JP2009276790A - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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隆平 天野
Koji Miwa
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恵紘 横手
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Abstract

【課題】
投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図ることを可能とする投写型映像表示装置および投写型表示システムを提供する。
【解決手段】
投写型映像表示装置は、映像光を生成する映像光生成部40と、映像光をスクリーン上に投写する投写光学系とを備え、映像生成部は、映像信号に応じて光を変調する光変調素子440を有しており、投写光学系は、映像光生成部から出射された映像光を出射する投写レンズ41と投写レンズから出射された映像光をスクリーン側に反射する反射ミラー50とを有しており、光変調素子の有効表示領域は、投写レンズの光軸に対して一方に設けられることを特徴とする。
【選択図】図12

Description

本発明は、スクリーン上に映像光を投写する投写光学系を有する投写型映像表示装置および投写型表示システムに関する。
従来、光源が発する光を変調する光変調素子と、光変調素子から出射される光をスクリーン上に投写する投写レンズとを有する投写型映像表示装置が知られている。
ここで、スクリーン上に映像を大きく表示するためには、投写レンズとスクリーンとの距離を長くとる必要がある。これに対して、投写レンズから出射される光をスクリーン側に反射する反射ミラーを利用して、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図った投写型表示システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
ここで、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図ると、投写型映像表示装置がスクリーンに近くなり、投写型映像表示装置がユーザの視野に入ることになるため、スクリーンの上下又は横から斜め投写を行う必要がある。例えば、上述した投写型表示システムでは、光変調素子と投写光学系の位置を上下方向にシフトするとともに、反射ミラーとして凸面ミラーを用いることにより、投写距離の短縮と斜め投写を行っている。
また、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図るために、反射ミラーは、投写レンズから出射される光が斜め方向からスクリーンに入射することを可能とする位置及び角度で配置される。例えば、上述した投写型表示システムでは、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図るために、凸面ミラーが反射ミラーとして用いられる。
特開2004−45894号公報(請求項1、図2など) EP1865374号公報 特開2005−316250号公報 EP0415275号公報 特開2000−136643号公報 特開平08−238956号公報 US2004/156117号公報 特開2004−085752号公報
ここで、スクリーン上に投写される映像を適切に表示するためには、反射ミラーの配置は非常に重要な要素である。従って、ユーザが反射ミラーに接触すると、反射ミラーの角度などが変わってしまい、スクリーン上に投写される映像が適切に表示されなくなってしまう。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、スクリーン上に映像光を投写しているときであっても、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図るために設けられた反射ミラーの配置精度を良好に保つことを可能とする投写型映像表示装置および投写型表示システムを提供することを目的とする。
本発明の一の特徴は、映像光を生成する映像光生成部(映像光生成部40)と、前記映像光をスクリーン(スクリーン11)上に投写する投写光学系(投写光学系300)とを備えた投写型映像表示装置において、前記映像生成部は、映像信号に応じて光を変調する光変調素子(光変調素子440)を有しており、前記投写光学系は、前記映像光生成部から出射された前記映像光を出射する投写レンズ(投写レンズ41)と前記投写レンズから出射された前記映像光を前記スクリーン側に反射する反射ミラー(非球面ミラー50)とを有しており、前記光変調素子の有効表示領域は、前記投写レンズの光軸(光軸中心L)に対して一方(例えば、下方)に設けられることを要旨とする。
かかる特徴によれば、光変調素子の有効表示領域が投写レンズよりも、例えば下方に設けられているため、投写レンズから出射される映像光は、投写レンズの斜め上方に向けて出射される。これにより、より広角な斜め投写が実現できるため、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離をさらに短縮することが可能である。投写型映像表示装置とスクリーンとの距離をさらに短縮することができるため、ユーザが反射ミラーに接触して反射ミラーの角度などが変わることを抑制することができる。
従って、スクリーン上に映像光を投写しているときであっても、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図るために設けられた反射ミラーの配置精度を良好に保つことができる。
本発明の一の特徴は、上述した一の特徴において、前記映像生成部は、光源としてUHPランプ(光源410)を有しており、前記UHPランプからの光は、青色成分光、緑色成分光および赤色成分光の順に分離され、前記光変調素子へ導かれることを要旨とする。
本発明の一の特徴は、上述した一の特徴において、前記映像生成部は、光源として固体光源を有することを要旨とする。
本発明の一の特徴は、投写型表示システム(投写型表示システム100)において、本発明の投写型映像表示装置(投写型映像表示装置30)と、前記映像光が投写されるスクリーン(スクリーン11)と、を備えることを要旨とする。
本発明によれば、スクリーン上に映像光を投写しているときであっても、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離の短縮を図るために設けられた反射ミラーの配置精度を良好に保つことを可能とする投写型映像表示装置および投写型表示システムを提供することができる。
第1実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(正面視)。 第1実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。 第1実施形態に係る投写型映像表示装置30の構成を示す図である。 第2実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。 第2実施形態に係る非球面ミラー50を示す図である。 第2実施形態に係る集光面aを示す図である。 第2実施形態に係る防護カバー160を示す図である。 第3実施形態に係る非球面ミラー50を示す図である。 第3実施形態に係る集光面aを示す図である。 第3実施形態に係る防護カバー160を示す図である。 第4実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。 第5実施形態に係る映像光生成部40の構成を示す図である。 第6実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。 第7実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。 第8実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。 第9実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。
以下において、本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
(投写型表示システムの構成)
以下において、第1実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(正面視)。図2は、第1実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。
図1及び図2に示すように、投写型表示システム100は、本体部10と、台座部20と、投写型映像表示装置30とを有する。
本体部10は、投写型表示システム100の上下方向に延びる形状を有する。本体部10は、映像が投写されるスクリーン11を有する。
台座部20は、本体部10の下面に設けられており、本体部10を支持する。台座部20は、車輪21a及び車輪21bを有しており、車輪21a及び車輪21bは、投写型表示システム100を移動可能とする。
投写型映像表示装置30は、映像光生成部40と、投写レンズ41と、非球面ミラー50と、防護カバー60とを有する。投写型映像表示装置30は、本体部10の上部に設けられる。ここで、投写レンズ41及び非球面ミラー50は、後述するように、投写光学系300を構成する(図3を参照)。
なお、第1実施形態では、投写型映像表示装置30は、本体部10の上部に設けられるが、これに限定されるものではない。
具体的には、投写型映像表示装置30は、本体部10の下部に設けられていてもよい。この場合には、投写型映像表示装置30は、天地逆転された状態で配置される。
また、投写型映像表示装置30は、本体部10の左部又は右部に設けられていてもよい。この場合には、投写型映像表示装置30は、略90°回転された状態で配置される。
投写型映像表示装置30は、図3に示すように、映像光生成部40と、投写光学系300とによって構成される。図3では、防護カバー60が省略されていることに留意すべきである。映像光生成部40は、光学エンジン200に加えて、電源回路(不図示)、映像信号処理回路(不図示)などを有する。
光学エンジン200は、図3に示すように、光源410と、1対のフライアイレンズ420と、PBSアレイ430と、複数の光変調素子440(光変調素子440R、光変調素子440G及び光変調素子440B)と、クロスダイクロイックプリズム450とを有する。
光源410は、バーナ及びリフレクタによって構成されるUHPランプである。
各フライアイレンズ420は、微小レンズ群によって構成されており、光源410から出射された光を均一化する。
PBSアレイ430は、一対のフライアイレンズ420から出射された光の偏光方向を揃える素子である。
光変調素子440は、映像信号に応じて各色成分光を変調する素子である。光変調素子440は、例えば、液晶パネルなどである。
クロスダイクロイックプリズム450は、各光変調素子440から出射された光を合成する。具体的には、クロスダイクロイックプリズム450は、光変調素子440Rから出射された赤色成分光及び光変調素子440Bから出射された青色成分光を反射する。一方で、クロスダイクロイックプリズム450は、光変調素子440Gから出射された光を透過する。なお、クロスダイクロイックプリズム450によって合成された光は、投写レンズ41に入射することに留意すべきである。
光学エンジン200は、複数のレンズ群(レンズ461〜レンズ466)と、複数のミラー群(ミラー471、ミラー472、ミラー481〜ミラー483)とを有する。
レンズ461は、青色成分光が光変調素子440Bに照射されるように、青色成分光を略平行光化するコンデンサレンズである。レンズ462は、緑色成分光が光変調素子440Gに照射されるように、緑色成分光を略平行光化するコンデンサレンズである。レンズ463は、赤色成分光が光変調素子440Rに照射されるように、赤色成分光を略平行光化するコンデンサレンズである。
レンズ464〜レンズ466は、青色成分光及び緑色成分光の光路長と赤色成分光の光路長との違いを調整するリレーレンズである。
ミラー471は、青色成分光を反射して、赤色成分光及び緑色成分光を透過するダイクロイックミラーである。ミラー472は、緑色成分光を反射して、赤色成分光を透過するダイクロイックミラーである。
ミラー481は、青色成分光を反射して、青色成分光を光変調素子440Bに導くミラーである。ミラー482及びミラー483は、赤色成分光を反射して、赤色成分光を光変調素子440Rに導くミラーである。
なお、第1実施形態では、光源410としてUHPランプを用いるが、これに限定されるものではない。具体的には、光源410として、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)などの固体光源を用いてもよい。この場合には、フライアイレンズ420、PBSアレイ430、複数のレンズ群及び複数のミラー群を用いない光学系の構成も考えられる。
投写光学系300は、図3に示すように、投写レンズ41と、非球面ミラー50とを有している。投写レンズ41は、光学エンジン200に設けられたクロスダイクロイックプリズム450によって合成された光(映像光)を非球面ミラー50側に出射する。非球面ミラー50は、投写レンズ41から出射された映像光を広角化して、映像光をスクリーン11側に反射する。
非球面ミラー50は、投写型映像表示装置30の壁面(第1実施形態では、投写型映像表示装置30)に固定されたアーム部材52a及びアーム部材52bに取り付けられる。非球面ミラー50は、投写レンズ41から出射された光を集光し、スクリーン11側に反射する非球面ミラーである。
なお、第1実施形態では、投写光学系300の後段に設けられたミラーは、非球面ミラー50であるが、これに限定されるものではない。具体的には、投写光学系300の後段に設けられたミラーは、自由曲面ミラーであってもよい。
図2に戻って、防護カバー60は、非球面ミラー50で反射される映像光の光路上に設けられる。具体的には、防護カバー60は、投写型映像表示装置30の下面に設けられており、非球面ミラー50にユーザが接触できないように、非球面ミラー50の下方を覆っている。防護カバー60は、透明樹脂やガラスなどの光透過性部材によって構成されており、非球面ミラー50で反射される映像光を透過する。
ここで、防護カバー60を構成する光透過性部材の種類に応じて、スクリーン11上に照射される映像光の光学特性(屈折率など)が変わるため、防護カバー60を構成する光透過性部材の種類を考慮して、投写光学系300の光学設計が行われることが好ましい。
(作用及び効果)
第1実施形態に係る投写型映像表示装置30によれば、防護カバー60が、非球面ミラー50で反射された映像光の光路上に設けられているため、ユーザが非球面ミラー50に接触して非球面ミラー50の角度などが変わることを抑制することができる。防護カバー60が、非球面ミラー50で反射された映像光を透過する光透過性部材によって構成されるため、スクリーン11上に照射される映像光が防護カバー60によって妨げられることがない。従って、投写型映像表示装置30とスクリーン11との距離の短縮を図るために設けられた反射ミラーの配置精度を良好に保つことができる。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第2実施形態との差異について図面を参照しながら説明する。
具体的には、上述した第1実施形態では、非球面ミラー50を保護する防護カバー60は、光透過性部材によって構成される。これに対して、第2実施形態では、防護カバー160は、非球面ミラー50によって集光された映像光が通る開口を有する。なお、防護カバー160は、光透過性部材によって構成される必要がない。
(投写型表示システムの構成)
以下において、第2実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図4は、第2実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である。なお、図4では、図2と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。図4に示すように、投写型表示システム100は、防護カバー60に代えて防護カバー160を有する。
(非球面ミラー及び防護カバーの構成)
以下において、第2実施形態に係る非球面ミラー及び防護カバーの構成について、図5〜図7を参照しながら説明する。
非球面ミラー50は、図5に示すように、投写型表示システム100の上下方向及び投写型表示システム100の左右方向に沿って湾曲した湾曲面51を有するミラーである。非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光は、集光面a上で集光された上で、スクリーン11上に投写される。ここで、集光面aとは、映像光の光束の広がりが最も小さくなる面である。
具体的には、図6に示すように、集光面a上において、非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光は、非球面ミラー50の湾曲面51の形状に応じた特定形状を有する領域bに集光される。なお、図6では、簡略化のために、領域bが楕円形状を有するものとして表しているが、領域bの形状は実際には複雑な形状となることに留意すべきである。
防護カバー160は、非球面ミラー50側からスクリーン11側に連通する開口161を有する。非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光は、防護カバー160に設けられた開口161を通ってスクリーン11上に照射される。
具体的には、図7に示すように、防護カバー160には、領域bに集光される映像光の特定形状に応じた開口161が設けられる。開口161のサイズは、集光面a上において映像光が集光される領域bのサイズよりも少なくとも大きい。なお、非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光が透過可能であれば、開口161の形状は、どのような形状であってもよい。
なお、開口161のサイズを小さくするために、開口161は集光面aの近傍に設けられていることが好ましい。ここで、集光面aの近傍とは、集光面aからの距離が“d”以内の範囲である。なお、“d”は、光変調素子440の中心を通過する光線の主光線上において、非球面ミラー50と集光面aとの距離を示している。
(作用及び効果)
第2実施形態に係る投写型映像表示装置30によれば、非球面ミラー50が、集光面a上において、投写レンズ41から出射された映像光を領域bに集光するため、防護カバー160に設けられる開口161を小さくすることができる。これによって、防護カバー160に開口161を設けたとしても、ユーザが非球面ミラー50に接触する可能性を抑制することができる。
また、防護カバー160の透過領域が光透過性部材によって構成される場合には、光透過性部材の種類に応じて投写光学系300の光学設計を行う必要がある。これに対して、第2実施形態に係る投写型映像表示装置30によれば、防護カバー160の透過領域が開口161であるため、光透過性部材の種類を考慮する必要がないため、投写光学系300の光学設計が容易となる。
[第3実施形態]
以下において、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第2実施形態と第3実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第2実施形態では、非球面ミラー50は、投写型表示システム100の上下方向及び投写型表示システム100の左右方向に沿って湾曲した湾曲面51を有するミラーである。これに対して、第3実施形態では、非球面ミラー50は、投写型表示システム100の上下方向に沿ってのみ湾曲した湾曲面51を有するミラーである。
また、上述した第2実施形態では、防護カバー160には、非球面ミラー50の湾曲面51の形状に応じた特定形状を有する開口161が設けられる。これに対して、防護カバー160には、投写型表示システム100の左右方向に長い矩形形状を有する開口161が設けられる。
(非球面ミラー及び防護カバーの構成)
以下において、第3実施形態に係る非球面ミラー及び防護カバーの構成について、図8〜図10を参照しながら説明する。
非球面ミラー50は、図8に示すように、投写型表示システム100の上下方向に沿ってのみ湾曲した湾曲面51を有するミラーである。非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光は、第2実施形態と同様に、集光面a上で集光された上で、スクリーン11上に投写される。
具体的には、図9に示すように、集光面a上において、非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光は、非球面ミラー50の湾曲面51の形状に応じた特定形状を有する領域bに集光される。なお、図9では、簡略化のために、領域bが投写型表示システム100の左右方向に長い矩形形状を有するものとして表しているが、領域bの形状は実際には複雑な形状となることに留意すべきである。
防護カバー160は、第2実施形態と同様に、非球面ミラー50側からスクリーン11側に連通する開口161を有する。非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光は、防護カバー160に設けられた開口161を通ってスクリーン11上に照射される。
具体的には、図10に示すように、防護カバー160には、投写型表示システム100の左右方向に長い矩形形状を有する開口161が設けられる。開口161のサイズは、集光面a上において映像光が集光される領域bのサイズよりも少なくとも大きい。なお、非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光を透過可能であれば、開口161の形状は、どのような形状であってもよい。
[第4実施形態]
以下において、第4実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第2実施形態と第4実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第2実施形態では、投写レンズ41から出射される映像光は1回のみ反射される。これに対して、投写レンズ41から出射される映像光は複数回(3回)に亘って反射される。
(投写型表示システムの構成)
以下において、第4実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図11は、第4実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。なお、図11では、上述した図2と同様の構成については同様の符号を付していることに留意すべきである。
図11に示すように、投写型表示システム100は、図2に示した構成に加えて、反射ミラー70と、反射ミラー80とを有する。
反射ミラー70は、投写レンズ41から出射される映像光を反射ミラー80側に反射する凸面ミラーである。また、反射ミラー70が凸面ミラーであるため、投写レンズ41から出射される映像光が拡大される。反射ミラー80は、反射ミラー70で反射された映像光を非球面ミラー50側に反射する凹面ミラーである。なお、投写レンズ41、反射ミラー70、反射ミラー80及び非球面ミラー50は、投写光学系を構成することに留意すべきである。
(作用及び効果)
第4実施形態に係る投写型映像表示装置30によれば、投写レンズ41から出射される映像光が、非球面ミラー50だけではなくて、反射ミラー70及び反射ミラー80で反射される。従って、投写型映像表示装置30の奥行き方向のサイズを小さくしても、投写型映像表示装置30は、投写レンズ41から出射される映像光を十分に拡大してスクリーン11上に投写することができる。
[第5実施形態]
以下において、第5実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第5実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第1実施形態では特に触れていないが、第5実施形態では、光変調素子440の有効表示領域は、投写レンズ41よりも下方に設けられている。
(映像光出射装置の構成)
以下において、第5実施形態に係る映像光出射装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図12は、第5実施形態に係る映像光生成部40の構成を示す図である。ここで、映像光生成部40は、図3と同様の構成を有している。図12では、第5実施形態の説明で必要な構成のみが図示されていることに留意すべきである。
図12に示すように、映像光生成部40では、光変調素子440の有効表示領域は、投写レンズ41よりも下方に設けられている。具体的には、光変調素子440の有効表示領域は、投写レンズ41の光軸中心Lよりも下方に設けられている。
これによって、投写レンズ41から出射される映像光は、投写レンズ41の斜め上方に向けて出射される。従って、投写レンズ41から出射された映像光をスクリーン11(図12では不図示)側に反射する非球面ミラー50は、投写レンズ41の斜め上方に設けられる。
(作用及び効果)
第5実施形態によれば、光変調素子440の有効表示領域が投写レンズ41よりも下方に設けられているため、投写レンズ41から出射される映像光は、投写レンズ41の斜め上方に向けて出射される。従って、より広角な斜め投写が実現できるため、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離をさらに短縮することが可能である。
[第6実施形態]
以下において、第6実施形態について図面を参照しながら説明する。第6実施形態は、第1実施形態と第5実施形態とを組み合わせた実施形態である。
(投写型表示システムの構成)
以下において、第6実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図13は、第6実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。なお、図13では、上述した図2と同様の構成については同様の符号を付していることに留意すべきである。
図13に示すように、投写型表示システム100では、投写レンズ41及び非球面ミラー50を覆うように、保護カバー261及び保護カバー262が設けられている。保護カバー262は、集光面aの近傍に設けられており、光透過性部材によって構成されている。保護カバー262は、非球面ミラー50の湾曲面51の形状に応じて集光される特定形状の光束を透過可能な形状を有する。なお、非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光を透過可能であれば、保護カバー262の形状は、どのような形状であってもよい。
なお、保護カバー261は、光透過性部材によって構成されている必要がないことは勿論である。非球面ミラー50は、保護カバー261の内側に設けられた保持機構によって、保護カバー261の内側に保持されている。
[第7実施形態]
以下において、第7実施形態について図面を参照しながら説明する。第7実施形態は、第2実施形態と第5実施形態とを組み合わせた実施形態である。
(投写型表示システムの構成)
以下において、第7実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図14は、第7実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。なお、図14では、上述した図4と同様の構成については同様の符号を付していることに留意すべきである。
図14に示すように、投写型表示システム100では、投写レンズ41及び非球面ミラー50を覆うように、保護カバー361が設けられている。保護カバー361は、集光面aの近傍に開口362を有している。開口362は、非球面ミラー50の湾曲面51の形状に応じて集光される特定形状の光束を透過可能な形状を有する。なお、非球面ミラー50の湾曲面51で反射された映像光を透過可能であれば、開口362の形状は、どのような形状であってもよい。
なお、非球面ミラー50は、保護カバー361の内側に設けられた保持機構によって、保護カバー361の内側に保持されている。
[第8実施形態]
以下において、第8実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第6実施形態と第8実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第6実施形態では、光透過性部材によって構成された保護カバー262が集光面aの近傍に設けられている。これに対して、第8実施形態では、映像光をさらに広角に投写するための凹面レンズが集光面aの近傍に設けられる。具体的には、凹面レンズは、集光面aから“d”の範囲内において、集光面aよりもスクリーン11側に配置されることが好ましい。
(投写型表示システムの構成)
以下において、第8実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図15は、第8実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。なお、図15では、上述した図13と同様の構成については同様の符号を付していることに留意すべきである。
図15に示すように、投写型表示システム100では、光透過性部材によって構成された保護カバー262に代えて、凹面レンズ263が設けられている。
凹面レンズ263は、集光面aの近傍に設けられている。具体的には、凹面レンズ263は、集光面aから“d”の範囲内において、集光面aよりもスクリーン11側に配置されている。凹面レンズ263は、少なくとも非球面ミラー50側に凹面を有しており、スクリーン11側に平面を有していることが好ましい。また、平面の保護カバー261によって投写光学系を囲繞することが好ましい。すなわち、凹面レンズ263に設けられた平面及び平面の保護カバー261によって投写光学系が囲繞されるため、保管時などにおいて、凹面レンズ263お及び保護カバー261の外面に局所的に塵が溜まることを抑制することができる。
なお、第8実施形態では、投写レンズ41、非球面ミラー50及び凹面レンズ263は、映像光をスクリーン11上に投写する投写光学系300を構成する。
また、第8実施形態では、保護カバー262に代えて、凹面レンズ263を用いたが、これに限定されるものではない。具体的には、保護カバー262に代えて、非球面レンズや自由曲面レンズが用いられてもよい。
このように、集光面aの近傍に凹面レンズ263が設けられているため、第6実施形態に比べて、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離をさらに短縮することが可能である。
凹面レンズ263が、集光面aから“d”の範囲内において、集光面aよりもスクリーン11側に配置されている。すなわち、凹面レンズ263は、集光面aに映像光が集光された後に、再び発散した映像光を集光する。従って、凹面レンズ263による広角化の効果がさらに得られる。
[第9実施形態]
以下において、第9実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第7実施形態と第9実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第7実施形態では、投写光学系300は、投写レンズ41及び非球面ミラー50によって構成される。これに対して、第9実施形態では、投写光学系300は、投写レンズ41を有しておらず、複数のミラー群によって構成される。
(投写型表示システムの構成)
以下において、第9実施形態に係る投写型表示システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図16は、第9実施形態に係る投写型表示システム100の構成を示す図である(側面視)。なお、図16では、上述した図14と同様の構成については同様の符号を付していることに留意すべきである。
図16に示すように、投写型表示システム100では、投写レンズ41及び非球面ミラー50に代えて、複数のミラー群(ミラー151〜ミラー155)が設けられている。ここで、ミラー151〜ミラー155は、投写光学系300を構成することに留意すべきである。
第9実施形態では、ミラー151、ミラー152、ミラー154及びミラー155が凹面レンズであり、ミラー153が凸面レンズである。しかしながら、ミラーの組み合わせはこれに限定されるものではないことは勿論である。
第9実施形態では、集光面aの近傍に開口362が設けられているが、これに限定されるものではない。具体的には、第6実施形態のように、光透過性部材によって構成された保護カバー262が集光面aの近傍に設けられていてもよい。第8実施形態のように、投写光学系300の最後段に設けられたミラー155で反射された映像光を集光する凹面レンズ263が集光面aの近傍に設けられていてもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上述した第1実施形態では、防護カバーの全体が光透過性部材によって構成されるが、これに限定されるものではない。具体的には、防護カバーが、非球面ミラー50によって集光された映像光を透過する透過領域を有しており、透過領域のみが光透過性部材によって構成されればよい。非球面ミラー50が映像光を集光するため、透過領域のサイズを小さくすることができ、透過領域を構成する光透過性部材の手入れが容易となる。
第2実施形態及び第3実施形態では、防護カバー160に設けられた開口161の形状は、楕円形状及び投写型表示システム100の左右方向に長い矩形形状であるが、これに限定されるものではない。具体的には、防護カバー160に設けられた開口161の形状は、集光面aにおいて非球面ミラー50によって集光される映像光(領域b)の形状に応じて定められる。
第2実施形態〜第8実施形態では、投写レンズ41から出射された映像光をスクリーン11側に反射するミラーとして非球面ミラーを用いるが、これに限定されるものではない。具体的には、投写レンズ41から出射された映像光をスクリーン11側に反射するミラーとして自由曲面ミラーを用いてもよい。収差や解像度について工夫をすれば、投写レンズ41から出射された映像光をスクリーン11側に反射するミラーとして球面ミラーを用いてもよい。
各実施形態によれば、上述したように、反射ミラーを設けることによって、投写型映像表示装置とスクリーンとの距離が短縮される。従って、投写型映像表示装置とスクリーンとの間に人などが入り込んで、映像光が遮られることを抑制することができる。また、光源410としてLDを用いた場合に、レーザ光(映像光)が人に照射される可能性を低減することができる。
上述した実施形態では、反射型のスクリーンを用いるフロント投写型の表示システムについて例示したが、透過型のスクリーンを用いることも可能である。
10・・・本体部、11・・・スクリーン、20・・・台座部、21a・・・車輪、21b・・・車輪、30・・・投写型映像表示装置、40・・・映像光生成部、41・・・投写レンズ、50・・・非球面ミラー、51・・・湾曲面、52a・・・アーム部材、52b・・・アーム部材、60・・・防護カバー、70・・・反射ミラー、100・・・投写型表示システム、151〜155・・・ミラー、160・・・防護カバー、161・・・開口、261〜262・・・保護カバー、263・・・凹面レンズ、361・・・保護カバー、362・・・開口、200・・・光学エンジン、300・・・投写光学系、410・・・光源、420・・・フライアイレンズ、430・・・PBSアレイ、440・・・光変調素子、450・・・クロスダイクロイックプリズム、461〜466・・・レンズ、471〜472・・・ダイクロイックミラー、481〜483・・・ミラー

Claims (4)

  1. 映像光を生成する映像光生成部と、前記映像光をスクリーン上に投写する投写光学系とを備えた投写型映像表示装置であって、
    前記映像生成部は、映像信号に応じて光を変調する光変調素子を有しており、
    前記投写光学系は、前記映像光生成部から出射された前記映像光を出射する投写レンズと前記投写レンズから出射された前記映像光を前記スクリーン側に反射する反射ミラーとを有しており、
    前記光変調素子の有効表示領域は、前記投写レンズの光軸に対して一方に設けられることを特徴とする投写型映像表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型映像表示装置において、
    前記映像生成部は、光源としてUHPランプを有しており、
    前記UHPランプからの光は、青色成分光、緑色成分光および赤色成分光の順に分離され、前記光変調素子へ導かれることを特徴とする投写型映像表示装置。
  3. 請求項1記載の投写型映像表示装置において、
    前記映像生成部は、光源として固体光源を有することを特徴とする投写型映像表示装置。
  4. 請求項1記載の投写型映像表示装置と、前記映像光が投写されるスクリーンと、を備えることを特徴とする投写型表示システム。
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