JP2009278852A - 給電装置及びブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】雌端子部を有するとともに防水性を確保することができる給電装置を提供する。
【解決手段】給電装置41は、ケース42と、該ケース42にて保持された給電端子51とを備える。給電端子51は、板状の雄端子部が挿入される筒状の雌端子部52と、該雌端子部52と一体に形成され外部電源に接続されたリード線54が接続される接続部53とを有する。ケース42は、接続部53を収容する収容凹部46と、収容凹部46内に開口し雌端子部52が挿入される保持孔48aを備えた保持部48とを有する。収容凹部46内には、保持部48にて保持された雌端子部52における雄端子部が挿入される側と反対側の端部から雌端子部52を覆い少なくとも雌端子部52内の空隙を維持する第1グロメット61が配置されるとともに、第1グロメット61の外側を覆うようにポッティング材81が充填されている。
【選択図】図4
【解決手段】給電装置41は、ケース42と、該ケース42にて保持された給電端子51とを備える。給電端子51は、板状の雄端子部が挿入される筒状の雌端子部52と、該雌端子部52と一体に形成され外部電源に接続されたリード線54が接続される接続部53とを有する。ケース42は、接続部53を収容する収容凹部46と、収容凹部46内に開口し雌端子部52が挿入される保持孔48aを備えた保持部48とを有する。収容凹部46内には、保持部48にて保持された雌端子部52における雄端子部が挿入される側と反対側の端部から雌端子部52を覆い少なくとも雌端子部52内の空隙を維持する第1グロメット61が配置されるとともに、第1グロメット61の外側を覆うようにポッティング材81が充填されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、ブラシレスモータに給電するための給電装置、及び該給電装置を備えたブラシレスモータに関するものである。
一般的に、ブラシレスモータには、ステータに電源を供給するための給電装置が接続される。例えば特許文献1に記載されたブラシレスモータにおいては、有底円筒状のハウジングケースの内周面に固定されたステータは、複数のコイルを備えるとともに、同ステータにおけるハウジングケースの開口部側の端部には、前記コイルの端部が接続される4個のバスバーを有する端子保持装置が固定されている。一方、給電装置は、4個のバスバーのうち3個のバスバーがそれぞれ接続される3個の給電端子と、これら給電端子を保持する箱状のケースとを備えている。各給電端子には、外部の電源装置に接続されるリード線がそれぞれ接続されている。そして、従来では、ハウジングケース及び該ハウジングケースの開口部を閉塞するエンドフレームに対して給電装置を配置した後に、ブラシレスモータの内部で給電端子とバスバーとを溶接により接続している。これにより、給電端子及びバスバーを介して外部の電源装置と前記コイルとが接続されている。
特開2006−87277号公報
しかしながら、給電端子とバスバーとを溶接により接続すると、ブラシレスモータからの給電装置の分解が困難となってしまう。また、ブラシレスモータ内で溶接が行われるため、溶接時に発生するスパッタ等がブラシレスモータの内部に侵入することがある。そのため、溶接後に、スパッタ等を除去する異物除去工程を行うことになり、生産性が低下されてしまう。そこで、給電端子とバスバーとの接続を、筒状の雌端子部と板状の雄端子部とによる接続とすることによって給電端子とバスバーとの溶接を廃止することが考えられる。
まず、バスバーに雌端子部を設け、給電端子に雄端子部を設けた場合について考える。雌端子部は、筒状をなすため、板状の雄端子部に比べて配置するために大きなスペースを必要とする。従って、ヨークハウジング及びエンドフレームにて囲まれた空間内において雌端子部を配置するスペースを確保することが困難であるとともに、ブラシレスモータの大型化を招く虞も出てくる。よって、雌端子部は、給電装置側に配置されることが望ましい。
次に、バスバーに雄端子を儲け、給電端子に雌端子を設けた場合について考える。車両に搭載される電動パワーステアリング装置の駆動源として用いられるブラシレスモータ等、車室外やエンジンルームに配置されるブラシレスモータは、被水する虞があるため、給電装置にポッティング材等の防水構造を有することが望ましい。しかしながら、雌端子部は筒状をなすため、給電端子を保持するケース内にポッティング材を充填すると、雌端子部内にもポッティング材が浸入する虞がある。すると、雌端子部内に浸入したポッティング材によって、雄端子部の雌端子部への挿入が妨げられてしまう。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、雌端子部を有するとともに防水性を確保することができる給電装置、及び該給電装置を備えたブラシレスモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ケースと、電源装置に接続されるリード線が接続され前記ケースにて保持された少なくとも1つの給電端子と、を備えた給電装置であって、前記給電端子は、板状の雄端子部が挿入される筒状の雌端子部と、該雌端子部と一体に形成され前記リード線が接続される接続部とを有し、前記ケースは、前記接続部を収容する収容凹部と、前記収容凹部内に開口し前記雌端子部が挿入される保持孔を備えた保持部とを有し、前記収容凹部内には、前記保持部にて保持された前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の端部から前記雌端子部を覆い少なくとも前記雌端子部内の空隙を維持する空隙維持手段が配置されるとともに、前記空隙維持手段の外側を覆うようにポッティング材が充填されていることをその要旨としている。
同構成によれば、収容凹部内に配置された空隙維持手段は、雌端子部における雄端子部が挿入される側と反対側の端部から雌端子部を覆い少なくとも雌端子部内の空隙を維持する。従って、ポッティング材が収容凹部内に充填される際には、この空隙維持手段によって、ポッティング材の雌端子部内の空隙への浸入が抑制される。よって、ポッティング材によって雄端子部の雌端子部内への挿入が妨げられることが抑制される。従って、ポッティング材を有する給電装置に雌端子部を設けることが可能となる。また、収容凹部内に充填されたポッティング材によって、この給電装置を有するブラシレスモータの内部に当該給電装置を介して水等の液体が浸入することが抑制されるため、防水性を確保することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の給電装置において、前記空隙維持手段は、空隙維持凹部を有し、前記空隙維持凹部の開口部が前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部と対向するように若しくは前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部が前記空隙維持凹部内に配置されるように前記収容凹部内に配置されるとともに、前記空隙維持凹部の開口の周縁部が前記収容凹部の内周面に当接する第1グロメットであることをその要旨としている。
同構成によれば、空隙維持凹部を有する第1グロメットを収容凹部内に配置することにより、容易に雌端子部内の空隙を維持することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の給電装置において、前記空隙維持手段は、前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部を覆うように前記雌端子部に塗布されたチキソ性を有する樹脂材料よりなる閉塞材であることをその要旨としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の給電装置において、前記空隙維持手段は、前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部を覆うように前記雌端子部に塗布されたチキソ性を有する樹脂材料よりなる閉塞材であることをその要旨としている。
同構成によれば、雌端子部における雄端子部が挿入される側と反対側の開口部を覆うように雌端子部に塗布されたチキソ性を有する閉塞材によって、容易に雌端子部内の空隙を維持することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の給電装置において、前記収容凹部の内周面には、前記雌端子部を囲繞するように第1嵌合部が設けられ、前記第1グロメットは、前記空隙維持凹部の開口の周縁部に、前記第1嵌合部と凹凸嵌合する第2嵌合部を有することをその要旨としている。
同構成によれば、空隙維持凹部の開口の周縁部において第1嵌合部と第2嵌合部とが凹凸嵌合している部位では、互いに嵌合した第1嵌合部及び第2嵌合部によって、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することがより抑制される。また、第1嵌合部と第2嵌合部とが凹凸嵌合されることにより、収容凹部内における第1グロメットの位置が容易に決定されるとともに、ケースに対する第1グロメットの移動が抑制される。
請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項4に記載の給電装置において、前記第1グロメットの側方に配置されて、前記第1グロメットを貫通した前記リード線を支持する第2グロメットを備え、前記第1グロメットと前記第2グロメットとが一体に形成されていることをその要旨としている。
同構成によれば、リード線は、第2グロメットにより支持されているため、その位置が安定する。また、第1グロメットと第2グロメットとが一体に形成されているため、第1グロメットと第2グロメットとが個々に構成されている場合に比べて、部品点数を減少させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の給電装置において、前記ケースは樹脂材料よりなり、前記空隙維持手段は、空隙維持凹部を有し、前記空隙維持凹部の開口部が前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部と対向するように若しくは前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部が前記空隙維持凹部内に配置されるように前記収容凹部内に配置されるとともに、前記空隙維持凹部の開口の周縁部が前記収容凹部の内周面に当接する樹脂製のカバーであることをその要旨としている。
同構成によれば、空隙維持凹部を有するカバーを収容凹部内に配置することにより、容易に雌端子部内の空隙を維持することができる。
請求項7に記載の発明は、有底円筒状のハウジングケースと、前記ハウジングケースの開口部の少なくとも一部を閉塞するエンドフレームと、前記ハウジングケース内に配置され複数のコイルを有するステータと、前記ハウジングケースの開口部に配置され、径方向外側に向かって延出された板状の雄端子部を有し複数の前記コイルの端部が接続されるバスバーを保持した端子保持装置と、前記雄端子部が前記雌端子部内に挿入されるように前記ハウジングケース及び前記エンドフレームに対して配置された請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載された給電装置と、を備えたブラシレスモータとしたことをその要旨としている。
請求項7に記載の発明は、有底円筒状のハウジングケースと、前記ハウジングケースの開口部の少なくとも一部を閉塞するエンドフレームと、前記ハウジングケース内に配置され複数のコイルを有するステータと、前記ハウジングケースの開口部に配置され、径方向外側に向かって延出された板状の雄端子部を有し複数の前記コイルの端部が接続されるバスバーを保持した端子保持装置と、前記雄端子部が前記雌端子部内に挿入されるように前記ハウジングケース及び前記エンドフレームに対して配置された請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載された給電装置と、を備えたブラシレスモータとしたことをその要旨としている。
同構成によれば、給電装置に設けられた雌端子部に、端子保持装置に設けられた雄端子部を挿入することにより、容易に給電端子とバスバーとの接続を行うことができる。そして、ブラシレスモータの内部で給電端子とバスバーとを溶接しなくてもよいため、スパッタ等の異物除去工程を行わなくてもよい。よって、ブラシレスモータの生産性を向上させることができる。また、また、収容凹部内に充填されたポッティング材によって、この給電装置を有するブラシレスモータの内部に当該給電装置を介して水等の液体が浸入することが抑制されるため、防水性が確保される。
本発明によれば、雌端子部を有するとともに防水性を確保することができる給電装置、及び該給電装置を備えたブラシレスモータを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のブラシレスモータの断面図を示す。このブラシレスモータは、例えば電動パワーステアリング装置(図示略)の駆動源として用いられるものである。図1に示すように、有底円筒状のハウジングケース1の底部中央には、円環状の軸受2aが設けられるとともに、同ハウジングケース1の内周面には、円筒状のステータ3が固定されている。
図1は、本実施形態のブラシレスモータの断面図を示す。このブラシレスモータは、例えば電動パワーステアリング装置(図示略)の駆動源として用いられるものである。図1に示すように、有底円筒状のハウジングケース1の底部中央には、円環状の軸受2aが設けられるとともに、同ハウジングケース1の内周面には、円筒状のステータ3が固定されている。
ステータ3を構成する略円筒状のステータコア4は、放射状に延びる複数のティース4aを外周側の端部で周方向に連結してなり、ハウジングケース1の内周面に圧入固定されている。各ティース4aには、各ティース4aの軸方向の両端面及び各ティース4aの周方向の両側面を被覆するインシュレータ5がそれぞれ装着されるとともに、該インシュレータ5の上から導線が複数回巻回されることによりコイル6が巻装されている。尚、インシュレータ5は、絶縁性の樹脂材料よりなり、コイル6とティース4aとを絶縁している。各ティース4aに巻装された各コイル6の巻き終わりと巻き始めの端部6aは、ステータコア4から、ハウジングケース1の開口部側に引き出されている。
ステータ3におけるハウジングケース1の開口部側の端部には、端子保持装置11が固定されている。端子保持装置11は、絶縁性の樹脂材料よりなり略円環状をなすホルダ12と、該ホルダ12にて保持された複数(本実施形態では4個)のバスバー13とから構成されている。各バスバー13は、ホルダ12におけるステータ3と反対側の端面に配置されている。図2に示すように、各バスバー13(図2には3つのバスバー13のみを図示)は、帯状の導電性金属板材よりなり、ブラシレスモータの軸方向とその幅方向とが一致した状態でホルダ12に固定されている。また、各バスバー13は、バスバー13を構成する導電性金属板材の長手方向の一端部若しくは導電性金属板材の一部を屈曲して形成された結線部13aを備えるとともに、各結線部13aには、前記コイル6の端部6aが2つずつ接続されている。更に、4つのバスバー13のうち周方向に連続して並設された3つのバスバー13には、結線部13aと反対側の長手方向の端部にそれぞれ雄端子部13bが設けられている。3つの雄端子部13bは、それぞれ長方形の板状をなし、径方向外側に向かって平行に延出されるとともに、ハウジングケース1の底部と反対側に向かって該ハウジングケース1の開口部から軸方向に突出している(図1参照)。また、各雄端子部13bは、その厚さ方向とブラシレスモータの周方向とが略一致するとともに、3つの雄端子部13bは等間隔に配置されている。
図1に示すように、ハウジングケース1の開口部には、略円環状のエンドフレーム21が固定されている。エンドフレーム21は、その径方向の中央部に、前記軸受2aと対をなす軸受2bを保持するとともに、前記3つの雄端子部13bに対応する位置に、挿入孔21aが形成されている。挿入孔21aは、エンドフレーム21及びハウジングケース1の内部空間と外部空間とを連通するように径方向に貫通している。そして、各雄端子部13bの先端部は、この挿入孔21a内に配置されている。
前記ステータ3の内側には、ロータ31が回転可能に収容されている。前記一対の軸受2a,2bにて軸支されたロータ31の回転軸32には、外周面に複数の永久磁石33が固定されたロータヨーク34が固定されるとともに、これら永久磁石33は、ステータコア4と径方向に対向している。また、回転軸32の先端部(図1において左側の端部)は、端子保持装置11及びエンドフレーム21を貫通してハウジングケース1の外部に突出するとともに、回転軸32におけるエンドフレーム21内の部位には、センサロータ35aが固定されている。また、エンドフレーム21におけるハウジングケース1と反対側の端部には、その内部に、略円板状のエンドフレームカバー36が配置されるとともに、該エンドフレームカバー36は、前記センサロータ35aと径方向に対向するようにセンサステータ35bを支持している。このセンサロータ35a及びセンサステータ35bによってレゾルバ35が構成されている。レゾルバ35は、ステータ3に対するロータ31の回転状態(回転位置、回転速度等)を検出するためのものであり、ロータ31の回転状態に応じた位置検出信号をブラシレスモータの外部に設けられる駆動回路(図示略)に出力する。
また、図3に示すように、エンドフレーム21には、コイル6(図1参照)に給電するための給電装置41が径方向外側から装着されている。給電装置41を構成する絶縁性の樹脂材料よりなるケース42は、略直方体状の箱状をなしている。図4(a)及び図4(b)に示すように、ケース42を構成するケース本体43は、四角形の板状をなす底部44と、該底部44の4つの辺のうち3つの辺(図3においてエンドフレーム21側の辺と周方向の両側の辺)から立設された側壁45とから構成されている。側壁45は、底部44の厚さ方向から見た形状がコ字状をなすとともに、これら底部44及び側壁45によって収容凹部46が形成されている。尚、図4(b)は、図4(a)に示す給電装置41を左側から見た断面図である。そして、底部44の周縁部の2箇所には、給電装置41をエンドフレーム21に対して螺子止めするための固定部47が外周に向かって延設されている。図3に示すように、この固定部47は、給電装置41がエンドフレーム21に対して配置された状態において、底部44におけるエンドフレーム21の周方向の両側となる位置に形成されている。
また、図4(a)及び図4(b)に示すように、底部44には、ケース本体43の外部に向かって突出した保持部48が3個形成されている。これら保持部48は、底部44と一体に形成されている。そして、各保持部48は、先端が略閉塞された四角筒状をなすとともに、底部44と直交する方向に沿って延びている。また、3つの保持部48は、等間隔に並設されており、図4(a)においては紙面垂直方向に、図4(b)においては左右方向に等間隔となっている。そして、各保持部48における四角筒状の部位の内周面によって保持孔48aがそれぞれ形成されるとともに、各保持部48の底部48bには、スリット状の挿通孔48cがそれぞれ形成されている。また、底部44において3つの保持部48間となる2箇所には、収容凹部46の開口部に向かって延びる撓み防止壁49が立設されるとともに、各撓み防止壁49は、その高さがケース本体43の側壁45の高さよりも低く形成されている。
更に、収容凹部46の底面には、3つの保持部48を囲繞するように延びる嵌合突条部44aが突出形成されている。本実施形態では、嵌合突条部44aは、3つの保持部48の底部44側の開口部を囲繞するように、側壁45に沿った四角形の枠状に形成されている。また、収容凹部46の内周面において、嵌合突条部44aの外側であって、コ字状の側壁45における開口側(図4(a)においては右側)の部位には、係合突条部44bが突出形成されている。係合突条部44bは、嵌合突条部44aの外側で、側壁45における底部44を挟んで互いに対向する部位、及び収容凹部46の底面に連続的に突出形成されることによりコ字状をなしている。
各保持部48は、給電端子51をそれぞれ支持している。各給電端子51は、導電性の金属板材をプレス加工にて所定形状に打ち抜いた後に、複数箇所を屈曲して形成されている。各給電端子51は、前記保持部48内(即ち保持孔48a内)に挿入される雌端子部52と、略平板状の接続部53とが一体に形成されてなる。
雌端子部52は、保持部48内の形状に応じた四角筒状をなすとともに、その長さ(図4(b)において上下方向の長さ)が保持部48の長さ(図4(b)において上下方向の長さ)と略等しく形成されている。また、雌端子部52には、該雌端子部52を構成する板材に切り込みを形成して雌端子部52の外側に向かって屈曲した切起し部52aが形成されている。切起し部52aは、雌端子部52の図4(b)における左側の部位に形成されるとともに、その先端部が接続部53側を向くように形成されている。そして、各保持部48における収容凹部46側の開口部には、切起し部52aの先端が係合する係止部48dが設けられるとともに、各係止部48dは、保持部48の底部48b側を向く係止面48eを備えている。切起し部52aは、雌端子部52が保持部48内に挿入される際には、保持部48の開口部の形状に応じて弾性変形し、雌端子部52の内側寄りに位置する。そして、雌端子部52が保持部48内に完全に挿入されると、切起し部52aは、原形に復帰してその先端が係止部48dの係止面48eに当接する。このように切起し部52aが係止部48dに係止されることにより、雌端子部52は保持部48内に位置決めされる。
また、各雌端子部52には、各雌端子部52内で互いに対向する一対の挟持部52b,52cが設けられている。雌端子部52において切起し部52a側に設けられた一方の挟持部52bは、雌端子部52の先端部から延設された板状であって、雌端子部52の先端部で該雌端子部52の内側に折り返された形状をなし、弾性を有する。他方の挟持部52cは、雌端子部52において一方の挟持部52bに対向する部位を雌端子部52の内側に向かって突出形成してなり、本実施形態では、雌端子部52の内側に向かって略四角形状をなすように突出している(図4(a)参照)。また、対をなす挟持部52b,52cは、雌端子部52が保持部48内に挿入された状態において、挿通孔48cから挿通された雄端子部13b(図2参照)を挟持可能な位置に形成されている。
前記接続部53は、雌端子部52を構成する側壁において切起し部52aが形成された部位と同一平面となる略長方形の板状をなしている。図4(a)に示すように、接続部53は、雌端子部52の延びる方向と直角をなす方向に長く形成されるとともに、その短手方向の幅は、側壁45の立設方向の幅よりも若干短く形成され、収容凹部46内に納まるようになっている。そして、雌端子部52が保持部48内に挿入された状態においては、接続部53は、側壁45の先端よりも底部44側に配置されている。また、接続部53において雌端子部52から遠い方の長手方向の端部には、電源供給用のリード線54を固定するためのかしめ爪53aが一体に形成されている。各接続部53において、かしめ爪53aは、接続部53の長手方向に並んで2組形成されるとともに、各かしめ爪53aは、接続部53の短手方向の両側から帯状に延びている。そして、各給電端子51には、2組のかしめ爪53aがリード線54の先端部を囲むようにかしめられることにより、それぞれリード線54が1本ずつ電気的に接続されている。尚、3個の給電端子51にそれぞれ接続された3本のリード線54は、コイル6(図1参照)に供給される3相(U相、V相、W相)の電源に応じて3本設けられたものである。また、各リード線54は、電源装置B(図1参照)に接続されている。
また、前記収容凹部46内には、第1グロメット61が収容されている。ゴム製の第1グロメット61は、四角形の板状をなす底部62と、該底部62の周縁部から該底部62と直角をなすように立設された側壁63とが一体に形成されてなり、収容凹部46よりも小さい直方体状の箱状をなしている。そして、第1グロメット61は、底部62及び側壁63によって形成される直方体状に凹んだ空隙維持凹部64を備えるとともに、空隙維持凹部64の開口の周縁部、即ち側壁63の先端部には、嵌合溝63aが凹設されている。嵌合溝63aは、空隙維持凹部64の開口を囲うように側壁63の全周に亘って形成され、空隙維持凹部64の開口部側から見た形状が四角形状をなしている。そして、第1グロメット61は、空隙維持凹部64の開口部が、雌端子部52における雄端子部13bが挿入される側と反対側の開口部と対向するように収容凹部46内に配置されることにより、空隙維持凹部64の開口部がケース本体43の底部44側を向いている。また、収容凹部46内に配置された第1グロメット61は、側壁63の先端面が収容凹部46の底面に当接するとともに、底部44に形成された前記嵌合突条部44aが嵌合溝63a内に嵌入(凹凸嵌合)されている。そして、空隙維持凹部64内に、各給電端子51の接続部53が配置されるとともに、収容凹部46内に配置された第1グロメット61の底部62における外側面は、ケース本体43の側壁45の先端よりも底部44側に位置している。尚、3本のリード線54は、側壁63に形成された3つの貫通孔63b内をそれぞれ貫通して第1グロメット61の外部に出ている。貫通孔63bの内径は、リード線54の直径と等しいか若干小さく形成されている。
また、収容凹部46内には、第1グロメット61の外部で3本のリード線54を支持する第2グロメット71が配置されている。図3に示すように、第2グロメット71は、略直方体状をなすとともに、側壁45とともに第1グロメット61の周囲を囲んでいる。また、第2グロメット71は、両側の側壁45と当接するとともに、ケース本体43の底面とも当接している。更に、第2グロメット71の周縁部には、側壁45及び底部44と対向する部位に係合溝71aが形成されており、ケース本体43に形成された前記係合突条部44bが係合されている。係合溝71aと係合突条部44bとの係合により、ケース本体43に対する第2グロメット71の位置決めがなされ、ケース本体43に対する第2グロメット71の移動が抑制される。また、図4(a)に示すように、第2グロメット71には、第1グロメット61側の端部から第1グロメット61と反対側の端部まで貫通した貫通孔71bが3つ形成されており、これら貫通孔71bには、第1グロメット61を貫通した3本のリード線54がそれぞれ貫通されている。尚、貫通孔71bの内径は、リード線54の外径と等しいか若干小さく形成されている。そして、ケース本体43に対して配置された第2グロメット71における底部44と反対側の上面71cは、ケース本体43の側壁45の先端と同一平面内に位置している。
また、第2グロメット71は、底部44と共に帯状の結束バンド72にて結束されている。この結束バンド72は、例えば、リード線54に対し該リード線54を引っ張るような力が作用した場合に第2グロメット71がケース42に対して移動することを抑制するためのものである。
更に、収容凹部46内の空間であって、底部44、側壁45及び第2グロメット71にて囲まれた空間は、絶縁性を有するポッティング材81にて充填されている。ポッティング材81は、例えば、絶縁性を有する熱硬化性樹脂材料よりなり、収容凹部46内に注入されるときには液状であり、収容凹部46内に注入された後に硬化される。このポッティング材81は、収容凹部46内に配置された第1グロメット61の外側を覆うように充填され、第1グロメット61の外側面と側壁45及び第2グロメット71との間の隙間を埋めるとともに、第1グロメット61の底部62における外側面を覆っている。ポッティング材81が収容凹部46内に注入される際には、第1グロメット61の側壁63の先端面が収容凹部46の底面に当接するとともに、側壁63に設けられた嵌合溝63aに底部44に設けられた嵌合突条部44aが嵌入されていることから、空隙維持凹部64内にはポッティング材81が浸入せず、空隙維持凹部64内の空隙が維持される。従って、給電端子51の雌端子部52内へのポッティング材81の浸入が抑制されている。そして、硬化されたポッティング材81は、第1グロメット61の外側面に密着するとともに、側壁45、底部44及び第2グロメット71における第1グロメット61側の面にも密着している。
図2に示すように、給電装置41がエンドフレーム21に固定される際には、該給電装置41は、保持部48の挿通孔48cと、挿入孔21a(図1参照)内に配置された雄端子部13bとがそれぞれ対向した状態で、径方向に沿ってエンドフレーム21に近づくように相対移動される。この時、3個の雄端子部13bは、それぞれ挿通孔48cから保持部48内に配置された雌端子部52内に挿入されるとともに、対をなす挟持部52b,52cによってそれぞれ挟持される。これにより、3個の雌端子部52と3個の雄端子部13bとがそれぞれ接続されて、3個の給電端子51が対応するバスバー13にそれぞれ電気的に接続される。そして、図3に示すように、固定部47がエンドフレーム21に対して螺子止めされることにより、給電装置41はエンドフレーム21に固定される。
上記のように構成されたブラシレスモータにおいては、駆動電源は、リード線54、給電端子51及びバスバー13を介してステータ3のコイル6に供給される。そして、コイル6への通電によりロータ31が回転されると、回転軸32とともにセンサロータ35aが回転する。レゾルバ35は、センサロータ35aの回転状態、即ちロータ31の回転状態に応じた回転検出信号を駆動回路(図示略)へ出力する。駆動回路は、入力された回転検出信号に基づいてコイル6への通電を制御する。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)収容凹部46内に配置された第1グロメット61は、雌端子部52における雄端子部13bが挿入される側と反対側の端部から雌端子部52を覆い雌端子部52内の空隙を維持する。従って、ポッティング材81が収容凹部46内に充填される際には、この第1グロメット61によって、ポッティング材81の雌端子部52内の空隙への浸入が抑制される。よって、ポッティング材によって雄端子部の雌端子部内への挿入が妨げられることが抑制される。従って、ポッティング材を有する給電装置に雌端子部を設けることが可能となる。また、収容凹部46内に充填されたポッティング材81によって、給電装置41を有するブラシレスモータの内部に当該給電装置41を介して水等の液体が浸入することが抑制されるため、防水性を確保することができる。
(1)収容凹部46内に配置された第1グロメット61は、雌端子部52における雄端子部13bが挿入される側と反対側の端部から雌端子部52を覆い雌端子部52内の空隙を維持する。従って、ポッティング材81が収容凹部46内に充填される際には、この第1グロメット61によって、ポッティング材81の雌端子部52内の空隙への浸入が抑制される。よって、ポッティング材によって雄端子部の雌端子部内への挿入が妨げられることが抑制される。従って、ポッティング材を有する給電装置に雌端子部を設けることが可能となる。また、収容凹部46内に充填されたポッティング材81によって、給電装置41を有するブラシレスモータの内部に当該給電装置41を介して水等の液体が浸入することが抑制されるため、防水性を確保することができる。
(2)ゴム製の第1グロメット61を、空隙維持凹部64の開口部が雌端子部52における雄端子部13bが挿入される側と反対側の開口部と対向するように、且つ空隙維持凹部64の開口の周縁部が収容凹部46の底面に当接するように収容凹部46内に配置することにより、容易に雌端子部52内の空隙を維持することができる。
(3)収容凹部46の底面に形成された嵌合突条部44aが、第1グロメット61に形成された嵌合溝63aに嵌合することにより、これら嵌合突条部44aと嵌合溝63aとによって、硬化前のポッティング材81が空隙維持凹部64内に浸入することがより抑制される。また、嵌合突条部44aが嵌合溝63aに嵌合されることにより、収容凹部46内における第1グロメット61の位置が容易に決定されるとともに、ケース42に対する第1グロメット61の移動が抑制される。
(4)リード線54は、第2グロメット71により支持されているため、その位置が安定する。
(5)雄端子部13bが挿入される雌端子部52は、第1グロメット61によって形成された空隙内に配置されており、雌端子部52の周囲はポッティング材81が配置されていない。従って、雄端子部13b側の寸法誤差を雌端子部52にて許容することが可能である。
(5)雄端子部13bが挿入される雌端子部52は、第1グロメット61によって形成された空隙内に配置されており、雌端子部52の周囲はポッティング材81が配置されていない。従って、雄端子部13b側の寸法誤差を雌端子部52にて許容することが可能である。
(6)給電装置41に設けられた雌端子部52に、端子保持装置11に設けられた雄端子部13bを挿入することにより、容易に給電端子51とバスバー13との接続を行うことができる。そして、ブラシレスモータの内部で給電端子51とバスバー13とを溶接しなくてもよいため、スパッタ等の異物除去工程を行わなくてもよい。よって、ブラシレスモータの生産性を向上させることができる。
(7)ケース本体43の底部44には、収容凹部46の開口部側に向かって撓み防止壁49が立設されている。従って、撓み防止壁49が空隙維持凹部64内において第1グロメット61の底部62に当接することにより、収容凹部46内に注入されたポッティング材81からの圧力によって、第1グロメット61の底部62が撓むことが抑制される。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ゴム製の第1グロメット61によって、ポッティング材81が雌端子部52内に浸入することを防止して雌端子部52内の空隙を維持している。しかしながら、第1グロメット61と同形状の樹脂製のカバーを第1グロメット61の代わりに収容凹部46内に配置してもよい。このカバーは、例えばケース42と同一の樹脂材料にて形成される。そして、カバーとケース本体43の底部44とは、超音波溶着及び熱かしめ等の固定方法のうち何れかの固定方法によって互いに溶着されることにより互いに固定されるとともに、カバーの側壁の先端部と収容凹部46の底面との隙間がシールされる。その後、収容凹部46内にポッティング材81が充填される。このように構成しても、収容凹部46内に配置されたカバーによって、容易に雌端子部52内の空隙を維持することができる。また、カバーにおける空隙維持凹部64の周縁部と、収容凹部46の底面とを溶着することにより、硬化前のポッティング材81が空隙維持凹部64内に浸入することが更に抑制される。尚、カバーの側壁の先端部と収容凹部46の底面とを接着剤により固着して同接着剤にてシールするように構成してもよい。この場合、接着剤によって、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することが更に抑制される。また、ケース本体43を、嵌合突条部44aを備えない構成とし、カバーを、嵌合溝63aを備えない構成としてもよい。
・上記実施形態では、ゴム製の第1グロメット61によって、ポッティング材81が雌端子部52内に浸入することを防止して雌端子部52内の空隙を維持している。しかしながら、第1グロメット61と同形状の樹脂製のカバーを第1グロメット61の代わりに収容凹部46内に配置してもよい。このカバーは、例えばケース42と同一の樹脂材料にて形成される。そして、カバーとケース本体43の底部44とは、超音波溶着及び熱かしめ等の固定方法のうち何れかの固定方法によって互いに溶着されることにより互いに固定されるとともに、カバーの側壁の先端部と収容凹部46の底面との隙間がシールされる。その後、収容凹部46内にポッティング材81が充填される。このように構成しても、収容凹部46内に配置されたカバーによって、容易に雌端子部52内の空隙を維持することができる。また、カバーにおける空隙維持凹部64の周縁部と、収容凹部46の底面とを溶着することにより、硬化前のポッティング材81が空隙維持凹部64内に浸入することが更に抑制される。尚、カバーの側壁の先端部と収容凹部46の底面とを接着剤により固着して同接着剤にてシールするように構成してもよい。この場合、接着剤によって、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することが更に抑制される。また、ケース本体43を、嵌合突条部44aを備えない構成とし、カバーを、嵌合溝63aを備えない構成としてもよい。
・図5に示すように、収容凹部46内には、第1グロメット61と第2グロメット71とが一体化されたゴム製のグロメット101を配置してもよい。グロメット101は、上記実施形態において第1グロメット61と第2グロメット71との間の部位であってポッティング材81が充填された部位を(図4(a)参照)、同一のゴム材にて連結した形状をなしている。そして、グロメット101において結束バンド72にて結束される結束部102の上面102aは、側壁45の先端面と同一平面内に配置されている。また、グロメット101において空隙維持凹部64を有する空隙維持部103の上面103aは、結束部102の上面102aよりも底部44側に位置する。更に、グロメット101には、空隙維持凹部64から結束部102まで貫通した貫通孔104が3個形成されるとともに、各貫通孔104内を、給電端子51に接続されたリード線54がそれぞれ貫通している。各貫通孔104の内径は、リード線54の外径と等しいか若干小さく形成されている。そして、ポッティング材81は、空隙維持部103と側壁45との間の隙間を充填するとともに、空隙維持部103の上面103aを覆うように収容凹部46内に注入される。このようにすると、このようにすると、第1グロメット61及び第2グロメット71の2つのグロメットをそれぞれ収容凹部46内二配置する場合に比べて、部品点数を減少させることができる。また、上記実施形態に比べて、ポッティング材81の量が少量で済む。尚、グロメット101はゴム製であるため、貫通孔104の内周面がリード線54の外周面に密着し易い。従って、水等の液体は、貫通孔104の内周面とリード線54の外周面との間から空隙維持凹部64内に浸入し難い。
・上記実施形態では、ケース本体43の底部44には、保持部48にて保持された雌端子部52を囲繞するように嵌合突条部44aが形成されるとともに、第1グロメット61の側壁63の先端部には、嵌合突条部44aが嵌合される嵌合溝63aが空隙維持凹部64の開口部を囲うように形成されている。しかしながら、嵌合突条部44aは、底部44に部分的に形成されるものであってもよい。この場合には、嵌合溝63aは、部分的に形成された嵌合突条部44aに応じて空隙維持凹部64の開口部の周縁に部分的に形成される。また、ケース本体43の底部44に、保持部48にて保持された雌端子部52を囲繞するように嵌合溝を形成し、第1グロメット61の側壁63の先端部に、底部44に形成された前記嵌合溝に嵌合される嵌合突条部を形成してもよい。このようにしても、上記実施形態の(3)と同様の作用効果を得ることができる。また、嵌合突条部44a及び嵌合溝63aは省略してもよい。
・第1グロメット61は、空隙維持凹部64を備えた形状であれば、上記実施形態の形状に限らない。例えば、第1グロメット61は、底部62が円板状に形成され、側壁63が円筒状をなすように形成されてもよい。
・上記実施形態では、ゴム製の第1グロメット61によって、ポッティング材81が雌端子部52内に浸入することを防止して雌端子部52内の空隙を維持している。しかしながら、雌端子部52内の空隙を維持する構成(即ち空隙維持手段)は、これに限らず、保持部48にて保持された雌端子部52における雄端子部13bが挿入される側と反対側の端部から雌端子部52を覆って雌端子部52内の空隙を維持するものであればよい。例えば、図6に示す例では、雌端子部52における挿通孔48cと反対側の開口部が、チキソ性(thixotropy)を有する樹脂材料である閉塞材110にて閉塞されている。チキソ性を有する樹脂材料としては、例えばシリル基含有ポリマーが用いられる。そして、収容凹部46内には、各雌端子部52における挿通孔48cと反対側の開口部が閉塞材110にて閉塞された後に、ポッティング材81が充填される。ポッティング材81の注入時には、雌端子部52における挿通孔48cと反対側の開口部、即ち収容凹部46側の開口部が閉塞材110にて閉塞されているため、ポッティング材81は雌端子部52内の隙間に浸入することが防止されている。従って、チキソ性を有する閉塞材110にて、雌端子部52における挿通孔48cと反対側の開口部を覆うことにより、容易に雌端子部52内の空隙を維持することができる。
また例えば、雌端子部52内の空隙を維持する構成(即ち空隙維持手段)は、収容凹部46の開口部に応じた形状をなす四角形の平板であってもよい。この場合、四角形の平板は、収容凹部46内において底部44と離間するように配置されるとともに、その外周面が側壁45の内側面及び第2グロメット71における給電端子51が配置される側の側面に当接する。そして、平板の外側面(即ち底部44と反対側の面)上にポッティング材81が充填される。このようにしても、上記実施形態の(1)と同様の作用効果を得ることができる。尚、平板は、例えば樹脂材料(ゴム材を含む)にて形成される。
・上記実施形態では、保持部48は、ケース本体43の底部44と一体に形成されているが、雌端子部52が挿入される保持孔48aが収容凹部46内に開口するように形成されるのであればケース本体43の何れの部位に形成されてもよい。この場合、第1グロメット61は、雌端子部52における雄端子部13bが挿入される側と反対側の端部を覆うように配置され、側壁63の先端が収容凹部46の内周面に当接するように収容凹部46内に配置される。
・上記実施形態では、互いに組付けられたハウジングケース1及びエンドフレーム21に対し、給電装置41が径方向から組付けられることにより、給電装置41に備えられた雌端子部52内に端子保持装置11に備えられた雄端子部13bが径方向に沿って挿入されて、給電端子51とバスバー13とが接続される。しかしながら、雌端子部52内に雄端子部13bが軸方向に沿って挿入されるように構成してもよい。例えば、給電装置41に備えられる雌端子部52を、ブラシレスモータの軸方向に延びる筒状に形成するとともに、端子保持装置11に備えられる雄端子部13bを、ブラシレスモータの軸方向に沿ってハウジングケース1の開口部側(即ちハウジングケース1の底部と反対側)に延びる板状に形成する。そして、エンドフレーム21に給電装置41を組付けた後に、端子保持装置11を収容したハウジングケース1とエンドフレーム21とを互いに近づくように軸方向に沿って相対移動させて組付ける。ハウジングケース1とエンドフレーム21が組付けられる際に、軸方向に延びる板状の雄端子部13bが、軸方向に延びる筒状の雌端子部52内に挿入されて、給電端子51とバスバー13とが接続される。
・上記実施形態では、ブラシレスモータに備えられた雄端子部13bの数に応じて、給電装置41には3個の給電端子51が備えられている。しかしながら、ブラシレスモータに備えられる雄端子部13bの数及び給電装置41に備えられる給電端子51の数は、3個ずつに限らず、適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、第2グロメット71とケース本体43の底部44とが結束バンド72によって束ねられているが、この結束バンド72は省略してもよい。
・給電装置41は、第2グロメット71を備えない構成であってもよい。
・給電装置41は、第2グロメット71を備えない構成であってもよい。
・上記実施形態では、電動パワーステアリング装置の駆動源として用いられるブラシレスモータを例に本発明を詳述したが、電動パワーステアリング装置以外の装置に備えられるブラシレスモータに本発明を適用してもよい。また、給電装置41は、ブラシレスモータ以外の装置に給電を行うために備えられるものであってもよい。
上記実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項6に記載の給電装置において、前記収容凹部の内周面には、前記雌端子部を囲繞するように嵌合突条部が突出形成され、前記樹脂カバーは、前記空隙維持凹部の開口の周縁部に、前記嵌合突条部が嵌合する嵌合溝を有することを特徴とする給電装置。同構成によれば、互いに嵌合した嵌合突条部と嵌合溝とによって、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することがより抑制される。また、嵌合突条部が嵌合溝に嵌合されることにより、収容凹部内におけるカバーの位置が容易に決定されるとともに、ケースに対するカバーの移動が抑制される。
(イ)請求項6に記載の給電装置において、前記収容凹部の内周面には、前記雌端子部を囲繞するように嵌合突条部が突出形成され、前記樹脂カバーは、前記空隙維持凹部の開口の周縁部に、前記嵌合突条部が嵌合する嵌合溝を有することを特徴とする給電装置。同構成によれば、互いに嵌合した嵌合突条部と嵌合溝とによって、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することがより抑制される。また、嵌合突条部が嵌合溝に嵌合されることにより、収容凹部内におけるカバーの位置が容易に決定されるとともに、ケースに対するカバーの移動が抑制される。
(ロ)請求項6又は前記(ロ)に記載の給電装置において、前記カバーにおける前記空隙維持凹部の周縁部と、前記収容凹部の底面とが、接着剤により固定されるとともに該接着剤によりシールされていることを特徴とする給電装置。同構成によれば、カバーにおける空隙維持凹部の周縁部と、収容凹部の底面とを接着剤にて固定してシールすることにより、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することが更に抑制される。
(ハ)請求項6、前記(イ)及び前記(ロ)の何れか1項に記載の給電装置において、前記カバーにおける前記空隙維持凹部の周縁部と、前記収容凹部の底面とが溶着されていることを特徴とする給電装置。同構成によれば、カバーにおける空隙維持凹部の周縁部と、収容凹部の底面とを溶着することにより、硬化前のポッティング材が空隙維持凹部内に浸入することが更に抑制される。
1…ハウジングケース、3…ステータ、6…コイル、6a…コイルの端部、11…端子保持装置、13…バスバー、13b…雄端子部、21…エンドフレーム、41…給電装置、42…ケース、44a…第1嵌合部としての嵌合突条部、46…収容凹部、48…保持部、48a…保持孔、51…給電端子、52…雌端子部、53…接続部、54…リード線、61…空隙維持手段としての第1グロメット、63a…第2嵌合部としての嵌合溝、64…空隙維持凹部、71…第2グロメット、81…ポッティング材、101…空隙維持手段としてのグロメット、110…空隙維持手段としての閉塞材、B…電源装置。
Claims (7)
- ケースと、電源装置に接続されるリード線が接続され前記ケースにて保持された少なくとも1つの給電端子と、を備えた給電装置であって、
前記給電端子は、板状の雄端子部が挿入される筒状の雌端子部と、該雌端子部と一体に形成され前記リード線が接続される接続部とを有し、
前記ケースは、前記接続部を収容する収容凹部と、前記収容凹部内に開口し前記雌端子部が挿入される保持孔を備えた保持部とを有し、
前記収容凹部内には、前記保持部にて保持された前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の端部から前記雌端子部を覆い少なくとも前記雌端子部内の空隙を維持する空隙維持手段が配置されるとともに、前記空隙維持手段の外側を覆うようにポッティング材が充填されていることを特徴とする給電装置。 - 請求項1に記載の給電装置において、
前記空隙維持手段は、空隙維持凹部を有し、前記空隙維持凹部の開口部が前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部と対向するように若しくは前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部が前記空隙維持凹部内に配置されるように前記収容凹部内に配置されるとともに、前記空隙維持凹部の開口の周縁部が前記収容凹部の内周面に当接する第1グロメットであることを特徴とする給電装置。 - 請求項1に記載の給電装置において、
前記空隙維持手段は、前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部を覆うように前記雌端子部に塗布されたチキソ性を有する樹脂材料よりなる閉塞材であることを特徴とする給電装置。 - 請求項2に記載の給電装置において、
前記収容凹部の内周面には、前記雌端子部を囲繞するように第1嵌合部が設けられ、
前記第1グロメットは、前記空隙維持凹部の開口の周縁部に、前記第1嵌合部と凹凸嵌合する第2嵌合部を有することを特徴とする給電装置。 - 請求項2又は請求項4に記載の給電装置において、
前記第1グロメットの側方に配置されて、前記第1グロメットを貫通した前記リード線を支持する第2グロメットを備え、
前記第1グロメットと前記第2グロメットとが一体に形成されていることを特徴とする給電装置。 - 請求項1に記載の給電装置において、
前記ケースは樹脂材料よりなり、
前記空隙維持手段は、空隙維持凹部を有し、前記空隙維持凹部の開口部が前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部と対向するように若しくは前記雌端子部における前記雄端子部が挿入される側と反対側の開口部が前記空隙維持凹部内に配置されるように前記収容凹部内に配置されるとともに、前記空隙維持凹部の開口の周縁部が前記収容凹部の内周面に当接する樹脂製のカバーであることを特徴とする給電装置。 - 有底円筒状のハウジングケースと、
前記ハウジングケースの開口部の少なくとも一部を閉塞するエンドフレームと、
前記ハウジングケース内に配置され複数のコイルを有するステータと、
前記ハウジングケースの開口部に配置され、径方向外側に向かって延出された板状の雄端子部を有し複数の前記コイルの端部が接続されるバスバーを保持した端子保持装置と、
前記雄端子部が前記雌端子部内に挿入されるように前記ハウジングケース及び前記エンドフレームに対して配置された請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載された給電装置と、
を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
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