JP2009277756A - ツェナーダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子面積の縮小を図りつつ、ツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化を抑制する。
【解決手段】n-型基板1の表層部において、n-型基板1の表面から所定深さの位置までp+型不純物層2を形成すると共に、p+型不純物層2の両側もしくはこれを囲むように、n-型基板1の表面からp+型不純物層2と同等もしくはそれよりも深いトレンチ3を形成する。そして、トレンチ3の内部に内壁絶縁膜4とn+型ドープトPoly−Si5を配置し、トレンチ3の下方において、トレンチ3の底面からn-型基板1に向かって伸びるようにn+型不純物層6を形成する。また、n-型基板1の表面に、層間絶縁膜7を形成し、コンタクトホール7a、7bを通じて、n+型ドープトPoly−Si5と電気的に接続されるようにカソード電極8を備えると共に、p+型不純物層2と電気的に接続されるようにアノード電極9を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定場所の電位をツェナー電圧(降伏電圧)に固定する際などに用いられるツェナーダイオードおよびその製造方法に関するものである。
従来、特許文献1において、PN接合で発生する電界を緩和するために、n+型不純物層の周辺部近傍にn-型不純物層を配置することでn+型不純物層を囲み、p+型不純物層とn-型不純物層とによるPN接合の境界部と基板表面のシリコン酸化膜との界面部に発生するトラップ準位を低減し、ツェナー電圧(降伏電圧)の時間変動を抑制する技術が開示されている。
特開2006−108272号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構造では、基板表面においてp+型不純物層内にn+型不純物層およびそれを囲むように配置されたn-型不純物層を形成した構造としており、基板表面にデバイスを形成しているため、素子面積が大きくなるという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、素子面積の縮小を図りつつ、ツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化を抑制することが可能なツェナーダイオードおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体基板の少なくとも表層部に備えられた第1導電型の半導体領域(1)と、半導体領域(1)の表層部において、該半導体領域(1)の表面から所定深さとなるように形成された第2導電型不純物層(2)と、第2導電型不純物層(2)と同じもしくはそれよりも深く、該第2導電型不純物層(2)と接するように形成されたトレンチ(3)と、トレンチ(3)の内壁面に形成された内壁絶縁膜(4)と、内壁絶縁膜(4)を介してトレンチ(3)内に埋め込まれた導体層(5)と、導体層(5)と接するように、トレンチ(3)の底面から下方に形成され、半導体領域(1)よりも高濃度とされた第1導電型不純物層(6)と、半導体領域(1)の表面に形成され、コンタクトホール(7a、7b)が形成された層間絶縁膜(7)と、層間絶縁膜(7)に形成されたコンタクトホール(7a)を通じて導体層(5)と電気的に接続された第1電極(8)と、層間絶縁膜(7)に形成されたコンタクトホール(7b)を通じて第2導電型不純物層(2)と電気的に接続された第2電極(9)と、を備えていることを特徴としている。
このような構造のツェナーダイオードでは、半導体領域(1)が電界緩和層として機能するため、ツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化を抑制することが可能となる。すなわち、PN接合部分において不純物濃度の変化が急峻であると、バンドギャップが小さくなるため、それを飛び越えてしまいリークが発生し易くなるが、不純物濃度が小さな半導体領域(1)が形成されているため、不純物濃度の変化がその分緩やかになり、リークの発生を抑制することが可能となる。このため、リークに起因したツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化を抑制することができる。
また、PN接合を構成する第2導電型不純物層(2)と第1導電型不純物層(6)の境界部が酸化膜と接した構造にならないため、トラップ準位が発生しない。このことからも、ツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化が起こり難くなるようにできる。
例えば、請求項2に記載したように、トレンチ(3)を第2導電型不純物層(2)の両側に1つずつ、もしくは該第2導電型不純物層(2)を囲むように形成し、各トレンチ(3)内に内壁絶縁膜(4)を介して導体層(5)を配置すると共に、導体層(5)と電気的に接続される第1電極(8)もそれぞれ備えた構造とすることができる。
また、請求項3に記載したように、第2導電型不純物層(2)を貫通するように1つトレンチ(3)を形成することもできる。
このように、トレンチ(3)を1つにした構造とすれば、上記請求項1に記載した効果が得られると共に、トレンチ(3)の数を少なくする分だけ、さらに素子面積を縮小することが可能になる。
請求項4〜5に記載の発明は、請求項1ないし3に記載のツェナーダイオードの製造方法に関するものである。これらの製造方法により、請求項1ないし3に記載のツェナーダイオードを製造することが可能となる。
すなわち、請求項4に記載したように、少なくとも表層部に第1導電型の半導体領域(1)が形成された半導体基板を用意する工程と、半導体領域(1)の表面から所定深さとなるように第2導電型不純物層(2)を形成する工程と、第2導電型不純物層(2)よりも深くなるようにトレンチ(3)を形成する工程と、トレンチ(3)内に内壁絶縁膜(4)を形成すると共に、該内壁絶縁膜(4)を介して第1導電型不純物がドープされたドープトPoly−Si(5)を配置することで、トレンチ(3)を埋め込む工程と、トレンチ(3)の底面から下方に向けてドープトPoly−Si(5)内の第1導電型不純物を拡散させることにより、半導体領域(1)よりも高濃度となる第2導電型不純物層(6)を形成する工程と、半導体領域(1)の表面に層間絶縁膜(7)を形成する工程と、層間絶縁膜(7)に対して、ドープトPoly−Si(5)に繋がるコンタクトホール(7a)を形成すると共に、第1導電型不純物層(2)に繋がるコンタクトホール(7b)を形成する工程と、層間絶縁膜(7)に形成したドープトPoly−Si(5)に繋がるコンタクトホール(7a)を通じてドープトPoly−Si(5)に電気的に接続される第1電極(8)を形成すると共に、第1導電型不純物層(2)に繋がるコンタクトホール(7b)を通じて第1導電型不純物層(2)と電気的に接続される第2電極(9)を形成する工程と、を含む製造方法により、上述したツェナーダイオードを製造することができる。
また、請求項5に記載したように、トレンチ(3)の底面に第1導電型不純物のイオン注入を行うと共に、それを熱拡散させることにより、半導体領域(1)よりも高濃度となる第2導電型不純物層(6)を形成することによっても、上述したツェナーダイオードを製造することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。以下、この図を参照して、本実施形態にかかるツェナーダイオードの構造について説明する。
図1に示すように、n-型基板1の表層部において、n-型基板1の表面から所定深さの位置までp+型不純物層2が形成されている。また、このp+型不純物層2の両側それぞれに1つずつ、もしくは、p+型不純物層2を囲むように、n-型基板1の表面からp+型不純物層2と同じもしくはそれよりも深いトレンチ3が形成されている。トレンチ3の側面はp+型不純物層2と接した状態となっており、少なくともトレンチ3の深さはp+型不純物層2と接した位置においてp+型不純物層2よりも深くされている。
トレンチ3の内部には、トレンチ3の内壁面を覆うように形成された酸化膜等で構成された内壁絶縁膜4と、内壁絶縁膜4内においてトレンチ3を埋め込むように配置されたn型ドープトPoly−Si5が配置されている。また、トレンチ3の下方において、トレンチ3の底面からn-型基板1に向かって伸びるようにn+型不純物層6が形成されている。このn+型不純物層6はn+型ドープトPoly−Si5と接触した状態とされることで、n+型不純物層6とn+型ドープトPoly−Si5とが電気的に接続されている。
また、n-型基板1の表面には、層間絶縁膜7が形成されている。そして、この層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホール7a、7bを通じて、n+型ドープトPoly−Si5と電気的に接続されるようにカソード電極8が備えられていると共に、p+型不純物層2と電気的に接続されるようにアノード電極9が備えられている。このようにして、本実施形態にかかるツェナーダイオードが備えられている。
なお、図1では、ツェナーダイオードをSOI基板に形成した場合を想定して、SOI層を構成するn-型基板1の裏面側に埋込酸化膜10が形成されたものを図示しているが(ただし、埋込酸化膜10を挟んでn-型基板1と反対側に備えられた支持基板に関しては図示を省略)、単にn-型基板1にツェナーダイオードを備えたものであっても構わない。
次に、上記のように構成されたツェナーダイオードの製造方法について説明する。図2は、図1に示したツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。この図を参照して説明する。
〔図2(a)に示す工程〕
まず、n-型基板1の表層部において、n-型基板1の表面から所定深さの位置までp+型不純物層2を形成する。例えば、図示しないレジスト等のマスクを配置したのち、ボロンなどのp型不純物のイオン注入および熱拡散により、p+型不純物層2を形成する。そして、酸化膜などのエッチングマスクを配置したのち、異方性エッチングを行うことにより、n-型基板1の表面からp+型不純物層2の両側それぞれに1つずつ、もしくは、p+型不純物層2を囲むようにトレンチ3を形成する。
〔図2(b)に示す工程〕
熱酸化処理を行うことにより、トレンチ3の内壁面を熱酸化することで内壁絶縁膜4を形成する。そして、トレンチ3の底面のみが開口するマスクを配置したのち、異方性エッチングを行うことによってトレンチ3の底面において内壁絶縁膜4を除去する。
〔図2(c)に示す工程〕
+型ドープトPoly−Si5をトレンチ3の内部に埋め込まれるように形成したのち、エッチバックなどによりn+型ドープトPoly−Si5の不要部分、つまりトレンチ3の内部に埋め込まれた部分以外を除去する。そして、アニール処理を行うことにより、n型ドープトPoly−Si3内のn型不純物を固相拡散させ、トレンチ3の下方にn+型不純物層6を形成する。
〔図2(d)に示す工程〕
酸化膜や窒化膜などを成膜することによって層間絶縁膜7を形成したのち、エッチングマスクを配置してから層間絶縁膜7を異方性エッチングすることでコンタクトホール7a、7bを形成する。そして、層間絶縁膜7上に電極材料となるAlなどの金属を配置したのち、それをパターニングすることでカソード電極8およびアノード電極9を形成する。これにより、図1に示したツェナーダイオードが完成する。
以上説明した本実施形態のツェナーダイオードでは、p+型不純物層2の下面とn-型基板1との接触部分全体がツェナー降伏を起こす場所となる。つまり、p+型不純物層2がアノード層として機能し、n-型基板1がカソード層として機能する。したがって、これらの接触部分全体でツェナー降伏時には電流を流す縦型構造のツェナーダイオードとして動作する。
このような構造のツェナーダイオードでは、n-型基板1が電界緩和層として機能するため、ツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化を抑制することが可能となる。すなわち、PN接合部分において不純物濃度の変化が急峻であると、バンドギャップが小さくなるため、それを飛び越えてしまいリークが発生し易くなるが、不純物濃度が小さなn-型基板1が形成されているため、不純物濃度の変化がその分緩やかになり、リークの発生を抑制することが可能となる。このため、リークに起因したツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化を抑制することができる。
また、PN接合を構成するp+型不純物層2とn+型不純物層6の境界部が酸化膜と接した構造にならないため、トラップ準位が発生しない。このことからも、ツェナー電圧(降伏電圧)の経時変化が起こり難くなるようにできる。
そして、このように、トレンチ3を形成し、p+型不純物層2の下面とn-型基板1との接触部分全体がツェナー降伏を起こす場所となるようにしているため、縦型構造となり、接合面積を大きくすることができる。これにより、基板表面にデバイスを形成している場合と比較して素子面積を小さくすることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してツェナーダイオードの製造方法を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。この図に示すように、図3(a)、(b)に示す工程では、図2(a)、(b)と同様の工程を行い、トレンチ3内に内壁絶縁膜4を形成する工程まで行う。そして、図3(c)に示す工程において、トレンチ3以外をマスクで覆った状態でリンやヒ素などのn型不純物のイオン注入および熱拡散を行うことにより、トレンチ3の下方にn+型不純物層6を形成する。続いて、図3(d)に示す工程において、n+型ドープトPoly−Si5をトレンチ3の内部に埋め込まれるように形成したのち、エッチバックなどによりn+型ドープトPoly−Si5の不要部分、つまりトレンチ3の内部に埋め込まれた部分以外を除去する。その後は、上記図2(d)と同様の工程を行うことで、第1実施形態に示した構造のツェナーダイオードが完成する。
このように、イオン注入および熱拡散によってトレンチ3の下方にn+型不純物層6を形成するようにしても、上記と同様の構造のツェナーダイオードを形成することができる。そして、イオン注入によって直接n+型不純物層6を形成しているため、n+型ドープトPoly−Si5内のn型不純物を固相拡散させる場合と比較して、より高濃度にすることができ、ツェナー電圧(降伏電圧)の調整が容易になる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態のツェナーダイオードは、第1実施形態に対してトレンチ3、内壁絶縁膜4、n+型ドープトPoly−Si5およびn+型不純物層6の形成位置および形成個数を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図4は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。この図に示されるように、本実施形態のツェナーダイオードでは、p+型不純物層2内を貫通するようにトレンチ3が形成されており、このトレンチ3内に内壁絶縁膜4を介してn+型ドープトPoly−Si5が配置されていると共に、トレンチ3の下方においてp+型不純物層2よりも深い位置にn+型不純物層6が形成された構造となっている。なお、本図では、ドープトPoly−Si5と電気的に接続されるカソード電極8のみ示してあるが、別断面においてp+型不純物層2と電気的に接続されるアノード電極9も配置されている。
このように、トレンチ3や内壁絶縁膜4およびn+型ドープトPoly−Si5を1つのみの構造とする場合であっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができると共に、数を少なくする分だけ、さらに素子面積を縮小することが可能になる。
図5は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。この図に示すように、図5(a)に示す工程において、p+型不純物層2を形成したのち、図5(b)に示す工程において、p+型不純物層2を貫通するようにトレンチ3を形成する。そして、図5(c)、(d)に示す工程において、図2(b)、(c)と同様の工程を行うことにより、内壁絶縁膜4やドープトPoly−Si5およびn+型不純物層6を形成する。その後は、上記図2(d)と同様の工程を行うことで、図4に示した本実施形態の構造のツェナーダイオードが完成する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第3実施形態に対してツェナーダイオードの製造方法を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。この図に示すように、図6(a)〜(c)に示す工程では、図5(a)〜(c)と同様の工程を行い、トレンチ3内に内壁絶縁膜4を形成する工程まで行う。そして、図6(d)に示す工程において、トレンチ3以外をマスクで覆った状態でリンやヒ素などのn型不純物のイオン注入および熱拡散を行うことにより、トレンチ3の下方にn+型不純物層6を形成する。続いて、図示しないが、n+型ドープトPoly−Si5をトレンチ3の内部に埋め込まれるように形成したのち、エッチバックなどによりn+型ドープトPoly−Si5の不要部分、つまりトレンチ3の内部に埋め込まれた部分以外を除去する。その後は、上記図2(d)と同様の工程を行うことで、第3実施形態に示した構造のツェナーダイオードが完成する。
このように、イオン注入および熱拡散によってトレンチ3の下方にn+型不純物層6を形成するようにしても、上記と同様の構造のツェナーダイオードを形成することができる。そして、イオン注入によって直接n+型不純物層6を形成しているため、n+型ドープトPoly−Si5内のn型不純物を固相拡散させる場合と比較して、より高濃度にすることができ、ツェナー電圧(降伏電圧)の調整が容易になる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態のツェナーダイオードは、第1実施形態に対してトレンチ3やn+型不純物層6の形成深さとp+型不純物層2の形成深さの関係を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。この図に示されるように、本実施形態のツェナーダイオードでは、p+型不純物層2に対してトレンチ3やn+型不純物層6が十分に深くなるようにし、第1実施形態よりもn+型不純物層6とp+型不純物層2との間の間隔を空けるようにしている。
このような構成とすることにより、以下の効果を得ることができる。これについて、図8を参照して説明する。図8(a)、(b)は、第1実施形態と本実施形態のツェナーダイオードの動作中に掛かる電界の状態を表した模式図である。
本実施形態に示すツェナーダイオードも第1実施形態に示したものと同様、p+型不純物層2の下面とn-型基板1との接触部分全体がツェナー降伏を起こす場所となる。しかしながら、第1実施形態の構造のようにn+型不純物層6とp+型不純物層2との間の間隔が狭いと、p+型不純物層2の下面全体でツェナー降伏を起こすものの、図8(a)中の矢印で示したように主にn+型不純物層6の近傍に電界が掛かることになる。
これに対し、本実施形態の構造のようにn+型不純物層6とp+型不純物層2との間の間隔が広いと、p+型不純物層2の下面全体でツェナー降伏を起こし、かつ、図8(b)中の矢印で示したようにp+型不純物層2の下面全域に均等に電界が掛かることになる。このため、より安定的に動作するツェナーダイオードとすることが可能となる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態のツェナーダイオードは、第5実施形態に対してp+型不純物層2のコンタクト領域の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図9は、本実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。この図に示されるように、本実施形態では、p+型不純物層2内にさらに高不純物濃度となるコンタクト用のp++型不純物層11を形成している。このように、p++型不純物層11を形成することにより、コンタクト抵抗を低減することが可能となる。さらに、このような構造にする場合、p+型不純物層2の不純物濃度を薄くして電界緩和層として機能させることもでき、これにより、逆方向の電圧が印加されるような場合に対しても、変動に強い素子となるようにすることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、n-型基板1に直接ツェナーダイオードを形成するような形態について説明したが、半導体基板にn-型半導体領域(ウェル領域)を配置し、その中にツェナーダイオードを形成するような形態であっても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、トレンチ3内に内壁絶縁膜4を介してn+型ドープトPoly−Si5を配置した構造としたが、導体層であれば、他の構造のもの、例えばカソード電極8がそのまま埋め込まれるような構造であっても構わない。ただし、このような構造とするには、第2、第4実施形態に示した製造方法のように、n+型不純物層6をイオン注入で形成することが必要になる。
さらに、上記各実施形態で示したツェナーダイオードを構成する各種構成要素の形状等に関しては適宜変更可能である。図10、図11は、n+型不純物層6やp+型不純物層2の構造を変更した場合のツェナーダイオードの断面図である。例えば、図10に示すように、n+型不純物層6がトレンチ3の底面のみでなく、トレンチ3の底面から横方向に広がるような形状であっても良い。このような構造は、熱処理における熱の掛かり具合によって生じるが、このような構成であっても上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、図11に示すように、p+型不純物層2の底部が平坦となるようにすることもできる。
上記実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型とするツェナーダイオードを例に挙げて説明したが、これらの導電型を反転させたツェナーダイオードに対しても、本発明を適用することが可能である。例えば、第1実施形態において、導電型を反転させた場合、図12のような構造となる。このように、導電型を反転させた構造のツェナーダイオードとすることもできる。
本発明の第1実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。 図1に示すツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。 本発明の第3実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。 図4に示すツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。 本発明の第4実施形態にかかるツェナーダイオードの製造工程を示した断面図である。 本発明の第5実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。 (a)は、第1実施形態に示したツェナーダイオードの動作中にかかる電界の様子を示した断面図、(b)は、第5実施形態に示したツェナーダイオードの動作中にかかる電界の様子を示した断面図である。 本発明の第6実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。 他の実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。 他の実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。 他の実施形態にかかるツェナーダイオードの断面図である。
符号の説明
1 n-型基板
2 p+型不純物層
3 トレンチ
4 内壁絶縁膜
5 n+型ドープトPoly−Si
6 型不純物層
7 層間絶縁膜
8 カソード電極
9 アノード電極

Claims (5)

  1. 半導体基板の少なくとも表層部に備えられた第1導電型の半導体領域(1)と、
    前記半導体領域(1)の表層部において、該半導体領域(1)の表面から所定深さとなるように形成された第2導電型不純物層(2)と、
    前記第2導電型不純物層(2)と同じもしくはそれよりも深く、該第2導電型不純物層(2)と接するように形成されたトレンチ(3)と、
    前記トレンチ(3)の内壁面に形成された内壁絶縁膜(4)と、
    前記内壁絶縁膜(4)を介して前記トレンチ(3)内に埋め込まれた導体層(5)と、
    前記導体層(5)と接するように、前記トレンチ(3)の底面から下方に形成され、前記半導体領域(1)よりも高濃度とされた第1導電型不純物層(6)と、
    前記半導体領域(1)の表面に形成され、コンタクトホール(7a、7b)が形成された層間絶縁膜(7)と、
    前記層間絶縁膜(7)に形成されたコンタクトホール(7a)を通じて前記導体層(5)と電気的に接続された第1電極(8)と、
    前記前記層間絶縁膜(7)に形成されたコンタクトホール(7b)を通じて前記第2導電型不純物層(2)と電気的に接続された第2電極(9)と、を備えていることを特徴とするツェナーダイオード。
  2. 前記トレンチ(3)は、前記第2導電型不純物層(2)の両側に1つずつ、もしくは該第2導電型不純物層(2)を囲むように形成されており、各トレンチ(3)内に前記内壁絶縁膜(4)を介して前記導体層(5)が配置されていると共に、前記導体層(5)と電気的に接続される前記第1電極(8)が備えられていることを特徴とする請求項1に記載のツェナーダイオード。
  3. 前記トレンチ(3)は、前記第2導電型不純物層(2)を貫通するように1つ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のツェナーダイオード。
  4. 少なくとも表層部に第1導電型の半導体領域(1)が形成された半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体領域(1)の表面から所定深さとなるように第2導電型不純物層(2)を形成する工程と、
    前記第2導電型不純物層(2)よりも深くなるようにトレンチ(3)を形成する工程と、
    前記トレンチ(3)内に内壁絶縁膜(4)を形成すると共に、該内壁絶縁膜(4)を介して第1導電型不純物がドープされたドープトPoly−Si(5)を配置することで、前記トレンチ(3)を埋め込む工程と、
    前記トレンチ(3)の底面から下方に向けて前記ドープトPoly−Si(5)内の前記第1導電型不純物を拡散させることにより、前記半導体領域(1)よりも高濃度となる第2導電型不純物層(6)を形成する工程と、
    前記半導体領域(1)の表面に層間絶縁膜(7)を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜(7)に対して、前記ドープトPoly−Si(5)に繋がるコンタクトホール(7a)を形成すると共に、前記第1導電型不純物層(2)に繋がるコンタクトホール(7b)を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜(7)に形成した前記ドープトPoly−Si(5)に繋がるコンタクトホール(7a)を通じて前記ドープトPoly−Si(5)に電気的に接続される第1電極(8)を形成すると共に、前記第1導電型不純物層(2)に繋がるコンタクトホール(7b)を通じて前記第1導電型不純物層(2)と電気的に接続される第2電極(9)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とするツェナーダイオードの製造方法。
  5. 少なくとも表層部に第1導電型の半導体領域(1)が形成された半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体領域(1)の表面から所定深さとなるように第2導電型不純物層(2)を形成する工程と、
    前記第2導電型不純物層(2)よりも深くなるようにトレンチ(3)を形成する工程と、
    前記トレンチ(3)内に内壁絶縁膜(4)を形成する工程と、
    前記トレンチ(3)の底面に第1導電型不純物のイオン注入を行うと共に、それを熱拡散させることにより、前記半導体領域(1)よりも高濃度となる第2導電型不純物層(6)を形成する工程と、
    前記トレンチ(3)内に、前記内壁絶縁膜(4)を介して導体層(5)を埋め込む工程と、
    前記半導体領域(1)の表面に層間絶縁膜(7)を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜(7)に対して、前記導体層(5)に繋がるコンタクトホール(7a)を形成すると共に、前記第1導電型不純物層(2)に繋がるコンタクトホール(7b)を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜(7)に形成した前記導体層(5)に繋がるコンタクトホール(7a)を通じて前記導体層(5)に電気的に接続される第1電極(8)を形成すると共に、前記第1導電型不純物層(2)に繋がるコンタクトホール(7b)を通じて前記第1導電型不純物層(2)と電気的に接続される第2電極(9)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とするツェナーダイオードの製造方法。
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