JP2008041270A - 導光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】出光面における明るさのむらを完全に解消することができる導光板を提供する。
【解決手段】導光板10は、光源からの光が入射される入光面10aと、入光面10aから入射された光が出射される出光面10bと、出光面10bと対向する非出光面10cとを備えている。そして、出光面10bおよび非出光面10cの少なくとも一方には、出光面10bから光を出射させる複数の光偏向部26が形成されており、出光面10bおよび非出光面10cの少なくとも一方における光偏向部26を除いた部分には、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部28が形成されている。光拡散部28は、入光面10aから入射された光の進行方向に対して0度以上かつ45度以下の角度を成すように延びた条溝または突条である。したがって、入光面10aから入射された光は、光拡散部28によって光の進行方向に対して90度以下かつ45度以上の範囲内で拡散される。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示パネルのバックライト等に用いられる面型照明装置を構成する導光板に関する。
面型照明装置を構成する従来の導光板1は、図13に示すように、光が入射される入光面2と、入光面2から入射された光が出射される出光面3と、出光面3と対向する非出光面4とを備えており、出光面3および非出光面4の少なくとも一方には、複数の光偏向部5が形成されている。そして、導光板1を使用する際には、入光面2に沿って光源6が配設され、光源6から出射された光が入光面2から導光板1の内部に取り込まれ、この光が光偏向部5によって偏向されて出光面3から出射される。
このような導光板1では、出光面3の明るさが全面に亘って均一であることが重要であり、従来では、光偏向部5の密度および大きさを調整することによって、出光面3から出射される光量を均一化していた。また、特許文献1に記載された導光板では、出光面および非出光面の少なくとも一方に光を拡散させる粗面パターンを形成することによって、明るさのむらを解消していた。
特開2004−31031号公報
従来では、光偏向部5(図13)の大きさを変えたり、粗面パターン(特許文献1)を形成したりすることによって、出光面3の明るさを全面に亘って均一化していたが、これらの方法では、光源6が「指向性を有する点光源」である場合に、十分な効果を得ることができなかった。
つまり、光源6として、LED(発光ダイオード)等のような「指向性を有する点光源」を用いる場合には、図13に示すように、入光面2の近傍に複数の光源6を並べて配設することになるが、この場合には、入光面2の近傍における光源6間の領域7に光量不足が生じ、その領域7が他の領域よりも暗くなるという問題があった。
それゆえに、本発明の主たる課題は、出光面における明るさのむらを完全に解消することができる導光板を提供することである。
請求項1に記載した発明は、「光源からの光が入射される入光面10aと、前記入光面10aから入射された光が出射される出光面10bと、前記出光面10bと対向する非出光面10cとを備え、前記出光面10bおよび前記非出光面10cの少なくとも一方には、前記出光面10bから光を出射させる複数の光偏向部26が形成されており、前記出光面10bおよび前記非出光面10cの少なくとも一方における少なくとも前記入光面10aの近傍であって前記光偏向部26を除いた部分には、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部28が形成されている、導光板10であって、前記光拡散部28は、前記入光面10aから入射された光の進行方向に対して0度以上かつ45度以下の角度を成すように延びた条溝または突条である、導光板10」である。
筋状の光拡散部28では、長手方向における形状変化はほとんどないものの、幅方向における形状変化は急である。そのため、筋状の光拡散部28に光が当たると、その光は光拡散部28の長手方向に対して直交する方向すなわち幅方向へ拡散されることになる。
本発明では、複数の筋状の光拡散部28が、入光面10aから入射された光の進行方向に対して0度以上かつ45度以下の角度を成すように形成されているので、光が拡散される方向は、光の進行方向に対して90度以下かつ45度以上の範囲内となる。したがって、指向性を有する複数の光源14を入光面10aの近傍に並べて配設した場合でも、入光面10aの近傍における光源14間の領域の光量を拡散により十分に補充することができる。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した「導光板10」であって、「前記入光面10aには、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部32が形成されており、前記光拡散部32は、前記出光面10bに対して直交する方向へ延びた条溝または突条である」ことを特徴とする。
この発明では、入光面10aに形成された光拡散部32によって、光源14から与えられた光を光拡散部32の長手方向に対して直交する方向へ拡散させることができる。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した「導光板10」であって、「前記入光面10aには、前記光源14側へ円弧状に突出し、かつ、前記出光面10bに対して直交する方向へ延びる略半円柱状の複数の光拡散部34が幅方向全長に亘って連続して形成されている」ことを特徴とする。
この発明では、入光面10aに形成された光拡散部34によって、光源14から与えられた光を光拡散部34の長手方向に対して直交する方向へ拡散させることができる。また、光拡散部34を形成するための金型には、円弧状に突出した光拡散部34に対応する条溝を形成しておけばよいが、金型に条溝を形成することは、突条を形成することに比べてはるかに容易である。
請求項1〜3に記載した発明によれば、筋状の光拡散部28によって光源14から与えられた光を拡散させることができるので、導光板10における光源14間の領域に光量不足が生じるのを防止でき、出光面10bにおける明るさのむらを完全に解消することができる。
図1は、本発明が適用された導光板10を示す斜視図であり、図2は、導光板10を示す平面図(A)および底面図(B)である。そして、図3は、導光板10が組み込まれた面型照明装置12を示す正面図であり、図4は、面型照明装置12を示す分解斜視図である。
面型照明装置12(図3、図4)は、カーナビゲーションシステム、TV受像機またはコンピュータディスプレイなどの液晶表示パネルを背面から照射するバックライトとして用いられるものであり、導光板10、光源14、反射板18、拡散板20a,20bおよび導光レンズ22等によって構成されている。
導光板10(図1、図2)は、透明なアクリル樹脂(PMMA)やポリカーボネート(PC)等のような透光性材料によって形成された平板状の部材であり、その側端面には入光面10aが形成されており、表面(図1における上面)には出光面10bが形成されおり、裏面すなわち出光面10bと対向する面(図1における下面)には、非出光面10cが形成されている。また、非出光面10cには、出光面10bから光を出射させる複数の光偏向部26が設けられており、非出光面10cにおける光偏向部26を除いた部分には、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部28が形成されている。
この実施例における光偏向部26は、ドット状の「凹部」であり、光偏向部26の大きさは、出光面10bの全面に亘って出光量を均一にするために、入光面10aから遠ざかるにつれて大きくなるように設定されている。
なお、光偏向部26は、出光面10bから光を出射させる機能を有するものであればよく、その形状は、特に限定されるものではない。つまり、光偏向部26の形状は、ドット状の「凹部」の他、ドット状の「突部」、「突条」または「条溝」等であってもよく、「突部」および「凹部」のより具体的な形状は、「半球状」または「四角錐状」等であってもよい。
光拡散部28は、微細な筋状の「条溝」であり、入光面10aから入射された光の進行方向とほぼ同じ方向に延びて形成されている。
光拡散部28の分布密度および深さ等は、後述する製造工程で用いられる母材の表面パターン等に依存して決定されるが、母材の表面パターンのうち光拡散部28に対応する部分は、研磨機による研磨処理によって形成されている。したがって、光拡散部28の状態は、研磨処理による面粗度(JIS規格)として表すことが可能であり、この実施例では、算術平均粗さRaが0.05〜2.0μm、十点平均粗さRzが0.1〜10μm、凹凸の平均間隔Smが10〜600μmとなるような面粗度で光拡散部28が形成されている。ただし、これらの値は、光拡散部28の延びる方向に対して直交する方向において測定したものである。
なお、光拡散部28は、光を拡散させる機能を有するものであればよく、その形状は、筋状の「条溝」の他、筋状の「突条」等であってもよい。また、光拡散部28は、少なくとも入光面10aの近傍に形成されていればよく、必ずしも導光板10の全域に形成される必要はない。
光源14は、LED(発光ダイオード)等のような指向性を有する点光源であり、この実施例では、複数の光源14が入光面10aの近傍に並べて配設されている。なお、光源14は、冷陰極管等のような線光源であってもよく、複数の線光源(光源14)を並べて用いる場合でも、光源14間の領域の光量不足を光拡散部28によって解消できる。
反射板18(図3、図4)は、導光板10から漏れ出た光を導光板10へ戻すものであり、白色PET等の光反射性に優れた材料で形成されており、非出光面10cに近接して配設されている。
拡散板20a,20bは、光を拡散させて明るさのむらを解消するものであり、アクリル樹脂のような透光性材料に透明樹脂粒子等の光拡散手段を混入すること等によって形成されている。
導光レンズ22は、光の方向を導光板10の出光面10bに対して略直交する方向へ修正するためのものであり、アクリル樹脂のような透光性材料により形成されている。
そして、拡散板20a、導光レンズ22および拡散板20bが、出光面10bに近接してこの順で層状に配置されている。
面型照明装置12を液晶表示パネル(図示省略)の背面に配置して光源14を点灯すると、光源14からの光は、入光面10aから導光板10の内部へ入射され、導光板10の壁面で反射されながら進行する。そして、光が光偏向部26に当たると、その光は所定方向へ偏向されるので、拡散されることなく導光板10の外部へ出射され、または、導光板10の内部へ反射される。
一方、光が光拡散部28に当たると、その光は、光拡散部28の長手方向に対して直交する方向すなわち幅方向へ拡散される。つまり、筋状の光拡散部28では、長手方向における形状変化はほとんどないものの、幅方向における形状変化は急であるため、幅方向において光が広範囲に亘って拡散されることになる。したがって、導光板10における光源14間の領域に光量不足による暗部が生じることはない。
なお、導光板10を製造する方法としては、「樹脂板にレーザー光を照射して所定の光学パターンを直接形成する方法」、「金型に所定の光学パターンに対応するパターンを機械加工し、その金型を用いて射出成形する方法」または「所定の光学パターンに対応するパターンを有するレプリカ板を電鋳法で形成し、このレプリカ板を金型内に配設して射出成形する方法」等を用いることが可能であるが、筋状の光拡散部28を高精度で形成する必要があることから、「電鋳法で製造したレプリカ板を金型内に配設して射出成形する方法(以下、「レプリカ法」という。)」を用いることが望ましい。
レプリカ法を用いて導光板10を製造する際には、まず、(a)ステンレス等の金属からなる母材の表面を研磨機で研磨することによって筋状の光拡散部28に対応する条溝を形成し、また、ブラスト(すなわち母材の表面に投射材を吹き付ける方法)、エッチングまたは機械加工等によって光偏向部26に対応する微小な凹部を形成する。つまり、母材の表面に、光偏向部26と光拡散部28とからなる所定の光学パターンに対応したパターンを形成する。
そして、(c)パターン(条溝および凹部)が形成された母材の表面に電鋳法によってニッケルまたは銅等の金属からなる金属層を成長させ、パターンが転写されたレプリカ板を形成する。その後、(d)母材から取り外したレプリカ板を金型キャビティ内に配置し、(e)金型キャビティ内に樹脂を射出して、所定の光学パターン(光偏向部26および光拡散部28)を有する導光板10を得る。
なお、上述の実施例(図2)では、光拡散部28が非出光面10cだけに形成されているが、光拡散部28は、出光面10bおよび非出光面10cの少なくとも一方における光偏向部26を除いた部分に形成されていればよい。つまり、光拡散部28は、図5または図6に示すように、出光面10bおよび非出光面10cの双方に形成されてもよいし、図7に示すように、出光面10bだけに形成されてもよい。また、光偏向部26は、図2に示すように、非出光面10cだけに形成されてもよいし、図6に示すように、出光面10bおよび非出光面10cの双方に形成されてもよい。
また、上述の実施例(図1)では、光拡散部28が入光面10aから入射された光の進行方向とほぼ同じ方向に延びて形成されているが、光拡散部28は、入光面10aから入射された光の進行方向に対して0度以上かつ45度以下の角度を成すように形成されていればよい。当該角度が0度の場合(図1、図2)には、光の進行方向に対して直交する方向へ光を拡散させることができるので、光源14間の領域の光量を最大に補充することができる。また、当該角度が0度より大きくかつ45度以下の場合でも(図8、図9)、光の進行方向に対して直交する方向への拡散量を十分に確保できるので、光源14間の領域の光量を十分に補充することができる。なお、図8は、光拡散部28が光の進行方向に対して45度の角度を成すように一方向に延びて形成された状態を示す平面図または底面図であり、図9は、光拡散部28が光の進行方向に対して45度の角度を成すように二方向に延びて交差して形成された状態を示す平面図または底面図である。
また、出光面10bおよび非出光面10cの双方に光拡散部28が形成される場合には、これらの光拡散部28は互いに交差するように形成されてもよい。この場合において、光拡散部28による拡散方向と導光レンズ22による偏向方向とが互い干渉するおそれがあれば、その干渉を解消するように光拡散部28の形成角度が設定されることになる。
また、光源14から導光板10に与えられた光は、入光面10aの近傍において最も強く、前方へ向かうにつれて弱くなるため、出光面10bの明るさは、光源14の前方かつ入光面10aの近傍において最も明るくなり、これによっても出光面10bの明るさにむらが生じるおそれがある。そこで、光源14の前方かつ入光面10aの近傍には、図10に示すように、光偏向部26が存在しない非偏向領域30が設けられてもよい。非偏向領域30が設けられた場合には、光源14の前方かつ入光面10aの近傍において出光面10bからの出光量が抑えられるので、出光面10bにおける明るさのむらをより完全に解消することができる。
そして、入光面10aには、図11に示すように、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部32が出光面10bに対して直交する方向へ延びて形成されてもよいし、図12に示すように、光源14側へ円弧状に突出し、かつ、出光面10bに対して直交する方向へ延びる光拡散部34が幅方向全長に亘って連続して形成されてもよい。光拡散部32は、光拡散部28と同様の「条溝」または「突条」であり、光拡散部34は、略半円柱状の「突条」であり、光拡散部32または34に光が当たると、その光は光拡散部32または34の長手方向に対して直交する方向すなわち幅方向へ拡散されることになる。なお、光拡散部34の形成ピッチは、200〜400μmであることが望ましく、深さは、10〜50μmであることが望ましい。
入光面10aに光拡散部32または34が形成された場合には、これらによっても光を進行方向に対して直交する方向へ拡散させることができるので、光拡散部28および非偏向領域30の存在と相俟って、出光面10bにおける明るさのむらをより完全に解消することができる。また、光拡散部34を形成するための金型には、光拡散部34に対応する条溝を形成しておけばよく、金型に条溝を形成することは突条を形成することに比べてはるかに容易なため、金型の製造コストを抑制できる。
さらに、導光板10の全体形状としては、平板形状の他、楔形状やその他の形状が採用されてもよいし、入光面10aは導光板10の両端面に形成されてもよい。
本発明の一実施例の導光板を示す斜視図 図1実施例の導光板を示す平面図および底面図 図1実施例の導光板を用いた面型照明装置を示す正面図 図1実施例の導光板を用いた面型照明装置を示す分解斜視図 他の実施例の導光板を示す平面図および底面図 他の実施例の導光板を示す平面図および底面図 他の実施例の導光板を示す平面図および底面図 他の実施例の導光板を示す平面図(または底面図) 他の実施例の導光板を示す平面図(または底面図) 他の実施例の導光板を示す斜視図 入光面の変形例を示す斜視図 入光面の変形例を示す斜視図 従来技術を示す斜視図
符号の説明
10… 導光板
10a… 入光面
10b… 出光面
10c… 非出光面
12… 面型照明装置
14… 光源
18… 反射板
20a,20b… 拡散板
22… 導光レンズ
26… 光偏向部
28,32,34… 光拡散部
30… 非偏向領域

Claims (3)

  1. 光源からの光が入射される入光面と、前記入光面から入射された光が出射される出光面と、前記出光面と対向する非出光面とを備え、前記出光面および前記非出光面の少なくとも一方には、前記出光面から光を出射させる複数の光偏向部が形成されており、前記出光面および前記非出光面の少なくとも一方における少なくとも前記入光面の近傍であって前記光偏向部を除いた部分には、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部が形成されている、導光板であって、
    前記光拡散部は、前記入光面から入射された光の進行方向に対して0度以上かつ45度以下の角度を成すように延びた条溝または突条である、導光板。
  2. 前記入光面には、光を拡散させる複数の筋状の光拡散部が形成されており、前記光拡散部は、前記出光面に対して直交する方向へ延びた条溝または突条である、請求項1に記載の導光板。
  3. 前記入光面には、前記光源側へ円弧状に突出し、かつ、前記出光面に対して直交する方向へ延びる略半円柱状の複数の光拡散部が幅方向全長に亘って連続して形成されている、請求項1または2に記載の導光板。
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