JP2005318562A - 音響共振器及びフィルタ - Google Patents

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Hiroshi Nakatsuka
宏 中塚
Keiji Onishi
慶治 大西
Hiroyuki Nakamura
弘幸 中村
Toshihiro Iwasaki
智弘 岩崎
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Abstract

【課題】 振動漏れによる不要振動を防ぎ、スプリアスの発生を抑制させた音響共振器及びフィルタを提供する。
【解決手段】 キャビティ31の開口部Cの面積を、振動部10の水平断面Dの面積以上とする。そして、振動部10を、支持部20上において、基板部30に対する振動部10の垂直方向の投影形状がキャビティ31の開口部C内に収納される位置に配置する。さらに、振動部10の垂直方向の厚みt1と支持部20の垂直方向の厚みt2との合計を、音響共振器1の共振周波数frの1波長と一致させ(1波長=t1+t2)、かつ、振動部10の厚みt1と支持部20の厚みt2とを、異ならせる(t1≠t2)。つまり、振動部10の厚みt1及び支持部20の厚みt2が、共に共振周波数frの半波長にならないように設計される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、音響共振器及びフィルタに関し、より特定的には、スプリアスの発生を抑えることが可能な音響共振器、及び当該音響共振器を用いたフィルタに関する。
携帯機器等の電子機器に内蔵される部品は、より小型化及び軽量化されることが要求されている。例えば、携帯機器に使用されるフィルタには、小型化が要求されると共に、周波数特性の精密な調整が可能であることが要求される。これらの要求を満たすフィルタの1つとして、例えば特開昭60−68711号公報(特許文献1)で提案されている音響共振器を用いたフィルタが知られている。
以下、図17A〜図17Dを参照して、従来の音響共振器を説明する。
図17Aは、従来の音響共振器500の基本構造を示した断面図である。音響共振器500は、圧電体501を上部電極502と下部電極503とで挟んだ構造である。この音響共振器500は、キャビティ504が形成された基板505の上に載置されて使用される。キャビティ504は、微細加工法を用いて、基板505の裏面から部分的にエッチングすることによって形成可能である。この音響共振器500は、上部電極502及び下部電極503によって、厚さ方向に電界が印加され、厚さ方向の振動を生じる。次に、音響共振器500の動作説明を、無限平板の厚み縦振動を用いて行う。
図17Bは、従来の音響共振器500の動作を説明するための概略的な斜視図である。音響共振器500は、上部電極502と下部電極503との間に電界が加えられると、圧電体501で電気エネルギーが機械エネルギーに変換される。誘起された機械振動は厚さ方向伸び振動であり、電界と同じ方向に伸び縮みを行う。一般に、音響共振器500は、圧電体501の厚さ方向の共振振動を利用し、厚さが半波長に等しくなる周波数の共振で動作する。図17Aに示したキャビティ504は、この圧電体501の厚み縦振動を確保するために利用される。
この音響共振器500の等価回路は、図17Dに示すように、直列共振と並列共振とを合わせ持った等価回路となる。この等価回路は、コンデンサC1、インダクタL1及び抵抗R1からなる直列共振部と、直列共振部に並列接続されたコンデンサC0とで構成される。この回路構成によって、等価回路のアドミッタンス周波数特性は、図17Cに示すように、共振周波数frでアドミッタンスが極大となり、反共振周波数faでアドミッタンスが極小となる。ここで、共振周波数frと反共振周波数faとは、次の関係にある。
fr=1/{2π√(L1×C1)}
fa=fr√(1+C1/C0)
このようなアドミッタンス周波数特性を有する音響共振器500をフィルタとして応用した場合、圧電体501の共振振動を利用するため、小型で低損失のフィルタを実現することが可能となる。
一方、電極でのエネルギーロスを少なくして、かつ、共振周波数の温度変化に対する安定性を改善させるために、例えば特開2003−87085号公報(特許文献2)で提案されている音響共振器も存在する。図18は、特許文献2に開示されている従来の音響共振器の基本構造を説明する断面図である。この従来の音響共振器510の構造は、キャビティ514が形成された基板515上に、支持層513が形成されている。支持層516の上には下部電極513が形成されている。下部電極513の上には圧電体511が形成されている。圧電体511の上には上部電極512が形成されている。
上記従来の音響共振器では、支持層516の厚みと、圧電体511、上部電極512及び下部電極513からなる振動部の厚みとが同じに設計、すなわち下部電極513と支持層516との境界面が、n倍波による変位分布の腹の位置に設けられている。このように構成することで、従来の音響共振器は、電極部による振動のロス低減を図っている。
特開昭60−68711号公報 特開2003−87085号公報
ところで、音響共振器では、実際には一部が基板に固定されているため、全体が厚み縦振動の自由振動を行うわけではない。振動部は、図17Aに示すように、キャビティの周辺部に位置する固定されて振動する領域と、キャビティの開口部に位置する両端が自由端として振動する領域とに分かれる。振動部において振動部の厚みにより決定される振動が主共振振動として励振される。しかし、振動部で励振された周波数f1の振動が、キャビティ周辺部の固定領域で基板に漏れるといった現象が生ずる。この現象は、振動部が固定されているキャビティ周辺部が、実際には完全な固定端となっていないことが原因で発生する。そのため、振動部で発生した横モード振動が固定部を通して基板に伝搬し、振動漏れが生ずる。その結果、漏れた振動が他の振動を励振することで、望まれる厚さ方向伸び振動の基本モード(1/2波長モード、周波数f1)以外に、主共振振動(f1)の近くに不要振動が生じることとなる。これはつまり、本来圧電体内部で振動の励振に使用されるエネルギーのうちの一部が、振動漏れにより損失として扱われることを意味する。
このような不要振動が生じるのは、固定部において基板に振動の漏れが生じることにより、スプリアス振動の励振が起こるためである。例えば、キャビティ深さによって決定される振動モードの共振周波数が主共振周波数付近に存在した場合、振動の漏れにより、キャビティ深さによって決定される振動がスプリアスとして振動部の共振周波数付近に発生する。この生じた不要振動、すなわちスプリアスの周波数が共振周波数frと反共振周波数faとの間に存在した場合、図19Aに示すようにスプリアスが現れる。このようなスプリアスを有する音響共振器を、図19Bのように並列接続してフィルタを形成すると、図19Cに示すように、通過帯域の部分に好ましくない通過特性が現れる。この通過特性は、通信の品質低下を招く。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示された従来の音響共振器では、支持部から基板への振動漏れによって発生する不要振動、つまりキャビティ深さにより決定する不要振動については考慮されていない。従って、従来の技術では、スプリアスのないアドミッタンス周波数特性を有する音響共振器を実現することはできない。
それ故に、本発明の目的は、振動漏れによる不要振動を防ぎ、スプリアスの発生を抑制させた音響共振器及びフィルタを提供することである。
本発明は、所定の周波数で振動する音響共振器に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の基本的な音響共振器は、次の特徴を有した振動部、基板部及び支持部を備える。振動部は、圧電体、圧電体の上面に設けられた上部電極、及び圧電体の下面に設けられた下部電極で構成される。基板部には、振動部の水平断面面積以上の開口部面積を有する空洞が形成されている。支持部は、振動部と基板部との間に形成される。そして、振動部は、基板部に対する垂直方向の投影形状が空洞の開口部内に収納される位置で支持部上に配置される。
この構造の特徴は、振動部及び支持部が、互いに垂直方向厚みが異なり、かつ、双方の垂直方向厚みの合計が振動周波数の1波長と一致し、かつ、圧電体と下部電極との境界面が振動の腹とならない形状に、それぞれ形成されることである。この構造では、振動周波数の半波長に対する前記支持部の厚みの比が−30%〜+20%であることが望ましい。
また、本発明の応用的な音響共振器は、次の特徴を有した振動部、基板部及び支持部を備える。振動部は、第1の圧電体、第1の圧電体の上面に設けられた上部電極、及び第1の圧電体の下面に設けられた第1の下部電極で構成される。基板部には、振動部の水平断面面積以上の開口部面積を有する空洞が形成されている。支持部は、第2の圧電体、第2の圧電体の下面に設けられた第2の下部電極、及び第2の下部電極の下面に設けられた支持層で構成され、振動部と基板部との間に形成される。そして、振動部は、基板部に対する垂直方向の投影形状が空洞の開口部内に収納される位置で支持部上に配置される。
この構造の特徴は、振動部及び支持部が、互いに垂直方向厚みが異なり、かつ、双方の垂直方向厚みの合計が振動周波数の1波長と一致し、かつ、第1の圧電体と第1の下部電極との境界面が振動の腹とならない形状に、それぞれ形成されることである。この構造では、振動周波数の半波長に対する前記支持部の厚みの比が−40%〜+40%であることが望ましい。
好ましくは、支持部に構成される第2の圧電体及び第2の下部電極は、水平断面面積が空洞の開口部面積以下で形成され、基板部に対する垂直方向の投影形状が空洞の開口部内に収納される位置に配置される。
また、振動部は、絶縁層を介して第1の圧電体の上面に上部電極が引き出し形成されていてもよい。この場合には、振動部及び支持部の厚みは、支持部上に形成される絶縁層の上面及び絶縁層を介して支持部上で引き回される上部電極の配線の上面が、振動の腹とならないように形成されていることが好ましい。
上述した本発明の音響共振器は、単独でフィルタとして機能するが、いずれか2つ以上をラダー型に接続すれば、様々な周波数特性のフィルタを実現することができる。また、このフィルタを送信フィルタ及び受信フィルタに用いて移相回路を加えれば、共用器を構成することができる。この共用器は、信号を分波する分波器等と共に通信機器に用いることができる。さらには、上記フィルタは、入力信号を切り替えて出力するスイッチ等と共に通信機器に用いることができる。
以上のように、本発明の音響共振器によれば、全体として1波長モードで振動する振動部及び支持部の厚みを異ならせる。また、振動部及び空洞のサイズ及び位置関係を調整する。これにより、振動部の共振周波数と支持部の共振周波数とを異ならせることができ、横方向への振動の伝播を低減させることができる。よって、振動部の共振周波数と反共振周波数との間にスプリアスが生じないアドミッタンス周波数特性を得ることができる。また、絶縁層を形成する場合でも、振動部の共振周波数と支持部の共振周波数とを異ならせることができ、横方向への振動の伝播を低減させることができる。また、支持部にも圧電体及び下部電極からなる振動部を形成すれば、支持部に漏れた振動も有効に電気エネルギーから機械エネルギーに変換させることができる。
(音響共振器の第1実施例)
図1は、本発明の音響共振器の第1実施例を示す構造断面図である。図1において、音響共振器1は、基板部30と、基板部30上に設けられた支持部20と、支持部20上に設けられた振動部10とで構成される。基板部30は、振動部10の縦振動を確保するための空洞(キャビティ)31を有している。支持部20は、振動部10を基板部30に支持させるための支持層である。振動部10は、窒化アルミニウム(AlN)等の圧電材料で形成された圧電体11と、圧電体11の上面に設けられた上部電極12と、圧電体11の下面に設けられた下部電極13とから構成される。上部電極12及び下部電極13は、例えばモリブデンで形成される。この振動部10は、下部電極13を下側にして支持部20上に載置される。
上記構成による音響共振器1は、1波長モードで励振されるように設計されると共に、以下の特徴的な構造で設計されている。
基板部30に形成されるキャビティ31と振動部10との間には、以下の関係がある。まず、キャビティ31の開口部Cの面積が、振動部10の水平断面Dの面積以上となることである。そして、振動部10が、支持部20上において、基板部30に対する振動部10の垂直方向の投影形状がキャビティ31の開口部C内に収納される位置に配置されることである。なお、キャビティ31の形状は、上記関係を満足しつつ厚み縦振動を確保できれば、その形状は自由に設計することができる。図1は、断面形状が台形であるキャビティ31が基板部30に形成された例を示したものである。
さらに、振動部10と支持部20との間には、以下の関係がある。まず、振動部10の垂直方向の厚みt1と支持部20の垂直方向の厚みt2との合計が、音響共振器1の共振周波数frの1波長と一致していることである(1波長=t1+t2)。そして、振動部10の厚みt1と支持部20の厚みt2とが、異なっていることである(t1≠t2)。つまりこれは、振動部10の厚みt1及び支持部20の厚みt2が、共に共振周波数frの半波長(図1に示す位置a)にならないように設計されることを意味する(半波長≠t1、t2)。すなわち、振動部10の共振周波数frs=vs/(2×t1)及び支持部20の共振周波数frc=vc/(2×t2)がfrs≠frcとなるように、各々の厚みが設定される。なお、vsは振動部10内の平均音速、vcは支持部20内の音速である。
次に、この構造により、生じる効果を説明する。
上記従来技術で説明したように、不要振動すなわちスプリアスが生じるのは、振動部を基板部に固定する部材を介して、基板部に振動漏れが生じるためである。本発明の音響共振器1では、従来と同様に、振動部10と支持部20とで形成された領域Aでは、振動部10で励振された振動が支持部20に漏れて全体として共振周波数frの1波長の振動となる。しかし、振動部10の厚みt1と支持部20の厚みt2とが、それぞれ共振周波数frの半波長とならないように設定される構造により、支持部20のみで形成された領域Bの共振周波数は、領域Aの共振周波数とは異なる。さらに、振動部10とキャビティ31とが、特殊なサイズ及び位置関係にある。その結果、領域Aにおいて横方向(厚さと垂直な方向)に進む振動の励振が抑制されて領域Bには伝搬されず、実質的に領域Aのみに振動を閉じ込めることができ、共振周波数fr付近における不要振動の発生を防ぐことができるという効果が得られる。
図2A及び図2Bに、音響共振器のアドミタンス周波数特性をシミュレーションした結果の一例を示す。図2Aは、本実施形態の音響共振器1のアドミタンス周波数特性を示し、図2Bは、図17Cに示した従来の音響共振器のアドミタンス周波数特性を示す。図2Aのように、音響共振器1の特性では、共振周波数と反共振周波数との間にスプリアスが発生しないアドミッタンス曲線が得られる。よって、この音響共振器1を用いてフィルタを構成すると、通過特性曲線は滑らかなものとなる。音響共振器1の特性では、スプリアスが発生して所望のアドミッタンス曲線が得られていない。
振動部10の厚みt1及び支持部20の厚みt2の最適な設定は、次のように考えることができる。図3A〜図3Cは、音響共振器1の変位分布と電荷分布とを説明する図である。図3Aは、共振周波数の半波長(振動が最大となる変位分布の腹)の位置aが、下部電極13内に設定された音響共振器1を示した図である。図3Bは、共振周波数の半波長の位置aが、下部電極13の上面(圧電体11と下部電極13との境界面付近)に設定された音響共振器1を示した図である。図3Cは、共振周波数の半波長の位置aが、圧電体11内に設定された音響共振器1を示した図である。周知のように、振動部10では、圧電体11の部分に存在する電荷だけが振動に変換される。このため、図3Aの音響共振器1では、下部電極13に分布される電荷が有効電荷とならない。逆に、図3Cの音響共振器1では、圧電体11の部分に存在する電荷は増えても、極性が反対の電荷同士が打ち消し合って有効電荷が少なくなる。よって、図3Bに示す構造の音響共振器1が、振動漏れによるエネルギー損失を低減しかつ電荷を有効に振動に変換できる、最も好ましい高Q値及び広帯域な音響共振器となる。
しかし、実際の製品では、下部電極13へ接続される配線パターンが下部電極13と同じ厚みで形成されるものと考えられる。すなわち、この配線パターンが形成されている領域Bの一部分は、支持部20と下部電極13とを合わせた厚みと同じになる。よって、図3Bに示すように、共振周波数の半波長の位置aを下部電極13の上面に設定してしまうと、配線パターンが形成されている領域Bの一部分では、共振周波数が領域Aと一致してしまい、領域Aから領域Bへの振動漏れが生じる。従って、実用的には、下部電極13の上面位置を除いた以下に示す範囲内で、共振周波数の半波長の位置aを設計するのが好ましい。
実用的な音響共振器1の設計例を図4A及び図4Bに示す。図4A及び図4Bは、圧電体11に対する電極の厚みが無視できない(電極/圧電体>0.01である)場合の、支持部20の厚みと共振周波数の波長との関係の一例を説明する図である。音響共振器1のQ値を高くさせるためには、できるだけアドミタンス周波数特性における共振周波数と反共振周波数との差を大きくすることが好ましい。図4Aは、支持部20の厚みt2の半波長からのズレ量と、共振周波数と反共振周波数の差との関係を示している。図4Bは、支持部20の厚みt2の半波長からのズレ量と、所望の周波数帯域のフィルタが実現できるかどうかの結果を示したものである。これらから、半波長に対する厚みt2の比が−30%〜+20%である支持部20では、所望の周波数帯域において不要共振のない特性が得られ、結果フィルタ特性として通過損失1.5dB以下が実現可能であることが分かった。さらに、半波長に対する厚みt2の比が−20%〜5%の範囲では、通過損失1dB以下が実現可能であった。
以上のように、本発明の第1実施例の音響共振器1によれば、全体として1波長モードで振動する振動部10及び支持部20の厚みを異ならせる。また、振動部10及びキャビティ31のサイズ及び位置関係を調整する。これにより、振動部10の共振周波数と支持部20の共振周波数とを異ならせることができ、横方向への振動の伝播を低減させることができる。よって、振動部10の共振周波数と反共振周波数との間にスプリアスが生じないアドミッタンス周波数特性を得ることができる。
なお、本第1実施例では、振動部10を、圧電体11、上部電極12及び下部電極13によって構成した例を示したが、構成は第1実施例に示したものに限られず、上部電極12と下部電極13との間に圧電体11に加えて誘電体膜14を形成してもよい(図5)。この場合も、第1実施例で説明したように、厚みt2が共振周波数frの半波長にならないように設計することで同様の効果を得ることができる。また、厚みt2が共振周波数frの半波長にならないように設計する条件を満たすのであれば、誘電体膜14を形成する場所は、図5に示したように上部電極12と圧電体11との間以外にも、下部電極13と圧電体11との間、又はその両方の間であってもよい。
(音響共振器の第2実施例)
図6Aは、本発明の音響共振器の第2実施例を示す構造断面図である。図6Aにおいて、音響共振器2は、基板部30と、基板部30上に設けられた支持部20と、支持部20上に設けられた振動部40とで構成される。図6Aに示すように、音響共振器2は、上記音響共振器1の振動部10を振動部40に代えた構成である。以下、この異なる構成部分を中心に音響共振器2を説明する。
振動部40は、窒化アルミニウム等の圧電材料で形成された圧電体11と、圧電体11の上面に設けられた上部電極12と、圧電体11の下面に設けられた下部電極13とから構成される。圧電体11と上部電極12との間には、絶縁層44が形成されており、上部電極12の基板部30上の配線引き回しと下部電極13の基板部30上の配線引き回しとを、完全に絶縁させている。このような絶縁層44の形成は、下部電極13の劣化を防止するのに役立つ。絶縁層44には、酸化シリコン(SiO2)、窒化アルミニウム、又は窒化シリコン(SiN)等の絶縁材料が用いられる。
上記構成による音響共振器2も、上述したように1波長モードで励振されるように設計されると共に、以下の特徴的な構造で設計されている。まず、キャビティ31の開口部Cの面積が、振動部40の水平断面Eの面積以上となることである。そして、振動部40が、支持部20上において、基板部30に対する振動部40の垂直方向の投影形状がキャビティ31の開口部C内に収納される位置に配置されることである。次に、振動部40の垂直方向の厚みt1と支持部20の垂直方向の厚みt2との合計が、音響共振器2の共振周波数frの1波長と一致していることである。そして、振動部40の厚みt1と、支持部20の厚みt2に上部電極12及び下部電極13の引き回し配線と絶縁層44との厚みt3を加えた厚みとが、異なっていることである(t1≠(t2+t3))。すなわち、絶縁層44を介して支持部20上で引き回される上部電極12の配線の上面が、半波長の位置a(振動の腹)にならないように、各々の厚みが形成される。
以上のように、本発明の第2実施例の音響共振器2によれば、絶縁層44を形成する場合でも、振動部40の共振周波数と支持部20の共振周波数とを異ならせることができ、横方向への振動の伝播を低減させることができる。よって、振動部40の共振周波数と反共振周波数との間にスプリアスが生じないアドミッタンス周波数特性を得ることができる。なお、上部電極12を積層する位置は図6Aで示したもの以外にも、図6Bで示した位置であってもよい。このようにすれば、上部電極12の劣化を防止することができる。また、図6Aで示した上部電極12の上にさらに絶縁層を設けてもよい。この場合には、この絶縁層の厚みも考慮して設計する必要がある。
(音響共振器の第3実施例)
図7は、本発明の音響共振器の第3実施例を示す構造断面図である。図7において、音響共振器3は、基板部30と、基板部30上に設けられた支持部50と、支持部20上に設けられた振動部10とで構成される。図7に示すように、音響共振器3は、上記音響共振器1の支持部20を支持部50に代えた構成である。以下、この異なる構成部分を中心に音響共振器3を説明する。
支持部50は、支持層51と、支持層51の上に形成された下部電極53と、下部電極53の上に形成された圧電体52で構成される。圧電体52は、窒化アルミニウム等の圧電材料で形成される。これはすなわち、支持部50に振動部10とは異なる第2の振動部が形成されることを意味する。この場合、振動部10の下部電極13は、第2の振動部の上部電極を兼ねる中間電極として機能する。好ましくは、この圧電体52及び下部電極53は、水平断面が振動部10の水平断面と一致するように設計される。このように、音響共振器3では、支持部50に圧電体52及び下部電極53からなる振動部を形成することによって、通常なら支持部50に漏れて損失となる振動を有効に利用することができる。なお、下部電極53は、例えばモリブデンで形成される。
上記構成による音響共振器3も、上述したように1波長モードで励振されるように設計されると共に、以下の特徴的な構造で設計されている。まず、キャビティ31の開口部Cの面積が、振動部10の水平断面D、又は圧電体52や下部電極53の水平断面Fの面積以上となることである。そして、基板部30に対する支持部50の圧電体52及び下部電極53の垂直方向の投影形状、及び基板部30に対する振動部10の垂直方向の投影形状が、それぞれキャビティ31の開口部C内に収納される位置に配置されることである。次に、振動部10の垂直方向の厚みt1と支持部50の垂直方向の厚みt2との合計が、音響共振器3の共振周波数frの1波長と一致していることである。そして、振動部10の厚みt1と支持部50の厚みt2とが、異なっていることである。
この振動部10の厚みt1及び支持部50の厚みt2の最適な設定も、上述した音響共振器1の場合と同様に考えることができる。すなわち、支持部50と下部電極13との境界面が、半波長の位置a(振動の腹)にならないように、各々の厚みが形成される。図8A〜図8Cは、音響共振器3の変位分布と電荷分布とを説明する図である。図で分かるように、音響共振器3は、支持部50を振動可能な構成としているため、変換できる電荷が多くなり特性の劣化が少ない。
また、実用的な音響共振器3の設計例を図9A及び図9Bに示す。図9Aは、支持部50の厚みt2の半波長からのズレ量と、共振周波数と反共振周波数の差との関係を示している。図9Bは、支持部50の厚みt2の半波長からのズレ量と、所望の周波数帯域のフィルタが実現できるかどうかの結果を示したものである。これらから、半波長に対する厚みt2の比が−40%〜+40%である支持部50では、所望の周波数帯域において不要共振のない特性が得られ、結果フィルタ特性として通過損失1.5dB以下が実現可能であることが分かった。さらに、半波長に対する厚みt2の比が−30%〜20%の範囲では、通過損失1dB以下が実現可能であった。
以上のように、本発明の第3実施例の音響共振器3によれば、支持部50に振動部を形成しているので、上記第1の実施形態の効果に加えて、支持部50に漏れた振動も有効に電気エネルギーから機械エネルギーに変換させることができる。なお、図10A及び図10Bに示す音響共振器4及び4’のように、この音響共振器3に対して上記第2の実施形態で説明した絶縁層54を同様に設けることができる。
(音響共振器の第4実施例)
図11は、本発明の音響共振器の第4実施例を示す構造断面図である。図11において、音響共振器5は、基板部30と、基板部30上に設けられた支持部60と、支持部60上に設けられた振動部10とで構成される。図11に示すように、音響共振器5は、上記音響共振器3の支持部50を支持部60に代えた構成である。以下、この異なる構成部分を中心に音響共振器5を説明する。
支持部60は、支持層51と、支持層51の上に形成された下部電極63と、下部電極63の上に形成された圧電体62で構成される。音響共振器3と音響共振器5との違いは、圧電体及び下部電極の長さである。音響共振器5の圧電体62及び下部電極63は、キャビティ31の開口部Cよりも大きく形成される。
上記構成による音響共振器5も、上述したように1波長モードで励振されるように設計されると共に、以下の特徴的な構造で設計されている。まず、キャビティ31の開口部Cの面積が、振動部10の水平断面Dの面積以上となることである。そして、振動部10が、支持部20上において、基板部30に対する垂直方向の投影形状がキャビティ31の開口部C内に収納される位置に配置されることである。次に、振動部10の垂直方向の厚みt1と支持部60の垂直方向の厚みt2との合計が、音響共振器5の共振周波数frの1波長と一致していることである。そして、振動部10の厚みt1と支持部60の厚みt2とが、異なっていることである。すなわち、支持部60と下部電極13との境界面が、半波長の位置a(振動の腹)にならないように、各々の厚みが形成される。
以上のように、本発明の第4実施例の音響共振器5によれば、支持部60に形成する圧電体62及び下部電極63でも振動部10を支持するので、上記第3の実施形態の効果に加えて、支持部60の強度に関する信頼性が向上する。なお、この音響共振器5においても、図10A及び図10Bと同様に絶縁層を設けることができる。また、圧電体62及び下部電極63で十分に強度が保たれるのであれば、支持層51を省略することも可能である。
上述した第1実施例の音響共振器1〜第4実施例の音響共振器5は、1つ又は複数組み合わせることでフィルタとなり得る。以下、複数組み合わせた場合のフィルタ及びこのフィルタを用いた装置について説明する。
(音響共振器を用いたフィルタの第1実施例)
図12A及び図12Bは、本発明の音響共振器を用いたフィルタの第1実施例を示す図である。図12Aに示すフィルタ7は、本発明の第1実施例の音響共振器1及び/又は第2実施例の音響共振器2をL型に接続した1段のラダーフィルタである。第1の音響共振器71は、直列共振器として動作するように接続される。すなわち、入力端子73と出力端子74との間に直列に接続される。第2の音響共振器72は、並列共振器として動作するように接続される。すなわち、入力端子73から出力端子74へ向かう経路と接地面との間に接続される。ここで、第1の音響共振器71の共振周波数を第2の音響共振器72の共振周波数よりも高く設定すれば、帯域通過特性を有するラダーフィルタを実現することができる。好ましくは、第1の音響共振器71の共振周波数と第2の音響共振器72の反共振周波数とを、実質上一致又は近傍に設定することにより、より通過帯域の平坦性に優れるラダーフィルタを実現することができる。
なお、上記第1実施例では、L型構成のラダーフィルタを例示して説明を行ったが、その他のT型構成やπ型構成のラダーフィルタや、格子型構成のラダーフィルタでも同様の効果を得ることができる。また、ラダーフィルタは、図12Aのように1段構成であっても、図12B等のように多段構成であってもよい。
(音響共振器を用いたフィルタの第2実施例)
図13は、本発明の音響共振器を用いたフィルタの第2実施例を示す図である。図13に示すフィルタ8は、本発明の第3実施例の音響共振器3及び/又は第4実施例の音響共振器4によるスタック型のフィルタである。音響共振器81は、入力端子83と出力端子84との間に直列に接続される。音響共振器81の中間電極は、接地面に接続される。このように、スプリアスのない音響共振器81を使用すれば、通過帯域の平坦性に優れるスタック型フィルタを実現することができる。
なお、スタック型フィルタは、図13のように1段構成であっても、多段構成であってもよい。また、第1実施例の音響共振器1及び/又は第2実施例の音響共振器2を組み合わせた構成でも同様の効果を得ることができる。
(音響共振器を用いた装置の第1実施例)
図14は、本発明の音響共振器を用いた装置の第1実施例を示す図である。図14に示す装置9aは、図12Bのフィルタを用いた共用器である。この装置9aは、複数の音響共振器で構成されるTxフィルタ(送信フィルタ)91と、複数の音響共振器で構成されるRxフィルタ(受信フィルタ)92と、2つの伝送線路で構成される移相回路93とからなる。Txフィルタ91及びRxフィルタ92は、最適な周波数配置を有するフィルタであるので、低損失等の特性の優れた共用器を得ることができる。なお、フィルタの数やフィルタを構成する音響共振器の段数等は、図14に例示したものに限られず自由に設計することが可能である。
(音響共振器を用いた装置の第2実施例)
図15は、本発明の音響共振器を用いた装置の第2実施例を示す図である。図15に示す装置9bは、図14の共用器を用いた通信機器である。この装置9bは、アンテナ101と、2つの周波数信号を分離するために用いられる分波器102と、2つの共用器103及び104とで構成される。共用器103又は共用器104のいずれかが、図14で示した共用器となる。このように、低損失等の特性の優れた共用器を用いれば、低損失な通信機器を実現することができる。
(音響共振器を用いた装置の第3実施例)
図16は、本発明の音響共振器を用いた装置の第3実施例を示す図である。図16に示す装置9cは、図12Aや図12Bや図13のフィルタを用いた通信機器である。この装置9cは、2つのアンテナ111及び112と、2つの周波数信号を切り替えるためのスイッチ113と、2つのフィルタ114及び115とで構成される。図16の通信機器が図15の通信機器と異なる点は、分波器102の代わりにスイッチ113を、共用器103及び104の代わりにフィルタ114及び115を用いている点である。このように構成しても、低損失な通信機器を実現することができる。
本発明の音響共振器及びフィルタは、携帯電話、無線通信又はワイヤレスのインターネット接続等に利用可能であり、特にスプリアスを抑えたアドミッタンス周波数特性を得たい場合等に適している。
本発明の音響共振器の第1実施例を示す構造断面図 本実施形態の音響共振器のアドミタンス周波数特性を示す図 図17Cに示した従来の音響共振器のアドミタンス周波数特性を示す図 第1実施例の音響共振器の変位分布と電荷分布とを説明する図 第1実施例の音響共振器の変位分布と電荷分布とを説明する図 第1実施例の音響共振器の変位分布と電荷分布とを説明する図 第1実施例の音響共振器における、支持部の厚みと共振周波数の波長との関係の一例を説明する図 第1実施例の音響共振器における、支持部の厚みと共振周波数の波長との関係の一例を説明する図 本発明の音響共振器の第1実施例の応用例を示す構造断面図 本発明の音響共振器の第2実施例を示す構造断面図 本発明の音響共振器の第2実施例の応用例を示す構造断面図 本発明の音響共振器の第3実施例を示す構造断面図 第3実施例の音響共振器の変位分布と電荷分布とを説明する図 第3実施例の音響共振器の変位分布と電荷分布とを説明する図 第3実施例の音響共振器の変位分布と電荷分布とを説明する図 第3実施例の音響共振器における、支持部の厚みと共振周波数の波長との関係の一例を説明する図 第3実施例の音響共振器における、支持部の厚みと共振周波数の波長との関係の一例を説明する図 本発明の音響共振器の第3実施例の応用例を示す構造断面図 本発明の音響共振器の第3実施例の応用例を示す構造断面図 本発明の音響共振器の第4実施例を示す構造断面図 本発明の音響共振器を用いたフィルタの第1実施例を示す図 本発明の音響共振器を用いたフィルタの第1実施例を示す図 本発明の音響共振器を用いたフィルタの第2実施例を示す図 本発明の音響共振器を用いた装置の第1実施例を示す図 本発明の音響共振器を用いた装置の第2実施例を示す図 本発明の音響共振器を用いた装置の第3実施例を示す図 従来の音響共振器を説明するための図 従来の音響共振器を説明するための図 従来の音響共振器を説明するための図 従来の音響共振器を説明するための図 従来の他の音響共振器を説明するための図 従来の音響共振器に生じる問題を説明するための図 従来の音響共振器に生じる問題を説明するための図 従来の音響共振器に生じる問題を説明するための図
符号の説明
1〜5、71、72、81、500、510 音響共振器
7、8、91、92、114、115 フィルタ9a、103、104 共用器
9b、9c 通信機器
10、40 振動部
11、52、62、501、511 圧電体
12、502、512 上部電極
13、53、63、503、513 下部電極
14 誘電体膜
20、50、60 支持部
30、505、515 基板部(基板)
31、504、514 キャビティ
44、54 絶縁層
51、516 支持層
93 移相回路
101、111、112 アンテナ
102 分波器
113 スイッチ

Claims (11)

  1. 所定の周波数で振動する音響共振器であって、
    圧電体、圧電体の上面に設けられた上部電極、及び圧電体の下面に設けられた下部電極で構成される振動部と、
    前記振動部の水平断面面積以上の開口部面積を有する空洞が形成された基板部と、
    前記振動部と前記基板部との間に形成された支持部とを備え、
    前記振動部は、前記基板部に対する垂直方向の投影形状が前記空洞の開口部内に収納される位置で前記支持部上に配置され、
    前記振動部及び前記支持部は、互いに垂直方向厚みが異なり、かつ、双方の垂直方向厚みの合計が振動周波数の1波長と一致し、かつ、前記圧電体と前記下部電極との境界面が振動の腹とならない形状に、それぞれ形成されていることを特徴とする、音響共振器。
  2. 振動周波数の半波長に対する前記支持部の厚みの比が−30%〜+20%であることを特徴とする、請求項1に記載の音響共振器。
  3. 前記振動部は、絶縁層を介して前記圧電体の上面に前記上部電極が引き出し形成されており、前記振動部及び前記支持部の厚みは、前記支持部上に形成される前記絶縁層の上面及び前記絶縁層を介して前記支持部上で引き回される前記上部電極の配線の上面が、振動の腹とならないように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の音響共振器。
  4. 所定の周波数で振動する音響共振器であって、
    第1の圧電体、第1の圧電体の上面に設けられた上部電極、及び第1の圧電体の下面に設けられた第1の下部電極で構成される振動部と、
    前記振動部の水平断面面積以上の開口部面積を有する空洞が形成された基板部と、
    第2の圧電体、第2の圧電体の下面に設けられた第2の下部電極、及び第2の下部電極の下面に設けられた支持層で構成され、前記振動部と前記基板部との間に形成された支持部とを備え、
    前記振動部は、前記基板部に対する垂直方向の投影形状が前記空洞の開口部内に収納される位置で前記支持部上に配置され、
    前記振動部及び前記支持部は、互いに垂直方向厚みが異なり、かつ、双方の垂直方向厚みの合計が振動周波数の1波長と一致し、かつ、前記第1の圧電体と前記第1の下部電極との境界面が振動の腹とならない形状に、それぞれ形成されていることを特徴とする、音響共振器。
  5. 振動周波数の半波長に対する前記支持部の厚みの比が−40%〜+40%であることを特徴とする、請求項4に記載の音響共振器。
  6. 前記支持部に構成される第2の圧電体及び第2の下部電極は、水平断面面積が前記空洞の開口部面積以下で形成され、前記基板部に対する垂直方向の投影形状が前記空洞の開口部内に収納される位置に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の音響共振器。
  7. 前記振動部は、絶縁層を介して前記第1の圧電体の上面に前記上部電極が引き出し形成されており、前記振動部及び前記支持部の厚みは、前記支持部上に形成される前記絶縁層の上面及び前記絶縁層を介して前記支持部上で引き回される前記上部電極の配線の上面が、振動の腹とならないように形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の音響共振器。
  8. 請求項1又は請求項4に記載の音響共振器を、いずれか2つ以上をラダー型に接続して構成された、フィルタ。
  9. 請求項1又は請求項4に記載の音響共振器を、いずれか2つ以上をラダー型に接続して構成された送信フィルタと、
    請求項1又は請求項4に記載の音響共振器を、いずれか2つ以上をラダー型に接続して構成された受信フィルタと、
    前記送信フィルタと前記受信フィルタを接続する移相回路とを備える、共用器。
  10. 請求項9に記載の第1の共用器と、
    請求項9に記載の第2の共用器と、
    前記第1の共用器及び第2の共用器に信号を分波する分波器とを備える、通信機器。
  11. 請求項1又は請求項4に記載の音響共振器を、いずれか2つ以上をラダー型に接続して構成された第1のフィルタと、
    請求項1又は請求項4に記載の音響共振器を、いずれか2つ以上をラダー型に接続して構成された第2のフィルタと、
    入力信号を切り替えて前記第1のフィルタ又は第2のフィルタに出力するスイッチとを備える、通信機器。
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