JP4240028B2 - 水素利用内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素系の液体燃料と水素ガスとを燃料として使用可能な水素利用内燃機関に関する。
従来、ガソリン等の液体燃料とともに水素ガスを燃料として使用する内燃機関(水素利用内燃機関)が知られている。水素ガスは液体燃料に比較して燃焼性に優れている特性を有している。このため、低負荷時には、液体燃料に水素ガスを添加することで内燃機関のリーンバーン領域を拡大することができ、燃費の向上やNOx排出量の低減といった顕著な効果を得られるようになる。一方、高負荷時には、液体燃料に水素ガスを添加することでノッキングを抑制することができ、出力を向上させて車両の加速性能を維持することができる。
このような水素利用内燃機関の1つの例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の水素利用内燃機関は、液体燃料を噴射する噴射弁と水素タンクとを水素導管を介して接続し、1つの噴射弁から液体燃料と水素ガスとを同時に噴射できるようにしている。
特開2003−293809号公報 特開2004−100501号公報
上記の従来の水素利用内燃機関は、水素ガスを貯蔵する手段として水素タンクを用いている。しかし、気体燃料である水素ガスはガソリン等の液体燃料に比較して車両に搭載する上での搭載効率に劣る。このため、近年では、水素ガスを車両上で液体水素化合物から生成することにより、搭載効率の高い液体(液体水素化合物)の状態で水素ガスを貯蔵することが提案されている。
液体水素化合物から水素ガスを生成する方法としては、電気分解の他、低温プラズマによる分解(特開2001−335302号公報参照)、高活性状態の金属による還元(特開2004−123517号公報、特開2003−212501号公報参照)等、種々の方法が提案されている。
しかしながら、上記の何れの方法を用いるにしても、液体水素化合物から水素ガスを生成するには多量の電気エネルギが必要とされる。水素ガスの生成のための電気エネルギは、簡単には車載のバッテリから供給することができる。しかし、バッテリに電気エネルギを充電するためには、内燃機関によってオルタネータを駆動する必要があり、その分、内燃機関の燃料消費量が増大してしまう。液体燃料への水素添加によって得られる効果を享受しつつ、高いエネルギ効率を実現するためには、水素ガスを生成するための電気エネルギをどのようにして確保するかが重要となる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、車両の減速エネルギを利用して液体燃料に混合する水素ガスを生成することで、高いエネルギ効率を実現できるようにした、水素利用内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、炭化水素系の液体燃料と水素ガスとを燃料として使用可能な水素利用内燃機関において、
液体燃料を噴射する燃料噴射装置と、
液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、
電気エネルギを用いて液体水素化合物から水素ガスを生成する水素生成手段と、
前記燃料タンクから前記燃料噴射装置に供給される液体燃料に前記水素生成手段によって生成された水素ガスを混合する水素混合手段と、
前記燃料噴射装置と前記水素混合手段との間で液体燃料を循環させる循環手段と、
車両の減速エネルギを電気エネルギとして回収する回生発電手段と、
前記回生発電手段による回生発電時であって、前記燃料噴射装置による燃料噴射の停止中は、前記循環手段を作動させて液体燃料を循環させながら、前記水素生成手段を作動させて前記回生発電手段により回収された減速エネルギを利用して水素ガスを生成し、生成された水素ガスを前記水素混合手段を作動させて液体燃料に混合する制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記水素混合手段は、水素ガスの微細気泡を発生させる手段を含み、水素ガスの微細気泡を液体燃料に混合することを特徴としている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
燃焼室内の混合気に点火する点火装置を備え、
前記制御手段は、前記回生発電手段による回生発電時であって、前記燃料噴射装置による燃料噴射の停止中、排気通路に設けられた触媒を還元処理するための条件が成立したときには、前記点火装置による点火は停止して、前記燃料噴射装置による燃料噴射を実行することを特徴としている。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、
前記燃料噴射装置は前記燃焼室内に直接燃料を噴射するように構成され、
前記制御手段は、前記回生発電手段による回生発電時であって、前記燃料噴射装置による燃料噴射の停止中、排気通路に設けられた触媒を還元処理するための条件が成立したときには、噴射した燃料が燃焼室内で燃焼しないタイミングで前記燃料噴射装置による燃料噴射を実行することを特徴としている。
第1の発明によれば、車両の減速エネルギを電気エネルギとして回収し、この回収した減速エネルギを水素ガスの生成に有効利用することで、高いエネルギ効率を実現することができる。また、生成した水素ガスを液体燃料に混合することで、燃料噴射の再開時には、水素ガスが添加された液体燃料を最初の燃料噴射から供給することができる。さらに、液体燃料を循環させ、循環している液体燃料に水素ガスを混合することで、多くの水素ガスを液体燃料中に蓄えることができる。
第2の発明によれば、水素ガスを微細気泡にして液体燃料に混合することで、水素ガスの液体燃料への溶解を促進することができ、より多くの水素ガスを液体燃料中に蓄えることができる。液体燃料への水素ガスの混合可能量が増える分、水素ガスの生成量も増やすことができ、より多くの減速エネルギを水素ガスの生成に利用することが可能になって、より高いエネルギ効率を実現することができる。
第3の発明及び第4の発明によれば、還元能力の高い水素ガスを多く含んだ液体燃料を、燃焼室内で燃焼させることなくそのまま触媒に供給することができ、触媒の還元処理を効果的に行うことができる。
実施の形態1.
以下、図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
図1は本発明の実施の形態1としての水素利用内燃機関(以下、単にエンジンという)のシステム構成を示す図である。本実施形態のエンジンは、複数の気筒(図1では1つの気筒のみを示している)からなるエンジン本体2を有している。エンジン本体2は、気筒毎にピストン8を有し、各気筒の内部にはピストン8の上下運動によって膨張と収縮を繰り返す燃焼室10が形成されている。エンジン本体2には、各気筒の燃焼室10に空気を供給するための吸気通路4と、燃焼室10から燃焼ガスを排出するための排気通路6が接続されている。排気通路6には燃焼ガスを浄化するための触媒(例えばNOx触媒)20が配置されている。
エンジン本体2において、吸気通路4と燃焼室10との接続部には、その連通状態を制御する吸気バルブ12が設けられ、排気通路6と燃焼室10との接続部には、その連通状態を制御する排気バルブ14が設けられている。また、燃焼室10には、その内部に燃料を直接噴射する筒内インジェクタ18と、その内部の混合ガスに点火する点火プラグ16が取り付けられている。
上記の筒内インジェクタ18は、燃料供給ライン36によって燃料タンク30に接続されている。燃料タンク30には炭化水素系の液体燃料であるガソリンが貯蔵されている。燃料タンク30内の液体燃料は、燃料供給ライン36に配置された燃料ポンプ(高圧ポンプ)32によって吸い上げられ、燃焼室10内の燃焼ガス圧よりも高い所定圧まで圧縮されてから筒内インジェクタ18へ供給される。燃料ポンプ32は、エンジン本体2によって駆動される機械式ポンプでもよく、モータによって駆動される電動式ポンプでもよい。
燃料供給ライン36における燃料ポンプ32の上流には、流路切替弁54が配置されている。流路切替弁54は、1つの出口ポートと2つの入口ポートを有する3方弁であり、その出口ポートに燃料供給ライン36の下流側(燃料ポンプ32の側)が接続され、一方の入口ポートに燃料供給ライン36の上流側(燃料の吸入口側)が接続されている。流路切替弁54の他方の入口ポートには、燃料循環ライン38が接続されている。燃料循環ライン38は燃料供給ライン36と並行して配置され、その他方の端部は、燃料供給ライン36における筒内インジェクタ18の近傍、具体的には、液体燃料を各気筒の筒内インジェクタ18に分配するためのデリバリパイプ36aに接続されている。
流路切替弁54の入口ポートは、通常は、燃料供給ライン36の上流側に設定されている。この場合は、前述のように、燃料ポンプ32の作動によって燃料タンク30内から液体燃料が吸い上げられ、加圧された液体燃料が筒内インジェクタ18へ供給される。一方、流路切替弁54の入口ポートを燃料循環ライン38に切替えた場合には、燃料供給ライン36と燃料循環ライン38からなる液体燃料の循環系が形成される。この場合、筒内インジェクタ18の燃料噴射を停止して燃料ポンプ32を作動させることで、液体燃料を高圧の状態で循環させることができる。燃料ポンプ32及び流路切替弁54は、液体燃料を上記の循環系内で循環させる循環手段を構成している。
燃料供給ライン36における燃料ポンプ32の下流には、もう一方の燃料である水素ガスを液体燃料に混合するためのマイクロバブル発生装置52が配置されている。マイクロバブル発生装置52は、水素ガスを直径数十μm以下の微細気泡(マイクロバブルという)にして燃料供給ライン36中の液体燃料に混合する。マイクロバブル発生装置52により水素ガスをマイクロバブル化して液体燃料に混合することで、水素ガスを液体燃料中に均一に混合することができ、また、水素ガスの液体燃料への溶解を促進することができる。なお、マイクロバブル発生装置52によるマイクロバブルの発生方法は、液体燃料中で水素ガスをマイクロバブルにすることができるものであれば、その方法に限定はない。以下に列挙するマイクロバブルの発生方法は、本実施形態のマイクロバブル発生装置52において採り得る方法の一例である。
まず、マイクロバブルの発生方法の第1例は、液体燃料の激しい流れの中に水素ガスを吹き込むことで、そこに発生する強いせん断力により水素ガスを粉砕する方法である。
マイクロバブルの発生方法の第2例は、水素ガスを加圧してより多く液体燃料中に溶解させた状態から、液体燃料の流速を上げる等してキャビテーションを発生させる方法である。
そして、マイクロバブルの発生方法の第3例は、超音波を与えることで液体燃料中の水素ガスの気泡を加振して分裂させる方法である。
マイクロバブル発生装置52により液体燃料に混合される水素ガスは、水素生成装置50から水素ガス供給ライン46を介して供給される。水素生成装置50は、液体水素化合物から水素ガスを即座に生成することができる装置である。液体水素化合物としては、水、アルコール、ガソリン、軽油等が使用可能である。本実施形態では、液体水素化合物として水が用いられている。水素生成装置50による水素ガスの生成方法としては、以下に例示するような方法を採ることができる。
まず、水素生成方法の第1例は、燃料電池に逆起電力を印加することで水を電気分解する方法である。
水素生成方法の第2例は、液体水素化合物を低温プラズマで分解する方法である。具体的には、液体水素化合物に対し直流パルス放電を行うことにより、水素ガスを生成することができる。
水素生成方法の第3例は、高活性状態の金属によって水を還元する方法である。例えば、純水中でアルミニウムやアルミニウム合金を摩擦することで、金属に対する水の腐食反応を加速させて水分子を分解し、純粋な水素ガスを発生させることができる。また、水素化マグネシウムや水素化マグネシウム合金の粉末に水を供給することでも、純粋な水素ガスを発生させることができる。さらに、酸化鉄を還元して得られた金属鉄に水蒸気を反応させることでも、金属鉄の酸化に伴って純粋な水素ガスを発生させることができる。
上記の何れの方法によっても、必要に応じて即座に水等の液体水素化合物から水素ガスを生成することができる。特に、第3例の方法によれば、純粋な水素ガスのみを生成することができる。また、上記の何れの方法でも、比較的低温或いは常温で水素ガスを生成することができるので、マイクロバブル発生装置52による液体燃料への混合時に、より多くの水素ガスを液体燃料に溶解させることができるという利点もある。
水素生成装置50の動力としては電気エネルギが用いられる。水素生成装置50は、バッテリ58からの電気エネルギの供給の他、回生発電装置56から直接、電気エネルギの供給を受けることも可能になっている。回生発電装置56は、車両の駆動系に配置され、車両の減速エネルギを電気エネルギとして回収する装置である。回生発電装置56が回収した電気エネルギは、通常はバッテリ58に充電されるが、後述のように所定の条件が成立したときには、水素生成装置50に直接供給されるようになっている。
水素生成装置50により水素ガスを生成することで、水素ガスを液の状態で貯蔵することが可能になる。これにより、水素ガスを圧力タンク等で気体の状態で貯蔵する場合に比較して、その取り扱いが容易になるだけでなく、高い搭載効率を実現することが可能になる。本実施形態では、水素生成装置50において水素ガスの生成に用いられる水は、水タンク40から水供給ライン44を介して供給される。水供給ライン44には、水タンク40から水を吸い上げて水素生成装置50に供給するための水ポンプ42が配置されている。
本実施形態のエンジンは、その制御装置としてECU(Electronic Control Unit)60を備えている。ECU60の出力側には前述の点火プラグ16、筒内インジェクタ18、燃料ポンプ32、水ポンプ42、マイクロバブル発生装置52、水素生成装置50,流路切替弁54等の種々の機器が接続されている。ECU60の入力側には、エンジン本体2の運転状態に関する情報(アクセル開度、車速、エンジン回転数、空燃比、水温、ノック信号等)を取得する運転状態測定装置62等の種々のセンサ類が接続されている。ECU60は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムにしたがって各機器を制御している。
上記のようなシステム構成により、本実施形態のエンジンによれば、液体燃料へ水素ガスを添加する必要が生じたときには、水素生成装置50により水から水素ガスを即座に生成し、生成した水素ガスをマイクロバブル化して液体燃料に混合することができる。図2のフローチャートに示すルーチンは、本実施形態においてECU60により実行される水素添加制御のルーチンである。以下、図2のフローチャートに沿って、本実施形態にかかる水素添加制御のより具体的な内容について説明する。なお、図2に示すルーチンは、所定のクランク角毎に周期的に実行されている。
図2に示すルーチンの最初のステップS100では、運転状態測定装置62によって測定されるエンジン本体2の運転状態に基づき、水素添加の実行条件が成立しているか否か判定される。水素添加の実行条件とは、例えば、エンジン本体2がノッキングが発生しうる運転領域で運転されていることとか、燃焼変動が発生しうる運転領域で運転されていること等である。水素添加の実行条件が成立している場合には、さらに、次のステップS102の判定が行われ、その判定結果に応じた水素添加処理が実行される。
ステップS102では、回生制御の実行中か否か、つまり、回生発電装置56の作動中か否か判定される。例えば、加速時や定常走行時のようにエンジン本体2が燃焼作動しているときには、回生制御は実行されていない。この場合は、以下に説明するステップS104乃至ステップS110の処理によって液体燃料への水素ガスの添加が行われる。
ステップS104では、予め記憶されているマップから、エンジン本体2の運転状態に応じた要求水素添加割合が求められる。水素添加割合は、例えば、液体燃料と水素ガスを合わせた燃料全体の総発熱量に対する水素ガスの発熱量の比として定義することができる。次のステップS106では、要求水素添加割合に応じた要求水素生成量(単位時間当たりの必要生成量)が求められる。具体的には、アクセル開度やエンジン回転数等からエンジン本体2の要求負荷が求められ、この要求負荷と要求水素添加割合とから、水素ガスが分担する負荷(水素負荷)が求められる。そして、水素ガスの単位量当たりの発熱量等に基づいて、水素負荷に応じた水素ガス量が要求水素生成量として算出される。
次のステップS108では、水ポンプ42の作動により要求水素生成量に応じた水が水タンク40から水素生成装置50に供給される。そして、水素生成装置50の作動により水素生成処理が実行されて要求水素生成量の水素ガスが生成される。このときの水素生成装置50の動力には、バッテリ58に蓄電されている電気エネルギが用いられる。生成された水素ガスは、水素生成装置50からマイクロバブル発生装置52へ供給される。
次のステップS110では、マイクロバブル発生装置52により水素ガスがマイクロバブル化され、このマイクロバブル化された水素ガスが液体燃料に混合される。水素ガスが混合された液体燃料は、マイクロバブル発生装置52から筒内インジェクタ18に供給され、筒内インジェクタ18から燃焼室10内に直接噴射される。
燃焼性に優れた水素ガスを含む燃料が噴射されることで、高負荷運転時のノッキングや低負荷運転時の燃焼変動は抑制される。ステップS100の判定で水素添加の実行条件が成立しなかったときには、水素生成装置50における水素生成処理が停止され(ステップS122)、続いて、マイクロバブル発生装置52によるマイクロバブル化処理も停止される(ステップS124)
ステップS102の判定の結果、回生制御が実行されている場合には、さらに、燃料カット制御の実行中か否か、つまり、筒内インジェクタ18の燃料噴射が停止しているか否か判定される(ステップS112)。車両の減速時には、基本的には、燃料カット制御によって筒内インジェクタ18の燃料噴射は停止されるため、ステップS112のYesルートが選択される。ただし、エンジン回転数が所定回転数(例えばアイドル回転数)まで低下したときには、それ以上のエンジン回転数の低下を防止するために燃料噴射が一時的に再開され、ステップS112のNoが選択される。ステップS112のYesルートが選択される場合、以下に説明するステップS114乃至ステップS118の処理によって液体燃料への水素ガスの添加が行われる。
ステップS114では、燃料ポンプ32を作動させたまま流路切替弁54の切替え操作が行われる。これにより、燃料ポンプ32によって加圧された高圧の液体燃料は、燃料循環ライン38を通って再び燃料供給ライン36に戻り、燃料供給ライン36と燃料循環ライン38からなる液体燃料の循環系を循環する。なお、このときの燃料ポンプ32の吐出流量は所定の循環時流量に設定される。
次のステップS116では、水ポンプ42及び水素生成装置50の作動により要求水素生成量に応じた水素生成処理が実行される。要求水素生成量は、上記の循環系内で液体燃料を循環させるときの液体燃料の流量と要求水素添加割合とから算出される。このとき、回生発電装置56の接続先はバッテリ58から水素生成装置50に切替えられ、回生発電装置56が発電した電気エネルギの全てが水素生成装置50に供給されて水素生成処理に用いられる。
次のステップS118では、マイクロバブル発生装置52により水素ガスがマイクロバブル化され、このマイクロバブル化された水素ガスが循環系内を循環する液体燃料に混合される。このように、液体燃料を循環させ、循環している液体燃料に水素ガスをマイクロバブル化して混合することで、生成した水素ガスを液体燃料中に貯蔵することができる。
ステップS112の判定でNoルートが選択される場合は、ステップS120の処理が実行される。ステップS120では、流路切替弁54の切替え操作によって液体燃料の循環は停止され、燃料タンク30から筒内インジェクタ18へ燃料を供給する通常の燃料供給系へ戻される。このとき、燃料供給ライン36内の液体燃料には既に要求水素添加割合の水素ガスが添加されているので、燃料噴射の再開直後から、十分に水素ガスが混合された液体燃料を噴射することができる。
上記の水素添加制御ルーチンによれば、回生発電装置56で発電された電気エネルギを水素生成装置50における水素生成処理に利用することで、バッテリ58が満充電の場合でも、回生発電装置56を作動させて車両の減速エネルギを回収することができる。このように、車両の減速エネルギを有効利用して水素ガスを生成することで、エネルギを無駄にすることがなく、高いエネルギ効率を実現することができる。
また、上記の水素添加制御ルーチンによれば、生成した水素ガスを液体燃料に混合することで、燃料噴射の再開時には、水素ガスが添加された液体燃料を最初の燃料噴射から供給することができる。
さらに、上記の水素添加制御ルーチンによれば、液体燃料を燃料供給ライン36及び燃料循環ライン38で循環させ、この循環している液体燃料に水素ガスをして混合することで、多くの水素ガスを液体燃料中に蓄えることができる。特に、本実施形態のように、水素ガスをマイクロバブル化して液体燃料に混合すれば、水素ガスの液体燃料への溶解を促進することができ、より多くの水素ガスを液体燃料中に蓄えることができる。これによれば、より多くの減速エネルギを水素ガスの生成に利用することが可能になって、より高いエネルギ効率を実現することができる。
なお、本実施形態では、ECU60により上記の水素添加制御ルーチンが実行されることにより、第1の発明にかかる「制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
以下、図3を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のエンジンは、実施の形態1にかかるシステム構成において、ECU60に、図2のルーチンに代えて図3のルーチンを実行させることにより実現することができる。本実施形態のエンジンは、液体燃料への水素ガスの添加を触媒20の還元処理のためにも利用している。図3は、本実施形態においてECU60により実行される水素添加制御のルーチンを示すフローチャートである。図3において、実施の形態1にかかる水素添加制御ルーチンと同一内容の処理については、同一のステップ番号を付している。また、それらの処理についての重複する説明は省略するものとする。なお、図3に示すルーチンは、所定のクランク角毎に周期的に実行されている。
図3に示すルーチンでは、水素添加実行条件が成立し(ステップS100の判定結果がYes)、回生制御の実行中であって(ステップS102の判定結果がYes)、且つ、燃料カット制御が実行されているとき(ステップS112の判定結果がYes)、ステップS114乃至S118の処理の後、ステップS200の判定が行われる。
ステップS200では、触媒還元処理の実行条件が成立しているか否か判定される。この実行条件は、触媒20のNOx吸蔵量が所定の基準量を超えていれば成立する。触媒20のNOx吸蔵量は、前回の還元処理からのリーンバーン運転時間によって間接的に測定することができる。触媒還元処理の実行条件が成立するまでの間は、次のステップS202及びS204の処理はスキップされる。
触媒還元処理の実行条件が成立した場合は、ステップS202及びS204の処理が実行される。ステップS202では、流路切替弁54の切替え操作によって液体燃料の循環は停止され、燃料タンク30から筒内インジェクタ18へ燃料を供給する通常の燃料供給系へ戻される。
次のステップS204では、筒内インジェクタ18に噴射指令が供給され、水素ガスが混合された液体燃料(水素リッチな燃料)が筒内インジェクタ18から燃焼室10内に直接噴射される。ステップS114乃至S118の処理によって燃料供給ライン36内の液体燃料には既に水素ガスが添加されているので、燃料噴射の開始直後から、筒内インジェクタ18からは十分に水素ガスが混合された液体燃料が噴射される。このとき、燃料カット中も点火プラグ16が作動しているならば、点火による燃料の燃焼を防止するため、筒内インジェクタ18の燃料噴射タイミングは点火プラグ16の作動後、例えば、膨張行程中や排気行程中に設定される。ステップS204の処理では、全気筒の筒内インジェクタ18を作動させてもよく、特定気筒の筒内インジェクタ18のみ作動させてもよい。或いは、水素添加燃料の供給量に応じて作動させる筒内インジェクタ18の本数を決めてもよい。
上記の水素添加制御ルーチンによれば、水素ガスが混合された液体燃料を燃焼室10内で燃焼させることなく、そのまま触媒20に供給することができる。水素ガスは高い還元能力を有しているので、水素ガスを触媒20に供給することで、触媒20の還元処理を効果的に行うことができる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
上記実施の形態では、回生発電装置56から水素生成装置50へ直接、電気エネルギを供給しているが、回生発電装置56からバッテリ58を経由して水素生成装置50へ供給するようにしてもよい。この場合は、回生発電装置56が発電した電気エネルギのうち、バッテリ58への充電分を差し引いた残りの電気エネルギを水素生成装置50へ供給することができる。
また、図1に示すエンジンでは、燃料噴射装置として、燃焼室10内に直接燃料を噴射する筒内インジェクタ18を備えているが、吸気ポートに燃料を噴射するポートインジェクタであってもよい。その場合、燃料カット時には点火プラグの作動は停止する。これにより、触媒還元処理のためにポートインジェクタから水素添加燃料を噴射したとき、水素添加燃料が燃焼室内で燃焼してしまうことを防止できる。
また、図1に示すエンジンは、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンとして構成されているが、本発明は軽油を燃料とするディーゼルエンジンにも適用することができる。
本発明の実施の形態1としての水素利用内燃機関のシステム構成を示す図である。 本発明の実施の形態1において実行される水素添加制御のルーチンについて示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行される水素添加制御のルーチンについて示すフローチャートである。
符号の説明
2 エンジン本体
4 吸気通路
6 排気通路
10 燃焼室
18 筒内インジェクタ
20 触媒
30 燃料タンク
32 燃料ポンプ
36 燃料供給ライン
36a デリバリパイプ
38 燃料循環ライン
40 水タンク
42 水ポンプ
44 水供給ライン
46 水素ガス供給ライン
50 水素生成装置
52 マイクロバブル発生装置
54 流路切替弁
56 回生発電装置
58 バッテリ
60 ECU
62 運転状態測定装置

Claims (4)

  1. 炭化水素系の液体燃料と水素ガスとを燃料として使用可能な水素利用内燃機関において、
    液体燃料を噴射する燃料噴射装置と、
    液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、
    電気エネルギを用いて液体水素化合物から水素ガスを生成する水素生成手段と、
    前記燃料タンクから前記燃料噴射装置に供給される液体燃料に前記水素生成手段によって生成された水素ガスを混合する水素混合手段と、
    前記燃料噴射装置と前記水素混合手段との間で液体燃料を循環させる循環手段と、
    車両の減速エネルギを電気エネルギとして回収する回生発電手段と、
    前記回生発電手段による回生発電時であって、前記燃料噴射装置による燃料噴射の停止中は、前記循環手段を作動させて液体燃料を循環させながら、前記水素生成手段を作動させて前記回生発電手段により回収された減速エネルギを利用して水素ガスを生成し、生成された水素ガスを前記水素混合手段を作動させて液体燃料に混合する制御手段と、
    を備えることを特徴とする水素利用内燃機関。
  2. 前記水素混合手段は、水素ガスの微細気泡を発生させる手段を含み、水素ガスの微細気泡を液体燃料に混合することを特徴とする請求項1記載の水素利用内燃機関。
  3. 燃焼室内の混合気に点火する点火装置を備え、
    前記制御手段は、前記回生発電手段による回生発電時であって、前記燃料噴射装置による燃料噴射の停止中、排気通路に設けられた触媒を還元処理するための条件が成立したときには、前記点火装置による点火は停止して、前記燃料噴射装置による燃料噴射を実行することを特徴とする請求項1又は2記載の水素利用内燃機関。
  4. 前記燃料噴射装置は前記燃焼室内に直接燃料を噴射するように構成され、
    前記制御手段は、前記回生発電手段による回生発電時であって、前記燃料噴射装置による燃料噴射の停止中、排気通路に設けられた触媒を還元処理するための条件が成立したときには、噴射した燃料が燃焼室内で燃焼しないタイミングで前記燃料噴射装置による燃料噴射を実行することを特徴とする請求項1又は2記載の水素利用内燃機関。
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