JP2009274540A - カーテンエアバッグ及びカーテンエアバッグ装置 - Google Patents

カーテンエアバッグ及びカーテンエアバッグ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】広い乗員拘束領域で迅速に十分な拘束性能を確保する。
【解決手段】圧力ガスを流入することにより車両室内の側面で膨張展開可能なカーテンエアバッグ本体2を有するカーテンエアバッグ装置1であって、カーテンエアバッグ本体2は、乗員の位置に対応した乗員拘束領域14において、上方に配置されて断面が比較的大径の上方大径チャンバ16と、この上方大径チャンバ16の下方に配置されて断面が比較的大径の下方大径チャンバ17と、上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17との間で隣接して挟まれるよう配置されて断面が比較的小径の排気通路18とからなる多段チャンバ部15を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両衝突等の緊急時に車両室内の側面で膨張して乗員を保護するためのカーテンエアバッグ及びカーテンエアバッグ装置に関する。
従来より、自動車の衝突、横転などの緊急時にインフレータが作動し、このインフレータからの噴出ガスによってエアバッグ本体が膨張し、乗員を保護するエアバッグ装置が知られている。例えば車両室内の側面(左右でそれぞれ各ピラー及びサイドガラスが配置されている面)でエアバッグ本体が膨張展開して乗員の側面を保護するカーテン式エアバッグ装置の例として特許文献1に記載のものがある(特許文献1参照)。
このカーテン式エアバッグ装置が備えるエアバッグ本体は、全体の気室のうち前席乗員を主に保護する前側気室を有しており、さらにこの前側気室の内部では外側基布と内側基布との間に渡って車両前後方向に延在するテザーベルトが設けられている。このテザーベルトが前側気室を上側分割気室と下側分割気室に区画し、上側分割気室と下側分割気室はテザーベルトに形成されているガス通気部を介して連通している。これによりインフレータから噴出ガスが供給された際には前側気室全体が一つのチャンバとして膨張展開し、その内部でそれぞれ上下高さ方向幅がほぼ同じ上側分割気室と下側分割気室に2分割された構造となる。
また下側分割気室の下方に副膨張気室が設けられており、ベント通孔を介して下側分割気室から導入された噴出ガスが副膨張気室内に滞留する。以上により、インフレータから供給された噴出ガスは、順に前側気室の上側分割気室、前側気室の下側分割気室、及び副膨張気室に流入し、エアバッグ本体を下方に膨張展開させる。
特開2007−76534号公報
上記のカーテン式エアバッグ装置においては、上述したような噴出ガスの流通順でエアバッグ本体の各気室が膨張展開するが、上方に位置する上側分割気室が十分な膨張状態に達してから下方に位置する副膨張気室が十分な膨張状態を確保するまでに時間差が生じることになる。
本発明の目的は、広い乗員拘束領域で迅速に十分な拘束性能を確保できるカーテンエアバッグ及びカーテンエアバッグ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、インフレータからのガスを流入することにより車両室内の側面で膨張展開可能なカーテンエアバッグであって、乗員の位置に対応した乗員拘束領域に、上方に配置された上方チャンバと、この上方チャンバの下方に配置された下方チャンバと、前記上方チャンバと前記下方チャンバとの上下方向中間部に配置され、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの少なくともいずれか一方に連通してガスを排出可能に構成されると共に、乗員の頭部による押圧により横断面積を狭小にできるように構成された排気通路とを備えた多段チャンバ部を設けたことを特徴とする。
本願第1発明においては、乗員の姿勢や体格差により頭部の高さ位置に大きな差がある場合でも、それぞれの高さ位置に対応した態様で頭部を拘束することができる。すなわち、頭部が比較的高い位置にあって上方チャンバのみに当接する場合や、頭部が比較的低い位置にあって下方チャンバのみに当接する場合では、それぞれのチャンバの上下方向略中央に位置する適切な当接ポイントに頭部を当接させることができ、さらに当接したチャンバの内部から排気通路を介してガスの一部を流出させることができるため、過剰な反発力を吸収させて良好な拘束性能を得ることができる。また、乗員の頭部が中間の高さ位置にあって上方チャンバと下方チャンバの間に当接する場合には、上下の2つのチャンバで同時に頭部を当接させるとともに頭部が排気通路の横断面積を狭めて上下2つのチャンバ内部からのガスの流出を抑制できるため、両方の上下2つのチャンバの内圧を維持して均等に頭部を当接させ、この場合でも良好な拘束性能を得ることができる。この結果、カーテンエアバッグにおける乗員拘束領域を車両上下方向に沿った広い範囲とすることができる。
そして、上記いずれの場合も、インフレータからのガスを上方に配置された上方チャンバと下方に配置された下方チャンバの両方に同時に供給することで、カーテンエアバッグをその上下方向全体に渡って迅速に膨張展開させることができる。この結果、乗員の姿勢や体格差により頭部の高さ位置に大きな差がある場合でも、それぞれの頭部の高さ位置に対応した領域で迅速に十分な拘束性能を得ることができる。すなわち、広い乗員拘束領域で迅速に十分な拘束性能を確保できる。
第2の発明は、上記第1発明において、前記排気通路の横断面形状を、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの横断面形状よりも小径としたことを特徴とする。
これにより、乗員の頭部が上方チャンバと下方チャンバの間に当接する場合には、上下の2つのチャンバとそれらの間の排気通路で同時に頭部を当接させて狭い間隔の3点で支持でき、それにより広い受圧面積を得て当接荷重を分散できるため良好な拘束性能を得ることができる。
第3の発明は、上記第2の発明において、前記多段チャンバ部の車両前後方向一方側に設けられた排気チャンバを有し、前記排気通路は、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの両方に連通し、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバからのガスを、前記排気チャンバへ排出することを特徴とする。
これにより、ガスの損失がなく、カーテンエアバッグ全体で見た膨張性能を維持できる。
第4の発明は、上記第2の発明において、前記排気通路は、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの両方に連通し、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバからのガスを、バッグ外へ排出することを特徴とする。
これにより、上方チャンバ及び下方チャンバからガスを円滑に排出することができる。
第5の発明は、上記第3又は第4の発明において、前記上方チャンバ、前記排気通路、及び前記下方チャンバは、前記乗員拘束領域内においてそれぞれ車両前後方向に略平行な管状形状に形成されていることを特徴とする。
これにより、多段チャンバ部全体が車両前後方向に対してほぼ同じ拘束性能を備えることができる。
第6の発明は、上記第3乃至第5の発明において、前記排気通路が、縫合線により前記上方チャンバ及び前記下方チャンバと仕切られて形成されていることを特徴とする。
これにより、排気通路が2つのチャンバと密接に隣接する配置となり、乗員の頭部が上方チャンバと下方チャンバの間に当接する際には、2つのチャンバとその間の排気通路が狭い間隔で頭部を支持し安定して拘束することができる。また、排気通路を単純な縫製工程だけで形成できるため、製造コストを抑えることができる。
第7の発明は、上記第1乃至第6の発明において、前記多段チャンバ部が、車両室内に設けた複数の座席列にそれぞれ対応する配置で複数個設けられていることを特徴とする。
これにより、各座席列に着席する乗員の頭部に対してそれぞれ多段チャンバによる拘束を行うことができる。
本発明によれば、広い乗員拘束領域で迅速に十分な拘束性能を確保することができる。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るカーテンエアバッグ装置を自動車に取付けて膨張展開させた状態を示す説明図である(左側が車両101の前方側、右側が後方として説明する)。
この図1において、カーテンエアバッグ装置1は、長手方向に略弓状に湾曲した形状をしており、車両101の室内の天井部と側面部との交差隅部(図中の一点鎖線で示す位置)、具体的にはAピラー102(フロントピラー)から弓形形状のルーフサイドレール103に沿ってブラケット104を介して固定されている。
このカーテンエアバッグ装置1は、上記交差隅部で折り畳まれている状態から図示するように下方に向けて膨張展開可能なカーテンエアバッグ本体(カーテンエアバッグ)2と、このカーテンエアバッグ本体2の後端部側よりその内部へ圧縮ガスを供給するインフレータ3と、衝突を検知してインフレータ3に点火信号を送るインフレータ制御回路(図示せず)とから構成されている。インフレータ3は、車両101の後部のCピラー105(リヤーピラー)でブラケット106を介してボルト107により取付けられている。
そして、車両101の側面衝突時や横転時等には上記インフレータ制御回路が備えるセンサがこれを検知し、インフレータ3のイニシエータ(図示せず)へ起動信号を出力する。これによりインフレータ3が起動してエアバッグ膨張用の圧力ガス(ガス)を噴出し、カーテンエアバッグ本体2の内部に流入させ、カーテンエアバッグ本体2は図1に示すように下方向に膨張展開するようになっている。このように車両室内の側面で膨張展開したカーテンエアバッグ本体2は、車両101の横方向の衝突の動きや横転に対し、乗員の頭部を側方から当接させて荷重を吸収し拘束するようになっている。
図2(a)は、カーテンエアバッグ本体の平面図であり、図2(b)はカーテンエアバッグ本体を膨張させた状態で図2(a)中のIIb−IIb線により示した断面図である。なお、図2(a)においては、図1と同様に、左側が車両101の前方側、右側が後方として説明する。
これら図2(a)及び図2(b)において、カーテンエアバッグ本体2は、ほぼ同じ略長方形形状の2枚の基布11を重ね合わせ、その全体の縁部近傍及び中央部の適宜箇所を縫合線12(図中の二点鎖線)で縫合して形成した袋状のものである。そして、通常時には上記図1に示した交差隅部(図中の一点鎖線で示した位置)で折り畳まれて収納されており、緊急時にはインフレータ3から噴出した圧力ガスが図2(a)中の上方右側(車両101に設置した際の上方後側)に形成した圧力ガス流入口2aよりカーテンエアバッグ本体2の内部に流入することで、カーテンエアバッグ本体2全体が膨張展開し、縫合線12で囲まれたそれぞれの密閉領域が厚みを有する形状となる。この状態では、縫合線12上において2枚の基布11が密着した非膨張領域となり、縫合線12の端部に設けた結合ポイント13が縫合線12の分離を抑制するようになっている。
そして本実施形態の例のカーテンエアバッグ本体2においては、前方座席に着座する乗員の位置に対応してその頭部を拘束させる乗員拘束領域14(図中の破線で囲んだ領域)に多段チャンバ部15を備えている。上記乗員拘束領域14は、前方座席でシートベルトを装着した正常な着座状態の乗員が、緊急時においてその頭部をカーテンエアバッグ本体2に当接させて有効に拘束できる領域であり、乗員の着座姿勢や体格差によって生じる頭部の高さ位置の差を考慮して車両上下方向に長い領域に設定されている。
そしてカーテンエアバッグ本体2がこの乗員拘束領域内14に備えている上記多段チャンバ部15は、上方に配置されて膨張時の横断面形状が比較的大径に形成される上方大径チャンバ(上方チャンバ)16と、この上方大径チャンバ16の下方に配置されて横断面形状が比較的大径に形成される下方大径チャンバ(下方チャンバ)17と、これら上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17との間で隣接して挟まれる配置で横断面形状が比較的小径に形成される排気通路18とを有している。
これら上方大径チャンバ16、排気通路18、及び下方大径チャンバ17は、それぞれ乗員拘束領域14内において車両前後方向に略平行な管状形状に形成されており、また排気通路18は、縫合線12により上方大径チャンバ16及び下方大径チャンバ17と仕切られて形成されている。また、排気通路18の車両後方側(図2(a)中の右側)は上方大径チャンバ16及び下方大径チャンバ17の両方の内部に連通しており、他方の車両前方側は別途設けた排気チャンバ19に連通している。
以上の構成のカーテンエアバッグ本体2による乗員の頭部の拘束の態様について、詳細に説明する。
図3(a)は、上方大径チャンバ16に頭部を当接させた場合の拘束状態を示す断面図であり、図3(b)は、下方大径チャンバ17に頭部を当接させた場合の拘束状態を示す断面図である。なお、これら図3(a)、図3(b)は、図2(b)に相当する断面図である(後述する図4(a)、図4(b)についても同様)。
まず、乗員の座高が高いなどの身体的特徴や、座席に深く着座した状態などにより頭部Hの高さ位置が比較的高い場合には、図3(a)に示すように、乗員の頭部Hはカーテンエアバッグ本体2の乗員拘束領域14のうちの比較的上方に位置する上方大径チャンバ16にのみ当接する。この場合、上方大径チャンバ16の上下方向略中央に位置して十分大きな荷重を受けることができる中央当接ポイントPで頭部Hを当接させることができ、良好な拘束性能を得ることができる。また、この場合には、上方大径チャンバ16内の圧力ガスの一部が排気通路18を介して車両前方側の排気チャンバ19に流出する(排気通路18が排気通路として機能する;上記図2(a)参照)ことにより、上方大径チャンバ16の反発力を適宜吸収して頭部Hを良好に拘束することができる。
また、乗員の座高が低いなどの身体的特徴や、座席に浅く着座した状態などにより頭部Hの高さ位置が比較的低い場合には、図3(b)に示すように、乗員の頭部Hはカーテンエアバッグ本体2の乗員拘束領域14のうちの比較的下方に位置する下方大径チャンバ17にのみ当接する。この場合にも、上記上方大径チャンバ16のみに当接する場合と同様な頭部Hの拘束態様となることにより、良好な拘束性能を得ることができる。
図4(a)は、上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17との間に頭部Hを当接させた場合の初期の拘束状態を示す断面図であり、図4(b)は、さらに当接が進行した際の拘束状態を示す断面図である。
まず、図4(a)において、乗員の頭部Hが中間の高さ位置にある場合には、頭部Hが上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17のそれぞれの中央当接ポイントPから外れるものの、上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17、及びそれらの間の排気通路18に同時に当接して狭い間隔の3点で支持されることになり、それにより広い受圧面積を得て当接荷重を分散させた良好な拘束性能が得られる。
そしてさらに頭部Hの当接が進行した場合には、図4(b)に示すように、頭部Hが排気通路18の流路断面を狭めて2つの大径チャンバ16、17内部からの圧力ガスの流出を抑制する。頭部Hを2つの大径チャンバ16、17に同時に当接させる場合、上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17は、上記図3(a)や上記図3(b)に示したようにそれぞれ単独で頭部Hを当接させる場合と比較して、チャンバの反発力を低減させる必要がない。上述したように排気通路18を狭めて圧力ガスの流出を抑制し、2つの大径チャンバ16、17の内圧を維持して頭部Hを当接させることで良好な拘束性能が得られる。
以上説明した構成である本実施形態のカーテンエアバッグ装置1によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、本実施形態のカーテンエアバッグ装置1においては、乗員の姿勢や体格差により頭部Hの高さ位置に差がある場合でも、それぞれの高さ位置に対応した態様で頭部Hを拘束することができる。つまり、頭部Hが比較的高い位置にあって上方大径チャンバ16のみに当接する場合や、頭部Hが比較的低い位置にあって下方大径チャンバ17のみに当接する場合では、それぞれのチャンバ16、17の上下方向略中央に位置する適切な当接ポイントPに頭部Hを当接させることができ、さらに当接したチャンバ16、17の内部から排気通路18を介して圧力ガスの一部を流出させることができるため、過剰な反発力を吸収させて良好な拘束性能を得ることができる。
また、乗員の頭部Hが中間の高さ位置にあって上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17の間に当接する場合には、上下の2つのチャンバ16、17で同時に頭部Hを当接させるとともに頭部Hが排気通路18の流路断面を狭めて上下2つのチャンバ16、17内部からの圧力ガスの流出を抑制できるため、両方の上下2つのチャンバ16、17の内圧を維持して均等に頭部Hを当接させ、この場合でも良好な拘束性能を得ることができる。
この結果、単純に一つの中央当接ポイントPを有する一つの大径チャンバだけで頭部Hを拘束する構成(又はほぼ同じ大きさの複数のチャンバを並べただけの構成)のカーテンエアバッグ本体と比較して、本実施形態のカーテンエアバッグ本体2では乗員の頭部を有効に拘束できる乗員拘束領域14を車両上下方向に連続して広い範囲で設定することができ、カーテンエアバッグ装置1の乗員拘束領域を広いものとすることができる。
そして、上記いずれの場合も、インフレータ3からの圧力ガスが上方に配置された上方大径チャンバ16と下方に配置された下方大径チャンバ17の両方に同時に供給されるため、カーテンエアバッグ本体2がその上下方向全体に渡って迅速に膨張展開できる。この結果、乗員の姿勢や体格差により頭部Hの高さ位置に大きな差がある場合でも、それぞれの頭部Hの高さ位置に対応した領域で迅速に十分な拘束性能を得ることができる。すなわち、広い乗員拘束領域14で迅速に十分な拘束性能を確保できる。
また、本実施形態においては、排気通路18の横断面形状を、上方大径チャンバ16及び下方チャンバ17の横断面形状よりも小径としたことにより、乗員の頭部Hが上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17の間に当接する場合には、上下の2つのチャンバ16、17とそれらの間の排気通路18で同時に頭部Hを当接させて狭い間隔の3点で支持でき、それにより広い受圧面積を得て当接荷重を分散できるため良好な拘束性能を得ることができる。
また、本実施形態においては、上方大径チャンバ16及び下方大径チャンバ17からの圧力ガスを、排気通路18を介して排気チャンバ19へ排出することにより、圧力ガスの損失がなく、カーテンエアバッグ本体2全体で見た膨張性能を維持できる。
なお、排気通路18の車両前方側は、前述したように密閉した排気チャンバ19に連通させる以外にも、外気に開放させてベントホールとして機能させる構成としてもよく、この場合には上方大径チャンバ16及び下方大径チャンバ17から圧力ガスを円滑に排出することができる。
また、本実施形態においては、上方大径チャンバ16、排気通路18、及び下方大径チャンバ17が乗員拘束領域14内においてそれぞれ車両前後方向に略平行な管状形状に形成されていることにより、多段チャンバ部15全体が車両前後方向に対してほぼ同じ拘束性能を備えることができる。
また、本実施形態においては、排気通路18が、縫合線12により上方大径チャンバ16及び下方大径チャンバ17と仕切られて形成されていることにより、排気通路18が2つの大径チャンバ16、17と密接に隣接する配置となり、乗員の頭部Hが上方大径チャンバ16と下方大径チャンバ17の間に当接する際には、2つの大径チャンバ16、17とその間の排気通路18が狭い間隔で頭部Hを支持し安定して拘束することができる。また、排気通路18を単純な縫製工程だけで形成できるため、製造コストを抑えることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)後部座席列に対応した多段チャンバ部を設ける場合
上記実施の形態では、カーテンエアバッグ本体に前方座席のみに対応して多段チャンバ部を設けた構成としていたが、本発明はこれに限られず、後方座席列に対応した多段チャンバ部を設けるようにしてもよい。
図5は、本変形例のカーテンエアバッグ装置が備えるカーテンエアバッグ本体2Aの平面図であり、上記実施形態における図2(a)に対応する図である。
この図5において、前方座席に対応する乗員拘束領域14から車両後方側(図中の右側)の位置で、後方座席列に着座する乗員の頭部Hが当接する可能性のある後方用乗員拘束領域14Aが別途設定されており、この後方用乗員拘束領域14Aにおいても後方用多段チャンバ部15Aが設けられている。そして、この後方用多段チャンバ部15Aにおいても、前方座席に対応する多段チャンバ部15と同等の構成で上方大径チャンバ16A、下方大径チャンバ17A、及び排気通路18Aが縫合線12により仕切られて形成されており、排気通路18Aの車両前方側(図2(a)中の左側)は上方大径チャンバ16A及び下方大径チャンバ17Aの両方に連通している。
このように構成された後方用多段チャンバ部15Aによっても、上記実施形態の多段チャンバ部15と同等の迅速な拘束性能が得られ、後方用乗員拘束領域14Aを車両上下方向に沿った広い範囲で設定することができる。
以上のように構成した本変形例においては、多段チャンバ部15、15Aが、車両室内に設けた複数の座席列にそれぞれ対応する配置で複数個設けられていることにより、各座席列に着席する乗員の頭部Hに対してそれぞれ多段チャンバ15、15Aによる拘束を行うことができる。なお、3列以上の座席列を有する車両の場合には、それぞれの座席列の配置に対応して多段チャンバ部15を設ければよい。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
本発明によるカーテンエアバッグ装置の一実施の形態を自動車に取付けて膨張展開させた状態を示す説明図である。 図2(a)は、カーテンエアバッグ本体の平面図であり、図2(b)はカーテンエアバッグ本体を膨張させた状態で図2(a)中のIIb−IIb線により示した断面図である。 図3(a)は上方大径チャンバに頭部を当接させた場合の拘束状態を示す断面図であり、図3(b)は下方大径チャンバに頭部を当接させた場合の拘束状態を示す断面図である。 図4(a)は上方大径チャンバと下方大径チャンバとの間に頭部を当接させた場合の初期の拘束状態を示す断面図であり、図4(b)はさらに当接が進行した際の拘束状態を示す断面図である。 後方座席列に対応する多段チャンバ部を設けた変形例におけるカーテンエアバッグ本体の平面図である。
符号の説明
1 カーテンエアバッグ装置
2 カーテンエアバッグ本体(カーテンエアバッグ)
2A カーテンエアバッグ本体(カーテンエアバッグ)
3 インフレータ
12 縫合線
14 乗員拘束領域
14A 後方用乗員拘束領域
15 多段チャンバ部
15A 後方用多段チャンバ部
16 上方大径チャンバ(上方チャンバ)
16A 上方大径チャンバ(上方チャンバ)
17 下方大径チャンバ(下方チャンバ)
17A 下方大径チャンバ(下方チャンバ)
18 排気通路
18A 排気通路
H 乗員の頭部
P 中央当接ポイント

Claims (8)

  1. インフレータからのガスにより車両室内の側面で膨張展開可能なカーテンエアバッグであって、
    乗員の位置に対応した乗員拘束領域に、
    上方に配置された上方チャンバと、
    この上方チャンバの下方に配置された下方チャンバと、
    前記上方チャンバと前記下方チャンバとの上下方向中間部に配置され、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの少なくともいずれか一方に連通してガスを排出可能に構成されると共に、乗員の頭部による押圧により横断面積を狭小にできるように構成された排気通路と
    を備えた多段チャンバ部を設けたことを特徴とするカーテンエアバッグ。
  2. 請求項1記載のカーテンエアバッグにおいて、
    前記排気通路の横断面形状を、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの横断面形状よりも小径としたことを特徴とするカーテンエアバッグ。
  3. 請求項2記載のカーテンエアバッグにおいて、
    前記多段チャンバ部の車両前後方向一方側に設けられた排気チャンバを有し、
    前記排気通路は、
    前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの両方に連通し、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバからのガスを、前記排気チャンバへ排出する
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ。
  4. 請求項2記載のカーテンエアバッグにおいて、
    前記排気通路は、
    前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの両方に連通し、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバからのガスを、バッグ外へ排出する
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ。
  5. 請求項3又は請求項4記載のカーテンエアバッグにおいて、
    前記上方チャンバ、前記排気通路、及び前記下方チャンバは、前記乗員拘束領域内においてそれぞれ車両前後方向に略平行な管状形状に形成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ。
  6. 請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグにおいて、
    前記排気通路は、縫合線により前記上方チャンバ及び前記下方チャンバと仕切られて形成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載のカーテンエアバッグにおいて、
    前記多段チャンバ部は、車両室内に設けた複数の座席列にそれぞれ対応する配置で複数個設けられていることを特徴とするカーテンエアバッグ。
  8. インフレータからのガスにより車両室内の側面で膨張展開可能なカーテンエアバッグと、
    前記カーテンエアバッグを膨張展開させるための前記ガスを供給するインフレータと
    を有するカーテンエアバッグ装置において、
    前記カーテンエアバッグは、
    乗員の位置に対応した乗員拘束領域に、
    上方に配置された上方チャンバと、この上方チャンバの下方に配置された下方チャンバと、前記上方チャンバと前記下方チャンバとの上下方向中間部に配置され前記上方チャンバ及び前記下方チャンバの少なくともいずれか一方に連通してガスを排出可能に構成されると共に、乗員の頭部による押圧により横断面積を狭小にできるように構成された排気通路と、を備えた多段チャンバ部を設けた
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
JP2008126569A 2008-05-14 2008-05-14 カーテンエアバッグ及びカーテンエアバッグ装置 Withdrawn JP2009274540A (ja)

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