JP2008004976A - 信号等化装置、受信装置、信号等化方法および信号等化プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】パイロット信号に含まれるノイズによって的確に等化処理を行うことができなかった。
【解決手段】パイロット信号を含む信号を取得し、前記信号から異なる時間に送信された複数のパイロット信号を取得し、前記複数のパイロット信号における遅延プロファイルを取得し、前記遅延プロファイルにおける遅延時間毎のプロファイルを取得してその振幅成分と位相成分との時間変化特性に合わせたノイズ除去を行い、前記ノイズを除去した後の遅延プロファイルに基づいてパイロット信号を推定し、前記推定したパイロット信号に基づいて前記信号を等化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パイロット信号を含む信号を受信して等化処理を行う信号等化装置、信号等化方法および信号等化プログラムに関する。
送信信号にパイロット信号を含める伝送方式においては、図6のような構成により当該パイロット信号に基づいて受信信号の補正(等化処理)を行っている。すなわち、受信装置100はアンテナ1を介してアナログ信号処理回路2がパイロット信号を含む信号を受信する。等化処理部3はアナログ信号処理回路2の出力信号をFFT処理部3aにてフーリエ変換し、等化部3cとパイロット信号取得部3bとに出力する。パイロット信号取得部3bは、FFT処理後の信号からパイロット信号を取得して等化部3cに出力する。
等化部3cは、実際に受信したパイロット信号の信号レベルが既知の信号レベルに合うように補正量を決定し、この補正量に基づいてFFT処理部3aの出力信号を補正する。また、信号が複数の伝送路によって伝送されたことによる影響を抑えるため、アンテナの指向性を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−252767号公報
しかしながら、従来の技術ではノイズの影響を抑えることができなかった。
すなわち、上述の等化処理はパイロット信号に基づいて行っているが、前記パイロット信号も伝送路において加わるノイズの影響を受けるため、これらの影響が大きい場合にはパイロット信号に基づく補正量の推定に誤りが生じ、かえって受信精度を低下させてしまうこともある。
また、上述の公報に開示された技術のように受信電力が最も大きくなるようにアンテナの指向性を制御することにより複数の伝送路による影響を抑えたとしても、特定の伝送路で混入するノイズの影響を抑えることはできない。さらに、アンテナの指向性を制御するための構成が複雑であって高コストであるし、アンテナを備えない機器、例えばビデオデッキなどに適用することはできない。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成によって等化処理の実効性を向上する汎用的な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる信号等化装置は、パイロット信号からその遅延プロファイルを取得し、遅延プロファイルにおいて遅延時間毎のプロファイルに着目してノイズを除去する。このとき、遅延時間毎のプロファイルにおいて振幅成分と位相成分とでは時間変化特性が異なるため、それぞれの特性に合わせたノイズ除去処理を行う。この結果、複数の伝送路のそれぞれについて確実にノイズを除去することができる。このようにして伝送路毎のノイズを除去した後の信号に基づいてパイロット信号を推定し、等化処理を行えば、ノイズの影響を抑えて復調することができる。従って、正確に復調処理を行うことができる。
すなわち、無線信号の大きな劣化要因としては、複数の伝送路を伝送することによる信号の干渉と伝送時に各伝送路で混入するノイズとが挙げられ、通常はこれらの劣化要因の影響を受けて受信機の位置や周波数によって受信電力が大きく変動する。等化処理においてはこの変動による影響を抑えるために、パイロット信号の信号レベルが既知のレベルに揃うように各信号を補正するが、上述のように信号の劣化要因は複雑であり、ノイズのレベルが大きく、伝送路の特性変化が激しい場合に、従来の技術では適切な等化処理を行うことができない。
しかし、本発明においては、パイロット信号に基づいて遅延プロファイルを取得するため、パイロット信号を遅延時間毎のプロファイル(各伝送路を伝播した信号の振幅成分と位相成分)として分析することができる。パイロット信号を遅延時間毎のプロファイルに分解したとき、各遅延時間におけるプロファイルもノイズの影響を受けているが、このノイズは同じ遅延時間(すなわち、同じ伝送路毎)に対して同じ傾向であることが多い。但し、その傾向は振幅成分と位相成分とで異なる。
従って、遅延時間毎のプロファイルの時間変化を参照し、振幅成分と位相成分とのそれぞれについてその時間変化を抑えることによって各伝送路について個別にノイズを除去することができる。遅延時間毎のプロファイルで伝送路毎にノイズを除去できれば、遅延プロファイルに残る信号の劣化要因は複数の伝送路を伝送することによる影響のみとなり、劣化要因としては極めて単純化される。従って、ノイズを除去した後の遅延プロファイルに基づいてパイロット信号を推定することにより、的確に等化処理を実行することが可能になる。
ここで、信号取得手段においては、パイロット信号を含む信号を取得することができればよく、通信に際して特定の規則(例えば、特定の時間、周波数間隔)でパイロット信号を送信する伝送方式で伝送された信号をアンテナで受信する構成等を採用可能である。なお、パイロット信号においては、等化処理を実施できるようにその基準値が既知であればよく、例えば、送信タイミング、周波数、振幅、位相等が既知の信号を採用可能である。
パイロット信号取得手段においては、受信した信号に含まれるパイロット信号であって、異なる時間に送信された複数のパイロット信号を取得することができればよい。例えば、特定の時間における信号をフーリエ変換し、既知の周波数におけるスペクトルを抽出する構成等を採用可能である。
遅延プロファイル取得手段においては、複数のパイロット信号のそれぞれに含まれる遅延時間毎の信号の強度を示す遅延プロファイルを取得することができればよい。例えば、周波数に対するスペクトルで表現されているパイロット信号をフーリエ変換することによって取得可能である。
ノイズ除去手段においては、複数の時間に対応した遅延プロファイルから共通の遅延時間に対応したプロファイルを抽出し、その時間変化に基づいて振幅成分と位相成分とのそれぞれについて急峻な変化を抑えることでノイズを除去することができればよい。例えば、複数の遅延プロファイルから遅延時間毎のプロファイルを取得し、共通の遅延時間毎に振幅成分の変化を時間平均し、位相成分の変化を直線的な変化に近似してノイズを除去する構成を採用可能である。
すなわち、出願人は、複数のパイロット信号を遅延プロファイルに変換して各遅延プロファイルにおける遅延時間毎のプロファイルを解析し、遅延時間毎のプロファイルであればその振幅成分が時間的に大きく変動せず、位相成分は時間的に特定の傾向で変動することを見出した。より具体的には、前記振幅成分は時間によって特定の傾向で変化する要素は小さく、その時間変化が主にノイズに起因するということを意味するので、振幅成分について時間平均を算出することによってノイズを除去することができる。
また、位相成分は時間によって特定の傾向で変化するので、この変化に対してノイズが重畳されていることになる。従って、位相成分については時間に対して直線的に変化するように近似すればノイズを除去することができる。以上の結果、振幅成分および位相成分のそれぞれについて的確にノイズを除去することができるので、当該ノイズを除去した後の遅延プロファイルを参照すれば、ノイズを除去した後のパイロット信号を推定することができる。
例えば、ノイズを除去した後の遅延プロファイルをさらに逆フーリエ変換すればノイズ除去後のパイロット信号の周波数スペクトルを取得することができる。そこで、当該周波数スペクトルを基準とし、変換後の信号スペクトルと既知のパイロット信号のレベルを比較して補正量を計算し、この補正量で他のタイミング、周波数の信号レベルを補正すればよい。
むろん、以上の装置は、受信装置等、種々の装置に対して適用することが可能であるし、上述した信号等化は、本願特有の手順で処理を進めていくことから、その手順を特徴とした方法の発明としても実現可能である。また、その手順をコンピュータに実現させるためのプログラムの発明としても実現可能である。さらに、信号等化装置、方法、プログラムは他の装置、方法、プログラムの一部として実現されていてもよいし、複数の装置、方法、プログラムの一部を組み合わせることによって実現されていてもよく、種々の態様を採用可能である。むろん、前記プログラムを記録した記録媒体として本発明を実現することも可能である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)受信装置の構成:
(2)等化処理部の構成:
(3)等化処理部の動作:
(4)他の実施形態:
(1)受信装置の構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる信号等化装置を含む受信装置10を示すブロック図である。受信装置10は、アンテナ11とアナログ信号処理回路12と等化処理部13と復調部14とデータ処理部15とを備えており、アンテナ11を介して無線電波を受信する。以下に示す実施形態において、受信装置10はデジタル放送の受信装置であり、符号化されたデータをOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)伝送方式によって多重した放送電波を受信する。
すなわち、アナログ信号処理回路12は、アンテナ11を介してOFDM変調された放送電波を受信し、アナログデジタル変換やガードインターバルの除去等を実施して所定の変調方式によって変調された複数のサブキャリア信号を含む信号を生成する。等化処理部13はこの信号からパイロット信号を抽出し、ノイズを除去する補正を行って等化処理を行う。
本実施形態においては、このノイズ除去に際し、複数のパイロット信号から遅延プロファイルを取得することにより、各パイロット信号における伝送路毎の伝送特性を取得して、伝送路毎にノイズ除去処理を行う。また、このとき、その振幅成分と位相成分とにおける時間変化特性が互いに異なることに基づいてそれぞれに対して別個のノイズ除去処理を行う。
すなわち、ノイズは伝送路毎に独立して混入するので、伝送路毎に分けてノイズ除去を行うことで確実にノイズ除去を行うことができる。また、振幅成分と位相成分とにおける時間変化特性に応じて適切なノイズ除去を行っているので、確実にノイズを除去することができる。このようにノイズを除去した後の遅延プロファイルは複数の伝送路による影響を抑えていないが、ノイズの影響が除外されていることにより信号の主な劣化要因は複数の伝送路による影響のみになる。前記ノイズを除去した後のプロファイルからパイロット信号を推定して等化処理を行えば、正確に等化処理を行うことができる。
復調部14は等化処理がなされた信号に基づいて各サブキャリアを復調し、データ処理部15は復調された信号に基づいてデータの復号処理および復号後のデータに基づくデータ処理を行う。なお、本実施形態においては、上述のようにノイズを除去した後の信号に基づいて等化処理を行っているので、復調部14における復調とデータ処理部15における復号は非常に正確になされる。
なお、データ処理部15におけるデータ処理としては、復号後のデータに対するあらゆるデータ処理を想定することができ、例えば、受信装置10がデジタル放送映像の視聴装置の場合であれば、復号化されたデータに基づいて画面上に画像を表示するためのデータ処理を行い、図示しない表示画面に当該画像を表示する。むろん、受信装置10はデジタル放送映像の視聴装置に限定されず、デジタル放送映像の記録装置や携帯端末など、各種の装置が本発明の受信装置10となり得る。
(2)等化処理部の構成:
次に、等化処理部13の構成を説明する。等化処理部13はFFT部13aとパイロット信号取得部13bとFFT部13cとノイズ除去部13dと逆FFT部13eと等化部13fとバッファメモリ13gとを備えており、各部の出力信号を必要に応じてバッファメモリに蓄積しながら等化処理を行う。FFT処理部13aは、アナログ信号処理回路12が出力した信号を取得し、FFT(Fast Fourier Transform)処理を行う。
パイロット信号取得部13bは、FFT処理部13aの出力信号を取得し、その中からパイロット信号を取得して出力する。すなわち、パイロット信号の送信タイミングと周波数とは既知であるので、パイロット信号取得部13bはFFT処理部13aの出力信号から既定の時間における既定の周波数の信号を取得する。むろん、ここでパイロット信号として抽出すべき信号の周波数域は適宜調整可能である。
FFT処理部13cは、パイロット信号取得部13bの出力信号を取得し、FFT処理を行って出力する。この結果、各パイロット信号の振幅成分と位相成分とが時間に対して表現されたプロファイル(遅延プロファイル)が得られる。このプロファイルにおけるピークは時間に対して離散的に配置されており、各ピークの時間が信号の遅延時間に対応している。従って、遅延時間毎のプロファイルが伝送路毎のプロファイルに対応している。
ノイズ除去部13dは、FFT処理部13cの出力信号を取得し、遅延時間毎のプロファイルに基づいてノイズ除去を行う。すなわち、複数のパイロット信号から生成された遅延プロファイルのそれぞれから共通の遅延時間に対応したプロファイルを抽出し、各遅延時間における振幅成分と位相成分とを個別に平均化してノイズ除去を行う。なお、ここで、振幅成分は時間に対して大きく変動しないと見なし、時間平均を算出する。一方、位相成分は時間に対して一定の傾向で変動すると見なし、時間に対する変化を直線近似する。
逆FFT処理部13eは、ノイズ除去部13dの出力信号を取得し、逆FFT処理を行って出力する。すなわち、ノイズが除去された遅延プロファイルからパイロット信号を推定する。前記ノイズが除去された後の遅延プロファイルにおいては、信号が複数の伝送路で伝送されたことによる影響が排除されていないが、複数の伝送路による影響は、等化部の処理によって補正される。
等化部13fは、逆FFT処理部13eの出力信号を取得し、パイロット信号について予め決められた振幅および位相に合うように当該出力信号を補正するための補正量を算出し、前記FFT処理部13aの出力信号を補正する。すなわち、複数のパイロット信号に基づいて算出された補正量に基づいて、補間演算等によって他の信号に対する補正量を算出し、各信号を補正する。
なお、本実施形態においては、FFT処理部13aとパイロット信号取得部13bとがパイロット信号取得手段に相当し、FFT処理部13cが遅延プロファイル取得手段に相当し、ノイズ除去部13dがノイズ除去手段に相当し、逆FFT処理部13eがパイロット信号推定手段に相当し、等化部13fが等化手段に相当する。
(3)等化処理部の動作:
次に、上述の等化処理部13における動作を説明する。図2は、等化処理部13における処理を示すフローチャートである。アナログ信号処理回路12によって信号が出力されると、FFT処理部13aは、その信号を取得してフーリエ変換を行う(ステップS100)。図3は、当該フーリエ変換後の信号を示す模式図であり、各グラフにおいて横軸は周波数、縦軸はキャリアの電力を示している。
なお、FFT処理部13aは、ある時間間隔を単位にして逐次FFT処理を実行しており、それぞれの時間間隔毎にフーリエ変換を行って複数のキャリアに対応した振幅成分および位相成分を取得することができる。図3においては、異なる時間における信号のFFT処理結果から電力成分(振幅成分の2乗)を算出し、上方から下方に向けて時間が経過するように並べて別個のグラフで示している。また、パイロット信号はその送信タイミングと周波数とが既知であり、図3においてはPとして示している。
各キャリアの振幅成分および位相成分は周波数および時間によって変動し、この変動を反映して電力成分は図3に示すように変動するが、この変動要因には、各キャリアが複数の伝送路にて伝送されることと、伝送路毎に異なるノイズが混入されることとの2つの要因があり、図3に示す周波数スペクトルに現れる変動は極めて複雑である。
そこで、本実施形態においては、この複雑な要因を単純化して補正を行うため、まず、パイロット信号取得部13bがパイロット信号(図3のP)を特定し(ステップS105)、個別の信号スペクトルとしてパイロット信号を取得する(ステップS110)。なお、パイロット信号Pのタイミングおよび周波数は既知であるため、パイロット信号取得部13bは既定のタイミングにおける既定の周波数を特定することによって複数のパイロット信号を特定することができる。
FFT処理部13cは、このようにして取得した複数のパイロット信号に対してフーリエ変換を行う(ステップS115)。得られた結果は、上述の遅延プロファイルである。なお、ここで、FFT処理後の信号を極表示したときのexpの係数が振幅成分であり、expの指数が位相成分である。図4は、ある周波数のパイロット信号についてフーリエ変換を行った結果から電力成分を算出した結果をグラフ上で模式的に示しており、異なる時間におけるパイロット信号についての算出結果を上下に並べて示している。これらのグラフにおいて、横軸は遅延時間、縦軸はその遅延時間の伝送路を通ってきた信号の電力を示している。なお、ここでは、同じ遅延プロファイル内での時間成分を遅延時間とし、パイロット信号の送信タイミングを示す時間と区別している。
図4に示すように、遅延プロファイルにおいては、最も信号レベルが高い信号(図4に示す太字の矢印で、通常これを希望波として扱う)が現れる遅延時間と異なる遅延時間において複数の信号レベルが存在しており、各信号のピークのずれは複数の伝送路を伝送する際の伝送時間に対応して現れる。従って、各ピークにおけるプロファイル(あるいはその周りの所定範囲内にあるプロファイル)を分析すれば、伝送特性の異なる伝送路毎の分析を行うことになる。
そこで、ノイズ除去部13dは、複数の遅延プロファイルにおいてピークが現れている遅延時間を特定する(ステップS120)。例えば、図4に示す例のように、小さな遅延時間に対応したピークから順に番号tn(nは整数)を定義する。遅延プロファイルは、送信時間の異なる複数のパイロット信号について取得されており、各パイロット信号に対応した遅延プロファイルから共通の番号に対応したプロファイルを取得すれば、伝送路毎のプロファイルの時間変化を分析することができる。従って、その時間的な変動を抑えることでノイズ除去を実施可能である。
図5は、特定の遅延時間におけるプロファイルの振幅成分と位相成分との時間変化を示す図である。なお、図5においては、上部に振幅成分、下部に位相成分を示しており、横軸は時間である。図5の上部に示すように、特定の遅延時間におけるプロファイルにおいて振幅成分は特定の傾向を持って値が大きく変動することはないが、ノイズの混入によって値が変動する。一方、特定の遅延時間におけるプロファイルにおいて、位相成分は図5の下部に示すように一定の傾向を持って値が変動し、さらに、ノイズが混入して値が変動する。
このような特性に応じたノイズを除去するため、ノイズ除去部13dは、各パイロット信号に対応した遅延プロファイルから共通の番号に対応したプロファイルを取得し、その振幅成分について時間平均を行ってそのプロファイルを補正する(ステップS125)。また、位相成分については直線的な変化となるように近似する(ステップS130)。例えば、あるパイロット信号を補正対象としている場合、補正対象のパイロット信号の遅延プロファイルとその前後の時刻のパイロット信号の遅延プロファイルとを参照し、遅延時間tnに対応したプロファイルを抽出する。
そして、振幅成分について平均を算出し、補正対象のパイロット信号に対応した遅延プロファイルにおいて遅延時間tnのプロファイルの振幅成分が当該平均値となるように補正する。この結果、遅延時間tnのプロファイルの振幅成分は、図5の上部に示す破線のように補正され、ノイズが除去される。また、位相成分については、位相の時間変化が一次関数で近似できるものと考え、遅延時間tnに対応した複数のプロファイルから位相の時間変化を示す一次関数を算出し、補正対象のパイロット信号に対応した遅延プロファイルにおいて遅延時間tnのプロファイルの位相成分が一次関数から算出される値となるように補正する。この結果、遅延時間tnのプロファイルの位相成分は、図5の下部に示す破線のように補正され、ノイズが除去される。
ノイズ除去部13dは、以上のノイズ除去処理を複数の遅延時間tnについて実施する。すなわち、ノイズ特性は遅延時間で特定される伝送路毎に傾向が異なるため、遅延時間毎に平均化および直線近似を行ってノイズを除去することによって各伝送路の特性に対応した的確なノイズ除去を行うことができる。なお、上述のような振幅成分の平均化と位相成分の直線近似において、考慮すべき遅延プロファイルの数はノイズを効果的に除去可能な範囲で適宜変更可能である。
各遅延時間についてノイズを除去すると、遅延プロファイルからノイズが除去された状態となり、本実施形態ではこの状態が正しい遅延プロファイルであると推定する。そして、逆FFT処理部13eは当該推定された遅延プロファイルを逆フーリエ変換して(ステップS135)、パイロット信号を推定する。パイロット信号を推定したら、等化部13fが既定のパイロット信号と推定したパイロット信号とを比較して補正量を算出し(ステップS140)、複数のパイロット信号の補正量を利用してその周りのデータ信号に対して補正を行う(ステップS145)。なお、等化部13fにおける等化処理は公知の手法を採用可能である。
以上の処理においては、等化処理の前にパイロット信号に混入しているノイズを効果的に除去しており、ノイズによる影響を約半分に抑えることができる。すなわち、このようなノイズの除去を行わない場合、補正量を算出するにあたり基準値と比較されるパイロット信号にノイズが混入しているので、算出された補正量にもノイズが混入している。このため、補正に際しては、ノイズが混入している信号に対してさらにノイズが混入した情報に基づく補正を行うことになる。しかし、本実施形態においては、補正量を算出する前にノイズを除去しているので、算出された補正量はノイズの影響を受けていない。従って、主なノイズの原因を約半分にすることができ、極めて効果の高い補正を行うことが可能である。
(4)他の実施形態:
上述の実施形態は本発明の一実施形態であり、本発明の実施形態は前記の実施形態に限定されない。すなわち、パイロット信号に基づいて伝送路毎にノイズの影響を除去して等化処理を実施することができる限りにおいて、種々の構成を採用可能である。例えば、本発明は、上述の実施形態のようなデジタル放送の受信装置以外にも適用可能であり、デジタル放送以外の無線通信装置や、有線の信号など、無線放送以外の送信信号を受信する受信装置に本発明を適用しても良い。
さらに、上述の振幅成分や位相成分に基づいてノイズを除去する手法は上述の実施形態の他、種々の手法を採用可能である。すなわち、振幅成分の時間変化特性と位相成分の時間変化特性とが異なり、それぞれの特性に応じたノイズ除去を実施できればよい。例えば、振幅成分と位相成分とのそれぞれを異なる補間関数で補間することによってノイズを除去しても良い。すなわち、振幅成分と位相成分とのそれぞれの時間変化特性に応じた補間関数を予め特定しておき、特定の遅延時間のプロファイルに基づいてその補間関数を算出すれば、それぞれの特性に応じたノイズ除去を行うことができる。
本発明の一実施形態にかかる信号等化装置を示すブロック図である。 等化処理のフローチャートである。 フーリエ変換後の信号を示す図である。 遅延プロファイルの算出例を示す図である。 特定の遅延時間におけるプロファイルの時間変化を示す図である。 従来の信号等化装置のブロック図である。
符号の説明
10…受信装置
11…アンテナ
12…アナログ信号処理回路
13…等化処理部
13a…FFT処理部
13b…パイロット信号取得部
13c…FFT処理部
13d…ノイズ除去部
13e…逆FFT処理部
13f…等化部
13g…バッファメモリ
14…復調部
15…データ処理部

Claims (6)

  1. パイロット信号を含む信号を取得する信号取得手段と、
    前記信号から異なる時間に送信された複数のパイロット信号を取得するパイロット信号取得手段と、
    前記複数のパイロット信号における遅延プロファイルを取得する遅延プロファイル取得手段と、
    前記遅延プロファイルにおける遅延時間毎のプロファイルを取得してその振幅成分と位相成分との時間変化特性に合わせたノイズ除去を行うノイズ除去手段と、
    前記ノイズを除去した後の遅延プロファイルに基づいてパイロット信号を推定するパイロット信号推定手段と、
    前記推定したパイロット信号に基づいて前記信号を等化する等化手段とを備えることを特徴とする信号等化装置。
  2. 前記パイロット信号取得手段は、前記信号に対してフーリエ変換処理を行い、予め決められた時間および周波数の信号をパイロット信号として抽出し、
    前記遅延プロファイル取得手段は、前記抽出したパイロット信号に対してフーリエ変換を行って遅延プロファイルを取得することを特徴とする請求項1に記載の信号等化装置。
  3. 前記ノイズ除去手段は、前記振幅成分を時間平均し、前記位相成分の時間変化を直線的な変化に近似してノイズを除去することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の信号等化装置。
  4. 前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の信号等化装置を備えた無線信号の受信装置。
  5. 信号の等化を行う信号等化方法であって、
    パイロット信号を含む信号を取得する信号取得工程と、
    前記信号から異なる時間に送信された複数のパイロット信号を取得するパイロット信号取得工程と、
    前記複数のパイロット信号における遅延プロファイルを取得する遅延プロファイル取得工程と、
    前記遅延プロファイルにおける遅延時間毎のプロファイルを取得してその振幅成分と位相成分との時間変化特性に合わせたノイズ除去を行うノイズ除去工程と、
    前記ノイズを除去した後の遅延プロファイルに基づいてパイロット信号を推定するパイロット信号推定工程と、
    前記推定したパイロット信号に基づいて前記信号を等化する等化工程とを備えることを特徴とする信号等化方法。
  6. 信号の等化を行う信号等化プログラムであって、
    パイロット信号を含む信号を取得する信号取得機能と、
    前記信号から異なる時間に送信された複数のパイロット信号を取得するパイロット信号取得機能と、
    前記複数のパイロット信号における遅延プロファイルを取得する遅延プロファイル取得機能と、
    前記遅延プロファイルにおける遅延時間毎のプロファイルを取得してその振幅成分と位相成分との時間変化特性に合わせたノイズ除去を行うノイズ除去機能と、
    前記ノイズを除去した後の遅延プロファイルに基づいてパイロット信号を推定するパイロット信号推定機能と、
    前記推定したパイロット信号に基づいて前記信号を等化する等化機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする信号等化プログラム。


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