JP2009286084A - 筆記具 - Google Patents

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JP2009286084A
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Tetsuo Ishikawa
哲郎 石川
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Abstract

【課題】高級感を醸し出すために、軸筒の把持部内に錘部材を、がたつくことなくかつ偏心することなく固定した筆記具を得る。
【解決手段】前軸2aにおける前内筒4aの内壁面部分8aに、軸心方向に伸びた突状部9を設ける。パイプ状に形成した錘部材10を、前内筒4の内壁面部分8aに、外周面を前記突状部9に圧接し、後端を前内筒4aの後端より突出させて、圧入状態で挿入する。錘部材10の後端を連結部材13に形成した嵌合部12にに圧入状態で嵌合して、連結部材13を前内筒4aの後端に螺着しかつ接着して配設する。ばね27により後方に付勢したボールペンレフィル28を、前記錘部材10のパイプ内に挿通して収容する。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸筒内に錘部材を移動することなく配した筆記具に関する。
従来、筆記具にはキャップ式や繰出し式の構造のものがあるが、キャップ式の場合には、筆記時においてはキャップを筆記具本体の軸筒の後端に挿着して使用するので、またノック式筆記具や回転繰出式筆記具等においては、繰出し機構が軸筒の後方部分に配してあるので、筆記時において、軸筒の後端側の重量が重くなってしまい、筆記時における使用感や疲労が生じるという問題があり、筆記時における使用感を向上させ、疲労を少なくするために、軸筒の把持部に錘部材を配する技術は知られている。
筆記具の軸筒は、合成樹脂やアルミニウム等で製造されているが、商品によっては高価格で販売するものもある。高価格の商品にあっては、それに見合った高級感が重要となるが、筆記具全体の重量が軽すぎると高級感を醸し出せないという問題があった。こうした問題を解決するには、筆記具の軸筒内に錘部材を配する手段を講じれば良いが、筆記時における筆記具の重量バランスが悪いとかえって高級感を損ねてしまう。筆記時における筆記具の重量バランスを考慮すると、軸筒の把持部内に錘部材を配した構造が良い。
しかし、単に錘部材を軸筒内に配すれば良いというものではない。軸筒内に偏心して取付けてしまうと、筆記時における使用感が逆に悪くなったり、疲労が生じ易くなってしまうという問題が生じてしまう。特に、軸筒内に繰出機構を有した繰出式筆記具においては、繰出操作により筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より繰出す際に筆記体がスムーズに前進しないので、操作感が悪くなってしまう。錘部材が長尺になればなるほど軸筒内に偏心することなく取付けるのは困難となる。また、高級感を醸し出すために、錘部材は軸筒内にがたつくことなく取付けることが重要となる。
実開昭56−176880号公報 実開平6−59089号公報
本発明は、高級感を醸し出すために、軸筒の把持部内に錘部材を、簡単な構造で、がたつくことなくかつ偏心することなく固定した筆記具を得るものである。
本発明は、
「1.軸筒を前軸と後軸とで構成し、前軸の内壁面に長手方向に延びた複数の突条部を設けて、パイプ状の錘部材を、該錘部材の外周面に前記突状部を圧接して前軸内に圧入状態で、かつ前軸の軸心と錘部材の軸心が同一線上となるように挿入し、後軸と着脱自在に螺着する前軸に固着する連結部材に、錘部材の外径と略同径の内径を有する嵌合部を設け、錘部材の後端を、前記嵌合に圧入状態で嵌合し、連結部材を前軸の後端に固着して、錘部材を前軸内に長手方向かつ軸径方向に移動することなく配し、軸筒内に収容する筆記体を、錘部材のパイプ内に挿通させて軸筒内に収容してなる筆記具。」
である。
本発明において、錘部材を前軸に、前軸の軸心と錘部材の軸心が同一線上となるように挿入するには、前軸の断面が円形状の内壁面において、内方への突出代が同じ突状部を、周状に等間隔に3つ以上設けることで、錘部材を前軸に挿入した際には、前軸の内壁面が変形していたり、パイプが偏芯していなければ、前軸の軸心と錘部材の軸心が同一線上となる。
本発明の筆記具は前記したような構造なので、錘部材が軸筒内でがたつくこともなく、かつパイプ状の錘部材を容易に軸筒内に偏心することなく配することができる。また、筆記体を交換する際も、軸筒の軸心と錘部材の軸心は同一線上にあるので、筆記体を軸筒内に配した錘部材のパイプ内にスムーズに挿入できるので、筆記体の軸筒内への収容もいたって簡単に収容することができる。
錘部材をパイプ状に形成して、軸筒内に圧入して配する。
本実施例を図1〜図2を用いて説明するが、本実施例では筆記具としてノック式ボールペンを例にあげて述べるが、これに限定されるものではない。図1は、本実施例のノック式ボールペンの一部を断面した縦断面図である。図2は、要部の縦断面図である。
実施例のノックボールペン1は、軸筒2がアルミニウムで形成された外筒3の内側に樹脂製の内筒4を配した構造となっている。また軸筒2は、前軸2aと後軸2bを連結して1つの軸筒としてある。外筒3も前外筒3aと後外筒3bで構成され、内筒4も前内筒4aと後内筒4bとで構成されている。
前軸2aにおける前内筒4aは、図2に示すように先端(図2において左側方向)に先端開口部5を有した先端部分6は、段部7を有して小径となっている。前記段部7の後方(図2において右側方向)の前内筒4aの内壁面部分8には、軸心方向に伸びた突状部9を周方向に等間隔で4つ設けてある。4つの突状部9の内方への突出量は全て同じ突出量で設けてある。
パイプ状に形成した黄銅製の錘部材10を、前記内壁面部分8に、錘部材10の外周面を前記突状部9に圧接し、後端を前内筒4aの後端より突出させて、圧入状態で挿入してある。リング状の突部11を有し、前記錘部材10の外径と略同径の嵌合部12を設けた金属製の連結部材13を、前記錘部材10の後端を嵌合部12に圧入状態で嵌合して、前内筒4aの後端に螺着しかつ接着して配設してある。錘部材10は、連結部材13を前内筒4aの後端に配設する際に押圧されて前進(図2において左側方向)して、前内筒4a内に収容される。以後、錘部材10は前内筒4a内に圧入状態で収容してあり、かつ後端を連結部材13の嵌合部に12に圧入状態で嵌合して保持されているので、前内筒4a内の長手方向や軸径方向に移動することはない。
図1に示すように、前外筒3aも前内筒4aと同様の外形形状をしており、先端部分14は、段部15を有して小径となっている。この前外筒3aを前内筒4aに被覆して装着し、前外筒3aの後端を連結部材13の突部11に当接させ、先端部分14が前内筒4aの先端部分6に位置させてある。前外筒3aは、前内筒4aに接着してある。前外筒3aの先端部分14には、先端に開口部16を有し周側面にクリップ17を有した尖端筒18が先端部分14を被覆し、尖端筒18の後端を前外筒3aの段部15に当接して装着してある。尖端筒18は、前外筒3aの先端部分14に接着してある。こうして、前軸2aとして形成してある。
後軸2bは、両端を開口した後内筒4bと後外筒3bとで構成してある。後内筒4の後端(図1において右側方向)には、外径が小径となる段部19を設けてある。後外筒3bの後端(図1において右側方向)には、前記段部19に当接する当接部20を設けてあり、当接部20を段部19に当接して、後外筒3bを後内筒4baに被覆し、後外筒3bを後内筒4baに接着してある。後内筒4の段部19を構成する外径が小径な小径部21には、後端金輪22が螺子嵌合しかつ接着してある。後外筒3bの当接部20は後内筒4bの段部19と、前記後端金輪22の先端部で挟持されている。
前記後軸2b内には、従来のノック式ボールペンと同様に、後内筒3bの後方の内壁面にはカム溝(図示せず)を形成してあり、先端部の外周面に前記カム溝に係合する複数の突起(図示せず)を周状に配列し、先端に山型状の凹凸部(図示せず)を有したカム部23を有したノック体24を、後端を後軸2bの後端から突出させ、カム部23の突起をカム溝に係合して、前後動可能に後内筒4b内に配してある。ノック体24のカム部23の前方には、前記カム溝に係合する複数のカム突起(図示せず)を外周面に周状に設け、カム部23の凹凸部に噛合う噛合部(図示せず)を有した回転カム筒25が、カム突起をカム溝に係合し、カム溝に沿って前後に移動可能に、後端をカム部23の先端に当接して配してある。回転カム筒25にはノック体24内に位置する軸部26を有している。回転カム筒25の前方には、ばね27により後方に付勢したボールペンレフィル28を、前記錘部材10のパイプ内に挿通して収容してある。
後軸2bは連結部材13に螺子嵌合によ取付けられており、前軸2aに着脱自在に連結している。後軸2bの先端(図1において左側)には装飾用金輪29が配してあり、後軸2bの先端と連結部材13の突部11とで挟持して設けて、本実施例のノック式ボールペン1としてある。
本発明は、筆記具の重量を重くした場合に利用することができ、キャップを有した構造の筆記具でも、ノック式や回転繰出式等の繰出機構を軸筒内に具備した構造の筆記具でも採用できる。
本実施例のノック式ボールペンの一部を断面した縦断面図である。 本実施例の要部の縦断面図である。
符号の説明
1 ノック式ボールペン
2 軸筒
2a 前軸
2b 後軸
9 突状部
10 錘部材
12 嵌合部
13 連結部材
28 ボールペンレフィル

Claims (1)

  1. 軸筒を前軸と後軸とで構成し、前軸の内壁面に長手方向に延びた複数の突条部を設けて、パイプ状の錘部材を、該錘部材の外周面に前記突状部を圧接して前軸内に圧入状態で、かつ前軸の軸心と錘部材の軸心が同一線上となるように挿入し、後軸と着脱自在に螺着する前軸に固着する連結部材に、錘部材の外径と略同径の内径を有する嵌合部を設け、錘部材の後端を、前記嵌合に圧入状態で嵌合し、連結部材を前軸の後端に固着して、錘部材を前軸内に長手方向かつ軸径方向に移動することなく配し、軸筒内に収容する筆記体を、錘部材のパイプ内に挿通させて軸筒内に収容してなる筆記具。
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