JP5398020B2 - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 - Google Patents
難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5398020B2 JP5398020B2 JP2010230922A JP2010230922A JP5398020B2 JP 5398020 B2 JP5398020 B2 JP 5398020B2 JP 2010230922 A JP2010230922 A JP 2010230922A JP 2010230922 A JP2010230922 A JP 2010230922A JP 5398020 B2 JP5398020 B2 JP 5398020B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- polycarbonate resin
- flame
- resin composition
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
これまでのUL94試験5Vを保持する難燃性ポリカーボネート樹脂は、臭素や塩素、リン酸化合物を含有する従来の難燃剤を使用しており、燃焼時に当該難燃剤に起因する臭素や塩素を含むガスの発生およびの懸念があり、環境面からこれらを含有しない難燃剤の使用が望まれており、シリコーン系難燃剤による難燃性の改善も望まれていた。しかしシリコーン系難燃剤を用いた難燃性ポリカーボネート樹脂においては薄肉品での耐燃性が劣っており、耐燃性の改善が望まれていた。
〔η〕=1.23×10−4M0.83
一般式(1)
すなわち、分岐単位としてT単位(RSiO1.5)および/またはQ単位(SiO2.0)を持つことを特徴とする。これらは全体のシロキサン単位(R3〜0SiO2〜0.5)の20モル%以上含有することが好ましい。(Rは有機官能基をあらわす。)また、シリコーン化合物(B)は、含有される有機官能基のうち芳香族基が20モル%以上であることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂:
ビスフェノールAおよびホスゲンから合成されたポリカーボネート樹脂
(住友ダウ社製カリバー200−20、粘度平均分子量:19000
以下、PCと略記)
シリコーン化合物は、一般的な製造方法に従って製造した。すなわち、適量のジオルガノジクロロシラン、モノオルガノトリクロロシランおよびテトラクロロシラン、あるいはそれらの部分加水分解縮合物を有機溶剤中に溶解し、水を添加して加水分解して、部分的に縮合したシリコーン化合物を形成し、さらにトリオルガノクロロシランを添加して反応させることによって重合を終了させ、その後、溶媒を蒸留等で分離した。上記方法で合成したシリコーン化合物の構造特性は、以下のとおり:
・主鎖構造のD/T/Q単位の比率:40/60/0(モル比)
・全有機官能基中のフェニル基の比率(*):60モル%
・末端基:メチル基のみ
・重量平均分子量(**):15000
*:フェニル基は、T単位を含むシリコーン中ではT単位にまず含まれ、残った場合がD単位に含まれる。D単位にフェニル基が付く場合、1個付くものが優先し、さらにフェニル基が残余する場合に2個付く。末端基を除き、有機官能基は、フェニル基以外は全てメチル基である。
**:重量平均分子量は、有効数字2桁。
パラトルエンスルホン酸ナトリウム(以下、金属塩1と略記)
パーフルオロアルカンスルホン酸の金属塩:
パーフルオロブタンスルホン酸のカリウム塩(以下、金属塩2と略記)
繊維形成型の含フッ素ポリマー:
ダイキン社製ポリフロンFA500
(ポリテトラフルオロエチレン、以下、PTFEと略記)
紫外線吸収剤:
BASF社製Tinuvin329
(ベンゾトリアゾール系酸化防止剤、以下、UVAと略記)
(樹脂組成物ペレットの作成)
表2〜表4に示す配合成分および配合比率にて、各種配合成分をタンブラーで混合し、37mm径の二軸押出機(神戸製鋼社製KTX37)を用いて、シリンダー温度280度にて溶融混練し、各種ペレットを得た。
得られたペレットを125℃で4時間乾燥後、射出成形機(日本製鋼所製J100C−5)を用いて240℃、射出圧力1600kg/cm2の条件下、燃焼性試験用試験片(2.0mm)を成形した。この試験片を23℃、湿度50%の恒温室の中で168時間放置し、アンダーラターズ・ラボラトリーの定めているUL94試験(機器の部品用プラスチック材料の燃焼性試験)に従い耐燃性の評価を行った。
UL94−5Vの評価基準を表1に示す。基準をクリアした場合は合格(○)、それ以外を不合格(×)とした。
得られた各種ペレットを125℃で4時間乾燥した後に、射出成型機(日本製鋼所製J100C−5)を用いて300℃、射出圧力1600kg/cm2にて光学測定用試験片(幅50mm、長さ40mm、厚み2mm)を成形した。得られた試験片を目視にてヒケ、ムラの発生を判定した。ヒケ・ムラのないものを合格とした。
比較例1は、シリコーン化合物の配合量が規定量よりも少ない場合で、耐燃性に劣っていた。
比較例2は、シリコーン化合物の配合量が規定量よりも多い場合で、耐燃性および外観に劣っていた。
比較例3は、金属塩1の配合量が規定量よりも少ない場合で、耐燃性に劣っていた。
比較例4は、金属塩1の配合量が規定量よりも多い場合で、耐燃性および外観に劣っていた。
比較例5は、金属塩2の配合量が規定量よりも少ない場合で、耐燃性に劣っていた。
比較例6は、金属塩2の配合量が規定量よりも多い場合で、耐燃性および外観に劣っていた。
比較例7は、UVAの配合量が規定量よりも多い場合で、耐燃性に劣っていた。
Claims (5)
- ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基が芳香族基からなるか、または芳香族基と炭化水素基(芳香族基を除く)とからなるシリコーン化合物(B)0.01〜2重量部、芳香族硫黄化合物の金属塩(C)0.001〜0.3重量部、パーフルオロアルカンスルホン酸の金属塩(D)0.01〜0.3重量部、繊維形成型の含フッ素ポリマー(E)0.1〜1.0重量部および紫外線吸収剤0〜1重量部からなることを特徴とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 主鎖が分岐構造でかつ含有する有機官能基が芳香族基からなるか、または芳香族基と炭化水素基(芳香族基を除く)とからなるシリコーン化合物(B)の配合量が、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.08〜1.0重量部であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 芳香族硫黄化合物の金属塩(C)の配合量が0.01〜0.05重量部、かつパーフルオロアルカンスルホン酸の金属塩(D)の配合量が0.05〜0.15重量部、であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 繊維形成型の含フッ素ポリマー(F)が、ポリテトラフルオロエチレンである請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 繊維形成型の含フッ素ポリマー(F)の配合量が、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.25〜0.45重量部であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010230922A JP5398020B2 (ja) | 2010-10-13 | 2010-10-13 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010230922A JP5398020B2 (ja) | 2010-10-13 | 2010-10-13 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012082353A JP2012082353A (ja) | 2012-04-26 |
JP5398020B2 true JP5398020B2 (ja) | 2014-01-29 |
Family
ID=46241578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010230922A Expired - Fee Related JP5398020B2 (ja) | 2010-10-13 | 2010-10-13 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5398020B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4507287B2 (ja) * | 1997-11-28 | 2010-07-21 | 住友ダウ株式会社 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP4650912B2 (ja) * | 2000-03-29 | 2011-03-16 | 住友ダウ株式会社 | 難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物 |
JP2003292759A (ja) * | 2002-04-08 | 2003-10-15 | Tsutsunaka Plast Ind Co Ltd | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2008195818A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリカーボネート樹脂組成物及び光反射部材 |
JP2008266362A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及び樹脂成形体 |
JP5250438B2 (ja) * | 2009-01-29 | 2013-07-31 | 帝人化成株式会社 | 難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 |
-
2010
- 2010-10-13 JP JP2010230922A patent/JP5398020B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012082353A (ja) | 2012-04-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4408309B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP5398533B2 (ja) | 透明性および難燃性に優れたポリカーボネート樹脂フィルム | |
JP2012131835A (ja) | 光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 | |
JP5142358B2 (ja) | 押出成形用難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2011137060A (ja) | 光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP5546115B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
JP2009062500A (ja) | 流動性の改良された光反射性難燃ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP5315027B2 (ja) | 難燃性に優れ、異物の少ないポリカーボネート樹脂フィルム | |
JP2006312669A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP5398020B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 | |
JP2009120791A (ja) | ウェルド部の外観に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形品。 | |
JP4936309B2 (ja) | 成形加工性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 | |
JP2017066235A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP4900711B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2011116855A (ja) | バッテリーケース用ハウジング | |
JP5614926B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP5561982B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2008150450A (ja) | 流動性の改良された難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
WO2010147015A1 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP5123907B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2012067164A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP5804906B2 (ja) | 電気絶縁性フィルム | |
JP2011105860A (ja) | 光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2009062498A (ja) | 流動性の改良された難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2012133891A (ja) | 誘導灯用カバー。 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131018 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131018 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5398020 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |