JP2009286976A - 重合性液晶組成物、光学異方性膜、光学部材、及び液晶表示素子 - Google Patents

重合性液晶組成物、光学異方性膜、光学部材、及び液晶表示素子 Download PDF

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Takayasu Yasuda
貴康 保田
Tomotaka Tsuchimura
智孝 土村
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Abstract

【課題】光学異方性膜の作製に有用な新規な重合性液晶組成物の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(2)で表される光重合開始剤の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物。
一般式(1)
−SP−X−MG−X−SP−Q
(一般式(1)中、Q及びQはそれぞれ反応性基を表し、SP及びSPはそれぞれスペーサー基を表し、X及びXはそれぞれ連結基を表し、MGはメソゲン基を表す。)
Figure 2009286976

【選択図】 なし

Description

本発明は、光学異方性膜等の作製に有用な重合性液晶組成物に関する。また、本発明は該重合性液晶組成物からなる光学異方性膜、ならびそれを有する光学部材及び液晶表示素子にも関する。
近年、液晶表示装置は、薄型軽量、及び低消費電力という大きな利点を持つため、テレビ、パーソナルコンピューター、携帯電話、及び電子手帳等の表示装置に積極的に用いられている。これらの液晶表示装置は、駆動液晶の複屈折性を利用して光のスイッチングを行っているため、駆動液晶の複屈折性に起因して視野角依存性がある。この視野角依存性を解決するために各種の位相差板が開発されている。例えば、この位相差板は、フィルムを延伸すること、及び重合性液晶組成物を配向状態に固定化すること等によって作製されるものであり、通常、液晶セルの外側に設置されている。位相差板を液晶セルの外側に貼り付けると、貼り付け先の部材(例えば偏光板)に応力がかかり、位相差板の位相差が変形し、脱偏光を引き起こす場合がある。そのため、応力変形を受けた領域では黒状態での光漏れが発生する。また、偏光板と位相差板を貼合する際に発生する応力変形や、液晶パネルの動作中、バックライト熱で偏光板が変形して発生する応力変形によっても光漏れが生じるといった問題がしばしば起きる。また、偏光板と位相差板、あるいは位相差板と液晶セルを貼り合わせる際に接着剤を用いるが、接着剤の屈折率が偏光板、位相差板、あるいは液晶セルのガラスと異なるため、貼合界面で外光あるいはセルを通過した光の反射が生じ、コントラストの低下など画像品質を劣化させる場合がある。
これらの問題を解決する一つの方法として、液晶セルの内側に位相差機能を有する層(位相差層)を形成することが提案されている(例えば、特許文献1)。一方、位相差層をセルの内側であって、ガラス基板とカラーフィルタ層との間に形成すると、カラーフィルタの製造における加熱工程によって位相差層の性能が劣化するといった問題があり、また、カラーフィルタ層の上に位相差層を形成しても、その後の透明導電膜ITOのスパッタリングによる電極設置工程によって、位相差層にクラックが発生するという、新たな問題があることがわかった。この問題を解決するため、特許文献2では、少なくとも重合性液晶材料と光重合開始剤と架橋剤と溶剤とを含む感光性組成物であって、前記架橋剤が、2つ以上のアルキロール基を有する化合物からなることを特徴とする感光性組成物を利用して、液晶セル内に位相差層を形成することが提案されている。
特開2000−221506号公報 特開2006−274093号公報
しかし、特許文献2に記載の感光性組成物を用いて位相差層を形成した後にITOをスパッタリングしたところ、クラックの発生は認められなかったものの、スパッタリング前後で位相差が変わったり、スパッタリング後に位相差のムラが発生する場合があり、これらを改善する必要があった。
本発明は、光学異方性膜等の光学異方性部材の作製に有用な新規な重合性液晶組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、耐久性が良好な光学異方性膜の作製に有用な重合性液晶組成物、ならびに該重合性液晶組成物からなる光学異方性膜を有する光学部材及び液晶表示素子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1]下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(2)で表される光重合開始剤の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物。
一般式(1)
−SP−X−MG−X−SP−Q
(一般式(1)中、Q及びQはそれぞれ反応性基を表し、SP及びSPはそれぞれスペーサー基を表し、X及びXはそれぞれ連結基を表し、MGはメソゲン基を表す。)
Figure 2009286976
(上記一般式(2)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。)
[2]前記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有することを特徴とする[1]に記載の重合性液晶組成物。
[3]下記一般式(1a)で表される液晶化合物の少なくとも1種を含有すること特徴とする請求項1又は2に記載の重合性液晶組成物。
Figure 2009286976
(一般式(1a)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、SP1a及びSP2aはそれぞれスペーサー基を表し、及びR3aは置換基を表す。)
[4]下記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
Figure 2009286976
(一般式(A)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、A及びAはそれぞれ独立に炭素原子数2〜18のメチレン基又は少なくとも1つのエーテル系酸素原子を含有する炭素原子数2〜18の炭化水素基を表し、Y及びYはそれぞれ独立に−CO−O−、又は−O−CO−を表し、X11は炭素原子数5以上のアルキル基を表す。)
[5]光重合開始剤が下記一般式(3)で表されることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
Figure 2009286976
(一般式(3)中、A、Ar、Rは、一般式(2)におけると同義であり、Xは各々独立に一価の置換基を表し、Yは二価の有機基を表す。)
[6]光重合開始剤が下記一般式(4)で表されることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
Figure 2009286976
(一般式(4)中、A、Ar、Rは、一般式(2)におけると同義であり、Xは一般式(3)におけると同義である。)
[7][1]〜[6]のいずれかの重合性液晶組成物を基材上に塗布して、液晶相転移温度以上に維持して液晶組成物を配向させ、光照射して、重合させて配向状態を固定することを特徴とする光学異方性膜の製造方法。
[8][1]〜[6]のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物からなる光学異方性膜。
[9]基板及び/又は該基板上に[8]に記載の光学異方性膜を有する光学部材。
[10][8]に記載の光学異方性膜を有することを特徴とする液晶表示素子。
本発明によれば、光学異方性膜等の光学異方性部材の作製に有用な新規な重合性液晶組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、耐久性が良好な光学異方性膜の作製に有用な重合性液晶組成物、ならびに該重合性液晶組成物からなる光学異方性膜を有する光学部材及び液晶表示素子を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、以下、本発明の代表的な実施態様について説明するが、本発明は以下の実施態様に限定されるものではない。また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
[重合性液晶組成物]
本発明は、下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(2)で表される光重合開始剤の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物に関する。本発明の光重合開始剤として用いる下記一般式(2)で表されるオキシム系光重合開始剤は、波長365nmや405nmの光に対して良好な吸光度を有し高感度であり、また安定性も高いため、該組成物は経時安定性に優れ、該組成物を硬化させてなる膜は、耐久性に優れている。特に、その後に、該膜の上に他の機能層を形成する際に熱に曝されても光学特性の低下(例えば面内レターデーションReの絶対値の低下)が少なく、及びスパッタリング処理等の過酷な処理に曝されても、膜中にクラック等が発生し難く、その結果、該膜上にスパッタリング等によって形成されるITO膜等の面質が良好である。
以下、本発明の重合性液晶組成物に利用可能な種々の材料について説明する。
・一般式(1)で表される化合物:
本発明の重合性液晶化合物は、下記一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有する。より高い耐久性改善効果を達成するためには、本発明の重合性液晶組成物は、下記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有しているのが好ましい。なお、下記式(1)で表される化合物は、液晶性を示す液晶化合物であっても、非液晶化合物であってもよい。
一般式(1)
−SP−X−MG−X−SP−Q
一般式(1)中、Q及びQはそれぞれ独立に反応性基を表し、SP及びSPはそれぞれ独立にスペーサー基を表し、X及びXはそれぞれ連結基を表し、MGはメソゲン基を表す。
及びQはそれぞれ重合性基である。該重合性基は、付加重合(開環重合を含む)可能な重合性基又は縮合重合可能な重合性基であることが好ましい。重合性基の例を以下に示す。
Figure 2009286976
重合性基(Q及びQ)は、不飽和重合性基(例えばQ−1〜Q−7)、エポキシ基(例えばQ−8)又はアジリジニル基(例えばQ−9)であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(例えばQ−1〜Q−6)であることがよりさらに好ましい。
一般式(1)において、SP及びSPは、それぞれ独立に二価のスペーサー基である。SP及びSPは、それぞれ、−O−、−S−、−CO−、−NR12−、二価の鎖状基及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R12は、炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子である。
二価の鎖状基は、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基又は置換アルキニレン基を意味する。アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基及び置換アルケニレン基が好ましく、アルキレン基及びアルケニレン基がさらに好ましい。
アルキレン基は、分岐を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜8であることがよりさらに好ましい。置換アルキレン基のアルキレン部分は、上記アルキレン基と同様である。置換アルキレン基の置換基の例には、アルコキシ基、ハロゲン原子が含まれる。
アルケニレン基は、分岐を有していてもよい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜8であることがよりさらに好ましい。置換アルケニレン基のアルケニレン部分は、上記アルケニレン基と同様である。置換アルケニレン基の置換基の例には、アルコキシ基、ハロゲン原子が含まれる。
アルキニレン基は、分岐を有していてもよい。アルキニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜8であることがよりさらに好ましい。置換アルキニレン基のアルキニレン部分は、上記アルキニレン基と同様である。置換アルキニレン基の置換基の例には、アルコキシ基、ハロゲン原子が含まれる。
一般式(1)において、X及びXはそれぞれ独立して、2価の連結基である。X及びXは、それぞれ、単結合、−O−、−S−、−CO−、−NR−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。より好ましくは単結合、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NH−、又は−O−CO−O−である。
一般式(1)において、MGはメソゲン基を表す。好ましくは下記式(MG−I)で表される基である。
MG−I: −(A11−Z−A12−Z−A13
式中、A11、A12及びA13はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−フェニレン基の1個もしくは2個以上のCH基がNにより置き換えられたヘテロ環基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基の1個のCH基もしくは隣接していない2個のCH基がO及び/又はSにより置き換えられていてもよいへテロ環基、1,4−シクロヘキセニレン基、又はナフタレン−2,6−ジイル基である。これらの基は置換基を有していてもよい。Z及びZはそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−OCH−、−CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、又は単結合であり、mは0、1又は2である。
二環状又は三環状のメソゲン基が好ましく、Z及びZが、−COO−、−OCO−、−CH−CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、又は単結合である化合物が特に好ましい。
MG−Iで表わされるメソゲン基の好ましい例を以下に示す。簡潔にするために略号を用いたが、Pheは、1,4−フェニレンであり、PheLは、少なくとも1個の置換基Lにより置換されていることを表し、そしてCycは、1,4−シクロヘキシレンである。
置換基Lの例には、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、炭素原子数が1〜5のアルキル基、炭素原子数が1〜5のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1〜5のアルコキシ基、炭素原子数が1〜5のアルキルチオ基、炭素原子数が1〜5のアシル基、炭素原子数が2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数が2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル、炭素原子数が2〜6のアルキル置換カルバモイル基及び炭素原子数が2〜6のアミド基が含まれる。より好ましくはハロゲン原子、シアノ、炭素原子数が1〜3のアルキル基、炭素原子数が1〜3のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1〜3のアルコキシ基、炭素原子数が2〜4のアシルオキシ基である。
Lは好ましくは、F、Cl、Br、CN、NO、CH、C、OCH、OC、COCH、COC、CF、OCF、OCHF、及びOC;より好ましくは、F、Br、Cl、CN、CH、C、OCH、COCH及びOCF;よりさらに好ましくは、F、Br,CH、OCH及びCOCHである。
Figure 2009286976
これらにおいて、好ましくは、Z及びZは、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CH=CH−COO−又は単結合である。
特に好ましいメソゲン基は下記式で表される基である。
Figure 2009286976
Figure 2009286976
rは0〜4の整数を表し、rは0、1又は2が好ましい。rが2以上のとき、複数のLは同じでも異なっていてもよい。
本発明の重合性液晶組成物は、前記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有しているのが好ましい。前記一般式(1)で表される化合物のうち、少なくとも一種は液晶化合物であるのが好ましく、中でも、下記一般式(1a)で表される液晶化合物であるのが好ましい。
Figure 2009286976
前記一般式(1a)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し;SP1a及びSP2aはそれぞれスペーサー基を表し;R3aは置換基を表す。
SP1a及びSP2aとしては、上記一般式(1)中のSP及びSPと同義であり、好ましい範囲も同様である。また、R3aで表される置換基の例としては、前述のLで表される置換基の例と同様であり、好ましい範囲も同様である。
本発明の重合性液晶組成物は、下記一般式(1b)及び/又は(1c)で表される化合物(好ましくは液晶化合物)を含有しているのも好ましい。
Figure 2009286976
式中、R及びRはそれぞれ水素原子又はメチル基を表し、Y及びYはそれぞれ、−CO−O−又は−O−CO−を表し、nは2〜6の整数を表す。
Figure 2009286976
式中、Q、Q及びQはそれぞれ、下記式(c)で表される基、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロへキセニレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ジオキサン−2,5−ジイル、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、又は任意の水素がフッ素及び/又は塩素で置き換えられた1,4−フェニレンである。Q、Q及びQの少なくとも1つは下記式(c)で表される基である。p、q及びrはそれぞれ0又は1であり、これらの合計は1〜3である。Rは−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、−N=C=O、−N=C=S、−F、−Cl又は炭素原子数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて、1つの水素原子は(メタ)アクリロイルオキシ又はビニルオキシで置き換えられてもよく、任意の−CH−は、−O−、−S−、−CF−、−CH=CH−、−COO−、−OCO−、又はCO−で置き換えられてもよい。Rは水素原子又はメチルである。Z、Z及びZはそれぞれ独立に、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−CHCH−、−(CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、又はC≡C−である。sは0〜10の整数である。tは0又は1である。
Figure 2009286976
式中、2つのXはそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、又は炭素原子数1〜8のアルキル基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
本発明の重合性液晶組成物の好ましい態様は、前記一般式(1a)で表される液晶化合物の少なくとも1種と、前記一般式(1b)又は(1c)で表される液晶化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する組成物である。
前記一般式(1)で表される化合物の例としては、例えば特開平11−80081号公報、特開2000−281628号公報、特開2002−128742号公報、特開2002−145830号公報、特開2002−265475号公報、特開2002−308831号公報、特開2003−12762号公報、特開2003−192645号公報、特開2007−191442号公報、特開2004−182678号公報、特表2005−502730号公報、特表2005−542219号公報、特表2002−539182号公報、特表2002−522410号公報、特表2002−521354号公報、特表2001−527570号公報、登録特許3901238号公報、登録特許3973707号公報、登録特許3866307号公報、特開2002−30042号公報、特開平11−116538号公報、特表平11−513029号公報、特開2003−238491号公報、特開2004−175728号公報、特開2004−231638号公報、特開2005−15473号公報、特開2005−112850号公報、特開2005−179557号公報、特開2005−206579号公報、特開2005−320317号公報、特開2005−35985号公報、特開2005−60373号公報、特開2006−111571号公報、特開2006−225463号公報、特開2006−241116号公報、特開2006−225607号公報、特開2006−232809号公報、特開2006−241116号公報、特開2006−348022号公報、特開2007−70285号公報、特開2007−70302号公報、特開2001−270848号公報、特開2001−199938号公報、特開2004−91380号公報、特開2006−219533号公報、特開2006−219524号公報、特開2007−119415号公報、特開2005−309255号公報、特表2000−507932号公報に記載の液晶化合物が挙げられる。
以下に前記一般式(1)で表される化合物の具体的な例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
・ 光重合開始剤
本発明の重合性液晶組成物は、下記一般式(2)で表される光重合開始剤を含有することを特徴とする。
Figure 2009286976
上記一般式(2)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。
前記Rで表される一価の置換基としては、以下に示す一価の非金属原子団であることが好ましい。
Rで表される一価の非金属原子団としては、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有してもよいアリールスルフィニル基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基、置換基を有してもよいアシル基、置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアリールオキシカルボニル基、置換基を有してもよいホスフィノイル基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアルキルチオカルボニル基、置換基を有してもよいアリールチオカルボニル基、置換基を有してもよいジアルキルアミノカルボニル基、置換基を有してもよいジアルキルアミノチオカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基、3−ニトロフェナシル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−、m−、及びp−トリル基、キシリル基、o−、m−、及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、スチリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキニル基としては、炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基が好ましく、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、オクチルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、デカノイルスルフィニル基、ドデカノイルスルフィニル基、オクタデカノイルスルフィニル基、シアノメチルスルフィニル基、メトキシメチルスルフィニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルフィニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルフィニル基が好ましく、例えば、フェニルスルフィニル基、1−ナフチルスルフィニル基、2−ナフチルスルフィニル基、2−クロロフェニルスルフィニル基、2−メチルフェニルスルフィニル基、2−メトキシフェニルスルフィニル基、2−ブトキシフェニルスルフィニル基、3−クロロフェニルスルフィニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルフィニル基、3−シアノフェニルスルフィニル基、3−ニトロフェニルスルフィニル基、4−フルオロフェニルスルフィニル基、4−シアノフェニルスルフィニル基、4−メトキシフェニルスルフィニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルフィニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルフィニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基、メトキシメチルスルホニル基、パーフルオロアルキルスルホニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−メトキシフェニルスルホニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロメチルカルボニル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、4−メトキシフェニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいホスフィノイル基としては、総炭素数2〜50のホスフィノイル基が好ましく、例えば、ジメチルホスフィノイル基、ジエチルホスフィノイル基、ジプロピルホスフィノイル基、ジフェニルホスフィノイル基、ジメトキシホスフィノイル基、ジエトキシホスフィノイル基、ジベンゾイルホスフィノイル基、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィノイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、芳香族或いは脂肪族の複素環が好ましい。例えば、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、チオキサントリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルチオカルボニル基としては、例えば、メチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基、ブチルチオカルボニル基、ヘキシルチオカルボニル基、オクチルチオカルボニル基、デシルチオカルボニル基、オクタデシルチオカルボニル基、トリフルオロメチルチオカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールチオカルボニル基としては、1−ナフチルチオカルボニル基、2−ナフチルチオカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルチオカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルチオカルボニル基、2−クロロフェニルチオカルボニル基、2−メチルフェニルチオカルボニル基、2−メトキシフェニルチオカルボニル基、2−ブトキシフェニルチオカルボニル基、3−クロロフェニルチオカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルチオカルボニル基、3−シアノフェニルチオカルボニル基、3−ニトロフェニルチオカルボニル基、4−フルオロフェニルチオカルボニル基、4−シアノフェニルチオカルボニル基、4−メトキシフェニルチオカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいジアルキルアミノカルボニル基としては、ジメチルアミノカルボニル基、ジメエルアミノカルボニル基、ジプロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいジアルキルアミノチオカルボニル基としては、ジメチルアミノチオカルボニル基、ジプロピルアミノチオカルボニル基、ジブチルアミノチオカルボニル基等が挙げられる。
中でも、高感度化の点から、Rとしてはアシル基がより好ましく、具体的には、アセチル基、エチロイル基、プロピオイル基、ベンゾイル基、トルイル基が好ましい。
前記Bで表される一価の置換基としては、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアリールカルボニル基、又は、置換基を有してもよい複素環カルボニル基を表す。中でも、特に好ましくは以下に示す構造である。
下記の構造中、Y、X、及びnは、それぞれ、後述する一般式(3)におけるY、X、及びnと同義であり、好ましい例も同様である。
Figure 2009286976
前記Aで表される二価の有機基としては、置換基を有してもよい炭素数1〜12のアルキレン、置換基を有してもよいシクロヘキシレン、置換基を有してもよいアルキニレンが挙げられる。
これらの基に導入しうる置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等のアリールオキシ基、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メトキサリル基等のアシル基、メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基等のジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基等のアリール基等の他、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、トリメチルアンモニウミル基、ジメチルスルホニウミル基、トリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
中でも、Aとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
前記Arで表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、また、置換基を有していてもよい。
具体的には、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−、m−、及びp−トリル基、キシリル基、o−、m−、及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等が挙げられる。中でも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
上記フェニル基が置換基を有している場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等のアリールオキシ基、メチルチオキシ基、エチルチオキシ基、tert−ブチルチオキシ基等のアルキルチオキシ基、フェニルチオキシ基、p−トリルチオキシ基等のアリールチオオキシ基、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メトキサリル基等のアシル基、メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基等のジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基等のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、トリメチルアンモニウミル基、ジメチルスルホニウミル基、トリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
一般式(2)においては、前記Arと隣接するSとで形成される「SAr」の構造が、以下に示す構造であることが感度の点で好ましい。
Figure 2009286976
本発明の重合性液晶組成物に含有される光重合開始剤は、下記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2009286976
上記一般式(3)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、A及びYはそれぞれ二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。nは0〜5の整数である。
一般式(3)におけるR、A、及びArは、前記一般式(2)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。
前記Xで表される一価の置換基としては、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアシルオキシ基、置換基を有してもよいアルキルスルファニル基、置換基を有してもよいアリールスルファニル基、置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有してもよいアリールスルフィニル基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基、置換基を有してもよいアシル基、置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいカルバモイル基、置換基を有してもよいスルファモイル基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいホスフィノイル基、置換基を有してもよい複素環基、ハロゲン基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−エチルペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基、3−ニトロフェナシル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−、m−、及びp−トリル基、キシリル基、o−、m−、及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等がある。
置換基を有してもよいアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、スチリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキニル基としては、炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルコキシ基としては、炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシキ、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、エトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ基、アミノカルボニルメチルオキシ基、N,N−ジブチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−メチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−エチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−オクチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−メチル−N−ベンジルアミノカルボニルメチルオキシ基、ベンジルオキシ基、シアノメチルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールオキシ基としては、炭素数6〜30のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、2−クロロフェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、2−ブトキシフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、3−シアノフェニルオキシ基、3−ニトロフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基、4−シアノフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、4−ジメチルアミノフェニルオキシ基、4−メチルスルファニルフェニルオキシ基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシ基等がある。
置換基を有してもよいアルキルチオキシ基としては、炭素数1〜30のチオアルコキシ基が好ましく、例えば、メチルチオキシ基、エチルチオキシ基、プロピルチオキシ基、イソプロピルチオキシ基、ブチルチオキシ基、イソブチルチオキシ基、sec−ブチルチオキシ基、tert−ブチルチオキシ基、ペンチルチオキシ基、イソペンチルチオキシ基、ヘキシルチオキシキ、ヘプチルチオキシ基、オクチルチオキシ基、2−エチルヘキシルチオキシ基、デシルチオキシ基、ドデシルチオキシ基、オクタデシルチオキシ基、ベンジルチオキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールチオキシ基としては、炭素数6〜30のアリールチオキシ基が好ましく、例えば、フェニルチオキシ基、1−ナフチルチオキシ基、2−ナフチルチオキシ基、2−クロロフェニルチオキシ基、2−メチルフェニルチオキシ基、2−メトキシフェニルチオキシ基、2−ブトキシフェニルチオキシ基、3−クロロフェニルチオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオキシ基、3−シアノフェニルチオキシ基、3−ニトロフェニルチオキシ基、4−フルオロフェニルチオキシ基、4−シアノフェニルチオキシ基、4−メトキシフェニルチオキシ基、4−ジメチルアミノフェニルチオキシ基、4−メチルスルファニルフェニルチオキシ基、4−フェニルスルファニルフェニルチオキシ基等がある。
置換基を有してもよいアシルオキシ基としては、炭素数2〜20のアシルオキシ基が好ましく、例えば、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、トリフルオロメチルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、1−ナフチルカルボニルオキシ基、2−ナフチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルファニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルファニル基が好ましく、例えば、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、イソプロピルスルファニル基、ブチルスルファニル基、ヘキシルスルファニル基、シクロヘキシルスルファニル基、オクチルスルファニル基、2−エチルヘキシルスルファニル基、デカノイルスルファニル基、ドデカノイルスルファニル基、オクタデカノイルスルファニル基、シアノメチルスルファニル基、メトキシメチルスルファニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルファニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルファニル基が好ましく、例えば、フェニルスルファニル基、1−ナフチルスルファニル基、2−ナフチルスルファニル基、2−クロロフェニルスルファニル基、2−メチルフェニルスルファニル基、2−メトキシフェニルスルファニル基、2−ブトキシフェニルスルファニル基、3−クロロフェニルスルファニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルファニル基、3−シアノフェニルスルファニル基、3−ニトロフェニルスルファニル基、4−フルオロフェニルスルファニル基、4−シアノフェニルスルファニル基、4−メトキシフェニルスルファニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルファニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルファニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルファニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基が好ましく、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、オクチルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、デカノイルスルフィニル基、ドデカノイルスルフィニル基、オクタデカノイルスルフィニル基、シアノメチルスルフィニル基、メトキシメチルスルフィニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルフィニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルフィニル基が好ましく、例えば、フェニルスルフィニル基、1−ナフチルスルフィニル基、2−ナフチルスルフィニル基、2−クロロフェニルスルフィニル基、2−メチルフェニルスルフィニル基、2−メトキシフェニルスルフィニル基、2−ブトキシフェニルスルフィニル基、3−クロロフェニルスルフィニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルフィニル基、3−シアノフェニルスルフィニル基、3−ニトロフェニルスルフィニル基、4−フルオロフェニルスルフィニル基、4−シアノフェニルスルフィニル基、4−メトキシフェニルスルフィニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルフィニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルフィニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基、メトキシメチルスルホニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−メトキシフェニルスルホニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロメチルカルボニル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、トリフルオロメチルオキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、4−メトキシフェニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいカルバモイル基としては、総炭素数1〜30のカルバモイル基が好ましく、例えば、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基、N−シクロヘキシルカルバモイル基、N−オクチルカルバモイル基、N−デシルカルバモイル基、N−オクタデシルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−2−メチルフェニルカルバモイル基、N−2−クロロフェニルカルバモイル基、N−2−イソプロポキシフェニルカルバモイル基、N−2−(2−エチルヘキシル)フェニルカルバモイル基、N−3−クロロフェニルカルバモイル基、N−3−ニトロフェニルカルバモイル基、N−3−シアノフェニルカルバモイル基、N−4−メトキシフェニルカルバモイル基、N−4−シアノフェニルカルバモイル基、N−4−メチルスルファニルフェニルカルバモイル基、N−4−フェニルスルファニルフェニルカルバモイル基、N−メチル−N−フェニルカルバモイル基、N、N−ジメチルカルバモイル基、N、N−ジブチルカルバモイル基、N、N−ジフェニルカルバモイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいスルファモイル基としては、総炭素数0〜30のスルファモイル基が好ましく、例えば、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N、N−ジアルキルスルファモイル基、N、N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモオイル基等が挙げられる。より具体的には、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−2−エチルヘキシルスルファモイル基、N−デシルスルファモイル基、N−オクタデシルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基、N−2−メチルフェニルスルファモイル基、N−2−クロロフェニルスルファモイル基、N−2−メトキシフェニルスルファモイル基、N−2−イソプロポキシフェニルスルファモイル基、N−3−クロロフェニルスルファモイル基、N−3−ニトロフェニルスルファモイル基、N−3−シアノフェニルスルファモイル基、N−4−メトキシフェニルスルファモイル基、N−4−シアノフェニルスルファモイル基、N−4−ジメチルアミノフェニルスルファモイル基、N−4−メチルスルファニルフェニルスルファモイル基、N−4−フェニルスルファニルフェニルスルファモイル基、N−メチル−N−フェニルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアミノ基としては、総炭素数0〜50のアミノ基が好ましく、例えば、−NH、N−アルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N−アシルアミノ基、N−スルホニルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、N、N−ジスルホニルアミノ基等が挙げられる。より具体的には、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−tert―ブチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N−2−エチルヘキシルアミノ基、N−デシルアミノ基、N−オクタデシルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−2−メチルフェニルアミノ基、N−2−クロロフェニルアミノ基、N−2−メトキシフェニルアミノ基、N−2−イソプロポキシフェニルアミノ基、N−2−(2−エチルヘキシル)フェニルアミノ基、N−3−クロロフェニルアミノ基、N−3−ニトロフェニルアミノ基、N−3−シアノフェニルアミノ基、N−3−トリフルオロメチルフェニルアミノ基、N−4−メトキシフェニルアミノ基、N−4−シアノフェニルアミノ基、N−4−トリフルオロメチルフェニルアミノ基、N−4−メチルスルファニルフェニルアミノ基、N−4−フェニルスルファニルフェニルアミノ基、N−4−ジメチルアミノフェニルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N、N−ジメチルアミノ基、N、N−ジエチルアミノ基、N、N−ジブチルアミノ基、N、N−ジフェニルアミノ基、N、N−ジアセチルアミノ基、N、N−ジベンゾイルアミノ基、N、N−(ジブチルカルボニル)アミノ基、N、N−(ジメチルスルホニル)アミノ基、N、N−(ジエチルスルホニル)アミノ基、N、N−(ジブチルスルホニル)アミノ基、N、N−(ジフェニルスルホニル)アミノ基、モルホリノ基、3,5−ジメチルモルホリノ基、カルバゾール基等が挙げられる。
置換基を有してもよいホスフィノイル基としては、総炭素数2〜50のホスフィノイル基が好ましく、例えば、ジメチルホスフィノイル基、ジエチルホスフィノイル基、ジプロピルホスフィノイル基、ジフェニルホスフィノイル基、ジメトキシホスフィノイル基、ジエトキシホスフィノイル基、ジベンゾイルホスフィノイル基、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィノイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、芳香族或いは脂肪族の複素環が好ましい。例えば、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、チオキサントリル基等がある。
ハロゲン基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等がある。
更に、前述した置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアシルオキシ基、置換基を有してもよいアルキルスルファニル基、置換基を有してもよいアリールスルファニル基、置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有してもよいアリールスルフィニル基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基、置換基を有してもよいアシル基、置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいカルバモイル基、置換基を有してもよいスルファモイル基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよい複素環基は、更に他の置換基で置換されていてもよい。
そのような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等のアリールオキシ基、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メトキサリル基等のアシル基、メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基等のジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基等のアリール基等の他、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、トリメチルアンモニウミル基、ジメチルスルホニウミル基、トリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
これらの中でも、Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基が好ましい。
また、一般式(3)におけるnは0〜5の整数を表すが、0〜2の整数が好ましい。
前記Yで表される二価の有機基としては、以下に示す構造が挙げられる。なお、以下に示される基において、「*」は、一般式(3)において、Yと隣接する炭素原子との結合位置を示す。
Figure 2009286976
中でも、高感度化の観点から、下記に示す構造が好ましい。
Figure 2009286976
本発明の新規オキシム化合物は、下記一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2009286976
上記一般式(4)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。nは1〜5の整数である。
一般式(4)におけるR、X、A、Ar、及びnは、一般式(3)におけるR、X、A、Ar、及びnとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
以下、本発明の重合性液晶組成物における新規オキシム化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
Figure 2009286976
本発明の重合性液晶組成物に含有される光重合開始剤は、350nm〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有するものである。より好ましくは、360nm〜480nmの波長領域に吸収波長を有するものを挙げることができる。特に、365nm及び455nmの吸光度が高いものが好ましい。
このように該光重合開始剤は、従来のオキシム系の化合物に比して、長波長領域に吸収を有する。したがって、365nmや405nmの光源で露光した際に、優れた感度を示すことになる。
本発明の重合性液晶組成物に含有される光重合開始剤は、365nm、又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、好ましくは10000〜300000であり、より好ましくは15000〜300000であり、特に好ましくは20000〜200000である。
例えば、前記した本発明の重合性液晶組成物に含有される光重合開始剤の化合物例のうち、下記化合物の365nmにおけるモル吸光係数は16700である。
Figure 2009286976
ここで、モル吸光係数は、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用いて0.01g/Lの濃度で測定した。
本発明の重合性液晶組成物に含有される光重合開始剤は、例えば、以下に示す方法により合成することができるが、この方法に限定されるものではない。
Figure 2009286976
上記スキーム1を説明すると母核となるYに対し、酸触媒を用いて、安息香酸クロリド誘導体、及びハロゲン原子を有する有機基Aで置換された酢酸クロリド誘導体をアシル化反応により順次導入する。塩基により芳香族チオール化合物(ArSH)をチオエーテル化反応により導入した後、亜硝酸アルキル(alkyl−NO)によりオキシム化した。最後に塩基を用いてハロゲン化アルキル(RX)によるオキシムをエーテル化し、本発明の重合性液晶組成物に含有される光重合開始剤(一般式(3)で表される化合物)を得ることができる。
本発明では、前記一般式(2)〜(4)のいずれかで表される光重合開始剤とともに、他の光重合開始剤を用いても良い。
他の光重合開始剤の例には、カンファーキノン、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン、アセトフェノン誘導体、例えばα−ヒドロキシシクロアルキルフェニルケトンもしくは2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパノン、ジアルコキシアセトフェノン、α−ヒドロキシ−もしくはα−アミノ−アセトフェノン、例えば(4−メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、4−アロイル−1,3−ジオキソラン、ベンゾインアルキルエーテルおよびベンジルケタール、例えばジメチルベンジルケタール、フェニルグリオキサルエステルおよびその誘導体、二量体のフェニルグリオキサルエステル、ジアセチル、ペルエステル、例えば、欧州特許第126,541号公報に例えば記載されたベンゾフェノンテトラカルボン酸ペルエステル、モノアシルホスフィンオキシド、例えば(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシド、トリスアシルホスフィンオキシド、ハロメチルトリアジン、例えば2−〔2−(4−メトキシフェニル)ビニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−メチル−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−(4−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)〔1,3,5〕トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−(1,3−ベンゾジオキソル−5−イル)−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−〔4−(ペンチルオキシ)フェニル〕エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−(3−メチル−2−フラニル)エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−(5−メチル−2−フラニル)エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−(2,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−(2−メトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−(4−イソプロピルオキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−ブロモ−4−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔2−クロロ−4−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔3−ブロモ−4−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、2−〔3−クロロ−4−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−4,6−ビストリクロロメチル〔1,3,5〕トリアジン、および例えばG. Buhr, R. Dammel and C. Lindley, Polym. Mater. Sci. Eng. 61,269 (1989)、欧州特許第022788号公報に記載のような、その他のハロメチルトリアジン;米国特許第4,371,606号および第4,371,607号明細書に記載のような、ハロメチルオキサゾール光開始剤;E.A. Bartmann, Synthesis 5, 490 (1993)に記載のような1,2−ジスルホン;ヘキサアリールビスイミダゾール、及びヘキサアリールビスイミダゾール/共開始剤系、例えば、2−メルカプトベンズチアゾール、フェロセニウム化合物、またはチタノセン、例えばビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリルフェニル)チタンと組み合わせたo−クロロヘキサフェニル−ビスイミダゾールが含まれる。
本発明の重合性液晶組成物中、光重合開始剤の含有量は、固形分換算で、2〜20質量%であるのが好ましく、5〜15質量%であるのがより好ましい。
・ その他の添加剤:
本発明の重合性液晶組成物は、光増感剤又は助開始剤をさらに含有していてもよい。これらの例には、芳香族化合物、例えば、ベンゾフェノン及びその誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、クマリンやフェノチアジン及びその誘導体、そしてまた3−(アロイルメチレン)チアゾリン、ローダニン、カンファーキノン、しかしまたエオシン、ローダミン、エリスロシン、キサンテン、チオキサンテン、アクリジン、例えば9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、シアニン、及びメロシアニン染料が含まれる。
より具体的には、以下の通りである。
1.チオキサントン
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル〕チオキサントン、1,3−ジメチル−2−ヒドロキシ−9H−チオキサンテン−9−オン 2−エチルヘキシルエーテル、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチルチオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、N−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)チオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−カルボン酸ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリド;
2.ベンゾフェノン
ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジメチルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(メチルエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(p−イソプロピルフェノキシ)ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−(4−メチルチオフェニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾアート、4−(2−ヒドロキシエチルチオ)ベンゾフェノン、4−(4−トリルチオ)ベンゾフェノン、1−〔4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(トルエン−4−スルホニル)プロパン−1−オン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチルベンゼンメタナミニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド一水和物、4−(13−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキサトリデシル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチルベンゼンメタナミニウムクロリド;
3.クマリン
クマリン1、クマリン2、クマリン6、クマリン7、クマリン30、クマリン102、クマリン106、クマリン138、クマリン152、クマリン153、クマリン307、クマリン314、クマリン314T、クマリン334、クマリン337、クマリン500、3−ベンゾイルクマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、3−ベンゾイル−6,8−ジクロロクマリン、3−ベンゾイル−6−クロロクマリン、3,3′−カルボニル−ビス〔5,7−ジ(プロポキシ)クマリン〕、3,3′−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−イソブチロイルクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジエトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジブトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(メトキシエトキシ)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(アリルオキシ)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−イソブチロイル−7−ジメチルアミノクマリン、5,7−ジメトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、5,7−ジエトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、3−ベンゾイルベンゾ〔f〕クマリン、7−ジエチルアミノ−3−チエノイルクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ジメチルアミノ−3−フェニルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−フェニルクマリン、特開平9−179,299号および第9−325,209号公報に開示されたクマリン誘導体、例えば7−〔{4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−S−トリアジン−2−イル}アミノ〕−3−フェニルクマリン;
4.3−(アロイルメチレン)チアゾリン
3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−β−ナフトチアゾリン、3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−ベンゾチアゾリン、3−エチル−2−プロピオニルメチレン−β−ナフトチアゾリン;
5.ローダニン
4−ジメチルアミノベンザルローダニン、4−ジエチルアミノベンザルローダニン、3−エチル−5−(3−オクチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)ローダニン、特開平8−305,019号公報に開示された、式〔1〕、〔2〕、〔7〕のローダニン誘導体;
6.その他の化合物
アセトフェノン、3−メトキシアセトフェノン、4−フェニルアセトフェノン、ベンジル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、2−アセチルナフタレン、2−ナフトアルデヒド、ダンシル酸誘導体、9,10−アントラキノン、アントラセン、ピレン、アミノピレン、ペリレン、フェナトレン、フェントレンキノン、9−フルオレノン、ジベンゾスベロン、クルクミン、キサントン、チオミヒラーケトン、α−(4−ジメチルアミノベンジリデン)ケトン、例えば2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデンシクロペンタノン、2−(4−ジメチルアミノベンジリデン)インダン−1−オン、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−インダン−5−イルプロペノン、3−フェニルチオフタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、フェノチアジン、メチルフェノチアジン、アミン、例えばN−フェニルグリシン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチル、4−ジメチルアミノアセトフェノン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾアート、ポリ(プロピレングリコール)−4−(ジメチルアミノ)ベンゾアートである。
光学異方性膜の形成に利用される態様では、本発明の重合性液晶組成物中には、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合性モノマー等の種々の添加剤を添加するのが好ましい。
(空気界面配向制御剤)
液晶組成物を配向させると、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶組成物に含まれる液晶化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。チルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができ、添加剤を用いることが好ましい。このような添加剤としては、炭素原子数6〜40の置換もしくは無置換の脂肪族基、又は炭素原子数6〜40の置換もしくは無置換の脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1つ以上有する化合物が好ましく、分子内に2つ以上有する化合物がさらに好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
空気界面側の配向制御用添加剤の含有量としては、本発明の液晶組成物(固形分)に対して、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%がさらに好ましく、0.1質量%〜5質量%が最も好ましい。
(ハジキ防止剤)
本発明の液晶組成物中には、塗布時のハジキを防止するための材料を添加することができる。該材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。使用するポリマーとしては、本発明の液晶組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
本発明の液晶組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの含有量は、本発明の液晶組成物(固形分)に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
(重合性モノマー)
本発明の液晶組成物中には、重合性のモノマーを添加することができる。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、前記式(1)の化合物と相溶性を有し、液晶組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基及びメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの含有量は、液晶化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜と光学異方性層間の密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
特に、本発明の重合性液晶化合物に、下記式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物(本明細書では、「(メタ)アクリレート化合物」の用語は、メタクリレート化合物及びアクリレート化合物の双方を含み意味で用いる)を添加すると、液晶転移温度以上で配向させた後、室温まで低下させても、下記式(A)の化合物の存在により、結晶化するのが抑制されているので、光照射、即ち、重合の開始を室温にて行えるというメリットがある。さらに、下記式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物を併用すると、耐熱性がより改善されるので好ましい。
Figure 2009286976
前記一般式(A)中、R及びRはそれぞれ水素原子又はメチル基を表し、A及びAはそれぞれ炭素原子数2〜18のメチレン基又は少なくとも1つのエーテル系酸素原子を含有する炭素原子数2〜18の炭化水素基を表す。A及びAは、炭素原子数2〜18のメチレン基であることが好ましい。
及びYはそれぞれ−CO−O−又は−O−CO−を表す。Yは−CO−O−であり、Yは−O−CO−であるのが好ましい。
は炭素原子数5以上のアルキル基を表す。炭素原子数は5〜32が好ましく、5〜24がより好ましく、5〜18がさらに好ましい。アルキル基は直鎖状、分岐状、又は環状のいずれであってもよく、また、X中の水素原子が他の基に置換されていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子及びシアノ基を好ましい例として挙げることができる。これらの置換基の中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がさらに好ましく、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数2〜12アルコキシカルボニル基、炭素原子数2〜12アシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がよりさらに好ましい。Xは無置換であることが最も好ましい。
以下に、一般式(A)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2009286976
Figure 2009286976
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Figure 2009286976
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前記式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物は、種々の反応を利用して合成することができる。例えば、ハイドロキノンを出発原料として、Friedel-Craftsアシル化反応、及びそれに続く還元反応により、一方のOHに対してオルト位(他方のOHに対してメタ位)にXを導入することにより下記中間体(A1):
Figure 2009286976

を得、この中間体(A1)と、下記試薬(B1)及び下記試薬(B2):
Figure 2009286976
とのエステル化を、混合酸無水物法による反応や、試薬(B1)及び(B2)と塩化チオニルとの反応による酸クロリド化を経由した反応等で進行させることで、合成することができる。試薬(B1)及び(B2)は、特開2002−97170号公報に記載の芳香族カルボン酸の製造方法に従って合成することができる。
本発明の重合性液晶組成物中、液晶化合物100質量部に対して、上記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物を10〜400質量部含有することが好ましく、さらに好ましくは20〜200質量部、特に好ましくは50〜100質量部である。(メタ)アクリレート化合物が10質量部未満である場合には、室温での結晶化抑制効果が発現し難く、一方、400質量部を超える場合には、液晶性が発現しないという懸念があるため好ましくない。
[光学異方性膜]
本発明は、本発明の重合性液晶組成物から形成される光学異方性膜にも関する。該光学異方性膜は、例えば、液晶組成物を配向させる配向工程、及びその配向状態に固定する固定化工程により作製することができる。配向状態の固定化は、重合反応を進行させることにより行うのが好ましい。特に本発明の重合性液晶組成物は、高感度のオキシム系光重合開始剤を利用しているので、形成される光学異方性膜の耐久性に優れている。従って、基板上に光学異方性膜を形成した後、さらに熱に曝す処理やスパッタリング処理等の過酷な条件で進行させる処理が必要な光学部材の作製において、特に有用である。
本発明の光学異方性膜の作製方法の一例を以下に説明するが、これに限定されるものではない。
まず、本発明の液晶組成物を塗布液として調製する。塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましい。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド、エステル及びケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
前記塗布溶剤の含有量は、本発明の液晶組成物中、1質量%〜90質量%が好ましく、5質量%〜80質量%がさらに好ましい。
次に、調製した塗布液を表面に塗布して、液晶相転移温度以上に維持して、液晶組成物を配向させる。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
液晶分子が均一に配向した状態を実現するためには、前記塗布液を塗布する表面は、ラビング処理などの配向処理が施されているのが好ましく、配向膜のラビング処理面に塗布するのが好ましい。但し、棒状液晶化合物の光軸方向を膜面の法線方向と一致する方向に配向(ホメオトロピック配向)させる態様では、配向膜がなくても均一な配向状態を達成できる。また、添加剤の種類を選択することでも、配向膜がなくても、均一な配向状態を達成できる場合がある。
配向膜は、ポリビニルアルコールやポリイミドなどを主成分として含む膜の表面をラビング処理することで作製することができる。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。その他、配向膜として、無機化合物の斜方蒸着による方法、マイクログルーブを有する層を形成する方法、及びラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積等の方法により作製することもできる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
次に、液晶組成物に光照射して、重合反応を開始させ、配向状態を固定して光学異方性膜を作製する。重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ〜50J/cm2であることが好ましく、50mJ〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下がよりさらに好ましい。
光重合反応の進行時の温度条件については特に制限はない。反応を促進するためには、加熱条件下で光照射を実施するのが好ましいであろう。一方、光学異方性膜の生産性を上げるために、光照射及び重合反応の進行を室温で行うことも好ましい。室温で光照射を行う場合は、前記式(A)の化合物を添加するのが好ましい。
なお、本発明の重合性液晶組成物の保管及び流通においては、不要な光重合を避けるために遮光条件で取り扱うことが好ましく、更に遮光・冷蔵(5℃以下)条件で取り扱うことがより好ましい。
なお、本明細書において「配向状態が固定化された状態」とは、その配向が保持された状態、より具体的には、液晶組成物に流動性が無く、また、電場、磁場などの外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を意味するものである。通常の条件下で使用される用途では、0℃〜50℃の温度範囲で配向を保持するのが好ましく、より過酷な条件下で使用される用途では、−30℃〜70℃の温度範囲で配向を保持するのが好ましい。なお、配向状態が最終的に固定化され光学異方性膜が形成された際には、本発明の液晶組成物は液晶性を示す必要はない。例えば、液晶化合物として重合性基を有する化合物を用いているので、結果的に熱、光等で反応により重合又は架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性を失っているのが一般的である。
本発明の光学異方性膜の厚さは用途などに応じて異なるが、一般的には、0.1〜20μmであることが好ましく、0.2〜15μmであることがさらに好ましい。
本発明は、いわゆるインセル型の液晶表示装置の液晶セル基板等の光学部材の作製に有用である。インセル型では、セル基板の内面に光学補償等に利用される光学異方性膜を形成するが、セル内には光学異方性膜以外にも、カラーフィルタ及びITO膜などの導電膜を形成する必要がある。カラーフィルタの形成には、通常、加熱処理が必要であるので、カラーフィルタを形成する前に光学異方性膜を基板上に形成すると、当該加熱処理によって光学異方性膜は熱に曝される。従来、この加熱処理による光学異方性膜の光学特性の低下(例えば面内レターデーションReの絶対値の低下)が問題になっていた。また、カラーフィルタ形成後に光学異方性膜を形成したとしても、さらにその上にITO膜を形成する場合は、スパッタリング処理に曝されるので、該膜中にクラック等が発生することが問題になっていた。本発明では、上記したように、高感度のオキシム系光重合開始剤を用いているので、本発明の光学異方性膜は耐久性に優れている。その結果、熱に曝されても、光学特性の低下がなく、さらにスパッタリング処理等の過酷な処理に曝されても膜中にクラック等が発生し難く、その結果、形成されるITO膜等の面質も良好になる。
[光学部材]
本発明は、基板と、該基板の上に本発明の重合性液晶組成物からなる光学異方性膜を有する光学部材にも関する。本発明の光学部材の一態様は、液晶セル基板である。この態様では、基板として液晶セル用のガラス基板やプラスチックフィルムを用い、その上に、上記方法により光学異方性膜を形成する。光学異方性膜と基板との間、又は光学異方性膜の上に、カラーフィルタをさらに有していてもよい。また、光学異方性膜の上に、ITO膜等の導電性膜や、液晶層の配向を制御するポリイミド膜等からなる配向膜を有していてもよい。
[液晶表示素子]
また、本発明は、本発明の光学異方性膜を有する液晶表示素子にも関する。本発明の液晶表示素子の一例は、一対の基板と、その間に液晶層を有する液晶表示素子であって、本発明の重合性液晶組成物からなる光学異方性膜を、前記一対の基板の少なくとも一方の内面に有する液晶表示素子である。勿論、基板の外側に、前記光学異方性膜を有する液晶表示素子も、本発明の範囲に含まれる。
以下に実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
まず、下記に、実施例及び比較例に用いるメソゲン含有重合性化合物(メソゲン含有重合性化合物a〜d)、オキシム系開始剤(開始剤a〜b)、比較開始剤系(比較開始剤a)、増感剤a、及び配向制御剤aの詳細を示す。
(メソゲン含有重合性化合物)
Figure 2009286976
(光重合開始剤)
Figure 2009286976
(増感剤)
Figure 2009286976
(配向制御剤)
Figure 2009286976
[合成例1]
上記メソゲン含有重合性化合物cは以下に示す方法で合成した。
Figure 2009286976
(1の合成)
200mLの三口フラスコに、ハイドロキノン11g(0.1モル)、n−カプリル酸21.7g(0.15モル)を入れ、50℃に加熱して、BFガス9.5g(0.14モル)を導入し、100℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応物を5%重曹水溶液300mLに注ぎ、室温にて30分攪拌した。析出物をろ過により取り出し、メタノールより再結晶を行い、化合物1を白色結晶として5.5g得た(収率23.3%)。
(2の合成)
内容量300mLのオートクレーブに、化合物1を5.0g(0.021モル)、パラジウム−炭素(10%)0.7g、氷酢酸50mLを入れ、内温45℃、水素圧50kg/cmにて反応を行った。窒素置換し、内温を室温に戻した後、反応液をろ過し、パラジウム−炭素を除いた。ヘキサン200mLに注ぎ、析出物をろ過により取り出し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物2を白色結晶として3.8g得た(収率81.4%)。
(メソゲン含有重合性化合物cの合成)
200mLの三口フラスコに、化合物3(特開2002−97170号公報に記載の化合物)を8.46g(0.032モル)、テトラヒドロフラン80mLを入れ、10℃以下に冷却した。内温を10℃以下に保ちながら、メタンスルホニルクロリド3.67g(0.032モル)、及びジイソプロピルエチルアミン4.55g(0.035モル)を順に滴下により加えた。室温にて1時間攪拌した後、10℃以下に冷却し、化合物2を3.5g(0.016モル)、ジイソプロピルエチルアミン4.55g(0.035モル)、及びジメチルアミノピリジン10mgを順に加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出して飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して所望の化合物cを白色結晶として10.2g得た。(収率89.2%)得られた化合物HのNMRスペクトルは以下の通りであった。
H−NMR(溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
0. 84(3H、t)
1. 12−1.37(10H、m)
2. 53−1.68(2H、m)
1. 81−2.00(8H、m)
2. 58(2H、t)
4.10(4H、t)
4.26(4H、t)
5.85(2H、dd)
6.15(2H、dd)
6.46(2H、dd)
6.94−7.01(4H、m)
7.08−7.20(3H、m)
8.12−8.18(4H、m)
[合成例2]
上記開始剤aは以下に示す方法で合成した。
(化合物Aの合成)
まず、下記のスキームで化合物Aを合成した。
エチルカルバゾール(100.0g、0.512mol)をクロロベンゼン260mlに溶解し、0℃に冷却後、塩化アルミニウム(70.3g、0.527mol)を加える。続いて、o−トリルクロリド(81.5g、0.527mol)を40分かけて滴下し、室温に昇温して3時間攪拌する。次に、0℃に冷却後、塩化アルミニウム(75.1g、0.563mol)を加える。4−クロロブチリルクロリド(79.4g、0.563mol)を40分かけて滴下し、室温に昇温して3時間攪拌する。35質量%塩酸水溶液156mlと蒸留水392mlとの混合溶液を0℃に冷却し、反応溶液を滴下する。析出した固体を吸引濾過後、蒸留水とメタノールで洗浄し、アセトニトリルで再結晶後、下記構造の化合物A(収量164.4g、収率77%)を得た。
Figure 2009286976
(化合物Bの合成)
次に、化合物Aを用いて下記のスキームで化合物Bを合成する。
化合物A(20.0g、47.9mmol)をTHF64mlに溶解し、4−クロロベンゼンチオール(7.27g、50.2mmol)とヨウ化ナトリウム(0.7g、4.79mmol)を加える。続いて反応液に水酸化ナトリウム(2.0g、50.2mmol)を加え、2時間還流する。次に、0℃に冷却後、SM−28(11.1g、57.4mmol)を20分かけて滴下し、室温に昇温して2時間攪拌する。次に、0℃に冷却後、亜硝酸イソペンチル(6.73g、57.4mmol)を20分かけて滴下し、室温に昇温して3時間攪拌する。反応液をアセトン120mlに希釈し、0℃に冷却した0.1N塩酸水溶液に滴下する。析出した固体を吸引濾過後、蒸留水で洗浄した。続いて、アセトニトリルで再結晶し、下記構造の化合物B(収量17.0g、収率64%)を得た。
Figure 2009286976
(開始剤aの合成)
続いて、化合物Bを用いて下記のスキームで開始剤aを合成した。
化合物B(18.0g、32.4mmol)を90mlのN−メチルピロリドンに溶解し、トリエチルアミン(3.94g、38.9mmol)を加えた。次に、0℃に冷却後、アセチルクロライド(3.05g、38.9mmol)を20分かけて滴下後、室温に昇温して2時間攪拌する。反応液を0℃に冷却した蒸留水150mlに滴下し、析出した固体を吸引濾過後、0℃に冷却したイソプロピルアルコール200mlで洗浄し、乾燥後、下記構造の開始剤a(収量19.5g、収率99%)を得た。
Figure 2009286976
得られた開始剤aの構造はNMRにて同定した。
H−NMR 400MHz CDCl):8.86(s,1H),8.60(s,1H),8.31(d,1H,J=8.0Hz),8.81(d,1H,J=8.0Hz),7.51−7.24(m.10H),7.36(q,2H,7.4Hz),3.24−3.13(m,4H),2.36(s,3H),2.21(s,3H),1.50(t,3H,7.4Hz).
[合成例3]
開始剤bは以下に示す方法で合成した。
(開始剤bの合成)
下記構造のオキシム化合物E(17.7g、32.4mmol)を90mlのN−メチルピロリドンに溶解し、トリエチルアミン(3.94g、38.9mmol)を加えた。次に、0℃に冷却後、アセチルクロライド(3.05g、38.9mmol)を20分かけて滴下後、室温に昇温して2時間攪拌する。反応液を0℃に冷却した蒸留水150mlに滴下し、析出した固体を吸引濾過後、0℃に冷却したイソプロピルアルコール200mlで洗浄し、乾燥後、開始剤b(収量17.5g、収率92%)を得た。
Figure 2009286976
得られた開始剤bの構造はNMRにて同定した。
H−NMR 400MHz CDCl):8.05(d,1H,J=8.8Hz),7.78(d,1H,J=8.8Hz),7.47(d,1H,J=8.0Hz),7.42−7.26(m,10H),3.19-3.08(m,4H),2.35(s,
3H),2.17(s,3H)
[実施例1]
日産化学製の配向膜SE−150を、100×100mmのガラス基板上にスピンコーターを用いて膜厚0.080μmとなるように塗布し、230℃のオーブンにて1時間焼成した。そしてラビング装置を用いて基板に配向処理を施した。
次に、ネマチック液晶相を示す重合性液晶組成物として、以下に示す組成の組成物を調製した。
重合性液晶組成物の組成
メソゲン含有重合性化合物a 100質量部
開始剤b 8質量部
配向制御剤a 0.1質量部
溶媒(プロピレングリコールエチルエーテルアセテート) 440質量部
前記重合性液晶組成物の塗布液を、25℃で、先に用意した配向膜付きガラス基板上に、焼成後の位相差層の厚みが1.3μmになるように、スピンコーティングした。得られた液晶組成物は65℃から97℃の範囲でネマチック液晶性を示すことを偏光顕微鏡観察により確認した。
次に、80℃で3分間加熱し配向処理した後、80℃にて超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置により紫外線を40mW/cmで10秒照射して、光学異方性膜付きガラス基板を作製した。次いで230℃のオーブンで60分間焼成した後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH 王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmの面内位相差Reを測定したところ164nmであった。
得られた光学異方性膜付きガラス基板を、230℃のオーブンでさらに180分間焼成し、同様に光学異方性膜の同波長の位相差を測定したところ151nmであった。
[実施例2]
実施例1で調製した重合性液晶組成物の組成を、以下の組成に代え、紫外線照射を室温にて行った以外は実施例1と同様にして、光学異方性膜付きガラス基板を作製した。なお、得られた液晶組成物は室温でネマチック液晶性を呈しており、等方相転移温度が85℃であることを偏光顕微鏡観察により確認した。
重合性液晶組成物の組成
メソゲン含有重合性化合物a 20質量部
メソゲン含有重合性化合物b 80質量部
開始剤b 8質量部
配向制御剤a 0.1質量部
溶媒(プロピレングリコールエチルエーテルアセテート) 440質量部
実施例1と同様に、230℃のオーブンで60分間焼成した後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH 王子計測機器(株)製)を用いて位相差を測定したところ、波長550nmの面内位相差Reは155nmであった。
次いで得られた光学異方性膜付きガラス基板を230℃のオーブンでさらに180分間焼成し、同様に同波長の面内位相差を測定したところ、153nmであった。
[実施例3]
実施例2で調製した重合性液晶組成物の組成を、以下の組成に代えた以外は実施例2と同様にして、光学異方性膜付きガラス基板を作製した。なお、得られた液晶組成物は室温でネマチック液晶性を呈しており、等方相転移温度が68℃であることを偏光顕微鏡観察により確認した。
重合性液晶組成物の組成
メソゲン含有重合性化合物a 70質量部
メソゲン含有重合性化合物c 30質量部
開始剤a 8質量部
配向制御剤a 0.1質量部
溶媒(プロピレングリコールエチルエーテルアセテート) 440質量部
実施例2と同様に230℃のオーブンで60分間焼成した後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH 王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmにおける面内位相差Reを測定したところ、150nmであった。
次いで得られた光学異方性膜付きガラス基板を230℃のオーブンでさらに180分間焼成し、同様に同波長における面内位相差Reを測定したところ、146nmであった。
[実施例4]
実施例2で調製した重合性液晶組成物の組成を、以下の組成に代えた以外は実施例2と同様にして、光学異方性膜付きガラス基板を作製した。なお、得られた液晶組成物は室温でネマチック液晶性を呈しており、等方相転移温度が73℃であることを偏光顕微鏡観察により確認した。
重合性液晶組成物の組成
メソゲン含有重合性化合物a 60質量部
メソゲン含有重合性化合物d 40質量部
開始剤a 8質量部
配向制御剤a 0.1質量部
溶媒(プロピレングリコールエチルエーテルアセテート) 440質量部
実施例2と同様に230℃のオーブンで60分間焼成した後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH 王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmにおける面内位相差Reを測定したところ、148nmであった。
次いで得られた光学異方性膜付きガラス基板を230℃のオーブンでさらに180分間焼成し、同様に同波長における面内位相差Reを測定したところ、142nmであった。
[比較例1〜3]
実施例1〜3の重合性液晶組成物の調製において、開始剤aまたはbの代わりに比較開始剤a(6質量部)及び増感剤(2質量部)を用いた以外は同様にして、比較例1〜3用の重合性液晶組成物をそれぞれ調製し、実施例1〜3と同様にして、光学異方性膜付きガラス基板を作製した。
次いで実施例1〜3と同様に230℃のオーブンで60分間焼成した後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH 王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmにおける面内位相差Reを測定した。
次いで、得られた光学異方性膜付きガラス基板を230℃のオーブンでさらに180分間焼成し、同様に同波長における面内位相差Reを測定した。それらの結果を、実施例1〜3の結果とともに、下記表に示す。
[比較例4]
特開2006−274093号公報の実施例1に記載の方法に従い、光学異方性膜付きガラス基板を作製した。
次いで実施例1〜3と同様に230℃のオーブンで60分間焼成した後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH 王子計測機器(株)製)を用いて、波長550nmにおける面内位相差Reを測定した。
次いで、得られた光学異方性膜付きガラス基板を230℃のオーブンでさらに180分間焼成し、同様に同波長における面内位相差Reを測定した。それらの結果を、実施例1〜3の結果とともに、下記表に示す。
Figure 2009286976
上記表に示す結果から、本発明の実施例1〜4の光学異方性膜は、加熱後も位相差の低下がほとんどなく、優れた耐熱性を示すことが理解できる。また、実施例1及び2との比較から、メソゲン含有重合性化合物aを単独で使用するよりも、メソゲン含有重合性化合物b(一般式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物)を併用することでさらに、耐熱性が改善されることが理解できる。
さらに、本発明の実施例1〜4の光学異方性膜を、アルバック製スパッタ装置(SV9540)を用いて200℃で、圧力6.0×10−13Torr、アルゴンガス流量78.0sccm、酸素ガス流量0.9sccm、印加電力を5kWでITOスパッタリングを15分間行い、膜厚1400Å、表面抵抗30Ω/□のITO膜を、光学異方性膜上に成膜した。得られたITO膜にクラックは発生せず、良好な面質だった。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(2)で表される光重合開始剤の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物。
    一般式(1)
    −SP−X−MG−X−SP−Q
    (一般式(1)中、Q及びQはそれぞれ反応性基を表し、SP及びSPはそれぞれスペーサー基を表し、X及びXはそれぞれ連結基を表し、MGはメソゲン基を表す。)
    Figure 2009286976
    (上記一般式(2)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
  3. 下記一般式(1a)で表される液晶化合物の少なくとも1種を含有すること特徴とする請求項1又は2に記載の重合性液晶組成物。
    Figure 2009286976
    (一般式(1a)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、SP1a及びSP2aはそれぞれスペーサー基を表し、及びR3aは置換基を表す。)
  4. 下記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
    Figure 2009286976
    (一般式(A)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、A及びAはそれぞれ独立に炭素原子数2〜18のメチレン基又は少なくとも1つのエーテル系酸素原子を含有する炭素原子数2〜18の炭化水素基を表し、Y及びYはそれぞれ独立に−CO−O−、又は−O−CO−を表し、X11は炭素原子数5以上のアルキル基を表す。)
  5. 光重合開始剤が下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
    Figure 2009286976
    (一般式(3)中、A、Ar、Rは、一般式(2)におけると同義であり、Xは各々独立に一価の置換基を表し、Yは二価の有機基を表す。)
  6. 光重合開始剤が下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
    Figure 2009286976
    (一般式(4)中、A、Ar、Rは、一般式(2)におけると同義であり、Xは一般式(3)におけると同義である。)
  7. 請求項1〜6のいずれかの重合性液晶組成物を基材上に塗布して、液晶相転移温度以上に維持して液晶組成物を配向させ、光照射して、重合させて配向状態を固定することを特徴とする光学異方性膜の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物からなる光学異方性膜。
  9. 基板及び/又は該基板上に請求項8に記載の光学異方性膜を有する光学部材。
  10. 請求項8に記載の光学異方性膜を有することを特徴とする液晶表示素子。
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