JP2009280826A - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲンを含むガスの発生の懸念がない難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の提供。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機置換基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(B)0.01〜8重量部及び芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)0.01〜0.4重量部を配合してなり、前記シリコーン化合物(B)が、式R'SiO 1.5 (式中、R'は有機置換基を表す。以下同じ。)の単位(T単位)及び/又は式SiO 2.0 の単位(Q単位)を全体のシロキサン単位(R' 3〜0 SiO 2〜0.5 )に対して20mol%以上含有し、前記芳香族スルホン酸が、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸及び2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸から選択される1種もしくは2種以上である難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。更に、詳しくはポリカーボネート樹脂が本来有する優れた耐衝撃性等の機械的性質、流動性ならびに成型品の外観等の性能を損なうことなく難燃性を向上させ、かつ塩素、臭素化合物等のハロゲン系難燃剤ならびにりん系難燃剤を含有しない難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性および電気的特性に優れたエンジニアリングプラスチックとして電気・電子・OA分野を始め、広範な分野にて使用されている。
これら電気・電子・OAの分野では、パーソナルコンピュータ外装部品のように高度な難燃性(UL94V)や耐衝撃性を要求される部品が少なくない。ポリカーボネート樹脂は、自己消火性を備えた難燃性の高いプラスチック材料ではあるが、電気・電子・OA分野では安全上の要求を満たすため、UL94V−0や94V−1相当の一層高い難燃性が求められている。
そこでポリカーボネート樹脂の難燃性を向上するために、従来から臭素化ビスフェノールAのカーボネート誘導体のオリゴマーあるいはポリマーを多量に配合する方法が採用されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
特開昭51−045160号公報 特開昭51−045159号公報 特開平10−139964号公報 特公昭62−060421号公報 特表昭59−500099号公報
しかしながら、臭素化ビスフェノールAのカーボネート誘導体のオリゴマーあるいはポリマーを難燃剤として多量に配合した場合には、確かにポリカーボネート樹脂の難燃性は向上するが、耐衝撃性が低下することにより成形品に割れが発生しやすいという問題があった。
一方、臭素を含む多量のハロゲン系化合物を配合することから、燃焼時に当該ハロゲンを含むガスが発生する懸念もあり、環境面でも塩素、臭素等を含有しない難燃剤の使用が望まれている。
これに対して、シリコーン化合物は耐熱性が高く、燃焼時に有害ガスを発生しにくく、それ自体の安全性も高いため、これを難燃剤として利用しようとする試みも数多くなされてきた。
難燃剤としてのシリコーン化合物は、以下に示す4つのシロキサン単位(M単位、D単位、T単位、Q単位)の少なくともいずれかが重合してなるポリマーである。
Figure 2009280826
ここで、Rは有機置換基を表わす。
Figure 2009280826
ここで、Rは有機置換基を表わす。
Figure 2009280826
ここで、Rは有機置換基を表わす。
Figure 2009280826
この内、特にT単位および/またはQ単位を含有すると分岐状構造となる。
シリコーン化合物を難燃剤として使用するため、従来から、特開平1−318069号公報、特公昭62−60421号公報等に記載される如き様々な有機置換基を持つシリコーン化合物が試されてきた。
しかしながら、これらは単独の添加では大きな難燃効果を持つものは極めて少なく、比較的効果が認められたものでも電気電子機器関係の厳しい難燃基準を満たすには多量に添加する必要があり、その結果、プラスチックスの成形性、混練性および他の必要特性に悪影響が生じ、またコスト的にも不利であるため、実用的ではなかった。
これに対して、シリコーン化合物の難燃効果を向上させ、かつ添加量も削減する試みとして、シリコーン化合物と金属塩を併用する方法も報告されている。これについては、ポリジメチルシリコーンと金属水酸化物と亜鉛化合物(特開平2−150436号公報)、ポリジメチルシリコーンと有機酸のIIa族金属塩(特開昭56−100853号公報)、シリコーンレジン特にM単位とQ単位で表されるものとシリコーンオイルおよび有機酸のIIa族金属塩(特公平3−48947号公報)等の併用が挙げられるが、いずれも難燃性の面で効果に劣り、添加量の大幅な削減も困難であるという根本的な問題があった。
さらに、エポキシ基(γ−グリシドキシプロピル基)とフェニル基および/またはビニル基を持つオルガノポリシロキサンと有機スルホン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩等を併用させたもの(特開平8−176425号公報)も報告されているが、このシリコーン化合物の場合、反応性の高いエポキシ基やビニル基があるため、プラスチックス、特にポリカーボネート樹脂と混練中に高温のためシリコーン化合物同士の反応が起こり高分子化(ゲル化)してしまうので、ポリカーボネート樹脂と均一な混練ができにくく、また全体的な粘度も上昇してしまい、その結果、ポリカーボネート樹脂の成形性、特に成形体表面の剥離やヒケ、ムラが生じてしまう課題がある。さらに、このゲル化のため、シリコーン化合物のポリカーボネート樹脂中での分散性が不十分となって、その結果、顕著な難燃効果を発現するのが困難であり、また成形体の衝撃強度等の強度特性も低下してしまう問題も生じる。
本発明者らは、上述の問題点に鑑み鋭意研究した結果、ポリカーボネート樹脂に配合する難燃剤として、特定のシリコ−ン化合物と特定の芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩を併用し、さらにこれらに加えて繊維形成型の含フッ素ポリマーを使用することにより、耐衝撃性や成形性を低下させることなく高度な難燃性を備えた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は臭素系難燃剤等のハロゲン系難燃剤を含有しないことから、燃焼時に当該ハロゲン系難燃剤に起因するハロゲンを含むガスの発生の懸念もなく、環境保護の面においても優れた性能を有する。
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機置換基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(B)0.01〜8重量部及び芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)0.01〜0.4重量部を配合してなり、前記シリコーン化合物(B)が、式R'SiO 1.5 (式中、R'は有機置換基を表す。以下同じ。)の単位(T単位)及び/又は式SiO 2.0 の単位(Q単位)を全体のシロキサン単位(R' 3〜0 SiO 2〜0.5 )に対して20mol%以上含有し、前記芳香族スルホン酸が、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸及び2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸から選択される1種もしくは2種以上である難燃性ポリカーボネート樹脂組成物である。
以下に、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物につき、詳細に説明する。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
これらは、単独または2種類以上混合して使用されるが、ハロゲンで置換されていない方が燃焼時に懸念される当該ハロゲンを含むガスの環境への排出防止の面から好ましい。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。
3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
本発明にて使用されるシリコーン化合物(B)としては、下記一般式2に示されるような、主鎖が分岐構造でかつ有機置換基として芳香族基を含有するものである。
一般式2
Figure 2009280826
ここで、R1、R2およびR3は主鎖の有機置換基を、Xは末端の置換基を、n、mおよびlはそれぞれのユニットのモル数を表わす。
すなわち、分岐単位として T単位および/またはQ単位を持つことを特徴とする。これらは全体のシロキサン単位の20mol%以上含有することが好ましい。20mol%未満であると、シリコーン化合物(B)の耐熱性が低下してその難燃性の効果が下がり、またシリコーン化合物(B)自体の粘度が低すぎてポリカーボネート樹脂(A)との混練性や成形性に悪影響を及ぼす場合がある。さらに好ましくは30〜95mol%である。30mol%以上だとシリコーン化合物(B)の耐熱性が一層上がり、これを含有したポリカーボネート樹脂の難燃性が大幅に向上する。しかし95mol%を越えるとシリコーンの主鎖の自由度が減少して、燃焼時の芳香環の縮合が生じにくくなる場合があり、顕著な難燃性を発現しにくくなる場合がある。
また、シリコーン化合物(B)は、含有される有機置換基のうち芳香族基が20mol%以上であることが好ましい。この範囲以下であると、燃焼時に芳香族基同士の縮合が起こりにくくなり難燃効果が低下する場合がある。さらに好ましくは40〜95mol%以下である。40mol%以上だと燃焼時の芳香族基が一層効率的に縮合できると同時に、ポリカーボネート樹脂(A)中でのシリコーン化合物(B)の分散性が大幅に改良され、極めて良好な難燃効果を発現できる。しかし95mol%を超えると芳香族基同士の立体障害により、これらの縮合が生じにくくなる場合があり、顕著な難燃効果を発現できにくくなる場合がある。
この含有される芳香族基としては、フェニル、ビフェニル、ナフタレン、またはこれらの誘導体であるが、シリコーン化合物(B)の健康上の安全面からは、特にフェニル基が好ましい。本シリコーン化合物(B)中の有機置換基で、主鎖や分岐した側鎖に付いたもののうち、芳香族基以外の有機基としてはメチル基が好ましく、さらに、末端基はメチル基、フェニル基、水酸基、アルコキシ基(特にメトキシ基)の内から、選ばれた1種またはこれらの2種から4種までの混合物であることが好ましい。これらの末端基の場合、反応性が低いため、ポリカーボネート樹脂(A)とシリコーン化合物(B)の混練時に、シリコーン化合物(B)のゲル化(架橋化)が起こりにくいので、シリコーン化合物(B)がポリカーボネート樹脂(A)中に均一に分散でき、その結果、一層良好な難燃効果を持つことができ、さらに成形性も向上する。特に好ましくはメチル基である。これの場合、極端に反応性が低いので、分散性が極めて良好になり、難燃性をさらに向上することができる。
シリコーン化合物(B)の平均分子量(重量平均)は、好ましくは5000〜500000である。5000未満だとシリコーン化合物自体の耐熱性が低下して難燃性の効果が低下し、さらに溶融粘度が低すぎて成形時にポリカーボネート樹脂(A)の成形体表面にシリコーン化合物が浸み出して成形性を低下させる場合があり、また500000を超えると溶融粘度が増加してポリカーボネート樹脂(A)中での均一な分散が損なわれ難燃性の効果や成形性が低下する場合がある。さらに特に好ましくは10000〜270000である。この範囲ではシリコーン化合物(B)の溶融粘度が最適となるため、ポリカーボネート樹脂(A)中でシリコーン化合物(B)が極めて均一に分散でき、表面への過度な浸みだしもないため、一層良好な難燃性と成形性を達成できる。
シリコーン化合物(B)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.01〜8重量部が好ましい。配合量が0.01重量部未満では難燃効果が不十分な場合があり、また8重量部を超えると成形品表面に表層剥離が発生し外観に劣る場合がある。より好ましくは、0.1〜5重量部、更に好ましくは0.5〜2重量部の範囲である。この範囲では難燃性と成形性、さらに衝撃強度のバランスが一層良好となる。
香族スルホン酸のアルカリ金属塩としては、例えば、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、p−ヨードベンゼンスルホン酸、7−アミノ−1,3−ナフタレンジスルホン酸などのアルカリ金属塩が挙げられ、これらは1種もしくはそれ以上併用して使用することができる。
このうち、p−トルエンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸の中から選択される一種もしくは2種以上のナトリウム塩が好適に使用できる。
香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、0.01〜2重量部である。0.01重量部未満では難燃性に劣り、また2重量部を超えると射出成形時の熱安定性に劣るので好ましくはない。好ましくは、0.01〜1重量部、より好ましくは0.02〜0.4重量部の範囲である。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に、公知の他の難燃剤、例えばハロゲン系難燃剤、他のシリコーン系難燃剤、リン系難燃剤等を必要に応じ、混合してもよい。ハロゲン系難燃剤としては臭素化ビスフェノールA誘導体、ポリブロモ置換芳香族類縁体等が、他のシリコーン系難燃剤としてはポリオルガノシロキサン類、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体等が、リン系難燃剤としてはリン酸エステル類等が挙げられる。
本発明にて使用される繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)としては、ポリカーボネート樹脂(A)中で繊維構造(フィブリル状構造)を形成するものがよく、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン系共重合体(例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、等)、米国特許第4379910号に示される様な部分フッ素化ポリマー、フッ素化ジフェノールから製造されるポリカーボネート等が挙げられる。これらは、本発明のシリコーン化合物(B)と芳香族スルホン酸アルカリ金属塩(C)の併用系に併せて使用した場合、従来のドリッピング防止効果だけでなく、特異的に燃焼時間の低減にも効果がある。
繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、0.05〜5重量部である。配合量が0.05重量部未満では燃焼時のドリッピング防止効果に劣る場合があり、かつ5重量部を超えると造粒が困難となることから安定生産に支障をきたす場合がある。より好適には、0.05〜1重量部、更に好適には0.1〜0.5重量部の範囲である。この範囲では、難燃性、成形性および衝撃強度のバランスが一層良好となる。
更に、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリカーボネート樹脂(A)に各種の熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、蛍光増白剤、充填材、離型剤、軟化材、帯電防止剤、等の添加剤、衝撃性改良材、他のポリマーを配合しても良い。
熱安定剤としては、例えば硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素リチウム等の硫酸水素金属塩および硫酸アルミニウム等の硫酸金属塩等が挙げられる。これらは、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対して、通常0〜0.5重量部の範囲で用いられる。
充填材としては、例えばガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、炭素繊維、タルク粉、クレー粉、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー、ワラストナイト粉、シリカ粉等が挙げられる。
衝撃性改良材としては、例えばアクリル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、コアシェル型のメチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・アクリロニトリル・スチレン共重合体、エチレン・プロピレン系ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン系ゴム、等が挙げられる。
他のポリマーとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体とこれのアクリルゴム変成物、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)・スチレン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリプロピレン、さらにポリカーボネート樹脂とアロイ化して通常使用されるポリマーが挙げられる。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物中の各種配合成分の混合方法には、特に制限はなく、公知の混合機、例えばタンブラー、リボンブレンダー等による混合や押出機による溶融混練が挙げられる。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を成形する方法としては、特に制限はなく、公知の射出成形法、射出・圧縮成形法等を用いることができる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」は重量基準に基づく。
(実施例1〜68および比較例1〜33)ビスフェノールAから製造されたポリカーボネート樹脂100部に対し、各種配合物を表3〜17に示す配合量に基づき37mm径の二軸押出機(神戸製鋼所製KTX−37)を用いて、シリンダー温度280℃にて溶融混練し、各種ペレットを得た。
使用された原料の詳細は、それぞれ次のとおりである。
1.ポリカーボネート樹脂(A):住友ダウ社製カリバー 200−20(粘度平均分子量19000)
2.シリコーン化合物(B):シリコーン化合物(B)は、一般的な製造方法に従って製造した。すなわち、シリコーン化合物成分の分子量およびシリコーン化合物を構成するM単位、D単位、T単位およびQ単位の割合に応じて、適量のジオルガノジクロロシラン、モノオルガノトリクロロシランおよびテトラクロロシラン、あるいはそれらの部分加水分解縮合物を有機溶剤中に溶解し、水を添加して加水分解して、部分的に縮合したシリコーン化合物を形成し、さらにトリオルガノクロロシランを添加して反応させることによって、重合を終了させ、その後、溶媒を蒸留等で分離した。上記方法で合成された19種のシリコーン化合物の構造特性を表1に示す。
Figure 2009280826
*:フェニル基は、T単位を含むシリコーン中ではT単位にまず含まれ、残った場合がD単位に含まれる。D単位にフェニル基が付く場合、1個付くものが優先し、さらにフェニル基が残余する場合に2個付く。末端基を除き、有機置換基は、フェニル基以外は全てメチル基である。
**:重量平均分子量は、有効数字2桁。
3.芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C):
Figure 2009280826
4.繊維形成型の含フッ素ポリマー(D):ポリテトラフルオロエチレン(ダイキン社製ポリフロンFA−500)(以下、PTFEと略記)
6.テトラブロモビスフェノールAのカーボネート・オリゴマー:グレート・レイクス・ケミカルズ社製BC−52(以下、Br系オリゴマーと略記)
得られた各種ペレットを125℃で4時間、乾燥した後に、射出成形機(日本製鋼社製J100−E−C5)を用いて280℃、射出圧力1600Kg/cm2にて難燃性評価用の試験片(125x13x1.6mmおよび125x13x3.2mm)を成形した。
該試験片を温度23℃、湿度50%の恒温室の中で48時間放置し、アンダーライターズ・ラボラトリーズが定めているUL94試験(機器の部品用プラスチック材料の燃焼性試験)に準拠した難燃性の評価を行った。UL94Vとは、鉛直に保持した所定の大きさの試験片にバーナーの炎を10秒間接炎した後の残炎時間やドリップ性から難燃性を評価する方法であり、以下のクラスに分けられる。
V−0 V−1 V−2 各試料の残炎時間 10秒以下 30秒以下 30秒以下 5試料の全残炎時間 50秒以下 250秒以下 250秒以下 ドリップによる綿の着火 なし なし あり上に示す残炎時間とは、着火源を遠ざけた後の、試験片が有炎燃焼を続ける時間の長さであり、ドリップによる綿の着火とは、試験片の下端から約300mm下にある標識用の綿が、試験片からの滴下(ドリップ)物によって着火されるかどうかによって決定される。また、5試料のうち、1つでも上記基準を満たさないものがある場合、V−2を満足しないとしてNR(not rated)と評価した。結果を表3〜17に示す。
また、得られた各種ペレットを用いて、同様に射出成形を行い、衝撃強度評価用試験片(3.2x12.7x63.5mm)を作成した。この試験片を用いて、ASTM D−256に準じてノッチ付き衝撃強度を測定した。また、成形品の外観についても衝撃強度測定の前に試験片を目視判定し、表層剥離や表面のヒケの有無を評価した。結果をそれぞれ表3〜17に示す。
尚、表3〜17においては、・シリコーン、金属塩およびPTFEの数値は、ポリカーボネート樹脂100部に対する添加量(部)を示す。
・ナトリウム量は、下記計算式1で計算された部数を示す。
計算式1:ナトリウム量(部)= ポリカーボネート樹脂(A)100部あたりの芳香族スルホン酸のナトリウム塩の配合量(部)× 下記計算式2のナトリウムモル分率計算式2:ナトリウムモル分率= ナトリウムの原子量/芳香族スルホン酸のナトリウム塩の分子量・表中の難燃性の評価結果で、( )値は5試料の残炎時間(着火後の燃焼時間)の合計(秒)を示す。また、表中の[ ]値はドリップによる標識綿の着火発生の個数(5試料中の発生試料数)を示す。
・成形性は、成形試験片の表層剥離や表面のムラ、ヒケの発生を下記のとおり評価した。
○:発生せず。
△:5試料中1〜2試料で発生。
×:5試料中3試料以上で発生。
Figure 2009280826
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実施例1〜68に示すように、主鎖が分岐構造でかつ芳香族基を持つシリコーン化合物(B)0.01〜8部、および香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)0.01〜2部を添加してなることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物、またはこれらの配合にさらに繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)0.05〜5部を添加したポリカーボネート樹脂組成物は、これらの添加剤の全てを含まないポリカーボネート樹脂単独(比較例1)またはシリコーン化合物(B)と香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)を併せ持たないポリカーボネート樹脂組成物(比較例2〜4、13〜16、19〜23)または本発明以外の構造のシリコーン化合物を添加したポリカーボネート樹脂組成物(比較例17〜18、23〜26)よりも極めて大きな難燃効果を発揮した。さらに比較例5に示すような、従来の臭素系難燃剤を添加した際に問題となっているポリカーボネート樹脂組成物の衝撃強度の低下については、本実施例に示すように著しく改善されている。
シリコーン化合物(B)の添加量としては、実施例12〜18および比較例9〜12に示すように、0.01部未満であると難燃性が低下し(比較例9〜10)、8部より多くなると特に成形性が低下(比較例11〜12)する。
香族スルホン酸アルカリ金属塩(C)の添加量としては、実施例4〜11および比較例6〜8に示すように、0.01部未満であると難燃性が低下し(比較例6)、2部より多くなると成形性及び衝撃強度が低下(比較例7〜8)する。
また、香属スルホン酸アルカリ金属塩(C)のうち、それらの非ハロゲン系のナトリウム塩のナトリウム量としては、実施例51〜68に示すように、ナトリウム量として0.001〜0.05部に調整したものが優れた難燃性を示す。
シリコーン化合物(B)および香族スルホン酸アルカリ金属塩(C)と併用して使用される繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)は、実施例22〜28、実施例29と30、33と34、35と36、37と38、39と40、41と42、43と44に示すように、これを添加すると燃焼時のポリカーボネート樹脂組成物のドリップ防止効果が向上するだけでなく燃焼時間の低減にも大きな効果がある。また、シリコーン化合物(B)およびナトリウム量を調整した非ハロゲン系芳香属スルホン酸ナトリウムと併用して使用される繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)は、実施例51〜56、実施例57〜68に示すように、これを添加すると燃焼時のポリカーボネート樹脂組成物のドリップ防止効果が向上するだけでなく燃焼時間の低減にも大きな効果がある。本含フッ素ポリマー(D)は単なるドリップ防止剤としての機能だけでなく本シリコーン化合物(B)と本金属塩(C)の併用系、または、本シリコーン化合物(B)とナトリウム量を調整した非ハロゲン系芳香属スルホン酸ナトリウムの併用系に対して特有な難燃化全体の向上への相乗効果がある。また、実施例22の配合に本含フッ素ポリマー(D)を6部添加した組成物を作製しようとしたところ、造粒が困難になり評価ができなかった。
また、このシリコーン化合物の構造としては、実施例29〜36と比較例16〜18に示すように、主鎖の分岐単位、すなわち式RSiO1.5の単位(T単位)および/または式SiO2.0の単位(Q単位)が含まれると、これらが含まれないシリコーンに比べ(比較例16〜18)、添加したポリカーボネート樹脂組成物の難燃性、成形性および衝撃強度が大幅に向上し、特に全体のシロキサン単位(R3〜0SiO2〜0.5)に対して20mol%以上含有するもの(実施例29〜34)では、これらの特性が一層良好となる。さらに、特に実施例29、30と実施例33、34の比較から明らかなように、これらの分岐単位が特に30mol%以上含有するシリコーン化合物(実施例29、30)は、難燃性及び衝撃性がさらに良くなっている。また、これらの分岐単位が95mol%より多くなると顕著な難燃効果を発現しにくくなる場合がある。このように、分岐単位すなわち、式RSiO1.5の単位(T単位)および/または式SiO2.0の単位(Q単位)は、全体のシロキサン単位(R3〜0SiO2〜0.5)に対して20mol%以上が好ましく、特に30mol%以上95mol%以下が、難燃性、成形性および衝撃強度に対して好ましい。さらに、実施例30、31に示すように、分岐単位として式SiO2.0の単位(Q単位)を含むものは、式RSiO1.5の単位(T単位)だけのものに比べ、同等以上の難燃性を示す。
また、シリコーン化合物(B)の有機置換基中の芳香族基(フェニル基)は、実施例37〜42と、実施例43〜44および比較例23〜26に示すように、これらがが含有されると、含有されないものに比べ(比較例23〜26)、添加したポリカーボネート樹脂組成物の難燃性、成形性および衝撃強度が向上し、特に20mol%以上含有(実施例37〜42)されると難燃性、成形性および衝撃強度は一層良好となり、さらに実施例37〜40と、実施例41〜42に示すように、40mol%以上(実施例37〜40)で難燃性を大幅に向上することができる。また、有機置換基中の芳香族基(フェニル基)が95mol%より多くなると顕著な難燃効果が発現しにくくなる場合がある。このように、シリコーン化合物(B)の有機置換基中の芳香族基(フェニル基)は、20mol%以上が好ましく、特に40mol%以上95mol%以下が、難燃性、成形性および衝撃強度から好ましい。
シリコーン化合物(B)の末端基については、実施例13と17、20〜21、30と32、37〜38に示すように、メチル基(実施例13、17、30)、フェニル基(実施例37〜38)、水酸基(実施例20〜21)、アルコキシ基(メトキシ基)(実施例32)を含むものが良好な難燃性、成形性および衝撃強度を示すことがわかる。さらに、実施例13と17、20と21に示すように、末端基が水酸基よりもメチル基が、また実施例30と32に示すように、アルコキシ基よりもメチル基が難燃性に良好である。さらに、フェニル基よりもメチル基のほうが難燃性に良好である。また、エポキシ基(γ−グリシドキシプロピル基)やビニル基を含むものは、特に反応性が強いため、ポリカーボネート樹脂との混練の際にシリコーン化合物同志の反応が起こり、シリコーン化合物(B)がゲル化してしまい、ポリカーボネート樹脂の成形性が大幅に低下し、さらにシリコーン化合物(B)のポリカーボネート樹脂中での分散性も低下するため、十分な難燃効果や衝撃強度が得られなくなる。よって、シリコーン化合物(B)の末端基はメチル基が最も好ましい。
本シリコーン化合物(B)の分子量は、実施例2、3、17、19からわかるように、成形性と難燃性の点から5000〜500000、特に10000〜270000が好ましい。
また、香族スルホン酸アルカリ金属塩(C)としては、実施例45〜50に示されるように、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム(C−1)、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム(C−2)または2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチルのナトリウム塩(C−3)が好適に用いられ、特に好ましくは、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
一方、非ハロゲン系の芳香属スルホン酸ナトリウムとしては、実施例51〜68に示されるように、p−トルエンスルホン酸ナトリウム(C−4)、1−ナフタレンスルホン酸ナトリウム(C−5)、p−スチレンスルホン酸ナトリウム(C−6)、イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム(C−7)、ベンゼンスルホン酸ナトリウム(C−8)、1−ナフタレンスルホン酸ナトリウム(C−9)、o−ベンゼンジスルホン酸ナトリウム(C−10)等が好適に用いられ、特に好ましくはp−トルエンスルホン酸ナトリウムおよび1−ナフタレンスルホン酸ナトリウムである。
以上の結果により、本発明のシリコーン化合物(B)0.01〜8部と、香族スルホン酸アルカリ金属塩(C)0.01〜2部を組み合わせて用いると、ポリカーボネート樹脂(A)の難燃化に対して本シリコーン化合物(B)単独では成し得ない極めて大きな難燃効果を発揮した。さらに、非ハロゲン系の芳香属スルホン酸ナトリウムについては、ナトリウム量を0.001〜0.05部の範囲に調整することによって極めて優れた難燃性効果を発現することができた。これは、これらの組合せの系においてのみに認められた特有の相乗効果である。
さらに、繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)0.05〜5部とこれらを組み合わせて用いると、燃焼時のポリカーボネート樹脂組成物に対するドリップ防止効果が向上するだけでなく燃焼時間の低減にも大きな効果があり、本シリコーン化合物(B)と本金属塩(C)の併用系に対してのみに特有な難燃化全体の向上への相乗効果がある。
[発明の効果]
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、耐衝撃性や成形性を損なうことなく高度な難燃性を具備し、かつ塩素、臭素化合物等からなるハロゲン系難燃剤を含まないことから燃焼時に当該難燃剤に起因するハロゲンを含むガスの発生の懸念もなく、環境保護の面においても優れた性能も併せ持つ。

Claims (8)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機置換基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(B)0.01〜8重量部及び芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)0.01〜0.4重量部を配合してなり、前記シリコーン化合物(B)が、式R'SiO 1.5 (式中、R'は有機置換基を表す。以下同じ。)の単位(T単位)及び/又は式SiO 2.0 の単位(Q単位)を全体のシロキサン単位(R' 3〜0 SiO 2〜0.5 )に対して20mol%以上含有し、前記芳香族スルホン酸が、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸及び2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸から選択される1種もしくは2種以上である難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 更に、繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)0.05〜5重量部を配合してなる請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記シリコーン化合物(B)の配合量が0.1〜5重量部及び前記芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)の配合量が0.01〜1重量部である請求項1記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 前記シリコーン化合物(B)の配合量が0.1〜5重量部、前記芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)の配合量が0.01〜1重量部及び繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)の配合量が0.05〜1重量部である請求項2記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 前記シリコーン化合物(B)が、含有される有機置換基のうち芳香族基が20mol%以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 前記シリコーン化合物(B)が、含有される有機置換基のうち芳香族基がフェニル基であり、残りがメチル基であり、また末端基がメチル基、フェニル基、水酸基及びアルコキシ基から選ばれた1種又はこれらの2種から4種までの混合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 前記芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩(C)が、該芳香族スルホン酸のナトリウム塩である請求項1〜6のいずれか一項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  8. 前記繊維形成型の含フッ素ポリマー(D)が、ポリテトラフルオロエチレンである請求項2又は請求項4記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
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