JP2007289888A - 浄水器 - Google Patents

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毅史 小阪
Eiji Suda
栄司 須田
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Abstract

【課題】コンパクト化を図りつつ、浄水性能を大幅に向上させ、特に、サイドフロータイプの活性炭と中空糸膜により小型の筐体内で最大浄水流量を得る浄水器を提供すること。
【解決手段】扁平形状を呈した筐体11の適宜位置に原水入口14と浄水出口15を設け、この出入口14、15を接続する筐体11内の流路17には、活性炭部材47とフィルタ部材48とから成る複数のカートリッジ体41、42を配設した浄水器において、カートリッジ体41、42を扁平形状の筐体に収納可能な形態に構成すると共に、カートリッジ体41を流路に対して並列に配列して所定の流量を得るようにした浄水器である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水道水などの原水を濾過する浄水器に関し、特に、流量を確保した薄型の浄水器に関する。
この種の浄水器は、不織布と、粒状又は繊維状の活性炭と、中空糸膜、又は平膜、セラミック焼結体などを内部に収納し、水道水などの原水中の残留塩素、細菌・大腸菌等のバクテリア、或は鉄錆、鉛等の微細粒子を効率よく除去して浄水を得るようにしている。
浄水器の通水構造には、活性炭側に水を流してこの活性炭内を流下させ、浄水器本体の下部から折り返して中空糸内を上昇させ浄水させるようにしたダウンフローと呼ばれる通水構造と、活性炭側の側方から水を通過させ、続いて中空糸に水を濾過させるようにしたサイドフローと呼ばれる通水構造がある。
このような浄水器として、例えば、複数の筒状のカートリッジを並列的に配列してカートリッジ群を設け、このカートリッジ群を上下の2段に接続し、上段のカートリッジ群には濾材である中空糸膜を内蔵し、下段のカートリッジ群には処理剤である活性炭を充填した浄水器がある(例えば、特許文献1参照。)。この浄水器は、並列に設けた複数のカートリッジ群により原水の流路を分流させて大量の浄水を得ようとしたものである。この浄水器は、原水を下から上に流す、アップフロー構造によって浄水するようにしている。
特開平8‐309158号公報
浄水器は、市場のニーズや生活形態の変化から小型化の要請が高まっているが、一方では用途も広がりつつあり、今までの飲料水用として浄化する目的に加えて洗浄用水として浄化する場合などもある。このため、浄水器は浄水流量や浄化処理能力の性能の向上も望まれており、小型化しつつ性能を向上させることが望まれている。
特許文献1の浄水器は、カートリッジを複数個並列に配列して大量の浄水を得ようとしているが、例えば、粒状活性炭を収納したカートリッジを複数個並列に配列しても、この浄水器は、コネクターから同時にアップフローで通水させて濾過する構造であるため全体的に均一に濾過できず、大きなカートリッジを要して浄水流量を確保しなければならなかった。このタイプの浄水器によると、自ずから大きな浄水カートリッジを必要とし、延いては、大型化する浄水器となって狭いスペースに設置するのは不都合になっていた。
このように浄水器の浄水流量を増加したり浄化処理能力を向上させるために、活性炭や中空糸などのカートリッジの大型化した場合、結果的に浄水器も大型化するため省スペース化を図るのが難しくなっていた。このため、カートリッジの小型化を維持したまま浄水性能を向上させることが可能な浄水器の開発が望まれていた。
本発明は、従来の課題点に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは、コンパクト化を図りつつ、浄水性能を大幅に向上させ、特に、サイドフロータイプの活性炭と中空糸膜により小型の筐体内で最大浄水流量を得る浄水器を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、扁平形状を呈した筐体の適宜位置に原水入口と浄水出口を設け、この出入口を接続する筐体内の流路には、活性炭部材とフィルタ部材とから成る複数のカートリッジ体を配設した浄水器において、カートリッジ体を扁平形状の筐体に収納可能な形態に構成すると共に、カートリッジ体を流路に対して並列に配列して所定の流量を得るようにした浄水器である。
請求項2に係る発明は、扁平形状の筐体は、薄い箱形状である浄水器である。
請求項3に係る発明は、活性炭部材とフィルタ部材を別々のカートリッジ体に収納し、活性炭部材を収納したカートリッジ体をフィルタ部材を収納したカートリッジ体への流路に対して並列に配設した浄水器である。
請求項4に係る発明は、活性炭部材とフィルタ部材を同一のカートリッジ体に収納し、このカートリッジ体を流路に対して並列に配設した浄水器である。
請求項5に係る発明は、活性炭部材をサイドフロー構造によってカートリッジ体に収納した浄水器である。
請求項1に係る発明によると、全体のコンパクト化を図ることにより設置スペースを小さくして狭い場所でも設置することができ、水道周りのあらゆる場所に設置可能な浄水器でありながら浄水性能を大幅に向上させて、活性炭と中空糸膜を小型の浄水器本体内に収納していながら最大の浄水流量を得ることができる。
請求項2に係る発明によると、カートリッジ体を効率的に小型の浄水器本体に収納でき、このコンパクト化した浄水器本体を狭い隙間に収納することができる浄水器である。
請求項3に係る発明によると、活性炭部材のカートリッジ体を並列に使用することで浄水の流量低下を防ぎつつ高い浄水性能を発揮することができ、また、原水を低流量で流すことにより活性炭への吸着時間をアップさせて活性炭部材による除去能力を向上させることも可能な浄水器である。更に、活性炭部材やフィルタ部材を消耗の度合いに応じて個別に交換することもでき、無駄が生じることがない。
請求項4に係る発明によると、カートリッジ体を共通化することにより低コストが図られ、大流量の浄水を得ることができる浄水器である。また、活性炭のロングライフ化も図ることができる浄水器である。
請求項5に係る発明によると、原水を広い表面積によって、均一の性能によって濾過することができ、また、通水抵抗を少なくして大流量の浄水が得られる浄水器である。更に、活性炭が目づまりし難く高い浄水性能を長期に亘って維持することができる。
本発明における浄水器の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、2において、浄水器本体10は、扁平形状を呈した筐体11に流路17を設け、この流路17に設けた取付ヘッド20、21、22に対して活性炭部材47とフィルタ部材48とから成る複数のカートリッジ体41、41、42を着脱自在に配設している。
匡体11は、容体12と、この容体12を被蓋する蓋体13とから成り、薄い箱形状に設けている。この匡体11は、ステンレス等の金属、樹脂によって剛性に成形され、本実施形態においては、例えば、プラスチック製の樹脂成形により形成している。筐体11の外周囲には、容体12を覆う容体被覆部16aと蓋体13を覆う蓋体被覆部16bとからなる被覆部16を設け、この被覆部16は、ステンレス製によって形成し、容体12と蓋体13をそれぞれ被覆したときに剛性を持たせると共に清潔な状態を維持するようにして、まな板や食品等の載置面としても利用可能にしている。
図2のように、匡体11の適宜位置に原水入口14と浄水出口15を設けており、本実施形態においては一側に収束させるように設けている。この原水入口14と浄水出口15は浄水器本体10内に取付けた接続ヘッド26に形成され、原水入口14、浄水出口15には、それぞれ原水口14aと浄水口15aが接続され、この原水口14aと浄水口15aに対して流路17が接続されている。原水口14aと浄水口15aには、図示しない迅速継手と呼ばれる接続構造を有する管継手をそれぞれワンタッチで着脱可能に設けている。
原水入口14には、フレキシブル管からなる樹脂管18が接続され、この樹脂管18は、容体12の内部形状に沿って一側部側に収納されている。樹脂管18の他端側は、接続ヘッド27の分岐流路27cに接続されている。接続ヘッド27は、チーズ形状に3方向に開口した形状を呈しており、分岐流路27cの他に、入口側流路27a、出口側流路27bを有している。また、後述する接続ヘッド28は、この接続ヘッド27と同一形状であり、接続ヘッド27と同様に入口側流路28a、出口側流路28b、分岐流路28cを有している。
接続ヘッド27の入口側流路27aと出口側流路27bは、それぞれOリング24、24を介してカートリッジ体41、41と接続した取付ヘッド20、21の一次側流路20a、一次側流路21aに接続されている。
樹脂管19はフレキシブル管からなり、この樹脂管19は、容体12に内部形状に沿って他側部側に収納されている。このように、樹脂管19、及び前述の樹脂管18は、略コ字形状に折り曲げて収納することにより流路17を単純化し、低水圧下においてもカートリッジ体41、41、42による浄水流量を確保できるような流路構造としている。
樹脂管19の一端側は、接続ヘッド29の出口側流路29bに接続され、また、他端側は、接続ヘッド28の分岐流路28cに接続されている。
これらの樹脂管18、19は、筐体11内におけるカートリッジ体41、41、42取付後の空間に沿うように配設することで最大径によって形成することができ、筐体11内の限られた容積に対して最大浄化効率を発揮させることが可能となり、カートリッジ体41、41、42の装着スペース以外の空間を有効に利用している。
接続ヘッド29の入口側流路29aは、取付ヘッド20の二次側流路20bに接続されている。また、接続ヘッド28の入口側流路28a、出口側流路28bは、それぞれOリング24を介して取付ヘッド21の二次側流路21bと、カートリッジ体42と接続した取付ヘッド22の一次側流路22aに接続されている。
また、取付ヘッド22の二次側流路22bは、接続ヘッド26の浄水出口15に接続されている。
3つの取付ヘッド20、21、22は、同一形状に形成しており、各一次側流路20a、21a、22aと二次側流路20b、21b、22bとの間には着脱機構30を設け、この着脱機構30に対してカートリッジ体41、41、42をそれぞれ着脱自在に取付けている。
図4に示すように、各取付ヘッド20、21、22の開口側には、着脱機構30として円形状から一部縮径した係止部20c、21c、22cをそれぞれ形成しており、一方、各カートリッジ体41、41、42の先端外周にはこの係止部20c、21c、22cに係止可能な拡径状の係止片41a、41a、42aをそれぞれ形成している。
カートリッジ体41、41、42を取付ヘッド20、21、22に取付ける際には、先ず、図3に示すように、取付ヘッド20、21、22を接続ヘッド26、27、28、29に対して回転して起伏させ、着脱機構30に対して各カートリッジ体41、41、42を先端開口側より装入可能にする。
続いて、係止部20c、21c、22cに対して係止片41a、41a、42aの位置を周方向にずらすようにしながら、カートリッジ体41、41、42を各取付ヘッド20、21、22内に装着されたスプリング23の弾発力に抗して図4の方向に装入し、次いで、カートリッジ体41、41、42を時計回りに所定量回転させて係止片41a、41a、42aを係止部20c、21c、22cの奥側に係止させて各カートリッジ体41、41、42を取付ヘッド20、21、22に対して抜け止めした状態で装着する。
一方、各カートリッジ体41、41、42を取外す場合には、それぞれを反時計回りに所定量回転させることにより係止片41a、41a、42aと係止部20c、21c、22cの係止が外れ、スプリング23の弾発力によってカートリッジ体41、41、42が抜き出し方向に押圧されて取り外しが可能となる。
カートリッジ体41、41、42の取付け後には、図2に示すように、着脱機構30のノズル31内の流路とカートリッジ体41、41、42の入口流路44が連通し、取付ヘッド20、21、22の一次側流路20a、21a、22aとカートリッジ体41、41、42の内部流路が連通する。また、このときノズル31がカートリッジ体41、41、42の筒部45内に装入され、このノズル31の外周面と筒部45の内周面との間に空隙Cが形成される。
カートリッジ体41、41、42を接続すると、取付ヘッド20、21、22の一次側流路20a、21a、22aからの流体は、ノズル31を介して入口流路44を介して各カートリッジ体41、41、42の内部に入り、内部を矢印のように流れて濾過した後に空隙Cが流路となってこの流路を流れて各取付ヘッド20、21、22の二次側流路20b、21b、22bから吐出する。
一方、各カートリッジ体41、41、42を取り外した場合には、取付ヘッド20、21、22内に装着された押圧部材32に取付けられたOリング33がスプリング23の弾発力によって押圧され、このOリング33が弁座34に着座して密着シールする。これにより、ノズル31内の流路が確実に閉止され、取付ヘッド20、21、22からの漏れが防止される。
また、カートリッジ体41、41、42側においても水が漏れるおそれがあるため、これを防ぐためにカートリッジ体41、41、42の取付ヘッド20、21、22との着脱部分付近に適宜のシール構造を設け、取り外し後に水漏れを防ぐようにするのが望ましい。
図2に示すように、カートリッジ体41、41は、筐体11に収納可能な形態に構成し、上述のように、流路17に対して並列に配列して所定の流量を得るようにしたものである。
活性炭部材47とフィルタ部材48は、別々のカートリッジ体41、42に収納しており、カートリッジ体41に活性炭部材47、カートリッジ体42にフィルタ部材48を収納し、カートリッジ体41をカートリッジ体42への流路28に対して並列に配設している。
活性炭部材47は、粒状又は繊維状、又はこれらを混合した活性炭であり、浄水能力をより高める場合には粒状活性炭を用いるようにする。
活性炭部材47をカートリッジ体41内に収納する際には、サイドフロー構造によって収納するのがよい。
フィルタ部材48は、中空糸膜、平膜を配列したものであり、中空糸膜、平膜は、例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PES(ポリエーテルサルホン)、PS(ポリサルフォン)等から形成され、特に、中空糸膜は0.1〜0.2μmの孔径サイズを有するもので構成される。更に、フィルタ部材48は中空糸膜束以外にも、水を濾過して微粒子を除去できるもの、または、殺菌(抗菌)が可能な構造であれば別の材料を用いるようにしてもよいが、フィルタ部材48として中空糸膜束を用いた場合には、孔径サイズが小さく高い濾過性能を発揮でき、より細かい微粒子まで除去できる。
カートリッジ体41、42には、活性炭部材47、フィルタ部材48の収納時にこれらが漏れることの無いよう、各部材の外周側を不織布やメッシュ等で覆うようにしてもよい。
また、各カートリッジ体41、42は、箱形状の匡体11に収納可能な小径の円筒形状に設け、収納時において筐体11の厚さからはみ出ることがないようにしている。
次に、本発明の浄水器の上記実施形態における作用を説明する。
図2において、例えば、原水入口14側に図示しないφ8mmのチューブを接続し、このチューブより原水を浄水器本体10内に給水する。このチューブの接続は図示しないチューブジョイントによって行う。樹脂管18、19の内径はφ6mmとする。
原水は、接続ヘッド26の原水入口14より本体10内に流入し、樹脂管18を経由してチーズ形状の接続ヘッド27に導かれ、この接続ヘッド27から取付ヘッド20、21の一次側流路20a、21aを介してカートリッジ体41、41に流入する。この水は、各カートリッジ体41、41の活性炭部材47の外周部位からサイドフローによって浸入して浄化されたのちに、カートリッジ体41の中心側に配設されている多孔膜円筒体41bを経由して、各取付ヘッド20、21の流路まで戻る。
取付ヘッド20に水が戻ると、この水は、取付ヘッド20の二次側流路20bを介して接続ヘッド29の入口側流路29aから出口側流路29bを通り、更に、樹脂管19を介して分岐流路28cから接続ヘッド28内に流入する。
一方、取付ヘッド21側に戻った水は、接続ヘッド28の入口側流路28aから直接流入する。
このように、各カートリッジ体41、41によって浄化された水は、接続ヘッド28によって合流し、この合流した水は、接続ヘッド28の出口側流路28bから取付ヘッド22内に流入する。
取付ヘッド22内に流入した水は、カートリッジ体42内に導かれ、フィルタ部材48の下部より入水し、このフィルタ部材48を通過して微粒子成分が除去された浄水となった後に取付ヘッド22内の流路まで戻り、この取付ヘッド22の二次側流路22bから接続ヘッド26の浄水出口15に流れ込み、この浄水出口15より外部に吐出される。
浄水器本体10は、カートリッジ体41、42を扁平形状の筐体11に収納可能な形態に構成しているので全体をコンパクトに形成でき、上記のように、カートリッジ体41、41を流路17に対して並列に配列しているので、原水入口14から流れ込んだ水は、チーズ形状の接続ヘッド27によって分流され、流路17に対して並列に配列された構成されたカートリッジ体41、41の活性炭部材47、47によって浄化されることにより、各活性炭部材47、47の負担を少なくして水道水に含まれる残留塩素を効果的に除去することができる。
この図2に記載の実施形態における、流路17とカートリッジ体41、41、42の配設状態を図6(a)に示す。この実施形態は、請求項3に係る第1の実施形態であり、活性炭部材47を収容したカートリッジ体41、41を、原水入口14と浄水出口15とを接続する流路17に直列に配設されたカートリッジ体42への流路28に対して、並列に配設したものである。
このときの流量は、水がカートリッジ体41、41を通過する時には、二次側である接続ヘッド28側の流量は大となり、この2つのカートリッジ体41、41から流出される水が合算して流量が更に大きくなる。更に、この水がカートリッジ体42内を通過するときには、フィルタ部材48の通水抵抗が中程度であるため、最終的な接続ヘッド26側の浄水出口15側における浄水は、中程度の流量として維持できる。
すなわち、浄水流量は、フィルタ部材48を収納したカートリッジ体42により設定されることから、カートリッジ体42の流量により、活性炭部材47を収納したカートリッジ体41の濾過能力を設定することができる。
以上のように、各カートリッジ41、41によって濾過され、合流した後にカートリッジ体42によって濾過することで浄水流量を抑制させることができ、小径のカートリッジ体であっても従来に比較して著しくカートリッジ体42の濾過性能を向上させることができ、主に飲料用に適した浄水器を得ることができる。
なお、カートリッジ体の配設する位置としては、図2のように活性炭部材47を収納したカートリッジ体41の流路の後にフィルタ部材48を収納したカートリッジ体42を取付けるのがよく、この場合、効果的に原水を濾過することができる。また、濾過流量を多く確保したい場合には、カートリッジ体42を並列に複数配置し、フィルタ部材の断面積を大きくしてもよい。
なお、カートリッジ体41、42には、上記のように通水する際にそれぞれ流量抵抗が発生しているが、並列配管型の浄水器の場合の流量抵抗は、(カートリッジ体41の流量抵抗+カートリッジ体41の流量抵抗)/2+カートリッジ体42の流量抵抗となる。
一方、仮に2個の活性炭部材カートリッジ体41を直列に配管すると、このときの流量抵抗は、カートリッジ体41の流量抵抗+カートリッジ体41の流量抵抗+カートリッジ体42の流量抵抗の合算となる。
これらを比較すると、直列配管型に対して本発明の並列配管型の浄水器の流量抵抗値が小さくなり、直列配管型に比べて浄水流量を増大させることができる。
カートリッジ体41、42は、取付ヘッド20、21、22に着脱自在に設けているため交換が容易であり、活性炭部材47やフィルタ部材48の消耗の度合いに応じてこれらを交換することで常に高い浄化性能を維持することができ、また、交換取付け時においては、取付側を確実にシールすることができるため漏れを生じることも無い。
次に、本発明における浄水器として、請求項4に係る第2の実施形態を図6(b)示す。この実施形態は、活性炭部材53とフィルタ部材54をそれぞれ同一のカートリッジ体51、52内に収納し、このカートリッジ体51、52を流路55に対して並列に配設したものである。
活性炭部材53とフィルタ部材54の構成割合は同一か、又は異なるものとしてもよいが、図6(b)の具体的な構成である図5の場合、各カートリッジ体51、52のように異なる構成割合によって収納している。
カートリッジ体51の中には、活性炭部材53とフィルタ部材54、また、カートリッジ体52の中には、活性炭部材53とフィルタ部材54を収納したものであり、このカートリッジ体51、52を流路55に対して並列に配設して流路55の一部を構成している。
図6(b)のように、カートリッジ体51を同一形状に構成した場合に、この図6(b)と図6(a)の構造を比較すると、製造コストの点では、図6(a)はカートリッジ体41、42を個別に設けているためコスト高となるのに対して、図6(b)は同一構造のカートリッジ体51によって浄水器本体を構成することにより、カートリッジ体の共通化を図って低コスト化できる。
フィルタ部材の浄化能力を比較すると、図6(a)が使用時間によって流量が緩やかに低下するのに比べて、図6(b)は使用時間による流量の低下が比較的激しくなる。しかし、フィルタ部材54を並列に配していることによって大流量化が可能になる。
活性炭部材の能力の点では、図6(b)は、高流量化させることによってロングライフ化が可能になり、一方、図6(a)は、低流量化させることによって吸着時間を長くして活性炭部材53による除去能力をアップすることができる。
図6(b)のように、同じカートリッジ体51、51を2個並列に接続した場合、各カートリッジ体の抵抗は約1/2となることから、高流量化を図ることができ、主に食器等の洗浄用や、流量を多く必要とする給湯器用に適した浄水器を得ることができる。
ここで、図6(a)のカートリッジ体41、41は同一構造であり、且つ流路17や樹脂管19に対して均等に配置されており、また、図6(b)のカートリッジ体51、51は同一構造であり、且つ流路55や浄水出口15に対して均等に配置されている。従って、原水は各カートリッジ体に均等に流れるので、偏流等によって濾過部位が偏る、いわゆるチャネリング現象が生ずることは無い。
なお、図6(b)における浄水流量は、各カートリッジ体51、51を経た浄水が合流する、合流継手(チーズ状の接続ヘッド)15aの吐出口径によって設定することができ、これにより、活性炭による除去能力を調整することができる。また、合流継手15aを用いることにより、浄水器と下流側の配管との接続も容易となる。
この図6(b)の合流継手15aにおける流量抑制量は、図6(a)のカートリッジ体42における流量抑制量よりも小さいことから、図6(b)の実施形態は図6(a)の実施形態よりも、高流量を得ることができる。
図5において、流路55は、チーズ状の接続ヘッド55aによって分流されており、この接続ヘッド55aによって分流された流路55は、各管路56、57に繋がっている。各管路56、57は、カートリッジ体51、52の原水入口58、59に接続されており、この原水入口58、59から各カートリッジ体51、52内に原水が流入する。このように、カートリッジ体51、52は、流路55に対して並列に接続されている。
また、各カートリッジ体51、52には浄水出口60、61が設けられており、この浄水出口60、61は各管路62、63に繋がっている。管路62、63はチーズ状の接続ヘッド64によって合流されており、この接続ヘッド64から吐出できるようにしている。
この浄水器は、一方のカートリッジ体51は、フィルタ部材54を中央部に配設し、この周りを囲むように活性炭部材53を配設して収納し、本体内に水を流したときに活性炭部材53内を流下したのちに、フィルタ部材54内を上昇させて濾過させるようなダウンフロー構造としている。また、他方のカートリッジ体52は、活性炭部材53の側方から水を通過させたのちに、フィルタ部材54の側方から通過させて濾過させるようなサイドフロー構造としている。このように、本発明における浄水器は、ダウンフロー構造とサイドフロー構造のカートリッジ体を組み合わせることもでき、目的や用途などに応じて適宜の濾過構造を適用することができる。
浄水器本体50に対して、図6のように原水入口55より大きい給水量の原水が流入すると、この原水は接続ヘッド56によってカートリッジ体51と52の側に分流され、これにより各カートリッジ体51、52に流入する原水は約半分の中程度の給水量となる。
カートリッジ体51に原水が流入すると、この原水は、ダウンフロー構造によって通水抵抗が大きくなった状態で浄化されるため流出する給水量は小さくなる。
一方、カートリッジ体52に原水が流入すると、この原水は、サイドフロー構造によって浄化されることにより流出流量を大きくすることができ、流出時の流量を流入時と同程度の中程度の給水量にすることができる。
従って、サイドフロー構造であるカートリッジ体52とダウンフロー構造であるカートリッジ体51を組み合わせた図6の浄水器本体50の場合、中程度の浄水量と小さい浄水量を加算した流量を得ることが可能となる。
浄水器50は、既存のカートリッジ体51、52を組み合わせて構成することもでき、更に、各カートリッジ体51、52内の活性炭部材53、及びフィルタ部材54の割合を変えて収納し、これらの単独の浄化能力を加算して所定の流量特性を算出でき、流量を調整した浄水器を設けることができ、また、不純物の除去率も調整できる。
このとき、浄水器本体50のように一方のカートリッジ体を他方のカートリッジ体よりも通水時の抵抗を少なく調節することで、浄化流量の低下の少ない浄水器を設けることも可能となる。
ここで、図2における並列配管型の浄水器本体10について、流量測定試験及び浄水試験を行った。また、この浄水器本体10と比較するために、浄水器本体10と同じカートリッジ体を収納し、このカートリッジ体を直列に接続した直列配管型の浄水器についても同様の試験を行った。並列配管型の浄水器本体10における流量計及びバルブの取付位置を図7(a)に示し、直列配管型の浄水器本体における流量計及びバルブの取付位置を図7(b)に示す。
各試験における共通の設備類の条件としては、以下の通りとした。
1.給水する水は、長野県諏訪市市水を利用し、この水は、特に事前に濾過等を実施していない。
2.水温は10℃前後とした。
3.配管は内径10mm以上になる金属継手類を用いた。
4.継手類は、出来るだけ短く形成した。
5.継手類は、1/2インチ用を用いた。
6.圧力計は0.5級を用い、流量計はデジタル式瞬間流量計を用いた。
7.活性炭槽(活性炭カートリッジ体)には粒状炭を充填した。
8.活性炭の流出防止としてポリオレフィン製の粗目フィルタを用いた。
9.試験槽は内径30mm、長さ150mmのものを用いた。
10.活性炭が通水により流動しないように8の粗目フィルタで固定した。
11.中空糸膜(中空糸カートリッジ体)はポリプロピレン製中空糸を用い、あらかじめ親水化したものを用いた。
12.中空糸膜は、カートリッジ体に適宜の量を内蔵した。
上記の条件において、本発明の第1の実施形態として図2における並列配管型の浄水器本体10について、図7(a)の設備において、以下の手順により流量を測定した。
1.圧力計P1を一定にするため、給水をバルブV0で調整した後に行う。
2.給水圧として、0.05、0.10、0.20、0.30MPaの4水準について通水した。
3.2つのカートリッジ体41、41、及びカートリッジ体42の流量を測定するため、バルブV1を全閉にした。
4.流量計M4の数値を上記給水圧における4水準で記録した。
5.2つのカートリッジ体41、41、更にカートリッジ体42を通過した流量を測定するため、バルブV1を全閉とした。
6.流量計M5の数値を上記給水圧の4水準において記録した。
また、上記の条件において、比較例として直列配管型の浄水器についても、図7(b)の設備において、以下の手順によって同様に流量を測定した。
1.圧力計P1を一定にするため、給水をバルブV0で調整した後に行う。
2.給水圧として、0.05、0.10、0.20、0.30MPaの4水準について通水した。
3.1つめのカートリッジ体41のみの流量を測定し、流量計M1の数値を上記給水圧の4水準において記録した。
4.活性炭部材47を内蔵した1つめ、2つめのカートリッジ体41、41の流量を測定し、流量計M2の数値を上記給水圧の4水準において記録した。
5.活性炭部材47を収納した2つのカートリッジ体41、41、フィルタ部材48を内蔵したカートリッジ体42を通過した流量を測定し、流量計M3の数値を上記給水圧の4水準において記録した。
以上の条件により測定した浄水器の並列配管型及び直列配管型の流量変化の測定結果を図8のグラフに示す。
図8の測定結果より、比較例の直列配管型の浄水器では、濾材の抵抗により順次流量が低下する傾向が見られた。本発明の並列配管型の浄水器では、濾材の抵抗が直列配管に比べて低く、この結果、流量を確保することができた。
続いて、本発明の第2の実施形態として、図5のように異なるカートリッジ体を流路に対して並列に配設し、このカートリッジ体をそれぞれダウンフロー構造、サイドフロー構造とし、このカートリッジ体を単独或は並列に配管して流量を測定した。
設備類の条件としては、以下の通りとした。
1.給水する水は、長野県諏訪市市水を利用し、この水は、特に事前に濾過等を実施していない。
2.水温は10℃前後とした。
3.配管は内径10mm以上になる金属継手類を用いた。また、ポリオレフィン製の給水ホースを用いた。
4.継手類は、出来るだけ短く形成した。また、浄水器の接続には特殊接続器を用いた。
5.継手類は、1/2インチ用を用いた。ホースの内径は13mmとした。
6.圧力計は0.5級を用い、流量計はデジタル式瞬間流量計を用いた。
7.図中、大型のカートリッジ体52はサイドフロー式にて粒状炭を290g充填し、この中央側に中空糸膜を内蔵した。
8.活性炭の流出防止としてポリオレフィン製の粗目フィルタを用いた。
9.カートリッジ体52に内蔵するフィルタ部材54は、親水化処理ポリプロピレンモジュールを用いた。
10.カートリッジ体51はダウンフロー構造にて粒状炭を190g充填し、この中央側に中空糸膜を内蔵した。
11.中空糸膜はポリプロピレン製中空糸を用い、あらかじめ親水化したものを用いた。
上記の条件において、図5のダウンフロー構造、サイドフロー構造のカートリッジ体51、52について、各単独配管型によって配管し、以下の手順により流量を測定した。
1.圧力計を一定にするため、給水を流路55に接続したバルブ(図示せず)で調整した後に行う。
2.給水圧として、0.05、0.10、0.20、0.30MPaの4水準について通水した。
3.流量は、浄水出口60、61に接続された流量計(図示せず)の数値を、上記給水圧の4水準において記録した。
また、上記の条件において、図5の並列配管型の浄水器50について、以下の手順により流量を測定した。
1.圧力計P1を一定にするため、給水を流路55に接続したバルブ(図示せず)で調整した後に行う。
2.給水圧として、0.05、0.10、0.20、0.30MPaの4水準について通水した。
3.カートリッジ体の給水及び浄水配管をチーズ状の接続ヘッド55a、64で接続した。
4.流量は、接続ヘッド64の吐出部に接続された流量計(図示せず)の数値を上記給水圧の4水準において記録した。
以上の条件により測定した測定結果を図9のグラフに示す。
図9の結果より、並列配管型の浄水器では、単独の浄水器の場合よりも流量が増加する傾向が見られた。なお、並列配管型の流量が、各カートリッジ単体の流量の総和を下回っているのは、接続ヘッド(合流継手)64の吐出口径により絞られたからである。この接続ヘッドの流量抑制作用により、高流量を得つつ、各カートリッジの濾過能力を調整することができる。
続いて、図6(b)における並列配管型の浄水器本体について、遊離残留塩素濾過能力を測定した。この試験は、活性炭(活性炭カートリッジ)の性能を評価するために行うものである。
設備類の条件としては、以下の通りとした。
1.給水する水は、長野県諏訪市市水を利用し、この水は、事前に試験で使用する同質の中空糸膜で微粒子成分を濾過し、同質の活性炭にて残留塩素成分を除去した水をつくり、次亜塩素酸にて遊離残留塩素濃度を2mg/Lに調整した。
2.水温は20℃前後とした。
3.配管は内径10mm以上になる金属継手類を用いた。
4.継手類は、出来るだけ短く形成した。
5.継手類は、1/2インチ用を用いた。
6.圧力計は0.5級を用い、流量計はデジタル式瞬間流量計、デジタル式流量積算計を用いた。
7.活性炭槽には粒状炭を充填した。
8.活性炭の流出防止としてポリオレフィン製の粗目フィルタを用いた。
9.試験槽は内径30mm、長さ150mmのものを用いた。
10.活性炭が通水により流動しないように8の粗目フィルタで固定した。
11.中空糸膜(中空糸カートリッジ体)はポリプロピレン製中空糸を用い、あらかじめ親水化したものを用いた。
12.中空糸膜はカートリッジ体内に適宜の量を内蔵した。
上記の条件において、並列配管型の浄水器本体50について、図10(a)の設備において、以下の手順により遊離残留塩素濾過能力を測定した。
1.圧力計P1及び給水バルブV0を調整して給水する。
2.遊離残留塩素水の流量として、2.0、3.0、4.0L/分での3水準について通水試験を行った。
3.遊離残留塩素水の総通水量が積算流量計で500、1000、1500、2000、2500、3000Lにおける瞬間流量を測定した。
4.3における各流量での直列型、並列型配管での圧力計P1の数値を記録した。
また、上記の条件において、直列配管型の浄水器についても、図10(b)の設備において、同様に流量を測定した。以上における遊離残留塩素濾過能力の測定結果を図11のグラフに示す。
図11の測定結果より、圧力計P1の測定数値から、直列配管型と並列配管型では、直列配管の方が圧力値が高い。
並列配管型では、圧力値P1の値は低いものの、実使用(0.1MPa)においては、流量4.0L/分程度まで可能であった。
この試験において、活性炭の封入量を直列型、並列型配管共に同じにし、流量を低流量に設定したため、両型における条件による差異は少なくなっている。
これらの浄水器の品質表示を行う場合、直列配管型は、流量2L/分、濾過能力2600L、並列配管型は、流量4L/分、濾過能力2650Lと表記することができ、流量の多い並列配管の方が有利となる。
次に、本発明における浄水器の濁り濾過能力を測定した。この試験は中空糸膜(中空糸カートリッジ)の性能を評価するために行うものであり、濁り物質を混入する試験である。このため、直列配管において中空糸膜を分けるのは意味をなさず、中空糸膜を活性炭の二次側にまとめて配設するようにした。
設備類の条件としては、以下の通りとした。
1.給水する水は、長野県諏訪市市水を利用し、この水は、事前に試験で使用する同質の中空糸膜で微粒子成分を濾過し、カオリンにて濁りを2度に調整する。
2.水温は20℃前後とした。
3.配管は内径10mm以上になる金属継手類を用いた。
4.継手類は、出来るだけ短く形成した。
5.継手類は、1/2インチ用を用いた。
6.圧力計は0.5級を用い、流量計はデジタル式瞬間流量計、デジタル式流量積算計を用いた。
7.活性炭槽には粒状炭を充填した。
8.活性炭の流出防止としてポリオレフィン製の粗目フィルタを用いた。
9.試験槽は内径30mm、長さ150mmのものを用いた。
10.活性炭が通水により流動しないように8の粗目フィルタで固定した。
11.中空糸膜はポリプロピレン製中空糸を用い、あらかじめ親水化したものを用いた。
12.中空糸膜はカートリッジ体に適宜の量を内蔵した。並列の場合は、中空糸膜の本数を同じにし、この長さを半分にした。
上記の条件において、並列配管型の浄水器について、図10(a)の設備において、以下の手順により濁り濾過能力を測定した。
1.圧力計P1及び給水バルブV0を調整して給水する。
2.カオリン濁り流量として0.1MPaの圧力下にて通水試験を行った。
3.総通水量が積算流量計で500、1000、1500、2000Lにおける瞬間流量を測定した。
また、上記の条件において、直列配管型の浄水器についても、図10(b)の設備において、同様の手順によって流量を測定した。
以上の条件により測定した並列配管型の浄水器、及び直列配管の浄水器について、濁り濾過能力の測定結果を図12のグラフに示す。
図12の測定結果より、直列配管型と並列配管型では、同じ圧力下で2倍の浄水流量の差異が生じる。
使用した中空糸膜の膜面積は両方で同じであるので、濁り濾過能力の終点(総濾過水量)は約2500Lでほぼ同じとなる。
直列配管型においては、初期の通水流量は2L/分であり、この初期の濁り濾過の低下率は少なく思われるが、濁り濾過能力の終点までこの低下率は緩やかに下降し、利用開始から利用を終えるまでほぼ一定の能力で濁り濾過能力を有している。
一方、並列配管型においては、初期の通水流量が4L/分であり、初期の濁り濾過の低下率が高い。濁り濾過の低下率は急激に下がっている。
高流量の濁り濾過能力が得られる点においては、並列配管においてよりメリットがあり、また、活性炭槽による捕捉及び流量の低下も考えられるため、並列の方がより有利となる。
以上のように、図8における直列配管及び並列配管での流量変化の試験結果、図11における遊離残留塩素濾過能力試験結果、図12における濁り濾過能力試験結果の何れの場合においても、並列配管型の浄水器が流量特性や濾過能力の点で直列配管型の浄水器よりも優れているという試験結果が得られ、これにより、本発明の浄水器がコンパクト化を図りつつも最も効果的に浄水性能を向上させることができることが証明された。
ここで、トリハロメタン(THM)について、浄水器に流す流量と除去能力との関係について述べる。
一般的に浄水器において除去しずらいと言われている、トリハロメタンを除去する場合、水の流速(体積速度)とトリハロメタンの除去率とは親密な関係があり、流速が遅い(体積速度が小さい)ほど吸着して除去することが可能になり、一方、流速が早い(体積速度が大きい)ほど除去しずらい傾向を有している。
従って、活性炭(活性炭層)を通過する流量が低下するにつれて除去率をアップさせることができることから、図6(a)に示す第1の実施形態が最適であり、図6(b)に示す第2の実施形態においても、合流継手の口径設定により、所定の総トリハロメタン除去率を確保した浄水器を得ることができる。
本発明におけるカートリッジ体は、流路に対して3個以上の複数個により並列に配設してもよい。また、その性能を維持するために、例えば、およそ6箇月ごとの早めの交換期間によって交換するのが望ましい。交換時には、前述のとおり各カートリッジ体を単独で交換することが可能であるが、交換時に全てのカートリッジ体を一括して交換してもよく、この場合、交換時期が揃うことになるため次の交換時期が分かりやすくなるというメリットがある。
本発明の浄水器は、上述した以外にも、カートリッジ体の形状・取付構造や取付数、及び取付ヘッドの形状や構造を適宜変更したり、扁平匡体の材質及び形状などを自由に変更することができる。また、浄水器の設置箇所や接続方式を任意に設定して、例えば、流し台等の狭いスペースにも設置でき、しかも、あらゆるタイプの流し台周りに対応して取付けることができる。
本発明の浄水器の実施形態を示す斜視図である。 本発明の浄水器の実施形態を示す断面図である。 カートリッジ体の装着を示した斜視図である。 カートリッジ体の装着時における要部を示した斜視図である。 本発明の浄水器の他の実施形態を示した概略図である。 カートリッジ体の接続構造を示した概略図である。(a)は活性炭部材とフィルタ部材を別々に収納した状態を示した概略図である。(b)は活性炭部材とフィルタ部材を一体的に収納した状態を示した概略図である。 流量測定試験時における流量計の取付け状態を示した概略説明図である。 浄水器の直列配管及び並列配管における流量変化の測定結果を表わしたグラフである。 通水形態の異なる浄水器の流量の測定結果を比較したグラフである。 流量測定試験時において異なる流量計の取付け状態を示した概略説明図である。 遊離残留塩素濾過能力の測定結果を表わしたグラフである。 濁り濾過能力の測定結果を表わしたグラフである。
符号の説明
10 浄水器本体
11 筐体
14 原水入口
15 浄水出口
17 流路
41、42 カートリッジ体
47 活性炭部材
48 フィルタ部材

Claims (5)

  1. 扁平形状を呈した筐体の適宜位置に原水入口と浄水出口を設け、この出入口を接続する筐体内の流路には、活性炭部材とフィルタ部材とから成る複数のカートリッジ体を配設した浄水器において、前記カートリッジ体を前記扁平形状の筐体に収納可能な形態に構成すると共に、前記カートリッジ体を前記流路に対して並列に配列して所定の流量を得るようにしたことを特徴とする浄水器。
  2. 前記扁平形状の筐体は、薄い箱形状である請求項1記載の浄水器。
  3. 前記活性炭部材とフィルタ部材を別々のカートリッジ体に収納し、前記活性炭部材を収納したカートリッジ体を前記フィルタ部材を収納したカートリッジ体への流路に対して並列に配設した請求項1又は2記載の浄水器。
  4. 前記活性炭部材とフィルタ部材を同一のカートリッジ体に収納し、このカートリッジ体を前記流路に対して並列に配設した請求項1又は2記載の浄水器。
  5. 前記活性炭部材をサイドフロー構造によって前記カートリッジ体に収納した請求項1乃至4の何れか1項に記載の浄水器。


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