JP2009291524A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】打ち込み機を用いた不正行為に対する高い抑止効果を得る。
【解決手段】スロットマシンのメインCPUに遊技スタート信号が入力されると、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたか否かの判定が行われる。複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたと判定されると、所定時間遊技を実行できないようにする遊技不能処理が実行される。遊技不能処理が実行されると、その期間中に入力された遊技スタート信号の回数がカウントされる。そして、所定時間が経過して遊技不能処理が終了した後、入力された遊技スタート信号の回数が所定回数以上であると、打ち込み機を用いた不正が行われていると判定され、スロットマシン11の遊技時間の延長がエラー処理として実行される。これにより、打ち込み機を用いた場合にも、多大な時間と手間が掛かるようになる。
【選択図】図3
【解決手段】スロットマシンのメインCPUに遊技スタート信号が入力されると、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたか否かの判定が行われる。複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたと判定されると、所定時間遊技を実行できないようにする遊技不能処理が実行される。遊技不能処理が実行されると、その期間中に入力された遊技スタート信号の回数がカウントされる。そして、所定時間が経過して遊技不能処理が終了した後、入力された遊技スタート信号の回数が所定回数以上であると、打ち込み機を用いた不正が行われていると判定され、スロットマシン11の遊技時間の延長がエラー処理として実行される。これにより、打ち込み機を用いた場合にも、多大な時間と手間が掛かるようになる。
【選択図】図3
Description
本発明は、パチンコ店などの遊技場で使用されるスロットマシンに関するものである。
パチンコ店で使用されるスロットマシンは、パチスロ機と称され、遊技を行って獲得したメダルは種々の景品に交換することができる。パチスロ機では、BBモードやRBモードなどのボーナスモードに移行させることがメダルの獲得枚数を増加させるうえで効果的であるため、遊技者はボーナスモードに移行することを期待して遊技を行うことが一般的である。パチスロ機では、規定枚数のメダルを投入するとスタートレバーの操作が有効化され、スタートレバーが押下されると当選役抽選で複数種類の当選役又はハズレが決定され、当選役抽選の終了後にリールの回転が開始される。ボーナスモードに移行させるには、当選役抽選でBBやRBなどのボーナス役に当選し、これをストップボタンの押下によって入賞させる必要がある。
しかし、殆どのパチスロ機では、遊技者の射幸心を煽り過ぎることを防止するとともに、パチンコ店が営業利益を確保できるように、ボーナス役の当選確率は他の当選役に比べて格段に低くなっている。このことから、当選したボーナス役を入賞させることができずにその当選の権利が失われてしまうと、遊技者は再度ボーナス役に当選するまで多大な投資を強いられることになり、大きな不利益となる。このため、ボーナス役に当選した場合は入賞するまでその当選の権利が持ち越され、遊技者の不利益が多大なものとならないように配慮されている。
また、パチスロ機では、1回の遊技の所要時間が4.1秒以上に定められている。そして、4.1秒が経過する前に遊技が終了した場合は再度メダルを投入してスタートレバーを押下しても遊技が開始されず、再度のスタートレバーの押下から次遊技に移行するまでの間はウエイト機能が有効化される。ウエイト機能が有効化されると、スタートレバーの操作信号が保留されて前回の遊技開始時から4.1秒の経過後にリールが回転することにより4.1秒の経過後に次遊技に移行する、あるいは、リールは回転するがストップボタンの操作を前回の遊技開始時から4.1秒の経過後に有効化することにより4.1秒の経過後に次遊技に移行するなどの手段が講じられる。これにより、単位時間あたりに行うことができる遊技の回数に上限を設けることができ、遊技者の投資が増加して遊技者の射幸心を煽り過ぎることを防止できる。
ところで、近年、打ち込み機と称される特殊な装置を用いて不正な行為に及ぶパチンコ店が問題になっている。打ち込み機とは、パチスロ機に接続して使用され、各種の信号をパチスロ機の制御基板に直接入力することで、メダルの投入、スタートレバーの押下、ストップボタンの押下などといった操作を行うことなく、一定のタイミングで繰り返し遊技を行えるようにするものである。従って、打ち込み機を使用すると、従業員が自ら遊技を行うことなく、短時間でボーナス役を当選させることができる。
不正な行為に及ぶパチンコ店では、先ず営業時間終了後に打ち込み機を用いて一部のパチスロ機をボーナス役に当選させた状態にする。そして、ボーナス役が持ち越された状態のパチスロ機があることを事前に宣伝しておく。こうすることで、翌日の営業開始直後の集客率を高めることができる。また、このような不正な営業を行うパチンコ店に来店した遊技者は、ボーナス役が入賞するか否かの確認を複数台のパチスロ機で繰り返し、結果として投資を重ねてしまう傾向にある。これがパチンコ店の不正行為を助長する原因となっていた。
こうした不正な営業手法は、営業開始直後に来店した遊技者とそれ以降に来店した遊技者とで遊技の公平感が失われるとともに、このような営業手法をとっていない他のパチンコ店との間でも不公平になる。このため、上記のような不正行為を行うことができないように各メーカーには早期の改善が求められている。
打ち込み機を用いた不正行為への対策は、例えば、特許文献1や2によって提案されている。特許文献1には、リールの停止信号が一定のタイミングで入力された際に、打ち込み機による不正が行われたと検出することが記載されている。特許文献2には、一定のタイミングで遊技が開始された際に、打ち込み機による不正が行われたと検出することが記載されている。
遊技者が正常に遊技を行っている場合、スタートレバーやストップボタンの操作タイミングが常に一定になることは考えにくい。一方、打ち込み機を用いて遊技を行う場合、各種の信号が一定のタイミングで打ち込み機から入力されるため、各リールの停止タイミングや遊技の開始間隔が常に一定になる。特許文献1や2は、こうした打ち込み機の特性を利用して不正を検出している。そして、特許文献1や2では、不正を検出したことに応じて警告を行うことで、打ち込み機を用いた不正行為を抑止するようにしている。
特開2005−230069号公報
特開2005−270218号公報
しかしながら、打ち込み機を用いた不正行為は、パチンコ店の従業員によって行われるため、特許文献1や2のように警告を行うだけでは、警告を無視して不正行為を続けてしまうことが考えられる。また、打ち込み機では、自動的に遊技が進められるため、打ち込み機をセットして帰宅してしまうなど、従業員がその場におらず、警告に気付くことすらない場合も考えられる。このように、特許文献1や2の構成は、打ち込み機を用いた不正行為の抑止をあまり期待できるものではなかった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、打ち込み機を用いた不正行為に対して高い抑止効果を得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、遊技媒体の投入に応じて遊技の開始操作を有効化し、前記遊技の開始操作によって入力される遊技スタート信号に応じて乱数値を取得し、取得した前記乱数値を用いて複数種類の当選役のいずれか又はハズレを抽選により決定して図柄の変動表示を行った後、図柄を停止させ、停止した図柄の組み合わせによって前記当選役に入賞したか否かを判定する遊技を行うスロットマシンにおいて、複数回連続して一定間隔で前記遊技スタート信号が入力された場合と、複数回連続して同一又は近似した値の前記乱数値が取得された場合と、複数回連続して特定の当選役に対応する前記乱数値が取得された場合との少なくとも1つが確認された際に、所定時間前記遊技を実行できないようにする遊技不能処理を行う遊技不能処理手段と、前記遊技不能処理が行われている間に前記遊技スタート信号が所定回数以上入力された場合に、不正が行われていると判定する不正判定手段と、不正が行われていると判定された際に、エラー処理を行うエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、1回の遊技は、開始操作に応じて開始し、入賞したか否かの判定とそれにともなう処理(遊技媒体の払い出し、遊技状態の移行、リプレイ処理など)の終了によって終了する。また、遊技媒体とは、例えば、メダル、コイン、パチンコ球などである。さらに、「同一又は近似した値」とは、今回取得した乱数値と前回取得した乱数値との差分が所定の範囲内に収まっているということである。
また、前記遊技スタート信号の入力間隔を計時する計時手段を有し、前記遊技不能処理手段は、複数回連続して一定間隔で前記遊技スタート信号が入力された場合の前記入力間隔をα、前記遊技不能処理が行われている間に入力された前記遊技スタート信号の回数をZとしたとき、α×Zを次の前記遊技不能処理の前記所定時間とすることが好ましい。
さらに、予め決められた遊技時間内に前記遊技が終了するとともに、遊技媒体が投入されて再度前記開始操作が行われた場合に、前記開始操作にともなう所定の処理の実行を保留するウエイト処理を行うウエイト処理手段を有し、前記エラー処理手段は、前記遊技時間の延長を前記エラー処理として行うことが好ましい。
ここで、「開始操作にともなう所定の処理」とは、例えば、図柄の変動表示の開始、変動表示を定常速度に到達させること、変動表示の停止操作を可能にすること、図柄の停止操作などである。そして、「遊技時間」とは、今回遊技の「開始操作にともなう所定の処理」の開始から次回遊技の「開始操作にともなう所定の処理」の開始までに最低限確保すべき時間のことである。
また、ウエイト処理の具体的な態様としては、例えば、以下の態様が挙げられる。
1.遊技時間が経過するまで遊技の開始操作を無効化(遊技スタート信号を受け付けずにキャンセルする)し、遊技時間の経過後に遊技の開始操作を有効化して次回遊技の「開始操作にともなう所定の処理」を開始可能にする。
2.遊技の開始操作は有効化するが、遊技スタート信号を遊技時間が経過するまで保留しておき、遊技時間の経過後に次回遊技の「開始操作にともなう所定の処理」を開始する。
3.図柄の変動表示の開始を「開始操作にともなう所定の処理」とし、遊技時間の経過前に入力された遊技スタート信号に応答して当選役の抽選を行った後、遊技時間が経過するまで図柄の変動表示の開始を保留しておき、遊技時間の経過後に図柄の変動表示を開始させる。
4.変動表示の停止操作を可能にすることを「開始操作にともなう所定の処理」とし、遊技時間の経過前に入力された遊技スタート信号に応答して図柄の変動表示を行った後、遊技時間が経過するまで図柄の停止操作を無効化しておき、遊技時間の経過後に図柄の停止操作を有効化する。
5.図柄の停止操作を「開始操作にともなう所定の処理」とし、遊技時間の経過前に入力された遊技スタート信号に応答して図柄の変動表示を行った後、遊技時間が経過するまで図柄の停止操作を保留しておき、遊技時間の経過後に図柄を停止させて次回遊技を終了させる。
1.遊技時間が経過するまで遊技の開始操作を無効化(遊技スタート信号を受け付けずにキャンセルする)し、遊技時間の経過後に遊技の開始操作を有効化して次回遊技の「開始操作にともなう所定の処理」を開始可能にする。
2.遊技の開始操作は有効化するが、遊技スタート信号を遊技時間が経過するまで保留しておき、遊技時間の経過後に次回遊技の「開始操作にともなう所定の処理」を開始する。
3.図柄の変動表示の開始を「開始操作にともなう所定の処理」とし、遊技時間の経過前に入力された遊技スタート信号に応答して当選役の抽選を行った後、遊技時間が経過するまで図柄の変動表示の開始を保留しておき、遊技時間の経過後に図柄の変動表示を開始させる。
4.変動表示の停止操作を可能にすることを「開始操作にともなう所定の処理」とし、遊技時間の経過前に入力された遊技スタート信号に応答して図柄の変動表示を行った後、遊技時間が経過するまで図柄の停止操作を無効化しておき、遊技時間の経過後に図柄の停止操作を有効化する。
5.図柄の停止操作を「開始操作にともなう所定の処理」とし、遊技時間の経過前に入力された遊技スタート信号に応答して図柄の変動表示を行った後、遊技時間が経過するまで図柄の停止操作を保留しておき、遊技時間の経過後に図柄を停止させて次回遊技を終了させる。
本発明では、複数回連続して一定間隔で前記遊技スタート信号が入力された場合と、複数回連続して同一又は近似した値の前記乱数値が取得された場合と、複数回連続して特定の当選役に対応する前記乱数値が取得された場合との少なくとも1つが確認された際に、遊技不能処理を行い、この遊技不能処理が行われている間に遊技スタート信号が複数回入力された場合に、不正が行われていると判定し、不正が行われていると判定された際に、エラー処理を行うようにした。こうすれば、打ち込み機を用いた不正を行った際にエラー処理が行われ、打ち込み機を用いた場合にもボーナス役に当選させるまでに時間と手間が掛かるようになるので、打ち込み機を用いた不正行為に対して高い抑止効果を得ることができる。
また、遊技スタート信号の入力間隔を計時し、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力された場合の入力間隔をα、遊技不能処理が行われている間に入力された遊技スタート信号の回数をZとしたとき、α×Zを次の遊技不能処理の所定時間とするようにした。打ち込み機が用いられた場合には、遊技不能処理が行われている場合にも打ち込み機から遊技スタート信号を含む各種の信号が入力され続ける。特に、遊技スタート信号は、より多くの遊技を行うため、ウエイト機能が有効になる約4.1秒を周期として入力される。そして、遊技スタート信号の入力回数は、各入力間隔の数+1であるから、遊技不能処理の所定時間をα×Zに設定すれば、遊技不能処理の行われる時間が徐々に長くなり、ボーナス役に当選させるまでにより時間を掛けさせることができる。
さらに、ウエイト処理に用いられる遊技時間の延長をエラー処理として行うことで、打ち込み機を用いた場合にもボーナス役に当選させるまでに多大な時間が掛かるようになるので、打ち込み機を用いた不正行為に対する抑止効果をさらに高めることができる。
図1に示すように、スロットマシン11は、スロットマシン本体12と前面扉13とを備えている。スロットマシン本体12は、収納箱12aを備えている。収納箱12aは、リールや制御基板など、遊技を実行するための各種装置を収納する。前面扉13は、上下に2分割されており、上扉13aと下扉13bとからなる。スロットマシン本体12の内部は、上扉13a及び下扉13bによって開閉される。
上扉13aには、表示窓14が設けられている。表示窓14の奥には、第1リール15a、第2リール15b、第3リール15cが設けられている。第1〜第3リール15a〜15cの外周面には、複数種類の図柄が配列されており、リールが停止すると表示窓14を通して1リール当たり3個の図柄が表示される。スロットマシン11では、横3本と斜め2本とからなる計5本の入賞有効ライン16が設定されている。そして、第1〜第3リール15a〜15cが停止したときに、入賞有効ライン16上に停止した停止図柄の組み合わせによって当選役が入賞したか否かが表示される。
当選役は、ボーナス役であるBB、メダルの払い出しのみが行われる小役、メダルを投入することなく次遊技を行うことができるリプレイからなる。BBは、入賞するまでその当選の権利が持ち越され、BBが入賞すると通常モードよりもペイアウト率(1枚のメダル投入に対して払い出されるメダルの枚数の割合)が高くなるBBモードに移行する。
表示窓14の側方には、液晶ディスプレイ17が設けられている。液晶ディスプレイ17には、例えば、各遊技モードに対応した様々な演出画面、及び遊技者や店員に報知を行うための各種のメッセージなどが表示される。
下扉13bには、遊技の開始に先立ってメダルが投入されるメダル投入口19、第1〜第3リール15a〜15cの回転を開始させるスタートレバー20、遊技中に回転しているリールを停止させるストップボタン21a〜21c、メダルをメダル受け皿22に払い出す払い出し口23、1回の押下で3枚のメダルをベットするMAXベットボタン25、1回の押下で1枚のメダルをベットするベットボタン26、クレジット(貯留)されたメダルの払い出しを行うときに操作されるペイアウトボタン27などが設けられている。
スロットマシン11では、1回の遊技で最大3枚のメダルをベットすることができる。遊技者は、1〜3枚のうちから任意に選択した枚数のメダルをベットして遊技を行う。メダルを1枚ベットすると、横方向の中央の入賞有効ライン16が有効化される。メダルを2枚ベットすると、横方向の3本の入賞有効ライン16が有効化される。そして、メダルを3枚ベットすると、横方向の3本に斜め方向の2本を加えた計5本の入賞有効ライン16が有効化される。メダル投入口19から4枚以上のメダルを投入すると、3枚目までのメダルはベットされ、4枚目以降のメダルは、50枚を上限にクレジットされる。
クレジットされたメダルの枚数は、第1〜第3リール15a〜15cの下方に設けられたクレジット表示部28に表示される。また、クレジットされたメダルは、MAXベットボタン25又はベットボタン26を操作することによってベットされる。
遊技者は、メダル投入口19にメダルを投入するか、あるいは、MAXベットボタン25又はベットボタン26を操作して所定の枚数のメダルをベットした後、これらによって有効化されたスタートレバー20を押下(遊技の開始操作)して遊技を開始する。スタートレバー20が押下されると、遊技スタート信号が入力され、遊技が開始されて乱数値を取得して当選役抽選が行われ、前述した複数種類の当選役のいずれか又はハズレが決定される。そして、当選役抽選が終了すると第1〜第3リール15a〜15cの図柄の変動表示が開始される。ストップボタン21a〜21cが押下されて第1〜第3リール15a〜15cが停止し、停止した図柄の組み合わせによって、当選役抽選で抽選した当選役に入賞したか否かの判定が行われ、この判定にともなって実施されるメダルの払い出し、遊技状態の移行、リプレイ処理などの各種の処理が終了することにより、1回の遊技が終了する。
図2は、スロットマシン11の電気的構成を概略的に示すブロック図である。スロットマシン11は、スロットマシン11の各部を統括的に制御するメイン基板40と、液晶ディスプレイ17の動作を制御するサブ基板42と、第1〜第3リール15a〜15cの回転を制御するリール駆動コントローラ44と、これらの各部に電源を供給する電源回路46とを備えている。電源回路46には、スロットマシン11の電源のON/OFFを選択的に切り替える電源スイッチ48が接続されている。メイン基板40、サブ基板42、リール駆動コントローラ44、電源回路46、電源スイッチ48の各部は、収納箱12aの内部に収納される。
電源回路46は、図示を省略した電源コードを介して供給される交流の商用電源に対してAC/DC変換処理や電圧変換処理を施す。そして、電源回路46は、電源スイッチ48の操作に応じて、変換処理後の電源を各部に供給する。これにより、スロットマシン11が起動する。
メイン基板40には、メインCPU(エラー処理手段)50とメインメモリ51とが設けられている。メインメモリ51のROM領域には、遊技の実行プログラムや実行データなどが格納されている。メインCPU50は、メインメモリ51から遊技の実行プログラムや実行データを読み出すことによって遊技の実行処理を行う。メインメモリ51のRAM領域は、毎回の遊技ごとに利用される当選フラグ(当選役抽選で当選した当選役の種類を示すフラグ)やデータなどの一時的な保管や書き換えなどに用いられる。メインメモリ51は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性のメモリによって構成され、電源回路46からの電源供給が絶たれた際にも、上記の当選フラグやデータを保存する。
サブ基板42は、サブCPU52とサブメモリ53とを備えている。サブメモリ53のROM領域には、液晶ディスプレイ17を駆動するための制御プログラムやデータが格納されている。サブCPU52は、メインCPU50と電気的に接続されており、メインCPU50から各種の信号が入力される。サブCPU52は、メインCPU50から各種の信号が入力されると、その信号に応じた制御プログラムやデータをサブメモリ53から読み出してサブ基板42の動作を制御することにより、スロットマシン11の状態に合わせた画面を液晶ディスプレイ17に表示させる。
メインCPU50には、メダルセンサ60、MAXベット信号センサ61、ベット信号センサ62、スタート信号センサ63、ストップ信号センサ64、リセットスイッチ65が接続されている。これらの各部も、収納箱12aの内部に収納されている。
メダルセンサ60は、メダル投入口19から投入された適正なメダルを検知し、メダル検知信号をメインCPU50に入力する。メインCPU50は、投入されたメダルの枚数をメダルセンサ60からのメダル検知信号に基づいて計数する。そして、投入されたメダルの枚数に応じて入賞有効ライン16を有効化し、スタートレバー20の操作を有効化する。
MAXベット信号センサ61は、MAXベットボタン25が押下されたことを検知し、MAXベット信号をメインCPU50に入力する。ベット信号センサ62は、ベットボタン26が押下されたことを検知し、ベット信号をメインCPU50に入力する。メインCPU50は、MAXベット信号又はベット信号が入力されると、前述のように入賞有効ライン16の有効化を行うとともに、クレジット表示部28に表示されたメダルの枚数からベットしたメダルの枚数を減算する。メインCPU50は、メダル検知信号、MAXベット信号、ベット信号のいずれかの入力によってメダルをベットした場合にのみ遊技スタート信号を受け付ける。これにより、メダルをベットした場合にスタートレバー20の操作が有効化される。
スタート信号センサ63は、スタートレバー20が押下されたことを検知する。スタート信号センサ63は、スタートレバー20の押下を検知すると、遊技スタート信号をメインCPU50に入力する。
ストップ信号センサ64は、ストップボタン21a〜21cが押下されたことを検知する。ストップボタン21a〜21cが押下されると、第1〜第3リール15a〜15cのストップ信号が個別にメインCPU50に入力される。メインCPU50は、ストップ信号が入力されたときに第1〜第3リール15a〜15cが回転中であるか否かを判定する。そして、メインCPU50は、第1〜第3リール15a〜15cが回転中である場合には、リール駆動コントローラ44を制御し、押下されたストップボタン21a〜21cに対応する第1〜第3リール15a〜15cの停止制御を行う。第1〜第3リール15a〜15cの停止制御は、周知の引き込み制御が行われる。
引き込み制御では、第1〜第3リール15a〜15cが停止するまでに要するコマ数が入賞有効ライン16上の図柄を含む図柄5個分の0〜4コマ、すなわち5コマの範囲(以下、「引き込み範囲」と称する)を上限に設定されている。そして、ストップボタン21a〜21cが押下されたときに、5コマの引き込み範囲内に当選図柄(当選役抽選で当選した当選役に対応する図柄)が含まれている場合、当選図柄が入賞有効ライン16上に停止する。
メインCPU50は、打ち込み機を用いた不正が行われた際に、この不正を抑止するためのエラー処理を行う。リセットスイッチ65は、押下に応じて、エラー処理の解除を指示するためのリセット信号をメインCPU50に入力する。メインCPU50は、エラー処理を行った後、リセットスイッチ65からのリセット信号が入力されたことに応じてエラー処理を解除する。
メインCPU50には、当選役決定部70、タイマ71、ウエイト処理部(ウエイト処理手段)72、遊技不能処理部(遊技不能処理手段)73、不正判定部(不正判定手段)74が設けられている。当選役決定部70は、乱数値を発生させる乱数発生器70aを有している。当選役決定部70は、遊技スタート信号の入力に応じて起動し、乱数発生器70aから乱数値を取得する。そして、取得した乱数値に基づいて当選役抽選を行い、当選役としてのBB、小役、リプレイのいずれか又はハズレを決定する。
当選役抽選でいずれかの当選役に当選した場合は、その種類を示す当選フラグが、メインメモリ51のRAM領域に書き込まれる。BBフラグはBBが入賞したときにクリアされ、それ以外のフラグは当選した遊技が終了したときにクリアされる。これにより、BBに当選した場合は、BBが入賞するまでその当選の権利が持ち越される。メインCPU50は、当選役抽選が終了すると第1〜第3リール15a〜15cを回転させ、図柄の変動表示を開始する。
タイマ71は、遊技スタート信号の入力に応じて計時を開始する。そして、タイマ71は、遊技が終了し、次の遊技の遊技スタート信号が入力されると、計時した時間を計測値としてメインメモリ51のRAM領域に記録する。このように、タイマ71は、遊技スタート信号の入力間隔を計測する。また、タイマ71は、計測値の記録を行うと、一度カウントをリセットした後、再び計時を開始し、以下、遊技スタート信号が入力される毎に上記の処理を繰り返す。
スロットマシン11では、1回の遊技の所要時間(以下、遊技時間と称す)が、4.1秒以上に定められている。ウエイト処理部72は、遊技時間内に遊技が終了するとともに、メダルが投入されて再度スタートレバー20の押下が行われた場合に、遊技時間が経過するまで次回遊技の第1〜第3リール15a〜15cが回転を遅らせるウエイト処理を行う。
ウエイト処理部72は、カウンタ72aを有している。カウンタ72aには、4.1秒(請求項記載の「予め決められた遊技時間」に相当)がセットされている。カウンタ72aは、ウエイト処理部72の指示に応じてカウントダウンを行う。ウエイト処理部72は、第1〜第3リール15a〜15cの回転開始と同時に、カウンタ72aのカウントダウンを開始させる。そして、ウエイト処理部72は、次の遊技スタート信号が入力され、次回遊技の第1〜第3リール15a〜15cの回転を開始する際に、カウンタ72aのカウント値を基に、遊技時間が経過しているか否かの判定を行う。
ウエイト処理部72は、カウント値が0になっている場合、遊技時間が経過していると判定する。メインCPU50は、ウエイト処理部72によって遊技時間が経過していると判定されると、第1〜第3リール15a〜15cの回転を開始させる。また、ウエイト処理部72は、遊技時間が経過していると判定すると、カウンタ72aのカウント値をリセットし、次回遊技に対するカウントダウンをカウンタ72aに開始させる。
一方、ウエイト処理部72は、カウント値が0になっていない場合、遊技時間が経過していないと判定する。ウエイト処理部72は、遊技時間が経過していないと判定すると、カウンタ72aのカウント値が0になるまで、第1〜第3リール15a〜15cの回転開始を遅らせる遅延指示をメインCPU50に送る。メインCPU50は、遅延指示を受け取った場合、当選役抽選を行って、その結果をメインメモリ51に書き込んだ後、第1〜第3リール15a〜15cを回転させずに待機する。
そして、メインCPU50は、カウンタ72aのカウント値が0になってウエイト処理部72からの遅延指示が停止したことに応じて、第1〜第3リール15a〜15cの回転を開始させる。このように、ウエイト処理部72は、カウンタ72aのカウント値を基に遅延指示を送ることでウエイト処理を行う。また、ウエイト処理部72は、カウンタ72aのカウント値が0になったことを確認すると、カウンタ72aのカウント値をリセットし、次回遊技に対するカウントダウンをカウンタ72aに開始させる。
遊技不能処理部73は、メインメモリ51のRAM領域に記録されたタイマ71の各計測値を基に、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたか否かの判定を行う。遊技不能処理部73は、タイマ71によって計測値が取得されると、その計測値とメインメモリ51のRAM領域に記録された前回の計測値との差分を算出し、その差分が所定の範囲内にあるときに、前回の遊技スタート信号の入力間隔と今回の遊技スタート信号の入力間隔とが一定であると判定する。そして、遊技不能処理部73は、この判定が複数回繰り返された際に、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたと判定する。
遊技者が遊技を行うには、ベットボタン26によるベット操作だけでは遊技を行うことができず、途中でメダル投入口19にメダルを投入する動作が必要になる。また、クレジットが50枚に達していない状態で小役に入賞した場合には、クレジットの加算処理が実行され、クレジットが50枚に達した状態で小役に入賞した場合には、メダルの払い出し処理が実行される。そして、こうした払い出しの枚数や有無によって遊技スタート信号の入力間隔の時間がまちまちになるのが普通である。従って、遊技者が正常に遊技を行っている場合には、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力される可能性は低い。
一方、打ち込み機による不正が行われている場合、メダル検知信号、遊技スタート信号、ストップ信号の各信号が、打ち込み機から所定のタイミングで直接入力される。また、打ち込み機は、メイン基板に信号を入力するとともに、メイン基板からの信号も受け取っている。そして、払い出しが行われた場合には、打ち込み機が払い出し信号を受け付けて、直後に払い出し完了信号をメイン基板に出力するので、払い出しが行われた場合であっても、クレジット加算処理やメダルの払い出し処理が行われず、遊技スタート信号の入力タイミングが同一になりやすい。このため、遊技不能処理部73は、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたと判定すると、打ち込み機による不正が行われた可能性があると判断し、所定時間遊技を実行できないようにする遊技不能処理を行う。
遊技不能処理部73は、遊技スタート信号やストップ信号などの各種の操作信号を所定時間受け付けないようにメインCPU50に指示することにより、遊技を実行できないようにする。遊技不能処理を行う所定時間は、遊技時間の2倍以上で極端に長すぎない程度、例えば、30秒から1分程度であることが好ましい。以下、本実施形態では、30秒を遊技不能処理を行う所定時間の初期値として説明する。
また、遊技不能処理部73は、遊技不能処理を開始すると、サブCPU52に信号を入力し、遊技不能処理が行われていることを遊技者に報知するための報知画面を液晶ディスプレイ17に表示させる。報知画面には、遊技不能処理が行われていることを示すメッセージの他に、遊技不能処理が行われている間はスタートレバー20の押下操作を行わないように遊技者に注意するためのメッセージが含まれる。
不正判定部74は、遊技不能処理が行われた場合に、その期間中に入力された遊技スタート信号の回数をカウントする。そして、不正判定部74は、所定時間が経過して遊技不能処理が終了した後、カウントした回数に基づいて打ち込み機による不正が行われたか否かを判定する。不正判定部74は、入力された遊技スタート信号の回数が所定回数以下の場合、打ち込み機を用いた不正ではなく遊技者の操作によってたまたま遊技不能処理が行われてしまったと判定する。一方、不正判定部74は、入力された遊技スタート信号の回数が所定回数以上の場合、打ち込み機を用いた不正が行われていると判定する。
正常に遊技を行おうとする遊技者の操作によってたまたま遊技不能処理が行われてしまった場合、遊技を行えないことや液晶ディスプレイ17に表示された報知画面のメッセージなどを無視して、遊技者がスタートレバー20の押下操作を続けるとは考え難い。これに対し、打ち込み機が用いられた場合には、各種の信号を打ち込み機が常に出し続けることから、遊技不能処理が行われている場合にも定期的に遊技スタート信号が入力される。従って、上記のように判定を行えば、遊技者がたまたま一定の間隔でスタートレバー20を押下してしまった際に不正と判定されてしまうことを防止し、打ち込み機を用いた不正をより確実に検知することができる。なお、不正判定部74の判定に用いられる所定回数は、遊技不能処理が行われる時間に応じて適宜設定すればよい。
メインCPU50は、不正が行われていないと不正判定部74によって判定されると、スロットマシン11を通常モードに復帰させる。一方、メインCPU50は、不正が行われていると不正判定部74によって判定されると、ウエイト処理部72のカウンタ72aにセットされた時間を4.1秒から30秒に変更することにより、スロットマシン11の遊技時間を延長させる。
遊技時間を延長させると、打ち込み機を用いた場合にもボーナス役に当選させるまでに多大な時間と手間が掛かるようになるので、打ち込み機を用いた不正行為に対して高い抑止効果を得ることができる。このように、メインCPU50は、遊技時間の延長をエラー処理として行うことで、打ち込み機を用いた不正を抑止する。エラー処理を開始したメインCPU50は、前述のように、リセットスイッチ65からのリセット信号が入力されたことに応じてエラー処理を解除し、ウエイト処理部72のカウンタ72aにセットされた時間を30秒から4.1秒に変更することにより、スロットマシン11の遊技時間を戻す。なお、エラー処理によって延長される遊技時間は、30秒に限ることなく、4.1秒以上であれば何秒でもよい。
また、不正判定部74は、不正が行われていると判定した場合、カウントした遊技スタート信号の入力回数を遊技不能処理部73に入力する。遊技不能処理部73は、不正判定部74から入力回数を受け取ると、この入力回数をZ、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力された場合の入力間隔をαとしたとき、α×Zを次に遊技不能処理を行う際の所定時間として設定する。例えば、30秒間の遊技不能処理の際に、4.1秒の入力間隔で8回の遊技スタート信号が入力された場合、遊技不能処理部73は、32.8秒を次の遊技不能処理の所定時間として設定する。
次に、図3に示すフローチャートを参照しながら、上記構成によるスロットマシン11の作用について説明する。スロットマシン11で遊技を行うには、先ず、メダル投入口19にメダルを投入するか、あるいは、MAXベットボタン25又はベットボタン26を操作して所定の枚数のメダルをベットし、入賞有効ライン16を有効化させる。そして、スタートレバー20を押下して遊技スタート信号をメインCPU50に入力し、遊技の開始を指示する。
メインCPU50に遊技スタート信号が入力されると、遊技スタート信号の入力間隔の計測がタイマ71によって行われる。この計測の後、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたか否かの判定が、遊技不能処理部73によって行われる。
複数回連続して一定間隔で入力されてはいないと判定されると、当選役決定部70によって当選役の抽選が行われ、複数種類の当選役のいずれか又はハズレが決定される。メインCPU50は、当選役抽選が終了すると、ウエイト処理部72に遊技時間が経過しているか否かの判定を行わせる。
メインCPU50は、ウエイト処理部72によって遊技時間が経過していると判定されると、第1〜第3リール15a〜15cを回転させて図柄の変動表示を開始させる。一方、メインCPU50は、遊技時間が経過していないと判定したウエイト処理部72によってウエイト処理が実行されると、ウエイト処理部72からの遅延信号が停止するまで図柄の変動表示を行わずに待機し、遅延信号が停止した後、第1〜第3リール15a〜15cを回転させて図柄の変動表示を開始させる。また、ウエイト処理部72は、図柄の変動表示が開始されると、カウンタ72aのカウント値をリセットし、次回遊技に対するカウントダウンをカウンタ72aに開始させる。
メインCPU50は、第1〜第3リール15a〜15cを回転させた後、ストップ信号が入力されると、リール駆動コントローラ44を制御し、そのストップ信号に応じて第1〜第3リール15a〜15cの停止制御を行う。メインCPU50は、第1〜第3リール15a〜15cの全てを停止させると、入賞有効ライン16上に停止した第1〜第3リール15a〜15cの図柄の組み合わせによって、抽選された当選役に入賞したか否かを判定する。
メインCPU50は、当選役に入賞したと判定すると、その当選役に対応した処理を行う。例えば、小役に入賞した場合には、その小役に応じた枚数のメダルを払い出し、リプレイに入賞した場合には、当該遊技でベットしたメダルと同数のメダルを自動的にベット(遊技者の持ちメダルは減らない)する。さらに、BBなどのボーナスに入賞した場合には、ボーナス状態への移行を行う。以上により、1回の遊技が終了する。
一方、遊技不能処理部73によって複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されていると判定されると、遊技不能処理が実行される。遊技不能処理部73は、遊技不能処理を実行すると、所定時間遊技スタート信号を受け付けないようにメインCPU50に指示することによって遊技を実行できないようにするとともに、遊技不能処理が行われていることを遊技者に報知するための報知画面を液晶ディスプレイ17に表示させる。
遊技不能処理が実行されると、その期間中に入力された遊技スタート信号の回数のカウントが不正判定部74によって行われる。不正判定部74は、所定時間が経過して遊技不能処理が終了した後、カウントした回数に基づいて打ち込み機による不正が行われたか否かを判定する。遊技スタート信号の入力回数が所定値以下で、不正が行われていないと判定されると、スロットマシン11が通常モードに復帰する。
スロットマシン11が通常モードに復帰すると、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されていないと遊技不能処理部73によって判定された場合と同様、当選役決定部70による当選役の抽選が行われ、遊技が行われる。これにより、遊技者の操作によってたまたま遊技不能処理が実行されてしまった場合にも、ベットしたメダルが無駄になってしまうことを防止することができる。
一方、遊技スタート信号の入力回数が所定値以上で、打ち込み機による不正が行われていると判定されると、メインCPU50によってエラー処理が実行される。メインCPU50は、エラー処理を実行すると、ウエイト処理部72のカウンタ72aにセットされた時間を4.1秒から30秒に変更することにより、スロットマシン11の遊技時間を延長させる。これにより、打ち込み機を用いた場合にも、ボーナス役に当選させるまでに多大な時間と手間が掛かるようになる。
また、不正判定部74は、不正が行われたと判定すると、カウントした遊技スタート信号の入力回数を遊技不能処理部73に入力する。遊技不能処理部73は、不正判定部74から入力回数を受け取ると、この入力回数をZ、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力された場合の入力間隔をαとし、α×Zを次に遊技不能処理を行う際の所定時間として設定する。
打ち込み機が用いられた場合には、遊技不能処理が行われている場合にも打ち込み機から遊技スタート信号を含む各種の信号が入力され続ける。特に、遊技スタート信号は、より多くの遊技を行うため、ウエイト機能が有効になる約4.1秒を周期として入力される。そして、遊技スタート信号の入力回数は、各入力間隔の数+1であるから、遊技不能処理の所定時間をα×Zに設定すれば、遊技不能処理の行われる時間が徐々に長くなり、ボーナス役に当選させるまでにより時間を掛けさせることができる。
メインCPU50によるエラー処理は、リセットスイッチ65が押下されるまで継続される。この際、リセットスイッチ65を収納箱12aの内部に収納したので、リセットスイッチ65の押下を行おうとする度に前面扉13を開けなければならず、不正を働く従業員に、さらに手間を掛けさせることができる。
メインCPU50は、リセットスイッチ65が押下されてリセット信号が入力されると、エラー処理を解除し、カウンタ72aにセットされた時間を30秒から4.1秒に変更することにより、スロットマシン11の遊技時間を戻す。また、メインCPU50は、遊技時間を戻すとともに、α×Zに設定した遊技不能処理の時間を初期値に戻す。以下、スロットマシン11では、電源スイッチ48が操作されて電源が落されるまで、上記の処理が繰り返される。
次に、図4に示すフローチャートを参照しながら、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と機能・構成上同一のものについては、同符号を付し、詳細な説明を省略する。メインCPU50は、所定の枚数のメダルをベットして入賞有効ライン16を有効化させた後、遊技スタート信号の入力に応じて、当選役決定部70に当選役の抽選を行わせる。当選役決定部70は、乱数発生器70aから発生された乱数値を取得する。そして、取得した乱数値に基づいて当選役抽選を行い、複数種類の当選役のいずれか又はハズレを決定する。当選役決定部70は、当選役抽選を行った後、取得した乱数値をメインメモリ51のRAM領域に記録する。
遊技不能処理部73は、当選役抽選が終了すると、メインメモリ51のRAM領域に記録された過去数回分の乱数値を基に、複数回連続して同一又は近似した値の乱数値が取得されたか否かの判定を行う。遊技不能処理部73は、今回取得された乱数値と前回取得された乱数値との差分を算出し、その差分が0である場合に今回取得した乱数値が前回と同一であると判定する。また、遊技不能処理部73は、今回取得された乱数値と前回取得された乱数値との差分を算出し、その差分が所定値以下の場合に今回取得した乱数値が前回の乱数値に対して近似した値であると判定する。そして、遊技不能処理部73は、この判定が複数回繰り返された際に、複数回連続して同一又は近似した値の乱数値が取得されたと判定する。
打ち込み機の中には、一定の間隔で遊技スタート信号を入力するタイプの他に、BBに当選するタイミングを狙って遊技スタート信号を入力するタイプが知られている。このようなタイプの打ち込み機では、遊技スタート信号の入力間隔が一定になるとは限らないため、上記第1の実施形態では不正を検知することができない。これに対し、BBに当選するタイミングを狙った場合には、BBに当選する乱数値に対して同一又は近似した値の乱数値が常に取得されるので、上記のように乱数値を基に判定を行うことで、BBに当選するタイミングを狙って遊技スタート信号を入力するタイプの不正を検知することができる。
複数回連続して同一又は近似した値の乱数値が取得されてはいないと遊技不能処理部73によって判定された場合には、遊技時間が経過しているか否かの判定がウエイト処理部72によって行われる。一方、複数回連続して同一又は近似した値の乱数値が取得されたと遊技不能処理部73によって判定された場合には、遊技不能処理部73によって遊技不能処理が実行される。
遊技不能処理が実行されると、その期間中に入力された遊技スタート信号の回数のカウントが不正判定部74によって行われる。そして、遊技不能処理が終了した後、遊技スタート信号の入力回数が所定回数以上か否かの判定が、不正判定部74によって行われる。遊技スタート信号の入力回数が所定回数以下であると判定されると、スロットマシン11が通常モードに復帰し、遊技時間が経過しているか否かの判定がウエイト処理部72によって行われる。遊技時間が経過していると判定された場合には、直ちに第1〜第3リール15a〜15cが回転し、遊技時間が経過していないと判定された場合には、遊技時間が経過するまで遅らせた後に第1〜第3リール15a〜15cが回転し、遊技が行われる。
一方、遊技スタート信号の入力回数が所定回数以上で、打ち込み機による不正が行われていると判定されると、上記第1の実施形態と同様に、遊技時間の延長と、遊技不能処理を行う所定時間の設定とが行われる。
このように、本実施形態によれば、BBに当選するタイミングを狙って遊技スタート信号を入力するタイプの打ち込み機に対して、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態のように乱数値によって不正を検知する場合には、打ち込み機のみならず、BBなどのボーナス役に当選するタイミングを振動などによって遊技者に伝える不正機器(いわゆる体感器)に対しての抑止効果も得ることができる。ここで、体感器の使用方法としては、ボーナス役を狙う場合と小役を狙う場合との2パターンがある。
ボーナス役を狙う場合、ボーナス役に当選すれば、その次の遊技にはボーナス役を当選させる意味がないため、ボーナス役を当選させるまでのプロセスが特に重要になる。ここで、体感器によりボーナス役を当選させるには、実際的には一発で当てるのは難しく、ボーナス役とは異なった乱数値から、遊技毎に徐々にボーナス役に当選する乱数値に近づけていくことが必要となる。このため、ボーナス役を狙った場合には、その過程で近似した乱数値が取得される。
一方、小役を狙った場合には、ボーナス役を狙った場合と同じプロセスも問題になるが、加えて、狙った小役の乱数値にセットできた後には、毎遊技当該小役を狙うということも問題になり、この場合にも近似した乱数値が取得される。従って、本実施形態によれば、上記2パターンのどちらの使用方法で体感器が用いられた場合にも、適切に不正を検知して抑止を図ることができる。
次に、図5に示すフローチャートを参照しながら、本発明の第3の実施形態について説明する。メインCPU50は、所定の枚数のメダルをベットして入賞有効ライン16を有効化させた後、遊技スタート信号の入力に応じて、当選役決定部70に当選役の抽選を行わせる。当選役決定部70は、乱数発生器70aから発生された乱数値を取得する。そして、取得した乱数値を基に、メインメモリ51に記憶された抽選テーブル90を参照する。
図6に示すように、抽選テーブル90には、複数の当選役及びハズレと乱数値とが対応付けられている。乱数値は、0〜65535までの整数で表される。各当選役及びハズレには、それぞれ所定の範囲の乱数値が割り当てられている。当選役決定部70は、乱数発生器70aから乱数値を取得すると、抽選テーブル90を参照し、その乱数値に応じた当選役又はハズレを決定する。また、当選役決定部70は、当選役抽選を行った後、取得した乱数値をメインメモリ51のRAM領域に記録する。
遊技不能処理部73は、当選役抽選が終了すると、メインメモリ51のRAM領域に記録された過去数回分の乱数値を基に、複数回連続して特定の当選役に対応する乱数値が取得されたか否かの判定を行う。遊技不能処理部73は、例えば、過去数回分の各乱数値が651〜9950の範囲内にある際に、複数回連続して小役であるベルに対応する乱数値が取得されたと判定する。
メインCPU50は、遊技不能処理部73によって複数回連続して特定の当選役に対応する乱数値が取得されてはいないと判定されると、遊技時間が経過しているか否かの判定をウエイト処理部72に行わせる。一方、遊技不能処理部73によって複数回連続して特定の当選役に対応する乱数値が取得されたと判定されると、上記各実施形態と同様に、遊技不能処理部73によって遊技不能処理が実行される。このように、複数回連続して特定の当選役に対応する乱数値が取得されたか否かの判定によって不正を検知するようにすれば、体感器を用いて小役を狙う不正を、より適切に検知することができる。
なお、図7に示すように、操作に応じて切り替え信号をメインCPU50に入力する切り替えスイッチ92を設け、複数回連続して一定間隔で遊技スタート信号が入力されたか否かを遊技不能処理部73に判定させるか、複数回連続して同一又は近似した値の乱数値が取得されたか否かを遊技不能処理部73に判定させるか、複数回連続して特定の当選役に対応する乱数値が取得されたか否かを遊技不能処理部73に判定させるかを、選択的に切り替えられるようにしてもよい。
なお、切り替え操作手段である切り替えスイッチ92には、例えば、3箇所の位置に移動するダイヤル式のスイッチやスライド式のスイッチなどを用いることができる。また、スイッチに限ることなく、例えば、レバーでもよいし、複数のボタンからなるものなどでもよい。また、切り替えスイッチ92は、遊技者などの従業員以外のものが操作できないよう、収納箱12aの内部に設けることが好ましい。
上記各実施形態では、遊技時間の延長をエラー処理として実行するようにしたが、エラー処理は、これに限ることなく、例えば、遊技不能処理の継続をエラー処理とし、エラー処理の解除が指示されるまで遊技を実行できないようにしてもよい。
上記各実施形態では、遊技不能処理の際に、遊技スタート信号を受け付けないようにすることで遊技を行えないようにしたが、これに限ることなく、例えば、メダルをベットできなくすることで遊技を行えないようにしてもよいし、図柄の変動表示を行った後、ストップ信号を受け付けないようにすることで遊技を行えないようにしてもよい。
上記各実施形態では、リセットスイッチ65の押下によってエラー処理を解除するようにしたが、これに限ることなく、例えば、電源スイッチ48を操作し、スロットマシン11の電源をON/OFFすることによってエラー処理を解除するようにしてもよい。
上記各実施形態では、リールを駆動させるスロットマシンに本発明を適用したが、例えば液晶ディスプレイによって表示されたリールを回転させる(液晶ディスプレイ上で図柄の変動表示を行わせる)スロットマシン、パチンコ球を遊技媒体として用いるスロットマシンなどに本発明を適用してもよい。
11 スロットマシン
50 メインCPU(エラー処理手段)
71 タイマ(計時手段)
72 ウエイト処理部(ウエイト処理手段)
73 遊技不能処理部(遊技不能処理手段)
74 不正判定部(不正判定手段)
50 メインCPU(エラー処理手段)
71 タイマ(計時手段)
72 ウエイト処理部(ウエイト処理手段)
73 遊技不能処理部(遊技不能処理手段)
74 不正判定部(不正判定手段)
Claims (3)
- 遊技媒体の投入に応じて遊技の開始操作を有効化し、前記遊技の開始操作によって入力される遊技スタート信号に応じて乱数値を取得し、取得した前記乱数値を用いて複数種類の当選役のいずれか又はハズレを抽選により決定して図柄の変動表示を行った後、図柄を停止させ、停止した図柄の組み合わせによって前記当選役に入賞したか否かを判定する遊技を行うスロットマシンにおいて、
複数回連続して一定間隔で前記遊技スタート信号が入力された場合と、複数回連続して同一又は近似した値の前記乱数値が取得された場合と、複数回連続して特定の当選役に対応する前記乱数値が取得された場合との少なくとも1つが確認された際に、所定時間前記遊技を実行できないようにする遊技不能処理を行う遊技不能処理手段と、
前記遊技不能処理が行われている間に前記遊技スタート信号が所定回数以上入力された場合に、不正が行われていると判定する不正判定手段と、
不正が行われていると判定された際に、エラー処理を行うエラー処理手段とを備えたことを特徴とするスロットマシン。 - 前記遊技スタート信号の入力間隔を計時する計時手段を有し、
前記遊技不能処理手段は、複数回連続して一定間隔で前記遊技スタート信号が入力された場合の前記入力間隔をα、前記遊技不能処理が行われている間に入力された前記遊技スタート信号の回数をZとしたとき、α×Zを次の前記遊技不能処理の前記所定時間とすることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。 - 予め決められた遊技時間内に前記遊技が終了するとともに、遊技媒体が投入されて再度前記開始操作が行われた場合に、前記開始操作にともなう所定の処理の実行を保留するウエイト処理を行うウエイト処理手段を有し、
前記エラー処理手段は、前記遊技時間の延長を前記エラー処理として行うことを特徴とする請求項1又は2記載のスロットマシン。
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