JP2009282327A - 面発光装置及びこれを用いた自動取引装置 - Google Patents

Abstract

【課題】発光させることが所望される面の裏側に他の機器が配置されていても広い面積の面を発光させることができる面発光装置及びこれを用いた自動取引装置を提供する。
【解決手段】面発光装置１０では、透明なプレート５４の一方の表面に複数の錘状ディンプル５６を形成し、光源５２によってプレート５４の側面からプレート５４の内部に向けて光を照射し、ディンプル５６によってプレート５４の他方の面に向けて光を反射させるようにした。ディンプル５６が形成されたプレート５４の表面と隣接して黒色のバックシート５８を設けてもよい。このような面発光装置１０を自動取引装置の入出力インターフェイス装置の指示器として用いることもできる。
【選択図】図１

Description

本発明は、広い面積の面を発光させる面発光装置及びこれを用いた自動取引装置に関する。

銀行の現金自動預入支払機（ＡＴＭ）やコンビニエンスストアの情報キオスク端末などの自動取引装置では、例えば特許文献１に記載されているように、プリンタの用紙排出口、磁気カードリーダのカード挿入口、非接触ＩＣカードポート、イメージスキャナなどの入出力インターフェイスの近くに指示ランプを設けて、操作すべき入出力インターフェイスを照射光によって指示し、操作者を誘導するようにしていることが多い。このような指示ランプは、入出力インターフェイスの近くに透明なアクリル部材等をはめ込み、その裏側に配置された光源を必要に応じて発光させるようになっていることが一般的である。

特開平１１−６６２５２号公報

操作者による入出力インターフェイスの認識を容易にするためには、指示ランプは大きいほうがよく、広い面で発光できることが好ましい。しかしながら、広い面で発光させるためには、例えば縦横に複数のＬＥＤやランプを配列しなければならず、多くのＬＥＤやランプが必要になる。また、プリンタの用紙排出口や磁気カードリーダのカード挿入口の周囲の環状表面を発光させたり、非接触ＩＣカードポートのカードポート面自体を発光させたりするためには、透明なアクリル部材の後にＬＥＤなどの光源を配置しなければならないが、プリンタの用紙排出口、カードリーダのカード挿入口、非接触ＩＣカードポートのカードポート面、イメージスキャナのスキャン面などの内部には、プリンタユニット、磁気カードリーダユニット、通信ユニット、スキャナユニットなどが存在するため、光源を自由に配置することができず、広い面積を発光させることは困難であった。

よって、本発明の目的は、従来技術に存する問題を解消して、発光させることが所望される面の裏側に他の機器が配置されていても広い面積の面を発光させることができるようにすることにある。

上記目的を達成するために、本発明によれば、広い面積の面を発光させる面発光装置であって、透明なプレートの一方の表面に複数の錘状ディンプルを形成し、光源によって前記プレートの側面から前記プレートの内部に向けて光を照射し、前記ディンプルによって前記他方の面に向けて光を反射させるようにした面発光装置が提供される。

透明なプレートの側方に配置された光源からプレートの内部に光を照射すると、光がプレートに設けられた錘状ディンプルの表面によってプレートの表面に垂直な方向に反射されるので、プレートが面として発光することになる。また、光源は、プレートの側方に配置され、プレートの裏側に配置される必要がないので、プレートの裏側に他の機器を配置することができる。

前記面発光装置は、前記複数の錘状ディンプルが形成された表面と隣接してバックシートをさらに備えることが好ましい。
また、前記複数の錘状ディンプルは異なる大きさのディンプルを含むことが好ましい。
さらに、前記複数の錘状ディンプルの配置によって前記他方の面に所定のパターンを表示させるようになっていることが好ましい。
前記プレートの中央に開口部が設けられていてもよい。
また、前記プレートは透明なプラスチック材料から形成することができる。

また、本発明によれば、上記面発光装置を入出力インターフェイス装置の指示器として使用した自動取引装置が提供される。
上記自動取引装置において、前記面発光装置が入出力インターフェイス装置を取り囲むように配置されていることが好ましい。また、前記自動取引装置は情報キオスク端末とすることができる。

なお、本願において、用語「自動取引装置」は、銀行の現金自動預入支払機（ＡＴＭ）、病院や会社などでの受付や案内やコンビニエンスストアなどでの特定サービスの提供に用いられる情報キオスク端末を含むものとする。

本発明によれば、透明なプレートの側方に配置した光源からプレートの内部に照射された光を、プレートに形成された錘状ディンプルによりプレートの表面と垂直な方向に反射させるので、透明のプレートを面として発光させることができる。また、光源は、透明なプレートの側方に配置されており、透明なプレートの裏側に他の機器を配置することができるので、例えば非接触ＩＣカードポートの裏側に通信ユニットを配置しながら非接触ＩＣカードポートの面全体を発光させることが可能になる。

以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。
最初に、図６を参照して本発明による面発光装置１０を使用した情報キオスク端末１２の全体構成について説明する。情報キオスク端末１２は、床面上に設置される基台部１４と、基台部１４の上部に取り付けられた表示部１６と、基台部１４の上部の前面に設けられた取引部１８とを含む。基台部１４の底面には、安定のために、基台部１４の設置面よりも面積の広い底板２０を取り付けてもよい。

表示部１６には、タッチパネル２２が設けられており、操作者がタッチパネル２２の画面に触れることで情報の入力や命令の選択を行うことができるようになっている。タッチパネル２２は一般的なものであるので、ここでは説明を省略する。また、タッチパネル２２の下部にはスピーカ部２４が設けられており、操作音や音声案内などを発することができるようになっている。さらに、表示部１６は、基台部１４に旋回可能に取り付けられており、操作者に合わせて表示部１６の傾きを調整できるようになっている。

取引部１８には、用紙に印刷を行うためのプリンタユニットと、磁気カードの読み取りを行うための磁気カードリーダユニットと、通信により非接触ＩＣカードに記憶される情報の読み取り及び書き込みを行うための非接触ＩＣカードユニットと、暗証番号などの数字を入力するためのキーパッドユニット、二次元バーコードや非磁気式カードの表示情報を読み取るためのイメージスキャナユニットなどの入出力インターフェイス装置が設けられている。図示される実施形態では、取引部１８の前面から前方に突出した突出部３６内に、非接触ＩＣカードユニットと、キーパッドユニットと、イメージスキャナユニットとが設置されており、突出部３６の上面に、図中左から、非接触ＩＣカードユニットのカードポート面３０、キーパッドユニットのキーパッド３２及びイメージスキャナユニットのスキャン面３４が配置されている。また、取引部１８において突出部３６の上方に設けられた垂直面上には、図中左から、プリンタユニットからの用紙排出口２６、磁気カードリーダユニットへのカード挿入口２８が設けられている。しかしながら、これら入出力インターフェイス装置の配置は図示される実施形態のような配置に限定されるものではなく、適宜に選択することができる。

取引部１８の各入出力インターフェイス装置は、それぞれの操作が要求されるときに発光して操作者を誘導するために、面発光装置１０を備えている。詳細には、非接触ＩＣカードポートユニットのカードポート面３０の全体を発光させるように、面発光装置１０が設けられていると共に、プリンタユニットからの用紙排出口２６、磁気カードリーダユニットへのカード挿入口２８、キーパッドユニットのキーパッド３２、イメージスキャナユニットのスキャン面３４の周囲の表面を発光させるように面発光装置１０´が設けられている。

以下に、図１〜図５を参照して、入出力インターフェイス装置に用いられている面発光装置１０、１０´の詳細について説明する。

図１は取引部１８から取り外した状態の非接触ＩＣカードユニット３８の斜視図であり、図２は図１に示される非接触ＩＣカードユニット３８の組立分解図である。
非接触ＩＣカードユニット３８は、ケーシング４０と、ケーシング４０内の底部に取り付けられた制御基板４２と、制御基板４２の上方に支持された支持ブラケット４４上に取り付けられた通信ユニット４６（図２参照）とを含んでいる。制御基板４２は、通信ユニット４６と接続されており、通信ユニット４６の動作を制御する。通信ユニット４６は、通信ユニット４６の底面及び周側面を囲むように設けられた発泡体のような弾性部材４８を介して支持ブラケット４４上に取り付けられていることが好ましい。

ケーシング４０の上面には、本発明による面発光装置１０が取り付けられている。面発光装置１０は、ケーシング４０の上部に取り付けられる略矩形状のフレーム５０と、フレーム５０の一組の対向する側辺にフレーム５０の内方を照射するように取り付けられた光源５２と、フレーム５０の一組の対向する側辺に取り付けられた光源５２の間に介在させるようにフレーム５０上に取り付けられる透明なプレート５４とを含んでいる。各光源５２は、例えば一つ又は複数のＬＥＤとその発光を制御する制御基板とから構成することが好ましいが、ＬＥＤに代えて電球を使用してもよい。また、プレートは、透明な材料であれば適宜の材料から作成することができ、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネイト、ＡＢＳなど透明なプラスチック材料から作成することが好ましい。

プレート５４の一部の断面を拡大して示した図３に示されているように、プレート５４の一方の面には、ほぼ全体にわたって多数の錘状ディンプル５６が形成されており、プレート５４は、これらディンプル５６が設けられた面（以下、ディンプル面とも記載する。）をケーシング４０の内部に向け且つディンプル５６の設けられていない平坦な面（以下、平坦面とも記載する。）をケーシング４０の外部に向けるように、フレーム５０に取り付けられる。ディンプル５６は、ドリル加工などの機械加工によって設けてもよく、成形により設けてもよい。さらに、ディンプル５６は、同じサイズのものを規則的に並べて設けてもよく、異なるサイズのものを含めたり、配置密度を変えて所定のパターンに並べて設けてもよい。例えば、ディンプル５６は、図４（ａ）及び（ｂ）に示されるように規則的に並べて設けてもよく、図４（ｃ）に示される矢印形状のように任意の形状に並べて設けてもよい。

フレーム５０とプレート５４との間には、光源５２からの光を効率よくケーシング４０の外部に向けて反射するために、プレート５４のディンプル面に隣接してバックシート５８を設けることが好ましい。バックシート５８は、装置のデザインに合わせて任意の色とすることができるが、光を反射しやすい濃色であることが好ましく、黒色であることがさらに好ましい。バックシート５８の材料には、プレート５４及びバックシート５８を挟んで通信ユニット４６と反対側に非接触ＩＣカードを配置したときに、通信ユニット４６と非接触ＩＣカードとの間の通信を妨げないものであれば任意のものを使用することができる。

このように構成された面発光装置１０が非接触ＩＣカードユニット３８の上方に取り付けられているので、プレート５４の平坦面が非接触ＩＣカードユニット３８のカードポート面３０を形成することになる。一方、面発光装置１０において、フレーム５０の一組の対向する側辺に取り付けられた光源５２によってプレート５４の側面からプレート５４の内部に向けて光を照射すると、照射された光がプレート５４に形成された錘状のディンプル５６の表面とバックシート５８とによって平坦面側に反射される。錘状のディンプル５６はプレート５４のほぼ全体にわたって設けられているため、プレート５４は、面として発光し、非接触ＩＣカードユニット３８のカードポート面３０全体を発光させることができる。したがって、簡単な構造で従来のような指示ランプよりも広い面積を発光させることが可能になり、操作者がより認識しやすくなる。

また、光源５２はプレート５４の側方に設けられており、プレート５４のディンプル面側には光源５２は設けられていないので、光源５２が通信ユニット４６のような他のユニットの設置の障害となることがない。したがって、面発光装置１０のプレート５４の平坦面側（すなわち、プレート５４の下方）に通信ユニット４６など他のユニットを自由に配置することができるようになる。

さらに、プレート５４のディンプル５６の配置密度や大きさの変更により光の反射具合を変え、プレート５４に所定のパターンや文字を浮かび上がらせることも可能である。また、光源５２に複数の色のＬＥＤなどを使用してこれらの発光を制御することにより、目的に応じて異なる色にカードポート面３０を発光させることも可能になる。

一方、図５は、プリンタユニットからの用紙排出口２６、磁気カードリーダへのカード挿入口２８、キーパッドユニットのキーパッド３２、イメージスキャナユニットのスキャン面３４の周囲の表面を発光させるために使用される面発光装置１０´の斜視図である。図５において、図１に示される面発光装置１０と対応する部分には同じ参照番号が付されている。

図５に示されている面発光装置１０´は、図１に示されている面発光装置１０とほぼ同じ構成を有しているが、プレート５４及びバックシート５８の中央に開口部６０，６２が設けられている点において異なっている。このように面発光装置１０´のプレート５４及びバックシート５８の中央部に開口部６０，６２を設けることにより、開口部６０，６２を通してプリンタユニットからの用紙排出口２６、磁気カードリーダユニットへのカード挿入口２８、キーパッドユニットのキーパッド３２、イメージスキャナユニットのスキャン面３４などを操作者側に露出させることを可能にしている。その他の構成については、図１に示されている面発光装置１０と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、図５に示されている面発光装置１０´の作用及び効果も図１に示されている面発光装置１０と同様であるので、ここでは説明を省略する。

以上、図示された実施形態を参照して、本発明の面発光装置１０、１０´及びこれを使用した情報キオスク端末１２について説明したが、本発明は図示された実施形態に限定されるものではない。例えば、図示される実施形態では、情報キオスク端末１２を自動取引装置の例としてあげているが、現金自動預入支払機など他のタイプの自動取引装置に本発明の面発光装置１０，１０´を適用することも可能である。また、図示される実施形態では、面発光装置１０、１０´のプレート５４の一対の対向する側辺に光源５２が配置されているが、他の対の対向する側辺にも光源５２を設けることもできる。さらに、図１に示される実施形態では、プレート５４の対向する側辺の両方に光源５２を配置しているが、一方の側辺にのみ光源５２を配置してもよい。

非接触ＩＣカードポートユニットの斜視図であり、非接触ＩＣカードポートユニットには、本発明の一実施形態による面発光装置が使用されている。 図１に示される非接触ＩＣカードポートユニットの組立分解図である。 図１に示される面発光装置のプレートの一部の拡大断面図である。 プレートのディンプルの配列の様々な例を示す線図である。 本発明による面発光装置の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明による面発光装置を用いた情報キオスク端末の全体構成を示す斜視図である。

符号の説明

１０，１０´ 面発光装置
１２ 情報キオスク端末
２６ 用紙排出口
２８ カード挿入口
３０ カードポート面
３２ キーパッド
３４ スキャン面
３８ 非接触ＩＣカードユニット
５２ 光源
５４ プレート
５６ ディンプル
５８ バックシート
６０ 開口部

Claims (9)

1. 広い面積の面を発光させる面発光装置であって、
   透明なプレートの一方の表面に複数の錘状ディンプルを形成し、光源によって前記プレートの側面から前記プレートの内部に向けて光を照射し、前記ディンプルによって前記他方の面に向けて光を反射させるようにしたことを特徴とする面発光装置。
2. 前記面発光装置は、前記複数の錘状ディンプルが形成された表面と隣接してバックシートをさらに備える、請求項１に記載の面発光装置。
3. 前記複数の錘状ディンプルは異なる大きさのディンプルを含む、請求項１又は請求項２に記載の面発光装置。
4. 前記複数の錘状ディンプルの配置によって前記他方の面に所定のパターンを表示させるようにした、請求項１から請求項３の何れか一項に記載の面発光装置。
5. 前記プレートの中央に開口部が設けられている、請求項１から請求項４の何れか一項に記載の面発光装置。
6. 前記プレートは透明なプラスチック材料からなる、請求項１から請求項５の何れか一項に記載の面発光装置。
7. 請求項１から請求項６の何れか一項に記載の面発光装置を入出力インターフェイス装置の指示器として使用した自動取引装置。
8. 前記面発光装置が入出力インターフェイス装置を取り囲むように配置されている、請求項７に記載の自動取引装置。
9. 前記自動取引装置が情報キオスク端末である、請求項７又は請求項８に記載の自動取引装置。

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