JP6504655B2 - 船舶用プロペラ - Google Patents

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本発明は、船舶に使用される船舶用プロペラに関する。
従来、プロペラファンや送風機用羽根車等の羽根に、セレーションを設けることで、騒音を低減することが行われている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特許文献1〜3に開示されたセレーションは、三角形状の山部と、逆三角形状の谷部と、が交互に配置された構成とされている。
山部は、羽根の一方の面から他方の面に向かう方向に傾斜した傾斜面を有している。谷部の底に対応する部分は、羽根の厚さ方向に対して、略平行とされた直線或いは幅の狭い面とされている。
特開2001−73995号公報 特開2001−227498号公報 特開平11−210691号公報
ところで、近年、環境保護団体等から、水中で回転する船舶用プロペラから発生する音や振動を小さくすることが望まれている。
そこで、船舶用プロペラから発生する音や振動を小さくする観点から、特許文献1〜3に開示されたセレーションを船舶用プロペラの翼に設けることが考えられる。
この場合、山部は、翼の一方の面から他方の面に向かう方向に傾斜した傾斜面を有することになる。これにより、山部の一方の面側に形成されるカルマン渦と、山部の他方の面側に形成されるカルマン渦と、の位相をずらして、2つの渦が干渉することを抑制可能となる。これにより、プロペラ鳴音を低減することが可能となる。
なお、プロペラ鳴音は、特許文献1〜3に開示されたセレーションが低減可能な音とは、異なる種類の音である。
一方、谷部の底に対応する部分には、上述したように、羽根の厚さ方向に対して、略平行とされた直線或いは幅の狭い面が形成されることになる。
これにより、谷部の一方の面側に形成されるカルマン渦と、谷部の他方の面側に形成されるカルマン渦と、の位相をずらすことが困難となる。このため、谷部では、プロペラ鳴音を低減することができないという問題が発生してしまう。
そこで、本発明は、水中で翼が回転することで発生するプロペラ鳴音を十分に低減することの可能な船舶用プロペラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る船舶用プロペラは、推進軸の後端に配置されるハブと、船首側に位置する負圧面、及び該負圧面の反対側に配置され、船尾側に位置する正圧面を含み、かつ前ブの周方向に固定された複数の翼と、を有する船舶用プロペラであって、前記複数の翼は、翼本体と、前記翼本体の後縁部に設けられ、かつ該翼本体の後縁部の延在方向に対して、山部と、谷部と、が交互に配置されたセレーションと、を含み、前記山部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜、または前記正圧面から前記負圧面に向かう方向に傾斜する第1の傾斜面を有し、前記谷部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜、または前記正圧面から前記負圧面に向かう方向に傾斜する第2の傾斜面を有し、前記山部が突出する方向における前記第1の傾斜面の長さは、前記山部の突出量よりも長く、前記第1の傾斜面は、前記山部の基端側から離間する方向にも形成されており、前記第2の傾斜面は、前記谷部の基端側に配置され、前記第1の傾斜面と等しい傾斜角度とされた第1の面と、前記谷部の先端側に配置され、前記第1の面とは異なる傾斜角度とされ、かつ前記第1の面よりも面積の大きい第2の面と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、山部に設けられた第1の傾斜面により、山部の一方の面側(負圧面側または正圧面側)に形成されるカルマン渦と、山部の他方の面側(正圧面側または負圧面側)に形成されるカルマン渦と、の位相をずらして、2つのカルマン渦が干渉することを抑制可能(言い換えれば、翼の厚さ方向において、2つのカルマン渦が重ならないようにすることが可能)となる。
また、谷部に設けられた第2の傾斜面により、谷部の一方の面側(負圧面側または正圧面側)に形成されるカルマン渦と、谷部の他方の面側(正圧面側または負圧面側)に形成されるカルマン渦と、の位相をずらして、2つのカルマン渦が干渉することを抑制可能となる。
つまり、山部及び谷部の両方において、2つのカルマン渦が干渉することを抑制可能となる。これにより、水中で船舶用プロペラが回転した際に、セレーションから発生するプロペラ鳴音を十分に低減することができる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る船舶用プロペラは、推進軸の後端に配置されるハブと、船首側に位置する負圧面、及び該負圧面の反対側に配置され、船尾側に位置する正圧面を含み、かつ前記ハブの周方向に固定された複数の翼と、を有する船舶用プロペラであって、前記複数の翼は、翼本体と、前記翼本体の後縁部に設けられ、かつ該翼本体の後縁部の延在方向に対して、山部と、谷部と、が交互に配置されたセレーションと、を含み、前記山部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜する第1の傾斜面を有し、前記谷部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜する第2の傾斜面を有し、前記第1の傾斜面は、前記山部の突出量よりも長さが短い1つの傾斜面のみで構成され、前記山部の一部に配置置されることを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る船舶用プロペラは、推進軸の後端に配置されるハブと、船首側に位置する負圧面、及び該負圧面の反対側に配置され、船尾側に位置する正圧面を含み、かつ前記ハブの周方向に固定された複数の翼と、を有する船舶用プロペラであって、前記複数の翼は、翼本体と、前記翼本体の後縁部に設けられ、かつ該翼本体の後縁部の延在方向に対して、山部と、谷部と、が交互に配置されたセレーションと、を含み、前記山部は、前記負圧面側に配置され、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜する第1の傾斜面を有し、前記谷部は、前記正圧面側に配置され、前記正圧面から前記負圧面に向かう方向に傾斜する第2の傾斜面を有することを特徴する。
また、上記本発明の一態様に係る船舶用プロペラにおいて、前記翼本体は、軽量素材を含む材料で構成されており、前記複数の翼は、前記翼本体の後縁部の延在方向に沿うように、前記翼本体の後縁部に設けられ、前記軽量素材を含む材料よりも比重の大きい材料で構成されたウェイト部材を有し、前記セレーションを前記ウェイト部に設けてもよい。
このように、軽量素材を含む材料で翼本体を構成することで、翼本体の軽量化を図ることが可能となるため、プロペラを大型化させた場合でもプロペラ作動効率を向上させることができる。
また、軽量素材を含む材料よりも比重の大きい材料で構成されたウェイト部材を有することにより、翼の後縁部のモーダルマスを大きくすることが可能となる。これにより、水中で複数の翼が回転する際に発生するプロペラ鳴音以外の音や振動を十分に低減することができる。
また、上記本発明の一態様に係る船舶用プロペラにおいて、前記軽量素材は、繊維強化プラスチック複合材料であってもよい。
このように、軽量素材として、繊維強化プラスチック複合材料を用いることで、軽金属を翼本体の材料として用いた場合と比較して、翼本体をさらに軽量化することが可能となる。これにより、プロペラ作動効率をさらに向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係る船舶用プロペラにおいて、前記翼本体の表面、及び前記ウェイト部材の表面を保護するコーティング層を有してもよい。
このように、翼本体の表面、及びウェイト部材の表面を保護するコーティング層を有することで、翼本体及びウェイト部材が直接水や海水に浸漬されることが無くなるため、水や海水から翼本体及びウェイト部材を保護することができる。
また、上記本発明の一態様に係る船舶用プロペラにおいて、前記コーティング層は、耐水性及び耐食性を有する層であってもよい。
このように、コーティング層として、耐水性及び耐食性を有する層を用いることで、水中や海水中で船舶用プロペラが使用された際、翼本体及びウェイト部材を確実に水及び海水から保護することができる。
また、上記本発明の一態様に係る船舶用プロペラにおいて、前記翼本体は、補強部材と、該補強部材を被覆する外部材と、を有しており、前記補強部材は、前記翼本体の強度を確保可能で、かつ軽量な材料で構成されており、前記外部材は、前記繊維強化プラスチック複合材料で構成してもよい。
このように、翼本体を構成する補強部材を、翼本体の強度を確保可能な材料で、かつ軽量な材料で構成するとともに、翼本体を構成する外部材を、繊維強化プラスチック複合材料で構成することで、翼本体に十分な強度を付与した上で、翼本体の軽量化を図ることができる。
本発明によれば、水中で翼が回転することにより発生するプロペラ鳴音を十分に低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る船舶用プロペラの斜視図である。 図1に示す翼の平面図である。 図2に示す翼のA−A線方向の断面図である。 図2に示すウェイト部材のセレーションが形成された部分を拡大した平面図である。 図4に示すウェイト部材の斜視図である。 図4に示す山部のC−C線方向の断面図である。 図4に示す谷部のD−D線方向の断面図である。 谷部に設けられる第2の傾斜面の変形例(その1)を示す断面図である。 谷部に設けられる第2の傾斜面の変形例(その2)を示す断面図である。 谷部に設けられる第2の傾斜面の変形例(その3)を示す断面図である。 第2の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。 図11に示すセレーションの斜視図である。 図11に示す山部のG−G線方向の断面図である。 図11に示す谷部のH−H線方向の断面図である。 第3の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。 図15に示すセレーションの斜視図である。 図15に示す山部のI−I線方向の断面図である。 図15に示す谷部のJ−J線方向の断面図である。 第4の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。 図19に示すセレーションの斜視図である。 図19に示す山部のK−K線方向の断面図である。 図19に示す谷部のL−L線方向の断面図である。 第5の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。 図23に示すセレーションの斜視図である。 図23に示す山部のM−M線方向の断面図である。 図23に示す谷部のN−N線方向の断面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施の形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の船舶用プロペラの寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る船舶用プロペラの斜視図である。図2は、図1に示す翼の平面図である。図2に示すB方向は、翼本体16の後縁部の延在方向(言い換えれば、ウェイト部材17、及びウェイト部材17の後縁部の延在方向)を示している。
図3は、図2に示す翼のA−A線方向の断面図である。図1〜図3に示す構造体において、同一構成部分には同一符号を付す。
図1〜図3を参照するに、本実施の形態の船舶用プロペラ10は、ハブ12と、複数の翼14と、を有する。
ハブ12は、推進軸11の後端を挿入可能なリング状部材であり、推進軸11の後端に固定されている。ハブ12は、その外周部に翼14の基端が 嵌合される嵌合用溝(図示せず)を複数有する。
複数の翼14は、ハブ12の周方向に所定の間隔で配置されている。なお、図1では、一例として、5枚の翼14を図示したが、翼14の枚数は、複数であればよく、5枚に限定されない。
翼14は、負圧面14aと、正圧面14bと、翼本体16と、後述するセレーション28を有するウェイト部材17と、接着層19と、コーティング層22と、を有する。
負圧面14aは、翼14の前方側(船首側)の面である。正圧面14bは、負圧面14aの反対側に位置する面(船尾側の面)である。
翼本体16は、軽量素材(例えば、繊維強化プラスチック複合材料)を含む材料で構成されており、補強部材24と、外部材25と、を有する。
補強部材24は、翼本体16の強度を確保可能な材料で構成された板状の部材である。補強部材24は、外部材25内に内設されている。補強部材24の外形は、例えば、翼14の外形を縮小させた形状とすることができる。補強部材24は、外部材25を構成する材料よりも強度の高い材料で構成されている。
このような補強部材24の材料としては、例えば、船舶用プロペラの材料として用いられるアルミ青銅合金、ニッケルアルミ合金、青銅合金、銅合金等の合金、或いは、金属のうち、比重が5未満とされた軽金属を用いるとよい。
補強部材24の材料となる軽金属としては、例えば、は、アルミニウム(比重2.7)、チタン(比重4.5)、アルカリ金属、アルカリ土類金属等を用いることができる。
外部材25は、補強部材24を被覆するように、補強部材24の外側に配置されている。外部材25は、翼本体16の外形の一部を構成している。
外部材25は、ウェイト部材17が接着(固定)される側の外部材25の端部からウェイト部材17の先端に向かう方向に突出する突出部25Aを有する。突出部25Aは、接着層19を介して、ウェイト部材17に設けられた後述する凹部17A内に固定される部分である。
このように、ウェイト部材17内に配置される突出部25Aを含む外部材25(翼本体16)と、突出部25Aを収容する凹部17Aを含むウェイト部材17と、を有することで、接着層19で接着されるウェイト部材17と翼本体16との間の接着面積を増加させることが可能となる。これにより、ウェイト部材17と翼本体16とを強固に接着することができる。
図3に示すように、突出部25Aの断面形状としては、補強部材24からウェイト部材17の先端に向かう方向に対して、厚さが薄くなるような形状(例えば、三角形や台形等)が好ましい。
突出部25Aの形状を上記形状とすることにより、翼本体16とウェイト部17とを接着層19で接着する際、凹部17A内に突出部25Aを容易に挿入することができる。
また、突出部25Aは、翼本体16の後縁部の延在方向(B方向)に対して連続して延在する1つの突出部として構成してもよいし、翼本体16の後縁部の延在方向に対して複数配置された突出部で構成してもよい。
突出部25Aの突出量は、翼14の大きさ、ウェイト部材17の幅(B方向と直交する方向の幅)の大きさ、及びウェイト部材17に設けられる凹部17Aの深さによって適宜選択することが可能であるが、例えば、5cm〜20cmの範囲内で適宜設定することができる。
外部材25は、軽量素材である繊維強化プラスチック複合材料で構成されている。繊維強化プラスチック複合材料としては、例えば、カーボン繊維強化プラスチック複合材料、アラミド繊維強化プラスチック複合材料、ガラス繊維強化プラスチック複合材料の単体或いはこれらを2種以上組み合わせた積層構造体を用いることができる。
また、異なる種類の繊維強化プラスチックを積層させる場合には、樹脂を用いて一体化させるとよい。
翼本体16のうち、強度や合成が必要とされる部分には、カーボン繊維強化プラスチックの割合を、他の繊維強化プラスチックの割合よりも高くするとよい。
また、翼本体16のうち、靱性を要求される部分には、アラミド繊維強化プラスチックの割合を、他の繊維強化プラスチックの割合よりも高くするとよい。
翼本体16のうち、電気的化学腐食現象の発生を抑制した部分には、ガラス繊維強化プラスチックの割合を、他の繊維強化プラスチックの割合よりも高くするとよい。
一般的に、ガラス繊維強化プラスチック複合材料は、強度的には少なくともアルミ合金と同等以上の強度及び剛性を有しており、必要な強度特性に応じてガラス繊維の量及び配向を調整することが可能であるため、最適な強度設計を実現できる。
また、ガラス繊維強化プラスチック複合材は、用いる樹脂を選定することによって、耐熱性、耐食性を容易に付与することができ、耐食性が求められる海水中のプロペラへの適用が容易になる。
さらに、ガラス繊維の構造としては、例えば、一方向に引き揃えられた繊維布や、縦糸と横糸とで構成された織物(平織りクロス)、短い繊維(ガラスチョップ)或いは短い繊維をマット状にしたチョップドマットを用いることが可能である。
なお、特に、強度を必要とする場合、例えば、一方向クロスや平織りクロス等を多く含むガラス繊維を用いるとよい。
このように、翼本体16を構成する補強部材24を、翼本体16の強度を確保可能な材料で、かつ軽量な材料(例えば、軽金属)で構成するとともに、翼本体16を構成する外部材25を、軽量素材である繊維強化プラスチック複合材料で構成することで、翼本体16に十分な強度を付与した上で、翼本体16の軽量化を図ることができる。
また、翼本体16を軽量化することで、複数の翼14も軽量化されるため、船舶用プロペラ10を大型化させた場合でもプロペラ作動効率を向上させることができる。
なお、図3では、一例として、補強部材24を有する翼本体16を例に挙げて説明したが、補強部材24は、必要に応じて設ければよく、本発明を実施する上で必修の構成ではない。
つまり、先に説明した繊維強化プラスチック複合材料のみを用いて翼本体16を構成してもよい。この場合、複数の翼14のさらなる軽量化を図ることが可能となるので、さらにプロペラ作動効率を向上させることができる。
ウェイト部材17は、翼本体16の後縁部に、翼本体16の後縁部の延在方向(B方向)に沿うように設けられている。ウェイト部材17は、突出部25Aを収容する凹部17Aを有する。凹部17Aの形状としては、例えば、突出部25Aの外形に対応するような溝(図3では、一例としてV字状の溝を図示する)にすることができる。
ウェイト部材17は、翼本体16を構成する材料(具体的には、本実施の形態の場合、補強部材24を構成する軽金属や外部材25を構成する繊維強化プラスチック複合材料)よりも比重の大きい材料で構成されている。ウェイト部材17を構成する材料としては、補強部材24を構成する金属の比重と同等以上の比重とされた金属、或いは、重金属(比重が5を超える金属)を用いることができる。
ウェイト部材17の材料となる重金属としては、例えば、鉄、金、白金、銀、銅、クロム、ニッケル、モリブデン、タングステン、錫等を用いることができる。
このように、翼本体16を構成する材料よりも比重の大きい材料で構成されたウェイト部材17を有することにより、翼14の後縁部のモーダルマスを大きくすることが可能となるので、水中で複数の翼14が回転する際に発生する音や振動を十分に低減することができる。
図1〜図3を参照するに、ウェイト部材17は、翼14の負圧面14a側に配置され、コーティング層で覆われた負圧面17aと、翼14の正圧面14b側に配置され、コーティング層で覆われた正圧面17bと、を有する。
また、ウェイト部材17は、ウェイト部材17の後縁部に設けられ、かつウェイト部材17の後縁部の延在方向(B方向)に延在するセレーション28を有する。セレーション28は、山部31と、谷部32と、が交互に配置された構成とされている。
図4は、図2に示すウェイト部材のセレーションが形成された部分を拡大した平面図である。図4において、Eは山部31の突出量(以下、「突出量E」という)、Fは山部31の突出方向における第1の傾斜面31aの長さ(以下、「長さF」という)をそれぞれ示している。また、図4及び図5では、第1の傾斜面31aの長さFが、山部31の突出量Eよりも大きい場合のセレーション28を模式的に図示している。
図5は、図4に示すウェイト部材の斜視図である。図6は、図4に示す山部のC−C線方向の断面図である。図7は、図4に示す谷部のD−D線方向の断面図である。図6及び図7に示すG1,G2は、カルマン渦(以下、「カルマン渦G1,G2」という)を示している。
図4及び図5を参照するに、平面視した状態において、山部31の形状は、山部31の基端から先端に向かうにつれて、幅が狭くなる台形とされている。山部31は、負圧面17a側に配置され、かつ負圧面17aから正圧面17bに向かう方向に傾斜した第1の傾斜面31aを有する。
このような第1の傾斜面31aを有することにより、図6に示すように、山部31の負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、山部31の正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらすことが可能(言い換えれば、翼14の厚さ方向において、カルマン渦G1とカルマン渦G2との干渉を抑制することが可能)となる。これにより、セレーション28の山部31から発生するプロペラ鳴音を抑制することができる。
図4では、平面視した際の山部31の形状の一例として、角ばった角を有する台形を例に挙げて図示したが、山部31の形状は、第1の傾斜面31aを有することが可能な形状であればよく、図4及び図5に示す形状に限定されない。
平面視した際の山部31の形状として、例えば、角を丸めた略台形、三角形、角を丸めた略三角形、半円形等の形状を用いることができる。
図4、図5、及び図7を参照するに、平面視した状態において、谷部32は、山部31の基端から先端に向かうにつれて、幅が広くなる台形とされている。谷部32は、負圧面17a側に配置され、かつ負圧面17aから正圧面17bに向かう方向に傾斜した第2の傾斜面32aを有する。
先に説明したように、第1の実施の形態のセレーション28では、第1の傾斜面31aの長さFが、山部31の突出量Eよりも大きくなるように構成されている。言い換えれば、第1の傾斜面31aが山部31の基端側から離間する方向にも)形成されている。
このため、第2の傾斜面32aは、負圧面17a側に配置され、第1の傾斜面31aと等しい傾斜角度とされた傾斜面32a−1と、傾斜面32a−1とは異なる傾斜角度とされ、かつ傾斜面32a−1よりも面積の大きい傾斜面32a−2と、で構成されている。
このような第2の傾斜面32aを有することにより、図7に示すように、谷部32の負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、谷部32の正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらすことが可能(言い換えれば、翼14の厚さ方向において、カルマン渦G1とカルマン渦G2との干渉を抑制することが可能)となる。
これにより、セレーション28の谷部32において、水中で船舶用プロペラ10が回転した際に発生するプロペラ鳴音を抑制することができる。
つまり、セレーション28が上述した第1及び第2の傾斜面31a,32aを有することで、水中で船舶用プロペラ10が回転した際、セレーション28から発生するプロペラ鳴音を十分に低減することができる。
図4では、平面視した際の谷部32の形状の一例として、角ばった角を有する台形を例に挙げて図示したが、谷部32の形状は、第2の傾斜面32aを有することが可能な形状であればよく、図4及び図5に示す形状に限定されない。平面視した際の谷部32の形状として、例えば、角を丸めた略台形、半円形等の形状を用いることができる。
図3を参照するに、接着層19は、翼本体16とウェイト部材17とが対向する面(突出部25Aの表面や凹部17Aの内面も含む)に配置されており(言い換えれば、翼本体16とウェイト部材17との間に配置されており)、翼本体16とウェイト部材17とを接着している。
翼本体16とウェイト部材17との間に配置される接着層19の厚さは、例えば、0.5mm〜5mmの範囲内とすることができる。
接着層19としては、外部材25を構成する繊維強化プラスチック複合材料とウェイト部17を構成する材料(例えば、軽金属)とを強固に接着させることの可能なものを用いるとよい。
具体的には、接着層19としては、例えば、ポリアミド系接着層、エポキシ系接着層、ビニルエステル樹脂系接着層等を用いることができる。
図2及び図3を参照するに、コーティング層22は、接着層19により接着された翼本体16とウェイト部材17との表面を覆うように設けられている。
このように、翼本体16の表面、及びウェイト部材17の表面を保護するコーティング層22を有することで、翼本体16及びウェイト部材17が直接水や海水に浸漬されることが無くなるため、水中や海水中で船舶用プロペラ10が使用された際、翼本体16及びウェイト部材17を確実に水及び海水から保護することができる。
また、コーティング層22としては、例えば、耐水性及び耐食性を有する層を用いるとよい。このように、コーティング層22として、耐水性及び耐食性を有する層を用いることで、翼本体16及びウェイト部材17を確実に水や海水から保護することができる。
耐水性及び耐食性を有し、かつコーティング層22に適用可能な層としては、例えば、ポリウレタン系コーティング層、エラストマーコーティング層等を例示することができる。また、コーティング層22として、これら層を用いた場合、コーティング層22の厚さは、例えば、0.5mm〜10mmとすることができる。
第1の実施の形態の船舶用プロペラによれば、山部31に設けられた第1の傾斜面31aにより、山部31の負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、山部31の正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらすことが可能になるとともに、谷部32に設けられた第2の傾斜面32aにより、谷部32の負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、谷部32の正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらすことが可能となる。
これにより、セレーション28の山部31及び谷部32において、水中で船舶用プロペラ10が回転した際に発生するプロペラ鳴音を十分に抑制することができる。
なお、第1の実施の形態では、ウェイト部材17を設けるとともに、ウェイト部材17にセレーション28を形成した場合を例に挙げて説明したが、ウェイト部材17を設けることなく、翼本体16の後縁部に直接セレーション28を形成してもよい。
また、第1の実施の形態では、翼本体16が補強部材24を有する場合を例に挙げて説明したが、補強部材24に替えて、例えば、軽量な硬質プラスチック発泡体やグラファイト発泡材等を用いてもよい。この場合、翼14のさらなる軽量化を図ることが可能となるので、プロペラ作動効率をさらに向上させることができる。
また、第1の実施の形態では、コーティング層22を設けた場合を例に挙げて説明したが、コーティング層22は、必要に応じて設ければよく、本発明を実施する上で、必修の構成ではない。
図8〜図10は、谷部に設けられる第2の傾斜面の変形例を示す断面図である。図8〜図10において、図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
第1の実施の形態では、谷部32を構成する第2の傾斜面32aとして、平坦な面を例に挙げて説明したが、これに限定されない。
例えば、第2の傾斜面32aに替えて、図8に示すように、負圧面17a側、及び正圧面17b側の角部を丸めることで構成される両端が湾曲した第2の傾斜面32bを用いてもよい。
また、第2の傾斜面32aに替えて、図9に示すように、湾曲した凸状の第2の傾斜面32cを用いてもよい。さらに、第2の傾斜面32aに替えて、図10に示すように、窪んだ湾曲形状とされた第2の傾斜面32cのうちのいずれか1つを用いてもよい。
上述した図8〜図10に示す第2の傾斜面32b〜32dを用いた場合も、第2の傾斜面32aを用いた場合と同様な効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図11は、第2の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。図12は、図11に示すセレーションの斜視図である。図11及び図12では、第1の実施の形態で説明した図4及び図5に示すウェイト部材17と同一構成部分には、同一符号を付す。
図11及び図12では、第1の傾斜面41aの長さFが、山部41の突出量Eよりも小さい場合のセレーション40を模式的に図示している。
図13は、図11に示す山部のG−G線方向の断面図である。図14は、図11に示す谷部のH−H線方向の断面図である。
図13及び図14において、図6、図7、図11、及び図12と同一構成部分には、同一符号を付す。
図11及び図12を参照するに、第2の実施の形態のセレーション40は、山部41と、谷部42と、が交互に配置された構成とされている。
平面視した状態において、山部41は、図4及び図5に示す山部31と同様な形状とされている。山部41は、ウェイト部材17の負圧面17a側に配置され、かつ負圧面17aから正圧面17bに向かう方向に傾斜した第1の傾斜面41aを有する。
第1の傾斜面41aは、第1の実施の形態で説明した第1の傾斜面31aよりも長さが短い傾斜面であり、山部41の一部に配置されている。第1の傾斜面41aは、1つの傾斜面のみで構成されている。
このような第1の傾斜面41aを有することで、図13に示すように、山部41の負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、山部41の正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらして2つのカルマン渦G1,G2が干渉することを抑制可能となる。
これにより、セレーション40の山部41において、水中で船舶用プロペラが回転した際に発生するプロペラ鳴音を抑制することができる。
なお、山部41の形状は、プロペラ鳴音を抑制可能な第1の傾斜面を有しする形状であればよく、図11及び図12に示す形状に限定されない。
図11、図12、及び図14を参照するに、谷部42は、図4及び図5に示す谷部32と同様な形状とされている。谷部42は、ウェイト部材17の負圧面17a側に配置され、かつ負圧面17aから正圧面17bに向かう方向に傾斜した第2の傾斜面42aを有する。
このような第2の傾斜面42aを有することにより、谷部42の負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、谷部42の正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらして2つのカルマン渦G1,G2が干渉することを抑制可能となる。
これにより、セレーション40の谷部42において、水中で船舶用プロペラが回転した際に発生するプロペラ鳴音を抑制することができる。
上記構成とされた第2の実施の形態のセレーションによれば、セレーション40の山部41及び谷部42において、水中で船舶用プロペラが回転した際に発生するプロペラ鳴音を十分に抑制することができる。
なお、第2の実施の形態では、ウェイト部材17を設けるとともに、ウェイト部材17にセレーション40を形成した場合を例に挙げて説明したが、ウェイト部材17を設けることなく、図3に示す翼本体16の後縁部に直接セレーション40を形成してもよい。
また、第2の実施の形態で説明した第2の傾斜面42aに替えて、第1の実施の形態で説明した図8〜図10に示す第2の傾斜面32b,32c,32dのうちのいずれかを用いてもよい。
(第3の実施の形態)
図15は、第3の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。図16は、図15に示すセレーションの斜視図である。図15及び図16では、図4及び図5に示す第2の実施の形態のセレーション40と同一構成部分には、同一符号を付す。
図15及び図16では、第1の傾斜面41aの長さFが、山部41の突出量Eよりも小さい場合のセレーション50を模式的に図示している。
図17は、図15に示す山部のI−I線方向の断面図である。図18は、図15に示す谷部のJ−J線方向の断面図である。
図17及び図18において、図13、図14、図15、及び図16と同一構成部分には、同一符号を付す。
図15〜図18を参照するに、第3の実施の形態のセレーション50は、第2の実施の形態のセレーション40を構成する複数の谷部42に替えて、複数の谷部51を有すること以外は、セレーション40と同様に構成される。
谷部51は、ウェイト部材17の正圧面17b側に配置され、かつ正圧面17bから負圧面17aに向かう方向に傾斜した第2の傾斜面51aを有する。
つまり、第3の実施の形態のセレーション50は、負圧面17a側に配置された第1の傾斜面41aと、正圧面17b側に配置された第2の傾斜面51aと、を有した構成とされている。
このような構成とされた第3の実施の形態のセレーションにおいても、図17及び図18に示すように、第1及び第2の傾斜面41a,51aにより、負圧面17a側に形成されるカルマン渦G1と、正圧面17b側に形成されるカルマン渦G2と、の位相をずらして2つのカルマン渦G1,G2が干渉することを抑制可能となる。これにより、水中で船舶用プロペラが回転した際に発生するプロペラ鳴音を十分に抑制することができる。
なお、第3の実施の形態では、ウェイト部材17を設けるとともに、ウェイト部材17にセレーション50を形成した場合を例に挙げて説明したが、ウェイト部材17を設けることなく、図3に示す翼本体16の後縁部に直接セレーション50を形成してもよい。
また、第3の実施の形態で説明した第2の傾斜面51aに替えて、第1の実施の形態で説明した図8〜図10に示す第2の傾斜面32b,32c,32dのうちのいずれか1つを用いてもよい。
(第4の実施の形態)
図19は、第4の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。図20は、図19に示すセレーションの斜視図である。
図19及び図20では、第1の実施の形態で説明した図4及び図5に示す構造体と同様に、第1の傾斜面31aの長さFが、山部31の突出量Eよりも小さい場合を模式的に図示している。
図21は、図19に示す山部のK−K線方向の断面図である。図22は、図19に示す谷部のL−L線方向の断面図である。
図19〜図22において、図4〜図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図19〜図22を参照するに、第4の実施の形態のセレーション60は、正圧面17b側に、山部31を構成する第1の傾斜面31a、及び谷部32を構成する第2の傾斜面32aを配置させたこと以外は、第1の実施の形態のセレーション28と同様に構成されている。
このように、正圧面17b側に第1及び第2の傾斜面31a,32aを配置させた第4の実施の形態のセレーション60は、負圧面17a側に第1及び第2の傾斜面31a,32aを配置させた第1の実施の形態のセレーション28と同様な効果を得ることができる。
なお、第4の実施の形態では、ウェイト部材17を設けるとともに、ウェイト部材17にセレーション60を形成した場合を例に挙げて説明したが、ウェイト部材17を設けることなく、図3に示す翼本体16の後縁部に直接セレーション60を形成してもよい。
また、山部31及び谷部32の形状は、第1及び第2の傾斜面31a,32aを有することが可能な形状であればよく、図19〜図22に示す形状に限定されない。
また、第2の傾斜面32aに替えて、第1の実施の形態で説明した図8〜図10に示す第2の傾斜面32b,32c,32dのうちのいずれか1つを用いてもよい。
(第5の実施の形態)
図23は、第5の実施の形態のセレーションを拡大した平面図である。図24は、図23に示すセレーションの斜視図である。
図23及び図24では、第3の実施の形態で説明した図15及び図16に示す構造体と同様に、第1の傾斜面41aの長さFが、山部31の突出量Eよりも小さい場合を模式的に図示している。
図25は、図23に示す山部のM−M線方向の断面図である。図26は、図23に示す谷部のN−N線方向の断面図である。
図23〜図26において、図15〜図18に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図23〜図26を参照するに、第5の実施の形態のセレーション70は、正圧面17b側に、山部41を構成する第1の傾斜面41a、及び谷部51を構成する第2の傾斜面51aを配置させたこと以外は、第3の実施の形態のセレーション50と同様に構成されている。
このように、正圧面17b側に第1及び第2の傾斜面41a,51aを配置させた第5の実施の形態のセレーション70は、負圧面17a側に第1及び第2の傾斜面41a,51aを配置させた第3の実施の形態のセレーション50と同様な効果を得ることができる。
なお、第5の実施の形態では、ウェイト部材17を設けるとともに、ウェイト部材17にセレーション70を形成した場合を例に挙げて説明したが、ウェイト部材17を設けることなく、図3に示す翼本体16の後縁部に直接セレーション70を形成してもよい。
また、山部41及び谷部51の形状は、第1及び第2の傾斜面41a,51aを有することが可能な形状であればよく、図23〜図26に示す形状に限定されない。
また、第2の傾斜面51aに替えて、第1の実施の形態で説明した図8〜図10に示す第2の傾斜面32b,32c,32dのうちのいずれか1つを用いてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
なお、第1ないし第5の実施の形態では、図1に示す推進軸11に取り付けられたハブ12に、複数の翼14を固定させた船舶用プロペラ10を例に挙げて説明したが、第1ないし第5の実施の形態で説明したセレーション28,40,50,60,70は、ハブ12を用いることなく、推進軸11に直接複数の翼14を固定した構成とされた船舶用プロペラ(図示せず)にも適用可能である。
10…船舶用プロペラ、11…推進軸、12…ハブ、14…翼、14a,17a…負圧面、14b,17b…正圧面、16…翼本体、17…ウェイト部材、17A…凹部、19…接着層、22…コーティング層、24…補強部材、25…外部材、25A…突出部、28,40,50,60,70…セレーション、31,41…山部、32,42,51…谷部、31a,41a…第1の傾斜面、32a,32b,32c,32d,42a,51a…第2の傾斜面、32a−1,32a−2…傾斜面、B…方向、E…突出量、F…長さ、G1,G2…カルマン渦

Claims (8)

  1. 推進軸の後端に配置されるハブと、船首側に位置する負圧面、及び該負圧面の反対側に配置され、船尾側に位置する正圧面を含み、かつ前ブの周方向に固定された複数の翼と、を有する船舶用プロペラであって、
    前記複数の翼は、翼本体と、
    前記翼本体の後縁部に設けられ、かつ該翼本体の後縁部の延在方向に対して、山部と、谷部と、が交互に配置されたセレーションと、
    を含み、
    前記山部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜、または前記正圧面から前記負圧面に向かう方向に傾斜する第1の傾斜面を有し、
    前記谷部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜、または前記正圧面から前記負圧面に向かう方向に傾斜する第2の傾斜面を有し、
    前記山部が突出する方向における前記第1の傾斜面の長さは、前記山部の突出量よりも長く、
    前記第1の傾斜面は、前記山部の基端側から離間する方向にも形成されており、
    前記第2の傾斜面は、前記谷部の基端側に配置され、前記第1の傾斜面と等しい傾斜角度とされた第1の面と、前記谷部の先端側に配置され、前記第1の面とは異なる傾斜角度とされ、かつ前記第1の面よりも面積の大きい第2の面と、を含むことを特徴とする船舶用プロペラ。
  2. 推進軸の後端に配置されるハブと、船首側に位置する負圧面、及び該負圧面の反対側に配置され、船尾側に位置する正圧面を含み、かつ前記ハブの周方向に固定された複数の翼と、を有する船舶用プロペラであって、
    前記複数の翼は、翼本体と、
    前記翼本体の後縁部に設けられ、かつ該翼本体の後縁部の延在方向に対して、山部と、谷部と、が交互に配置されたセレーションと、
    を含み、
    前記山部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜する第1の傾斜面を有し、
    前記谷部は、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜する第2の傾斜面を有し、
    前記第1の傾斜面は、前記山部の突出量よりも長さが短い1つの傾斜面のみで構成され、前記山部の一部に配置されることを特徴とする船舶用プロペラ。
  3. 推進軸の後端に配置されるハブと、船首側に位置する負圧面、及び該負圧面の反対側に配置され、船尾側に位置する正圧面を含み、かつ前記ハブの周方向に固定された複数の翼と、を有する船舶用プロペラであって、
    前記複数の翼は、翼本体と、
    前記翼本体の後縁部に設けられ、かつ該翼本体の後縁部の延在方向に対して、山部と、谷部と、が交互に配置されたセレーションと、
    を含み、
    前記山部は、前記負圧面側に配置され、前記負圧面から前記正圧面に向かう方向に傾斜する第1の傾斜面を有し、
    前記谷部は、前記正圧面側に配置され、前記正圧面から前記負圧面に向かう方向に傾斜する第2の傾斜面を有することを特徴する船舶用プロペラ。
  4. 前記翼本体は、軽量素材を含む材料で構成されており、
    前記複数の翼は、前記翼本体の後縁部の延在方向に沿うように、前記翼本体の後縁部に設けられ、前記軽量素材を含む材料よりも比重の大きい材料で構成されたウェイト部材を有し、
    前記セレーションは、前記ウェイト部に設けることを特徴とする請求項1記載の船舶用プロペラ。
  5. 前記軽量素材は、繊維強化プラスチック複合材料であることを特徴とする請求項記載の船舶用プロペラ。
  6. 前記翼本体の表面、及び前記ウェイト部材の表面を保護するコーティング層を有することを特徴とする請求項または記載の船舶用プロペラ。
  7. 前記コーティング層は、耐水性及び耐食性を有する層であることを特徴とする請求項記載の船舶用プロペラ。
  8. 前記翼本体は、補強部材と、該補強部材を被覆する外部材と、を有しており、
    前記補強部材は、前記翼本体の強度を確保可能で、かつ軽量な材料で構成されており、
    前記外部材は、前記繊維強化プラスチック複合材料で構成されていることを特徴とする請求項5記載の船舶用プロペラ。
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