JP3795885B2 - 受信装置および受信制御方法 - Google Patents

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本発明は、既知信号系列に基づいて受信信号の同期処理を行う受信装置および受信制御方法に関するものである。
装置間で通信を行うにあたり、その両者でやり取りされる信号を正確に伝えるために互いにデータを処理するための同期が確保されている必要がある。同期を取るための方法は、通信の方式やプロトコルなどに応じてさまざまなものが採用されている。通常、無線通信装置の間でフレームの同期を確立するためにプリアンブルと呼ばれる既知信号系列を用いる。従来から、このプリアンブルを使用して同期を取る手法が提案されている(特許文献1)。
特開2003−304219公報
従来は、受信されたディジタルベースバンド信号とベースバンド信号の先頭部分に付加されたプリアンブル部と同系列の既知信号系列とのマッチドフィルタ出力のピーク位置を検出し、検出されたピーク位置の中から同期位置を求めていた。このため、最も電力の大きい到来波の到来時刻にのみ合わせて同期を確立していた。
しかしながら、遅延波の存在するマルチパス環境下では、隣接するシンボルの影響の少ない最適な同期位置がピーク値よりも後ろになるため、遅延波の電力を有効に利用できないという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、遅延波の電力を有効に利用できるように時間同期位置を設定可能な受信装置および受信制御方法に関する。
本発明の一態様によれば、同期確立のための既知信号系列を生成する既知信号系列生成手段と、既知信号系列およびデータを含む受信信号と、前記既知信号系列生成手段からの前記既知信号系列との相関演算を行う相関演算手段と、前記相関演算手段の相関演算出力に基づいて、最も早く到来した最先到来時刻を推定する最先着波推定手段と、前記最先着波推定手段の推定結果に基づいて、最先着波の末尾を基準として前記受信信号と同期を取る期間を示す時間同期位置を決定する同期位置決定手段と、前記受信信号の信号対雑音比を推定する信号対雑音比推定手段と、を備え、前記同期位置決定手段は、前記最先着波推定手段の推定結果と前記信号対雑音比推定手段の推定結果とに基づいて、時間同期位置を決定することを特徴とする受信装置が提供される。
本発明によれば、最先着波の末尾を基準として、受信信号の時間同期位置を決定するため、遅延波の電力を有効に利用できる位置で同期を取ることができ、受信特性を向上できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る受信装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図1の受信装置は、アンテナ1に接続された受信部2と、時間同期部3と、復調部4とを備えている。受信部2は、アンテナ1で受信された受信信号を中間周波信号に変換する周波数変換部5と、中間周波信号を直交復調してI信号およびQ信号を生成する直交復調部6と、I信号およびQ信号をディジタルベースバンド信号に変換するA/D変換部7とを有する。時間同期部3は、相関演算器8と、最先着波推定器9と、同期位置決定部10とを有する。
図2はアンテナ1で受信される受信信号のフレーム構成を示す図である。受信信号は、図示のように、プリアンブル信号と呼ばれる既知信号系列とデータ部分で構成されている。プリアンブル信号は、区間Sを複数回繰り返したものであり、プリアンブル信号の後にデータ部分が続いている。受信信号の具体例は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調された信号である
時間同期部3内の相関演算部8は、ディジタルベースバンド信号と既知信号系列との相関演算を行い、この結果を最先着波推定器9に入力する。図3は相関演算器8の内部構成の一例を示すブロック図である。図3の相関演算器8は、既知信号系列生成器21と、マッチドフィルタ22と、2乗演算器23,24と、加算器25とを有する。
マッチドフィルタ22は、A/D変換部7から信号入力端子26を介して入力されるディジタルベースバンド信号と既知信号系列生成器21で生成された既知信号系列との間の相関を取る。
図4(a)はアンテナ1で受信される受信信号(入力信号)のプリアンブル部分の波形図、図4(b)は既知信号系列の波形図、図4(c)はマッチドフィルタ22の出力波形図を示している。図4(a)の波形は、ディジタルベースバンド信号の一例として、IEEE802.11aで同期などに用いられるプリアンブルの一部を示している。
図4(b)の既知信号系列の波形は、図4(a)の波形の一部と同じ形状である。マッチドフィルタ22の出力は、ディジタルベースバンド信号と既知信号系列との相関性が高い、すなわち両信号の類似性が高い場合に大きくなる。マッチドフィルタ22の出力は、以下の(1)式および(2)式で表される。
Figure 0003795885
上記の(1)および(2)式において、rI(k)とrQ(k)は、時刻kにおける受信信号のI,Q成分であり、k<0のとき、rI(k)=rQ(k)=0である。mI(i)とmQ(i)は既知信号系列生成器21の出力のI,Q成分、Nは既知信号系列のサンプル数、MI(k)とMQ(k)はマッチドフィルタ22の出力を表している。
マッチドフィルタ22の出力は実部と虚部で構成され、これらは2乗演算器23,24で2乗演算される。2乗演算器23,24の乗算結果は加算器25で加算されて、出力端子から出力される。
相関演算器8の出力M(k)は(3)式で表される。
M(k)=MI(k)2+MQ(k)2 …(3)
このように、受信信号に対応するディジタルベースバンド信号と既知信号系列との相関を計算して2乗和を取ることで、受信信号に位相および周波数オフセットが付加されている場合でも、位相回転歪みの影響を少なくできる。相関演算器8の出力は、図4(c)に示すように、プリアンブル信号と既知信号系列とが一致する時刻にピークを取る。無線伝搬環境では、マルチパスにより複数の到来波が時間的にずれて受信されるため、到来時刻と受信電力とに応じて複数のピークが分散して現れる。
時間同期部3内の最先着波推定器9は、複数の到来波の中から最先着波の到来時刻を推定する。図5は最先着波推定器9の内部構成の一例を示す図である。図5の最先着波推定器9は、ピーク値検出部31と、最低値検出部32と、最先着波到来時刻判定器33とを有する。
ピーク値検出部31は、相関演算器8から信号入力端子34を介して入力される相関演算出力に基づいて、プリアンブル信号に対応する時刻の相関演算出力の中で最もレベルの高い位置をピークとして検出する。最低値検出部32は、プリアンブル信号に対応する時刻の相関演算出力の中で最もレベルの低い位置を検出する。最先着波到来時刻判定器33は、ピーク値検出部31の検出結果と最低値検出部32の検出結果に基づいて、最先着波の到来時刻を判定する。
図6は相関演算器8から出力されるプリアンブル信号部分の相関演算出力を示す図、図7は最先着波推定器9の処理動作の一例を示すフローチャートである。相関演算器8の出力のプリアンブル部分に基づいて、ピーク値検出部31はピーク位置(図6の位置X)を検出し、最低値検出部32は最低位置(図6の位置Y)を検出する(ステップS1)。ここで、Y<Xとし、最低位置Yがピーク位置Xより後の時刻であった場合は、一つ前の区間Sで検出される最低位置をYとする。
次に、相関演算器8の出力F(t)の中から、ピーク値Pにしきい値Aを乗じた値P・Aを計算する(ステップS2)。次に、時刻tを初期時間Yに設定して(ステップS3)、F(t)がP・Aよりも大きくなるまで、時刻tを1サンプルずつカウントアップする(ステップS4,S5)。次に、時刻t-1を最先着波の到来時刻として判断する(ステップS6)。
図8は受信部2に到来する無線信号の種類を示す図である。最先着波d0が到来した後、時間的にずれた複数の遅延波d1〜d5が存在する。最先着波d0の電力が必ずしも最大とは限らず、図8の例では遅延波d1の電力が最大の例を示している。
従来は、最先着波d0の到来時刻に合わせて、同期位置決定のためのFFTウィンドウw1を設定していたが、本実施形態では、図7の処理を行うことにより、最先着波d0の最後尾(図8の時刻t1)がFFTウィンドウの最後尾となるようにFFTウィンドウw2を設定する。これにより、遅延波の電力を有効に活用して受信特性を改善できる。
ただし、最先着波の末尾とFFTウィンドウの末尾とを一致させてしまうと、わずかな同期検出位置の誤差によりシンボル間干渉が発生し、受信特性が劣化する可能性がある。このため、最先着波の末尾よりもわずかに手前にFFTウィンドウの末尾が来るように設定を行うのが望ましい。
このわずかに手前とは、IEEE802.11aを例に挙げるとガードインターバルを含めた1OFDMシンボルの1/40から3/40手前である。ガードインターバルを含めた1OFDMシンボルの長さが4[μsec]なので、サンプリング周波数が20[MHz]の場合は2サンプル前〜6サンプル前迄となる(図18参照)。
図18は、FFTウィンドウの位置をずらしたときの各伝搬環境におけるEVMを示す図である。条件は、信号対雑音比は35[dB]、ドップラー周波数は10[Hz]である。横軸がFFTウィンドウの位置をFFTウィンドウの末尾とDATA部の末尾をそろえたところから動かしたサンプル数,縦軸がEVM(Error Vector Magnitude)である。
図18において、“○”は、マルチパスが全くないとき(static)の特性を示す。“△”は、ETSI Aというマルチパス環境における特性を示す。“□”は、ETSI Bというマルチパス環境における特性を示す。ETSI BはETSI Aに較べて、遅延スプレッドが大きい。
最先着波の末尾とFFTウィンドウの末尾とを完全に一致させたとき(図18の、横軸が“0”のとき)には、OFDMシンボル間のランプ処理や同期位置検出の誤りによるシンボル間干渉により受信特性が劣化したが、FFTウィンドウの末尾をOFDMシンボルの末尾の2サンプル以上手前にすれば、上述の原因による特性の劣化は生じなくなった。また、FFTウィンドウの先頭がガードインターバルの先頭に近づきすぎると本発明の効果がなくなってしまうため、本発明ではFFTウィンドウの末尾が最先着波のOFDMシンボルの末尾から6サンプル前迄であれば効果が得られるものとした。本願発明は、これに限らず、FFTウィンドウの末尾を、最先着波のOFDMシンボルの末尾の2サンプル手前〜5,〜4,〜3サンプル前迄としても良い。
以下、第2の実施形態以降の説明でもわずかに手前と説明しているものについては上記と同様である。
このように、第1の実施形態では、最先着波の末尾よりもわずかに手前にFFTウィンドウの末尾が来るようにFFTウィンドウを設定するため、遅延波の電力を有効に利用できる位置で同期を取ることができ、受信特性を向上できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、相関演算器8の連続する複数の出力を平均した結果に基づいて最先着波の到来時刻を推定するものである。
図9は本発明に係る受信装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図9の受信装置は、図1の構成に加えて、相関演算器8の連続する複数の出力を平均する移動平均部11を備えている。
図10は移動平均部11の内部構成の一例を示すブロック図である。図10の移動平均部11は、縦続接続された3段の遅延器41,42,43と、信号入力端子46からの信号および各遅延器41,42,43の出力である、計4つの信号を加算する加算器44と、加算器44での加算出力を1/4倍して移動平均信号を求める除算器45とを有する。初段の遅延器41には、相関演算器8の相関演算出力が信号入力端子46を介して入力される。初段の遅延器41に入力された相関演算出力は、各遅延器41〜43で1サンプルずつ遅延される。
移動平均部11で得られた移動平均信号は、最先着波推定器9に入力される。最先着波推定器9は、第1の実施の形態において説明した図5と同様に構成されており、ピーク値検出部31は受信信号のプリアンブル部分に含まれる移動平均信号の中で最大値を取る時刻を検出し、最低値検出部32は受信信号のプリアンブル部分に含まれる移動平均信号の中で最小値を取る時刻を検出する。最先着波到来時刻判定器33は、受信信号のプリアンブル部分に対応する時刻の移動平均信号の中で最先着波が到来した時刻を推定する。
このように、第2の実施形態では、相関演算器8の連続する複数の出力を平均した移動平均信号に基づいて最先着波の到来時刻を推定するため、この推定精度を向上でき、受信特性の改善が図れる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、受信信号の信号対雑音比を考慮に入れて同期位置を決定するものである。
第3の実施形態の受信装置は、図1,図9と同様に構成されているが、同期位置決定部10の内部構成が図1とは異なっている。図11は同期位置決定部10の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図11の同期位置決定部10は、受信部2から信号入力端子53を介して入力されるディジタルベースバンド信号の信号対雑音比を推定する信号対雑音比推定器51と、最先着波推定器9から信号入力端子54を介して入力される最先着波の到来時刻と信号対雑音比に基づいて同期位置を判定する同期位置判定部52とを有する。
図12は信号対雑音比推定器51の内部構成の一例を示すブロック図である。図12の信号対雑音比推定器51は、プリアンブル信号の中で隣接する繰り返し信号系列同士の相関を検出するプリアンブル信号相関検出器61と、プリアンブル信号相関検出器61で検出された相関に基づいて信号対雑音比を検出する判定器62とを有する。
例えば、IEEE802.11aのように、16サンプルごとに繰り返し信号系列が含まれたプリアンブル信号を受信する場合、プリアンブル信号相関検出器61は、プリアンブル信号中の隣接する繰り返し信号系列の間で相関を求める。この相関が高い場合には、プリアンブル信号の隣接する繰り返し信号系列の形状が似ていることを示しており、信号に含まれる雑音が小さいと判定されて、信号対雑音比が大きいと推定される。逆に、相関が低い場合には、隣接する繰り返し信号系列の形が似ていない、すなわち信号に雑音が多く存在することになり、信号対雑音比が小さいと推定される。また、受信プリアンブル信号の繰り返し信号系列の相関ではなく、受信プリアンブル信号の繰り返し信号系列に対するマッチドフィルタ22の出力の相関を取ってもよい。
図13はプリアンブル信号相関検出器61の内部構成の一例を示すブロック図であり、ディジタルベースバンド信号のプリアンブル信号が16サンプルごとに繰り返し信号系列を含む例を示している。
図13のプリアンブル信号相関検出器61は、隣接する16サンプルごとに繰り返し信号系列の差分を検出する差分器65と、検出された差分の絶対値を検出する絶対値検出部66と、検出された絶対値の16サンプル分の総和を検出する総和検出部67とを有する。総和検出部67で検出された総和が相関値として図12に示す判定器62に入力される。
プリアンブル信号相関検出器61で検出された相関値が判定器62で設定されるしきい値よりも大きければ信号対雑音比が大きいと判断され、相関値が判定器62で設定されるしきい値よりも小さければ信号対雑音比が小さいと判断される。
判定器62での判定結果は、図11に示す同期位置判定部52に入力される。同期位置判定部52は、判定器62での判定結果と、最先着波推定器9で推定された最先着波の到来時刻とに基づいて、最先着波の末尾よりもわずかに手前(第1の実施の形態と同様)にFFTウィンドウの末尾が来るように同期位置を判定する。より具体的には、同期位置判定部52は、信号対雑音比が高い場合のみ同期位置をシフトさせる。信号対雑音比が低い場合に同期位置をシフトさせると、受信特性が劣化するためである。
このように、第3の実施形態では、信号対雑音比に応じて同期位置をシフトさせるか否かを判定するため、受信特性が確実に向上する場合のみ同期位置をシフトさせることができ、受信特性の向上が図れる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、伝搬路の遅延広がりを考慮に入れて同期位置を決定するものである。
第4の実施形態の受信装置は、図1,図9と同様に構成されているが、同期位置決定部10の内部構成が図1とは異なっている。図14は同期位置決定部10の第4の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図14の同期位置決定部10は、伝搬路の遅延広がりを推定する遅延スプレッド推定器71と、同期位置を判定する同期位置判定部72とを有する。同期位置判定部72は、図1や図9の同期位置決定部10内の同期位置判定部52と同様に構成されている。
遅延スプレッド推定器71は、相関演算器8から信号入力端子73を介して入力される相関演算出力を用いて、到来波の電力に対する遅延波の電力を推定する。
図15は遅延スプレッド推定器71の内部構成の一例を示すブロック図である。図15の遅延スプレッド推定器71は、相関演算器8からの相関演算出力のプリアンブル部分におけるピーク近辺の電力を検出するピーク電力検出器81と、遅延波の電力を検出する遅延波電力検出器82と、ピーク電力検出器81で検出されたピーク電力と遅延波電力検出器82で検出された遅延波電力とに基づいて遅延広がりを判定する遅延広がり判定部83とを有する。
相関演算器8からの相関演算出力は、ピーク電力検出器81と遅延波電力検出器82に入力される。ピーク電力検出器81は、相関演算出力のプリアンブル部分におけるピーク近辺の信号の大きさを求め、遅延波電力検出器82は遅延波の信号の大きさを求める。遅延広がり判定部83は、遅延波の信号の大きさ対ピーク近辺の信号の大きさとの比を、予め設定したしきい値と比較する。より具体的には、上記の比がしきい値よりも小さい場合には、遅延波の信号が大きいとみなし、最適な時間同期位置を取るように時間同期位置をシフトする。また、上記の比がしきい値よりも大きい場合には、遅延波の信号が小さいとみなし、時間同期位置をピーク位置からシフトさせる必要がなくなる。
図16は遅延スプレッド推定器71の動作を説明する図である。ここでは、IEEE802.11aの16サンプルごとに既知信号系列が繰り返されるプリアンブル信号を考える。図15では、相関演算器8からの相関演算出力のプリアンブル部分において、16サンプルのうちで最大のサンプルの大きさとその前後1サンプルの大きさの和をピーク電力とし、ピークから2〜8サンプル目の大きさの和を遅延波電力と判断している。
遅延広がり判定部83は、遅延波電力対ピーク電力の比を求めて、しきい値と比較する。同期位置判定部72は、信号入力端子74を介して入力されるディジタルベースバンド信号の最先着波の到来時刻情報と遅延スプレッド推定器71の判定結果とに基づいて、最先着波の末尾よりもわずかに手前(第1の実施の形態と同様)がFFTウィンドウの末尾に揃うように時間同期位置を決定し、これにより、遅延波の電力を有効に活用して特性の改善を図る。
このように、第4の実施形態では、遅延波電力対ピーク電力の比を考慮に入れて、同期位置を調整するため、遅延波の信号の大きさに応じて同期位置を調整できる。すなわち、遅延波の信号が小さい場合には同期位置をシフトさせる効果が低くなるため、同期位置をシフトさせないようにし、遅延波の信号が大きい場合には、同期位置をシフトさせる効果が大きいため、同期位置をシフトさせる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、第3および第4の実施形態を組み合わせたものである。
第5の実施形態の受信装置は、図1,図9と同様に構成されているが、同期位置決定部10の内部構成が図1とは異なっている。図17は同期位置決定部10の第5の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図17の同期位置決定部10は、図11と同様の構成の信号対雑音比推定器91と、図14と同様の構成の遅延スプレッド推定器92と、同期位置判定部93とを有する。
信号対雑音比推定器91は、信号入力端子94を介して相関演算器8から入力されるディジタルベースバンド信号を用いて信号対雑音比を推定する。より具体的には、信号対雑音比推定器91は、ディジタルベースバンド信号の信号対雑音比と予め定めたしきい値との比較結果を出力する。
遅延スプレッド推定器92は、遅延波電力対ピーク電力の比と予め定めたしきい値との比較結果を出力する。
同期位置判定部93は、信号対雑音比推定器91の出力と、遅延スプレッド推定器92の出力と、最先着波推定器9で推定された最先着波の到来時刻情報とに基づいて、時間同期位置を決定する。より具体的には、同期位置判定部93は、信号対雑音比推定器91の出力と遅延スプレッド推定器92の出力とに基づいて、同期位置をシフトさせるか否かを判定する。シフトさせる場合には、最先着波の到来時刻情報に基づいて、最先着波の末尾がFFTウィンドウの末尾よりもわずかに手前(第1の実施の形態と同様)に揃うように時間同期位置を決定する。
このように、第5の実施形態では、ディジタルベースバンド信号の信号対雑音比と遅延波の信号の大きさに基づいて同期位置をシフトさせるか否かを判定するため、信号対雑音比が大きくて、遅延波の信号が大きい場合のみ同期位置をシフトさせることができる。すなわち、信号対雑音比が小さい場合には、同期位置を確立する確率が低くなり、同期位置をシフトさせると特性がより劣化することから、信号対雑音比が小さい場合には同期位置をシフトさせないような制御が行える。
本発明に係る受信装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。 アンテナ1で受信される受信信号のフレーム構成を示す図。 相関演算部8の内部構成の一例を示すブロック図。 (a)はアンテナ1で受信される受信信号(入力信号)のプリアンブル部分の波形図、(b)は既知信号系列の波形図、(c)はマッチドフィルタ22の出力波形図。 最先着波推定器9の内部構成の一例を示す図。 相関演算器8から出力されるプリアンブル信号部分の相関演算出力を示す図。 最先着波推定器9の処理動作の一例を示すフローチャート。 受信部2に到来する無線信号の種類を示す図。 本発明に係る受信装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図。 移動平均部11の内部構成の一例を示すブロック図。 同期位置決定部10の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図。 信号対雑音比推定器51の内部構成の一例を示すブロック図。 プリアンブル信号相関検出器61の内部構成の一例を示すブロック図。 同期位置決定部10の第4の実施形態の内部構成を示すブロック図。 遅延スプレッド推定器71の内部構成の一例を示すブロック図。 遅延スプレッド推定器71の動作を説明する図。 同期位置決定部10の第5の実施形態の内部構成を示すブロック図。 FFTウィンドウの位置をずらしたときの各伝搬環境におけるEVMを示す図。
符号の説明
1 アンテナ
2 受信部
3 時間同期部
4 復調部
5 周波数変換部
6 直交復調部
7 A/D変換部
8 相関演算部
9 最先着波推定器
10 同期位置決定部
21 既知信号系列生成器
22 マッチドフィルタ
23,24 2乗演算器
25 加算器
31 ピーク値検出部
32 最低値検出部
33 最先着波到来時刻判定器
41,42,43 遅延器
44 加算器
45 除算器
51 信号対雑音比推定器
52 同期位置判定部
61 プリアンブル信号相関検出器
62 判定器
71 遅延スプレッド推定器
72 同期位置判定部
81 ピーク電力検出器
82 遅延波電力検出器
83 遅延広がり判定部
91 信号対雑音比推定器
92 遅延スプレッド推定器
93 同期位置判定部

Claims (4)

  1. 同期確立のための既知信号系列を生成する既知信号系列生成手段と、
    既知信号系列およびデータを含む受信信号と、前記既知信号系列生成手段からの前記既知信号系列との相関演算を行う相関演算手段と、
    前記相関演算手段の相関演算出力に基づいて、最も早く到来した最先到来時刻を推定する最先着波推定手段と、
    前記最先着波推定手段の推定結果に基づいて、最先着波の末尾を基準として前記受信信号と同期を取る期間を示す時間同期位置を決定する同期位置決定手段と、
    前記受信信号の信号対雑音比を推定する信号対雑音比推定手段と、を備え、
    前記同期位置決定手段は、前記最先着波推定手段の推定結果と前記信号対雑音比推定手段の推定結果とに基づいて、時間同期位置を決定することを特徴とする受信装置。
  2. 前記信号対雑音比推定手段は、
    前記受信信号に含まれる隣接する既知信号系列同士の相関度を検出する相関度検出手段と、
    前記検出された相関度に基づいて信号対雑音比を推定する相関度判定手段と、を有することを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  3. 前記相関演算手段の出力に基づいて、伝搬路の推定広がりを推定する遅延スプレッド推定手段と、
    前記同期位置決定手段は、前記最先着波推定手段の推定結果と前記遅延スプレッド推定手段の推定結果とに基づいて、時間同期位置を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  4. 前記遅延スプレッド推定手段は、
    前記相関演算手段の出力に基づいて、前記受信信号に含まれる既知信号系列の最大電力を検出するピーク電力検出手段と、
    前記受信信号の遅延波の電力を検出する遅延波電力検出手段と、
    前記ピーク電力検出手段の検出結果と前記遅延波電力検出手段の検出結果とに基づいて、伝搬路の推定広がりを推定する比較手段と、を有することを特徴とする請求項に記載の受信装置。
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