JP2020200076A - 断熱材施工装置、断熱材施工方法 - Google Patents

断熱材施工装置、断熱材施工方法 Download PDF

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靖 庄島
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Abstract

【課題】断熱材の不均一を抑制できる断熱材施工装置、断熱材施工方法を提供する。【解決手段】断熱材施工装置は、タンク2の外周面2fに沿って配置され、外周面2fとの間に貯留空間部11Aを形成する成形ユニット10Aと、貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを供給する供給部と、成形ユニット10Aに対し、外周面2fを周方向Drへ相対移動させる周方向移動機構と、成形ユニット10Aに対し、外周面2fを軸方向Daへ相対移動させる軸方向移動機構と、を備え、成形ユニット10Aが、外周面2fに間隔をあけて対向する第一成形面と、第一成形面から外周面2fに向かって延びる第二成形面14fと、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、断熱材施工装置、断熱材施工方法に関する。
ロケット等には、液体水素等をはじめとする低温流体を貯蔵するタンクが用いられる。
このようなタンクには、内部温度上昇を抑えるため、その外周面に断熱材が設けられている。例えば特許文献1には、このような断熱材を形成する材料として、硬質ウレタンフォームであるポリイソシアヌレートフォーム(PIF)、ポリイミド発泡体を用いる構成が開示されている。
このような発泡性断熱材料でタンクの外周面を覆うには、スプレーガンが用いられている。予め加熱された複数種の材料原液を、スプレーガンでの吹付直前に混合して発泡性断熱材料を生成し、スプレーガンからタンクの外周面に向けて吹き付ける。タンクの外周面に吹き付けられた発泡性断熱材料は、重合反応によって発泡し、その体積が膨張する。膨張した発泡性断熱材料が硬化することで、タンクの外周面を覆う断熱材が形成される。
特許第6113848号公報
しかしながら、発泡性断熱材料は、タンク外周面上への吹付量に応じて、発泡により膨張する量が異なる。タンク外周面上への発泡性断熱材料の単位面積当たりの吹付量が多いほど膨張量が多く、形成される断熱材の厚さが大きくなる。スプレーガンからタンクの外周面に材料を吹き付ける場合、スプレーガンのノズルからの吹付方向の中心から吹付方向に交差する方向に離れる程、発泡性断熱材料の吹付量が少なくなる。つまり、タンクの外周面に吹き付けられて膨張した発泡性断熱材料(断熱材)は、断面が山形状となり、裾野の部分で断熱材の厚さが小さくなる。
タンクの外周面全体を断熱材で覆うには、タンクをその中心軸回りに回転させながら、スプレーガンに対してタンクを中心軸方向に相対移動させることで、発泡性断熱材料を螺旋状に吹付施工していく。このとき、タンクの外周面に既に吹き付けられた発泡性断熱材料に対し、後から吹き付ける発泡性断熱材料は、少なくともその一部が互いに重なり合うようにする。しかし、このように断熱材の施工を行っても、断熱材の厚さは不均一となり、発泡性断熱材料の吹付量が少ない部分が生じることがある。
発泡性断熱材料の吹付量が少ない部分では、発泡性断熱材料で重合反応による反応熱が、周囲の雰囲気(空気)やタンクに奪われる。これにより、重合反応の進行が十分に行われず、材料強度が低下する場合がある。
このため、断熱材の不均一が生じると、その後に生じる熱変化による熱応力等によって断熱材の破壊や剥離等が生じる可能性がある。
本開示は、上記いずれかの課題を解決するためになされたものであって、断熱材の不均一を抑止できる断熱材施工装置、断熱材施工方法を提供することを目的とする。
第1の態様の断熱材施工装置は、タンクの外周面に沿って配置され、前記外周面との間に液状の発泡性断熱材料を貯留する貯留空間部を形成する成形ユニットと、前記貯留空間部に前記発泡性断熱材料を供給する供給部と、前記成形ユニットに対し、前記外周面を前記タンクの周方向へ相対移動させる周方向移動機構と、前記成形ユニットに対し、前記外周面を前記タンクの軸方向へ相対移動させる軸方向移動機構と、を備え、前記成形ユニットが、前記外周面に間隔をあけて対向する第一成形面と、前記第一成形面に対し、前記外周面に対する前記成形ユニットの水平方向における前記相対移動方向前方に設けられ、前記第一成形面から前記外周面に向かって延びる第二成形面と、を有する。
本態様によれば、タンクの外周面に沿って成形ユニットを配置することで、成形ユニットとタンクの外周面との間に貯留空間部が形成される。成形ユニットは、第一成形面と第二成形面とを有しているので、タンクの外周面と、第一成形面と、第二成形面とにより、平面視U字状をなす。これにより、貯留空間部は、上方に向かって開口した空間となる。
供給部により貯留空間部に発泡性断熱材料を供給すると、貯留空間部内の発泡性断熱材料を発泡して膨張する。貯留空間部は、上方に開口しているので、発泡性断熱材料は上方に向かって膨張する。膨張した発泡性断熱材料が硬化すると、貯留空間部内に断熱材が形成される。
成形ユニットを、タンクの外周面に沿って前記周方向に移動させつつ、上記のようにして成形ユニットの貯留空間部内で断熱材を形成することで、タンクの周方向に連続して断熱材を設けることができる。さらに、タンクの軸方向に成形ユニットを相対移動させることで、断熱材を軸方向にも順次広げていくことができる。このようにして、タンクの外周面に発泡性断熱材料からなる断熱材を形成することができる。
形成された断熱材は、タンクの外周面と成形ユニットの第一成形面との間隔に応じた厚さとなる。
これにより、断熱材施工装置は、断熱材の不均一を抑制できる。
また、第2の態様の断熱材施工装置は、前記貯留空間部内に貯留された前記発泡性断熱材料を加熱する加熱部をさらに備える第1の態様の断熱材施工装置である。
本態様によれば、貯留空間部内で発泡性断熱材料を加熱し、発泡性断熱材料の重合反応を促進させることができる。これにより、発泡性断熱材料が、貯留空間部内に供給する前に発泡、膨張、及び硬化してしまうことも抑えられる。
また、第3の態様の断熱材施工装置は、前記成形ユニットは、前記供給部から前記貯留空間部内に前記発泡性断熱材料が供給される供給口を備え、前記加熱部は、前記供給口に対し、前記外周面に対する前記成形ユニットの前記周方向における相対移動方向後方側に配置されている第2の態様の断熱材施工装置である。
本態様によれば、供給口から貯留空間部内に供給された発泡性断熱材料を、相対移動方向後方側に配置された加熱部により加熱することで、成形ユニットをタンクの外周面に対して周方向に移動させながら断熱材を形成することが可能となる。
また、第4の態様の断熱材施工装置は、前記成形ユニットは、前記貯留空間部に貯留される前記発泡性断熱材料の液量を検知する液量検知センサを備える第1〜第3のいずれかの態様の断熱材施工装置である。
本態様によれば、貯留空間部内に所定の液量の発泡性断熱材料が貯留されたことを液量検知センサで検知することで、貯留空間部内に所定量の発泡性断熱材料が貯留された状態で、断熱材を形成することができる。
また、第5の態様の断熱材施工装置は、前記第一成形面、及び前記第二成形面の前記外周面側の端部が、前記外周面に沿って湾曲している第1〜第4のいずれかの態様の断熱材施工装置である。
本態様によれば、タンクの外周面に沿って湾曲した断熱材を円滑に形成することができる。
また、第6の態様の断熱材施工装置は、前記第二成形面が、前記軸方向に対して傾斜している第1〜第5のいずれかの態様の断熱材施工装置である。
本態様によれば、タンクの外周面に対して断熱材を螺旋状に施工していく場合に、断熱材を良好に形成することができる。
また、第7の態様の断熱材施工方法は、第1〜第6のいずれかの態様の断熱材施工装置における断熱材施工方法であって、前記タンクの外周面に沿って前記成形ユニットを配置し、前記外周面、前記第一成形面、前記第二成形面、前記第二成形面に対して水平方向で対向する側を閉塞する側部閉塞面、及び下方を閉塞する底部閉塞面によって囲まれた前記貯留空間部を形成する工程と、前記供給部により前記貯留空間部に前記発泡性断熱材料を供給し、前記貯留空間部内の前記発泡性断熱材料を発泡及び硬化させて前記貯留空間部内に断熱材を形成しながら、前記周方向移動機構で前記成形ユニットに対して前記外周面を前記周方向に相対移動させるとともに、前記軸方向移動機構で前記成形ユニットに対して前記外周面を前記軸方向に相対移動させる工程と、を含む。
本態様によれば、成形ユニットを周方向及び軸方向に移動させながら、発泡性断熱材料を順次貯留空間部に供給する。これにより、タンクの外周面に断熱材を螺旋状に形成しながら、断熱材の施工を連続的に行うことができる。
また、第8の態様の断熱材施工方法は、第1〜第6のいずれかの態様の断熱材施工装置における断熱材施工方法であって、前記タンクの外周面に沿って前記成形ユニットを配置し、前記外周面、前記第一成形面、前記第二成形面、前記第二成形面に対して水平方向で対向する側を閉塞する側部閉塞面、及び下方を閉塞する底部閉塞面によって囲まれた前記貯留空間部を形成する工程と、前記供給部により前記貯留空間部に前記発泡性断熱材料を供給する工程と、前記貯留空間部内の前記発泡性断熱材料を発泡及び硬化させ、前記貯留空間部内に断熱材を形成する工程と、前記成形ユニットを、前記タンクの外周面に沿って前記周方向に移動させる工程と、を繰り返す。
本態様によれば、発泡性断熱材料を貯留空間部に供給して断熱材を形成することを、周方向で間欠的に繰り返して行うことができる。このような施工方法においても、断熱材を周方向に連続して形成することができる。
また、第9の態様の断熱材施工方法は、前記発泡性断熱材料が膨張硬化することで形成される断熱材を、前記タンクの周方向全周にわたって形成した後、前記軸方向移動機構で前記成形ユニットに対して前記外周面を前記軸方向に相対移動させ、前記成形ユニットに対して前記外周面を前記軸方向に移動させる工程をさらに備える第8の態様の断熱材施工方法である。
本態様によれば、周方向に環状に連続する断熱材を、軸方向に順次並べるように形成していくことで、タンクの外周面を覆う断熱材を施工することができる。
また、第10の態様の断熱材施工方法は、前記側部閉塞面、及び前記底部閉塞面は、既に形成された前記断熱材により形成される第7から第9のいずれかの態様の断熱材施工方法である。
本態様によれば、新たに貯留空間部に供給される発泡性断熱材料が、その側方及び下方に既に形成された断熱材に接する。これにより、断熱材を、タンクの周方向および軸方向に隙間無く形成することができる。
本発明の一態様によれば、断熱材の不均一を抑制できる断熱材施工装置、断熱材施工方法が提供される。
第一実施形態に係る断熱材施工装置の概略構成を示す図である。 第一実施形態に係る成形ユニットの正面図である。 第一実施形態に係る成形ユニットの平面図である。 第一実施形態に係る成形ユニットの右側面図である。 第一実施形態に係る断熱材施工方法の流れを示すフローチャートである。 第二実施形態に係る断熱材施工装置の概略構成を示す図である。 第二実施形態に係る成形ユニットの斜視図である。 第二実施形態に係る成形ユニットを用いて断熱材を施工している状態を示す斜視図である。 第二実施形態に係る断熱材施工方法の流れを示すフローチャートである。 第二実施形態に係る断熱材施工方法における、断熱材を周方向に連続して形成する工程の詳細な流れを示すフローチャートである。
以下、本発明に係る各種実施形態について、図面を用いて説明する。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態に係る断熱材施工装置、断熱材施工方法について図1〜図5を参照して説明する。
図1は、第一実施形態に係る断熱材施工装置の概略構成を示す図である。
図1に断熱材施工装置1Aは、タンク2の外周面2fに、断熱材3Aからなる断熱層4を形成する。
タンク2は、水平方向に延びる略筒状をなしている。タンク2は、軸方向Daの中央部に、一定の外径を有した筒状部2aを有する。筒状部2aの軸方向Daの両端部は、半球状の端板2b、2cによって閉塞されている。
断熱材3Aは、例えば、ポリイソシアヌレートフォーム(PIF)等の発泡性断熱材料Mからなる。断熱材3Aは、発泡性断熱材料Mが、重合反応により発泡して膨張した後に、硬化したものである。このような断熱材3Aからなる断熱層4は、例えば、25±5mm程度の厚さを有する。
断熱材施工装置1Aは、成形ユニット10Aと、供給部20と、加熱部30と、周方向移動機構40と、軸方向移動機構50と、を備える。
図2は、第一実施形態に係る成形ユニットの正面図である。図3は、第一実施形態に係る成形ユニットの平面図である。図4は、第一実施形態に係る成形ユニットの右側面図である。
図2〜図4に示すように、成形ユニット10Aは、タンク2の外周面2fに沿って配置され、外周面2fとの間に、液状の発泡性断熱材料Mを貯留する貯留空間部11Aを形成する。成形ユニット10Aは、平面視L字状で、第一板状部13Aと、第二板状部14Aと、を一体に有している。
第一板状部13Aは、平板状で、タンク2の外周面2fに対して対向して配置される。第一板状部13Aは、タンク2の外周面2fに対向する側に、第一成形面13fを有する。成形ユニット10Aは、第一板状部13Aが、ほぼ鉛直面内に位置するようにして使用される。
第二板状部14Aは、第一板状部13Aの水平方向一方の側の端部から、タンク2の外周面2fに向かって直交して延びるように設けられている。
例えば、第二板状部14Aは、第一板状部13Aに対し、後に詳述する断熱材施工方法において、成形ユニット10Aに対してタンク2の軸方向Da(水平方向)に沿ってタンク2の外周面2fを相対移動させる相対移動方向Dam側(図2、図3の例では、紙面左方)に形成されていてもよい。
本実施形態では、断熱材3Aを、軸方向Daに沿って螺旋状に連続して形成する。このため、第二板状部14Aは、軸方向Daに対して傾斜して形成されている。第二板状部14Aの第二成形面14fは、下方から上方に向かって、相対移動方向Dam側に傾斜している。
図3、図4に示すように、成形ユニット10Aは、第二板状部14Aの第二成形面14fにおいて、外周面2f側の端部14eを、タンク2の外周面2fに突き当てて使用される。
例えば、図4に示すように、第二板状部14Aの端部14eは、外周面2fに沿うよう湾曲して形成されていてもよい。
例えば、第一板状部13Aの第一成形面13fも、外周面2fに対して間隔をあけた状態で沿うよう、湾曲して形成されていてもよい。
例えば、第一板状部13Aの第一成形面13f、及び第二板状部14Aの第二成形面14fは、発泡性断熱材料Mの付着を抑えるため、ポリテトラフルオロエチレン(Poly Tetra Fluoro Ethylene:PTFE)等によりコーティングされてもよい。
図3に示すように、このような成形ユニット10Aは、タンク2の外周面2fに沿って配置すると、タンク2の外周面2fと、第一成形面13fと、第二成形面14fとが、平面視U字状をなす。図2〜図4に示すように、第二成形面14fに対して軸方向Da(水平方向)で対向する側(図3において紙面右方)、及び下方は、既に形成された断熱材3Aにより閉塞される。これにより、成形ユニット10Aにおいて、軸方向Daで第二成形面14fと反対側には、既に形成されて軸方向Daで隣り合う断熱材3Aにより、第一成形面13fとタンク2の外周面2fとの隙間を閉塞する側部閉塞面11sが形成される。成形ユニット10Aにおいて、第一成形面13fの下方には、直前に形成された断熱材3Aにより、第一成形面13fとタンク2の外周面2fとの隙間を閉塞する底部閉塞面11bが形成される。
これにより、成形ユニット10Aとタンク2の外周面2fとの間に、上方に向かって開口した貯留空間部11Aが形成される。
図1に示すように、供給部20は、貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを供給する。供給部20は、第一原液タンク21と、第二原液タンク22と、混合ユニット23と、送給管24と、供給口25(図2、図3参照)と、を備える。
第一原液タンク21及び第二原液タンク22は、発泡性断熱材料Mの原料となる複数種(例えば2種)の原液を貯留する。混合ユニット23は、第一原液タンク21及び第二原液タンク22からポンプ(図示無し)等によって供給された2種の原液を、所定の混合比で混合して重合させることで、液状(スラリー状)の発泡性断熱材料Mを生成する。送給管24は、混合ユニット23からポンプ(図示無し)等によって送り出される発泡性断熱材料Mを成形ユニット10Aに送給する。
図2、図3に示すように、供給口25は、成形ユニット10Aに形成されている。供給口25は、例えば第二板状部14Aの上部に形成されている。供給口25は、第一板状部13Aに形成してもよい。供給口25は、第二板状部14Aを板厚方向に貫通している。供給口25には、送給管24が接続されている。送給管24を通して送給された発泡性断熱材料Mは、供給口25から貯留空間部11Aに供給される。
加熱部30は、貯留空間部11A内に貯留された発泡性断熱材料Mを加熱する。加熱部30は、例えば、成形ユニット10Aの第一板状部13A及び第二板状部14Aにそれぞれ設けられた第一ヒータ31、第二ヒータ32からなる。
第一ヒータ31は、第一板状部13Aに埋設されている。
第一ヒータ31は、第一板状部13Aにおいて、供給口25の下方に配置されている。
第二ヒータ32は、第二板状部14Aに埋設されている。
第二ヒータ32は、第二板状部14Aにおいて、供給口25の下方に配置されている。
本実施形態において、タンク2は、後に説明する周方向移動機構40によって周方向Drに回転される。タンク2は、成形ユニット10Aと対向する部分において外周面2fが上方から下方に向かって移動する方向に回転される。このように回転するタンク2に対し、成形ユニット10Aは、周方向Drにおいて上方に相対移動することとなる。このため、加熱部30は、供給口25に対し、外周面2fに対する成形ユニット10Aの周方向Drにおける相対移動方向Druの後方側(下方)に配置されている。
図2に示すように、成形ユニット10Aの第一板状部13A、第二板状部14Aにおいて、第一ヒータ31、第二ヒータ32が埋設された下部板状部13b、14bは、その上方の上部板状部13u,14uに比較して熱伝導率が高い材料、例えば金属材料で形成されている。これに対し、上部板状部13u,14uは、下部板状部13b、14bよりも熱伝導率が低い材料、例えば樹脂材料により形成されている。
図1に示すように、周方向移動機構40は、成形ユニット10Aに対し、タンク2の外周面2fをタンク2の周方向Drへ相対移動させる。本実施形態では、成形ユニット10Aは周方向Drにおける位置が固定されるのに対し、周方向移動機構40は、タンク2を中心軸回りの周方向Drに回転させる。周方向移動機構40は、例えば、タンク2に接続された接続部材(図示無し)と、接続部材を回転駆動させるモータ(図示無し)等を有する。周方向移動機構40では、モータで接続部材を回転駆動させることにより、タンク2を中心軸回りの周方向Drに回転させる。
軸方向移動機構50は、成形ユニット10Aに対し、外周面2fをタンク2の軸方向Daへ相対移動させる。本実施形態では、成形ユニット10Aは軸方向Daにおける位置が固定されるのに対し、軸方向移動機構50は、タンク2を軸方向Daに移動させる。このような軸方向移動機構50としては、例えば、タンク2を支持し、床面上で走行移動可能なドーリー51(台車)と、ドーリー51を軸方向Daに沿って移動させるためのガイド(図示無し)とを備える。
次に、上記したような断熱材施工装置1Aにおける断熱材施工方法について説明する。なお、以下に示す断熱材施工装置1Aの各部の動作は、オペレータが手動により各部を操作して行うこともできるし、コンピュータからなる制御装置がプログラムに基づいて自動的に実行することもできる。
図5は、第一実施形態に係る断熱材施工方法の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、本実施形態における断熱材施工方法は、準備工程S1と、断熱材形成工程S2と、を備える。
準備工程S1では、タンク2の外周面2fに沿って成形ユニット10Aを配置する。成形ユニット10Aは、ユニット保持用のロボット60(図4参照)や支持具により、固定的に支持される。成形ユニット10Aは、タンク2の外周面2fと、第一成形面13fと、第二成形面14fと、側部閉塞面11sと、底部閉塞面11bによって囲まれた貯留空間部11Aを形成する。このとき、施工の開始時(既に形成された断熱材3Aが存在しない場合)、側部閉塞面11s及び底部閉塞面11bは、例えば、タンク2の外周面2fに設けた仮設材(図示無し)によって形成されてもよい。
準備工程S1では、続いて、供給部20により貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを供給する。また、加熱部30により、貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを加熱する。貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mが所定量貯留されたら、断熱材形成工程S2に移行する。
断熱材形成工程S2では、供給部20により貯留空間部11Aへの発泡性断熱材料Mの供給を継続しつつ、加熱部30による貯留空間部11A内の発泡性断熱材料Mの加熱を行う。これにより、発泡性断熱材料Mの重合反応が促進され、発泡性断熱材料Mが発泡して膨張する。貯留空間部11Aは、上方にのみ開口しているので、発泡性断熱材料Mは上方に向かって膨張する。膨張した断熱材3Aが硬化すると、貯留空間部11A内に断熱材3Aが形成される。
断熱材形成工程S2では、貯留空間部11A内に断熱材3Aを形成しながら、周方向移動機構40で成形ユニット10Aに対して外周面2fを周方向Drに相対移動させるとともに、軸方向移動機構50で成形ユニット10Aに対して外周面2fを軸方向Daに相対移動させる。これにより、図1に示すように、タンク2の外周面2fに螺旋状に連続する断熱材3Aが形成される。
ここで、断熱材3Aが、タンク2の周方向Drに1周以上形成されると、貯留空間部11Aの側部閉塞面11s、及び底部閉塞面11bは、既に形成された断熱材3Aにより形成されることとなる。これにより、新たに貯留空間部11Aに供給される発泡性断熱材料Mが、その側方及び下方に既に形成された断熱材3Aに接する。これにより、断熱材3Aが、タンク2の周方向Drおよび軸方向Daに隙間無く形成される。
上記のように、断熱材3Aを螺旋状にしていき、タンク2の外周面2fの所定領域に断熱材3Aが施工されたら、断熱材施工装置1Aによる断熱材3Aの形成を終了する。
本実施形態では、断熱材施工装置1Aは、タンク2の外周面2fに沿って配置され、外周面2fとの間に液状の発泡性断熱材料Mを貯留する貯留空間部11Aを形成する成形ユニット10Aと、貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを供給する供給部20と、成形ユニット10Aに対し、外周面2fをタンク2の周方向Drへ相対移動させる周方向移動機構40と、成形ユニット10Aに対し、外周面2fをタンク2の軸方向Daへ相対移動させる軸方向移動機構50と、を備え、成形ユニット10Aが、外周面2fに間隔をあけて対向する第一成形面13fと、第一成形面13fに対し、外周面2fに対する成形ユニット10Aの水平方向における相対移動方向Damの前方に設けられ、第一成形面13fから外周面2fに向かって延びる第二成形面14fと、を有する。
このような構成によれば、貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを供給すると、貯留空間部11A内の発泡性断熱材料Mを発泡して膨張する。膨張した断熱材3Aが硬化すると、貯留空間部11A内に断熱材3Aが形成される。このようにして、タンク2の外周面2fに発泡性断熱材料Mからなる断熱材3Aを形成することができる。
形成された断熱材3Aは、タンク2の外周面2fと成形ユニット10Aの第一成形面13fとの間隔に応じた一定の厚さとなる。これにより、断熱材3Aは、均一な断熱性能を発揮することができる。また、断熱材3Aが局所的に薄くなることが抑えられるため、断熱材3Aの破壊やタンク2の外周面2fからの剥離を抑えることができる。
また、発泡性断熱材料Mを吹き付ける必要が無いことから、発泡性断熱材料Mの無駄も生じない。
したがって、耐久性、及び断熱性に優れる断熱材3Aを形成するとともに、施工時における材料コストを低減することが可能となる。
また、断熱材施工装置1Aは、貯留空間部11A内に貯留された発泡性断熱材料Mを加熱する加熱部30をさらに備える。
このような構成によれば、加熱部30によって貯留空間部11A内で発泡性断熱材料Mを加熱し、発泡性断熱材料Mの重合反応を促進させることができる。これにより、発泡性断熱材料Mが、貯留空間部11A内に供給する前に発泡、膨張、及び硬化してしまうことも抑えられる。
また、成形ユニット10Aは、供給部20から貯留空間部11A内に発泡性断熱材料Mが供給される供給口25を備え、加熱部30は、供給口25に対し、外周面2fに対する成形ユニット10Aの周方向Drにおける相対移動方向Druの後方側に配置されている。
このような構成によれば、供給口25から貯留空間部11A内に供給された発泡性断熱材料Mを、相対移動方向Druの後方側に配置された加熱部30により加熱することで、成形ユニット10Aをタンク2の外周面2fに対して周方向Drに移動させながら断熱材3Aを連続して形成することが可能となる。
また、第一成形面13f、及び第二成形面14fの外周面2f側の端部14eが、外周面2fに沿って湾曲している。
このような構成によれば、タンク2の外周面2fに沿って湾曲した断熱材3Aを円滑に形成することができる。
また、第二成形面14fが、軸方向Daに対して傾斜している。
このような構成によれば、タンク2の外周面2fに対して螺旋状に施工される断熱材3Aを良好に形成することができる。
また、本実施形態の断熱材施工方法は、タンク2の外周面2fに沿って成形ユニット10Aを配置し、外周面2f、第一成形面13f、第二成形面14f、第二成形面14fに対して水平方向で対向する側を閉塞する側部閉塞面11s、及び下方を閉塞する底部閉塞面11bによって囲まれた貯留空間部11Aを形成する準備工程S1と、供給部20により貯留空間部11Aに発泡性断熱材料Mを供給し、貯留空間部11A内の発泡性断熱材料Mを発泡及び硬化させて貯留空間部11A内に断熱材3Aを形成しながら、周方向移動機構40で成形ユニット10Aに対して外周面2fを周方向Drに相対移動させるとともに、軸方向移動機構50で成形ユニット10Aに対して外周面2fを軸方向Daに相対移動させる断熱材形成工程S2と、を含む。
このような構成によれば、成形ユニット10Aを周方向Dr及び軸方向Daに移動させながら、発泡性断熱材料Mを順次貯留空間部11Aに供給する。これにより、タンク2の外周面2fに螺旋状の断熱材3Aを形成しながら、断熱材3Aの施工を連続的に行うことができる。
また、側部閉塞面11s、及び底部閉塞面11bは、既に形成された断熱材3Aにより形成される。
このような構成によれば、新たに貯留空間部11Aに供給される発泡性断熱材料Mが、その側方及び下方に既に形成された断熱材3Aに接する。これにより、断熱材3Aを、タンク2の周方向Drおよび軸方向Daに隙間無く形成することができる。
<第二実施形態>
次に本発明の第二実施形態について図6〜図10を参照して説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第一実施形態では、断熱材3Aを螺旋状に連続的に形成していた。これに対して第二実施形態の断熱材施工装置、断熱材施工方法では、断熱材を間欠的に形成させている。
図6は、第二実施形態に係る断熱材施工装置の概略構成を示す図である。
図6に示すように、断熱材施工装置1Bは、成形ユニット10Bと、供給部20と、加熱部30と、周方向移動機構40と、軸方向移動機構50と、を備える。
図7は、第二実施形態に係る成形ユニットの斜視図である。図8は、第二実施形態に係る成形ユニットを用いて断熱材を施工している状態を示す斜視図である。
成形ユニット10Bは、タンク2の外周面2fに沿って配置され、外周面2fとの間に、液状の発泡性断熱材料Mを貯留する貯留空間部11Bを形成する。図7、図8に示すように、成形ユニット10Bは、平面視L字状で、第一板状部13Bと、第二板状部14Bと、を一体に有している。
第一板状部13Bは、平板状で、タンク2の外周面2fに対して対向して配置される。第一板状部13Bは、タンク2の外周面2fに対向する側に、第一成形面13fを有する。成形ユニット10Bは、第一板状部13Bが、ほぼ鉛直面内に位置するようにして使用される。
第二板状部14Bは、第一板状部13Bの水平方向一方の側の端部から、タンク2の外周面2fに向かって直交して延びるように設けられている。第二板状部14Bは、第一板状部13Bに対し、タンク2の外周面2fに対して成形ユニット10Bが相対移動される相対移動方向Dam側(図8の例では、紙面左方)に形成されている。
本実施形態では、断熱材3Bを、周方向Drに沿って円環状に形成する。このため、第二板状部14Bは、軸方向Daに対して直交して形成されている。
図7に示すように、成形ユニット10Bの第一板状部13Bには、加熱部30として、第一ヒータ31が埋設されている。
第一ヒータ31は、第一板状部13Bにおいて、供給口25の下方に配置されている。
図7に示すように、成形ユニット10Bの第二板状部14Bには、加熱部30として、第二ヒータ32が埋設されている。
第二ヒータ32は、第二板状部14Bにおいて、供給口25の下方に配置されている。
成形ユニット10Bの第一板状部13Bには、液量検知センサ27が設けられている。液量検知センサ27は、貯留空間部11Bに貯留される発泡性断熱材料Mの液量を検知する。液量検知センサ27で、貯留空間部11B内の発泡性断熱材料Mの液量が所定レベルに達したことを検知した場合、供給部20は、貯留空間部11B内への発泡性断熱材料Mの供給を停止する。
次に、上記したような断熱材施工装置1Bにおける断熱材施工方法について説明する。なお、以下に示す断熱材施工装置1Bの各部の動作は、オペレータが手動により各部を操作して行うこともできるし、コンピュータからなる制御装置がプログラムに基づいて自動的に実行することもできる。
図9は、第二実施形態に係る断熱材施工方法の流れを示すフローチャートである。図10は、第二実施形態に係る断熱材施工方法における、断熱材を周方向に連続して形成する工程の詳細な流れを示すフローチャートである。
図9に示すように、本実施形態における断熱材施工方法は、断熱材3Bを周方向Drに連続して形成する工程S10と、軸方向Daに移動させる工程S20と、を備える。
図10に示すように、断熱材3Bを周方向Drに連続して形成する工程S10は、貯留空間部11Bを形成する工程S11と、発泡性断熱材料Mを供給する工程S12と、断熱材3Bを形成する工程S13と、周方向Drに移動させる工程S14と、を備える。
貯留空間部11Bを形成する工程S11では、まず、図8に示すように、タンク2の外周面2fに沿って成形ユニット10Bを配置する。成形ユニット10Bは、タンク2の外周面2fと、第一成形面13fと、第二成形面14fと、側部閉塞面11sと、底部閉塞面11bによって囲まれた貯留空間部11Bを形成する。このとき、施工の開始時(既に形成された断熱材3Bが存在しない場合)、側部閉塞面11s及び底部閉塞面11bは、例えば、タンク2の外周面2fに設けた仮設材(図示無し)によって形成してもよい。
発泡性断熱材料Mを供給する工程S12では、供給部20により貯留空間部11Bに発泡性断熱材料Mを供給する。液量検知センサ27で、貯留空間部11B内の発泡性断熱材料Mの液量が所定レベルに達したことを検知した場合、供給部20は、貯留空間部11B内への発泡性断熱材料Mの供給を自動的に停止する。液量検知センサ27で、貯留空間部11B内の発泡性断熱材料Mの液量が所定レベルに達したことを検知した場合、アラーム音、アラームランプの点灯等をさせるようにしてもよい。この場合、アラーム音、アラームランプの点灯等を確認したオペレータは、供給部20による発泡性断熱材料Mの供給を停止させる。
断熱材3Bを形成する工程S13では、加熱部30による貯留空間部11B内の発泡性断熱材料Mの加熱を行う。これにより、発泡性断熱材料Mの重合反応が促進され、発泡性断熱材料Mが発泡して膨張した後に硬化する。貯留空間部11B内の発泡性断熱材料Mが硬化することで、貯留空間部11B内に断熱材3Bが形成される。
周方向Drに移動させる工程S14では、成形ユニット10Bは、タンク2の外周面2fに沿って周方向Drに相対移動される。このような相対移動は、周方向移動機構40によりタンク2を中心軸回りの周方向Drに回転させることによって行われる。成形ユニット10Bが、直前に形成した断熱材3Bに対して周方向Drへの相対移動方向Druの前方に配置されたら、タンク2の回転を停止させる。
この後、上記工程S11〜S14を順次繰りかえし、断熱材3Bを周方向Drに順次形成していく。断熱材3Bが、周方向Drの全周にわたって形成されたら、軸方向Daに移動させる工程S20に移行する。
軸方向Daに移動させる工程S20では、軸方向移動機構50により成形ユニット10Bに対して外周面2fを軸方向Daに相対移動させる。
続いて、上記工程S10(工程S11〜S14)を、直前に形成した円環状の断熱材3Bに対し、軸方向Daで隣接した位置で繰り返す。
上記の工程S10と工程S20とを順次繰り返していき、タンク2の外周面2fの所定領域に断熱材3Bが施工されたら、断熱材施工装置1Bによる断熱材3Bの形成を終了する。
上記実施形態では、断熱材施工装置1Bは、タンク2の外周面2fに沿って配置され、外周面2fとの間に液状の発泡性断熱材料Mを貯留する貯留空間部11Bを形成する成形ユニット10Bと、貯留空間部11Bに発泡性断熱材料Mを供給する供給部20と、成形ユニット10Bに対し、外周面2fをタンク2の周方向Drへ相対移動させる周方向移動機構40と、成形ユニット10Bに対し、外周面2fをタンク2の軸方向Daへ相対移動させる軸方向移動機構50と、を備え、成形ユニット10Bが、外周面2fに間隔をあけて対向する第一成形面13fと、第一成形面13fに対し、外周面2fに対する成形ユニット10Bの水平方向における相対移動方向前方に設けられ、第一成形面13fから外周面2fに向かって延びる第二成形面14fと、を有する。
このような構成によれば、上記第一実施形態と同様、貯留空間部11Bに供給された発泡性断熱材料Mが硬化すると、貯留空間部11B内に断熱材3Bが形成される。形成された断熱材3Bは、タンク2の外周面2fと成形ユニット10Bの第一成形面13fとの間隔に応じた一定の厚さとなる。これにより、断熱材3Bは、均一な断熱性能を発揮することができる。また、断熱材3Bが局所的に薄くなることが抑えられるため、断熱材3Bの破壊やタンク2の外周面2fからの剥離を抑えることができる。
また、発泡性断熱材料Mを吹き付ける必要が無いことから、発泡性断熱材料Mの無駄も生じない。
したがって、耐久性、及び断熱性に優れる断熱材3Bを形成するとともに、施工時における材料コストを低減することが可能となる。
また、断熱材施工装置1Bは、貯留空間部11B内に貯留された発泡性断熱材料Mを加熱する加熱部30をさらに備える。
このような構成によれば、加熱部30によって貯留空間部11B内で発泡性断熱材料Mを加熱し、発泡性断熱材料Mの重合反応を促進させることができる。これにより、発泡性断熱材料Mが、貯留空間部11B内に供給する前に発泡、膨張、及び硬化してしまうことも抑えられる。
また、本実施形態の断熱材施工方法は、タンク2の外周面2fに沿って成形ユニット10Bを配置し、外周面2f、第一成形面13f、第二成形面14f、第二成形面14fに対して水平方向で対向する側を閉塞する側部閉塞面11s、及び下方を閉塞する底部閉塞面11bによって囲まれた貯留空間部11Bを形成する工程S11と、供給部20により貯留空間部11Bに発泡性断熱材料Mを供給する工程S12と、貯留空間部11B内の発泡性断熱材料Mを発泡及び硬化させ、貯留空間部11B内に断熱材3Bを形成する工程S13と、成形ユニット10Bを、タンク2の外周面2fに沿って周方向Drに移動させる工程S14と、を繰り返す。
このような構成によれば、発泡性断熱材料Mを貯留空間部11Bに供給して断熱材3Bを形成することを、間欠的に行うことができる。このような施工方法においても、断熱材3Bを周方向Drに連続して形成することができる。
また、本実施形態の断熱材施工方法は、発泡性断熱材料Mが膨張硬化することで形成される断熱材3Bを、タンク2の周方向Dr全周にわたって形成した後、軸方向移動機構50で成形ユニット10Bに対して外周面2fを軸方向Daに相対移動させる工程S20をさらに備える。
このような構成によれば、周方向Drに環状に連続する断熱材3Bを、軸方向Daに順次並べるように形成していくことで、タンク2の外周面2fを覆う断熱材3Bを施工することができる。
また、側部閉塞面11s、及び底部閉塞面11bは、既に形成された断熱材3Bにより形成される。
このような構成によれば、新たに貯留空間部11Bに供給される発泡性断熱材料Mが、その側方及び下方に既に形成された断熱材3Bに接する。これにより、断熱材3Bを、タンク2の周方向Drおよび軸方向Daに隙間無く形成することができる。
上記第二実施形態では、断熱材3Bを、周方向Drに連続して円環状に形成していくようにしたが、上記第一実施形態と同様、断熱材3Bを螺旋状に形成して行くこともできる。
また、上記第一、第二実施形態では、成形ユニット10A、10Bを固定しておき、タンク2を周方向Dr及び軸方向Daに移動させるようにしたが、成形ユニット10A、10Bに対し、タンク2を相対移動できるならどのように移動されてもよく、これに限らない。
例えば、タンク2を軸方向Daにおいて固定し、成形ユニット10A、10Bを、タンク2に対して軸方向Daに移動させるようにしてもよい。
また、上記第一、第二実施形態では、加熱部30を成形ユニット10A、10Bに設けるようにしたが、貯留空間部11A、11B内に貯留された発泡性断熱材料Mを加熱できるならどのように加熱してもよく、これに限らない。
例えば、加熱部は、タンク2を加熱するようにしてもよい。これ以外にも、供給部20の第一原液タンク21及び第二原液タンク22、混合ユニット23、送給管24等に加熱部を設けるようにしてもよい。
また、上記第一、第二実施形態において、中心軸(軸方向Da)が水平方向に延びる用に設置されるタンク2に対し、断熱材3A、3Bを施工するようにしたが、中心軸が鉛直方向に延びる縦型のタンクに対しても、適用することができる。
この場合、上記実施形態と同様、鉛直方向に延びる中心軸回りの周方向に成形ユニット10A、10Bを移動させながら、断熱材の施工を行うことができる。
また、この場合、例えば、第一成形面に対し、第二成形面は、タンク2の外周面に対する成形ユニットの周方向における相対移動方向前方に設けられてもよい。
ずなわち、第一成形面に対し、第二成形面は、タンク2の外周面に対する成形ユニットの水平方向における相対移動方向前方に設けられてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1A 断熱材施工装置
1B 断熱材施工装置
2 タンク
2a 筒状部
2b 端板
2c 端板
2f 外周面
3A 断熱材
3B 断熱材
4 断熱層
10A 成形ユニット
10B 成形ユニット
11A 貯留空間部
11B 貯留空間部
11b 底部閉塞面
11s 側部閉塞面
13A 第一板状部
13B 第一板状部
13b 下部板状部
13u 上部板状部
13f 第一成形面
14A、14B 第二板状部
14b 下部板状部
14e 端部
14f 第二成形面
14u 上部板状部
20 供給部
21 第一原液タンク
22 第二原液タンク
23 混合ユニット
24 送給管
25 供給口
27 液量検知センサ
30 加熱部
31 第一ヒータ
32 第二ヒータ
40 周方向移動機構
50 軸方向移動機構
51 ドーリー
60 ロボット
Da 軸方向
Dam 相対移動方向
Dr 周方向
Dru 相対移動方向
M 発泡性断熱材料

Claims (10)

  1. タンクの外周面に沿って配置され、前記外周面との間に液状の発泡性断熱材料を貯留する貯留空間部を形成する成形ユニットと、
    前記貯留空間部に前記発泡性断熱材料を供給する供給部と、
    前記成形ユニットに対し、前記外周面を前記タンクの周方向へ相対移動させる周方向移動機構と、
    前記成形ユニットに対し、前記外周面を前記タンクの軸方向へ相対移動させる軸方向移動機構と、を備え、
    前記成形ユニットが、
    前記外周面に間隔をあけて対向する第一成形面と、
    前記第一成形面に対し、前記外周面に対する前記成形ユニットの水平方向における前記相対移動方向前方に設けられ、前記第一成形面から前記外周面に向かって延びる第二成形面と、を有する
    断熱材施工装置。
  2. 前記貯留空間部内に貯留された前記発泡性断熱材料を加熱する加熱部をさらに備える
    請求項1に記載の断熱材施工装置。
  3. 前記成形ユニットは、前記供給部から前記貯留空間部内に前記発泡性断熱材料が供給される供給口を備え、
    前記加熱部は、前記供給口に対し、前記外周面に対する前記成形ユニットの前記周方向における相対移動方向後方側に配置されている
    請求項2に記載の断熱材施工装置。
  4. 前記成形ユニットは、前記貯留空間部に貯留される前記発泡性断熱材料の液量を検知する液量検知センサを備える
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の断熱材施工装置。
  5. 前記第一成形面、及び前記第二成形面の前記外周面側の端部が、前記外周面に沿って湾曲している
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の断熱材施工装置。
  6. 前記第二成形面が、前記軸方向に対して傾斜している
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の断熱材施工装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の断熱材施工装置における断熱材施工方法であって、
    前記タンクの外周面に沿って前記成形ユニットを配置し、前記外周面、前記第一成形面、前記第二成形面、前記第二成形面に対して水平方向で対向する側を閉塞する側部閉塞面、及び下方を閉塞する底部閉塞面によって囲まれた前記貯留空間部を形成する工程と、
    前記供給部により前記貯留空間部に前記発泡性断熱材料を供給し、前記貯留空間部内の前記発泡性断熱材料を発泡及び硬化させて前記貯留空間部内に断熱材を形成しながら、
    前記周方向移動機構で前記成形ユニットに対して前記外周面を前記周方向に相対移動させるとともに、前記軸方向移動機構で前記成形ユニットに対して前記外周面を前記軸方向に相対移動させる工程と、を含む
    断熱材施工方法。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の断熱材施工装置における断熱材施工方法であって、
    前記タンクの外周面に沿って前記成形ユニットを配置し、前記外周面、前記第一成形面、前記第二成形面、前記第二成形面に対して水平方向で対向する側を閉塞する側部閉塞面、及び下方を閉塞する底部閉塞面によって囲まれた前記貯留空間部を形成する工程と、
    前記供給部により前記貯留空間部に前記発泡性断熱材料を供給する工程と、
    前記貯留空間部内の前記発泡性断熱材料を発泡及び硬化させ、前記貯留空間部内に断熱材を形成する工程と、
    前記成形ユニットを、前記タンクの外周面に沿って前記周方向に移動させる工程と、
    を繰り返す
    断熱材施工方法。
  9. 前記発泡性断熱材料が膨張硬化することで形成される断熱材を、前記タンクの周方向全周にわたって形成した後、前記軸方向移動機構で前記成形ユニットに対して前記外周面を前記軸方向に相対移動させる工程をさらに備える
    請求項8に記載の断熱材施工方法。
  10. 前記側部閉塞面、及び前記底部閉塞面は、既に形成された前記断熱材により形成される
    請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載の断熱材施工方法。
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