JP2009275717A - 減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】基部キャリアと端部キャリアとの間でクランク軸を保持するプレートが設けられる減速機においてその組立て性を向上させる。
【解決手段】支柱27及びプレート39に形成された支柱ピン穴51として、基部キャリア25とプレート39とに亘って形成された第1支柱ピン穴51aと、端部キャリア26とプレート39とに亘って形成された第2支柱ピン穴51bとが設けられる。支柱ピン穴51に圧入され、基部キャリア25及び端部キャリア26における周方向の位置を合わせる支柱ピン40として、第1支柱ピン穴51aに圧入される第1支柱ピン40aと、第1支柱ピン40aとは別部材として形成されて第2支柱ピン穴51bに圧入される第2支柱ピン40bとが設けられる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、クランク軸の回転に伴い偏心して回転する外歯歯車がピン内歯に噛み合い、支柱で連結されてプレートが間に配置された基部キャリア及び端部キャリアが、支柱に配置された支柱ピンで位置が合わされるとともにクランク軸を回転自在に保持する減速機に関する。
各種産業用機械等においては、大きい減速比を実現可能な減速機として偏心型減速機が用いられている。このような偏心型減速機として、クランク軸の回転に伴い偏心して回転する外歯歯車がピン内歯に噛み合い、支柱で連結されてプレートが間に配置された基部キャリア及び端部キャリアが、支柱に配置された支柱ピンで位置が合わされるとともにクランク軸を回転自在に保持する減速機が知られている(特許文献1を参照)。この特許文献1に開示された減速機においては、クランク軸(48)を回転自在に保持する基部キャリア及び端部キャリアは、基部(35)及び端板部(36)として形成されている。そして、これらのキャリアの間に、中間軸受部材(46)として形成されて、クランク軸(48)をころ軸受(54)を介して保持するプレートが配置されている。また、ピニオン(44)として形成された外歯歯車が、ピン内歯(内歯ピン(31))と噛み合い、クランク軸(48)の回転に伴い偏心して回転する。また、シャフト部(37)として形成された支柱に設けられた支柱ピン孔には、支柱ピン(ピン(53))が配置され、これにより、基部キャリア及び端部キャリアの位置が合わされるように構成されている。
特開2007−85524号公報(第5−7頁、第1−4図)
特許文献1に開示された減速機では、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに加えてプレートでも軸受を介して保持されるため、たわみや変形が抑制されることでクランク軸を小型化でき、減速機をその回転中心線に垂直な径方向において小型化することができる。しかしながら、この減速機においては、プレートが設けられているため、支柱及びプレートに形成された支柱ピン穴の長さが長くなってしまい、また、支柱ピン穴に圧入されて基部キャリア及び端部キャリアにおける周方向の位置を合わせる支柱ピンの長さも長くなってしまうことになる。このように支柱ピン穴及び支柱ピンの長さが長くなると、それらの円筒度を確保するように形成することが難しくなり、支柱ピン穴に支柱ピンを組み付けて減速機を組み立てることが非常に困難になってしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、基部キャリアと端部キャリアとの間でクランク軸を保持するプレートが設けられる減速機においてその組立て性を向上させることができる、減速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明に係る減速機は、ケースと、前記ケースの内周に配置され、ピン状の部材として形成された複数のピン内歯と、前記ケースに収納されるとともに、前記ピン内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、回転することで前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、前記クランク軸の一端側を回転自在に保持する基部キャリアと、前記クランク軸の他端側を回転自在に保持する端部キャリアと、前記基部キャリアに固定され、前記基部キャリアと前記端部キャリアとを連結する支柱と、前記基部キャリアに固定され、ピニオンが取り付けられる出力軸と、前記クランク軸に形成され、当該クランク軸の回転中心線に対して偏心するよう設けられた2つ以上の偏心部と、前記2つ以上の偏心部の間に配置され、前記クランク軸を回転自在に保持する偏心部間軸受と、前記偏心部間軸受を保持するとともに、前記基部キャリア及び前記端部キャリアの間に配置されたプレートと、前記支柱及び前記プレートに形成された支柱ピン穴と、前記支柱ピン穴に圧入され、前記基部キャリア及び前記端部キャリアにおける周方向の位置を合わせる支柱ピンと、を備えた減速機に関する。そして、第1発明に係る減速機は、前記支柱ピン穴として、前記基部キャリアと前記プレートとに亘って形成された第1支柱ピン穴と、前記端部キャリアと前記プレートとに亘って形成された第2支柱ピン穴とが設けられ、前記支柱ピンとして、前記第1支柱ピン穴に圧入される第1支柱ピンと、前記第1支柱ピンとは別部材として形成されて前記第2支柱ピン穴に圧入される第2支柱ピンとが設けられていることを特徴とする。
この発明によると、プレートと基部キャリアとに亘る第1支柱ピン穴に第1支柱ピンが圧入され、プレートと端部キャリアとに亘る第2支柱ピン穴に第1支柱ピンとは別部材の第2支柱ピンが圧入されることで、基部キャリアと端部キャリアとの位置合わせが行われる。このため、長さの短い(例えば、支柱ピン穴の半分程度の長さの)第1支柱ピン穴及び第2支柱ピン穴で支柱ピン穴を構成することができ、また、長さの短い(例えば、支柱ピンの半分程度の長さの)第1支柱ピン及び第2支柱ピンで支柱ピンを構成することができる。これにより、第1支柱ピン穴、第2支柱ピン穴、第1支柱ピン、及び第2支柱ピンの円筒度を確保することが容易になるため、プレートが設けられる減速機であっても、支柱ピン穴に支柱ピンを組み付けて減速機を組み立てることが容易になる。
従って、本発明によると、基部キャリアと端部キャリアとの間でクランク軸を保持するプレートが設けられる減速機においてその組立て性を向上させることができる、減速機を提供することができる。
第2発明に係る減速機は、第1発明の減速機において、前記支柱ピン穴は、穴の直径寸法が互いに異なるとともに連通する前記第1支柱ピン穴及び前記第2支柱ピン穴のうちの一方の穴が、前記基部キャリア及び前記端部キャリアのうちの一方から開口するように形成され、前記第1支柱ピン穴及び前記第2支柱ピン穴のうちの他方の穴よりも前記一方の穴の方が穴の直径寸法が大きいことを特徴とする。
この発明によると、連通する第1支柱ピン穴及び第2支柱ピン穴における一方の穴と他方の穴とに対して、第1支柱ピン及び第2支柱ピンにおける一方のピンと他方のピンとがそれぞれ圧入される(一方の穴に一方のピンが圧入され、他方の穴に他方のピンが圧入される)。このとき、支柱ピン穴の開口から、まず他方のピンが挿入されて直径寸法が小さく穴の奥側に配置される他方の穴に圧入され、次いで一方のピンが直径寸法の大きい一方の穴に挿入されて圧入されることになる。このため、第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴との中心位置が少しずれていても、直径寸法の大きい一方の穴を通過させて直径寸法の小さい他方の穴に他方のピンを圧入することを容易に行うことができる。これにより、プレートが設けられる減速機において、支柱ピン穴に支柱ピンを組み付けて減速機を組み立てることをさらに容易にすることができる。
第3発明に係る減速機は、第1発明の減速機において、前記第1支柱ピン穴は、前記基部キャリアから開口するように形成され、前記第2支柱ピン穴は、前記第1支柱ピン穴とは独立した穴として形成されて、前記端部キャリアから開口するように形成されていることを特徴とする。
この発明によると、独立した穴として形成された第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴とに対して、第1支柱ピンを基部キャリア側から、第2支柱ピンを端部キャリア側からそれぞれ別々に圧入することができる。このため、プレートが設けられる減速機において、支柱ピン穴に支柱ピンを組み付けて減速機を組み立てることをさらに容易にすることができる。
本発明によると、基部キャリアと端部キャリアとの間でクランク軸を保持するプレートが設けられる減速機においてその組立て性を向上させることができる、減速機を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る減速機は、産業用ロボットや種々の工作機械等の各種産業用機械や建設機械等において広く適用することができる。尚、例えば、風車においては、近年、ブレード(羽根)の直径が大きくなる傾向にあることから、風向きに合わせて風車のナセルを旋回させるための首振り用の駆動装置であるヨー(Yaw)駆動装置として、寸法の大型化を抑制しつつ且つ高出力仕様の(負荷容量の大きな)減速機が要求される状況にある。このため、本実施形態に係る減速機は、このような風車用ヨー駆動装置として用いられると好適である。また、この例に限らず、クランク軸の回転に伴い偏心して回転する外歯歯車がピン内歯に噛み合い、支柱で連結されてプレートが間に配置された基部キャリア及び端部キャリアが、支柱に配置された支柱ピンで位置が合わされるとともにクランク軸を回転自在に保持する減速機に関して、広く適用することができるものである。
(減速機の全体構成)
図1は、本発明の一実施の形態に係る減速機1を示す断面図である。減速機1は、例えば、風車のナセルを旋回させる風車用ヨー駆動装置として用いられ、上側に配置されるモータ100(図1にて一部を破線で図示)から入力された回転を減速して伝達して出力する。そして、減速機1は、ケース11、遊星歯車機構12、スパーギア49、偏心型減速部13、出力軸14等をそなえて構成されている。
図1に示すように、減速機1は、下側に配置された一端側においてケース11から突出するように位置する出力軸14に対してピニオン101が取り付けられ、上側に配置された他端側においてケース11に対してモータ100が取り付けられる。そして、減速機1においては、上側に配置されたモータ100から入力された回転力をケース11内に配置された遊星歯車機構12、スパーギア49、及び偏心型減速部13を介して減速して伝達して出力軸14に取り付けられたピニオン101に出力する。減速機1が風車用ヨー駆動装置として用いられる場合であれば、減速機1は、ピニオン101が風車のタワーの上部に固定された歯車と噛み合うように配置される。そして、モータ100からの回転駆動力に伴って減速機1が作動してピニオン101が回転することで、風車のナセルが旋回することになる。尚、以下の説明においては、減速機1にて、出力軸14が配置される下側である出力側を一端側として、モータ100が配置される上側である入力側を他端側として説明する。
図1に示すように、減速機1のケース11は、筒状の第1ケース部11aと第1ケース部11aの他端側に配置される第2ケース部11bとで構成され、これらの縁部同士がボルトで連結されている。そして、ケース11の内部には、遊星歯車機構12、スパーギア49、偏心型減速部13などが収納されている。尚、第2ケース部11bの内側に遊星歯車機構12及びスパーギア49が配置され、第1ケース部11aの内側に偏心型減速部13が配置されており、遊星歯車機構12、スパーギア49、偏心型減速部13、及び出力軸14は、減速機1の回転中心線P(図1において一点鎖線で図示)の方向である軸方向に沿って直列に配置されている。また、ケース11は、一端側(第1ケース部11aの端部側)が開口形成され、他端側(第2ケース部11bの端部側)には前述のようにモータ100が固定されている。
(遊星歯車機構及びスパーギアの構成)
図1に示すように、遊星歯車機構12は、モータ100からの回転駆動力が伝達される1段の遊星歯車機構として設けられ、太陽歯車15、キャリア16、プラネタリギア17、リングギア18等を備えて構成されている。
図1に示すように、プラネタリギア17は、ケース11の内部に向かって突出するように配置されたモータ100の回転軸100aの周囲に複数個(本実施形態では、3個)配置され、回転軸100aに対して減速機1の径方向(回転中心線Pに対して垂直な方向)に位置している。各プラネタリギア17は、回転軸100aの端部の外周に形成された歯車と噛み合うことで、回転軸100aと連結されている。キャリア16は、回転軸100aを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数のプラネタリギア17を回転自在に保持するとともに公転動作を行う遊星枠として形成されている。リングギア18は、第2ケース部11bに固定されるとともに内周に歯が形成されたリング状の歯車として設けられ、プラネタリギア17に噛み合うように構成されている。太陽歯車15は、回転中心線P上に配置され、その一端側でスパーギア49と噛み合い、その他端側でキャリア16の内周部分に対してスプライン結合により連結されている。
図1に示すように、スパーギア49は、太陽歯車15と噛み合うようにその周囲に複数個(本実施形態では、3個)配置されて、太陽歯車15に対して減速機1の径方向に位置している。そして、スパーギア49は、偏心型減速部13のクランク軸23の他端側に固定されている。これにより、スパーギア49は、クランク軸23を回転させる回転力を伝達するように構成されている。
(偏心型減速部の構成)
図2は、図1における偏心型減速部13及びその近傍を拡大して示す断面図である。また、図3は、図1のA−A線矢視断面図である。図1に示すように、偏心型減速部13は、モータ100から入力されて遊星歯車機構12及びスパーギア49を介して伝達される回転駆動力により作動して出力軸14に対して回転を伝達するように構成されている。そして、図1乃至図3に示すように、偏心型減速部13は、ピン内歯22、クランク軸23、基部キャリア25、端部キャリア26、支柱27、外歯歯車28、支柱ボルト29、支柱ピン40、偏心部間軸受41等を備えて構成されている。
ピン内歯22は、図1乃至図3に示すように、ピン状の部材(丸棒状の部材)として形成され、ケース11の内周に沿って複数配置されている。尚、図1乃至図3においては、ピン内歯22については、断面でなく外形を図示している。ピン内歯22は、その長手方向が回転中心線Pと平行に位置するように配置されるとともに、ケース11の内周において等間隔でケース11に対して嵌め込まれた状態で配列され、後述する外歯歯車28の外歯31と噛み合うように構成されている。
クランク軸23は、図1乃至図3に示すように、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されており、その軸方向が回転中心線Pと平行になるように配置されている。各クランク軸23は、外歯歯車28に形成されたクランク用孔30をそれぞれ貫通するように配置されており、回転することで外歯歯車28を偏心させて回転させる軸部材として設けられている。そして、クランク軸23は、自らの回転(自転)に伴う外歯歯車28の回転とともに、公転動作を行うことになる。また、各クランク軸23は、後述するプレート39に形成されたクランク用プレート孔42もそれぞれ貫通するように配置されている。尚、図1及び図2においては、クランク軸23については、断面でなく外形を図示している。
また、クランク軸23には、第1偏心部23a、第2偏心部23b、第1軸部23c、第2軸部23d、及び第3軸部23eが設けられており、第1軸部23c、第1偏心部23a、第3軸部23e、第2偏心部23b、第2軸部23dの順番で直列に設けられている。そして、第1偏心部23a及び第2偏心部23bは、軸方向と垂直な断面が円形断面となるように形成されており、それぞれの中心位置がクランク軸23の回転中心線(第1軸部23c及び第2軸部23dの中心位置)に対して偏心するように設けられている。即ち、本実施形態においては、第1偏心部23a及び第2偏心部23bが、クランク軸23に形成されてクランク軸23の回転中心線に対して偏心するよう設けられた2つ以上の偏心部を構成している。
また、クランク軸23の一端側に設けられた第1軸部23cは後述する基部キャリア25に対してころ軸受34を介して回転自在に保持されており、他端側に配置された第2軸部23dは後述する端部キャリア26に対してころ軸受35を介して回転自在に保持されている。また、クランク軸23の他端側の第2軸部23dには、ころ軸受35から他端側に突出するように位置するその端部において、スパーギア49がスプライン結合により連結されている。また、クランク軸23において第1偏心部23a及び第2偏心部23bの間に配置される第3軸部23eは、軸方向と垂直な断面が円形断面となるように形成されており、その中心位置がクランク軸23の回転中心線と一致するように設けられている。
図1及び図2に示すように、偏心部間軸受41は、第1偏心部23a及び第2偏心部23bの間に配置されている(即ち、2つ以上の偏心部の間に配置されている)。この偏心部間軸受41は、ニードル軸受として設けられており、その保持器部分の外周において、プレート39に形成されたクランク用プレート孔42に保持されている。そして、偏心部間軸受41は、その内側において第3軸部23eにてクランク軸23を回転自在に保持している。
基部キャリア25は、図1及び図2に示すように、その一端側において出力軸14と一体に形成され、ケース11内に配置されている。この基部キャリア25には、その他端側において、クランク軸23の第1軸部23cがころ軸受34を介して配置されるクランク保持穴50が形成されている。このクランク保持穴50は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に形成されている。このクランク保持穴50により、基部キャリア25は、各クランク軸23の一端側をその第1軸部23cにてころ軸受34を介して回転自在に保持している。
また、基部キャリア25は、その外周側において、ころ軸受36を介してケース11における第1ケース部11aの内周側に対して回転自在に保持されている。この基部キャリア25に対しては、図1に示すように、基部キャリア25の外周に沿って配置されるリング状の部材として設けられた位置決め部材44が固定されている。そして、ころ軸受36は、その一端側が位置決め部材44に係合し、その他端側が第1ケース部11aの一端側に係合した状態で配置されている。この位置決め部材44により、ころ軸受36の基部キャリア25に対する位置が規定される。尚、本実施形態では、出力軸14は、基部キャリア25に一体に形成されることで、基部キャリア25に対して固定されている。
端部キャリア26は、図1及び図2に示すように、支柱27を介して基部キャリア25と連結されており、円板状の部材として設けられている。この端部キャリア26は、その外周側において、玉軸受37を介してケース11の内周側に対して回転自在に保持されている。尚、玉軸受37は、その一端側がケース11における第1ケース部11aの他端側に係合し、その他端側が端部キャリア26の他端側においてフランジ状に張り出した縁部26aに係合した状態で配置されている。また、端部キャリア26には、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置にクランク軸23の他端側の第2軸部23dが配置されるクランク貫通孔43が形成されている。このクランク貫通孔43において、クランク軸23の他端側がその第2軸部23dにてころ軸受35を介して回転自在に保持されている。
プレート39は、図1及び図2に示すように、外周が円形に形成された平らな板状の部材として設けられ、基部キャリア25及び端部キャリア26の間に配置されている。そして、このプレート39には、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に円形孔として形成されたクランク用プレート孔42が設けられている。プレート39は、このクランク用プレート孔42において偏心部間軸受41を保持している。これにより、クランク軸23は、その中途部分において、プレート39に対して偏心部間軸受41を介して回転自在に保持されている。尚、本実施形態では、プレート39は、クランク軸23をその中間部分の位置において偏心部間軸受41を介して回転自在に保持している。
支柱27は、図1乃至図3に示すように、基部キャリア25に固定されて、基部キャリア25と端部キャリア26とをプレート39を介して連結する柱状部分として設けられている。この支柱27は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では、3つ)配置されており、その軸方向が回転中心線Pと平行となるように配置されている。尚、支柱27とクランク軸23とは、回転中心線Pを中心とした周方向に沿って交互に配置されている。
そして、各支柱27は、基部キャリア25に一体に形成される基部側支柱部分27aと、端部キャリア26に一体に形成される端部側支柱部分27bとを備えて構成されている。基部側支柱部分27aは、基部キャリア25の他端側において他端側に向かって突出するように設けられている。一方、端部側支柱部分27bは、端部キャリア26の一端側において一端側に向かって突出するように設けられている。また、基部側支柱部分27a及び端部側支柱部分27bは、回転中心線Pと垂直な断面において、角部が円弧状に形成されるとともに径方向外側に向かって広がった三角形状断面を有するような断面形状に形成されている。そして、基部側支柱部分27a及び端部側支柱部分27bは、プレート39において径方向外側に配置されて他の部分よりも少し厚肉に盛り上がった部分として形成された厚肉部分39aを挟持する(挟むように保持する)ように配設されている。尚、基部側支柱部分27aの他端側及び端部側支柱部分27bの一端側には段状の凹部が形成されており、この段状の凹部に対して係合する凸部が、プレート39の厚肉部分39aの一端側及び他端側にそれぞれ突起状に形成されている。
図4は、図3のB−B線矢視断面であって、回転中心線Pに対して径方向の一方側における減速機1の一部断面を示したものである。図3及び図4に示すように、支柱27及びプレート39の厚肉部分39aには、支柱ピン40が圧入される支柱ピン穴51が形成されている。この支柱ピン穴51として、第1支柱ピン穴51aと第2支柱ピン穴51bとが設けられている。第1支柱ピン穴51aは、基部キャリア25と基部側支柱部分27aとプレート39の厚肉部分39aとに亘って延びる穴として形成されている。一方、第2支柱ピン穴51bは、端部キャリア26と端部側支柱部分27bとプレート39の厚肉部分39aとに亘って延びる穴として形成されている。
また、第1支柱ピン穴51aと第2支柱ピン穴51bとは、第1支柱ピン穴51aの他端側と第2支柱ピン穴51bの一端側とにおいて互いに連通するように形成されている。そして、支柱ピン穴51は、第1支柱ピン穴51a及び第2支柱ピン穴51bのうちの一方の穴(本実施形態では、第2支柱ピン穴51b)が、基部キャリア25及び端部キャリア26のうちの一方(本実施形態では、端部キャリア26)から開口するように形成されている。また、第1支柱ピン穴51aと第2支柱ピン穴51bとは、穴の直径寸法が互いに異なるように形成されている。そして、第1支柱ピン穴51a及び第2支柱ピン穴51bのうちの他方の穴(本実施形態では、第1支柱ピン穴51a)よりも、上記の一方の穴(第2支柱ピン穴51b)の方が穴の直径寸法が大きい寸法となるように形成されている。
支柱ピン40は、図3及び図4に示すように、支柱ピン穴51に圧入され、基部キャリア25及び端部キャリア26における周方向の位置を合わせる部材として設けられている。尚、基部キャリア25及び端部キャリア26の周方向は、回転中心線Pを中心とした周方向として規定される。この支柱ピン40として、第1支柱ピン40aと第2支柱ピン40bとが設けられている。第1支柱ピン40aは、第1支柱ピン穴51aに圧入される丸棒状(円柱状)の部材として設けられている。一方、第2支柱ピン40bは、第1支柱ピン40aとは別部材として形成されて、第2支柱ピン穴51bに圧入される丸棒状(円柱状)の部材として設けられている。第1支柱ピン40a及び第2支柱ピン40bの直径寸法は、第1支柱ピン穴51a及び第2支柱ピン穴51bにそれぞれ圧入可能な寸法に形成されており、第2支柱ピン40bの方が第1支柱ピン40aよりも直径寸法が大きい寸法となるように形成されている。
ここで、支柱ピン40による基部キャリア25及び端部キャリア26の周方向の位置合わせについて説明する。この位置合わせが行われる場合には、まず、第1支柱ピン穴51aと第2支柱ピン穴51bとが連通する位置関係において、基部側支柱部分27aと端部側支柱部分27bとでプレート39が挟持される。そして、第2支柱ピン40bよりも直径寸法の小さい第1支柱ピン40aが、他端側に開口した支柱ピン穴51に対して(即ち、前述した一方の穴であって直径寸法の大きい第2支柱ピン穴51bに対して)挿入される。そして、第1支柱ピン40aは、第2支柱ピン穴51bを通過して、支柱ピン穴51の奥側に位置した第1支柱ピン穴51aに圧入される。第1支柱ピン40aが圧入されると、次いで、第2支柱ピン40bが、支柱ピン穴51の第2支柱ピン穴51bに対して圧入される。
図1乃至図3に示すように、支柱27及びプレート39の厚肉部分39aには、支柱ボルト29が挿入される支柱ボルト穴47が形成されている。支柱ボルト穴47は、端部キャリア26の他端側に開口する穴として設けられ、一端側に向かって端部キャリア26及び端部側支柱部分27bを貫通し、さらにプレート39及び基部側支柱部分27aを貫通して基部キャリア25にまで延びる穴として形成されている。支柱ボルト穴47における基部キャリア25及び基部側支柱部分27aに配置された部分の内周には、雌ネジ部分が形成されている。
支柱ボルト29は、図1乃至図3に示すように、雄ネジ部分として形成されたネジ部29aが一端側に設けられ、六角レンチ等で締め付けるための六角穴が設けられた頭部が他端側に設けられている。この支柱ボルト29は、支柱27と基部キャリア25とを螺合により結合するボルト部材として設けられており、この支柱ボルト29が支柱27と基部キャリア25とを結合することで、支柱27により基部キャリア25と端部キャリア26とが連結されるように構成されている。
支柱ボルト29での結合によって基部キャリア25と端部キャリア26とを連結する際には、まず、前述のように支柱ピン穴51に支柱ピン40が圧入されて基部キャリア25及び端部キャリア26の周方向の位置合わせが行われる。この位置合わせが行われた状態で、支柱ボルト29が端部キャリア26の他端側から支柱ボルト穴47に挿入される。そして、支柱ボルト穴47における基部キャリア25及び基部側支柱部分27aに形成された前述の雌ネジ部分に対して、支柱ボルト29の一端側のネジ部29aが螺合するようにねじ込まれる。このとき、支柱ボルト29の頭部は、支柱ボルト孔47が開口する端部キャリア26の他端側と係合する。この支柱ボルト29による結合により、基部キャリア25、プレート39、及び端部キャリア26が連結されることになる。
また、支柱ボルト29が基部キャリア25及び基部側支柱部分27aに螺合し、基部キャリア25と端部キャリア26とを連結する締め付け力が発生することにより、基部キャリア25に固定された位置決め部材44と端部キャリア26とがころ軸受36及び玉軸受37を介してケース11を挟持することになる。そして、端部キャリア26と位置決め部材44とがころ軸受36及び玉軸受37を介してケース11を挟持することで、基部キャリア25及び端部キャリア26がケース11に対して回転自在に保持されることになる。
外歯歯車28は、図1乃至図4に示すように、平行に配置された状態でケース11内に収納される第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bを備えて構成されている。第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bにはそれぞれ、クランク軸23が貫通するクランク用孔30、及び、支柱27が貫通する支柱貫通孔48が形成されている。第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bは、回転中心線Pと平行な方向において、クランク用孔30及び支柱貫通孔48の位置がそれぞれ対応するように配置されている。
外歯歯車28のクランク用孔30は、円形孔として形成され、クランク軸23に対応して外歯歯車28の周方向に沿って均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。このクランク用孔30は、第1外歯歯車28aにおいては第1偏心部23aを、第2外歯歯車28bにおいては第2偏心部23bを、それぞれニードル軸受38を介して保持している。支柱貫通孔48は、支柱27の断面形状に対応し、角部が円弧状に形成されるとともに径方向外側に向かって広がった三角形状断面を有するような断面形状の穴として形成されている。そして、支柱貫通孔48は、支柱27に対応して外歯歯車28の周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。そして、支柱貫通孔48は、クランク用孔30と外歯歯車28の周方向において交互に形成されている。尚、支柱貫通孔48には、支柱27が遊嵌状態で貫通している。
尚、外歯歯車28及びクランク軸23が上述のように配設されているため、スパーギア49から回転駆動力が伝達されてスパーギア49とともにクランク軸23が回転すると、このクランク軸23の回転に伴い第1偏心部23a及び第2偏心部23bから外歯歯車28に対して荷重が作用する。この荷重により、外歯歯車28(第1外歯歯車28a、第2外歯歯車28b)が揺動して回転し、この外歯歯車28の揺動回転に対応してクランク軸23が自転しながら公転動作を行うことになる。尚、この回転動作を行うクランク軸23は、一端側及び他端側がそれぞれ基部キャリア25及び端部キャリア26で支持されているとともに、その中間部分も偏心部間軸受41を介してプレート39によって支持されている。
また、第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bのそれぞれの外周には、ピン内歯22に噛み合う外歯31が設けられている。本実施形態では、外歯歯車28(28a、28b)の外歯31の歯数は、ピン内歯22の歯数よりも1個少なくなるように設けられている。このため、クランク軸23が回転するごとに、噛み合う外歯31とピン内歯22との噛み合いがずれ、外歯歯車28(第1外歯歯車28a、第2外歯歯車28b)が偏心して揺動回転するように構成されている。尚、外歯31とピン内歯22との歯数差は、1個に限らず、複数個であってもよい。
(減速機の作動)
次に、上述した減速機1の作動について説明する。減速機1は、モータ100の運転が行われることにより、作動する。モータ100の運転が開始されると、モータ100の回転軸100aが回転する。回転軸100aが回転すると、これに連結されたプラネタリギア17がリングギア18と噛み合いながら回転して公転し、これにより、キャリア16が回転し、キャリア16に連結された太陽歯車15が回転する。そして、太陽歯車15に噛み合う各スパーギア49が回転する。
各スパーギア49が回転すると、各スパーギア49が他端側の端部で固定された各クランク軸23が回転し、各クランク軸23とともに第1偏心部23a及び第2偏心部23bが回転する。この回転に伴って、前述のように、第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bがピン内歯22と噛み合いをずらしながら偏心して回転する。そして、第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bの偏心回転に伴って、ニードル軸受38で外歯歯車28に回転保持されたクランク軸23が回転中心線Pを中心として公転動作を行う。これにより、支柱ピン40で位置合わせが行われるとともに支柱27及び支柱ボルト29で連結され、クランク軸23を回転自在に保持する基部キャリア25、プレート39及び端部キャリア26とともに、出力軸14が回転し、大きなトルクがピニオン101から出力されることになる。
(減速機の効果)
以上説明した減速機1によると、プレート39と基部キャリア25とに亘る第1支柱ピン穴51aに第1支柱ピン40aが圧入され、プレート39と端部キャリア26とに亘る第2支柱ピン穴51bに第1支柱ピン40aとは別部材の第2支柱ピン40bが圧入されることで、基部キャリア25と端部キャリア26との位置合わせが行われる。このため、長さの短い第1支柱ピン穴51a及び第2支柱ピン穴51bで支柱ピン穴51を構成することができ、また、長さの短い第1支柱ピン40a及び第2支柱ピン40bで支柱ピン40を構成することができる。これにより、第1支柱ピン穴51a、第2支柱ピン穴51b、第1支柱ピン40a、及び第2支柱ピン40bの円筒度を確保することが容易になるため、プレート39が設けられる減速機1であっても、支柱ピン穴51に支柱ピン40を組み付けて減速機1を組み立てることが容易になる。
従って、本実施形態によると、基部キャリア25と端部キャリア26との間でクランク軸23を保持するプレート39が設けられる減速機1においてその組立て性を向上させることができる。
また、減速機1によると、連通する第1支柱ピン穴51a及び第2支柱ピン穴51bにおける一方の穴51bと他方の穴51aとに対して、第1支柱ピン40a及び第2支柱ピン40bにおける一方のピン40bと他方のピン40aとがそれぞれ圧入される。このとき、支柱ピン穴51の開口から、まず他方のピン40aが挿入されて直径寸法が小さく穴の奥側に配置される他方の穴51aに圧入され、次いで一方のピン40bが直径寸法の大きい一方の穴51bに挿入されて圧入されることになる。このため、第1支柱ピン穴51aと第2支柱ピン穴51bとの中心位置が少しずれていても、直径寸法の大きい一方の穴51bを通過させて直径寸法の小さい他方の穴51aに他方のピン40aを圧入することを容易に行うことができる。これにより、プレート39が設けられる減速機1において、支柱ピン穴51に支柱ピン40を組み付けて減速機1を組み立てることをさらに容易にすることができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。例えば、次のような変形例を実施することができる。
(1)本実施形態においては、クランク軸が回転中心線を中心とする周方向に沿って配置された減速機を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、クランク軸が回転中心線上に配置されたセンタクランクタイプの減速機であっても本発明を適用することができる。この場合、クランク軸が配置される回転中心線を中心とする周方向に沿って複数のガイドクランク軸を配置し、このガイドクランク軸がクランク軸の回転に伴う外歯歯車の回転とともに回転(自転)しながら公転動作を行うことで、基部キャリア及び端部キャリアを回転させる減速機を構成することができる。
(2)本実施形態においては、出力軸が基部キャリアに対して一体に設けられることで固定されている減速機を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、出力軸が基部キャリアとは別部材として設けられて基部キャリアに対して固定されている減速機であってもよい。
(3)本実施形態においては、支柱が基部キャリアに一体に形成された基部側支柱部分と、端部キャリアに一体に形成された端部側支柱部分とで構成されるものを例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、基部キャリア及び端部キャリアとは別部材として形成されて基部キャリアに固定され、基部キャリアと端部キャリアとをプレートを介して連結する支柱が設けられた減速機であってもよい。
(4)本実施形態においては、クランク軸に形成された偏心部が2つ設けられているものを例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、クランク軸に形成された偏心部が3つ以上設けられている減速機であってもよい。また、偏心部を3つ以上設ける場合には、外歯歯車についても3つ以上の構成要素が平行に配置されたものとして構成することができる。また、偏心部が3つ以上設けられる場合には、偏心部間軸受及びプレートが2つ以上設けられる減速機を構成することもできる。
(5)本実施形態においては、クランク軸及び支柱が3つ設けられる減速機を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、クランク軸及び支柱が3つ又は5つ以上設けられる減速機であってもよい。
(6)本実施形態においては、連通する第1支柱ピン穴及び第2支柱ピン穴のうちの一方の穴である第2支柱ピン穴が端部キャリアから開口する減速機を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。即ち、第1支柱ピン穴が基部キャリアから開口する減速機を構成してもよい。この場合、連通する第1支柱ピン穴及び第2支柱ピン穴のうちの開口する一方の穴は、第1支柱ピン穴により構成されることになる。
(7)本実施形態においては、第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴とが連通した状態の支柱ピン穴が形成されている場合を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴とが連通していない状態で形成された支柱ピン穴が設けられる減速機を構成することもできる。
図5は、変形例に係る減速機の一部断面を示したものであり、図4に対応する断面での断面図を示したものである。尚、図5に示す変形例の説明においては、本実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。図5の変形例に係る減速機においては、支柱ピン穴52として、互いに連通していない状態の第1支柱ピン穴52aと第2支柱ピン穴52bとが設けられている。そして、基部キャリア25とプレート39とに亘って形成された第1支柱ピン穴52aは、基部キャリア25から一端側に向かって開口するように形成されている。一方、端部キャリア26とプレート39とに亘って形成された第2支柱ピン穴52bは、第1支柱ピン穴52aとは独立した穴として形成されて、端部キャリア26から他端側に向かって開口するように形成されている。そして、第1支柱ピン53aが第1支柱ピン穴52aに一端側の開口から圧入され、第1支柱ピン53aとは別部材として形成された第2支柱ピン53bが第2支柱ピン穴52bに他端側の開口から圧入される。
図5に示す変形例に係る減速機によると、独立した穴として形成された第1支柱ピン穴52aと第2支柱ピン穴52bとに対して、第1支柱ピン53aを基部キャリア25側から、第2支柱ピン52bを端部キャリア26側からそれぞれ別々に圧入することができる。このため、プレート39が設けられる減速機において、支柱ピン穴52に支柱ピン53を組み付けて減速機を組み立てることをさらに容易にすることができる。
(8)本実施形態及び図5に示す変形例においては、第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴とが同一直線上に沿って配置された場合を例示して説明したが、この通りでなくてもよい。第1支柱ピン穴の中心線(軸線)と第2支柱ピン穴の中心線とがずれているものであってもよい。とくに、図5に示す変形例のように、第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴とが連通しない独立した穴として形成される場合には、減速機の周方向や径方向において位置がずれて形成されていてもよい。また、この場合、第1支柱ピン穴と第2支柱ピン穴とが、減速機の周方向及び径方向のうちの少なくともいずれかにおける位置がずれるとともに、減速機の軸方向における位置が重なって配置されるように形成されていてもよい。
本発明は、クランク軸の回転に伴い偏心して回転する外歯歯車がピン内歯に噛み合い、支柱で連結されてプレートが間に配置された基部キャリア及び端部キャリアが、支柱に配置された支柱ピンで位置が合わされるとともにクランク軸を回転自在に保持する減速機として、広く適用することができるものである。
本発明の一実施の形態に係る減速機の断面図である。 図1に示す減速機における偏心型減速部及びその近傍を拡大して示す断面図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 図3のB−B線矢視位置における一部断面図である。 変形例に係る減速機の一部断面図である。
符号の説明
1 減速機
11 ケース
14 出力軸
22 ピン内歯
23 クランク軸
23a、23b 偏心部
25 基部キャリア
26 端部キャリア
27 支柱
28 外歯歯車
30 クランク用孔
31 外歯
39 プレート
40 支柱ピン
40a 第1支柱ピン
40b 第2支柱ピン
41 偏心部間軸受
51 支柱ピン穴
51a 第1支柱ピン穴
51b 第2支柱ピン穴
101 ピニオン

Claims (3)

  1. ケースと、
    前記ケースの内周に配置され、ピン状の部材として形成された複数のピン内歯と、
    前記ケースに収納されるとともに、前記ピン内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、
    前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、回転することで前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、
    前記クランク軸の一端側を回転自在に保持する基部キャリアと、
    前記クランク軸の他端側を回転自在に保持する端部キャリアと、
    前記基部キャリアに固定され、前記基部キャリアと前記端部キャリアとを連結する支柱と、
    前記基部キャリアに固定され、ピニオンが取り付けられる出力軸と、
    前記クランク軸に形成され、当該クランク軸の回転中心線に対して偏心するよう設けられた2つ以上の偏心部と、
    前記2つ以上の偏心部の間に配置され、前記クランク軸を回転自在に保持する偏心部間軸受と、
    前記偏心部間軸受を保持するとともに、前記基部キャリア及び前記端部キャリアの間に配置されたプレートと、
    前記支柱及び前記プレートに形成された支柱ピン穴と、
    前記支柱ピン穴に圧入され、前記基部キャリア及び前記端部キャリアにおける周方向の位置を合わせる支柱ピンと、
    を備えた減速機であって、
    前記支柱ピン穴として、前記基部キャリアと前記プレートとに亘って形成された第1支柱ピン穴と、前記端部キャリアと前記プレートとに亘って形成された第2支柱ピン穴とが設けられ、
    前記支柱ピンとして、前記第1支柱ピン穴に圧入される第1支柱ピンと、前記第1支柱ピンとは別部材として形成されて前記第2支柱ピン穴に圧入される第2支柱ピンとが設けられていることを特徴とする、減速機。
  2. 請求項1に記載の減速機であって、
    前記支柱ピン穴は、穴の直径寸法が互いに異なるとともに連通する前記第1支柱ピン穴及び前記第2支柱ピン穴のうちの一方の穴が、前記基部キャリア及び前記端部キャリアのうちの一方から開口するように形成され、
    前記第1支柱ピン穴及び前記第2支柱ピン穴のうちの他方の穴よりも前記一方の穴の方が穴の直径寸法が大きいことを特徴とする、減速機。
  3. 請求項1に記載の減速機であって、
    前記第1支柱ピン穴は、前記基部キャリアから開口するように形成され、
    前記第2支柱ピン穴は、前記第1支柱ピン穴とは独立した穴として形成されて、前記端部キャリアから開口するように形成されていることを特徴とする、減速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH066786U (ja) * 1992-06-26 1994-01-28 株式会社協豊製作所 偏心差動方式減速機
JP2007085524A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Nabtesco Corp 差動揺動型減速機

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