JP2009291220A - ニーダの混捏子とニーダ並びに製パン機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1羽根部(21)と第2羽根部(22)とを備えた混捏子(2)であって、第1羽根部(21)と第2羽根部(22)のいずれも底面周縁形状は略半楕円であり、第1羽根部(21)の側面に形成された第1傾斜面(25)と、第2羽根部(22)の側面に形成された第2傾斜面(26)と、第2羽根部(22)の回転方向背面に形成された立設面(28)とを有してなり、「第2羽根部(22)の底面に対して直交し」かつ「回転軸を含む」平面で断面したとき、第2羽根部(22)の回転方向前方から回転方向後方にかけての一部の領域における第2傾斜面(26)の断面形状は、第2羽根部(22)の底面側に湾曲した曲線であり、この曲線の曲率は、回転方向前方から回転方向後方にかけて漸次小さくなっている。
【選択図】図1
Description
これらの工程は、たとえば、パン生地を直捏ね法で作る場合、まず、小麦粉、水、イースト、砂糖、塩、ショートニング等の材料を混ぜ合わせた後に、この混ぜ合わせた材料を、捏ねる、たたむ等という動作を繰り返すことからなる。これらの工程を適切かつ充分に行って初めて、水和、すなわち、グルテンの生成と結合が促進される。
ニーダは、混捏物を作製する装置であって、このニーダが備えるポット内に、混捏子が回転自在に配置される。そして、ポット底面の直交方向の回転軸を中心に、混捏子が駆動手段によって回転することで、ポット内に投入された材料を混ぜ合わせ捏ねることができる。
たとえば、本願発明者は、手捏ねの場合における「捏ね」と同様の作用を繰り返すことで、捏ね工程におけるグルテン結合を促進させることができる混捏子を提案した(たとえば、特許文献1,2参照)。
この特許文献1,2に記載されたニーダの混捏子は、ポット内底面の直径よりやや小径の円盤を有する。この円盤は、その上の所定位置に中心部の所定高さ部位から円盤周縁に至る放物線放射状の突起部を有する。この突起部は、その回転方向後端の端面を絶壁状の立設面とする。また、混捏子は、ポット内周面に設けられた突出部との相互作用による圧接効果を高めるために、立設面より回転方向の前方が、立設面に対して90°以下の放物線状面または円弧状面となっている。
また、生地の転がりは、円盤の回転による遠心力と転がり摩擦で行われ、その転がり摩擦は生地の水和の進展によって増大する。そのため、転がり摩擦力が遠心力に打ち勝つと、生地は円盤に付着して円盤と一体的に回転し、良好な混捏が行われなくなる。したがって、このニーダを用いるときは、生地塊の径を、混捏子の円盤の半径以内に押さえなければならないという問題もあった。
図20は、特許文献3に記載された混捏子の実施の形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
特許文献3に記載された混捏子は、回転軸の軸心及び回転軸を通る直径方向の線を挟んで、一方の羽根の長さが他方の羽根の長さより長い長短1対の略半楕円状の羽根を備えている。これらの羽根は、その直線部を接して形成され、いずれの羽根も回転軸の軸心から一側(回転方向前方)が他側(回転方向後方)より短く形成されている。また、これらの羽根は、前記一方の羽根の一側と、前記他方の羽根の他側が同じ長さで、その底部周縁が同一円弧で連なる。さらに、両方の羽根は、図20(b)に示されるように、その底部周縁から頂面にかけての側面部が、前記一側から他側にかけて漸次急峻となる放物線上の傾斜面を有しており、前記一方の羽根の他側の回転方向背面(後端部)には、深い絶壁状の立設面が形成されている。また、前記他方の羽根の一側端は、一方の羽根の前記立設面底部と連なり、かつ、他側の回転方向背面(後端部)には浅い絶壁状の立設面が形成されている。
また、混捏子の絶壁状立設面の背面領域(後方領域)では、混捏時において生地塊と混捏子との間に減圧空気層ができるため、前記背面領域では減圧空気層によってより強力に生地を回転させる力が働くと同時に、生地がポット底面や混捏子に付着することを防止する作用も生じる。したがって、ポット底部の半径以上の大きな生地塊を混捏する場合でも、生地の混捏子への付着が低減されるため、生地が混捏子と一体的に回転することもなくなる。これにより、混捏が行われなくなるという現象を防止することができる。
したがって、できればポット内周面の突出部を無くし、混捏子にて押圧された生地塊が、ポット内周面の全領域において、当該ポット内周面から直接大きな押圧力を受けられることが望ましい。換言すれば、生地塊を直接ポット内側面に向けて押圧するような混捏子の形状が望ましい。
この特許文献4に記載された混捏子は、側面が回転中心軸を含む面で断面したときに、側面上の一点から回転中心軸までの距離が底部から頂面に向かうにつれて減少し、または、一定であるように形成されている。また、回転中心軸に直交する面で断面したときに、側面上の一点から回転中心軸までの距離が一回転する中で常に増加するように形成されている。
また、生地塊となった段階における理想的な混捏としては、生地塊の底部に混捏子の周縁部を楔状に食い込ませ、生地塊を混捏子の側面上に乗せた上で、この生地塊を回転させながら移動させて、混捏子の回転方向後端部の絶壁状立設面の領域にて落下させる、というのがよい。この一連の流れによって、生地塊に対するいわゆる「手捏ね」の「捏ねる」と「たたむ」効果を高めることができるからである。しかし、特許文献4に記載された混捏子は、底部から頂面に向かう側面が底面全周にわたって絶壁状になっているため、上記一連の流れによるところのこの「手捏ね」効果も大きいとはいえない。
まず、本発明にかかるニーダの混捏子(以下、単に「混捏子」という。)の実施の形態について説明する。
なお、以下の説明においては、混捏子の形状の理解を容易にするために、あたかも2つの羽根部を別個に作製して、これらを接合して混捏子が作製されるかのような説明を行っている。しかし、混捏子の実際の作製にあたっては、たとえば、アルミニウムのブロックを切削加工、プレス加工、その他の作製方法により、2つの羽根部を一体的に作製するのがよい。また、最終的に、混捏子の表面をテフロン(登録商標)処理するとよい。
また、以下の説明において、「長さ」とは、回転軸方向と直交方向の距離をいい、「高さ」とは、回転軸方向の距離をいう。
図4は、混捏子2の底面図である。混捏子2の底面24には、混捏子2を回転駆動させる駆動手段の回転駆動軸(ニーダに設けられている)と連結可能な軸穴30が形成されている。
混捏子2は、羽根部21と羽根部22とが接合したような形状に形成されている。
符号23は、傾斜面26の上縁と立設面28の上縁とに周縁が連接する、混捏子2の頂面を示す。傾斜面26と立設面28については、後述する。頂面23は、略半楕円に形成されている。頂面23の面積は、羽根部22の底面の面積よりも小さい。
図6,8に示すように、羽根部21の回転方向背面には、立設面27が形成されていて、羽根部21の回転方向後端21bと羽根部22の回転方向前端22aとの間に段差が形成されている。
図5,7に示すように、羽根部22の回転方向背面には、立設面28が形成されていて、羽根部22の回転方向後端22bと混捏子2の底面24との間に段差が形成されている。
なお、図1に示すように、傾斜面25の回転方向前端21aは、立設面28と連なり、傾斜面26の回転方向前端22aは、立設面27と連なる。
実線で示す羽根部21の底面周縁形状は、底面直線部31と底面曲線部131とで囲まれた略半楕円である。
符号31aは、底面曲線部131の回転方向前端(底面直線部31の回転方向前端でもある)を示す。また、符号31bは、底面曲線部131の回転方向後端(底面直線部31の回転方向後端でもある)を示す。
楕円S1のアスペクト比(長軸:短軸)は、11:10である。
符号αは、楕円S1の短軸231に対する底面直線部31の傾き(回転面内における)を示す。なお、本実施の形態では、α≒15°である。
実線で示す羽根部22の底面周縁形状は、底面直線部32と底面曲線部132とで囲まれた略半楕円である。
符号32aは、底面曲線部132の回転方向前端(底面直線部32の回転方向前端でもある)を示す。また、符号32bは、底面曲線部132の回転方向後端(底面直線部32の回転方向後端でもある)を示す。
楕円S2のアスペクト比は、17:14である。
符号βは、楕円S2の長軸232に対する底面直線部32の傾き(回転面内における)を示す。なお、本実施の形態では、β≒25°である。
なお、楕円S1と楕円S2のアスペクト比は、適宜変更可能である。また、アスペクト比が1:1の円も楕円の一種として捉えてもよい。
羽根部21の底面直線部31の長さは、羽根部22の底面直線部32の長さよりも短い。
また、羽根部21と羽根部22のいずれも、底面直線部(31,32)の回転方向前端(31a,32a)から回転軸の軸心Oまでの長さは、底面直線部(31,32)の回転方向後端(31b、32b)から回転軸の軸心Oまでの長さよりも短い。
さらに、羽根部21の底面直線部31の回転方向後端31bから回転軸の軸心Oまでの長さと、羽根部22の底面直線部32の回転方向前端32aから回転軸の軸心Oまでの長さとは等しい。
この角度γを大きくすることで、混捏子2をポット内で回転させたとき、底面曲線部131と底面直線部32とで囲まれる領域での材料の滞留を防止する効果を高めることができる。
なお、図2(c)に示すように、底面曲線部131と底面直線部32とで囲まれる領域に、円弧状の連続部20を設けることで、立設面28の底部と傾斜面25とが円弧状に連なるように接合して、前述の材料の滞留防止効果をさらに高めるようにしてもよい。
なお、長さL1は、ポット内底面の半径より若干短めに設定されている。
また、長さL3は、長さL4の1.0〜2.5倍が望ましく、ここでは、長さL3は長さL4の約2倍に設定されている。
さらに、混捏子2の高さは、L1の0.3〜0.7倍が望ましく、傾斜面26の傾斜角度δは、20°〜60°が望ましい。
図9は、混捏子2の平面図であり、図中の矢印は、混捏子2の回転方向を示す。図10は、前述の傾斜面26の断面形状を説明するための図であり、(a)は図9のA−A線、(b)は同図B−B線、(c)は同図C−C線、のそれぞれに沿う縦断面図である。
図10に示すように、傾斜面26の断面形状は、概して羽根部22の底面方向に湾曲していて、混捏子2の回転方向前方から回転方向後方にかけて、その曲率は次第に小さくなっている。
このように、羽根部22の傾斜面26の断面形状は、回転方向前方では窪んだ湾曲状で、回転方向後方にかけて、この窪みの深さが漸次浅くなっている。
一方、羽根部21の傾斜面25の断面形状も、傾斜面26の断面形状と同様に、羽根部21の底面側に湾曲した曲線となるように形成され、かつ、混捏子2の回転方向前方から回転方向後方にかけて、その曲率は次第に小さくなっている。また、羽根部21の回転方向後端における傾斜面25の断面形状は、本実施の形態においては、若干、羽根部21の底面と反対側に湾曲した曲線になっているが、ほぼ直線となるように形成してもよい。
これに対して、図11には、立設面27の外縁27aが、立設面28に沿って回転軸の軸心Oを通る直線上より、羽根部22側に位置するように、立設面27が形成されている例を示している。
一方、図12には、立設面27の外縁27aが、立設面28に沿って回転軸の軸心Oを通る直線上より、羽根部21側に位置するように、立設面27が形成されている例を示している。
なお、立設面27の存在は、この部分への生地材料の付着とクリーニング洗浄を困難にさせる、という問題を生じさせうる。そこで、本発明にかかる混捏子においては、図13に示すように、立設面27を設けないようにしてもよい。この構成によれば、前述の立設面27を有する混捏子に比べて、立設面27における生地魂の落下が無くなる分、混捏効果は減じられるが、生地魂の混捏子上での転動による混捏効果は増大する。
ニーダ10は、ニーダ本体1と、混捏子2と、ポット3と、を有してなる。
ニーダ本体1は、混捏子2を回転させる駆動手段(不図示)や、利用者が混捏子2の回転開始・中断・再開・終了などを指示するボタンや、混捏子2の回転時間を設定するダイヤルなどを有してなる。
混捏子2は、ポット内の材料を混捏する部材であり、先に説明した本発明にかかる混捏子を用いる。
ポット3は、材料が投入される混捏用の容器である。なお、ポット3の内周面には、従来のニーダのポットが備える突出部は存在しない。
なお、ニーダ10における生地量やポットの大きさは、上述した値に限定せず、適宜最適化するとよい。
また、ポット3は、略円筒形状としてもよく、あるいは、底部領域が上方に行くに従い次第にその径を大きくするような形状としてもよい。
なお、本実施の形態では、混捏子2を回転駆動することで、ポット3内の材料を混捏するように構成されているが、混捏子2を回転させることなくポット3を回転させる構成でもよいし、あるいは、混捏子2とポット3の両方を回転させる構成でもよい。混捏子2とポット3の両方を回転させる場合には、互いに逆方向へ回転させる、あるいは、同方向に異なる速度で回転させるように構成してもよい。
ポット3内に投入された材料は、混捏子2の回転に伴い、羽根部21の底面外周縁及び傾斜面25によりすくい上げられ、傾斜面25上を移動しながら頂面23方向に上昇し、立設面27にて重力により落下する。第1立設面27より落下した材料は、羽根部22の底面外周縁及び傾斜面26によりすくい上げられ、傾斜面26上を移動しながら頂面23方向に上昇し、立設面28にて重力により落下する。同時に、傾斜面25,26および立設面29により、ポット内周面方向に押圧される。
以上の動きが繰り返されることで、ポット3内の材料が混合され、紛体状から次第に団子状にまとまり、さらに混捏される。
さらに、掻き出されずに残った混捏子2とポット3内底面間の侵入生地は、羽根部22の立設面28において落下してくる「混捏子2の回転につれて次第に形成される生地塊」と接着し、直ちに除去される。
このように、生地塊に対して、いわゆる「手捏ね」、すなわち、生地塊を切断することなく、かつ、生地塊表面に対する摩擦の無い「捏ね」が繰り返される。
前述のとおり、本発明の混捏子は、極めて優れた混捏効果を有しているので、従来のニーダでは生地魂の作製が困難とされた「そば生地」であっても、良好な生地魂を、短時間に、かつ、容易に作製することができる。
しかし、従来の製パン機には、適切な羽根(混捏子)が使用されていないために良好なニーディング(捏ね)が行われにくく、充分な弾性と粘着力を有するグルテンが形成されないという欠点もある。適量かつ良好なグルテンができないと、弾力性のあるふっくらとしたパンはできない。また、従来の製パン機は、ポット内に羽根を残したまま生地を焼くので、焼きあがったパンの底部には羽根による大きな穴ができ、見栄えが悪く、食欲を失うことにもなる。
そこで、まず、本発明の混捏子で生地魂を作製し、その後、ポットごと、焼き用ポットと入れ替えるとよい。あるいは、単一の製パン機が「本発明の混捏子を備えた混捏用ポット」と「焼き用ポット」の両方を備えるように構成してもよい。
図15と図16は、本発明にかかる製パン機の実施の形態を示す模式図であり、製パン機の部分的な断面図である。
製パン機100の内部には、パン材料を入れるポットが配置される焼成室101が設けられている。ここで、ポットには、パン材料を混捏する際に用いる混捏用ポット210と、混捏されたパン材料を加熱する際に用いる焼き用ポット220の2種類があり、いずれの形状も有底円筒体である。
混捏用ポット210と焼き用ポット220のいずれも、焼成室101内に着脱可能に配置される。図15は、混捏用ポット210が配置された状態、図16は、焼き用ポット220が配置された状態を示す。
混捏用ポット210の内底面には、パン材料の混捏用の混捏子300が配置される。混捏用ポット210の底面中央部には、従動軸211が設けられている。従動軸211の一端は、混捏子300の底面に設けられた凹部に差込まれ、従動軸211の他端は、混捏用ポット210の外底面に設けられた従動コネクタ212に取付けられている。
混捏子300は、従動軸211、従動コネクタ212、駆動コネクタ105、駆動軸106、大プーリ107、ベルト108、小プーリ109、モータ軸110、を介してモータ111により回転駆動される。
なお、混捏子300として、前述の本発明にかかる混捏子を用いる。
焼き用ポット220の内面には、混捏用ポット210に設けられている従動軸211のような突起物は、設けられていない。
焼き用ポット220は、図示しない手段により、焼成室101内に固定されると、製パン機100内の加熱手段であるヒータ112により加熱される。
製パン機100の上面には、製パン機100の利用者が製パン機を動作させる際に使用する各種ボタンやタイマーなどが設けられた制御パネル114が配置されている。制御回路113は、制御パネル114からの信号などに基づいてモータ111やヒータ112を動作させる命令を発行する。
混捏工程では、水和を効率的に行わせるために、材料を2回に分けて混捏するところの、いわゆる中種法が採用される。
なお、1回目の混捏と2回目の混捏の間には、所定の休止時間が設けられる。
次に、混捏用ポット210内を所定の発酵温度に保持しながら、所定時間、混捏物を熟成させる。
次に、熟成工程(その1)で膨らんだ生地をつぶし、生地中のガスを除去するために、若干の時間、混捏子300を回転させる。
次に、混捏用ポット210内を所定の発酵温度に保持しながら、所定時間、混捏物を熟成させる。
次に、熟成工程(その2)で膨らんだ生地をつぶし、生地中のガスを除去するために、若干の時間、混捏子300を回転させる。
次に、ガス抜き工程の終了後、混捏用ポット210を焼成室101から取り出して、焼き用ポット220を焼成室101に設置して、ポットを入れ替える。また、混捏用ポット210内の生地魂を焼き用ポット220に入れ替える。生地魂の入れ替えは、人手で行う。ポットの入れ替えと生地魂の入れ替えの順序は、いずれを先にしてもよい。
なお、ガス抜き工程の終了を製パン機100の利用者に報知する報知手段を製パン機100に設けてもよい。
次に、少しだけ温めた焼き用ポット220内に生地魂を所定時間放置して、仕上げの発酵をさせる。
次に、焼き用ポット220内を所定の第1温度に設定して、所定時間、生地を焼く。その後、焼き用ポット220内の温度を第1温度より高い第2温度に上げて、さらに所定時間、生地を焼く。
ここで、製パン機100がパンの材料を混捏する際に用いる混捏子300は、本発明にかかる混捏子であるため、前述のとおり、生地の良好な混捏が可能であり、充分な弾性と粘着力を有するグルテンが形成され、ふっくらとしたパンを作製することができる。
また、焼き用ポット220の内面には突起物が存在せず、また、ポット内に混捏子を取付けることもないため、前述の従来の製パン機のように、焼き上がったパンの底部に大きな穴が形成されることもない。
混捏子300は、図15に示した実施の形態と同様、従動軸、従動コネクタ212a、駆動コネクタ105a、駆動軸106a、大プーリ107a、ベルト108a、小プーリ109a、モータ軸110aを介してモータ111aにより回転駆動される。
一方、焼き用ポット220は、ヒータ112bにより加熱される。
なお、モータ111aとヒータ112a,112bは、制御回路113cが発行する命令に応じて動作する。なお、制御回路113cは、製パン機100bの制御パネル(図示省略)からの信号などに基づいて命令を発行する。
2 混捏子
3 ポット
10 ニーダ
20 連続部
21 第1羽根部
22 第2羽根部
23 頂面
24 底面
25 第1傾斜面
26 第2傾斜面
27 第1立設面
28 第2立設面
29 第3立設面
100 製パン機
210 混捏用ポット
220 焼き用ポット
300 混捏子
Claims (7)
- ポット内の底部に配置された回転軸を中心に回転駆動されてポット内の材料を混捏する混捏子であって、
第1羽根部と第2羽根部とを有してなり、
上記第1羽根部と第2羽根部とが接合したような形状に形成され、
上記第1羽根部と第2羽根部のいずれも、底面周縁形状は略半楕円であり、
上記第1羽根部の底面直線部の長さは、上記第2羽根部の底面直線部の長さより短く、
上記第1羽根部と第2羽根部とは、それぞれの底面直線部が上記回転軸の軸心とこの軸心を通る直線を挟むように接し、かつ、「第1羽根部の底面曲線部の回転方向後端」と「第2羽根部の底面曲線部の回転方向前端」とが円弧状に連なるように接していて、
上記第1羽根部の側面には、第1傾斜面が形成され、
上記第2羽根部の側面には、第2傾斜面が形成され、
上記第2羽根部の回転方向背面には、上記第1傾斜面の回転方向前端と連なる立設面が形成され、
「第2羽根部の底面に対して直交し」かつ「回転軸を含む」平面で断面したとき、第2羽根部の回転方向前方から回転方向後方にかけての一部の領域における第2傾斜面の断面形状は、第2羽根部の底面側に湾曲した曲線であり、この曲線の曲率は、回転方向前方から回転方向後方にかけて漸次小さくなっていることを特徴とするニーダの混捏子。 - 「第1羽根部の底面に対して直交し」かつ「回転軸を含む」平面で断面したとき、第1羽根部の回転方向前方から回転方向後方にかけての一部の領域における第1傾斜面の断面形状は、第1羽根部の底面側に湾曲した曲線であり、この曲線の曲率は、回転方向前方から回転方向後方にかけて漸次小さくなっている請求項1記載のニーダの混捏子。
- 第1羽根部の回転方向後端における第1傾斜面の断面形状は、直線若しくは第1羽根部の底面と反対側に湾曲した曲線である請求項2記載のニーダの混捏子。
- ポットと、このポット内の材料を混捏する混捏子と、この混捏子をポット内の底部で回転駆動させる駆動手段とを有してなるニーダであって、
上記混捏子は、請求項1記載のニーダの混捏子であることを特徴とするニーダ。 - パンの材料を混捏する際に用いられる混捏用ポットと、混捏されたパンの生地魂を焼き上げる際に用いられる焼き用ポットと、を設置することができる製パン機であって、
上記混捏用ポット内に取付けられてパンの材料を混捏する混捏子は、請求項1記載のニーダの混捏子であることを特徴とする製パン機。 - 混捏用ポットと焼き用ポットとが入れ替え可能に構成されている請求項5記載の製パン機。
- 混捏用ポットと焼き用ポットとが併設可能に構成されている請求項5記載の製パン機。
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