JP2009284036A - 伝送路推定装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信データから生成される有効シンボルと既知のPN系列からなる伝送シンボルを伝送単位として送信された信号を、伝送路を介して受信し、受信系列から伝送路特性を推定する伝送路推定装置において、受信機であらかじめ用意しておいたPN系列と受信系列との相関を計算することで伝送シンボル毎に推定遅延プロファイル(Rr(k))が得られ、この推定遅延プロファイルの各サンプルに対して、瞬時電力が大きいほど小さく、瞬時電力が小さいほど大きい重みを付けて複数の伝送シンボル間で合成する(18)ことで、推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する。
【選択図】図4
Description
送信データから生成した有効シンボルとPN系列で構成される伝送シンボルを伝送単位として送信機から送信された信号を、伝送路を介して受信し、受信信号を所定のサンプリング周波数で標本化して得られる標本化系列から伝送路の特性を推定する伝送路推定装置において、
PN系列を生成するPN系列生成手段と、
前記PN系列生成手段によって生成されたPN系列と受信信号の標本化系列との相関をサンプル毎に計算し、相関信号としての推定遅延プロファイルを求める相関計算手段と、
前記相関計算手段で得られた推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、
前記雑音抑圧手段から出力される、推定遅延プロファイルから閾値を決定する閾値決定手段と、
前記雑音抑圧手段で得られる、雑音成分が抑圧された推定遅延プロファイルに対して、前記閾値決定手段で決められた閾値以下の部分を切捨てる閾値処理手段とを備え、
前記雑音抑圧手段が、
前記相関計算手段で得られた推定遅延プロファイルを1伝送シンボル間隔単位で遅延させることにより、互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルを求める遅延手段と、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの各サンプル値を、その瞬時電力が小さいほど大きい重みを付けて加算することにより、合成推定遅延プロファイルのサンプル値を出力する合成手段と
を備えることを特徴とする。
図1はこの発明の実施の形態1に係わる伝送路推定装置を示す。図示の伝送路推定装置は、 PN系列生成手段1と、相関計算手段2と、雑音抑圧手段3と、閾値決定手段4と、閾値処理手段5と、第1のFFT演算手段6と、平均化手段7と、有効シンボル切出し手段8と、第2のFFT演算手段9と、補正手段10とを備える。
相関計算手段2は、PN系列生成手段1で生成されたPN系列Lgpと受信信号を標本化した系列Rtsとの相関を計算することで相関信号としての推定遅延プロファイルを得る。
雑音抑圧手段3は、推定遅延プロファイルの合成により推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する。
閾値決定手段4は、雑音抑圧手段3で得られる推定遅延プロファイルから閾値を決定する。
閾値処理手段5は、閾値決定手段4で決められた閾値を用いて、雑音抑圧手段3で得られた推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を除去する。
第1のFFT演算手段6は、閾値処理手段で得られる推定遅延プロファイルを周波数領域に変換する。
平均化手段7は、第1のFFT演算手段6で得られる伝送路の周波数特性をキャリア毎に伝送シンボル間で平均化を行うことで、残存する雑音を抑圧する。
第2のFFT演算手段9は、切出された有効シンボルTeを周波数領域に変換する。
補正手段10は、平均化手段7で計算された伝送路特性の推定結果をもとに、第2のFFT演算手段9で周波数領域に変換された有効シンボルの歪を補正し、歪補正後の有効シンボルCesを出力する。
iは、図2(b)に示すように、受信信号又はPN系列中のサンプル番号(受信信号又はPN系列の先頭のサンプルをi=0とする)、
kは、図2(b)に示すように、PN系列に対する受信信号の、サンプル数で表わされたシフト値、
pn(i)はPN系列、
f(i−k)は有効シンボル、
n(i−k)はガウス雑音である。
図示の雑音抑圧手段3は、M−1個(Mは1以上の整数)の遅延手段11−1乃至11−(M−1)と、M個の電力計算手段12−1乃至12−Mと、M個の逆数計算手段13−1乃至13−Mと、M個の重み付け手段14−1乃至14−Mと、総和計算手段15と、正規化手段16とを備える。
図示のように縦続接続されたM−1個の遅延手段11−1乃至11−(M−1)により、過去の(それぞれ異なる、1伝送シンボルの整数倍の時間前の)M−1個の伝送シンボル分の推定遅延プロファイルR2(k)乃至RM(k)が得られ、一方、遅延手段11−1の入力側、即ち図1の相関計算手段2の出力側には、現在の推定遅延プロファイルR1(k)が得られる。R1(k)はRr(k)と同じものであるが、説明の都合上符号が変えてある。
電力計算手段12−2乃至12−Mは、それぞれ遅延手段11−1乃至11−(M−1)に対応して設けられ、それぞれ対応する遅延手段から出力される推定遅延プロファイルの各サンプルの瞬時電力P2(k)乃至PM(k)を計算する。
電力計算手段12−1乃至12−Mにおける電力の計算を一般化すれば、式(3)で表される。
Pj(k)=|Rj(k)|2 (3)
(ここで、jは1乃至Mのいずれかである。)
Rj(k)/Pj(k) …(4)
P1(25)=1.4×10−4、
P2(25)=2.6×10−5
である。
0.15P1(25)+0.85P2(25)
となり、瞬時電力の小さいR2(25)に大きな重み係数を乗算して合成していることがわかる。そのため、等利得合成を用いる場合の合成結果
(0.5P1(25)+0.5P2(25))
と比較して、合成結果がより小さな値となる。他の範囲の雑音成分についても同様に、伝送シンボル間で雑音成分の瞬時電力に差がある場合は、瞬時電力の小さい雑音成分ほど大きな重みを付け、瞬時電力が小さい雑音成分ほど大きな重みを付けて合成するため、雑音成分を大幅に軽減することができる。
図示の閾値決定手段4は、電力計算手段31と、ピーク判定手段32と、第1の電力総和手段33と、第2の電力総和手段34と、電力比計算手段35と、閾値更新手段36とを有する。
ピーク判定手段32は瞬時電力を閾値Taと比較することで、各サンプルがマルチパス信号のピークか雑音成分かを判断する。
第2の電力総和手段34は、ピーク判定手段32において、瞬時電力が閾値Taより小さく雑音成分と判定されたサンプルの瞬時電力の総和を計算する。
第1の電力総和手段33、及び第2の電力総和手段34は、1個の伝送シンボル分の推定遅延プロファイルに含まれるすべてのサンプルのピーク、及び雑音成分の瞬時電力の総和を計算する。
閾値更新手段36は電力比計算手段35で得られた電力比から閾値THを伝送シンボル毎に更新する。なお、閾値THの初期値はある一定の値に設定される。
本実施の形態では、図1の雑音抑圧手段3において、推定遅延プロファイルの瞬時電力をサンプル毎に伝送シンボル間で比較して瞬時電力が最小であるサンプルを選択し、選択された結果を新たに推定遅延プロファイルのサンプルとすることで、推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する。
最小電力選択手段24は、最小電力探索手段23における探索結果を基に、M個のサンプルから瞬時電力が最小であるサンプルを選択し出力する。
Claims (7)
- 送信データから生成した有効シンボルとPN系列で構成される伝送シンボルを伝送単位として送信機から送信された信号を、伝送路を介して受信し、受信信号を所定のサンプリング周波数で標本化して得られる標本化系列から伝送路の特性を推定する伝送路推定装置において、
PN系列を生成するPN系列生成手段と、
前記PN系列生成手段によって生成されたPN系列と受信信号の標本化系列との相関をサンプル毎に計算し、相関信号としての推定遅延プロファイルを求める相関計算手段と、
前記相関計算手段で得られた推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、
前記雑音抑圧手段から出力される、推定遅延プロファイルから閾値を決定する閾値決定手段と、
前記雑音抑圧手段で得られる、雑音成分が抑圧された推定遅延プロファイルに対して、前記閾値決定手段で決められた閾値以下の部分を切捨てる閾値処理手段とを備え、
前記雑音抑圧手段が、
前記相関計算手段で得られた推定遅延プロファイルを1伝送シンボル間隔単位で遅延させることにより、互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルを求める遅延手段と、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの各サンプル値を、その瞬時電力が小さいほど大きい重みを付けて加算することにより、合成推定遅延プロファイルのサンプル値を出力する合成手段と
を備えることを特徴とする伝送路推定装置。 - 前記合成手段が、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの各サンプル値の瞬時電力を求める電力計算手段と、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの各サンプル値に、前記電力計算手段で計算された瞬時電力の逆数に比例した重み付け係数を乗算して加算する手段とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送路推定装置。 - 送信データから生成した有効シンボルとPN系列で構成される伝送シンボルを伝送単位として送信機から送信された信号を、伝送路を介して受信し、受信信号を所定のサンプリング周波数で標本化して得られる標本化系列から伝送路の特性を推定する伝送路推定装置において、
PN系列を生成するPN系列生成手段と、
前記PN系列生成手段によって生成されたPN系列と受信信号の標本化系列との相関をサンプル毎に計算し、相関信号としての推定遅延プロファイルを求める相関計算手段と、
前記相関計算手段で得られた推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、
前記雑音抑圧手段から出力される、推定遅延プロファイルから閾値を決定する閾値決定手段と、
前記雑音抑圧手段で得られる、雑音成分が抑圧された推定遅延プロファイルに対して、前記閾値決定手段で決められた閾値以下の部分を切捨てる閾値処理手段とを備え、
前記雑音抑圧手段が、
前記相関計算手段で得られた推定遅延プロファイルを1伝送シンボル間隔単位で遅延させることにより、互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルを求める遅延手段と、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの互いに対応するサンプル値のうちの、瞬時電力が最小であるものを選択して出力する合成手段と
を備えることを特徴とする伝送路推定装置。 - 前記合成手段が、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの各サンプル値の瞬時電力を求める電力計算手段と、
前記瞬時電力のうちの最小のものを求め、該最小の瞬時電力に対応する推定遅延プロファイルのサンプル値を選択する手段とを有する
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送路推定装置。 - 前記閾値決定手段が、
前記雑音抑圧手段で得られた相関信号に含まれる雑音成分の電力をもとに、閾値を決定する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の伝送路推定装置。 - 送信データから生成した有効シンボルとPN系列で構成される伝送シンボルを伝送単位として送信機から送信された信号を、伝送路を介して受信し、受信信号を所定のサンプリング周波数で標本化して得られる標本化系列から伝送路の特性を推定する伝送路推定方法において、
PN系列を生成するPN系列生成ステップと、
前記PN系列生成ステップによって生成されたPN系列と受信信号の標本化系列との相関をサンプル毎に計算し、相関信号としての推定遅延プロファイルを求める相関計算ステップと、
前記相関計算ステップで得られた推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧ステップと、
前記雑音抑圧ステップから出力される、推定遅延プロファイルから閾値を決定する閾値決定ステップと、
前記雑音抑圧ステップで得られる、雑音成分が抑圧された推定遅延プロファイルに対して、前記閾値決定ステップで決められた閾値以下の部分を切捨てる閾値処理ステップとを備え、
前記雑音抑圧ステップが、
前記相関計算ステップで得られた推定遅延プロファイルを1伝送シンボル間隔単位で遅延させることにより、互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルを求める遅延ステップと、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの各サンプル値を、その瞬時電力が小さいほど大きい重みを付けて加算することにより、合成推定遅延プロファイルのサンプル値を出力する合成ステップと
を備えることを特徴とする伝送路推定方法。 - 送信データから生成した有効シンボルとPN系列で構成される伝送シンボルを伝送単位として送信機から送信された信号を、伝送路を介して受信し、受信信号を所定のサンプリング周波数で標本化して得られる標本化系列から伝送路の特性を推定する伝送路推定方法において、
PN系列を生成するPN系列生成ステップと、
前記PN系列生成ステップによって生成されたPN系列と受信信号の標本化系列との相関をサンプル毎に計算し、相関信号としての推定遅延プロファイルを求める相関計算ステップと、
前記相関計算ステップで得られた推定遅延プロファイルに含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧ステップと、
前記雑音抑圧ステップから出力される、推定遅延プロファイルから閾値を決定する閾値決定ステップと、
前記雑音抑圧ステップで得られる、雑音成分が抑圧された推定遅延プロファイルに対して、前記閾値決定ステップで決められた閾値以下の部分を切捨てる閾値処理ステップとを備え、
前記雑音抑圧ステップが、
前記相関計算ステップで得られた推定遅延プロファイルを1伝送シンボル間隔単位で遅延させることにより、互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルを求める遅延ステップと、
前記互いに異なる遅延時間の推定遅延プロファイルの互いに対応するサンプル値のうちの、瞬時電力が最小であるものを選択して出力する合成ステップと
を備えることを特徴とする伝送路推定方法。
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