流下方向を変更させるものであり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口(流入口)28、中央始動口(第1の始動口)29a、開閉始動口(第2の始動口)29b、中央大入賞口(第1の大入賞口)31、通過ゲート33、風車34等が配置されており、流下する球23が各流入口に流入したり、通過ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
センター役物7は、遊技領域16の略中央に配置されて、図柄変動遊技(1種遊技)や役物遊技(2種遊技)を実現するものである。センター役物7の中央部には、図柄表示装置7aが配置されるとともに、この図柄表示装置7aの表示画面(映像表示面)7bを露出させるための開口部7dが形成されている。センター役物7の開口部7dの下方には、球23が転動可能なステージ7eと、2種大入賞口8と、が設けられている。ステージ7eは、2種大入賞口8より手前側(遊技者から近い側)に配置されている。ステージ7eと2種大入賞口8との間には、各領域を区画するための透明なプレート部材21が設けられている。2種大入賞口8について詳細は後述する。センター役物7の開口部7dの上方には、本パチンコ機2のテーマとなっているキャラクターをモチーフにした可動役物7fと、本パチンコ機2の機種名を表記した看板役物7gと、が設けられており、装飾的な演出効果を発揮するようになっている。
図柄表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示画面7b上に映像表示を行うものである。この表示画面7b上には、例えば、3桁の数字又は文字等により構成される表示図柄7cが回転又は停止するように映像として表示される。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示画面7b上に表示されるようになっている。
センター役物7は、遊技領域16の略中央に位置しており、その上部右側の一部が球通路37の下側壁面を構成している。そして、発射された球23の勢いが比較的強く球通路37を通過すると、センター役物7の右側部分の遊技領域(右側領域)16bへと至ることができるようになっている。
一方、発射された球23の勢いが比較的弱く、この球通路37を通過しない場合には、球23はセンター役物7の左側部分の遊技領域(左側領域)16aを流下する。図示しない球発射装置により球23が発射されると、球23はレール飾り26の内周面26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り26の内周面26aに沿って右側領域16bに移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定数の景品球払出しの契機となり、あるものはいずれの入賞口にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
球23が中央始動口29aに流入すると、その流入に起因して図柄表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、中央大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の景品球が貯留皿14へと払い出されるようになっている。
図2に、センター役物7に設けられた2種大入賞口部分を拡大した図を示す。図2においては、2種大入賞口8の説明のためにプレート部材21等一部を省略している。2種大入賞口8は、球23を入球可能に開口された流入口8aと、流入口8aの流入可能な状態と流入不可能な状態を実現する羽根部材(動作部材)8bと、を有する。羽根部材8bは、中心を軸として回転方向に移動することにより、2種大入賞口8の流入口8aを開放した入球可能な状態と流入口8aを塞ぐ入球不可能な状態とを実現する。
2種大入賞口8の流入口8aから入球した球23は、その通過方向における下流側に配置されたクルーン部材8cを通過する。クルーン部材8cは、筒状で上下に貫通する中空部を有し、中空部を通過する過程で球23が減速される。クルーン部材8cの通過方向における下流側には、正面視にて左下方に球23を導く水平通路8dと、球23を水平通路8dに一定の確率で振り分け可能な扇部材8eと、が配置されている。扇部材8eは、右上端を軸として回転方向に移動することにより、球23を水平通路8dに導く状態と、水平通路8dに導かない状態と、を実現して、クルーン部材8cを通過した球23を水平通路8dに導く球とアウト球として排出する球とに振り分ける。扇部材8eは一定の周期で回転駆動しており、複数の球23を一度に振り分ける際には水平通路8dに導きやすくなるように構成されている。
扇部材8eによって水平通路8dに振り分けられた球23は、水平通路8dを通過して左下方に移動する。水平通路8dの通路出口は、手前側に開口している。水平通路8dを通過した球23は、その手前側に配置された案内部材としての揺動部材8gに供給される。揺動部材8gは、球23を載置可能な面部8hと、面部8hの左右下部に配置された左軸部8k及び右軸部8mと、左軸部8kを上下方向に駆動させる駆動部(図示せず)と、を有する。右軸部8mは、面部8hを回転方向に移動可能に軸支している。左軸部8kは、上下移動することにより、面部8hが左下方に傾斜した状態と右下方に傾斜した状態とを実現する。この面部8hの傾斜変化によって、抽選部材としての回転抽選体8nに向かって球23が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の球が回転抽選体8nに向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現する。
次いで、図3に示す揺動部材の動作説明図に基づいて、揺動部材について詳細に説明する。図3においては、揺動部材8gの説明のために一部を省略している。図3(a)は、水平通路8dから供給された球23が回転抽選体8nに向かって移動するのを困難とした状態である。揺動部材8gの面部8hは、左下方に向けて傾斜しており、その左側には壁部8rが立設されている。また、水平通路8d及び面部8hの奥行寸法及び高さ寸法は、球が一個通過可能な寸法に形成されている。したがって、球23は、水平通路8d及び面部8hを一個宛通過して、常に開口部8qに対して一個宛球が流れる。そのため、開口部8qに複数の球が同時に導かれることによる球詰まりを防ぐことが可能となる。
水平通路8dから揺動部材8gに球23が供給されると、球23は面部8hに沿って左下方に流下する。面部8hに沿って左下方に流下した球23は、壁部8rに接して面部8hに留まる。図3(b)は、水平通路8dから後続する球23が揺動部材8gに供給された状態である。揺動部材8gの右軸部8mは、面部8hの中心より右側にずれて配置されており、その右軸部の上方に水平通路8dの通路出口が配置されている。先行して供給された球23は、面部8hの左下方に留まっており、その球23の左側には、更に球が載置可能な空間が形成されている。そして、後続の球23は、先行する球23と接して面部8hに留まる。
次いで、図3(c)は、移動が困難とされた後の球が回転抽選体に向かって移動するのを容易とする状態である。図3(b)に示す状態において、揺動部材8gの左軸部8kが図示しない駆動部材に駆動されて上方に移動して、面部8hが右軸部8mを中心として反時計回りに回転した状態である。面部8hは、右下方に向けて傾斜している。面部8hに留まっていた球は、面部8hに沿って回転抽選体に向けて移動する。揺動部材の右下方には、回転抽選体8nに向かって球を導く通路の入口となる開口部8qが形成されており、球23は開口部8qに流入して、回転抽選体8nに向かって移動する。
このようにして、揺動部材8gは、回転抽選体8nに向かって球が移動するのを困難とする状態と、移動が困難された後の球が回転抽選体8nに向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現して、予め定められた第二周期で水平通路8dから供給された球23を回転抽選体8nに向けて移動させる。回転抽選体8nは、球23が入球可能な6箇所の入球口8pを有しており、そのうち1つの入球口8pがV入賞口35である。回転抽選体8nは、予め定められた第一周期で絶えず回転駆動しており、球23がタイミング良く移動してV入賞口35に進入すると、後述する大当りが継続する。
揺動部材8gは、回転抽選体8nと異なる第二の周期で駆動しており、第二の周期毎に球の移動を困難とする状態及び容易とする状態を実現する。揺動部材8gと回転抽選体8nの駆動周期が異なるため、例えば揺動部材8gが球の移動が容易とする状態をなったタイミング毎に球が供給されても、球が供給される周期毎に回転抽選体8nの回転角度は異なる。そのため、球が揺動部材8gに到達するタイミングによる入賞確率のばらつきを解消し、公平な抽選確率による遊技を提供することが可能である。
球通路37を通過した球23は、右側領域16bを流下し、例えば通過ゲート33を通過する。その通過ゲート33の通過に起因して状態変更抽選手段(不図示)による抽選が行われ、その抽選結果が当たりの場合に、開閉始動口29bが一定時間開放する。この開閉始動口29bは、閉鎖状態では球23の流入が不可能とされているが、その開放中に後続の球23が開閉始動口29bに流入すると、それに起因して2種大入賞口8の流入口8aが所定時間開放して大当り遊技が発生する(即ち、第2特別遊技の第1段階)。その開放時間中に、更に後続の球23が2種大入賞口8のV入賞口35に入賞すれば、中央大入賞口31の開放により大当り遊技の継続(即ち、第2特別遊技の第2段階)を楽しむことができるようになっている。
なお、このパチンコ機2においては、通過ゲート33、開閉始動口29b及び2種大入賞口8は、いずれも右側領域16bに配置され、球通路37を通過した後の球23がその近傍へと流下することができるようになっている。
また、揺動部材8gの下方には、磁石等による磁気を検出するための磁気センサ8sが配置されている。球23は、揺動部材8gの面部8hに載置され、その速度が低減される。速度が低減された球は、速度が速い球と比べて磁気の影響を受けやすく、磁石等により不正行為が為されるおそれがある。しかし、球の速度が低減され易い揺動部材8gの下方に磁気センサ8sを配置することによって、磁気による不正行為を効果的に防止することが可能となる。
更に、上述のように、2種大入賞口8とステージ7eとの間には、透明なプレート部材21が設けられており、このプレート部材21によって役物遊技を実現する2種大入賞口内の領域と、図柄変動遊技を実現する領域と、が分けられている。このように、役物遊技を実現する領域と図柄変動遊技を実現する領域との間には、各領域を分けるための部材が配置される。この各領域を分けるための部材によって壁部8rを構成してもよい。各領域を分けるための部材によって壁部を構成することにより、別個設ける場合に比べて部品点数を減らすことが可能となり、好適である。
次に、このパチンコ機2における遊技方法について簡単に説明する。
<図柄変動遊技>
遊技者が、発射ハンドル15を操作すると、球発射が行われ、球23が発射レール(不図示)及びレール飾り26の内周面26aに沿って発射されて遊技領域16の上部へと至る。図柄変動遊技においては、遊技者は中央始動口29aへの球23の流入を狙い、主に左側領域16aで球23を流下させるように発射強度が弱くなるように発射ハンドル15の回転量を調整して球発射を行う。それにより、球23は球通路37へと至る前に内周面26aから落下を開始し、左側領域16aを流下する。この左側領域16aを流下した球23は、例えば普通入賞口28に流入したり、中央始動口29aに流入したりする。もちろん、このパチンコ機2においては、右側領域16bを流下した球23も中央始動口29aへと至ることができるように配置されているので、遊技者は、図柄変動遊技において発射強度を強めて球発射を行ってもよい。
遊技者が、発射ハンドル15を操作すると、球発射が行われ、球23が発射レール(不図示)及びレール飾り26の内周面26aに沿って発射されて遊技領域16の上部へと至る。図柄変動遊技においては、遊技者は中央始動口29aへの球23の流入を狙い、主に左側領域16aで球23を流下させるように発射強度が弱くなるように発射ハンドル15の回転量を調整して球発射を行う。それにより、球23は球通路37へと至る前に内周面26aから落下を開始し、左側領域16aを流下する。この左側領域16aを流下した球23は、例えば普通入賞口28に流入したり、中央始動口29aに流入したりする。もちろん、このパチンコ機2においては、右側領域16bを流下した球23も中央始動口29aへと至ることができるように配置されているので、遊技者は、図柄変動遊技において発射強度を強めて球発射を行ってもよい。
中央始動口29aへと球23が流入すると、図柄表示装置7aが表示図柄7cの回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始する。そして、所定の大当り態様(例えば、「7・7・7」。)で表示図柄7cが停止表示されると、図柄変動大当り発生となり、中央大入賞口31が開放する。そして、多量の球23が中央大入賞口31へと流入し、多量の景品球が払い出される。
中央大入賞口31の開閉動作が所定回数繰り返して行われ、その後に図柄変動遊技が終了する。図柄変動大当りの表示図柄7cの停止態様は、例えば「2・2・2」、「6・6・6」「7・7・7」等のように複数の態様を有している。そのうちの一部の態様(例えば、「7・7・7」。)での図柄変動大当り遊技が終了すると、その後に役物遊技が開始される。
<役物遊技>
役物遊技が開始されると、遊技者は通過ゲート33への球23の通過を狙い、右側領域16bで球23を流下させるように発射強度が強くなるように発射ハンドル15の回転量を調整して球発射を行う。それにより、ある球23は、レール飾り26の内周面26aに沿って移動し、球通路37を通過して右側領域16bへと至る。球通路37を通過した球23は右側領域16bを流下して、あるものは通過ゲート33を通過する。それに起因して行われた状態変更抽選手段による抽選結果が当たりの場合に、開閉始動口29bが一定時間開放する。
役物遊技が開始されると、遊技者は通過ゲート33への球23の通過を狙い、右側領域16bで球23を流下させるように発射強度が強くなるように発射ハンドル15の回転量を調整して球発射を行う。それにより、ある球23は、レール飾り26の内周面26aに沿って移動し、球通路37を通過して右側領域16bへと至る。球通路37を通過した球23は右側領域16bを流下して、あるものは通過ゲート33を通過する。それに起因して行われた状態変更抽選手段による抽選結果が当たりの場合に、開閉始動口29bが一定時間開放する。
その開閉始動口29bに球23が流入した場合には役物大当り遊技発生となり、2種大入賞口8が所定時間開放する。そして、後続する球23が2種大入賞口8内に流入する。2種大入賞口8に入球した球は、揺動部材8gによって回転抽選体8nに向かって移動が困難とされたり、この困難とされた後の球23を回転抽選体8nに向かって移動が容易とされたりしつつ、回転抽選体8nに到達する。この回転抽選体8nのV入賞口35に入賞すれば、役物大当り遊技継続となって中央大入賞口31が開放する。そして、多量の球23が中央大入賞口31へと流入し、多量の景品球が払い出されつつ役物大当り遊技を継続して楽しむことができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
例えば、案内部材の変形例として、以下の構成を例示できる。具体的には、上下に貫通して遊技媒体が通過可能な開口部が形成されたプレート部材と、プレート部材の下方に配置され水平移動自在な停留部材と、を有する構成の案内部材である。停留部材は、駆動部材によって所定の周期で水平駆動される。遊技媒体は、プレート部材の開口部を通過して抽選部材に向けて移動する。停留部材がプレート部材の下方に位置し、停留部材がプレート部材の開口部を塞ぐ状態では、遊技媒体は開口部を通過できない。遊技媒体は、プレート部材にとどまり、抽選部材に向けて移動できない。すなわち、抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態である。次いで、停留部材が水平方向に移動すると、プレート部材の開口部が開放される状態となる。遊技媒体は、プレート部材の開口部を通過し、抽選部材に向けて移動する。すなわち、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態である。この変形例に係る案内部材によっても抽選部材に向かって遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、移動が困難とされた後の遊技媒体が抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現することができる。
2:パチンコ機(遊技機)
3:枠体
4:筐体枠(枠体の一部)
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面(表面)
7:センター役物(遊技役物)
7a:図柄表示装置
7b:表示画面(映像表示面)
7c:表示図柄
7d:開口部
7e:ステージ
7f:可動役物
7g:看板役物
8:2種大入賞口(第2の大入賞口)
8a:流入口
8b:羽根部材(動作部材)
8c:クルーン部材
8d:水平通路
8e:扇部材
8g:揺動部材(案内部材)
8h:面部
8k:左軸部
8m:右軸部
8n:回転抽選体(抽選部材)
8p:入球口
8q:開口部
8r:壁部
8s:磁気センサ
9:機枠
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠(枠体の一部)
14:貯留皿
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
15:発射ハンドル
16:遊技領域
16a:左側領域
16b:右側領域
21:プレート部材
22:ヒンジ部(揺動支持部)
23:球(遊技媒体)
26:レール飾り
26a:内周面(内側面)
27:遊技釘
28:普通入賞口(流入口)
29a:中央始動口(第1の始動口)
29b:開閉始動口(第2の始動口)
30:アウト口
31:中央大入賞口(第1の大入賞口)
32:装飾部材
33:通過ゲート
34:風車
35:V入賞口
37:球通路
3:枠体
4:筐体枠(枠体の一部)
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面(表面)
7:センター役物(遊技役物)
7a:図柄表示装置
7b:表示画面(映像表示面)
7c:表示図柄
7d:開口部
7e:ステージ
7f:可動役物
7g:看板役物
8:2種大入賞口(第2の大入賞口)
8a:流入口
8b:羽根部材(動作部材)
8c:クルーン部材
8d:水平通路
8e:扇部材
8g:揺動部材(案内部材)
8h:面部
8k:左軸部
8m:右軸部
8n:回転抽選体(抽選部材)
8p:入球口
8q:開口部
8r:壁部
8s:磁気センサ
9:機枠
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠(枠体の一部)
14:貯留皿
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
15:発射ハンドル
16:遊技領域
16a:左側領域
16b:右側領域
21:プレート部材
22:ヒンジ部(揺動支持部)
23:球(遊技媒体)
26:レール飾り
26a:内周面(内側面)
27:遊技釘
28:普通入賞口(流入口)
29a:中央始動口(第1の始動口)
29b:開閉始動口(第2の始動口)
30:アウト口
31:中央大入賞口(第1の大入賞口)
32:装飾部材
33:通過ゲート
34:風車
35:V入賞口
37:球通路
Claims (5)
- 遊技領域を流下する遊技媒体が流入可能な流入口と、
該流入口への前記遊技媒体の流入が困難な状態と該流入が容易な状態とを繰り返し実現可能な動作部材と、
該流入口から流入した前記遊技媒体が通過可能な複数の領域を有し、該遊技媒体が前記複数の領域のうちいずれの領域を通過するかによる抽選を行う抽選部材と、
前記流入口から流入した前記遊技媒体を前記抽選部材に向けて移動させる案内部材と、を有する遊技役物であって、
前記案内部材が、前記遊技媒体を載置可能な面部と、該面部を揺動可能に支える軸部と、を有しており、該面部が揺動することによって、前記抽選部材に向かって前記遊技媒体が移動するのを困難とする状態と、前記移動が困難とされた後の前記遊技媒体が前記抽選部材に向かって移動するのを容易とする状態と、を繰り返し実現可能に構成される、遊技役物。 - 前記案内部材は、前記抽選部材に向かって前記遊技媒体が移動するのを困難とする状態を実現した際に、該遊技媒体を貯留可能に構成されている、請求項1に記載の遊技役物。
- 前記抽選部材を予め定められた第一周期で駆動させる第一駆動手段と、
前記第一周期と異なる第二周期で、前記困難とする状態と前記容易とする状態とを繰り返し実現するように前記案内部材を駆動させる第二駆動手段と、を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の遊技役物。 - 前記案内部材の前記面部は、前記動作部材によって前記流入口への流入が容易な状態が実現された際に流入可能である数以上の遊技媒体を載置可能に構成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の遊技役物。
- 前記遊技領域が形成される遊技盤と、請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊技役物と、を有する遊技盤ユニットと、
前記遊技領域が視認可能となるように前記遊技盤ユニットを保持する枠体と、
前記遊技盤ユニットに対してその前方に一定距離以上離間して配置された前面透明板と、
前記遊技媒体を前記遊技領域に向けて発射する発射ユニットと、を備える、遊技機。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012217659A (ja) * | 2011-04-08 | 2012-11-12 | Kyoraku Sangyo Kk | ぱちんこ遊技機 |
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JP3021464U (ja) * | 1995-08-08 | 1996-02-20 | 株式会社八剱電子 | 第2種特別電動役物 |
JP2004321328A (ja) * | 2003-04-22 | 2004-11-18 | Newgin Corp | 遊技機の入賞装置 |
-
2008
- 2008-06-12 JP JP2008154246A patent/JP2009297214A/ja active Pending
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