JP2009274650A - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の緊急時において巻取部材の巻取方向への回転後に巻取部材の引出方向への回転が収容部材内のガスによって制限されることを抑制する。
【解決手段】ウェビング巻取装置10では、車両の緊急時に、シリンダ64内にガスが供給されて、ピストン70が上側へ移動されることで、ラック歯78Aが歯車58に噛合されてピニオン56が巻取方向へ回転された後に、凹部78Bが歯車58に到達してピストン70に対するピニオン56の回転が許可される。このため、乗員によってウェビング18及びスプール16を介してピニオン56が引出方向へ回転された際でも、ピストン70が下側へ移動されることを抑制でき、乗員によるウェビング18のスプール16からの引き出しがスプール16、ピニオン56及びピストン70を介してシリンダ64内に残留するガスの圧力によって制限されることを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動部材が移動されることで巻取部材が回転されるウェビング巻取装置に関する。
ウェビング巻取装置(シートベルト巻取装置)としては、車両の緊急時に、シリンダ内にガスが供給されることで、ピストンが一側へ移動されて、巻取軸がベルト巻取方向へ回転されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
このウェビング巻取装置では、上述の如くピストンが一側へ移動された後に、ベルトが引き出されて、巻取軸がベルト引出方向へ回転されることで、ピストンが他側へ移動される。
ここで、このようなウェビング巻取装置では、上述の如くピストンが他側へ移動される際に、シリンダ内のガスによってピストンの他側への移動が制限されて巻取軸のベルト引出方向への回転が制限されることを抑制できるのが好ましい。
特開2002−274325公報
本発明は、上記事実を考慮し、車両の緊急時において巻取部材の巻取方向への回転後に巻取部材の引出方向への回転が収容部材内のガスによって制限されることを抑制できるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のウェビング巻取装置は、車両の乗員に装着されるウェビングが巻取方向へ回転されることで巻き取られると共に、前記ウェビングが引き出されることで引出方向へ回転される巻取部材と、車両の緊急時にガスが供給される収容部材と、前記収容部材に収容されると共に、連絡部及び非連絡部が設けられ、前記収容部材に供給されたガスの圧力を受けて移動されることで、前記連絡部において前記巻取部材に連絡されて前記巻取部材を巻取方向へ回転させた後に、前記非連絡部において前記巻取部材に連絡されずに前記巻取部材の相対回転を許可する移動部材と、を備えている。
請求項2に記載のウェビング巻取装置は、車両の乗員に装着されるウェビングが巻取方向へ回転されることで巻き取られると共に、前記ウェビングが引き出されることで引出方向へ回転される巻取部材と、車両の緊急時にガスが供給される収容部材と、前記収容部材に収容されると共に、前記収容部材との間を閉鎖する閉鎖部が設けられ、前記収容部材に供給されたガスの圧力を受けて移動されることで、前記巻取部材を巻取方向へ回転させた後に、前記収容部材との間の前記閉鎖部における閉鎖が解除される移動部材と、を備えている。
請求項3に記載のウェビング巻取装置は、請求項1又は請求項2に記載のウェビング巻取装置において、前記移動部材の移動による前記巻取部材の巻取方向への回転が制限された後に、前記巻取部材に対する前記移動部材の移動を許可する許可手段を備えている。
請求項1に記載のウェビング巻取装置では、移動部材が収容部材に収容されている。
また、車両の緊急時に、収容部材にガスが供給されることで、移動部材がガスの圧力を受けて移動される。
ここで、移動部材が移動される際には、移動部材が、連絡部において巻取部材に連絡されて、巻取部材を巻取方向へ回転させる。このため、巻取部材にウェビングが巻き取られることで、ウェビングによる乗員の拘束力が増加される。
その後、移動部材が非連絡部において巻取部材に連絡されずに、移動部材に対する巻取部材の相対回転が許可される。このため、乗員によってウェビングが巻取部材から引き出されて巻取部材が引出方向へ回転された際でも、移動部材が移動されることを抑制でき、巻取部材の引出方向への回転が移動部材を介して収容部材内のガスによって制限されることを抑制できる。
請求項2に記載のウェビング巻取装置では、移動部材が収容部材に収容されている。さらに、移動部材に閉鎖部が設けられており、閉鎖部は、移動部材と収容部材との間を閉鎖している。
また、車両の緊急時に、収容部材にガスが供給されることで、移動部材がガスの圧力を受けて移動される。
ここで、移動部材が移動されることで、移動部材が巻取部材を巻取方向へ回転させる。このため、巻取部材にウェビングが巻き取られることで、ウェビングによる乗員の拘束力が増加される。
その後、移動部材と収容部材との間の閉鎖部における閉鎖が解除されるため、収容部材内のガスを移動部材と収容部材との間から排出することができる。このため、仮に、乗員によってウェビングが巻取部材から引き出されることで巻取部材が引出方向へ回転されて移動部材が移動された際でも、移動部材の移動が収容部材内のガスによって制限されることを抑制でき、巻取部材の引出方向への回転が制限されることを抑制できる。
請求項3に記載のウェビング巻取装置では、移動部材の移動による巻取部材の巻取方向への回転が制限された後に、許可手段が巻取部材に対する移動部材の移動を許可する。このため、移動部材が良好に移動することができる。
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置10が車両前後方向一側から見た側面図にて示されており、図2には、ウェビング巻取装置10が車両前後方向他側から見た側面図にて示されている。さらに、図3には、ウェビング巻取装置10が車幅方向内側から見た断面図にて示されており、図5には、ウェビング巻取装置10が車幅方向内側かつ車両前後方向一側から見た斜視図にて示されている。なお、図面では、車幅方向内側を矢印INで示し、車両前後方向一側を矢印LOで示し、上方を矢印UPで示す。
本実施の形態に係るウェビング巻取装置10には、断面U字形板状のフレーム12が設けられており、フレーム12には、車幅方向内側の背板12Aと、車両前後方向一側の脚板12Bと、車両前後方向他側の脚板12Cと、が設けられている。フレーム12は、背板12Aにおいて、車両に固定されており、これにより、ウェビング巻取装置10が車両に設置されている。
フレーム12には、脚板12Bと脚板12Cとの間において、巻取部材としての略円筒状のスプール16が回転可能に配置されており、スプール16の中心軸は車両前後方向に平行に配置されている。スプール16には、長尺帯状のウェビング18(ベルト)が基端側から巻き取られており、ウェビング18は、フレーム12から上側へ延出されて、車両のシート(図示省略)に着座した乗員に装着されている。また、スプール16が巻取方向(図1及び図2の矢印A方向)へ回転されることで、ウェビング18がスプール16に巻き取られると共に、ウェビング18がスプール16から引き出されることで、スプール16が引出方向(図1及び図2の矢印B方向)へ回転される。
スプール16内には、中心軸に沿って、フォースリミッタ機構20を構成するエネルギー吸収部材としてのトーションシャフト22が挿入されており、トーションシャフト22の脚板12B側の一端は、スプール16内に回転不能に嵌合されると共に、トーションシャフト22の脚板12C側の他端は、スプール16から突出されて、フレーム12の脚板12C外側へ突出されている。
スプール16の脚板12B側には、許可手段としてのトーションバー24が設けられている。トーションバー24のスプール16側の端部には、挿入部24Aが設けられており、挿入部24Aにおいてスプール16内に回転不能に嵌入されて、スプール16に一体回転可能に装着されている。トーションバー24のスプール16とは反対側の端部には、略円柱状の係合部24Bが設けられて、フレーム12の脚板12B外側に突出されると共に、外周面の摩擦係数が高くされている。
スプール16の脚板12C側には、ロック機構26が設けられており、ロック機構26には、保持部材としてのベースロック28が設けられている。
ベースロック28のスプール16側部分には、略円筒状の装着部28Aが設けられており、ベースロック28は、装着部28Aにおいてスプール16内に抜け止めされた状態で嵌入されて、スプール16に回転可能に装着されている。
ベースロック28のスプール16とは反対側部分には、略円柱状の保持部28Bが設けられている。保持部28Bのスプール16とは反対側の面には、凹状の収容部30が形成されており、収容部30は、保持部28Bの周方向に延伸されると共に、一端が保持部28Bの外周面から開放されている。
ベースロック28には、トーションシャフト22の他端近傍が回転不能に貫通されており、ベースロック28は、トーションシャフト22と一体に回転可能にされている。
ベースロック28(保持部28B)の収容部30には、ロック部材としての略円弧形平板状のロックプレート32が移動(スライド)可能に収容されており、ロックプレート32の一端には、ロック歯32Aが形成されている。ロックプレート32のスプール16とは反対側の面には、円軸状のガイドピン32Bが設けられており、ガイドピン32Bは、ロックプレート32から突出されている。
フレーム12の脚板12Cには、ロック部としての略円状のラチェット孔34が貫通形成されており、ラチェット孔34の外周には、ラチェット歯34A(内歯)が形成されている。また、ラチェット孔34の内部には、ベースロック28の保持部28Bが配置されている。
ベースロック28(保持部28B)のスプール16とは反対側の面には、略円板状のロックカバー36が一体回転可能に取り付けられており、ロックカバー36は、保持部28B(収容部30を含む)を被覆すると共に、収容部30におけるロックプレート32(ガイドピン32Bを含む)の移動を許可している。また、ロックカバー36には、トーションシャフト22の他端が貫通されている。
ロックカバー36のスプール16とは反対側には、略有底円筒状のVギヤ38が設けられており、Vギヤ38は、トーションシャフト22の他端が貫通されて、トーションシャフト22に追従回転可能に支持されている。Vギヤ38には、屈曲形状のガイド孔38Aが貫通形成されており、ガイド孔38Aの一端には、ロックプレート32のガイドピン32Bが挿通されている。また、Vギヤ38の外周面には、ラチェット歯38Bが形成されている。
Vギヤ38の下側には、加速度センサ40が設けられており、加速度センサ40には、断面L字形板状のセンサハウジング42が設けられている。センサハウジング42の下側部分の上面には、球面形凹状の載置部42Aが形成されており、載置部42A上には、球状のボール44が載置されている。センサハウジング42の上側部分には、センサレバー46が基端において回動可能に支持されており、センサレバー46は、ボール44の上側に載置されている。
図4に示す如く、車両の緊急時(衝突時(急減速時))には、ボール44が載置部42A上を転動されて上側へ移動され、センサレバー46が上側へ回動されることで、センサレバー46がVギヤ38のラチェット歯38Bに噛合して、Vギヤ38の引出方向への回転が規制可能にされている。
Vギヤ38の引出方向への回転が規制された状態において、乗員によってウェビング18を介してスプール16が引出方向へ僅かに回転されると、Vギヤ38に対するベースロック28(保持部28B)の引出方向への回転によって、ロックプレート32のガイドピン32BがVギヤ38のガイド孔38Aの一端から他端へ移動されて、ロックプレート32が収容部30内を移動されることで、ロックプレート32のロック歯32Aがラチェット孔34外周のラチェット歯34Aに噛合される。さらに、乗員によってウェビング18を介してスプール16が移動されることで、ロック歯32Aとラチェット歯34Aとの噛合位置の略反対側において、ベースロック28の保持部28Bがラチェット孔34外周のラチェット歯34Aに食い込む。これにより、ベースロック28の引出方向への回転がロックされて、スプール16の引出方向への回転が規制可能にされている(スプール16の巻取方向への回転は許可される)。
ベースロック28の引出方向への回転がロックされた状態において、乗員からウェビング18へフォースリミッタ荷重以上の荷重が作用した際には、フォースリミッタ機構20が作動されて、ウェビング18からスプール16へ作用する引出方向への回転力によって、トーションシャフト22が一端と他端近傍との間において引出方向へ捩れ変形されることで、スプール16及びトーションバー24が引出方向へ回転可能にされている。
ロックカバー36、Vギヤ38及び加速度センサ40は、樹脂製箱状のセンサホルダ48に収容されており、センサホルダ48は、樹脂製箱状のセンサカバー52に収容されている。センサカバー52及びセンサホルダ48は、一体にされて、フレーム12の脚板12Cに固定されており、センサホルダ48は、トーションシャフト22の他端を回転可能に支持している。
図1、図3及び図5に示す如く、フレーム12の脚板12B外側には、ラック&ピニオン方式によるプリテンショナ機構54が設けられている。
プリテンショナ機構54には、回転部材としてのピニオン56が設けられており、ピニオン56の脚板12Bとは反対側部分には、歯車58が設けられている。ピニオン56の脚板12B側部分には、クラッチ部60が設けられており、クラッチ部60内には、トーションバー24の係合部24Bが配置されている。
クラッチ部60の内周面には、所定数(本実施の形態では3つ)のクラッチ凹部60Aが形成されており、所定数のクラッチ凹部60Aは、クラッチ部60の周方向へ等間隔で配置されると共に、それぞれ深さが引出方向へ向かうに従い徐々に浅くされている。クラッチ凹部60A内には、巻取方向側部分において、クラッチ部材としての円軸状のローラ62が収容されており、ローラ62の外周面は、摩擦係数が大きくされている。
ピニオン56の下側には、収容部材としてのシリンダ64が設けられており、シリンダ64は、上下方向に沿って配置されている。シリンダ64は、フレーム12の脚板12Bに固定されており、シリンダ64の上端は、ピニオン56の下側近傍において開口されている。
シリンダ64内の下端(底部)は、略円筒状の連通筒66の一端内に連通されており、連通筒66の他端には、ガス発生装置68が固定されている。ガス発生装置68は、連通筒66の他端を閉塞しており、車両の緊急時には、プリテンショナ機構54が作動されることで、ガス発生装置68が高圧のガスを瞬時に発生して連通筒66を介してシリンダ64内の下端に供給可能にされている。
シリンダ64内には、移動部材を構成するピストン70が設けられており、ピストン70は、シリンダ64内を上下方向へ移動可能にされている。
ピストン70の下端近傍には、外形円状のフランジ部72が設けられており、フランジ部72は、シリンダ64の内周面に比し、径が僅かに小さくされている。ピストン70の下端には、閉鎖部を構成する円柱状の円柱部74が設けられており、円柱部74は、フランジ部72の直下に配置されると共に、フランジ部72に比し径が小さくされている。
円柱部74の外周面には、移動部材の閉鎖部を構成する環状のシール部材76が嵌合されており、シール部材76は、弾性及びシール性を有している。シール部材76は、弾性変形された状態で、円柱部74の外周面及びフランジ部72の下面とシリンダ64の内周面とに接触されており、シール部材76は、ピストン70(円柱部74)とシリンダ64との間をシール(閉鎖、閉塞)している。
ピストン70には、フランジ部72の上側において、矩形柱状のラック78が設けられており、ラック78の背板12A側部分には、上側部分において連絡部としてのラック歯78Aが形成されると共に、下側部分において非連絡部としての凹部78Bが形成されている。ラック78は、シリンダ64から突出されており、ラック78の先端は、ピニオン56の歯車58の下側近傍に配置されている。
車両の緊急時に、ピストン70の円柱部74及びシール部材76が、ガス発生装置68からシリンダ64内の下端へ供給された高圧のガスの圧力(内圧)を下側から受けて、ピストン70及びシール部材76が上側へ移動(ストローク)されると、ピストン70のラック78のラック歯78Aがピニオン56の歯車58に噛合(係合)されて、ピニオン56が巻取方向へ回転可能にされている。さらに、ピストン70が上側へフルストロークされて、ピストン70のラック78の凹部78Bがピニオン56の歯車58に到達すると、ラック78の歯車58への噛合が解除されて、ピストン70に対するピニオン56の回転が許可可能にされている。また、シール部材76がピストン70とシリンダ64との間をシールすることで、シリンダ64内の下端へ供給された高圧のガスがピストン70とシリンダ64との間を介してピストン70のシール部材76より下側から上側へ抜ける(通過する)ことが抑制される。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のウェビング巻取装置10では、車両の緊急時(衝突時)に、ロック機構26の加速度センサ40において、ボール44が載置部42A上を転動されて上側へ移動され、センサレバー46が上側へ回動されることで、センサレバー46がVギヤ38のラチェット歯38Bに噛合して、Vギヤ38の引出方向への回転が規制される。
Vギヤ38の引出方向への回転が規制された状態において、乗員によってウェビング18を介してスプール16が引出方向へ僅かに回転されると、Vギヤ38に対するベースロック28(保持部28B)の引出方向への回転によって、ロックプレート32のガイドピン32BがVギヤ38のガイド孔38Aの一端から他端へ移動されて、ロックプレート32が収容部30内を移動されることで、ロックプレート32のロック歯32Aがフレーム12のラチェット孔34外周のラチェット歯34Aに噛合される。さらに、乗員によってウェビング18を介してスプール16が移動されることで、ロック歯32Aとラチェット歯34Aとの噛合位置の略反対側において、ベースロック28の保持部28Bがラチェット孔34外周のラチェット歯34Aに食い込む。これにより、ベースロック28の引出方向への回転がロックされて、スプール16の引出方向への回転が規制される(スプール16の巻取方向への回転は許可される)ことで、ウェビング18のスプール16からの引き出しが規制されて、ウェビング18が乗員を拘束する。
さらに、車両の緊急時には、プリテンショナ機構54が作動されることで、ガス発生装置68が高圧のガスを瞬時に発生して連通筒66を介してシリンダ64内の下端に供給する。このため、当該ガスの圧力をピストン70の円柱部74及びシール部材76が下側から受けて、ピストン70及びシール部材76が上側へ移動される。これにより、ピストン70のラック78のラック歯78Aがピニオン56の歯車58に噛合されて、ピニオン56が巻取方向へ回転される。
ピニオン56が巻取方向へ回転された際には、ピニオン56のクラッチ部60内のローラ62が、ピニオン56の巻取方向への回転力によって、クラッチ部60のクラッチ凹部60Aの巻取方向側部分から引出方向側部分に移動されて、クラッチ部60(クラッチ凹部60Aの底面)とトーションバー24(係合部24Bの外周面)との間に噛み込まれて(係合されて)、ピニオン56とスプール16とが一体回転可能にされる(ピストン70とピニオン56、トーションバー24及びスプール16とが連絡される)。これにより、ピニオン56と一体にスプール16が巻取方向へ回転されて、スプール16にウェビング18が巻き取られることで、ウェビング18による乗員の拘束力が増加される。
その後、ピストン70の上側への移動によるピニオン56の巻取方向への回転が、乗員からウェビング18を介してスプール16へ作用する引出方向への回転力によって制限されても、トーションバー24が挿入部24Aと係合部24Bとの間において巻取方向へ捩れ変形されることで、ピニオン56の巻取方向への回転及びピストン70の上側への移動が許可される。これにより、ピストン70が上側へフルストロークされて、ピストン70のラック78の凹部78Bがピニオン56の歯車58に到達する(ピストン70とピニオン56、トーションバー24及びスプール16とが連絡されない)ことで、ピストン70に対するピニオン56の回転が許可される。
その後、フォースリミッタ機構20が作動される際には、乗員からウェビング18を介してスプール16へ作用する引出方向への回転力によって、トーションシャフト22が一端と他端近傍との間において引出方向へ捩れ変形されることで、スプール16、トーションバー24及びピニオン56が引出方向へ回転されて、ウェビング18がスプール16から引き出される。
ここで、上述の如く、フォースリミッタ機構20が作動される際には、ピストン70のラック78の凹部78Bがピニオン56の歯車58に噛合されずに、ピストン70に対するピニオン56の引出方向への回転が許可される。このため、乗員によってウェビング18がスプール16から引き出されて、スプール16、トーションバー24及びピニオン56が引出方向へ回転された際でも、ピストン70が下側へ移動されることを抑制でき、乗員によるウェビング18のスプール16からの引き出しがスプール16、トーションバー24、ピニオン56及びピストン70を介してシリンダ64内に残留するガス(シール部材76より下側のガス)の圧力(内圧)によって制限されることを抑制できる。
さらに、上述の如く、プリテンショナ機構54が作動される際に、ピストン70の上側への移動によるピニオン56の巻取方向への回転が、乗員からウェビング18を介してスプール16へ作用する引出方向への回転力によって制限されても、トーションバー24が挿入部24Aと係合部24Bとの間において巻取方向へ捩れ変形されることで、ピニオン56の巻取方向への回転及びピストン70の上側への移動が許可される。これにより、ピストン70が上側へ適切にフルストロークできて、ピストン70のラック78の凹部78Bがピニオン56の歯車58に適切に到達でき、ピストン70に対するピニオン56の回転を適切に許可することができる。
[第2の実施の形態]
図6には、本発明の第2の実施の形態に係るウェビング巻取装置90が車幅方向内側から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るウェビング巻取装置90は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るウェビング巻取装置90では、プリテンショナ機構54において、シリンダ64の上端部に、解除手段としての排出部92が形成されており、排出部92によって、シリンダ64の上端部が、シリンダ64の上端部以外の部分に比し、内部の上下方向に垂直な断面積を、大きくされている。
ピストン70のラック78の背板12A側部分には、下端部を除く部分において、ラック歯78Aが形成されており、ラック78には、上記第1の実施の形態における凹部78Bが形成されていない。
ここで、プリテンショナ機構54が作動される際に、ピストン70の上側への移動によるピニオン56の巻取方向への回転が、乗員からウェビング18を介してスプール16へ作用する引出方向への回転力によって制限されても、トーションバー24が挿入部24Aと係合部24Bとの間において巻取方向へ捩れ変形されることで、ピニオン56の巻取方向への回転及びピストン70の上側への移動が許可される。これにより、ピストン70が上側へフルストロークされて、ピストン70と共にシール部材76がシリンダ64上端部の排出部92に到達することで、ピストン70(円柱部74)とシリンダ64との間のシール部材76によるシールが解除されて、シリンダ64内に残留するガス(シール部材76より下側のガス)が排出部92を介してピストン70のシール部材76より下側から上側へ排出される。
このため、その後、フォースリミッタ機構20が作動される際には、乗員によるウェビング18のスプール16からの引き出しによってスプール16、トーションバー24及びピニオン56を介してのピストン70の下側への移動が開始される際から、シリンダ64内に残留するガス(シール部材76より下側のガス)の圧力(内圧)によってピストン70の下側への移動が制限されることが抑制される。これにより、ピニオン56、トーションバー24及びスプール16の引出方向への回転が制限されることが抑制されて、ウェビング18のスプール16からの引き出しが制限されることが抑制される。
以上により、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置を示す車両前後方向一側から見た側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置を示す車両前後方向他側から見た側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置を示す車幅方向内側から見た断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置における車両の緊急時を示す車幅方向内側から見た断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置を示す車幅方向内側かつ車両前後方向一側から見た斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウェビング巻取装置を示す車幅方向内側から見た断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウェビング巻取装置における車両の緊急時を示す車幅方向内側から見た断面図である。
符号の説明
10 ウェビング巻取装置
16 スプール(巻取部材)
18 ウェビング
24 トーションバー(許可手段)
64 シリンダ(収容部材)
70 ピストン(移動部材)
74 円柱部(閉鎖部)
76 シール部材(移動部材、閉鎖部)
78A ラック歯(連絡部)
78B 凹部(非連絡部)
90 ウェビング巻取装置

Claims (3)

  1. 車両の乗員に装着されるウェビングが巻取方向へ回転されることで巻き取られると共に、前記ウェビングが引き出されることで引出方向へ回転される巻取部材と、
    車両の緊急時にガスが供給される収容部材と、
    前記収容部材に収容されると共に、連絡部及び非連絡部が設けられ、前記収容部材に供給されたガスの圧力を受けて移動されることで、前記連絡部において前記巻取部材に連絡されて前記巻取部材を巻取方向へ回転させた後に、前記非連絡部において前記巻取部材に連絡されずに前記巻取部材の相対回転を許可する移動部材と、
    を備えたウェビング巻取装置。
  2. 車両の乗員に装着されるウェビングが巻取方向へ回転されることで巻き取られると共に、前記ウェビングが引き出されることで引出方向へ回転される巻取部材と、
    車両の緊急時にガスが供給される収容部材と、
    前記収容部材に収容されると共に、前記収容部材との間を閉鎖する閉鎖部が設けられ、前記収容部材に供給されたガスの圧力を受けて移動されることで、前記巻取部材を巻取方向へ回転させた後に、前記収容部材との間の前記閉鎖部における閉鎖が解除される移動部材と、
    を備えたウェビング巻取装置。
  3. 前記移動部材の移動による前記巻取部材の巻取方向への回転が制限された後に、前記巻取部材に対する前記移動部材の移動を許可する許可手段を備えた請求項1又は請求項2記載のウェビング巻取装置。
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