JP2009285973A - タンクの製造方法及びタンク - Google Patents

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Abstract

【課題】FW法の巻き終わりとなる繊維終端の処置を改善し、段替えの簡略化や補強繊維層の強度確保を可能にするタンクの製造方法を提供すること。
【解決手段】この製造方法は、樹脂11を含浸した繊維12をFW法により所定分巻き付ける巻付け工程と、巻き付けた繊維12に含浸している樹脂11を熱硬化することで補強繊維層4を形成する硬化工程と、を有する。巻付け工程において、治具30を用いて、繊維終端12aを、既に巻き付けられた繊維12の内側へ入れるようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)等からなる補強繊維層を有するタンク及びその製造方法に関するものである。
例えば燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムには、燃料ガスの供給源として、高圧水素タンクが用いられる。この高圧水素タンクの製造は、一般に、フィラメントワインディング法(以下、「FW法」という。)を用いて行われる。具体的には、FW法により、熱硬化性の樹脂を含浸した繊維をライナー(内容器)の外周面に巻き付け、その後、巻き付けた繊維の樹脂を熱硬化する。これにより、ライナーの外周面に補強繊維層を形成し、高圧水素タンクの強度を確保している。
ところで、上記FW法は、一般に低粘度の樹脂を含浸した繊維を用いるため、巻き終わりとなる繊維の端部(以下、繊維終端という場合がある。)は、既に繊維が巻き付けられることで形成された面(以下、巻付け面という場合がある。)に十分にくっつかず、剥がれるおそれがある。また、熱硬化時には、熱により樹脂の粘度がさらに低下するため、繊維終端が緩みやすくなる。
このため、巻き終わりの際には、作業員が、繊維を切断した後、繊維終端を巻付け面にしっかりと縛り固定することなどが行われている。
一方で、FW法における繊維終端を処置する方法として、例えば特許文献1に記載の方法も知られている。この方法では、プリプレグの繊維終端の内面に両面テープを貼着し、巻き終わりの際に、繊維終端を巻き付け面に貼着している。
特開平9−183164号公報(図2、段落0023)
しかしながら、従来のように作業員の手で繊維終端を縛り固定するのでは、非常に手間と時間がかかる。タンクを量産化するためには、FW法の巻付け工程で段替えの時間を短くし、その作業性を改善することが望ましい。
また、両面テープを用いる特許文献1に記載の方法では、熱硬化後に、その両面テープの部分が盛り上がり、タンクの外表面に凹凸ができる可能性が高い。この凹凸ができると、完成品としてのタンクの見た目が美しくないばかりか、補強繊維層の強度も低下してしまう。
本発明は、繊維終端の処置を改善し、もって段替えの簡略化や補強繊維層の強度確保を可能にする、タンクの製造方法及びタンクを提供することをその目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明のタンクの製造方法は、補強繊維層を有するタンクの製造方法であって、樹脂を含浸した繊維を所定分巻き付ける巻付け工程と、巻き付けた繊維に含浸している樹脂を熱硬化することで補強繊維層を形成する硬化工程と、を有する。この巻付け工程では、治具を用いて、既に巻き付けられた繊維の内側へ繊維終端を入れるようにする。
本発明によれば、繊維終端の処置に治具を用いているので、この処置にかかる作業が簡単になり、それに要する時間も短縮することができる。これにより、巻付け工程後の段替えを簡略化することができる。また、繊維終端は、既に巻き付けられた繊維の内側へ入れられるので、後工程の熱硬化時に、繊維終端が緩むことを抑制できる。加えて、熱硬化後には、補強繊維層の表面に凹凸を生じさせることを抑制できるので、見た目をきれいにして、本来の補強繊維層の強度も確保することが可能となる。
好ましくは、巻付け工程では、張力が付与されている状態の繊維の内側へ繊維終端を入れるとよい。
こうすることで、張力による巻締め効果が繊維終端に作用するため、熱硬化時の繊維終端の緩みをより一層抑制できると共に、熱硬化後の凹凸発生をより一層抑制できる。特に、破壊の起点となる部分の発生を抑制できるので、本来の補強繊維層の強度を維持することができる。
好ましくは、巻付け工程は、繊維の巻き付けを数巻き分残した状態で治具をセットし、セットした治具の上から残りの数巻き分の繊維を巻き付け、その後、この治具を用いて、少なくとも数巻き分巻き付けられた繊維の内側へ繊維終端を引き入れ、その後、巻き付けられた繊維から治具を取り外すことを含むとよい。
こうすることで、既に巻き付けられた繊維を剥がすことなく、その内側に繊維終端を作業性良く引き入れることができる。
より好ましくは、治具は、繊維に係合可能な係合部と、この係合部に連結された操作部と、を有するとよい。この場合、巻付け工程では、セットした治具の上から残りの数巻き分の繊維を巻き付ける際に、操作部の少なくとも一部の上から残りの数巻き分の繊維を巻き付けるとよい。また、繊維終端を引き入れる際には、係合部に繊維の端部を係合してから、操作部を操作することで繊維終端を引き入れるとよい。そして、操作部を操作することで、繊維終端から係合部を取り外すと共に治具自体も取り外すとよい。
こうすることで、繊維終端の引き入れを作業性良く行えると共に、治具の取り外しも円滑に行えるので、段替えの時間を短縮することができる。
上記目的を達成するべく、本発明のタンクは、樹脂を含浸した繊維を巻いた後でその樹脂を熱硬化してなる補強繊維層を有するものであって、補強繊維層は繊維終端を有し、繊維終端は、これよりも先に巻き付けられた繊維の内側にあり、且つ、当該繊維に覆われているものである。
本発明によれば、繊維終端は、既に巻き付けられた繊維の内側にあるので、補強繊維層を形成する際の熱硬化時に緩むことを抑制されている。また、熱硬化後には、繊維終端は既に巻き付けられた繊維に覆われているので、補強繊維層の表面に凹凸を生じさせることを抑制されている。このため、見た目をきれいにして、本来の補強繊維層の強度も維持することが可能となる。
本発明のタンクの製造方法によれば、繊維終端の処置を改善しているので、段替えを簡略化することができると共に、補強繊維層の強度を確保することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係るタンクの製造方法について説明する。ここでは、タンクとして、常圧よりも高い圧力で内容物を貯留可能な高圧タンクを例に説明する。
図1は、本実施形態に係る高圧タンクを搭載した燃料電池自動車を示す図である。
燃料電池自動車100は、例えば3つの高圧タンク1を車体のリア部に搭載する。各高圧タンク1は、燃料電池システム101の一部を構成し、ガス供給ライン102を通じて燃料電池104に燃料ガスを供給する。高圧タンク1に貯留される燃料ガスは、可燃性の高圧ガスであり、例えば20MPaの圧縮天然ガス、又は、例えば35MPaあるいは70MPa水素ガスである。なお、高圧タンク1は、燃料電池自動車のみならず、各種移動体(例えば、船舶や飛行機、ロボットなど)や定置型にも適用できる。
図2は、高圧タンク1の製造設備の概略を示す図であり、高圧タンク1の一部を断面で示す図である。
高圧タンク1は、内部に貯留空間2が画成されるように中空状に形成されたライナー3と、ライナー3の外面を覆う補強繊維層4と、を有している。高圧タンク1の軸方向の一端部又は両端部の中心に形成した開口部(図示省略)を介して、貯留空間2とガス供給ライン102との間で燃料ガスが供給/排出される。
ライナー3は、高圧タンク1の内殻又は内容器とも換言される部分である。ライナー3は、ガスバリア性を有し、貯留ガスの外部への透過を抑制する。ライナー3の材質は、特に制限されるものではなく、例えば、金属のほか、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂その他の硬質樹脂を挙げることができる。
補強繊維層4は、高圧タンク1の外殻又は外容器とも換言される部分であり、高圧タンク1を補強する役割を果たす。補強繊維層4は、マトリックス樹脂11(以下、単に「樹脂11」という。)を含浸した繊維12をライナー3の外表面に巻いた後で、その樹脂を硬化してなるものである。
樹脂11は、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などであり、ここでは熱硬化性のエポキシ樹脂を用いている。
繊維12は、例えば、金属繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維、天然有機繊維などである。これらの中では、カーボン繊維、アラミド繊維が特に好ましく、ここでは、カーボン繊維を用いている。
したがって、本実施形態の補強繊維層4は、エポキシ樹脂11がカーボン繊維12で補強されたCFRPである。
繊維12は、ボビン14から繰り出され、張力調整部15によりその張力が調整された後、樹脂槽16に浸されることで、液状の樹脂11を含浸する。樹脂11を含浸した繊維12が、所定の張力でライナー3に巻き付けられる。この巻き付けは、シャフト17にライナー3を取り付け、シャフト17と共にライナー3を軸回りに回転させ、回転中のライナー3に対し、供給ユニット18から繊維12を供給することで行われる。なお、他の実施態様では、供給ユニット18からライナー3に供給される繊維12は、プリプレグ状態のものであってもよい。
巻き付け方法としては、例えば、フィラメントワインディング法やテープワインディング法等が挙げられる。本実施形態では、フィラメントワインディング法(FW法)を用い、繊維12をライナー3にフープ巻き及びヘリカル巻きしている。
図3は、繊維12の巻き方を示すライナー3の側面図であり、(A)はフープ巻きを示す図であり、(B)はヘリカル巻きを示す図である。なお、図3では、繊維12が複数の繊維束として示される。
図3(A)に示すように、フープ巻きとは、ライナー3の胴部3aに繊維12を周方向に巻回することをいう。このフープ巻きは、例えば、ライナー3を回転させながら、供給ユニット18をライナー3の軸方向に往復移動させ、供給ユニット18から繊維12を供給することで行われる。フープ巻きされてなるフープ層によって、胴部3aの周方向の強度が確保される。
図3(B)に示すように、ヘリカル巻きとは、ライナー3の胴部3a及びドーム部3b、3bに繊維12をらせん状に巻回することをいう。このヘリカル巻きは、例えば、ライナー3を回転させながら、供給ユニット18をライナー3の軸方向及び径方向に往復移動させ、供給ユニット18から繊維12を供給することで行われる。ヘリカル巻きされてなるヘリカル層によって、高圧タンク1の長手方向の強度が確保される。
補強繊維層4は、このようなフープ巻き及びヘリカル巻きを複数回施されてなるものであり、実際には複数の層で構成される。その層の数は、任意であるが、例えば10個又は30個である。また、フープ巻き及びヘリカル巻きの順番は任意であり、適宜設計変更可能である。以下の説明において、「繊維12を巻き付ける」というときには、特に断らない限り、フープ巻き、ヘリカル巻き又はその他の巻き方のいずれかにより、繊維12を巻きつけることを意味する。
図4を参照して、治具30の構成について説明する。
図4(b)に示す治具30は、ライナー3に繊維12を巻き付ける際に、巻き終わりとなる繊維12の端部、すなわち繊維終端12a(図4(c)参照)を処置するのに用いられるものである。
図4(b)に示すように、治具30は、リング32及び操作部34を備える。リング32と操作部34とは一体に形成されており、操作部34はリング32の一部に連結されて直線状に延在している。操作部34は、リング32と反対側の部分を作業員又は作業ロボットなどにより操作されるものである。操作部34の操作により、高圧タンク1に対するリング32の位置を操作部34とともに移動させることができる。
治具30の素材は、特に限定されるものではないが、金属、プラスチック又は繊維などを用いることができ、操作時に変形しない程度の剛性を有することが望ましい。また、治具30の厚さは、例えば補強繊維層4などの厚さよりも薄いことが望ましく、治具30全体は、例えば扁平のワイヤー状であることが望ましい。
リング32は、繊維束としての繊維12を挿通可能に構成され、且つ、その内周面で繊維12に係合可能となるように構成される。リング32は、全体がひと続きの環状であってもよいが、ここではその一部に切欠き36が形成されている。切欠き36は、リング32と操作部34との連結点38の近くにあることが望ましい。なぜなら、操作時には、リング32の内周面のうち、連結点38に対向する部分に繊維12が係合されることになるからである。また、切欠き36の寸法としては、繊維12を通過可能な程度とすればよい。
次に、高圧タンク1の製造方法、特に補強繊維層4を形成するプロセスについて説明する。
このプロセスでは、樹脂11を含浸した繊維12をライナー3にFW法により所定分巻き付ける巻付け工程と、巻き付けた繊維12に含浸している樹脂11を熱硬化する硬化工程と、が行われる。巻付け工程によって、軸回りに回転させたライナー3の外周面に繊維12が所定の厚みまで巻き付けられる。なお、巻付け工程の「所定分巻き付ける」とは、補強繊維層4全体を形成するのに必要な分、繊維12を巻き付けることを含む。
ここで、巻付け工程が終了するときの繊維終端12aの処置について説明する。図4(a)は、繊維12を巻き終える直前の状態、すなわち繊維12の巻き付けを数巻き分残した状態の高圧タンク1を示している。
巻き付け工程の終了時には、この状態のときに、図4(b)に示すように、既に巻き付けられている繊維12の外表面(巻付け面)に治具30を水平にセットする。このとき、治具30の操作部34は、補強繊維層4の硬化後にその表層となる最外層40と、残りの数巻き分の繊維12が巻かれる層42と、の両者の上にわたっておかれることになる。また、治具30のリング32は、層42の上におかれることになる。なお、層42は、最外層40よりも一層分内側にある層であり、高圧タンク1の軸方向において最外層40に隣接するものである。
次いで、図4(c)に示すように、残りの数巻き分の繊維12(樹脂11を含浸している。)を操作部34の部分34aの上から層42に巻き付ける。そして、繊維12を切欠き36からリング32内に案内して、繊維12をリング32内に通し、繊維12を切断する。この切断によって、リング32内を通過した先の部分に繊維終端12aが形成される。その後、繊維終端12aの基部側をリング32の内周面で引っ掛けるようにして、最外層40上の操作部34の部分34bを矢印60の方向に引っ張るように操作する。
そして、この操作により、図4(d)に示すように、繊維終端12aを先に巻いた繊維12の内側へ引き入れるようにする。詳細には、図4(c)で巻き付けられた残りの数巻き分の繊維群12cの少なくとも一部に繊維終端12aを引き入れるようにする。これによって、繊維終端12aは繊維群12cに覆われることになる。その後も、操作部34の操作を続行することで、リング32を繊維終端12aから自動的に取り外して繊維群12cの外側へと引き出し、最終的に治具30全体を高圧タンク1外へと取り外す。この治具30の取り外しによって、巻付け工程が終了する。
巻付け工程の完了後は、高圧タンク1がシャフト17から取り外され、例えば図示しない加熱炉に搬送され、上記した硬化工程が実行される。これによって、樹脂11が熱硬化して、補強繊維層4が形成され、外殻に強度の高い補強繊維層4を有する高圧タンク1が製造される。
以上説明したように、本実施形態の高圧タンク1の製造方法によれば、繊維終端12aの処置に治具30を用いているので、この処置を作業性良く行える。しかも、治具30のセットも容易であり、治具30の取り外しも操作部34の引っ張るような操作だけで済むので、円滑に行うことができる。したがって、本実施形態によれば、段替えを簡略化(短時間で簡素化)することができる。
加えて、繊維終端12aは、既に巻き付けられて張力が付与されている繊維群12cの内側に入れられて、その張力による締め付け力を受けるので、自由状態では、繊維群12c外に抜けないように固定される。この状態で硬化工程が実行されるので、繊維終端12aは熱硬化時に緩むことを抑制される。熱硬化後には、繊維終端12aは補強繊維層4の外面に現れないので、高圧タンク1の表面に凹凸を生じさせることを抑制できる。このことは、製造後の高圧タンク1の見た目をきれいにして、本来の補強繊維層4の強度も確保できるばかりでなく、車両搭載時における高圧タンク1の固定にも有利となる。
なお、本実施形態で用いた治具30は、上記の形状に限られない。例えば、治具30のリング32は、繊維終端12aを係合できるような係合部であればよい。例えば、係合部は、繊維終端12aを引っ掛けることが可能なフックのようなものであってもよい。また、上記の説明では、繊維12をリング32内に通してから、繊維12を切断する場合を例にしたが、この順番は逆であってもよい。つまり、切断により繊維終端12aを形成してから、この繊維終端12aを係合部に係合してもよい。
上記した繊維終端12aの処置の仕方は、高圧タンク1の製造のみならず、FW法等を用いるような成形品の製造であれば適用することができる。
実施形態に係るタンクを搭載した燃料電池自動車を示す図である。 実施形態に係る高圧タンクの製造設備の概略を示す図であり、高圧タンクの一部を断面で示す図である。 繊維の巻き方を示すライナーの側面図であり、(A)はフープ巻きを示す図であり、(B)はヘリカル巻きを示す図である。 巻付け工程が終了するときの繊維終端の処置を示す図であり、(a)は繊維の巻き付けを数巻き分残した状態の高圧タンクの拡大側面図であり、(b)は治具をセットした状態の高圧タンクの拡大側面図であり、(c)はセットした治具の上から繊維を巻き付けた状態の高圧タンクの拡大側面図であり、(d)は繊維終端を既に巻き付けた繊維の内側に引き入れた状態の高圧タンクの拡大側面図である。
符号の説明
1:高圧タンク、3:ライナー、4:補強繊維層、11:樹脂、12:繊維、12a:繊維終端、30:治具、32:リング(係合部)、34:操作部

Claims (5)

  1. 補強繊維層を有するタンクの製造方法であって、
    樹脂を含浸した繊維を所定分巻き付ける巻付け工程と、
    巻き付けた繊維に含浸している樹脂を熱硬化することで、前記補強繊維層を形成する硬化工程と、を有し、
    前記巻付け工程では、治具を用いて、巻き終りとなる繊維の端部を、既に巻き付けられた繊維の内側へ入れるようにした、タンクの製造方法。
  2. 前記巻付け工程では、前記繊維の端部を、既に巻き付けられて張力が付与されている状態の繊維の内側へ入れるようにした、請求項1に記載のタンクの製造方法。
  3. 前記巻付け工程は、
    繊維の巻き付けを数巻き分残した状態で前記治具をセットし、
    セットした治具の上から残りの数巻き分の繊維を巻き付けた後、
    この治具を用いて、前記繊維の端部を、少なくとも前記数巻き分巻き付けられた繊維の内側へ引き入れ、
    その後、巻き付けられた繊維から前記治具を取り外すことを含む、請求項1又は2に記載のタンクの製造方法。
  4. 前記治具は、前記繊維に係合可能な係合部と、当該係合部に連結された操作部と、を有し、
    前記巻付け工程は、
    繊維の巻き付けを数巻き分残した状態で前記治具をセットし、
    前記操作部の少なくとも一部の上から残りの数巻き分の繊維を巻き付けた後、
    前記係合部に前記繊維の端部を係合し、前記操作部を操作することで、前記繊維の端部を、少なくとも前記数巻き分巻き付けられた繊維の内側へ引き入れ、
    その後、前記操作部を操作することで、前記繊維の端部から前記係合部を取り外スと共に当該治具を取り外すことを含む、請求項3に記載のタンクの製造方法。
  5. 樹脂を含浸した繊維を巻いた後でその樹脂を熱硬化してなる補強繊維層を有するタンクであって、
    前記補強繊維層は、巻き終わりとなる繊維の端部を有し、
    前記繊維の端部は、これよりも先に巻き付けられた繊維の内側にあり、且つ、当該繊維に覆われている、タンク。
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