JP2009293861A - 浴槽の排水完了判定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排水開始水位HSが基準水位HKより高い場合は、水位センサの検知する浴槽水位が、基準水位以上の演算用水位に水位低下するまでの水位低下時間T1を計測して排水スピードQ0を求め(S75)、排水開始水位HSが基準水位HK以下の場合は、先行する複数回の排水動作の際に求めた前記排水スピードを平均した平均排水スピードを用いて演算される前記残り排水時間の平均時間ATが経過したとき(S85で、「Y」)に、排水が完了したと判定する。
【選択図】図5
Description
このものは、浴槽側壁に取り付けられた浴槽金具には、熱源機から引き出された湯張り回路が接続されていると共に、該湯張り回路には、浴槽水位を検知する水位センサが設けられている。この水位センサは、湯張り回路を介して伝達される浴槽水の水圧(具体的には、浴槽金具の取付高さの水圧)を浴槽水位として検知する機能を備えている。そして、湯張り時には、水位センサの検知する浴槽水位が別途設定された湯張り水位に達するまで、前記湯張り回路から浴槽に湯張り水が供給される。
本発明は、かかる点に鑑みて成されたもので、
『浴槽底壁に設けられた排水栓と、
浴槽側壁に設けられた浴槽金具を介して浴槽内に繋がる湯張り回路と、
前記湯張り回路に連通する場所に配設されて浴槽内の水圧を浴槽水位として検知する水位センサと、
浴槽の湯張り水位を設定する湯張り水位設定手段と、を具備し、
前記水位センサが検知する浴槽水位が、前記湯張り水位設定手段で設定される湯張り水位になるまで前記湯張り回路から前記浴槽金具を経て浴槽に湯張り水を供給する一方、
前記排水栓が開放された排水動作の際には、前記浴槽金具の取付高さ以上に設定された基準水位より下方に貯留可能な基準以下水量が排水される残り排水時間を判断要素として排水完了の判定を行なう、浴槽の排水完了判定装置』に於いて、排水開始水位が基準水位以下の場合であっても、信頼性の高い排水完了判定が行なえるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明の解決手段は、
『排水開始水位が前記基準水位より高い場合は、前記水位センサの検知する浴槽水位が、所定水位から前記基準水位以上の演算用水位に水位低下するまでの水位低下時間をタイマで計測して排水スピードを求め、
前記排水開始水位が前記基準水位以下の場合は、先行する複数回の排水動作の際に求めた前記排水スピードを平均した平均排水スピードを用いて演算される前記残り排水時間の平均時間が、排水開始時から経過したときに、排水が完了したと判定する』ことである。
排水動作の際の排水開始水位が基準水位より高い場合は、浴槽水位が、所定水位から演算用水位(基準水位より高い水位)に水位低下するまでの水位低下時間がタイマで計測されると共に、この計測時間に基づいて排水スピードが求められる。
この排水スピードは、前述のように、単位時間当たりの排水量だけでなく、単位時間当たりの水位低下量(水位低下速度)等、排水の速さを表す種々の値を意味している。
前記のようにして求められた排水スピードは、排水開始水位が基準水位以下である場合の排水完了判定に利用される。
即ち、排水開始水位が基準水位以下の場合に於いて、排水動作が開始されると、先行する複数回の排水動作の際に求めた排水スピードを平均した平均排水スピードを用いて演算される前記残り排水時間の平均時間を利用し、排水開始時から平均時間が経過したときに、排水が完了したと判定される。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記排水スピードは、前記所定水位と前記演算用水位の上下間の浴槽内に貯留される浴槽水の水量を、前記水位低下時間で割り算した値である』ものでは、前記所定水位から演算用水位に水位低下するのを、水位センサで監視すると共に、前記水位低下時間をタイマで計測することができ、湯張り時の浴槽水位を検知する水位センサを流用して、排水スピードを演算することができる。
請求項1又は2に係る発明に於いて、
『今回の排水動作の際に前記タイマが計測する水位低下時間が異常判定時間より大きい場合は、今回の排水スピードを求めない』ことである。
このものでは、タイマの計測する水位低下時間が異常判定時間より大きい場合は、例えば、浴槽内に誤って落下させたタオルで排水栓が閉塞されている可能性がある。本発明では、このような場合は、排水スピードを求めないから、次回の排水用に演算される残り排水時間の平均時間の信頼性が担保される。
請求項3に係る発明に於いて、
『今回の排水スピードを求めない場合は、前記排水栓の清掃を促す報知を実行する』ものでは、排水栓等が詰まった場合に、その清掃が必要であることの注意喚起をすることができる。
請求項1〜4に係る排水完了判定装置を備えた風呂システムに於いて、
『前記排水完了判定が行なわれたことに応答して、前記浴槽の内面に洗浄水を噴射する浴槽洗浄動作を実行する』ものでは、信頼性の高い排水完了判定に基づいて浴槽洗浄が実行されるから、浴槽水の排水が完了する前に浴槽洗浄が実行されるような不都合が少なくなる。
請求項1に係る発明によれば、排水開始水位が基準水位以下の場合は、複数回の排水動作の際に求めた排水スピードを平均した平均排水スピードから演算される残り排水時間の平均時間を用いて排水完了判定を行なうから、単に前回の排水動作の際に演算した排水スピードを用いて今回の排水完了を判定する場合に比べ、前回の排水開始水位が排水完了判定時期に与える影響が少なくなり、これにより、信頼性の高い排水完了判定が行なえる。
《全体構成》
図1は本発明の実施の形態を説明する風呂システムの概略構成図であり、温水を加熱生成する熱源機(10)と、リモコン装置(53)と、浴槽(20)と、該浴槽(20)の洗浄ユニット(3)と、更に、洗剤タンク(7)とを備える。
洗剤タンク(7)は、浴槽(20)の上端外周に張出す浴槽フランジ(22)に取り付けられていると共に、該洗剤タンク(7)の底壁から引き出された洗剤供給管(70)は、後述する洗浄ユニット(3)に組み込まれた洗剤弁(69)に繋がっている。
図1に示すように、洗浄ユニット(3)は、弁装置(60)と、該弁装置(60)の下流側に設けられた銀イオン発生装置(63)と、前記洗剤タンク(7)の底壁から延びる洗剤供給管(70)に接続される洗剤弁(69)と、これら洗剤弁(69)等を制御する洗浄ユニット制御装置(33)を備えている。洗浄ユニット制御装置(33)には、図1の風呂システムが自動排水機能を具備するか否かによって切替えるディップスイッチ(30)と、リモコン装置(53)が配線接続されている。
弁装置(60)には、上流から順に、水量制御弁(61)、水量カウンタ(64)、開閉弁(65)、大気開放弁(66)、逆流防止弁(67)が配設されている。前記水量制御弁(61)には熱源機(10)の給湯用熱交換器(19)から引き出された出湯管(11)が接続されると共に、水量制御弁(61)はステッピングモータ等により弁開度が調節できるようになっている。尚、大気開放弁(66)は、熱源機(10)内の給水配管が負圧状態に陥ったときに大気開放させるための弁である。
尚、出湯管(11)には、水量制御弁(61)の上流からシャワー(80)及び出湯蛇口(81)側へ繋がる給湯回路(82)が分岐している。
浴室壁面等に配設されるリモコン装置(53)には、表示画面(530)、電源スイッチ(531)、浴槽洗浄スイッチ(532)、湯張りスイッチ(533)、全自動運転スイッチ(536)、湯張り温度や湯張り水位等を設定するUP/DOWNスイッチ(534)、及び、UP/DOWNスイッチ(534)で設定する対象が湯張り水位であるか湯張り温度であるかを切替える切替スイッチ(535)が設けられている。切替スイッチ(535)を長押しすると、熱源機(10)や浴槽(20)等を設置した作業者が器具運転制御に必要な種々のデータを熱源機(10)の熱源機制御装置(100)等に学習させるための試運転が行なえるようになっている。
尚、前記湯張り水位を設定する場合のUP/DOWNスイッチ(534)は既述発明特定事項たる「湯張り水位設定手段」に対応する。
リモコン装置(53)と、熱源機(10)に組み込まれた熱源機制御装置(100)は双方向通信ができるようになっている。
図1に示すように、浴槽フランジ(22)には、浴槽底壁(23)の排水栓(25)を電動で開閉させる排水栓駆動部(43a)を備えた排水栓操作具(43)が配設されている。又、排水栓操作具(43)の操作信号は、リモコン装置(53)を介して、洗浄ユニット(3)に組み込まれた洗浄ユニット制御装置(33)や、熱源機(10)内に組み込まれた熱源機制御装置(100)に送信されるようになっている。
熱源機(10)の熱源機制御装置(100)内には、図2〜図6のフローチャートで示す制御動作を実行するマイクロコンピュータが組み込まれており、リモコン装置(53)に設けられた電源スイッチ(531)が投入されると、前記マイクロコンピュータは図2の基本制御動作を実行する。
試運転モードでは、排水栓(25)を閉じ、浴槽金具(5)の取付高さ以上に設定された基準水位HKより下方の浴槽(20)内に貯留可能な水の量である基準以下水量VK1を0に初期設定する(S21)。
水位センサ(27)の検知する浴槽水位が、基準水位HK(本実施の形態では、既述「演算用水位」に一致している。)以下になると(S30で、「Y」)、基準以上水量VK2を水位低下時間T1で割った値を、排水スピードQ1〜Q5として記憶する(S31)。5つの排水スピードQ1〜Q5を記憶するのは、試運転後に排水動作が実行された場合、本実施の形態では、5回の排水動作に於ける平均排水スピードQAを演算し、該平均排水スピードQAに基づいて、基準以下水量VK1が排水される残り排水時間の平均を求めるようにしているからである。
これで、試運転モードが終了する。
試運転モード(S2)の制御が終了すると、湯張りスイッチ(533)と浴槽洗浄スイッチ(532)の操作を監視する(S3,S4)。以下、湯張りスイッチ(533)、浴槽洗浄スイッチ(532)が操作された場合の制御に場合を分けて説明する。
図2のS3のステップで、湯張りスイッチ(533)の操作が確認されると、湯張りモードが実行される(S5)。
給湯バーナ(18)を燃焼させ、洗剤弁(69)を閉じた状態で、湯張り弁(28)を開弁させる(S51)。すると、給湯用熱交換器(19)からの湯張り水たる温水は、出湯管(11)を経由して湯張り分岐管(14)から往き管(12)との接続点(280)に至り、その後、往き管(12)と戻り管(13)を通る既述第1,第2搬送回路から浴槽(20)に供給されて両搬送湯張りが開始する。
図2のS4のステップで、浴槽洗浄スイッチ(532)の操作が確認されると、ディップスイッチ(30)の切り替え状態を判断する。そして、本実施の形態に係る風呂システムが自動排水機能を具備することを示す状態にディップスイッチ(30)が切替えられている場合は、浴槽水の排水モード(S7)を実行してから、浴槽洗浄モード(S8)を実行する。
先ず、水位センサ(27)が検知する浴槽水位を排水開始水位HS(本実施の形態では発明特定事項の「所定水位」に対応する)として記憶する(S71)。排水開始水位HSが基準水位HKを超えている場合(S72で、「Y」)は、排水栓(25)を開き、排水時間タイマの計測する水位低下時間T1を0にリセットする(S73)。この水位低下時間T1は、基準水位HK(本実施の形態では、既述「演算用水位」に一致している。)まで水位低下するまでの時間を判定する為のものであり、後述のように、前記水位低下時間T1を用いて、今回の排水スピードQ0が演算される。
排水開始水位HSが基準水位HK以下の場合(S72で、「N」)は、今回の排水スピードQ0が演算できない。そこで、かかる場合は、基準水位HK以下の浴槽(20)内に浴槽水が充満しているとみなして、その排水所要時間を求める。
そして、排水モードが終了し、図2の浴槽洗浄モードが実行される(S8)。
この洗浄動作では、「予備すすぎ」→「洗剤洗浄」→「待機」→「仕上げすすぎ」が順次行われ、最後に「銀イオン洗浄」が行われて洗浄動作が終了される。
銀イオン洗浄工程では、洗浄ユニット(3)の水量制御弁(61)が所定開度に設定されるとともに開閉弁(65)が開かれ、且つ銀イオン発生装置(63)が稼動される(S110)。尚、この銀イオン洗浄工程では、給湯バーナ(18)を消火状態に維持することにより、加熱されない水が出湯管(11)を介して洗浄ユニット(3)に送り込まれ、水量制御弁(61)により一定水量の水が洗浄配管(62)内に流される。このとき、洗浄配管(62)を流れる水には銀イオン発生装置(63)により発生させた銀イオンが混入される。すなわち、銀イオン発生装置(63)の一対の銀電極に通電してこの銀電極の電気分解により銀イオンを発生させ、これにより、洗浄配管(62)を流れる水が銀イオン発生装置(63)の筒体内を通過する間にこの水に対し銀イオンが溶解される。そして、この銀イオンを含んだ銀イオン水が洗浄ノズル(51)から浴槽(20)の内壁面や浴槽蓋(26)の下面に向けて噴射される。これにより、浴槽(20)の内壁面や浴槽蓋(26)の下面に銀イオンが付着される。従って、銀イオンの抗菌、除菌効果により、これらの場所での雑菌、カビなどの繁殖を防止することができる。
1.上記実施の形態では、浴槽(20)の排水開始水位HSが基準水位HKを超える場合は、該排水開始水位HSから基準水位HKまで水位低下するまでの水位低下時間T1を計測して排水スピードQ0を求めた(図5のS73〜S75)。これに対し、排水開始水位HSより低い所定水位から基準水位HKまで水位低下するまでの水位低下時間T1を計測して排水スピードQ0を求めてもよい。
(5)・・・浴槽金具
(10)・・・熱源機
(20)・・・浴槽
(25)・・・排水栓
(27)・・・水位センサ
(53)・・・リモコン装置
Claims (5)
- 浴槽底壁に設けられた排水栓と、
浴槽側壁に設けられた浴槽金具を介して浴槽内に繋がる湯張り回路と、
前記湯張り回路に連通する場所に配設されて浴槽内の水圧を浴槽水位として検知する水位センサと、
浴槽の湯張り水位を設定する湯張り水位設定手段と、を具備し、
前記水位センサが検知する浴槽水位が、前記湯張り水位設定手段で設定される湯張り水位になるまで前記湯張り回路から前記浴槽金具を経て浴槽に湯張り水を供給する一方、
前記排水栓が開放された排水動作の際には、前記浴槽金具の取付高さ以上に設定された基準水位より下方に貯留可能な基準以下水量が排水される残り排水時間を判断要素として排水完了の判定を行なう、浴槽の排水完了判定装置に於いて、
排水開始水位が前記基準水位より高い場合は、前記水位センサの検知する浴槽水位が、所定水位から前記基準水位以上の演算用水位に水位低下するまでの水位低下時間をタイマで計測して排水スピードを求め、
前記排水開始水位が前記基準水位以下の場合は、先行する複数回の排水動作の際に求めた前記排水スピードを平均した平均排水スピードを用いて演算される前記残り排水時間の平均時間が、排水開始時から経過したときに、排水が完了したと判定する、浴槽の排水完了判定装置。 - 請求項1に記載の浴槽の排水完了判定装置に於いて、
前記排水スピードは、前記所定水位と前記演算用水位の上下間の浴槽内に貯留される浴槽水の水量を、前記水位低下時間で割り算した値である、浴槽の排水完了判定装置。 - 請求項1又は2に記載の浴槽の排水完了判定装置に於いて、
今回の排水動作の際に前記タイマが計測する水位低下時間が異常判定時間より大きい場合は、今回の排水スピードを求めない、浴槽の排水完了判定装置。 - 請求項3に記載の浴槽の排水完了判定装置に於いて、
今回の排水スピードを求めない場合は、前記排水栓の清掃を促す報知を実行する、浴槽の排水完了判定装置。 - 請求項1から4の何れかに記載の浴槽の排水完了判定装置を備えた風呂システムに於いて、
前記排水完了判定が行なわれたことに応答して、前記浴槽の内面に洗浄水を噴射する浴槽洗浄動作を実行する、風呂システム。
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