JP2009281200A - 水素エンジンを搭載した車両の制御装置 - Google Patents

水素エンジンを搭載した車両の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回生エネルギーを有効に利用して燃焼用の酸素及び水素を生成することにより、連続走行距離を増大させることができる「作動ガス循環型水素エンジンを搭載した車両の制御装置」を提供すること。
【解決手段】水素エンジン10は、燃焼室21に、水素、酸素、及び、作動ガスとしてのアルゴンガス、を供給して水素を燃焼させる。燃焼室21から排出された循環ガス中に含まれる水蒸気は、凝縮部33において凝縮され、得られた凝縮水は凝縮水貯留タンク81に貯留される。制御装置は、車両が減速状態にあるとき、車両の余剰な運転エネルギーを用いて発電部71にて発電を行い、その電力により凝縮水貯留タンク内の水を電気分解させる。その電気分解により得られた水素及び酸素は、低圧水素ボンベ51及び低圧酸素ボンベ61にそれぞれ供給され、且つ、燃焼室21に供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼室に水素と酸素とを供給し、同燃焼室において同水素を燃焼させる水素エンジンを搭載した車両の制御装置に関する。
従来から、燃焼室に水素と酸素と作動ガスとしての単原子ガスであるアルゴンガスとを供給して同水素を燃焼させるとともに、同燃焼室から排出された排ガス中の作動ガスを同燃焼室に循環経路を通して循環させる作動ガス循環型水素エンジンが提案されている。アルゴンガスは、比熱比が非常に大きい不活性ガスである。従って、上記従来のエンジンは、比熱比が小さいガス(例えば、空気中の窒素)を作動ガスとして用いるエンジンよりも高い熱効率で運転され得る。このようなエンジンの排ガス中には、HO(水蒸気)とアルゴンガスとが含まれる。水蒸気は3原子分子のガスであるから、アルゴンよりも比熱比が小さい。従って、従来の水素エンジンは排ガスからHOを分離・除去し、HOが除去されたガスを燃焼室に再供給している(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照。)。
特開2008−8247号公報 特開2008−64018号公報
ところで、このような水素エンジンを搭載した車両は、水素を貯留する水素ボンベ(水素貯留容器)及び酸素を貯留する酸素ボンベ(酸素貯留容器)を備える。水素ボンベ及び/又は酸素ボンベを大型化すれば、車両が水素及び/又は酸素を補給することなく走行することができる車両の走行距離(以下、「車両の連続走行可能距離」とも称呼する。)を長くすることができる。しかしながら、水素ボンベ及び/又は酸素ボンベを大型化すると、客室及び/又はトランクルームの容積が小さくなる。従って、このような水素エンジンを搭載した車両が有する一つの技術的課題は、水素ボンベ及び/又は酸素ボンベを大型化することなく、車両の連続走行可能距離を長くすることにある。
上記課題に対処するために為された本発明による車両の制御装置は、燃焼室に水素と酸素とを供給して同水素を燃焼させる水素エンジンを搭載した車両に適用される。
この制御装置は、更に、
前記車両及び前記エンジンの少なくとも一方の減速時に発生する余剰の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生エネルギー生成手段と、
前記変換された電気エネルギーを用いて前記燃焼室に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を生成する燃焼用ガス生成手段と、
を備える。
これによれば、前記車両及び前記エンジンの少なくとも一方が発生する余剰の運動エネルギーを有効に利用することによって、燃焼室に供給される水素及び/又は酸素を生成することができる。従って、水素及び/又は酸素を生成するためのエネルギー源を車両に搭載することなく、且つ、水素ボンベ及び/又は酸素ボンベを大型化することなく、車両の連続走行可能距離を長くすることができる。
この場合、前記燃焼用ガス生成手段は、
前記燃焼室から排出された排ガス中に含まれる水分を捕集し水として貯留する水捕集手段と、
前記変換された電気エネルギーを使用して前記貯留された水を電気分解することにより前記燃焼室に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を発生させる電気分解実行手段と、
を備えることが好適である。
これによれば、水素エンジンの排ガス中に必ず含まれる水を利用して水素及び酸素のうちの少なくとも一方を生成することができる。換言すると、水素及び/又は酸素を生成するための水を補給する機会を低減しながら車両の連続走行可能距離を長くすることができる。
この制御装置は、
水素を所定の高圧状態にて貯蔵する高圧水素容器と、
前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い所定の低圧状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器と、
前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を前記燃焼室内に供給するように同高圧水素を指示に応じて噴射する高圧水素噴射手段と、
前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を前記燃焼室内に供給するように同低圧水素を指示に応じて噴射する低圧水素噴射手段と、
前記水素エンジンに要求される水素の量である要求水素量が所定の低圧水素上限量よりも小さい場合には前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素を噴射させるとともに前記高圧水素噴射手段から前記高圧水素を噴射させないようにする指示を前記高圧水素噴射手段及び前記低圧水素噴射手段に送出し、且つ、同要求水素量が同低圧水素上限量よりも大きい場合には前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素を噴射させるとともに前記高圧水素噴射手段から前記高圧水素を噴射させるための指示を前記高圧水素噴射手段及び前記低圧水素噴射手段に送出する水素噴射制御手段と、
を備えることが好適である。
これによれば、要求水素量(例えば、エンジンが要求トルクを発生するのに必要な水素量)が所定の低圧水素上限量よりも小さい場合、前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素が噴射され、前記高圧水素は噴射されない。また、要求水素量が低圧水素上限量よりも大きい場合、前記低圧水素噴射手段及び前記高圧水素噴射手段の両方から水素が噴射される。従って、低圧水素が高圧水素よりも優先的に使用されるので、貴重な高圧水素の使用量を低減することができる。
この場合、前記水素噴射制御手段は、
前記要求水素量が前記低圧水素上限量よりも大きいとき、前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素上限量の水素を噴射させるとともに、「前記要求水素量から前記低圧水素上限量を減じた量」の水素を前記高圧水素噴射手段から噴射させるように構成されることが好適である。
これによれば、要求水素量が低圧水素上限量に到達するまでは、高圧水素は使用されない。また、要求水素量が低圧水素上限量を超える分の水素のみが高圧水素により補充される。この結果、特に、エンジンの要求発生トルクが大きくなった場合に必要となる「貴重な高圧水素」の使用量を低減することができる。
一方、上記制御装置は、
前記燃焼用ガス生成手段は少なくとも前記燃焼室に供給される水素を生成するように構成され、
前記制御装置は、更に、
水素を所定の高圧状態にて貯蔵する高圧水素容器と、
前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い所定の低圧状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器と、
前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を前記燃焼室内に供給するように同高圧水素を指示に応じて噴射する高圧水素噴射手段と、
前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を前記燃焼室内に供給するように同低圧水素を指示に応じて噴射する低圧水素噴射手段と、
前記燃焼用ガス生成手段により生成された水素を一時的に貯蔵する水素タンクと、
前記水素タンク内の水素を前記低圧水素容器に供給するために前記水素タンク内の水素を加圧する水素加圧手段と、
を備えることもできる。
これによれば、燃焼用ガス生成手段によって発生させられた水素を低圧水素容器に蓄えるとともに低圧水素噴射手段から噴射させることができる。また、燃焼用ガス生成手段によって発生させられた水素をエンジンにおいて利用可能とするために、同発生させられた水素を高圧水素容器内の水素の圧力にまで加圧する必要がない。従って、水素を加圧するために必要なエネルギーを小さくすることができる。
このように、制御装置が水素タンクと水素加圧手段とを備える場合、
その制御装置は、更に、
前記低圧水素容器内の水素ガスの圧力を検出する手段と、
前記検出された前記低圧水素容器内の水素ガスの圧力が所定の低圧水素ガス圧閾値以下であるとき前記水素加圧手段を作動させる水素加圧制御手段と、
を備えることが望ましい。
検出された低圧水素容器内の水素ガスの圧力が低圧水素ガス圧閾値よりも大きいときに水素加圧手段を作動させると、燃焼用ガス生成手段によって生成された水素を低圧水素容器に供給するために大きなエネルギーが消費される。しかしながら、上記構成によれば、検出された低圧水素容器内の水素ガスの圧力が低圧水素ガス圧閾値以下である場合にのみ、水素加圧手段が作動させられるので、無駄なエネルギーが消費されることを回避することができる。
また、本発明による制御装置において、
前記燃焼用ガス生成手段は少なくとも前記燃焼室に供給される酸素を生成するように構成され、
前記制御装置は、更に、
酸素を大気圧よりも高い所定の低圧状態にて貯蔵する低圧酸素容器と、
前記低圧酸素容器に貯蔵された低圧酸素を前記燃焼室内に供給する低圧酸素供給手段と、
前記燃焼用ガス生成手段により生成された酸素を一時的に貯蔵する酸素タンクと、
前記酸素タンク内の酸素を前記低圧酸素容器に供給するために前記酸素タンク内の酸素を加圧する酸素加圧手段と、
を備えることが望ましい。
これによれば、燃焼用ガス生成手段によって発生させられた酸素を低圧酸素容器に蓄えるとともに、その低圧酸素容器内の酸素を燃焼室に供給することができる。
このように、制御装置が酸素タンクと酸素加圧手段とを備える場合、
その制御装置は、更に、
前記低圧酸素容器内の酸素ガスの圧力を検出する手段と、
前記検出された前記低圧酸素容器内の酸素ガスの圧力が所定の低圧酸素ガス圧閾値以下であるとき、前記酸素加圧手段を作動させる酸素加圧制御手段と、
を備えることが望ましい。
検出された低圧酸素容器内の酸素ガスの圧力が低圧酸素ガス圧閾値よりも大きいときに酸素加圧手段を作動させると、燃焼用ガス生成手段によって生成された酸素を低圧酸素容器に供給するために大きなエネルギーが消費される。しかしながら、上記構成によれば、検出された低圧酸素容器内の酸素ガスの圧力が低圧酸素ガス圧閾値以下である場合にのみ、酸素加圧手段が作動させられるので、無駄なエネルギーが消費されることを回避することができる。
以下、本発明による車両の制御装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係る車両の制御装置(以下、「制御装置」と称呼する。)の概略図である。制御装置は、作動ガス循環型水素エンジン10を搭載した車両に適用される。
エンジン10は、循環通路部(作動ガス循環通路部)30、高圧水素供給部40、低圧水素供給部50及び低圧酸素供給部60を備えている。制御装置は、回生エネルギー生成部70、燃焼用ガス生成部80及び電気制御装置90を備えている。
エンジン10は、燃焼室に、燃料としての水素と、酸素と、作動ガスとしてのアルゴンガスと、を供給し、水素を燃焼室内において燃焼させることにより動力を取り出す形式の「ピストン往復動型・多気筒(4気筒)エンジン」である。なお、図1は、エンジン10の特定気筒の断面のみを示しているが、他の気筒も同様な構成を備えている。エンジン10は、圧縮上死点近傍において高温高圧となった酸素とアルゴンガスとを含むガス中に水素を噴射することにより、水素を拡散燃焼させることができる。更に、エンジン10は、酸素、水素及びアルゴンガスからなるガスを燃焼室内にて形成し、そのガスに含まれる水素を圧縮上死点近傍にて発生させられる点火用火花によって火炎伝播燃焼させることもできる。
エンジン10は、シリンダヘッド部が形成するシリンダヘッド11と、シリンダブロック部が形成するシリンダ12と、シリンダ12内において往復運動するピストン13と、クランク軸14と、ピストン13とクランク軸14とを連結しピストン13の往復運動をクランク軸14の回転運動に変換するためのコネクティングロッド15と、シリンダブロックに連接されたオイルパン16と、を備えている。ピストン13の側面にはピストンリング13aが配設されている。
シリンダヘッド11、シリンダ12及びオイルパン16から形成される空間は、ピストン13により、ピストン13の頂面側の燃焼室21と、クランク軸14を収容するクランクケース22と、に区画されている。
シリンダヘッド11には、燃焼室21に連通した吸気ポート23と、燃焼室21に連通した排気ポート24と、が形成されている。吸気ポート23には吸気ポート23を開閉する吸気弁25が配設されている。排気ポート24には排気ポート24を開閉する排気弁26が配設されている。更に、シリンダヘッド11には、吸気弁25を駆動するインテークカムを備えたインテークカムシャフト27と、排気弁26を駆動するエキゾーストカムを備えたエキゾーストカムシャフト28と、点火用火花を燃焼室21内に発生する点火プラグ29と、点火プラグ29に印加する高電圧を発生するためのイグニッションコイルを含むイグナイタ29aと、が配設されている。
循環通路部30は、第1排気管31(第1通路部、エキゾーストマニホールド)、第2排気管(第2通路部)32、排ガス(循環ガス)の入口部33aと出口部33bとを有する凝縮部(凝縮器)33、接続通路部34、吸気管集合部(サージタンク)35及び吸気管(インテークマニホールド)36を備えている。
第1排気管31は、各気筒の排気ポート24に接続された複数の枝部と、その複数の枝部が集合した集合部と、からなっている。
第2排気管32は、第1排気管31の集合部と、凝縮部33の入口部33aと、を接続する管である。
凝縮部33は、ガスの入口部33a及び出口部33bに加え、冷却水導入口33c、冷却水排出口33d及び凝縮水排出口33eを備える。凝縮部33は、入口部33aから導入されて出口部33bから排出される「凝縮部33の内部を通過するガス」に含まれる水蒸気を、冷却水Wによって凝縮させる。冷却水Wは、冷却水導入口33cから導入され、凝縮部33の内部を通過した後に冷却水排出口33dから排出される。冷却水Wは図示しない放熱部において冷却される。
凝縮部33において凝縮された水は、凝縮水排出口33eから外部に排出され、水捕集手段としての凝縮水貯留タンク81に貯留される。凝縮部33において水蒸気が除去(分離)されたガス(非凝縮ガス)は、凝縮部33の出口部33bを構成する接続通路部34の一つの端部から接続通路部34内に流入する。接続通路部34の他の端部は吸気管集合部35に接続されている。
このように、凝縮部33は、入口部33aから導入されて出口部33bから排出される「凝縮部33の内部を通過するガス」に含まれる水蒸気を同内部において凝縮させることにより、同内部を通過するガスから水(水蒸気)を除去し、同水が除去されたガスを出口部33bから排出する。なお、凝縮部33は冷媒として冷却水Wを使用する水冷式凝縮部であったが、冷媒としての空気(空気の送風)により内部を通過するガスに含まれる水蒸気を凝縮する空冷式凝縮部であってもよい。
吸気管36は、吸気管集合部35と複数の吸気ポート23とを接続する複数の管からなっている。
以上の構成により、燃焼室21から排気ポート24を通して排出された排ガスは、第1排気管31及び第2排気管32を通って凝縮部33内に流入する。その排ガスに含まれる水蒸気は凝縮部33内において排ガスから分離・除去される。水蒸気が除去された排ガス(循環ガス)は、接続通路部34、吸気管集合部35、吸気管36及び吸気ポート23を通して燃焼室21に再び供給される。
このように、エンジン10は、燃焼室21に水素と酸素と単原子ガス(本例においてアルゴンガス)からなる作動ガスとを供給して同水素を燃焼させるとともに、燃焼室21に連通した排気ポート24と燃焼室21に連通した吸気ポート23とを燃焼室21の外部において接続する循環通路部(31〜36)を備え、燃焼室21から排気ポート24を通して排出された排ガス中の作動ガスを燃焼室21に循環(流入)させる作動ガス循環型水素エンジンである。
高圧水素供給部40は、高圧水素ボンベ(高圧水素容器)41、高圧水素圧センサ(高圧水素ボンベ内ガス圧力センサ)41a、高圧水素供給管42及び複数の高圧水素噴射弁43を含んでいる。
高圧水素ボンベ41は水素ガスを数十気圧の高圧状態にて貯蔵する。
高圧水素圧センサ41aは、高圧水素ボンベ41内の水素ガスの圧力(高圧水素ガス圧)を検出し、その高圧水素ガス圧を表す信号PH2Hiを出力するようになっている。
高圧水素供給管42は高圧水素ボンベ41と複数の高圧水素噴射弁43とを接続している。
複数の高圧水素噴射弁43のそれぞれは、噴射孔が各気筒の燃焼室21内に露呈するようにシリンダヘッド11に固定されている。高圧水素噴射弁43のそれぞれは、電気制御装置90からの指示に応じて開弁し、高圧水素供給管42を通して供給される高圧の水素(水素ガス)をそれぞれに対応する燃焼室21内に噴射するようになっている。
低圧水素供給部50は、低圧水素ボンベ(低圧水素容器)51、低圧水素圧センサ(低圧水素ボンベ内ガス圧力センサ)51a、低圧水素供給管52及び複数の低圧水素噴射弁53を含んでいる。
低圧水素ボンベ51は水素ガスを数気圧の低圧状態(大気圧よりも高いが高圧水素ボンベ41内の水素ガスの圧力よりも低い圧力状態)にて貯蔵する。
低圧水素圧センサ51aは、低圧水素ボンベ51内の水素ガスの圧力(低圧水素ガス圧)を検出し、その低圧水素ガス圧を表す信号PH2Loを出力するようになっている。
低圧水素供給管52は低圧水素ボンベ51と複数の低圧水素噴射弁53とを接続している。
複数の低圧水素噴射弁53のそれぞれは、噴射孔が各気筒の吸気ポート23内に露呈するようにシリンダヘッド11に固定されている。低圧水素噴射弁53のそれぞれは、電気制御装置90からの指示に応じて開弁し、低圧水素供給管52を通して供給される低圧の水素(水素ガス)をそれぞれに対応する吸気ポート23内に噴射するようになっている。
低圧酸素供給部60は、低圧酸素ボンベ(低圧酸素容器)61、低圧酸素圧センサ(低圧酸素ボンベ内ガス圧力センサ)61a、低圧酸素供給管62及び一つの低圧酸素噴射弁63を含んでいる。
低圧酸素ボンベ61は酸素ガスを低圧状態(大気圧よりも高いが高圧水素ボンベ41内の水素ガスの圧力よりも低い圧力状態)にて貯蔵する。
低圧酸素圧センサ61aは、低圧酸素ボンベ61内の酸素ガスの圧力(低圧酸素ガス圧)を検出し、その低圧酸素ガス圧を表す信号PO2を出力するようになっている。
低圧酸素供給管62は低圧酸素ボンベ61と低圧酸素噴射弁63とを接続している。
低圧酸素噴射弁63は、噴射孔が吸気管集合部35の近傍において接続通路部34内に露呈するように接続通路部34に固定されている。低圧酸素噴射弁63は、電気制御装置90からの指示に応じて開弁し、低圧酸素供給管62を通して供給される低圧の酸素(酸素ガス)を接続通路部34内に噴射するようになっている。
回生エネルギー生成部70は、発電部(モータジェネレータ部)71と、車両の車輪WHに固定された車軸72と、を含んでいる。
発電部71は、図示しない動力伝達機構とジェネレータ(発電機)とを含んでいる。動力伝達機構は、電気制御装置90からの指示に応じ、車輪WHの回転によってジェネレータのロータを回転させ、ジェネレータのステータコイルに3相交流電流を発生させるようになっている。即ち、回生エネルギー生成部70は、車輪WHの回転エネルギーを車軸72を通してジェネレータに伝達することにより電気エネルギー(電力)に変換することができる構造を備えている。発電部71が発生した3相交流電流は、電気制御装置90に供給される。
燃焼用ガス生成部80は、陽極82a、第1酸素管83a、酸素タンク84a、第2酸素管85a、第3酸素管86a、酸素用電動ポンプ87a及び酸素逆止弁88aを含んでいる。
第1酸素管83aは、陽極82aにおいて発生した酸素(酸素ガス)を酸素タンク84aに供給するようになっている。
酸素タンク84aは、第1酸素管83aを通して供給された酸素を貯留するようになっている。
第2酸素管85aは、酸素タンク84aと酸素用電動ポンプ87aの吸入口とを接続している。
第3酸素管86aは、酸素用電動ポンプ87aの吐出口と低圧酸素供給管62とを接続している。
酸素用電動ポンプ87aは、電気制御装置90の指示に応じて作動することにより、第2酸素管85a内の酸素を加圧した上で第3酸素管86aに送出(吐出)するようになっている。
酸素逆止弁88aは、第3酸素管86aに介装されている。酸素逆止弁88aは、酸素用電動ポンプ87aの吐出口における酸素ガスの圧力が低圧酸素供給管62内の酸素ガスの圧力(即ち、低圧酸素ボンベ61内の酸素ガスの圧力)より高い場合、酸素用電動ポンプ87aから低圧酸素供給管62に向かうガスの流れを許容するようになっている。酸素逆止弁88aは、酸素用電動ポンプ87aの吐出口における酸素ガスの圧力が低圧酸素供給管62内の酸素ガスの圧力より低い場合、低圧酸素供給管62から酸素用電動ポンプ87aに向かうガスの流れを阻止するようになっている。
燃焼用ガス生成部80は、更に、陰極82b、第1水素管83b、水素タンク84b、第2水素管85b、第3水素管86b、水素用電動ポンプ87b及び水素逆止弁88bを含んでいる。
第1水素管83bは、陰極82bにおいて発生した水素(水素ガス)を水素タンク84bに供給するようになっている。
水素タンク84bは、第1水素管83bを通して供給された水素を貯留するようになっている。
第2水素管85bは、水素タンク84bと水素用電動ポンプ87bの吸入口とを接続している。
第3水素管86bは、水素用電動ポンプ87bの吐出口と低圧水素供給管52とを接続している。
水素用電動ポンプ87bは、電気制御装置90の指示に応じて作動することにより、第2水素管85b内の水素を加圧した上で第3水素管86bに送出(吐出)するようになっている。
水素逆止弁88bは、第3水素管86bに介装されている。水素逆止弁88bは、水素用電動ポンプ87bの吐出口における水素ガスの圧力が低圧水素供給管52内の水素ガスの圧力(即ち、低圧水素ボンベ51内の水素ガスの圧力)より高い場合、水素用電動ポンプ87bから低圧水素供給管52に向かうガスの流れを許容するようになっている。水素逆止弁88bは、水素用電動ポンプ87bの吐出口における水素ガスの圧力が低圧水素供給管52内の水素ガスの圧力より低い場合、低圧水素供給管52から水素用電動ポンプ87bに向かうガスの流れを阻止するようになっている。
電気制御装置90は、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子装置である。更に、電気制御装置90は、発電部71が発生した3相交流電流を直流電圧に変換するとともに、CPUの指示に応じて陽極82aと陰極82bとの間にその変換した直流電圧を印加する電圧印加回路を含んでいる。
電気制御装置90には、高圧水素圧センサ41a、低圧水素圧センサ51a、低圧酸素圧センサ61a、アクセルペダル操作量センサ91、エンジン回転速度センサ92及び車速センサ93等のセンサが接続されている。電気制御装置90は、これらのセンサからの検出信号を入力するようになっている。
アクセルペダル操作量センサ91は、運転者により操作されるアクセルペダルAPの操作量を検出し、そのアクセルペダルAPの操作量を表す信号Accpを出力するようになっている。
エンジン回転速度センサ92は、エンジン回転速度に応じた周波数のパルス信号とクランク角度に応じたパルス信号とを発生するようになっている。エンジン回転速度センサ92からの信号は電気制御装置90によりエンジン回転速度NEと絶対クランク角とに変換される。
車速センサ93は、車軸72の回転速度に応じた周波数のパルス信号を発生するようになっている。車速センサ93からの信号は電気制御装置90により車速(車両の速度)SPDに変換される。
更に、電気制御装置90は、各気筒のイグナイタ29a、各気筒の高圧水素噴射弁43、各気筒の低圧水素噴射弁53、低圧酸素噴射弁63、発電部71、酸素用電動ポンプ87a及び水素用電動ポンプ87b等と接続されていて、これらに指示信号又は駆動信号を送出するようになっている。
(作動の概要)
次に、上記のように構成された制御装置の作動の概要について説明する。
エンジン10の燃焼室21から排気ポート24を通して排出された排ガス中に含まれる水分(水蒸気)は凝縮部33によって凝縮され、凝縮水貯留タンク81に貯留される。水分が除去・分離された排ガス(循環ガス)は、主としてアルゴンガスからなる。循環ガスは、接続通路部34、吸気管集合部35、吸気管36及び吸気ポート23を通して燃焼室21に再び供給される。
制御装置は、低圧水素噴射弁53と、必要に応じて高圧水素噴射弁43と、から水素を噴射させる。低圧水素噴射弁53から噴射された水素は吸気ポート23を通して燃焼室21に供給される。高圧水素噴射弁43から噴射された水素は燃焼室21に直接供給される。
更に、制御装置は、低圧酸素噴射弁63から接続通路部34に酸素を噴射させる。噴射された酸素は、吸気管集合部35、吸気管36及び吸気ポート23を通して燃焼室21に再び供給される。
制御装置は、所定のタイミングにて点火プラグ29から点火用火花を発生させる。これにより、低圧水素噴射弁53から噴射され且つ吸気ポート23を通して燃焼室21に供給された水素は、火炎伝播燃焼させられる。高圧水素噴射弁43から噴射された水素は、燃焼室21に噴射されながら拡散燃焼させられる。
ところで、水素は着火すると短時間内に燃焼する性質を有する。即ち、水素の燃焼速度は非常に大きい。従って、エンジン10の発生すべきトルク(要求トルク)が大きい場合に要求される「多量の水素」を低圧水素噴射弁53から供給すると、燃焼室21内における発熱量の変化が急激になる(先鋭となる)。このため、エンジン10の冷却損失が増大し熱効率が悪化する。更に、筒内圧のピーク値が非常に大きくなるので、エンジン10の強度を増大させなければならない。また、ピストンリング13a周辺からクランクケース22への漏洩ガス量が増大するという問題も発生する。加えて、燃焼室21の温度が過度に高くなり、水素が予期しないタイミングにて自着火する場合も生じる。以上から、低圧水素噴射弁53から供給することができる水素量は、このような問題が生じない程度の量(低圧水素上限量)以下であることが好ましい。
これに対し、高圧水素噴射弁43から噴射される水素は、噴射されながら(飛行しながら)拡散燃焼する。従って、多量の水素を相対的に徐々に燃焼させることができる。よって、要求トルクが大きいとき、高圧水素噴射弁43から水素を噴射して燃焼させれば、筒内圧が過大になったり、燃焼室21の温度が過度に高くなったりする問題を回避することができる。
一方、高圧の水素は高価であり、それ故、貴重である。そこで、制御装置は、低圧水素噴射弁53から供給される水素の量が上記低圧水素上限量に到達するまでは、低圧水素噴射弁53のみから水素を噴射する。そして、低圧水素噴射弁53から供給される水素の量が上記低圧水素上限量以上になる場合、低圧水素噴射弁53の水素の噴射量を上記低圧水素上限量またはそれ以下とし、且つ、必要とされる残りの水素を高圧水素噴射弁43から噴射する。この結果、制御装置は、低圧水素(低圧水素ボンベ51内の水素ガス)を高圧水素(高圧水素ボンベ41内の水素ガス)よりも優先して使用するので、高圧水素の消費量を低減することができる。
更に、制御装置は、車両の運転状態が減速状態であるとき、発電部71によって発電を実施する。即ち、車両の運転状態が減速状態であるとき、回生エネルギー生成部70が回生エネルギーを回収する。制御装置は、その回生エネルギーを利用して陽極82aと陰極82bとに所定の電圧(電気分解用の電圧)を印加する。換言すると、制御装置は、陽極82aと陰極82bとの間に電位差を発生させることにより、これらの間に電流を流す。
この結果、凝縮水貯留タンク81に貯留されている水が電気分解される。従って、陽極82a近傍には酸素(酸素ガス)が発生する(酸素が生成される)。その酸素は、第1酸素管83aを通して酸素タンク84a内に回収(収容)される。陰極82b近傍には水素(水素ガス)が発生する(水素が生成される)。その水素は、第1水素管83bを通して水素タンク84b内に回収(収容)される。
制御装置は、低圧酸素ボンベ61内の酸素ガスの圧力(低圧酸素ガス圧)PO2が低圧酸素ガス圧閾値PO2th以下になると、酸素用電動ポンプ87aを作動させる。その結果、酸素タンク84aに収容されている酸素が低圧酸素供給管62及び低圧酸素ボンベ61に供給される。これにより、酸素用電動ポンプ87aが無駄にエネルギーを消費することを回避しながら、エンジン10が使用する酸素の量(低圧酸素ボンベ61内の酸素の量)を増大することができる。
同様に、制御装置は、低圧水素ボンベ51内の水素ガスの圧力(低圧水素ガス圧)PH2Loが低圧水素ガス圧閾値PH2Loth以下になると、水素用電動ポンプ87bを作動させる。その結果、水素タンク84bに収容されている水素が低圧水素供給管52及び低圧水素ボンベ51に供給される。これにより、水素用電動ポンプ87bが無駄にエネルギーを消費することを回避しながら、エンジン10が使用する水素の量(低圧水素ボンベ51内の酸素の量)を増大することができる。
以上により、制御装置は、車両の連続走行可能距離(水素及び酸素の補給をすることなく走行できる距離)を増大することができる。
(作動の詳細)
次に、制御装置の作動の詳細について説明する。
電気制御装置90のCPUは、各気筒のクランク角度が吸気上死点前の所定のクランク角度(例えば、吸気上死点前90度)に一致する毎に図2にフローチャートにより示した噴射制御ルーチンを実行するようになっている。クランク角が吸気上死点前の所定クランク角度に一致した気筒(即ち、吸気行程を迎える気筒)は、以下「燃料噴射気筒」とも称呼される。
特定の気筒のクランク角度が前記所定のクランク角度に一致すると、CPUはこのルーチンの処理をステップ200から開始してステップ205に進み、要求水素量SH2reqを算出する。即ち、CPUは、要求水素量SH2reqを、現時点にて検出されているアクセルペダル操作量Accp(エンジン負荷)及び現時点にて検出されているエンジン回転速度NEと、関数f1、とに基づいて求める。関数f1は、アクセルペダル操作量Accp及びエンジン回転速度NEにより定まる運転要求トルクに応じた要求水素量SH2reqを求めるための予め定められた関数(例えば、ルックアップテーブル)である。
次にCPUはステップ210に進み、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxを算出する。即ち、CPUは、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxを、低圧水素ガス圧PH2Lo及び低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxと、関数f2、とに基づいて求める。
低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxは、低圧水素噴射弁53から噴射された水素が吸気行程において燃焼室21内に確実に吸入されるようにするための低圧水素噴射弁開弁時間の最大値である。低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxは、予め定められている。低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxは、エンジン回転速度NEが大きいほど短くなるように、エンジン回転速度NEに基づいて決定されてもよい。関数f2は、低圧水素ガス圧PH2Lo及び低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxと低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxと、の関係を定めた関数(例えば、ルックアップテーブル)である。関数f2によれば、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxは、低圧水素ガス圧PH2Loが小さいほど小さくなり、低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxが大きいほど大きくなる。
次に、CPUはステップ215に進み、要求水素量SH2reqが上述した低圧水素上限量SH2Loth以上であるか否かを判定する。
いま、エンジン負荷が大きいために、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Loth以上であると仮定する。更に、低圧水素ガス圧PH2Loが十分に大きいために、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxは低圧水素上限量SH2Loth以上であると仮定する(図3の(A)を参照。)。
この場合、CPUはステップ215にて「Yes」と判定してステップ220に進み、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが低圧水素上限量SH2Loth以上であるか否かを判定する。前述の仮定に従うと、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxは低圧水素上限量SH2Loth以上である。従って、CPUはステップ220にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ225乃至ステップ255の処理を順に行い、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ225:CPUは、低圧水素噴射量SH2Loに低圧水素上限量SH2Lothを設定(格納)する。
ステップ230:CPUは、高圧水素噴射量SH2Hiに「要求水素量SH2reqから低圧水素噴射量SH2Loを減じた値」を設定(格納)する。
ステップ235:CPUは、低圧水素噴射弁開弁時間τH2Loを算出する。即ち、CPUは、低圧水素噴射弁開弁時間τH2Loを、低圧水素ガス圧PH2Lo及び低圧水素噴射量SH2Loと、関数gLo、とに基づいて求める。
ステップ240:CPUは、高圧水素噴射弁開弁時間τH2Hiを算出する。即ち、CPUは、高圧水素噴射弁開弁時間τH2Hiを、高圧水素ガス圧PH2Hi及び高圧水素噴射量SH2Hiと、関数gHi、とに基づいて求める。
ステップ245:CPUは、低圧酸素噴射量SO2を算出する。即ち、CPUは、低圧酸素噴射量SO2を、要求水素量SH2reqと関数hとに基づいて求める。エンジン10は水素を燃料として燃焼させる。従って、水素の燃焼により水のみを生成するためには、水素2モルに対して酸素1モルを供給する必要がある。このため、関数hは、要求水素量SH2reqにより表される水素のモル数MHの半分のモル数(MH/2)の酸素が燃焼室21に供給されるように、低圧酸素噴射量SO2を決定する。なお、関数hは、要求水素量SH2reqにより表される水素のモル数MHの半分のモル数(MH/2)の酸素量に余裕量Mgを加えた量の酸素が燃焼室21に供給されるように、低圧酸素噴射量SO2を決定する関数であってもよい。
ステップ250:CPUは、低圧酸素弁開弁時間τO2を算出する。即ち、CPUは、低圧酸素弁開弁時間τO2を、低圧酸素ガス圧PO2及び低圧酸素噴射量SO2と、関数gO、とに基づいて求める。
ステップ255:CPUは「燃料噴射気筒の低圧水素噴射弁53を低圧水素噴射弁開弁時間τH2Loだけ開弁させる指示信号」をその低圧水素噴射弁53に直ちに送出する。CPUは「低圧酸素噴射弁63を低圧酸素弁開弁時間τO2だけ開弁させる指示信号」をその低圧酸素噴射弁63に直ちに送出する。更に、CPUは「燃料噴射気筒の高圧水素噴射弁43を、燃料噴射気筒の圧縮上死点前θinjから高圧水素噴射弁開弁時間τH2Hiだけ開弁させる指示信号」をその高圧水素噴射弁43に送出する。加えて、CPUは、圧縮上死点近傍であって圧縮上死点前の所定クランク角にて燃料噴射気筒の点火プラグ29から点火用火花が発生するように、その点火プラグ29に対応するイグナイタ29aに点火指示信号を送出する。
以上の作動により、図3の(A)に示したように、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Loth以上であり(ステップ215を参照。)、且つ、低圧水素噴射弁53を低圧水素噴射弁開弁最大時間τH2LoMaxだけ開弁した場合に噴射される「低圧水素最大噴射可能量SH2LoMax」が低圧水素上限量SH2Loth以上である場合(ステップ210及びステップ220を参照。)、CPUは、低圧水素上限量SH2Lothに相当する量の水素を低圧水素噴射弁53から噴射し(ステップ225、ステップ235及びステップ255を参照)、残余の水素を高圧水素噴射弁43から噴射する(ステップ230、ステップ240及びステップ255を参照)。更に、CPUは、要求水素量SH2reqに応じた量の酸素を、低圧酸素噴射弁63から噴射する(ステップ245、ステップ250及びステップ255を参照)。
次に、エンジン負荷が大きいために、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Loth以上であり、且つ、低圧水素ガス圧PH2Loが十分に大きくないために、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが低圧水素上限量SH2Lothより小さいと仮定する(図3の(B)を参照。)。
この場合、CPUはステップ200乃至ステップ210の処理を実行した後、ステップ215にて「Yes」と判定し且つステップ220にて「No」と判定し、ステップ260に進む。そして、CPUはそのステップ260にて低圧水素噴射量SH2Loに低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxを設定(格納)する。その後、CPUはステップ230乃至ステップ255の処理を実行し、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上の作動により、図3の(B)に示したように、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Loth以上であり(ステップ215を参照。)、且つ、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが低圧水素上限量SH2Lothより小さい場合(ステップ210及びステップ220を参照。)、CPUは、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxに相当する量の水素を低圧水素噴射弁53から噴射し(ステップ260、ステップ235及びステップ255を参照)、残余の水素を高圧水素噴射弁43から噴射する(ステップ230、ステップ240及びステップ255を参照)。更に、CPUは、要求水素量SH2reqに応じた量の酸素を、低圧酸素噴射弁63から噴射する(ステップ245、ステップ250及びステップ255を参照)。
次に、エンジン負荷が小さいために、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothよりも小さく、且つ、低圧水素ガス圧PH2Loが比較的大きいために、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが要求水素量SH2req以上であると仮定する(図3の(C)を参照。)。
この場合、CPUはステップ200乃至ステップ210の処理を実行した後、ステップ215にて「No」と判定し、ステップ265に進んで低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが要求水素量SH2req以上であるか否かを判定する。上記仮定に従うと、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxは要求水素量SH2req以上である。よって、CPUはステップ265にて「Yes」と判定してステップ270に進み、低圧水素ガス圧PH2Loに要求水素量SH2reqを設定(格納)する。次に、CPUはステップ275に進み、高圧水素噴射量SH2Hiに「0」を設定(格納)する。その後、CPUはステップ235乃至ステップ255の処理を実行し、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上の作動により、図3の(C)に示したように、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothよりも小さく(ステップ215を参照。)、且つ、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが要求水素量SH2req以上である場合(ステップ210及びステップ265を参照。)、CPUは、要求水素量SH2reqに相当する量の水素を低圧水素噴射弁53から噴射し(ステップ270、ステップ235及びステップ255を参照)、高圧水素噴射弁43からは水素を噴射しない(ステップ275、ステップ240及びステップ255を参照)。更に、CPUは、要求水素量SH2reqに応じた量の酸素を、低圧酸素噴射弁63から噴射する(ステップ245、ステップ250及びステップ255を参照)。
次に、エンジン負荷が小さいために、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothよりも小さく、且つ、低圧水素ガス圧PH2Loが比較的小さいために、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが要求水素量SH2reqよりも小さいと仮定する(図3の(D)を参照。)。
この場合、CPUはステップ200乃至ステップ210の処理を実行した後、ステップ215及びステップ265の両ステップにて「No」と判定する。そして、CPUは、ステップ265からステップ260に進み、低圧水素噴射量SH2Loに低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxを設定(格納)する。その後、CPUはステップ230乃至ステップ255の処理を実行し、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上の作動により、図3の(D)に示したように、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothよりも小さく(ステップ215を参照。)、且つ、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxが要求水素量SH2reqよりも小さい場合(ステップ210及びステップ265を参照。)、CPUは、低圧水素最大噴射可能量SH2LoMaxに相当する量の水素を低圧水素噴射弁53から噴射し(ステップ260、ステップ235及びステップ255を参照)、残余の水素を高圧水素噴射弁43から噴射する(ステップ230、ステップ240及びステップ255を参照)。更に、CPUは、要求水素量SH2reqに応じた量の酸素を、低圧酸素噴射弁63から噴射する(ステップ245、ステップ250及びステップ255を参照)。以上のように、水素の噴射制御及び酸素の噴射制御がなされる。
更に、CPUは図4に示した水素及び酸素生成ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ400から処理を開始してステップ410に進み、現時点が車両減速状態であるか否かを判定する。
より具体的に述べると、CPUは、以下の条件1〜条件3の何れか一つが成立したときに車両が減速状態にあると判定する。CPUは条件1〜3の何れか一つのみを判定するように構成されてもよく、条件1〜3のうちの二つ以上を判定するように構成されてもよい。更に、CPUは他の条件を用いることにより、車両が減速状態にあるか否かを判定するように構成されることもできる。
(条件1)アクセルペダル操作量Accpが「0」(又は、微小な値δ以下であり)、且つ、車速SPDが「0」でないとき。
(条件2)アクセルペダル操作量Accpの単位時間あたりの変化量dAccp/dtが負の値であり、且つ、車速SPDが「0」でないとき。
(条件3)車速SPDの単位時間あたりの変化量dSPD/dtが負の値であり、且つ、車速SPDが「0」でないとき。
いま、車両が減速状態にあると仮定する。この場合、CPUはステップ410にて「Yes」と判定してステップ420に進み、車輪WHの回転によって発電部71に3相交流電流を発生させる(発電させる)。次いで、CPUはステップ430に進み、陽極82aと陰極82bとの間に電気分解用の電圧を印加し、凝縮水貯留タンク81に貯留されている水を電気分解する。即ち、陽極82a近傍に酸素ガスを発生させ、陰極82b近傍に水素ガスを発生させる。これらの酸素及び水素は、酸素タンク84a及び水素タンク84bにそれぞれ回収される。その後、CPUはステップ495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
一方、現時点が車両減速状態でない場合、CPUはステップ410にて「No」と判定し、ステップ440に進んで発電を停止する。即ち、CPUは、車輪WHの回転によって発電部71に3相交流電流を発生させないようにする。次に、CPUはステップ450に進み、陽極82aと陰極82bとの間への電気分解用の電圧の印加を停止する。その後、CPUはステップ495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
このように、CPUは、車両の運転状態が減速状態であるとき、回生エネルギー生成部70によって回生エネルギーを回収し、その回生エネルギーを利用して陽極82aと陰極82bとに所定の電圧(電気分解用の電圧)を印加する。即ち、CPUは、回生エネルギーにより酸素ガス及び水素ガスを生成する。
加えて、CPUは図5に示した電動ポンプ制御ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ500から処理を開始してステップ510に進み、低圧酸素ボンベ61内の酸素ガスの圧力(低圧酸素ガス圧)PO2が低圧酸素ガス圧閾値PO2th以下であるか否かを判定する。
このとき、低圧酸素ガス圧PO2が低圧酸素ガス圧閾値PO2th以下であると、CPUはステップ510からステップ520へと進み、酸素用電動ポンプ87aを作動させる。この結果、凝縮水の電気分解により生成され酸素タンク84aに貯留されていた酸素が加圧され、低圧酸素供給管62及び低圧酸素ボンベ61に供給される。その後、CPUはステップ540に進む。
これに対し、低圧酸素ガス圧PO2が低圧酸素ガス圧閾値PO2thよりも大きいと、CPUはステップ510からステップ530へと進み、酸素用電動ポンプ87aの作動を停止させる。この結果、酸素タンク84aに貯留されている酸素は、低圧酸素供給管62及び低圧酸素ボンベ61に供給されない。その後、CPUはステップ540に進む。
CPUはステップ540において、低圧水素ボンベ51内の水素ガスの圧力(低圧水素ガス圧)PH2Loが低圧水素ガス圧閾値PH2Loth以下であるか否かを判定する。
このとき、低圧水素ガス圧PH2Loが低圧水素ガス圧閾値PH2Loth以下であると、CPUはステップ540からステップ550へと進み、水素用電動ポンプ87bを作動させる。この結果、凝縮水の電気分解により生成され水素タンク84bに貯留されていた水素が加圧され、低圧水素供給管52及び低圧水素ボンベ51に供給される。その後、CPUはステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、低圧水素ガス圧PH2Loが低圧水素ガス圧閾値PH2Lothよりも大きいと、CPUはステップ540からステップ560へと進み、水素用電動ポンプ87bの作動を停止させる。この結果、水素タンク84bに貯留されている水素は、低圧水素供給管52及び低圧水素ボンベ51に供給されない。その後、CPUはステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、制御装置は、
燃焼室21に水素と酸素とを供給して水素を燃焼させる水素エンジン(作動ガス循環型水素エンジン)10を搭載した車両の制御装置であって、
車両の減速時に発生する余剰の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生エネルギー生成手段(回生エネルギー生成部70、図4のステップ410及びステップ420)と、
前記変換された電気エネルギーを用いて燃焼室21に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を生成する燃焼用ガス生成手段(燃焼用ガス生成部80、図4のステップ430)と、
を備えた制御装置である。
従って、制御装置は、車両が発生する余剰の運動エネルギーを有効に利用することによって、燃焼室21に供給される水素(低圧水素)及び/又は酸素(低圧酸素)を生成することができる。従って、水素及び/又は酸素を生成するためのエネルギー源を車両に搭載することなく、且つ、低圧水素ボンベ51及び/又は低圧酸素ボンベ61を大型化することなく、車両の連続走行可能距離を長くすることができる。
なお、制御装置の回生エネルギー生成手段は、エンジン10が減速状態にあるか否かを判定する機関減速判定手段を備え、エンジン10が減速状態にあると判定されているときに発生する「余剰のエンジン10の運動エネルギー」を電気エネルギーに変換するように構成されていてもよい。そして、燃焼用ガス生成手段は、その変換された電気エネルギーを用いて凝縮水貯留タンク81内に貯留された凝縮水を電気分解することにより、燃焼室21に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を生成するように構成されてもよい。なお、この場合、制御装置は、例えば、アクセルペダル操作量Accpが「0」(又は、微小な値δ以下であり)、且つ、エンジン回転速度NEが所定回転速度以上であるとき、エンジン10が減速状態にあると判定するように構成され得る。また、この場合、発電部71はエンジン10の出力軸により回転されて発電するように構成される。
更に、制御装置の前記燃焼用ガス生成手段(燃焼用ガス生成部80)は、
燃焼室21から排出された排ガス中に含まれる水分を捕集し且つその捕集した水分を水として貯留する水捕集手段(凝縮部33、凝縮水貯留タンク81)と、
前記変換された電気エネルギーを使用して前記凝縮水貯留タンク81に貯留された水を電気分解することにより、燃焼室21に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を発生させる電気分解実行手段(陽極82a、陰極82b、電気制御装置90、図4のステップ430を参照。)と、
を備えている。
このように、制御装置は、水素エンジン10の排ガス中に必ず含まれる水を利用して、「燃焼室21に供給される水素及び酸素」を生成することができる。換言すると、運転者が水素及び酸素を生成するための水を補給しなければならない機会を低減しながら、車両の連続走行可能距離を長くすることができる。
更に、制御装置は、低圧水素を高圧水素よりも優先的に使用する。即ち、低圧水素を供給してもエンジン10に上述した問題が生じない範囲において、極力多くの低圧水素をエンジン10に供給する。即ち、制御装置は、エンジン10に供給すべき水素の量が低圧水素上限量SH2Lothに到達するまでは、高圧水素を使用しない。また、エンジン10に供給すべき水素の量が低圧水素上限量SH2Lothを超える分の水素のみを高圧水素により補充する。この結果、エンジン10の要求発生トルクが大きくなった場合に必要となる「貴重な高圧水素」の使用量を低減することができる。
即ち、制御装置は、
前記燃焼室に供給される(予定の)水素を所定の高圧状態にて貯蔵する高圧水素容器(高圧水素ボンベ41)と、
前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い所定の低圧状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)と、
前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を前記燃焼室21内に供給するように同高圧水素を指示に応じて噴射する高圧水素噴射手段(高圧水素噴射弁43、図2のステップ255)と、
前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を前記燃焼室21内に供給するように同低圧水素を指示に応じて噴射する低圧水素噴射手段(低圧水素噴射弁53、図2のステップ255)と、
前記水素エンジンに要求される水素の量である要求水素量が所定の低圧水素上限量よりも小さい場合には前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素を噴射させるとともに前記高圧水素噴射手段から前記高圧水素を噴射させないようにする指示を前記高圧水素噴射手段及び前記低圧水素噴射手段に送出し(図2のステップ215、ステップ265〜ステップ275、ステップ235、ステップ240及びステップ255)、且つ、同要求水素量が同低圧水素上限量よりも大きい場合には前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素を噴射させるとともに前記高圧水素噴射手段から前記高圧水素を噴射させるための指示を前記高圧水素噴射手段及び前記低圧水素噴射手段に送出する水素噴射制御手段(図2のステップ215、ステップ220〜ステップ240、及び、ステップ255)、
を備えている。
これによれば、要求水素量SH2req(例えば、エンジンが要求トルクを発生するのに必要な水素量)が所定の低圧水素上限量SH2Lothよりも小さい場合、前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素が噴射され、前記高圧水素は噴射されない。また、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothよりも大きい場合、前記低圧水素噴射手段及び前記高圧水素噴射手段の両方から水素が噴射される。従って、低圧水素が高圧水素よりも優先的に使用されるので、貴重な高圧水素の使用量を低減することができる。
更に、制御装置は、
所定の高圧力状態にて水素を貯蔵する高圧水素容器(高圧水素ボンベ41)と、
前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く大気圧よりも高い所定の低圧力状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)と、
前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を指示に応じて燃焼室21内に直接噴射する高圧水素噴射手段(高圧水素噴射弁43、図2のステップ255)と、
前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を指示に応じて吸気ポート23内に噴射する低圧水素噴射手段(低圧水素噴射弁53、図2のステップ255)と、
を備えると言うこともできる。
更に、制御装置は、
「エンジン10が発生すべきトルク(要求トルク)に応じて定められる要求水素量SH2req」が「燃焼室21内の圧力が過大とならないように予め定められた低圧水素上限量SH2Loth」以上であるとき、低圧水素噴射手段から低圧水素上限量SH2Lothの水素を噴射させるとともに(図2のステップ225、ステップ235及びステップ255)、要求水素量SH2reqから低圧水素上限量SH2Lothを減じた量の水素を高圧水素噴射手段から噴射させる(図2のステップ230、ステップ240及びステップ255)、水素噴射制御手段を備える。これにより、貴重な高圧水素の消費量を低減することができる。なお、本願における低圧水素上限量は、実際の低圧水素上限量以下の所定量であってもよい。
換言すると、前記水素噴射制御手段は、
前記要求水素量が前記低圧水素上限量よりも大きいとき、前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素上限量SH2Lothの水素を噴射させるとともに(図2のステップ225、ステップ235及びステップ255)、前記要求水素量SH2reqから前記低圧水素上限量SH2Lothを減じた量の水素を前記高圧水素噴射手段から噴射させる(図2のステップ230、ステップ240及びステップ255)ように構成されている。
これによれば、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothに到達するまでは、高圧水素は使用されない。また、要求水素量SH2reqが低圧水素上限量SH2Lothを超える分の水素のみが高圧水素により補充される。この結果、特に、エンジン10の要求発生トルクが大きくなった場合に必要となる「貴重な高圧水素」の使用量を低減することができる。
更に、制御装置は、
前記燃焼室に供給される水素を所定の高圧状態にて貯蔵する高圧水素容器(高圧水素ボンベ41)と、
前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い所定の低圧状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)と、
前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を前記燃焼室21内に供給するように同高圧水素を指示に応じて噴射する高圧水素噴射手段(高圧水素噴射弁43、図2のステップ255)と、
前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を前記燃焼室21内に供給するように同低圧水素を指示に応じて噴射する低圧水素噴射手段(低圧水素噴射弁53、図2のステップ255)と、
前記燃焼用ガス生成手段により生成された水素を一時的に貯蔵する水素タンク(水素タンク84b)と、
前記水素タンク内の水素を前記低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)に供給するために前記水素タンク内の水素を加圧する水素加圧手段(水素用電動ポンプ87b)と、
を備えている。
これによれば、燃焼用ガス生成手段によって発生させられた水素を低圧水素容器に蓄えるとともに低圧水素噴射手段(低圧水素噴射弁53等)から噴射させることができる。また、電気分解により発生させられた水素をエンジン10において利用可能とするために、その発生させられた水素を高圧水素容器(高圧水素ボンベ41)内の水素の圧力にまで加圧する必要がない。従って、水素を加圧するために必要なエネルギーを小さくすることができる。
更に、制御装置は、
前記低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)内の水素ガスの圧力を検出する手段(低圧水素圧センサ51a)と、
前記水素タンクに貯蔵された水素を指示に応じて加圧して前記低圧水素容器に供給する水素加圧手段(水素用電動ポンプ87b)と、
前記検出された前記低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)内の水素ガスの圧力PH2Loが所定の低圧水素ガス圧閾値PH2Loth以下であるとき、前記水素加圧手段を作動させる(即ち、そのような指示を前記加圧手段に送出する)水素加圧制御手段(図5のステップ540乃至ステップ560を参照。)と、
を備える。
検出された低圧水素ボンベ51内の水素ガスの圧力PH2Loが低圧水素ガス圧閾値PH2Lothよりも大きいときに水素用電動ポンプ87bを作動させると、電気分解により発生した水素を低圧水素容器(低圧水素ボンベ51)に供給するために大きなエネルギーが消費される。しかしながら、上記構成によれば、検出された低圧水素ボンベ51内の水素ガスの圧力PH2Loが低圧水素ガス圧閾値PH2Loth以下である場合にのみ、水素用電動ポンプ87bが作動させられるので、無駄なエネルギーが消費されることを回避することができる。
加えて、制御装置は、
前記燃焼室21に供給される(予定の)酸素を大気圧よりも高い所定の低圧状態にて貯蔵する低圧酸素容器(低圧酸素ボンベ61)と、
前記低圧酸素容器に貯蔵された低圧酸素を前記燃焼室21内に供給する低圧酸素供給手段、即ち、前記低圧酸素容器に貯蔵された低圧酸素を指示に応じて噴射する低圧酸素噴射手段(低圧酸素噴射弁63、図2のステップ255、又は酸素ガスミキサ)と、
前記燃焼用ガス生成手段により生成された酸素を一時的に貯蔵する酸素タンク(酸素タンク84a)と、
前記酸素タンク内の酸素を前記低圧酸素容器(低圧酸素ボンベ61)に供給するために前記酸素タンク内の酸素を加圧する酸素加圧手段(酸素用電動ポンプ87a)と、
を含んでいる。
これによれば、燃焼用ガス生成手段によって発生させられた酸素を低圧酸素容器に蓄えるとともに、その低圧酸素容器内の酸素を燃焼室21に供給(実際には、接続通路部34内に噴射)することができる。
更に、制御装置は、
前記低圧酸素容器(低圧酸素ボンベ61)内の酸素ガスの圧力を検出する手段(低圧酸素圧センサ61a)と、
前記酸素タンクに貯蔵された酸素を指示に応じて加圧して前記低圧酸素容器に供給する酸素加圧手段(酸素用電動ポンプ87a)と、
前記検出された前記低圧酸素容器(低圧酸素ボンベ61)内の酸素ガスの圧力PO2が所定の低圧酸素ガス圧閾値PO2th以下であるとき、前記酸素加圧手段を作動させる(即ち、そのような指示を前記加圧手段に送出する)酸素加圧制御手段(図5のステップ510乃至ステップ530を参照。)と、
を備えている。
検出された低圧酸素ボンベ61内の酸素ガスの圧力PO2Loが低圧酸素ガス圧閾値PO2thよりも大きいときに酸素用電動ポンプ87aを作動させると、電気分解により発生した酸素を低圧酸素容器(低圧酸素ボンベ61)に供給するために大きなエネルギーが消費される。しかしながら、上記構成によれば、検出された低圧酸素ボンベ61内の酸素ガスの圧力PO2Loが低圧酸素ガス圧閾値PO2th以下である場合にのみ、酸素用電動ポンプ87aが作動させられるので、無駄なエネルギーが消費されることを回避することができる。
更に、制御装置は、排ガスから得られた凝縮水から水素及び酸素を発生させているので、水素及び酸素を発生させるための「水」を補給する手間を省くこともできる。また、場合により、雨天走行時に車体に降り注いだ雨水を凝縮水貯留タンク81又は他の水貯留タンクに回収し、その水を回生エンジンを利用して電気分解することにより水素及び酸素の少なくとも一方を生成してもよい。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、例えば、上述した車両の制御装置は以下に述べる種々の変形例を採用することもできる。
<変形例1>
図1の低圧水素噴射弁53を図1の低圧酸素噴射弁63の配設位置に配置し、図1の低圧酸素噴射弁63を図1の低圧水素噴射弁53の配設位置に配置する。
<変形例2>
凝縮水を電気分解することにより生成された酸素及び水素のうち、何れか一方のみを回収(エンジン10に供給されるように低圧酸素ボンベ61又は低圧水素ボンベ51に収容)してもよい。
<変形例3>
上記制御装置は、回生エネルギーを利用して水素及び酸素のうちの少なくともいずれか一方を生成し、それをエンジン10に供給する装置である。それ故、水素及び酸素のうちの少なくともいずれか一方を生成する手法は水の電気分解による方法に限定されない。例えば、回生エネルギーによりマグネシウムを加熱して燃焼させ(即ち、マグネシウムと大気中の酸素とを結合させ)、その加熱中のマグネシウムに凝縮水を接触させて凝縮水を還元することにより水素を得てもよい。或いは、酸素イオン伝導性の固体電解質を回生エネルギーにより加熱して活性化させ、その固体電解質を酸素ポンプとして使用することによって、大気から酸素を生成してもよい。
<変形例4>
上記制御装置は水を電気分解することにより水素及び酸素を発生させている。水の電気分解において、水素は酸素の2倍のモル数(2倍の体積)だけ発生する。従って、陰極82b近傍と水素タンク84bとを連通させる第1水素管83bに加圧ポンプを介装させてもよい。これによれば、所定量の水素を蓄積させる水素タンク84bの容積を減少させることができるので、システムを小型化し、車両への搭載性を向上することができる。
<変形例5>
エンジン10は、総ての水素を拡散燃焼により燃焼させる形式のエンジンであってもよい。また、エンジン10は、総ての水素を点火用火花に基づく火炎伝播燃焼により燃焼させる形式のエンジンであってもよい。
<変形例6>
上記制御装置は、エンジン10の負荷が所定閾値負荷より小さいときには低圧水素噴射弁53のみから水素を噴射させるとともに、エンジンの負荷が所定閾値負荷以上のときには低圧水素噴射弁53及び高圧水素噴射弁43の両方から水素を噴射させてもよい。これによれば、貴重な高圧水素の消費量を低減することができる。
<変形例7>
エンジン10においては、作動ガスとしてアルゴンガスが使用されていたが、アルゴン以外の単原子ガス(例えば、He等のアルゴン以外の不活性ガス)を作動ガスとして採用してもよい。また、酸素は、低圧酸素噴射弁63に代え、「接続通路部34に介装された酸素ガスミキサ」によりエンジン10の燃焼室21に供給されてもよい(例えば、特開2007−224846号公報参照。)。
<変形例8>
凝縮水貯留タンク81、陽極82a及び陰極82bは、図1に一点鎖線にて示したように、密閉容器80a内に収容されていてもよい。これによれば、凝縮水の電気分解がより効率良く実行される。
<変形例9>
図6に示したように、図1に示した酸素逆止弁88aに代え、流路切換弁(三方弁)89aを配設してもよい。この流路切換弁89aは、低圧酸素供給管62と第3酸素管86aとの接続点に配設される。この場合、CPUは、以下に述べる「第1モード、第2モード及び第3モード」を実現することができる。以下において、低圧酸素供給管62のうち流路切換弁89aよりも下流の部分(低圧酸素噴射弁63側の部分)を、単に「低圧酸素供給管62下流部」と称呼する。
第1モード:CPUは、低圧酸素ボンベ61と低圧酸素供給管62下流部とを連通させ且つ第3酸素管86aと低圧酸素供給管62下流部との連通を遮断させることにより、低圧酸素ボンベ61から低圧酸素噴射弁63に酸素を供給する。
第2モード:CPUは、低圧酸素ボンベ61と低圧酸素供給管62下流部との連通を遮断させ且つ第3酸素管86aと低圧酸素供給管62下流部とを連通させることにより、酸素用電動ポンプ87aによって加圧された酸素を低圧酸素噴射弁63に供給する。
第3モード:CPUは、低圧酸素ボンベ61と第3酸素管86aとを連通させ且つ低圧酸素ボンベ61及び第3酸素管86aと低圧酸素供給管62下流部との連通を遮断させることにより、酸素用電動ポンプ87aによって加圧された酸素を低圧酸素ボンベ61に供給する。
同様に、図6に示したように、図1に示した水素逆止弁88bに代え、流路切換弁(三方弁)89bを配設してもよい。この流路切換弁89bは、低圧水素供給管52と第3水素管86bとの接続点に配設される。この場合、CPUは、以下に述べる「第1モード、第2モード及び第3モード」を実現することができる。以下において、低圧水素供給管52のうち流路切換弁89bよりも下流の部分(低圧水素噴射弁53側の部分)を、単に「低圧水素供給管52下流部」と称呼する。
第1モード:CPUは、低圧水素ボンベ51と低圧水素供給管52下流部とを連通させ且つ第3水素管86bと低圧水素供給管52下流部との連通を遮断させることにより、低圧水素ボンベ51から低圧水素噴射弁53に水素を供給する。
第2モード:CPUは、低圧水素ボンベ51と低圧水素供給管52下流部との連通を遮断させ且つ第3水素管86bと低圧水素供給管52下流部とを連通させることにより、水素用電動ポンプ87bによって加圧された水素を低圧水素噴射弁53に供給する。
第3モード:CPUは、低圧水素ボンベ51と第3水素管86bとを連通させ且つ低圧水素ボンベ51及び第3水素管86bと低圧水素供給管52下流部との連通を遮断させることにより、水素用電動ポンプ87bによって加圧された水素を低圧水素ボンベ51に供給する。
<変形例10>
制御装置は、発電部71による発電と、凝縮水貯留タンク81に貯留されている水の電気分解と、を異なるタイミングにて実行してもよい。この場合、発電部71によって発電された電力を保持するバッテリーを備えさせ、電気分解時にはそのバッテリーと陽極82及び陰極82bとを電気的に接続させればよい。
本発明の実施形態に係る「作動ガス循環型水素エンジンを搭載した車両」の制御装置の概略図である。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 水素の噴射量について説明するための図である。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 本発明の実施形態の変形例に係る「作動ガス循環型水素エンジンを搭載した車両」の制御装置の概略図である。
符号の説明
10…作動ガス循環型水素エンジン、21…燃焼室、23…吸気ポート、24…排気ポート、29…点火プラグ、30…循環通路部、31…第1排気管、32…第2排気管、33…凝縮部、34…接続通路部、35…吸気管集合部、36…吸気管、40…高圧水素供給部、41…高圧水素ボンベ、41a…高圧水素圧センサ、42…高圧水素供給管、43…高圧水素噴射弁、50…低圧水素供給部、51…低圧水素ボンベ、51a…低圧水素圧センサ、52…低圧水素供給管、53…低圧水素噴射弁、60…低圧酸素供給部、61…低圧酸素ボンベ、61a…低圧酸素圧センサ、62…低圧酸素供給管、63…低圧酸素噴射弁、70…回生エネルギー生成部、71…発電部、72…車軸、80…燃焼用ガス生成部、81…凝縮水貯留タンク、82a…陽極、82b…陰極、87a…酸素用電動ポンプ、87b…水素用電動ポンプ、90…電気制御装置。

Claims (8)

  1. 燃焼室に水素と酸素とを供給して同水素を燃焼させる水素エンジンを搭載した車両の制御装置であって、
    前記車両及び前記エンジンの少なくとも一方の減速時に発生する余剰の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生エネルギー生成手段と、
    前記変換された電気エネルギーを用いて前記燃焼室に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を生成する燃焼用ガス生成手段と、
    を備えた制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記燃焼用ガス生成手段は、
    前記燃焼室から排出された排ガス中に含まれる水分を捕集し水として貯留する水捕集手段と、
    前記変換された電気エネルギーを使用して前記貯留された水を電気分解することにより前記燃焼室に供給される酸素及び水素の少なくとも一方を発生させる電気分解実行手段と、
    を備えた制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両の制御装置であって、
    水素を所定の高圧状態にて貯蔵する高圧水素容器と、
    前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い所定の低圧状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器と、
    前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を前記燃焼室内に供給するように同高圧水素を指示に応じて噴射する高圧水素噴射手段と、
    前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を前記燃焼室内に供給するように同低圧水素を指示に応じて噴射する低圧水素噴射手段と、
    前記水素エンジンに要求される水素の量である要求水素量が所定の低圧水素上限量よりも小さい場合には前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素を噴射させるとともに前記高圧水素噴射手段から前記高圧水素を噴射させないようにする指示を前記高圧水素噴射手段及び前記低圧水素噴射手段に送出し、且つ、同要求水素量が同低圧水素上限量よりも大きい場合には前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素を噴射させるとともに前記高圧水素噴射手段から前記高圧水素を噴射させるための指示を前記高圧水素噴射手段及び前記低圧水素噴射手段に送出する水素噴射制御手段と、
    を備えた制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両の制御装置において、
    前記水素噴射制御手段は、
    前記要求水素量が前記低圧水素上限量よりも大きいとき、前記低圧水素噴射手段から前記低圧水素上限量の水素を噴射させるとともに前記要求水素量から前記低圧水素上限量を減じた量の水素を前記高圧水素噴射手段から噴射させるように構成された制御装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の車両の制御装置であって、
    前記燃焼用ガス生成手段は少なくとも前記燃焼室に供給される水素を生成するように構成され、
    前記制御装置は、更に、
    水素を所定の高圧状態にて貯蔵する高圧水素容器と、
    前記高圧水素容器内の水素の圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い所定の低圧状態にて水素を貯蔵する低圧水素容器と、
    前記高圧水素容器に貯蔵された高圧水素を前記燃焼室内に供給するように同高圧水素を指示に応じて噴射する高圧水素噴射手段と、
    前記低圧水素容器に貯蔵された低圧水素を前記燃焼室内に供給するように同低圧水素を指示に応じて噴射する低圧水素噴射手段と、
    前記燃焼用ガス生成手段により生成された水素を一時的に貯蔵する水素タンクと、
    前記水素タンク内の水素を前記低圧水素容器に供給するために前記水素タンク内の水素を加圧する水素加圧手段と、
    を備えた制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両の制御装置であって、
    前記低圧水素容器内の水素ガスの圧力を検出する手段と、
    前記検出された前記低圧水素容器内の水素ガスの圧力が所定の低圧水素ガス圧閾値以下であるとき前記水素加圧手段を作動させる水素加圧制御手段と、
    を備えた制御装置。
  7. 請求項1又は請求項2に記載の車両の制御装置であって、
    前記燃焼用ガス生成手段は少なくとも前記燃焼室に供給される酸素を生成するように構成され、
    前記制御装置は、更に、
    酸素を大気圧よりも高い所定の低圧状態にて貯蔵する低圧酸素容器と、
    前記低圧酸素容器に貯蔵された低圧酸素を前記燃焼室内に供給する低圧酸素供給手段と、
    前記燃焼用ガス生成手段により生成された酸素を一時的に貯蔵する酸素タンクと、
    前記酸素タンク内の酸素を前記低圧酸素容器に供給するために前記酸素タンク内の酸素を加圧する酸素加圧手段と、
    を備えた制御装置。
  8. 請求項7に記載の車両の制御装置であって、
    前記低圧酸素容器内の酸素ガスの圧力を検出する手段と、
    前記検出された前記低圧酸素容器内の酸素ガスの圧力が所定の低圧酸素ガス圧閾値以下であるとき、前記酸素加圧手段を作動させる酸素加圧制御手段と、
    を備えた制御装置。
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