JP2005139307A - 難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【解決手段】ポリカーボネート樹脂(A)80〜97重量%およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)3〜20重量%の樹脂組成物100重量部に対して、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(C)0.01〜5重量部、芳香族硫黄化合物の金属塩(D)0.001〜2重量部および繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)0.05〜5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂(B)のメルトフローレートが2.5〜25g/10分であることを特徴とする。
【効果】この難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物は、ハロゲン系難燃剤を含まないことから環境保護に優れる。また、耐衝撃性、難燃性、流動性に優れ、種々の大型若しくは薄肉成形品の射出成形が可能である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物に関するものである。さらに、詳しくはポリカーボネート樹脂が本来有する、優れた機械的性質を損なう事なく、流動性が改良された難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性および電気的特性に優れたエンジニアリングプラスチックとして電気・電子・OA分野を始め、広範な分野にて使用されている。
これら電気・電子・OAの分野では、パーソナルコンピュータ外装部品のように高度な難燃性(UL94V)や耐衝撃性を要求される部品が少なくない。ポリカーボネート樹脂は、自己消火性を備えた難燃性の高いプラスチック材料ではあるが、電気・電子・OA分野では安全上の要求を満たすため、UL94V−0やV−1相当の一層高い難燃性が求められている。
そこでポリカーボネート樹脂の難燃性を向上するために、従来、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基中に芳香族基を持つシリコーン化合物を配合する方法が提案されている。
特開2003−89749号公報 特開2003−119368号公報
しかしながら、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基中に芳香族基を持つシリコーン化合物を難燃剤として使用した場合、ポリカーボネート樹脂の難燃性は向上するが、大型若しくは薄肉製品の射出成形は困難な場合もあった。
本発明者らは、上述の問題点に鑑み鋭意研究した結果、特定のメルトフローを有する熱可塑性樹脂を配合することにより、ポリカーボネート樹脂が有する優れた機械的特性を低下させることなく、UL94V−0やV−1相当の高い難燃性を示し、かつ流動性の向上した難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)80〜97重量%およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)3〜20重量%の樹脂組成物100重量部に対して、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(C)0.01〜5重量部、芳香族硫黄化合物の金属塩(D)0.001〜2重量部および繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)0.05〜5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂(B)のメルトフローレート(ASTM D−1238(シリンダー設定温度200℃、荷重5Kgf)に準じて測定)が2.5〜25g/10分であることを特徴とする難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物に関するものである。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、塩素、臭素化合物等からなる難燃剤を含まないことから、燃焼時に当該難燃剤に起因するハロゲンを含むガスの発生の懸念もなく、環境保護の面において優れた性能を有している。また、耐衝撃性に優れ、成形品表面に表層剥離等の不具合を発生することなく高度な難燃性を具備し、さらに高い流動性を有することから、シリコーン化合物を難燃剤として使用した従来の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物では射出成形が困難であった、種々の大型若しくは薄肉成形品の射出成形が可能である。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
これらは、単独または2種類以上混合して使用されるが、ハロゲンで置換されていない方が燃焼時に懸念される当該ハロゲンを含むガスの環境への排出防止の面から好ましい。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。
3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。ポリカーボネート樹脂(A)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)の樹脂組成物中、80〜97重量%の範囲である。80重量%未満では難燃性に劣り、97重量%を越える場合では流動性向上の効果が少ない。より好ましくは85〜95重量%の範囲である。さらにより好ましくは90〜95重量%の範囲である。この範囲では特に、難燃性、成形性、衝撃強度のバランスが一層良好となる。
ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)としては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、これらスチレン系樹脂とこれのアクリルゴム変成物、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)・スチレン共重合体等のスチレン系ポリマーが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)は、ASTM D−1238(シリンダー設定温度200℃、荷重が5Kgf)に準じて測定されるメルトフローレートが2.5〜25g/10分である。メルトフロ−レ−トが2.5g/10分未満では流動性向上の効果が少なく、25g/10分を越える場合では流動性は向上するものの難燃性、衝撃強度に劣り好ましくない。より好ましくはメルトフローレートが5〜22g/10分、さらに好ましくはメルトフローレートが10〜15g/10分の範囲である。この範囲では特に、難燃性、成形性、衝撃強度のバランスが一層良好となる。
ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)の樹脂組成物中、3〜20重量%である。3重量%未満では流動性向上の効果が少なく、20重量%を越える場合では難燃性及び衝撃強度に劣る。より好ましくは5〜15重量%の範囲である。さらに好ましくは5〜10重量%の範囲である。この範囲では特に、難燃性、成形性、衝撃強度のバランスが一層良好となる。
シリコーン化合物(C)は例えば下記一般式(1)に示されるような主鎖が分岐構造でかつ有機官能基として芳香族基を含有するものが好適に使用出来る。
一般式(1)
Figure 2005139307

ここで、R1、R2およびR3は主鎖の有機官能基を、Xは末端の官能基を表わす。
すなわち、分岐単位としてT単位および/またはQ単位を持つことを特徴とする。これらは全体のシロキサン単位の20mol%以上含有することが好ましい。20mol%未満であると、シリコーン化合物(C)の耐熱性が低下してその難燃性の効果が下がり、またシリコーン化合物(C)自体の粘度が低すぎて樹脂成分との混練性や成形性に悪影響を及ぼす場合がある。さらに好ましくは30〜95mol%である。30mol%以上であるとシリコーン化合物(C)の耐熱性が一層上がり、難燃性が大幅に向上する。しかしながら95mol%を越えるとシリコーンの主鎖の自由度が減少して、燃焼時の芳香族基の縮合が生じにくくなる場合があり、顕著な難燃性を発現しにくくなる場合がある。
また、シリコーン化合物(C)は、含有される有機官能基のうち芳香族基が20mol%以上であることが好ましい。20mol%未満であると、燃焼時に芳香族基同士の縮合が起こりにくくなり難燃効果が低下する場合がある。さらに好ましくは40〜95mol%である。40mol%以上であると燃焼時の芳香族基が一層効率的に縮合できると同時に、樹脂成分中でのシリコーン化合物(C)の分散性が大幅に改良され、極めて良好な難燃効果を発現できる。しかしながら95mol%を越えると芳香族基同士の立体障害により、これらの縮合が生じにくくなる場合があり、顕著な難燃効果を発現できにくくなる場合がある。
この含有される芳香族基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフタレン基、またはこれらの誘導体であるが、シリコーン化合物(C)の安全面からは、特にフェニル基が好ましい。本シリコーン化合物(C)中の有機官能基で、主鎖や分岐した側鎖に付いたもののうち、芳香族基以外の有機官能基としてはメチル基が好ましく、さらに、末端基はメチル基、フェニル基、水酸基、アルコキシ基(特にメトキシ基)の内から選ばれた、1種またはこれらの2種以上の混合物であることが好ましい。これらの末端基の場合、反応性が低いため、樹脂成分とシリコーン化合物(C)の混練時に、シリコーン化合物(C)のゲル化(架橋化)が起こりにくいので、シリコーン化合物(C)が樹脂成分中に均一に分散でき、その結果一層良好な難燃効果を持つことができ、さらに成形性も向上する。特に好ましくはメチル基である。この場合、極端に反応性が低いので、分散性が極めて良好になり、難燃性をさらに向上することができる。
シリコーン化合物(C)の平均分子量(重量平均)は、好ましくは5000〜500000である。5000未満だとシリコーン化合物自体の耐熱性が低下して難燃性の効果が低下し、さらに溶融粘度が低すぎて成形時、成形体表面にシリコーン化合物が浸み出して成形性を低下させる場合がある。また、500000を超えると溶融粘度が増加して樹脂成分中での均一な分散が損なわれ、難燃性の効果や成形性が低下する場合がある。さらに好ましくは10000〜270000である。この範囲ではシリコーン化合物(C)の溶融粘度が最適となるため、樹脂成分中でシリコーン化合物(C)が極めて均一に分散でき、表面への過度な浸み出しもないため、一層良好な難燃性と成形性を達成できる。
シリコーン化合物(C)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)80〜97重量%およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)3〜20重量%の樹脂組成物100重量部に対し0.01〜5重量部が好ましい。配合量が0.01重量部未満では難燃効果が不十分であり、また5重量部を超えると成形品表面に表層剥離が発生し外観に劣るので好ましくない。より好ましくは、0.01〜3重量部、さらに好ましくは0.03〜2重量部の範囲である。この範囲では難燃性と成形性のバランスが一層良好となる。
本発明にて使用される芳香族硫黄化合物の金属塩(D)としては、下記一般式(2)または一般式(3)に示される芳香族スルホンアミドの金属塩または下記一般式(4)または一般式(5)に示される芳香族スルホン酸の金属塩である。
一般式(2)
O O
‖ ‖
Ar − S − N− S − Ar M
‖ ‖
O O
(一般式(2)において、Arはフェニル基または置換フェニル基を、Mは金属陽イオンを表わす。)
一般式(3)


Ar − S − N
‖ |
O R'
(一般式(3)において、Arはフェニル基または置換フェニル基を、R'はスルホニルまたはカルボニルを含む有機基を、Mは金属陽イオンを表わす。尚、ArとR‘とが結合しても良い。)
一般式(4)
Figure 2005139307
(一般式(4)において、R''およびR'''は炭素原子が1〜6個の脂肪族基あるいは1〜2個のフェニル基または置換フェニル基を、AはSOM(Mは、金属陽イオン)基を表わす。)
一般式(5) Am−R−(SOM)n

(一般式(5)において、Rはフェニル基またはナフチル基、Aはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ビニル基、アルコキシ基、アミノ基、メチルエステル基およびエチルエステル基から選択される1種またはそれ以上からなる置換基、Mはアルカリ金属を表す。また、Rがフェニル基の場合、mおよびnはそれぞれ0〜5および1〜2の整数(m+n=<6)を、Rがナフチル基の場合、mおよびnはそれぞれ0〜7および1〜2の整数(m+n=<8)を表わす。)
芳香族スルホンアミドの金属塩の好ましい例としては、サッカリンの金属塩、N−(p−トリルスルホニル)−p−トルエンスルホイミドの金属塩、N−(N′−ベンジルアミノカルボニル)スルファニルイミドの金属塩およびN−(フェニルカルボキシル)−スルファニルイミドの金属塩が挙げられる。
また、一般式(4)の芳香族スルホン酸の金属塩としては、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸の金属塩、ジフェニルスルホン−3,3′−ジスルホン酸の金属塩、ジフェニルスルフォン−3,4′−ジスルホン酸の金属塩等が挙げられる。一般式(2)〜一般式(4)の好適な金属としては、ナトリウム、カリウム等のI族の金属(アルカリ金属)、またはII族の金属ならびに銅、アルミニウム等が挙げられ、特にアルカリ金属が好ましい。
これらのうちでも特に、N−(p−トリルスルホニル)−p−トルエンスルホイミドのカリウム塩、N−(N′−ベンジルアミノカルボニル)スルファニルイミドのカリウム塩またはジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカリウム塩が好適に用いられ、さらに好ましくは、N−(p−トリルスルホニル)−p−トルエンスルホイミドのカリウム塩、N−(N′−ベンジルアミノカルボニル)スルファニルイミドのカリウム塩である。
一般式(5)の芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩としては、例えばp−トルエンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、p−ヨードベンゼンスルホン酸、7−アミノ−1,3−ナフタレンジスルホン酸などのアルカリ金属塩が挙げられ、これらは1種もしくはそれ以上併用して使用することができる。
このうち、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフタル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸から選択される1種もしくは2種以上のナトリウム塩および/またはカリウム塩;p−トルエンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸の中から選択される一種もしくは2種以上のナトリウム塩が好適に使用できる。
芳香族硫黄化合物の金属塩(D)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)80〜97重量%およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)3〜20重量%の樹脂組成物100重量部に対し、0.001〜2重量部である。配合量が0.001重量部未満の場合には難燃性に劣り、また2重量部を超えると射出成形時の熱安定性が劣ることから、成形性および衝撃強度の低下をもたらすので好ましくない。より好ましくは、0.002〜1重量部、さらに好ましくは0.02〜0.4重量部の範囲である。この範囲では特に、難燃性、成形性のバランスが一層良好となる。
本発明にて使用される、繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)としては、樹脂成分中で繊維構造(フィブリル状構造)を形成するものがよく、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン系共重合体(例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、等)、米国特許第4379910号に示される様な部分フッ素化ポリマー、フッ素化ジフェノールから製造されるポリカーボネート等が挙げられる。これらは、本発明のシリコーン化合物(C)と芳香族硫黄化合物の金属塩(D)の併用系に併せて使用した場合、従来のドリッピング防止効果だけでなく、特異的に燃焼時間の低減にも効果がある。
繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)80〜97重量%およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)3〜20重量%の樹脂組成物100重量部に対し、0.05〜5重量部である。配合量が0.05重量部未満では燃焼時のドリッピング防止効果に劣り、かつ5重量部を超えると造粒が困難となることから安定生産に支障をきたすので好ましくない。より好ましくは、0.1〜1重量部、さらに好ましくは0.2〜0.5重量部の範囲である。この範囲では、難燃性、成形性のバランスが一層良好となる。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、蛍光増白剤、充填材、離型剤、軟化材、帯電防止剤、等の添加剤、衝撃性改良材、他のポリマーを配合しても良い。
熱安定剤としては、例えば硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素リチウム等の硫酸水素金属塩および硫酸アルミニウム等の硫酸金属塩等が挙げられる。
充填材としては、例えばガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、炭素繊維、タルク粉、クレー粉、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー、ワラストナイト粉、シリカ粉等が挙げられる。
本発明の難燃性樹脂組成物中の各種配合成分の混合方法には、特に制限はなく、公知の混合機、例えばタンブラー、リボンブレンダー等による混合や押出機による溶融混練が挙げられる。
本発明の難燃性樹脂組成物を成形する方法としては、特に制限はなく、公知の射出成形法、射出・圧縮成形法等を用いることができる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」は重量基準に基づく。
(実施例1〜10および比較例1〜10)
表1〜4に示す配合成分、配合量に基づき、タンブラーを用いて各種配合成分を混合し、37mm径の二軸押出機(神戸製鋼社製KTX−37)を用いて、シリンダー温度240℃にて溶融混練し、各種ペレットを得た。
使用された配合成分は、それぞれ次のとおりである。
1.ポリカーボネート樹脂(A):
住友ダウ社製カリバー 200−20(粘度平均分子量19000)
(以下、PCと略記)
2.熱可塑性樹脂(B):
スチレン・アクリロニトリル共重合体
日本エイアンドエル社製 MD−1
(ASTM D−1238 メルトフローレート 12.4g/10分)
(以下B−1と略記)
スチレン・アクリロニトリル共重合体
日本エイアンドエル社製 FD−1
(ASTM D−1238 メルトフローレート 21.2グラム/10分)
(以下B−2と略記)
スチレン・アクリロニトリル共重合体
日本エイアンドエル社製 LD−1
(ASTM D−1238 メルトフローレート 2.1g/10分)
(以下B−3と略記)
ポリスチレン
日本ポリスチレン社製 G120K
(ASTM D−1238 メルトフローレート 30g/10分)
(以下B−4と略記)
3.シリコーン化合物(C):
シリコーン化合物(C)は、一般的な製造方法に従って製造した。すなわち、シリコーン化合物成分の分子量およびシリコーン化合物を構成するD単位およびT単位の割合に応じて、適量のジオルガノジクロロシラン、モノオルガノトリクロロシランおよびテトラクロロシラン、あるいはそれらの部分加水分解縮合物を有機溶剤中に溶解し、水を添加して加水分解して、部分的に縮合したシリコーン化合物を形成し、さらにトリオルガノクロロシランを添加して反応させることによって、重合を終了させ、その後、溶媒を蒸留等で分離した。上記方法で合成されたシリコーン化合物の構造特性を示す。
主鎖構造のD/T/Q比率=2/8/0、全有機官能基中のフェニル基の比率=60
mol%、末端着の構造がメチル基であり重量平均分子量が70000のシリコーン
化合物
(以下、Si化合物と略記)
4.芳香族硫黄化合物の金属塩(D):
N−(p−トリルスルホニル)−p−トルエンスルホイミドのカリウム塩
(以下、金属塩と略記)
5.繊維形成型の含フッ素ポリマー(E):
ポリテトラフルオロエチレン(ダイキン社製ポリフロンFA−500)
(以下、PTFEと略記)
得られた各種ペレットを120℃で4時間、乾燥した後に、射出成形機(日本製鋼所製J100−E−C5)を用いて260℃、射出圧力1600Kg/cmにて難燃性評価用の試験片(125×13×1.5mm)を成形し、該試験片の成形品外観を目視にて観察した。結果を表1〜4に示す。
該試験片を温度23℃、湿度50%の恒温室の中で48時間放置し、アンダーライターズ・ラボラトリーズが定めているUL94試験(機器の部品用プラスチック材料の燃焼性試験)に準拠した難燃性の評価を行った。UL94Vとは、鉛直に保持した所定の大きさの試験片にバーナーの炎を10秒間接炎した後の残炎時間やドリップ性から難燃性を評価する方法であり、以下のクラスに分けられる。
V−0 V−1 V−2 NR
各試料の残炎時間 10秒以下 30秒以下 30秒以下 30秒以上
5試料の全残炎時間 50秒以下 250秒以下 250秒以下 250秒以上
ドリップによる綿の着火 なし なし あり なし/あり
上に示す残炎時間とは、着火源を遠ざけた後の、試験片が有炎燃焼を続ける時間の長さであり、ドリップによる綿の着火とは、試験片の下端から約300mm下にある標識用の綿が、試験片からの滴下(ドリップ)物によって着火されるかどうかによって決定される。結果を表1〜4に示す。
得られた各種ペレットを用いて、同様に射出成形を行い、衝撃強度評価用試験片(3.2×12.7×63.5mm)を作成した。この試験片を用いて、ASTM D−256に準じてノッチ付き衝撃強度を測定した。結果をそれぞれ表1〜4に示す。
得られた各種ペレットを用いて、120℃で4時間、乾燥した後に、射出成形機(日本製鋼所製J100−E−C5)にて280℃、射出圧力1600Kg/cmの条件下、アルキメデス スパイラルフロー金型(巾10mm、厚み1.0mm)を用いて流動性を測定した。結果をそれぞれ表1〜4に示す。
Figure 2005139307

表中の難燃性の評価結果で、数値は5試料の残炎時間(着火後の燃焼時間)の合計(秒)を示す。
Figure 2005139307

表中の難燃性の評価結果で、数値は5試料の残炎時間(着火後の燃焼時間)の合計(秒)を示す。
Figure 2005139307

表中の難燃性の評価結果で、数数値は5試料の残炎時間(着火後の燃焼時間)の合計(秒)を、カッコ内の数値は5試料の内ドリップにより綿に着火した数をそれぞれ示す。
Figure 2005139307

表中の難燃性の評価結果で、数数値は5試料の残炎時間(着火後の燃焼時間)の合計(秒)を、カッコ内の数値は5試料の内ドリップにより綿に着火した数をそれぞれ示す。
実施例1〜10に示すように、本発明の要件を全て具備したポリカーボネート系樹脂組成物は、樹脂成分としてポリカーボネート樹脂のみ使用した場合(比較例1)よりも高度な難燃性(V−0若しくはV−1)を維持しながら極めて大きな流動性向上効果を発揮した。メルトフローレート2.5g/10分未満の流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた場合(比較例9)は流動性の向上が認められず、また難燃性も低下した。メルトフローレート22.0g/10分を越える流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた場合(比較例10)は、流動性向上は認められるものの難燃性および衝撃強度に劣る。
ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)の添加量については、実施例1、5、10および比較例2、8に示すように、3%未満であると流動性が低下し(比較例2)、20%より多くなると難燃性、衝撃強度が低下(比較例8)する。
シリコーン化合物の添加量については、実施例2、5、8および比較例3、7に示すように、0.01部未満(比較例3)であると難燃性が低下し、5部より多く(比較例7)なると成形品外観が悪くする。
芳香族硫黄化合物の金属塩の添加量については、実施例3、5、7および比較例4、6に示すように、0.001部未満(比較例4)であると難燃性が低下し、2部より多く(比較例6)なると衝撃強度が低下する。
繊維形成型の含フッ素ポリマーは、実施例4〜6、比較例5に示すように、これを添加すると燃焼時のポリカーボネート樹脂組成物のドリップ防止効果が向上し、高度な難燃性(V−0若しくはV−1)を発現する。また、実施例5の配合に、本願発明の含フッ素ポリマーを8部添加した組成物を調製しようとしたところ、造粒が困難になり評価ができなかった。
以上の結果により、本発明の要件を具備する組成物は高度な難燃性V−0若しくはV−1を維持しながら極めて大きな流動性向上効果を発揮した。さらにノッチ付衝撃強度も大きな低下をする事もなく成形品表面に表層剥離等の不具合が発生する事もなかった。




Claims (7)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)80〜97重量%およびポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)3〜20重量%の樹脂組成物100重量部に対して、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(C)0.01〜5重量部、芳香族硫黄化合物の金属塩(D)0.001〜2重量部および繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)0.05〜5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂(B)のメルトフローレート(ASTM D−1238(シリンダー設定温度200℃、荷重5Kgf)に準じて測定)が2.5〜25g/10分であることを特徴とする難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。
  2. ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)が、スチレン系樹脂である事を特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。
  3. ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)のメルトフローレート(ASTM D−1238(シリンダー設定温度200℃、荷重5Kgf)に準じて測定)が5〜22g/10分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。
  4. ポリカーボネート樹脂以外の芳香環を構造中に有する熱可塑性樹脂(B)のメルトフローレート(ASTM D−1238(シリンダー設定温度200℃、荷重5Kgf)に準じて測定)が10〜15g/10分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。
  5. 主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基中に芳香族基を持つシリコーン化合物(C)が、式RSiO1.5の単位(T単位)および/または式SiO2.0の単位(Q単位)を全体のシロキサン単位(R3〜0SiO2〜0.5)に対して20mol%以上、含有される有機官能基のうち芳香族基が20mol%以上、および有機官能基がフェニル基とメチル基であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。
  6. 芳香族硫黄化合物の金属塩(D)の金属が、アルカリ金属であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。
  7. 繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)が、ポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009030004A (ja) * 2007-06-29 2009-02-12 Sumitomo Dow Ltd 流動性の改良された難燃性ポリカーボネート樹脂組成物
JP2022097753A (ja) * 2016-10-24 2022-06-30 住化ポリカーボネート株式会社 複合樹脂粒子

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