JP2009279540A - ろ過器及び電子材料用組成物の製造方法 - Google Patents

ろ過器及び電子材料用組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の異物除去率を維持し、ろ過ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性を有し、フィルタカートリッジの交換が容易である電子材料用組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】3つの第一連通口を有する第一固定部材21と、相互に平行に配置され、第一連通口に、長手方向の一方の端部が連結された3つのろ過ユニット40と、を備え、ろ過ユニット40は、長手方向の少なくとも一方の端面に貫通孔が形成された略柱状のろ過ハウジング41と、ろ過ハウジング41内に配置され、フィルタを有する略柱状のフィルタカートリッジ42と、をそれぞれ一つずつ備える電子材料用組成物用のろ過器20。
【選択図】図1

Description

本発明は、ろ過器及び電子材料用組成物の製造方法に関する。更に詳しくは、従来の異物除去率を維持し、ろ過ハウジング(以下、「ハウジング」と記す場合がある)内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性を有し、フィルタカートリッジの交換が容易であるろ過器及びこのろ過器を用いた電子材料用組成物の製造方法に関する。
近年、電子材料等の高機能化が急速に進んでいることに伴い、これら高機能性を発揮する上で組成物を安全にかつ高収率で生産することが要求される。電子材料において、半導体素子等を製造するに際し、フォトマスクとしてのレチクルのパターンを投影光学系を介して、フォトレジストが塗布されたウェハ上の各ショット領域に転写するステッパー型、またはステップアンドスキャン方式の投影露光装置が使用されている。
投影露光装置に備えられている投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短く、投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、集積回路の微細化に伴い投影露光装置で使用される放射線の波長である露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大する傾向にある。
これら集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野では、より高い集積度を得るために、より微細な加工が可能なリソグラフィ技術が必要とされている。例えば、0.10μm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用及び液浸露光が検討されている。この用途に適した樹脂組成物が数多く提案され、使用されている。例えば、レジスト形成用の感放射線性樹脂組成物を含むレジスト組成物及び多層レジストにおける上層膜を形成するための樹脂組成物を含む液浸用上層膜形成用組成物が使用されている。
また、露光を行う際には、解像度Rと同様に焦点深度δも重要となる。解像度R、及び焦点深度δはそれぞれ以下の数式で表される。
R=k1・λ/NA (i)
δ=k2・λ/NA (ii)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k1、k2はプロセス係数である。同じ解像度Rを得る場合には短い波長を有する放射線を用いた方が大きな焦点深度δを得ることができる。この場合、露光されるウェハ表面にはフォトレジスト膜が形成されており、このフォトレジスト膜にパターンが転写される。
従来の投影露光装置では、ウェハが配置される空間は空気または窒素で満たされている。このとき、ウェハと投影露光装置のレンズとの空間が屈折率nの媒体で満たされると、上記の解像度R、焦点深度δは以下の数式にて表される。
R=k1・(λ/n)NA (iii)
δ=k2・nλ/NA (iv)
例えば、ArFプロセスで、上記媒体として水を使用すると波長193nmの光の水中での屈折率n=1.44を用いると、空気または窒素を媒体とする露光時と比較し、解像度Rは69.4%(R=k1・(λ/1.44)NA)、焦点深度は144%(δ=k2・1.44λ/NA)となる。
このように露光するための放射線の波長を短波長化し、より微細なパターンを転写できる投影露光する方法を液浸露光といい、リソグラフィの微細化、特に数10nm単位のリソグラフィには、必須の技術と考えられ、その投影露光装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。
液浸露光方法においては、ウェハ上に塗布・形成されたフォトレジスト膜と投影露光装置のレンズはそれぞれ液浸媒体と接触する。そのため、フォトレジスト膜に液浸媒体が浸透し、フォトレジストの解像度が低下することがある。また、投影露光装置のレンズはフォトレジストを構成する成分が液浸媒体へ溶出することによりレンズ表面を汚染することもある。
このため、フォトレジスト膜と液浸媒体、例えば水とを遮断する目的で、フォトレジスト膜上に上層膜を形成する方法があるが、この上層膜は放射線の波長に対して十分な透過性とフォトレジスト膜とインターミキシングを起こすことなくフォトレジスト膜上に保護膜を形成でき、更に液浸露光時に液浸媒体に溶出することなく安定な被膜を維持し、かつ現像液であるアルカリ液に容易に溶解する上層膜が形成される必要がある。
また、通常のドライな環境での使用を前提に設計したレジストをそのまま液浸レジストとして使用できることが求められている。そのためには、ドライ用として設計された元の性能を劣化させずレジスト膜を液浸用液体から保護できる液浸用上層膜が必要となる。
そして、これらのフォトレジスト用樹脂含有組成物及び液浸用組成物には、光学的性質、化学的性質、塗布性、基板や下層膜に対する密着性等の製品本来の特性は勿論のこと、金属異物等の異物や金属成分等の不純物の混入を極力回避することが求められている。特にこのような微細化方法において、従来のレジスト材料を使用した場合、形成されるレジストパターン表面に欠陥(ディフェクト)が生じやすいという問題がある。なお、「ディフェクト」とは、現像後のレジストパターンを上部から観察した際に検知される不具合全般のことをいう。
そして、近年では、更に高解像度のパターンニングが要求されるようになり、ディフェクトを無視することができなくなってきており、その改善が試みられている。このディフェクト要因の一つには、レジスト樹脂を含有する溶液中に、樹脂の重合の際に副生するオリゴマーや低分子量のポリマー、精製工程等の際に装置、配管及びバルブ等から混入するゴミ、微粒子等といった固形状の異物が存在することが挙げられる。
このディフェクトの改善するために、上記組成物の製造に際し、微粒子等の異物を除去することが行われている。微粒子等の異物を除去した組成物を得るための方法としては、例えば、レジスト液を、フィルタを備える閉鎖径内で循環させる方法(特許文献2)、重合反応液を貧溶媒と接触させて固形物を再沈させ、再沈した固形物をフィルタでろ過する方法(特許文献3)、レジスト組成物を特定のフィルタでろ過する方法(特許文献4、5)、レジスト組成物を所定のろ過圧力でろ過する方法(特許文献6)などが知られている。
そして、組成物中の異物を除去するためのろ過器としては、ろ過面積を大きくするために、1つのろ過ハウジング内に複数のフィルタカートリッジを配置しているものが広く使用されている。このようなろ過器としては、例えば、図4に示すろ過器120を例示することができる。
図4に示すろ過器120は、1つのろ過ハウジング121と、このろ過ハウジング121内に配置された3つのフィルタカートリッジ42と、ろ過ハウジング121内に向かって延出し、フィルタカートリッジ42をろ過ハウジング121に固定するとともに、フィルタカートリッジ42でろ過されたろ液を排出するための排出配管43と、を備えている。そして、ろ過器120のろ過ハウジング121には、供給用配管131及び排出用配管132が接続されている。このろ過器120は、供給用配管131から供給されるろ過用原溶液をフィルタカートリッジ42によってろ過し、ろ過された溶液(電子材料用組成物)を排出用配管132から排出するものである。
特開平11−176727号公報 特開2002−62667号公報 特開2005−132974号公報 特開2005−300737号公報 特開2003−330202号公報 特開2004−195427号公報
図4に示すろ過器120は、供給したろ過用原溶液の液面が、ろ過ハウジング121の上端面よりも低くなると、ろ過用原溶液をろ過することが困難になる。そのため、供給したろ過用原溶液を全てろ過して排出することができず、ろ過ハウジング121内にろ過用原溶液が残留するものである。更に、1つのろ過ハウジング121内に3つのフィルタカートリッジ42を配置していることによって、ハウジング121の内容積が大きく、ろ過後に、ハウジング121内に多量のろ過用原溶液が残留してしまうことがあった。このようにろ過用原溶液がハウジング内に多量に残留してしまうことに起因して、生産性が低下するという問題があった。特に、電子材料用組成物は、少量、かつ、多品種の生産が要求されるため、ろ過用原溶液がハウジング内に残留することは生産性を低下させる重大な問題であった。
また、従来のろ過器は、ハウジングが大型で重いため、フィルタ交換に際し、多大な労力と時間を要することに加え、大型で重いハウジングを交換するため、取り扱いに注意を要していた。このように従来のろ過器は、フィルタカートリッジを容易に交換することができなかった。
本発明は、上述のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、従来の異物除去率を維持し、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性を有し、フィルタカートリッジの交換が容易であるろ過器及び電子材料用組成物の製造方法を提供するものである。
本発明により、以下のろ過器及び電子材料用組成物の製造方法が提供される。
[1] 複数の第一連通口を有する第一固定部材と、相互に平行に配置され、前記第一連通口に、長手方向の一方の端部が連結された複数のろ過ユニットと、を備え、前記ろ過ユニットは、長手方向の少なくとも一方の端面に貫通孔が形成された略柱状のろ過ハウジングと、前記ろ過ハウジング内に配置され、フィルタを有する略柱状のフィルタカートリッジと、をそれぞれ一つずつ備える電子材料用組成物用のろ過器。
[2] 前記ろ過ハウジングの内径(N)と前記フィルタカートリッジの外径(S)との比((N)/(S))の値が、1.05〜3である前記[1]に記載のろ過器。
[3] 複数の第二連通口を有し、前記第二連通口に、前記ろ過ユニットの長手方向の他方の端部が連結される第二固定部材を更に備える前記[1]または[2]に記載のろ過器。
[4] 前記フィルタは、ポリエチレン樹脂、ポリアミド系合成樹脂、及びフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも一種の材料からなる前記[1]〜[3]のいずれかに記載のろ過器。
[5] 前記フィルタの平均孔径が、0.005〜0.5μmである前記[1]〜[4]のいずれかに記載のろ過器。
[6] 前記[1]〜[5]のいずれかに記載のろ過器によって、電子材料用組成物を含むろ過用原溶液をろ過するろ過工程を有する電子材料用組成物の製造方法。
[7] 前記ろ過工程は、前記ろ過ユニットを、その長手方向の中心軸を鉛直方向に沿わせるとともに、前記貫通孔が形成された前記端面が下方に位置するように配置した後、前記ろ過ユニット内に前記ろ過用原溶液を供給してろ過し、前記貫通孔から前記電子材料用組成物を排出させる前記[6]に記載の電子材料用組成物の製造方法。
本発明のろ過器は、従来の異物除去率を維持し、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性を有し、フィルタカートリッジの交換が容易であるという効果を奏するものである。
本発明の電子材料用組成物の製造方法は、従来の異物除去率を維持し、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性で電子材料用組成物を製造することができるという効果を奏するものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属することが理解されるべきである。
[1]ろ過器:
図1は、本発明のろ過器の一実施形態を示す一部透視斜視図である。図1に示すように、本実施形態のろ過器20は、3つの第一連通口を有する第一固定部材22と、相互に平行に配置され、第一連通口に長手方向の一方の端部が連結された3つのろ過ユニット40と、を備える。また、ろ過ユニット40は、長手方向の少なくとも一方の端面に貫通孔が形成された略柱状のろ過ハウジング41と、ろ過ハウジング41内に配置され、フィルタを有する略柱状のフィルタカートリッジ42と、をそれぞれ一つずつ備えている電子材料用組成物用のものである。このようなろ過器は、従来の異物除去率を維持し、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性を有し、フィルタカートリッジの交換が容易であるという利点がある。なお、ろ過ハウジング41は、端面からろ過ハウジング41の内側に向かって貫通孔から延出する排出配管43を有し、フィルタカートリッジ42の長手方向の一方の端部が排出配管43に連結されている。
ろ過ハウジング内にろ過用原溶液が残留する原因は、例えば、不活性ガスによってろ過用原溶液の送液を行う場合、ろ過ユニット内に供給されたろ過用原溶液の液面がフィルタカードリッジの上端面以下に達すると、不活性ガスがフィルタカードリッジを透過してしまい、ろ過用原溶液がろ過されなくなってしまうことに起因する。ここで、本実施形態のろ過器は、ろ過用原溶液の一部がろ過ハウジング内に残留してしまうものの、その残留量が、例えば、図4に示すろ過器120のような従来のろ過器を用いる場合に比べて十分に低減されているものである。なお、図4は、従来のろ過器の一実施形態を示す一部透視斜視図である。
[1−1]第一固定部材:
本実施形態のろ過器に備えられる第一固定部材は、複数の第一連通口を有するものである。この第一固定部材によって、複数のろ過ユニットの位置を決めることができるため、相互に平行に配置することができる。
第一固定部材の形状は特に制限はなく、例えば、円板状、楕円板状、直方体状などを挙げることができる。これらの中でも、容易に製作することができるという観点から円板状、または楕円板状が好ましい。
第一固定部材の材質は、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、ポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、通液時にディフェクト発生の要因になる異物の混入量が少ないため、ステンレス鋼、フッ素系合成樹脂が好ましい。
第一固定部材の有する第一連通口の数は、ろ過ユニットの数に応じて適宜設定することができる。第一固定部材は、複数の第一連通口を有するものである限りどのような流路が形成されていてもよい。例えば、図2に示すように、3つの第一連通口22a,22b,22cから延びた3つの流路が途中で合流して一つの流路となるものであってもよいし、第一連通口22a,22b,22cからそれぞれ延びた、第一固定部材を貫通する3つの流路が形成されているものであってもよい。図2は、図1に示すろ過器の組み立て前の状態を示す一部透視斜視図である。
[1−2]ろ過ユニット:
本実施形態のろ過器に備えられる複数のろ過ユニットは、相互に平行に配置されたものである。即ち、複数の略柱状のろ過ユニットが、その長手方向の中心軸が相互に平行になるように配置される。また、ろ過ユニットは、第一連通口に、長手方向の一方の端部が連結されている。このろ過ユニットは、第一固定部材に着脱可能に連結されている。また、ろ過ユニットは、第二固定部材にも着脱可能に連結される。このようにろ過ユニットが取り外し可能であることによって、フィルタカートリッジの交換作業の効率化及び安全化を図ることができる。
ろ過ユニットの数は、適宜選択することができるが、2〜30個であることが好ましく、2〜20個であることが更に好ましく、2〜15個であることが特に好ましい。ろ過ユニットの数が2個未満であると、十分なろ過面積を確保することができなくなるおそれがある。一方、30個超であると、ろ過ハウジング内に残留するろ過用原溶液の量が多くなってしまい、生産性が低下するおそれがある。
例えば、図3に示すろ過ユニット40は、長手方向の両方の端面に貫通孔41a,41bが形成された略円柱状のろ過ハウジング41と、ろ過ハウジング41内に配置され、フィルタを有する略円柱状のフィルタカートリッジ42と、をそれぞれ一つずつ備えている。そして、ろ過ハウジング41は、端面からろ過ハウジング41の内側に向かって貫通孔41aから延出する排出配管43を有し、フィルタカートリッジ42の長手方向の一方の端部が排出配管43に連結されているものである。なお、図1に示すろ過器のろ過ユニットの一例を示す断面図である。
更に、図3に示すろ過ユニット40は、略円柱状のろ過ハウジング41の両端面から、その長手方向の中心軸方向に沿って外側に延出する円筒状の供給側連結部45及び円筒状の排出側連結部46を備え、供給側連結部45及び円筒状の排出側連結部46の外周面にはそれぞれ溝が形成されており、この溝にそれぞれOリング47,48が嵌め込まれている。ろ過ユニット40は、排出側連結部46を第一固定部材の第一連通口に嵌め込むことによって第一固定部材に固定される。
図6は、本発明のろ過器のろ過ユニットの他の例を示す断面図である。図6に示すように、ろ過ユニット140は、長手方向の両方の端面に貫通孔41a,41bが形成された略円柱状のろ過ハウジング141と、ろ過ハウジング141内に配置され、フィルタを有する略円柱状のフィルタカートリッジ142と、をそれぞれ一つずつ備えている。フィルタカートリッジ142は、その一方の端部に筒状のカートリッジ連結部143が固定されている。この連結部143の外周面には、溝が形成され、この溝にOリング143aが嵌めこまれている。そして、このカートリッジ連結部143を貫通孔41aに嵌めこむことによって、フィルタカートリッジ142をろ過ハウジング141に固定することができる。更に、図6に示すろ過ユニット140は、略円柱状のろ過ハウジング41の両端面から、長手方向の中心軸方向に沿って外側に延出する円筒状の供給側連結部45及び円筒状の排出側連結部46を備え、供給側連結部45及び円筒状の排出側連結部46の外周面にはそれぞれ溝が形成されており、この溝にそれぞれOリング47,48が嵌め込まれている。なお、共通の構成要素には同一の符号を付してある。
[1−2−1]ろ過ハウジング:
ろ過ハウジングは、ろ過ユニットに備えられるものであり、長手方向の少なくとも一方の端面に貫通孔が形成された略柱状のものである。ろ過ハウジングの形状は、円柱状、楕円柱状、三角柱状、四角柱状、多角柱状などを挙げることができる。ろ過ハウジングは、図3に示すように、両端面に貫通孔を形成したものであってもよいし、一方の端面に2つの貫通孔を形成したものであってもよい。この場合、一方の貫通孔を供給口として用い、他方の貫通孔を排出口として用いる。
ろ過ハウジングの材質は、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、ポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂などを挙げることができる。
ろ過ハウジングは、例えば、挿入口を有し、この挿入口からフィルタカートリッジが挿入されて、その内部にフィルタカートリッジを収納するハウジング本体と、挿入口を塞ぐ蓋部材と、を備えるものを例示することができる。
ろ過ハウジングの外径は、具体的には、30〜300mmであることが好ましく、50〜250mmであることが更に好ましく、60〜220mmであることが特に好ましい。ろ過ハウジングの内径は、具体的には、28〜298mmであることが好ましく、30〜250mmであることが更に好ましく、50〜200mmであることが特に好ましい。ろ過ハウジングの長さは、具体的には、100〜1500mmであることが好ましく、150〜1000mmであることが更に好ましく、200〜1000mmであることが特に好ましい。
図3に示すろ過ハウジング41が有する排出配管43は、フィルタカートリッジ42をろ過ハウジング41内に支持する(固定する)とともに、フィルタカートリッジ42によってろ過されたろ過済みの溶液(電子材料用組成物)を容易にろ過ハウジング41外に排出するものである。
排出配管の形状は、特に制限はなく、円筒状、楕円筒状、三角筒状、四角筒状、多角筒状などを挙げることができる。
排出配管の長さの割合は、ろ過ハウジングの両端面間の距離(図3中、「L」で示す)100%に対して、1〜70%であることが好ましく、5〜50%であることが更に好ましい。上記排出配管の長さの割合が1%未満であると、フィルタカートリッジを十分に支持する(固定する)ことができなくなるおそれがある。一方、70%超であると、ろ過ハウジング内に残留するろ過用原溶液の量が多くなってしまい、生産性が低下するおそれがある。
排出配管の材質は、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、ポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂などを挙げることができる。
ろ過ハウジングは、貫通孔が形成された側の端部の外周面に、ねじ山が形成され、このねじ山が、第一固定部材の第一の連通口の内壁に形成されたねじ山と嵌り合うものであってもよい。このようにろ過ハウジングと第一固定部材とのねじ山を嵌め合わせて、ろ過ハウジングを第一固定部材にねじ止めすると、ろ過ハウジングを第一固定部材に確実に固定することができる。
[1−2−2]フィルタカートリッジ:
フィルタカートリッジは、ろ過ハウジング内に配置され、フィルタを有する略柱状のものである。このようなフィルタカートリッジとしては、従来公知のフィルタカートリッジを用いることができる。ここで、従来のろ過器は、ろ過ハウジングが大きいため、フィルタカートリッジの交換に伴い、多大な労力と時間を要することに加え、取り扱いに注意を要していた。一方、本実施形態のろ過器は、一つのろ過ハウジング内に一つのフィルタカートリッジが配置されるものであるため、ろ過ハウジングが小さく、交換が容易である。
フィルタカートリッジの外径は、10〜280mmであることが好ましく、20〜250mmであることが更に好ましく、30〜200mmであることが特に好ましい。フィルタカートリッジの長さは、50〜1500mmであることが好ましく、75〜1200mmであることが更に好ましく、100〜1000mmであることが特に好ましい。
フィルタカートリッジの有するフィルタは、使用条件によって適宜選択することができるが、例えば、糸巻きフィルタ、中空糸フィルタ、プリーツ型のフィルタ、デプス型のフィルタ、イオン交換樹脂等の吸着式フィルタなどを用いることができる。
フィルタは、ポリエチレン樹脂、ポリアミド系合成樹脂、及びフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも一種の材料からなるものであることが好ましい。これらの材料からなるフィルタを用いると、耐薬品性が高く、金属などの異物が溶出し難いという利点がある。
フィルタの平均孔径は、0.005〜0.5μmであることが好ましく、0.005〜0.1μmであることが更に好ましく、0.005〜0.07μmであることが特に更に好ましい。上記平均孔径が0.005μm未満であると、孔径が小さすぎるため、ろ過時間がかかりすぎるおそれがある。一方、0.5μm超であると、ろ過用原溶液に含まれる異物を良好に除去することが困難になるおそれがある。なお、本明細書において「フィルタの平均孔径」とは、30nm超の値は、フィルタによる、標準粒子(即ち、ポリスチレン粒子)の除去率によって決定される平均孔径を意味し、30nm以下の値は、バブルポイントによって推定されるメーカー公称値を意味する。
ろ過器に備えられる複数のろ過ユニットの複数のフィルタカートリッジは、フィルタの材料(ポリエチレン樹脂、ポリアミド系合成樹脂、及びフッ素樹脂など)が同一であってもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態のろ過器に備えられる複数のろ過ユニットは、ろ過ハウジングとフィルタカートリッジをそれぞれ一つずつ備えるものである。このように一つのろ過ハウジング内に一つのフィルタカートリッジを配置することによってハウジング内に残留するろ過用原溶液を少なくすることができる。別言すると、一つのろ過ハウジング内に複数のフィルタカートリッジを配置すると、ろ過ハウジングの内容積が大きくなってしまうため、ろ過後に、ろ過ハウジング内にろ過用原溶液が多量に残留し、生産性が悪くなるという問題がある。
ろ過ハウジングの内径(N)とフィルタカートリッジの外径(S)との比((N)/(S))の値は、1.05〜3であることが好ましく、1.05〜2.5であることが更に好ましく、1.05〜2であることが特に好ましい。上記値が1.05未満であると、ろ過効率が低下するおそれがある。一方、3超であると、ろ過後に、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が多くなり、生産性が低下するおそれがある。また、ろ過ユニットが大きくなるため、フィルタカートリッジの交換が困難になるおそれがある。
本実施形態のろ過器は、第一固定部材及びろ過ユニット以外に、複数の第二連通口を有し、第二連通口に、ろ過ユニットの長手方向の他方の端部が連結される第二固定部材を更に備えることが好ましい。このような第二固定部材を備えることによって、ろ過ユニットが安定に固定されるために、振動などが起こり難く、異物のすり抜け等の不具合が起こり難くなるため、ろ過安定性が向上するという利点がある。
第二固定部材は、複数の第二連通口を有するものである限りその内部にどのような流路が形成されていてもよい。例えば、図2に示すように、一つの供給口21dから延びた流路が途中で3つに分岐し、第二連通口21a,21b,21cに連通する流路が形成されたものであってもよいし、第二連通口21a,21b,21cからそれぞれ延びた、第二固定部材を貫通する3つの流路が形成されているものであってもよい。
本実施形態のろ過器は、電子材料用組成物用のものである。即ち、電子材料用組成物を製造する際に用いられるろ過器である。
電子材料用組成物としては、具体的には、液浸用上層膜を形成するための組成物(以下、「液浸用上層膜形成組成物」と記す場合がある。)、レジスト組成物などを挙げることができる。液浸用上層膜とは、フォトレジスト膜上に形成する保護膜であり、液浸露光時に、レンズ及びレジストを保護するためのものである。このような液浸用上層膜を用いると、現在、微細化が進む半導体デバイスの製造を良好に行うことができる。
液浸用上層膜形成組成物としては、例えば、放射線照射時の水に安定な膜を形成し、その後の現像液に溶解する樹脂(以下、「アルカリ可溶性樹脂」と記す場合がある。)と、溶媒と、を含むものを例示することができる。ここで、「水に安定な膜」とは、水に対してほとんど溶解することがないことを意味する。また、「現像液に溶解する」とは、アルカリ性水溶液を用いた現像後のレジストパターンを目視観察した際に、残渣が確認されず上層膜が除去されていることを意味する。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシル基を有する繰返し単位、フェノール部位を有する繰返し単位、及びフッ素原子を含む基をその側鎖に有する繰返し単位を含有する樹脂などを挙げることができる。
カルボキシル基を有する繰返し単位を与えるラジカル重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、アトロパ酸、3−アセチルオキシ(メタ)アクリル酸、3−ベンゾイルオキシ(メタ)アクリル酸、α−メトキシアクリル酸、3−シクロヘキシル(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ポリカルボン酸類;該不飽和ポリカルボン酸のモノメチルエステル、モノエチルエステル、モノn−プロピルエステル、モノn−ブチルエステル等のモノエステル類;2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−カルボキシアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−カルボキシメチルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−メトキシカルボニルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−アセチルオキシアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−フェニルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−ベンジルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−メトキシアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−シクロヘキシルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−シアノアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸等を挙げることができる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸、クロトン酸が好ましい。
フェノール部位を有する繰返し単位を与えるラジカル重合性単量体としては、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、α−メチル−m−ヒドロキシスチレン、α−メチル−o−ヒドロキシスチレン、2−アリルフェノール、4−アリルフェノール、2−アリル−6−メチルフェノール、2−アリル−6−メトキシフェノール、4−アリル−2−メトキシフェノール、4−アリル−2,6−ジメトキシフェノール、4−アリルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン等のヒドロキシスチレン誘導体、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ−3−メチルフェニル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシ−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド誘導体、が挙げられる。これらの中でも、p−ヒドロキシスチレン、α−メチルヒドロキシルスチレン、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
フッ素原子を含む基をその側鎖に有する繰返し単位としては、少なくともα位にフルオロアルキル基を有するアルコール性水酸基をその側鎖に有する繰返し単位が好ましい。
少なくともα位にフルオロアルキル基を有するアルコール性水酸基をその側鎖に有する繰返し単位において、フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基が好ましい。このように、α位にフルオロアルキル基を少なくとも1個含むことにより、フルオロアルキル基の電子吸引性によりアルコール性水酸基の水素原子が離脱しやすくなり、水溶液中で酸性を示すことになる。
溶媒としては、上記アルカリ可溶性樹脂を溶解させるとともに、フォトレジスト膜上に塗布するに際し、そのフォトレジスト膜とインターミキシングを起こすなどしてリソグラフィーの性能を劣化させることがない溶媒を使用することが好ましい。このような溶媒としては、例えば、炭素数6以下の1価アルコールを含む溶媒を挙げることができる。
液浸用上層膜形成組成物には、塗布性、消泡性、界面活性剤などの添加剤を配合することもできる。
液浸用上層膜形成組成物(電子材料用組成物)は、アルカリ可溶性樹脂、溶媒、及び必要に応じて添加剤を公知の条件で混合して得ることができる。このようにして得られる液浸用上層膜形成組成物中には、アルカリ可溶性樹脂、溶媒、及び添加剤に当初から混在していた埃や、混合時に混入してしまう埃などの微粒子(異物)が含まれている。そのため、実施形態のろ過器を用いると、電子材料用組成物及び異物を含むろ過原溶液をろ過し、異物を除去して電子材料用組成物を得ることができる。
[2]電子材料用組成物の製造方法:
本発明の電子材料用組成物の製造方法の一実施形態は、本発明のろ過器によって、電子材料用組成物を含むろ過用原溶液をろ過するろ過工程を有するものである。このような電子材料用組成物の製造方法であると、従来の異物除去率を維持し、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性で電子材料用組成物を製造することができる。
ろ過用原溶液は、電子材料用組成物を含むものであり、電子材料用組成物は、既に上述した電子材料用組成物と同様のものを挙げることができる。
上記ろ過用原溶液は、上述したように電子材料用組成物以外に、埃などの異物を含むものである。即ち、電子材料用組成物の製造においては、金属粉や埃などの微粒子、低分子の樹脂などの異物が必然的に混入してしまう。そして、この異物は、レジストパターンを形成する際にディフェクトを発生させる原因となる。そのため、ディフェクトを防止することを目的としてろ過して異物を除去する必要がある。
本発明のろ過器を用いてろ過用原溶液をろ過する方法は、特に制限はないが、本実施形態の電子材料用組成物の製造方法が有するろ過工程は、ろ過ユニットを、その長手方向の中心軸を鉛直方向に沿わせるとともに、貫通孔が形成された端面が下方に位置するように配置した後、即ち、図1に示すように組み立てた後、ろ過ユニット内にろ過用原溶液を供給してろ過し、貫通孔から電子材料用組成物を排出させることが好ましい。このようにろ過することによって、ハウジング内に残留するろ過用原溶液を更に少なくすることができる。
本実施形態の電子材料用組成物の製造方法のろ過工程は、具体的には、図5に示すろ過装置100を用いて行うことができる。図5に示すろ過装置100は、ろ過用原溶液を貯留する供給タンク11と、供給タンク11に接続され、供給タンク11内のろ過用原溶液を送液する供給ポンプ12と、供給タンク12に接続されたろ過器20と、ろ過器20によってろ過されて得られる電子材料用組成物を回収する回収タンク30と、これらを接続する配管と、を備えている。
供給タンク11は、撹拌モータ11aと、撹拌モータ11aに接続された図示しない撹拌軸と、撹拌軸の先端部に配置された撹拌羽と、投入口と、を備えるものである。また、図5に示すろ過装置100は、ろ過器20に接続されたろ過器20によってろ過されて得られる電子材料用組成物を充填容器35にそのまま充填するための充填ノズルを備えている。なお、上記ろ過工程に用いるろ過装置は、電子材料用組成物を充填容器35にそのまま充填することが好ましく、このような場合には、異物が混入するリスクを低減することができる。この場合、回収タンク30は用いなくてもよい。図5は、本発明の電子材料用組成物の製造方法におけるろ過工程で用いるろ過装置の一例を示す模式図である。
図5に示すろ過装置100は、供給タンク11の撹拌モータ11aによって撹拌羽を回転させてろ過用原溶液を撹拌しつつ、供給ポンプ12によって供給タンク11内のろ過用原溶液をろ過器20に送液する。送液流量及びろ過用原溶液の温度などの条件は、適宜設定することができる。
供給ポンプ12としては、従来公知のポンプを用いることができる。例えば、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ、遠心ポンプなどを挙げることができる。
ろ過装置100は、供給タンク11、供給ポンプ12、ろ過器20、及び回収タンク30以外に、供給タンク11内のろ過用原溶液の温度を調整するためのヒータ、送液流量を測定するための流量計などを用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図5に示すろ過装置100を作製した。まず、図1に示すろ過器20を作製した。ろ過器20は、3つの第一連通口を有する第一固定部材22と、相互に平行に配置され、第一連通口に、長手方向の一方の端部が連結された3つのろ過ユニット40と、複数の第二連通口を有し、第二連通口にろ過ユニットの長手方向の他方の端部が連結される第二固定部材21と、を備えている。更に、ろ過器20のろ過ユニット40は、長手方向の少なくとも一方の端面に貫通孔が形成された略柱状のろ過ハウジング41と、ろ過ハウジング41内に配置され、フィルタを有する略柱状のフィルタカートリッジ42と、をそれぞれ一つずつ備えている。更に、ろ過ユニット40のろ過ハウジング41は、端面からろ過ハウジング41の内側に向かって貫通孔から延出する排出配管43を有し、フィルタカートリッジ42の長手方向の一方の端部が排出配管43に連結されている。また、第一固定部材22には、供給ポンプ連結配管31が接続され、第二固定部材21には、連結配管32が接続されている。
ろ過ハウジング41は、略円柱状のもの(外径90mm、内径84mm、高さ(図3中に示す「L」)300mm)を用いた。フィルタカードリッジ42は、有底の略円筒状のポリエチレン製のフィルタを有し、外径70mm、高さ225mm、フィルタの孔径;0.01μm、ろ布面積:1.3mのものを用いた。なお、ろ過ハウジングの内径(N)とフィルタカートリッジの外径(S)との比((N)/(S))の値は、1.2であった。排出配管は、その長さが50mmであり、外径が50mmであった。3つのろ過ユニット全てにおいて同じろ過ハウジング及びフィルタカードリッジを用いた。
次に、撹拌モータ11aと撹拌軸と撹拌羽とを有する供給タンク11(容量:100リットル)、供給ポンプ12、及び、回収タンク30を用意した。次に、供給タンク11と供給ポンプ12を接続した後、供給タンク12とろ過器20を接続し、更に、連結配管32の先端部に充填用ノズルを配置してろ過装置100を組み立てた。
次に、供給タンク11に、液浸用組成物(2−メチル−アクリル酸4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−ブチルとビニルスルホン酸との共重合体(重量平均分子量(Mw):10500)を全体量に対して10質量%含む4−メチル−2−ペンタノール溶液)を含むろ過用原溶液50リットルを投入した。その後、供給ポンプ12によって送液を開始し、ろ過器20でろ過した後、電子材料用組成物を回収タンク30に回収した。回収した電子材料用組成物の量は、45リットル(収率90%)であった。
以上のように実施例1のろ過器は、従来の異物除去率を維持し、ハウジング内に残留するろ過用原溶液が少なく、高い生産性を有し、フィルタカートリッジの交換が容易であることが確認できた。
本発明のろ過器は、半導体素子や液晶表示素子の製造に使用される、高解像度のパターンニングが可能な電子材料用組成物を製造する際に用いるろ過器として好適である。
本発明の電子材料用組成物の製造方法は、半導体素子や液晶表示素子の製造に使用される、高解像度のパターンニングが可能な電子材料用組成物を製造する方法として好適である。
本発明のろ過器の一実施形態を示す一部透視斜視図である。 図1に示すろ過器の組み立て前の状態を示す一部透視斜視図である。 図1に示すろ過器のろ過ユニットの一例を示す断面図である。 従来のろ過器の一実施形態を示す一部透視斜視図である。 本発明の電子材料用組成物の製造方法におけるろ過工程で用いるろ過装置の一例を示す模式図である。 本発明のろ過器のろ過ユニットの他の例を示す断面図である。
符号の説明
100:ろ過装置、11:供給タンク、11a:撹拌モータ、12:供給ポンプ、20,120:ろ過器、21:第一固定部材、21a,21b,21c:第二連通口、22:第二固定部材、22a,22b,22c:第一連通口、30:回収タンク、31:供給ポンプ連結配管、32:回収タンク連結配管、35:充填容器、40,140:ろ過ユニット、41,121,141:ろ過ハウジング、41a,41b:貫通孔、42,142:フィルタカートリッジ、43:排出配管、45:供給側連結部、46:排出側連結部、47,48,143a:Oリング、131:供給用配管、132:排出用配管、143:カートリッジ連結部。

Claims (7)

  1. 複数の第一連通口を有する第一固定部材と、相互に平行に配置され、前記第一連通口に、長手方向の一方の端部が連結された複数のろ過ユニットと、を備え、
    前記ろ過ユニットは、長手方向の少なくとも一方の端面に貫通孔が形成された略柱状のろ過ハウジングと、前記ろ過ハウジング内に配置され、フィルタを有する略柱状のフィルタカートリッジと、をそれぞれ一つずつ備える電子材料用組成物用のろ過器。
  2. 前記ろ過ハウジングの内径(N)と前記フィルタカートリッジの外径(S)との比((N)/(S))の値が、1.05〜3である請求項1に記載のろ過器。
  3. 複数の第二連通口を有し、前記第二連通口に、前記ろ過ユニットの長手方向の他方の端部が連結される第二固定部材を更に備える請求項1または2に記載のろ過器。
  4. 前記フィルタは、ポリエチレン樹脂、ポリアミド系合成樹脂、及びフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも一種の材料からなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のろ過器。
  5. 前記フィルタの平均孔径が、0.005〜0.5μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載のろ過器。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のろ過器によって、電子材料用組成物を含むろ過用原溶液をろ過するろ過工程を有する電子材料用組成物の製造方法。
  7. 前記ろ過工程は、前記ろ過ユニットを、その長手方向の中心軸を鉛直方向に沿わせるとともに、前記貫通孔が形成された前記端面が下方に位置するように配置した後、前記ろ過ユニット内に前記ろ過用原溶液を供給してろ過し、前記貫通孔から前記電子材料用組成物を排出させる請求項6に記載の電子材料用組成物の製造方法。
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