JP2009275964A - 冷蔵庫 - Google Patents

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晃一 西村
Masaaki Tanaka
正昭 田中
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Abstract

【課題】断熱箱体外面の結露を防止しつつ庫内への熱侵入を最小限に抑制する。
【解決手段】断熱箱体19と、圧縮機5と第一の凝縮器22と流路切替弁23と第二の凝縮器24と減圧手段9と蒸発器10とを機能的に環状に接続した第一の冷凍サイクル25と、圧縮機5と第一の凝縮器22と流路切替弁23と第三の凝縮器26と減圧手段9と蒸発器10とを機能的に環状に接続した第二の冷凍サイクル27と、冷媒の循環経路を第一の冷凍サイクル25と第二の冷凍サイクル27とに切り替える制御手段28とを備え、第二の凝縮器24は凝縮熱が断熱箱体19の外面に伝熱するように配設された冷蔵庫。
【選択図】図1

Description

本発明は、凝縮器により外面の結露を防止するとともに、凝縮器の熱による負荷の低減により省エネルギー化を図る冷蔵庫に関するものである。
冷蔵庫に省エネルギーが求められるようになって久しいが、現在でも省エネルギー競争は激しく、圧縮機の効率向上、断熱箱体の断熱性能向上などにより省エネルギーが図られている。そのような中、断熱箱体外面の結露を凝縮器の熱により抑制する冷蔵庫において、凝縮器の熱が庫内に侵入することによる熱負荷を低減する冷蔵庫が提案されている(特許文献1)。
以下、図面を参照しながら上記従来の冷蔵庫を説明する。
図4は従来の冷蔵庫の冷却システムのシステム図であり、図5は従来の冷蔵庫の第二の凝縮器の配管引き回しを示す斜視図である。
図4、図5において、断熱箱体1は、内箱2と外箱3との間に断熱材(図示せず)を充填することにより構成されている。
冷凍サイクル4は、圧縮機5、第一の凝縮器6、流路切替弁である三方弁7、外箱3と断熱材の間に埋設された第二の凝縮器8、減圧手段であるキャピラリーチューブ9、蒸発器10を機能的に環状に接続した第一の冷凍サイクル11と、圧縮機5、第一の凝縮器6、三方弁7、バイパス配管12、キャピラリーチューブ9、蒸発器10を機能的に環状に接続した第二の冷凍サイクルとから構成されている。
また、この冷蔵庫には、三方弁7を作動させる制御手段14、断熱箱体1の開口部の温度を検出する開口部温度センサー15及び外気温度を検出する外気温度センサー16を備えている。
そして冷却運転中において、開口部温度センサー15と外気温度センサー16の検出する温度によって、制御手段14が冷媒を第二の凝縮器8に流す時間を設定し、この設定された時間だけ冷媒を第二の凝縮器8へと流し、その後バイパス配管12に流すように三方弁7を動作させる。
これにより、第二の凝縮器8の放熱により、開口部が必要以上に加熱されることを防止でき、冷蔵庫内への熱の侵入を抑制することにより、効率の高い冷蔵庫とすることができた。
特開2004−92939号公報
しかしながら、上記従来の構成では、第二の冷却サイクル13は、第一の冷却サイクル11にくらべ、第二の凝縮器8がバイパス配管12に置き換えられた状態となり、凝縮能力が小さく、配管内容積も小さくなってしまう。
従って、凝縮能力が小さいことにより、冷凍サイクルの冷凍能力も小さくなってしまい、外気温度が高いなど、負荷が大きい時には能力不足となり、庫内温度が上昇してしまう恐れがあった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、第二の凝縮器に冷媒を流さない時にも凝縮能力が低下しない冷蔵庫を提供することを目的とする。
また、上記従来の構成では、第二の冷凍サイクル13で運転している時には、システム配管内容積に対して冷媒量が多くなり、余剰冷媒が圧縮機5に液冷媒のまま吸い込まれ、液冷媒を圧縮することにより圧縮機5が故障したり、大きな音が鳴ったりして使用者に不快感を与えてしまう恐れがあった。
本発明の他の目的は、第一の冷凍サイクル11と第二の冷凍サイクル13の同等環境下での冷媒分布を等しくして、液冷媒を圧縮機5が吸い込まない冷蔵庫を提供することである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、断熱箱体と、圧縮機と第一の凝縮器と流路切替弁と第二の凝縮器と減圧手段と蒸発器とを機能的に環状に接続した第一の冷凍サイクルと、圧縮機と第一の凝縮器と流路切替弁と第三の凝縮器と減圧手段と蒸発器とを機能的に環状に接続した第二の冷凍サイクルと、冷媒の循環経路を第一の冷凍サイクルと第二の冷凍サイクルとに切り替える制御手段とを備え、第二の凝縮器は凝縮熱が断熱箱体の外面に伝熱するように構成されている。
これによって、第二の凝縮器に冷媒を流さない時にも凝縮能力を保つことができ、冷凍能力の低下を防ぐことができる。
また、本発明の冷蔵庫は、第三の凝縮器は、断熱箱体の外面以外に放熱するように構成されている。
これによって、第二の凝縮器に冷媒を流さない時は、凝縮器の熱が庫内へ侵入することはなく、冷蔵庫の負荷を低減することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、同等環境下の運転において、第一の冷凍サイクルの運転時の第二の凝縮器の内部に存在する冷媒量と、第二の冷凍サイクルの運転時の第三の凝縮器の内部に存在する冷媒量が同等となるように構成されている。
これによって、第二の冷凍サイクルの運転時にも冷媒量が過剰となることはなく、液冷媒が圧縮機に吸い込まれるのを防止することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、外気温度検出手段を設け、外気温度検出手段の検出する温度に連動して流路切替弁の流路を切り替えるように構成されている。
これによって、その時の外気温度に応じて断熱箱体の外面温度を最適に変えることができ、断熱箱体の外面が必要以上に加熱されるのを防止することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、外気湿度検出手段を設け、外気湿度検出手段の検出する湿度に連動して流路切替弁の流路を切り替えるように構成されている。
これによって、その時の外気湿度に応じて断熱箱体の外面温度を最適に変えることができ、断熱箱体の外面が必要以上に加熱されるのを防止することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、庫内温度検出手段を設け、庫内温度検出手段の検出する湿度に連動して流路切替弁の流路を切り替えるように構成されている。
これによって、ドア開閉後や電源投入初期など、庫内温度が高く断熱箱体の外面に結露が生じにくい時には第二の凝縮器に冷媒を流す時間を短くし、断熱箱体の外面が必要以上に加熱されるのを防止することができる。
本発明の冷蔵庫は、第二の凝縮器に必要以上に冷媒を流さないとともに、第二の凝縮器をバイパスする際に、凝縮器能力及びシステム内容積を変えないことにより、冷凍能力の低下及び圧縮機への液冷媒の流入を防ぐことができる。
請求項1に記載の冷蔵庫は、断熱箱体と、圧縮機と第一の凝縮器と流路切替弁と第二の凝縮器と減圧手段と蒸発器とを機能的に環状に接続した第一の冷凍サイクルと、圧縮機と第一の凝縮器と流路切替弁と第三の凝縮器と減圧手段と蒸発器とを機能的に環状に接続した第二の冷凍サイクルと、冷媒の循環経路を第一の冷凍サイクルと第二の冷凍サイクルとに切り替える制御手段とを備え、第二の凝縮器は凝縮熱が断熱箱体の外面に伝熱するように配設されたので、第二の凝縮器に冷媒を流さない時にも凝縮能力を保つことができ、冷凍能力の低下を防ぐことができるため、冷却性能の高い冷蔵庫とすることができる。
請求項2に記載の冷蔵庫は、第三の凝縮器は、断熱箱体の外面以外に放熱するように配設されたので、第二の凝縮器に冷媒を流さない時は、凝縮器の熱が庫内へ侵入することはなく、冷蔵庫の負荷を低減することができるため、効率の高い冷蔵庫とすることができる。
請求項3に記載の冷蔵庫は、同等環境下の運転において、第一の冷凍サイクルの運転時の第二の凝縮器の内部に存在する冷媒量と、第二の冷凍サイクルの運転時の第三の凝縮器の内部に存在する冷媒量が同等であるように構成されているので、第二の冷凍サイクルの運転時にも冷媒量が過剰となることはなく、液冷媒が圧縮機に吸い込まれるのを防止することができるため、圧縮機が液冷媒を吸い込むことによる圧縮機の破損や音を防止でき、信頼性が高く、音による使用者の不快感が無く品位の高い冷蔵庫とすることができる。
請求項4に記載の冷蔵庫は、外気温度検出手段を設け、外気温度検出手段の検出する温度に連動して流路切替弁の流路を切り替えるので、その時の外気温度に応じて断熱箱体の外面温度を最適に変えることができ、断熱箱体の外面が必要以上に加熱されるのを防止することができるため、庫内への熱侵入が抑制され、効率の高い冷蔵庫とすることができる。
請求項5に記載の冷蔵庫は、外気湿度検出手段を設け、外気湿度検出手段の検出する湿度に連動して流路切替弁の流路を切り替えるので、その時の外気湿度に応じて断熱箱体の外面温度を最適に変えることができ、断熱箱体の外面が必要以上に加熱されるのを防止することができるため、庫内への熱侵入が抑制され、効率の高い冷蔵庫とすることができる。
請求項6に記載の冷蔵庫は、庫内温度検出手段を設け、庫内温度検出手段の検出する湿度に連動して流路切替弁の流路を切り替えるので、ドア開閉後や電源投入初期など、庫内温度が高く断熱箱体の外面に結露が生じにくい時には第二の凝縮器に冷媒を流す時間を短くし、断熱箱体の外面が必要以上に加熱されるのを防止することができるため、庫内への熱侵入が抑制され、効率の高い冷蔵庫とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
また、従来と同一構成についてはその動作、作用は同様であり、説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の冷凍サイクルのサイクル図、図2は同実施の形態の冷蔵庫の第二の凝縮器の配管引き回しを示す斜視図であり、図3は同実施の形態の冷蔵庫の背面図である。
図1から図3において、内箱17、外箱18の間に断熱材(図示せず)を充填した断熱箱体19からなる冷蔵庫は、背面に機械室20を備え、冷凍サイクル21により庫内が冷却されている。
冷凍サイクル21は、圧縮機5、第一の凝縮器22、三方弁23、第二の凝縮器24、キャピラリーチューブ9、蒸発器10を機能的に環状に接続した第一の冷凍サイクル25と、圧縮機5、第一の凝縮器22、流路切替弁である三方弁23を示す。また、第三の凝縮器26、減圧手段であるキャピラリーチューブ9を示し、蒸発器10を機能的に環状に接続した第二の冷凍サイクル27とから構成されており、機械室20内部に圧縮機5、第一の凝縮器22、第三の凝縮器26を収納するとともに、外箱18と断熱材の間に第二の凝縮器24を埋設している。
また、この冷蔵庫には、三方弁23を作動させる制御手段28、外気温度及び湿度を検出する外気温度検出手段および外気湿度検出手段である外気温湿度センサー29を示す。また、庫内温度を検出する庫内温度検出手段である庫内温度センサー30を備えている。
本実施の形態では、冷蔵庫は温度が約1〜5℃の冷蔵室31と温度が約−20〜−18℃の冷凍室32を備え、庫内温度センサー30は冷凍室に設置している。
そして冷却運転中において、外気温湿度センサー29の検出した温度Taと湿度Haから断熱箱体19の外面が結露しない温度Tsを計算するとともに、庫内温度センサー30の検出した温度Tiから、断熱箱体19の外面をTs以上に保つために必要な第二の凝縮器24に冷媒を流す時間t1と第3の凝縮器に冷媒を流す時間t2を計算する。
そして、t1とt2の時間割合で第二の凝縮器24と第三の凝縮器26に交互に冷媒を流すことによって庫内への侵入熱を最低に抑制しつつ断熱箱体19の外面への結露を防止することができる。
従って、負荷量を小さくすることができ、効率の高い冷蔵庫とすることができる。
また、本実施の形態においては、第三の凝縮器26は第二の凝縮器24と同等の能力が出るように外表面積を大きくしている。
これにより、第二の冷凍サイクル27で運転している時も、第一の冷凍サイクル25で運転している時と同じ凝縮能力が得られ、冷凍能力も同等とすることができる。従って、冷却性能の高い冷蔵庫とすることができる。
また、本実施の形態においては、第三の凝縮器26は機械室内に設置している。これにより、断熱箱体19の外面に伝熱しているときと比べ、庫内に侵入する熱量を低減することができる。従って、負荷量を小さくすることができ、効率の高い冷蔵庫とすることができる。
また、本実施の形態においては、同等環境下で第二の凝縮器24の内部に存在する冷媒量と、第三の凝縮器26の内部に存在する冷媒量を等しくしている。
これにより、第二の冷凍サイクル27で運転している時に冷媒量が過剰となり圧縮機5が液冷媒を吸い込むことはない。従って、圧縮機5の故障を防ぐとともに、音による使用者の不快感を無くすことができ、信頼性が高く品位の高い冷蔵庫とすることができる。
尚、本実施の形態において、第二の凝縮器24は冷蔵室周囲と冷凍室周囲で一本としたが、冷蔵室周囲の凝縮器と冷凍室周囲の凝縮器に分けてそれぞれをバイパスするバイパス凝縮器を設けて各室内温度で制御することにより、さらに庫内に侵入する熱量を低減することができるが、切替弁が増えるなどコストアップとなってしまう。
また、本実施の形態において、庫内温度センサー30の位置は特に規定しなかったが、断熱箱体19の外面の結露に関係する、より温度の低い部屋の中に設置することが必要であり、ドア開閉などにより複数の部屋の温度が変化する冷蔵庫においては、それぞれの部屋にセンサーを設置し、より低い部屋の温度を検出値として使用することが望ましい。
また、本実施の形態において、第三の凝縮器26は、第一の凝縮器22と同様に機械室20に設置すると説明したが、これらの凝縮器をファンを用いて放熱促進する場合は、風上側に第三の凝縮器26を設置した方が対向流となり、凝縮能力を高くすることができるので、第三の凝縮器26を小型化できるというメリットがある。
また、本実施の形態において、t1とt2を加えて求められる切り替えの時間周期は特に規定しなかったが、時間周期をできるだけ短くすることにより庫内への熱侵入が抑制され、冷蔵庫の効率を高くすることができるが、切り替えてから冷媒の流れが安定するまでにある程度時間がかかることから、切り替えによるロスが発生するため、適当な時間周期で切り替えることが望ましい。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、断熱箱体の外面の結露を防止する凝縮器を設けている機器であれば、外表面温度を一定温度以上確保できる機器にも適用することが出来る。
本発明の実施の形態1による冷蔵庫の冷凍サイクルのサイクル図 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の第二の凝縮器の配管引き回しを示す斜視図 本発明の実施の形態1による冷蔵庫の背面図 従来の冷蔵庫の冷却システムのシステム図 従来の冷蔵庫の第二の凝縮器の配管引き回しを示す斜視図
符号の説明
5 圧縮機
9 キャピラリーチューブ(減圧手段)
10 蒸発器
19 断熱箱体
22 第一の凝縮器
23 三方弁(流路切替弁)
24 第二の凝縮器
25 第一の冷凍サイクル
26 第三の凝縮器
27 第二の冷凍サイクル
28 制御手段
29 外気温湿度センサー(外気温度検出手段および外気湿度検出手段)
30 庫内温度センサー(庫内温度検出手段)

Claims (6)

  1. 断熱箱体と、圧縮機と第一の凝縮器と流路切替弁と第二の凝縮器と減圧手段と蒸発器とを機能的に環状に接続した第一の冷凍サイクルと、前記圧縮機と前記第一の凝縮器と前記流路切替弁と第三の凝縮器と前記減圧手段と前記蒸発器とを機能的に環状に接続した第二の冷凍サイクルと、冷媒の循環経路を前記第一の冷凍サイクルと前記第二の冷凍サイクルとに切り替える制御手段とを備え、前記第二の凝縮器は凝縮熱が前記断熱箱体の外面に伝熱するように配設された冷蔵庫。
  2. 第三の凝縮器は、断熱箱体の外面以外に放熱するように配設された請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 同等環境下の運転において、第一の冷凍サイクルの運転時の第二の凝縮器の内部に存在する冷媒量と、第二の冷凍サイクルの運転時の第三の凝縮器の内部に存在する冷媒量が同等である請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 外気温度検出手段を設け、前記外気温度検出手段の検出する温度に連動して流路切替弁の流路を切り替える請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 外気湿度検出手段を設け、前記外気湿度検出手段の検出する湿度に連動して流路切替弁の流路を切り替える請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 庫内温度検出手段を設け、前記庫内温度検出手段の検出する湿度に連動して流路切替弁の流路を切り替える請求項1から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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