JP2009284021A - 圧電薄膜共振器、フィルタ回路、及びそれを用いた通信機器 - Google Patents

圧電薄膜共振器、フィルタ回路、及びそれを用いた通信機器 Download PDF

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宏 中塚
Toshihiro Iwasaki
智弘 岩崎
Takehiko Yamakawa
岳彦 山川
Keiji Onishi
慶治 大西
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Abstract

【課題】無線通信に利用可能な横振動モードを利用した圧電薄膜共振器を提供する。
【解決手段】円状の圧電薄膜102と、円状の圧電薄膜の上面、および下面で、かつ、円状の圧電薄膜の中心付記に形成された円形の電極と、円状の圧電薄膜の上面、および下面で、かつ、円形の電極を中心として同心状に形成された複数の円環電極、101u、および101d、とで構成され、円形の電極と複数の円環電極とは、それぞれ円板の端面方向に従い電極幅が狭くなるように形成され、圧電薄膜共振器は、拡がり振動の高次の振動モードが強制に励振されるよう電極配置、および支持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電薄膜共振器に関し、特に、携帯電話及び無線LAN等の移動体通信端末の高周波回路において高周波信号の切り替えを行うために使用されるフィルタおよび通信機器に関するものである。
携帯機器等の電子機器に内蔵される部品は、より小型化、軽量化されることが要求されている。例えば、携帯機器に使われているフィルタでは、小型で、かつ周波数特性が精密に調整可能であることが要求される。
これらの要求を満たすフィルタの1つとして、音響共振器を用いたフィルタが知られている(例えば特許文献1参照)。
図9(a)は従来の音響共振器(圧電薄膜共振器)の基本構造の断面図である。この音響共振器10は、図9(a)に示すように、基板5の上に設けられている。基板5には、微細加工法を用いて裏面から部分的にエッチングすることによって、キャビティ4が形成されており、音響共振器10は、共振器の主要構成要素である圧電体1とその上下に設けられた上部電極2と下部電極3を有している。
基板5中に空洞のキャビティ4を設けているのは、音響共振器10の振動を確保するためである。音響共振器10は、圧電体1の上下に設けられた上部電極2および下部電極3により厚さ方向に電界が印加され、厚さ方向の振動を生じる。音響共振器10の動作説明を無限平板の厚み縦振動を用いて行う。
図9(b)は、音響共振器10の動作説明を行うための、概略的な斜視図である。図9(b)に示すように、上部電極2と下部電極3の間に電界が加えられると、圧電体1によって電気エネルギーが機械エネルギーに変換される。誘起された機械振動は厚さ方向の伸び振動であり、電界と同じ方向に伸び縮みを行う。この音響共振器10は圧電体1の厚さ方向の共振振動を利用し、厚さが1/2波長に等しくなる周波数の共振で動作する。
図9(a)に示す音響共振器の構造において、キャビティ4を形成することにより、圧電体1の厚み縦振動が確保される。この音響共振器の等価回路図は図9(d)のようになり、直列共振と並列共振を持つ等価回路となる。等価回路はコンデンサ(C1)、インダクタ(L1)、抵抗(R1)構成された直列共振部と、直列共振部に並列にコンデンサ(C0)が接続された構成で表される。そのため、図9(d)に示す等価回路は、図9(c)のアドミッタンスの周波数特性を示す。共振周波数frでアドミッタンスは極大となり、反共振周波数faでアドミッタンスは極小となる。ここで、fr=1/2π√(L1C1)、fa=fr√(1+C1/C0)の関係にある。
音響共振器10のアドミッタンスの周波数特性を利用し、フィルタとして応用した場合、圧電体の共振振動を利用するため、小型で低損失のフィルタを実現することが可能となる。
同様に圧電薄膜の共振振動を利用した共振器構造として、例えば非特許文献1、および特許文献2に記載の圧電薄膜共振器が知られている。非特許文献1に記載の薄膜圧電共振器は、図10(a)および(b)に示すように、コンターモード圧電共振器( C o n t o u r M o d e A c o u s t i c R e s o n a t o r ) 、あるいはラメモード圧電共振器( L a m e M o d e Ac o u s t i c R e s o n a t o r )などと呼ばれている。
また、特許文献2に開示の圧電薄膜共振器では、共振周波数の高周波数化に対する改善を行った共振器の構造を示しており、図11に示すように、基板上に空間を介して形成された圧電膜上に幅と間隔が等しい同心状の複数の円環部を有する上部電極を形成するなどの構成が提案されている。
特開昭60−68711号公報 特開2007−181087号公報 Gianluca Piazza, Philip J. Stephanou and Albert P. (Al)Pisano,"Piezoelectric Aluminum Nitride Vibrating Contour-Mode MEMS Resonators" JOURNAL OF MICROELECTROMECHANICAL SYSTEMS, VOL. 15, NO. 6, DECEMBER 2006
しかしながら、従来の厚さ方向の共振振動を用いた圧電薄膜共振器では、共振器の厚さが共振波長となるため、異なる周波数の共振器を同一基板上に形成するにはプロセスが複雑になるなどの課題があった。
また、幅方向の共振振動を用いた圧電薄膜共振器では、異なる共振周波数の共振器を同一基板上に形成することは可能であったが、共振器(電極)の幅が共振周波数となるため、高周波数化するためには幅は狭く形成する必要があった。そのため、高周波数化すると電極幅が狭くなり共振器のインピーダンスが高くなり、周辺回路とのインピーダンス不整合が発生してロスの増加の原因になるなどの課題があった。
また、幅方向の振動を用いた場合、厚さ方向の振動に比べて実効的な結合係数が低下するという課題があった。
本発明は、従来の問題点を解決し、
(1)異なる共振周波数の圧電薄膜共振器を同一基板上に形成できる、
(2)高周波数化しても周辺回路とのインピーダンス整合を行うことができる、また、(3)幅方向と比較して実効的な結合係数が大きくできる
圧電薄膜共振器を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、同一基板上に異なる共振周波数の共振器を形成することができ、小型、低損失を実現することが可能な圧電薄膜共振器を用いたフィルタ、および通信機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、横方向振動の高次の振動モードを利用した圧電薄膜共振器、フィルタと、それを用いた通信機器を構成する。
具体的に本発明に係る圧電薄膜共振器は、圧電薄膜の径方向の高次の共振振動を用いている。また、高次の振動モードを用いるために、電極が振動の節の位置となるように構成しており、その結果、径方向に従って電極幅は狭くなる。
すなわち本発明は、円状の圧電薄膜と、前記円状の圧電薄膜の第1の面に、前記円状の圧電薄膜の中心付近に形成された円形の電極と、前記円形の電極を中心として同心状に形成された複数の円環状の電極とで構成された第1の電極と、前記円状の圧電薄膜の第2の面に、前記圧電薄膜を挟んで相対向するように、前記円状の圧電薄膜の中心付近に形成された円形の電極と、前記円形の電極を中心として同心状に形成された複数の円環状の電極とで構成された第2の電極とで構成された圧電薄膜共振器であって、前記第1および第2の電極は、それぞれ円状の圧電薄膜の端面方向にいくに従い、電極幅が狭くなり、かつ、第1および第2の電極の隣接領域には、それぞれ位相が反転した電界がかかるように、1つおきに接続され、拡がり振動の高次の振動モードにより励振されることを特徴とする。
また上記圧電薄膜共振器において、前記圧電薄膜共振器の支持部は、前記第1または第2の電極の前記円形の電極、および前記複数の円環電極のそれぞれ中心付近であるものを含む。
また上記圧電薄膜共振器において、前記圧電薄膜共振器の支持部は、導電部材で構成され、前記第1または第2の電極への通電と前記圧電薄膜共振器の支持とを兼ねるもののを含む。
また上記圧電薄膜共振器において、前記圧電薄膜共振器の支持部は、前記第1または第2の電極上に、1つの円上に複数個配置されるように、同心円に沿って形成されたものを含む。
このように電極配置を行うことで、高次の振動モードを利用した場合においても実効的な結合係数の低下を防ぐことが可能となる。
また、本発明の圧電薄膜共振器は、各下部電極のそれぞれ中心付近の1点、或いは複数の点で支持される。このように支持を行うことで、所望の振動モードのみを強制的に励振することができ、不要振動の低減が可能となる。
また、上記圧電薄膜共振器を用いたフィルタ、及び通信機器は複数の共振周波数を同一基板上に形成できるため、複数のフィルタを実装する際に必要であった実装面積の削減が可能となり、小型化が可能となる。
本発明によれば、径方向振動の高次振動モードを利用した圧電薄膜共振器により、高周波数化と低インピーダンス化を両立することができ、その結果、異なる共振周波数の共振器を同一基板上に形成したフィルタとして利用可能となる。
また、上記フィルタにより異なる帯域のフィルタを同一基板上に形成することができ、その結果、通信機器の小型化を実現することができる。
本発明の圧電薄膜共振器の構造は、以上の観点から利用上の効果は大きい。
以下、本発明に係るマイクロマシンデバイスを図面に示した幾つかの好ましい実施の形態を参照して、更に詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、実施の形態1にかかるマイクロマシンスイッチの上面図であり、図1(b)は実施の形態1にかかる断面図である。図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図を示している。
図1(a)および(b)に示すように、本実施の形態1の圧電薄膜共振器100は、円盤状の圧電薄膜102と、圧電薄膜102の上部、および下部に形成された上部電極101u、および下部電極101dにより構成される。上部電極101u、および下部電極101dはそれぞれ、中心部に配置された円形状の電極と、この円形状の電極に対して同心状に配置された複数の円環電極とから構成される。上部電極101u、および下部電極101dの円環状の電極は、径方向に従い電極幅は狭く形成される。すなわち、ベッセル関数により表示される振動の腹と腹の間に、電極が振動の節を覆うように形成され、振動の腹の位置に電極間ギャップが形成される。電極間ギャップは振動に対する負荷として作用するため、できるだけ狭い方がよい。しかしながら高周波の信号を扱う場合、寄生容量等により特性劣化の原因となるため、好ましくは圧電薄膜の厚さよりも大きく形成される。このように形成することで印加された電圧による電界が圧電薄膜の中に集中し、より強制的に励振することが可能となる。ここで圧電薄膜としてはAlNあるいはPZTなどが用いられる。
以上のように構成された圧電薄膜共振器において、その動作を説明する。
上部電極101u、下部電極101dとの間に高周波信号を入力することで、圧電薄膜共振器100は振動を行う。また、圧電薄膜102と上部電極101u、下部電極101dのそれぞれ隣り合う領域には、位相が180度異なる電界が入力されるよう電極取り出しを行う。本実施の形態1の圧電薄膜共振器においては、複数の共振器が並列接続されたモードになっており、例えば、上部電極101uを1つおきに電気的に接続し、一方をプラス電位、他方をマイナス電位に接続し、下部電極は接地電位にするというような接続を行なう。このとき、圧電薄膜円板の径と、電極配置で決まる共振周波数付近の信号が通過し、それ以外の周波数の信号成分は除去される。
以上のように構成することで、圧電薄膜共振器100の径方向の拡がり振動を強制に励振することが可能である。また、電極のサイズおよび間隔を変えることで振動の次数を制御することができ、例えば、同じ円板状圧電薄膜でも異なる共振周波数を持つ圧電薄膜共振器を作製できるなど効果は大きい。
図1に示す圧電薄膜共振器は以下の特長を有する。
1)円板上の圧電薄膜の拡がり振動の励振が可能なため、実効結合係数が大きい。
2)所望の振動モードをもつように強制的に励振することが可能となる。
3)高次振動モードでも電極面積を大きくすることができ、低インピーダンス化が可能である。
圧電薄膜共振器の共振周波数は円板の径と電極配置(振動モードの次数)で決まるため異なる共振周波数の共振器も、マスクパターンの変更によって電極配置を変えるだけで、同一のプロセスで作製可能である。
(支持構造)
次に、この圧電薄膜共振器の共振器本体の支持構造について説明する。
上記の圧電薄膜共振器の支持部について図2を用いて説明を行う。
図2は、図1(a)に示す圧電薄膜共振器のA−Aにおける断面図であり、支持部110を形成する位置について説明を行うための図である。
図2において波線は圧電薄膜共振器の振動に伴う歪分布を示したものである。圧電薄膜共振器100の中心部で最大歪となり、径方向端部で歪はゼロとなる。このとき、歪の変化率がゼロとなる点は振動の節、歪がゼロとなる点は振動の腹となる。
本発明の実施の形態1では圧電薄膜共振器の上部電極101uを歪がゼロとなる位置でギャップを持たせるように、振動の節を含む領域に電極が形成されるような電極配置を行なっている。そこで、各振動の周方向の節の位置の少なくとも1箇所で支持を行うことで、所望の振動モードをもつようにさらに強制的に励振することが可能となる。
その結果、下記の特長をさらに有する。
(4)各振動の周方向の節の位置の少なくとも1箇所に支持部110を配置しているため、振動が一意に固定され、共振のQ値が高くなる。
(5)不要な振動が抑制され、スプリアス低減できる。
(6)また、本実施の形態1では支持と電極取り出しを別々に行っているが、支持部を導電材料で形成することで支持と電極取り出しを同時に行うことも可能であり、この場合、下部電極については振動の節で電極取り出しを行うことができ、振動損失を低減することができ、高Q値化が可能となる。
なお、本実施の形態の圧電薄膜共振器は、シリコン基板上に薄膜プロセスで形成されるが、この共振器本体の基板への支持構造および通電構造については種々の構成が考えられるが、支持構造については、例えば円盤状の圧電薄膜共振器本体の両端に支持部を形成し基板に対して所定の空間を隔てて配置できるようにしてもよい。また、通電構造についても、この支持部に配線を導出し、電気的接続を実現することも可能である。
(実施の形態2)
(電極構造)
次に、上記の圧電薄膜共振器の電極取り出し構造の変形例について図3を参照しつつ詳細に説明する。
図3(a)は本発明の実施の形態2の圧電薄膜共振器の上面図、図3(b)は本発明の実施の形態2の圧電薄膜共振器の断面図、図3(c)は本発明の実施の形態2の圧電薄膜共振器の下面図であり、圧電薄膜共振器200は、上部電極201uと下部電極201dにより構成される。
図3(a)に示すように、上部電極201uは中央の円形電極から同心状の円環電極を1つ飛ばしに電気的に接続される。その際、隣接する円環電極の一部が削除された領域で法線方向に配線を行う。上記電極構成により接続されなかった電極は他方において円環電極1つ飛ばしに電気的に接続される。その際、先ほどと同様に円環の一部が削除された領域で配線を行う。
図3(c)に示すように、下部電極201dは中央の円形電極から同心状の円環電極を1つ飛ばしに電気的に接続される。このとき、配線の取り出しは上部電極201uとは逆の方向に配線される。同様に下部電極構成により接続されなかった電極は他方において円環電極1つ飛ばしに電気的に接続される。
図3に示したように、このように構成することで電極取り出しが容易でありながら圧電薄膜共振器の円形電極、および複数の円環電極で構成された領域において、それぞれ隣接する領域では逆の電界が印加可能となる。
なお、図4には基板との接続について説明する斜視図(a)、およびB−Bにおける断面図(b)を示す。圧電薄膜共振器は、シリコン基板301に形成された凹部に円盤状の圧電薄膜共振器本体200が張架されたことを特徴とするもので、圧電薄膜202、が上部電極201u、下部電極201dに挟まれている。下部電極、上部電極の引き出し部には電極パッド304,305の部分に設けられた貫通電極303により電気的接続を行う。このように配線を行なうことで、下部電極、上部電極に対してそれぞれ複数の電極パッドを必要とせず、それぞれ1箇所の電極パッド304、305での電気接続が可能となり、構造の簡略化が可能となる。
(実施の形態3)
次に、本発明の圧電薄膜共振器をラダー型フィルタに適用した構成について、図5を用いて説明を行う。
図5は、本発明の実施の形態1における音響共振器を用いたラダー型フィルタの構成図である。401は第1の音響共振器であり、直列共振器として動作するように接続される。すなわち、入出力端子410、420間に直列に接続される。402は第2の音響共振器であり、並列共振器として動作するように接続される。すなわち、入出力端子410、420経路と接地面との間に接続される。このように接続することにより、フィルタ構成はL型構成のラダー型フィルタとなる。ここで、第1、第2の音響共振器401、402においては、共振周波数が異なる構成となっている。
このとき、第1の音響共振器401の共振周波数が第2の音響共振器の共振周波数よりも高くなるように設定することにより、帯域通過特性を有するラダー型フィルタを実現することができる。好ましくは、第1の音響共振器401の共振周波数と第2の音響共振器402の反響振周波数を実質上一致、或いは近傍に設定することにより、より通過帯域の平坦性に優れるラダー型フィルタを実現することができる。
以上のように構成することで、実施の形態1に示した圧電薄膜共振器を用いた場合には、圧電薄膜の径を変えることで異なる共振周波数を持つ圧電薄膜共振器を同一基板上に同一プロセスで作製することができるなど実用上の効果は大きい。
なお、本実施の形態では、1段のラダー型フィルタについて説明を行ったが、多段構成にも適用可能であることはいうまでもない。
また、本実施の形態では、L型ラダー構成を例示して説明を行ったが、その他の構成、例えばT型、あるいはπ型のラダー構成においても同様の効果を得ることができる。T型、或いはπ型の多段構成であっても同様の効果を得ることができるのはいうまでもない。
さらに、ラダー型だけでなく、格子型フィルタ構成においても同様の効果を得ることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施の形態4)
図6は実施の形態4にかかる通信機器のブロック図である。図6に示すように送信端子520a、受信端子520b、アンテナ端子510を有し、送信端子520aと受信端子520b間には送信フィルタ501、移相回路503、受信フィルタ502の順に配置され、送信フィルタ501と移相回路503間にアンテナ端子510が接続された共用器500である。ここでは実施の形態2にかかる音響共振器フィルタが送信フィルタ501および受信フィルタ502の少なくともいずれか一方に用いられる。
また、実施の形態2に示したフィルタを送信フィルタ、受信フィルタの両方に用いることも可能であり、位相回路を含めて送信フィルタ、受信フィルタのすべてを同一基板上に形成することで、1チップ化が可能となり、大幅な小型化が可能となる。本発明の圧電薄膜共振器では圧電薄膜の拡がり振動の共振を用いているため、圧電薄膜の径を変えることで同一基板上に異なる周波数の圧電薄膜共振器を作製することが可能である。このように形成すると送信フィルタ、受信フィルタが一体に形成されるとともに、実装面積の削減が可能となり通信機器の小型化が可能となる。
(実施の形態5)
図7は実施の形態5にかかる通信機器のブロック図である。図7に示すように送信端子620aから入った信号がベースバンド部605を通り、パワーアンプ603で信号が増幅され送信フィルタ601を通りフィルタリングされ、アンテナ610から電波が送信され、アンテナ610から受信した信号が、受信フィルタ620を通りフィルタリングされ、LNA604により増幅され、ベースバンド605を通り受信端子620bに伝達される通信機器600である。ここでは実施の形態3にかかる音響共振器フィルタが送信フィルタ601および受信フィルタ602の少なくともいずれか一方に用いられる。
また、送信フィルタ、受信フィルタの両方に用いることで、さらに小型化が可能であることはいうまでもない。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施の形態6)
図8は実施の形態6にかかる通信機器のブロック図である。実施の形態4と異なる点は、送信フィルタ(701a、701b)、受信フィルタ(702a、702b)、および位相回路(703a、703b)がそれぞれ2つで構成され、異なる帯域のフィルタが一体で形成されている点であり、動作は同様である。
このように形成することにより異なる周波数帯域に対応したフィルタを一体で作製することが可能であり、簡便な方法で通信機器の小型化が可能となる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る圧電薄膜共振器は、圧電薄膜の上部、および下部に形成された電極が径方向に従いその幅を狭くしていく構成であり、圧電薄膜共振器の径方向拡がり振動の高次の共振振動を用いる。さらに、振動の節での支持することにより、より強制に高次の共振振動を励振することができる。また、圧電薄膜の厚さと垂直な方向の共振振動を用いるため異なる共振周波数の圧電薄膜共振器を一体で形成することができる。そのため、本発明に係る圧電薄膜共振器は異なる共振周波数を同一のプロセスで形成でき、帯域フィルタを容易に作製することができる。また、帯域フィルタを複数配置する場合でも、同一の基板上に特別なプロセスを必要とせず作製可能であるなど有用である。
また、本発明に係る通信機器は、上記圧電薄膜共振器により構成されるため、異なる周波数帯域に対してもフィルタを複数容易する必要がないため、機器の小型化が可能であり有用である。
以上説明してきたように、本発明の圧電薄膜共振器、フィルタ、および通信機器は、携帯電話及び無線LAN等の移動体通信端末の高周波回路において大変有用である。
(a)本発明の実施の形態1に係る圧電薄膜共振器の上面図 (b)本発明の実施の形態1に係る圧電薄膜共振器の断面図 本発明の実施の形態1に係る圧電薄膜共振器の支持構造を示す断面図である。 (a)本発明の実施の形態2に係る圧電薄膜共振器の電極構造を説明する上面図 (b)本発明の実施の形態2に係る圧電薄膜共振器の電極構造を説明する断面図 (c)本発明の実施の形態2に係る圧電薄膜共振器の電極構造を説明する下面図 (a)本発明の実施の形態2に係る他の圧電薄膜共振器の構造を示す斜視図 (b)本発明の実施の形態2に係る他の圧電薄膜共振器の構造を示す断面図 本発明の実施の形態3に係るラダー型フィルタを示す図 本発明の実施の形態4に係る通信機器のブロック図 本発明の実施の形態5に係る通信機器のブロック図 本発明の実施の形態6に係る通信機器のブロック図 (a)特許文献1に記載の圧電薄膜共振器の構造を示す断面図 (b)特許文献1に記載の圧電薄膜共振器の動作を説明する図 (c)特許文献1に記載の圧電薄膜共振器の特性を示す図 (d)特許文献1に記載の圧電薄膜共振器の等価回路示す図 非特許文献に記載の圧電薄膜共振器の斜視図 特許文献2に記載の圧電薄膜共振器の斜視図である。
符号の説明
100,200,300 圧電薄膜共振器
101u 上部電極
101d 下部電極
102 圧電薄膜
110 支持部

Claims (7)

  1. 円状の圧電薄膜と、
    前記円状の圧電薄膜の第1の面に、前記円状の圧電薄膜の中心付近に形成された円形の電極と、
    前記円形の電極を中心として同心状に形成された複数の円環状の電極とで構成された第1の電極と、
    前記円状の圧電薄膜の第2の面に、前記圧電薄膜を挟んで相対向するように、前記円状の圧電薄膜の中心付近に形成された円形の電極と、前記円形の電極を中心として同心状に形成された複数の円環状の電極とで構成された第2の電極と、
    で構成された圧電薄膜共振器であって、
    前記第1および第2の電極は、それぞれ円状の圧電薄膜の端面方向にいくに従い、電極幅が狭くなり、かつ、第1および第2の電極の隣接領域には、それぞれ位相が反転した電界がかかるように、1つおきに接続され、拡がり振動の高次の振動モードにより励振される圧電薄膜共振器。
  2. 請求項1に記載の圧電薄膜共振器であって、
    前記圧電薄膜共振器の支持部は、前記第1または第2の電極の前記円形の電極、および前記複数の円環電極のそれぞれ中心付近である圧電薄膜共振器。
  3. 請求項2に記載の圧電薄膜共振器であって、
    前記圧電薄膜共振器の支持部は、導電部材で構成され、前記第1または第2の電極への通電と前記圧電薄膜共振器の支持とを兼ねるものである圧電薄膜共振器。
  4. 請求項2または3に記載の圧電薄膜共振器であって、
    前記圧電薄膜共振器の支持部は、前記第1または第2の電極上に、1つの円上に複数個配置されるように、同心円に沿って形成された圧電薄膜共振器。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の圧電薄膜共振器を少なくとも1つ含む複数の圧電薄膜共振器を具備した圧電薄膜共振器フィルタ。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の圧電薄膜共振器が前記送信フィルタおよび前記受信フィルタの少なくともいずれか一方に具備された共用器。
  7. 請求項5または6のいずれかに記載の圧電薄膜共振器フィルタまたは共用器を、前記アンテナと前記送信装置と前記受信装置の接続部あるいは、前記送信装置および前記受信装置の少なくともいずれか一方に具備した通信機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110535443A (zh) * 2019-09-29 2019-12-03 索夫纳特私人有限公司 一种压电薄膜接受器及其阵列
CN110868188A (zh) * 2019-11-25 2020-03-06 武汉大学 一种基于环形电极的超高频谐振器结构
US10784436B2 (en) 2017-02-07 2020-09-22 Seiko Epson Corporation Piezoelectric sensor and piezoelectric device

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