JP2009286284A - 船舶用プロペラの翼構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】推進軸3のハブ5に嵌合する翼根部と、該翼根部から半径方向に広がる翼部とを備えた船舶用プロペラ1の翼構造において、前記翼部は複数種類の強化繊維を組み合わせてプラスチック複合材によって構成され、翼7の前後方向の前端部側および翼根部側は高強度、高剛性、高靭性を有したアラミド繊維もしくはカーボン繊維によって形成し、翼の後端部側および先端部側は低剛性となるようにガラス繊維によって形成されることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
プロペラは、推進軸のボス部に取り付けたブレード(翼)を数十〜数百RPMで回転させ、推進力を得るため、ブレードには大きな荷重がかかる。一方、流体力学的特性から、プロペラ作動効率を向上させるためには、大直径低回転数化にする方が好ましい。しかしながら、大直径化によるブレードの大型化は、重量増大、さらにはプロペラを支える軸系の大型化を招く。
このような背景から、ブレードの軽量化はブレード全体の性能を向上させる上で重要な要素となっている。
さらに、翼根フランジ部02には、機械加工によるボルト穴をあけて、ネジ止めと接着により固定したロータ軸への取り付け用の金属ボルト06が設けられている。さらに、特許文献1の図4には外皮04が、カーボン繊維強化プラスチック複合材とガラス繊維強化プラスチック複合材の複数層で形成される構成が示されている。
このため、プロペラに要求される強度、振動特性等に対して強化繊維が有している機械的、物理的特性を十分に発揮できず、プロペラの軽量化を維持しつつ、強度、振動抑制性能が十分発揮されていない。
また後端部側は、翼に沿った流れを整流する機能が必要となるが、強度的には前端部よりも条件が緩和されるため、ガラス繊維単独あるいはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材による強化材を用いることで整流機能が発揮されるとともに、振動減衰性能の向上が期待できる。
このように構成することによって、翼部全体の重量を一層低減でき、プロペラの大幅な小型・コンパクト化、軽量化が可能となる。
このように差し込みによって翼を推進軸へ取付けることができるので、従来技術のように推進軸に形成されたフランジへのボルトによる締結構造に比べて取り付け作業が簡単化する。また、幅が狭まる断面形状の溝への差し込み構造のため翼が抜け落ちるおそれがなく、さらに、翼根部の軸方向長さの全長にわたって曲げ力を受けて推進軸に伝えるため、翼取付け強度が従来技術の推進軸のフランジへのボルトによる締結構造に比べて向上する。
このように、嵌合部が、翼根部と同種の繊維強化プラスチック複合材によって、または嵌合部と翼根部とを金属材料で一体形成するため、嵌合部を含めた翼の製造工程を簡単化できる。
すなわち、金属材料によって形成された翼根部とカーボン繊維強化プラスチック複合材で形成された翼部が接続される境界部分には、電気絶縁層を設けるのが好ましく、電気絶縁層としては、ガラス繊維強化プラスチック複合材、アラミド繊維強化プラスチック複合材またはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材によるプラスチック複合材からなるとよい。
このように金属部とカーボン繊維強化プラスチック複合材部が接する可能性がある部分では、その間に電気絶縁層を形成することによって、金属部材側に電気化学腐食現象を生じさせないようにできる。
駆動源からの推進力が伝達される推進軸3の後端部に形成されたハブ5に複数枚の翼7が取り付けられ、該複数枚の翼7によってプロペラ1を構成している。この翼7は、図4に示すように翼7の根本部を構成する翼根部9と、該翼根部9から半径方向に広がる翼部11とからなり、翼根部9には、推進軸3のハブ5の溝15に嵌合する嵌合部13が一体に形成されている。
また、嵌合部13が挿入される溝15は、その溝幅が径方向外側に向かうに従って狭まる断面形状からなり、嵌合部13を該溝15へ差し込むようにして組み付ける構造のため翼7が抜け落ちるおそれがなく、さらに、嵌合部13は翼根部9の軸方向長さの全長にわたって形成され、その全長で翼7に作用する曲げ力を受けてハブ5および推進軸3に伝えるため、従来の推進軸のフランジへのボルト締結構造のようにボルト締結部分だけに結合力が集中する構造に比べて翼7の取付け強度が向上する。
なお、カーボン繊維強化プラスチック複合材の繊維方向の熱膨張係数は、およそ−0.5〜0.5×10−6/degであり、ハブ5側の鉄系金属の11〜20×10−6/degに比べて、きわめて小さいため、熱間圧入嵌合によって組み付けても、通常温度での使用に際してプロペラ側がハブ5側に対して緩むようなことはなく、圧入嵌合による取り付けが可能である。
なお、圧入嵌合のみではなく、溝15の底面と嵌合部13の低面との間に楔を打ち込んで締結力を確保しても良い。
(第1実施形態)
図5に第1実施形態を示す。図5は、図4のC−C線断面図を示す。
この翼7の翼部11は前後方向(幅方向)に沿って、複数種類の強化繊維が組み合させてなる繊維強化プラスチック複合材によって構成されている。
前端部側Xが高強度、高剛性を有するカーボン繊維強化プラスチック複合材21、または高靭性のアラミド繊維強化プラスチック複合材23によって形成され、後端部側Yが前端部側よりも低剛性となるようにガラス繊維強化プラスチック複合材25によって形成されている。また、中間部Zの領域では、図5のようにガラス繊維強化プラスチック複合材25、または図6のようにガラス繊維強化プラスチック複合材25とカーボン繊維強化プラスチック複合材21とを混合(積層)させた構成、またはガラス繊維強化プラスチック複合材25とアラミド繊維強化プラスチック複合材23とを混合(積層)させた構成となっている。
従って、図5のように中間部Zの領域を全てガラス繊維強化プラスチック複合材25で構成する場合には、後端部側Yを構成するガラス繊維強化プラスチック複合材25とは、異なる織り構成とし、またはガラス繊維の含有量を後端部側Yより多くして、中間部Zの領域のガラス繊維強化プラスチック複合材25の剛性を、後端部側Yを構成するガラス繊維強化プラスチック複合材25よりも高くしても良い。
また、前端部側X、中間部Z、後端部側Yをそれぞれ別々の繊維強化プラスチック複合材として製作して、それらを接着剤によって接合してもよい。この接着剤接合の場合には、接合面をインロー嵌合構造に形成し、異なる繊維強化プラスチック複合材を精度よく容易にかつ強固に接合可能なようになっている。
次に、図7を参照して第2実施形態について説明する。
第1実施形態においては、前端部側Xの強化繊維、中間部Zの強化繊維、後端部側Yの強化繊維をそれぞれ1種類(図5)としたが、コストの安価なガラス繊維をベースに前端部側Xをガラス繊維に加えてアラミド繊維とカーボン繊維との混合素材による混合繊維強化プラスチック複合材K1によって構成し、中間部Zを先端部側よりも低剛性となるようにガラス繊維とアラミド繊維との混合素材、またはガラス繊維とカーボン繊維とによる混合素材による混合繊維強化プラスチック複合材K2によって構成し、後端部側Yをさらに低剛性となるようにガラス繊維単独によるガラス繊維強化プラスチック複合材25によって構成するように設定する。その他の構成については第1実施形態と同様である。
混合素材による混合繊維強化プラスチック複合材を製造するには、翼型内に強化繊維シートを積層にセットする際に、種類の異なる強化繊維シートを積層にしてその後、型内にバインダとなる樹脂を注入して成形する。
かかる第2実施形態によれば、第1実施形態のように単独の強化繊維による繊維強化プラスチック複合材21、23、25で構成した場合と同様の作用効果を有するとともに、さらに、コスト的に有利な繊維材料および強度、剛性、靱性の要求に対してきめ細かい繊維材料の設定が可能になる。
次に、図7を参照して第3実施形態について説明する。
第2実施形態の変形例であり、前端部側X、中間部Z、後端部側Yの各領域をガラス繊維とアラミド繊維とカーボン繊維との混合素材によって構成して、各繊維材の含有量を、前端部側Xにおいてはカーボン繊維とアラミド繊維がガラス繊維より高く、後端部側Yに行くに従ってカーボン繊維とアラミド繊維の量が低くなりガラス繊維の比率が高まるように設定される。
前端部側Xにおいてはカーボン繊維とアラミド繊維の含有比率がガラス繊維より高い混合繊維強化プラスチック複合材K3によって構成され、後端部側Yに行くに従ってカーボン繊維とアラミド繊維の含有比率が低くガラス繊維の比率を高めるように設定された混合繊維強化プラスチック複合材K4、K5によって構成されている。例えば、後端部側Yの混合繊維強化プラスチック複合材K5ではカーボン繊維の含有量がゼロで、ガラス繊維とアラミド繊維との混合素材、またはカーボン繊維およびアラミド繊維の含有量がゼロでガラス繊維だけとなるようにしてもよい。その他の構成については第1実施形態と同様である。
かかる第3実施形態によれば、第1実施形態のように単独の強化繊維による繊維強化プラスチック複合材21、23、25で構成した場合と同様の作用効果を有するとともに、さらに、コスト的に有利な繊維材料および強度、剛性、靱性の要求に対してきめ細かい繊維材料の設定が可能になる。
次に、図8を参照して第4実施形態について説明する。
第1実施形態と同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略する。図8は、翼部11が、繊維強化プラスチック複合材、または混合繊維強化プラスチック複合材からなる外皮31と、同外皮31の内部に充填される樹脂発泡体33からなることを特徴とする。
そして、内部の樹脂発泡体33は、ウレタンフォームによって形成されている。また、内部の充填材としては樹脂発泡体33ではなく、ガラス繊維の短繊維をマット状にしたガラスチョップを用いても良い。
次に、図9を参照して第5実施形態について説明する。
第1実施形態と同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略する。図9のように、第5実施形態は、第4実施形態に対して、前端部側Xの外皮の厚さt1が後端部側Yの外皮の厚さt2より厚く形成されている。
次に、図10を参照して第6実施形態について説明する。
第4実施形態と同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略する。第6実施形態は、第4実施形態に対して、前端部側Xの部分に耐衝撃性および耐食性を有する金属材料41を設けることを特徴とする。この耐衝撃性および耐食性を有する金属としては、例えばチタン系合金、コバルト系合金、鉄系合金、ニッケル系合金および銅系合金を用いる。金属部材は中間部の繊維強化プラスチック複合材に対して接着やボルト締結手段によって結合される。
このように前端部側Xの部分に耐衝撃性および耐食性を有する金属材料41を設けることによって、異物衝突時の衝撃力による損傷を軽減することができ、プロペラ1の前端部の強度が一層向上し、プロペラ1の耐久性が向上する。
次に、図11を参照して第7実施形態について説明する。
第1〜第6実施形態は、翼部11の前後方向において強化繊維の種類、含有量を変えたものであるが、第7〜11実施形態は、翼部11の高さ方向において、繊維強化プラスチック複合材の強化繊維の種類、含有量を変えて構成したものである。
すなわち、翼先端に近くなるほど高剛性のカーボン繊維の含有量が少なく、翼根部になるほど高強度、高靭性を有したアラミド繊維と高強度、高剛性を有したカーボン繊維の含有量が多くなる。
なお、翼部11の高さ方向の分割領域は3分割でなく複数であればよく、さらに分割ラインとしては明確に区切られずに分割領域として徐々に繊維の種類が変化するようにしてもよいことは勿論である。
また、先端部層Uが下部層Wよりも低強度、低剛性となるようにガラス繊維を主体とした強化材によって形成されるので、先端部層Uでは翼部11に沿っての海水の流れがスムーズになり、キャビテーション、エロージョンの発生が抑制される。
次に、図12を参照して第8実施形態について説明する。
前記第7実施形態においては、下部層Wの強化繊維、中間層Vの強化繊維、先端部層Uの強化繊維をそれぞれ1種類(図11)としたが、コストの安価なガラス繊維をベースに下部層Wをガラス繊維に加えてアラミド繊維とカーボン繊維との混合素材による混合繊維強化プラスチック複合材K6によって構成し、中間層Vを下部層Wよりも低剛性となるようにガラス繊維とアラミド繊維との混合素材、またはガラス繊維とカーボン繊維とによる混合素材による混合繊維強化プラスチック複合材K7によって構成し、先端部層Uをさらに低剛性となるようにガラス繊維単独の繊維材料によるガラス繊維強化プラスチック複合材55によって構成するように設定する。その他の構成については第7実施形態と同様である。
かかる第8実施形態によれば、第7実施形態のように単独の強化繊維による繊維強化プラスチック複合材51、53、55で構成した場合と同様の作用効果を有するとともに、さらに、コスト的に有利な強化繊維の設定、および強度、剛性、靱性の要求に適した細かい強化繊維の設定が可能になる。
次に、図12を参照して第9実施形態について説明する。
第8実施形態の変形例であり、下部層W、中間層V、先端部層Uの各領域をガラス繊維とアラミド繊維とカーボン繊維との混合素材によって構成して、各繊維材の含有量を、下部層Wにおいてはカーボン繊維とアラミド繊維がガラス繊維より高く、先端部層Uに行くに従ってカーボン繊維とアラミド繊維の量が低くなりガラス繊維の比率が高まるように設定される。
下部層Wにおいてはカーボン繊維とアラミド繊維の含有比率がガラス繊維より高い混合繊維強化プラスチック複合材K8によって構成され、先端部層Uに行くに従ってカーボン繊維とアラミド繊維の含有比率が低くガラス繊維の比率を高めるように設定された混合繊維強化プラスチック複合材K9、K10によって構成されている。例えば、先端部層Uの混合繊維強化プラスチック複合材K10ではカーボン繊維の含有量がゼロで、ガラス繊維とアラミド繊維との混合素材、またはカーボン繊維およびアラミド繊維の含有量がゼロでガラス繊維だけとなるようにしてもよい。その他の構成については第7実施形態と同様である。
かかる第9実施形態によれば、第7実施形態のように単独の繊維強化材による繊維強化プラスチック複合材51、53、55で構成した場合と同様の作用効果を有するとともに、さらに、コスト的に有利な強化繊維の設定、および強度、剛性、靱性の要求に適した細かい強化繊維の設定が可能になる。
次に、図13を参照して第10実施形態について説明する。
第10実施形態は、第7実施形態に対して、翼根部9と嵌合部13とを金属材料で一体成形した場合を示す。
金属材料としては既に説明したようにアルミニウム青銅57によって一体に形成されている。この場合には、中間層Vには、電気絶縁層としてのガラス繊維強化プラスチック複合材55、またはアラミド繊維強化プラスチック複合材53、またはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材によるプラスチック複合材から構成されている。
中間層Vをこのようなガラス繊維またはアラミド繊維による繊維強化プラスチック複合材53、55で構成することで、先端側への電気絶縁層を形成することができるため、翼部11の電食現象を防止できる。
次に、図14を参照して第11実施形態について説明する。
第11実施形態は、前記第10実施形態に対して、翼根部9と嵌合部13とを別体構成として、翼部11全体を前記第7実施形態で説明した繊維強化プラスチック複合材で構成し、嵌合部13だけを前記第10実施形態で説明した金属材料のアルミニウム青銅57によって形成され、翼根部9と接着やボルト締結手段によって結合される。
このように構成することによって、嵌合部13とハブ5との嵌合に適した金属材料の選定が可能になり、プロペラ1のハブ5および嵌合部13の設計の自由度が向上する。
3 推進軸
5 ハブ
7 翼
9 翼根部
11 翼部
13 嵌合部
15 溝
17 突起部
19 顎部
21、51 カーボン繊維強化プラスチック複合材
23、53 アラミド繊維強化プラスチック複合材
25、55 ガラス繊維強化プラスチック複合材
31 外皮
33 樹脂発泡体
K1〜10 混合繊維強化プラスチック複合材
X 前端部側
Y 後端部側
Z 中間部
U 先端部層
V 中間層
W 下部層
Claims (12)
- 推進軸に嵌合する翼根部と、該翼根部から半径方向に広がる翼部とを備えた船舶用プロペラの翼構造において、
前記翼部は複数種類の強化繊維が組み合わされてなる繊維強化プラスチック複合材から構成され、
前後方向の前端部側は高強度、高靭性を有したアラミド繊維もしくは高強度、高剛性を有したカーボン繊維の少なくとも1種類の強化繊維によって形成され、後端部側は前端部側よりも低剛性となるようにガラス繊維単独あるいはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材によって形成されることを特徴とする船舶用プロペラの翼構造。 - 推進軸に嵌合する翼根部と、該翼根部から半径方向に広がる翼部とを備えた船舶用プロペラの翼構造において、
前記翼部は複数種類の強化繊維が組み合わされてなる繊維強化プラスチック複合材から構成され、
前後方向の前端部側はガラス繊維に加えて、高強度、高靭性を有したアラミド繊維と高強度、高剛性を有したカーボン繊維とによる混合素材によって形成され、後端部側は前端部側よりも低剛性となるようにガラス繊維単独あるいはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材によって形成されることを特徴とする船舶用プロペラの翼構造。 - 前記強化繊維の繊維含有量を前端部側で多くしたことを特徴とする請求項1または2記載の船舶用プロペラ翼構造。
- 前記翼部は前記複数種類の強化繊維からなる繊維強化プラスチック複合材の外皮と、同外皮の内部に充填される樹脂発泡体とからなることを特徴とする請求項1または2記載の船舶用プロペラの翼構造。
- 前記前端部側の繊維強化プラスチック複合材が前記後端部側よりも外皮厚さが厚く形成されることを特徴とする請求項4記載の船舶用プロペラの翼構造。
- 前記翼部は金属製の部分と前記複数種類の強化繊維からなる繊維強化プラスチック複合材との結合構造によって構成され、該金属部分を翼前端部分に設けたことを特徴とする請求項1または2記載の船舶用プロペラの翼構造。
- 推進軸に嵌合する翼根部と、該翼根部から半径方向に広がる翼部とを備えた船舶用プロペラの翼構造において、
前記翼部は複数種類の強化繊維が組み合わされた繊維強化プラスチック複合材から構成され、
上下方向の翼根部側は高強度、高靭性を有したアラミド繊維もしくは高強度、高剛性を有したカーボン繊維の少なくとも1種類の強化繊維によって形成され、先端部側は翼根部側よりも低剛性となるようにガラス繊維単独あるいはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材によって形成されることを特徴とする船舶用プロペラの翼構造。 - 推進軸に嵌合する翼根部と、該翼根部から半径方向に広がる翼部とを備えた船舶用プロペラの翼構造において、
前記翼部は複数種類の強化繊維が組み合わされてなる繊維強化プラスチック複合材から構成され、
上下方向の翼根部側はガラス繊維に加えて、高強度、高靭性を有したアラミド繊維と高強度、高剛性を有したカーボン繊維とによる強化繊維の混合素材によって形成され、先端部側は翼根部側よりも低剛性となるように各繊維の含有量を変化させて形成されることを特徴とする船舶用プロペラの翼構造。 - 前記翼根部には推進軸と嵌合する嵌合部が形成され、該嵌合部は前記推進軸の軸方向に形成され径方向に幅が狭まる断面形状を有した溝に、軸方向に差し込むことで嵌合可能に形成されていることを特徴とする請求項7または8記載の船舶用プロペラの翼構造。
- 前記嵌合部が、翼根部と同種の繊維強化プラスチック複合材によって一体に形成されることを特徴とする請求項7または8記載の船舶用のプロペラの翼構造。
- 前記嵌合部が、翼根部と同種の金属材料によって一体に形成されたことを特徴とする請求項7または8記載の船舶用のプロペラの翼構造。
- 前記金属材料によって形成された翼根部に接続される翼中間部が電気絶縁層としてのガラス繊維強化プラスチック複合材、アラミド繊維強化プラスチック複合材またはガラス繊維とアラミド繊維との混合素材によるプラスチック複合材からなることを特徴とする請求項11記載の船舶用プロペラの翼構造。
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